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乳首

にゅうしゅ [1] 【乳首】
ちくび。

乳首

ちくび【乳首】
a nipple;→英和
a teat.→英和

乳首

ちちくび [2] 【乳首】
「ちくび(乳首)」に同じ。

乳首

ちくび [2][1] 【乳首】
(1)乳房の先の突き出した部分。乳頭。
(2)育児用に,ゴムなどで{(1)}に似せて作ったもの。

乳香

にゅうこう [0][1] 【乳香】
カンラン科の常緑高木。また,その樹脂。北アフリカ原産。樹脂を薫陸(クンロク)といい,香料を製し,また下痢などの薬とする。

から 【涸・乾・枯】
〔「かれ(涸)」の転〕
(1)水がなくなること。「シヲノ―(=干潮)/日葡」
(2)(他の語の上に付いて)水気がない,枯れているなどの意を表す。「―井」「―野」

けん [1] 【乾】
易の八卦の一。算木で☰の形で示す。天・陽などを象徴し,北西(いぬい)の方角に配する。
⇔坤(コン)

ひ [1] 【乾・干】
〔動詞「ふ(干)」,または「ひる(干)」の連用形から〕
かわいていること。名詞の上に付いて複合語として用いられることが多い。「―のよい海苔(ノリ)」「―物」「―ざかな」

いぬい [0][2] 【戌亥・乾】
方角の名。戌と亥との中間の方角。北西の方角。

乾いた

かわいた【乾いた】
dry;→英和
parched <lips> .→英和

乾かす

かわかす【乾かす】
dry <in the sun,at the fire> .→英和

乾かす

かわか・す [3] 【乾かす】 (動サ五[四])
熱や風に当てるなどして,水分をとりのぞく。「ぬれたシャツをストーブで―・す」
[可能] かわかせる

乾き

かわき [3] 【乾き】
物から水分がなくなること。また,その程度。乾燥。「洗濯物の―が遅い」

乾き物

かわきもの [0] 【乾き物】
酒のつまみにするもののうち,鯣(スルメ)・ポテト-チップ・ナッツ類など,乾いた物の総称。

乾く

かわ・く [2] 【乾く】 (動カ五[四])
(1)水分・湿気がなくなる。「洗濯物が―・く」「空気が―・く」「思ふ涙にそぼちぬる袖は―・かじ/古今(離別)」
(2)人間みがなく,冷淡な感じを与える。「―・いた心」
[慣用] 舌の根の乾かぬうち

乾し上げる

ほしあ・げる [0][4] 【干(し)上げる・乾し上げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 ほしあ・ぐ
(1)日光や熱で,すっかりかわかす。「田を―・げる」[日葡]
(2)食物を与えないで飢えさせる。「女房や子供を―・げて置いて/雁(鴎外)」

乾し固める

ほしかた・める [0][5] 【干(し)固める・乾し固める】 (動マ下一)[文]マ下二 ほしかた・む
干して固くする。

乾し場

ほしば [0] 【干(し)場・乾し場】
物を乾燥させる場所。

乾し大根

ほしだいこん [3] 【干(し)大根・乾し大根】
沢庵漬けを作るため大根を干すこと。また,干した大根。ほしだいこ。[季]冬。

乾し殺す

ほしころ・す [0][4] 【干(し)殺す・乾し殺す】 (動サ五[四])
食べさせないで殺す。餓死させる。

乾し海老

ほしえび [2] 【干し海老・乾し海老】
エビを煮て干したもの。主に中国料理の材料。

乾し海苔

ほしのり [2] 【干し海苔・乾し海苔】
紙のようにうすくすいて干したのり。

乾し海鼠

ほしこ [3] 【乾し海鼠・干し海鼠】
⇒いりこ(海参)

乾し海鼠

ほしなまこ [3] 【乾し海鼠・干し海鼠】
「いりこ(海参)」に同じ。

乾し物

ほしもの [3] 【干(し)物・乾し物】
日に干してかわかすこと。また,かわかしたもの。特に,洗濯物をいう。「―をする」

乾し肉

ほしにく [2][0] 【干(し)肉・乾し肉】
干した肉。乾燥肉。ほしじし。ほじし。

乾し草

ほしくさ [0] 【干(し)草・乾し草】
干して乾かした牧草。家畜の飼料にする。
⇔生草(ナマクサ)
[季]夏。

乾し菜

ほしな [2] 【干(し)菜・乾し菜】
ダイコン・カブなどの葉を干したもの。[季]冬。《貧富なき暮しもよしや―汁/翁長日ねもす》

乾し葡萄

ほしぶどう [3] 【干し葡萄・乾し葡萄】
ブドウの実を乾燥させたもの。レーズン。

乾し藷

ほしいも [2][0] 【干し藷・乾し藷】
サツマイモを蒸して薄切りにし,干した食品。かんそういも。

乾し飯

ほしいい [2] 【干し飯・乾し飯・糒】
飯をかわかして保存用としたもの。水にひたして柔らかにするとすぐ食べられる。ほしい。かれいい。かれい。[季]夏。

乾し饂飩

ほしうどん [3] 【干し饂飩・乾し饂飩】
干した保存用のうどん。

乾し魚

ほしいお 【干し魚・乾し魚】
⇒ほしうお(干魚)

乾し魚

ほしうお [2] 【干(し)魚・乾し魚】
腸(ハラワタ)を取り去って,干した魚。ひうお。ひもの。

乾し鮑

ほしあわび [3] 【干し鮑・乾し鮑】
鮑の肉の乾燥品。

乾し鰈

ほしがれい [3] 【干し鰈・乾し鰈】
カレイの干物。ひがれい。

乾し鰯

ほしか [0] 【干し鰯・乾し鰯】
脂をしぼったイワシを乾して作った肥料。江戸時代から明治中期にかけて,主に木綿・タバコ栽培などに用いられた。魚肥。

乾す

さぼ・す [2] 【曝す・乾す】 (動サ五[四])
風にあてる。ほす。「脱ぎ捨てた着物を―・して呉れたりした/彼岸過迄(漱石)」「山ざとのころも―・せる/道綱母集」

乾す

ほ・す [1] 【干す・乾す】 (動サ五[四])
(1)水分を取り去るために,日光・風・熱などにあてる。かわかす。「洗濯物を―・す」「日に―・す」「あぶり―・す人もあれやも/万葉 1688」
(2)中にある水などをすっかりあける。からにする。「池を―・す」「杯を―・す」「飲み―・す」
(3)飲食物をとらないで腹の中をからにする。また,食物を与えないでおく。「一日―・す」「只今は―・させまほしくぞある/落窪 2」
(4)人に仕事を与えないでおく。「半年ほど―・されている」
〔「干(ヒ)る」「干(フ)」に対する他動詞〕
[可能] ほせる

乾っ付く

ひっつ・く [3] 【干っ付く・乾っ付く】 (動カ五[四])
かわいてくっつく。「のどが―・きそうだ」

乾っ風

からっかぜ [2][5] 【空っ風・乾っ風】
雨・雪を伴わない,乾燥した冷たい強風。冬期に関東地方などでよく吹く。からかぜ。[季]冬。「上州名物―」

乾びる

から・びる [3] 【乾びる・涸びる・枯らびる・嗄びる】 (動バ上一)[文]バ上二 から・ぶ
(1)水気がなくなる。草木がしおれる。《乾・涸》「花束も―・びた儘で/あひびき(四迷)」
(2)古びて落ち着いた感じがする。枯淡な美しさがある。《枯》「細く―・びたる哥/無名抄」
(3)声がしゃがれる。《嗄》「太く―・びたる声/今昔 28」

乾ぶ

から・ぶ 【乾ぶ・涸ぶ・枯らぶ・嗄ぶ】 (動バ上二)
⇒からびる

乾らぐ

かわら・ぐ 【乾らぐ】
■一■ (動ガ四)
乾く。「前髪の風に―・ぎ/浮世草子・男色大鑑 1」
■二■ (動ガ下二)
乾かす。「幾日もほし―・げて/浮世草子・永代蔵 5」

乾る

ひる [1] 【干る・乾る】 (動ハ上一)[文]ハ上一
〔上代の上二段動詞「ふ(干)」の上一段化〕
(1)水分がなくなる。かわく。「〈ひ〉あがる」「〈ひ〉からびる」「墨染めの衣の袖の〈ひる〉時もなし/古今(哀傷)」
(2)潮が引く。「汐の〈ひ〉た巌/歌行灯(鏡花)」
(3)なくなる。終わる。「言葉ガ〈ヒ〉ヌウチニ人ガ来タ/日葡」

乾ドック

かんドック [3] 【乾―】
船舶用ドックの一。陸地に適宜海水を出し入れできるような掘割を作り,船舶を入れてから排水して修理や清掃をするようにしたもの。乾船渠(カンセンキヨ)。
→浮きドック

乾パン

かんパン【乾パン】
<米> a cracker;→英和
<英> a (hard) biscuit.

乾パン

かんパン [3][0] 【乾―】
保存・携帯に便利なように固く焼いたビスケット状の小形のパン。旧軍隊では乾麺麭(カンメンポウ)と称した。かたパン。

乾上がる

ひあが・る [3][0] 【干上(が)る・乾上(が)る】 (動ラ五[四])
(1)水分が全くなくなりからからになる。かわききる。「日照り続きで田が―・る」
(2)潮がひく。「難波浦の澳(オキ)数百町,半時許―・りて/太平記 36」
(3)収入がなくなって生活できなくなる。「あごが―・る」

乾上る

ひあが・る [3][0] 【干上(が)る・乾上(が)る】 (動ラ五[四])
(1)水分が全くなくなりからからになる。かわききる。「日照り続きで田が―・る」
(2)潮がひく。「難波浦の澳(オキ)数百町,半時許―・りて/太平記 36」
(3)収入がなくなって生活できなくなる。「あごが―・る」

乾也

けんや 【乾也】
⇒三浦(ミウラ)乾也

乾也焼

けんややき [0] 【乾也焼】
三浦乾也が乾山焼をもとに破笠(ハリツ)風をとりいれて創始した陶器。1875年(明治8)東京向島の長命寺内で作ったものに名づけられた。

乾乳

かんにゅう [0] 【乾乳】
妊娠中の乳牛の搾乳を休むこと。「―期間」

乾元

けんげん 【乾元】
年号(1302.11.21-1303.8.5)。正安の後,嘉元の前。後二条天皇の代。

乾反り

ひぞり [0] 【干反り・乾反り】
(1)乾いてそること。また,そのそり。「―のした蓋を開けて/奇遇(四迷)」
(2)すねること。怒ること。「―の文ぢや/浄瑠璃・新版歌祭文」
(3)ひあがること。貧乏すること。「宇八どのも永々の―,貧のぬすみに恋の歌とは/浮世草子・御入部伽羅女」

乾反り言

ひぞりごと 【乾反り言】
すねて無理を言うこと。また,その言葉。「無理酒に気強い朝の―/長唄・正札附」

乾反る

ひぞ・る [2] 【干反る・乾反る】 (動ラ五[四])
〔「ひそる」とも〕
(1)乾いてそりかえる。「障子が―・つて開閉(アケタテ)に困難する/平凡(四迷)」
(2)腹を立てる。すねる。「―・らずと,ほんまに(杯ヲ)差してやらんせ/浄瑠璃・近頃河原達引」

乾咳

からせき [0] 【空咳・乾咳】
〔「からぜき」とも〕
(1)痰(タン)の出ない,また切れない咳。
(2)人の注意を引いたりするために,わざとする咳。せきばらい。《空咳》

乾固

かんこ [1] 【乾固】 (名)スル
かわいてかたまること。

乾地

かんち [1] 【乾地】
乾燥地。「―農業」

乾坤

けんこん [0][1] 【乾坤】
(1)易の卦の乾と坤。
(2)天と地。「暗(ヤミ)に慣れたる一同の眼には―一時に明るむかと疑るる/鉄仮面(涙香)」
(3)陰と陽。
(4)乾(イヌイ)と坤(ヒツジサル)の方角。

乾坤一擲

けんこんいってき [0] 【乾坤一擲】
〔さいころを投げて,天がでるか地がでるかをかける意〕
運命をかけて大きな勝負をすること。「―の大事業」

乾坤弁説

けんこんべんせつ 【乾坤弁説】
江戸前期の自然科学書。1659年成立。全四巻。漂着したポルトガル人の天文書を転びバテレンの沢野忠庵がローマ字訳し,向井玄升が批評(弁説)を付したもの。

乾場

かんば [0] 【乾場】
海藻を干すところ。「昆布―」

乾塩皮

かんえんぴ [3] 【乾塩皮】
なまの獣皮に塩を施して乾かしたもの。保存するときなどに行われる。

乾墨

かんぼく [0] 【乾墨】
東洋画で,墨をかすれさせる技法。また,その墨色のかすれたところ。渇筆(カツビツ)。

乾字金

けんじきん [0] 【乾字金】
乾字一分判金・乾字小判金の総称。江戸幕府が1710年(宝永7)より鋳造した「乾」字の極印がある良質の金貨。乾金。

乾季

かんき [1] 【乾季・乾期】
一年のうちで,雨の少ない期間。熱帯・亜熱帯で,雨季に対していう。乾燥季。
→雨季

乾季[期]

かんき【乾季[期]】
the dry season.

乾屎橛

かんしけつ [3] 【乾屎橛】
〔仏〕 禅語。伝統的にくそかきべらと解されてきたが,本来は乾いた棒状の大便。常識的な観念を打破するため,仏や禅僧の比喩として用いる。

乾山

けんざん 【乾山】
⇒尾形(オガタ)乾山

乾山焼

けんざんやき [0] 【乾山焼】
尾形乾山が京都の鳴滝村で焼き始めた楽焼きに似た陶器。琳派風の清新・洒脱な絵付けを特徴とする。

乾布

かんぷ [1] 【乾布】
かわいた布。

乾布摩擦

かんぷまさつ [4] 【乾布摩擦】
皮膚鍛練法の一。かわいた手拭(テヌグ)いなどで体をこすること。

乾干

からぼし [0] 【乾干(し)】 (名)スル
魚や野菜などを貯蔵するために乾かすこと。また,そうしたもの。

乾干し

からぼし [0] 【乾干(し)】 (名)スル
魚や野菜などを貯蔵するために乾かすこと。また,そうしたもの。

乾式

かんしき [0] 【乾式】
液体を用いない方式。
⇔湿式
「―変圧器」「―複写機」

乾式工法

かんしきこうほう [5] 【乾式工法】
〔dry construction method〕
水を必要とするコンクリートや漆喰などの材料を使わずに,建築物を組み立てる方法。
→湿式工法

乾式製錬

かんしきせいれん [5] 【乾式製錬】
溶液を用いずに選鉱や精錬をして,金属を取り出す方法。製鉄の高炉による製銑・転炉による製鋼はその例。
⇔湿式製錬

乾徳

けんとく [0] 【乾徳】
(1)天子の徳。君主たるものの徳。聖徳。
⇔坤徳(コントク)
(2)常に前進しようとする立派な精神。

乾性

かんせい [0] 【乾性】
乾燥している性質。また,乾燥しやすい性質。
⇔湿性

乾性の

かんせい【乾性の】
dry.→英和

乾性咳

かんせいせき [3] 【乾性咳】
痰を伴わない咳。
⇔湿性咳
→空咳(カラセキ)

乾性油

かんせいゆ [3] 【乾性油】
リノール酸などの不飽和度の高い脂肪酸を含み,空気にふれると酸化されてかわき,固まる性質をもつ油。亜麻仁(アマニ)油・桐油などの植物油がこの類。ペンキ・印刷インク・油絵の具などの溶剤に用いる。乾油。乾燥油。
⇔不乾性油

乾性肋膜炎

かんせいろくまくえん [8][0] 【乾性肋膜炎】
結核菌による肋膜部の炎症疾患のうち,肋膜腔に浸出液が貯留しない疾患。乾性胸膜炎。
→湿性肋膜炎

乾打碑

かんだひ [3] 【乾打碑】
乾拓用の墨。掃墨(ハイズミ)に蝋(ロウ)を混ぜてやわらかく作ったもの。釣り鐘墨。

乾拓

かんたく [0] 【乾拓】
拓本をとる方法の一。石碑などに湿り気のない紙を当て,その上からやわらかい釣り鐘墨などで摺(ス)って文字や模様を写し取るもの。
⇔湿拓(シツタク)

乾拭き

からぶき [0] 【乾拭き】 (名)スル
柱・縁側・家具などの艶(ツヤ)を出すために乾いた布でふくこと。艶拭き。「柱を―する」

乾期

かんき [1] 【乾季・乾期】
一年のうちで,雨の少ない期間。熱帯・亜熱帯で,雨季に対していう。乾燥季。
→雨季

乾杯

かんぱい [0] 【乾杯】 (名)スル
(1)杯の酒を飲み干すこと。
(2)慶事や健康を祝ったり祈ったりして,杯をさしあげて酒を飲み干すこと。「結婚を祝して―する」

乾杯

かんぱい【乾杯(の辞)】
a toast.→英和
〜する drink[give]a toast <to> ;toast[drink to]a person's health.

乾杯

カンペイ [0] 【乾杯】
〔中国語〕
乾杯(カンパイ)。

乾板

かんぱん【乾板】
《写》a dry plate.

乾板

かんぱん [0] 【乾板】
写真感光材料の一。ガラス板に感光乳材を塗ってかわかしたもの。写真乾板。
⇔湿板(シツパン)

乾果

かんか [1] 【乾果】
(1)熟すと果皮が乾燥する果実。果皮が裂けて割れるかどうかによって裂果と閉果とに分ける。乾燥果。
⇔液果
→裂開果
→閉果
→果実
(2)果実を日光や火力によって乾燥させたもの。

乾枯

かんこ [1] 【乾枯】 (名)スル
かわいてかれること。「クラシシズムの―した殻を/文芸上の自然主義(抱月)」

乾油

かんゆ [0] 【乾油】
⇒乾性油(カンセイユ)

乾涸びる

ひから・びる [4] 【干涸びる・乾涸びる】 (動バ上一)[文]バ上二 ひから・ぶ
(1)水分が全くなくなりかさかさになる。乾き切る。「パンが―・びる」
(2)生気やうるおいが感じられない。「―・びた感情」「―・びた内容」

乾湿

かんしつ [0] 【乾湿】
かわきとしめり。乾燥と湿気。

乾湿球湿度計

かんしつきゅうしつどけい [0] 【乾湿球湿度計】
水の蒸発速度が,湿度によって異なることを応用した湿度計。通常の温度計と湿球温度計とからなり,両者の示度の差から計算表を用いて湿度を求める。乾湿計。

乾湿計

かんしつ【乾湿計】
a psychrometer.

乾湿運動

かんしつうんどう [5] 【乾湿運動】
植物の運動の一。死細胞の細胞壁が空気の乾湿に応じて膨らんだり収縮したりする物理的運動。マメ科植物の果実,シダ植物の胞子嚢(ノウ)の開裂など。

乾溜

かんりゅう【乾溜】
《化》dry distillation;carbonization (石炭の).

乾溜

かんりゅう [0] 【乾留・乾溜】 (名)スル
固体物質を,空気を遮断して加熱し,分解する操作。例えば石炭から石炭ガスやアンモニア・タール・コークスなどを得る操作など。「石炭を―する」「―装置」
→蒸留

乾漆

かんしつ [0] 【乾漆】
(1)長い間貯えておいて塊状になった漆(ウルシ)。漢方で通経薬・回虫駆除などに用いる。
(2)奈良時代に始まる漆工芸の技法。土または木の原形に木屑(コクソ)などを混ぜた漆を塗り,その上に麻布をはり,さらに上に漆を塗ることを繰り返してかたどる方法。上代には「夾紵(キヨウチヨ)」「�(ソク)」と呼ばれた。脱乾漆と木心乾漆とがある。

乾漆像

かんしつぞう [4] 【乾漆像】
乾漆で造られた彫像。

乾漆粉

かんしつふん [4] 【乾漆粉】
彩漆をガラス面に塗り,乾いたあとはがして粉にしたもの。漆塗りや蒔絵(マキエ)の材料とする。

乾煎り

からいり [0] 【乾煎り】 (名)スル
水けを除くために,食材を煎ること。また,そうした食品。「おからを―する」

乾燥

かんそう [0] 【乾燥】 (名)スル
(1)湿気や水分がなくなること。かわくこと。また,かわかすこと。「空気が―している」「―機」
(2)物事や人間性に,味わいや面白みのないこと。「無味―」「文部省令に支配せられる―した画一教育でもなく/一隅より(晶子)」

乾燥する

かんそう【乾燥する】
dry (up) (乾かす);→英和
become dry (乾いてくる).〜した dry;dried;parched.→英和
‖異常乾燥注意報 a dry weather warning.乾燥器 a drier;a desiccator.乾燥剤 a desiccant.乾燥室 a drying room.乾燥野菜 dehydrated vegetables.

乾燥ゲル

かんそうゲル [5] 【乾燥―】
〔xerogel〕
強度に乾燥した状態のゲル。市販の状態の寒天やゼラチン片,シリカゲルがその例。キセロゲル。乾膠(カンコウ)体。

乾燥剤

かんそうざい [3][0] 【乾燥剤】
(1)周囲から水分を奪い乾燥させる物質。シリカゲル・濃硫酸・塩化カルシウム・生石灰・五酸化二リンなど。
(2)油脂系塗料の酸化乾燥を早めるために乾性油に加える鉛・マンガン・コバルトの酸化物などのこと。ドライヤー。

乾燥地形

かんそうちけい [5] 【乾燥地形】
乾燥気候の卓越する地域に発達する地形。強烈な日射,風,一時的豪雨による流れなどによって悪地地形・岩石床(ペディメント)・砂漠など特徴的な景観を呈する。

乾燥季

かんそうき [3] 【乾燥季】
⇒乾季(カンキ)

乾燥帯

かんそうたい [0] 【乾燥帯】
⇒亜熱帯(アネツタイ)

乾燥指数

かんそうしすう [6][5] 【乾燥指数】
気候の乾燥の程度を表す指数。フランスの地理学者マルトンヌ(E. Maltonne 1873-1955)が年平均気温と年降水量から求めたものがよく知られている。

乾燥材

かんそうざい [3] 【乾燥材】
天然あるいは人工的に所定含水率に乾燥した木材。寸法安定性や強度・耐朽性に優れる。

乾燥果

かんそうか [3] 【乾燥果】
⇒乾果(カンカ)

乾燥気候

かんそうきこう [5] 【乾燥気候】
降雨が少なく,供給される水より地表から蒸発によって失われる水の方が多い乾燥した気候。砂漠やステップとなり,樹木が生育しない。

乾燥油

かんそうゆ [3] 【乾燥油】
⇒乾性油(カンセイユ)

乾燥炉

かんそうろ [3] 【乾燥炉】
加熱により水分や溶剤などを乾燥する炉。塗装品用や魚介類用などがある。

乾燥無味

かんそうむみ [5] 【乾燥無味】 (形動)
「無味乾燥」に同じ。「―な生活」

乾燥肥料

かんそうひりょう [5] 【乾燥肥料】
魚・海藻・鶏糞などを乾燥させた肥料。

乾燥血漿

かんそうけっしょう [5] 【乾燥血漿】
採取した血液から血漿を分離して凍結乾燥したもの。使用時には1パーセントのクエン酸ナトリウム溶液に溶解して輸液とする。現在は使用されない。

乾燥酵母

かんそうこうぼ [5] 【乾燥酵母】
酵母を乾燥したもの。ビタミン B 類を豊富に含む。栄養剤・整腸薬・食用として用いられる。ドライ-イースト。薬用酵母。

乾燥野菜

かんそうやさい [5] 【乾燥野菜】
貯蔵・輸送に都合のよいように,また,独特の風味を付すために乾燥させた野菜。

乾物

かんぶつ [0] 【乾物】
魚類や野菜などを乾燥・加工して,貯蔵に便利なようにした食料品。干し魚・かんぴょう・昆布・焼き麩など。干物。「―屋」

乾物

かんぶつ【乾物】
groceries.乾物屋 a grocer (人);→英和
a grocery (店).→英和

乾物

ひもの [3][0] 【干物・乾物】
(1)干からびたもの。
(2)魚介類を,生のまま,または塩をふったりして干したもの。

乾瓢

かんぴょう [0][3] 【干瓢・乾瓢】
ユウガオの栽培変種の白い果肉を薄く細長くむき,干した食品。栃木県が特産地として有名。

乾生

かんせい [0] 【乾生】
植物が乾燥した場所に生育すること。
⇔湿生

乾生動物

かんせいどうぶつ [5] 【乾生動物】
砂漠のような乾燥した地域でも生きられるように適応した動物の総称。適応の仕方には,生理的なもの,生態的なもの,形態的なものなど多様。

乾生植物

かんせいしょくぶつ [6] 【乾生植物】
高山・砂漠,また塩分の多い土地など吸水困難な場所に生育する植物。サボテン・マツバギク・アッケシソウなど。

乾生薑

かんしょうが [3] 【乾生薑】
「乾薑(カンキヨウ)」に同じ。

乾生遷移

かんせいせんい [5] 【乾生遷移】
植物群落の遷移の一型。新島・溶岩流・砂地などの乾燥地への地衣類・コケ類の定着に始まり,雑草・低木・陽樹林の時代を経て,安定な陰樹林が成立する。各群落の定着による土壌の保水力や養分の増加,光条件の変化が遷移の進行の原因となる。

乾田

かんでん [0] 【乾田】
(1)排水がよく,灌漑(カンガイ)をやめると乾いて畑になる田。
⇔湿田
(2)収穫後の水を落として乾かした田。

乾田直播

かんでんちょくはん [5] 【乾田直播】
稲の種子を,畑状態にした田にじかまきすること。苗がある程度育った頃水を入れる。
⇔湛水直播(タンスイチヨクハン)

乾田馬耕

かんでんばこう [5] 【乾田馬耕】
湿田を乾田に作りかえて,馬に犂(スキ)を引かせて田を起こすこと。明治時代に始められ,日本の稲作技術に大きな変化をもたらした。

乾留

かんりゅう [0] 【乾留・乾溜】 (名)スル
固体物質を,空気を遮断して加熱し,分解する操作。例えば石炭から石炭ガスやアンモニア・タール・コークスなどを得る操作など。「石炭を―する」「―装置」
→蒸留

乾癬

かんせん [0] 【乾癬】
皮膚の紅斑の上に,表皮角層の上層が,銀白色の雲母状の大小の角質片状となる慢性皮膚炎。多く肘(ヒジ)や膝(ヒザ),頭部に生じる。遺伝素因と環境因子の作用で発症する。

乾皮

かんぴ [1] 【乾皮】
かわかした獣皮。

乾符

けんぷ 【乾符】
天子であることを示すしるし。神器。「忝く皇王の位を踏み,―を握る/盛衰記 23」

乾綱

けんこう [0] 【乾綱】
(1)天の法則。
(2)君主の大権。国家の要綱。

乾繭

かんけん [0] 【乾繭・干繭】
貯蔵のため乾燥器で繭(マユ)を乾燥し,中の蛹(サナギ)を殺すこと。また,乾燥した繭。

乾臨

けんりん [0] 【乾臨】
天子の処置・裁決。

乾臨閣

けんりんかく 【乾臨閣】
平安京大内裏神泉苑の正殿。また,豊楽(ブラク)殿の旧名。

乾舷

かんげん [0] 【乾舷】
船舶の中央部において,水面より最上全通甲板の舷側(ゲンソク)までの高さ。その船の予備浮力の目安となる。

乾船渠

かんせんきょ [3] 【乾船渠】
⇒乾(カン)ドック

乾草

かんそう [0] 【乾草】
かわかした草。ほしくさ。

乾荒原

かんこうげん [3] 【乾荒原】
大陸内部の乾燥地帯に発達する荒原。一般に砂漠という。

乾葉

ひば [1] 【干葉・乾葉】
(1)枯れて乾いた葉。
(2)ダイコンの葉や茎を干したもの。

乾薑

かんきょう [0] 【乾薑・干姜】
生姜(シヨウガ)の根を干したもの。漢方薬や,調味料とする。かんしょうが。ほしはじかみ。

乾裂

かんれつ [0] 【乾裂・干裂】
(1)かわきさけること。ひわれすること。
(2)泥質の堆積物の表面が乾燥してできる多角形の割れ目。地層中にそのまま残ることがある。

乾貝

カンペイ [0] 【干貝・乾貝】
〔中国語〕
ホタテガイなどの貝柱を干したもの。中国料理の材料。

乾道

けんどう [0] 【乾道】
(1)天の道。また,君主の道。
(2)男性の道。
⇔坤道(コンドウ)

乾酪

かんらく [0] 【乾酪】
チーズ。

乾酪変性

かんらくへんせい [5] 【乾酪変性】
壊死(エシ)の一種。結核性の病巣に多く見られる病変で,組織が乾燥しチーズ状になるもの。

乾酪素

かんらくそ [4][3] 【乾酪素】
カゼイン。

乾金

けんきん [0] 【乾金】
「乾字金(ケンジキン)」に同じ。

乾門

いぬいもん 【乾門】
皇居の門の一。皇居の北西に位置するところからの名。

乾闥婆

けんだつば 【乾闥婆】
〔仏〕
〔梵 Gandharva「香神」「香音神」と訳す〕
八部衆の一。帝釈天(タイシヤクテン)に侍し,香を食して音楽を奏する神。

乾闥婆城

けんだつばじょう 【乾闥婆城】
〔仏〕 乾闥婆が空中に幻のように出現させる城。この世の存在がすべて実体をもたないことのたとえとする。蜃気楼(シンキロウ)。

乾陀樹

けんだじゅ [3] 【乾陀樹】
〔梵 gandha〕
南インド産の香料植物の一。樹皮の煮汁は赤茶色で,僧衣を染めるのに用いた。乾陀羅樹。

乾陀羅樹

けんだらじゅ [4] 【乾陀羅樹】
ケンダジュの別名。

乾隆帝

けんりゅうてい 【乾隆帝】
(1711-1799) 中国,清(シン)の第六代皇帝(在位1735-1795)。諱(イミナ)は弘暦。廟号(ビヨウゴウ)は高宗。学術を奨励し「四庫全書」などを編纂させる一方で禁書・文字の獄を強化した。ジュンガル・台湾・インドシナなどに遠征。

乾隆窯

けんりゅうよう [3] 【乾隆窯】
中国乾隆帝の代の景徳鎮の官窯。および,そこで焼成された磁器。

乾電地

かんでんち【乾電地】
a dry cell[battery].

乾電池

かんでんち [3] 【乾電池】
電解液を綿や紙に吸収させたり糊(ノリ)状にして容器に入れ,取り扱いや携帯に便利にした一次電池。最も一般的なマンガン乾電池の他,アルカリ電池・水銀電池・酸化銀電池なども乾電池の一種。
⇔湿電池

乾霧

かんむ [1] 【乾霧】
きわめて小さい水滴からなる霧。囲まれても濡れるほどではない。
⇔湿霧

乾風

からかぜ [0][2] 【空風・乾風】
からっかぜ。[季]冬。

乾飯

かれいい 【乾飯・餉】
炊いた飯を干した,携帯用の食料。転じて,旅行・行軍などに持って行く携帯食。かれい。「木の蔭におりゐて―食ひけり/伊勢 9」

乾魚

ひざかな [2] 【乾魚・干魚】
干した魚。ひもの。

乾魚

かんぎょ [1] 【乾魚・干魚】
ほした魚。ほしざかな。ひもの。

乾魚

ひうお [1] 【干魚・乾魚】
魚のひもの。ほしうお。ひいお。

乾鮭

からざけ [3] 【乾鮭】
サケの腹を裂いて内臓を除き,塩をふらずに陰干しにしたもの。[季]冬。

乾麺

かんめん [0] 【乾麺】
干した麺類。うどん・そうめんなど。

乾麺麭

かんめんぽう [3] 【乾麺麭】
(旧陸軍で)乾(カン)パン。

乾[渇]き

かわき【乾[渇]き】
dryness;→英和
thirst (のどの).→英和
〜が早い dry well.

乾[渇]く

かわく【乾[渇]く】
dry (up) (物が);→英和
be[feel]thirsty (のどが).

かめ [1] 【亀】
カメ目の爬虫類の総称。体は背甲と腹甲で覆われ,この二つの甲は体側でつながって箱状となり,頭・尾,および四肢の出る穴がある。大半は水陸両生生活をするが,水中または陸上のみで生活する種もある。歯をもたない。水辺の砂地に穴を掘って産卵する。陸上での行動はのろい。現存のイシガメ・スッポン・タイマイ・ウミガメなどのほかに化石として発見される種が多い。古来,万年の齢(ヨワイ)を保つといわれ,鶴とともに吉兆を表すめでたい動物として喜ばれる。

かめ【亀】
a tortoise;→英和
a turtle (海亀).→英和
‖亀の甲 a tortoise shell.亀の甲より年の功 Wisdom grows with age.

亀の上の山

かめのうえのやま カメノウヘ― 【亀の上の山】
〔「列子(湯問篇)」に,大亀一五匹が天帝の命令により頭をあげて支えているとあることから〕
蓬莱(ホウライ)山の異名。亀山。

亀の子

かめのこ [3][4] 【亀の子】
(1)亀の子供。[季]夏。
(2)「亀の甲(コウ)」に同じ。

亀の子半纏

かめのこばんてん [5] 【亀の子半纏】
〔形が亀の甲に似るのでいう〕
袖・衽(オクミ)ともになく,左右に手を通す部分を開けてある綿入れ半纏。子供の防寒用。また,ねんねこ半纏を子供だけに掛けるように仕立てたものにもいう。
亀の子半纏[図]

亀の子文字

かめのこもじ [5] 【亀の子文字】
ローマ字の書体の一。中世にドイツの修道院で作られ長く用いられた。近年は主に装飾用。ひげ文字。

亀の子束子

かめのこたわし [5] 【亀の子束子】
〔商標名。形が亀に似ているからいう〕
棕櫚(シユロ)などの繊維を短く切りそろえて,針金で楕円形に束ねたたわし。

亀の子笊

かめのこざる [4] 【亀の子笊】
〔伏せた形が亀の甲に似ているからいう〕
中央が高く膨れ,一方の端に口が開いているざる。かめのこうざる。[物類称呼]

亀の子縛り

かめのこしばり [5] 【亀の子縛り】
亀の甲のように,菱形(ヒシガタ)の目のできるように斜めに十文字に縛る縛り方。

亀の尾

かめのお [3] 【亀の尾】
(1)〔形が亀の尾に似ることから〕
尾骶骨(ビテイコツ)。[日葡]
(2)折り上げ格天井(ゴウテンジヨウ)の折り上げ部分にある曲線上の格縁(ゴウブチ)。

亀の手

かめのて [1] 【亀の手・石蜐】
〔形が亀の手を思わせることから〕
蔓脚(マンキヤク)目の甲殻類。全長約4センチメートル。雌雄同体。頭状部には大小三〇〜三四枚のつめ形の石灰板があり,これが暗紫褐色の肉質の柄につく。海岸の岩礁の割れ目に群生し,潮が満ちてくると石灰板の間からつる状の足を出して餌(エサ)を集める。地方により食用にする。

亀の甲

かめのこう [4] 【亀の甲】
(1)亀の背中についている甲羅(コウラ)。
(2)六角形が上下左右に並んだ模様。亀甲(キツコウ)。亀甲形。
(3)ベンゼンの構造式の俗称。六角形になるのでいう。
(4)波しぶきを防ぐため船首につけた亀の甲状の板囲い。かっぱ。

亀の甲船

かめのこうぶね [6] 【亀の甲船】
⇒亀甲船(キツコウブネ)

亀の鑑

かめのかがみ 【亀の鑑】
〔「亀鑑(キカン)」の訓読み〕
模範。てほん。「あづまの―にうつさば/十六夜」

亀ヶ岡遺跡

かめがおかいせき カメガヲカヰセキ 【亀ヶ岡遺跡】
青森県西津軽郡木造町にある縄文晩期の集落跡。亀ヶ岡式土器と総称される精巧な土器や籃胎漆器(ランタイシツキ)・櫛(クシ)・木器・骨角器などが泥炭層から出土している。指定史跡。

亀井

かめい カメヰ 【亀井】
姓氏の一。

亀井勝一郎

かめいかついちろう カメヰカツイチラウ 【亀井勝一郎】
(1907-1966) 評論家。函館生まれ。東大中退。日本の伝統や美意識を幅広く追究。著「転形期の文学」「大和古寺風物誌」「我が精神の遍歴」「日本人の精神史研究」など。

亀井南冥

かめいなんめい カメヰ― 【亀井南冥】
(1743-1814) 江戸後期の儒者・医者。筑前の人。名は魯,字(アザナ)は道載,南冥は号。福岡藩儒医。藩校西学甘棠館総受持。徂徠学派の儒者として名を挙げたが,のち職禄を奪われた。著「論語語由」「肥後物語」など。

亀井孝

かめいたかし カメヰ― 【亀井孝】
(1912-1995) 言語学者・国語学者。東京生まれ。一橋大教授。上代から中世にかけての音韻史を中心に多くの業績を残した。著「日本語学のために」「日本語のすがたとこころ」,ほかに「言語学大辞典」の編集など。

亀井文夫

かめいふみお カメヰフミヲ 【亀井文夫】
(1908-1987) 記録映画監督。福島県生まれ。レニングラード映画演劇学校で学ぶ。「上海」「戦ふ兵隊」などを撮るが,治安維持法によって検挙される。ほかに「日本の悲劇」「戦争と平和」など。

亀井昭陽

かめいしょうよう カメヰセウヤウ 【亀井昭陽】
(1773-1836) 江戸後期の儒者。筑前の人。名は昱(イク)。南冥の長男。父の跡を継ぎ福岡藩校で子弟を教導。徂徠学の影響の強い経学を唱えた。著「論語語由述志」「蘐文談」「読弁道」など。

亀井算

かめいざん カメヰ― [3] 【亀井算】
〔数〕 掛け算九九を用いて割り算をする算盤(ソロバン)の計算法。今日行われている算盤の割り算の方法。商除法。

亀井茲矩

かめいこれのり カメヰ― 【亀井茲矩】
(1557-1612) 安土桃山時代・江戸初期の武将。通称,新十郎。出雲尼子氏の臣であったが,豊臣秀吉に仕え因幡国鹿野城主となる。殖産につとめ,伯耆国石見銀山をも経営。関ヶ原の戦いでは東軍に属し,のち朱印船貿易にも力を注いだ。

亀卜

かめうら 【亀卜】
⇒きぼく(亀卜)

亀卜

きぼく [1][0] 【亀卜】
亀の甲を焼き,その生じた割れ目の模様で吉凶を判断した古代の占い。かめうら。かめのうら。亀の甲のうら。亀坼(キタク)。亀筮(キゼイ)。

亀坼

きたく [0] 【亀坼】
〔「坼」は裂ける意〕
(1)「亀卜(キボク)」に同じ。
(2)日照りで地面が亀の甲のようにひびわれること。

亀居

かめい [0] 【亀居】
〔亀の後足が左右に開いていることからという〕
両足を開いて膝をつき,腰をおろす座り方。公事の際の正式の着席の仕方。ききょ。

亀屋縞

かめやじま [0] 【亀屋縞】
⇒亀綾(カメアヤ)

亀屋頭巾

かめやずきん 【亀屋頭巾】
頭からすっぽりかぶり,目だけを出した黒縮緬(クロチリメン)の頭巾。江戸中期,大坂の人形遣いが用い始めた。竹田頭巾。

亀山

かめやま 【亀山】
(1)京都市右京区嵯峨にある山。小倉山の東南の尾が亀の姿に似ていることからいう。嵯峨天皇・後嵯峨天皇が山麓に離宮を建て,亀山殿といった。亀尾山(カメノオヤマ)。((歌枕))「―のこふをうつして行く水にこぎくる船はいく世へぬらむ/貫之集 2」
〔多く亀にちなんで賀の歌として詠まれた〕
(2)三重県北部にある市。もと城下町・東海道の宿場町として発展。産業は伊勢米・茶など。美術蝋燭(ロウソク)を特産。

亀山

かめやま 【亀山】
「亀の上の山」に同じ。「―に生く薬のみありければ/拾遺(別)」

亀山の仇討ち

かめやまのあだうち 【亀山の仇討ち】
1701年,石井半蔵・源蔵兄弟が父と兄の仇,赤堀源五右衛門を伊勢亀山城下で28年目に討ち取った事件。仇討ち物の好材としてしばしば劇化された。

亀山天皇

かめやまてんのう 【亀山天皇】
(1249-1305) 第九〇代天皇(在位 1259-1274)。名は恒仁(ツネヒト)。後嵯峨天皇の皇子。後宇多天皇に譲位後,院政を行なった。

亀山鐔

かめやまつば [5] 【亀山鐔】
江戸時代,伊勢亀山で作られた鐔。「さはり」という独特の合金を象眼に用いるためさはり鐔とも呼ばれ,また間(ハザマ)と銘を切るところから間(ハザマ)鐔ともいう。国友鉄砲鍛冶より出た一派の作といわれる。

亀岡

かめおか カメヲカ 【亀岡】
京都府中部,亀岡盆地南部の市。丹波地方の木材集散地として発達。丹波一の宮の出雲神社の所在地。明智光秀の築城になる亀山城跡には,大本(オオモト)教本部天恩郷がある。住宅地化が進む。

亀戸

かめいど カメヰド 【亀戸】
東京都江東区北部にある商工業地域。鷽替(ウソカエ)の神事で知られる亀戸天神がある。

亀戸事件

かめいどじけん カメヰド― 【亀戸事件】
1923年(大正12)9月関東大震災直後の混乱の中で,亀戸警察署に拘留された純労働者組合の平沢計七や南葛労働会の川合義虎ら労組員一〇名が,軍隊(習志野騎兵第一三連隊)により殺害された事件。

亀手

きしゅ [1] 【亀手】
⇒きんしゅ(亀手)

亀手

きんしゅ [1] 【亀手】
〔「亀」はひびの意〕
ひびのきれた手。きしゅ。

亀毛兎角

きもうとかく [4] 【亀毛兎角】
〔「楞厳(リヨウゴン)経」による。亀の毛や兎(ウサギ)の角のように,本来ないものの意〕
あり得ない物事のたとえ。

亀田

かめだ 【亀田】
新潟県中部,中蒲原郡の町。食品・織物工業が立地。亀田梨を特産。

亀田

かめだ 【亀田】
姓氏の一。

亀田鵬斎

かめだほうさい 【亀田鵬斎】
(1752-1826) 江戸後期の儒者。江戸神田生まれ。書を三井親和に,儒学を井上金峨に学ぶ。下町の文人儒者として,経書を講じ多くの書・詩文を作った。著「論語撮解」「善身堂詩鈔」など。

亀甲

きこう [0] 【亀甲】
⇒きっこう(亀甲)

亀甲

きっこう [0] 【亀甲】
〔「きこう」とも〕
(1)亀の甲羅(コウラ)。
(2)「亀甲形」に同じ。
(3)家紋の一。亀甲形から転用したもの。六角形。また,その変形。
(4)「亀甲括弧」に同じ。
亀甲(3)[図]

亀甲墓

きっこうばか [3] 【亀甲墓】
沖縄地方にみられる,亀の甲羅を伏せたような形の大型の墓。中国華南地方の風に習ったもの。
亀甲墓[図]

亀甲形

きっこうがた [0] 【亀甲形】
六角形。また,六角形の連続模様。

亀甲打ち

きっこううち [0][3] 【亀甲打ち】
甲冑(カツチユウ)などに用いる平打ちのひもの組み方。二色以上の糸で亀甲模様を出したもので,裏は矢筈(ヤハズ)模様となる。

亀甲括弧

きっこうかっこ [5] 【亀甲括弧】
記号の一種。〔〕 形の括弧。きっこう。

亀甲船

きっこうぶね [5] 【亀甲船】
(1)一六世紀末に用いられた朝鮮の軍船。上部を厚い板で亀の甲のようにおおったもの。文禄・慶長の役では日本水軍を悩ました。
(2){(1)}を模倣した,江戸時代の軍船。百石積み前後の小型船。亀の甲船。きっこうせん。

亀筮

きぜい [0] 【亀筮】
「亀卜(キボク)」に同じ。

亀節

かめぶし [0] 【亀節】
小形のカツオを三枚におろし,それぞれの片身を一本の鰹節(カツオブシ)としたもの。形が亀の甲に似る。
→本節(ホンブシ)

亀綾

かめあや [0] 【亀綾】
(1)上質の練り糸で織った白羽二重。色糸を織り込んで女向きに織るものもある。
(2)生絹を用いて菱形模様を細かく織り出した綾織り。織ったあと,練って柔らかくする。亀綾縞。亀屋縞。

亀背

きはい [0] 【亀背】
脊柱の一部が突出して,後方への湾曲を示すもの。せむし。

亀腹

かめばら [0] 【亀腹】
(1)社寺建築などの基礎部分や鳥居の柱の下,多宝塔の上下層の間に,白漆喰(シツクイ)などを固めてつくった饅頭(マンジユウ)形の部分。
→鳥居
(2)病気の名。腸に水またはガスがたまって腹が膨れるもの。「足立たずして,然も―とか申して見苦しく/浮世草子・織留 4」

亀茲

きじ 【亀茲】
⇒クチャ

亀菊

かめぎく 【亀菊】
もと白拍子で,後鳥羽上皇の寵姫となる。その所領の地頭停廃をめぐって,幕府と院側が対立,承久の乱の一因となったとされる。生没年未詳。

亀蔵小紋

かめぞうこもん カメザウ― [5][6] 【亀蔵小紋】
〔歌舞伎役者九代目市村羽左衛門が亀蔵時代に舞台で着始めたところから〕
渦巻の模様の小紋。

亀虎古墳

きとらこふん 【亀虎古墳】
奈良県明日香村阿部山にある終末期の古墳。直径11メートルの円墳の横口式石槨(セツカク)に,玄武の彩色壁画が発見された。

亀虫

かめむし [2] 【椿象・亀虫】
半翅目カメムシ科の昆虫の総称。体長2〜40ミリメートルで,体形・色はさまざま。口はセミのように針状で多くの植物から吸汁し,農業害虫ともなる。臭腺(シユウセン)から強い悪臭を放つ。日本にはナガメ・アオクサカメムシなど約九〇種がある。クサガメ。ヘッピリムシ。ヘコキムシ。

亀裂

きれつ【亀裂】
a crack;→英和
a cleft.→英和
〜を生じる crack;open.→英和

亀裂

きれつ [0] 【亀裂】
かたい物にできた割れ目。裂け目。ひび割れ。「地震で壁に―が生じる」

亀足

きそく [0] 【亀足】
〔紙の端をひねった形が亀の足に似るのでいう〕
(1)指を汚さないように,鳥肉の脚や串焼きの魚肉の串のもとを紙で巻き,その余りをひねっておくもの。
(2)蓋(フタ)のない箱の類に紙をかぶせて,その紙がとれないように四隅の端をひねっておくもの。
(3)折敷(オシキ)や折櫃(オリビツ)の敷き紙の四隅を上に折り返しておくもの。

亀趺

きふ [1] 【亀趺】
亀(カメ)の形に刻んだ,碑の台石。碑。

亀鏡

きけい 【亀鏡】
手本。模範。亀鑑。ききょう。「誠に一世の冥加,末代の―なりと/幸若・本能寺」

亀鏡

ききょう 【亀鏡】
「きけい(亀鏡)」に同じ。「善人ノ―ヲ学ブ/日葡」

亀鑑

きかん [0][1] 【亀鑑】
〔「亀」は昔,その甲を焼いて吉凶を判断したもの,「鑑」は鏡の意〕
人のおこないの手本。模範。「以て世人の―に供す可し/学問ノススメ(諭吉)」

亀頭

きとう【亀頭】
《解》the glans.

亀頭

きとう [0] 【亀頭】
陰茎の先端部。かりくび。

りょう レウ [1] 【了】
終わること。終わり。「前編―となる」

了う

しま・う [0] 【仕舞う・終う・了う・蔵う】 (動ワ五[ハ四])
(1)(仕事などを)し終える。終わりまですませる。また,仕事が終わる。「店を―・う」「仕事が早く―・ったら寄ってみよう」「食事を―・つて茶を飲みながら/青年(鴎外)」
(2)使っていたもの,外に出ているものなどを納めるべき場所に納める。片付ける。また,適当な所に入れる。「おもちゃを―・う」「財布を懐に―・う」「秘密を胸に―・っておけない性質」
(3)解決する。けりをつける。
 (ア)(あったものを)なくする。「これを―・つたら盗賊よけの守りを引つ放しておかう/黄表紙・金生木」
 (イ)盆・暮れなどに取引を清算する。「まだ得―・はぬかして取乱したる書出し千束の如し/浮世草子・胸算用 2」
 (ウ)殺してけりをつける。「これへ呼び出せ,―・うてくれん/浄瑠璃・忠臣蔵」
 (エ)遊里で,遊女を買い切る約束などをして,ほかの客の所へ出さない。「今夜あ―・つて居て呼びにやるべえと思つた所い来さつた/洒落本・道中粋語録」
(4)(補助動詞)
動詞の連用形に助詞「て(で)」を添えた形に付いて,その動作がすっかり終わる,その状態が完成することを表す。終わったことを強調したり,不本意である,困ったことになった,などの気持ちを添えたりすることもある。「忘れて―・うに限る」「寝過ごして―・った」「すっかりお手数をかけて―・いました」「見られて―・った」「指を挟んで―・った」
[可能] しまえる

了する

りょう・する レウ― [3] 【了する】 (動サ変)[文]サ変 れう・す
(1)おわる。また,おえる。「冉々(ゼンゼン)たる如き心持ちで一局を―・してこそ/吾輩は猫である(漱石)」
(2)さとる。了解する。「三四郎は翻訳の意味を―・した/三四郎(漱石)」

了了

りょうりょう レウレウ [0] 【了了】 (形動タリ)
物事がはっきりわかるさま。あきらかなさま。「霊知本性ひとり―として鎮常なり/正法眼蔵」

了俊

りょうしゅん レウシユン 【了俊】
⇒今川(イマガワ)了俊

了察

りょうさつ [0] レウ― 【了察】 ・ リヤウ― 【諒察】 (名)スル
相手の立場・事情をくみとること。「何とぞ御―下さい」「庶幾(コイネガ)はくは焉(コ)れを―せられんことを/鬼啾々(夢柳)」

了得

りょうとく レウ― [0] 【了得】 (名)スル
さとること。会得。「充分なる満足は真理を―せし時の徴候なり/求安録(鑑三)」

了悟

りょうご レウ― [1] 【了悟】 (名)スル
あきらかに悟ること。

了意

りょうい レウイ 【了意】
⇒浅井(アサイ)了意

了承

りょうしょう [0] レウ― 【了承】 ・ リヤウ― 【諒承・領承】 (名)スル
〔古くは「りょうじょう」〕
事情をくんで納得すること。承知すること。領掌。「相手の―を得る」「よろしく御―下さい」「申し出の件―しました」

了承する

りょうしょう【了承する】
⇒承知.

了然

りょうぜん レウ― [0] 【了然】 (ト|タル)[文]形動タリ
はっきりとわかるさま。明らかなさま。「文章の真意は―としている」「明月を戴き,―たる一身/義血侠血(鏡花)」

了知

りょうち レウ― [1] 【了知】 (名)スル
事柄の内容・事情などをさとり知ること。「越山君の人となりは君も既に―して居るだらう/緑簑談(南翠)」

了知主義

りょうちしゅぎ レウ― [4] 【了知主義】
意思表示の効力発生の時期を,相手方が当該意思表示を読了した時とする立場。
→発信主義
→到達主義

了簡

りょうけん レウ― [1] 【料簡・了見・了簡】 (名)スル
(1)考え。気持ち。思案。「けちな―」「―が狭い」
(2)よく考えて判断すること。推しはかり考えをめぐらすこと。「好く―して前後を考へて見たら/金色夜叉(紅葉)」
(3)許すこと。がまんすること。勘弁。「何程詫びても―は成りません/怪談牡丹灯籠(円朝)」
(4)処置。とりはからい。「重てよろしく御―有るべしとの御意の趣/浄瑠璃・丹波与作(中)」

了義

りょうぎ レウ― [1] 【了義】
〔仏〕 真理をすべて明らかに説き示した教え。

了見

りょうけん レウ― [1] 【料簡・了見・了簡】 (名)スル
(1)考え。気持ち。思案。「けちな―」「―が狭い」
(2)よく考えて判断すること。推しはかり考えをめぐらすこと。「好く―して前後を考へて見たら/金色夜叉(紅葉)」
(3)許すこと。がまんすること。勘弁。「何程詫びても―は成りません/怪談牡丹灯籠(円朝)」
(4)処置。とりはからい。「重てよろしく御―有るべしとの御意の趣/浄瑠璃・丹波与作(中)」

了見

りょうけん【了見】
an idea (考え);→英和
an intention (意図);→英和
a motive (動機);→英和
judgment (判断);a decision (決心).→英和
悪い〜を起こす conceive an evil design[intention].〜違いなことをする do wrong;commit an indiscretion.

了解

りょうかい【了解】
(mutual) understanding;→英和
consent.→英和
〜がつく come to[arrive at]an understanding[agreement] <with> .〜を得る(求める) obtain (ask for) a person's consent.→英和
〜する understand;→英和
appreciate.→英和

了解

りょうかい [0] レウ― 【了解】 ・ リヤウ― 【諒解】 (名)スル
(1)事情を思いやって納得すること。理解すること。のみこむこと。了承。領解。領会。「事情を―する」「―できない」
(2)〔(ドイツ) Verstehen〕
ディルタイの用語。文化を生の表現とみて,その意味を自己移入・追体験などによって共感的にとらえること。理解。

了解心理学

りょうかいしんりがく レウ― [7] 【了解心理学】
自然科学のような実験的方法ではなく,相互の関連に基づいて全体的な意味をつかもうとする方法によって精神現象を解明しようとする心理学。ディルタイにより唱えられ,シュプランガーにより継承された。

了諾

りょうだく [0] レウ― 【了諾】 ・ リヤウ― 【領諾】 (名)スル
承知してひきうけること。承諾。「二人は一々之を―する中にも/経国美談(竜渓)」

よ [1] 【余・予】 (代)
一人称。われ。わたくし。やや尊大な,または,改まった言い方として男子が用いる。「―の説くところをよく理解せよ」

予て

かねて【予て】
previously;→英和
already;→英和
since long ago (予てから).〜の prearranged <plan> ;long-cherished <desire> .

予て

かねて [1] 【予て】
■一■ (副)
(1)前もって。以前より。あらかじめ。「―御案内申し上げましたように」「―婚約中の二人」「―からの懸案事項」
(2)(名詞的に用いて)ふだん。平生。「―は猛く見えしひとびとも/増鏡(新島守)」
■二■ (連語)
(上の語句を受けて)…以前。…前に。「二,三日―,大殿に,夜に隠れて渡り給へり/源氏(須磨)」

予め

あらかじめ [0] 【予め】 (副)
事の起こる前に。前もって。かねて。「―ことわっておく」「―準備しておく」
〔漢文訓読に多く用いられた語〕

予め

あらかじめ【予め】
beforehand;→英和
in advance[anticipation].〜通知する give previous notice.

予予

かねがね [2][3] 【予予・兼兼】 (副)
前々から。かねてから。「御高名は―承っておりました」

予価

よか [1] 【予価】
予定の価格。

予備

よび [1] 【予備】
(1)あらかじめ準備しておくこと。また,そのもの。「―工作」「―交渉」「―費」
(2)〔法〕 犯罪を実現するために行う,実行の着手以前の準備行為。殺人・強盗・放火・内乱などについてのみ処罰される。

予備の

よび【予備の】
[取っておきの]reserve;→英和
spare;→英和
[準備の]preparatory;→英和
preliminary.→英和
‖予備役 <a colonel> in the first reserve.予備金[費]a reserve fund.予備校 a prep(aratory) school.予備交渉 a preparatory negotiation;a preliminary conference.(大統領)予備選挙 a (presidential) primary election.予備知識 preliminary knowledge.予備タイヤ a spare tire.

予備交渉

よびこうしょう [3] 【予備交渉】
正式の交渉にはいる前の,準備段階の交渉。

予備学生

よびがくせい [3] 【予備学生】
〔「海軍予備学生」の略〕
旧海軍の,予備士官養成のための制度。大学・高専在学中の志願者から採用,予備士官に任命した。第二次大戦中に大量に養成された。

予備役

よびえき [2] 【予備役】
旧軍隊の常備兵役の一。現役を終えた人が一定期間服した兵役。非常時にだけ召集されて軍務に服した。

予備支払人

よびしはらいにん [0] 【予備支払人】
参加引受または参加支払をする者として,遡求義務者(振出人・裏書人・またそれらの保証人)により手形上にあらかじめ指定された者。

予備校

よびこう [0] 【予備校】
上級の学校の入学試験,特に大学入学試験のための教育を施す学校。

予備登記

よびとうき [3] 【予備登記】
将来の本登記に備えて,その権利保全のためにする登記。予告登記と仮登記の二種類。

予備的

よびてき [0] 【予備的】 (形動)
前もって準備しておくさま。「―な交渉」

予備知識

よびちしき [3] 【予備知識】
必要に備えてあらかじめもっておく知識。「―を与える」

予備試験

よびしけん [4][3] 【予備試験】
本試験の受験者を選抜するための試験。

予備調査

よびちょうさ テウ― [3] 【予備調査】
本格的な調査の前に行う準備的な調査。

予備費

よびひ [2] 【予備費】
(1)臨時の出費に備えて用意しておく費用。
(2)国・地方公共団体の予算において,予見できない歳出予算の不足を補うために計上される費用。

予備軍

よびぐん [2] 【予備軍】
(1)主力軍隊の戦闘を支援できるように,後方に控えている軍隊。
(2)予備兵から成る軍隊。

予備選挙

よびせんきょ [3] 【予備選挙】
アメリカ合衆国において,有権者が政党の公職候補者や正・副大統領候補を指名する全国党大会に出席する代議員を選ぶ選挙のこと。

予備金

よびきん [2][0] 【予備金】
(1)予備のために用意する金銭。予備費。
(2)国会・裁判所のための歳出予算中に予備的経費として計上されるもの。両機関の予算の独立性を保障するために設けられる経費。

予兆

よちょう [0] 【予兆】
未来に起こるべき事柄を予知させる現象。きざし。前兆。前ぶれ。「大地震の―がある」

予冷

よれい [0] 【予冷】 (名)スル
野菜や果物の鮮度を保つため,出荷や貯蔵に先立ち摂氏三〜五度にまで冷却すること。

予参

よさん 【予参・預参】
参集する人数の中にはいること。また,その人。参会。「怨敵巷にみちて―道を失ふ/平家 7」

予告

よこく [0] 【予告】 (名)スル
前もって知らせること。前ぶれ。「公開の期日を―する」

予告する

よこく【予告する】
announce[notify]beforehand;give <a person> notice <of> ;warn <a person of a matter> .→英和
〜なしに without notice.〜どおりに as previously announced.‖予告編[映画の]a preview;a trailer.新刊予告 the announcement of new books.

予告手当

よこくてあて [4] 【予告手当】
使用者が労働者に解雇予告をしなかった場合に,支払わなければならない賃金。
→解雇予告

予告登記

よこくとうき [4] 【予告登記】
登記原因の無効・取り消しを理由とする登記の抹消・回復の訴えがなされたとき,第三者への警告を目的として行う予備登記。受訴裁判所の嘱託によってなされる。

予告編

よこくへん [0] 【予告編】
映画・テレビなどで,宣伝のために前もって見せ場を編集したもの。

予告解散

よこくかいさん [4] 【予告解散】
内閣不信任によらない衆議院解散のうち,内閣が月日を予告して行う解散。

予土線

よどせん 【予土線】
JR 四国の鉄道線。愛媛県北宇和島と高知県若井間,76.3キロメートル。四万十(シマント)川支流の吉野川・仁井田川の河谷を走る。

予報

よほう [0] 【予報】 (名)スル
(1)前もって推測して知らせること。「彼の頭はそれを―するかの様に,どんよりと重かつた/それから(漱石)」
(2)天気予報。「―では午後雨になる」

予報する

よほう【予報する】
forecast;→英和
predict (予言する).→英和
‖天気予報官 a weather forecaster;a weatherman.

予奪

よだつ [0] 【与奪・予奪】 (名)スル
(1)与えることと奪うこと。「生殺―の権」「天下を―するは武門の慣習(ナライ)/滝口入道(樗牛)」
(2)財産を譲り与えること。[日葡]
(3)指図すること。「宗輔の―を聞きて,この人心劣りすとぞつぶやきける/著聞 6」

予定

よてい [0] 【予定】 (名)スル
これから行う事柄についてあらかじめ決めておくこと。前もって見込んでおくこと。「講演を―する」「―を立てる」

予定

よてい【予定】
[計画]a plan;→英和
a program;→英和
a schedule;→英和
arrangements (手配);an estimate (見積り).→英和
〜である intend[plan] <to do> ;→英和
be to <do> ;be expected[scheduled] <to do> .〜の prearranged;appointed;→英和
scheduled;intended;→英和
estimated.‖予定申告 a report of estimated income.予定日 the expected date of confinement (出産の).予定表 a program.

予定納税

よていのうぜい [4] 【予定納税】
当該年度の所得税を前年の納税額に基づいて推定し,前もって分割納付すること。

予定表

よていひょう [0] 【予定表】
予定を記入した表。

予定説

よていせつ [2] 【予定説】
キリスト教で,救われる者と救われない者とが神の意志によりあらかじめ定められていると考える説。カルバンの説は代表的。

予定調和

よていちょうわ [4] 【予定調和】
〔哲〕
〔(フランス) harmonie préétablie〕
ライプニッツの説で,単純で相互独立的なモナドの合成体である世界は神の意志によってあらかじめ調和すべく定められているのだという考え。
→モナド論

予察

よさつ [0] 【予察】 (名)スル
あらかじめ察し知ること。前もって推察すること。「海湾に於ては気象(テンキ)の―大切なるを以て/浮城物語(竜渓)」

予審

よしん【予審(中である)】
(be under) preliminary examination.‖予審調書 the protocol of preliminary examination.予審判事 an examining judge.予審法廷 the preliminary court of inquiry.

予審

よしん [0] 【予審】
起訴された事件について,公判前に裁判官があらかじめ行う審理。旧刑事訴訟法下では採用されたが,現行法では認められていない。

予州

よしゅう 【予州】
伊予(イヨ)国の別名。

予後

よご [1] 【予後】
(1)病気の経過についての医学的な見通し。または,余命。
→予後不良
(2)俗に,病気が治ったあとの経過。

予後

よご【予後】
《医》prognosis;→英和
convalescence.→英和
〜が良好である be much better.

予後不良

よごふりょう [3] 【予後不良】
病気の回復の望みがもてず早晩死を免れないこと。

予想

よそう [0] 【予想】 (名)スル
これから起こることについて考えをめぐらし,おしはかること。前もって予測すること。また,その内容。予測。「―が的中する」「選挙の結果を―する」「―配当」

予想する

よそう【予想する】
expect;→英和
anticipate;→英和
presuppose.→英和
〜以上に more[better]than one expected.〜外な unexpected;→英和
unforeseen.→英和
〜どおり as one expected;as was expected.〜に反して against[contrary to]one's expectations.‖予想屋 a tipster (競馬などの).収穫予想高 the estimated crop <for this year> .

予想外

よそうがい [2] 【予想外】 (名・形動)[文]ナリ
予想もしなかったこと。また,そのような展開になるさま。思いのほか。意外。「―の大収穫」「―な展開」

予想屋

よそうや [0] 【予想屋】
競馬・競輪などで,自分が予想したいく通りかの的中番号を紙に書くなどして売る者。

予感

よかん [0] 【予感】 (名)スル
将来ある事柄が起こりそうな気が何となくすること。また,その感じ。予覚。「不吉な―」

予感がする

よかん【予感がする】
have a presentiment[ <米話> hunch] <that…> .→英和
不吉な〜 an ominous presentiment.

予料

よりょう [0] 【予料】 (名)スル
先取りすること。予測すること。予知。予想。「自然が―し難いものを内に隠して/風土(哲郎)」

予断

よだん [0] 【予断】 (名)スル
なりゆき・結果を前もって判断すること。予測。「―を許さない情勢」

予断を許さない

よだん【予断を許さない】
There is no knowing <what will happen next> .

予期

よき [1] 【予期】 (名)スル
あらかじめ期待・覚悟すること。「―したとおりの結果」「―に反して」

予期する

よき【予期する】
expect;→英和
anticipate.→英和
〜以上に more[better]than one expected.〜しない unexpected;→英和
unlooked-for.〜どおり as one expected;as was expected.〜に反して contrary to one's expectation.

予洗

よせん [0] 【予洗】 (名)スル
「下洗(シタアラ)い」に同じ。

予測

よそく [0] 【予測】 (名)スル
将来の出来事や状態を前もっておしはかること。また,その内容。科学的根拠が重んじられる。「米の収穫高を―する」「―がはずれる」

予測する

よそく【予測する】
forecast;→英和
predict;→英和
estimate.→英和

予熱

よねつ [0] 【予熱】 (名)スル
エンジンの始動や溶接の開始にあたって,割れの防止や円滑な始動をさせるため,あらかじめ加熱すること。「―器」

予燃室

よねんしつ [2] 【予燃室】
予備燃焼式ディーゼル機関で,燃料噴射弁と燃焼室の間に設ける小室。自動車用など高速のものに用いる。予燃焼室。

予燃焼室

よねんしょうしつ ヨネンセウ― [4] 【予燃焼室】
⇒予燃室(ヨネンシツ)

予知

よち [1] 【予知】 (名)スル
(1)物事が起こる前にそれを知ること。「火山の爆発を―する」「地震の―」
(2)〔心〕 超心理学の用語。超感覚的知覚の一。現在の科学では予測不能な未来の出来事を正しく知ること。また,その能力。

予知する

よち【予知する】
foretell[predict] <an earthquake> ;→英和
foresee <trouble> .→英和

予示

よじ [1] 【予示】 (名)スル
前もって示すこと。よし。

予祝

よしゅく [0] 【予祝】
前もって祝うこと。

予祝行事

よしゅくぎょうじ [4] 【予祝行事】
主として小正月に,年間の農作業のしぐさを真似たり,木の枝に餅などをつけて実りを表したり,害獣を追うしぐさをしたりして,その一年間の豊穣(ホウジヨウ)を祝い願う行事。庭田植え・繭玉(マユダマ)・鳥追いなど。

予科

よか [1] 【予科】
(1)本科に進む前の予備の課程。
(2)旧制大学入学前の段階で,旧制高等学校に相当する課程。北海道帝国大学のほか,多くの私立大学に設けられた。

予科

よか【予科(生)】
a preparatory course (student).

予科練

よかれん ヨクワ― [2] 【予科練】
〔「海軍飛行予科練習生」の略称〕
旧海軍の飛行機搭乗員養成制度。初め横須賀航空隊内に設置されたが,のち茨城県土浦に独立。小学校高等科卒(乙種),中学四年修了者(甲種)を主とする志願制で,厳しい訓練を経て飛行科下士官となった。

予算

よさん [0] 【予算】 (名)スル
(1)ある事にあたって,あらかじめ計算して予定しておく費用。「旅行の―をたてる」
(2)前もって計算して見積もりを立てること。「非常の準備を―する時は/月世界旅行(勤)」
(3)一会計年度における国または地方公共団体の歳入および歳出の見積もり。国会または議会の承認を経て成立する。

予算

よさん【予算】
an estimate;→英和
a budget.→英和
〜をたてる make an estimate[a budget].御〜はいかほどですか How much would you like to pay? ‖予算案(を議会に提出する) (open) the budget.予算委員会 a budget committee.

予算先議権

よさんせんぎけん [6] 【予算先議権】
二院制において,一院が他の一院に先立って予算の審議を行う権能。通常,下院が有し,日本では衆議院が有する。

予算委員会

よさんいいんかい [5] 【予算委員会】
内閣から提出された予算案について審議する国会の常任委員会。

予算折衝

よさんせっしょう [4] 【予算折衝】
大蔵省が内示した予算原案に対して,各省庁が大蔵省と行う折衝。復活折衝。

予算措置

よさんそち [4] 【予算措置】
予算上の裏付けをすること。「―を講ずる」

予算案

よさんあん [2] 【予算案】
まだ決定・承認されていない,予算についての原案。

予算編成

よさんへんせい [4] 【予算編成】
内閣が行う,国の次年度予算が国会に提出されるまでの一連の作業と手続き。

予約

よやく [0] 【予約】 (名)スル
(1)前もって約束しておくこと。また,その約束。「席を―する」「―をとる」「―金」
(2)〔法〕 将来一定の契約を締結することをあらかじめ約束する契約。

予約する

よやく【予約する】
subscribe for <a book> ;book <a seat,a room> ;→英和
have <a seat,a room> reserved;make a reservation;→英和
engage <a room> .→英和
‖予約金 a deposit;a subscription price (代価).予約出版(販売)する publish (sell) by subscription.予約済(である) (be) engaged.予約席 a reserved seat; <掲示> Reserved.

予約出版

よやくしゅっぱん [4] 【予約出版】
刊行に先立って購読者を募集し,その申込者だけに出版物を配布すること。

予約販売

よやくはんばい [4] 【予約販売】
前もって購入者を募集し,その申込者だけに商品を配布すること。

予納

よのう [0] 【予納】 (名)スル
あらかじめ納めること。期限前に納めること。前納。「―金」

予習

よしゅう【予習】
preparation(s);→英和
a rehearsal (劇などの).→英和
〜する prepare one's lessons;rehearse.→英和

予習

よしゅう [0] 【予習】 (名)スル
まだならっていないところを前もって学習・練習しておくこと。
⇔復習

予行

よこう【予行(演習)】
<have> a rehearsal <of> .→英和

予行

よこう [0] 【予行】 (名)スル
練習のためにあらかじめ行うこと。また,そのもの。

予行演習

よこうえんしゅう [4] 【予行演習】 (名)スル
儀式や催し物を行う前にあらかじめ本番どおりに練習してみること。

予見

よけん [0] 【予見】 (名)スル
物事が起こる前にあらかじめ見通して知ること。予知。「事故の発生を―する」

予見する

よけん【予見する】
foresee.→英和

予覚

よかく [0] 【予覚】 (名)スル
「予感(ヨカン)」に同じ。「呼ばれるに極つてゐるといふ―/こころ(漱石)」

予言

かねごと 【予言・兼言】
前もって言っておいた言葉。約束の言葉。また,将来を予測して言う言葉。「昔せし我が―の悲しきは/後撰(恋三)」

予言

よげん【予言】
(a) prediction;(a) prophecy.→英和
〜する predict;→英和
prophesy;→英和
foretell.→英和
‖予言者 a prophet.

予言

よげん [0] 【予言】 (名)スル
未来の出来事や未知の事柄をあらかじめいうこと。また,その言葉。「将来を―する」

予診

よしん [0] 【予診】 (名)スル
主治医が診察をする前に,別の者が予備的に患者の病歴や症状などを聞いておくこと。

予讃線

よさんせん 【予讃線】
四国の北・西岸に沿い,香川・愛媛両県を結ぶ JR 四国の鉄道線。高松から新居浜・今治・松山・宇和島(297.9キロメートル)と向井原・内子(23.5キロメートル),新谷・伊予大洲(5.9キロメートル)からなる。

予選

よせん【予選】
(1)[選挙の]a provisional election; <米> a primary (election).→英和
(2)[競技の]a preliminary contest[match].〜に通過する qualify.→英和
‖百メートル予選 a 100-meter preliminary.

予選

よせん [0] 【予選】 (名)スル
(1)多くのものの中から前もって選び出すこと。
(2)スポーツで,本大会や決勝戦に出場する人やチームを選び出すための試合。

予鈴

よれい [0] 【予鈴】
開演・操業開始などの合図に鳴らす本鈴に先立ち,その少し前に鳴らすベル。

予鈴

よれい【予鈴】
the first bell.

予防

よぼう【予防】
prevention (防止);protection <against> (保護);→英和
precaution (用心).→英和
〜する prevent <a plague from spreading> ;→英和
protect a person from[against] <danger> ;take precautions <against> .‖予防医学 preventive medicine.予防策を講じる take preventive measures <against> .予防線を張る forestall <another> .予防注射(接種) (a) preventive injection (inoculation).予防注射を受ける have a shot (on the arm) <against> .

予防

よぼう [0] 【予防】 (名)スル
病気や災害などが生じないように注意し,前もって防ぐこと。「火災を―する」「―措置」

予防医学

よぼういがく [4] 【予防医学】
健康人を対象とし,すべての健康障害・疾病の予防を目的とする医学。

予防戦争

よぼうせんそう [4] 【予防戦争】
仮想敵国が将来強大になり,自国を脅かすと予想される場合に,それを防止するため,平和維持などの口実をもうけて先制攻撃を加える戦争。

予防拘禁

よぼうこうきん [4] 【予防拘禁】
再び同じ犯罪を犯すおそれがあると認められる者を,刑期終了後も拘禁すること。治安維持法において思想犯に対して採用された。

予防接種

よぼうせっしゅ [4] 【予防接種】
伝染病の発生・流行を予防するために,ワクチンなどを注射または経口的にあらかじめ接種して人工的に免疫を与えること。

予防接種法

よぼうせっしゅほう 【予防接種法】
予防接種について,その対象となる疾病,接種を受ける義務,実施方法などを定めた法律。1948年(昭和23)制定。

予防注射

よぼうちゅうしゃ [4] 【予防注射】
注射で行う予防接種。

予防策

よぼうさく [2] 【予防策】
予防のための方策。「―を講ずる」

予防線

よぼうせん [0] 【予防線】
(1)敵の攻撃や侵入に備えて,警戒や監視のためあらかじめ手配しておく区域。
(2)あとでつけ込まれないよう前もって打っておく方策や手段。「―を張る」

予餞会

よせんかい [2] 【予餞会】
〔「餞」は,はなむけの意〕
旅立ちや卒業などの前に行われる送別会。

争い

あらそい アラソヒ [0][3] 【争い】
勝とうとして競うこと。けんか。いさかい。「骨肉の―」
[慣用] 鷸蚌(イツボウ)の―・烏鷺(ウロ)の―・蝸角(カカク)の―・蝸牛(カギユウ)角(カク)上の―・春秋の―

争い

あらそい【争い】
a quarrel (喧嘩);→英和
a dispute (論争);→英和
an argument;→英和
a discord (不和);→英和
a contest (競争);→英和
a struggle (争闘).→英和
〜をする have a dispute <with> .〜の種 the apple of discord.

争う

あらそ・う アラソフ [3] 【争う】 (動ワ五[ハ四])
(1)ある目標を目指して,相手より先んじようとしたり,自分が手に入れようとしたりする。競争する。「優勝を―・う」「先を―・って宝くじを買う」
(2)自分の主張を通そうとしてゆずらない。「法廷で―・う」「遺産をめぐって兄弟で―・う」
(3)抵抗する。否定する。多く打ち消しの形で用いる。「年は―・われない」「白露に―・ふ萩の明日咲かむ見む/万葉 2102」
[可能] あらそえる
[慣用] 一、二を―・一刻を―・甍(イラカ)を―・黒白を―・先を―・軒(ノキ)を―/年は争えない

争う

あらそう【争う】
fight;→英和
quarrel <about a matter with a person> ;→英和
dispute <with a person> (論争);→英和
be at variance <with> (不和);contest;→英和
compete (競争);→英和
haggle <over> (駆引);→英和
struggle to be the foremost (先を).→英和
席を〜 scramble for one's seat.

争う

あらが・う アラガフ [3] 【抗う・争う・諍う】 (動ワ五[ハ四])
(1)さからう。抵抗する。「権力に―・う」
(2)相手の言うことを否定して言い争う。「わがため面目あるやうに言はれぬるそらごとは,人いたく―・はず/徒然 73」
[可能] あらがえる

争え∘ない

争え∘ない
〔可能動詞「あらそえる」に打ち消しの助動詞「ない」の付いたもの〕
否定することができない(それほどはっきりしている)。争えぬ。争われない。「実力の差は―∘ない」

争って

争って
人に後れじと競って。われがちに。「―買い求める」

争で

いかで 【如何で・争で】 (副)
〔「いかにて」の転。平安時代から主に和文で使われ,文末に推量表現を使うことが多い〕
(1)疑問の意を表す。どうして。「―,はた,かかりけむ/源氏(帚木)」
(2)反語の意を表す。どうして…できようか。「―月を見ではあらむ/竹取」
(3)強い願望を表す。なんとかして。ぜひ。「―人より先に聞かむと待たれて/枕草子 41」

争ひ

あらがい アラガヒ 【争ひ・諍ひ】
言い争うこと。論争すること。「興ある―なり。同じくは御前にて争はるべし/徒然 135」

争ひ事

あらがいごと アラガヒ― 【争ひ事】
あらそいごと。競争事。「常に試み事をし,―をしておそい給ひけるに/枕草子 244」

争ふ

すま・う スマフ 【争ふ】 (動ハ四)
(1)相手の意志に従うまいとして反抗する。抵抗する。あらそう。「女もいやしければ―・ふ力なし/伊勢 40」
(2)辞退する。断る。「もとより歌のことは知らざりければ,―・ひけれど,しひて詠ませければ/伊勢 101」
(3)つかみあって争う。また,相撲をとる。「振離さんとて―・ひしかど/当世書生気質(逍遥)」

争ふ

いそ・う イソフ 【争ふ・勤ふ】 (動ハ四)
先をあらそう。先を争ってつとめる。「―・ひて神語(カムコト)の入微(タエ)なる説(コトバ)を陳(モウ)す/日本書紀(皇極訓)」

争われ∘ない

争われ∘ない
〔「れ」は可能の助動詞「れる」の未然形〕
「争えない」に同じ。あらそわれぬ。「―∘ない事実」

争われない

あらそわれない【争われない】
indisputable;→英和
undeniable.→英和
年は〜 Age will tell.

争乱

そうらん サウ― [0] 【争乱】
争いが起こって,乱れること。また,争い。

争友

そうゆう サウイウ [0] 【争友】
率直にいさめてくれる友。忠告するよい友。

争奪

そうだつ サウ― [0] 【争奪】 (名)スル
自分のものにしようとして奪い合い争うこと。「天皇杯の―戦」

争奪

そうだつ【争奪】
a struggle;→英和
a competition;→英和
a contest.→英和
〜する struggle[scramble,contest] <for> .‖争奪戦 a contest <for a trophy,the title,the champion flag> .

争心

そうしん サウ― [0] 【争心】
人と争う心。人に勝とうとする心。

争点

そうてん【争点】
the point at issue[in dispute];→英和
an issue <of law> .

争点

そうてん サウ― [1][0] 【争点】
議論や争いの原因になっている重要な点。

争端

そうたん サウ― [0] 【争端】
争いの起こり。争いの発端。

争競

そうきょう サウキヤウ [0] 【争競】 (名)スル
勝敗や優劣などをきそいあうこと。競争。「互いに―する」

争覇

そうは サウ― [1] 【争覇】 (名)スル
(1)覇権を争うこと。
(2)スポーツで,優勝を争うこと。

争覇戦

そうはせん【争覇戦】
a contest for supremacy;a championship game (競技の).

争訟

そうしょう サウ― [0] 【争訟】
訴えを起こして,争うこと。現在では,法律上の権利義務や法律関係の存在・形成に関しての当事者間の具体的な争い,または,その争いについて公の機関が裁断・解決をする手続き。「訴訟」より広い意味で使われる。

争論

そうろん サウ― [1][0] 【争論】 (名)スル
議論をたたかわせること。言いあらそうこと。論争。「何ぞ―するを要せん/花柳春話(純一郎)」

争議

そうぎ サウ― [1] 【争議】
(1)互いに意見を主張し合って争うこと。もめごと。「家庭―」
(2)使用者と労働者,地主と小作人などの間に起こる争い。
→労働争議
→小作争議

争議

そうぎ【争議】
a dispute;→英和
a trouble;→英和
a strike.→英和
〜を起こす (go on a) strike.〜を解決する settle a dispute.‖労働争議 a labor trouble[dispute].

争議団

そうぎだん サウ― [3] 【争議団】
労働組合が組織されていない場合などに,労働者が争議のために一時的に形成する団体。

争議権

そうぎけん サウ― [3] 【争議権】
労働基本権の一。労働者が団結し,労働条件の改善などの目的を貫徹するため,ストライキその他の争議行為をする権利。

争議行為

そうぎこうい サウ―カウヰ [4] 【争議行為】
労働関係の当事者が,その主張の貫徹を目的として,あるいはこれに対抗するためになす行為で,業務の正常な運営を阻害するもの。労働者側のストライキ・サボタージュ・ボイコット,使用者側のロックアウトなど。

争闘

そうとう サウ― [0] 【争闘】 (名)スル
あらそい,たたかうこと。あらそい。闘争。「主人を思ふの余り,容易に―して近隣を驚かし/福翁百話(諭吉)」

こん 【事】
「こと(事)」の転。「そんな―だと思った」「是は無念な―だが/雑兵物語」

こと【事】
(1) a thing;→英和
a matter;→英和
an affair;→英和
a fact;→英和
circumstances (事情);an event (できごと);→英和
an accident (事故);→英和
business (仕事).→英和
(2) known by the name of <Sanpei> (通称).
どんな〜があっても whatever may happen.…する〜にしている make it a rule <to do> .→英和
…を〜とする do nothing but….
〜によると possibly;→英和
perhaps.→英和
…との〜である It is said (that)….
〜を起こす cause[make]trouble.

こと [2] 【事】
〔「こと(言)」と同源か〕
「もの」が何らかの作用・機能・状態・関係などとして実現するありさまをいう語。「もの」が時間的に不変な実体のようにとらえられているのに対して,「こと」は生起・消滅する現象としてとらえられている。哲学的には,「もの」が主語的存在者を指すのに対して,「こと」は述語的存在様態を指し,後者は時間性の契機を含む。
(1)
 (ア)生じた事柄。出来事。事態。事件。「―は重大だ」「―の推移を見守る」「―の起こり」「どんな―が起こっても驚くな」
 (イ)物事の状態や経過。事情。わけ。「―を分けて説明する」「―と次第によっては許せない」「くわしい―はあとで話します」
 (ウ)重大事。大変な事態。「もし彼に知られたら―だ」「一朝―ある時は」「―なきを得る」
(2)形式名詞。上に修飾語を伴ってどんな事柄であるかが限定される。
 (ア)ある物事に関連する事柄。「自分の―は自分でしなさい」「試験の―を話す」「彼の―だからうまく処理するだろう」
 (イ)ある人物が動作・心情の対象であることを示す。「彼は彼女の―が好きらしい」「私の―をほめてくれた」
 (ウ)(「…のことをいう」「…のことだ」などの形で)言葉が何かをさしていることを示す。「タイガーとはトラの―をいう」「今の話の某氏というのは遠藤さんの―だ」
 (エ)行為。仕業。「自分のした―を反省しなさい」「今日はいい―をした」
 (オ)言葉の内容。言葉の意味。「彼の言った―を聞いたか」「彼女は私の言う―がよく分からないらしい」(カ)(「…ということだ」の形で)うわさ。伝聞。「彼は来年留学するという―だ」(キ)(「…ことがある(ない)」の形で)経験。体験。「外国へ行った―がある」「それについて深く考えた―がない」(ク)(「…ことにしている」の形で)習慣。しきたり。「朝は六時に起きる―にしている」(ケ)(「…ことはない」の形で)必要。「何も急ぐ―はない」「彼に同情する―はない」(コ)(「…ことだ」の形で)「…ことが大事だ」の意を表す。「合格したかったら勉強する―だ」「風邪気味の時は早く寝る―だ」(サ)(「…ことにする」の形で)「…という方針を決める(決心をする)」の意を表す。「試してみる―にしました」(シ)(「…ことになる」の形で)成り行き。結果。「黙っていたということは,認めた―になる」
(3)用言(あるいはそれに助動詞の付いたもの)の連体形を受けて,それを体言化し,用言の表す作用・状態を体言的な概念に変える。…ということ。「この際真実を述べる―が一番いい」「英語を話す―ができる」「彼が有能な―を認めない人はいない」「彼に裏切られた―は一生忘れられない」
(4)形容詞の連体形に付いて,副詞化する。「うまい―やれよ」「長い―留守にする」
(5)人を表す名詞に直接続く。
 (ア)謙譲の人称やそれに準ずる語に付いて,それに関していう意を示す。古くは謙譲に限られない。「私―このたび左記に転居致しました」「愚息―」
 (イ)通称に続いて本名を言う時に用いて,両者が同一人であることを示す。すなわち。つまり。「清水次郎長―山本長五郎」
(6)動詞の連用形,名詞・形容動詞語幹などに付いて,その行為・状態を表す。多く「ごと」の形で用いる。「祝い―」「考え―」「はかり―」「芸―」「きれい―」
(7)名詞に付いて,そのまねをすることを表す。ごっこ。多く「ごと」の形で用いる。「まま―(飯事の意)」「鬼―(鬼ごっこの意)」
(8)〔僧の言葉〕
夜食。「ある人―をして贈りたりけるに/著聞 18」
(9)動詞の連用形に付いて,前にある主語・目的語などを受けながら,全体を体言化する働きをもつ。「呉人が西施をくせ物と云ひ―は無益也/中華若木詩抄」
→こと(終助)

事がまし

ことがま・し 【事がまし】 (形シク)
ことごとしい。ぎょうぎょうしい。「ことにその体(テイ)―・しく出立たり/曾我 9」

事しも

ことしも 【事しも】 (副)
〔「事」に助詞「し」「も」が付いた語〕
ちょうど。まるで…のように。「―我が父母(ブモ)などの病まんを歎かんが如く/今昔 12」

事だ

ことだ 【事だ】 (連語)
大変だ。「先生に知れたら―」
→事(1)

事と

ことと 【事と】 (副)
〔名詞「こと」に助詞「と」が付いた語〕
(1)とりわけ。ことに。「このごろは―久しう見えず/蜻蛉(上)」
(2)すっかり。はっきりと。「つとめても―日高うなるまで御殿ごもり過ごしたるに/浜松中納言 4」

事とて

こととて 【事とて】 (連語)
〔名詞「こと」に接続助詞「とて」の付いたもの〕
活用語の連体形や助詞「の」に接続する。
(1)理由や根拠を表す。…のことなので,それだけ。「まだ幼稚園にも行っていない孫の―,世話がやけて仕方がない」
(2)逆接の条件を表す。…ではあるが,しかし。「知らぬ―,大変失礼致しました」

事なきを∘得る

事なきを∘得る
⇒「事」の句項目

事の便り

ことのたより 【事の便り】
(1)「事の序(ツイ)で」に同じ。「その時おのづから―ありて/方丈記」
(2)ことにつけて頼るよすがとなるもの。「―を賜はせてはぐくみかへりみさせ給う程に/栄花(疑)」

事の序で

ことのついで [0] 【事の序で】
ほかの物事をするついで。「―に,頼まれていた仕事もやってしまおう」

事の心

ことのこころ 【事の心】
(1)事の趣意。話の趣。「対面して―とり申さむ/源氏(明石)」
(2)事情。実情。「かくて―知る人は少なうて/源氏(胡蝶)」

事の様

ことのさま 【事の様】
(1)物事の様子。事情。「さまで心留むべき―にもあらず/源氏(夕顔)」
(2)その場にふさわしいありかた。事宜。「情なう押し立たむも―にたがへり/源氏(明石)」

事の由

ことのよし [4] 【事の由】
事のわけ。事情。理由。「―を詳しく説明する」

事の譬え

ことのたとえ 【事の譬え】
もののたとえ。

事の起こり

ことのおこり 【事の起こり】 (連語)
そのことが起こった原因。事の発端(ホツタン)。

事も無げ

こともなげ [4][0] 【事も無げ】 (形動)[文]ナリ
何事もないかのように平然としているさま。平気なさま。「やっかいな仕事を―にやってのける」「―な様子」

事も無げに

こともなげに【事も無げに】
casually;→英和
easily.→英和

事事しい

ことごとし・い [5] 【事事しい】 (形)[文]シク ことごと・し
〔古くは「ことことし」と清音〕
大げさだ。ものものしい。「―・く言うほどのことでもない」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)

事事物物

じじぶつぶつ [1] 【事事物物】
すべての物事。あらゆる事柄。

事代

ことしろ 【事代】
神の託宣を告げること。また,その者。「天(アメ)に―,虚(ソラ)に―/日本書紀(神功訓)」

事代主神

ことしろぬしのかみ 【事代主神】
記紀神話で,大己貴神(オオアナムチノカミ)の子とされる託宣の神。国譲りの時,父神に国土の献上を勧める。のち,皇室の守護神。

事件

じけん【事件】
an event (出来事);→英和
an incident;→英和
a happening;→英和
an affair (事柄);→英和
a matter;→英和
a case (訴訟);→英和
a trouble;→英和
a scandal (醜聞).→英和
〜を引き受ける take a case in hand.‖殺人事件 a murder case.二・二六事件 the February 26 Incident.

事件

じけん [1] 【事件】
(1)争い・犯罪・騒ぎ・事故など,人々の関心をひく出来事。「―が起こる」
(2)「訴訟事件」の略。

事件記者

じけんきしゃ [4][5] 【事件記者】
警視庁などに詰めて,主に刑事事件の取材にあたる記者の俗称。

事例

じれい【事例】
an instance;→英和
an example;→英和
a case;→英和
a precedent (先例).→英和

事例

じれい [0] 【事例】
ある事に関する実際に起こった個々の出来事。ケース。「似たような―があった」

事例研究法

じれいけんきゅうほう [0] 【事例研究法】
ケース-スタディー。

事八日

ことようか [3] 【事八日】
陰暦二月八日のお事始めと一二月八日のお事納めの称。全国的に針供養を行うほか,東日本では一つ目小僧や厄神が訪れるという伝承があり,目籠(メカゴ)やニンニクなどを庭先に置いて妖怪の到来を防ぐ風習がある。かつては厳重な物忌をすべき日であった。八日節供。八日吹き。
→お事納め
→お事始め

事典

ことてん [0] 【事典】
「じてん(事典)」に同じ。「辞典」「字典」と区別していう。
⇔ことば典

事典

じてん [0] 【事典】
(1)事物や事柄を表す言葉を集めて一定の順序に配列し,解説を施した書物。「百科事典」や「人名事典」などのように用いられる。
(2)〔周礼〕
国家の諸種の事務を規定した法典。
→字典
→辞典

事切れ

ことぎれ [4][0] 【事切れ】
(1)死ぬこと。「士官は全く―と為りたれば/鉄仮面(涙香)」
(2)事の決着がつくこと。

事切れる

こときれる【事切れる】
breathe one's last;die.→英和

事切れる

ことき・れる [4] 【事切れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 ことき・る
(1)生命が絶える。死ぬ。「何か言い掛けて―・れた」
(2)事が終わる。きまりがついて終わる。「理非顕然たりといへども,権門を憚り―・れざるの由/御成敗式目追加」

事切れ文書

ことぎれもんじょ [5] 【事切れ文書】
鎌倉時代の,裁判落着の書類。

事前

じぜん [0] 【事前】
物事の行われる前や起こる前。
⇔事後
「陰謀が―に発覚する」

事前に

じぜん【事前に】
beforehand;→英和
in advance;before the fact.→英和
‖事前運動 preelection campaign (選挙の).事前協議 prior consultation.事前検閲 precensorship.事前通告 an advance notice.

事前協議制

じぜんきょうぎせい [0] 【事前協議制】
(1)労使協議制の一。経営計画などの実施にあたり,事前に使用者と労働組合が協議を行う制度。
(2)1960年(昭和35)の日米安全保障条約改定の際の交換公文において取り決められたもので,在日米軍の配置・装備の重要な変更,日本を基地とする作戦行動については日米両国が事前に協議するというもの。

事前的

じぜんてき [0] 【事前的】 (形動)
確定ないしは実現する以前のさま。
→事後的

事前運動

じぜんうんどう [4] 【事前運動】
立候補届け出前になされる選挙運動。公職選挙法により禁止され,違反は処罰される。

事力

じりょく 【事力】
⇒じりき(事力)

事力

じりき 【事力】
律令制で,国衙(コクガ)と大宰府の官人に給された雑役人。じりょく。

事務

じむ【事務】
business;→英和
affairs;(office) work.→英和
〜的な businesslike;→英和
practical.→英和
〜的に in a businesslike manner.〜に明るい be experienced in office work.〜をとる attend to one's duties.‖事務員 an office worker;a clerk.事務官 a secretary.事務局 a secretariat.事務次官 a permanent vice-minister.事務室 an office room.事務所 an office.事務長 a head official;a purser (船の).事務当局 the authorities in charge.事務取扱 an acting director.事務用品 office supplies.

事務

じむ [1] 【事務】
書類の作成など,主として机の上で取り扱う仕事。「―室」「―費」「窓口―」「―用品」

事務レベル

じむレベル [3] 【事務―】
予算編成など,政治にかかわる折衝の段階の一。細かい問題を事務次官以下の実務者で取り扱うこと。

事務取扱

じむとりあつかい [1] 【事務取扱】
官公庁・大学・会社などで,役職にある者が職務を果たすことができないとき,代わって行うこと。また,その人。

事務員

じむいん [2] 【事務員】
官庁や会社などで,もっぱら事務を処理する人。「学校の―」

事務官

じむかん [2] 【事務官】
国の行政機関で,一般事務を担当する公務員。技官・教官などに対していう。文部事務官・通商産業事務官など。

事務家

じむか [0] 【事務家】
⇒事務屋(ジムヤ)(1)

事務局

じむきょく [2] 【事務局】
(1)組織・団体などで,運営上の諸事務を担当する部局。
(2)組織・団体などで,運営を統括し,その組織・団体の目的を実現するための実質的作業を行う部門。また,その任の人。委員会やグループなど小規模の組織の中でもいう。

事務屋

じむや [2][0] 【事務屋】
(1)事務をとることを専門にしている人。また,事務能力にすぐれている人。事務家。
(2)事務上の形式や数字にこだわり,政治的手腕や配慮,自由な発想などに乏しい人をたとえていう。

事務所

じむしょ [2] 【事務所】
事務をとる所。オフィス。「弁護士―」

事務折衝

じむせっしょう [3] 【事務折衝】
事務レベルで交渉のための意見を取り交わすこと。

事務服

じむふく [2] 【事務服】
事務をとるのに便利なように作られた服。多く,ゆったりとした上着風のもの。

事務次官

じむじかん [3] 【事務次官】
国務大臣を助け,省務・庁務を整理し,内部部局の事務を監督する一般職の国家公務員。
→政務次官

事務的

じむてき [0] 【事務的】 (形動)
感情を交えず,事務を処理するように冷静に物事を扱うさま。「―に処理する」「―な応対」

事務管理

じむかんり [3] 【事務管理】
〔法〕 法律上の義務がないのに,他人のためにその事務を管理する行為。例えば,隣人の留守中に立て替え払いをする行為など。

事務総長

じむそうちょう [3] 【事務総長】
国際連合や日本の国会両議院などにおける,事務処理機構の最高責任者。

事務長

じむちょう [2] 【事務長】
(1)事務員を指図し,その事務を責任をもって管理する役職。また,その役職にある人。
(2)船舶や航空機で,事務に関する仕事を取り扱う責任者。また,その人。パーサー。

事勿れ主義

ことなかれ【事勿れ主義】
the principle of ‘peace-at-any-price.'

事勿れ主義

ことなかれしゅぎ [6] 【事勿れ主義】
他との摩擦を避け,とにかく平穏無事に過ごそうとする消極的な態度。

事問ふ

ことと・う 【言問ふ・事問ふ】 (動ハ四)
〔「ことどう」とも〕
(1)ものを言う。話をする。「―・はぬ木にはありとも/万葉 82」
(2)ものを言いかける。尋ねる。「名にし負はばいざ―・はむ都鳥わが思ふ人はありやなしやと/伊勢 9」
(3)訪れる。訪問する。「わづかに―・ふものとては,峯に木づたふ猿のこゑ/平家(灌頂)」
(4)男女が言い交わす。「我が妻に人も―・へ/万葉 1759」

事執り

こととり 【事執り】
万事をとりしきること。また,その人。「心地よげなるもの…傀儡(クグツ)の―/枕草子 80」
→部領(コトリ)

事変

じへん [1] 【事変】
(1)異常な出来事。天災や騒動など。「―の起こる前兆か」
(2)国家にとって治安を乱すような騒乱。
(3)宣戦布告なしに行われる,国と国との武力行為。

事変

じへん【事変】
an incident;→英和
a disturbance;a trouble (紛争);→英和
an accident (椿(ちん)事);→英和
an emergency (緊急の).→英和

事変わる

ことかわ・る [4] 【事変わる】 (動ラ五[四])
様子が違っている。異なっている。「今までの様子とは―・り…」

事大

じだい [0] 【事大】
〔孟子(梁恵王下)「惟智者為�能以�小事�大」〕
弱い者が強い者に仕え従うこと。「―思想」

事大主義

じだい【事大主義】
toadyism;flunkyism.事大主義者 a trimmer;a timeserver.

事大主義

じだいしゅぎ [4] 【事大主義】
(1)勢力の強い者に追随して自己保身を図る態度・傾向。朝鮮史では李朝のとった対中国従属政策をいう。
→事大党
(2)全体に対する見通しもなく瑣末(サマツ)なことを誇大に騒ぎ立てる態度。

事大党

じだいとう 【事大党】
朝鮮李朝末期において,自主独立を主張する開化派(独立党)に対し,清に従属することで李朝国家の存続を図った保守派。日清戦争での清の敗北後解体。
→事大主義

事始め

ことはじめ [3] 【事始め】
(1)新しい仕事にとりかかること。物事のはじまり。
(2)「御事(オコト)始め{(1)}」に同じ。[季]冬。

事宜

じぎ [1] 【事宜】
ある事に対して,適切であること。

事宜し

ことよろ・し 【事宜し】 (形シク)
(1)たいしたことではない。さしつかえない。「はじめの法師も,―・しくば,乞ひゆるさんとて/宇治拾遺 12」
(2)悪くない。「此の殿の亭の前を,―・しき女の通りけるを/十訓 7」

事実

じじつ【事実】
a fact;→英和
the truth.→英和
〜上 actually;→英和
really;as a matter of fact.〜となる come true.〜無根の groundless;→英和
unfounded.→英和
〜を曲げる pervert the truth.→英和

事実

じじつ [1] 【事実】
■一■ (名)
(1)現実に起こり,または存在する事柄。本当のこと。
(2)〔哲〕 時間空間内に現に存在するものとして我々に経験される出来事や存在。現実的・実在的なものとして想像・幻覚・可能性などに対し,また経験的に与えられている現象として理想・当為・価値に対する。
■二■ (副)
本当に。実際に。「―,私にはそれだけの余裕がない」

事実の真理

じじつのしんり 【事実の真理】
〔(フランス) vérité de fait〕
ライプニッツの用語。「空は青い」のように,それを否定しても論理的矛盾に陥らないような真理。偶然的真理。
⇔永遠の真理

事実上

じじつじょう【事実上】
as a matter of fact;in fact;actually;→英和
really;virtually.→英和
〜の actual;→英和
practical.→英和

事実上の養子

じじつじょうのようし 【事実上の養子】
法律上の養子ではないが,生活の実態において養親子関係にある子。

事実問題

じじつもんだい [4] 【事実問題】
(1)訴訟事件の審理において,事実関係の認定に関すること。
⇔法律問題
(2)〔哲〕
〔(ラテン) quid facti〕
カントの用語。認識を論究する際,当の事柄が,価値・権利の領域ではなく,事実の領域に属し,その因果や発生過程などに関して扱うべき主題であること。
⇔権利問題

事実婚

じじつこん [3][2] 【事実婚】
法律上の手続きを経ずに,一定の事実上の関係により成立する婚姻形態。思想的理由などにより意図的に選択される場合がある。
→形式婚
→法律婚

事実審

じじつしん [3][2] 【事実審】
法律問題とともに事実問題を審理する裁判所。おおむね第一審および控訴審がこれに当たる。
→法律審

事実審理

じじつしんり [4] 【事実審理】
第一審における公訴事実の存否を認定するための証拠調べ。

事実無根

じじつむこん [1] 【事実無根】
事実に基づいていないこと。事実であるという根拠がないこと。「うわさは―だ」

事実行為

じじつこうい [4] 【事実行為】
意思表示がなされていなくても,それだけで法律効果を発生させる行為。加工・住所の設定など。

事寄さす

ことよさ・す 【事寄さす・言寄さす】 (動サ四)
〔「ことよす」の尊敬語〕
御委任になる。「大山守命(オオヤマモリノミコト)に―・して山川林野を掌らしむ/日本書紀(応神訓)」

事寄せて

ことよせて【事寄せて】
under[on]the pretext <of> .→英和

事寄せる

ことよ・せる [0][4] 【言寄せる・事寄せる】 (動サ下一)[文]サ下二ことよ・す
(1)口実にする。かこつける。「仕事に―・せて外出する」
(2)ことづけをする。伝言する。「忍びあまり天の川瀬に―・せむせめては秋を忘れだにすな/新古今(恋二)」
(3)言葉によって助力する。「天地(アメツチ)の神―・せて/万葉 546」
(4)うわさを立てる。「君が手取らば―・せむかも/万葉 1109」

事寄る

ことよ・る 【事寄る】 (動ラ四)
事がその方に寄る。かたよる。「やむごとなく思したるは,限りありて,ひとかたなめれば,それに―・りて/源氏(若菜上)」

事少な

ことずくな 【事少な】 (形動ナリ)
用事が少ないさま。「―にもありしかば/蜻蛉(下)」

事局

じきょく [1] 【事局】
事態の局面。事件のなりゆき。「此さき―はどう発展するかと/吾輩は猫である(漱石)」

事幸く

ことさきく 【事幸く】 (副)
平安に。幸福に。無事で。「―ま幸(サキ)くませと/万葉 3253」
〔「言(コト)幸く」で,言霊(コトダマ)の力によって平安にの意とする説もある。あるいは「殊(コト)幸く」で,格別平安にの意か〕

事序

じじょ [1] 【事序】
物事の順序。「―繽紛として情通ぜず/小説神髄(逍遥)」

事彙

じい [1] 【事彙】
いろいろの事物に関する語を集め,意味などを説明した書物。事典。

事後

じご [1] 【事後】
事が終わったあと。
⇔事前
「―の処置を済ます」「―承諾」

事後の[に]

じご【事後の[に]】
after the fact.→英和
事後承諾を求める ask for an ex post facto approval[a person's approval after the fact].

事後審

じごしん [2] 【事後審】
原判決の当否を原審の訴訟記録により上級審で審査すること。上告審はこれで行われる。
→続審
→覆審

事後強盗

じごごうとう [3] 【事後強盗】
窃盗犯人が取得物を取り返されるのを防ぐため,あるいは,逮捕を免れもしくは罪跡を隠滅するため,暴行・脅迫に及ぶこと。刑法上,準強盗として強盗と同様に処罰される。

事後従犯

じごじゅうはん [3] 【事後従犯】
犯人をかくまったり,証拠を隠滅したり,または贓物(ゾウブツ)の処分に関与するなど,犯行後に,犯人の利益を図る行為。

事後承諾

じごしょうだく [3] 【事後承諾】
関係者の承諾を必要とする行為を,承諾なしに行なった場合に,あとからその行為の承諾を受けること。

事後的

じごてき [0] 【事後的】 (形動)
すでに実現した,ないしは確定したさま。
→事前的

事後設立

じごせつりつ [3] 【事後設立】
会社の営業に使用することを会社設立前から予定していた財産を,会社設立後に会社が譲り受ける契約。

事忌み

こといみ 【事忌み】
不吉な事をいみさけること。「いみじう―すれどたれもたれもいと忍び難し/源氏(松風)」

事情

じじょう【事情】
circumstances;(the state of) things;reasons (理由).〜が許せば if circumstances permit.家庭の〜で for family reasons.‖英国事情 things English.住宅事情 housing situations.

事情

じじょう [0] 【事情】
物事がある状態になった訳や原因。また,その結果,物事が今どのような状態にあるかということ。事の次第。事の状態。「―をきく」「―に通じる」「―がわからない」「―があれば許す」「食糧―」

事情判決

じじょうはんけつ [4] 【事情判決】
行政事件訴訟で,行政上の処分・裁決などが違法であることを確認しながら,それを取り消すことが公共の福祉に適合しない場合に,裁判所が取り消し請求を棄却する判決を下すこと。

事情変更の原則

じじょうへんこうのげんそく 【事情変更の原則】
〔法〕 契約締結時に前提とされていた事情が契約締結後に当事者の予見することのできない理由によって変化した場合に,契約の内容変更や解除を認めるべきであるとする原則。

事情通

じじょうつう [0] 【事情通】
ある事情をよく知っていること。また,その人。消息通。

事態

じたい【事態】
the situation;→英和
the state of things.〜を悪化(緩和)させる aggravate (ease) the situation.

事態

じたい [1] 【事態】
事のありさま。成り行き。多く,深刻で好ましくない状態をいう。「―を重くみる」「―は日増しに悪化する」「緊急―」

事改めて

ことあらためて 【事改めて】 (連語)
わざわざ改めて。ことさらに。「―問いただす」

事故

ことゆえ 【事故】
□一□(多く「ことゆえなく」の形で)さしさわり。事故(ジコ)。「母子ともに―なく侍りけり/著聞 8」
□二□…であるため。

事故

じこ【事故】
an accident;→英和
an incident;→英和
a trouble (故障);→英和
circumstances (事情).〜にあう have[suffer]an accident.〜を起こす cause[bring about]an accident.‖交通(鉄道,自動車)事故 a traffic(railway,car) accident.事故死 (an) accidental death.事故多発地 a high-accident-frequency place.

事故

じこ [1] 【事故】
(1)悪い出来事。思いがけず起こった災難。「交通―」「―を起こす」
(2)事の起こった事情。事の理由。「止(ヤム)を得ざるの―ありて外出す/花柳春話(純一郎)」

事故る

じこ・る [2] 【事故る】 (動ラ五)
〔「事故」の動詞化〕
事故,特に交通事故を起こすことを俗にいう語。

事新しい

ことあたらし・い [6] 【事新しい】 (形)[文]シク ことあたら・し
(1)ことさらめいている。わざとらしい。「そんなことは―・く言うまでもない」
(2)今までと違って新しい。改まっている。「―・しくして焼塩にて飲出し/浮世草子・一代男 8」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)

事旧る

ことふ・る 【事旧る・言旧る】 (動ラ上二)
言いふるされる。「みな源氏物語・枕草子などに―・りにたれど/徒然 19」

事書き

ことがき [0][4] 【事書き】
(1)「一,何々之事」と箇条書きにすること。また,その形式の文書。箇条書き。
(2)古文書学の用語。本文の前にあってその主旨を要約して「何々事」と記した部分。
(3)中世,寺院の衆徒などが,合議の結果を箇条書きにして上位者に提出した文書。
(4)鎌倉・室町幕府の引付(ヒキツケ)が作成した判決草案要旨。引付勘録事書。

事有り気

ことありげ [5][0] 【事有り気】 (形動)[文]ナリ
何かわけのありそうなさま。「―に話しかける」

事柄

ことがら [0] 【事柄】
(1)ものごとの内容や様子。また,単にものごと。「重要な―」「見聞したさまざまな―」
(2)〔「骨柄(コツガラ)」の転〕

 (ア)人の体の骨ぐみ。骨格。「誠に器量―人に勝れたりければ/太平記 10」
 (イ)人柄。人品。「容儀・―おとなしやかにて大将軍なりとぞみえし/保元(上)」

事柄

ことがら【事柄】
a matter;→英和
an affair.→英和

事栄え

ことはえ 【事栄え・殊栄え】
特別華やかで立派なこと。ことさら面目をほどこすこと。「初めものし給ふだに―もなかむめるに/宇津保(国譲上)」

事案

じあん [0] 【事案】
問題になっている事柄。

事業

ことわざ 【事業】
(1)行為。しわざ。「世中にある人―しげきものなれば/古今(仮名序)」
(2)仕事。じぎょう。「各その家の―を怠らずして/養生訓」

事業

じぎょう【事業】
an enterprise[undertaking];→英和
an industry (産業);→英和
work;→英和
a task (仕事);→英和
business.→英和
〜を営む carry on[run]business.→英和
〜化する industrialize.→英和
‖事業家 an enterprising man.事業界 the business world.

事業

じぎょう [1] 【事業】
(1)仕事。特に,社会的意義のある大きな仕事。「維新の―」「福祉―」
(2)営利を目的として営む経済活動。「―を興す」

事業主

じぎょうぬし [2] 【事業主】
事業を経営する主体。法律上は,主に労働関係における経営者側のこと。

事業債

じぎょうさい [2] 【事業債】
金融機関以外の一般事業会社が長期資金の調達のために発行する債券。
→社債
→金融債

事業協同組合

じぎょうきょうどうくみあい [8] 【事業協同組合】
中小企業等協同組合法による中小企業者の協同組合。組合員のための共同施設の設置,事業資金の貸し付け,福利厚生施設の設置等を行う。

事業団

じぎょうだん [2] 【事業団】
政府や地方公共団体が出資し,公害の復旧・防止,技術の開発・協力,雇用・労働福祉・共済制度の促進などを目的として設立される団体。特殊法人の一種。

事業家

じぎょうか [0] 【事業家】
事業を企て,経営する人。また,これに巧みな人。

事業年度

じぎょうねんど [4] 【事業年度】
協同組合・相互会社・地方公営企業などの営業年度。
→営業年度

事業所得

じぎょうしょとく [4] 【事業所得】
農業・漁業・製造業・卸売業・小売業・サービス業などから生ずる所得。事業所得の金額は,総収入金額から必要経費を控除した金額。

事業所税

じぎょうしょぜい [4] 【事業所税】
都市環境の整備・改善の費用にあてるため,指定都市などが一定規模以上の企業に課す目的税。

事業税

じぎょうぜい [2] 【事業税】
都道府県が事業者に対し,事業の所得や収入を課税標準として課す収益税。

事業者

じぎょうしゃ [2] 【事業者】
経済的事業を営む者の総称。

事業者団体

じぎょうしゃだんたい [5] 【事業者団体】
事業者としての共通の利益を増進することを主目的とする,事業者の連合組織。

事業部制

じぎょうぶせい [0] 【事業部制】
企業組織での分権管理の一形態。地域別または製品別に独立に資材調達・生産・販売を行わせる経営単位(事業部)を設けることによって,組織の大規模化に伴う非効率を解消する組織。事業部ごとの収支決算が可能となり,経営効率の向上を図ることができる。
→職能制

事様

ことざま 【事様】
(1)事の有り様。様子。事柄。「鵺鳥も喚子鳥の―に通ひてきこゆ/徒然 210」
(2)心の様子。「大方は家居にこそ―はおしはからるれ/徒然 10」

事欠き

ことかき 【事欠き】
(1)必要な物を欠くこと。ことかけ。[日葡]
(2)まにあわせ。急場しのぎ。ことかけ。「夜半油を切らして女房の髪の油を―に注(サ)す/浮世草子・永代蔵 4」

事欠く

ことかく【事欠く】
lack[want] <for funds> ;→英和
be in want <of> .

事欠く

ことか・く [3][2] 【事欠く】
■一■ (動カ五[四])
(1)必要なものがないために不自由する。「日々の米にも―・く生活」
(2)(「…にことかいて」の形で)もっと適切なやりようがあるだろうに,よりによって…する。事を欠く。「言うに―・いて卑怯者とはけしからん」
■二■ (動カ下二)
{■一■(1)}に同じ。「一向国王世を一人して輔佐なくて―・けざるべし/愚管 3」

事欠け

ことかけ 【事欠け】
(1)「ことかき{(1)}」に同じ。「いかに―なればとて…さもしくなしぬ/浮世草子・一代男 1」
(2)「ことかき{(2)}」に同じ。「―なればこそ堪忍すれ/浮世草子・一代女 5」

事歴

じれき [0] 【事歴】
物事の来歴。

事殺ぐ

ことそ・ぐ 【事殺ぐ】 (動ガ四)
物事を簡略にする。質素にする。「建てたる寝殿の―・ぎたるさまも/源氏(松風)」

事毎に

ことごとに【事毎に】
in everything;in every way.

事毎に

ことごとに [3][2] 【事毎に】 (副)
なにかあるたびに。何かにつけて。いつでも。「二人は―意見が衝突する」

事無し

ことな・し 【事無し】 (形ク)
(1)無事である。変わったことがない。「我(ア)がために妹(イモ)も―・く妹がため我も―・く/万葉 534」
(2)大したことがない。なんの苦労もない。わけない。「わづらはしかりつる事は―・くて/徒然 189」

事無しぶ

ことなし・ぶ 【事無しぶ】 (動バ上二)
なんでもなかったようなふりをする。無事を装う。「むらとりの立ちにし我が名いまさらに―・ぶともしるしあらめや/古今(恋三)」

事物

じぶつ [1] 【事物】
(1)ものごと。「具体的な―につき詳しく考察する」
(2)〔法〕 事件と,その目的物。

事物

じぶつ【事物】
things;affairs.日本の〜 things Japanese.

事物起源

じぶつきげん 【事物起源】
中国,明代の類書。一〇巻。宋の高承の撰という。天文・暦数から草木鳥獣にいたるまで,一七六四の事物の起源を古籍から原文を引用して記す。

事犯

じはん [0] 【事犯】
〔法〕 刑罰に処せられるような違反行為。「暴力―」

事理

じり【事理】
reason.→英和
〜を弁(わきま)えている be sensible;have good sense.

事理

じり [1] 【事理】
(1)物事の道理。すじみち。「―をわきまえる」
(2)〔仏〕 事と理,すなわち現象界の事物・事象と,その背後にある絶対の真理。

事由

じゆう【事由】
a cause;→英和
a reason.→英和

事由

じゆう [0] 【事由】
(1)事柄の起こった理由。出来事のわけ。理由。
(2)〔法〕 直接,理由または原因となる事実。

事相

じそう [1] 【事相】
(1)事柄の様子。事の成り行き。「つら��人情世界の―を観ずるに/福翁百話(諭吉)」
(2)密教で,灌頂(カンジヨウ)・修法など実践的な方面のこと。
⇔教相

事知り

ことしり [0][4] 【事知り】
(1)物事をよく知っていること。また,その人。ものしり。「―顔」
(2)男女関係の機微や遊里の事情に通じていること。また,その人。わけしり。「あとにて―にたづねしに/浮世草子・一代女 5」

事祭

ことまつり [3] 【事祭(り)】
近畿・中国地方で,主に三月に行われる春の節日(セチビ)。この日用いた箸を簾(スダレ)のように編んで,軒などにつるす風習がある。春事(ハルゴト)。

事祭り

ことまつり [3] 【事祭(り)】
近畿・中国地方で,主に三月に行われる春の節日(セチビ)。この日用いた箸を簾(スダレ)のように編んで,軒などにつるす風習がある。春事(ハルゴト)。

事程左様に

ことほどさように 【事程左様に】 (連語)
〔so … that の訳語という〕
(今述べたように)それほどに。そんなに。「―現実はきびしい」

事立つ

ことだ・つ 【事立つ】 (動タ四)
平常と違ったことをする。「む月なれば―・つとて,大御酒(オオミキ)たまひけり/伊勢 85」

事端

じたん [0] 【事端】
事件の糸口。事の起こり。事の端緒。

事納め

ことおさめ [3] 【事納め】
「御事納(オコトオサ)め」に同じ。「―気をつけられる新(アラ)世帯/柳多留(初)」

事細か

ことこまか [4][5][3] 【事細か】 (形動)[文]ナリ
細部にわたってくわしいさま。詳細。ことこまやか。「―に説明する」

事細かい

ことこまか・い [5] 【事細かい】 (形)
細部にいたるまでくわしい。詳細である。「あれこれ―・く注意を与える」

事細かに

ことこまか【事細かに】
minutely;→英和
in detail.

事細やか

ことこまやか [4] 【事細やか】 (形動)[文]ナリ
「事細(コトコマ)か」に同じ。「―にめんどうをみる」

事績

じせき [0][1] 【事績】
成し遂げた仕事。業績。功績。

事績

じせき【事績】
achievements;accomplishments;services (功績).

事繁し

ことしげ・し 【事繁し】 (形ク)
いそがしい。多事である。「―・き世をのがれにしみ山べに/新古今(雑中)」

事美はし

ことうるわ・し 【事美はし・事麗し】 (形シク)
物事の様子が折り目正しい。端正だ。「魚袋…―・しく松の枝に付けさせ給へり/大鏡(師輔)」

事行

じこう [0] 【事行】
〔(ドイツ) Tathandlung〕
フィヒテ知識学の根本概念。経験的世界を成立せしめる自我の根源的活動で,主観と客観とが区別されない。

事行く

ことゆ・く 【事行く】 (動カ四)
(1)物事がうまくいく。らちがあく。「心よりは―・かずなむ,思う給へられしを/源氏(絵合)」
(2)納得できる。わけが分かる。「かくつきなきことを仰せ給ふことと,―・かぬものゆゑ/竹取」

事観

じかん 【事観】
〔仏〕 仏や浄土の具体的な姿を対象とする観法。
⇔理観

事触れ

ことぶれ [0][4] 【事触れ・言触れ】
(1)物事を広く世間に知らせること。また,広め知らせる人や物。「春の―」
(2)「鹿島(カシマ)の事触れ」に同じ。「かせぐに追ひ付く貧乏なしと―がいうてまはりしに/浮世草子・永代蔵 5」

事記

じき [1] 【事記】
事件を中心にして記したもの。

事訳

ことわけ [0][3] 【事訳】
事の理由。事情。事由。

事象

じしょう [0] 【事象】
(1)(認識の対象としての)出来事や事柄。「自然界の―」
(2)〔数〕 確率論で,さいころを投げるというような,試行の結果起こる事柄。

事足りる

ことたりる【事足りる】
<will> do;→英和
be sufficient.

事足りる

ことた・りる [0][4] 【事足りる】 (動ラ上一)
〔四段活用の「ことたる(事足)」が上一段化したもの〕
不足がなく,十分用がたりる。十分まにあう。
⇔事欠く
「これだけあれば一か月の生活費には―・りる」

事足る

ことた・る 【事足る】 (動ラ四)
「ことたりる(事足)」に同じ。「―・りなんとて,心よく数献に及びて/徒然 215」
〔現代語でも,ときに,「それで―・れりとされては困る」などと用いられることがある〕

事跡

じせき [0][1] 【事跡・事蹟】
物事のなされたあとかた。

事蹟

じせき [0][1] 【事跡・事蹟】
物事のなされたあとかた。

事醒し

ことざまし 【事醒し】
興がさめること。興をそぐこと。「花の匂ひもけおされてなかなか―になむ/源氏(花宴)」

事醒む

ことさ・む 【事醒む】 (動マ下二)
興ざめする。興をそがれる。「興宴の座も―・めてしめりかへりければ/著聞 11」

事面倒

ことめんどう [3][2][3] 【事面倒】 (名・形動)
ことさら手数のかかるさま。「見つかったら―だ」

事項

じこう [1] 【事項】
ある物事を組み立てている一つ一つの事柄。箇条。「注意すべき―」「協議―」

事項

じこう【事項】
a matter;→英和
a subject;→英和
[項目]an article;→英和
an item.→英和

事麗し

ことうるわ・し 【事美はし・事麗し】 (形シク)
物事の様子が折り目正しい。端正だ。「魚袋…―・しく松の枝に付けさせ給へり/大鏡(師輔)」

アル [1] 【二】
〔中国語〕
ふたつ。に。

ににろくじけん 【二・二六事件】
陸軍皇道派青年将校が起こしたクーデター事件。1936年(昭和11)2月26日未明,首相官邸・警視庁などを千四百余名の部隊で襲撃,斎藤実内大臣・高橋是清蔵相・渡辺錠太郎教育総監らを殺害,永田町一帯を占領した。政府は翌日戒厳令を公布,二九日反乱は天皇の命令で鎮圧された。これにより岡田内閣にかわった広田内閣は陸軍の要求で軍部大臣現役武官制を復活,以後,軍の内閣介入の端緒となった。

にいにいろくじけん 【二・二六事件】
⇒ににろくじけん

にいちスト 【二・一―】
1947年(昭和22)2月1日を期して実行されようとした戦後最大のゼネラル-ストライキ。官公庁労組を中心に約六百万人の参加が予定されていたが,連合国軍最高司令官マッカーサーの命令により中止された。

ににはちじけん 【二・二八事件】
1947年2月28日より台湾主要都市で起きた,台湾人による反中国・反国民党蜂起。官憲のタバコ密売者に対する暴行に端を発し,民衆は台湾の高度自治化を要求したが,軍に弾圧された。

ふ [1] 【二】
に。ふたつ。数をかぞえる時に用いる。「ひ,―,み」

に【二】
two.→英和
第〜(の) the second.→英和

に [1] 【二・弐】
(1)数の名。一より一つ多い数。ふ。ふた。ふたつ。
(2)一の次の順序。二番目。第二位。つぎ。「―の矢をつがえる」「―の句」
(3)「二の糸」の略。「―上(アガ)り」

ふう [1] 【二】
「ふ(二)」の長音化した語。に。ふたつ。「ひい,―,みい」

ふた [2] 【二】
に。ふたつ。名詞または動詞の上に付けて複合語を作る。「―親」「―心」「淡路島いや―並び/日本書紀(応神)」

二、四-D

によんディー [4] 【二、四 D 】
2 ,4 -dichlorophenoxyacetic acid の略。合成オーキシンの一。広い葉をもつ植物に選択的に殺草効果を示すので,イネ科植物の栽培に除草剤として使う。水に溶けず乳剤として散布する。

二か国語放送

にかこく【二か国語放送】
bilingual broadcasting.

二つ

ふたつ [3] 【二つ】
(1)数の名。ひとつより一多い数。
(2)物の数。二個。「りんごが―」「世論が―に割れる」
(3)二歳。「―になったばかり」
(4)二番目。第二。「一つには誠実,―には努力」

二つ

ふたつ【二つ】
two.→英和
〜ずつ two by two;two at a time.→英和
〜とも both (…and…,of them);→英和
neither (of them) (否定).→英和
〜返事で most willingly.〜に一つだ It's one of two things.

二つの道

ふたつのみち 【二つの道】
(1)忠と孝の二道。「とにかくに―を思ふこそ世に仕ふるも苦しかりけり/続後拾遺(雑中)」
(2)〔白氏文集「秦中吟」から〕
貧と富の二つの道。「わが―うたふを聞け/源氏(帚木)」

二つ一つ

ふたつひとつ 【二つ一つ】
二つのうちの,どちらか一つ。「すぐに芸者をやめるかあごをつるすか―だ/洒落本・船頭深話」

二つ乍ら

ふたつながら [4] 【二つ乍ら】 (副)
二つとも。双方どちらも。

二つ割り

ふたつわり [0] 【二つ割り】
(1)半分に分けること。また,二つに割ったもの。「西瓜を―にする」
(2)〔四斗樽の半分の意〕
二斗入りの酒樽。
(3)「半幅帯(ハンハバオビ)」に同じ。

二つ取り

ふたつどり 【二つ取り】
二つのうちどちらか一つを選ぶこと。どちらかといえば,の意。「―には婿には嫌なものなり/浮世草子・一代女 5」

二つ巴

ふたつどもえ [4] 【二つ巴】
巴紋の一。鞆(トモ)が二つ組み合わさった巴。
→巴

二つ引き

ふたつひき [0] 【二つ引き】
「二つ引両」に同じ。

二つ引両

ふたつひきりょう [5] 【二つ引両】
家紋の一。輪の中に横に二本の線を引いたもの。足利氏の家紋。

二つ折り

ふたつおり [0] 【二つ折り】
真ん中から折ること。「縦に―にする」

二つ文字

ふたつもじ 【二つ文字】
平仮名の「こ」の字。「―牛の角文字直ぐな文字歪み文字とぞ君は覚ゆる/徒然 62」

二つ櫛

ふたつぐし [3] 【二つ櫛】
まげの前に二枚の櫛をさしたこと。また,その櫛。遊女などの風俗。

二つ無し

ふたつな・し 【二つ無し】 (形ク)
(1)二つとない。かけがえがない。「―・きものと思ひしをみなそこに山のはならでいづる月かげ/古今(雑上)」
(2)比べるものがない。すぐれている。「世に―・き御ありさまながら/源氏(薄雲)」

二つ物掛け

ふたつものがけ 【二つ物掛け・二つ物賭】
二つのうちの,一方に運をかけること。一か八かの勝負。「ここの―せずしては一生替る事なし/浮世草子・胸算用 4」

二つ物賭

ふたつものがけ 【二つ物掛け・二つ物賭】
二つのうちの,一方に運をかけること。一か八かの勝負。「ここの―せずしては一生替る事なし/浮世草子・胸算用 4」

二つ玉低気圧

ふたつだまていきあつ [8] 【二つ玉低気圧】
南北に対になって現れる低気圧。本州を間に,日本海と太平洋に現れることが多い。

二つ瓦

ふたつがわら [4] 【二つ瓦】
平安・鎌倉時代の大型船の構造。胴部の船瓦をたてに二材つなぐもの。また,その船。「―の三棟につくつたる舟にのり/平家 2」

二つ白

ふたつしろ [3] 【二つ白】
「二白(ニハク)」に同じ。

二つ目

ふたつめ [0] 【二つ目】
(1)同じものの第二番。「ひとつ食べ終わって,―に手を出す」
(2)東京の落語家の格。前座の上,真打ちの下。
(3)「二立目(フタタテメ)」に同じ。

二つ真

ふたつしん [3] 【二つ真】
生け花の形式の一。立花(タテハナ)では木と木・草と草・木と草の二本を水際から梢まで間をあけてしん(心・真)に立てる。立華(リツカ)では花の右に竹,花の左に若松を用いる。たてわけ。さしわけ。

二つ紋

ふたつもん [3] 【二つ紋】
⇒比翼紋(ヒヨクモン)

二つ繭

ふたつまゆ [3] 【二つ繭】
「二籠(フタゴモ)り{(2)}」に同じ。

二つ色

ふたついろ 【二つ色】
(1)「二藍(フタアイ)」に同じ。
(2)襲(カサネ)の色目の名。表は薄色または萌黄,裏は山吹色とも同色の衣を二枚ずつ重ねることともいう。

二つ衣

ふたつぎぬ 【二つ衣】
袿(ウチキ)を二枚重ねたもの。ふたつおんぞ。「濃き色の―,単衣(ヒトエギヌ)着て/著聞 11」

二つ襟

ふたつえり [3] 【二つ襟】
重ね着の時に,二枚を交互に合わせないで,重ねて合わせること。

二つ返事

ふたつへんじ [4] 【二つ返事】
「はい,はい」と重ねた返事。また,快く承知すること。「―で引き受ける」

二つ髷

ふたつわげ [3] 【二つ髷】
髻(モトドリ)を二つに分けて束ねること。後家や年配の女の髪形。

二の丸

にのまる [0] 【二の丸】
城の曲輪(クルワ)の名称。副郭の一。多くの場合二番目に重要な曲輪。城外から中心曲輪に至る道順に位置する。二の曲輪。
→本丸

二の人

にのひと 【二の人】
宮中の席次が,一の人である摂政・関白に次ぐ人。「九条殿―にておはすれど/栄花(月の宴)」

二の刀

にのかたな [5][1] 【二の刀】
「二の太刀(タチ)」に同じ。

二の午

にのうま [2][1] 【二の午】
二月の二回目の午の日。稲荷神社で祭礼が行われる。[季]春。《―や幟の外に何もなし/今井つる女》
→初午

二の句

にのく [0] 【二の句】
(1)次に言い出す言葉。
(2)謡曲で,一声の詞章の第二句五・七五・七五に続く七五・七五の句。
(3)雅楽の朗詠の詩句を三段に分けて歌うとき,その第二段目の詩句。二段目は高音に歌うことから,続けて歌うと息が切れることが多い。
→二の句が継げない

二の句がつげない

にのく【二の句がつげない】
be at a loss what to say;be speechless.

二の太刀

にのたち [3] 【二の太刀】
二度目に斬りつけること。また,その太刀。「―をあびせる」

二の字点

にのじてん [3] 【二の字点】
漢字を重ねて訓読みにすることをしめす「�」のこと。「益�(マスマス)」「夫�(ソレゾレ)」などの「�」。

二の宮

にのみや [2] 【二の宮】
(1)二番目に生まれた親王。あるいは,内親王。
(2)一の宮に次ぐ社格の神社。
(3)地主権現(ジシユゴンゲン)の別名。

二の対

にのたい 【二の対】
寝殿造りで,同一方角に対屋(タイノヤ)が複数設けられているとき,寝殿からより離れた方の対屋。

二の折

にのおり [2][1] 【二の折】
連歌・俳諧に用いる二ないし四枚の半折懐紙の第二紙をいう。百韻ではその表と裏に各一四句,歌仙では表一二句,裏六句を書く。歌仙では「名残の折」にあたる。

二の替り

にのかわり [0] 【二の替(わ)り】
〔「二の替わり狂言」の略〕
京坂で,歌舞伎の陰暦正月の狂言のこと。一一月の顔見世狂言が終わり,演目を一部差し替えて二度目の興行となるための称。[季]春。《さそはれし妻を遣りけり―/正岡子規》
→三の替わり

二の替わり

にのかわり [0] 【二の替(わ)り】
〔「二の替わり狂言」の略〕
京坂で,歌舞伎の陰暦正月の狂言のこと。一一月の顔見世狂言が終わり,演目を一部差し替えて二度目の興行となるための称。[季]春。《さそはれし妻を遣りけり―/正岡子規》
→三の替わり

二の松

にのまつ 【二の松】
能舞台の橋掛かりの白洲に植えられた三本の松のうち,中央の松。
→能舞台

二の板

にのいた 【二の板】
兜(カブト)の錣(シコロ)や鎧(ヨロイ)の草摺(クサズリ)・袖などの,上から数えて二枚目の板。

二の次

にのつぎ [4] 【二の次】
二番目。あとまわし。「勉強は―にして遊び回っている」

二の次の

にのつぎ【二の次の】
second;→英和
secondary.→英和
〜にする let <a thing> wait.

二の町

にのまち 【二の町】
〔「町」は区分,等級の意〕
二級。二流。「これは―の心安きなるべし/源氏(帚木)」
→上(カミ)の町

二の矢

にのや [1] 【二の矢】
(1)一の矢の次に放つ矢。二度目に射る矢。
(2)二番目・二度目にとる手段。「―が継げない」

二の糸

にのいと 【二の糸】
三味線の三本の糸のうち一の糸より細く,三の糸より太い糸。

二の胴

にのどう 【二の胴】
(1)人体の胴の一部。一の胴の少し下。
(2)和船の中腹にあたる艪床(ロドコ)の間の名称。

二の腕

にのうで【二の腕】
the upper arm.

二の腕

にのうで [0][4] 【二の腕】
(1)肩から肘(ヒジ)までの間の部分。上膊(ジヨウハク)部。
(2)肘と手首との間の腕。[日葡]

二の膳

にのぜん [2][0] 【二の膳】
正式の日本料理で,本膳に次いで出される膳。「―付きの料理」

二の舞

にのまい 【二の舞】
(1)舞楽の一。右方の壱越(イチコツ)調の中曲。「安摩(アマ)」の答舞で,咲面(エミメン)をつけた老爺と腫面(ハレメン)をつけた老婆が安摩の舞を滑稽にまねる。
(2) [0]
人のまねをすること。特に,前の人と同じ失敗をすること。「―を演ずる」「色こそ見えねといふ歌の―のをこがましきに/義忠家歌合」
二の舞(1)[図]

二の舞を演じる

にのまい【二の舞を演じる】
repeat <another's folly> .→英和

二の表

にのおもて 【二の表】
連歌・俳諧で,二の折すなわち一巻の二枚目の懐紙の表のこと。百韻では一四句,歌仙では一二句を書く。歌仙では,「名残の表」にあたる。

二の裏

にのうら 【二の裏】
連歌・俳諧で,二の折すなわち一巻の二枚目の懐紙の裏をいう。百韻では一四句,歌仙では六句を書く。歌仙では「名残の裏」にあたる。

二の足

にのあし [0] 【二の足】
(1)二歩目。
(2)〔二の足を踏む意から〕
ためらうこと。しりごみ。「聞きおぢして―に成所を/浄瑠璃・国性爺合戦」
(3)太刀の鞘(サヤ)の帯取(オビトリ)を通す二つの足のうち鐺(コジリ)に近い方の称。

二の足を踏む

にのあし【二の足を踏む】
hesitate.→英和

二の酉

にのとり [0][2] 【二の酉】
一一月の第二の酉の日に行われる市。[季]冬。《―もとんと忘れて夜に入りし/星野立子》

二の間

にのま [1] 【二の間】
貴族の邸宅で,一の間に続く間。

二の鼓

にのつづみ 【二の鼓】
雅楽に使う鼓。一の鼓より大きく,三の鼓より小さい細腰鼓。首にかけて桴(バチ)で打つ。現在は伝わっていない。

二クロムさんカリウム酸

にクロムさんカリウム [1][7] 【二―酸―】
橙赤色の板状結晶。化学式 K�Cr�O� 強力な酸化剤として有機合成に用い,クロムめっき・分析試薬・染色用媒染剤・写真印刷など用途が広い。重クロム酸カリウム。

二クロムさんナトリウム酸

にクロムさんナトリウム [1][8] 【二―酸―】
橙赤色の結晶。化学式 Na�Cr�O� 二クロム酸カリウムに化学的性質はよく似るが,水に溶けやすい。革のなめし剤・クロムめっきなどに用いる。重クロム酸ナトリウム。

二クロム酸

にクロムさん [0] 【二―酸】
クロム酸二分子から水一分子が脱水してできた縮合酸。

二サイクル機関

にサイクルきかん [7][6] 【二―機関】
吸気・圧縮・(点火・爆発)・膨張・排気を二行程で行う内燃機関。小型ガソリン-エンジンやディーゼル-エンジンに用いる。二行程機関。
→四(ヨン)サイクル機関

二一天作の五

にいちてんさくのご 【二一天作の五】
(1)旧式珠算で,割り算九九の割り声。一(=一〇)を二で割ると五が立つという意。算盤(ソロバン)では桁(ケタ)の上の珠(タマ)を一つおろして五とおくこと。
(2)物を半分ずつに分けること。
(3)計算や勘定をすること。

二丁

にちょう [1] 【二挺・二丁】
(1)歌舞伎用語。幕間に狂言方が拍子木を少し間を置いてちょんちょんと二つ打つこと。俳優に衣装・鬘(カツラ)をつけるよう急がせる合図。
(2)「二丁町」の略。「化るのは―化かすは五丁(=吉原ノコト)也/柳多留 49」
(3)「二挺立て」「二挺鼓」の略。

二丁投げ

にちょうなげ [0] 【二丁投げ】
〔「二丁」は二本の足の意〕
相撲の決まり手の一。自分の足を相手の外側のひざに掛け,相手の二本の足を払うように投げるもの。二丁掛け。

二丁町

にちょうまち 【二丁町】
江戸日本橋の堺町と葺屋町の併称。堺町に中村座,葺屋町に市村座があり芝居町として知られた。

二七日

にしちにち [3] 【二七日】
(仏教で)人が死んでから一四日目。ふたなぬか。

二七日

ふたなぬか [2][3] 【二七日】
〔「ふたなのか」とも〕
(1)人の死後一四日目。また,その日に行う仏事。
(2)一四日間。「世人のさわぐおこなひもせで,―はすぎぬ/蜻蛉(下)」

二万五千日

にまんごせんにち [2] 【二万五千日】
〔京都・長崎などの清水寺に,毎年7月10日に参詣すれば,この日一日だけで二万五千日参詣したと同じ功徳を得るということから〕
七月一〇日の清水寺参詣。

二三

にさん [1] 【二三】
二つか三つ。いくらか。少々。「―うかがいたいことがある」

二三の

にさん【二三の】
a few;→英和
some.→英和

二上り

にあがり [0][2] 【二上り】
三味線の調弦法の一。本調子に比べて第二弦が一全音(長二度)だけ上がっている調弦。

二上り新内

にあがりしんない [5] 【二上り新内】
俗曲の一。起源は文化文政期(1804-1830)のはやり唄。二上りの調弦で新内に似た哀調を帯びた曲調だが,新内との直接の関係はない。

二上山

にじょうさん ニジヤウ― 【二上山】
奈良県と大阪府との境にある金剛山地北部の山。中新世後期の火山岩から成る。山頂は北の雄(オ)岳(海抜517メートル)と南の雌(メ)岳(海抜474メートル)の二つに分かれる。ふたかみやま。

二上山

ふたかみやま 【二上山】
(1)「二上山(ニジヨウサン)」に同じ。((歌枕))「明日よりは―を弟(イロセ)と我(ア)が見む/万葉 165」
(2)富山県高岡市西方の山。月・紅葉の名所。((歌枕))「玉くしげ―に鳴く鳥の声の恋しき時は来にけり/万葉 3987」

二世

にせ [1] 【二世】
現世と来世。この世とあの世。「―の契り」

二世

にせい【二世】
(1)[二代目]ジェームズ二世 James II[the Second].(2) an American citizen of the second generation;[日系の]an American citizen of Japanese origin;a nisei.→英和

二世

にせい [1] 【二世】
(1)外国で生まれた日本人の子で,外国籍をもつ者。
(2)同じ名前をもち,第二番目に位についた国王・皇帝・教皇など。「エリザベス―」
(3)二代目。
(4)俗に,息子。「―誕生」

二世安楽

にせあんらく [1] 【二世安楽】
〔仏〕 二世の願によって得られる果報。仏の慈悲によって二世にわたって安楽を得ること。「―の大利を勤行せん/平家 5」

二世尊

にせそん [2] 【二世尊】
多宝塔中の二仏,すなわち釈迦如来と多宝如来。

二世帯住宅

にせたいじゅうたく [5] 【二世帯住宅】
一つの建物に親の世帯と子の世帯の二世帯の家族が住む住宅。親と子の世帯がそれぞれ独立した生活ができるものをいう。

二中歴

にちゅうれき 【二中歴】
類書。一三巻。編者未詳。鎌倉末期の成立。平安時代の「掌中歴」と「懐中歴」とをもとに類聚(ルイジユ)し,神代・皇室・書籍・芸能など約八〇項目にわたりそれに関係する人名・物名などをあげる。

二乗

にじょう [0] 【二乗】 (名)スル
(1)〔数〕 同じ数・文字を二度かけ合わせること。自乗。
(2)〔仏〕
 (ア)声聞乗と縁覚乗。
 (イ)大乗と小乗。

二乗

じじょう [0] 【自乗・二乗】 (名)スル
⇒二乗(ニジヨウ)

二乗根

にじょうこん [2] 【二乗根】
「平方根」に同じ。

二九

にく [1] 【二九】
〔二と九を掛けて一八になるから〕
一八歳。娘盛りの年頃。
→二八

二交替制

にこうたい【二交替制】
a two-shift system.

二人

ふたり【二人】
two persons;a couple (男女).→英和
〜きりになる be left to ourselves[themselves];be left alone.〜連れで <go> together.→英和
〜とも both (of them);→英和
neither (of them) (否定).→英和
‖二人部屋 a double room (ホテルなどの).

二人

ふたり [3] 【二人】
人の数が二であること。また,その数の人。両人。ににん。「客が―来る」「―づれ」

二人

ににん [2] 【二人】
ふたり。

二人三脚

ににんさんきゃく [4] 【二人三脚】
(1)二人一組で並び,互いの内側の足首を結んで,二人で三本足のようにして走り合う競走。運動会などで行われる。
(2)二人が歩調を合わせ共同で物事を行うことにいう語。「友人と―で事業を興す」

二人乗り

ににん【二人乗り】
a two-seater.二人三脚 a three-legged race.

二人使い

ふたりづかい [4] 【二人使い】
訃報を告げる使者。二人で行くところからの称。

二人前の食事

−まえ【二人前の食事】
dinner for two.

二人口

ふたりぐち [3] 【二人口】
夫婦二人の家計。

二人大名

ふたりだいみょう 【二人大名】
狂言の一。供をつれずに野遊びに行った二人の大名が,たまたま通りかかった男をむりやり従者に仕立てる。腹を立てた男は持たされた太刀で逆に二人をおどし,ものまねなどさせる。

二人掛りで

−がかり【二人掛りで】
by two;→英和
between the two.神〜の fanatic.→英和
通り〜に <drop in> on one's way.

二人椀久

ににんわんきゅう 【二人椀久】
歌舞伎舞踊の一。長唄。狂乱物。本名題「其面影二人椀久」。1774年江戸市村座初演。大坂の豪商椀屋久右衛門と傾城松山の情話を舞踊化したもので,男装の松山と椀久とが並んで踊る。

二人比丘尼

ににんびくに 【二人比丘尼】
仮名草子。二巻。鈴木正三作。初刊年未詳。明暦年間(1655-1658)以後の再刊本がある。戦乱で夫に死別した二人の尼の身の上話に蘇東坡の「九想詩」などを取り入れて,世の無常と念仏往生を説く。

二人称

ににんしょう [2] 【二人称】
文法で,人称の一。話し手(書き手)に対して,聞き手(読み手)を指し示すもの。また,話し相手を含む仲間をさすもの。「あなた」「あなたがた」「なんじ」「君」などの代名詞についていう。対称。

二人羽織

ににんばおり [4] 【二人羽織】
一人が肩にはおった羽織の背中にもう一人がもぐり込み,両手を袖に通して,手探りで前の人に飲食をさせたりする芸。
二人羽織[図]

二人袴

ふたりばかま 【二人袴】
狂言の一。婿入りする息子を心配して同道した親が,門前で舅(シユウト)方の冠者にみつかり招かれる。袴をつけていない親は,困って息子の袴をひき裂いて自分と息子の前にあて舅の前に出るが,舞を舞ううちにみやぶられてしまう。相合袴。

二人道成寺

ににんどうじょうじ 【二人道成寺】
歌舞伎舞踊の一。長唄。本名題「道成寺二人鐘入(マタモカネイリ)」。1840年江戸中村座初演。「京鹿子娘道成寺」を二人で踊るもの。

二人静

ふたりしずか [4] 【二人静】
(1)センリョウ科の多年草。山中の林下に自生。茎は高さ約40センチメートルで,先端に二対の楕円形の葉を十字形につける。春,茎頂に普通二個,ときに一〜五個の花穂を立てて白色の小花をつける。[季]春。
(2)能の曲名(別項参照)。

二人静

ふたりしずか 【二人静】
能の一。三番目物。正月七日,吉野勝手神社の神事で,若菜を摘んで供える菜摘女に静御前の霊がつき,静の舞を舞う。

二仏

にぶつ [1] 【二仏】
二体の仏。釈迦如来と弥勒菩薩,釈迦如来と阿弥陀仏,釈迦如来と多宝如来など。

二仏中間

にぶつちゅうげん [4] 【二仏中間】
〔仏〕 釈迦入滅ののち,弥勒菩薩が現れるまでの期間。

二会

にえ 【二会】
(1)円宗寺の法華会と法勝寺の大乗会の二つの法会。
(2)円宗寺の法華会と最勝会の二つの法会。

二伝像

にでんぞう [2] 【二伝像】
〔仏〕 インドから中国を経て,日本へ伝わった仏像のこと。特に京都嵯峨の清涼寺の釈迦如来像のこと。

二伸

にしん【二伸】
a postscript;→英和
P.→英和
S.→英和

二伸

にしん [0] 【二伸】
手紙の本文のあとに別の事を書き加えるとき,その初めに書く語。追伸。二白。おってがき。

二位である

にい【二位である】
be[rank]second.

二位の尼

にいのあま ニヰ― 【二位の尼】
平時子(タイラノトキコ)のこと。剃髪後,従二位に叙せられたのでいう。

二倍の

にばい【二倍の】
twofold.→英和
〜する double.→英和
⇒倍.

二倍体

にばいたい [0] 【二倍体】
配偶子の染色体数が基本数の二倍である細胞,または個体。一般の高等動植物がこれにあたる。
→ゲノム

二値論理学

にちろんりがく [5] 【二値論理学】
〔two-valued logic〕
命題の真理値は真か偽の二値のみをとる,とする立場で組み立てられた標準的な論理学。しかし実際の命題の値は必ずしも真偽二値に限らず(例えば「真偽不定」など),ここに多値論理学・様相論理学などが成立することになる。

二儀

にぎ [1] 【二儀】
天と地。また,陰と陽。両儀。「日本開闢の始めを尋ぬれば,―已に分かれ,/太平記 16」

二元

にげん【二元(性)】
duality.→英和
〜的な dual;→英和
dualistic.‖二元放送 simultaneous broadcast by two stations.二元論《哲》dualism.

二元

にげん [0] 【二元】
事物が異なる二つの原理で成っていること。また,その原理。「物心―の哲学」

二元放送

にげんほうそう [4] 【二元放送】
二か所からの放送を同じ電波にのせて放送すること。

二元方程式

にげんほうていしき [6] 【二元方程式】
二つの未知数を含む方程式。例えば 2�+�=9 は二元一次方程式,�+�=13,2�−�=5 は連立二元一次方程式という。

二元論

にげんろん [2] 【二元論】
〔哲〕
〔dualism〕
物事を相対立する二つの原理または要素に基づいてとらえる立場。神話や宇宙論における光と闇,陰と陽,哲学における形相と質料,現象と本体,宗教や道徳における善と悪,など多くの思想領域に見いだされる。西洋近代では,精神と物体を二実体ととらえるデカルトの物心二元論ないしは心身二元論が近代哲学を特徴づける枠組みを与えている。
→一元論
→多元論
→心身二元論

二兎

にと [1] 【二兎】
二匹のウサギ。

二兎を追う者一兎をも得ず

にと【二兎を追う者一兎をも得ず】
If you run after two hares you will catch neither.

二八

にはち [0] 【二八】
〔二と八の積から〕
一六。一六歳。「―の春のころより内侍に召されて/太平記 20」

二八

にっぱち [0] 【二八】
二月と八月。商売や興行などで不景気な月とされる。

二八の臣

にはちのしん 【二八の臣】
〔張衡「思玄賦」より。八元八愷(ハチゲンハチガイ)の意〕
多くの賢良。
→八元八愷

二八事件

ににはちじけん 【二・二八事件】
1947年2月28日より台湾主要都市で起きた,台湾人による反中国・反国民党蜂起。官憲のタバコ密売者に対する暴行に端を発し,民衆は台湾の高度自治化を要求したが,軍に弾圧された。

二八蕎麦

にはちそば [4] 【二八蕎麦】
うどん粉二分,そば粉八分の割合で作ったそば。二八の洒落(シヤレ)で,一杯一六文のそばをさすともいう。

二六事件

ににろくじけん 【二・二六事件】
陸軍皇道派青年将校が起こしたクーデター事件。1936年(昭和11)2月26日未明,首相官邸・警視庁などを千四百余名の部隊で襲撃,斎藤実内大臣・高橋是清蔵相・渡辺錠太郎教育総監らを殺害,永田町一帯を占領した。政府は翌日戒厳令を公布,二九日反乱は天皇の命令で鎮圧された。これにより岡田内閣にかわった広田内閣は陸軍の要求で軍部大臣現役武官制を復活,以後,軍の内閣介入の端緒となった。

二六事件

にいにいろくじけん 【二・二六事件】
⇒ににろくじけん

二六対

にろくつい [3][2] 【二六対】
漢詩作詩上のきまり。絶句のような七言近体詩の第二字と第六字との平仄(ヒヨウソク)が一致すること。

二六新報

にろくしんぽう 【二六新報】
秋山定輔(テイスケ)が1893年(明治26)東京で創刊した日刊紙。廃娼問題などをとりあげ人気を集めたが,たび重なる発禁処分と改題・内紛の末,1940年に廃刊。

二六時中

にろくじちゅう [0] 【二六時中】 (副)
〔昔,一日を昼六時,夜六時に分けたことから〕
一日中。四六(シロク)時中。「―神経をとがらす」

二典

にてん [1] 【二典】
(1)「書経」の尭典と舜典。
(2)内典と外典。

二刀

にとう [1] 【二刀】
二つの刀。両刀。

二刀流

にとうりゅう [0] 【二刀流】
(1)左右の手に一本ずつの刀を握って戦う剣術の流派。宮本武蔵の創始したもの。
→二天一流
(2)酒も飲むし,甘い物も食べること。

二刀流

にとうりゅう【二刀流(の人)】
a two-sword fencer.

二刀遣い

にとうつかい [4] 【二刀遣い】
「両刀(リヨウトウ)遣い」に同じ。

二分

にぶ [1] 【二分】
割合で,十分の二。単位で,一分(イチブ)の二倍。

二分

にぶん [0] 【二分】 (名)スル
(1)二つに分けること。「財産を―する」「天下を―する」
(2)春分と秋分。
→二至

二分する

にぶん【二分する】
divide <a thing> into two (parts).二分の一 a half.→英和

二分一本

にぶいっぽん 【二分一本】
〔「二分」は一分金二つで睾丸を,「一本」は陰茎のしゃれ〕
男根の異称。「遣つても遣つても有―/柳多留 86」

二分二乗法

にぶんにじょうほう [0] 【二分二乗法】
夫婦の所得の合計額の二分の一に税率を適用して得た額の二倍を税額とする課税方式。欧米で実施されている。配偶者の協力を評価できるが,高額所得者に有利。

二分経線

にぶんけいせん [4] 【二分経線】
春分点・秋分点および両極を結ぶ天球上の大円。

二分金

にぶきん [0] 【二分金】
江戸時代の金貨の一。二枚で一両。

二分音符

にぶおんぷ【二分音符】
《楽》 <米> a half note; <英> a minim.→英和

二分音符

にぶんおんぷ [4] 【二分音符】
⇒にぶおんぷ(二分音符)

二分音符

にぶおんぷ [3] 【二分音符】
全音符の二分の一,四分音符の二倍の長さをもつ音符。にぶんおんぷ。
音符(1)[図]

二列に並ぶ

にれつ【二列に並ぶ】
form two lines[rows].〜になって in two lines[rows].⇒縦隊.

二別

にべつ [0] 【二別】
二種類の区別。「一神気自り然る故に,生死は―に非ず/自然真営道」
→にべち

二別

にべち 【二別】
花押(カオウ)の書き方の一。名乗りの上の字を常の書体で,下の字を草体で書いたもの。

二化

にか [1] 【二化】
「二化性(ニカセイ)」に同じ。「―螟虫(メイチユウ)」

二化性

にかせい ニクワ― [0] 【二化性】
昆虫が,一年間に二世代繰り返す性質。多く夏と秋に現れる。二化。
→化性

二化螟虫

にかめいちゅう ニクワ― [3] 【二化螟虫】
ニカメイガの幼虫。ズイムシ。

二化螟蛾

にかめいが ニクワ― [3] 【二化螟蛾】
小形の蛾。前ばねの長さ10〜15ミリメートル。前ばねは黄褐色または暗褐色,後ろばねは白色。幼虫はニカメイチュウまたはズイムシと呼ばれ,イネの茎内を食害する大害虫。成虫は,田植え期と八,九月の二回発生する。日本全土のほか,アジア・ヨーロッパに広く分布。

二十

はたち [1] 【二十・二十歳】
(1)二〇歳。
(2)二〇。「比叡の山を―ばかり重ね上げたらむほどして/伊勢 9」

二十

にじゅう【二十】
twenty.→英和
第〜(番目) the twentieth.〜代の女 a woman in her twenties.

二十

はたち【二十(歳)】
twenty.→英和
〜代の[で]in one's twenties.

二十

はた 【二十】
数の名。にじゅう。「―とせ」「―ち」「十重―重(トエハタエ)」「十(トオ),―,三十(ミソ),四十(ヨソ)など数ふるさま/源氏(空蝉)」
〔単独で使われることはごくまれ。多くは「ち」を伴って「はたち」の形で用い,また名詞・助数詞とともに用いる〕

二十一代集

にじゅういちだいしゅう ニジフイチダイシフ [1][3] 【二十一代集】
勅撰和歌集二一集の総称。平安時代の古今・後撰・拾遺・後拾遺・金葉・詞花・千載の七集,鎌倉時代の新古今・新勅撰・続後撰・続古今・続拾遺・新後撰・玉葉・続千載・続後拾遺の九集,南北朝時代の風雅・新千載・新拾遺・新後拾遺の四集,室町時代の新続古今をさす。
→八代集
→十三代集

二十一史

にじゅういっし ニジフイツ― [1][1] 【二十一史】
二十四史から旧唐書(クトウジヨ)・旧五代史・明史を除いたもの。
→二十四史

二十一箇条要求

にじゅういっかじょうようきゅう ニジフイツカデウエウキウ 【二十一箇条要求】
1915年(大正4)日本が中国に提出した利権拡大要求。山東省におけるドイツ権益の譲渡,南満州鉄道権益期限の九九か年延長,漢冶萍(カンヤヒヨウ)公司の合弁化などを求め,最後通牒により一部修正して承認させたもの。中国民衆は受諾の五月九日を国恥記念日として反日運動を展開した。対華二十一箇条要求。

二十七年テーゼ

にじゅうしちねんテーゼ ニジフシチネン― 【二十七年―】
1927年(昭和2)に出された,コミンテルンの「日本問題に関する決議」の通称。当時の日本共産主義運動の二大潮流であった山川イズムと福本イズムをともに批判し,日本は,資本家と地主のブロックによって支配されており,当面の日本革命は社会主義革命に急速に移行する傾向をもつ民主主義革命であるとした。
→三十二年テーゼ

二十七年世代

にじゅうしちねんせだい ニジフシチネン― 【二十七年世代】
〔Generación del 1927〕
1927年,スペインの詩人ゴンゴラの三百年忌に結集した一群のスペインの詩人をさす呼称。古典を継承しつつ刷新しようとした。ガルシア=ロルカ・アロンソ・ギリェン・アルベルティ・アレイクサンドレら。

二十三夜

にじゅうさんや ニジフサン― [1][1] 【二十三夜】
陰暦(八月)二三日の夜の月。夜更けて上る下弦の月。また,その夜に月待ちをすること。二十三夜待ち。[季]秋。

二十世紀

にじっせいき [4] 【二十世紀】
(1)西暦1901年から2000年までの100年間。
(2)ナシの栽培変種。千葉県の松戸覚之助によって発見された。果皮は淡黄緑色,果肉は多汁で甘味・酸味とも適度。

二十二史

にじゅうにし ニジフニ― [1][1] 【二十二史】
二十四史から旧五代史・明史または旧唐書(クトウジヨ)・旧五代史を除いたもの。
→二十四史

二十二史箚記

にじゅうにしさっき ニジフニ― 【二十二史箚記】
史記から明史に至る二十二史について問題点をとりあげ論評を加え,史書間の矛盾を校勘した書。三六巻。清の趙翼(チヨウヨク)の撰。1795年の自序を付す。

二十二社

にじゅうにしゃ ニジフニ― [1][1] 【二十二社】
大小神社の首班に列し,朝廷の殊遇を受けた神社。国家の重大事・天変地異に際し奉幣があった。1081年に確定。上七社(伊勢・石清水・賀茂・松尾・平野・稲荷・春日),中七社(大原野・大神(オオミワ)・石上(イソノカミ)・大和(オオヤマト)・広瀬・竜田・住吉),下八社(日吉(ヒエ)・梅宮・吉田・広田・祇園・北野・丹生(ニウ)・貴船)。

二十五史

にじゅうごし ニジフゴ― [1][1] 【二十五史】
二十四史に「新元史」を加えたもの。
→二十四史

二十五大寺

にじゅうごだいじ ニジフゴ― [1][2] 【二十五大寺】
平安時代の二五の大寺。東大寺・興福寺・元興寺・大安寺・薬師寺・西大寺・法隆寺・新薬師寺・大后寺・不退寺・京法華寺・超証寺・招提寺・宗鏡寺・弘福寺・崇福寺・梵釈寺・檀林寺・延暦寺・貞観寺・元慶寺・仁和寺・醍醐寺・浄福寺・勧修寺。

二十五日様

にじゅうごにちさま ニジフゴニチ― 【二十五日様】
〔その忌日が一月二五日であることから〕
法然の別名。

二十五時

にじゅうごじ ニジフゴジ 【二十五時】
〔原題 (フランス) La vingt-cinquième heure〕
ゲオルギュの長編小説。1949年刊。ナチズム・ソビエト共産主義・アメリカ資本主義すべての悪を摘発,断罪して世界的反響を呼んだ。

二十五有

にじゅうごう ニジフゴ― [1][1] 【二十五有】
〔仏〕 衆生(シユジヨウ)の輪廻(リンネ)する三世を二五種に分けたもの。欲界に一四,色界に七,無色界に四あるという。

二十五箇霊場

にじゅうごかれいじょう ニジフゴカレイヂヤウ [1][3] 【二十五箇霊場】
浄土宗の祖,法然の遺跡二五か所。

二十五菩薩

にじゅうごぼさつ ニジフゴ― [1][2] 【二十五菩薩】
〔仏〕 浄土教で臨終の際に,阿弥陀仏とともに来迎(ライゴウ)する菩薩。観世音・大勢至・薬王・薬上・普賢・法自在王・師子吼・陀羅尼・虚空蔵・宝蔵・徳蔵・金蔵・金剛蔵・山海慧・光明王・華厳王・衆宝王・月光王・日照王・三昧王・定自在王・大自在王・白象王・大威徳王・無辺身の二五菩薩。

二十八宿

にじゅうはっしゅく ニジフハツ― [1][0] 【二十八宿】
(1)黄道に沿う天空の部分に設けた二八の中国の星座。その起源は諸説があって定かではないが,紀元前数世紀にさかのぼるものとされている。各宿にはそれぞれ規準の星(距星)があるが,各宿の間隔は等分にはなっていない。太陰(月)がおよそ一日に一宿ずつ宿るところと考えられた。
(2)連句の様式の一。初折表六句・裏八句,名残の表八句・裏六句の二八句から成る。
→二十八宿(1)[表]

二十八将

にじゅうはっしょう ニジフハツシヤウ [1][1] 【二十八将】
(1)後漢の光武帝の功臣で,その像を雲台に描かれた二八人。鄧禹・馬成・呉漢・王梁・賈復・陳俊・耿弇・杜茂・寇恂・傅俊・岑彭・堅鐔・馮異・王覇・朱祐・任光・祭遵・李忠・景丹・万脩・蓋延・邳彤・銚期・劉植・耿純・臧宮・馬武・劉隆。
(2)徳川家康の功臣で日光東照宮の廟に配祀された二八大名。松平康忠・洒井忠次・井伊直政・榊原康政・大須賀康高・大久保忠教・伊奈忠俊・内藤家長・伊奈忠政・大久保忠世・内藤信成・洒井正親・大久保忠佐・米津浄忠・平岩親吉・奥平信昌・本多忠勝・鳥居元忠・菅沼定盈・渡辺守綱・岡部長成・高木正順・蜂屋貞次・服部正綱・安藤直次・本多康高・松平伊忠・水野勝成。

二十八星瓢虫

にじゅうやほしてんとう ニジフヤホシテンタウ [1][4] 【二十八星瓢虫】
テントウムシの一種。体長6〜7ミリメートル。黄褐色で背面に二八個の黒い紋がある。幼虫は成虫とともにナス・ジャガイモなどの葉を食害する。オオニジュウヤホシテントウと近縁で,ともにテントウムシダマシと俗称される。

二十八部衆

にじゅうはちぶしゅう ニジフハチブ― [1][3] 【二十八部衆】
〔仏〕 護法神。特に,真言陀羅尼の誦持者を擁護する神。千手観音の眷族(ケンゾク)の称。神名は一定ではない。

二十六夜

にじゅうろくや ニジフロク― [1][2] 【二十六夜】
(1)陰暦二六日の夜。
(2)陰暦一月と七月の二六日の夜。
→二十六夜待ち

二十六夜待ち

にじゅうろくやまち ニジフロク― 【二十六夜待ち】
陰暦一月と七月の二六日の夜に,月待ちをすること。江戸時代,江戸の高輪から品川あたりで行われた。多く七月をいう。六夜待ち。

二十六聖人

にじゅうろくせいじん ニジフロク― [1][3] 【二十六聖人】
日本最初のキリスト教殉教者。1596年秀吉のキリシタン禁圧政策により京都・大坂などで捕らえられ,翌年長崎で処刑された,フランシスコ会宣教師六人・日本人信徒一七人・日本人のイエズス会士三人の計二六人。1861〜62年にかけて列聖された。日本二十六聖人。

二十四の瞳

にじゅうしのひとみ ニジフシ― 【二十四の瞳】
小説。壺井栄作。1952年(昭和27)刊。若い女性教師大石先生と一二人の教え子との,太平洋戦争をはさんだ交流を描く。

二十四史

にじゅうしし ニジフシ― [1][1] 【二十四史】
中国歴代の正史,二四種の総称。清の乾隆帝の勅命により選定。史記・漢書・後漢書・三国志・晋書・宋書・南斉書・梁書・陳書・魏書・北斉書・周書・隋書・南史・北史・旧唐書(クトウジヨ)・新唐書・旧五代史・新五代史・宋史・遼史・金史・元史・明史をいう。
→正史

二十四孝

にじゅうしこう ニジフシカウ [1][1] 【二十四孝】
中国で,古く親孝行であったという二四人。虞舜,漢の文帝,曾参・閔損・仲由・董永・剡子・江革・陸績・唐夫人・呉猛・王祥・郭巨・楊香・朱寿昌・庾黔婁・老莱子・蔡順・黄香・姜詩・王褒・丁蘭・孟宗・黄庭堅。異説もあるが,日本の御伽草子や浄瑠璃の素材となった。

二十四時間

にじゅうよじかん ニジフヨ― [1][2] 【二十四時間】
一日のすべての時間。一日じゅう。「―営業」

二十四時間制

にじゅうよじかんせい ニジフヨ― [1][1][0] 【二十四時間制】
一日を午前・午後に分けず,零時から二十四時までを通して呼ぶ時刻の呼び方。鉄道などで使う。

二十四時間制

にじゅうよじかん【二十四時間制】
the round-the-clock system.

二十四気

にじゅうしき ニジフシ― [1][1] 【二十四気】
⇒二十四節気(ニジユウシセツキ)

二十四番花信風

にじゅうしばんかしんふう ニジフシバンクワシンフウ [1][1][2] 【二十四番花信風】
二十四節気中の小寒から穀雨までを八気二十四候に分け,それぞれに新たな風が吹くとして,それに応じて花を配したもの。
→二十四番花信風[表]

二十四節

にじゅうしせつ ニジフシ― [1][1] 【二十四節】
連句の一体。懐紙二折を用い,各折の表・裏に六句ずつ,計二四句から成る。暦法二十四節にちなむ名。箙(エビラ)。

二十四節気

にじゅうしせっき ニジフシ― [1][2] 【二十四節気】
太陰太陽暦で季節を正しく示すために設けた暦上の点。一太陽年を二四等分し,立春から交互に節気・中気を設け,それぞれに名称を与えた。例えば,一月節気を立春,一月中気を雨水,八月中気を秋分などと呼ぶ。表では現在の太陽暦で概略の月日を示した。
→二十四節気[表]

二十四組問屋

にじゅうよくみといや ニジフヨクミトヒヤ 【二十四組問屋】
一七世紀末,江戸における十組問屋の成立に対応して大坂に結成された菱垣廻船を輸送手段とする積荷問屋の連合体。結成当初は一〇組であったが,享保年間(1716-1736)に二四組に拡張され,のち株仲間の認可を受けた。

二十四輩

にじゅうよはい ニジフヨ― [1][1] 【二十四輩】
〔仏〕 飯沼の性信・高田の真仏・鳥喰(トリバミ)の唯円(ユイエン)以下,親鸞の二四人の高弟。親鸞の定めたものとも,三世覚如が定めたともいう。また,この二四人の旧跡を巡礼する人のことをもいう。

二十四金

にじゅうよんきん ニジフヨン― [1][0] 【二十四金】
〔金(キン)の純度を示す語〕
純金のこと。

二十寮

にじゅうりょう ニジフレウ [2] 【二十寮】
平安中期以降,太政官の八省に属していた二〇の寮。大舎人(オオトネリ)・図書(ズシヨ)・内蔵(クラ)・縫殿(ヌイドノ)・内匠(タクミ)・大学・雅楽(ウタ)・玄蕃(ゲンバ)・諸陵・主計(カズエ)・主税(チカラ)・木工(モク)・左右馬・兵庫・陰陽(オンヨウ)・主殿(トノモ)・典薬(テンヤク)・大炊(オオイ)・掃部(カモン)・斎宮(サイグウ)の諸寮。

二十日

はつか [0] 【二十日】
(1)月の二〇番目の日。「来月―に出発する」
(2)二〇の日数。また,二〇日間。「―たったら帰って来る」

二十日兎

はつかうさぎ [4] 【二十日兎】
「啼兎(ナキウサギ)」に同じ。

二十日団子

はつかだんご [4] 【二十日団子】
二十日正月を祝って食べる小豆の団子。

二十日大根

はつかだいこん【二十日大根】
a radish.→英和

二十日大根

はつかだいこん [4] 【二十日大根】
ダイコンの一変種。普通,根は小さい球形で外皮は紅色。二〇〜三〇日で収穫でき,生食に適する。ラディッシュ。

二十日夷

はつかえびす [4] 【二十日夷】
陰暦一月二〇日・一〇月二〇日に行う夷講。

二十日月

はつかづき [3] 【二十日月】
陰暦二〇日の月。特に陰暦八月についていう。更け待ち月。[季]秋。

二十日正月

はつかしょうがつ [4] 【二十日正月】
正月二〇日のこと。正月の祝い納めをし,小正月の飾り物を納める地方が多い。骨正月。[季]新年。

二十日盆

はつかぼん [3] 【二十日盆】
陰暦七月二〇日のこと。東北地方ではこの日,門火をたいて握り飯または餅を焼いて食べることが多く,これを食べると病気をしないという。男女の藁(ワラ)人形を焼くところもある。

二十日草

はつかぐさ [3] 【二十日草】
ボタンの異名。

二十日鼠

はつかねずみ【二十日鼠】
a mouse.→英和

二十日鼠

はつかねずみ [4] 【二十日鼠】
ネズミの一種。体長約8センチメートル。尾長約7センチメートル。全身灰褐色だが腹は白色。耳介は丸く大きい。雑食性。世界中に分布し,人家や畑地などにすむ。実験動物化されたものをマウスと呼ぶ。

二十歳

はたち [1] 【二十・二十歳】
(1)二〇歳。
(2)二〇。「比叡の山を―ばかり重ね上げたらむほどして/伊勢 9」

二十歳

はたとせ [2] 【二十歳】
20年。

二十脚

にじゅうあし ニジフ― [2] 【二十脚】
漢字の脚の一。「弁」「弊」などの「廾」の部分。両手の動作に関する意を表す文字を作る。

二十重

はたえ [2] 【二十重】
ものがいくえにもかさなり合うこと。「十重(トエ)―」

二千石

じせんせき 【二千石】
狂言の一。太郎冠者(カジヤ)が都で流行している二千石の謡を謡うと,主は我が家に由緒のある謡をみだりに謡ったとして斬ろうとするが,その手許(テモト)が亡き大殿様とそっくりだといわれて許す。

二千石

にせんせき [0] 【二千石】
〔中国,漢代,郡の太守の禄が二千石であったので〕
地方長官の異名。じせんせき。

二千里

にせんり [0] 【二千里】
千里の二倍。遠く離れた所。

二卵性双生児

にらんせい【二卵性双生児】
fraternal twins.

二卵性双生児

にらんせいそうせいじ [8] 【二卵性双生児】
一回の排卵で出た二個の卵子が各々受精してできた双生児。二児は同性の場合もあり異性の場合もあり,性格・体形なども一卵性双生児の場合と異なり必ずしも似ていない。
→一卵性双生児

二叉

ふたまた [0] 【二股・二叉】
(1)もとが一つで先が二つに分かれていること。また,そのもの。「川が―に分かれる」
(2)二つの物事に同時にかかわりをもつこと。「―をかけて受験する」

二口虫

にこうちゅう [2] 【二口虫】
⇒ジストマ

二句去り

にくざり [0] 【二句去り】
連歌・俳諧で,類似した詞や縁の深い語は二句を隔てなければ付けてはならないこと。

二号

にごう【二号】
[めかけ]a (kept) mistress.

二号

にごう [1] 【二号】
(1)第二番目の号。
(2)めかけの俗称。

二合

にごう [2] 【二合】
(1)一合の二倍。
(2)〔二官を合わせて一官として申請する意〕
平安時代,年給制で二分官の目(サカン)一人と一分官の史生(シシヨウ)一人を合わせて三分官の掾(ジヨウ)一人の任命を申請すること。
(3)花押(カオウ)の書き方の一。名の二字の一部ずつを組み合わせて作ったもの。二合体。
→花押

二合体

にごうたい [0] 【二合体】
「二合{(3)}」に同じ。

二合半

にごうはん [2][4] 【二合半】
(1)二合五勺。こなから。
(2)〔一日二合半の扶持米を受ける人の意〕
身分の低い人。「武士の禄での―/歌舞伎・名歌徳」

二合半

こなから 【小半ら・二合半】
半分の半分。四分の一。特に,米や酒で一升の四分の一,すなわち二合五勺をいう。また,少量の意にも用いる。「この酒の高,毎日―づつにして四十石五斗なり/浮世草子・胸算用 5」

二名法

にめいほう [0] 【二名法】
国際命名規約に基づく生物種の命名法。ラテン語を用いて最初に属名(頭文字は大文字),次に種小名(小文字)をつける方法。リンネによって始められた。
→和名
→漢名

二君

じくん [1] 【二君】
二人の君主。にくん。「忠臣は―につかへず,貞女は二夫にまみえず/平家 9」

二君

にくん [1] 【二君】
⇒じくん(二君)

二品

にほん [0] 【二品】
(1)律令制で,親王の位階の第二位。
→品位[季]秋
(2)二位のこと。

二喬

にきょう 【二喬】
⇒大喬小喬(タイキヨウシヨウキヨウ)

二四不同

にしふどう [1] 【二四不同】
漢詩の近体詩の作法で,二字目と四字目との平仄(ヒヨウソク)が必ず異なるべきこと。

二四八

にしはつ 【二四八】
ホトトギスの鳴き声を初めて聞くことという。「万葉云く,ならさかを来鳴きとよますほととぎす―とこそをちかへり鳴け/奥儀抄」
〔平安時代の歌学で,万葉集にホトトギスの鳴き声をこのように表記していると誤って説かれたために生じた歌語〕

二四六九士

にしむくさむらい ニシムクサムラヒ [3][0] 【二四六九士】
〔「士」は十一を一字にしたもの。西向く侍の意〕
小(シヨウ)の月(二月・四月・六月・九月・一一月)を並べて覚えやすくしたもの。

二回

にかい【二回】
twice;→英和
two times.月〜の semimonthly.

二均差

にきんさ [2] 【二均差】
月の黄経運動の不等(遅速)の一種。振幅〇・六六度,周期は半朔望月(一四・七六五三日)。ティコ=ブラーエが発見。変差。

二塁

にるい【二塁】
《野》the second base.‖二塁手 a second baseman.二塁打 a two-base hit;a double.

二塁

にるい [1][0] 【二塁】
野球で,走者が得点するために触れなければならない四つの地点のうち,二番目のもの。セカンド-ベース。セカンド。

二塁手

にるいしゅ [2] 【二塁手】
野球で,内野手の一。二塁とその周辺を守る選手。セカンド-ベースマン。

二塁打

にるいだ [2] 【二塁打】
野球で,打者が二塁まで達することのできたヒット。ツーベース-ヒット。

二塩基酸

にえんきさん [4] 【二塩基酸】
電離して水素イオンとなることのできる水素原子を一分子あたり二個もつ酸。二価の酸。硫酸など。

二声鳥

ふたこえどり フタコヱ― [4] 【二声鳥】
ハトの異名。

二夜

ふたよ [2] 【二夜】
二つの夜。二晩。

二夜の月

ふたよのつき 【二夜の月】
陰暦八月十五夜の月と九月十三夜の月。特に,九月十三夜の月。「後の月,あるは―などいふめる/笈日記」

二夜草

ふたよぐさ 【二夜草】
スミレの異名。

二大政党主義

にだい【二大政党主義】
the two-party system.

二大政党制

にだいせいとうせい ニダイセイタウ― [0] 【二大政党制】
二つの大政党が交互に単独で政権を担当する政党政治形態。アメリカの共和党と民主党によるものが代表的。

二天

にてん [1] 【二天】
(1)多聞天と持国天。
(2)日天子と月天子(ガツテンシ)。
(3)梵天と帝釈天。
(4)「仁王」に同じ。

二天

にてん 【二天】
宮本武蔵の法名。

二天一流

にてんいちりゅう 【二天一流】
剣術の一派。祖は宮本武蔵。初め円明(エンミヨウ)流と称したが,武蔵五〇歳代,江戸滞留中に二刀一流と改称し,さらに晩年,肥後に至ってこの名称に改めたもの。二刀を用いたので俗に二刀流ともいう。

二天門

にてんもん [2] 【二天門】
左右に一対の仁王像を安置した寺の中門。仁王の代わりに多聞天と持国天を置く場合もある。

二夫

じふ 【二夫】
二人の夫(オツト)。にふ。「忠臣は二君に仕へず,貞女は―にまみえず/平家 9」

二夫

にふ [1] 【二夫】
二人の夫(オツト)。じふ。「―にまみえず」

二女

じじょ [1] 【次女・二女】
二番目に生まれたむすめ。

二女

にじょ [1] 【二女】
(1)二人の女の子供。「一男―」
(2)次女。

二子

ふたご [0] 【双子・二子】
同じ母親から同時に生まれた二人の子。双生児。

二子

ふたこ [0][3] 【双子・二子】
「双子糸(フタコイト)」に同じ。

二子塚

ふたごづか [3] 【双子塚・二子塚】
山が二つ並んだ形の丘・小山。しばしば双円墳・前方後円墳などの通称となる。二子山。二つ山。

二子栗

ふたごぐり [3] 【二子栗】
一つのいがの中に実が二つ入っている栗。

二字

にじ [1] 【二字】
(1)二つの字。
(2)〔多く二字の漢字で書くことから〕
実名。名のり。「たたうがみに―書きて奉りて出でにけり/十訓 9」
(3)〔武士は実名を名乗るところから〕
武士としての身分。「―をうけたる人の/咄本・醒睡笑」

二字口

にじぐち [2] 【二字口】
相撲で,力士が土俵に上がる所。東西二つあり,「二」の字の形に俵を埋めてある。

二字札

にじふだ 【二字札】
「下馬」または「下乗」の二字を書いて,馬や駕籠(カゴ)に乗ったまま入ることを禁止した制札。下馬札。下乗札。

二字銘

にじめい [2] 【二字銘】
正宗・助宗などと二字の名を彫った刀の銘。

二季

にき [1] 【二季】
(1)四季の中の二つ。春と秋,夏と冬など。「―の彼岸の仏聖田/東鑑(元暦一)」
(2)盆と暮れ。ぼんくれ。「毎年―に心づけいたさうが/咄本・昨日は今日」

二季の祓

にきのはらえ 【二季の祓】
毎年,六月と一二月の晦日(ミソカ)に行われる大祓の儀式。二季儀。
→大祓

二季払い

にきばらい [3] 【二季払い】
一年のうち盆と暮れの二季に支払いをすること。

二官

にかん [1] 【二官】
律令制で,神祇官と太政官。

二宝荒神

にほうこうじん ニハウクワウジン 【二方荒神】 ・ ニホウクワウジン 【二宝荒神】
馬の背の両側に枠をつけて一頭の馬に二人乗ること。また,荷物を載せるのにもいう。「―で百五十やるべい,けふは枠をもてこんわいの/滑稽本・膝栗毛 5」
→三宝荒神(2)

二宮

にのみや 【二宮】
姓氏の一。

二宮

にのみや 【二宮】
(1)栃木県南東部,芳賀(ハガ)郡の町。町名は穴川用水をつくった二宮尊徳にちなむ。親鸞開祖の専修寺がある。
(2)神奈川県中南部,中郡の町。相模湾に面し,北は大磯丘陵となる。相模国二の宮の川匂(カワワ)神社がある。

二宮

にぐう [2] 【二宮】
中宮と東宮。皇后と皇太子。

二宮の大饗

にぐうのたいきょう 【二宮の大饗】
平安時代,正月二日に,親王・王・公卿などが皇后と皇太子に拝賀して饗宴を受けたこと。

二宮尊徳

にのみやそんとく 【二宮尊徳】
(1787-1856) 江戸後期の農政家。通称,金次郎。相模国の人。合理的で豊富な農業知識をもって知られ,小田原藩・相馬藩・日光神領などの復興にもあたる。その陰徳・勤倹を説く思想・行動は報徳社運動などを通じて死後も影響を与え,明治以降,国定教科書や唱歌などにも登場。

二宮忠八

にのみやちゅうはち 【二宮忠八】
(1866-1936) 日本で最初に飛行機を試作した人。愛媛県生まれ。ゴム動力の飛行機模型を製作。

二宮敬作

にのみやけいさく 【二宮敬作】
(1804-1862) 幕末期の蘭方医。伊予の人。長崎に出てシーボルトの弟子となり,シーボルト事件に連座。のち,宇和島で医業を開く。種痘の普及につとめた。

二家

にか [1] 【二家】
⇒雌雄異株(シユウイシユ)

二審

にしん [0] 【二審】
一審の裁判に対し,不服申し立てのあった場合に上級裁判所が行う審理。第二審。

二尊

にそん [1] 【二尊】
(1)伊弉諾尊(イザナキノミコト)と伊弉冉尊(イザナミノミコト)との称。二神。
(2)〔仏〕
 (ア)釈迦と阿弥陀。
 (イ)三尊のうちの脇侍(キヨウジ)の二菩薩。観音と勢至。

二尊教

にそんぎょう [0] 【二尊教】
〔仏〕 浄土門の根本をなす教義。釈迦・弥陀二尊の教説が結局は一教に帰するという。観無量寿経にある。

二尊院

にそんいん 【二尊院】
京都市右京区嵯峨にある天台宗の寺。山号,小倉山。正式名は二尊教院華台寺。承和年間(834-848)嵯峨天皇の創建。法然の再興。天台・律・真言・浄土の四宗兼学の道場だったが明治維新後天台宗に改宗。釈迦と阿弥陀の二尊を本尊とする。

二尖弁

にせんべん [2] 【二尖弁】
⇒僧帽弁(ソウボウベン)

二尺八寸

にしゃくはっすん [6] 【二尺八寸】
〔通常,柄頭から鐺(コジリ)までの長さが二尺八寸(約85センチメートル)であることから〕
刀の異名。「男一匹なら―伊達(ダテ)には挿さぬ/社会百面相(魯庵)」

二布

ふたの [2][0] 【二幅・二布】
(1)並幅の倍の幅。また,その幅の布。ふたはば。
(2)〔二幅の布で作るので〕
腰巻。ゆもじ。
(3)和船具の名。帆綱を巻き上げるもの。蛇袋。

二幅

ふたの [2][0] 【二幅・二布】
(1)並幅の倍の幅。また,その幅の布。ふたはば。
(2)〔二幅の布で作るので〕
腰巻。ゆもじ。
(3)和船具の名。帆綱を巻き上げるもの。蛇袋。

二幅対

にふくつい [3][2] 【二幅対】
二幅で一対となっている掛軸。

二年生

にねんせい 【二年生】
(1) [2]
第二学年の児童・生徒・学生。
(2) [0]
「越年生植物」に同じ。

二年生植物

にねんせいしょくぶつ [7] 【二年生植物】
(1)「越年生植物」に同じ。
(2)発芽から,結実して枯死するまでに,満二年を要する草木。

二年草

にねんそう [0] 【二年草】
⇒越年生植物(エツネンセイシヨクブツ)

二年草

にねんそう【二年草】
《植》a biennial.→英和

二度

にど【二度】
twice.→英和
〜目の(に) (for) the second (time).→英和

二度

にど 【二度】
(1) [2]
二回。ふたたび。
〔副詞的用法の場合,アクセントは [0]〕
→二度と
(2) [1]
〔音〕 音程の一。短二度(半音),長二度(全音),長二度より半音広い増二度がある。

二度

ふたたび [0] 【再び・二度】
(1)同じ動作状態などの重なること。にど。副詞的にも用いる。「同じ事を―三度(ミタビ)と繰り返す」「―巡ってきた絶好のチャンス」
(2)二度目。「―の御祓へのいそぎ/源氏(葵)」
(3)生まれかわり。再来。「大師の―と,これをおろかにせざりしに/浮世草子・織留 4」

二度と

にどと 【二度と】 (連語)
(下に打ち消し・禁止の語を伴って)二度は。決して。「こんな機会は―ない」「―来るな」

二度の月

にどのつき 【二度の月】
八月十五夜の月と九月十三夜の月。昔はこのうちの一方の月見をして他方の月見をしないと不吉な事があるとして忌んだ。

二度咲き

にどざき【二度咲き(の)】
reblossoming;reflowering.

二度咲き

にどざき [0] 【二度咲き】
春に花をつけた植物が,秋に再び花をつけること。また,その花。返り咲き。

二度寝

にどね [0] 【二度寝】
目が覚めてからもう一度眠ること。

二度手間

にどでま [0] 【二度手間】
一度ですむはずのことに二度の手間をかけること。「―でも再度点検してほしい」

二度添い

にどぞい [0] 【二度添い】
後(ノチ)添い。後妻。

二度生り

にどなり [0] 【二度生り】
(1)穀類や果実が一年に二度実を結ぶこと。
(2)インゲンマメの異名。

二度芋

にどいも [0] 【二度芋】
〔一年に二度とれることから〕
ジャガイモの異名。

二度飯

ふたたびめし 【二度飯】
湯取り飯をもう一度,煮たもの。病人などが食べる。ふたたびいい。

二座鯛

にざだい [2] 【二座鯛】
スズキ目の海魚。全長約40センチメートル。体は卵形でよく側扁する。体表は細かく密な鱗(ウロコ)でおおわれ,暗灰色。尾の付け根に数個の黒い突起があり,前の三個が目立つ。石灰藻を好んで食べる。皮をはいで肉を食用とする。本州中部以南の浅海の岩礁に分布。サンノジ。ゼニハゲ。クロハゲ。

二建目

ふたたてめ [5] 【二立目・二建目】
江戸時代の歌舞伎で,序開きのあと,一番目の前につく狂言。見習い級の作者が脚本を書き,中通(チユウドオ)りと呼ばれる下級の役者が演じた。二つ目。にたてめ。

二弦琴

にげんきん [0][2] 【二弦琴・二絃琴】
日本の琴(キン)の一。板状の胴に張った二弦を同音高に調律し,左手で勘所を押さえつつ右手で弾き,単旋律を奏する。一弦琴をもとに最初に考案されたものは八雲琴(ヤクモゴト)と呼ばれ,それをさらに改造したものに東流(アズマリユウ)二弦琴がある。
→八雲琴
→一弦琴

二張の弓

にちょうのゆみ ニチヤウ― 【二張の弓】
〔敵を異にする二つの弓の意〕
(1)武士が二心をもつこと。裏切ること。「―の名を取るな/浄瑠璃・神霊矢口渡」
(2)女が操を捨てること。「女の操を守つて―を引くまじとは/浄瑠璃・平家女護島」

二強雄蕊

にきょうゆうずい ニキヤウ― [4] 【二強雄蕊】
⇒二長雄蕊(ニチヨウユウズイ)

二形

ふたなり [0] 【二形・双成り・二成り】
(1)一つのものが二つの形をもっていること。特に,ひとりの人が男女両性をそなえていること。また,その人。半陰陽。はにわり。
(2)「二形船(フタナリブネ)」の略。

二形船

ふたなりぶね [5] 【二形船】
室町時代から江戸前期にかけて海運の主力となった大型船。上部を箱型,下部を一本水押(ミオ)しとする折衷式の船首形状が特徴。最強力の軍船安宅船(アタケブネ)にも使われた。

二役勤める

ふたやく【二役勤める】
play[act]two parts.

二律背反

にりつはいはん [1][0] 【二律背反】
⇒アンチノミー

二律背反

にりつはいはん【二律背反】
antinomy.→英和

二従兄弟

ふたいとこ [3][4] 【二従兄弟・二従姉妹】
またいとこ。

二従姉妹

ふたいとこ [3][4] 【二従兄弟・二従姉妹】
またいとこ。

二心

じしん [1] 【弐心・二心】
不忠な心。ふたごころ。にしん。

二心

にしん [0] 【二心・弐心】
〔心を二つもつことから〕
(1)敵対したり,謀反したりする心。ふたごころ。あだしごころ。「―を抱く」
(2)疑いの心。疑心。

二心

ふたごころ [3][0] 【二心】
(1)味方や主君にそむこうとする心。裏切りの心。にしん。「―を抱く」
(2)浮気な心。あだし心。「―おはしますはつらけれど/源氏(宿木)」

二心ある

ふたごころ【二心ある】
double-faced[-hearted];insincere.→英和

二念

にねん [1] 【二念】
(1)二つの相反する心。ふたごころ。二心。
(2)他の考え。余念。他念。「花聟君は彼を愛するに―無く/金色夜叉(紅葉)」

二恩

におん [1] 【二恩】
(1)父母の恩。二親の恩。
(2)師と親との恩。
→四恩

二成り

ふたなり [0] 【二形・双成り・二成り】
(1)一つのものが二つの形をもっていること。特に,ひとりの人が男女両性をそなえていること。また,その人。半陰陽。はにわり。
(2)「二形船(フタナリブネ)」の略。

二戸

にのへ 【二戸】
岩手県北部,馬淵(マベチ)川中流に沿う市。酪農・牧畜のほか,リンゴ・ホップなどを栽培。

二所

ふたところ [2] 【二所】
(1)二か所。「―に立ち寄る」
(2)ふたり。「―は出家したまへれば/大鏡(大臣序)」

二所

にしょ [1] 【二所】
(1)ふたところ。二か所。
(2)二か所の霊所。特に,二所の権現。

二所の権現

にしょのごんげん 【二所の権現】
伊豆山権現と箱根権現。鎌倉幕府の信仰が特に厚かった。両所権現。

二所大神宮

にしょだいじんぐう [5][3] 【二所大神宮】
伊勢神宮の皇大神宮(内宮(ナイクウ))と豊受(トヨウケ)大神宮(外宮(ゲクウ))のこと。

二所宗廟

にしょそうびょう [3] 【二所宗廟】
伊勢大神宮と石清水八幡宮。

二所籐

ふたところどう [5] 【二所籐】
弓の籐の巻き方の一。二か所ずつ一定の間をおいて巻いたもの。

二手

ふたて [3][0][2] 【二手】
二つの方向。「―に分かれて攻める」

二手先

ふたてさき [0] 【二手先】
斗栱(トキヨウ)で,柱あるいは壁面から繰り出す肘木と斗(マス)の二つ目の斗で軒桁や丸桁(ガギヨウ)を受け支えるもの。

二才

にさい [1] 【二歳・二才】
(1)生後二年目のもの。「―駒」
(2)未熟な若者をののしっていう語。青二才。「清吉に立ちかかり―と侮(アナド)りめつた打/高橋阿伝夜叉譚(魯文)」

二拍子

にびょうし【二拍子】
《楽》duple time.

二拍子

にびょうし [2] 【二拍子】
強弱二拍を一単位として数える拍子。二分の二拍子・四分の二拍子など。

二挺

にちょう [1] 【二挺・二丁】
(1)歌舞伎用語。幕間に狂言方が拍子木を少し間を置いてちょんちょんと二つ打つこと。俳優に衣装・鬘(カツラ)をつけるよう急がせる合図。
(2)「二丁町」の略。「化るのは―化かすは五丁(=吉原ノコト)也/柳多留 49」
(3)「二挺立て」「二挺鼓」の略。

二挺立て

にちょうだて 【二挺立て】
〔「にちょうだち」とも〕
二挺の艪で漕(コ)ぐ船足の速い船。特に,吉原通いの猪牙船(チヨキブネ)をいう。「金竜山を目当てに浅草川の―/浮世草子・一代男 7」

二挺鼓

にちょうつづみ [4] 【二挺鼓】
(1)長唄の囃子(ハヤシ)に,二挺の鼓を一人で鳴らすこと。また,それを取り入れた舞踊。小鼓を肩に大鼓(オオツヅミ)を膝(ヒザ)で支える。
(2)歌舞伎の囃子の一。三味線に二挺以上の小鼓を打ち合わせるにぎやかなもの。

二捨三入

にしゃさんにゅう [1] 【二捨三入】 (名)スル
端数が二以下のときは切り捨てて 0 にし,三・四・五・六・七は五に,八・九は一〇にする計算法。

二文字

ふたもじ [2] 【二文字】
(1)二つの文字。二字。
(2)〔女房詞〕
ニラの文字詞。[季]春。[大上臈御名之事]

二方

ふたかた [2] 【二方】
(1)二つの方面。両方。
(2)二人を敬っていう語。お二方。

二方向避難

にほうこうひなん ニハウカウ― [6] 【二方向避難】
建築物内のどの場所からも,二つ以上の方向に避難路を確保すること。

二方荒神

にほうこうじん ニハウクワウジン 【二方荒神】 ・ ニホウクワウジン 【二宝荒神】
馬の背の両側に枠をつけて一頭の馬に二人乗ること。また,荷物を載せるのにもいう。「―で百五十やるべい,けふは枠をもてこんわいの/滑稽本・膝栗毛 5」
→三宝荒神(2)

二日

ふつか [0] 【二日】
(1)二つの日。また,二日間。
(2)月の第二日目。特に一月二日。[季]新年。
(3)何か事があってから二日目。「―といふ日の昼つかた/枕草子 301」

二日心

ふつかごころ 【二日心】
二日酔いの気分。「―か公用か,酔うてはならぬ首尾もある/浄瑠璃・会稽山」

二日払ひ

ふつかばらい 【二日払ひ】
(近世初期,毎月二日であったことから)遊里の勘定。また,遊興費。「―に気骨を折らせず言うた事の違はぬ客には/浮世草子・禁短気」

二日月

ふつかづき [3][0] 【二日月】
陰暦二日の月。特に八月二日の月。[季]秋。《八朔や扨明日よりは―/蕪村》

二日灸

ふつかきゅう [3] 【二日灸】
陰暦二月二日に据える灸。この日に据えると効能が倍あり,病気をせず,災難をのがれ,長寿を保つとされた。ふつかやいと。[季]春。

二日目ごとに

ふつか【二日目ごとに】
every two days.〜おきに every three days[third day].

二日酔

ふつかよい【二日酔(をする)】
(have) a hangover.→英和

二日酔い

ふつかよい [0] 【二日酔い】 (名)スル
酒量が度を過ごした翌日に,頭痛や吐き気などに悩まされること。宿酔(シユクスイ)。

二星

にせい [1] 【二星】
二つの星。特に,牽牛星と織女星。

二曲

にきょく [1][0] 【二曲】
舞と歌。世阿弥は能楽において,三体とともに少年期に習得すべき技法の基本とした。舞歌(ブカ)。「習道の入門は,―三体を過ぐべからず/至花道」

二更

にこう [0] 【二更】
五更の第二。また,亥(イ)の刻。乙夜(イツヤ)。

二月

にがつ [3] 【二月】
一年の第二番目の月。きさらぎ。[季]春。
〔副詞的用法の場合,アクセントは [0]〕

二月

にがつ【二月】
February <Feb.> .→英和

二月堂

にがつどう 【二月堂】
奈良東大寺にある堂。毎年2月(今は三月)に修二会(シユニエ)を行うことからこの名がある。東大寺第二世実忠の創建。1669年徳川家綱の再建。
→御水取(オミズトリ)

二月堂の牛王

にがつどうのごおう 【二月堂の牛王】
奈良東大寺の二月堂から出す牛王の札。厄除けの護符。

二月年

にがつとし [3] 【二月年】
西日本で,二月一日をいう。太郎の朔日(ツイタチ)。

二月礼者

にがつれいじゃ [4] 【二月礼者】
〔「にがつれいしゃ」とも〕
仕事の関係などで正月に年始回りができなかったために,二月一日に年賀に回る人。また,その風習。[季]春。《出稽古の帰りの―かな/五所平之助》

二月革命

にがつかくめい 【二月革命】
(1)1848年2月フランスのパリに起こった革命。ルイ=フィリップの七月王政を倒し,第二共和制を成立させた。ドイツの三月革命など,諸国の革命運動を誘発。
(2)「三月革命{(2)}」に同じ。

二期

にき【二期】
two periods[terms].

二期

にき [1] 【二期】
(1)二つの任期・期間。「議長を―務める」
(2)一年に二回。春と秋など。「―作」
(3)卒業などの二回目。「―生」

二期作

にきさく [2] 【二期作】
同一の耕地に同じ作物を年に二回栽培すること。また,二回目の作物。主に稲作にいう。
→二毛作

二木

にぼく 【二木・似卜】
江戸時代の京都の茶屋女の一種。「―がやりくり合点か/浮世草子・一代男 1」

二本

にほん [1] 【二本】
(1)一本の倍。
(2)刀と脇差。大小。「―を腰に差す」

二本差

にほんざし [0] 【二本差(し)】
(1)武士のこと。両刀を差していることからいう。
(2)相撲で,もろざしのこと。

二本差し

にほんざし [0] 【二本差(し)】
(1)武士のこと。両刀を差していることからいう。
(2)相撲で,もろざしのこと。

二本松

にほんまつ 【二本松】
福島県中北部にある市。近世,丹羽氏の城下町。酒造業・食品工業・繊維工業が盛ん。

二本棒

にほんぼう [2] 【二本棒】
(1)二本差しの武士をあざけっていう語。「―を相手ゆえ/歌舞伎・天衣紛」
(2)近世,女房に甘い亭主や,まぬけな人をあざけっていった語。「子にはやされて,よそめは―/浄瑠璃・先代萩」

二本立て

にほんだて [0] 【二本立て】
(1)映画などの興行で,一回の興行に二本の作品を上映・上演すること。
(2)二つの物事を並行して進めること。「―で行く」

二本立て

にほんだて【二本立て】
a double feature.〜の double-featured <show> (映画の).

二本道具

にほんどうぐ [4] 【二本道具】
江戸時代,大名がその行列の供先に立てた二本一対の槍。

二本針

にほんばり [4] 【二本針】
二本で一組になった棒針。一方の端に玉がついたもの。

二朱

にしゅ [0] 【二朱】
「二朱金」「二朱銀」の略。

二朱判

にしゅばん [0] 【二朱判】
江戸時代に通用した二朱金・二朱銀の総称。

二朱金

にしゅきん [0][2] 【二朱金】
江戸時代の貨幣の一。二朱に相当する長方形の金貨。一両の八分の一。元禄・天保・万延の三種がある。

二朱銀

にしゅぎん [0][2] 【二朱銀】
江戸時代の貨幣の一。二朱に相当する長方形の銀貨。一両の八分の一。安永・文政の南鐐(ナンリヨウ)二朱銀および安政二朱銀がある。

二村山

ふたむらやま 【二村山】
愛知県豊明市沓掛の山。一説に,同県岡崎市の山とも。紅葉・ホトトギスの名所。((歌枕))「くれはとりあやに恋しく有しかば―も越えずなりにき/後撰(恋三)」

二束三文

にそくさんもん [4] 【二束三文・二足三文】
数が多くても値段が非常に安いこと。捨て売りの値段。「蔵書を―で売る」「―の品ばかり」
〔金剛ぞうりが二足で三文の値であったことからという〕

二束三文の

にそくさんもん【二束三文の】
dirt-cheap.〜で売り飛ばす sell off dirt-cheap.

二条

にじょう ニデウ 【二条】
平安京の条坊の一。また,東西に通じる大路の名。二条大路。

二条

にじょう ニデウ 【二条】
姓氏の一。
(1)藤原北家の流。五摂家の一。鎌倉中期に九条道家の子,良実が関白となり,分かれて一家を立てたのに始まる。名称は良実が居所の東二条院にちなんで二条殿を称したのに由来。
(2)歌道の家。藤原氏御子左家(ミコヒダリケ)の為家の子,為氏を祖とするが,その子為世から二条家を称した。勅撰集の撰者を多く出したが,室町中期には絶えた。

二条伝授

にじょうでんじゅ ニデウ― [4] 【二条伝授】
古今伝授の一。東常縁(トウノツネヨリ)から宗祇を経て,三条西実隆・公条(キンエダ)・実枝・細川幽斎に至る二条派歌人に伝えられたもの。二条家伝。

二条城

にじょうじょう ニデウジヤウ 【二条城】
京都市中京区にある城。1603年,京都の警衛と上洛の際の宿所のために徳川家康が創建。二度の火災で,天守・本丸を焼亡。二の丸御殿に桃山時代の様式をもつ書院など,江戸初期の遺構を残す。二の丸庭園は小堀遠州の作。

二条城代

にじょうじょうだい ニデウジヤウ― [4] 【二条城代】
江戸幕府の職名。京都の二条城の警備にあたった。1625年設置,99年廃止され,二条城番に代わった。

二条城番

にじょうじょうばん ニデウジヤウ― [4] 【二条城番】
江戸幕府の職名。1699年から二条城代に代わって京都二条城の警備にあたった。

二条大麦

にじょうおおむぎ ニデウオホムギ [4] 【二条大麦】
オオムギの系統で,穎果(エイカ)が果軸の両側に二列に並んで,扁平な穂となるもの。主にビール製造に用いられる。ヤバネオオムギ。

二条天皇

にじょうてんのう ニデウテンワウ 【二条天皇】
(1143-1165) 第七八代天皇(在位 1158-1165)。名は守仁(モリヒト)。後白河天皇第一皇子。在位中,父上皇の院政に抗し,天皇親政をはかったという。

二条派

にじょうは ニデウ― 【二条派】
鎌倉後期の二条為世の唱える風体を守った和歌の一派。京極・冷泉の各派と対立しその歌風は保守的であるが,中世から近世にかけて歌壇の主流となった。

二条為世

にじょうためよ ニデウ― 【二条為世】
⇒藤原(フジワラ)為世

二条良基

にじょうよしもと ニデウ― 【二条良基】
(1320-1388) 南北朝時代の歌人・連歌作者。関白道平の子。和歌を頓阿に学び二条派を再興。連歌は救済(キユウセイ)を師としてともに「菟玖波集」を編纂(ヘンサン)し,式目を制定するなど,連歌文芸の基本的性格を示した。有職(ユウソク)故実にも通じた。著「愚問賢註」「近来風体抄」「応安新式」「連理秘抄」「筑波問答」など。

二条通り

にじょうどおり ニデウドホリ 【二条通り】
京都市街を東西に走る通りの一。東は白川通りから西は佐井(サイ)通りに至る。寺町通り以西は平安京の二条大路にあたる。

二条院讃岐

にじょういんのさぬき ニデウヰン― 【二条院讃岐】
⇒讃岐(サヌキ)

二杯酢

にはいず [2] 【二杯酢】
合わせ酢の一。ほぼ同量の醤油と酢を合わせたもの。

二松学舎大学

にしょうがくしゃだいがく 【二松学舎大学】
私立大学の一。1877年(明治10)創設の「漢学塾二松学舎」を前身とし,二松学舎専門学校を経て1949年(昭和24)新制大学となる。本部は東京都千代田区。

二枚

にまい [1] 【二枚】
平たいもの二つ。一枚の二倍。

二枚の

にまい【二枚の】
two-leaved;double.→英和
〜続きの(毛布) (a) double (blanket).〜舌を使う be double-tongued;eat one's word.

二枚下ろし

にまいおろし [4] 【二枚下ろし】
魚を,背骨を境に,二枚の片身に切り分けること。片身おろし。
→三枚(サンマイ)

二枚戸

にまいど [2] 【二枚戸】
二枚開きの戸。観音開きの戸。

二枚櫛

にまいぐし [2] 【二枚櫛】
髪飾りとして二枚の櫛を左右に並べてさすこと。近世遊女の風俗。
二枚櫛[図]

二枚目

にまいめ [4] 【二枚目】
(1)〔近世,芝居の看板の二番目に名が書き並べられたことから〕
和事(ワゴト)での美男役。また,その役者。
→三枚目
(2)映画・演劇などでの美男役。
(3)美男子。ハンサム。
(4)相撲番付で,前頭・十両・幕下などの二番目の位置。第二位。「前頭―」
(5)遊女などの稼ぎ高が第二位の者。「店の―をはる」

二枚目

にまいめ【二枚目】
<an actor who plays> the part of a lover;→英和
[美男子]a handsome[dashing]young man.

二枚看板

にまいかんばん [4] 【二枚看板】
(1)一座のうちで,中心となる二人の出演者。また,二人の代表的人物。「我がチームの―」
(2)(ある組織などで)代表となるような二つのもの。

二枚腰

にまいごし [2] 【二枚腰】
相撲や柔道で,一度腰が折れたようでも砕けずに立ち直る粘り強い腰。また,そうした腰の持ち主。

二枚舌

にまいじた [2] 【二枚舌】
前と食い違うことを平気で言うこと。うそを言うこと。「―を使う」

二枚落ち

にまいおち [2] 【二枚落ち】
将棋で技量が格段に違うとき,上手(ウワテ)が角行と飛車の二個の駒を使わずにさすこと。飛車角落ち。二丁落ち。

二枚貝

にまいがい [2] 【二枚貝】
軟体動物斧足(オノアシ)綱に属する貝類の総称。体は左右二枚の貝殻でおおわれ,腹側の中央部に斧(オノ)形の筋肉質の運動器官をもつ。食用となるものが多い。
→斧足類

二枚蹴り

にまいげり [2] 【二枚蹴り】
相撲のきまり手の一。四つに組んだ体勢から,差し手の方の足裏で,相手の向かい合った方の足のくるぶしあたりを蹴りながら,下手の方から相手の体をひねって投げるもの。

二枚重ね

にまいがさね [4] 【二枚重ね】
和服の盛装で,長着を二枚重ねて着ること。

二枚鉋

にまいがんな [4] 【二枚鉋】
切削する刃にそれよりやや狭い裏金を重ね合わせた鉋。鉋屑を強く屈曲させ,材面への切り込みが少なくなるので,逆目(サカメ)が立つのを防ぐ。あわせ鉋。

二枚鑑札

にまいかんさつ [4] 【二枚鑑札】
一人で二つの資格・仕事をもつこと。現役の力士・行司が年寄株をもつ場合や芸妓が娼妓をも兼ねることなどをいう。

二桁

ふたけた [2] 【二桁】
数字のけたが二つであること。特に十進法で,一〇から九九までの数。

二桁の

ふたけた【二桁の】
double-digit <number> .

二桃

にとう [1] 【二桃】
二つのモモ。

二業

にぎょう [0] 【二業】
芸者屋と料理屋との二つの営業。
→三業

二業地

にぎょうち [2] 【二業地】
二業の営業を許可された特定の地域。

二業組合

にぎょうくみあい [4] 【二業組合】
同一地域内の二業の営業者が組織する同業組合。

二極真空管

にきょくしんくうかん [0] 【二極真空管】
陽極と陰極のみから成る真空管。整流・検波などに用いる。

二様

によう【二様】
two;→英和
different (異なった).→英和
〜に in two ways.

二様

によう [0] 【二様】
ふたとおり。二種類。「―の考え方」

二次

にじ [1] 【二次】
(1)二番目に行われること。「―試験」
(2)事物・現象のうち,あることに付随して起こるもの。副次。「―エネルギー」
(3)〔数〕 代数方程式などで,次数が二であること。「―関数」「―曲線」

二次の

にじ【二次の】
second;→英和
secondary (二次的);→英和
《数》quadratic.→英和
〜会をやる have another spree.‖二次感染 secondary infection.二次産品 secondary products.二次方程式 a quadratic equation.

二次エネルギー

にじエネルギー [4][5] 【二次―】
一次エネルギーを発電・精製・乾留などにより変換・加工したエネルギー。電力・燃料用ガス・ガソリン・コークスなどをいう。

二次コイル

にじコイル [3] 【二次―】
一次コイルで発生した磁束により,誘導電圧を生じるコイル。出力側のコイルのこと。

二次会

にじかい [2][0] 【二次会】
(1)最初の会合が終わってから再び開く会合。
(2)宴会が終わったあとに,場所を変えて再び開く酒宴。

二次元

にじげん [2] 【二次元】
次元が二であること。例えば,平面のように長さと幅という二つの独立した方向の広がりをもっていること。
→次元(2)

二次冷却水

にじれいきゃくすい [6][5] 【二次冷却水】
加圧水型原子炉で,炉心を通る一次冷却水によって加熱され,蒸気となってタービンを回す冷却水。
→一次冷却水

二次回路

にじかいろ [3] 【二次回路】
電磁誘導によって,相互に作用し合う二つの回路のうち,誘導起電力の生じる方の回路。普通は出力側。

二次宇宙線

にじうちゅうせん [0] 【二次宇宙線】
一次宇宙線が大気中の原子核と相互作用して生ずる二次粒子。パイ中間子・ミュー粒子・ニュートリノ・電子・陽電子・光子などから成る。
→一次宇宙線

二次感染

にじかんせん [3] 【二次感染】
最初に生体に侵入した病原体による疾病の全治する前に,それとは異なる病原体の感染を受けること。例えばインフルエンザに,細菌による肺炎を続発する場合などをいう。

二次方程式

にじほうていしき [5] 【二次方程式】
未知数の最高次の項が二次である方程式。一般の形は ��²+��+�=0(�≠0)。

二次曲線

にじきょくせん [3] 【二次曲線】
平面上で,�,� の二元二次方程式によって表される曲線。楕円・双曲線・放物線・円などがこれにあたる。
→円錐曲線

二次曲面

にじきょくめん [3] 【二次曲面】
空間で,�,�,� の三元二次方程式によって表される曲面。球面・楕円面・双曲面・放物面などがこれにあたる。

二次林

にじりん [2] 【二次林】
原生林が伐採や災害によって破壊された後,自然に,または人為的に再生した森林。
⇔原生林

二次災害

にじさいがい [3] 【二次災害】
最初に起こった災害に引き続いて,それから派生する別の災害。

二次生長

にじせいちょう [3] 【二次生長】
⇒肥大生長(ヒダイセイチヨウ)

二次産品

にじさんぴん [3] 【二次産品】
未加工の農産物・水産物・鉱産物などを加工した産品。

二次産業

にじさんぎょう [3] 【二次産業】
⇒第二次産業(ダイニジサンギヨウ)

二次的

にじてき [0] 【二次的】 (形動)
ある現象や事柄が,他の主要なものに対して従属した関係にあるさま。副次的。「―な問題」「―災害」

二次的著作物

にじてきちょさくぶつ [7] 【二次的著作物】
もとの著作物を翻訳・翻案することによって新たに創作される著作物。

二次遷移

にじせんい [3] 【二次遷移】
すでに存在している植物群落が,火事・洪水・人による破壊などによって消滅したあとに起こる遷移。種子が残存したり,近隣から移入しやすいことなどの理由で,一次遷移よりも群落の変化は速い。
→一次遷移

二次関数

にじかんすう [3] 【二次関数】
二次式 �=��²+��+�(�≠0)で表される関数。

二次電子

にじでんし [3] 【二次電子】
電子が金属や絶縁物に衝突したとき,その表面から放出される電子。衝突した電子を一次電子と呼ぶのに対していう。

二次電子管

にじでんしかん [0] 【二次電子管】
電子管の一。二次電子放出の効率のよい物質面に,電子流を当てて,増幅などを行うもの。光電管などがある。

二次電池

にじでんち [3] 【二次電池】
放電したあとも,充電によってもとの状態に戻して繰り返し使用できる電池。蓄電池。

二次電流

にじでんりゅう [3] 【二次電流】
二次コイル・二次回路に流れる電流。

二歩

にぶ [1] 【二歩】
単位で,一歩(イチブ)の二倍。

二歩

にふ [0] 【二歩】
将棋の禁じ手の一。同じ縦の筋に二個の歩を打つこと。

二歳

にさい [1] 【二歳・二才】
(1)生後二年目のもの。「―駒」
(2)未熟な若者をののしっていう語。青二才。「清吉に立ちかかり―と侮(アナド)りめつた打/高橋阿伝夜叉譚(魯文)」

二死

にし [1] 【二死】
野球で,アウト-カウントが二つであること。ツー-ダウン。ツー-アウト。「―満塁」

二段

にだん [1] 【二段】
(1)二つの段。
(2)第二の段。「柔道―」

二段ベッド

にだんベッド【二段ベッド】
bunk beds.

二段切れ

にだんぎれ [0] 【二段切れ】
俳諧で,一句中に切れ字が二か所にあるもの。「夕顔〈や〉秋はいろいろのふくべ〈かな〉」の類。二字切れ。

二段構え

にだんがまえ [4] 【二段構え】
一つの方法がよくなければ別の方法というように,あらかじめ二つの対処方策を用意すること。「―で事にあたる」

二段活用

にだんかつよう [4] 【二段活用】
〔語尾が五十音図の二段にわたるのでいう〕
日本語の文語動詞の活用形式の一。上二段活用・下二段活用の二種がある。語尾のイ・ウ段(上二段)・エ・ウ段(下二段)のいずれかの音に,「る」「れ」「よ」の音が規則的に添加される形式のもの。現代語では二段活用の動詞は存在せず,文語動詞の二段活用は,その大部分のものが一段活用に転じている。
→上二段活用
→下二段活用

二段目

にだんめ [0] 【二段目】
大相撲で,序二段。また,その地位の力士。

二段階革命論

にだんかいかくめいろん [8] 【二段階革命論】
社会主義社会の実現は,第一段階でブルジョア民主主義革命により封建制を一掃し,第二段階で社会主義革命として資本主義を打倒して成り立つという理論。

二毛

にげ [1] 【二毛】
馬の毛色の名。白・黒二色の毛。音が「逃げ」に通じるので,武士はこれを忌んで用いるのを避けた。

二毛

にもう [0] 【二毛】
白髪まじりの髪。また,そのような人。老人。じもう。「―の歎を撥(ハラ)ふ/万葉(八〇四序)」

二毛作

にもうさく [2] 【二毛作】
一年間に米と麦,あるいは米と大豆というように,二種類の異なった作物を同一の耕地に栽培し収穫すること。日本では鎌倉時代以後普及したが,戦後の高度成長の過程で激減。
→二期作
→一毛作

二毛作

にもうさく【二毛作】
<raise> two crops a year.→英和

二気

にき [1] 【二気】
陰と陽の二つの気。二儀。

二水

にすい [0] 【二水】
漢字の偏の一。「冷」「凝」などの「冫」。氷,凍る,冷たいなどの意を表す文字を作る。

二汁五菜

にじゅうごさい ニジフ― [0][4] 【二汁五菜】
本膳料理の品数の数え方。本膳,二の膳にいずれも汁と菜二品,別の膳に焼き物を置いたもの。

二河

にが [1] 【二河】
〔仏〕 水の川と火の川。貪愛(トンアイ)と瞋憎(シンゾウ)の煩悩(ボンノウ)をそれぞれにたとえたもの。
→二河白道(ニガビヤクドウ)

二河白道

にがびゃくどう 【二河白道】
〔仏〕 西方の極楽浄土に往生する信仰心を,北を貪欲の水の川,南を怒りの火の川にはさまれた細い清らかな道にたとえた語。善導の「観経疏」散善義に出る。

二流

にりゅう [0] 【二流】
(1)二つの流れ。二つの流派。「平曲の―」
(2)格式・技量・品質などがやや劣ること。また,そのもの。「―の品」「―の人物」

二流の

にりゅう【二流の】
second-rate;second-class;minor.→英和

二無し

にな・し 【二無し】 (形ク)
二つとない。この上ない。最上である。「老人は余を―・き者に珍重し/浮城物語(竜渓)」

二焦点の

にしょうてん【二焦点の】
bifocal <lens> .→英和

二物

にぶつ [1] 【二物】
二つの物。「天は―を与えず」

二王

におう [1] 【二王】
(1)二人の君主。
(2)中国の晋の書家,王羲之(オウギシ)とその子王献之の称。

二王

におう [2][1] 【仁王・二王】
寺門あるいは須弥壇前面の両側に安置した一対の仏教護持の神像。忿怒(フンヌ)の相で,一体は口を開き,一体は口を閉じ両者で阿吽(アウン)の相をなす。その本来の性格については,金剛力士とするものなど諸説ある。
仁王[図]

二男

じなん [1] 【次男・二男】
二番目に生まれた息子。次子。

二番

にばん [1] 【二番】
(1)一番の次。第二位。
(2)二度目。
(3)愚か者。「―にかまへられたる聟殿/咄本・醒睡笑」
(4)「逃げ角(カク)」に同じ。

二番

にばん【二番(の)】
number two <No.2> ;the second.→英和
二番煎じ a rehash (比喩的).→英和

二番出し

にばんだし [2] 【二番出し】
一番出しをとった出し殻に,再び水を加え煮つめて取った出し汁。煮物などに用いる。

二番太鼓

にばんだいこ [4] 【二番太鼓】
歌舞伎で,開演の時に打つ太鼓。開場を知らせる一番太鼓よりテンポが早い。明治半ばに廃止。二番。

二番正月

にばんしょうがつ [4] 【二番正月】
小正月のこと。

二番煎じ

にばんせんじ [4] 【二番煎じ】
(1)一度煎じたものを,再び煎じること。また,そうしたもの。「―の薬」
(2)何度か行われ,新味のないもの。「―の出し物」

二番生え

にばんばえ [0] 【二番生え】
(1)草などが一度刈ったあとにまた生えてくること。
(2)二番目のもの。
 (ア)次男。「錦戸刑部が―/浄瑠璃・先代萩」
 (イ)後妻・継母など。「針ほどを棒とは母の―/柳多留(初)」
(3)やや愚鈍な若者。「―の若者心玉をとられ/浮世草子・新色五巻書」

二番目

にばんめ [4] 【二番目】
(1)順序が第二位であること。
(2)「二番目物」の略。

二番目物

にばんめもの [0] 【二番目物】
(1)五番立ての演能で,脇能に次ぎ,二番目に演じられる曲。修羅物。
(2)歌舞伎で,一番目の時代物に次ぎ,二番目に上演される世話物狂言。

二番茶

にばんちゃ [2] 【二番茶】
(1)一番茶を摘んだあと二度目に摘んだ茶。タンニンが多い。
(2)下級の茶。

二番草

にばんぐさ [2] 【二番草】
田植え後行う二回目の除草。[季]夏。

二番館

にばんかん [2] 【二番館】
新しい映画を封切り館に次いで上映する映画館。

二番鳥

にばんどり [2] 【二番鶏・二番鳥】
一番鶏の次に鳴く鶏。また,その声やその時刻。

二番鶏

にばんどり [2] 【二番鶏・二番鳥】
一番鶏の次に鳴く鶏。また,その声やその時刻。

二畳台

にじょうだい ニデフ― [2] 【二畳台】
歌舞伎用大道具の一。畳二畳ぐらいの平台。時代物で官位の高い公卿・大将などが座る。

二畳台目

にじょうだいめ ニデフ― [0] 【二畳台目】
丸畳二枚と台目畳一枚を敷いた茶室。

二畳紀

にじょうき【二畳紀】
the Permian (period).→英和

二畳紀

にじょうき ニデフ― [2] 【二畳紀】
〔Permian period〕
地質時代の古生代のうち,最後の紀。現在から約二億八千九百万年前から二億四千七百万年前までの期間。フズリナ類・頭足類・サンゴ類などが栄え,また世界的に造山運動が起こった。この時代の地層が二層を成すことからいう。ペルム紀。

二白

にはく [1] 【二白】
(1)馬の四肢のうち,二肢の下部全体に白斑のあるもの。ふたつしろ。
(2)「二伸(ニシン)」に同じ。

二百三高地

にひゃくさんこうち 【二百三高地】
(1)〔海抜203メートルの高地の意〕
中国,遼東半島南端,旅順の西にある丘。日露戦争の激戦地。爾霊(ニレイ)山。
(2)婦人の髪形の一。日露戦争後流行した束髪で,前を庇髪(ヒサシガミ)にし,髷(マゲ)を高く結い上げるもの。

二百二十日

にひゃくはつか [0] 【二百二十日】
雑節の一。立春から数えて二二〇日目にあたる日。九月十一日頃。二百十日とともに台風が来襲する厄日とされる。[季]秋。

二百十日

にひゃくとおか [0] 【二百十日】
雑節の一。立春から数えて二一〇日目にあたる日。九月一日頃。晩稲(オクテ)の開花期にあたり,特に農家では台風などの災害に備える。[季]秋。

二百年祭

にひゃくねんさい【二百年祭】
a bicentenary;→英和
a bicentennial.→英和

二皮

ふたかわ [4][0] 【二皮】
「二皮眼(フタカワメ)」に同じ。

二皮眼

ふたかわめ [4] 【二皮眼】
二重まぶた。

二盗

にとう [0] 【二盗】 (名)スル
野球で,二塁へ盗塁すること。

二目

ふため [2][3] 【二目】
もう一度見ること。

二目と見られない

ふため【二目と見られない】
〔形〕shocking;→英和
frightful;→英和
awful.→英和

二直

にちょく [0] 【二直】
(1)工場などで,作業を二交替で行うこと。
(2)二塁へのライナー。

二眼レフ

にがんレフ【二眼レフ】
a twin-lens reflex camera.

二眼レフカメラ

にがんレフカメラ [6] 【二眼―】
〔「二眼レフレックス-カメラ」の略〕
二つのレンズをもつ長方形箱状のカメラ。撮影用レンズと同じ焦点距離のレンズを撮影レンズとともに前後に動かし,反射鏡で上方のピント-ガラスに像を結ばせて焦点調節を行う。二眼レフ。
→レフレックス-カメラ

二着になる

にちゃく【二着になる】
finish second.〜の者 a runner-up (競争・競技の).

二硫化炭素

にりゅうかたんそ ニリウクワ― [5] 【二硫化炭素】
特異な悪臭のある無色の液体。化学式 CS� 引火性が強く有毒。強力な溶剤で,多くの有機物質のほか,ゴム・硫黄・黄リン・ヨウ素などもよく溶かす。殺虫剤のほかビスコース-レーヨン製造に用いられる。

二硬石

にこうせき ニカウ― [2] 【二硬石】
藍晶石(ランシヨウセキ)の別名。

二祖

にそ [1] 【二祖】
(1)前漢の高祖劉邦と後漢の世祖光武帝。
(2)禅宗第二祖,慧可(エカ)禅師をいう。

二神

にしん [1] 【二神】
(1)陰陽の二神。
(2)二柱の神。特に,伊弉諾(イザナキ)・伊弉冉(イザナミ)の二神。二尊。

二科会

にかかい ニクワクワイ 【二科会】
美術団体。1914年(大正3)設立。文展洋画部に第二部設置を求めて入れられなかった石井柏亭・有島生馬らが結成。毎秋,公募展を開催。

二程

にてい 【二程】
宋の儒者,程顥(テイコウ)と程頤(テイイ)の兄弟。二程子。

二程全書

にていぜんしょ 【二程全書】
宋の程顥・程頤兄弟の語録・詩文の全集。六八巻。1606年に徐必達が合刻した。朱熹(シユキ)編「二程遺書」「二程外書」,楊時編「二程粋言」,程頤「易伝」「経説」,胡安国編「明道文集」「伊川文集」などからなる。

二程子

にていし 【二程子】
二程の尊称。

二種陪餐

にしゅばいさん [3] 【二種陪餐】
初期キリスト教の聖餐式で,パンと葡萄(ブドウ)酒を別個に受ける形式。のちに廃されたがフス派がこれを復興させ,宗教改革以後これが守られている。

二穴

にけつ [0] 【二穴】
(1)二つの穴。「―バインダー」
(2)大便所と小便所が別になっているもの。

二空

にくう [2] 【二空】
〔仏〕 人間は,諸要素が集合してできたもので,それ自体の本質は存在しないとする人空と,この世の存在物すべてが因縁によって生じたものであり,不変的な実体ではないとする法空。

二立目

ふたたてめ [5] 【二立目・二建目】
江戸時代の歌舞伎で,序開きのあと,一番目の前につく狂言。見習い級の作者が脚本を書き,中通(チユウドオ)りと呼ばれる下級の役者が演じた。二つ目。にたてめ。

二等

にとう [0] 【二等】
第二番目の等級・順位。「―船室」「リレーで―になる」

二等

にとう【二等】
the second class;[競技での]the second (二着).→英和
〜の second-class.〜で旅行する travel second-class.〜になる come in second.‖二等切符(運賃,車) a second-class ticket (fare,car).二等賞 the second prize.二等親 a relation of the second degree.

二等兵

にとうへい [2] 【二等兵】
旧陸軍で,兵の最下級の等級。

二等分

にとうぶん [0] 【二等分】 (名)スル
線分・角,数・量などを二つの等しい部分に分けること。「もうけを―する」

二等分する

にとうぶん【二等分する】
divide <a thing> into two halves.二等分線 a bisector.

二等分線

にとうぶんせん [4] 【二等分線】
〔数〕 長さ・角・面積などを等しい二つの部分に分ける線分。

二等親

にとうしん [2] 【二等親】
⇒二親等(ニシントウ)

二等車

にとうしゃ [2] 【二等車】
もと,鉄道の客車を三段階に分けたときの二番目に設備・サービスのよい車両。

二等辺三角形

にとうへん【二等辺三角形】
《数》an isosceles triangle.

二等辺三角形

にとうへんさんかくけい [8] 【二等辺三角形】
二辺の長さの等しい三角形。等しい長さの辺を等辺または脚という。等脚三角形。

二筋

ふたすじ [2][4][0] 【二筋】
(1)二本。二条。
(2)ふたまたをかけること。「いとよく―に心づかひはし給ひけれ/源氏(若菜下)」

二筋道

ふたすじみち フタスヂ― 【二筋道】
戯曲。瀬戸英一作。1931年(昭和6)11月,東京明治座初演。芸妓であるために愛を貫き通せない女の哀れを描く。新派の当たり狂言の一。

二筋道

ふたすじみち [4] 【二筋道】
(1)二本の道。
(2)二方向に分かれている道。わかれみち。

二籠り

ふたごもり [2] 【二籠り】
(1)二つの物が一つに包まれていること。また,そのもの。
(2)二匹の蚕が一つの繭をつくってはいっていること。また,その繭。玉繭。ふたつまゆ。「引き繭のかく―せまほしみ/後撰(恋四)」

二糖類

にとうるい ニタウ― [2] 【二糖類】
単糖類が二分子縮合した少糖類。ブドウ糖二分子が縮合してできた麦芽糖のほか,ショ糖・乳糖などがある。

二級

にきゅう [0] 【二級】
(1)二つの等級。
(2)第二位の等級。「―国道」
(3)二級品。特に,二級酒。

二級アミン

にきゅうアミン [4] 【二級―】
アンモニアの水素原子二つを,炭化水素を含む基 R ,R′で置換した化合物。一般式 RR′‐NH
→アミン

二級河川

にきゅうかせん [4] 【二級河川】
一級河川以外の水系で公共の利害に重要な関係のある河川のうち,都道府県知事が指定したもの。

二絃琴

にげんきん [0][2] 【二弦琴・二絃琴】
日本の琴(キン)の一。板状の胴に張った二弦を同音高に調律し,左手で勘所を押さえつつ右手で弾き,単旋律を奏する。一弦琴をもとに最初に考案されたものは八雲琴(ヤクモゴト)と呼ばれ,それをさらに改造したものに東流(アズマリユウ)二弦琴がある。
→八雲琴
→一弦琴

二義的

にぎてき [0] 【二義的】 (形動)
根本的でないさま。それほど重要でないさま。二次的。「―な問題」

二義的な

にぎてき【二義的な】
secondary.→英和

二者

にしゃ [1] 【二者】
(1)二つの物事。
(2)二人の人。両者。「―の言い分を聞く」

二者択一

にしゃたくいつ【二者択一(の)】
alternative.→英和

二者択一

にしゃたくいつ [1] 【二者択一】
二つの事物のうち,どちらか一つを選ぶこと。二者選一。「―を迫られる」

二者選一

にしゃせんいつ [1] 【二者選一】
「二者択一」に同じ。

二聖

にせい [1] 【二聖】
(1)二人の聖人。
 (ア)文王と武王。
 (イ)周公と孔子。
 (ウ)大禹(タイウ)と孔子。
(2)二人の歌聖。柿本人麻呂と山部赤人。
(3)二人の書聖。嵯峨天皇と空海。

二股

ふたまた [0] 【二股・二叉】
(1)もとが一つで先が二つに分かれていること。また,そのもの。「川が―に分かれる」
(2)二つの物事に同時にかかわりをもつこと。「―をかけて受験する」

二股大根

ふたまただいこん [5] 【二股大根】
(1)途中から二股に分かれている大根。大黒天の供物とした。
(2)家紋の一。{(1)}を図案化したもの。

二股膏薬

ふたまたごうやく [5] 【二股膏薬】
(内股に貼った膏薬のように)その時の情勢でどちらの側にも従う人。節操のない人。内股膏薬。

二股舟

ふたまたぶね 【二股舟】
へさきの二つに分かれた丸木舟とも,二艘を並べてつなぎ合わせた船ともいう。「天皇,―を磐余(イワレ)の市磯(イチシ)の池に泛(ウカ)べて/日本書紀(履中訓)」

二股道

ふたまたみち [4] 【二股道】
二方向に分岐している道。ふたみち。

二胡

にこ [1] 【二胡】
中国の擦弦楽器の一。胡琴{(2)}(いわゆる胡弓)の代表的存在。木製円筒型の小さな胴に蛇皮を張り,木製の長い棹(サオ)を胴に貫通させ,二弦を張り,馬尾の毛の弓(毛は二弦の間を通る)で擦奏する。
→胡琴

二腰

ふたこし [0][2] 【二腰】
腰に差す大小二振りの刀。また,武士のこと。「さすが―のお心掛は格別/浄瑠璃・宵庚申(上)」

二臭化エチレン

にしゅうかエチレン ニシウクワ― [5] 【二臭化―】
〔ethylene dibromide〕
防かび剤の一。化学式 C�H�Br� 輸入レモン・オレンジの燻蒸に用いられるが,発癌性がある。EDB 。

二至

にし [1] 【二至】
夏至と冬至のこと。
→二分

二至二分

にしにぶん [1][1][0] 【二至二分】
二至と二分。すなわち,夏至と冬至,春分と秋分のこと。

二色

ふたいろ [2] 【二色】
(1)二つの色。「―に塗り分ける」
(2)二種類。二通り。「―の声を使い分ける」

二色刷

にしょくずり【二色刷】
two-color printing.

二色空木

にしきうつぎ [4] 【二色空木】
スイカズラ科の落葉低木。本州太平洋岸以西の山中に生え,また庭木ともされる。高さ3メートル内外。葉は長卵形で裏面に毛が多い。初夏,枝頂付近の葉腋に,漏斗状の花を数個ずつつける。花ははじめ白色で,のち,紅色に変わる。

二荒山

ふたらさん 【二荒山】
栃木県日光市にある男体山(ナンタイサン)の別名。

二荒山神社

ふたらさんじんじゃ 【二荒山神社】
(1)日光市山内にある神社。祭神は大己貴命(オオナムチノミコト)・田心姫命(タゴリヒメノミコト)・味耜高彦根命(アジスキタカヒコネノミコト)。古代からの二荒山を神体とする信仰に起源をもつ。
(2)宇都宮市にある神社。祭神は豊城入彦命(トヨキイリヒコノミコト)・大物主命・事代主命(コトシロヌシノミコト)。ふたらやまじんじゃ。

二葉

ふたば [2][0] 【二葉・嫩・双葉】
(1)二つの子葉。植物が芽を出した時に見られる二枚の葉。双子葉植物は一般に子葉は二枚である。[季]春。《大いなる―もたげぬ庭最中/加賀谷凡秋》
(2)人のごく幼い頃。また,物のごく初期。「―の頃から見守る」

二葉亭四迷

ふたばていしめい 【二葉亭四迷】
(1864-1909) 小説家・翻訳家。江戸市ヶ谷生まれ。本名,長谷川辰之助。東京外国語学校中退。「小説総論」「浮雲」を発表,近代リアリズムの先駆者となる。言文一致の実践,「あひゞき」その他ロシア文学の翻訳など,近代文学史上画期的な意義をもつ。ほかに「其面影」「平凡」など。

二葉柿

ふたばがき [3] 【二葉柿】
フタバガキ科の高木。多数の種類があって,アジア熱帯の降雨林の主要林木をなす。樹脂はダマールと呼ばれ,ニスやラッカーに使われる。材は良質。
→ラワン

二葉草

ふたばぐさ [3] 【二葉草】
(1)フタバアオイの異名。
(2)スミレの異名。

二葉萩

ふたばはぎ [4] 【二葉萩】
ナンテンハギの別名。

二葉葵

ふたばあおい [4] 【二葉葵・双葉葵】
ウマノスズクサ科の多年草。山中の木陰に生え,茎は地をはい先端に二葉をつける。葉は帯紫色の長い柄につき,ほぼ心臓形。五月頃,葉間に淡紅紫色の花を一個つける。京都賀茂神社の神紋とされ,徳川家・松平家もこれを用いた。賀茂葵。葵草。

二葉蘭

ふたばらん [3] 【二葉蘭】
ラン科の小形の多年草。深山の針葉樹林内に自生。高さ約12センチメートル。茎の中ほどに卵心形の葉を一対つける。夏,茎頂に唇弁が二裂する黄褐色の小花を十数個開く。コフタバラン。

二蔵

にぞう ニザウ 【仁蔵・二蔵】
近世,鍛冶(カジ)屋の徒弟などの通称。「鍛冶屋の―がふいご祭りにたべ酔うて/仮名草子・元の木阿弥」

二蔵

にぞう [0] 【二蔵】
〔仏〕 仏の教法を声聞(シヨウモン)蔵と菩薩蔵の二種に分類したもの。声聞・縁覚(エンガク)に対する小乗の教え(声聞蔵)と,菩薩に対する大乗の教え(菩薩蔵)。

二藍

ふたあい [3] 【二藍】
(1)染め色の名。紅花で染めた上から重ねて藍で染めた色。青みがかった赤紫。二つ色。ふたい。
(2)襲(カサネ)の色目の名。表は赤みの紺,裏は縹(ハナダ)に糊(ノリ)を引く。四〇歳まで着用。。

二行く

ふたゆ・く 【二行く】 (動カ四)
(1)二度行く。二度繰り返す。「うつせみの世やも―・くなにすとか妹に逢はずて我(ア)がひとり寝む/万葉 733」
(2)二か所へ行く。比喩的に,ふたまたをかける。「沼二つ通は鳥が巣我(ア)が心―・くなもとなよ思(モ)はりそね/万葉 3526」

二行程機関

にこうていきかん ニカウテイキクワン [7][6] 【二行程機関】
⇒二(ニ)サイクル機関(キカン)

二見

ふたみ 【二見】
三重県中東部,度会(ワタライ)郡の町。伊勢湾に面し,二見浦がある。伊勢志摩国立公園に属する。

二見の浦

ふたみのうら 【二見の浦】
(1)「ふたみがうら(二見浦)」に同じ。((歌枕))「玉くしげ―にすむあまの/躬恒集」
(2)兵庫県城崎郡城崎町の円山川河口付近の海岸。古来,景勝地として有名。((歌枕))「夕づくよおぼつかなきを玉くしげ―はあけてこそ見め/古今(羇旅)」

二見浦

ふたみがうら 【二見浦】
三重県二見町にある海岸。東端に興玉(オキタマ)神社の神石である夫婦岩がある。ふたみのうら。

二親

ふたおや [0] 【二親】
父親と母親。両親。
⇔片親

二親

にしん [1] 【二親】
父母(フボ)。ちちはは。両親。ふたおや。「はかなくなれる―が死骸(シカバネ)をほりおこいて/平家 2」

二親等

にしんとう [2] 【二親等】
親等の一。本人および配偶者と二世をへだてた関係にある者。また,その関係。本人の祖父母,兄弟,姉妹,孫およびその配偶者。また,本人の配偶者の祖父母,兄弟,姉妹。二等親。

二親等の

にしんとう【二親等の(人)】
(a relation) of the second degree.

二言

にごん [2] 【二言】
(1)二度言うこと。
(2)前に言ったことと異なることを言うこと。また,その言葉。「武士に―はない」

二言

にげん 【二言】
⇒にごん(二言)

二言

ふたこと [2][4][0] 【二言】
ふたつの言葉。「一言―言葉を交わす」

二言目

ふたことめ [5] 【二言目】
何か言い始めるとすぐ口癖のようになって出てくる言葉。「―には小言を言う」

二言目にはという

ふたことめ【二言目には…という】
be always talking of….

二言辞

じごんじ 【自言辞・二言辞】
ぐずぐずいうこと。あれこれいうこと。「―ぬかすとぶち殺す/浄瑠璃・合邦」
〔一説に,法華経の句「慈眼視衆生」から出たとされる〕

二諦

にたい [1] 【二諦】
〔仏〕 真諦(第一義諦・勝義諦)と俗諦(世俗諦)。すなわち,絶対的真理と世間的真理。

二豎

にじゅ [1] 【二豎】
〔「左氏伝(成公十年)」に載る語。病んだ晋の景公が,病因の二豎子(二人の童子)が良医をおそれて肓(コウ)と膏(コウ)との間(横隔膜の上,心臓の下)に隠れた夢を見た故事による〕
病魔,転じて病気。やまい。
→病(ヤマイ)膏肓に入る

二資料説

にしりょうせつ ニシレウ― [3] 【二資料説】
新約聖書学で,マタイ福音書とルカ福音書が共通に使用した資料として,マルコ福音書とそれとは別個の共通資料( Q 資料)の二つを想定する説。

二足

にそく [1] 【二足】
(1)履物二対。
(2)鳥類のこと。[日葡]

二足三文

にそくさんもん [4] 【二束三文・二足三文】
数が多くても値段が非常に安いこと。捨て売りの値段。「蔵書を―で売る」「―の品ばかり」
〔金剛ぞうりが二足で三文の値であったことからという〕

二軍

にぐん【二軍】
《野》a farm (team).→英和

二軍

にぐん [0] 【二軍】
プロ野球などで,公式戦出場選手名簿に登録されていない,予備の選手集団。一軍に対していう。ファーム。

二軒

ふたのき [0][4] 【二軒】
軒を支える垂木が上下二段からなっている軒。社寺・宮殿建築に見られる。上にあるのを飛檐(ヒエン)垂木,下を地垂木という。
→小屋組
二軒[図]

二軒建の

にけんだて【二軒建の】
semidetached <house> .

二軸結晶

にじくけっしょう ニヂクケツシヤウ [4] 【二軸結晶】
複屈折によって分かれた光線がともに異常光線となる複屈折性の結晶。雲母などがこれに属す。双軸結晶。
→一軸結晶

二輪

にりん [0][1] 【二輪】
(1)二つの丸い物。「日月の―」
(2)二つの花。「紅白―のバラ」
(3)二つの車輪。また,「二輪車」の略。

二輪

にりん【二輪】
two wheels.‖二輪咲き twin flowers.二輪車 a two-wheeled vehicle;a two-wheeler.

二輪草

にりんそう [0] 【二輪草】
キンポウゲ科の多年草。本州中部以北の落葉樹林の林床に群生する。根生葉は長い柄がある。早春,高さ約20センチメートルの花茎の先に,普通二個の白花をつける。[季]春。

二輪車

にりんしゃ [2] 【二輪車】
車輪が二つの車。自転車・オートバイなど。

二途

にと [1] 【二途】
二つの道。二つの方途。

二通り

ふたとおり【二通り】
two kinds <of> ;two ways (二様).〜に解釈出来る can be interpreted (in) two ways.

二連銃

にれんじゅう【二連銃】
a double-barreled gun.

二進も三進も

にっちもさっちも [1][1] 【二進も三進も】 (副)
〔算盤(ソロバン)用語から〕
どうにもできないさま。どう勘定しても。どう工夫しても。「―行かない(=行キヅマッテ動キガトレナイ)」

二進も三進もいかない

にっち【二進も三進もいかない】
be driven to the wall;→英和
be deep in the hole.→英和

二進法

にしんほう [0][2] 【二進法】
〔数〕
〔binary scale〕
2 を基数とした数の表記法。数字 1 と 0 とを用い,2 ずつまとめて上の位に上げていく数の表し方。例えば,十進法で表された 2, 3, 4, 5 は二進法では10, 11, 100, 101 となる。コンピューターなどに利用されている。

二進法

にしんほう【二進法】
the binary system.

二道

にどう [1] 【二道】
(1)二つの道。二つの方面。「文武―」
(2)〔仏〕 仏道修行の見地から信仰の形態や段階を二種に区別したもの。難行道と易行道,教道と証道,有漏道(ウロドウ)と無漏道(ムロドウ),無間道と解脱道など。
(3)男色と女色の道。

二道

ふたみち [0] 【二道】
(1)二方向に向かう,二本の道。また,ふたまた道。
(2)「二股{(2)}」に同じ。
(3)二人の異性と関係をもつこと。「―ヲカクル/日葡」

二部

にぶ【二部】
two parts;two copies (二冊);the second part (第二部).‖二部合唱 a duet.二部授業 a double-shift school system.

二部

にぶ [1] 【二部】
(1)二つの部分。「―合唱」
(2)二番目の部分。「第―」
(3)大学の夜間部。「―の学生」

二部作

にぶさく [2] 【二部作】
二つの部分からできている作品。また,二つの作品をあわせて一つの完成作と見得るもの。

二部合唱

にぶがっしょう [3] 【二部合唱】
各々複数の歌手からなる二つの声部によって歌われる合唱。二声部の編成の仕方で女声二部・男声二部・混成二部などがある。

二部合奏

にぶがっそう [3] 【二部合奏】
二つの声部による器楽合奏。

二部形式

にぶけいしき [3] 【二部形式】
〔音〕 最も基本的な楽式の一。八小節の大楽節二つで構成される。反復( A - A ),対照( A - B )などの型がある。複雑化し,規模が大きくなったものを複合二部形式という。
→楽式

二部授業

にぶじゅぎょう [3] 【二部授業】
一つの教室で,午前と午後に分け,別々の生徒に同じ授業を行うこと。

二部料金制

にぶりょうきんせい [0] 【二部料金制】
固定費を回収する料金と,変動費を回収する料金に分かれた料金制。電力料金などがその例で,基本料金と使用量料金からなる。

二都物語

にとものがたり 【二都物語】
〔原題 A Tale of Two Cities〕
ディケンズの長編小説。1859年刊。フランス革命期のロンドンとパリを舞台に,敵どうしを親にもつフランスの貴族ダーネーと少女ルーシーの恋と,少女への愛のためダーネーの身代わりとなって断頭台にのぼる弁護士カートンの悲恋を描く。

二酉

にゆう [1] 【二酉】
中国,湖南省阮陵県の北西にある大酉・小酉の二山。またこの二山に焚書坑儒を逃れて書物千巻を隠したという故事から,転じて蔵書の多いこと。

二酸化

にさんか [0] 【二酸化】
酸素二原子と化合していること。

二酸化マンガン

にさんかマンガン [5] 【二酸化―】
マンガンの酸化物の一。酸化マンガン(IV)。化学式 MnO� 黒褐色の粉末で電導性がある。天然には軟マンガン鉱として産出する。酸化剤であり,また過酸化水素や塩素酸カリウムなどの分解反応の触媒となるほか,乾電池・染料・釉(ウワグスリ)・マッチ・マンガン鋼の製造原料となる。

二酸化炭素

にさんか【二酸化炭素】
carbon dioxide.→英和
二酸化物《化》a dioxide.

二酸化炭素

にさんかたんそ [5] 【二酸化炭素】
大気中に約0.03パーセント存在する無色の気体。化学式 CO� 水に溶けて弱酸性を示す。生物の呼吸や火山の噴火,炭素や有機物の燃焼により大気中に放出され,植物の光合成により消費される。工業的には石灰岩の加熱分解により得られ,消火器・ドライ-アイスの製造のほか,広く化学工業で用いる。炭酸ガス。無水炭酸。

二酸化珪素

にさんかけいそ [5] 【二酸化珪素】
ケイ素の酸化物。化学式 SiO� 共有結合による巨大分子をつくっており,沸点・融点ともきわめて高い固体。天然には石英・水晶・玉髄・瑪瑙(メノウ)・ケイ砂として存在する。ガラスや陶磁器などケイ酸塩工業の原料として重要。無水ケイ酸。シリカ。

二酸化硫黄

にさんかいおう [5] 【二酸化硫黄】
硫黄や硫黄化合物が燃焼したときに生じる無色で刺激臭のある気体。化学式 SO� 呼吸器を強く刺激してぜんそくを起こしたり,酸性雨のもとになるなど公害の原因物資となる。還元作用が強く,パルプ・砂糖・毛・絹・麦わらなどの脱色・漂白に用いる。硫酸の製造原料として重要。無水亜硫酸。亜硫酸ガス。

二酸化窒素

にさんかちっそ [5] 【二酸化窒素】
一酸化窒素が酸素に触れると生成する赤褐色の気体。化学式 NO� 二分子が重合してできる無色の四酸化二窒素(N�O�)との間で平衡が成立し,一五〇度ではほぼ100パーセント,常温では約30パーセントが二酸化窒素として存在し,液体(沸点二一度),固体(融点マイナス九度)ではほとんど四酸化二窒素として存在する。自動車のエンジンなどで副生し,大気汚染の原因となる。

二酸化鉛

にさんかなまり [5] 【二酸化鉛】
鉛の酸化物の一。酸化鉛(IV)。化学式 PbO� 黒褐色の粉末。酸化剤で電導性があり鉛蓄電池の極板に用いる。

二酸塩基

にさんえんき [4] 【二酸塩基】
一分子当たり水素イオンを二個受容できる塩基。水酸化カルシウム Ca(OH)�,水酸化バリウム Ba(OH)� など。

二里岡遺跡

にりこういせき ニリカウヰセキ 【二里岡遺跡】
中国河南省鄭州市郊外にある丘陵遺跡。西半部は殷墟(インキヨ)より早い殷代中期の遺跡で,建築遺構が中心。東半部は戦国時代の墓地。

二里頭遺跡

にりとういせき 【二里頭遺跡】
中国河南省偃師(エンシ)県にある殷代前期の遺跡。青銅器が出土し,宮殿の造営が確認され,都城址とみられる。

二重

にじゅう [0] 【二重】
(1)二つのものが重なること。また,そのもの。ふたえ。「―に包む」
(2)二つのことが重なること。重複。「金を―に取る」
(3)「二重舞台」の略。

二重

ふたえ [2] 【二重】
(1)二つ重なっていること。また,そうなっているもの。にじゅう。「紐を―にかける」
(2)腰が曲がっていること。「いといたう老いて―にてゐたり/大和 156」

二重の

にじゅう【二重の】
double;→英和
twofold;→英和
dual.→英和
〜に doubly;→英和
twofold.〜にする double.〜底の double-bottomed.‖二重写し an overlap;double exposure.二重価格 a double price.二重結婚 bigamy.二重国籍 double nationality.二重人格 a double personality.二重スパイ a double agent.二重生活 a double life.二重奏[唱]a duet.二重母音 a diphthong.二重窓 a storm window.二重蓋 a double lid.

二重の

ふたえ【二重の】
double;→英和
twofold.→英和
〜にする double up (折る).‖二重まぶた a double eyelid.

二重丸

にじゅうまる [2] 【二重丸】
(1)ふたえに書いた丸。「」のこと。
(2)競輪・競馬などの勝者予想で,本命を示す記号。

二重人格

にじゅうじんかく [4] 【二重人格】
一人の人間が全く異なる二つの人格をもっていること。また,そういう人。

二重体

にじゅうたい [0] 【二重体】
「シャム双生児」に同じ。

二重価格

にじゅうかかく [4] 【二重価格】
同一商品に二種類の価格がつけられること。輸出価格と国内価格,生産者価格と消費者価格など。

二重保育

にじゅうほいく [4] 【二重保育】
保育所での通常の保育時間が終わった後に,さらに他の施設や人によって保育すること。

二重写し

にじゅううつし [4] 【二重写し】
(1)映画技巧の一。ある画面の上に他の画面が重なって浮かんでいる映像表現。
(2)「二重露出」に同じ。

二重分節

にじゅうぶんせつ [4] 【二重分節】
人類の有する自然言語には,知的意味を担った最小の単位であるモネーム(記号素)と,それ自身には意味をもたないが,知的意味の区別に有意な最小単位であるフォネーム(音素)の二種が必ず備わっているとする,フランスのマルティネの学説。前者を第一次分節,後者を第二次分節と呼ぶ。

二重切り

にじゅうぎり [0] 【二重切り】
竹筒の花入れ。二つの節間にそれぞれ窓を設けたものと上を引き切りにし,下に窓を設けたものがある。上下に花を生けるのが基本だが,片方に花を生け,他方に水のみを入れる場合もある。

二重取

にじゅうどり [0] 【二重取(り)】
(過失や詐欺行為によって)金品を二重に受け取ること。

二重取り

にじゅうどり [0] 【二重取(り)】
(過失や詐欺行為によって)金品を二重に受け取ること。

二重否定

にじゅうひてい [4] 【二重否定】
否定を二つ重ねること。また,そうした言語表現。「 A でないのではない」「かくせざる者は無し」など。形式論理としては,単なる肯定に等しいが,一般の言語や弁証法では,単なる肯定にとどまらず何らかの含意を付加する。
→否定の否定

二重唱

にじゅうしょう [2] 【二重唱】
二人の歌い手が,それぞれ一つの声部を受け持つ演奏方法。また,その音楽。

二重回し

にじゅうまわし [4] 【二重回し】
(1)男子の和服用の外套。インバネスの丈を長くしたもの。
(2)回り舞台の一種。「蛇の目回し」のこと。

二重国籍

にじゅうこくせき [4] 【二重国籍】
一人で同時に二つの国籍をもつこと。重国籍。

二重売り

にじゅううり [0] 【二重売り】
売る約束をして代金を受け取った物を,別の人に売ること。

二重売買

にじゅうばいばい [4] 【二重売買】
同一の物の所有権を別々の買い主に売ること。民事上,売買の先後を問わず,先に登記あるいは引き渡しなどの対抗要件を備えた買い主が完全な所有権者となる。

二重外交

にじゅうがいこう [4] 【二重外交】
内閣以外の国家機関が,外務省とは異なる対外政策のもとに外交活動をすること。戦前の日本外交において,内閣に対して軍部が独自に大陸政策を行なったことがその典型。

二重奏

にじゅうそう [2] 【二重奏】
二つの独奏楽器による室内楽。

二重字

ふたえじ [3] 【二重字】
籠写しにした文字。籠字。ふたえもじ。

二重差し押え

にじゅうさしおさえ [0][6] 【二重差し押(さ)え】
既にある債権者のために差し押さえられた財産を,他の債権者のために重ねて差し押さえること。民事訴訟法では,有体動産および不動産についてはこれを禁止している。

二重差し押さえ

にじゅうさしおさえ [0][6] 【二重差し押(さ)え】
既にある債権者のために差し押さえられた財産を,他の債権者のために重ねて差し押さえること。民事訴訟法では,有体動産および不動産についてはこれを禁止している。

二重帳簿

にじゅうちょうぼ [4] 【二重帳簿】
事実を隠蔽する目的で,事実どおりに記載し公開しない帳簿と,不利益な点を隠して公開する帳簿の二種類をつくっておくこと。また,その帳簿。

二重底

にじゅうぞこ [0] 【二重底】
(1)足袋・靴下などの底が二重になっているもの。
(2)容器の底が二重になっているもの。上げ底。

二重抵当

にじゅうていとう [4] 【二重抵当】
同一の不動産に対して複数の債権者が抵当権を設定すること。抵当権の効力は登記の前後によって決まる。

二重拘束

にじゅうこうそく [4] 【二重拘束】
⇒ダブル-バインド

二重文字

ふたえもじ [4] 【二重文字】
「二重字」に同じ。

二重星

にじゅうせい [2] 【二重星】
きわめて接近した方向に見える二個の恒星。
→連星

二重書き

ふたえがき [0] 【二重書き】
「籠写(カゴウツ)し」に同じ。

二重染

ふたえぞめ [0] 【二重染(め)】
一色で染め上げた布地に,さらに別の色で模様などを染めること。また,そのもの。二重物。

二重染め

ふたえぞめ [0] 【二重染(め)】
一色で染め上げた布地に,さらに別の色で模様などを染めること。また,そのもの。二重物。

二重根号

にじゅうこんごう [4] 【二重根号】
〔数〕 根号が二重に使われているもの。

二重構造

にじゅうこうぞう [4] 【二重構造】
近代的な大企業と零細な小企業が併存して,両者間に生産性・収益性・技術・賃金などの点で大きな格差がみられるような経済構造。日本経済の特徴とされた。

二重橋

にじゅうばし ニヂユウ― 【二重橋】
皇居の正門付近にある橋の通称。正門の内外に一の橋(石橋)と二の橋(鉄橋)がある。二の橋はもと木橋で,橋上に橋を重ねた構造だったので二重橋の名が起きたといわれる。

二重母音

にじゅうぼいん [4] 【二重母音】
同一音節内にある連続した二つの母音。重母音。

二重火山

にじゅうかざん [4] 【二重火山】
カルデラの外壁をなす外輪山と,カルデラ内部に生じた一個またはそれ以上の中央火口丘とから成る火山。阿蘇山などはこの例。二重式火山。

二重為替制度

にじゅうかわせせいど [7] 【二重為替制度】
経常取引と資本取引を中心に,二つの異なる為替市場を設ける制度。前者には通貨当局が介入するが,後者は実勢にまかされることが多い。

二重焼き付け

にじゅうやきつけ [4] 【二重焼(き)付け】
写真または映画製作上の技法。別々に撮影したフィルムなどを同一の感光材料に重ねて焼き付けること。

二重焼付け

にじゅうやきつけ [4] 【二重焼(き)付け】
写真または映画製作上の技法。別々に撮影したフィルムなどを同一の感光材料に重ねて焼き付けること。

二重物

ふたえもの [0] 【二重物】
「二重染(フタエゾ)め」に同じ。

二重生活

にじゅうせいかつ [4] 【二重生活】
(1)同一人が,職業や風俗などの全く異なる性質の二つの生活を営むこと。
(2)一家族の家庭生活の場が二か所に分かれた状態で生活すること。

二重盲検法

にじゅうもうけんほう [0] 【二重盲検法】
薬の効果を客観的に評価するための方法。効果を判定しようとする薬と偽薬または,対照薬を被検者に無作為に与え,また効きめを判断する医師にもいずれの薬であるかを伏せて使用させてテストすること。

二重真理説

にじゅうしんりせつ [6] 【二重真理説】
後期スコラ哲学にみられる,信仰と知識との関係についての考え方の一。啓示によって与えられる信による世界把握と,理性の推論によって得られる知による世界把握とは,それぞれ別のことであるから両者ともに容認される,と考えるもの。

二重瞼

ふたえまぶた [4] 【二重瞼】
瞼にひだがあり二重になっているもの。ふたかわめ。重瞼。

二重窓

にじゅうまど [4] 【二重窓】
戸が二重になった窓。寒さ・騒音などを防ぐ。

二重結合

にじゅうけつごう [4] 【二重結合】
二個の原子の間で二対の電子対が共有されてできる化学結合。構造式の上では C=C,C=O などと二本の直線(価標)で表現される。二重結合の周りでは自由に回転できない。また有機化合物中の炭素 ‐ 炭素二重結合は反応性に富み付加反応などが起こりやすい。

二重結婚

にじゅうけっこん [4] 【二重結婚】
⇒重婚(ジユウコン)

二重織

にじゅうおり [0] 【二重織(り)】
完全な一重織物を上下二枚重ね合わせて同時に織ったもの。袋織り・風通織りなどに応用。

二重織り

にじゅうおり [0] 【二重織(り)】
完全な一重織物を上下二枚重ね合わせて同時に織ったもの。袋織り・風通織りなどに応用。

二重織物

ふたえおりもの [4][5] 【二重織物】
地紋の上にさらに別糸で他の文様を浮き織りにした織物。

二重腰

ふたえごし [3][0] 【二重腰】
年を取って,折れ曲がった腰。えび腰。

二重舞台

にじゅうぶたい [4] 【二重舞台】
大道具の一。平舞台上に家の床・岩・土堤などを高く作り上げるのに用いる台。高さによって,常足(ツネアシ)・中足(チユウアシ)・高足(タカアシ)などがある。二重。

二重蓋

にじゅうぶた [2][0] 【二重蓋】
器物の蓋の中にさらに蓋のあるつくり。また,そのつくりの蓋。

二重虹

ふたえにじ [3] 【二重虹】
二重にあらわれる虹。

二重螺旋

にじゅうらせん [4] 【二重螺旋】
1953年,J = D =ワトソンと F = H =クリックとが提唱したデオキシリボ核酸の分子構造模型。糖とリン酸とが結合した長い二本の鎖が同一軸を中心に逆方向に螺旋状にのび,両方の鎖の内側に配列した塩基が,それぞれアデニンにはチミン,グアニンにはシトシンの組み合わせで水素結合する。ワトソン-クリックのモデル。DNA の二重鎖モデル。
→塩基対

二重課税

にじゅうかぜい [4] 【二重課税】
同一の所得に対して二度以上課税されること。これを防ぐために国内的には税額控除と所得免除の制度があり,国際的には租税条約がある。

二重譲渡

にじゅうじょうと [4] 【二重譲渡】
同一の物を別々の二人に譲渡すること。譲渡は多く,売買によりなされるが,その場合は二重売買といわれる。

二重起訴

にじゅうきそ [4] 【二重起訴】
訴訟中の同一事件について,重ねて起訴すること。二重の負担や矛盾した判決を避けるため,現行法では禁止されている。

二重遭難

にじゅうそうなん [4] 【二重遭難】
登山などで,遭難者救助に出かけた救援隊が遭難すること。

二重露出

にじゅうろしゅつ [4] 【二重露出】
不注意あるいは意図的に,同一のフィルムや乾板に二度露出を与えること。

二重露地

にじゅうろじ [4] 【二重露地】
内露地と外露地とに分かれている露地。

二重顎

にじゅうあご [2] 【二重顎】
下顎の肉がたるみ,二重に見える顎。

二長雄蕊

にちょうゆうずい ニチヤウ― [4] 【二長雄蕊】
一つの花の四本の雄しべのうち,二本の花糸が長いもの。シソ・アゼナなどの花に見られる。二強雄蕊。

二間

ふたま [2] 【二間】
(1)二室。二部屋。「六畳と四畳半の―」
(2)柱間(ハシラマ)が二つあること。また,柱間の二つある部屋。
(3)清涼殿の夜御殿(ヨルノオトド)の東にある部屋。柱間が東西一,南北二であるところからの称。夜居(ヨイ)の僧が伺候(シコウ)した所。
→清涼殿

二間牢

にけんろう 【二間牢】
江戸小伝馬町の牢屋敷の一部で,無宿の罪人を収容した牢屋。無宿牢。

二院

にいん [1] 【二院】
二院制における上院と下院。日本では衆議院と参議院。両院。

二院クラブ

にいんクラブ 【二院―】
⇒第二院(ダイニイン)クラブ

二院制

にいんせい [0] 【二院制】
二つの独立した合議機関によって議会を構成し,原則として両者の意思の一致をもって議会の意思とする制度。通常,国民が直接的に選出した代表者からなる方を下院,その他の代表者からなる方を上院という。現憲法下の日本の国会は衆議院・参議院の二院から成るが,両者とも国民の直接的代表者で組織される。両院制。
→一院制

二院制度

にいんせいど【二院制度】
the two-chamber[bicameral]system.

二階

にかい【二階】
<米> the second floor[story]; <英> the first floor[storey].〜に[で]upstairs.→英和
‖二階バス a double-decker.二階家 a two-storied[ <英> storeyed]house.

二階

にかい [0] 【二階】
(1)一層の平家(ヒラヤ)に対して,二層に作った家屋。また,その上層の部分。
(2)高層建築の,下から二層目の階。
(3)「二階厨子」の略。

二階厨子

にかいずし [2] 【二階厨子】
平安時代の調度品の一。二段になった棚の下層に両開きの扉をつけた置き戸棚。棚板には錦の敷物を敷き,周囲に組緒(クミオ)を通す。二基を一組とし,寝殿造りの母屋の室内装飾としても用いられた。二階。厨子。

二階回し

にかいまわし 【二階回し】
遊里で,妓楼の二階の部屋・寝具・器物など一切のものを扱う役の者。「―の仕つけが悪く情のこはい女だ/歌舞伎・木間星箱根鹿笛」

二階堂

にかいどう ニカイダウ 【二階堂】
姓氏の一。

二階堂トクヨ

にかいどうとくよ ニカイダウ― 【二階堂トクヨ】
(1880-1941) 女子体育教育者。宮城県生まれ。東京女子高等師範学校(現お茶の水女子大)教授を経て,二階堂体操塾(現日本女子体育大)を設立。

二階屋

にかいや [2] 【二階屋】
二階のある家。二階建ての家。

二階建て

にかいだて [0] 【二階建て】
二階がある建物。二階造り。

二階建て年金

にかいだてねんきん [6] 【二階建て年金】
1986年(昭和61)から施行された公的年金制度の給付構造をいう語。国民年金を全国民共通の基礎年金とし,被用者には報酬比例の厚生年金や共済年金が上乗せ給付される。
→基礎年金

二階建の家

−だて【二階建の家】
a two-storied[-story]house.二本立興行 a double-feature show.

二階棚

にかいだな [2] 【二階棚】
平安時代の寝殿造りで用いられた室内調度の一。装飾を施した二重の置き棚。
二階棚[図]

二階番頭

にかいばんとう 【二階番頭】
近世,銭湯の二階にいて物を売ったり客の世話をした番頭。二階番。

二階門

にかいもん [2] 【二階門】
二階造りの門。楼門。

二障

にしょう [0] 【二障】
〔仏〕 悟りを妨げる二つの障害。心を乱す煩悩(ボンノウ)障と真理を隠している所知障。

二面性

にめんせい [0] 【二面性】
そのものが内包する相対する二つの性格。

二鞘の

ふたさやの 【二鞘の】 (枕詞)
二本の刀を入れるようになっている鞘は間に隔てがあることから,「隔つ」にかかる。「人言(ヒトゴト)を繁みや君が―家を隔てて恋ひつつまさむ/万葉 685」

二項

にこう [1][0] 【二項】
項が二個あること。また,二個の項。

二項分布

にこうぶんぷ [4] 【二項分布】
一回の試行である事象 A の起こる確率を � とするとき,� 回の試行で事象 A の起こりうる回数〇,一,二,三,…,� の分布状態。

二項定理

にこうていり [4] 【二項定理】
二項式の累乗を展開した結果を表す公式。(�+�)²=�²+2��+�²,(�+�)³=�³+3�²�+3��²+�³,(�+�)�=��+4�³�+6�²�²+4��³+�� など。その各項の係数を二項係数といい,(�+�)� の ������ の係数を �C� であらわす。�C�=�!/(�−�)!�!

二項式

にこう【二項式】
a binominal expression.

二項式

にこうしき [2] 【二項式】
二個の項から成る式。�+�,3��+4�² など。

二項道路

にこうどうろ ニカウダウロ [4] 【二項道路】
建築基準法第四二条第二項に定められた幅員4メートル未満の狭い道路。この道路のみに面した敷地では新たに建築物を建てることができないが,救済規定が定められている。みなし道路。

二頭

にとう [1] 【二頭】
(1)二匹。
(2)頭部が二つあること。双頭。

二頭立て

にとうだて [0] 【二頭立て】
馬車などを,二頭でひかせること。また,その馬車。二頭びき。

二頭立ての馬車

にとうだて【二頭立ての馬車】
a two-horse carriage;a carriage-and-pair.

二頭膊筋

にとうはっきん [0] 【二頭膊筋】
⇒上腕二頭筋(ジヨウワンニトウキン)

二飛

にひ [1] 【二飛】
野球で,二塁手の取った飛球。セカンド-フライ。

二食

にじき [1] 【二食】
二度の食事。また,一日に食事を二度だけすること。

二食

にしょく【二食】
<have> two meals a day.→英和

二鰓類

にさいるい [2] 【二鰓類】
軟体動物頭足綱のうち,鰓(エラ)を二つもち,殻の発達が悪く,腕に吸盤または鉤(カギ)をもつ一群の称。イカ類・タコ類の大部分を含む。

二黒

にこく [1] 【二黒】
⇒じこく(二黒)

二黒

じこく [1] 【二黒】
陰陽道(オンヨウドウ)の九星の一。五行では土に属し,本位は坤(コン)(西南)とする。

二鼠

にそ [1] 【二鼠】
〔仏〕 白と黒の二匹のネズミ。昼夜または日月にたとえていう。

于定国

うていこく 【于定国】
(前110頃-前40頃) 中国,前漢の政治家。字(アザナ)は曼倩(マンセン)。廷尉・御史大夫を歴任して丞相となる。律令九六〇巻を編集したという。

于役

うえき [1][0] 【于役】
〔「于」は往の意〕
君命で他国に使者として行くこと。また,戦いに行くこと。

于思翁

うさいおう 【于思翁】
能の「翁(オキナ)」に出る白髪の老翁。

于撥ね干引き

うはねかんびき [1] 【于撥ね干引き】
漢字の「于」と「干」の区別を示す語。「于」は下をはね,「干」は下をはねない。

于闐

うてん 【于闐】
⇒ホータン

云々

うんぬん【云々】
[しかじか]so and so;[など]and so forth[on];et cetera <etc.> .〜する speak <about> ;→英和
[批判する]comment <on> ;→英和
criticize.→英和

云う

い・う イフ [0] 【言う・云う・謂う】 (動ワ五[ハ四])
❶声を出して単語や文を発する。
(1)何らかの音・単語を発する。「『キャーッ』と―・って倒れた」
(2)事実や考えを表出する。告げる。「いくら聞いても名前を―・わない」「行き先も―・わずに出かける」
(3)人が,何かの言葉を口から発する。「口の中でぶつぶつ―・っている」「冗談一つ―・わない」「つべこべ―・わずにさっさとしなさい」「口から出まかせを―・う」
(4)動物や物が声や音を発する。「犬がキャンキャン―・ってうるさい」「風で雨戸がガタガタ―・う」
❷音声または文字に書いた文章によって考えや事柄を表出する。
(1)自分の考え・判断や事実の指摘を述べる。「デカルトは『方法序説』の中で次のように―・っている」「人に―・われてやっと気がついた」
(2)命令したり指令したりする。「少しは親の―・うことを聞きなさい」「あいつは人に―・われないと動こうとしない」
(3)(「人に…を言う」の形で)ある人に対して…を表明する。「世話になった人に礼を―・う」「審判に文句を―・う」
(4)(「…を…と言う」の形で)人や物を…という名で呼ぶ。「村人は S 医師のことを『赤ひげ先生』と―・っている」「東京都に属しているのに『伊豆諸島』と―・うのは,もと伊豆の国に属していたからだ」
(5)(評価を表す形容詞・形容動詞の連用形に付いて)あるものを…であると評価し,それを表明する。「死んだ人のことを悪く―・いたくはないが…」
(6)(「…を言う」の形で,形容動詞の語幹に付いて)…のようなことを言い表す。「わがままを―・うんじゃない」「お忙しいのに,勝手を―・って申し訳ありません」
❸「言う{❶❷}」の,実際に話したり書いたりするという具体的な動作性の弱まった用法。
(1)(「…と言う」の形で文を受けて)世間の多くの人が…ということを述べるの意を表す。「『かわいい子には旅をさせろ』と―・うが,これは現代でも通用する」
(2)(「…だと言う」「…と言う」の形で)ある人・物の資格・性格などを…であると認定し,そう表現するという意を表す。「彼は真の天才だと―・うことができよう」「あの人は名人と―・われるだけあって年をとっても腕は確かだ」
(3)(「名を…と言う」などの形で)名は…であるということを表す。「この子の名は花子と―・う」「森鴎外は本名を林太郎と―・う」「私は山田と―・う者ですが」
(4)(「…と言う」の形で)…を話題として取り上げる。…に言及する。「 T さんと―・えば,もうじき結婚するんですってね」「このカメラは性能と―・いスタイルと―・い申し分ない」「劇場は一階と―・わず二階と―・わず客でいっぱいだ」
(5)(「…と言う…」の形で)上下に同じ名詞を置いて,
 (ア)…は全部,ということを表す。「工場の窓と―・う窓のガラスが粉々に割れた」
 (イ)…という語の意を強めて言い表す。「今度と―・う今度はもう許さないぞ」
❹「言う{❸}」よりもさらに動作性のなくなった用法。主に「…という」の形で用い,これから転じた「…っていう」「…って」の形も並び行われる。仮名で書くのが普通。
(1)(主に「…という」「…ということだ」などの形で)話の内容が伝聞に基づくことを表す。…と聞く。…するそうだ。…だそうだ。「あの人には子供が三人いると―・う」
(2)(「…という」「…といった」の形で)下にくる語の内容を具体的に説明・限定する意を表す。「部長と―・うポストははたで思うほど楽ではない」
(3)(「…というもの」「…ということ」などの形で)提示する語を強調して示す。「山国育ちの彼は海と―・うものをまだ見たことがない」
(4)(副詞「こう」「そう」「ああ」「どう」に「いう」「いった」が付いて)…のような,の意の連体修飾句をつくる。「こう―・う病気にはこの薬が効く」
(5)指示代名詞を「という」「といった」「といって」などで受ける。
 (ア)(代名詞「これ」「なに」「どこ」などを「という」「といった」「といって」で受け,下に打ち消しの語を伴って),特に目立った…がないという意を表す。「別にこれと―・うはっきりした理由があるわけではないが…」「彼は八〇歳になるが,どこと―・って悪い所はない」
 (イ)(「なんという」の形で,状態を表す語の上に付いて)その状態の程度の大きさに対する驚きを表す。「まあ,なんと―・う立派な建物でしょう」
(6)(「…といっても」「…とはいえ」「…とはいうものの」などの形で)「確かに…ではあるがしかし…」「…したが,しかし…」などの意を表す。接続詞的にも用いられる。「このトースターは古いとは―・ってもまだ十分使える」「災害に対する備えは万全だ。とは―・え,用心するに越したことはない」
(7)(接続助詞「から」を「といって」で受け,下に打ち消しの語を伴って)そういう理由があっても必ずしも…ではないという意を表す。「だからといって」の形で接続詞的にも用いられる。「当時は,大学を出たからと―・ってすぐに就職できたわけではない」
(8)(状態を表す語を「といったらない」の形で受けて)大いに…だ,大いに…した,などの意を表す。「そこへ本人たちが来たもんだから,彼のあわてようと―・ったらなかった」
(9)(「そうかといって」「かといって」などの形で)接続詞的に用いて,ある事態を前にして,それを受け入れたくないが,受け入れないのも具合が悪いという気持ちを表す。「あの人からこんな物をもらう筋合いはないが,そうかと―・ってつっ返すのも角が立つ」
❺(手紙・歌などで)愛情を告げる。求愛する。「いとねんごろに―・ひける人に,こよひあはむと契りたりけるに/伊勢 24」
〔(1)中世ごろから終止形・連体形の「いう」が融合して「ゆう」と発音されるようになり,「ゆ」を語幹として活用させた形も生じた。現代でも話し言葉では終止形・連体形は「ゆう」と発音されるが,「いう」と書く。(2)漢字表記は現代では「言」が主に用いられる。古くは❸(3)には「云」がよく用いられ,「謂」は「いわば」「いわゆる」の場合に用いられた。→いわく・いわば・いわゆる〕
[可能] いえる
[慣用] これと―・四の五の―・何と―・ものを―/有無(ウム)を言わせず・これと言って・そうかと言って・だからと言って・何をか言わんや・何彼(ナニカ)と言うと・なんと言っても

云う

ゆ・う イフ [0] 【言う・云う・謂う】 (動ワ五[ハ四])
⇒いう

云云

うんぬん [0] 【云云】 (名)スル
〔「うんうん」の連声〕
(1)引用文や語句のあとをぼかしたり省略するときに用いる語。「『東風吹かば―』の和歌」
(2)あれこれ議論したり批評したりすること。「結果を―するのはよそう」
(3)詳細をぼかしたり,伏せたりするときに用いる語。「その後―の事があって別れた」
(4)(「…と云々」の形で)上に述べたことが引用や伝聞であることを示す。…という話だ。…と言う。

云云

しかじか [2][0] 【然然・云云】 (副)
繰り返して言ったり,詳しく言ったりする必要のないとき,その代わりに使う語。かくかく。これこれ。うんぬん。「―の理由によると明記せよ」「返書の旨趣を―と語り/近世紀聞(延房)」

云為

うんい [1] 【云為】 (名)スル
言ったりしたりすること。言行。「我が艦隊の行動に関して,―する者さへ生ずるに至つた/此一戦(広徳)」

云爾

うんじ [1] 【云爾】
文章の末尾に書かれ,上文の内容を強調指示する語。「これにほかならぬ」の意。漢文で「しかり」「しかいう」と訓ぜられる。

云爾

しかい・う 【爾云・云爾】
⇒「しか(然)」の句項目

互い

たがい タガヒ [0] 【互い】
〔動詞「違(タガ)う」の連用形「たがい」から〕
(「おたがい」の形でも用いる)関係する二者以上の人間や事物について,その双方,または一つ一つ。「二人は―の弱点を知り尽くしている」「会員はもっとお―を知る必要がある」「―の利益」
→おたがい

互いに

たがいに タガヒ― [0] 【互いに】 (副)
〔「おたがいに」の形でも用いる〕
(1)関係する二者以上の人間や事物について,どちらも同じように相手に働きかけるさま。「あの二人は―尊敬し合っている」「二本の柱が―支え合う」「―顔を見合わせる」
(2)関係する二者以上の人間について,それぞれが同じような状態にあるさま。「あのころはお―貧乏だった」「お―健康には気をつけよう」
〔漢文訓読に用いられた語で,和文では「かたみに」が用いられた〕

互いに

たがい【互いに】
mutually;→英和
<help> each other[one another].〜の mutual;→英和
each other's;one another's.

互い先

たがいせん タガヒ― [0] 【互い先】
囲碁の手合割りの一。互角の者どうしが一局ごとに交互に先番で打つこと。相先(アイセン)。

互い尽く

たがいずく タガヒヅク [0] 【互い尽く】
お互いが納得しあっての上のこと。たがいどく。あいたいずく。「この里の遊興は―/浄瑠璃・島原蛙合戦」

互い違い

たがいちがい タガヒチガヒ [4][2] 【互い違い】
異なる二つのものが順番に入れかわること。また,入りまじること。交互。「―に糸を編む」

互い違いに

たがいちがい【互い違いに】
alternately;by turns.

互に

かたみに 【互に】 (副)
たがいに。かわるがわる。「―聞え出づべき言の葉もおぼえ給はざりけり/浜松中納言 3」

互助

ごじょ【互助】
mutual aid[help].互助会 a mutual aid society.

互助

ごじょ [1] 【互助】
たがいに助け合うこと。相互扶助。

互助会

ごじょかい [2][0] 【互助会】
会員どうしの助け合いを目的に作られた組織。

互助義務

ごじょぎむ [3] 【互助義務】
⇒扶(タス)け合い義務

互変

ごへん [0] 【互変】
同一の物質がある温度・圧力を境として結晶構造の異なる二つの形態に可逆的に変化する現象。互変二形。双変二形。
⇔単変

互変異性

ごへんいせい [4] 【互変異性】
二つ以上の異性体が容易に相互変化し,それらの異性体が平衡を保って存在している現象。例えば,アセト酢酸エチルのケト形とエノール形など。

互市

ごし [1] 【互市】
互いに物を売買すること。貿易。交易。「開港―にあらざれば富国強兵の策なし/安愚楽鍋(魯文)」

互市場

ごしじょう [2] 【互市場】
貿易を許された場所。貿易港。開港場。条約港。

互恵

ごけい [0] 【互恵】
互いに相手に利益や恩恵を与え合うこと。「―の精神」

互恵

ごけい【互恵】
reciprocity.→英和
互恵条約(関税率) a reciprocal treaty (tariff).

互恵条約

ごけいじょうやく [4] 【互恵条約】
締結国相互が第三国に対するよりも有利な便益を享受しうるように協定した通商条約。

互恵関税

ごけいかんぜい [4] 【互恵関税】
貿易を行う二国間において,第三国に対するよりも低い関税を相互に適用すること。

互換

ごかん [0] 【互換】 (名)スル
(1)互いに取りかえること。交換すること。
(2)〔数〕 順列の中の二個のものの位置の置き換え。

互換する

ごかん【互換する】
interchange.→英和
〜性のある interchangeable;→英和
《電算》compatible.→英和

互換性

ごかんせい [0] 【互換性】
(1)他のもの,特に他の機械部品などと取り換え可能であること。
(2)コンピューターのプログラムを変更することなく他のコンピューターで実行できること。

互換機

ごかんき [2] 【互換機】
互換性を持ったコンピューター。通常は,特定のメーカーの機種と同じソフトウエアや周辺機器が使えるように他のメーカーが作った機種をいう。

互替り

かたみがわり [4] 【互替(わ)り】
かわるがわるすること。交互。「両足で空(クウ)を―に蹴つてゐた/ぼんち(泡鳴)」

互替わり

かたみがわり [4] 【互替(わ)り】
かわるがわるすること。交互。「両足で空(クウ)を―に蹴つてゐた/ぼんち(泡鳴)」

互有権

ごゆうけん ゴイウ― [2] 【互有権】
境界線上に設けた界標・囲障・牆壁(シヨウヘキ)および溝渠(コウキヨ)に対する相隣者の共有権。分割請求できない。

互生

ごせい [0] 【互生】 (名)スル
植物の葉が,一つの節に一枚ずつ生じ,互いに方向を異にしていること。
→対生(タイセイ)
→輪生
→葉序(ヨウジヨ)

互生の

ごせい【互生の】
《植》alternate <leaves> .→英和

互角

ごかく [0] 【互角・牛角】 (名・形動)[文]ナリ
(牛の二本の角に大小・長短の差がないように)競い合う両者の力量が同じぐらいで,優劣がつけにくい・こと(さま)。五分五分。「―の腕前」「力は―だ」「―にわたり合う」

互角の

ごかく【互角の】
well-[evenly-]matched <game> .

互譲

ごじょう【互譲】
mutual concession.〜の精神で in a give-and-take spirit.

互譲

ごじょう [0] 【互譲】
互いに譲りあうこと。「―の精神」

互選

ごせん [0] 【互選】 (名)スル
構成員の中から互いに選挙して選ぶこと。「委員長は委員がこれを―する」「―議員」

互選

ごせん【互選】
mutual election.〜する elect by mutual vote.

互酬性

ごしゅうせい ゴシウ― [0] 【互酬性】
〔reciprocity〕
個人ないし集団間で,互いに物品や役務などを交換すること。贈与慣行の義務的性格に着目してつくられた分析概念。日本では「お返し」や「結(ユイ)」などがそれに当たる。

互除法

ごじょほう ゴヂヨハフ [0] 【互除法】
⇒ユークリッドの互除法

ごしぶんかかくめい 【五・四文化革命】
⇒新文化運動(シンブンカウンドウ)

ぐ 【五】
博打(バクチ)で,さいころの五の目。「いま��しくなつて来て,―一・―六・―三と/洒落本・卯地臭意」

いつ [1] 【五】
(1)数のいつつ。ご。多く名詞の上に付いて接頭語的に用いられる。「―柱」「―文字」
(2)ご。いつつ。数を数えるときに用いる。「―,む,なな,や」

ウー [1] 【五】
〔中国語〕
いつつ。ご。

い 【五】
ご。いつつ。多く他の語の上に付いて複合語として用いられる。「―百((イオ))」「―十((イソ))」

ごしうんどう 【五・四運動】
1919年5月4日の北京の学生デモを発端として中国全土に波及した反帝国主義運動。パリ講和会議で日本の対華二十一箇条要求が承認されたことに反対し,政府にベルサイユ条約の調印拒否を約束させた。中国の新民主主義革命の出発点。

ご [1] 【五・伍】
数の名。四より一つ多い数。一〇の半分。片手の指の数。いつ。いつつ。

ごさんじゅうじけん ゴサンジフ― 【五・三十事件】
1925年5月30日,上海で起こった反帝国主義的民族運動。上海の日系紡績工場のストライキを発端とし,五月三〇日労働者・学生のデモに対しイギリス官憲が発砲,多数の死傷者・検挙者を出した。これを契機に上海の労働者はゼネストを決行,反帝闘争は全国的に拡大した。

ご【五】
five.→英和
第〜(の) the fifth.→英和
〜分の一 one fifth.

ごいちごじけん 【五・一五事件】
1932年(昭和7)5月15日,農村の窮乏,政治の腐敗に憤った海軍青年将校らが,民間の愛郷塾などの右翼と結んで起こした,首相官邸・日本銀行などを襲撃し首相犬養毅が殺害された事件。政党内閣の時代は終わり,軍部の発言力が強くなった。

五つ

いつつ【五つ】
five.→英和
〜児 <give birth to> quintuplets.

五つ

いつつ [2] 【五つ】
(1)ご。五個。物の数を数える時に使う。
(2)五歳。
(3)昔の時刻の名。今の午前と午後の八時頃。五つ時。

五つの借り物

いつつのかりもの 【五つの借り物】
〔仏教の説で,人の肉体は地・水・火・風・空の五大が仮に集まってできたものであり,死ねばこの五つに帰るというところから〕
人の肉体。「世は―,取りに来た時,閻魔大王へ返さうまで/浮世草子・一代男 4」

五つの教え

いつつのおしえ 【五つの教え】
儒教で説く,人間として守るべき五つの徳。仁・義・礼・智・信のこと。いつつのみち。五常。

五つの濁り

いつつのにごり 【五つの濁り】
「五濁(ゴジヨク)」を訓読みした語。「―深き世に,などて生まれ給ひけん/源氏(蓬生)」

五つの穀

いつつのたなつもの 【五つの穀】
五種類の主要な穀物。すなわち米・麦・粟(アワ)・黍(キビ)・豆のこと。[和名抄]

五つの罪

いつつのつみ 【五つの罪】
「五罪(ゴザイ)」を訓読みした語。「おのが―や消ゆると/林葉集」

五つの障り

いつつのさわり 【五つの障り】
「五障(ゴシヨウ)」を訓読みした語。「名にし負はば―あるものを/和泉式部集」

五つの雲

いつつのくも 【五つの雲】
「五障(ゴシヨウ)」に同じ。

五つ星

いつつぼし [3] 【五つ星】
家紋の一。一つの円のまわりに四つの円を並べたもの。五星(ゴセイ)。

五つ時

いつつどき [0] 【五つ時】
⇒いつつ(五つ)(3)

五つ紋

いつつもん [3] 【五つ紋】
背・両袖・両胸に一つずつ計五つの紋のついた羽織や着物。礼装に用いる最も格式の高いもの。五所紋(イツトコロモン)。

五つ緒

いつつお [3] 【五つ緒】
牛車の簾(スダレ)の一種。左右の縁と中央に垂らした緒の間にそれぞれ一条の緒を垂らしたもの。また,その簾をつけた車。網代(アジロ)車など。

五つ緒の車

いつつおのくるま 【五つ緒の車】
五つ緒の簾(スダレ)をかけた牛車。いつつお。

五つ衣

いつつぎぬ [3] 【五つ衣】
女房装束で,五枚重ねた袿(ウチキ)。江戸時代には,女官の正装をいう。いつつがさね。
五つ衣[図]

五つ衵

いつつあこめ [4] 【五つ衵】
女房装束で,あこめを五枚重ねて着るもの。

五つ襲

いつつがさね [4] 【五つ重ね・五つ襲】
「いつつぎぬ」に同じ。

五つ道具

いつつどうぐ [4] 【五つ道具】
江戸時代,大名行列の持ち道具の五種をいう。槍・打ち物・挟み箱・長柄傘(ナガエガサ)・袋入れ杖(ツエ)など。

五つ重ね

いつつがさね [4] 【五つ重ね・五つ襲】
「いつつぎぬ」に同じ。

五つ頭

いつつがしら [4] 【五つ頭】
歌舞伎の下座音楽で,荒事の見得に合わせて,太鼓・大太鼓・笛ではやすもの。「頭(カシラ)」という手を五回重ねることからの称。

五の膳

ごのぜん [2] 【五の膳】
本膳料理で,最も丁重な料理。本膳・二の膳・三の膳・与の膳(四を忌んでの称)・五の膳までを供するもの。また,その五番目の膳をいう。

五ヶ伝

ごかでん 【五ヶ伝】
日本刀鑑定上の用語。山城・大和・相模(サガミ)・美濃・備前の主要五か国の作刀上の伝統をいう。

五ヶ所湾

ごかしょわん 【五ヶ所湾】
三重県中東部,志摩半島南部のリアス式湾入。熊野灘に面し,英虞(アゴ)湾とともに真珠の養殖が盛ん。伊勢志摩国立公園の主要部。楓江(フウコウ)湾。

五ヶ瀬川

ごかせがわ 【五ヶ瀬川】
九州山地を水源として宮崎県北部を東流し,延岡市市街地を通り日向灘に流入する川。上流部では深い峡谷を形成し,高千穂峡の景勝地がある。長さ103キロメートル。

五一

ぐいち 【五一】
(1)博打(バクチ)で,さいころの五の目と一の目。
(2)〔さいころの目は五と一が向かい合っていないことから〕
食い違っていること。ちぐはぐなこと。「―に生えたが歯違ふの歯の見所/浄瑠璃・菅原」

五一三六

ぐいちさぶろく 【五一三六】
〔五・一と三・六は博打(バクチ)ではいずれも値打ちのない数であるところから〕
似たりよったりで取るに足りないこと。

五丁町

ごちょうまち ゴチヤウ― 【五丁町】
江戸新吉原の五つの町。江戸町一・二丁目,京町一・二丁目,角(スミ)町の総称。また,吉原の異名。五町。「―は黒闇ぢやぞ/歌舞伎・助六」

五七

ごしち [0] 【五七】
(1)五と七。
(2)「五七日」の略。

五七日

ごしちにち [3][0] 【五七日】
仏教で,人の死後三五日。また,その日に行う法事。

五七桐

ごしちのきり [0] 【五七桐】
桐紋の一。三枚の桐の葉の上に桐の花を配したもの。花は中央に七つ,左右にそれぞれ五つを配する。豊臣家の定紋。

五七調

ごしちちょう [0] 【五七調】
日本の詩歌・韻文における音数律の一。五音節の句に七音節の句が続いたものを一単位とし,これを反復するもの。短歌では初句と第二句または第三句と第四句が意味上密接に続く調子。第二句または第四句のあとに段落または終止がある。万葉集に多い。
→七五調

五万石

ごまんごく 【五万石】
愛知県岡崎市の民謡で,花柳界のお座敷唄。岡崎五万石。
〔近世,岡崎藩が五万石であったことから〕

五丈原

ごじょうげん ゴヂヤウゲン 【五丈原】
中国,陝西(センセイ)省秦嶺(シンレイ)山脈北側の平原。三国時代の古戦場。234年,魏の司馬懿(シバイ)と対陣中に蜀の諸葛孔明(シヨカツコウメイ)が病死した地。

五三

ごさん 【五三】
〔江戸時代,寛文(1661-1673)頃まで京都島原の太夫の揚げ代が,銀五三匁(モンメ)であったところから〕
遊女の最高位である太夫の異名。

五三日

ごさんにち 【五三日】
数日。「某(ソレガシ)も―の内に,おのおのを申いれうと存ずる/狂言・張蛸」

五三昧

ごさんまい 【五三昧】
「五三昧所」の略。

五三昧所

ごさんまいしょ 【五三昧所】
近畿地方にあった五か所の火葬場。山城の鳥辺野・船岡山,大和の般若野など。五三昧。
〔「ご」は「御」の意で,単に火葬場の意とも〕

五三桐

ごさんのきり [0] 【五三桐】
桐紋の一。三枚の桐の葉の上に桐の花を配したもの。花が中央の花柄に五つ,左右の花柄にそれぞれ三つあるもの。梧桐(ゴトウ)。
→桐

五三竹

ごさんちく [2] 【五三竹】
ホテイチクの別名。

五世同堂

ごせいどうどう [1] 【五世同堂】
親と子,孫,曾孫(ヒマゴ),玄孫(ヤシヤゴ)の五世代が同じ家に暮らすこと。古来きわめてまれな,おめでたいこととされる。

五並べ

ごならべ [2] 【五並べ】
「五目(ゴモク)並べ」に同じ。

五乗

ごじょう [0][1] 【五乗】
〔仏〕 諸仏の五種の教え。悟りに導く教法を乗り物にたとえて「乗」という。一般には人乗・天乗・声聞(シヨウモン)乗・縁覚(エンガク)乗・菩薩乗の五つ。天台宗では,声聞乗と縁覚乗を一つとし,仏乗を加える。

五事

ごじ [1] 【五事】
(1)「書経(洪範)」に見える,礼節を守るために重んじなければならない五つの事。貌(ボウ)・言・視・聴・思。
(2)「孫子(始計)」に見える,兵法で重んじなければならない五つの事。道・天・地・将・法。

五二

ぐに 【五二】
双六(スゴロク)や博打(バクチ)などで,さいころに五と二の目が出ること。また,さいころのこと。[日葡]

五五百年

ごごひゃくねん [4] 【五五百年】
〔仏〕 釈迦入滅後の二千五百年を仏法衰退の状態に従って,五百年ずつに五分して考えたもの。最初の五百年を悟りを開く者の多い解脱堅固(ゲダツケンゴ)とし,以下,禅定(ゼンジヨウ)を保つ者の多い禅定堅固,仏法を熱心に聞く者の多い多聞堅固(タモンケンゴ),寺院を建てる者の多い造寺堅固,自説に固執して論争の激しい闘諍堅固(トウジヨウケンゴ)とする。正法(シヨウボウ)・像法(ゾウホウ)・末法(マツポウ)と組み合わせて,末法思想の教義的根拠の一つとなった。ただし,その組み合わせ方は一定しない。五五百歳。

五井

ごい ゴヰ 【五井】
姓氏の一。

五井蘭洲

ごいらんしゅう ゴヰランシウ 【五井蘭洲】
(1697-1762) 江戸中期の儒者。大坂の人。名は純禎(トシサダ)。懐徳堂教授。荻生徂徠を批判して宋学を弁護。また,国文・和歌の研究にも携わった。著「非物篇」「瑣語」「勢語通」など。

五人囃子

ごにんばやし [4] 【五人囃子】
(1)雛人形で,地謡・笛・小鼓・大鼓(オオツヅミ)・太鼓の役をそれぞれ受け持つ五人を模した人形。雛壇の三段目に飾る。
(2)江戸の祭り囃子で,笛・鉦(カネ)・太鼓二人・大太鼓の五人で奏するもの。

五人張

ごにんばり [0] 【五人張(り)】
弓の強さをいう語。五人がかりで張る強弓。

五人張り

ごにんばり [0] 【五人張(り)】
弓の強さをいう語。五人がかりで張る強弓。

五人組

ごにんぐみ [0] 【五人組】
江戸時代,古代の五保制にならった近隣五戸を一組とする最末端の行政組織。成員は,町人では地主・家主,農民は水呑(ミズノミ)まで含む。連帯責任を科し,初めキリシタン・浮浪人の取り締まりを主眼としたが,のちには法令遵守・治安維持,また貢租の完納などのための相互監察や相互扶助を目的とするようになった。

五人組帳

ごにんぐみちょう [0] 【五人組帳】
五人組が遵守すべき法令を記載し,役人と五人組員全員が連署連判して,違反しない旨誓約した帳簿。五人組手形。

五仏

ごぶつ [1][0] 【五仏】
真言宗の両部曼荼羅(マンダラ)で,中央仏である大日如来とその四方にいる四仏。すなわち,金剛界では大日如来と阿閦(アシユク)(東)・宝生(南)・阿弥陀(西)・不空成就(北)の四如来,胎蔵界では大日如来と宝幢(ホウドウ)(東)・開敷華王(カイフゲオウ)(南)・阿弥陀(西)・天鼓雷音(テンクライオン)(北)の四如来。

五仏宝冠

ごぶつほうかん [4] 【五仏宝冠】
大日如来の宝冠。五智円満を象徴する。五仏冠。五智冠。五智の宝冠。

五代

ごだい [1][0] 【五代】
(1)中国で,唐の滅亡から宋の統一までの分裂時代に中原に興った五つの王朝。後梁(コウリヨウ)・後唐・後晋・後漢(コウカン)・後周。
(2)中国古代の五つの時代。すなわち唐・虞(グ)・夏・殷(イン)・周。

五代

ごだい 【五代】
姓氏の一。

五代十国

ごだいじっこく [1] 【五代十国】
中国で,唐の滅亡後興亡した諸王朝。中原の五王朝(五代)と周辺諸地方の前蜀(ゼンシヨク)・後蜀・荊南(ケイナン)・楚(ソ)・呉・南唐・呉越(ゴエツ)・閩(ビン)・南漢・北漢。
→五代十国[表]

五代友厚

ごだいともあつ 【五代友厚】
(1835-1885) 実業家。薩摩藩出身。1865年欧州を視察。維新後,新政府参与。のち政商として大阪株式取引所・大阪商法会議所などを設立。関西実業界の基礎を築いた。

五代史

ごだいし 【五代史】
五代の歴史を記した書。新旧の二種がある。
→旧五代史
→新五代史

五伴緒神

いつとものおのかみ イツトモノヲ― 【五伴緒神・五部神】
記紀神話で,瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)の降臨に従った五神。天児屋命(アマノコヤネノミコト)・太玉命(フトダマノミコト)・天鈿女命(アマノウズメノミコト)・石凝姥命(イシコリドメノミコト)・玉祖命(タマノオヤノミコト)。五伴緒(イツトモノオ)。

五位

ごい [1] 【五位】
(1)位階の第五番目。正五位と従五位とがある。律令制では五位以上は勅授とされ,六位以下にくらべて格段に優遇された。
(2)〔仏〕 すべての存在を五つに分類したもの。色法(物質的存在)・心法(心の主体)・心所法(心法に付随する働き)・心不相応法(他の四位の属さないもの)・無為法(真理)の総称。
(3)「五位鷺(ゴイサギ)」の略。

五位の蔵人

ごいのくろうど ゴヰ―クラウド 【五位の蔵人】
蔵人所の次官。蔵人頭(クロウドノトウ)の次位。定員は二,三名。五位の殿上人の中から名家の家筋で学識才能のある者を特に選んで任じた。

五位鷺

ごいさぎ【五位鷺】
《鳥》a night heron.

五位鷺

ごいさぎ ゴヰ― [0][2] 【五位鷺】
コウノトリ目サギ科の鳥。全長60センチメートル内外。頭と背は緑黒色,腹面は汚白色,翼は灰色。繁殖期には後頭から二本の長い白色の飾り羽がたれる。夜行性で,夕方,水辺で魚やカエルを食べる。温帯・熱帯に広く分布。日本では本州以南で繁殖する留鳥。一部は冬に台湾・フィリピンなどに渡る。五位。
〔醍醐天皇が神泉苑の御遊のとき,五位を授けた故事によるという〕
五位鷺[図]

五体

ごたい [1][0] 【五体】
(1)身体の五つの部分。仏教では頭・両手・両足,漢方では筋・脈・肉・骨・毛皮。また一説に頭・頸(クビ)・胸・手・足。また,その五つの部分から成る体。全身。「―満足」「―に力がみなぎる」
(2)五つの書体。すなわち篆(テン)・隷(レイ)・真・行・草。または古文・大篆・小篆・八分(ハツプン)・隷。

五体

ごたい【五体】
the (whole) body.五体満足である have no physical defect.

五体付け

ごたいづけ 【五体付け】
(1)男の髪の結い方。髪を頭頂に集めて髻(モトドリ)を高く結う髷(マゲ)。烏帽子(エボシ)下の髪形。
(2)江戸中期の女の髪の結い方。梳(ス)き髪の一種で,頭頂で束ねた髪を前で折り返し,毛先を根元に巻き,前へたおして簪(カンザシ)で留めたもの。遊女などが結った。
五体付け(2)[図]

五体投地

ごたいとうち [4] 【五体投地】
〔仏〕 最高の敬意を表す礼法。両膝・両肘(ヒジ)・頭を地に着け,手と頭で相手の足を頂くようにする。接足礼拝(セツソクライハイ)。接足礼。頂礼(チヨウライ)。挙身(コシン)投地。

五侍者

ごじしゃ [2] 【五侍者】
禅宗寺院で,住持の用をつとめる,侍香・侍状・侍客・侍薬・侍衣の五人の従者。それぞれ焼香・手紙などの諸文書・接客・飲食・金品の管理を分担する。

五保

ごほ [1] 【五保】
律令制下の末端行政組織。近隣の五戸で構成され,防犯・納税などの連帯義務を負った。
→保

五個荘

ごかしょう ゴカシヤウ 【五個荘】
滋賀県中東部,神崎郡の町。旧中山道が通じ,古く近江商人の出身地として知られる。

五倍子

ふし [2] 【五倍子・付子】
ヌルデの若葉などに寄生したヌルデノミミフシが作る瘤状(コブジヨウ)の虫癭(チユウエイ)。紡錘形でタンニンを多く含み,染織・インク製造に用いるほか,昔は婦人のお歯黒に用いられた。ごばいし。[季]秋。

五倍子

ごばいし [2] 【五倍子】
⇒ふし(五倍子)

五倍子の木

ふしのき [3] 【五倍子の木】
ヌルデの別名。

五倍子の粉

ふしのこ [3] 【五倍子の粉】
五倍子(フシ)を乾燥させて粉末にしたもの。

五倍子虫

ふしむし [2] 【五倍子虫】
アブラムシ科の昆虫で,ヌルデ(フシノキ)の類の葉茎に寄生して虫こぶを作らせるものの総称。ヌルデノミミフシが代表種。

五倍子蜂

ふしばち 【五倍子蜂】
タマバチの別名。

五倫

ごりん [0][1] 【五倫】
〔孟子(滕文公上)「教以�人倫�,父子有�親,君臣有�義,夫婦有�別,長幼有�序,朋友有�信」から〕
儒教における五つの基本的な人間関係を規律する五つの徳目。すなわち父子の親,君臣の義,夫婦の別,長幼の序,朋友の信をいう。五常。

五儀

ごぎ [1] 【五儀】
(1)五つの爵位(シヤクイ)。公・侯・伯・子・男の五つ。
(2)五つの人品。聖人・賢人・君子・士人・庸人の五つ。

五元集

ごげんしゅう 【五元集】
俳諧撰集。三巻四冊。榎本其角著。百万坊旨原編序。1747年刊。其角自選発句集である「五元集」,鶏合わせに因んだ句合わせ「をのがね鶏合」,「五元集拾遺」を収める。
〔延宝・天和・貞享・元禄・宝永の五元にわたる発句集の意〕

五光

ごこう [0] 【五光】
花札の出来役の一。松・桜・坊主・桐・雨の二〇点札五枚をそろえた役。

五八の賀

ごはちのが [5] 【五八の賀】
四〇歳になった祝い。

五公五民

ごこうごみん [0] 【五公五民】
江戸時代,収穫の半分を年貢として徴収し,残りの半分を農民のものとすること。
→四公六民

五六

ごろく [0][1] 【五六】
(1)縦横がそれぞれ五寸と六寸の断面の角材。
(2)間口六幅(ノ),奥行五幅(ノ)の蚊帳。「白無垢(ムク)を―の中でくけて居る/柳多留 12」

五具足

ごぐそく [2] 【五具足】
仏前に供える,燭台(シヨクダイ)・花瓶(ケビヨウ)の各一対と香炉の五つの仏具。五器。

五典

ごてん [0][1] 【五典】
(1)「五常{(3)}」に同じ。
(2)〔左氏伝(昭公十二年)〕
五帝の著した書。
(3)〔後漢書(朱浮伝)〕
五経のこと。

五分

ごぶ [1] 【五分】
(1)一寸の半分の長さ。約1.5センチメートル。「一寸の虫にも―の魂」
(2)一割の半分。5パーセント。「―の利息」
(3)全体の半分。半ば。「―の仕上がり」
(4)双方優劣がないこと。五分五分。「―にわたり合う」
(5)ごくわずかな量・程度。
(6)五分の長さに切ったねぎ。すき焼きなどに入れるねぎ。ごぶねぎ。「ねへさん生で一合。―も一処にたのむ/安愚楽鍋(魯文)」

五分する

ごぶん【五分する】
divide <a thing> into five (parts).〜の三 three-fifths.

五分五乗法

ごぶごじょうほう [4] 【五分五乗法】
課税対象所得を五分の一にし,それに税率を掛けて算定した金額を五倍して課税する方式。実現に長期を要する山林所得や変動の多い漁業所得などに適用される。累進税率による負担が平均化される。

五分五分

ごぶごぶ [0] 【五分五分】
二つの事の可能性が同じぐらいあること。二つの物の程度・優劣などに差のないこと。互角。「合格するかどうか―だ」「形勢は―だ」

五分五分の

ごぶごぶ【五分五分の】
even <chance> ;→英和
fifty-fifty;evenly-matched.〜の勝負に終わる end in a draw[tie].→英和

五分作法

ごぶんさほう [4] 【五分作法】
古代インドの論理学の論証形式。命題(宗)・理由(因)・実例(喩)・適用(合)・結論(結)と進む。論争から生み出された形式。

五分刈

ごぶがり [0] 【五分刈(り)】
五分(約1.5センチメートル)ぐらいの長さに頭髪を刈ること。また,その刈り方。

五分刈り

ごぶがり [0] 【五分刈(り)】
五分(約1.5センチメートル)ぐらいの長さに頭髪を刈ること。また,その刈り方。

五分刈りの

ごぶがり【五分刈りの】
close-cropped <head> .

五分搗き米

ごぶつきまい [0] 【五分搗き米】
半搗(ハンツ)き米(マイ)。

五分月代

ごぶさかやき 【五分月代】
五分ほど伸びた月代。浪人・病人などの頭。「見れば丸腰―/人情本・梅児誉美(後)」

五分粥

ごぶがゆ [0] 【五分粥】
米の一〇倍ぐらいの水を加えて炊いた粥。粥と重湯(オモユ)の中間の濃さのもの。

五分芯

ごぶしん [0] 【五分芯】
(丸芯などに対して)幅が五分(約1.5センチメートル)ほどの,ランプのしん。

五分[半分]

ごぶ【五分[半分]】
(a) half;→英和
fifty percent;[年利など] <at an annual interest of> five percent <5%> .

五刑

ごけい [0][1] 【五刑】
(1)中国古代に行われた五つの刑罰。墨(ボク)(いれずみ)・劓(ギ)(鼻きり)・剕(ヒ)(片足切り)・宮(キユウ)(男は去勢,女は幽閉,一説に鎖陰)・大辟(タイヘキ)(首切り)の五つ。のち,隋に至って,笞(チ)・杖(ジヨウ)・徒(ズ)(懲役)・流(ル)・死の五種となった。
(2)日本の律の正刑。笞・杖・徒・流・死の五種。五罪。

五則

ごそく [1] 【五則】
度量衡の準則とすべき五つのもの。規(ブンマワシ)・矩(ジヨウギ)・権(ハカリ)・衡(ハカリザオ)・縄(スミナワ)の総称。[書言字考節用集]

五剣山

ごけんざん 【五剣山】
香川県北部,屋島の東方の半島にある山。浸食されて頂上が五峰に分かれている(現在くずれてやや不完全)。山頂近くに八栗寺がある。八栗山。

五力

ごりき [1] 【五力】
〔仏〕
(1)悟りを開く方法である三十七道品(ドウホン)の一部分で,悪を破る五つの力。信力(心を清らかにする力)・念力(記憶する力)・精進力(善に励む力)・定(ジヨウ)力(禅定する力)・慧(エ)力(真理を理解する力)の五つ。
→三十七道品
(2)唯識宗で,説明しきれない定力・通力・借識力・願力・法威徳力の不思議な五つの力をいう。
(3)五種の魔力。五魔。

五力明王

ごりきみょうおう 【五力明王】
⇒五大明王(ゴダイミヨウオウ)

五加

ごか [1] 【五加】
ウコギの漢名。

五加

うこぎ [0] 【五加・五加木】
ウコギ科の落葉低木。中国原産。葉は五小葉からなる掌状複葉。初夏,黄緑色の小花多数を半球形状につけ,秋,黒色球形の実を結ぶ。幹にとげがあるので生け垣にされる。若葉は浸し物や炊き込み飯にする。根の皮は五加皮(ゴカヒ)と称し,漢方で強壮剤とする。ヒメウコギ。[季]春。《白粉をつければ湯女や―摘む/虚子》
五加[図]

五加木

うこぎ [0] 【五加・五加木】
ウコギ科の落葉低木。中国原産。葉は五小葉からなる掌状複葉。初夏,黄緑色の小花多数を半球形状につけ,秋,黒色球形の実を結ぶ。幹にとげがあるので生け垣にされる。若葉は浸し物や炊き込み飯にする。根の皮は五加皮(ゴカヒ)と称し,漢方で強壮剤とする。ヒメウコギ。[季]春。《白粉をつければ湯女や―摘む/虚子》
五加[図]

五加皮

ごかひ [2] 【五加皮】
〔「五加」はウコギ〕
ウコギの根皮を乾燥させた漢方薬。強壮剤とし,また五加皮酒を造る。

五加皮酒

ウーカーピーチュー [5] 【五加皮酒】
〔中国語〕
中国の薬酒。五加皮(ウコギ根の皮)・陳皮(チンピ)(ミカンの皮)・当帰などの抽出成分を加えた蒸留酒。

五加科

うこぎか [0] 【五加科】
双子葉植物離弁花類の一科。木本,まれに草本。葉はときに掌状複葉。花は小さく,散状または頭状の花序につく。世界に約七〇属七〇〇種を産する。ヤツデ・カクレミノ・ウド・チョウセンニンジンなど。

五劫思惟

ごこうしゆい ゴコフ― [4] 【五劫思惟】
〔仏〕 阿弥陀仏がまだ法蔵比丘という修行者であった時,誓願をたてるため五劫もの長時間にわたって思索をこらしたこと。

五匁銀

ごもんめぎん [0][4] 【五匁銀】
1765年(明和2)から72年(安永1)まで発行された「銀五匁」の極印のある長方形の銀貨。一二枚を一両にあてた。明和五匁銀。

五十

いそ 【五十】
ごじゅう。また,数の多いことをいう。「岩の上の松の梢に降る雪は―かへり降れ後までも見む/古今六帖 1」

五十

いそじ [0][2] 【五十路・五十】
〔「ぢ」は接尾語。「はたち」の「ち」と同源〕
(1)五〇歳。50年。「―の坂を越す」
(2)五〇。「かれがたへなる歌ももちあまり―を書きいだし/後拾遺(序)」

五十

い 【五十】
ごじゅう。いそ。多く他の語の上に付いて複合語として用いられる。「―日((イカ))」

五十

ごじゅう [2] 【五十】
(1)一の五〇倍。一〇の五倍。
(2)五〇歳。いそじ。

五十

ごじゅう【五十】
fifty.→英和
第〜(の) the fiftieth.‖五十音(図) the Japanese syllabary.

五十の賀

ごじゅうのが ゴジフ― [2][1] 【五十の賀】
五〇歳になった時の賀の祝い。

五十三次

ごじゅうさんつぎ ゴジフサン― [4] 【五十三次】
近世,東海道にあった五三の宿場。
→東海道五十三次

五十二位

ごじゅうにい ゴジフニヰ [4] 【五十二位】
〔仏〕 菩薩の階位。諸経論によって異なるが,「菩薩瓔珞(ヨウラク)経」によれば十信・十住・十行・十回向・十地・等覚・妙覚の五十二位。十地で凡夫の境を脱し,等覚位で仏に等しい境地に達する。

五十二類

ごじゅうにるい ゴジフニ― [4] 【五十二類】
〔仏〕 釈迦が入滅する時,四方から集まり嘆き悲しんだという多くの生類。人間から禽獣(キンジユウ)虫魚に至る五二種の生き物。五十二衆。

五十五年体制

ごじゅうごねんたいせい ゴジフゴネン― [7] 【五十五年体制】
1955年(昭和30)一〇〜一一月,左派右派社会党の統一と自由党・民主党の保守合同による自由民主党の誕生によって二大政党制が成立し,「保守対革新」という日本政治の枠組みが作られたことをいう。

五十展転

ごじゅうてんてん ゴジフ― [4] 【五十展転】
〔仏〕
〔法華経(随喜功徳品)「亦随喜転教,如是展転,至第五十」による〕
法華経を聞いて随喜した人が次々と他の人に語り伝え,五〇人目に至っても経の功徳に変わりはないということ。

五十嵐

いがらし 【五十嵐】
姓氏の一。

五十嵐信斎

いがらししんさい 【五十嵐信斎】
室町時代の蒔絵(マキエ)師。五十嵐派の祖。足利義政に仕え諸調度に蒔絵を施し,幸阿弥派と並び称せられた。生没年未詳。

五十嵐力

いがらしちから 【五十嵐力】
(1874-1947) 国文学者。山形県生まれ。東京専門学校卒。坪内逍遥に師事。文章研究に力を注ぎ,独自の理論と分析を示した。早大文学部に国文学科を創設。著「文章講話」「国歌の胎生およびその発達」「軍記物語研究」「平安朝文学史」ほか。

五十嵐道甫

いがらしどうほ 【五十嵐道甫】
(?-1678) 江戸初期の蒔絵師。信斎の孫。寛永年間(1624-1644)に前田利常の招きで金沢へ赴き,加賀蒔絵の基礎を築いた。代表作「秋野蒔絵硯箱」

五十年忌

ごじゅうねんき ゴジフネン― [4] 【五十年忌】
50年目の年忌。

五十日

いか 【五十日】
(1)ごじゅうにち。「四十日(ヨソカ)―まで我は経にけり/土左」
(2)「五十日(イカ)の祝(イワイ)」の略。
(3)「五十日(イカ)の餅(モチイ)」の略。

五十日

ごとおび ゴトヲ― [2] 【五十日】
月のうち,五・十のつく日。取引の支払い日にあたり,交通渋滞が激しい日とされる。

五十日の祝

いかのいわい 【五十日の祝】
子供が生まれて五〇日目に行う祝い。父または外祖父などが箸(ハシ)で餅(五十日(イカ)の餅(モチイ))を赤子の口へ入れる。いか。

五十日の餅

いかのもちい 【五十日の餅】
「五十日の祝(イワイ)」の餅(モチ)。

五十日鬘

ごじゅうにちかずら ゴジフニチカヅラ [6] 【五十日鬘】
〔「ごじゅうにちかつら」とも〕
歌舞伎の鬘の一。月代(サカヤキ)の伸びた状態で,百日鬘より髪の短いもの。浪人・病人・罪人・盗賊などの役に用いる。五十日。

五十歩百歩

ごじっぽひゃっぽ [5] 【五十歩百歩】
〔「孟子(梁恵王上)」にある言葉。五十歩逃げた者が百歩逃げた者を臆病だとあざわらう意〕
小さな差はあるが,たいした変わりはないこと。似たりよったり。

五十歩百歩だ

ごじっぽひゃっぽ【五十歩百歩だ】
There is not much to choose between the two.→英和

五十猛命

いたけるのみこと 【五十猛命】
日本書紀の神話の神。素戔嗚尊(スサノオノミコト)の子。新羅(シラギ)から樹種を持ち帰り,大八洲(オオヤシマ)国全土に植えた。

五十番歌合

ごじゅうばんうたあわせ ゴジフバンウタアハセ 【五十番歌合】
(1)後鳥羽院の仙洞で行われた,一〇題五〇番の歌合。1200年成立。歌人は後鳥羽院のほか,良経・定家・家隆・慈円・寂蓮ら一〇人。仙洞十人歌合。
(2)定家・家隆の歌による五〇番の撰歌合。成立年未詳。隠岐にあった後鳥羽院の編んだもの。定家家隆両卿撰歌合。

五十算

ごじっさん 【五十算】
五〇歳。

五十肩

ごじゅうかた ゴジフ― [2] 【五十肩】
四〇〜五〇歳代にみられる肩関節の運動制限や痛みなどを呈する疾患。関節組織の慢性炎症が原因。五十腕。四十肩。

五十腕

ごじゅううで ゴジフ― [2] 【五十腕】
⇒五十肩(カタ)

五十路

いそじ [0][2] 【五十路・五十】
〔「ぢ」は接尾語。「はたち」の「ち」と同源〕
(1)五〇歳。50年。「―の坂を越す」
(2)五〇。「かれがたへなる歌ももちあまり―を書きいだし/後拾遺(序)」

五十里ダム

いかりダム 【五十里―】
栃木県塩谷郡藤原町,利根川水系の男鹿川にある灌漑・発電用などの多目的ダム。重力式で,堤高112メートル。1956年(昭和31)完成。

五十鈴の宮

いすずのみや 【五十鈴の宮】
伊勢の皇大神宮の別名。

五十鈴川

いすずがわ 【五十鈴川】
三重県東部,志摩(シマ)半島の剣峠に発し,伊勢市の皇大神宮神域内を流れて伊勢湾に注ぐ川。宇治橋付近の清流は御手洗(ミタラシ)の水となる。御裳裾(ミモスソ)川。宇治川。((歌枕))「君がよは久しかるべしわたらひやいすずの川の流れたえせで/新古今(賀)」

五十雀

ごじゅうから ゴジフ― [2] 【五十雀】
スズメ目ゴジュウカラ科の小鳥。全長14センチメートル内外。背面は青灰色,腹面は白色と淡い褐色。木の幹を上下に自由に移動する。昆虫類を好み,種子も食べる。全国の落葉広葉樹林にすむ。

五十集

いさば 【五十集】
〔近世語〕
(1)魚を売買する店。また,魚市場や海産物を扱う商人。
(2)江戸時代,近距離航路で使われた百石積み前後の小型回船。いさばぶね。

五十音

ごじゅうおん ゴジフ― [2] 【五十音】
五十音図によって表される,日本語の基本的な音節の総称。日本語の四七種の音節を五段一〇行にまとめたものであるが,ア行のイ・エがヤ行に,ウがワ行に重複して出るために五十音になる。さらに,現在は,ア行・ヤ行のイとワ行のヰ,ア行・ヤ行のエとワ行のヱ,ア行・ワ行のウ,ア行のオとワ行のヲが,それぞれ同音に発音され,実際の数は四四音節。

五十音仮名

ごじゅうおんがな ゴジフ― [0] 【五十音仮名】
〔いろは歌は平仮名で書かれ,五十音図は多く片仮名で書かれたことから〕
片仮名をいう。

五十音図

ごじゅうおんず ゴジフ―ヅ [4] 【五十音図】
五十音を縦五段横一〇行に配列した表。子音を同じくするものを同行に,母音を同じくするものを同段に配置。ア・イ・ウ・エ・オの母音を第一行とし,以下,カ・サ・タ・ナ・ハ・マ・ヤ・ラ・ワの順に並べる。古くはもっぱら片仮名で表記した。起源については諸説あるが,平安時代に悉曇(シツタン)の知識によって国語音を整理して作られたものと考えられている。現存最古のものは一一世紀初頭のもの。

五十音順

ごじゅうおんじゅん ゴジフ― [0] 【五十音順】
五十音の順序。ア行(アイウエオ)のアからワ行(ワヰウヱヲ)のヲに至り,ンを最後とする順序。アイウエオ順。

五十韻

ごじゅういん ゴジフヰン [2] 【五十韻】
五〇句から成る連歌・俳諧。初折(シヨオリ)の表八句・裏一四句,名残の表一四句・裏一四句から成る。

五友

ごゆう [1] 【五友】
友として親しむべき五つの物。草木の五友(竹・梅・蘭(ラン)・菊・蓮(ハス)),風流の五友(明月清風・古典今文など)がある。文人画の画題として用いられる。

五古

ごこ [1] 【五古】
「五言古詩(ゴゴンコシ)」の略。

五句付け

ごくづけ [0] 【五句付け】
雑俳の前句付けの一体。前句を五句出題し,それぞれに付句を行う方法。元禄時代(1688-1704)の前句付けの典型。

五句去り

ごくさり [2][0] 【五句去り】
連歌・俳諧で,同字・同事物・同語は五句隔てて用いなければならないという作法。

五台山

ごだいさん 【五台山】
(1)中国,山西省北部の五台山脈の主峰。五峰からなる。海抜3058メートル。古くからの霊山で仏教寺院が多く,唐代には日本の僧も学んだ。元代以降チベット仏教の寺院も多い。清涼山。ウータイ-シャン。
(2)韓国の北東部,太白山脈の高峰。五峰からなる。海抜1563メートル。月精寺などの仏教寺院が多い。オデ-サン。
(3)多武峰(トウノミネ)の別名。

五右衛門風呂

ごえもんぶろ ゴヱモン― [0][5] 【五右衛門風呂】
〔釜ゆでの刑に処せられたという石川五右衛門の名にちなむ〕
かまどを築き,鉄の釜をのせ,木の桶をすえた風呂。桶の底は浮かせて蓋とし,人が入るときには踏み沈めて底とする。
五右衛門風呂[図]

五合日

ごごうにち ゴガフ― [2] 【五合日】
暦注の一。寅(トラ)と卯(ウ)の日をいい,吉日とされる。
⇔五離日(ゴリニチ)

五味

ごみ [1] 【五味】
(1)甘い・辛い・苦い・酸っぱい・塩辛いの五種の味。
(2)〔仏〕 牛乳を精製する五段階の味。乳・酪・生酥(シヨウソ)・熟酥・醍醐の五種。天台宗では,これを五時にあてて,教法の深浅にたとえ,醍醐味を最高とする。
(3)茶道で,香木の香りを{(1)}になぞらえていう。

五味子

ごみし [2] 【五味子】
(1)チョウセンゴミシの果実。また,それを干した漢方薬。気管支炎・喘息(ゼンソク)などに用いる。サネカズラの果実を代用することもある。
(2)チョウセンゴミシの漢名。

五味粥

ごみじゅく [2] 【五味粥】
禅宗の寺で,釈迦が悟りを開いた一二月八日に炊くかゆ。味噌と酒糟を加えて作る。臘八粥(ロウハチガユ)。温糟粥(ウンゾウガユ)。

五品江戸廻令

ごひんえどまわしれい ゴヒンエドマハシ― 【五品江戸廻令】
1860年,外国貿易に関連して江戸幕府が発した流通統制令。物産の開港場直送により,江戸で物資不足が生じたため,重要輸出五品(雑穀・水油・蝋・呉服・生糸)の直送を禁じ,江戸問屋を経由させることにしたもの。

五員環

ごいんかん ゴヰンクワン [2] 【五員環】
分子内で五個の原子が環状に結合した構造。

五善

ごぜん [1][0] 【五善】
(1)〔後漢の馬融が「論語(八佾)」につけた注釈より〕
弓を射る時の五つのよい形。体が和すること,容儀のあること,的に当たること,雅頌にかなうこと,舞うようにうつことをいう。「―何れも逞く勢有て/太平記 12」
(2)〔仏〕 五戒をよく守ること。

五器

ごき [1] 【五器】
(1)「五具足(ゴグソク)」に同じ。
(2)「御器(ゴキ)」に同じ。

五器

ごき [0] 【御器・五器】
〔「合器(ゴウキ)」の転〕
(1)食物を盛るための蓋(フタ)つきの椀(ワン)。
→御器の実(ミ)
(2)修行僧や乞食が食べ物を乞うために携える椀。
(3)「呉器」に同じ。

五器籠

ごきかご [2] 【御器籠・五器籠】
御器を入れる籠。

五噫

ごい [1] 【五噫】
〔「後漢書(逸民伝)」による。後漢の人,梁鴻(リヨウコウ)が五つの「噫」の字のある歌を作って世を嘆いたことから〕
嘆き憂えること。

五四

ぐし 【五四】
二つの賽(サイ)を振って五と四の目が出ること。

五地

ごち [1] 【五地】
陸地の五種類の状態。山林・川沢・丘陵・墳衍(フンエン)(丘と平沢)・原隰(ゲンシユウ)(高地と低地)の五種。五土。

五塵

ごじん [1] 【五塵】
〔仏〕 色(シキ)・声(シヨウ)・香・味・触(ソク)の五境のこと。塵(チリ)のように人の心を汚すことからいう。
→五境

五境

ごきょう [0][1] 【五境】
〔仏〕 認識を行う眼・耳・鼻・舌・身のそれぞれの対象となる五つの領域。色・声・香・味・触の各境。五塵。

五墓日

ごむにち 【五墓日】
暦注の一。葬礼・播種,その他万事に凶とされる悪日。

五壇

ごだん [1] 【五壇】
(1)密教で,五大明王(ミヨウオウ)を安置する五つの壇。
(2)「五壇法」の略。

五壇の御修法

ごだんのみずほう 【五壇の御修法】
「五壇法」に同じ。

五壇法

ごだんほう [0][2] 【五壇法】
密教で,五大明王を五つの壇に安置して行う修法。兵乱鎮定・現世利益などを祈願する。天皇や国家の危機に際して行われた。五壇の御修法(ミズホウ)。五大尊の御修法。

五声

ごせい [1] 【五声】
⇒五音(ゴイン)(1)

五夜

ごや [1] 【五夜】
(1)一夜を五つに分けたものを,ひとまとめに呼ぶ語。甲夜(初更),乙夜(イツヤ)(二更),丙夜(三更),丁夜(四更),戊夜(ボヤ)(五更)の五つに分ける。「一点の残灯―通ず/菅家文草」
(2){(1)}の第五である戊夜のこと。
(3)子供が生まれて五日目の祝い。「三夜―七夜九夜などいかめしくきこえて/増鏡(草枕)」

五大

ごだい [0] 【五大】
(1)〔仏〕 万物を生成する地・水・火・風・空の五つの要素。
(2)「五大明王(ミヨウオウ)」の略。

五大万葉集

ごだいまんようしゅう 【五大万葉集】
平安時代書写の万葉集の古筆五種の総称。桂本(カツラボン)・藍紙本(アイガミボン)((ランシボン))・金沢本(カナザワボン)・元暦校本(ゲンリヤクコウホン)・天治本(テンジボン)をいう。

五大力

ごだいりき 【五大力】
(1)「五大力菩薩(ボサツ)」の略。
(2)江戸時代,女性が恋文などの封じ目に記す語。五大力菩薩の加護によって封が解けずに確かに相手に届くように願うまじない。
(3)〔(2)から転じて〕
江戸時代,女性が三味線・簪(カンザシ)・キセルなどに記す誓いや魔よけの語。「銀流しの―の簪を/滑稽本・膝栗毛 2」
(4)「五大力船(セン)」の略。
(5)「五大力恋縅(ゴダイリキコイノフウジメ)」の通称。

五大力恋緘

ごだいりきこいのふうじめ 【五大力恋緘】
歌舞伎世話物。初世並木五瓶(ゴヘイ)作。1794年,京都西の芝居初演。通称「五大力」。薩摩の侍が大坂曾根崎の桜風呂の女ら五人を殺した事件を,五大力のまじないとからめて脚色し,愛想づかしから殺しに至る縁切り狂言の型を確立。

五大力船

ごだいりきせん [0] 【五大力船】
江戸時代,主として関東・東北で,比較的近距離の海運に用いた百石ないし三百石の荷船。江戸・木更津間に就航した木更津船はこの船を主用した。五大力。
五大力船[図]

五大力菩薩

ごだいりきぼさつ [6] 【五大力菩薩】
(1)大力のある五人の菩薩。金剛吼(ク)・竜王吼・無畏(ムイ)十力吼・雷電吼・無量力吼の各菩薩。仏教を敬い三宝を護持する国王の国を守るために派遣される。五大力。
(2)「五大力{(2)}」に同じ。「印判おしたる上に―とそめ��と筆を動かせける/浮世草子・永代蔵 1」

五大堂

ごだいどう [2] 【五大堂】
五大明王を安置した堂。五大尊堂。

五大夫

ごたいふ [2] 【五大夫】
〔秦の始皇帝が泰山で雨宿りした松に五大夫の位を授けたという「史記(始皇本紀)」の故事による〕
松の異名。

五大官寺

ごだいかんじ [4] 【五大官寺】
平安時代,畿内の主要な五つの官寺。東大寺・興福寺・延暦寺・教王護国寺(東寺)・園城寺(オンジヨウジ)(三井寺)。

五大尊

ごだいそん [2] 【五大尊】
「五大明王(ゴダイミヨウオウ)」に同じ。

五大尊明王

ごだいそんみょうおう 【五大尊明王】
「五大明王」に同じ。

五大州

ごだいしゅう [2] 【五大州】
地球上の五つの大陸。アジア・アフリカ・ヨーロッパ・アメリカ・オーストラリア。また,オーストラリアを除いてアメリカを南アメリカと北アメリカに分けることもある。五大陸。

五大明王

ごだいみょうおう [6] 【五大明王】
密教の五人の偉大な明王。不動・降三世(ゴウザンゼ)・軍荼利(グンダリ)・大威徳・金剛夜叉の各明王。不動を中央にして東南西北に配する。五大尊明王。五力明王。五大尊。

五大洋

ごたいよう [2] 【五大洋】
地球上の五つの大洋。太平洋・大西洋・インド洋・北氷洋(北極海)・南氷洋(南極海)。

五大湖

ごだいこ [2] 【五大湖】
アメリカ合衆国とカナダとの国境に連なる五つの湖。西からスペリオル・ミシガン・ヒューロン・エリー・オンタリオ。更新世に氷河の浸食作用によってできた。運河と川によって大西洋に通じ,湖岸には多くの工業都市が発達。

五大老

ごたいろう [2] 【五大老】
豊臣秀吉が秀頼の後見人として任じた五人の有力大名。徳川家康・前田利家・毛利輝元・小早川隆景(没後は上杉景勝)・宇喜多秀家。
→五奉行

五大虚空蔵菩薩

ごだいこくうぞうぼさつ [9] 【五大虚空蔵菩薩】
〔仏〕 虚空蔵菩薩をその徳ないし智によって五つに分けたもの。中央・東面・南面・西面・北面の順に法界・金剛・宝光・蓮華・業用。また解脱・福智・能満・施願・無垢の各虚空蔵菩薩をあげるなど諸説がある。

五天

ごてん [1] 【五天】
(1)東西南北および中央の天。
(2)「五天竺(ゴテンジク)」の略。「―第一の須達(シユダツ)長者/浄瑠璃・釈迦如来」

五天竺

ごてんじく [2] 【五天竺】
昔,天竺(インド)を東・西・南・北および中央の五地方に分けて呼んだものの総称。五天。「これよりいよいよ―に風聞しぬ/今昔 1」

五奉行

ごぶぎょう [2] 【五奉行】
豊臣秀吉が政務を分掌させるために置いた五人の奉行。浅野長政・石田三成・長束正家・前田玄以・増田長盛。
→五大老

五姓

ごしょう [0][1] 【五姓・五性】
〔仏〕 衆生(シユジヨウ)を仏となる先天的能力によって,法相宗で,五つに分類したもの。仏となる菩薩定姓,小乗の悟りを開く独覚定姓・声聞定姓,いずれの悟りを開くか決まっていない三乗不定姓,悟りを開く可能性のない無姓有情の五つ。五種姓。

五姓各別

ごしょうかくべつ [0] 【五姓各別】
〔仏〕 法相宗で,衆生(シユジヨウ)はその先天的な可能性によって開きうる悟りが決まっており,仏になりえないものもあるとする説。これに対し,天台宗などでは,だれでもが仏になりうるとする。

五姓田

ごせだ 【五姓田】
姓氏の一。

五姓田義松

ごせだよしまつ 【五姓田義松】
(1855-1915) 洋画家。江戸生まれ。芳柳の次男。横浜でワーグマンに油絵を学び,渡仏して日本人として初めてサロンに入選。

五姓田芳柳

ごせだほうりゅう 【五姓田芳柳】
(1827-1892) 画家。江戸生まれ。浮世絵・日本画を学ぶが,のち横浜に移って洋画を志し,日本画の顔料で洋風の肖像画・風俗画を描いた。

五宗

ごそう [0][1] 【五宗】
五代の親族。高祖・曾祖・祖・子・孫。

五宗

ごしゅう [1] 【五宗】
(1)大乗仏教における五つの宗派。天台・華厳(ケゴン)・法相(ホツソウ)・三論・律。
(2)中国の禅宗の,五つの宗派。
→五家(ゴケ)

五官

ごかん【五官】
the five organs of sense.

五官

ごかん [0] 【五官】
五感を生ずる五つの感覚器官。目(視覚)・耳(聴覚)・舌(味覚)・鼻(嗅覚(キユウカク))・皮膚(触覚)。

五宝

ごほう [1] 【五宝】
〔仏〕 すべての宝を代表する五種の宝。組み合わせは一定していない。例えば,金・銀・真珠・珊瑚(サンゴ)・琥珀(コハク)など。密教の儀式に用いる。

五家

ごけ [1] 【五家】
(1)唐末から南宋にかけて栄えた中国の禅宗の五宗派。臨済・潙仰(イギヨウ)・曹洞(ソウトウ)・雲門・法眼の五宗派。五派。
(2)真宗の五本山。東本願寺・西本願寺・仏光寺・錦織寺・専修寺をいう。
(3)日本画の狩野派の五家。狩野安信(中橋)・同尚信(木挽町)・同守信(鍛冶橋)・同洞雲(駿河台)・同随川(浜町)。

五家の法

ごかのほう 【五家の法】
近隣の五家を一組とし,これに連帯責任を負わせて,互いに取り締まらせる制度。中国の周代に始まり,日本に取り入れられて,律令時代の五保,江戸時代の五人組の制度となった。

五家七宗

ごけしちしゅう [0] 【五家七宗】
禅宗の五家に,臨済宗の分派である黄竜(オウリユウ)・楊岐(ヨウギ)の二宗派を併称していう語。

五家宝

ごかぼう [0] 【五家宝】
〔上野国(今の群馬県)五箇村の人が初めて製したといわれる〕
もち米を蒸して干し,炒(イ)ってふくらませたものを水あめで固めて棒状にし,青きなこをまぶした菓子。今は埼玉県熊谷市の名産。

五家荘

ごかのしょう 【五箇荘・五家荘】
九州山地の山間深く散在する山村。熊本県八代(ヤツシロ)郡泉村の久連子(クレコ)・椎原(シイバル)・仁田尾(ニタオ)・樅木(モミキ)・葉木(ハギ)の五地区。平家落人(オチウド)などの伝説があり,古い土俗を伝える。

五寸

ごすん [2] 【五寸】
(1)一寸の五倍。
(2)揚げ代銀五匁目の女郎の異名。五寸局。「葭原にては二寸・三寸・四寸・―といふこそ鄙(イヤ)しかれ/浮世草子・好色万金丹」
(3)江戸後期,江戸吉原・品川などで,揚げ代五百文の安女郎の異名。

五寸切

ごんぎり [0] 【五寸切】
小さいハモの干物。細かく刻んでなますなどにする。干鱧(ヒハモ)。小鱧。[季]夏。

五寸模様

ごすんもよう [4] 【五寸模様】
着物の,裾(スソ)から五寸ほどの範囲に模様を描(カ)いたもの。

五寸釘

ごすんくぎ [2] 【五寸釘】
長さ五寸の釘。
〔和釘では二寸一〜二分のものを大五寸,一寸六分のものを中五寸といった〕

五尺

ごしゃく [3] 【五尺】
(1)一尺の五倍。約150センチメートル。
(2)「五尺屏風(ビヨウブ)」の略。「―は本文を書かせ給へり/栄花(御裳着)」

五尺の体

ごしゃくのからだ 【五尺の体】
「五尺の身(ミ)」に同じ。

五尺の童子

ごしゃくのどうじ 【五尺の童子】
〔孟子(滕文公)〕
一二,三歳の子供。また,子供一般。五尺の童(ワラベ)。

五尺の身

ごしゃくのみ 【五尺の身】
人のからだ一つ。五尺の体(カラダ)。「三界広しといへども,―置き所なし/平家 3」

五尺屏風

ごしゃくびょうぶ [4] 【五尺屏風】
高さ五尺の屏風。

五尺手拭い

ごしゃくてぬぐい 【五尺手拭い】
昔用いた長さ五尺の手拭い。

五山

ごさん [1] 【五山】
〔「ござん」とも〕
立派な寺格を有する五つの寺。
(1)インドで,祇園精舎(ギオンシヨウジヤ)・竹林精舎・大林精舎・鹿園(ロクオン)精舎・那爛陀(ナランダ)寺をいう。五精舎。
(2)中国,南宋の寧宗が定めた最高の格をもつ,五つの禅宗寺院。径山(キンザン)寺・霊隠(リンニン)寺・景徳寺・浄慈(ジンズ)寺・広利寺をいう。中国五山。
(3)日本で,中世臨済宗寺院のうち最高の寺格。十刹(ジツサツ)・諸山の上に位置する。五山位にあった寺は時期によって異なるが,足利義満によって確定された。京都五山・鎌倉五山などがある。五岳。
(4){(3)}の禅家五山にならって定められた由緒ある尼寺。京都・鎌倉に五寺ずつある。尼寺(アマデラ)五山。

五山文学

ごさんぶんがく [4] 【五山文学】
鎌倉末期・南北朝・室町時代の京都五山の禅僧の手になる漢詩文。虎関師錬(コカンシレン)・雪村友梅・中巌(チユウガン)円月・絶海中津・義堂周信らの作家が名高い。広義には一休など当時の禅僧の漢詩文をもいう。

五山版

ごさんばん [0] 【五山版】
鎌倉末期から室町時代に,京都や鎌倉の五山を中心に出版された木版刷りの書物。中国から伝来した禅籍の覆刻を主としたが,日本の禅籍・語録や両国の詩文集なども出された。

五山衆

ごさんしゅ 【五山衆】
五山の僧たち。

五岳

ごがく [1] 【五岳・五嶽】
中国で古来崇拝される五つの名山。泰山(東岳)・嵩山(スウザン)(中岳)・灊山(センザン)(のちに衡山,南岳)・華山(西岳)・恒山(北岳)をいう。五行思想の影響で,前漢時代定められた。

五島

ごとう ゴタウ 【五島】
姓氏の一。

五島

ごとう ゴタウ 【五島】
「五島列島(レツトウ)」の略。

五島列島

ごとうれっとう ゴタウ―タウ 【五島列島】
長崎県西部,東シナ海にある列島。中通(ナカドオリ)・若松・奈留・久賀(ヒサカ)・福江の五主島と多くの属島からなる。リアス式海岸が発達し,景観に富む。漁業が盛ん。

五島慶太

ごとうけいた ゴタウ― 【五島慶太】
(1882-1959) 実業家。長野県生まれ。東大卒。鉄道省を経て私鉄の経営に転じ,沿線を開発して東急グループの創始者となる。また,古写経・書籍・絵画・茶道具を収集し大東急記念文庫を設け,没後は遺品を収めた五島美術館が設立された。

五島鯣

ごとうずるめ ゴタウ― [4] 【五島鯣】
長崎県五島列島産の上質のするめ。ケンサキイカで製したものが上等品。

五島鯨

ごとうくじら ゴタウクヂラ [4] 【五島鯨】
ゴンドウクジラの別名。

五嶽

ごがく [1] 【五岳・五嶽】
中国で古来崇拝される五つの名山。泰山(東岳)・嵩山(スウザン)(中岳)・灊山(センザン)(のちに衡山,南岳)・華山(西岳)・恒山(北岳)をいう。五行思想の影響で,前漢時代定められた。

五巻の日

ごかんのひ ゴクワン― 【五巻の日】
〔法華経の第五巻を講読する日の意〕
法華八講(ハツコウ)の三日目。竜女の成仏を説く提婆達多品(ダイバダツタホン)が講ぜられたり,薪(タキギ)の行道が行われるため,多くの人が参集した。いつまきのひ。
→法華八講

五帝

ごてい [1][0] 【五帝】
中国古代の五人の聖君。諸説があるが,「史記」では黄帝・顓頊(センギヨク)・帝嚳(テイコク)・唐尭(トウギヨウ)・虞舜(グシユン),「帝王世紀」では小昊(シヨウコウ)・顓頊・帝嚳・唐尭・虞舜とする。

五師

ごし [1] 【五師】
(1)平安時代,諸大寺にあって別当や三綱(サンゴウ)の下で事務に当たった僧。のち三綱にかわって一山を代表する場合もあった。
(2)釈迦の死後,仏法を伝えた五人の師。迦葉(カシヨウ)・阿難・末田地(マデンジ)・商那和須・優婆毱多(ウバキクタ)。

五常

ごじょう [0][1] 【五常】
儒教で,人の常に守るべき五つの徳目。
(1)仁・義・礼・智・信の五つ。
(2)「五倫(ゴリン)」に同じ。
(3)〔書経(舜典)〕
父は義,母は慈,兄は友,弟は恭,子は孝を守るべきものとすること。五典。

五常楽

ごしょうらく ゴシヤウラク 【五常楽・五聖楽】
〔古くは「ごじょうらく」〕
雅楽の一。左方,平調(ヒヨウジヨウ)の新楽。文の舞。唐の太宗の作という四人舞で,仁義礼智信の五常に五声を配したといわれる。蛮絵装束を用いる。序・破・急の楽章を完備する。礼儀楽。
五常楽[図]

五幅布団

いつのぶとん [4] 【五幅布団・五幅蒲団】
表裏とも並幅の布を五枚使って仕立てた幅広の布団。五布(イツヌノ)布団。

五幅蒲団

いつのぶとん [4] 【五幅布団・五幅蒲団】
表裏とも並幅の布を五枚使って仕立てた幅広の布団。五布(イツヌノ)布団。

五平太

ごへいだ [2] 【五平太】
石炭の異名。
〔北九州で,五平太という者が,初めて掘り出したからという〕

五平餅

ごへいもち [2] 【御幣餅・五平餅】
餅を団子にし,串にさして焼いたもの。味噌や醤油などをつけて食べる。

五年生存率

ごねんせいぞんりつ [6] 【五年生存率】
癌などの疾患で,最終的な診断後,もしくは手術後,五年経過した時点での生存率。成人の場合,治療後五年経過すると生存率が平坦化するため,治療成績の比較に用いられる。

五府

ごふ [1] 【五府】
⇒五衛府(ゴエフ)

五度

ごど 【五度】
(1) [2]
五回。ごたび。
(2) [1]
〔音〕 音程の一。完全五度,およびそれより半音狭い減五度,半音広い増五度がある。

五度の祝儀

ごどのしゅうぎ 【五度の祝儀】
近世,上方の遊里で,五節供になぞらえた正月始め・三月三日・五月五日・七月中旬・九月九日の祝儀の総称。[評判記・色道大鏡]

五度入り

ごどいり [0] 【五度入り】
普通の杯を三度入りというのに対して,それより二まわり大きい杯。「五度」に「五斗」をかけていうことがある。

五弦

ごげん [0][1] 【五弦】
(1)弦楽器の五本の弦。
(2)「五弦琵琶{(1)}」に同じ。

五弦琴

ごげんきん [0][2] 【五弦琴】
中国古代の琴。七弦琴の前身。

五弦琵琶

ごげんびわ [4] 【五弦琵琶】
(1)中国,唐代に用いられた五弦の琵琶。直頸(チヨツケイ)が特色。日本にも伝来し,平安初期まで用いられた。正倉院の遺存品が有名。五弦。
(2)弦が五弦の琵琶。日本では筑前琵琶・錦琵琶で使用。

五形

ごぎょう [0][1] 【御形・五形】
ハハコグサの異名。春の七草の一つとしてあげるときにいう。おぎょう。

五彩

ごさい [0] 【五彩】
(1)五つの色。五色(ゴシキ)。
(2)いろいろな色。色とりどり。「―陸離たる四囲の美観に恍惚として/復活(魯庵)」
(3)陶磁器に,赤・青・黄・緑・紫または黒などの釉(ウワグスリ)を使って絵や模様をかいたもの。中国,明・清代に盛んに焼かれた。硬彩。

五律

ごりつ [1] 【五律】
「五言律詩(ゴゴンリツシ)」の略。

五徳

ごとく【五徳】
a tripod;→英和
a trivet.→英和

五徳

ごとく [0] 【五徳】
(1)五つの徳目。仁・義・礼・智・信。あるいは温・良・恭・倹・譲。また,五行(ゴギヨウ)(木・火・土・金・水)の徳など。
(2)〔孫子(始計)〕
武将が意を用いるべき五つの徳目。知・信・仁・勇・厳。
(3)火鉢の灰の中に据えて,鉄瓶(テツビン)や釜(カマ)などをのせる,三本脚の輪形の台。
(4)家紋の一。{(3)}の全形をかたどったもの。
→かなわ(金輪)(3)
五徳(3)[図]

五念門

ごねんもん [2] 【五念門】
〔仏〕 世親の浄土論に説く浄土へ至るための五つの実践。礼拝門(阿弥陀仏を礼拝すること)・讃歎(サンダン)門(阿弥陀仏の名号を唱えること)・作願門(浄土往生を心から願うこと)・観察門(仏や浄土の荘厳・功徳を心に思い見ること)・回向(エコウ)門(自己の修行による功徳を他の衆生にも分かち与え,ともに浄土に往生しようと願うこと)の五つ。

五性

ごしょう [0][1] 【五姓・五性】
〔仏〕 衆生(シユジヨウ)を仏となる先天的能力によって,法相宗で,五つに分類したもの。仏となる菩薩定姓,小乗の悟りを開く独覚定姓・声聞定姓,いずれの悟りを開くか決まっていない三乗不定姓,悟りを開く可能性のない無姓有情の五つ。五種姓。

五悔

ごげ [1][0] 【五悔】
〔仏〕 天台宗において法華三昧(ホツケザンマイ)を修する者のための五種の懺悔(サンゲ)の法。懺悔・勧請(カンジヨウ)・随喜(ズイキ)・回向(エコウ)・発願(ホツガン)の五つ。

五悔

ごかい [0] 【五悔】
〔仏〕 真言宗で行う懺悔(サンゲ)の礼法。帰命(キミヨウ)・懺悔・随喜(ズイキ)・勧請(カンジヨウ)・回向(エコウ)の五段からなる。

五悪

ごあく [1] 【五悪】
〔仏〕 無量寿経に説かれている五つの悪行。殺生(セツシヨウ)・偸盗(チユウトウ)・邪淫(ジヤイン)・妄語(モウゴ)・飲酒(オンジユ)。
→五戒

五悪趣

ごあくしゅ [3] 【五悪趣】
〔仏〕 煩悩(ボンノウ)を断ちきれぬ者が死後に生まれかわる五種類の存在,またその生活。天上・人間・地獄・畜生・餓鬼。五悪道。五道。

五悪道

ごあくどう [3] 【五悪道】
⇒五悪趣(ゴアクシユ)

五情

ごじょう [0][1] 【五情】
(1)人間の五つの感情,喜・怒・哀・楽・欲。
(2)〔仏〕 眼・耳・鼻・舌・身の五根。

五感

ごかん【五感】
the (five) senses.

五感

ごかん [0] 【五感】
目・耳・舌・鼻・皮膚を通して生じる五つの感覚。視覚・聴覚・味覚・嗅覚(キユウカク)・触覚。また,人間の感覚の総称としてもいう。「―を鋭くする」

五戒

ごかい【五戒】
the (Buddhists') Five Commandments.

五戒

ごかい [0] 【五戒】
〔仏〕 在家の信者が守らなければならない基本的な五つのいましめ。不殺生(フセツシヨウ)・不偸盗(フチユウトウ)・不邪淫(フジヤイン)・不妄語(フモウゴ)・不飲酒(フオンジユ)の五つ。
→五悪

五戸

ごのへ 【五戸】
青森県南東部,三戸(サンノヘ)郡の町。五戸川中流域にあり,主にリンゴ・米を産する。

五所

ごしょ 【五所】
姓氏の一。

五所八幡

ごしょはちまん [4] 【五所八幡】
五つの八幡宮。大分宮(福岡県)・千栗宮(佐賀県)・藤崎宮(熊本県)・新田宮(鹿児島県)・正八幡(鹿児島県)の五社。現在は,他にもいう。

五所川原

ごしょがわら ゴシヨガハラ 【五所川原】
青森県中西部,津軽平野の中央にある市。津軽四代藩主信政の命により開拓。付近の農林産物の集散地。

五所平之助

ごしょへいのすけ 【五所平之助】
(1902-1981) 映画監督。東京生まれ。作品に日本最初のトーキー映画「マダムと女房」,「新雪」「煙突の見える場所」など。

五所柿

ごしょがき [2] 【御所柿・五所柿】
カキの品種の一。奈良県御所(ゴセ)の原産という。果実は扁球形で,種が少なく,甘みが強い。大和(ヤマト)柿。

五所籐

いつところどう [5] 【五所籐】
五か所に籐(トウ)を巻いた弓。

五所紋

いつところもん [5] 【五所紋】
「五(イツ)つ紋(モン)」に同じ。

五手掛かり

ごてがかり [3] 【五手掛かり】
江戸幕府の刑事裁判の一形式。評定所において,三奉行・大目付・目付の五者が審理にあたる。大事件や専決しがたいものを裁断した。

五手船

いってぶね [4] 【五手船】
⇒伊豆手船(イズテブネ)

五指

ごし [1] 【五指】
(1)五本の指。拇指(ボシ)(親指)・食指(人さし指)・中指・無名指(薬指)・小指の五本。
(2)第一位から第五位。「彼はこの分野では―に入る研究者だ」

五摂家

ごせっけ [2] 【五摂家】
鎌倉時代以降,関白に任ぜられる家柄の五家。摂関家である藤原北家から分かれた近衛・九条・二条・一条・鷹司の五家をいう。五門。

五教

ごきょう [0][1] 【五教】
(1)儒教で,人の守るべき五つの教え。五典。五常。
 (ア)父の義,母の慈,兄の友,弟の恭,子の孝。
 (イ)父子の間の親,君臣の間の義,夫婦の間の別,長幼の間の序,朋友の間の信。
(2)〔仏〕 仏の教説を内容の深浅から五つに分類したもの。一般には華厳宗の小乗教・大乗始教・大乗終教・頓教・円教をいう。天台宗では五時教という。

五教十宗

ごきょうじっしゅう [4][1] 【五教十宗】
〔仏〕 華厳宗で,五教をさらに理論内容から十に分類したもの。我法倶有宗(ガホウグウシユウ)・法有我無宗・法無去来宗(ホウムコライシユウ)・現通仮実宗・俗妄真実宗・諸法但名宗(シヨホウタンミヨウシユウ)・一切皆空宗・真徳不空宗・相想倶絶宗・円明具徳宗をいう。

五斂子

ごれんし [2] 【五斂子】
カタバミ科の熱帯果樹。インドネシア原産。高さ10メートルに達する。葉は羽状複葉。果実は断面が星形の楕円形で黄熟し,果肉は淡泊でやや酸味があり,生食する。

五文字

ごもじ [2] 【五文字】
(1)五つの文字。いつもじ。
(2)和歌・俳諧・連歌などで,五音から成っている句。
(3)「五文字付け」の略。

五文字付け

ごもじづけ [0] 【五文字付け】
(1)雑俳の一。五文字の題に対し,五文字の付句をつけるもの。のちには,題も付句も五文字にはこだわらなくなった。江戸時代中期以降流行。五文字。五字。
(2)江戸時代後期に流行した雑俳の一。上五文字を題に,下二句を付ける。

五斗

ごと [1] 【五斗】
醤油の滓(カス)。ひしお・もろみより粗製のもの。
→五斗味噌(ミソ)

五斗俵

ごとびょう [2][0] 【五斗俵】
米五斗を入れた俵(タワラ)。古くは五斗を一俵とし,近世まで北九州や尾張・仙台などにはこの風があった。

五斗味噌

ごとみそ [0] 【五斗味噌・後藤味噌】
(1)味噌の一種。大豆・糠(ヌカ)・米麹(コメコウジ)・酒粕(サケカス)・塩をそれぞれ一斗ずつ混ぜて熟成させた味噌。ぬかみそ。
(2)醤油かすから製する味噌。

五斗米

ごとべい [0] 【五斗米】
〔五斗(現在の五升)の米の意〕
わずかな俸給。

五斗米道

ごとべいどう [3] 【五斗米道】
中国,後漢末,張陵(チヨウリヨウ)が蜀(シヨク)(四川省)で創始した宗教。また,その教団。祈祷(キトウ)による治病を主とし,入門の謝礼に米五斗を出させた。孫の張魯(チヨウロ)の時,一種の宗教王国を形成したが,215年曹操に降服した。その子孫は江西に移り代々張天師と称した。のちに道教の正一教(シヨウイツキヨウ)となる。太平道とともに道教の源流をなす。天師(テンシ)道。

五方

ごほう [2] 【五方】
五つの方角。中央と東西南北。

五族

ごぞく [1] 【五族】
中国の漢・満州・蒙古・西蔵(チベット)・回紇(ウイグル)の五民族。

五族共和

ごぞくきょうわ [1] 【五族共和】
中国,辛亥(シンガイ)革命の際に,清朝を廃し,五族の共和政体樹立をめざして孫文らが唱えたスローガン。

五日

いつか [3][0] 【五日】
(1)五つの日数。五日間。
(2)月の第五日目。
(3)五月五日。端午(タンゴ)の節句の日。
〔副詞的用法の場合,アクセントは [0]〕

五日の節会

いつかのせちえ 【五日の節会】
奈良時代以後,宮中で五月五日に行われた節会。菖蒲(アヤメ)を鬘(カズラ)に挿した臣下が,武徳殿に出御した天皇に菖蒲を献上し,天皇からは薬玉(クスダマ)が下賜される。そののち騎射の御覧があり,宴を行う。平安後期には衰えた。いつかのせち。

五日の風

いつかのかぜ 【五日の風】
〔論衡(是応)〕
五日に一度風が吹き,十日に一度雨が降ること。気候が順調なさま。「―静かなれば早仕舞の牌(フダ)を出さず。十日の雨穏やかなれば…/滑稽本・浮世風呂(前)」

五日十座

ごにちじゅうざ [4] 【五日十座】
法華十講で,法華経八巻とその開経である無量義経一巻,および結経である普賢観経一巻,合計一〇巻を講ずるのに要する五日間朝夕催す十の法会。また,法華十講のこと。

五日市

いつかいち 【五日市】
東京都あきる野市の地名。旧町名。多摩川支流の秋川流域を占める。

五日市憲法

いつかいちけんぽう 【五日市憲法】
1880,81年頃,千葉卓三郎によって起草された民主的憲法草案。詳細な人権規定をもつもので,五日市の豪農深沢家の援助の下,五日市学芸講談会による共同研究と討論を背景に作られた。

五日市線

いつかいちせん 【五日市線】
JR 東日本の鉄道線。東京都拝島と武蔵五日市間,11.1キロメートル。多摩川支流の秋川北岸を走る東京の通勤鉄道。

五日帰り

いつかがえり 【五日帰り】
近世,結婚式後,五日目に里帰りした習俗。「―の花嫁としやなら��と振りかけて/浄瑠璃・吉野都女楠」

五旬節

ごじゅんせつ [2] 【五旬節】
⇒ペンテコステ

五明

ごめい 【五明】
〔舜(シユン)が作ったという扇の名から〕
扇の異名。「―はかたじけなや/咄本・醒睡笑」

五明

ごみょう [0] 【五明】
古代インドにおける学問の分類。仏教徒の学芸である内の五明の声明(シヨウミヨウ)(音韻学・文学)・因明(論理学)・内明(教理学)・医方明(医学)・工巧(クギヨウ)明(工学・数学・暦学)と,因明・内明の代わりに呪術明・符印明を含んだ世俗一般の学芸である外(ゲ)の五明がある。

五星

ごせい [0][1] 【五星】
(1)五つの星。
(2)中国で古代から知られている五惑星。歳星(木星)・熒惑(ケイコク)(火星)・鎮星(土星)・太白(タイハク)(金星)・辰星(シンセイ)(水星)の称。五緯(ゴイ)。

五星紅旗

ごせいこうき [4] 【五星紅旗】
1949年に制定された中華人民共和国の国旗。長方形で,赤地の左上部に大星一つとそれを弧状に囲む四小星とが黄色で配してある。

五時

ごじ [1] 【五時】
(1)時刻の名の一。
(2)暦で,立春・立夏・大暑・立秋・立冬の五つの日。
(3)「五時教(ゴジキヨウ)」の略。「四教―の春の花もにほはず/平家 2」

五時八教

ごじはっきょう 【五時八教】
〔仏〕 智顗(チギ)の行なった天台宗の教相判釈(ハンジヤク)。釈迦の教えを時代に従って五教に分け,教え導く方法から化儀の四教(頓教・漸教・秘密教・不定教)に,教法の深浅から化法の四教(三蔵教・通教・別教・円教)に分類した。八教。
→教相判釈
→五時教

五時教

ごじきょう 【五時教】
〔仏〕 天台宗で釈迦一代の説教を,華厳時(ケゴンジ)・阿含時(アゴンジ)・方等時(ホウドウジ)・般若時(ハンニヤジ)・法華涅槃時(ホツケネハンジ)の五期に分け,経典をその各時期に対応させることによって仏説を体系づけた経典批判。
→五時八教

五智

ごち [1] 【五智】
(1)密教で,大日如来のもつ智を五つに分けたもの。大円鏡智・平等性智(ビヨウドウシヨウチ)・妙観察智(ミヨウカンザツチ)・成所作智(ジヨウシヨサチ)の「四智(シチ)」に,四智の根本である法界体性智(ホツカイタイシヨウチ)を加えたもの。
→五智如来
(2)能楽で,舞の五種の技。手智・舞智・相曲智・手体智・舞台智。「舞に―あり/花鏡」

五智の宝冠

ごちのほうかん 【五智の宝冠】
大日如来などが頭上に頂く宝冠。五角形の各平面に五智五仏を配する。五仏宝冠。

五智五仏

ごちごぶつ [3] 【五智五仏】
⇒五智如来(ニヨライ)

五智如来

ごちにょらい [3] 【五智如来】
密教の五智をそれぞれそなえた如来。大日(法界体性智(ホツカイタイシヨウチ))・阿閦(アシユク)(大円鏡智)・宝生(ホウシヨウ)(平等性智)・阿弥陀(妙観察智)・不空成就(成所作智(ジヨウシヨサチ))の五如来。五智五仏。
→五智

五智網

ごちあみ [2] 【五智網】
手繰り網の一種。袋状になった楕円形の網の両端につけた網を引いてタイをとる。江戸時代から瀬戸内海で用いられてきた。

五更

ごこう [0] 【五更】
(1)一夜を五等分した,初更(一更)・二更・三更・四更・五更の総称。また,一夜。一晩中。五夜。「睡らずして騰騰として―を送る/菅家文草」
→更(コウ)
(2){(1)}の第五。また,寅(トラ)の刻。戊夜(ボヤ)。

五月

ごがつ [1] 【五月】
一年の中の第五番目の月。皐月(サツキ)。さなえづき。[季]夏。
〔副詞的用法の場合アクセントは [0]〕

五月

さつき【五月】
《植》an azalea;→英和
[5月]May.→英和

五月

さつき [0] 【五月・皐月・早月】
(1)陰暦五月のこと。早苗月(サナエヅキ)。[季]夏。
(2)ツツジ科の常緑低木。関東以西に自生。また,古くから観賞用に栽植されて,多くの園芸品種がある。五〜六月ごろ枝先に漏斗状の花をつける。花は紅紫・白紅・絞りなど多様。サツキツツジ。
〔ホトトギスが鳴くころに咲くので「杜鵑花」とも書く〕
[季]夏。

五月

ごがつ【五月】
May.→英和
五月の節句 the Boys' Festival.

五月の御精進

さつきのみそうじ 【五月の御精進】
五月(ゴガツ)に行う精進潔斎。「―のほど,職におはします頃/枕草子 99」

五月の珠

さつきのたま 【五月の珠】
橘の実。一説に薬玉(クスダマ)。「ほととぎすいたくな鳴きそ汝が声を―にあへ貫(ヌ)くまでに/万葉 1465」

五月の節

さつきのせち 【五月の節】
五月五日の節句。端午の節句。「―のあやめの蔵人/枕草子 89」

五月人形

ごがつにんぎょう [4] 【五月人形】
端午の節句に,男の子の祝いとして飾る,鍾馗(シヨウキ)や武者人形など。[季]夏。

五月幟

ごがつのぼり [4] 【五月幟】
端午の節句に,男の子の祝いとして立てる幟。江戸初期から行われ,武者絵や鯉(コイ)の滝登りを描いて立てたものが現在の鯉のぼりになった。さつきのぼり。[季]夏。

五月晴

さつきばれ [0] 【五月晴(れ)】
(1)新暦五月頃のよく晴れた天気。
(2)陰暦五月の,梅雨(ツユ)の晴れ間。梅雨晴れ。[季]夏。《男より女いそがし―/也有》

五月晴れ

さつきばれ [0] 【五月晴(れ)】
(1)新暦五月頃のよく晴れた天気。
(2)陰暦五月の,梅雨(ツユ)の晴れ間。梅雨晴れ。[季]夏。《男より女いそがし―/也有》

五月病

ごがつびょう [0] 【五月病】
四月に入った大学新入生や新人社員などに,一か月を経た五月頃に見られる,新環境に対する不適応病状の総称。

五月祭

ごがつさい [3] 【五月祭】
〔May Day〕
(1)ヨーロッパを中心にみられる,五月一日の春祭。
(2)メーデーに同じ。

五月蚊帳

ごがつかや [3] 【五月蚊帳】
五月にかやをつりはじめることを不吉なこととして忌んだ語。

五月蠅

さばえ 【五月蠅】
夏の初めに群がる蠅。[紀(神代下訓注)]

五月蠅い

うるさ・い [3] 【煩い・五月蠅い】 (形)[文]ク うるさ・し
(1)音が大きいのがじゃまになる。音が大きいのでやりきれない。やかましい。「工場の騒音が―・い」
(2)しつこくて,やりきれない。「―・い蠅(ハエ)だ」「―・くつきまとう」
(3)小さいことまで,いちいち文句を言うのでいやだ。口やかましい。「何かと―・いおやじだ」
(4)物事に対して見識をもっていて,細かいところまで気にするさま。「彼は料理には―・い」
(5)面倒くさくて,いやだ。わずらわしい。「―・い問題が起こったものだ」
(6)いやになるほどに優れている。完全で親しみが持てない。「いふかひあるかたのいと―・かりしものを/源氏(鈴虫)」
(7)技芸が優れている。うるせし。「たなばたの手にも劣るまじくて,その方も具して,―・くなむ侍りし/源氏(帚木)」
(8)わざとらしくて,いやみだ。きざっぽい。「見苦しとて人に書かするは―・し/徒然 35」
〔「五月蠅い」は,五月の蠅はうるさいことから戯れた当て字〕
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(形動)――さ(名)

五月蠅なす

さばえなす 【五月蠅なす】
陰暦五月頃の蠅の形状から比喩的に,数多いさまや,うるさい状態を表す慣用的副詞句。「―騒く舎人(トネリ)は白たへに衣取り着て/万葉 478」

五月豇豆

ごがつささげ [4] 【五月豇豆】
インゲンマメの別名。

五月躑躅

さつきつつじ [4][5] 【五月躑躅】
「さつき{(2)}」に同じ。

五月闇

さつきやみ [0][3] 【五月闇】
五月雨(サミダレ)の降る頃の暗さ。昼間についてもいう。[季]夏。

五月雨

さつきあめ [4] 【五月雨】
陰暦五月頃に降る長雨。梅雨。つゆ。さみだれ。[季]夏。

五月雨

さみだれ [0] 【五月雨】
〔「さ」はさつき,「みだれ」は水垂(ミダレ)の意という〕
(1)陰暦五月頃に降り続く雨。つゆ。梅雨(バイウ)。長雨(ナガメ)。うのはなくたし。[季]夏。《―をあつめて早し最上川/芭蕉》
(2)継続しないで,少しずつ繰り返すことのたとえ。「―スト」

五月雨

さみだれ【五月雨】
an early summer rain.

五月雨る

さみだ・る 【五月雨る】 (動ラ下二)
さみだれが降る。和歌では多く「乱る」の意にかけて用いる。[季]夏。「―・れて物思ふ時はわが宿の/好忠集」

五月雨式

さみだれしき [0] 【五月雨式】
(梅雨時の雨のように)途中,途切れながらもだらだらと長く物事が続くこと。また,そのようなやり方。「一か月間―に会議がある」

五月革命

ごがつかくめい 【五月革命】
1968年に起きたフランスの社会危機。パリ大学に端を発した学生運動が労働運動と結びつきゼネストの様相を呈したが,ド=ゴール大統領による議会解散・総選挙により収束。

五月鱒

さつきます [3] 【五月鱒・皐月鱒】
サケ目の魚類。全長30〜50センチメートルで,体側に赤点を有する。中部地方の太平洋側を中心に分布していたが,個体数が激減または減少し,自然の個体群は長良川および伊勢湾でしか見られない。降海型のマスとしては世界の最南端に位置する。アマゴは本種の陸封型を指す。ナガラマス。アマゴマス。

五服

ごふく [1] 【五服】
(1)中国古代,王城の周囲を王城から五百里(周代の一里は約405メートル)ごとに区切って定めた五つの方形の地域。内より甸服(デンプク)・侯服・綏服(スイフク)・要服・荒服。
(2)中国で,喪に服す期間によって分けた五等の喪服。斬衰(ザンサイ)(三年)・斉衰(シサイ)(一年)・大功(九か月)・小功(五か月)・緦麻(シマ)(三か月)。

五服継ぎ

ごふくつぎ [0][3] 【五服継ぎ】
〔普通のキセルの五服分ほどある,の意〕
火皿の大きなキセル。

五木

ごぼく [1] 【五木】
代表的な五種の木。
(1)特に江戸時代,伐採を禁じられていた五種の木。
(2)漢方などで薬用にする五種の木。ごもく。

五木

いつき 【五木】
熊本県南部,球磨(クマ)郡の村。九州山地中にある。

五木

ごもく [1] 【五木】
⇒ごぼく(五木)

五木の子守唄

いつきのこもりうた 【五木の子守唄】
五木村の子守り奉公の娘たちが歌った子守唄。もとはこの地方の臼(ウス)唄。

五条

ごじょう [1] 【五条】
(1)五つの箇条。
(2)「五条の袈裟(ケサ)」の略。

五条

ごじょう ゴデウ 【五条】
平安京の条坊の一。また,東西に通じる大路の名。五条大路。

五条の后

ごじょうのきさき ゴデウ― 【五条の后】
(?-871) 仁明天皇の女御。名は順子(ノブコ)。藤原冬嗣の女(ムスメ)。文徳天皇の生母。のち皇太后。東五条院に住んだ。

五条の袈裟

ごじょうのけさ 【五条の袈裟】
五幅(イツノ)の布で作った袈裟。五条袈裟。「―具したる法服三具/宇津保(国譲下)」

五条三位

ごじょうのさんみ ゴデウ―サンヰ 【五条三位】
藤原俊成(シユンゼイ)の通称。京都の五条京極に屋敷があったことからいう。

五条坂

ごじょうざか ゴデウ― 【五条坂】
京都市東山区,五条大橋から清水(キヨミズ)坂に通ずる坂道。清水焼の窯元や陶器商が多い。

五条大橋

ごじょうおおはし ゴデウオホハシ 【五条大橋】
京都市,五条通りが賀茂川を横切る地点にかかる橋。牛若丸と弁慶の伝説で有名。現在の橋は1959年(昭和34)架け替えた鉄筋の橋。

五条通り

ごじょうどおり ゴデウドホリ 【五条通り】
京都市街を東西に通じる通りの名。東は東大路から西は天神川に至る。なお,平安京の五条大路は,現在の松原通りに当たる。

五枚下ろし

ごまいおろし [4] 【五枚下ろし】
魚のおろし方の一。三枚におろした片身を,それぞれ背の部分と腹の部分とにおろす方法。ヒラメ・カレイなどに用いる。節下ろし。

五枚兜

ごまいかぶと [4] 【五枚兜】
五段の錏(シコロ)を下げた兜。

五枚笹

ごまいざさ [2] 【五枚笹】
オカメザサの別名。

五枚繻子

ごまいじゅす [4] 【五枚繻子】
経緯(タテヨコ)五本ずつで一単位となった繻子織り。滑らかで光沢があるが弱い。

五果

ごか [1] 【五果・五菓】
五種のくだもの。棗(ナツメ)・李(スモモ)・杏(アンズ)・桃・栗。

五柳

ごりゅう ゴリウ 【五柳】
陶淵明(トウエンメイ)のこと。

五柳先生

ごりゅうせんせい ゴリウ― 【五柳先生】
陶淵明が自宅の近くに五本の柳があることに因んで自ら称した号。

五柳帰荘

ごりゅうきそう ゴリウ―サウ [0] 【五柳帰荘】
東洋画の画題。陶淵明が任を辞し,帰去来辞を作って荘園(ソウエン)に帰った故事を描いたもの。

五根

ごこん [1][0] 【五根】
〔仏〕
(1)感覚をつかさどる五つの器官。眼根(ゲンコン)・耳根(ニコン)・鼻根・舌根・身根。
(2)悟りを得る元となる五つの能力の総称。信根・精進(シヨウジン)根・念根・定根(ジヨウコン)・慧根(エコン)。五勝根。

五條

ごじょう ゴデウ 【五條】
奈良県西部,吉野川の中流域にある市。木材の集散地であり,木材工業も盛ん。富有柿を特産。天平の古刹栄山寺や宇智川磨崖碑がある。

五楽

ごがく [1] 【五楽】
古く中国で,五種に分類した,楽器の総称。それぞれを季節に配し,春は琴(キン)・瑟(シツ),夏は笙(シヨウ)・竽(ウ),晩夏は鼓,秋は鐘,冬は磬(ケイ)とする。

五榜の掲示

ごぼうのけいじ ゴバウ― 【五榜の掲示】
明治維新政府による庶民政策を示す五条の太政官高札。慶応四年(1868)3月15日,五箇条の誓文発布の翌日掲示。五倫の道の勧め,徒党・強訴・逃散の禁止,キリシタン・邪宗門の禁止,外国人殺傷暴行の禁止,士民の本国脱走禁止の五条。

五権憲法

ごけんけんぽう [4] 【五権憲法】
国家作用を行政・立法・司法・考試(人事試験)・監察(行政監査)の五権に分ける憲法理論。孫文が三民主義理論において説いたもの。

五欲

ごよく [1] 【五欲】
〔仏〕
(1)色(シキ)・声(シヨウ)・香・味・触(ソク)の五境に対する愛。
(2)財欲・色欲・飲食欲・名誉欲・睡眠欲の五つの欲望。

五段活用

ごだんかつよう [4] 【五段活用】
口語動詞の活用形式の一。五十音図でア・イ・ウ・エ・オの五段にわたって活用するもの。
〔元来はア・イ・ウ・エの四段にわたる活用であったが,助動詞「う」に続く形を現代仮名遣いで,「行こう」「買おう」の「こ」「お」のように,オ段で書くようになってから五段活用と呼ぶ〕
→四段活用

五段砧

ごだんぎぬた 【五段砧】
箏曲。生田(イクタ)流。天保年間(1830-1844),京都の光崎検校(ケンギヨウ)作曲。雲井調子と平調子の合奏曲。

五気

ごき [1] 【五気】
(1)木火土金水の五つの気。また,中央および東西南北の方角。
(2)五臓から出る五種の気。心気・肝気・脾(ヒ)気・肺気・腎(ジン)気。
(3)五種の感情。喜・怒・欲・懼(ク)・憂。
(4)五種の天然現象。寒・暑・燥・湿・風。

五泉

ごせん 【五泉】
新潟県中北部の市。阿賀野川中流域近くの平野にある。ニット・絹織物工業が盛ん。

五泉平

ごせんひら [2] 【五泉平】
新潟県五泉市で織られる袴(ハカマ)地。平織りの絹織物。

五泊

ごはく [1] 【五泊】
⇒ごとまり(五泊)

五泊

ごとまり [2] 【五泊】
奈良時代から鎌倉時代にかけて,瀬戸内海を経て難波(ナニワ)に向かう舟が停泊した五つの港。播磨の檉生(ムロウ)(室津)・韓(カラ)(姫路)・魚住(ウオズミ)(明石),摂津の大輪田(兵庫)・河尻(淀川川尻)。ごはく。

五波羅蜜

ごはらみつ [2] 【五波羅蜜】
〔仏〕 六波羅蜜(ロクハラミツ)から智慧(般若(ハンニヤ))波羅蜜を除いたもの。

五派

ごは [1] 【五派】
⇒五家(ゴケ)

五流

ごる 【五流】
古代,律に定められた五種の流刑。加役流・反逆縁坐流・子孫犯過失流・不孝流・会赦猶流のこと。

五流

ごりゅう [1] 【五流】
能楽で,観世(カンゼ)・宝生(ホウシヨウ)・金春(コンパル)・金剛(コンゴウ)・喜多の五つの流派。能楽五流。

五浦

いずら イヅラ 【五浦】
⇒いづら(五浦)

五浦

いづら 【五浦】
茨城県北部,北茨城市の海岸。海食崖が発達する。1906年(明治39)岡倉天心は日本美術院をここに移転。天心の建てた六角堂付近は景勝地。

五清

ごせい [0][1] 【五清】
文人画の画題の一。松・竹・梅・蘭(ラン)・石。あるいは松・竹・蘭・芭蕉(バシヨウ)・石。また,梅・菊・竹・芭蕉・石。

五港

ごこう [1] 【五港】
安政の五か国条約で定められた五つの開港場。すなわち神奈川・兵庫・長崎・新潟・箱館。

五濁

ごじょく [0] 【五濁】
〔仏〕 悪世になると生じる五つの悪い現象。劫濁(コウジヨク)(飢饉・天災・戦争などが起こること)・見濁(ケンジヨク)(誤った考えがはびこること)・煩悩濁(ボンノウジヨク)(人を迷わす煩悩がはびこること)・衆生濁(シユジヨウジヨク)(人々の心身の資質が低下すること)・命濁(メイジヨク)(人々の寿命が短くなること)の五つ。

五濁増時

ごじょくぞうじ [4] 【五濁増時】
〔仏〕 時がたつにつれ五濁がはなはだしくなること。五濁増。

五濁悪世

ごじょくあくせ [4][0] 【五濁悪世】
〔仏〕 五濁の現れる悪い世の中。末世。

五炭糖

ごたんとう [0] 【五炭糖】
⇒ペントース

五爵

ごしゃく [1][0] 【五爵】
五つの爵位。公・侯・伯・子・男の五つ。
→爵

五牲

ごせい [0][1] 【五牲】
いけにえに用いる五種の獣。牛・豕(シ)(=豚)・羊・犬・鶏。

五獅子の如意

ごじしのにょい 【五獅子の如意】
〔仏〕 表に三鈷(サンコ)の形を彫り,背に五匹の獅子を彫った如意で,宮中の御斎会(ゴサイエ)・興福寺の維摩会(ユイマエ)の講師の僧が持ったもの。

五玉

ごだま [0] 【五玉】
そろばんの梁(ハリ)の上にあり,五を表す玉。

五瑞

ごずい [1][0] 【五瑞】
五つのめでたいもの。
(1)文人画の五つの画題。葵(アオイ)・菖蒲(シヨウブ)・蓮(ハス)・柘榴(ザクロ)・枇杷(ビワ)。
(2)中国で,天子が諸侯に与えた五種の玉。
(3)釈迦誕生の七日後に現れたという五つの瑞相。

五生

ごしょう [0][1] 【五生】
(1)五たび生まれ変わること。
(2)〔仏〕 菩薩の生まれる五つの様態。飢えや海中で苦しむ者を救う息苦生,衆生(シユジヨウ)の類に従って生まれる随類生,すぐれた容姿や身分に生まれる勝生,初地から十地の王となる増上生,輪廻(リンネ)の最後である最後生をいう。

五畜

ごちく [1][0] 【五畜】
五種の代表的な家畜。鶏・羊・牛・馬・豚の五種。鶏あるいは馬を除いて犬を加える場合もある。

五番方

ごばんかた [0] 【五番方】
江戸時代,大番・書院番・小姓組番・新番・小十人組の称。

五番目物

ごばんめもの [0] 【五番目物】
五番立ての演能で最後に演ぜられる曲目の総称。
→切能(キリノウ)

五番立て

ごばんだて [0] 【五番立て】
江戸初期に確立した正式な演能の形式。脇能・修羅能・鬘(カズラ)能・雑能(物狂能など)・切能(キリノウ)の順に五番を演じる。

五番街

ごばんがい 【五番街】
〔Fifth Avenue〕
アメリカ,ニューヨーク市の中心部,マンハッタン区を南北に通じる大通り。摩天楼がそびえ立つ。

五畿

ごき [1] 【五畿】
「五畿内」の略。「―七道」

五畿七道

ごきしちどう [1][2] 【五畿七道】
律令制下の地方行政区画。五畿は五畿内の略で,山城・大和・摂津・河内・和泉をいう。七道は東海道・東山道・北陸道・山陰道・山陽道・南海道・西海道をいう。本来は街道名だが,付近一帯の諸国をさし,また日本全国の意にも用いる。

五畿内

ごきない [2] 【五畿内】
畿内の五か国。すなわち,山城・大和・河内・和泉・摂津。畿内。五畿。

五百

いお 【五百】
(1)五百。
(2)数多いこと。「今夜(コヨイ)の長さ―夜継ぎこそ/万葉 985」

五百

ごひゃく [3] 【五百】
(1)百の五倍の数。
(2)数の多いこと。
(3)「五百羅漢(ラカン)」の略。「馬喰町―のあすが四十七/柳多留 8」

五百八十

ごひゃくはちじゅう [6] 【五百八十】
古来,めでたい数として祝儀に用いる語。長寿を祈ったり祝儀物の数などに用いた。

五百八十年

ごひゃくはちじゅうねん [6] 【五百八十年】
長寿を祝ったり,慶事が末永く続くように祝ったりするときに用いた語。

五百八十年七回り

ごひゃくはちじゅうねんななまわり 【五百八十年七回り】
〔580年と干支(エト)の七回り(420年)の意〕
千年。長寿・長久を祈っていう。五百八十年。五百八十年七まがり。「わごりよとおれとは―まで何事もあるまいぞ/狂言・連歌盗人」

五百切

ごひゃくぎれ [3] 【五百切】
誓文払いに売る,裁ち残しなどの端切れを寄せ集めたもの。五百文で売ったからともいう。えびすぎれ。

五百塵点劫

ごひゃくじんでんごう [6] 【五百塵点劫】
〔仏〕 無限に長い時間。「法華経」寿量品で釈迦成仏以来の時間を示す。

五百戒

ごひゃくかい [2] 【五百戒】
〔仏〕 尼僧が守らなければならない戒。諸説あるが,実際に五百はない。
→具足(グソク)戒

五百機衣

いおはたごろも イホハタ― 【五百機衣】
たくさんの織機を使って織ったという衣。「七夕の―まれにきて/新千載(秋上)」

五百生

ごひゃくしょう [3] 【五百生】
五百回生まれ変わること。幾度も生まれ変わること。「一夜の枕をならぶるも―の宿縁と申し候へば/平家 10」

五百箇

いおつ イホ― 【五百箇】
五百個。数の多いことをいう語。名詞の上に付いて,多く接頭語のように用いる。「―御統(ミスマル)の瓊を以て/日本書紀(神代上訓)」

五百羅漢

ごひゃくらかん [4] 【五百羅漢】
〔仏〕 釈迦没後,第一結集(ケツジユウ),または第四結集に集まった,五百人の阿羅漢(アラカン)。また,その人たちをまつった所。五百阿羅漢。

五目

ごもく [0] 【五目】
(1)五種の品。また,いろいろの物が混じっていること。特に料理で,魚・肉・野菜などを取り合わせてあること。
(2)「五目鮨(ズシ)」「五目そば」「五目飯(メシ)」などの略。
(3)「五目並べ」の略。

五目並べ

ごもくならべ [4] 【五目並べ】
二人で交互に碁石を碁盤上に置き,縦・横・斜めのいずれかに先に五つ連ねた方を勝ちとする遊戯。連珠(レンジユ)。ごならべ。五目。

五目漬

ごもくづけ [0] 【五目漬(け)】
ナス・キュウリ・シソ・ショウガ・ミョウガの五品を刻んで塩漬けにした漬物。

五目漬け

ごもくづけ [0] 【五目漬(け)】
ナス・キュウリ・シソ・ショウガ・ミョウガの五品を刻んで塩漬けにした漬物。

五目蕎麦

ごもくそば [4] 【五目蕎麦】
野菜・肉・卵など,数種の具を入れたそば。また,同様の中華そば。

五目豆

ごもくまめ [3] 【五目豆】
煮豆の一。大豆をニンジン・ゴボウ・レンコン・昆布などといっしょに煮たもの。

五目飯

ごもくめし [0][3] 【五目飯】
鶏肉・シイタケ・油揚げ・野菜などの具を混ぜて炊いた味付け飯。加薬飯(カヤクメシ)。

五目鮨

ごもくずし [3] 【五目鮨】
魚・野菜などの種々の具を味付けしてすし飯に混ぜたもの。ばらずし。ちらし。[季]夏。

五相

ごそう [1][0] 【五相】
〔仏〕 密教の重要な修行法である五相成身観(ジヨウシンカン)を構成する通達菩提心・修菩提心・成金剛心・証金剛身・仏身円満の五段階。

五相成身観

ごそうじょうしんかん [6] 【五相成身観】
〔仏〕 密教の重要な修行法の一。五段階の修行を経て,仏の真実の姿を修行者の身体に実現させる法。五相成身。五法成身。

五眼

ごげん [1][0] 【五眼】
〔仏〕 物を見る五種の作用。人間の肉眼(ニクゲン)・天人の天眼(テンゲン),声聞・縁覚の慧眼(エゲン),菩薩の法眼(ホウゲン),仏の仏眼(ブツゲン)の称。

五石

ごせき [1] 【五石】
中国古代の五種の薬石。石層・丹砂・雄黄・白礬(ハクバン)・青磁石。

五礙

ごげ [1][0] 【五礙】
「五障(ゴシヨウ)」に同じ。

五礼

ごれい [1] 【五礼】
〔周礼(春官,大宗伯)〕
五つの礼。吉礼(祭祀)・凶礼(喪葬)・賓礼(賓客)・軍礼(軍旅)・嘉礼(冠婚)の五つ。

五福

ごふく [1] 【五福】
〔書経(洪範)〕
人生の五つの幸福。長寿・富裕・健康と徳を好むこと,天命を全うすることの五つ。

五秘密

ごひみつ [2] 【五秘密】
〔仏〕
(1)金剛薩埵(サツタ)とその別徳を表す欲金剛・触金剛・愛金剛・慢金剛の五金剛菩薩の総称。
(2){(1)}を本尊とする修法。五秘密法。

五稜郭

ごりょうかく 【五稜郭】
北海道函館市にある洋式城郭趾。1864年江戸幕府が箱館奉行所として築いた,平面が星形の平城。箱館戦争で榎本武揚らがたてこもり,維新政府と交戦。72年(明治5)廃城。堀・石垣・土塁が残る。

五稜郭の戦い

ごりょうかくのたたかい 【五稜郭の戦い】
⇒箱館戦争(ハコダテセンソウ)

五種

ごしゅ [1] 【五種】
(1)五つの種類。
(2)五つの種目。

五種の穀物

いつくさのたなつもの 【五種の穀物・五穀】
「五穀(ゴコク)」に同じ。いつつのたなつもの。「臍(ホソ)の中に―生(ナ)れり/日本書紀(神代上訓)」

五種修法

ごしゅしゅほう [3] 【五種修法】
〔仏〕 密教で行う修法をその目的や行法によって五種に分けたもの。増益(ゾウヤク)法・息災法・敬愛(キヨウアイ)法・降伏(ゴウブク)法・鉤召(クシヨウ)法の五種。五種法。

五種法師

ごしゅほうし [3] 【五種法師】
〔仏〕 法華経法師品に説く仏道の師としての五つのあり方。受持・読経(ドキヨウ)・誦経(ズキヨウ)・解説(ゲセツ)・書写の各法師。

五種競技

ごしゅきょうぎ【五種競技】
the pentathlon.→英和

五種競技

ごしゅきょうぎ [3] 【五種競技】
五つの種目からなる陸上競技。男子では走り幅跳び・槍投げ.200メートル競走・円盤投げ.1500メートル競走,女子では100メートルハードル・砲丸投げ・走り高跳び・走り幅跳び.800メートル競走。ペンタスロン。
→七種競技
→十種競技

五種香

ごしゅこう [0] 【五種香】
(1)五種類の香を混ぜたもの。仏前に供える。
(2)〔供人が箱を首にかけた姿が五種香売りに似ていることから〕
お供をすること。「吉の野郎を―にして年玉物を持たせて出た/滑稽本・浮世風呂 3」

五穀

いつくさのたなつもの 【五種の穀物・五穀】
「五穀(ゴコク)」に同じ。いつつのたなつもの。「臍(ホソ)の中に―生(ナ)れり/日本書紀(神代上訓)」

五穀

ごこく [1] 【五穀】
(1)人間の主食となる代表的な五種の穀類。日本では米・麦・粟(アワ)・黍(キビ)(または稗(ヒエ))・豆をいう。いつつのたなつもの。
(2)穀物類の総称。「―豊穣(ホウジヨウ)を祈る」

五穀

ごこく【五穀】
cereals;grains.

五穀の神

ごこくのかみ 【五穀の神】
五穀をつかさどる神。保食神(ウケモチノカミ)・倉稲魂命(ウカノミタマノミコト)など。

五竜祭

ごりゅうさい [2] 【五竜祭】
陰陽師(オンヨウジ)の行なった,雨乞いの祭り。竜は雨をつかさどると考えられた。

五筆

ごひつ [1] 【五筆】
両手・両足および口に筆をくわえて文字を書くこと。弘法大師が始めたという。

五等爵

ごとうしゃく [2] 【五等爵】
公・侯・伯・子・男の五階級の爵位。中国周代,天子が諸侯に与えたという。五爵。

五等親

ごとうしん [2] 【五等親】
⇒五親等(ゴシントウ)

五箇の調べ

ごかのしらべ 【五箇の調べ】
琴(キン)の五種の奏法。掻手(カイデ)・片垂(カタタリ)・水宇瓶(スイウビヨウ)・蒼海波(ソウガイハ)・雁鳴(ガンメイ)の五つ。五箇の声。

五箇所商人

ごかしょしょうにん [4] 【五箇所商人】
江戸時代,糸割符(イトワツプ)制により生糸貿易を独占した京都・堺・長崎・江戸・大坂の五か所の商人。
→糸割符

五箇条の誓文

ごかじょうのせいもん ゴカデウ― 【五箇条の誓文】
慶応四年(1868)3月14日,明治天皇が神に誓うかたちで公布した維新政府の基本姿勢。由利公正・福岡孝弟の草案を木戸孝允らが修正。「広く会議を興し万機公論に決すべし」「上下心を一にして盛に経綸を行ふべし」「官武一途庶民に至る迄各其志を遂げ人心をして倦まざらしめん事を要す」「旧来の陋習(ロウシユウ)を破り天地の公道に基くべし」「智識を世界に求め大いに皇基を振起すべし」の五か条。

五箇荘

ごかのしょう 【五箇荘・五家荘】
九州山地の山間深く散在する山村。熊本県八代(ヤツシロ)郡泉村の久連子(クレコ)・椎原(シイバル)・仁田尾(ニタオ)・樅木(モミキ)・葉木(ハギ)の五地区。平家落人(オチウド)などの伝説があり,古い土俗を伝える。

五節

ごせつ [0][1] 【五節】
(1)「五節句」の略。
(2)「ごせち(五節)」に同じ。「―のかちんまゐる/御湯殿上(天文一三)」

五節

ごせち [0][1] 【五節】
〔「五節」は楽曲の五つの節(遅・速・本・末・中)という〕
(1)奈良時代以後,毎年新嘗祭(シンジヨウサイ)・大嘗祭(ダイジヨウサイ)の折に,その前後四日(一一月中(ナカ)の丑(ウシ)・寅(トラ)・卯(ウ)・辰(タツ)の日)にわたって行われた,五節の舞を中心とする儀式行事。丑の日は舞姫が参入し,夜,帳台の試みが行われ,寅の日は清涼殿で殿上(テンジヨウ)の淵酔(エンスイ)および夜は常寧(ジヨウネイ)殿で御前の試み,卯の日は舞姫の介添えの少女たちを御前に召す童女(ワラワ)御覧,辰の日は豊楽殿(ブラクデン)の前で,豊明(トヨノアカリ)の節会(セチエ)が催され,五節の舞が舞われる。天武天皇の代に始まるといわれ,平安時代には盛大に行われたが,のち大嘗祭の時のみとなり,室町時代には廃止された。ごせつ。
(2)「五節の舞姫」の略。

五節の局

ごせちのつぼね 【五節の局】
「五節所(ドコロ)」に同じ。

五節の淵酔

ごせちのえんすい 【五節の淵酔】
⇒淵酔(エンスイ)

五節の童女

ごせちのわらわ 【五節の童女】
五節の舞姫に付き添う少女。ごせちのわらわめ。「―なまめきたり/枕草子(九三・能因本)」

五節の舞

ごせちのまい 【五節の舞】
国風歌舞(クニブリノウタマイ)の一。大歌の伴奏により五節の舞姫が舞う。室町時代に廃(スタ)れたが江戸中期に復興,近代では大正・昭和の即位式典で改作された形で演じられた。

五節の舞姫

ごせちのまいひめ 【五節の舞姫】
五節の舞を舞う舞姫。舞姫は,新嘗祭は公卿から二人,殿上人(テンジヨウビト)・受領(ズリヨウ)から二人,大嘗祭の時は公卿から二人,殿上人・受領から三人出す。ごせち。

五節の試み

ごせちのこころみ 【五節の試み】
(1)「帳台(チヨウダイ)の試み」に同じ。
(2)「御前(ゴゼン)の試み」に同じ。

五節会

ごせちえ [3] 【五節会】
平安時代,宮中で行われた五つの節会。元日・白馬(アオウマ)・踏歌(トウカ)・端午(タンゴ)・豊明(トヨノアカリ)の各節会。

五節供

ごせっく [2] 【五節句・五節供】
一年間の重要な五つの節句。一月七日(人日(ジンジツ))・三月三日(上巳(ジヨウシ))・五月五日(端午(タンゴ))・七月七日(七夕(シチセキ))・九月九日(重陽(チヨウヨウ))の五つ。

五節句

ごせっく [2] 【五節句・五節供】
一年間の重要な五つの節句。一月七日(人日(ジンジツ))・三月三日(上巳(ジヨウシ))・五月五日(端午(タンゴ))・七月七日(七夕(シチセキ))・九月九日(重陽(チヨウヨウ))の五つ。

五節所

ごせちどころ 【五節所】
五節の折の五節の舞姫の控え所。内裏(ダイリ)常寧殿の四隅に設けた。ごせちのつぼね。

五節殿

ごせちどの 【五節殿】
〔五節の帳台の試みが,ここで行われたところから〕
常寧殿の異名。

五紀

ごき [1] 【五紀】
(1)歳月を秩序づける五つのもの。歳・月・日・星辰・暦数の五つ。
(2)一紀を12年としたときの五つの紀,すなわち60年。

五紀暦

ごきれき [2] 【五紀暦】
暦の一種。唐の郭献之らが作ったもので,日本では858年から四年間使われた。

五経

ごけい [0] 【五経】
⇒ごきょう(五経)

五経

ごきょう [0] 【五経】
儒教の教典のうち最も重要な五種の書。易経(エキキヨウ)(周易)・書経(尚書)・詩経(毛詩)・春秋(シユンジユウ)・礼記(ライキ)。漢の武帝の頃に作られた称。ごけい。「四書―」

五経博士

ごきょうはかせ [4] 【五経博士】
五経に精通し教授した学者。前漢の武帝の時に置かれた。日本書紀に,継体・欽明朝に百済より来日したという記録がある。

五経大全

ごきょうたいぜん 【五経大全】
中国,明の永楽帝の命により,胡広らが編纂した五経の注釈書。一五四巻。1415年刊。その解釈は科挙試験の基準となった。

五経正義

ごきょうせいぎ 【五経正義】
中国,唐の太宗の勅命によって作られた五経の注釈書。孔穎達(クエイダツ)・顔師古らが編纂。一七〇巻。653年完成。諸家の注釈書の中から優れたものを選び,それに従って詳細な説明を加えた。正統な解釈として広く重んぜられた。

五絶

ごぜつ [0] 【五絶】
(1)「五言(ゴゴン)絶句」の略。
(2)他より優れた五つのこと。
(3)五つの死因。縊(イ)・溺(デキ)・圧・凍・警の称。

五綱

ごこう [0][1] 【五綱】
〔仏〕 日蓮宗の教判。教(教えの内容),機(教えを受ける人の能力),時,国,序(教えを示す順序)の五つ。

五線

ごせん [0] 【五線】
楽曲を書き表すための五本の平行線。

五線紙

ごせんし [2] 【五線紙】
五線記譜法用の五線を印刷した紙。

五線紙

ごせんし【五線紙】
music paper;a music sheet.

五線記譜法

ごせんきふほう [5] 【五線記譜法】
五本の平行線と音符および各種の記号・標語を用いて,楽曲の音の高さや長さ,速度・表現法・演奏手法などを表す記譜法。一七世紀ヨーロッパで完成され,現在最も広く用いられている。

五線譜

ごせんふ [2] 【五線譜】
五線記譜法による楽譜。

五罪

ござい [1][0] 【五罪】
(1)五刑(笞(チ)・杖(ジヨウ)・徒(ズ)・流(ル)・死)に相当する罪。
(2)「五刑」に同じ。

五羖大夫

ごこたいふ 【五羖大夫】
⇒百里奚(ヒヤクリケイ)

五義

ごぎ 【五義】
〔国語(周語)〕
守るべき五つの正しい道。父は義,母は慈,兄は友,弟は恭,子は孝をいう。

五聖

ごせい [0][1] 【五聖】
中国古代の五人の聖人。尭(ギヨウ)・舜(シユン)・禹(ウ)・湯(トウ)・文王。

五聖楽

ごしょうらく ゴシヤウラク 【五常楽・五聖楽】
〔古くは「ごじょうらく」〕
雅楽の一。左方,平調(ヒヨウジヨウ)の新楽。文の舞。唐の太宗の作という四人舞で,仁義礼智信の五常に五声を配したといわれる。蛮絵装束を用いる。序・破・急の楽章を完備する。礼儀楽。
五常楽[図]

五股杵

ごこしょ [2] 【五鈷杵・五股杵】
金剛杵(コンゴウシヨ)の一種。両端が五個の股から成っている。五鈷。
→金剛杵

五胡

ごこ 【五胡】
中国の後漢末から晋の頃,西北方から中国本土に移住し,揚子江の北部一帯を占拠した,匈奴(キヨウド)・羯(ケツ)・鮮卑(センピ)・氐(テイ)・羌(キヨウ)の五種の民族。
→五胡十六国

五胡十六国

ごこじゅうろっこく [1][3] 【五胡十六国】
中国,四世紀初頭の晋末から439年の北魏による華北統一まで,華北に興亡した五胡および漢人の建てた王朝の総称。また,その時代。五胡および諸国は表の通り。
→五胡十六国[表]

五能線

ごのうせん 【五能線】
JR 東日本の鉄道線。秋田県東能代・青森県鰺ヶ沢(アジガサワ)・五所河原・川部間,147.2キロメートル。日本海岸に沿い,能代平野と津軽平野とを結ぶ。

五臓

ごぞう [0][1] 【五臓】
(1)漢方でいう,肝臓・心臓・脾臓・肺臓・腎臓の五つの内臓。
(2)全身。からだ。

五臓六腑

ごぞうろっぷ [4] 【五臓六腑】
(1)五臓と,大腸・小腸・胆・胃・三焦・膀胱(ボウコウ)の六腑とをいう。はらわた。内臓。「―にしみわたる」
(2)腹の中。心の中。「―の煮えかえるような思いをした」

五臭

ごしゅう [0][1] 【五臭】
(1)五種のにおい。羶(セン)(生肉のにおい)・焦(こげくさいにおい)・香(よいかおり)・腥(なまぐさいにおい)・朽(くさったにおい)。
(2)においのある五種の草木。薜茘(ヘイレイ)・白芷(ビヤクシ)・靡蕪(ビブ)・椒(シヨウ)・蓮(レン)。

五舎

ごしゃ [1] 【五舎】
平安時代,内裏にあって,女御(ニヨウゴ)・更衣(コウイ)などの居住した五つの殿舎。昭陽舎・淑景(シゲイ)舎・飛香(ヒギヨウ)舎・凝華(ギヨウカ)舎・襲芳(シホウ)舎のこと。

五色

ごしき [1][0] 【五色】
〔「ごしょく」とも〕
(1)五種類の色。多くは赤・青・黄・白・黒をさす。五彩。
(2)いろいろな種類。多種。
(3)ウリの異名。

五色

ごしょく [1][0] 【五色】
⇒ごしき(五色)

五色の

ごしき【五色の】
five-colored.

五色の水

ごしきのみず [1] 【五色の水】
〔仏〕 灌仏会に仏頂に注ぐ青・黄・赤・白・黒の五色の水。

五色の糸

ごしきのいと [1][1][5] 【五色の糸】
〔仏〕 昔,念仏信者が臨終の際に,阿弥陀像の手から自分の手へ掛け渡した青・黄・赤・白・黒の五色の糸。阿弥陀仏に導かれて極楽往生できるとされた。

五色の賤

ごしきのせん 【五色の賤】
律令制における賤民の総称。陵戸(リヨウコ)・官戸(カンコ)・家人(ケニン)・公奴婢(クヌヒ)・私奴婢(シヌヒ)の順に等級が分かれる。五賤。

五色の酒

ごしきのさけ [1] 【五色の酒】
色彩・比重を異にする五種の洋酒を,ひとつのコップに比重の大きい順に注ぎ,色彩の層を形成させた混合酒。ストローや細管を使って飲む。

五色塚古墳

ごしきづかこふん 【五色塚古墳】
兵庫県神戸市垂水区にある四世紀の前方後円墳。家形・蓋形・鰭付(ヒレツキ)埴輪が出土。

五色揚

ごしきあげ [3] 【五色揚(げ)】
いろいろな野菜を材料にした精進(シヨウジン)揚げ。

五色揚げ

ごしきあげ [3] 【五色揚(げ)】
いろいろな野菜を材料にした精進(シヨウジン)揚げ。

五色旗

ごしょっき ゴシヨク― [2] 【五色旗】
⇒ごしょくき(五色旗)

五色旗

ごしょくき [2][3] 【五色旗】
中華民国北京政府時代(1912-1928)の国旗。上から赤(漢)・黄(満)・藍(蒙)・白(回)・黒(西蔵(チベツト))の五色の横縞で五族共和を象徴。また旧満州国では五色旗は黄地の左肩に赤・藍・白・黒の四線を並べて五族協和と称した。

五色栄螺

ごしきさざえ [4] 【五色栄螺】
コシダカサザエの別名。

五色沼

ごしきぬま 【五色沼】
(1)福島県中北部,磐梯山北麓にある湖沼群の総称。磐梯山の大爆発(1888年)により檜原(ヒバラ)三湖とともに形成された。光の屈折の具合により湖面が五色に変化するといわれる。
(2)栃木県日光市西端,白根山の山中にある堰止め湖。

五色海老

ごしきえび [3] 【五色海老】
海産のエビ。体長40センチメートルに達する大形種。体形はイセエビに似る。体色は暗紫褐色の地に白や緑の縞(シマ)があり,美しい。食用にもなるが,剥製(ハクセイ)として装飾用にされる。熱帯・亜熱帯の海に分布。

五色素麺

ごしきそうめん [4] 【五色素麺】
卵・ユズ・抹茶などで五色に染め分けたそうめん。伊予の名産。

五色膾

ごしきなます [4] 【五色膾】
大根・人参などいろいろの色の物を混ぜ合わせ彩りを美しくした膾。

五色茶漬

ごしきちゃづけ [4] 【五色茶漬(け)】
江戸時代,五種類の菜と香の物を添えた茶漬け飯。洒落たものとして江戸で流行した。

五色茶漬け

ごしきちゃづけ [4] 【五色茶漬(け)】
江戸時代,五種類の菜と香の物を添えた茶漬け飯。洒落たものとして江戸で流行した。

五色革

ごしきがわ [0] 【五色革】
〔黒・紅・黄・緑・赭(アカ)の五色であるところから〕
「ハルシャ革」に同じ。

五色鳥

ごしきどり [3] 【五色鳥】
(1)キツツキ目ゴシキドリ科の鳥の総称。一般に,緑・青・黄・赤など,鮮やかな色彩を取り混ぜた羽色を有する。ずんぐりした体で,太い嘴(クチバシ)をもち,短く丈夫な脚には二本ずつ前後に向いた指がある。昆虫・果物などを食べる。七〇種以上あり,中南米・アフリカ・アジアの熱帯の森林にすむ。
(2){(1)}の一種。台湾・東南アジアに分布。

五色鶸

ごしきひわ [4] 【五色鶸】
スズメ目アトリ科の小鳥。全長約12センチメートル。白・黒・赤・紫褐色・黄などで彩られて美しい。鳴き声がよく飼い鳥にもする。ヨーロッパ・北アフリカから中央アジアに分布。金鈴鳥。

五苦

ごく [1] 【五苦】
〔仏〕 人間界の五つの苦しみ。生・老・病・死の四苦に愛別離苦を加えたもの。また,生老病死・愛別離・怨憎会(オンゾウエ)・求不得(グフトク)・五陰盛(ゴオンジヨウ)をいう。

五菓

ごか [1] 【五果・五菓】
五種のくだもの。棗(ナツメ)・李(スモモ)・杏(アンズ)・桃・栗。

五菜

ごさい [0] 【五菜】
(1)韮(ニラ)・薤(ラツキヨウ)・山葵(ワサビ)・葱(ネギ)・藿(マメ)の五種の野菜の総称。
(2)五種の料理。「二汁―」

五葉

ごよう [0] 【五葉】
「五葉松(ゴヨウマツ)」の略。

五葉松

ごようまつ [2] 【五葉松】
マツ科の常緑高木。山地に生え,また庭木・盆栽とする。樹皮は暗褐色。針形の葉が五本ずつ束になってつく。松かさは卵状長楕円形。ゴヨウノマツ。ヒメコマツ。

五葉豆

ごばまめ [2] 【五葉豆】
雁食豆(ガンクイマメ)の別名。

五葬

ごそう [0] 【五葬】
五種の葬儀の方法。土葬・火葬・水葬・野葬・林葬をいう。

五葷

ごくん [0][1] 【五葷】
臭気の強い五種の野菜。仏家では大蒜(ニンニク)・小蒜(ヒル)・興渠(ニラ)・慈葱(ネギ)・茖葱(ラッキョウ)の五種,道家では韮(ニラ)・薤(オオニラ)・蒜(ニンニク)・蕓薹(アブラナ)・胡荽(コエンドロ)の五種をいい,これを食べると淫欲(インヨク)・憤怒(フンヌ)が起こるとして禁じる。五辛(ゴシン)。

五薬

ごやく [1] 【五薬】
代表的な五種の薬の材料。草・木・虫・石・穀。一説に草・木・金・石・穀。

五蘊

ごうん [0][1] 【五蘊】
〔仏〕
〔「蘊」は梵語 skandha の訳で,集まったものの意〕
諸存在を構成する物質的・精神的五つの要素。色(シキ)・受・想・行・識の総称。色は物質的存在,受は事物を感受する心の働き,想は事物を思い描く心の働き,行は心の意志的働き,識は識別・判断する心の働き。五陰(ゴオン)。五衆(ゴシユ)。

五虫

ごちゅう [0] 【五虫】
〔孔子家語(執轡)〕
五種の生物。鱗虫(リンチユウ)・羽虫・毛虫・甲虫・裸虫をいう。

五衆

ごしゅ [1] 【五衆】
〔仏〕
(1)出家を五種類に分けたもの。比丘(ビク)・比丘尼(ビクニ)・式叉摩那(シキシヤマナ)・沙弥(シヤミ)・沙弥尼の五種。
(2)五蘊(ゴウン)の旧訳。

五行

ごぎょう [0][1] 【五行】
(1)中国古来の哲理で,万物を組成する五つの元になる気。木・火・土・金・水の称。五行のおのおのを,兄(エ)・弟(ト)の二つずつに配してできたのが十干(ジツカン)である。
(2)〔仏〕 菩薩が修行する五つの行法。大乗起信論では布施(フセ)・持戒(ジカイ)・忍辱(ニンニク)・精進(シヨウジン)・止観(シカン)の五つの修行。涅槃経は別説をあげる。
→六波羅蜜
(3)「五行の陣」に同じ。

五行の陣

ごぎょうのじん 【五行の陣】
五行説に基づく陣立て。地形に応じて,方・円・曲・直・鋭の五つの陣形をしく。

五行易

ごぎょうえき [2] 【五行易】
易の六十四卦(ケ)に五行を配して人事の吉凶を占うもの。

五行説

ごぎょうせつ [2] 【五行説】
中国古来の世界観。木・火・土・金・水の五つの要素によって自然現象・社会現象を解釈する説。五行相勝(相剋)は火・水・土・木・金の順に,後者が前者に打ち勝つことで循環するとし,戦国時代の鄒衍(スウエン)などが説いた。五行相生(ソウシヨウ)は木・火・土・金・水の順に,前者が後者を生み出すことで循環するとし,前漢の劉向などが説いた。

五街道

ごかいどう [2] 【五街道】
江戸時代,江戸を起点とする主要な五つの陸上交通路。東海道・中山道・奥州街道・甲州街道・日光街道をいう。
→街道

五衛府

ごえふ [2] 【五衛府】
律令制で,衛門府・左衛士府・右衛士府・左兵衛府・右兵衛府の総称。五府。
→衛府

五衣

いつぎぬ 【五衣】
平安時代,男子が参内するときの正式の装束。袍(ウエノキヌ)・下襲(シタガサネ)・半臂(ハンピ)・単(ヒトエ)・引倍木(ヒキヘギ)の五種でひとそろい。

五衰

ごすい [0] 【五衰】
〔仏〕 天人が死ぬ前にその身体に現れるという五種のおとろえの相。涅槃経では衣服垢穢・頭上華萎・身体臭穢・腋下汗流・不楽本座の五種。これを大の五衰とし,さらに小の五衰を説く経典もある。天人の五衰。

五覇

ごは [1] 【五覇】
中国,春秋時代の五人の覇者。斉の桓公(カンコウ)・晋(シン)の文公・楚(ソ)の荘王・呉王闔閭(コウリヨ)・越(エツ)王勾践(コウセン)の総称。呉・越を除いて秦の穆公(ボクコウ)・宋の襄公(ジヨウコウ)を加えたり,楚の荘王を呉王夫差(フサ)に代えていうこともある。

五見

ごけん [0][1] 【五見】
〔仏〕 仏教の教義に反する五つの誤った考え。自己の実在を考える我見と周囲のものが自己に所属すると考える我所見を合わせた身見,自己の死後の永続を信じる常見と死後の断絶を信じる断見を合わせた辺見,因果の道理を否定する邪見,誤った見解を信じる見取見(ケンジユケン),誤った宗教的行為を信じる戒取見(カイジユケン)。

五親等

ごしんとう [2] 【五親等】
親等の一。本人またはその配偶者から五世を隔てた人との親族関係。曾祖父母の祖父母,いとこの子など。五等親。

五角

ごかく【五角(形)】
a pentagon.→英和
⇒五辺形.

五角形

ごかっけい ゴカク― [2] 【五角形】
⇒ごかくけい(五角形)

五角形

ごかくけい [2][3] 【五角形】
五つの辺で囲まれた平面図形。五辺形。

五言

ごごん [0][1] 【五言】
漢詩で一句が五字から成っているもの。五言詩。
→七言(シチゴン)

五言古詩

ごごんこし [4] 【五言古詩】
五字を一句として作られている古詩。五古。
→古詩

五言律

ごごんりつ [2] 【五言律】
「五言律詩」の略。

五言律詩

ごごんりっし [4] 【五言律詩】
一句五字,八句から成る近体詩。五律。五言律。
→律詩

五言排律

ごごんはいりつ [4] 【五言排律】
五字を一句として作られている排律。
→排律

五言絶句

ごごんぜっく [4] 【五言絶句】
一句五字,四句から成る近体詩。五絶。
→絶句

五説経

ごせっきょう [2] 【五説経】
説経節の代表的な五つの曲目。古くは「苅萱(カルカヤ)」「俊徳丸」「小栗判官」「三荘(サンシヨウ)太夫」「梵天(ボンテン)国」をさしたが,のちには,「苅萱」「三荘太夫」「信田(シノダ)妻」「梅若」「愛護若(アイゴノワカ)」をいう。

五調

ごちょう [1] 【五調】
「五調子(ゴチヨウシ)」の略。

五調子

ごちょうし [2] 【五調子】
雅楽の基礎となる五つの調子。壱越(イチコツ)調・平調(ヒヨウジヨウ)・双調・黄鐘(オウシキ)調・盤渉(バンシキ)調。五調。

五識

ごしき [1] 【五識】
〔仏〕 眼識・耳識(ニシキ)・鼻識・舌識・身識の五つの総称。目・耳・鼻・舌・身の五根(感覚)のそれぞれに生ずる認識作用。

五賢帝

ごけんてい [2] 【五賢帝】
ローマ帝国の最盛期に在位(96-180)した五人の優れた皇帝。ネルバ・トラヤヌス・ハドリアヌス・アントニヌス=ピウス・マルクス=アウレリウス。

五賤

ごせん 【五賤】
「五色(ゴシキ)の賤(セン)」の略。

五趣

ごしゅ [1] 【五趣】
⇒五道(ゴドウ)

五車

ごしゃ [1] 【五車】
〔荘子(天下)〕
五台の車に積むほどの多くの書物。「―にあまる蠹紙(トシ)堆裏に/吾輩は猫である(漱石)」

五車韻瑞

ごしゃいんずい 【五車韻瑞】
中国の韻書。一六〇巻。明の凌稚隆の撰。「韻府群玉」にならって経・史・子・集・賦の五部に分け,熟語と出典を示す。

五輪

ごりん [0] 【五輪】
(1)〔仏〕
 (ア)人間の両手・両膝・頭。五体。
 (イ)密教で,万物を構成する地・水・火・風・空の五大を,欠けるところのない輪にたとえていう。
 (ウ)「五輪塔」に同じ。
(2)近代オリンピックの大会旗に描かれた五つの輪。また,オリンピック。「―大会」「―種目」

五輪の塔

ごりんのとう [5] 【五輪の塔】
⇒五輪塔(ゴリントウ)

五輪九字明秘密釈

ごりんくじみょうひみつしゃく 【五輪九字明秘密釈】
仏書。覚鑁(カクバン)の著書。一巻。阿弥陀仏は大日如来が示す一つのあり方という立場から,真言密教における浄土信仰を主張したもの。

五輪卒塔婆

ごりんそとば [5] 【五輪卒塔婆】
⇒五輪塔(ゴリントウ)

五輪塔

ごりんとう [0] 【五輪塔】
密教で説く五大を表す五つの形から成る塔。地輪(四角)・水輪(円)・火輪(三角)・風輪(半月形)・空輪(宝珠形)の順に積み上げる。各面に五大の種子(シユジ)を刻む。平安中期以後,供養塔として用い,鎌倉以後,墓標として広く用いられた。五輪。五輪卒塔婆。法界塔(ホツカイトウ)。
五輪塔[図]

五輪成身

ごりんじょうしん [4] 【五輪成身】
五輪観を体得して大日如来と一つになること。

五輪旗

ごりん【五輪旗】
the Olympic flag.五輪大会 the Olympic games.

五輪旗

ごりんき [2] 【五輪旗】
五大陸を表す五つの輪を描いた近代オリンピックの旗。

五輪書

ごりんのしょ 【五輪書】
兵法書。宮本武蔵著。五巻。1643年頃成立。五輪すなわち地・水・火・風・空になぞらえて五部に分け,兵法の奥義を述べる。

五輪花

ごりんばな [2] 【五輪花】
レンプクソウの別名。

五輪観

ごりんかん [2] 【五輪観】
〔仏〕 密教で地・水・火・風・空の五大を自己の膝・臍(ヘソ)・胸・眉間・頭頂に配し,自分と大日如来が同一であることを体現する修行法。五字厳身観。五輪成身(ジヨウシン)観。

五辛

ごしん [1] 【五辛】
「五葷(ゴクン)」に同じ。

五辺形

ごへんけい【五辺形(の)】
a pentagon (pentagonal).→英和

五辺形

ごへんけい [2] 【五辺形】
「五角形(ゴカクケイ)」に同じ。

五逆

ごぎゃく [0][1] 【五逆】
(1)〔仏〕 五つの最も重い罪。小乗では殺母・殺父・殺阿羅漢・出仏身血(仏身を傷つけること)・破和合僧(教団を乱すこと)をいう。大乗では,寺塔や経像などの破壊,三乗の教法をそしること,出家者の修行を妨げること,小乗の五逆の一つを犯すこと,業報を無視して悪行をなすことをいう。五逆罪。
(2)主君・父・母・祖父・祖母を殺す罪。

五逆罪

ごぎゃくざい [3] 【五逆罪】
⇒五逆(1)

五運

ごうん [1] 【五運】
(1)五行(ゴギヨウ)の運行。
(2)暦で,木・火・土・金・水の五星の称。

五道

ごどう [0][1] 【五道】
〔仏〕 六道から修羅道を除いた,地獄・餓鬼・畜生・人間・天上の五つの世界。五悪道。五趣。

五道の冥官

ごどうのみょうかん 【五道の冥官】
〔仏〕 閻魔王の臣で,地獄で五道の衆生の罪を裁くという役人。

五郎

ごろう ゴラウ 【五郎】
歌舞伎舞踊の一。長唄。本名題「八重九重花姿絵」の九変化の一。三升屋二三治作詞,一〇世杵屋六左衛門作曲。1841年江戸中村座初演。曾我の五郎の郭通いを描く。雨の五郎。

五郎八茶碗

ごろはちぢゃわん [5] 【五郎八茶碗】
普通よりもやや大きめの,呉須手(ゴスデ)の粗製の飯茶碗。
〔江戸初期,肥前の陶工高原五郎七が造り出し,その名が訛(ナマ)ったとも,五郎七の弟の五郎八が造ったからともいう〕

五郎助

ごろすけ [2] 【五郎助】
〔鳴き声を「五郎助ほうほう」と聞きなしたことから〕
フクロウの異名。

五部

ごぶ [1] 【五部】
(1)小乗仏教の各部派で,律の漢訳された法蔵部・説一切有部(セツイツサイウブ)・化地部・大衆部(ダイシユブ),戒本のみ訳された飲光部(オンコウブ)をいう。それぞれの律は四分律・十誦律・五分律・摩訶僧祇(マカソウギ)律・解脱(ゲダツ)律。五部律。小乗五部。
(2)密教で金剛界を五つに分けたもの。仏部・金剛部・蓮華部・宝部・羯磨(カツマ)部の総称。

五部大乗経

ごぶだいじょうきょう 【五部大乗経】
天台大師が選んだ五部の重要な大乗経典。華厳(ケゴン)・大集(ダイジユウ)・般若(ハンニヤ)・法華(ホケ)・涅槃(ネハン)の五経。五部の大乗経。

五部書

いつとものふみ 【五部書】
(1)五種の書を合わせて一組としたもの。
(2)五経(ゴキヨウ)の異名。

五部神

いつとものおのかみ イツトモノヲ― 【五伴緒神・五部神】
記紀神話で,瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)の降臨に従った五神。天児屋命(アマノコヤネノミコト)・太玉命(フトダマノミコト)・天鈿女命(アマノウズメノミコト)・石凝姥命(イシコリドメノミコト)・玉祖命(タマノオヤノミコト)。五伴緒(イツトモノオ)。

五酸化二燐

ごさんかにりん ゴサンクワ― [4] 【五酸化二燐】
リンを十分な量の空気または酸素の中で燃焼させると得られる白色の粉末。気体および低温安定型結晶中では P�O�� の分子として存在するが,化学式は P�O� と記すことが多い。水と激しく反応してリン酸を生じる。強力な脱水剤・乾燥剤として用いられる。五酸化リン。十酸化四リン。無水リン酸。

五里霧中

ごりむちゅう [1] 【五里霧中】
〔「後漢書(張楷伝)」から。五里にもわたる深い霧の中に居る,の意〕
方角が分からなくなってしまうこと。物事の様子がまったく分からず,方針や見込みが立たないこと。

五里霧中である

ごりむちゅう【五里霧中である】
be quite in the dark;→英和
be utterly bewildered.

五重

ごじゅう [0] 【五重】
同じもの,あるいは同じ種類や似た形のものが五つ重なっていること。

五重

いつえ [2] 【五重】
(1)五枚重ねること。ごじゅう。
(2)「五重襲(イツエガサネ)」に同じ。
(3)「五重の扇(オウギ)」の略。

五重の

ごじゅう【五重の】
five-fold.‖五重奏[唱]a quintet.五重の塔 a five-storied pagoda.

五重の唐衣

いつえのからぎぬ 【五重の唐衣】
五重襲(イツエガサネ)の唐衣。

五重の扇

いつえのおうぎ 【五重の扇】
板数七,八枚を一重扇というのに対し,その五倍ほどの板数のある檜扇(ヒオウギ)。

五重唯識

ごじゅうゆいしき [4][0] 【五重唯識】
〔仏〕 法相(ホツソウ)宗で,唯識の道理を段階的に五種に区別して示したもの。これらを順次観じて,すべての存在が心の作用にすぎないことを悟るに至る。五重唯識観。

五重唱

ごじゅうしょう [2] 【五重唱】
五つの声部による重唱。普通,ソプラノ二名,アルト・テノール・バス各一名で構成。クインテット。

五重塔

ごじゅうのとう [5][4] 【五重塔】
(1)五層の仏塔。地・水・火・風・空の五大をかたどったもの。
(2)書名(別項参照)。

五重塔

ごじゅうのとう ゴヂユウノタフ 【五重塔】
小説。幸田露伴作。1891年(明治24)〜92年新聞「国会」に連載。五重塔建立のためにすべてをかける大工の情熱と執念を描く。男性的な理想を描く芸道小説。

五重奏

ごじゅうそう [2] 【五重奏】
室内楽の演奏形式の一。五つの声部から成る独奏楽器の合奏。弦楽四重奏に,弦楽器・管楽器・ピアノなどを一声部加える。クインテット。

五重相伝

ごじゅうそうでん [4][0] 【五重相伝】
〔仏〕
〔五種類の仏教書を伝えるところから〕
浄土宗で,信仰の確定を証明し,正式に仏法を伝える儀式。元来は出家のためのもので,のちに在家や死者のための儀式も生じた。

五重相対

ごじゅうそうだい [4][0] 【五重相対】
〔仏〕 日蓮宗の教義で,五綱の教綱における教相の説明。仏教と非仏教,大乗と小乗,権教と実教,本門と迹門,表面化している教えとその奥に示されている観心のそれぞれ対比を内外(ナイゲ)・大小・権実・本迹・教観の各相対と呼び,本門の奥に示される観心を最高の教えとする。
→五綱

五重襲

いつえがさね [4] 【五重襲】
袿(ウチキ)を五枚重ねて着ること。また,袖口と褄(ツマ)に中陪(ナカベ)を加えて,五枚重ね着したように見せたもの。

五金

ごきん [1] 【五金】
金属の代表的なもの五つ。金・銀・銅・鉄・スズをいう。

五鈷

ごこ [1] 【五鈷】
「五鈷杵(ゴコシヨ)」に同じ。

五鈷杵

ごこしょ [2] 【五鈷杵・五股杵】
金剛杵(コンゴウシヨ)の一種。両端が五個の股から成っている。五鈷。
→金剛杵

五鈷鈴

ごこれい [2] 【五鈷鈴】
五鈷杵(ゴコシヨ)の一端に鈴をつけたもの。金剛鈴の一種。

五銖銭

ごしゅせん [0] 【五銖銭】
中国,前漢の武帝のときに鋳造された銅銭。「五銖」の銘をもつ。隋代まで使用された。

五鍛冶

ごかじ [1] 【五鍛冶】
京都に在住し,禁裏の御用にたずさわった五人の刀工。丹波守吉道・近江守源久道・近江守一竿子忠綱・伊賀守来金道・信濃守源信吉。

五門

ごもん [1] 【五門】
⇒五摂家(ゴセツケ)

五陰

ごおん 【五陰】
〔仏〕
〔梵 skandha の古い訳語〕
「五蘊(ゴウン)」に同じ。「現在の―未来に去らず/慈雲法語」

五陰盛苦

ごおんじょうく 【五陰盛苦】
〔仏〕 八苦の一。五蘊(ゴウン)に執着することから生じる苦しみ。五盛陰苦。

五障

ごしょう [0][1] 【五障】
〔仏〕
(1)女性は,女性であるが故に梵天(ボンテン)・帝釈(タイシヤク)天・魔王・転輪聖王(ジヨウオウ)・仏身の五つの地位を得ることができないということ。五つの障(サワ)り。五礙(ゴゲ)。
(2)修行の妨げとなる五つの障害。煩悩障(ボンノウシヨウ)・業障(ゴツシヨウ)・生障(シヨウシヨウ)・法障(ホツシヨウ)・所知障。五礙。
(3)悟りの智慧を得るための五力を妨げる欺・怠・瞋・恨・怨。五礙。

五障三従

ごしょうさんじゅう [0] 【五障三従】
女性の宿命とされる,五障と三従。
→三従

五雑俎

ござっそ 【五雑俎】
〔「五雑組」とも〕
中国,明末の随筆集。一六巻。謝肇淛(シヤチヨウセイ)著。天・地・人・物・事の五類に分け,自然や社会のさまざまな現象について独特の新鮮な感覚で筆記したもの。明代の政治・経済・社会を知る資料。

五離日

ごりにち [2] 【五離日】
暦注の一。婚礼・旅立ち・契約などを忌む日。申(サル)の日と酉(トリ)の日をいう。

五雲

ごうん [1] 【五雲】
(1)五色(青・赤・黄・白・黒)の雲。いつつの雲。
(2)「五雲の車」の略。

五雲の車

ごうんのくるま 【五雲の車】
中国で,五色の雲を描いた貴人の乗る車。天子の乗り物。「―に召され/太平記 37」

五面体

ごめんたい【五面体】
a pentahedron.→英和

五音

ごいん [1][0] ―イン 【五音】 ・ ―ヰン 【五韻】
(1)中国・日本の音楽の理論用語。音階や旋法の基本となる五つの音。各音は低い方から順に宮(キユウ)・商(シヨウ)・角(カク)・徴(チ)・羽(ウ)と呼ばれ,基本型としては洋楽のドレミソラと同様の音程関係になる。五音(ゴオン)。五声(ゴセイ)。《五音》
(2)音声の調子。ねいろ。また,こわね。「―を聞きて占ふ事分きて妙なり/浮世草子・好色万金丹」
(3)五十音図の各行の五つの仮名によって表される音。ごおん。
(4)中国の音韻学で,喉音・顎音・舌音・歯音・唇音の称。

五音

ごおん [1] 【五音】
(1)「ごいん(五音)」に同じ。
(2)世阿弥(ゼアミ)が用いた能の用語。謡(ウタイ)の内容による五つの謡い方。祝言・幽曲・恋慕・哀傷・闌曲(ランギヨク)。また,それを記した書(二巻)。

五音図

ごいんず 【五音図】
五十音図の古称。

五音図

ごおんず [2] 【五音図】
五十音図の古名。

五音相通

ごおんそうつう [1] 【五音相通】
⇒五韻相通(ゴインソウツウ)

五音音階

ごおんおんかい [4] 【五音音階】
一オクターブの中に五つの音をもつ音階。日本・東洋音楽に多く見られ,五音の音程関係により各種がある。
→民謡音階
→都節(ミヤコブシ)音階
→律(リツ)音階
→琉球音階

五韻

ごいん [1][0] ―イン 【五音】 ・ ―ヰン 【五韻】
(1)中国・日本の音楽の理論用語。音階や旋法の基本となる五つの音。各音は低い方から順に宮(キユウ)・商(シヨウ)・角(カク)・徴(チ)・羽(ウ)と呼ばれ,基本型としては洋楽のドレミソラと同様の音程関係になる。五音(ゴオン)。五声(ゴセイ)。《五音》
(2)音声の調子。ねいろ。また,こわね。「―を聞きて占ふ事分きて妙なり/浮世草子・好色万金丹」
(3)五十音図の各行の五つの仮名によって表される音。ごおん。
(4)中国の音韻学で,喉音・顎音・舌音・歯音・唇音の称。

五韻相通

ごいんそうつう [1][0] 【五韻相通】
(1)昔の音韻学の用語。五十音図が考え出されて以後,音韻変化を説明するために,五十音図の同じ行の音は互いに通じ合うとする考え方で,悉曇(シツタン)学の影響を受けたもの。「けけれ」と「こころ」,「いを」と「うを」の類を説明するのに使われた。現在ではそれぞれの変化の由来が明らかになったものが多く,一定の限度内では音韻変化の現象の一つとして認められるものの,全体としてはこの説は行われなくなっている。同音相通。同紐相通。
(2)和歌・連歌で,句の移り目に五十音図の同行の字を置いて,音調を整える技法。

五風十雨

ごふうじゅうう [4] 【五風十雨】
〔五日に一度風が吹き,一〇日に一度雨が降る意〕
気候が順調なこと。また,天下が穏やかに治まっていること。

五香

ごこう [0][1] 【五香】
(1)〔仏〕 密教で護摩などの儀式に用いる五種の香。経典や儀式によって組み合わせが変わるが,沈香(ジンコウ)・栴檀(センダン)・丁子(チヨウジ)・鬱金(ウコン)・竜脳などが主なもの。
(2)江戸時代,小児に与えた胎毒下しの薬。栴檀・鶏舌・沈水香・丁子香・安息香の五種とするほか諸説ある。

五香粉

ウーシャンフン [3] 【五香粉】
〔中国語〕
ウイキョウ・シナモン・サンショウ・チョウジ・ハッカク{(3)}などを混ぜ合わせた,中国料理の代表的な混合香辛料。

五馬

ごば [1] 【五馬】
〔中国,漢代に,大守の馬車は四頭立てで,他に一頭の馬を添えたことから〕
大守(国守)の異名。

五黄

ごおう [0] 【五黄】
陰陽道(オンヨウドウ)の九星の一。五行では土に属し,本位は中央とする。日本では,五黄の寅年生まれの人は,特に気が強いという俗信がある。

五鼎

ごてい [0] 【五鼎】
五つのかなえ。昔,中国で大夫(タイフ)の祭りにそれぞれに牛・羊・豕(シ)・魚・麋(ビ)の五種の肉を盛って神に供えた。

五齢

ごれい [0] 【五齢】
昆虫の幼虫が四回目の脱皮をしてから次の脱皮をするまでの期間。蝶・蛾の多くでは幼虫の最終齢に相当する。

い ヰ [1] 【井】
(1)井戸。掘り井戸。
(2)泉や地下水をためた水汲み場。「安積香山影さへ見ゆる山の―の/万葉 3807」

せい [1] 【井】
(1)いど。い。また,いげた。
(2)二十八宿の一。南方の星宿。井宿。ちちりぼし。

井の中

いのなか ヰ― [1] 【井の中】
(1)井戸の中。狭い社会のたとえ。「―の蛙(カワズ)」
→い(井)
(2)〔女房詞〕
水。おひや。

井の許草

いのもとそう ヰノモトサウ [0] 【井の許草】
イノモトソウ科の夏緑性シダ。井戸のまわりや石垣などに多い。葉は根茎上に多数つく。葉身は細く,羽状に分裂して長細い線形の羽片に分かれる。羽片の縁が下面に浅く折れこんで,その間に胞子嚢(ノウ)をつくる。漢名,鳳尾草。

井の頭線

いのかしらせん ヰノカシラ― 【井の頭線】
京王帝都電鉄の鉄道線。東京都渋谷・吉祥寺間,12.8キロメートル。

井上

いのうえ ヰノウヘ 【井上】
姓氏の一。

井上でん

いのうえでん ヰノウヘ― 【井上でん】
(1788-1869) 江戸後期,久留米絣(クルメガスリ)の創始者。筑後の人。

井上光晴

いのうえみつはる ヰノウヘ― 【井上光晴】
(1926-1992) 小説家。旧満州旅順生まれ。日本共産党を批判した「書かれざる一章」以降,戦後社会の矛盾を批判的に描く。「虚構のクレーン」「地の群れ」「心優しき反逆者たち」など。

井上円了

いのうええんりょう ヰノウヘヱンレウ 【井上円了】
(1858-1919) 仏教哲学者。新潟県生まれ。東大卒。号,甫水。仏教・東洋哲学の新解釈に努めた。哲学館(現在の東洋大学)を創立。著「仏教活論」「仏教哲学系統論」「妖怪学講義」など。

井上剣花坊

いのうえけんかぼう ヰノウヘケンクワバウ 【井上剣花坊】
(1870-1934) 川柳作家。山口県萩の生まれ。本名,幸一。川柳の革新に貢献。

井上勝

いのうえまさる ヰノウヘ― 【井上勝】
(1843-1910) 日本の鉄道創設期の行政官・技術者。長門の人。「鉄道の父」と称される。鉄道国有論者。

井上勤

いのうえつとむ ヰノウヘ― 【井上勤】
(1850-1928) 翻訳家。英・仏・独語を修め,大蔵省・文部省の翻訳係を務める。小説多数を翻訳し西洋文学の移入に貢献。

井上哲次郎

いのうえてつじろう ヰノウヘテツジラウ 【井上哲次郎】
(1855-1944) 哲学者。福岡県生まれ。東大教授。東洋哲学の考究,ドイツ観念論哲学の移植に努めるとともに,国粋主義的立場からキリスト教を排撃。「新体詩抄」の編著者の一人。主著「日本朱子学派之哲学」「日本陽明学派之哲学」「哲学字彙」

井上因碩

いのうえいんせき ヰノウヘ― 【井上因碩】
江戸幕府碁所四家の一。江戸前期から昭和期まで一六代を数え,二代より因碩を名のる。初代(1582-1630)は,名は中村道碩。本因坊算砂の弟子。

井上士朗

いのうえしろう ヰノウヘシラウ 【井上士朗】
(1742-1812) 江戸後期の俳人。尾張の人。別号,枇杷園(ビワエン)など。名古屋の産科医。加藤暁台(キヨウタイ)の門人。連句に長じ,また国学・絵画・平曲にも通じた。著「枇杷園七部集」「枇杷園随筆」など。

井上成美

いのうえしげよし ヰノウヘ― 【井上成美】
(1889-1975) 海軍軍人。大将。宮城県生まれ。軍務局長・第四艦隊長官・海軍次官などを歴任。米内光政らと日独伊三国同盟に反対。また海軍の空軍化を力説。最後の海軍大将。

井上成美

いのうえせいび ヰノウヘ― 【井上成美】
⇒井上成美(シゲヨシ)

井上播磨掾

いのうえはりまのじょう ヰノウヘ― 【井上播磨掾】
(1632-1685?) 江戸前期の浄瑠璃の太夫。京都の人。虎屋源太夫に学び,播磨節を開き,上方浄瑠璃を中興。
〔一説に1677年没〕

井上文雄

いのうえふみお ヰノウヘフミヲ 【井上文雄】
(1800-1871) 江戸後期の国学者・歌人。号,歌堂。江戸の人。田安家侍医。岸本由豆流(ユズル)に国学を学び,和歌をよくした。著「伊勢の家苞(イエヅト)」,家集「調鶴集」など。

井上日召

いのうえにっしょう ヰノウヘニツセウ 【井上日召】
(1886-1967) 国家主義者。群馬県生まれ。本名は昭。1931年(昭和6)右翼青年を集め,血盟団を組織して国家改造を唱え,翌年団琢磨・井上準之助を暗殺させた。

井上正夫

いのうえまさお ヰノウヘマサヲ 【井上正夫】
(1881-1950) 俳優。愛媛県生まれ。本名は小坂勇一。伊井蓉峰(ヨウホウ)一座に加入。1936年(昭和11)中間演劇を唱えて井上演劇道場を創設,多くの俳優・劇作家を育てた。

井上正鉄

いのうえまさかね ヰノウヘ― 【井上正鉄】
(1790-1849) 江戸後期,禊(ミソギ)教の教祖。館林藩士。幼名,安藤喜三郎。三宅島に流刑され没した。
→禊教

井上毅

いのうえこわし ヰノウヘコハシ 【井上毅】
(1843-1895) 政治家。熊本藩士。伊藤博文の下で大日本帝国憲法・皇室典範の起草にあたった。その他,教育勅語・軍人勅諭など多くの勅令・法令の起草に関与。

井上流

いのうえりゅう ヰノウヘリウ 【井上流】
(1)日本舞踊の一流派。上方舞の一流で,江戸後期,京都の初世井上八千代が創始。
(2)砲術の一派。祖は井上外記(ゲキ)正継(?-1646)。井上外記流。

井上準之助

いのうえじゅんのすけ ヰノウヘ― 【井上準之助】
(1869-1932) 銀行家・政治家。大分県生まれ。帝国大学法科大学卒。日銀総裁・蔵相となり財政問題に対処,1930年(昭和5)浜口内閣蔵相として金解禁を行う。血盟団員小沼正に暗殺された。

井上真改

いのうえしんかい ヰノウヘ― 【井上真改】
⇒真改(シンカイ)

井上蘭台

いのうえらんだい ヰノウヘ― 【井上蘭台】
(1705-1761) 江戸中期の儒学者。名は通煕,字(アザナ)は子叔。林鳳岡門人。岡山藩儒。折衷学の基礎を築く。門人に井上金峨がいる。

井上通女

いのうえつうじょ ヰノウヘツウヂヨ 【井上通女】
(1660-1738) 江戸前・中期の歌人。和漢の学に通じ,書・詩歌をよくした。著「東海紀行」「江戸日記」

井上通泰

いのうえみちやす ヰノウヘ― 【井上通泰】
(1866-1941) 国文学者・歌人。兵庫県生まれ。実弟に柳田国男・松岡映丘らがいる。号,南天荘。帝国大学医科大学卒。眼科医であったが,早くから和歌を学び桂園派歌人として知られる。著「南天荘歌集」「万葉集新考」「播磨風土記新考」など。

井上金峨

いのうえきんが ヰノウヘ― 【井上金峨】
(1732-1784) 江戸中期の儒学者。江戸の人。名は立元。別号,考槃翁・柳塘閑人。仁斎学・徂徠学・朱子学などを兼学,のち独立していわゆる折衷学を唱えた。訓詁は漢唐,義理は宋明,詩文は唐宋諸家に拠(ヨ)った。

井上靖

いのうえやすし ヰノウヘ― 【井上靖】
(1907-1991) 小説家。旭川生まれ。京大卒。行動的なニヒリストを描く「闘牛」で芥川賞受賞。「氷壁」などの中間小説で現代社会の問題点を追究。歴史小説に「天平の甍」「敦煌」など。

井上頼圀

いのうえよりくに ヰノウヘ― 【井上頼圀】
(1839-1914) 幕末・明治の国学者。江戸の人。学習院教授。平田銕胤(カネタネ)に師事。皇典講究所を創立。「古事類苑」の編集に携わる。編著「越州考」「皇統略記」など。

井上馨

いのうえかおる ヰノウヘカヲル 【井上馨】
(1835-1915) 政治家。長州の人。通称を聞多。討幕運動に活躍。第一次伊藤内閣の外相として条約改正に尽力,また極端な欧化政策を推進。のち農相・内相・蔵相などを歴任。元老として,政財界に重きをなした。

井之頭公園

いのかしらこうえん ヰノカシラコウヱン 【井之頭公園】
東京都,武蔵野・三鷹両市にまたがる,湧水池の井之頭池を中心とした自然公園。もと皇室の御料林。池水はかつての神田上水の水源。井の頭公園。東京都井之頭恩賜公園。

井井

せいせい [0] 【井井】 (ト|タル)[文]形動タリ
きちんと整って秩序のあるさま。整整。「―と条理あらしめ/雪中梅(鉄腸)」

井伊

いい ヰイ 【井伊】
姓氏の一。江戸時代,近江彦根の譜代大名。遠江国引佐郡井伊谷に豪族として拠を構えたことに始まる。関ヶ原の功で近江の居を得,代々徳川家に仕える。

井伊直孝

いいなおたか ヰイナホタカ 【井伊直孝】
(1590-1659) 江戸初期の譜代大名。近江彦根藩の祖。掃部頭(カモンノカミ)。直政の二男。大坂冬・夏の陣に活躍。秀忠・家光・家綱三代に仕え,草創期にある幕政を補佐した。

井伊直弼

いいなおすけ ヰイナホスケ 【井伊直弼】
(1815-1860) 江戸末期の大老。近江彦根藩主。将軍継嗣(ケイシ)問題で水戸派と対抗,一四代将軍に紀州家の慶福(ヨシトミ)(家茂)をつけ,また,1858年,勅許を待たず安政五か国条約に調印。これに反対する勢力を弾圧して安政の大獄を起こし,60年,桜田門外で水戸浪士らに暗殺された。

井伊直政

いいなおまさ ヰイナホマサ 【井伊直政】
(1561-1602) 安土桃山時代の武将。徳川家康の重臣の一人。もと遠江(トオトウミ)の豪族で,今川氏の家臣。関ヶ原の功によって近江佐和山城主に封ぜられ一八万石を領した。

井伏

いぶせ 【井伏】
姓氏の一。

井伏鱒二

いぶせますじ 【井伏鱒二】
(1898-1993) 小説家。広島県生まれ。本名,満寿二。早大中退。独特のユーモアと柔軟な精神をもって,庶民の日常生活を描く。「山椒魚」「遥拝隊長」「本日休診」「黒い雨」など。

井原

いばら ヰバラ 【井原】
岡山県南西部,広島県に隣接する市。古くからの織物の産地で,現在も繊維業が中心産業。

井原

いはら ヰハラ 【井原】
姓氏の一。

井原西鶴

いはらさいかく ヰハラ― 【井原西鶴】
(1642-1693) 江戸前期の浮世草子・浄瑠璃作者・俳人。大坂の人。本名は平山藤五。別号,鶴永・二万翁など。談林俳諧で,自由奔放な句を詠みオランダ西鶴といわれ,また,一昼夜独吟二万三千句を詠み,矢数俳諧に終止符を打った。西山宗因没後,もっぱら浮世草子作者として雅俗折衷の文体で性欲・物欲・義理・人情などをテーマに好色物・武家物・町人物などに多くの傑作を残した。著「西鶴大矢数」「好色一代男」「好色五人女」「武家義理物語」「日本永代蔵」「世間胸算用」「本朝二十不孝」「西鶴置土産」など。

井口

いのくち ヰノクチ 【井口】
姓氏の一。

井口在屋

いのくちありや ヰノクチ― 【井口在屋】
(1856-1923) 技術者。金沢生まれ。東大教授。渦巻ポンプを発明。日本の機械工学のあらゆる分野に先駆的業績を残した。

井口阿くり

いのくちあくり ヰノクチ― 【井口阿くり】
(1870-1931) 教育者。秋田県生まれ。ボストン体育師範学校に留学,東京女子高等師範学校教授となり,スウェーデン体操の紹介・普及につとめた。

井垣

いがき ヰ― [1] 【井垣】
鳥居などについている,「井」の字形の垣。

井堰

いせき ヰ― [0] 【堰・井堰】
水をよそに引いたり,水量を調節するために,川水をせき止めた所。い。井手。せき。

井守

いもり【井守】
《動》a newt.→英和

井守

いもり ヰ― [1] 【井守・蠑螈】
有尾目の両生類。雌は体長約10センチメートル。雄はやや小形。体は黒ないし黒褐色で,腹面に赤色または橙黄(トウコウ)色の斑紋がある。池沼・小川などにすむ。黒焼きにしたものは媚薬(ビヤク)・強壮剤とされる。本州・四国・九州および周辺の島に分布。アカハラ。[季]夏。《浮み出て底に影ある―かな/虚子》

井守の黒焼

いもりのくろやき ヰ― [1] 【井守の黒焼(き)】
イモリの雌雄をいっしょに焼いて粉末にしたもの。媚薬(ビヤク)として用いられた。思う相手にこっそり振りかけたり,酒に入れて飲ませたりすると効き目があるという俗信がある。

井守の黒焼き

いもりのくろやき ヰ― [1] 【井守の黒焼(き)】
イモリの雌雄をいっしょに焼いて粉末にしたもの。媚薬(ビヤク)として用いられた。思う相手にこっそり振りかけたり,酒に入れて飲ませたりすると効き目があるという俗信がある。

井宿

ちちりぼし 【ちちり星・井宿】
二十八宿の,井(セイ)宿の和名。双子(フタゴ)座の西部に相当。

井崗山

せいこうざん セイカウ― 【井崗山】
中国,湖南省と江西省の境にある山。要害の地。海抜995メートル。1927年毛沢東が農村解放地区を設定した革命の根拠地。チンカン-シャン。

井底

せいてい [0] 【井底】
井戸の底。

井戸

いど ヰド 【井戸】
姓氏の一。

井戸

いど ヰ― [1] 【井戸】
(1)地面を深く掘り,あるいは管を地中に打ち込んで地下水を汲み上げるようにしたもの。井。「―を掘る」「―が涸(カ)れる」
(2)「井戸茶碗」の略。

井戸

いど【井戸】
a well.→英和
‖井戸端会議 housewive's gossip;a chat over the garden fence.井戸水 well water.

井戸側

いどがわ ヰドガハ [0] 【井戸側】
井戸の周囲の囲い。井筒(イヅツ)。

井戸塀

いどべい ヰド― [2] 【井戸塀】
政治活動の資金を作るために屋敷までも人手にわたり,井戸と塀しか残らないこと。政治には金がかかることのたとえ。

井戸尻遺跡

いどじりいせき ヰドジリヰセキ 【井戸尻遺跡】
長野県諏訪郡富士見町にある縄文中期の遺跡群。八ヶ岳南麓の井戸尻・曾利・藤内・新道遺跡で,中部高地の土器編年と縄文農耕論の根拠になった。

井戸屋形

いどやかた ヰド― [3] 【井戸屋形】
井戸のわきに柱を立てて,井戸の上に屋根をかけた簡単な建物。

井戸平左衛門

いどへいざえもん ヰドヘイザヱモン 【井戸平左衛門】
(1672-1733) 江戸中期の幕臣。名は正朋(マサトモ)。石見(イワミ)銀山領大森の代官。1732年,享保の大飢饉に際し,私財を投じ,官倉を開き,領民を救った。また,他に先駆けて備荒作物の甘薯(カンシヨ)栽培を奨励した。

井戸掘り

いどほり ヰド― [3][4] 【井戸掘り】
井戸を掘ること。また,それを職業とする人。井戸屋。

井戸替え

いどがえ ヰドガヘ [0] 【井戸替え】 (名)スル
井戸の水をくみ出して中を掃除すること。いどさらえ。さらし井。[季]夏。

井戸水

いどみず ヰドミヅ [2] 【井戸水】
井戸の水。また,井戸から汲み上げた水。

井戸浚え

いどさらえ ヰドサラヘ [3] 【井戸浚え】
「井戸替(イドガ)え」に同じ。[季]夏。

井戸神

いどがみ ヰド― [2] 【井戸神】
井戸の神としてまつられる水神。

井戸端

いどばた ヰド― [0] 【井戸端】
井戸のそば。

井戸端会議

いどばたかいぎ ヰド―クワイ― [5] 【井戸端会議】
共同で使う井戸・水道などの周りで,近所の女たちが水汲みや洗濯に集まって世間話やうわさ話をすることをからかっていった語。主婦たちが家事の合間に集まってするおしゃべり。

井戸茶碗

いどちゃわん ヰド― [3] 【井戸茶碗】
朝鮮茶碗の一種。室町時代以来,茶人に最も珍重されたもの。大井戸(名物手)・青井戸・小井戸・井戸脇などの種類がある。「井戸」の名称由来は明らかにされていない。
井戸茶碗[図]

井戸車

いどぐるま ヰド― [3] 【井戸車】
井戸の上に設けた横木に掛けてつるべを上下させる滑車。

井手

いで ヰ― 【井手】
田に水を引き入れるため,川の流れをせき止めてある所。井堰(イセキ)。「瀬を速み―越す波の/万葉 1108」

井手

いで ヰデ 【井手】
京都府綴喜(ツヅキ)郡の町。玉川が東西に流れる。ヤマブキの名所。橘諸兄(モロエ)の別邸があった。((歌枕))「かはづなく―の山吹ちりにけり花のさかりにあはまし物を/古今(春下)」

井手

いで ヰデ 【井手】
姓氏の一。

井手の下帯

いでのしたおび ヰデ― 【井手の下帯】
〔山城国井手の里で,男がかわいらしい少女を見かけて帯を与えて別れたが,後日それを目印に再会したという「大和物語」による伝説から〕
別れた男女が再び巡り合って契りを結ぶこと。「ときかへし―ゆきめぐり/玉葉(恋二)」

井手の玉川

いでのたまがわ ヰデ―タマガハ 【井手の玉川】
⇒玉川(タマガワ)(4)

井手曙覧

いであけみ ヰデ― 【井手曙覧】
⇒橘(タチバナ)曙覧

井料

いりょう ヰレウ [0] 【井料】
(1)中世,荘園領主や大名が,灌漑(カンガイ)用水の使用料として農民に賦課した税。
(2)中世末期,灌漑施設の管理・修理などの費用として領主から農民に下付された食用米。井料米。井領米。

井杭

いぐい ヰグヒ 【井杭・居杭】
狂言の一。井杭という少年が,清水の観世音から隠れ頭巾(ズキン)を授かり,周囲の者をさんざんに翻弄(ホンロウ)する。

井桁

いげた ヰ― [0][1] 【井桁】
(1)井戸の地上部の縁に,上から見て「井」の字形に組んだ木枠。井幹(セイカン)。
(2){(1)}をかたどった家紋や模様。本来は斜方形のものをいう。
→井筒

井桁

いげた【井桁】
a well crib;parallel crosses (模様).

井楼

せいろう [0] 【井楼】
敵陣を偵察するために,木材を井桁(イゲタ)に組み立てた物見やぐら。みせやぐら。

井楼組

せいろうぐみ [0] 【井籠組(み)・井楼組(み)】
木材を井桁(イゲタ)に重ね合わせてつくった壁,またはその組み方。校倉(アゼクラ)・板倉などの類。

井楼組み

せいろうぐみ [0] 【井籠組(み)・井楼組(み)】
木材を井桁(イゲタ)に重ね合わせてつくった壁,またはその組み方。校倉(アゼクラ)・板倉などの類。

井楼船

せいろうぶね [5] 【井楼船・棲楼船】
軍船の一種。荷船の上に井楼を組み上げ,その上から敵陣を偵察し,矢を放つようにしたもの。

井水

せいすい [0] 【井水】
井戸の水。

井沢

いざわ ヰザハ 【井沢】
姓氏の一。

井沢弥惣兵衛

いざわやそべえ ヰザハヤソベヱ 【井沢弥惣兵衛】
(1663-1738) 江戸中期の治水家。紀伊の人。徳川吉宗に重用され,利根川・木曾川などの治水事業にあたった。

井泉

せいせん [0] 【井泉】
井戸。また,井戸の水。

井泉水

せいせんすい 【井泉水】
⇒荻原(オギワラ)井泉水

井波

いなみ ヰナミ 【井波】
富山県西部,東礪波(ヒガシトナミ)郡の町。瑞泉寺の門前町として発達。井波彫りの欄間・獅子頭が有名。

井深

いぶか ヰブカ 【井深】
姓氏の一。

井深梶之助

いぶかかじのすけ ヰブカカヂノスケ 【井深梶之助】
(1854-1940) プロテスタント牧師・教育者。会津藩士。S = R =ブラウンから受洗。明治学院総理として,キリスト教教育に尽力。

井溝

せいこう [0] 【井溝】
井戸とみぞ。

井然

せいぜん [0] 【井然】 (ト|タル)[文]形動タリ
「整然」に同じ。「その手続がいかにも秩序―としてゐるので/半日(鴎外)」

井田法

せいでんほう [0] 【井田法】
中国,周代に行われたと伝えられる土地制度。「孟子」によれば,一里四方の土地を井字形に九等分し,中央の一区を公田,周囲の八区を私田として八家に与え,公田は八家が共同耕作し,その収穫を租として国に納めさせたという。

井目

せいもく [0] 【井目・聖目・星目】
(1)碁盤の上に記した九つの黒い点。
(2)囲碁で,対戦する両者の間に相当の力の差がある時,下手(シタテ)があらかじめ{(1)}の九点に石を置くこと。また,その対局。

井目風鈴

せいもくふうりん [0] 【井目風鈴】
(1)囲碁で,井目以上に腕前の差がある時,さらにその四隅の石の斜め下に,一石ずつぶら下げるように置くこと。
(2)能力がはなはだしく相違すること。

井筒

いづつ ヰヅツ 【井筒】
能の一。三番目物。世阿弥作。紀有常(キノアリツネ)の娘と在原業平の恋物語を脚色したもの。「伊勢物語」による。

井筒

いづつ ヰ― [1] 【井筒】
(1)井戸の地上の部分を木・石などで囲んだもの。井戸側。
(2)家紋の一。{(1)}を図案化したもの。本来は正方形のものをいう。平井筒・唐井筒・重井筒,丸に角立井筒など種々ある。
→井桁(イゲタ)
井筒(2)[図]

井筒業平河内通

いづつなりひらかわちがよい ヰヅツナリヒラカハチガヨヒ 【井筒業平河内通】
人形浄瑠璃,時代物の一。近松門左衛門作。1720年初演。業平河内通いの伝説を題材とし,惟喬(コレタカ)・惟仁(コレヒト)両親王の位争いを背景に,業平に対する生駒(イコマ)姫と井筒姫の恋争いなどを描く。

井籠組

せいろうぐみ [0] 【井籠組(み)・井楼組(み)】
木材を井桁(イゲタ)に重ね合わせてつくった壁,またはその組み方。校倉(アゼクラ)・板倉などの類。

井籠組み

せいろうぐみ [0] 【井籠組(み)・井楼組(み)】
木材を井桁(イゲタ)に重ね合わせてつくった壁,またはその組み方。校倉(アゼクラ)・板倉などの類。

井綱

いづな ヰ― [1] 【井綱】
つるべに結んである綱。つるべなわ。

井臼

せいきゅう [0] 【井臼】
井戸と臼(ウス)。また,水を汲み米をつくこと。「―のつとめ(=家事)」

井花

せいか [1] 【井花・井華】
「井花水(セイカスイ)」に同じ。「―を汲んで新水を与へ/自然と人生(蘆花)」

井花水

せいかすい [3] 【井花水】
(1)〔仏〕 後夜(ゴヤ)に汲んだ井の水。最も清冷とされた。せいか。
(2)「若水(ワカミズ)」に同じ。

井華

せいか [1] 【井花・井華】
「井花水(セイカスイ)」に同じ。「―を汲んで新水を与へ/自然と人生(蘆花)」

井華集

せいかしゅう セイクワシフ 【井華集】
俳句集。二巻。高井几董(キトウ)作。1789年刊。自撰八百余句を収録。

井蛙

せいあ [1] 【井蛙】
井戸の中にすむカエル。

井蛙抄

せいあしょう 【井蛙抄】
歌学書。六巻。頓阿著。1360年から64年頃成立か。当時の歌壇を知る重要資料。

井陘口

せいけいこう 【井陘口】
中国,河北省の井陘山中にある狭路。秦・漢以来,軍事上の要地。紀元前204年,漢の劉邦の臣韓信が趙王歇(ケツ)を捕虜にした古戦場。

井魚

せいぎょ [1] 【井魚】
井戸の中の魚。識見の狭い人をいう語。井蛙(セイア)。

亘理

わたり 【亘理】
宮城県南東部,亘理郡の町。北に阿武隈(アブクマ)川,東は仙台湾に面する。近世は浜街道の宿場町。

亙る

わたる【亙る】
[範囲が]cover <a wide field> ;→英和
<Their ages> range <from 13 to 15> ;→英和
[時間・距離が]extend <over several years[miles]> ;→英和
several times (回数).詳細に〜 go into details.

さ 【些】
すこしばかり。わずか。「室内の空気―も熱せずして/義血侠血(鏡花)」

いさら 【細小・些】 (接頭)
多く水に関する名詞に付いて,少しの,わずかばかりの,の意を表す。「―井」「―川」

些か

いささか【些か】
a little[bit];→英和
slightly;rather (実は多分に).→英和
〜も <not> at all[in the least].

些か

いささか [0][2] 【聊か・些か】
■一■ (副)
(1)少し。幾らか。「これには―驚いた」「―の悔恨とともに思い出される」
(2)(下に打ち消しの語を伴って)少しも。全然。現代語では「いささかも」の形をとる。「確信は―も揺るがない」「此の世には,―思ひ慰むかたなくて/源氏(総角)」
■二■ (形動)[文]ナリ
数量・程度がわずかであるさま。重大でないさま。「―なりともお役に立ちたい」「―な金で御心配遊ばすのが/魔風恋風(天外)」

些と

ちと [1][0] 【些と】 (副)
(1)少し。いささか。「―まずいことになった」
(2)少しの間。ちょっと。「―お寄りなさい」

些と

ちっと [3][0] 【些と】 (副)
〔「ちと」の促音添加〕
ちょっと。すこし。「―は真剣に考えろ」「―の間」

些とも

ちっとも [3] 【些とも】 (副)
(1)(下に打ち消しを伴って)少しも。全然。「―知らなかった」
(2)少しでも。ちっとでも。「こつちは昼の労れで―早く寝てえ/滑稽本・浮世風呂 3」

些事

さじ [1] 【瑣事・些事】
取るに足らないわずかばかりのこと。小事。「―にとらわれる」「―にこだわる」

些些

ささ [1] 【些些】 (ト|タル)[文]形動タリ
わずかばかりであるさま。とるにたりないさま。「―たる人間などの瞞着を許さざるものなり/福翁百話(諭吉)」

些勧

ちとかん 【些勧】 (連語)
〔「ちと」は少しの意,「勧」は勧進の略〕
熊野比丘尼(ビクニ)が勧進のために喜捨を乞うときにいう語。「―,観ずれば夢の世や/浄瑠璃・五十年忌(下)」

些少

さしょう [0] 【些少】 (名・形動)[文]ナリ
わずかである・こと(さま)。少し。「―ですがお納めください」

些少

しゃしょう [0] 【些少】 (名・形動)[文]ナリ
「さしょう(些少)」に同じ。「甚だ―なる工銭を得る/西国立志編(正直)」

些少の

さしょう【些少の】
a little;→英和
a few;→英和
slight.→英和
〜ながら trifling as it is.

些細

ささい [1] 【些細・瑣細】 (形動)[文]ナリ
とるにたりないさま。わずかなさま。「―な違い」「―なこと」

些細な

ささい【些細な】
trifling;→英和
trivial;→英和
small;→英和
petty.→英和
〜な事を気にする worry about trifles.

あ 【亜】 (接頭)
酸素を含む酸(オキソ酸)の命名規則の一。中心原子の酸化数が,基準となるものより小さいことを表す。「―硫酸」「―塩素酸」
→次亜

亜ぐ

つ・ぐ [0] 【次ぐ・亜ぐ】 (動ガ五[四])
〔「継ぐ」と同源〕
あとに続く。
(1)すぐあとに続く。連続する。「 S 選手に―・いで N 選手がゴールインした」「地震に―・いで津波がおきる」
(2)程度・地位などがすぐその下である。「社長に―・ぐ実力者」「大阪は東京に―・ぐ大都会だ」

亜土壌

あどじょう [2] 【亜土壌】
基盤の岩石と表土との中間にある未成熟の土壌。完全に風化分解されていないため,岩片が残っている。

亜媽港

あまこう アマカウ 【阿媽港・亜媽港】
「天川(アマカワ)」に同じ。

亜字欄

あじらん [2] 【亜字欄】
「亞」の字形に切り込んだ中国風の欄干。

亜寒帯

あかんたい【亜寒帯】
[北半球の]the subarctic zone;[南半球の]the subantarctic zone.

亜寒帯

あかんたい [0][2] 【亜寒帯】
気候帯の一。温帯と寒帯との中間の地帯。極側は寒帯に,赤道側は温帯に接する。冷帯。
→温帯

亜寒帯夏雨気候

あかんたいかうきこう [8] 【亜寒帯夏雨気候】
亜寒帯気候の一。雨量は夏季に多く,冬季に少ない。高温の短い夏と低温で乾燥した長い冬とがあり,気温の年較差は大きい。北部は針葉樹林地帯,南部は農業地帯。中国の北東部からシベリアの東部にかけて分布。冷帯冬季少雨気候。

亜寒帯林

あかんたいりん [4] 【亜寒帯林】
亜寒帯に成立する森林。エゾマツ・トウヒなどの針葉樹を主体とする。日本では,本州中部の亜高山帯や北海道に見られる。
→針葉樹林

亜寒帯湿潤気候

あかんたいしつじゅんきこう [10] 【亜寒帯湿潤気候】
亜寒帯気候の一。年間を通じて雨量が多く,特に冬季は多量の積雪をみる。北部はタイガ地帯,南部は酪農・混合農業地帯。スカンディナビア半島・ヨーロッパ-ロシア・シベリア西部・サハリン・北海道・カムチャツカ半島・アラスカ・カナダに分布する。冷帯多雨気候。

亜将

あしょう [1] 【亜将】
〔大将に亜(ツ)ぐ意〕
近衛中将・近衛少将の唐名。次将。

亜属

あぞく [1] 【亜属】
生物分類上の一階級。属と種の中間に位置する。

亜槐

あかい [0] 【亜槐】
〔「槐」は大臣。大臣に次ぐ意〕
大納言(ダイナゴン)の唐名。亜相。

亜欧

あおう [1] 【亜欧】
亜細亜(アジア)と欧羅巴(ヨーロツパ)。欧亜。

亜欧堂田善

あおうどうでんぜん アオウダウ― 【亜欧堂田善】
(1748-1822) 江戸後期の洋風画家。岩代の人。本名,永田善吉。西洋遠近法を用いて銅版風景画や洋風画を制作。「両国図」は洋風画の代表作。

亜流

ありゅう [0] 【亜流】
(1)独創がなく,一流の人の模倣に終始する人。また,その作品。エピゴーネン。
(2)その流派に属する人。同じ仲間。

亜流

ありゅう【亜流】
a follower;→英和
a bad second.

亜炭

あたん [1][0] 【亜炭】
広義には褐炭の一種であるが,日本では炭化の度合が低く発熱量の低いものを指し,石炭と区別する。乾留用・燃料用。

亜熱帯

あねったい [2] 【亜熱帯】
熱帯と温帯との中間の地帯。地理的範囲は明確でないが,緯度にして二〇〜三〇度の間に含まれる。一般に乾燥地域が多いが,大陸東岸のように湿潤地域もある。

亜熱帯

あねったい【亜熱帯】
a subtropical zone.

亜熱帯植物

あねったいしょくぶつ [7] 【亜熱帯植物】
亜熱帯によく生育する植物の総称。ビロウ・ソテツ・ガジュマル・ヘゴなど。

亜熱帯気候

あねったいきこう [6] 【亜熱帯気候】
熱帯的な高温の夏と,比較的穏和な冬をもつ気候。亜熱帯にみられる。

亜熱帯降雨林

あねったいこううりん [8] 【亜熱帯降雨林】
亜熱帯の多雨地域に発達する森林。シイ・クスなどの常緑樹,ビロウや木生シダなどが混生する。熱帯降雨林より樹種や着生植物が少なく,また照葉樹林の構成種に比べて葉が大形で耐寒性が小さい。亜熱帯多雨林。

亜熱帯高圧帯

あねったいこうあつたい [0] 【亜熱帯高圧帯】
南北両半球の緯度三〇度付近を中心にできる気圧の高い地帯。中緯度高圧帯。

亜熱帯高気圧

あねったいこうきあつ [8] 【亜熱帯高気圧】
亜熱帯に発達する高気圧。主として海洋上に出現し,夏季に最も発達する。北太平洋高気圧・北大西洋高気圧などがその例。中緯度高気圧。

亜燐酸

ありんさん [0] 【亜燐酸】
⇒ホスホン酸(サン)

亜燐酸

ありんさん【亜燐酸】
phosphorous acid.

亜父

あふ [1] 【亜父】
〔「史記(項羽本紀)」より。楚(ソ)の項羽が臣下の范増を敬って呼んだことから〕
父に次いで尊敬する人。

亜目

あもく [1] 【亜目】
生物分類上,目に設けられることがある小区分。霊長目のキツネザルとニホンザルを原猿亜目と真猿亜目に分類するなど。

亜相

あしょう [1] 【亜相】
〔丞相(シヨウジヨウ)に亜(ツ)ぐ意〕
大納言の唐名。

亜砒酸

あひさん [0][2] 【亜砒酸】
(1)三酸化二ヒ素水溶液中に H�AsO� として存在すると考えられている弱酸。溶液の毒性が強い。
(2)三酸化二ヒ素(無水亜ヒ酸)のこと。

亜砒酸

あひさん【亜砒酸】
arsenious acid.亜砒酸塩 an arsenite.

亜硝酸

あしょうさん [2] 【亜硝酸】
弱い一塩基酸。水溶液の状態でのみ存在する。化学式 HNO� 酸化剤としても還元剤としても働く。

亜硝酸

あしょうさん【亜硝酸】
nitrous acid.

亜硝酸アンモニウム

あしょうさんアンモニウム [9] 【亜硝酸―】
亜硝酸鉛または亜硝酸バリウムに硫酸アンモニウムを作用させて得る無色の潮解性結晶。化学式 NH�NO� 水に溶けやすく,熱水には分解する。熱すると爆発的に窒素と水とに分解する。

亜硝酸カリウム

あしょうさんカリウム [7] 【亜硝酸―】
亜硝酸塩の一。亜硝酸ナトリウムに化学的性質・用途の似た白色または微黄色結晶。化学式 KNO�

亜硝酸ナトリウム

あしょうさんナトリウム [8] 【亜硝酸―】
亜硝酸塩の一。淡黄白色の結晶。化学式 NaNO� 二級アミンと反応して,発癌性のあるニトロソアミンを生成する。ジアゾ化などの有機合成に用いられ,食品添加物・染色などにも利用される。

亜硝酸塩

あしょうさんえん [4] 【亜硝酸塩】
亜硝酸の塩類。一般に無色か淡黄色を帯びた結晶。水に溶けやすく,水溶液は塩基性を示す。

亜硝酸菌

あしょうさんきん [4] 【亜硝酸菌】
土壌中のアンモニアを亜硝酸に酸化する細菌の一群。硝酸菌とともに自然界における窒素の循環に重要な役割を果たす。亜硝酸バクテリア。

亜硫酸

ありゅうさん [0][2] 【亜硫酸】
二酸化硫黄(イオウ)の水溶液。化学式 H�SO�

亜硫酸

ありゅうさん【亜硫酸(ガス)】
sulfurous acid (gas).亜硫酸塩 sulfite.→英和

亜硫酸ガス

ありゅうさんガス [6] 【亜硫酸―】
気体二酸化硫黄のこと。

亜硫酸ソーダ

ありゅうさんソーダ [6] 【亜硫酸―】
亜硫酸ナトリウムの工業用または家庭用の呼称。

亜硫酸ナトリウム

ありゅうさんナトリウム [8] 【亜硫酸―】
二酸化硫黄と水酸化ナトリウムまたは炭酸ナトリウムとから得られる結晶。化学式 Na�SO� パルプ用蒸解剤・皮革のタンニン溶解剤・食品漂白剤・写真用助剤として用いられる。亜硫酸ソーダ。

亜硫酸パルプ

ありゅうさんパルプ [6] 【亜硫酸―】
主として針葉樹の木片を亜硫酸塩の水溶液とともに摂氏一五〇度前後で加圧煮沸し,リグニンなどの不純物を溶かし去って作った化学パルプ。良質なので上質紙やレーヨンなどの原料にする。また,新聞紙に配合する。サルファイト-パルプ。

亜硫酸塩

ありゅうさんえん [4] 【亜硫酸塩】
亜硫酸イオン SO�²� の化合物。金属の水酸化物または炭酸塩の溶液に二酸化硫黄を通じるなどして得る。一般に無色。水溶液中で酸化されやすく,還元剤として用いられる。

亜科

あか [1] 【亜科】
生物分類上の一階級。科と属の中間に位する。

亜種

あしゅ [1] 【亜種】
生物分類上の一階級。種の下の階級。種として独立させるほど大きくはないが,変種とするには相違点の多い一群の生物に用いる。例えば,北海道のキタキツネはキツネの亜種である。ただし,種と亜種とを分ける明確な基準はない。

亜細亜大学

アジアだいがく 【亜細亜大学】
私立大学の一。1955年(昭和30)設立。本部は武蔵野市。

亜綱

あこう [1] 【亜綱】
生物分類上,綱に設けられることのある小区分。昆虫綱を無翅昆虫亜綱と有翅昆虫亜綱とに分けるなど。

亜聖

あせい [1] 【亜聖】
〔「亜」は次ぐ意〕
聖人に次ぐすぐれた人。特に,孔子に対して孟子または顔回(ガンカイ)をいう。

亜酸化窒素

あさんかちっそ アサンクワ― [5] 【亜酸化窒素】
一酸化二窒素。あまい芳香のある無色の気体。化学式 N�O 硝酸アンモニウムの熱分解によって生じる。少量吸入すると顔の筋肉が軽く痙攣(ケイレン)して笑っているようになるので笑気ともいう。吸入式の全身麻酔剤として用いる。

亜酸化銅

あさんかどう アサンクワ― [4] 【亜酸化銅】
酸化第一銅のこと。

亜鈴

あれい [1][0] 【亜鈴・唖鈴】
体操用具。鉄製または木製の棒の両端に重い球を付けたもの。一対一組。主に上半身の筋肉を鍛えるのに用いる。ダンベル。

亜鉛

あえん【亜鉛】
zinc.→英和
〜引きの galvanized.‖亜鉛板 a zinc plate.亜鉛めっき zincification;galvanization.

亜鉛

あえん [0][1] 【亜鉛】
〔zinc〕
亜鉛族元素の一。元素記号 Zn 原子番号三〇。原子量六五・三九。閃(セン)亜鉛鉱などとして存在。青みを帯びた銀白色の固体金属。常温ではもろいが,摂氏一〇〇〜一五〇度では展性・延性を増す。電極,めっき材料,黄銅などの合金材料にする。また,必須微量元素の一つで,不足すると成長遅滞・皮膚障害・味覚異常などが起こる。ジンク。

亜鉛びきの

−びき【亜鉛びきの】
zinc-coated.

亜鉛中毒

あえんちゅうどく [4] 【亜鉛中毒】
亜鉛やその化合物による中毒。筋肉痛・発熱・吐きけ・胃痛などの症状を呈する。

亜鉛凸版

あえんとっぱん [4] 【亜鉛凸版】
亜鉛板を版材とした凸版。一般には写真製版を応用し,版面の画線部以外を硝酸溶液で腐食して作る。ジンク凸版。

亜鉛華

あえんか【亜鉛華】
flowers of zinc;zinc white (薬品として).

亜鉛華

あえんか [0] 【亜鉛華】
酸化亜鉛を工業薬品・医薬品などとして用いる場合の名。

亜鉛華軟膏

あえんかなんこう [5] 【亜鉛華軟膏】
ワセリンに酸化亜鉛・精製ラノリン・晒蜜蝋(サラシミツロウ)を加えた軟膏。収斂(シユウレン)作用,弱い防腐作用があり,湿疹(シツシン)・外傷・炎症などに用いる。

亜鉛鉄板

あえんてっぱん [4] 【亜鉛鉄板】
⇒トタン板(イタ)

亜門

あもん [1] 【亜門】
生物分類上,門に設けられることのある小区分。緑色植物門の維管束植物亜門など。

亜音速

あおんそく [2] 【亜音速】
音速に近い速度。「―機」

亜音速

あおんそく【亜音速】
(a) subsonic speed.

亜音速流

あおんそくりゅう [5] 【亜音速流】
高速気流であるが,その速さが,いたるところでその気体中の音速より遅い流れ。
→超音速流
→遷音速流

亜高山帯

あこうざんたい [0] 【亜高山帯】
植物の垂直分布帯の一。低山帯と高山帯の間。本州中部では海抜1500〜2500メートルぐらい。主に,トウヒ・シラビソ・コメツガなどの高木の針葉樹が生育する。

亜麻

あま [1] 【亜麻】
アマ科の一年草。中央アジア原産。高さ約1メートル。夏,白または紫青色の五弁花が咲き,黒褐色の種子がなる。茎から繊維をとり,種子を亜麻仁(アマニ)といい,亜麻仁油をしぼる。北海道・東北地方で栽培される。ヌメゴマ。
→亜麻糸

亜麻

あま【亜麻】
flax.→英和
〜の flaxen.→英和
‖亜麻布 linen.

亜麻仁

あまに【亜麻仁(油)】
linseed (oil).→英和

亜麻仁

あまに [0] 【亜麻仁】
アマの種子。亜麻子。
→亜麻

亜麻仁油

あまにゆ [0] 【亜麻仁油】
アマの種子から得られる乾性油。リノレン酸・リノール酸・オレイン酸などの不飽和脂肪酸を主成分として含む混合グリセリド。塗料・リノリウム・印刷インク・油布・軟石鹸(ナンセツケン)などの原料とする。

亜麻子

あまし [0] 【亜麻子】
「亜麻仁(アマニ)」に同じ。

亜麻糸

あまいと [0] 【亜麻糸】
アマの繊維から紡いだ糸。高級ハンカチーフ用の極細糸から帆布・漁網用の太い糸まで作られる。

亜麻組

あまぐみ [0] 【疎組(み)・阿麻組(み)・亜麻組(み)】
日本建築における斗栱(トキヨウ)の配し方の一。柱の上にのみ斗栱を組むもの。柱と柱の間には間斗束(ケントヅカ)や蟇股(カエルマタ)などが置かれる。疎(マバ)ら組み。
→詰め組み

亜麻組み

あまぐみ [0] 【疎組(み)・阿麻組(み)・亜麻組(み)】
日本建築における斗栱(トキヨウ)の配し方の一。柱の上にのみ斗栱を組むもの。柱と柱の間には間斗束(ケントヅカ)や蟇股(カエルマタ)などが置かれる。疎(マバ)ら組み。
→詰め組み

亜麻色

あまいろ [0] 【亜麻色】
黄みを帯びた薄い茶色。亜麻糸のような色。「―の髪」

ぼう バウ [1] 【亡】
死ぬこと。没。「二月八日―」

亡−

ぼう−【亡−】
the[one's]late <father> .→英和

亡い

な・い [1] 【無い・亡い】 (形)[文]ク な・し
(1)(人間や物が)存在しない。完全な非存在の場合も,ある場面に不在の場合もある。「地獄は本当にあるか―・いか」「ほめられて喜ばない人は―・い」「ここに置いておいた消しゴムが―・い」「家には相談する相手も―・い」
(2)(事柄が)起こらない。行われない。「今日は授業が―・い」「この川の絶ゆること―・く/万葉 36」
(3)(人間や事物について)所有していない。
 (ア)人が財産などを所有していない。「家も―・いし,妻子も―・い」「今日は金が―・い」
 (イ)人や物がしかるべき属性を欠いている。「風格が―・い」「意味の―・い行為」「迫力の―・い時代劇」「このパンはひからびて味が―・い」
 (ウ)人がある能力・経験や感覚などをそなえていない。「学力が―・い」「知恵も―・いし,度胸も―・い」「いいアイディアが―・い」「やる気が―・い」
(4)数量・時間などを表す語を受けて,その数量や時間に達していない意を表す。「駅まで一キロも―・い」「試験まで一週間と―・い」
(5)(人間が)生存していない。死んでいる。《亡》「今は―・い人」
(6)他に類がない。またとない。「その時の情けなさそうな顔といったら―・かった」「―・きすきものにて,朝夕琴を指しおくことなかりけり/十訓 10」
(7)(「…こと」を受けて)
 (ア)否定を表す。「欲しくないことも―・いが,わざわざ買う気はしない」
 (イ)未経験であることを表す。「まだ食べたことが―・い」「こんなみじめな思いをしたことは―・い」
 (ウ)不必要であることを表す。「何も急ぐことは―・い」
 (エ)可能性がないことを表す。「まさか死ぬことも―・いだろう」
(8)(補助形容詞)

 (ア)形容詞・形容動詞の連用形,および一部の助動詞「だ」「たい」「らしい」などの連用形の下に付いて,その状態の打ち消しを表す。「それほど寒く―・い」「あまり静かでは―・い」「顔を見たくも―・い」「学生らしく―・い」「ここに使はるる人にも―・きに/竹取」
 (イ)動詞の連用形に助詞「て」の付いたものに付いて,「…ている」「…てある」という状態の打ち消しを表す。「電車が全然動いて―・い」「彼は死んで―・い」「まだ夕食を食べて―・い」「窓があけて―・い」
(9)名詞の下に付いて,否定の意を表す形容詞をつくる。「頼り―・い」「情け―・い」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)
[慣用] 罪が―・根も葉も―・満更でも―・身も蓋(フタ)も―・目が―/一も二も無く・声なき声・手もなく・武士に二言なし

亡き

なき【亡き…】
the late <Mr.A> ;→英和
one's deceased <father> .

亡き

なき [1] 【亡き】
〔文語形容詞「亡し」の連体形から〕
死んだ。なくなった。「―人」「―父母」

亡き人

なきひと [1] 【亡き人】
死んだ人。故人。「―の霊を弔う」

亡き後

なきあと [1] 【亡き後】
人の死んだあと。死後。「―を弔う」

亡き数

なきかず [1] 【亡き数】
死んだ人の仲間。「―に入る」

亡き者

なきもの [1] 【亡き者・無き者】
(1)生きていない人。亡き人。死者。
(2)いてもいないのと同様の者。

亡き骸

なきがら [0] 【亡き骸】
死んで魂のぬけてしまった肉体。死体。死骸(シガイ)。しかばね。「―に取りすがって泣く」

亡くす

なく・す [0] 【亡くす】 (動サ五)
〔「無くす」と同源〕
近親者が死んだとき,その残された人を主語として,「死んだ」という事実をやや婉曲に表現する語。死なせる。失う。「幼時に両親を―・す」「妻と子を交通事故で―・す」

亡くなす

なくな・す [0][3] 【亡くなす】 (動サ五[四])
〔「無くなす」と同源〕
「なくす(亡)」に同じ。「交通事故で子供を―・す」

亡くなる

なくな・る [0] 【亡くなる】 (動ラ五[四])
〔「無くなる」と同源〕
人が死ぬことを,「死ぬ」よりもやや婉曲にいう語。「先生が―・る」「―・った母がこう申しました」

亡し

な・し 【無し・亡し】 (形ク)
⇒ない

亡ず

ぼう・ず バウ― 【亡ず】 (動サ変)
身を滅ぼす。滅亡する。「久しからずして―・じにし者どもなり/平家 1」

亡びる

ほろ・びる [3][0] 【滅びる・亡びる】 (動バ上一)[文]バ上二 ほろ・ぶ
(1)存在していたものがなくなる。絶える。「国が―・びる」「一族が―・びる」
(2)死ぬ。「其人の―・びたらば其国はあきなむ/平家 1」
(3)おちぶれる。「いとこと様に―・びて侍るなれば/枕草子 185」
〔「滅ぼす」に対する自動詞〕

亡ぶ

ほろ・ぶ [2][0] 【滅ぶ・亡ぶ】
■一■ (動バ五[四])
「滅びる」に同じ。「マンモスは氷河期に―・んだ」
■二■ (動バ上二)
⇒ほろびる

亡兄

ぼうけい バウ― [0] 【亡兄】
死んだ兄。

亡児

ぼうじ バウ― [1] 【亡児】
死んだ子供。

亡八

ぼうはち バウ― [0][4] 【亡八・忘八】
〔仁・義・礼・智・信・忠・孝・悌の八徳を失った者,また,それらを忘れさせるほどおもしろい所の意〕
(1)遊里で遊ぶこと。また,その人。
(2)遊女屋。置屋。また,その主人。

亡卒

ぼうそつ バウ― [0] 【亡卒】
(1)死亡すること。
(2)死亡した兵卒。
(3)逃亡した兵。

亡友

ぼうゆう バウイウ [0] 【亡友】
死んだ友人。亡き友。

亡君

ぼうくん バウ― [1] 【亡君】
なくなった主君。先君。

亡命

ぼうめい バウ― [0] 【亡命】 (名)スル
(1)民族・宗教・思想・政治的意見の相違などから自国において迫害を受け,または迫害を受ける危険があるために,外国に逃れること。「外国へ―する」
(2)戸籍を抜けて逃亡すること。「倶に―し竟(ツイ)に晃南の妻となり/新聞雑誌 35」

亡命

ぼうめい【亡命】
political asylum (政治的);(a) defection.〜する seek[take]refuge <in Japan> .‖亡命者 a (political) refugee;an exile.

亡命政権

ぼうめいせいけん バウ― [5] 【亡命政権】
他国による征服また革命やクーデターにより,政府首脳部が国外に亡命し建てた政権で,他国から正統性を認められているもの。

亡国

ぼうこく【亡国】
the ruin of one's country;a ruined country.

亡国

ぼうこく バウ― [0] 【亡国】
(1)国をほろぼすこと。「―論」「―の徒」
(2)ほろんだ国。また,ほろびようとしている国。

亡夫

ぼうふ バウ― [1] 【亡夫】
死んだ夫(オツト)。
⇔亡妻

亡夫,亡父

ぼうふ【亡夫,亡父】
⇒亡−.

亡失

ぼうしつ バウ― [0] 【亡失】 (名)スル
失いなくすこと。「自由をも全く―するに至る者は/民約論(徳)」

亡妹

ぼうまい バウ― [0] 【亡妹】
死んだ妹。

亡妻

ぼうさい バウ― [0] 【亡妻】
死んだ妻。
⇔亡夫

亡姉

ぼうし バウ― [1] 【亡姉】
死んだ姉。

亡婦

ぼうふ バウ― [1] 【亡婦】
(1)なくなった婦人。
(2)死んだ妻。

亡子

ぼうし バウ― [1] 【亡子】
死んだ子。

亡室

ぼうしつ バウ― [0] 【亡室】
死んだ妻。亡妻。

亡師

ぼうし バウ― [1] 【亡師】
死んだ先生。

亡弟

ぼうてい バウ― [0] 【亡弟】
死んだ弟。亡くなった弟。

亡心

ぼうしん バウ― [0] 【亡心】
亡霊。「恐ろしや,おことは誰そ,なに,小竹田男(ササダオトコ)の―とや/謡曲・求塚」

亡母

ぼうぼ バウ― [1] 【亡母】
死んだ母親。
⇔亡父

亡母

ぼうも バウ― [1] 【亡母】
死んだ母。ぼうぼ。

亡滅

ぼうめつ バウ― [0] 【亡滅】 (名)スル
「滅亡(メツボウ)」に同じ。「其王国の将さに―せんとする所の/民約論(徳)」

亡父

ぼうふ バウ― [1] 【亡父】
死んだ父。
⇔亡母

亡状

ぼうじょう バウジヤウ [0] 【亡状】
〔「亡」は無の意。よい行状がないこと〕
無礼な言動。無状。

亡羊

ぼうよう バウヤウ [0] 【亡羊】
逃げて見失った羊。

亡者

もうじゃ【亡者】
the dead;→英和
a ghost.→英和

亡者

もうじゃ マウ― [1] 【亡者】
(1)〔仏〕 死んだ人。特に,まだ成仏せずに迷っている魂。
(2)金銭や権力などに対する執念にとりつかれている者。「我利我利―」「金の―」

亡者船

もうじゃぶね マウ― [4] 【亡者船】
盆に出漁すると海上に現れるという,亡者の乗った船。

亡親

ぼうしん バウ― [0] 【亡親】
亡くなった親。

亡霊

ぼうれい バウ― [0] 【亡霊】
(1)死んだ人の霊。亡魂。
(2)すでに過去のものとなり,もはや存在しないもののたとえ。「ナチスの―」

亡霊

ぼうれい【亡霊】
⇒幽霊.

亡霊婚

ぼうれいこん バウ― [3] 【亡霊婚】
社会的に制度化された,死者と生者の,あるいは死者どうしの婚姻。父系社会における血縁の連続性の確保や死霊の慰撫とみなされる。中国やアフリカにみられる。冥婚(メイコン)。

亡骸

なきがら【亡骸】
a person's remains;a (dead) body.

亡魂

ぼうこん バウ― [1][0] 【亡魂】
(1)死者の魂。亡霊。
(2)成仏できないで迷っている霊魂。幽霊。

こう カウ 【亢】
二十八宿の一。東方の星宿。亢宿。あみぼし。

亢奮

こうふん [0] コウ― 【興奮】 ・ カウ― 【昂奮・亢奮】 (名)スル
(1)物事に感じて気持ちが高ぶること。「―して眠れない」「士気自ら―する/此一戦(広徳)」
(2)刺激によって神経の働きが活発になること。特に,生体またはその器官・組織が刺激によって休止状態から活動状態へ移ること。

亢竜

こうりゅう カウ― [0][1] 【亢竜】
⇒こうりょう(亢竜)

亢竜

こうりょう カウ― [0][1] 【亢竜】
〔「こうりゅう」とも〕
天高く昇りつめた竜。

亢進

こうしん カウ― [0] 【亢進・昂進】 (名)スル
(感情・脈搏(ミヤクハク)・病状などが)たかぶり進むこと。「心悸―」「―症」「我脉搏の忽ち―するを覚えき/即興詩人(鴎外)」

亢]進

こうしん【高[昂・亢]進】
<heart> acceleration.〜する accelerate;→英和
grow worse (病勢が).

こもごも [2][3] 【交・交交・相・更】 (副)
〔中世までは「こもこも」〕
(1)代わる代わる。次々。「哀想幽思―起り/欺かざるの記(独歩)」
(2)各々。それぞれ。「―体験を語る」
〔古くは漢文訓読に多く用いられた〕

こう カウ [1] 【交】
(1)つきあい。まじわり。「―を結ぶ」
(2)年・月・季節のかわりめ。「夏秋の―」

交々

こもごも【交々】
alternately;by turns;one after another.

交う

か・う カフ [1] 【交う】
■一■ (動ワ五[ハ四])
(動詞の連用形に付いて)擦れ違うように…する。まじるように…する。互いに…し合う。「行き―・う」「飛び―・う」「夏と秋と行き―・ふ空の通ひぢは/古今(夏)」
■二■ (動ハ下二)
かわす。さしかわす。「袖―・へし君玉垂の越智野(オチノ)過ぎ行く/万葉 195」

交える

まじえる【交える】
(1)[混合]⇒混ぜる.
(2)[交差]cross.→英和
砲火を〜 exchange fire.

交える

まじ・える マジヘル [3] 【交える】 (動ア下一)[文]ハ下二 まじ・ふ
(1)いっしょにいれる。異質の物の中に加える。まぜる。「子供を―・えて遊ぶ」「私情を―・える」「汝(ナレ)が眼は,鉄と黄金(コガネ)を―・へたる冷き宝石の如し/あめりか物語(荷風)」「菖蒲草花橘に貫き―・へ/万葉 410」
(2)交差させる。交差するほど近づける。「枝を―・える」「膝を―・える」
(3)とりかわす。やりとりする。「言葉を―・える」「一戦―・える」
〔「交わる」に対する他動詞。漢文訓読系の語〕
[慣用] 干戈(カンカ)を―・兵刃を―・砲火を―

交ざり物

まざりもの [0][5] 【混ざり物・交ざり物】
「まじりもの(混物)」に同じ。

交ざる

まざ・る [2] 【混ざる・交ざる・雑ざる】 (動ラ五[四])
二種類以上のものが一緒になって,一体となる。まじり合う。「水と油は―・らない」「麦の―・った御飯」

交じらい

まじらい マジラヒ [0][3] 【交じらい】
(1)つき合うこと。交際。
(2)宮仕え。「殿上の―のほど,くちをしからず/枕草子 315」

交じらふ

まじら・う マジラフ 【交じらふ】 (動ハ四)
〔動詞「まじる」の未然形に継続の助動詞「ふ」の付いたものから〕
(1)まじる。まじりあう。「楠(クス)の木は,木立おほかる所にも,ことに―・ひたてらず/枕草子 40」
(2)人中に出る。仲間として加わる。特に,宮仕えする。「かたじけなき御心ばへの,たぐひなきを頼みにて―・ひ給ふ/源氏(桐壺)」

交じり

まじり [3] 【混じり・交じり・雑じり】
(1)まじること。また,まじっていること。「白髪―」「小雨―」「鼻歌―」
(2)水分を非常に多くした粥(カユ)。おまじり。

交じり見世

まじりみせ 【交じり見世】
江戸吉原の遊里で,大籬(オオマガキ)に次ぐ格の店。一歩(イチブ)女郎と二朱女郎を共に置いていたことからいう。半籬。

交じる

まじ・る [2] 【混じる・交じる・雑じる】 (動ラ五[四])
(1)ある物の中に,他の種類の物が少量入る。入る物が少なく,異物感の強い場合にいう。「御飯の中に石が―・っていた」「雑念が―・る」
(2)仲間に加わる。交際する。「老人も若い人に―・って走る」「ともかくも人に―・る折なければ/源氏(乙女)」
(3)野や林に分け入る。「野山に―・りて竹を取りつつ/竹取」
〔「混ぜる」に対する自動詞〕
[可能] まじれる

交す

かわす【交す】
(1) exchange <letters> .→英和
(2)[躱す]dodge (身を);→英和
evade (はぐらかす).→英和

交ず

ま・ず 【混ず・交ず・雑ず】 (動ザ下二)
⇒まぜる

交ぜ

まぜ 【交ぜ・雑ぜ】
〔動詞「まぜる」の連用形から〕
馬の飼料。「―などよくして,かひなどもねんを入て/狂言・人馬」

交ぜる

ま・ぜる [2] 【混ぜる・交ぜる・雑ぜる】 (動ザ下一)[文]ザ下二 ま・ず
(1)あるものに他のものを加える。また,加えて一つにする。「米に麦を―・ぜる」「酢と油を―・ぜる」
(2)かきまぜる。「風呂の湯を―・ぜる」
(3)話に口を出す。また,そうしてちゃかす。「君のうちねぶりて,言葉―・ぜ給はぬを/源氏(帚木)」「これさそう―・ぜられちやあ本読(ホンヨミ)がをさまらねへ/西洋道中膝栗毛(魯文)」
〔「混じる」に対する他動詞〕

交ぜ垣

まぜがき [2] 【混ぜ垣・交ぜ垣】
多種類の植物を用いてつくった生垣。

交ぜ拳

まぜけん [2] 【交ぜ拳・雑ぜ拳】
拳の一。本拳と虫拳とを混ぜて交互に打って勝負を決めるもの。本拳を打つべき場合に虫拳を出した方,また虫拳を打つべき場合に本拳の声を発した方を負けとする。

交ぜ書き

まぜがき [0] 【交ぜ書き】 (名)スル
漢字で書ける熟語を,漢字と仮名を混ぜて書くこと。「醤油」を「しょう油」,「憂鬱」を「憂うつ」と書くなど。

交ぜ織り

まぜおり [0] 【交(ぜ)織り】
種類の違う繊維をまぜて織ること。また,その織物。こうしょく。

交ぜ羽

まぜは 【交ぜ羽】
異なった鳥の羽をまぜて矧(ハ)いだ矢羽。

交はす

くわ・す クハス 【交はす】 (動サ下二)
〔「かわす」の転か〕
(「目(を)くわす」の形で)合図をして知らせる。合わせる。「あなかたはらいた,と目―・すれど聞きも入れず/源氏(若菜上)」

交ふ

まじ・う マジフ 【交ふ】 (動ハ下二)
⇒まじえる

交わす

かわ・す カハス [0] 【交わす】 (動サ五[四])
(1)互いにやったり受けたりする。「言葉を―・す」「挨拶(アイサツ)を―・す」「手紙を―・す」「杯を―・す」
(2)交差させる。まじえる。「刃(ヤイバ)を―・す」「枝を―・す」
(3)交替させる。「時―・さず縫ひてまゐらせよ/枕草子 100」
(4)動詞の連用形に付いて,互いに…し合う,の意を表す。「言い―・す」「鳴き―・す」
[可能] かわせる

交わり

まじわり マジハリ [0][4] 【交わり】
(1)つき合うこと。交際。「人と―を結ぶ」「―を断つ」
(2)男女のちぎり。性交。
(3)〔数〕 二個以上の集合について,そのうちのどの集合にも属する要素全体から成る集合。共通集合。積集合。
⇔むすび

交わり

まじわり【交わり】
association;→英和
friendship.→英和
〜を結ぶ make friends <with> ;get[be]acquainted <with> .〜をたつ ⇒絶交.

交わる

まじわる【交わる】
(1)[交際]associate[mix] <with> .→英和
良い(悪い)友と〜 keep good (bad) company.(2)[交差]cross;→英和
intersect.→英和

交わる

まじわ・る マジハル [3] 【交わる】 (動ラ五[四])
(1)線状の物が交差する。「鉄道と道路が―・る」
(2)親しくつき合う。交際する。「友と―・る」
(3)入りまじる。入りまじって一体となる。「水声に―・りて,一曲の村歌の起るを聞く/日光山の奥(花袋)」
(4)接触する。かかわる。「世俗の塵(チリ)に―・る」「政事に―・る/当世書生気質(逍遥)」
(5)男女が肉体関係を持つ。「鵲�(セキレイ)飛来てその首尾をうごかすをみて,二神まなびて―・る事をえたり/著聞 8」
(6)〔数〕 直線・曲線・平面などが,それぞれある点を共有する。また,いくつかの集合のすべてが共通な元(ゲン)をもつ。
(7)はいりこむ。他の物の中にまぎれ入って隠れる。「山野に―・るべき由/平家 1」
〔「交える」に対する自動詞〕
[可能] まじわれる

交互

こうご カウ― [1] 【交互】
(多く「に」を伴って)
(1)二種の異なったものが一つ置きになっていること。たがいちがい。「男子と女子が―に並ぶ」
(2)交替して物事を行うこと。かわるがわる。「二人で―に見張りに立つ」

交互の

こうご【交互の】
mutual;→英和
reciprocal (相互の);→英和
alternate (交替の).→英和
〜に mutually;→英和
alternately;by turns.

交互作用

こうごさよう カウ― [4] 【交互作用】
⇒相互作用(ソウゴサヨウ)(1)

交互作用説

こうごさようせつ カウ― [5] 【交互作用説】
⇒相制説(ソウセイセツ)

交互尋問

こうごじんもん カウ― [4] 【交互尋問】
証人尋問において,取り調べを請求した当事者が尋問(主尋問)し,次に相手方の当事者が尋問(反対尋問)するというように,裁判所ではなく当事者が交互に尋問をする方式。交叉尋問。

交互計算

こうごけいさん カウ― [4] 【交互計算】
取引において,一定期間内の債務と債権の総額を相殺し,その差額分だけを支払う決済の方法。特に,貿易などで行われる。

交交

こもごも [2][3] 【交・交交・相・更】 (副)
〔中世までは「こもこも」〕
(1)代わる代わる。次々。「哀想幽思―起り/欺かざるの記(独歩)」
(2)各々。それぞれ。「―体験を語る」
〔古くは漢文訓読に多く用いられた〕

交付

こうふ カウ― [1][0] 【交付】 (名)スル
公の機関が,一般の人に書類や金品などを引き渡すこと。「証明書を―する」「無償―」

交付する

こうふ【交付する】
deliver;→英和
grant.→英和
交付金 a grant;a subsidy.→英和

交付公債

こうふこうさい カウ― [4] 【交付公債】
政府が財政資金を得るために発行するのではなく,現金給付の代わりとして交付する公債。戦没者の遺族に対する遺族国債など。

交付送達

こうふそうたつ カウ― [4] 【交付送達】
民事・刑事訴訟における原則的な書類送達方法。送達を行う機関が送達の名宛人に対し基本的に送達場所において送達書類を直接手渡すこと。

交付金

こうふきん カウ― [0] 【交付金】
国または地方公共団体が特定の目的をもって交付する金銭。事業や事務を他の者に行わせるときに,その財源として交付する場合が多いが,補償・助成を目的とすることもある。

交代

こうたい カウ― [0] 【交代・交替】 (名)スル
〔古くは「こうだい」〕
(役割や場所などを)入れかえること。また,入れかわること。「投手を―する」

交代

きょうたい ケウ― 【交代・交替】
「こうたい(交代)」に同じ。「郎等二人止め置きて,道誉に―して/太平記 37」

交代作用

こうたいさよう カウ― [5] 【交代作用】
岩石中に熱水溶液などが浸透して物質が入れかわり,新しい鉱物を生ずる作用。また,そのために岩石の化学組成が変化すること。

交代寄合

こうたいよりあい カウ―アヒ 【交代寄合】
江戸幕府の職名の一。寄合の旗本のうち,参勤交代の義務をもつ者。

交代式

こうたいしき カウ― [3] 【交代式】
多項式で,その中の任意の二つの文字を入れ換えると,もとの式と符号だけ違った式になるもの。�−� など。

交代性無呼吸

こうたいせいむこきゅう カウ―ムコキフ [8] 【交代性無呼吸】
⇒チェーン-ストークス型呼吸

交代菌症

こうたいきんしょう カウ―シヤウ [5] 【交代菌症】
⇒菌交代症(キンコウタイシヨウ)

交代鉱床

こうたいこうしょう カウ―クワウシヤウ [5] 【交代鉱床】
交代作用によってできた鉱床。多くは,交代作用を受けやすい石灰岩や苦灰岩の中に生ずる。

交代[替]

こうたい【交代[替]】
alternation;→英和
shift;→英和
a relief (交代者).→英和
〜する take turns;take another's place;relieve <another> .→英和
〜に by turns;alternately.2時間〜で in two-hour shifts.投手を〜させる《野》retire a pitcher.→英和
‖二交替制 the two shift system.

交会

きょうかい ケウクワイ 【交会】
〔「きょう」は呉音〕
(1)交際すること。つきあい。「よつて寺僧,憎みいやしみて,―する事なし/宇治拾遺 12」
(2)男女の性的交わり。性交。「或は―淫色等の事を談ず/正法眼蔵随聞記」

交会

こうかい カウクワイ [0] 【交会】 (名)スル
(1)人と人とがつきあうこと。交際。「其―遊宴の体/太平記 1」
(2)性交すること。「―の道ふつ��おもひたえて/評判記・色道大鏡」

交信

こうしん カウ― [0] 【交信】 (名)スル
通信をかわすこと。一般には,無線通信をいうことが多い。「南極基地と―する」

交信

こうしん【交信】
communication.→英和
〜する communicate <with> .→英和

交割

こうかつ カウ― [0] 【交割】 (名)スル
(1)禅寺で,新旧住持交代に際し,公私の品物を区別し,帳面によって確認すること。
(2)新旧の担当者が事務を引き継ぐこと。
(3)「交割物(モノ)」の略。[日葡]

交割物

こうかつもの カウ― 【交割物】
寺の宝物。のち転じて,家宝の意。「私の―に致さう/狂言・鍋八撥」

交叉

こうさ カウ― [1][0] 【交差・交叉】 (名)スル
(1)交わること。二本以上の線状のものが,一点で重なること。すじかいになること。
⇔平行
「三本の直線が―する」
(2)生殖細胞の減数分裂のとき,相同染色体の一部が入れかわり,遺伝子の組み替えが生じること。体細胞分裂にもみられる。乗り換え。

交叉価

こうさか カウ― [3] 【交差価・交叉価】
二つの遺伝子の間に組み換えが生じる割合。染色体上の遺伝子間の距離と深くかかわる。

交叉概念

こうさがいねん カウ― [4] 【交差概念・交叉概念】
〔論〕 外延が他の概念の外延と一部共通する概念。例えば「勇士と戦士」の類。

交叉点

こうさてん カウ― [0][3] 【交差点・交叉点】
二本以上の線,特に街路が交わっている所。

交友

こうゆう【交友】
a friend[companion];→英和
交友関係 one's associates.

交友

こうゆう カウイウ [0] 【交友】
友だちとして交際すること。また,その友だち。「―関係」

交合

こうごう カウガフ [0] 【交合】 (名)スル
男女が交わること。性交。

交名

きょうみょう ケウミヤウ 【交名】
上申書などに,人名を書きつらねたもの。連名書。散状。交名注文。「内裏へまゐるべき武士の―を御自筆にしるしをかせ給ふ/保元(上)」

交喙

いすか [0] 【鶍・交喙】
スズメ目アトリ科の小鳥。全長約18センチメートル。雄は全身赤黄色,雌は地味な暗黄緑色。くちばしがねじれて上下に交差しており,松かさをこじ開けて実を食べる。北米・ユーラシアに広く分布。日本では本州中部以北で繁殖するが,多くは冬鳥として渡来する。
鶍[図]

交声曲

こうせいきょく カウセイ― [3] 【交声曲】
⇒カンタータ

交媾

こうこう カウ― [0] 【交媾】 (名)スル
男女のまじわり。交合。

交子

こうし カウ― [1] 【交子】
中国,宋朝が発行した,世界最古の紙幣。もと売買取引に使われていた手形を,政府が引き継ぎ紙幣として発行したもの。
→交鈔(コウシヨウ)

交尾

こうび カウ― [1][0] 【交尾】 (名)スル
動物の雌雄が生殖のために交わること。つるむこと。交接。「―器官」

交尾

つるび 【交尾・孳尾・遊牝】
交尾。「馬を牽(ヒ)きて前に就(イタ)して―せしむ/日本書紀(武烈訓)」

交尾する

こうび【交尾する】
copulate;→英和
mate.→英和
交尾期 the mating season.

交尾ぶ

つる・ぶ 【交尾ぶ・孳尾ぶ・遊牝ぶ】 (動バ四)
〔「連ぶ」と同源〕
「つるむ(交尾)」に同じ。「他の烏遞(タガイ)に来たりて―・ぶ/霊異記(中訓注)」

交尾む

つる・む [2] 【交尾む・孳尾む・遊牝む】 (動マ五[四])
〔「つるぶ」の転〕
動物の雌と雄が交尾する。「犬が―・む」

交尾期

こうびき カウ― [3] 【交尾期】
⇒発情期(ハツジヨウキ)

交差

こうさ カウ― [1][0] 【交差・交叉】 (名)スル
(1)交わること。二本以上の線状のものが,一点で重なること。すじかいになること。
⇔平行
「三本の直線が―する」
(2)生殖細胞の減数分裂のとき,相同染色体の一部が入れかわり,遺伝子の組み替えが生じること。体細胞分裂にもみられる。乗り換え。

交差する

こうさ【交差する】
cross;→英和
intersect.→英和
交差点 an intersection[a crossing];(a) crossroads (四つ辻);a junction (線路の).→英和

交差価

こうさか カウ― [3] 【交差価・交叉価】
二つの遺伝子の間に組み換えが生じる割合。染色体上の遺伝子間の距離と深くかかわる。

交差概念

こうさがいねん カウ― [4] 【交差概念・交叉概念】
〔論〕 外延が他の概念の外延と一部共通する概念。例えば「勇士と戦士」の類。

交差点

こうさてん カウ― [0][3] 【交差点・交叉点】
二本以上の線,特に街路が交わっている所。

交床

こうしょう カウシヤウ [0] 【交床】
釜敷の古名。唐の陸羽の『茶経』にみえる。

交情

こうじょう カウジヤウ [0] 【交情】
(1)交際から生まれる親しみ。交誼(コウギ)。「こまやかな―」
(2)男女が情を通じること。情交。

交情

こうじょう【交情】
friendship;→英和
intimacy.→英和

交感

こうかん カウ― [0] 【交感】 (名)スル
感応し合うこと。

交感神経

こうかん【交感神経】
the sympathetic nerve.

交感神経

こうかんしんけい カウ― [5] 【交感神経】
副交感神経とともに自律神経系を形成し,分泌腺・血管・内臓などを支配する神経。精神興奮や運動に際して,唾液を分泌し,血圧・血糖を高め,皮膚・内臓の血管を収縮させて血液を筋肉・脳に集めるなど,おおむね全身の活動力を高める働きをする。普通,副交感神経とは拮抗的に作用する。

交感神経節

こうかんしんけいせつ カウ― [7] 【交感神経節】
交感神経細胞の集まり。ここから末梢神経が出る。脊柱の両側に各二十数個存在し,数珠状を呈しているもののほか,腹腔や腸間膜動脈などにも分布。

交戦

こうせん カウ― [0] 【交戦】 (名)スル
戦いを交えること。互いに武力をもって戦闘行為をすること。「隣国と―する」

交戦

こうせん【交戦】
(a) war;→英和
hostilities (戦争);a battle;→英和
an engagement (戦闘).→英和
〜する fight <against,with> .→英和
‖交戦国 warring countries;an enemy nation.交戦状態 the state of war.

交戦区域

こうせんくいき カウ―ヰキ [5] 【交戦区域】
交戦国兵力が互いに戦闘行為を行うことのできる区域。普通,交戦国の領土・領海・領空をさす。戦争区域。

交戦団体

こうせんだんたい カウ― [5] 【交戦団体】
国際法上,内乱において一定地域の支配権を確立することによって交戦者としての資格を認められた反徒団体。

交戦国

こうせんこく カウ― [3] 【交戦国】
戦争の当事者である国家。

交戦権

こうせんけん カウ― [3] 【交戦権】
国家が戦争を行う権利。日本国憲法第九条は国の交戦権はこれを認めない,と規定している。

交戦法規

こうせんほうき カウ―ハフ― [5] 【交戦法規】
戦時国際法の一種で,交戦国相互の戦闘行為を規制する法規の総称。狭義の戦時法規。

交戦者

こうせんしゃ カウ― [3] 【交戦者】
交戦国,または交戦国の兵力。また,その兵力を構成している個々の人員。個々の人員としての交戦者は戦闘員と非戦闘員に分けられる。

交手

こうしゅ カウ― [1] 【交手】
「拱手(キヨウシユ)」に同じ。

交接

こうせつ カウ― [0] 【交接】 (名)スル
(1)交わり接すること。交際。つきあい。「親しく―せしより/新聞雑誌 30」
(2)性交すること。交尾すること。交合。

交接

こうせつ【交接】
<have> sexual intercourse <with> ;coition.→英和

交接器

こうせつき カウ― [4][3] 【交接器】
交接に用いられる器官。交尾器。

交換

こうかん カウクワン [0] 【交換】 (名)スル
(1)物と物とをとりかえること。やりとりすること。「物々―」「意見を―する」
(2)個人または集団の送り手と受け手の間で,財やサービスのやりとりが行われること。経済のみならず社会関係の維持・創出と深く関わる。
(3)民法上,当事者が互いに金銭以外の財産の所有権の移転をなすという契約。

交換

こうかん【交換】
(an) exchange;→英和
barter (物々);→英和
clearing (手形の).→英和
〜する exchange <views> ;barter <A for B> ;substitute (代用).→英和
…と〜に in exchange for.‖交換教授(学生) an exchange professor (student).交換局 <米> a central (office); <英> an exchange.交換手 a telephone operator.交換条件 a bargaining point.交換台 a switchboard.交換レンズ an interchangeable lens.

交換価値

こうかんかち カウクワン― [5] 【交換価値】
一定量の商品が他の商品のどれだけの量と交換できるかという相対的価値。
→使用価値

交換公文

こうかんこうぶん カウクワン― [5] 【交換公文】
国家間で取り交わす合意文書。通常,批准を必要としないが,条約に準ずる効果をもつ。

交換分合

こうかんぶんごう カウクワン―ガフ [5] 【交換分合】
土地利用の増進の目的で,所有権などの権利を交換・分割・合併する行政処分。

交換力

こうかんりょく カウクワン― [3] 【交換力】
二個の粒子が互いに位置座標・スピン・電荷を交換する形をとって作用しあうような,量子力学に特有な力。

交換反応

こうかんはんのう カウクワン―オウ [5] 【交換反応】
化合物中の特定の原子・原子団・イオンが同種または別種の原子・同位体・原子団・イオンに置き換わる反応。

交換台

こうかんだい カウクワン― [0] 【交換台】
電話局あるいは会社などで,電話交換の操作をする所。

交換尻

こうかんじり カウクワン― [0] 【交換尻】
銀行が手形交換所において手形交換するときの,持ち出し高と持ち帰り高との差額。

交換手

こうかんしゅ カウクワン― [3] 【交換手】
「電話交換手」の略。

交換条件

こうかんじょうけん カウクワンデウ― [5] 【交換条件】
相手の要求を受け入れる代わりに相手に出す条件。

交換法則

こうかんほうそく カウクワンハフ― [5] 【交換法則】
加法では �+�=�+� ,乗法では �×�=�×� が成り立つこと。一般に算法 ∘が �∘�=�∘� を満たすとき,算法 ∘ では交換法則が成り立つという。

交換理論

こうかんりろん カウクワン― [5] 【交換理論】
経済現象だけでなく広く社会現象をも交換という観点から説明しようとする理論社会学の立場。

交換留学

こうかんりゅうがく カウクワンリウ― [5] 【交換留学】
国外の友好都市や姉妹校と自校との間で相互に生徒・学生を受け入れ,一定期間就学させること。

交換船

こうかんせん カウクワン― [0] 【交換船】
交戦国が互いに在留民を交換するために定められた所に派遣する船。

交換輸血

こうかんゆけつ カウクワン― [5] 【交換輸血】
血液内の有毒成分を速やかに排除するために,全血液を入れかえる療法。母親と胎児の血液型不適合,劇症肝炎,毒物中毒などのときに行う。

交換関係

こうかんかんけい カウクワンクワン― [5] 【交換関係】
〔物〕 二つの物理量に対応する演算子の積と,それらの順序を交換してとった積との差または和の値を示す関係。量子力学では,物理量の間に交換関係を与えることによって物理量を量子化する。

交易

こうえき【交易(する)】
trade;→英和
barter.→英和

交易

きょうやく ケウ― 【交易】
〔呉音〕
「こうえき(交易)」に同じ。「唐物の―し給ひて/宇津保(初秋)」

交易

こうえき カウ― [0] 【交易】 (名)スル
(1)互いに物品の交換や売買をすること。「諸外国と―する」
(2)互いに交換すること。「学問を―し,知識を開き/西国立志編(正直)」
(3)入りまじって,同化すること。「何ぞ地気により少しく狐と質を―せしむるに非ざるを知ん/明六雑誌 20」

交易条件

こうえきじょうけん カウ―デウ― [5] 【交易条件】
輸出商品一単位に対してどれだけの量の商品が輸入できるかを示す指標。輸出物価指数を輸入物価指数で除して得られる。貿易条件。

交易都市

こうえきとし カウ― [5] 【交易都市】
商業・貿易・交通などを中心として発達した都市。

交替

こうたい カウ― [0] 【交代・交替】 (名)スル
〔古くは「こうだい」〕
(役割や場所などを)入れかえること。また,入れかわること。「投手を―する」

交替

きょうたい ケウ― 【交代・交替】
「こうたい(交代)」に同じ。「郎等二人止め置きて,道誉に―して/太平記 37」

交替使

こうたいし カウ― [3] 【交替使】
律令制で,地方官が任地で死亡した場合,後任者の要請で交替事務を取り扱うために派遣された使者。

交替式

こうたいしき カウ― [3] 【交替式】
律令制で,新旧官吏が交替するときの事務引き継ぎと責任規定に関する細則を集成したもの。延暦・貞観・延喜の三種がある。

交替形

こうたいけい カウ― [0] 【交替形】
音韻交替によって生じた語形。

交歓

こうかん【交歓】
an exchange of greetings[courtesies].〜する exchange courtesies <with> ;fraternize <with> .→英和
‖交歓試合 a courtesy[friendly]game.交歓会 a get-together.

交歓

こうかん カウクワン [0] 【交歓・交驩】 (名)スル
互いに親しく交わり楽しむこと。「―会」

交流

こうりゅう カウリウ [0] 【交流】 (名)スル
(1)異なる地域・組織・系統に属する人や文物が互いに行き来すること。「東西文化が―する」「人事―」
(2)〔alternating current〕
時間とともにその大きさと方向が周期的に変化する電流。日本で家庭に供給されているのは100ボルト,五〇あるいは60ヘルツの交流。交流電流。交番電流。AC 。
⇔直流

交流

こうりゅう【交流】
<cultural> exchange;→英和
an interchange <of personnel> ;→英和
《電》an alternating current <AC> .交流発電機 an alternating current dynamo.

交流分析

こうりゅうぶんせき カウリウ― [5] 【交流分析】
アメリカの精神科医バーン(E. Berne 1910-1970)により創始された心理療法の一。精神分析の影響を受けた理論に基づき,人格構造や対人関係でのやりとりの型の分析を行う技法。

交流電動機

こうりゅうでんどうき カウリウ― [7] 【交流電動機】
交流電力によって作動する電動機。

交渉

こうしょう【交渉】
(1) <open> negotiations <with> .
(2) <have no> connection <with> (関係).→英和
〜する negotiate <with a person about a matter> .→英和
‖交渉団体(委員) a negotiating body (committee).団体交渉 collective bargaining.

交渉

こうしょう カウセフ [0] 【交渉】 (名)スル
(1)ある事を実現するために,当事者と話し合うこと。かけあうこと。「―が決裂する」「労使が―する」
(2)人と人との結びつき。かかわりあい。関係。「―をもつ」「―を絶つ」

交渉団体

こうしょうだんたい カウセフ― [5] 【交渉団体】
国会の両院で,議案発議に必要な人数の議員によって結成される団体。小会派が合同して一つの院内団体を結成することもある。院内交渉団体。

交游

こうゆう カウイウ [0] 【交遊・交游】 (名)スル
親しくつきあうこと。交際。「共に―談話すること已に数日/花柳春話(純一郎)」

交点

こうてん【交点】
a point of intersection.

交点

こうてん カウ― [1] 【交点】
(1)〔数〕 線と線,あるいは線と面とが交わる点。
(2)〔天〕 惑星・彗星・月などの軌道面が中心天体のある基準面(一般に黄道面)と交わる二つの点。一般には天球上で,黄道と惑星などの軌道が交わる二つの点。
→昇交点
→降交点

交点月

こうてんげつ カウ― [3] 【交点月】
月が軌道上で,黄道と交わる一つの交点から出て,再び同じ交点に入るまでの時間の平均値。西暦2000年の値は二七・二一二二二一日。

交番

こうばん カウ― [0] 【交番】 (名)スル
(1)かわりあって,ある任務につくこと。
(2)警察署の下部機構である駐在所と派出所の総称。日本の警察に独特な制度。
(3)〔物〕 時間の経過とともに電気・磁気の大きさと向きが変わること。

交番

こうばん【交番】
a police box.

交番応力

こうばんおうりょく カウ― [5] 【交番応力】
引っ張る力と押す力のように,反対方向の力が交互に繰り返される時の物体の応力。

交番電流

こうばんでんりゅう カウ―リウ [5] 【交番電流】
⇒交流(コウリユウ)(2)

交直

こうちょく カウ― [1] 【交直】
電気の,交流と直流。「―両用」

交綏

こうすい カウ― [0] 【交綏】 (名)スル
〔「綏」は退く意〕
両軍ともに退くこと。「遂に両邦―し/佳人之奇遇(散士)」

交線

こうせん カウ― [1] 【交線】
〔数〕 空間における二平面が,ただ一つの直線のみ共有するときのその直線。また,曲面の交わりの曲線。

交織

こうしょく カウ― [0] 【交織】
絹と木綿,あるいは毛と絹というように,種類の異なる糸を用いて織ること。また,その織物。まぜおり。

交織り

まぜおり [0] 【交(ぜ)織り】
種類の違う繊維をまぜて織ること。また,その織物。こうしょく。

交角

こうかく カウ― [1] 【交角】
二つの直線・曲線・平面などが交わってできる角。二曲線が交わるときはその交点における両曲線の接線のなす角。

交詢

こうじゅん カウ― [0] 【交詢】
親密に交際すること。

交詢社

こうじゅんしゃ カウジユン― 【交詢社】
1880年(明治13),福沢諭吉によって創立された社交クラブ。慶応義塾関係者を中心とした実業家の団体。「交詢雑誌」を発行。

交誼

こうぎ カウ― [1] 【交誼】
親しい交際。友誼。「―を結ぶ」

交譲

こうじょう カウジヤウ [0] 【交譲】
互いにゆずりあうこと。互譲。

交趾

コーチ 【交趾】
(1)古く,ベトナム北部,ソンコイ川流域をさした呼称。こうし。
(2)「交趾焼」の略。

交趾

こうし カウシ 【交趾・交阯】
前漢の武帝がベトナムのトンキン地方に設置した郡名。一〇世紀にベトナムの独立後も中国はこの国を安南または交趾と称した。こうち。コーチ。

交趾

こうち カウチ 【交趾】
⇒こうし(交趾)

交趾支那

コーチシナ 【交趾支那】
〔Cochin-China〕
ベトナム南部,メコン川下流域を中心とする地方で,フランス領時代の呼称。

交趾焼

コーチやき [0] 【交趾焼】
〔交趾から舶載されたからという〕
明代末から清代にかけて,中国南部の広東省・福建省・浙江(セツコウ)省などで産出されたといわれる色彩軟陶の総称。胎土は暗色で三彩釉が施されている。茶人の間で香合(コウゴウ)が珍重される。

交通

こうつう カウ― [0] 【交通】 (名)スル
(1)人や乗り物が一定の道筋を通って行き来すること。「―の便が良い」「―が途絶える」
(2)人と人とがつきあうこと。意思のかよいあい。「彼とは久しく―がとだえている」「欧人と―するに及て/佳人之奇遇(散士)」

交通

こうつう【交通】
traffic (往来);→英和
transport(-ation) (運輸);→英和
communication (連絡).→英和
〜を整理する regulate traffic.〜を遮断する block (up) the street.→英和
‖交通遺児 a traffic orphan.交通機関 a means of transportation;traffic facilities.交通公社 (Japan) Travel Bureau.交通事故 a traffic accident.交通渋滞 a traffic jam[tie-up] 交通巡査(信号) a traffic policeman (signal).交通整理(規則) traffic control (regulations).交通費 transportation expenses;carfare.交通麻痺 traffic paralysis.交通網 a transportation network.交通量 <heavy> traffic.

交通事件即決裁判手続

こうつうじけんそっけつさいばんてつづき カウ―ソクケツ― [5][10] 【交通事件即決裁判手続】
道路交通法違反の罪について,原則として即日に審判される手続き。被告人は公開の法廷で口頭の陳述を保障される。1954年(昭和29)制定の交通事件即決裁判手続法に定める。

交通事故

こうつうじこ カウ― [5] 【交通事故】
鉄道・自動車・船舶などの交通機関による事故。

交通信号

こうつうしんごう カウ―ガウ [5] 【交通信号】
道路の交差点などに設ける赤・黄・青(緑)の信号。

交通切符

こうつうきっぷ カウ― [5] 【交通切符】
道路交通違反事件を迅速に処理する目的で1963年(昭和38)に設けられた簡便な書面。違反の現場を取り締まった警察官が書面に必要事項を記入して交付することで略式手続き・即決裁判手続きに必要な書類となる。

交通刑務所

こうつうけいむしょ カウ― [7] 【交通刑務所】
交通に関わる犯罪者の収容を行うために特に設けられた刑務所。

交通博物館

こうつうはくぶつかん カウ―クワン 【交通博物館】
鉄道関係を主とし,その他各種の交通機関の実物や模型および史料を展示・公開している博物館。1921年(大正10)鉄道博物館として発足,48年(昭和23)現名に改称。東京都千代田区神田にある。

交通反則通告制度

こうつうはんそくつうこくせいど カウ― [13] 【交通反則通告制度】
スピード違反や駐車違反などの比較的軽微な交通違反に対して,刑事手続に移行せずに,行政措置として反則金を納めさせることで事件を処理する制度。違反者に現場の警察官が反則切符を渡し,警察本部長が通告した反則金を納めることで刑事訴追を免ずる。

交通反則金

こうつうはんそくきん カウ― [0] 【交通反則金】
交通反則通告制度により,科される金額。反則金。

交通地獄

こうつうじごく カウ―ヂ― [5] 【交通地獄】
交通機関の混雑や交通事故の悲惨さを地獄にたとえていう語。

交通巡査

こうつうじゅんさ カウ― [5] 【交通巡査】
交通係の巡査。

交通巡視員

こうつうじゅんしいん カウ―ヰン [7] 【交通巡視員】
道路交通の指導や駐停車規制の励行などの事務を処理する警察職員。警察官としての地位・権限はない。

交通戦争

こうつうせんそう カウ―サウ [5] 【交通戦争】
交通事故による死亡者が増加し,危機的な水準になっている現象をいう語。

交通機関

こうつうきかん カウ―クワン [6][5] 【交通機関】
人の移動,物品の輸送に利される,道路・橋・船舶・鉄道などの施設と車両・船舶・航空機などの運輸機関の総称。電信・電話などの通信機関を含む場合もある。

交通網

こうつうもう カウ―マウ [3] 【交通網】
いろいろな交通機関が発達し,網の目のように通じている形態。

交通警察

こうつうけいさつ カウ― [5] 【交通警察】
交通の安全を守るための警察。陸上・水上・航海・航空の各交通警察がある。

交通貧困層

こうつうひんこんそう カウ― [7] 【交通貧困層】
自家用車の普及が進んで公共交通が削減されるために移動が不便になる人々。子供・高齢者・障害者・低所得者層など。

交通道徳

こうつうどうとく カウ―ダウ― [5] 【交通道徳】
交通機関を運転・利用する者が守るべき道徳。

交通違反

こうつういはん カウ―ヰ― [5] 【交通違反】
道路交通法など,交通関係の法規に違反すること。

交通遺児

こうつういじ カウ―ヰ― [5] 【交通遺児】
親を交通事故で失った子。

交通難

こうつうなん カウ― [3] 【交通難】
(1)交通機関が乏しくて往来が困難なこと。
(2)乗り物や道路が混雑して難儀すること。

交通麻痺

こうつうまひ カウ― [5] 【交通麻痺】
事故・スト・混雑などのため,交通の流れが停止した状態。

交遊

こうゆう カウイウ [0] 【交遊・交游】 (名)スル
親しくつきあうこと。交際。「共に―談話すること已に数日/花柳春話(純一郎)」

交配

こうはい【交配】
crossbreeding;cross-fertilization (植物の);crossing.→英和
交配種 a cross;→英和
a hybrid.→英和

交配

こうはい カウ― [0] 【交配】 (名)スル
次世代を得るため,生物の二個体間で受粉あるいは受精を行うこと。かけあわせ。
→交雑

交配種

こうはいしゅ カウ― [3] 【交配種】
交配によって作られた新しい品種。

交野

かたの 【交野】
(1)大阪府北東部,天野川中流域の市。住宅地として発展。獅子窟寺がある。
(2)交野市の北西部から枚方(ヒラカタ)市にかけての台地。平安時代以来,皇室の狩猟地。交野�原。天之川。((歌枕))「又やみむ―の御野(ミノ)の桜狩花の雪散る春の明(アケ)ぼの/新古今(春下)」

交鈔

こうしょう カウセウ [0] 【交鈔】
(1)中国,金・元代の紙幣。宋代の交子(コウシ)から発達したもので,兌換(ダカン)紙幣として通用したが,明代にすたれた。
(2)(転じて)紙幣のこと。

交錯

こうさく カウ― [0] 【交錯】 (名)スル
いくつかのものが入りまじること。錯綜(サクソウ)。「期待と不安が―する」

交錯する

こうさく【交錯する】
cross[mingle with]each other;be complicated.

交閃灯

こうせんとう カウセン― [0] 【交閃灯】
回転し,異なった色の光を交互に放つ灯火。

交阯

こうし カウシ 【交趾・交阯】
前漢の武帝がベトナムのトンキン地方に設置した郡名。一〇世紀にベトナムの独立後も中国はこの国を安南または交趾と称した。こうち。コーチ。

交際

こうさい カウ― [0] 【交際】 (名)スル
人と行き来すること。つきあうこと。まじわり。「若い女性と―する」「―が広い」

交際

こうさい【交際】
<keep> company <with> ;→英和
<form a> friendship <with> .→英和
〜する associate <with> ;→英和
keep <good,bad> company.〜好き(ぎらい)の (un)sociable.→英和
‖交際家 a sociable person.交際費 social expenses.

交際家

こうさいか カウ― [0] 【交際家】
つきあいの広い人。また,社交家。

交際費

こうさいひ カウ― [3] 【交際費】
(1)世間とのつきあいのために使う費用。
(2)会社などで,職務上の交際に要する費用。法人税の課税所得の計算上,損金に算入されない。

交雑

こうざつ カウ― [0] 【交雑】 (名)スル
(1)種々の物が入りまじること。
(2)遺伝子組成の異なる二個体間の交配。異系統・異品種・異種・異属の間の交配。雑種ができるのが原則とされる。雑交。

交雑育種法

こうざついくしゅほう カウ―ハフ [0] 【交雑育種法】
人為的な交雑によりその中から雑種集団を作り出し,両親のもつ優良形質をそなえた新しい品種を選抜する方法。

交霊

こうれい カウ― [0] 【交霊】
死霊や神霊などが生きている人の魂と相通ずること。「―現象」

交霊術

こうれいじゅつ カウ― [3] 【交霊術】
⇒降神術(コウシンジユツ)

交響

こうきょう カウキヤウ [0] 【交響】 (名)スル
互いにひびきあうこと。

交響曲

こうきょうきょく【交響曲】
a symphony.→英和

交響曲

こうきょうきょく カウキヤウ― [3] 【交響曲】
〔symphony〕
一八世紀の中頃に成立した,管弦楽のための大規模な楽曲。形式上は管弦楽のためのソナタとでもいうべき音楽で,概して三ないし四楽章から成る。シンフォニー。
→交響曲/交響曲第9番「合唱」より(ベートーベン)[音声]

交響楽

こうきょうがく カウキヤウ― [3] 【交響楽】
シンフォニー(symphony)の古い訳語。交響曲。

交響楽

こうきょうがく【交響楽(団)】
a symphony (orchestra).→英和

交響楽団

こうきょうがくだん カウキヤウ― [5][6] 【交響楽団】
交響曲演奏のための弦楽器・管楽器・打楽器から成る大編成の楽団。交響管弦楽団。

交響詩

こうきょうし カウキヤウ― [3] 【交響詩】
標題音楽の一。一九世紀中頃にリストが創始した,管弦楽によって詩的・絵画的内容を描写・表現する音楽。概して単一楽章から成る。シンフォニック-ポエム。
→交響詩/「わが祖国」よりモルダウ(スメタナ)[音声]

交驩

こうかん カウクワン [0] 【交歓・交驩】 (名)スル
互いに親しく交わり楽しむこと。「―会」

い【亥(年)】
(the year of) the (Wild) Boar.

い ヰ [1][0] 【亥】
(1)十二支の一二番目。年・日・時刻・方位などにあてる。いのしし。がい。
(2)時刻の名。今の午後一〇時頃。また,午後一〇時から一二時まで。または午後九時から一一時までの間。
(3)方角の名。北から西へ三〇度の方角。

亥の子

いのこ ヰ― [0][1][2] 【亥の子】
(1)陰暦一〇月の亥の日。「亥の子の祝い」をし,万病除去・子孫繁栄を祈った。また江戸時代には,この日に炉やこたつを開き火鉢を出す習慣があった。[季]冬。《昼になつて―と知りぬ重の内/太祇》
(2)「亥の子の祝い」「亥の子餅」の略。

亥の子の祝

いのこのいわい ヰ―イハヒ [0] 【亥の子の祝(い)】
陰暦一〇月の亥の日に,西日本各地の農村部で広く行われる刈り上げ祝いの行事。猪の多産にあやかり,また,万病を払うまじないとして亥の子餅を食べ,子供たちが家々の庭先を石や藁束(ワラタバ)でついて回ったりする。もと,宮中の年中行事として行われた。玄猪(ゲンチヨ)。
→十日夜 (トオカンヤ)
亥の子の祝い[図]

亥の子の祝い

いのこのいわい ヰ―イハヒ [0] 【亥の子の祝(い)】
陰暦一〇月の亥の日に,西日本各地の農村部で広く行われる刈り上げ祝いの行事。猪の多産にあやかり,また,万病を払うまじないとして亥の子餅を食べ,子供たちが家々の庭先を石や藁束(ワラタバ)でついて回ったりする。もと,宮中の年中行事として行われた。玄猪(ゲンチヨ)。
→十日夜 (トオカンヤ)
亥の子の祝い[図]

亥の子餅

いのこもち ヰ― [3] 【亥の子餅】
「亥の子の祝い」に食べる餅。その年の新穀で作り,本来は亥の刻に食べる。亥の子の餅。亥の日餅。玄猪(ゲンチヨ)餅。[季]秋。
→御成切(オナリキリ)

亥中

いなか ヰ― [1] 【亥中】
亥の刻の上刻と下刻との間。今の午後一〇時頃。

亥中の月

いなかのつき ヰ― [1] 【亥中の月】
〔亥中頃,東天に上るので〕
陰暦二〇日の月の称。

また [0] 【又・復・亦】
■一■ (副)
(1)同じ事柄が再び起きたり,繰り返されたりするさまを表す。
 (ア)もう一度。再び。重ねて。「―川の水があふれた」「―のおいでをお待ちします」
 (イ)今度も。同様に。やはり。「―うまくいった」「今日も―雨だ」
(2)他と比べて事態・状態が同じであるさまを表す。やはり。同様に。「彼も―人の子である」「私も―彼女が好きです」
(3)もう一つ別の要素が加わるさまを表す。その上に。「彼は―熱血漢でもある」「一人で飲む酒も―よいものだ」
(4)(上にくる副詞を強めて)驚きいぶかしむ気持ちを表す。それにつけても。「よく―そんなことが言えたものだ」「どうして―そんなことをしたのだ」
→またの
→またも
■二■ (接続)
(1)その上に。かつ。「波―波」「詩人として名高いだけでなく,―音楽家でもある」「金もいらない。―地位もいらない」
(2)あるいは。または。「今日でもいい。―明日でもいい」
(3)話題を変えるときに用いる語。それから。ところで。「―,ふもとに一つの柴の庵あり/方丈記」
(4)しかし。「見る時は,―,かねて思ひつるままの顔したる人こそなけれ/徒然 71」
→または
■三■ (接頭)
名詞に付いて,間接である意を表す。「―聞き」「―貸し」

享ける

う・ける [2] 【受ける・請ける・承ける・享ける】 (動カ下一)[文]カ下二 う・く
(1)向かってくる物をとらえておさめる。「ボールを手で―・ける」「雨漏りをバケツで―・ける」
(2)風や光が当てられる。「追い風を―・けて快走するヨット」「西日をまともに―・ける部屋」
(3)自分に差し出されたものを自分のものとする。受け取る。《受》「謝礼を―・ける」
(4)(動作を表す語や,動作の結果生ずるものを目的語とする)他からの働きかけが及ぶことを,働きを及ぼされた側から言うことば。《受》
 (ア)課せられた物事やしかけられた行為などに積極的に対処する。「部下から報告を―・ける」「挑戦を―・ける」
 (イ)自分の意志に関係なく,他からの働きかけをこうむる。「敵から攻撃を―・ける」「罰を―・ける」「読者からのお叱りを―ける」
 (ウ)他からもたらされた状態が自分の身に自然と生ずる。
⇔あたえる
「あの本を読んでどんな印象を―・けたか」「地震で被害を―・ける」「精神的ショックを―・ける」
 (エ)与えられる。
〔「享ける」とも書く〕
「生を―・ける」
(5)自分からすすんで,あることをしてもらう。《受》「手術を―・ける」「お祓(ハラ)いを―・ける」「入学試験を―・けに行く」
(6)他からの注文・依頼を承知して対処する。《受・請》「注文を―・ける」「神は―・けずぞなりにけらしも/古今(恋一)」
(7)(提案などを)承服する。受け入れる。のむ。《受・承》「とても―・けられないきびしい条件」
(8)影響・関連・つながりがそこに及んでいる。《受・承》「理事会の決定を―・けて事務局では…」「『もしも』を―・けて,あとには仮定表現が来る」
(9)引き継ぐ。継承する。《承》「先代のあとを―・けて二代目当主となる」「母親から絵の才を―・ける」
(10)観客・聴衆に気に入られ,好まれる。《受》「若者に―・けるギャグ」
(11)(方角を表す語を目的語として)…に面する。《受》「南を―・ける」
(12)借金を払って,質種(シチグサ)などを取り戻す。現代では「うけ出す」「うけ戻す」など,複合した形で用いる。《受・請》「衣を…質に置けるが,そののち―・くる事成がたく/浮世草子・世間胸算用 1」
[慣用] 意を―・生を―・真(マ)に―

享保

きょうほう キヤウホウ 【享保】
江戸時代の年号(1716.6.22-1736.4.28)。正徳の後,元文の前。中御門(ナカミカド)・桜町天皇の代。将軍は徳川吉宗。きょうほ。

享保の改革

きょうほうのかいかく キヤウホウ― 【享保の改革】
将軍徳川吉宗が幕藩体制の安定と強化のため,その在任期間(1716-1745)を通じて行なった諸改革。幕政機構の再編,法制の立て直し,都市商業資本の統制,上米(アゲマイ)の制,定免制による年貢徴収の強化,新田開発,甘藷(カンシヨ)など新作物栽培の奨励,米価の安定,通貨の統一,目安箱の設置など。寛政・天保の両改革とともに幕府の三大改革の一。

享保の飢饉

きょうほうのききん キヤウホウ― 【享保の飢饉】
1732年(享保17),長雨とイナゴの大発生によって稲作が大損害を受け,伊勢・近江以西の西国に起こった大飢饉。米価は四,五倍に騰貴し,飢民は二〇〇万人に達したという。

享保尺

きょうほうじゃく キヤウホウ― [3] 【享保尺】
享保年間,徳川吉宗が紀州熊野神社の古尺を写して天文観測に用いたと伝えられる尺。一尺は30.363センチメートル。
→又四郎尺
→折衷(セツチユウ)尺

享保金

きょうほうきん キヤウホウ― [0] 【享保金】
江戸幕府が享保年間に鋳造した,良質の大判金・小判金・一分判金の総称。金位は慶長金に同じく,久竹の極印がある。1736年まで発行した。

享保銀

きょうほうぎん キヤウホウ― [0] 【享保銀】
江戸幕府が正徳・享保年間(1711-1736)に鋳造した良質の丁銀・豆板銀の総称。1736年まで発行した。

享受

きょうじゅ キヤウ― [1] 【享受】 (名)スル
あるものを受け,自分のものとすること。また,自分のものとして楽しむこと。精神的な面でも物質的な面でもいう。「生を―する」「自然の恵みを―する」

享受

きょうじゅ【享受】
enjoyment.〜する enjoy.→英和

享和

きょうわ キヤウワ 【享和】
江戸時代の年号(1801.2.5-1804.2.11)。寛政の後,文化の前。光格天皇の代。将軍は徳川家斉(イエナリ)。

享堂

きょうどう キヤウダウ [0] 【享堂】
〔仏〕
〔祭祀(サイシ)を享(ウ)ける堂の意〕
禅宗寺院で,祖師の像・位牌(イハイ)を安置する堂。昭堂。

享年

きょうねん キヤウ― [0] 【享年】
〔天から享(ウ)けた年の意〕
人の生きていた年数。死んだときの年齢。行年(ギヨウネン)。「― 六五」

享年70であった

きょうねん【享年70であった】
He died at (the age of) seventy.

享得

きょうとく キヤウ― [0] 【享得】 (名)スル
めぐみなどを受けつぎ,自分のものとすること。「人は有らゆる幸福を―せねばならぬ/一隅より(晶子)」

享徳

きょうとく キヤウトク 【享徳】
年号(1452.7.25-1455.7.25)。宝徳の後,康正の前。後花園天皇の代。

享持

きょうじ キヤウヂ [1] 【享持】
権利などを受け,保つこと。享有。

享有

きょうゆう キヤウイウ [0] 【享有】 (名)スル
(権利や能力などを)生まれながらもっていること。「生命の泉源なるものは,果して吾人々類の―する者なりや/内部生命論(透谷)」

享有する

きょうゆう【享有する】
enjoy;→英和
possess.→英和

享楽

きょうらく【享楽】
enjoyment.〜する enjoy <life> .→英和
‖享楽主義(者) epicurism (an epicure(an)).

享楽

きょうらく キヤウ― [0] 【享楽】 (名)スル
快楽を味わうこと。「―にふける」「人生を―する」

享楽主義

きょうらくしゅぎ キヤウ― [5] 【享楽主義】
快楽を人生の目的として,これを追求する生き方。苦労を避け,安楽に生を楽しもうとする態度。快楽主義。

享楽的

きょうらくてき キヤウ― [0] 【享楽的】 (形動)
快楽の追求を第一に考えるさま。「―な生活を送る」

享用

きょうよう キヤウ― [0] 【享用】 (名)スル
受け入れ用いること。「快楽を―するの才/自由之理(正直)」

享益

きょうえき キヤウ― [0] 【享益】
利益を享受すること。

享禄

きょうろく キヤウロク 【享禄】
室町時代の年号(1528.8.20-1532.7.29)。大永の後,天文の前。後奈良天皇の代。

きょう キヤウ [1] 【京】
(1)皇居のある土地。みやこ。「藤原―」
(2)京都。「―の三条大橋」
(3)数の単位。兆の一万倍。一〇の一六乗。けい。[塵劫記]
(4)いろは歌の終わりにつける語。

けい [1] 【京】
数の単位。兆の一万倍。すなわち一〇の一六乗。古くは兆の一〇倍をいう。きょう。

きょう【京】
the capital.→英和

京ぐる

きょうぐる キヤウ― 【京ぐる】
江戸時代の婦人の髪形の一。京風のぐるぐる髷(マゲ)。茶屋の女房など年増が結った。

京の四季

きょうのしき キヤウ― 【京の四季】
端唄・歌沢の一。歌舞伎で,京都の場面の下座唄によく奏される。

京上り

きょうのぼり キヤウ― 【京上り】
地方から京都へ行くこと。上洛。
⇔京下り
「さだしげ―しけるに/宇治拾遺 14」

京上り夫

きょうのぼりふ キヤウ― 【京上り夫】
荘園領主の命令で荘民が上京して従事した夫役(ブヤク)。年貢運搬・清掃などの雑役。

京下り

きょうくだり キヤウ― [3] 【京下り】
京都から地方へ行くこと。下向(ゲコウ)。
⇔京上(ノボ)り

京五山

きょうごさん キヤウ― 【京五山】
⇒京都五山(キヨウトゴサン)

京人

けいじん [0] 【京人】
みやこの人。みやこびと。

京人形

きょうにんぎょう キヤウニンギヤウ [3] 【京人形】
(1)京都で作られた人形。鴨川(カモガワ)人形・嵯峨(サガ)人形・御所人形などがある。狭義には,少女のおかっぱ姿をかたどった人形で,着衣を別に作って着せるもの。
(2)常磐津(トキワズ)・長唄で,人形に魂が入って踊りだすという趣向をもつ舞踊・音曲の名称。

京仁鉄道

けいじんてつどう 【京仁鉄道】
明治時代,日本によって敷設された朝鮮最初の鉄道。京城・仁川間を結び,1900年(明治33)開通。

京伝

きょうでん キヤウデン 【京伝】
⇒山東(サントウ)京伝

京兆

きょうちょう キヤウテウ [1] 【京兆】
⇒けいちょう(京兆)

京兆

けいちょう 【京兆】
(1)「左京職・右京職」の唐名。
(2)「京兆尹(ケイチヨウイン)」に同じ。
(3)中国,漢代,陝西省長安から華県一帯の地名。

京兆の尹

けいちょうのいん 【京兆の尹】
「京兆尹(ケイチヨウイン)」に同じ。

京兆尹

けいちょういん 【京兆尹】
(1)左京大夫・右京大夫の唐名。
(2)京兆地方を治めた長官。
(3)京都所司代の別称。

京劇

けいげき [0] 【京劇】
⇒きょうげき(京劇)

京劇

きょうげき キヤウ― [0] 【京劇】
〔北京で発達したところからの名〕
中国,清代に南曲から発展した音楽劇。囃子方(ハヤシカタ)を用い,歌・舞踊・台詞(セリフ)・立ち回りからなる。元来は舞台装置を用いない。京戯。京調。平劇。けいげき。

京反り

きょうぞり キヤウ― [0] 【京反り】
刀の鳥居(トリイ)反りの別名。京物に多いところからいう。

京呂

きょうろ キヤウ― [0] 【京呂】
和風小屋組の一。柱の上に軒桁(ノキゲタ)をのせ,その上に小屋梁(バリ)を架ける構造。京呂組。
⇔折置(オリオキ)

京城

けいじょう [0] 【京城】
(1)天子がいる所。皇居。
(2)みやこ。

京城

けいじょう ケイジヤウ 【京城】
日韓併合以降,日本統治時代に用いたソウルの呼称。
→ソウル

京城事変

けいじょうじへん ケイジヤウ― 【京城事変】
壬午(ジンゴ)の変と甲申(コウシン)の変の総称。

京城帝国大学

けいじょうていこくだいがく ケイジヤウ― 【京城帝国大学】
日本統治時代の朝鮮に設置された旧帝国大学。1926年(大正15)開設(大学予科は24年開設)。45年日本の敗戦により閉鎖。

京城条約

けいじょうじょうやく ケイジヤウデウ― 【京城条約】
甲申事変の事後処理のため,1885年(明治18)日本と朝鮮両政府間で結ばれた条約。日本への謝罪,日本被害民への賠償支払いなどを内容とする。漢城条約。

京壁

きょうかべ キヤウ― [0] 【京壁】
京都を中心に発達した壁の上塗り技法。また,その技法で仕上げた壁。聚楽(ジユラク)土・九条土・稲荷土などの色土を用いる。西京壁。

京大事件

きょうだいじけん キヤウダイ― 【京大事件】
⇒滝川事件(タキガワジケン)

京女

きょうおんな キヤウヲンナ [3] 【京女】
京都で生まれ育った女。みやびていて美しいとされる。「東男(アズマオトコ)に―」

京女鷸

きょうじょしぎ キヤウヂヨ― [4] 【京女鷸】
チドリ目シギ科の鳥。全長約22センチメートル。栗色・黒・白の鮮やかな羽色をもち,足は朱色。北極圏で繁殖し,冬はニューギニア付近に移動する。日本には春秋の渡りのとき,多数渡来する。

京学

けいがく [0] 【京学】
⇒きょうがく(京学)(1)

京学

きょうがく キヤウ― [0] 【京学】
(1)江戸初期,京都を中心に興った朱子学派の称。藤原惺窩(セイカ)を祖とし,松永尺五(セキゴ)・木下順庵などが続く。けいがく。
(2)地方から京都に出て学問をすること。京まなび。

京官

きょうかん キヤウクワン [0] 【京官】
京都に在任,勤務する官吏。内官。けいかん。

京官

けいかん [0] 【京官】
「きょうかん(京官)」に同じ。

京官の除目

きょうかんのじもく キヤウクワン―ヂモク 【京官の除目】
⇒司召(ツカサメシ)の除目(ジモク)

京家

きょうか キヤウ― 【京家】
⇒きょうけ(京家)

京家

きょうけ キヤウ― 【京家】
(1)公家(クゲ)。京方。「―の青侍なんどの女性を具足したる体/太平記 2」
(2)藤原四家の一。藤原不比等の第四子,麻呂(左京大夫)を祖とする。

京小袖

きょうこそで キヤウ― [3] 【京小袖】
京染めの小袖。

京巡礼

きょうじゅんれい キヤウ― [3] 【京巡礼】
近世,京都市中の富家の婦人または遊女などが,はでな巡礼姿で洛中三十三か所の観音へ詣でること。また,その女。

京師

けいし [1] 【京師】
みやこ。帝都。京都。「―の長吏是が為に目を側(ソバ)むとみえたり/平家 1」

京座

きょうざ キヤウ― [0] 【京座】
江戸初期,幕府が京都に置いた金座。

京急

けいきゅう ケイキフ 【京急】
⇒京浜急行電鉄(ケイヒンキユウコウデンテツ)

京成

きょうせい キヤウ― [0] 【京済・京成】
南北朝・室町時代以後,主に段銭・段米を守護の手を経ずに直接室町幕府に納入すること。
⇔国済(コクセイ)

京成電鉄

けいせいでんてつ 【京成電鉄】
大手民営鉄道の一。上野をターミナル駅とし,東京東部,千葉北西部に鉄道網をもつ。鉄道営業キロ89.5キロメートル。京成上野と成田空港を結ぶ本線(69.4キロメートル)のほか,押上線・千葉線・金町線などよりなる。京成。

京扇

きょうおうぎ キヤウアフギ [3] 【京扇】
京都で作った扇。京折(キヨウオリ)。

京打ち

きょううち キヤウ― [0] 【京打ち】
京都で製造したもの。かんざし・扇子などにいう。京都製。

京掛

きょうがかり キヤウ― [3] 【京掛】
「上掛(カミガカリ)」に同じ。

京方

きょうがた キヤウ― [0] 【京方】
(1)京都方面。京のあたり。
(2)京の朝廷側の軍。また,その味方。
(3)公家(クゲ)。京家(キヨウケ)。

京暦

きょうごよみ キヤウ― [3] 【京暦】
昔,京都の陰陽寮で作った暦。真名(マナ)暦と仮名暦がある。伊勢暦・会津暦など地方で作った暦に対していう。

京枡

きょうます キヤウ― [0] 【京枡】
太閤検地の際,秀吉が石盛の基準に使用し全国に普及した枡。1669年(寛文9)江戸幕府が公定枡として採用。方四寸九分(約15センチメートル),深さ二寸七分(約8センチメートル)とした。明治政府もこれを引き継いだが,1964年(昭和39)メートル法実施で終焉。

京染

きょうぞめ キヤウ― [0] 【京染(め)】
京都で染めた染め物。また,京都風の染め物。友禅染など。

京染め

きょうぞめ キヤウ― [0] 【京染(め)】
京都で染めた染め物。また,京都風の染め物。友禅染など。

京格子

きょうごうし キヤウガウシ [3] 【京格子】
細い竪子(タテコ)を細かく並べた櫺子(レンジ)。

京桟織

きょうざんおり キヤウザン― [0] 【京桟織(り)】
たて糸・よこ糸ともに片縒(ヨ)りの綿糸を使って織った木綿縞。京桟。京桟縞。

京桟織り

きょうざんおり キヤウザン― [0] 【京桟織(り)】
たて糸・よこ糸ともに片縒(ヨ)りの綿糸を使って織った木綿縞。京桟。京桟縞。

京極

きょうごく キヤウゴク 【京極】
姓氏の一。
(1)宇多源氏。近江の佐々木氏の一流。室町時代の有力守護大名。四職の一。応仁の乱後は衰退。
(2)藤原北家御子左流の為家の子為教を祖とする歌道の家。

京極

きょうごく キヤウ― 【京極】
(1)古代都城制における縁辺部。
(2)特に,平安京の東西の両端。東端に東京極大路,西端に西京極大路が南北に貫いていた。きょうはて。
(3)京都市の新京極の通称。

京極上

きょうごくのうえ キヤウゴク―ウヘ 【京極上】
「宇津保物語」の作中人物。清原俊蔭女。藤原兼雅との一夜の契りに仲忠を宿す。

京極殿

きょうごくどの キヤウ― 【京極殿】
平安京の東京極大路に面した邸宅。藤原道長・後鳥羽院の邸などが有名。

京極派

きょうごくは キヤウゴク― 【京極派】
鎌倉後期から南北朝中期にかけて京極為兼を中心とした和歌の一流派。藤原為氏・為世らの二条派に対抗し,持明院統の廷臣と後宮を地盤として清新な叙景歌に特色をみせた。「玉葉和歌集」「風雅和歌集」の両集にその作風がみられる。為兼流。

京極為兼

きょうごくためかね キヤウゴク― 【京極為兼】
(1254-1332) 鎌倉後期の歌人。本姓藤原氏。為教の子。平明な二条派歌風に対立し,万葉集に依拠した清新な歌風で知られる。伏見院の命を受け「玉葉和歌集」を撰進。歌論書「為兼卿和歌抄」,家集「為兼卿家集」「為兼卿遠所詠歌」がある。

京極高次

きょうごくたかつぐ キヤウゴク― 【京極高次】
(1563-1609) 安土桃山・江戸初期の武将。近江の人。大津城主。織田信長・豊臣秀吉に仕えた。妻は淀君の妹。関ヶ原の戦いでは徳川方につき,若狭小浜に八万五千石を与えられた。

京橋

きょうばし キヤウバシ 【京橋】
(1)〔江戸時代に京へ上る東海道五十三次の最初の橋があったことに由来〕
東京都中央区東部の地名。もと区名。東京の代表的なビジネス街。
(2)大阪市都島(ミヤコジマ)区と中央区を結ぶ寝屋川に架かる橋。また,橋周辺の盛り場の通称。

京歌

きょううた キヤウ― [0] 【京歌】
⇒上方歌(カミガタウタ)

京洛

きょうらく キヤウ― [0] 【京洛】
みやこ。けいらく。

京洛

けいらく [1] 【京洛】
(1)みやこ。
(2)京都のこと。

京津

けいしん 【京津】
(1)京都と摂津国。
(2)京都と大津。

京浄瑠璃

きょうじょうるり キヤウジヤウルリ [3] 【京浄瑠璃】
京都で成長・流行した浄瑠璃の総称。角太夫節・治太夫節・一中節・嘉太夫(カダユウ)節(加賀節)など。柔軟な曲風が特徴。
→上方(カミガタ)浄瑠璃
→江戸浄瑠璃
→難波(ナニワ)浄瑠璃

京浜

けいひん【京浜(地方)】
the Keihin district(s);the Tokyo-Yokohama area.

京浜

けいひん [0][1] 【京浜】
東京と横浜。

京浜工業地帯

けいひんこうぎょうちたい 【京浜工業地帯】
東京・川崎・横浜を中心として東京湾西岸から内陸部に連なる日本最大の工業地帯。重化学・機械工業を中心とする。

京浜急行電鉄

けいひんきゅうこうでんてつ 【京浜急行電鉄】
大手民営鉄道の一。品川・横浜などをターミナル駅とし,東京西南部・神奈川東南部に鉄道網をもつ。鉄道営業キロ83.8キロメートル。泉岳寺と浦賀を結ぶ本線(56.7キロメートル)のほか,空港線・大師線・逗子線・久里浜線がある。京浜急行。京急。

京浜東北線

けいひんとうほくせん 【京浜東北線】
大宮から東京を経て大船に至る JR 東日本の電車の通称。81.2キロメートル。東北本線・東海道本線・根岸線を走る。

京済

きょうせい キヤウ― [0] 【京済・京成】
南北朝・室町時代以後,主に段銭・段米を守護の手を経ずに直接室町幕府に納入すること。
⇔国済(コクセイ)

京漆器

きょうしっき キヤウ― [3] 【京漆器】
京都で作られた漆器。古くは高台寺蒔絵(マキエ)・光琳(コウリン)蒔絵など。京塗り。

京焼

きょうやき キヤウ― [0] 【京焼】
京都で産出する陶磁器の総称。桃山時代におこり,粟田口焼・御室(オムロ)焼・清水(キヨミズ)焼・音羽焼など種々あるが,江戸初期,野々村仁清・尾形乾山らにより大成された色絵陶器は特に名高い。

京物

きょうもの キヤウ― [0] 【京物】
(1)京都から産出する品物。
(2)慶長(1596-1615)以後,京都に住んだ刀鍛冶が鍛えた新刀の総称。

京狩野

きょうかのう キヤウ― 【京狩野】
日本画の流派の一。狩野三家の一。幕府の招きで,江戸に下った狩野探幽の江戸派に対し,京都にとどまった狩野山楽の系統。
→狩野派

京王帝都電鉄

けいおうていとでんてつ ケイワウ― 【京王帝都電鉄】
大手民営鉄道の一。新宿・渋谷をターミナル駅とし,東京西部に鉄道網をもつ。鉄道営業キロ84.8キロメートル。京王線・相模原線・高尾線・井の頭線などよりなる。京王帝都。

京王線

けいおうせん ケイワウ― 【京王線】
京王帝都電鉄の鉄道線。東京都新宿・京王八王子間,37.9キロメートル。甲州街道沿いに走る。

京男

きょうおとこ キヤウヲトコ [3] 【京男】
京都で生まれ育った男。

京畿

けいき [1] 【京畿】
(1)皇居周辺の地。
(2)京都周辺の国々。畿内。「―八道」

京畿道

けいきどう 【京畿道】
韓国の北西端部,黄海に臨む道。北は軍事境界線に接する。中央に首都ソウル(政府直轄市)がある。道庁所在地は水原(スイゲン)。キョンギ-ド。

京白粉

きょうおしろい キヤウ― [3] 【京白粉】
京都で作られたおしろい。上等品とされた。

京童

きょうわらべ キヤウ― 【京童】
⇒京童部(キヨウワラワベ)

京童

きょうわらわ キヤウワラハ 【京童】
⇒京童部(キヨウワラワベ)

京童部

きょうわらわべ キヤウワラハベ 【京童部】
(1)京都の子供。
(2)京都の若者たち。何かといえば騒ぎ出すので,口やかましい者の代表として用いる。きょうわらわ。きょうわらべ。きょうわらんべ。「陰陽師・かむなぎ・博打・―・嫗・翁召し集めて/宇津保(藤原君)」

京紫

きょうむらさき キヤウ― [4] 【京紫】
赤みがかった紫色。江戸時代,京都で染め出された。
〔一説に,青みがかった紫色とする〕
→江戸紫

京緋色

きょうひいろ キヤウ― [3] 【京緋色】
京都で染めた緋色。色が美しいので知られる。

京羽二重

きょうはぶたえ キヤウハブタヘ [3] 【京羽二重】
京都の西陣で織った羽二重。良質で美しいことで知られる。

京職

きょうしき キヤウ― [0] 【京職】
律令制で,左京職・右京職に分かれ,京都の司法・警察・民政などをつかさどった役所。みさとづかさ。
〔「きょうしょく」と読めば別語〕

京職

みさとづかさ 【京職】
⇒きょうしき(京職)

京職

きょうしょく キヤウ― [0][1] 【京職】
江戸時代,京都所司代のこと。
〔「きょうしき」と読めば別語〕

京舞

きょうまい キヤウマヒ [0] 【京舞】
上方(カミガタ)舞の一。京都で発達した座敷舞で,主に地歌を地に用い,繊細優美な手振りが特徴。能の影響が強い。井上・篠塚などの各流派がある。

京芋

きょういも キヤウ― [0] 【京芋】
海老芋(エビイモ)の別名。

京草履

きょうぞうり キヤウザウリ [3] 【京草履】
〔京都で作られたところから〕
淡竹(ハチク)の皮製の婦人用草履。鼻緒を色布とし,ビロードなどで縁を取ったもの。元禄期(1688-1704)に流行。
京草履[図]

京菜

きょうな キヤウ― [0] 【京菜】
ミズナ{(1)}の別名。[季]春。

京華

けいか [1] 【京華】
都の美称。花の都。京洛。

京華織

けいかおり [0] 【京華織(り)】
緯(ヨコ)糸に地緯(ジヨコ)のほかに強撚(ヨ)りの裏緯(ヨコ)糸を打ち込み,織り上げてから蒸気で裏緯(ヨコ)糸を収縮させて畝(ウネ)をだしたもの。主として帯地。京都で織り出された。

京華織り

けいかおり [0] 【京華織(り)】
緯(ヨコ)糸に地緯(ジヨコ)のほかに強撚(ヨ)りの裏緯(ヨコ)糸を打ち込み,織り上げてから蒸気で裏緯(ヨコ)糸を収縮させて畝(ウネ)をだしたもの。主として帯地。京都で織り出された。

京葉

けいよう [0] 【京葉】
東京と千葉。

京葉工業地帯

けいようこうぎょうちたい 【京葉工業地帯】
東京湾の東岸,千葉県浦安から千葉・市原を経て富津(フツツ)に至る沿岸の海面を埋め立てて形成された臨海工業地帯。鉄鋼・石油コンビナート・火力発電を中核とする重化学工業が発達。

京葉線

けいようせん 【京葉線】
JR 東日本の鉄道線。東京と千葉市蘇我(43キロメートル),西船橋と市川塩浜(5.9キロメートル),西船橋と南船橋(5.4キロメートル)間。東京湾岸を通じ,東京外環状の一部をなす。

京街道

きょうかいどう キヤウカイダウ [3] 【京街道】
近世,大坂と京都・伏見間を結ぶ街道。豊臣秀吉が淀川堤防を築造し,その左岸堤防上を道路として伏見・大坂間の近道としたのが起源。また,その他の京都へ向かう街道をさすこともあった。

京言葉

きょうことば キヤウ― [3] 【京言葉・京詞】
京都の言葉。京都の訛(ナマ)り。京都弁。

京詞

きょうことば キヤウ― [3] 【京言葉・京詞】
京都の言葉。京都の訛(ナマ)り。京都弁。

京談

きょうだん キヤウ― 【京談】
(1)京言葉。
(2)上品な言葉遣い。あやのある言葉。

京透かし鐔

きょうずかしつば キヤウズカシ― [5] 【京透かし鐔】
室町初・中期より始まる,最も古い鉄の透かし鐔の流派。一名,平安城透かし。足利将軍義教の好みによって作られたと伝え,洗練された構図で,繊細・優美な作品が多い。

京進

きょうしん キヤウ― [0] 【京進】
中世,荘園などの収穫,年貢などを京都の領家または本家などへ進上すること。

京都

きょうと キヤウト 【京都】
(1)近畿地方北部の府。かつての山城国・丹後国の全域と丹波国の一部を占める。中央部は丹波高地で,南部に京都盆地がある。北は日本海に面し,丹後半島が突出。府庁所在地,京都市。
(2)京都府南部の市。府庁所在地。指定都市。794年に桓武天皇が遷都して平安京と称す。以来,1869年(明治2)まで日本の首都。特に,平安・室町時代,文化・政治・経済の中心。天下に覇(ハ)を唱えんとするものは常にこの地を制圧しようとしたため,幾多の戦火に見舞われたが,多くの文化遺産を今に伝える。御所のほか,著名な社寺が多く,また友禅染・西陣織・清水焼(キヨミズヤキ)など伝統的な産業がある。京。京の都。
→平安京

京都五山

きょうとごさん キヤウト― 【京都五山】
京都にある臨済宗の五大寺。数度の改変を経て,1386年,足利義満によって,別格南禅寺,第一天竜寺,第二相国寺,第三建仁寺,第四東福寺,第五万寿寺の序列が決定された。京五山。
→鎌倉(カマクラ)五山

京都代官

きょうとだいかん キヤウト―クワン [4] 【京都代官】
江戸幕府の職名。山城・丹波・河内・摂津などの直轄領を管轄し,また皇室関係の御用にあたった。

京都国立博物館

きょうとこくりつはくぶつかん キヤウト―ハクブツクワン 【京都国立博物館】
京都市東山区にある国立の博物館。1897年(明治30)帝国京都博物館として開館。1924年(大正13)京都市に下賜,52年(昭和27)国に移管されるまで恩賜京都博物館と称した。京都古社寺の襖(フスマ)絵や屏風(ビヨウブ)絵を初めとする古美術を所蔵。

京都外国語大学

きょうとがいこくごだいがく キヤウトグワイコクゴ― 【京都外国語大学】
私立大学の一。1947年(昭和22)創立の京都外国語学校を源とし,59年設立。本部は京都市右京区。

京都大学

きょうとだいがく キヤウト― 【京都大学】
国立大学の一。1897年(明治30)京都帝国大学理科大学として誕生。のち法科・医科・文科を設置。1949年(昭和24),付属医専・第三高等学校を合併して新制大学となる。本部は京都市左京区。京大。

京都女子大学

きょうとじょしだいがく キヤウトヂヨシ― 【京都女子大学】
私立大学の一。1920年(大正9)創立の京都女子高等専門学校を母体とし,49年(昭和24)新制大学となる。本部は京都市東山区。

京都学園大学

きょうとがくえんだいがく キヤウトガクヱン― 【京都学園大学】
私立大学の一。1925年(大正14)創立の京都商業学校を源とし,69年(昭和44)設立。本部は亀岡市。

京都守護

きょうとしゅご キヤウト― [4] 【京都守護】
鎌倉幕府の初期,京都警衛および近畿一帯の政務をつかさどった職名。1185年,北条時政が初代としてその任にあたった。洛中(ラクチユウ)守護。京都警固。

京都守護職

きょうとしゅごしょく キヤウト― [5] 【京都守護職】
幕末の江戸幕府の職名。京都所司代・大坂城代などを指揮し,宮廷の警備や京都市中の治安維持にあたった。1862年に創設され,会津藩主松平容保(カタモリ)が就任。67年廃止。

京都守護職始末

きょうとしゅごしょくしまつ キヤウト― 【京都守護職始末】
幕末の記録。松平容保(カタモリ)が京都守護職在任中の行動を中心に叙述。旧会津藩士山川浩著。1911年(明治44)刊。

京都尼五山

きょうとあまごさん キヤウト― 【京都尼五山】
京都にある五つの尼寺。景愛寺・檀林寺・護念寺・恵林寺・通玄寺の総称。

京都工芸繊維大学

きょうとこうげいせんいだいがく キヤウトコウゲイセンヰ― 【京都工芸繊維大学】
国立大学の一。1899年(明治32)創立の京都蚕業講習所(のち京都繊維専),1902年創立の京都高等工芸(のち京都工専)の二校が合併して,1949年(昭和24)新制大学となる。本部は京都市左京区。

京都市立芸術大学

きょうとしりつげいじゅつだいがく キヤウト― 【京都市立芸術大学】
公立大学の一。1880年(明治13)創立の京都府画学校を源とし,1950年(昭和25)京都市立美術大学として設立。69年音楽学部を増設,現名に改称。本部は京都市西京区。

京都府立医科大学

きょうとふりついかだいがく キヤウト―イクワ― 【京都府立医科大学】
公立大学の一。1872年(明治5)治療と医師養成を目的にして京都府が設立した仮療病院を起源とし,1921年(大正10)創立。52年(昭和27)新制大学に移行。本部は京都市上京区。

京都府立大学

きょうとふりつだいがく キヤウト― 【京都府立大学】
公立大学の一。京都府立農林専門学校,同女子専門学校を母体として,1949年(昭和24)府立西京大学として発足,59年現名に改称。本部は京都市左京区。

京都御所

きょうとごしょ キヤウト― 【京都御所】
東京遷都までの旧皇居。京都市上京区にある。もと里内裏の一つであったが,南北朝時代,北朝が皇居とした。戦乱などでしばしば炎上し,現存のものは1855年の再建。

京都所司代

きょうとしょしだい キヤウト― [5] 【京都所司代】
江戸幕府の職名。京都に駐在し,京都の警備,朝廷・公家(クゲ)の監察,京都・伏見・奈良の町奉行の管理,近畿全域の訴訟の裁決,西国大名の監察などにあたった。1600年創設,1867年廃止。

京都教育大学

きょうときょういくだいがく キヤウトケウイク― 【京都教育大学】
国立大学の一。京都師範・京都青年師範が合併し,1949年(昭和24)京都学芸大学として発足。66年現名に改称。本部は京都市伏見区。

京都橘女子大学

きょうとたちばなじょしだいがく キヤウト―ヂヨシ― 【京都橘女子大学】
私立大学の一。1902年(明治35)創立の京都女子手芸学校を源とし,67年(昭和42)橘女子大学として設立。88年現名に改称。本部は京都市山科区。

京都産業大学

きょうとさんぎょうだいがく キヤウトサンゲフ― 【京都産業大学】
私立大学の一。1965年(昭和40)設立。本部は京都市北区。

京都町奉行

きょうとまちぶぎょう キヤウト―ブギヤウ [6] 【京都町奉行】
江戸幕府の職名。老中支配に属し京都に駐在して,市内訴訟の裁断,山城・大和・近江・丹波の四か国の直轄領の社寺の管理や訴訟の裁断などの任にあたった。京都所司代の職務の一部の移譲を受けて1668年発足。東西両奉行があった。1867年廃止。

京都盆地

きょうとぼんち キヤウト― 【京都盆地】
京都府南部にある盆地。北部に京都市が位置する。気候は内陸型。

京都精華大学

きょうとせいかだいがく キヤウトセイクワ― 【京都精華大学】
私立大学の一。1905年(明治38)創立の京都精華学園を源とし,78年(昭和53)設立。本部は京都市左京区。

京都線

きょうとせん キヤウト― 【京都線】
(1)近畿日本鉄道の鉄道線。京都・奈良県大和西大寺間,34.6キロメートル。京都市と奈良市を結ぶ。
(2)阪急電鉄の鉄道線。大阪市十三(ジユウソウ)・京都市河原町間,45.3キロメートル。淀川西岸を通って大阪市と京都市を結ぶ。

京都薬科大学

きょうとやっかだいがく キヤウトヤククワ― 【京都薬科大学】
私立大学の一。京都私立独逸学校薬学科を源とし,1919年(大正8)創立の京都薬学専門学校を母体に,1949年(昭和24)設立。本部は京都市山科区。

京都造形芸術大学

きょうとぞうけいげいじゅつだいがく キヤウトザウケイ― 【京都造形芸術大学】
私立大学の一。1990年(平成2)設立。本部は京都市左京区。

京釜

きょうがま キヤウ― [0] 【京釜】
室町末期から京都三条の釜座で作られた茶釜。名作が多く,釜師としては西村道仁(ドウニン)・名越善正・辻与次郎らがいる。

京釜鉄道

けいふてつどう 【京釜鉄道】
京城(ソウル)・釜山間を結ぶ朝鮮の幹線鉄道。1898年(明治31)京釜鉄道合同条約締結により,渋沢栄一らの京釜鉄道株式会社によって建設された。1906年日本国有となり,日本の大陸侵略の幹線となった。現在は韓国の国有鉄道。

京銭

きんせん [0] 【京銭】
明代に南京付近で鋳造された私鋳銭。また,それを摸して日本で鋳造され,中世末期から近世初期にかけて,通用した劣悪な銅銭。悪銭として嫌われた。南京銭。

京銭

きょうせん キヤウ― 【京銭】
⇒きんせん(京銭)

京間

きょうま キヤウ― [0] 【京間】
建築における柱間の基準寸法で,一間を六尺五寸(約1.97メートル)とするもの。畳割りでは,六・三尺(1.90メートル)と三・一五尺(0.95メートル)とするもの。近畿地方以西で行われる。大間(オオマ)。
→田舎間

京阪

けいはん [1][0] 【京阪】
京都と大阪。「―地方」

京阪

けいはん【京阪(地方)】
the Keihan district(s);the Kyoto-Osaka area.

京阪神

けいはんしん [3] 【京阪神】
京都と大阪と神戸。

京阪電気鉄道

けいはんでんきてつどう 【京阪電気鉄道】
大手民営鉄道の一。京都・大阪の都市間路線を中心として滋賀・京都・大阪に鉄道網をもつ。鉄道営業キロ91.9キロメートル。京阪本線・京津線・石山坂本線・宇治線などよりなる。京阪電鉄。

京雀

きょうすずめ キヤウ― 【京雀】
市中の事情によく通じていて,口の軽いうわさ好きの京都の人。口さがない京都人。京童。

京風

きょうふう キヤウ― [0] 【京風】
(1)都の風俗。京都の風俗。京様(キヨウヨウ)。
(2)みやびた風情。みやびたようす。

京鹿の子

きょうがのこ キヤウ― 【京鹿の子】
(1)京都で染めた鹿の子絞り。
(2)和菓子の一。白隠元(シロインゲン)を用いた鹿の子餅。
(3)バラ科の多年草。古くから庭園に栽培される。茎は高さ約1メートル。数個の掌状葉をつけ,六月頃に上方に枝を分かって紅色五弁の小花を密に多数つける。白花品種を夏雪草(ナツユキソウ)という。
京鹿の子(3)[図]

京鹿子娘道成寺

きょうがのこむすめどうじょうじ キヤウガノコムスメダウジヤウジ 【京鹿子娘道成寺】
歌舞伎舞踊の一。長唄。通称,「道成寺」「娘道成寺」。藤本斗文(トブン)作詞。1753年,江戸中村座で初世中村富十郎が初演。能の「道成寺」に取材した道成寺物舞踊の代表作。

ちん [1] 【亭】
〔唐音〕
庭に設けた,眺望や休息のための小形の建物。あずまや。

てい 【亭】
■一■ [1] (名)
(1)あずまや。ちん。
(2)屋敷。住居。「御使に西八条の―に向かふ/平家 3」
(3)家のあるじ。亭主。「主の―,呼びて風呂へ入れ参らす/仮名草子・仁勢物語」
■二■ (接尾)
(1)料亭・寄席などの屋号に添える語。「末広―」
(2)雅人の居室・あずまや・楼などの号に添える語。「観月―」
(3)芸人・文人などの号に添える語。「古今―」「式―三馬」

てい【亭】
a restaurant;→英和
an arbor (あずまや).→英和

亭主

ていしゅ【亭主】
a husband (夫);→英和
the master (主人);→英和
<play> the host (来客に対して);→英和
the landlord (宿屋の).→英和
亭主関白 the master in one's own home.

亭主

ていしゅ [1] 【亭主】
(1)一家の主人。特に,宿屋・茶屋・揚屋などの主人。あるじ。
(2)夫(オツト)。主人。「うちの―」
(3)〔喫茶の亭の主人の意〕
茶会で茶事を主催する人。主人。
⇔客

亭主口

ていしゅぐち [3] 【亭主口】
⇒茶道口(サドウグチ)

亭主持

ていしゅもち [0][5] 【亭主持(ち)】
夫のある女。既婚の女。

亭主持ち

ていしゅもち [0][5] 【亭主持(ち)】
夫のある女。既婚の女。

亭主柱

ていしゅばしら [4] 【亭主柱】
大黒(ダイコク)柱。

亭主石

ていしゅいし [3] 【亭主石】
露地の中潜(クグ)りのそばにある飛び石のうち,亭主が客を迎えるために乗る石。
⇔客石(キヤクイシ)

亭主関白

ていしゅかんぱく [4] 【亭主関白】
家庭内で夫が妻に対して支配者のごとく威張っていること。
⇔嬶(カカア)天下

亭亭

ていてい [0] 【亭亭】 (ト|タル)[文]形動タリ
(1)樹木などの高くそびえているさま。「天を封ずる老幹の―と行儀よく並ぶ/虞美人草(漱石)」
(2)はるかに遠いさま。「物見の玉だれ―と色をこめたる琴三味線/浄瑠璃・南蛮鉄後藤目貫」

亭午

ていご [1] 【亭午】
〔「亭」は至る,「午」は真南の意〕
日が南中すること。転じて,正午。まひる。「我は恰(アダカ)も―の日輪/自由太刀余波鋭鋒(逍遥)」

亭号

ていごう [3] 【亭号】
「亭」の付く号。菊亭・狂訓亭・三遊亭など。

亭子

ていし [1] 【亭子】
あずまや。ちん。

亭子院

ていじいん 【亭子院】
宇多上皇の院号。また,その御所。左京七条坊門南,西洞院の西(西本願寺の東辺)にあった。

亭子院歌合

ていじいんのうたあわせ 【亭子院歌合】
歌合。一巻。913年3月13日,宇多上皇が亭子院で主催。三〇番六〇首。詠者は紀貫之ら一〇人。勅判で,判詞は現存最古のもの。「天徳歌合」とともに,歌合の範とされた。

亭座敷

ちんざしき [3] 【亭座敷】
あずまや風にしゃれて造った座敷。庭園のあずまやを座敷にしつらえたもの。
→亭(チン)

亭榭

ていしゃ [1] 【亭榭】
〔「榭」は屋根のある台の意〕
あずまや。見晴らし台。ちん。

亭長

ていちょう [0][1] 【亭長】
中国,秦・漢代,宿駅の役場の長。治安警察・旅客管理・民事処理の任にあたった。

亮然

りょうぜん リヤウ― [0] 【亮然】 (形動タリ)
明らかなさま。はっきりしたさま。

亮闇

りょうあん リヤウ― [0] 【諒闇・諒陰・亮闇】
〔「まことに闇(クラ)い」の意〕
天皇がその父母の死に対し服する喪の期間。期間は一年間で,臣下も服喪した。ろうあん。みものおもい。

亹亹

びび [1] 【亹亹】 (ト|タル)[文]形動タリ
倦(ウ)まずたゆまずに努めるさま。「討論密議―として倦まず/佳人之奇遇(散士)」

ひと【人】
(1)[人間]a man;→英和
one;→英和
[人類]mankind;→英和
human beings.(2)[他人]others;other people.⇒人前.
(3)[人柄]one's character;one's nature.(4)[人材]an able man;the right man (適任者).
〜の良い(悪い) good-(ill-)natured.

り 【人】 (接尾)
助数詞。和語の数詞に付いて,人を数えるのに用いる。「ひと―」「ふた―」
〔三人以上は「みたり」「よたり」などのように,「たり」を用いる。なお,「ふたり」も,「ふ」に「たり」の付いたものとする説もある〕

ひと [0] 【人】
(1)霊長目ヒト科の哺乳類。直立して二足歩行し,動物中最も脳が発達する。言語をもち,手を巧みに使うことによってすぐれた文化を生み出した。現生種は一種で,学名はホモ-サピエンス。人間。人類。
(2)ある特定の一人の人間。個人。「―好き好き」「党より―で選ぶ」「―と―とのつながり」
(3)一定の条件に合った個人を漠然とさしていう。「―をさがす」「―が足りない」
(4)能力などのすぐれた特定の個人。立派な人物。人材。「英文学界にその―ありと知られる」「政界に―なし」「―を得る」
(5)性質から見た人間。人柄。人格。「根はいい―だ」
(6)自分以外の者。他人。「―の物に手をつける」「―に言えない苦しみ」
(7)当事者以外の世間一般の人々。世人。「―のうわさ」「―に知られた仲」「―に笑われる」
(8)自分と相手以外の第三者。「―に会う約束があるので失礼します」「今―が来ていますので少々お待ち下さい」
(9)話し手が自分を第三者のように見立てていう。「―を甘くみるな」「―の気も知らないで」
〔相手や第三者に怒ったり不平を言ったりするときに用いる〕
(10)動作・状態・資格などを表す語のあとに付いて,それらの主体であることを表す。者。方(カタ)。「こっちへ来る―がいる」「熱心な―」「男の―」
(11)特定の関係にある人間。夫・妻・恋人など。「うちの―」「意中の―」
(12)〔法〕 権利義務の主体たる法律上の地位。自然人と法人があり,狭義では,自然人のみを指す。法的人格。
(13)成人。おとな。「いつしかも―となり出でて/万葉 904」
(14)漠然と,だれか。「大鳥の羽易(ハガイ)の山に我(ア)が恋ふる妹(イモ)はいますと―の言へば/万葉 210」
〔「…の人」などの場合,アクセントは [0]〕
→人(1)[表]

たり 【人】 (接尾)
助数詞。「二(フ)・三(ミ)・四(ヨ)…」など,和語の数詞に付いて,人を数えるのに用いる。「ふ―の世界」「よっ―帰る」

にん 【人】
■一■ [1] (名)
ひと。じん。人柄。「五郎殿ぞ器量の―にて/沙石 10」
■二■ (接尾)
助数詞。人数を数えるのに用いる。「親子三―」「何―いるか」

と 【人】
「ひと」の省略形。「おとと(弟)」「はやと(隼人)」「ぬすっと(盗人)」「すけっと(助人)」などの「と」がこれにあたる。

じん [1] 【人】
天・地・人と三段階に分けたときの三番目のもの。ひと。

人々

ひとびと【人々】
people;→英和
men.→英和

人あしらい

ひとあしらい [3] 【人あしらい】
他人のもてなし方。応対。「―がうまい」

人いきれ

ひといきれ [0][3] 【人いきれ】
人が多く集まった場合,体から出る熱気やにおいなどによってむんむんすること。「会場は―でむんむんしていた」

人いきれがする

ひといきれ【人いきれがする】
<the room> be stuffy.

人がまし

ひとがま・し 【人がまし】 (形シク)
(1)一人前の人間らしい。人並みらしい。「さのみ包むもなかなかに―・しくやおぼしめされん/謡曲・胡蝶」
(2)相当な人物らしい。「世の中に少し人に知られ,―・しき名僧などは/栄花(輝く藤壺)」

人だかりがする

ひとだかり【人だかりがする】
a crowd <gathers around…> .→英和

人っ子

ひとっこ [0] 【人っ子】
「人」を強めていう語。

人っ子一人

ひとっこひとり [6] 【人っ子一人】
だれひとり。下に打ち消しの語を伴って用いる。「―通らない」「―いない」

人でなし

ひとでなし【人でなし】
a brute.→英和

人で無し

ひとでなし [0][5] 【人で無し】
人としての道に反するおこないをする者。人情や恩義をわきまえない者。人非人(ニンピニン)。

人となり

ひととなり【人となり】
character;→英和
personality;→英和
nature.→英和

人となり

ひととなり [0] 【人となり・為人】
(1)生まれつきの性質。天性。本性。「温和な―」
(2)からだつき。背恰好。「―,少し細高にて/宇治拾遺 11」

人となる道

ひととなるみち 【人となる道】
仮名法語。慈雲著。1781年成る。自著「十善法語」の再校本。

人と超人

ひととちょうじん 【人と超人】
〔原題 Man and Superman〕
ショーの戯曲。四幕喜劇。1903年作。母性本能にかられて男を追い求める女主人公アンの姿を通して,独特の「生命力」の哲学が展開される。

人の上

ひとのうえ 【人の上】
(1)人間の身の上。運命。「―のよしあしは人相・相生・生れ性/浄瑠璃・百合若大臣」
(2)他人の身の上。人事(ヒトゴト)。「よろづの物語しつつ,―言ふなどもあり/堤中納言(はなだの)」

人の世

ひとのよ [4][0] 【人の代・人の世】
(1)人間の世の中。人間の世界。「栄枯盛衰は―の常」
(2)神代に対して,人皇(ニンノウ)の時代。神武天皇以後の天皇の時代。「神武天皇よりぞ―とはなりにける/著聞 1」
(3)男女の仲。「―の憂きをあはれと見しかども/源氏(夕霧)」

人の代

ひとのよ [4][0] 【人の代・人の世】
(1)人間の世の中。人間の世界。「栄枯盛衰は―の常」
(2)神代に対して,人皇(ニンノウ)の時代。神武天皇以後の天皇の時代。「神武天皇よりぞ―とはなりにける/著聞 1」
(3)男女の仲。「―の憂きをあはれと見しかども/源氏(夕霧)」

人の口

ひとのくち [0] 【人の口】
世間のうわさ。「―がうるさい」

人の子

ひとのこ [0] 【人の子】
(1)人間として生まれた者。人間。人。「あいつも―,子供はかわいいとみえる」
(2)子たる者。子供。
⇔人の親
(3)他人の子。
(4)子孫。「―は祖(オヤ)の名絶たず/万葉 4094」
(5)他人の愛している人。特に,人妻などをいう。「―故に恋ひ渡るかも/万葉 3017」
(6)主として福音書でイエスが自称したとされている称号。

人の日

ひとのひ 【人の日】
⇒じんじつ(人日)

人の親

ひとのおや 【人の親】
(1)親たる者。親。
⇔人の子
「―としての自覚」
(2)祖先。「―の立つる言立て/万葉 4094」

人の道

ひとのみち [0] 【人の道】
人間としてふみ行うべき道すじ。

人めかし

ひとめか・し 【人めかし】 (形シク)
〔動詞「ひとめく」の形容詞化〕
(1)俗世間の人間らしく見える。「この世の―・しきかたは,かけはなれ給ひぬれば/源氏(横笛)」
(2)一人前である。人並みである。「我心の限は―・しうもてなして/栄花(初花)」

人めかす

ひとめか・す 【人めかす】 (動サ四)
一人前に待遇する。「かく取りわきて,―・し,なつけ給ふめるに/源氏(総角)」

人めく

ひとめ・く 【人めく】 (動カ四)
(1)一人前らしくなる。成人のようになる。「いとどしく,何につけてかは―・かむ/源氏(帚木)」
(2)人のようである。「かの白く咲けるをなむ,夕顔と申し侍る。花の名は―・きて/源氏(夕顔)」

人らしい

ひとらし・い [4] 【人らしい】 (形)[文]シク ひとら・し
いかにも人間のようである。人並みの感情や情操を持っているようである。「―・い思いやり」

人キロ

にんキロ [0] 【人―】
旅客の輸送量を表す語。旅客の数にその輸送距離(キロメートル)を乗じたもの。
→トン-キロ

人ゲノム解析計画

ひとゲノムかいせきけいかく [3][5] 【人―解析計画】
〔「ひと」は「ヒト」と書かれる〕
三〇億の塩基対からなると推定されているヒトのゲノムの全配列を解読しようとする計画。ヒトゲノム計画。

人一倍

ひといちばい [0] 【人一倍】
普通の人以上。「―努力する」

人一倍

ひといちばい【人一倍】
more than others;unusually;→英和
exceedingly.→英和

人三化け七

にんさんばけしち [0][1] 【人三化け七】
〔人が三分,化け物が七分の意〕
容貌(ヨウボウ)が人間離れしていて醜いこと。

人世

じんせい [1] 【人世】
世の中。浮き世。世間。

人並

ひとなみ [0] 【人並(み)】 (名・形動)[文]ナリ
普通の人と同じような程度である・こと(さま)。世間なみ。「―な生活」「スポーツは―にできる」「―はずれた食欲」「―すぐれた腕力」

人並の

ひとなみ【人並の】
ordinary;→英和
average.→英和
〜に like others.〜に暮らす live a decent life.〜はずれた extraordinary;→英和
unusual.→英和

人並み

ひとなみ [0] 【人並(み)】 (名・形動)[文]ナリ
普通の人と同じような程度である・こと(さま)。世間なみ。「―な生活」「スポーツは―にできる」「―はずれた食欲」「―すぐれた腕力」

人並み並み

ひとなみなみ 【人並み並み】 (名・形動ナリ)
「人並み」に同じ。「(官位ガ)―にもなり,少し大人びむにそへて/源氏(帚木)」

人中

じんちゅう [1][0] 【人中】
(1)人のなか。ひとなか。
(2)〔「にんちゅう」とも〕
鼻と上唇の間の中央に,縦に通っているくぼみ。

人中

ひとなか【人中】
the public;→英和
the world.→英和
〜で in public.

人中

ひとなか [0] 【人中】
人の多く集まっている所。衆人の中。「―をもかえりみず大声を出す」

人中

にんちゅう [1][0] 【人中】
(1)人間界。「―天上の善果を受くといへども/謡曲・江口」
(2)「じんちゅう(人中){(2)}」に同じ。

人中の獅子

じんちゅうのしし 【人中の獅子】
〔釈氏要覧(説聡)〕
「人中の騏驥(キキ)」に同じ。

人中の竜

じんちゅうのりゅう 【人中の竜】
〔晋書(宋繊伝)〕
「人中の騏驥(キキ)」に同じ。

人中の騏驥

じんちゅうのきき 【人中の騏驥】
〔南史(徐勉伝)「騏驥」は名馬の名〕
特に傑出した人物。人中の獅子(シシ)。人中の竜。

人中白

にんちゅうはく [3] 【人中白】
人尿の滓(オリ)を原料につくる漢方薬。じんちゅうはく。

人丸

ひとまる 【人丸】
⇒柿本人麻呂(カキノモトノヒトマロ)

人丸供養

ひとまるくよう [5] 【人丸供養】
「人丸影供(エイグ)」に同じ。

人丸影供

ひとまるえいぐ [5] 【人丸影供】
柿本人麻呂の絵像を安置し,酒膳や香花を供えて催した歌合わせ・歌会。平安末期から中世を通じて流行した。人丸供養。人丸供(ヒトマルク)。ひとまろえいぐ。

人丸神社

ひとまるじんじゃ 【人丸神社】
柿本(カキノモト)神社の別名。

人主

じんしゅ [1] 【人主】
君主。きみ。人君。

人主

ひとぬし 【人主】
(1)主君。主人。
(2)江戸時代,請人(ウケニン)とともに奉公人の身元を保証した者。

人乳

じんにゅう [0] 【人乳】
人間のちち。母乳。

人事

ひとごと [0] 【人事・他人事】
自分に関係ない事。他人に関する事。たにんごと。「―とすましてはいられない」「まるで―のような顔をしている」

人事

にんじ [1] 【人事】
人間に関する事柄。じんじ。「―たえて見聞せず/正法眼蔵」

人事

じんじ [1] 【人事】
(1)(自然の事柄に対して)人間に関する事柄。
(2)人としてなしうる事柄。人としてすべき事柄。
→人事を尽くして天命を待つ
(3)(会社や組織内での)個人の地位・職務・能力などに関する事柄。「―考課」
(4)「人事異動」の略。「新しい―が発表になる」
(5)人間社会における出来事。俳句の分類では,天文・地理・動植物以外の題材のこと。
(6)人としての知覚や感覚。意識。「麻睡剤を飲まされ,二日間全く―を弁ぜざりしが/花間鶯(鉄腸)」

人事

じんじ【人事】
human[personal]affairs;personnel affairs (職員関係).〜を尽す do one's best.‖人事院 the National Personnel Authority.人事課 the personnel section.人事行政(管理,異動) personnel administration (management,changes).人事興信所 a private inquiry agency.

人事のように

ひとごと【人事のように】
as if it were not one's concern.〜とは思えない sympathize deeply <with> .

人事不省

じんじふせい [1] 【人事不省】
意識不明・昏睡状態になること。「―に陥る」

人事不省の

じんじふせい【人事不省の】
unconscious.→英和
〜に陥る faint;→英和
lose consciousness.

人事委員会

じんじいいんかい [5] 【人事委員会】
地方公務員法に基づき,都道府県や指定都市に設置される,地方公務員の人事行政を扱う機関。
→公平委員会

人事官

じんじかん [3] 【人事官】
人事院を組織する者。三名で,うち一名は総裁。

人事権

じんじけん [3] 【人事権】
使用者が労働者の採用・配置・解雇などを決定する権利。労働法・労働協約などによって制限される。

人事異動

じんじいどう [4] 【人事異動】
地位・職務・勤務地などが変わること。

人事管理

じんじかんり [4] 【人事管理】
組織体が従業員の効率的活用を図るために行う諸施策を包括していう語。採用・教育訓練・配置・昇進その他に及ぶ。労務管理と同義に用いられることもある。

人事考課

じんじこうか [4] 【人事考課】
従業員の業務遂行能力・性格・適性・将来性などの人的評価を行うこと。勤務評定。業績評価。

人事訴訟

じんじそしょう [4] 【人事訴訟】
人の基本的身分関係の確定や形成を目的とする民事訴訟。人事訴訟手続法に基づく,婚姻・養子縁組・親子関係などに関する訴訟。

人事院

じんじいん [3] 【人事院】
国家公務員の勤務条件の改善の勧告や職階制・任免・懲戒・苦情処理などに関する事務を取り扱う中央人事行政機関。内閣の所轄の下にあるが,人事行政の公正・統一をはかるために,独立して権限を行使する。1948年(昭和23)設置。

人事院勧告

じんじいんかんこく [6] 【人事院勧告】
公務員の給与・勤務条件などが,社会一般の情勢に適応するように,国会および内閣に対して人事院が行う報告と勧告。

人事院規則

じんじいんきそく 【人事院規則】
人事院がその所掌事務について定めた規則。職員(国家公務員)の任免・身分保障・懲戒,営利企業への就職や政治的行為などについて詳細に定める。

人交わり

ひとまじわり [3][0] 【人交わり】
世間づきあい。交際。「―をせぬ,厭世家の皮肉屋/野分(漱石)」

人人

にんにん [1] 【人人】
ひとびと。めいめい。各人。「―の進退は其人の自由自在なれども/福翁自伝(諭吉)」

人人

ひとびと [2] 【人人】
(1)多くの人たち。また,その中のそれぞれの人。「大勢の―が集まった」「政治体制は変わっても―の営みは変わらない」「―は口々に叫んだ」
(2)複数の人。何人かの人。「六人の―空しくぞ帰りける/義経記 6」
(3)代名詞のように用いて,複数の相手に向かって呼びかける語。あなた方。みなさん。「御覧ぜよや,―/曾我 5」

人人し

ひとびと・し 【人人し】 (形シク)
(1)ひとかどの人物である。立派な人物である。「―・しく,きらきらしき方には侍らずとも/源氏(宿木)」
(2)一人前らしい。人並みである。「けふはおももちなど―・しくふるまふめり/源氏(藤裏葉)」

人人具足

にんにんぐそく [0] 【人人具足】
〔仏〕 人にはそれぞれ皆仏性(ブツシヨウ)がそなわっているということ。

人付き

ひとづき [0] 【人付き】
(1)ひとづきあい。
(2)他人が,その人に接して受ける好き嫌いの感じ。人ざわり。「―がいい」
(3)人のいいなりになること。「今出来たる郎等の思遣り少気にて,―なりぬべきを見得て/今昔 26」

人付き合い

ひとづきあい [3] 【人付(き)合い】
他人とのつきあい。交際。「―が悪い」

人付き合いの良い

ひとづきあい【人付き合いの良い】
sociable.→英和
〜の良い(悪い)人 a good (bad) neighbor; <米話> a good (bad) mixer.

人付合い

ひとづきあい [3] 【人付(き)合い】
他人とのつきあい。交際。「―が悪い」

人代名詞

じんだいめいし [5] 【人代名詞】
人をさし示す代名詞。話し手(または書き手)自身をさす一人称(自称),聞き手(または読み手)をさす二人称(対称),話し手・聞き手以外の第三者をさす三人称(他称),不特定または未定の人をさす不定称に分けられる。一人称には「わたくし」「ぼく」「おれ」など,二人称には「あなた」「きみ」「おまえ」など,三人称には「このかた」「そのかた」「あのかた」「こいつ」「そいつ」「あいつ」「かれ」「かのじょ」など,不定称には「どなた」「どいつ」「だれ」などがある。人称代名詞。

人件費

じんけんひ【人件費】
personnel expenses.

人件費

じんけんひ [3] 【人件費】
経費のうち,給料・諸手当など人の労働に対して支払われる経費。

人任せ

ひとまかせ [3][0] 【人任せ】 (名・形動)
自分がしなければならないことを他人にすっかり任せる・こと(さま)。他人まかせ。「―にできない仕事」

人任せにする

ひとまかせ【人任せにする】
leave <a matter> to others.

人伝

ひとづて【人伝】
hearsay.→英和
〜に聞く hear.→英和

人伝

ひとづて [0] 【人伝】
人を介して話を聞いたり伝えたりすること。「―に聞いた話」

人似猿

ひとにざる [4] 【人似猿】
霊長目のうち,特にヒトに近縁なテナガザル類,オランウータン・チンパンジー・ゴリラをさす。狭義には,テナガザル類を除く類人猿。

人位

じんい [1] 【人位】
(1)(天地に対して)人の地位。
(2)(神位に対して)人臣の位階。

人体

にんてい [1] 【人体】
〔「にんたい」「じんたい」とも〕
(1)からだ。姿。
(2)人の全体から受ける感じ。また,ひとがら。人品。「―のよくない人」

人体

じんたい【人体】
the human body.〜に危害を加える do (bodily) harm to <a person> .‖人体実験 a clinical experiment[test].人体模型 a manikin;a lay figure.

人体

じんたい [1] 【人体・仁体】
■一■ (名)
(1)人間のからだ。「―解剖」「―模型」「―実験」
(2)人のようす。人柄。人品。身柄。じんてい。「むかしの厚鬢(アツビン)もうすく―おかしげなれば/浮世草子・永代蔵 2」
(3)人を丁寧にいう語。お人。おかた。「ソノ郷ニ名ヲバイソポトユウテ,異形(イギヨウ)不思議ナ―ガオヂャッタガ/天草本伊曾保」
■二■ (名・形動)
〔近世語〕
体裁の悪い・こと(さま)。「ええ―な事云ずと,人の来ぬ間においでいなあ/歌舞伎・傾城黄金鱐」

人体

にんたい [1] 【人体】
⇒にんてい(人体)

人体

じんてい [0] 【人体】
■一■ (名)
人のようす。人柄。「馬丁なんぞをなさるやうな御―ぢやないね/義血侠血(鏡花)」
■二■ (名・形動ナリ)
人品のよい・こと(さま)。そのような人にもいう。「跡から麻上下(カミシモ)いためつけて,―なる男が,新しき三方に三味線の撥を積み上げ/浮世草子・歌三味線」

人体らし

じんたいら・し 【人体らし】 (形シク)
人品があるように見える。「―・しき人をつれきて/浮世草子・一代女 6」

人体らしい

じんていらし・い 【人体らしい】 (形)[文]シク じんていら・し
〔近世語〕
「じんたいらし」に同じ。「なんぼうこなんが―・い事云やつても/歌舞伎・濃紅葉小倉色紙」

人作り

ひとづくり [3] 【人作り】
人材を養成すること。

人使い

ひとづかい [3][0] 【人使い】
(1)用事などで人を使うこと。また,その使い方。「―が荒い」
(2)召し使い。「まろらにまさりて―とられむとやは思ひし/落窪 3」

人使いが荒い

ひとづかい【人使いが荒い】
work <a person> hard;be a hard master.

人侮り

ひとあなずり [3] 【人侮り】 (名)スル
人をあなどること。「―して不敵の振舞せしを/うたかたの記(鴎外)」

人保険

じんほけん [3] 【人保険】
人に対する事故を保険給付の発生原因とする保険。生命保険・傷害保険・疾病保険など。
⇔物保険

人倫

じんりん [0] 【人倫】
(1)〔孟子(滕文公上)〕
人と人との間の道徳的秩序。親子・君臣・夫婦・長幼・朋友の間で道徳的にとるべき道。
(2)〔哲〕
〔(ドイツ) Sittlichkeit〕
ヘーゲルの用語。理性的意志が客観化された形態で,家族・市民社会・国家として現れる。偶有的諸個人の実体性・普遍的本質であり,主観的な道徳性に対立する。
(3)人。人々。人間。「慈悲の心なからんは,―にあらず/徒然 128」

人倫

じんりん【人倫】
humanity;→英和
morality.→英和
〜に背く go contrary to morality.→英和

人偏

にんべん [0] 【人偏】
漢字の偏の一。「仁」「他」「係」などの「�」の部分。

人傑

じんけつ [0] 【人傑】
知力・才能などがすぐれている人物。

人像

ひとがた [0] 【人形・人像】
〔「ひとかた」とも〕
(1)人の形。また,人の形に似せて作ったもの。にんぎょう。「―をも作り,絵にも書きとめて/源氏(宿木)」
(2)「形代(カタシロ)」に同じ。
(3)人相。人相書き。「尋ね出せば褒美の金を貰ふといひ,権八が―を返せ戻せとおつしやるは/歌舞伎・吾嬬鑑」

人免疫不全ウイルス

ひとめんえきふぜんウイルス [11] 【人免疫不全―】
⇒エッチ-アイ-ブイ( HIV )

人入れ

ひといれ [0][4] 【人入れ】
江戸時代,大名・旗本などの屋敷に雇い人の周旋をすること。また,それを業とした者。「―稼業」

人入れ宿

ひといれやど [5] 【人入れ宿】
雇い人の周旋を業とする家。桂庵(ケイアン)。

人出

ひとで [0] 【人出】
人がたくさん出て集まること。「連休は大変な―だった」

人出

ひとで【人出】
a crowd (of people).→英和
たいへんな〜である[場所が主語]be much crowded.

人切り

ひときり [0][4] 【人斬り・人切り】
(1)人を斬ること。また,その人。
(2)死罪の囚人を斬る役目の人。くびきり。

人別

にんべつ [0] 【人別】
(1)各人ごとにすること。めいめい。
(2)「人別帳」の略。

人別帳

にんべつちょう [0] 【人別帳】
江戸時代の人別改のための帳簿。

人別改

にんべつあらため [5] 【人別改】
江戸時代の戸籍調査。初め夫役賦課のための男子の調査が主眼で,のちにキリスト教禁圧のための宗門人別改が広く行われた。また享保(1716-1736)以降には人口調査のため別に六年ごとに全国的に行われた。人改め。

人前

ひとまえ [0] 【人前】
(1)多くの人のいる席。「―ではうまくしゃべれない」
(2)他人のてまえ。体裁。体面。「―をつくろう」「―を飾る」

人前で

ひとまえ【人前で】
in public.〜もはばからず openly;→英和
without regard to decency.

人力

じんりき 【人力】
(1) [0][1]
動力としての,人間の力。「―で動かす」
(2) [0]
「人力車」の略。

人力

じんりょく【人力】
<be beyond> human strength[power];《機》manpower.

人力

じんりょく [0][1] 【人力】
自然や神の力に対する,人間の力。人間の能力。じんりき。「―の及ぶ所にあらず」

人力屋

じんりきや [0] 【人力屋】
人力車夫。また,それを職業とする家。

人力車

じんりきしゃ [4][3] 【人力車】
客を乗せて,車夫が引く二輪車。1869年(明治2)高山幸助・和泉要助・鈴木徳次郎らが創案。じんりき。

人力車

じんりきしゃ【人力車(夫)】
a jinrikisha;a rickshaw (man).→英和
〜に乗る take[ride in]a rickshaw.

人助け

ひとだすけ【人助け】
an act of mercy.〜する help <others> .→英和

人助け

ひとだすけ [3] 【人助け】
他人を助けること。また,そのような善行。「―と思って協力する」

人勝ち

ひとがち 【人勝ち】 (形動ナリ)
人がたくさんいるさま。「かく―なるにだに,けしきおぼゆ/大鏡(道長)」

人勧

じんかん [0] 【人勧】
「人事院勧告」の略。

人参

にんじん【人参】
a carrot.→英和

人参

にんじん [0] 【人参】
(1)セリ科の越年草。地中海沿岸地方原産。根は黄赤色ないし紅赤色の円錐形で太く,独特の香りと甘みがある。葉は根生し,羽状に細裂する。温帯地方で古くから野菜として栽培され,日本へは中国を経て渡来した。ヨーロッパ系の三寸人参・五寸人参をはじめ,品種が多い。胡蘿蔔(コラフ)。[季]冬。
(2)チョウセンニンジンの別名。

人参エキス

にんじんエキス [5] 【人参―】
チョウセンニンジンを煎(セン)じて煮つめたもの。強壮剤とされる。蔘精(ジンセイ)。

人参座

にんじんざ [0] 【人参座】
江戸時代,チョウセンニンジンの専売を幕府から許されていた座。

人参木

にんじんぼく [3] 【人参木】
クマツヅラ科の落葉低木。中国原産。庭木とする。高さ約3メートル。葉は柄が長く,チョウセンニンジンの葉に似る。夏,紫色の小花を細長い総状花序につける。果実は倒卵形で感冒薬とされる。

人受け

ひとうけ [0] 【人受け】 (名)スル
他人からの受けとられ方。他人からの信用。うけ。「―のいい人」「―する作品」

人口

じんこう【人口】
(1) population;→英和
(the number of) inhabitants.(2)[世間の噂]common talk.〜が稠(ちゆう)密(希薄)である be densely (sparsely) populated.〜に膾炙(かいしや)する be well known.‖人口過剰 overpopulation.人口調査(をする) (take) a census of the population.人口密度 the population density.人口問題 a population problem.

人口

じんこう [0] 【人口】
(1)人の数。一定の地域に住んでいる人の総計。
(2)人のうわさ。人の口の端。

人口に膾炙する

かいしゃ【人口に膾炙する】
be a household word.

人口ピラミッド

じんこうピラミッド [7] 【人口―】
国などの地域のある時点における年齢階層別人口を上下に,男女を左右に分けて並べた図。その形態によって人口構成を知ることができる。一般に発展途上国などの多産多死型社会ではピラミッド型になるが,先進国などの少産少死型社会では壺(ツボ)型になる。

人口動態

じんこうどうたい [5] 【人口動態】
二つの時点間の人口の変化。人口の規模を変化させる出生・死亡・流出・流入と,人口の状態を変化させる結婚・離婚の数で把握する。動態人口。
⇔人口静態

人口問題

じんこうもんだい [5] 【人口問題】
人口の増減や分布・構成の変化によって引き起こされる社会問題。

人口問題研究所

じんこうもんだいけんきゅうじょ 【人口問題研究所】
厚生省の付属研究機関。人口問題の研究・実地調査などを行う。1939年(昭和14)創設。

人口委員会

じんこういいんかい 【人口委員会】
国連経済社会理事会の補助機関として設置された機能委員会の一。世界人口行動計画の実施状況の監視などをその任務とする。

人口密度

じんこうみつど [5] 【人口密度】
一定地域における単位面積当たりの人口数。普通,1平方キロメートル当たりの人口数で表す。

人口構造

じんこうこうぞう [5] 【人口構造】
男女・年齢・配偶関係などの属性別の人口の構成。年齢別人口構造が最も基本的な構造であり,出生や死亡のレベル,社会の生産力などの基底的要因となる。

人口法則

じんこうほうそく [5] 【人口法則】
人口の増加は,食糧(土地の生産力)の増加に限界があることによって制限されるというもの。マルサスが「人口論」の中で唱えた。

人口理論

じんこうりろん [5] 【人口理論】
人口の大きさ・構成や,人口集団の変動などについて,その原因と結果を明らかにする理論。

人口移動

じんこういどう [5] 【人口移動】
居所変更を伴う人口の地域間移動。一般に,所得・生活水準の格差や就業機会の多寡などを要因とする。

人口稠密である

ちゅうみつ【人口稠密である】
[場所が主語]be densely populated;have a dense population.

人口統計

じんこうとうけい [5] 【人口統計】
人口の構造・分布・変動などの現象についての統計。国勢調査などの一時点の人口の状態をとらえる人口静態統計と二つの時点間の出生数・死亡数・移動数などをとらえる人口動態統計とに分けられる。

人口論

じんこうろん 【人口論】
経済学書。イギリスの経済学者マルサス著。1798年刊。人口の自然増加は幾何級数的であるのに対し,生活に必要な物資は算術級数的にしか増加しないから,過剰人口による貧困の増大は避けられないという人口法則を立て,ゴドウィンらの社会主義思想を批判した。

人口論

じんこうろん 【人口論】
書名(別項参照)。

人口静態

じんこうせいたい [5] 【人口静態】
ある一定時点でとらえた人口の大きさや構造を,静止して考察した人口状態。昼間人口・夜間人口・年齢別人口などはこれにあたる。静態人口。
⇔人口動態

人台

じんだい [0] 【人台】
洋裁で,デザインや陳列に用いる人体の模型。ボディー。

人吉

ひとよし 【人吉】
熊本県南部,人吉盆地にある市。江戸時代,相良氏の城下町。球磨(クマ)川に臨み,温泉もある。製材・醸造・繊維業などが発達。

人名

じんめい [0] 【人名】
人の名前。「―辞典」「―録」

人名

じんめい【人名】
the name of a person.→英和
‖人名辞典 a biographical dictionary.人名簿 a list of names.人名録 a Who's Who (現代の);a directory (電話帳のような).

人名勘定

じんめいかんじょう [5] 【人名勘定】
取引先の人名あるいは企業名を勘定科目とし,取引によって生ずる債権・債務の増減を記入する勘定。

人名用漢字

じんめいようかんじ [7] 【人名用漢字】
人の名前に使うことのできる漢字。戸籍法および同施行規則により,常用漢字一九四五字と人名用漢字別表に掲げられた二八四字。

人名簿

じんめいぼ [3] 【人名簿】
氏名・住所などを記入した帳簿。人名帳。人名録。名簿。

人君

じんくん [0] 【人君】
人の君たるもの。主君。君主。「―に礼楽を起せといふやうなものだねえ/ヰタ・セクスアリス(鴎外)」

人命

じんめい【人命】
(human) life.→英和
〜を救助する save a life.〜にかかわる affect a person's life;endanger a life.

人命

じんめい [0] 【人命】
人の命。「―尊重」「―救助」

人和

じんわ [1][0] 【人和】
人の和。多くの人の心が和すること。

人品

じんぴん [0][1] 【人品】
(1)その人にそなわっている品位や人柄。品性。「―骨柄いやしからぬ人物」
(2)その人の風采(フウサイ)や物腰。「―のいい御爺さんの西洋人が/三四郎(漱石)」

人品

じんぴん【人品】
personal character[appearance];mien.→英和
〜の良い(悪い) fine-(bad-)looking.〜卑しからぬ人 a man of respectable appearance.

人員

じんいん【人員】
the number of men;the staff[personnel](職員).→英和
‖人員整理 a personnel cut.人員点呼 a roll call.

人員

じんいん [0] 【人員】
ある部署・団体などに属している人数。ひとかず。

人員整理

じんいんせいり [5] 【人員整理】 (名)スル
会社などが業績不振などのため人員を減らすこと。首切り。

人喰い

ひとくい [0][3] 【人食い・人喰い】
(1)人間の肉を食うこと。食人。カニバリズム。
(2)人に食いつくこと。また,そのような獣など。「―虎」「―鮫(ザメ)」

人国

ひとくに 【人国・他国】
(1)よその国。他国。他の地方。「―は住み悪しとそいふ/万葉 3748」
(2)外国。異国。「黄金は―より献ることは有れども/続紀(天平勝宝一宣命)」

人国記

じんこくき 【人国記】
(1)地誌。二巻。著者未詳。室町末期の成立か。1701年の刊本は関祖衡による改編。伴信友校閲のものなどもある。各地の風俗やその土地に住む武士から庶民までの性向について国別に論じたもの。
(2)都道府県別(国名別)に,その地方から出た著名人物を評論した記事または書物。

人型神観

じんけいしんかん [5] 【人型神観】
⇒神人同形説(シンジンドウケイセツ)

人垢

ひとあか [0] 【人垢】
(1)人の体や衣類などについた垢。
(2)他人の体の垢。

人垣

ひとがき【人垣】
a crowd.→英和
〜を築く[人が]crowd <about,round,to> ;[場所が]be crowded[lined]with people.

人垣

ひとがき [0] 【人垣】
(1)多くの人が垣のように立ち並ぶこと。「見物人で―ができる」
(2)古く,陵墓の周囲に人を垣のように立て並べて生き埋めにしたこと。「此の王の時,始めて陵に―を立てき/古事記(中訓)」

人城

ひとき 【人城・棺】
〔後世「ひとぎ」とも〕
人の遺体を納める箱。ひつぎ。[和名抄]

人境

じんきょう [0] 【人境】
人間の住んでいる所。

人士

じんし [1] 【人士】
地位・教養のある人。「法律専攻の―」

人声

じんせい [0] 【人声】
人の声。人語。ひとごえ。

人声

ひとごえ【人声】
a voice.→英和

人声

ひとごえ [0] 【人声】
人の声。話し声。

人売り

ひとうり 【人売り】
人を売買すること。また,それを商売にする者。人商人(ヒトアキビト)。「おそろしや,おそろしや,―に出合うた/狂言・磁石(虎寛本)」

人外

じんがい [1] 【人外】
(1)人の住む世界の外部。
(2)人の道にはずれること。
(3)人並みの扱いを受けられないもの。

人外

にんがい [0][1] 【人外】
人道にもとること。人でなし。「牛馬に劣りたる―と思し召せ/浄瑠璃・烏帽子折」

人外境

じんがいきょう [0] 【人外境】
人の住まないところ。

人天

にんでん [1] 【人天】
〔「にんてん」とも〕
人間と天人。人間界と天上界。じんてん。「―の供養する所を受くるに堪へん/読本・弓張月(拾遺)」

人天

じんてん [0] 【人天】
〔仏〕「にんでん(人天)」に同じ。

人天教

にんでんきょう [0] 【人天教】
〔仏〕 五戒を持せば人間に生まれ,十善を行えば天に生まれるという教え。

人天眼目

にんでんがんもく 【人天眼目】
仏書。中国,宋代の智昭編。六巻。1188年成る。当時の中国の禅宗五門の要義を集めたもの。じんてんがんもく。

人天眼目

じんてんがんもく 【人天眼目】
⇒にんでんがんもく(人天眼目)

人夫

にんぷ [1] 【人夫】
(1)土木工事・荷役などの力仕事に従事する労働者。
(2)昔,公役に徴用された人民。

人奉公

ひとぼうこう 【人奉公】
苦労が報いられず,他人の利益のために働いたような結果になること。無駄骨を折ること。「望姓(モトデ)持ぬ商人は随分才覚に取廻しても,利銀にかきあげ皆―になりぬ/浮世草子・織留 1」

人奴

じんど [1] 【人奴】
人に使われる男。召し使い。奴隷。

人好き

ひとずき [0] 【人好き】
多くの人に好かれること。人が好くこと。「―のする顔」

人好きのする

ひとずき【人好きのする】
charming;attractive.〜のしない unattractive;→英和
unpleasant.→英和

人好し

ひとよし [0] 【人好し】
善良なこと。また,そういう人。好人物。おひとよし。「況して―の嫁御寮は/思出の記(蘆花)」

人妻

ひとづま【人妻】
a married woman.

人妻

ひとづま [0] 【人妻】
(1)他人の妻。
(2)結婚した女性。妻。

人妻児ろ

ひとづまころ 【人妻児ろ】
〔上代東国方言〕
他人の妻である女性。「あずの上に駒を繋ぎて危(アヤ)ほかど―を息(イキ)に我がする(=命ニカケテ思ウ)/万葉 3539」
→ころ

人嫌い

ひとぎらい [3] 【人嫌い】
他人とかかずりあうことをいやがること。また,そういう性格の人。

人字草

じんじそう [0] 【人字草】
ユキノシタ科の多年草。山中の湿地に自生。葉は掌状に深裂。晩秋,花茎が出て多数の白色五弁の小花を円錐状につける。花弁のうち二個が長く垂れ下がり「人」の字形となる。モミジバダイモンジソウ。

人定

にんじょう 【人定】
人の寝しずまる時刻。昔の四つ時(ドキ),今の午後一〇時頃。

人定

じんてい [0] 【人定】
(1)人為的に定めること。
(2)〔法〕 その人であることを確認すること。
(3)人の寝しずまる時刻。にんじょう。「―の後までも僕の帰り来らぬを怪しむべき筈なれども/八十日間世界一周(忠之助)」

人定尋問

じんていじんもん [5] 【人定尋問】
公判において,証人・鑑定人が人違いでないかどうかを確かめるための質問。氏名・本籍・住所・年齢・職業などを尋ねる。

人定法

じんていほう [0] 【人定法】
人の定めた法。人為法。
⇔自然法

人定質問

じんていしつもん [5][6] 【人定質問】
裁判官が被告人に対し人違いでないことを確かめるため,氏名・住所・年齢などを質問すること。刑事訴訟の公判の最初に行われる。

人家

じんか【人家】
a house;→英和
a human habitation.〜の少ない(密集した) sparsely[thinly](densely) populated.

人家

じんか [1] 【人家】
人の住む家。「―が密集した地域」

人宿

ひとやど 【人宿】
(1)旅館。はたごや。「我ら此の辺にて―致す者なれども/浄瑠璃・津国女夫池」
(2)雇い人の周旋や世話をする家。人置き。口入れ宿。「かの―の出居衆になつて/浮世草子・諸国はなし 5」

人寄せ

ひとよせ [0] 【人寄せ】 (名)スル
人を寄せ集めること。また,そのために行う演芸や口上など。「―にチンドン屋を頼む」

人寄せ太鼓

ひとよせだいこ [5] 【人寄せ太鼓】
(1)芝居・相撲などの興行で,人寄せのために打ち鳴らす太鼓。
(2)昔の劇場で,土間の観客を前の方に詰めさせるために打ち鳴らした太鼓。

人寰

じんかん [0] 【人寰】
人の住んでいる所。世の中。世間。

人寿

じんじゅ [1] 【人寿】
人間の寿命。

人尊

にんそん 【人尊】
〔人の中の尊の意〕
仏の尊称。

人少な

ひとずくな 【人少な】 (形動ナリ)
人数の少ないさま。「夜ふけて―にて物し給かな/大和 171」

人尿

じんにょう [0] 【人尿】
人間の尿。

人屋

じんおく [0] 【人屋】
人の住む家。人家。

人屋

ひとや [0] 【獄・人屋・囚獄】
とらえた罪人をおしこめておく建物。牢屋。牢獄。

人屑

ひとくず [0] 【人屑】
(1)人として価値がない者。人間のかす。「身は―といはばいへ/浄瑠璃・八百屋お七」
(2)多くの人々。「電車は―を一杯詰めて/虞美人草(漱石)」

人山

ひとやま [0] 【人山】
一か所に多くの人が集まっているさまを山にたとえた語。人の山。人だかり。「―が出来る」

人崩れ

ひとくずれ 【人崩れ】
群衆が急いでその場を離れるため混乱すること。「夜見世に―のする局をのぞけばかの大夫様也/浮世草子・好色万金丹」

人工

じんこう【人工】
human work;art;→英和
artificiality.〜的(に) artificial(ly).→英和
〜の美 the beauty of art.‖人工雨 artificial rain.人工衛星 an artificial[a man-made]satellite.人工栄養 artificial nourishment.人工甘味料 a sweetener.人工呼吸 artificial respiration.人工受精 artificial[medical]insemination.人工受精児 a test-tube baby.人工頭脳 artificial brains;an electronic computer.人工頭脳学 cybernetics.人工知能 artificial intelligence <AI> .人工孵(ふ)化 artificial hatching.

人工

じんこう [0] 【人工】
人の手を加えること。人の力で作ること。人造。人為。
⇔天然
「―の美」

人工

にんく [1] 【人工】
その仕事に要する作業量を,作業員一人の労働量を基礎に出したもの。仕事に必要な延べ人数。多く,土木建築関係についていう。「八―の仕事」

人工

にんぐ [1] 【人工】
〔仏〕 禅宗で,剃髪して力仕事などの下働きをする者。

人工乾燥

じんこうかんそう [5] 【人工乾燥】
木材を乾燥装置に入れ人為的に加熱し,短期間で材の含水率を目標値まで下げること。蒸気式・除湿式・減圧式・高周波式などがある。人乾。
⇔天然乾燥

人工交配

じんこうこうはい [5] 【人工交配】
主に品種改良を目的として,人為的に受精または受粉させること。

人工元素

じんこうげんそ [5] 【人工元素】
原子核反応などによって人工的につくりだされた元素。原子番号四三番のテクネチウム,六一番のプロメチウムと,九三番のネプツニウム以降の,原子番号の大きいものなどで,すべて放射性。

人工公物

じんこうこうぶつ [5] 【人工公物】
〔法〕 行政主体が人工を加えて,公の用に供する公物。道路・運河・橋など。
⇔自然公物

人工単為生殖

じんこうたんいせいしょく [8] 【人工単為生殖】
有性生殖をする生物の卵に物理的・化学的な刺激を与えて,精子なしに個体発生を誘導すること。カイコ・ウニ・魚類などで行われている。人為単為生殖。

人工呼吸

じんこうこきゅう [5] 【人工呼吸】
仮死状態に陥った者を生き返らせるために,空気を肺臓内に送り込む方法。口移しで口または鼻から空気を吹き込む方法や,仮死者の胸部を手で押して呼吸を回復させる方法,人工呼吸器を用いる方法などがある。

人工呼吸器

じんこうこきゅうき [6] 【人工呼吸器】
救急時・麻酔使用時,また病室で,患者の肺に空気または酸素を送って呼吸を助けるための装置。レスピレーター。

人工喉頭

じんこうこうとう [5] 【人工喉頭】
喉頭摘出によって音声を失した患者に対して用いる発声装置。ゴム膜を振動させるものと電気的振動を利用するものがある。

人工地盤

じんこうじばん [5] 【人工地盤】
人工的に作られた建設用の地盤。都市部など土地利用の有効化を図るために,既存構造物で容積率に余裕がある空間に建設し,その上部に建築物を建てる場合が多い。

人工地震

じんこうじしん [5] 【人工地震】
地下構造や地下資源探査の目的で,火薬を爆発させるなどして,人工的に起こす地震。

人工天体

じんこうてんたい [5] 【人工天体】
人工的に打ち上げられ,地球以外の惑星を周回したり,惑星間を飛行したりする衛星のこと。人工惑星。

人工妊娠中絶

じんこうにんしんちゅうぜつ [9] 【人工妊娠中絶】
妊娠中に,人為的に流産や早産をさせること。堕胎。妊娠中絶。中絶。優生保護法により規制を受けている。

人工孵化

じんこうふか [5] 【人工孵化】
環境を人工的に管理して孵化を効率的に行うこと。ニワトリ・カイコ・水産動物などで行われる。

人工島

じんこうとう [0] 【人工島】
海洋・湾・湖などの一部を埋め立てたり,軽量コンクリートなどの浮体物によって建設された島。

人工心肺

じんこうしんぱい [5] 【人工心肺】
心臓外科手術の際用いられる装置。心臓と肺の機能を代行するもの。静脈血を体外に導き,酸素を吹き込んでポンプにより動脈に送る。

人工授粉

じんこうじゅふん [5] 【人工授粉】
花粉を人の手によってめしべの柱頭につけること。人為授粉。

人工授精

じんこうじゅせい [5] 【人工授精】
人為的に雌雄の生殖細胞を接触させ,その間で受精を行わせること。人為授精。人工媒精。

人工放射性元素

じんこうほうしゃせいげんそ [10] 【人工放射性元素】
天然には存在せず,核反応を利用してサイクロトロンや原子炉で人工的につくり出された放射性元素。人工放射性核種のうちで,同一の原子番号を共有するもの。

人工放射性核種

じんこうほうしゃせいかくしゅ [10] 【人工放射性核種】
α線・β線・中性子線などを原子核に当てて人工的に得る放射性核種。1934年にジョリオ=キュリー夫妻がポロニウムから出るα線を種々の原子核に当てることによってつくって以来,現在ではサイクロトロン・原子炉などで極めて多数の放射性核種が得られている。リン 32 ・コバルト 60 など。

人工林

じんこうりん [3] 【人工林】
種をまいたり,植樹したりして人工的に育成した森林。
⇔天然林

人工栄養

じんこうえいよう [5] 【人工栄養】
(1)母乳以外で乳児をやしない育てること。また,その栄養分。牛乳・粉乳など。
⇔自然栄養
(2)普通の食物以外の,注射・点滴などによって補う栄養分。

人工歯根

じんこうしこん [5] 【人工歯根】
欠損した歯の根元に埋め込むためにセラミックス・金属などで作られた歯根。

人工気胸術

じんこうききょうじゅつ [6] 【人工気胸術】
⇒気胸療法(キキヨウリヨウホウ)

人工海水

じんこうかいすい [5] 【人工海水】
無機塩類組成や浸透圧などが天然海水と同じになるように調製した水溶液。

人工甘味料

じんこうかんみりょう [7] 【人工甘味料】
甘味があり,砂糖の代用にされる合成食品添加物。サッカリン・アスパルテーム,グリシルリジン酸のナトリウム塩など。

人工生命

じんこうせいめい [5] 【人工生命】
〔artificial life〕
自然界の生命体のもつ特徴的なふるまいを,コンピューターなどの人工的なシステムによって実現したもの。仮想環境のなかで自律的な挙動を行い,環境の変化に合わせて学習したり進化したりする。AL 。

人工登攀

じんこうとうはん [5] 【人工登攀】
足場や手がかりの少ない岩壁などを,ハーケン・あぶみ・埋め込みボルトなどの人工的な手段を使って登攀する方法。

人工的

じんこうてき [0] 【人工的】 (形動)
自然のままでないさま。人の手を加えたさま。「―な風景」「―に川の流れを変える」

人工知能

じんこうちのう [5] 【人工知能】
〔artificial intelligence〕
学習・推論・判断といった人間の知能のもつ機能を備えたコンピューター-システム。応用として,自然言語の理解,機械翻訳,エキスパート-システムなどがある。AI 。

人工肉

じんこうにく [3] 【人工肉】
大豆などの植物性タンパク質を繊維状に加工した肉状の食品。食肉加工品の増量材などとして用いる。

人工肛門

じんこうこうもん [5] 【人工肛門】
直腸切除や閉塞症状に対する処置として,腸管を体外に引き出して,内容物を排出できるように造設された人為的な肛門。

人工臓器

じんこうぞうき [5] 【人工臓器】
生体の臓器の代用となるように作られた人工装置。人工心肺・人工腎臓など。

人工芝

じんこうしば [3] 【人工芝】
天然の芝の代わりに用いる合成繊維製のマット。野球場・テニス-コートなどで用いる。

人工血管

じんこうけっかん [5] 【人工血管】
病変または外傷によって血行障害を来した血管と置換するため,テフロン・ポリエステルなどで作られた血管。

人工衛星

じんこうえいせい [5] 【人工衛星】
ロケットによって打ち上げられ,地球の周りを公転する人工物体。気象観測・科学観測・通信中継などに使用される。1957年にソ連が打ち上げたスプートニク一号が最初。

人工言語

じんこうげんご [5] 【人工言語】
(1)国際共通語を目ざして人為的に作られた言語。エスペラントなど。
(2)言語規則が人為的に明確に規定されている言語。コンピューターのプログラム言語や記号論理学の言語など。
⇔自然言語

人工論

じんこうろん [3] 【人工論】
世の中のものはすべて人間が作ったものだと考える,幼児に特徴的な思考様式。

人工透析

じんこうとうせき [5] 【人工透析】
腎不全の治療法の一。腎臓の機能を代行する装置を用い,血液を体外に導いて老廃物を除き必要な電解質などを補給して体内に戻す。薬物中毒や高度の浮腫などにも適用される。血液透析。

人工関節

じんこうかんせつ [5] 【人工関節】
障害のある関節を外科的に置換するため,セラミックスなどで作製された関節。

人工降雨

じんこうこうう [5] 【人工降雨】
過冷却の雲の中に凝結の核となるヨウ化銀やドライ-アイスを散布するなどして,人工的に雨を降らせること。

人工魚礁

じんこうぎょしょう [5] 【人工魚礁】
⇒築(ツ)き磯(イソ)

人差し指

ひとさしゆび [4] 【人差(し)指】
〔他人をさし示す指の意〕
手の親指と中指との間の指。第二指。食指(シヨクシ)。

人差指

ひとさしゆび【人差指】
a forefinger.→英和

人差指

ひとさしゆび [4] 【人差(し)指】
〔他人をさし示す指の意〕
手の親指と中指との間の指。第二指。食指(シヨクシ)。

人平

じんぴら [0] 【人平】
たて糸・よこ糸とも撚(ヨ)ってないレーヨン糸で織った,比較的密でない平織物。

人当たり

ひとあたり [0] 【人当(た)り】
他人と接する態度。会ったときの感じ。「―がよい」

人当り

ひとあたり [0] 【人当(た)り】
他人と接する態度。会ったときの感じ。「―がよい」

人形

にんぎょう【人形】
a doll;→英和
a puppet (あやつり人形);→英和
a dummy (モデル用).→英和
‖人形芝居[劇]a puppet show.人形使い a puppeteer.

人形

にんぎょう [0] 【人形】
(1)紙・木・土などで,人間の形に作ったもの。古くは災厄や穢(ケガ)れをそれにうつして流したり,神霊の依代(ヨリシロ)とし,また,呪詛の際の対象物などとしたが,のちには子供の愛玩用として多岐にわたるものが作られている。でく。ひとがた。「わら―」「フランス―」
(2)人の形を絵にかいたもの。ひとがた。
(3)自分の意志では動けず他人の思うままに動かされる人のたとえ。
(4)「人形仕立て」の略。

人形

ひとがた [0] 【人形・人像】
〔「ひとかた」とも〕
(1)人の形。また,人の形に似せて作ったもの。にんぎょう。「―をも作り,絵にも書きとめて/源氏(宿木)」
(2)「形代(カタシロ)」に同じ。
(3)人相。人相書き。「尋ね出せば褒美の金を貰ふといひ,権八が―を返せ戻せとおつしやるは/歌舞伎・吾嬬鑑」

人形の家

にんぎょうのいえ ニンギヤウノイヘ 【人形の家】
〔原題 (ノルウエー) Et Dukkehjem〕
イプセンの戯曲。三幕。1879年作。主人公ノラが自分は従順でかわいい人形でしかなかったことを悟り,一個の独立した人間として生きるために家を出る過程を描く。女性解放運動に大きな影響を与えた。

人形仕立て

にんぎょうじたて [5] 【人形仕立て】
〔人形に着せる着物の仕立てに似ていることから〕
(1)男物和服の袖の袖付け止まりから袖下までをあきとせずに縫いふさぐ仕立て方。また,縫いふさいであるところ。人形袖。
(2)「比翼(ヒヨク)仕立て」に同じ。

人形劇

にんぎょうげき [3] 【人形劇】
人形遣いに操られた人形が演じる劇。文楽・マリオネットなど。人形芝居。

人形回し

にんぎょうまわし [5] 【人形回し】
「傀儡師(カイライシ)」に同じ。

人形峠

にんぎょうとうげ ニンギヤウタウゲ 【人形峠】
鳥取県と岡山県との県境にある峠。海抜739メートル。付近一帯にウラン鉱床があり,1956年(昭和31)から採掘が始められた。

人形手

にんぎょうで [0] 【人形手】
中国,明代の青磁の一。多く,内面に人物をほぼ等間隔に型押ししてあるのでいう。

人形振り

にんぎょうぶり [0] 【人形振り】
歌舞伎の義太夫狂言で,一場面または一部だけ,演者が人形の動きをまね,人形遣いに操られるような演技をすること。「本朝廿四孝」の「奥庭」の八重垣姫,「櫓」のお七など。

人形浄瑠璃

にんぎょうじょうるり [5] 【人形浄瑠璃】
日本固有の人形劇の一。三味線伴奏で語る義太夫節などの浄瑠璃に合わせて人形を遣うもの。語り物と人形の結び付きは古く上代よりあったが,室町後期に起こった浄瑠璃節が,江戸初期三味線と提携して,人形芝居を上演するようになって成立した。作者に近松門左衛門,太夫に竹本義太夫などが出て,演劇の一様式として確立し,歌舞伎にも影響を与えた。現在「文楽」として伝承されているものはその流れである。
→浄瑠璃

人形芝居

にんぎょうしばい [5] 【人形芝居】
⇒人形劇(ニンギヨウゲキ)

人形送り

にんぎょうおくり [5] 【人形送り】
疫病や害虫を駆除する呪法として,春から夏にかけて行われる行事。藁(ワラ)人形などを作り,川や村境まで送り出す。

人形遣い

にんぎょうつかい [5] 【人形遣い】
(1)人形芝居で,人形を操る人。
(2)「傀儡師(カイライシ)」に同じ。

人形食い

にんぎょうくい [3] 【人形食い】
外見の美しい女性を好み求めること。また,その人。めんくい。「性懲(シヨウコリ)のない―で/青年(鴎外)」

人影

じんえい [0] 【人影】
ひとかげ。人の姿。

人影

ひとかげ [0] 【人影】
(1)人の姿。「―が絶える」「―もまばら」
(2)光に映し出された人の影。「―が障子に映る」

人影

ひとかげ【人影】
a shadow (影);→英和
a figure (姿).→英和
〜一つ見えない No one is seen./Not a soul is (to be) seen <on the street> .

人待ち

ひとまち [0] 【人待ち】 (名)スル
人の来るのを待ちうけること。人もうけ。

人待ち顔

ひとまちがお [0] 【人待ち顔】
人を待っているような顔つき。「―にたたずむ」

人待ち顔に

ひとまちがお【人待ち顔に】
as if waiting for someone.

人後

じんご [1] 【人後】
他の人のあと。他人の下位。

人後に落ちない

じんご【人後に落ちない】
be second to none <in> ;be as good as anyone else.

人徳

にんとく [0] 【人徳】
⇒じんとく(人徳)

人徳

じんとく [0] 【人徳】
その人に備わる徳。「―のある人」

人心

ひとごころ [3] 【人心】
(1)人間の心。人情。なさけ。「はてさて―はさまざまなるかな/当世書生気質(逍遥)」
(2)平常の意識。正気。「聖は―もなくて/宇治拾遺 13」

人心

じんしん【人心】
men's minds[hearts];(the) public feeling.〜を収める win the hearts of the people.→英和

人心

じんしん [0] 【人心】
人間の心。世の中の人々の気持ちや考え。「―を安定させる」「―が離反する」

人心を収攬する

しゅうらん【人心を収攬する】
win the hearts of the people.→英和

人心地

ひとごこち [0] 【人心地】
(1)緊張が解けてほっとしたくつろいだ気持ち。「やっと―がついた」
(2)人間として正常な感覚。正気。平常の心。「信俊,やや労(イタワ)り奉りければ,―出で来給ひて/盛衰記 7」

人心地がつく

ひとごこち【人心地がつく】
come to oneself;recover oneself.

人怖じ

ひとおじ [0] 【人怖じ】 (名)スル
(幼児などが)知らない人を見てこわがること。ひとおめ。「―しない子供」

人怖め

ひとおめ 【人怖め】 (名)スル
「ひとおじ」に同じ。「をさなきくせの面嫌ひ―せしもおのづから/浄瑠璃・賀古教信」

人性

じんせい [0] 【人性】
人の生まれつき。人が本来そなえている自然の性質。

人性論的証明

じんせいろんてきしょうめい [0] 【人性論的証明】
⇒人間学的証明(ニンゲンガクテキシヨウメイ)

人恋しい

ひとこいし・い [5] 【人恋しい】 (形)
何となく人に会いたい,人と一緒にいたい気持ちである。「―・くなって町へ出る」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)

人悪

ひとわる [0] 【人悪】 (名・形動)[文]ナリ
人の性質の悪いこと。また,その人やさま。「―な後家さま/片恋(四迷)」

人悪し

ひとわろ・し 【人悪し】 (形ク)
人に見られて体裁が悪い。恥ずかしい。みっともない。ひとわるし。「『いみじかりける,人の御心かな』と,―・く恋しう悲しきに/源氏(賢木)」

人悪し

ひとわる・し 【人悪し】 (形ク)
「ひとわろし」に同じ。「―・くはしたなかりける御物語かな/源氏(帚木)」

人情

にんじょう [1] 【人情】
人間が本来もっている人間らしい感情。特に,人に対する思いやりやいつくしみの心。「義理と―のしがらみ」「―に厚い土地柄」

人情

にんじょう【人情】
[人間性]human nature;[なさけ]kindness;→英和
sympathy.→英和
〜味のある kind;→英和
warm(hearted);→英和
humane.→英和
〜のない heartless;→英和
coldhearted.

人情味

にんじょうみ [3][0] 【人情味】
人情のあること。他人に対しての心の温かさ。「―あふれる話」

人情噺

にんじょうばなし [5] 【人情噺】
落語のうち,滑稽みより世間の人情を話すことに中心を置いた噺。長編が多い。かつては真打の落語家は必ず演じなければならなかった。「塩原多助一代記」「文七元結」など。

人情本

にんじょうぼん [0] 【人情本】
文政(1818-1830)頃から明治初期まで行われた風俗小説の一。情的共感を重んじ,男女の恋愛を中心に描いたものが多い。書型は中本(チユウボン)で,前身の洒落本よりやや大きい。為永春水の「春色梅児誉美」が代表作。泣き本。中本。

人意

じんい [1] 【人意】
人の心。人心。「―の外」

人愛

にんあい 【人愛】
人との交わり。人づきあい。「天道にも背き―にも外(ハズ)れなんず/仮名草子・伊曾保物語」

人憎し

ひとにく・し 【人憎し】 (形ク)
他人から見て憎く思われるさまである。憎らしい。「―・しと思ふ人もあらむ/蜻蛉(上)」

人懐かしい

ひとなつかし・い [6] 【人懐かしい】 (形)[文]シク ひとなつか・し
人恋しい。「―・い気分」
[派生] ――げ(形動)

人懐こい

ひとなつこ・い [5] 【人懐こい】 (形)
人にすぐ慣れて親しみやすい。ひとなつっこい。「―・い子供」
[派生] ――さ(名)

人懐っこい

ひとなつっこい【人懐っこい】
friendly.→英和

人成る

ひとな・る 【人成る】 (動ラ四)
一人前になる。成長する。「―・られぬ白人(シロト)を好めり/浮世草子・禁短気」

人我

にんが [1] 【人我】
〔仏〕 人間の中にあり,その人間を根拠づけている究極的本質。仏教では否定される。
→二空

人我

じんが [1] 【人我】
⇒にんが(人我)

人我の相

にんがのそう 【人我の相】
〔仏〕 人我の存在に固執した在り方や考え。「―深く,貪欲甚だしく/徒然 107」

人我無相

にんがむそう [1] 【人我無相】
〔仏〕 我執を生む自己が出現しないこと。人我が空であること。

人戸

じんこ [1] 【人戸】
人家。民家。また,人民。

人手

ひとで [0] 【人手】
(1)人の手。人のしわざ。「―が加わる」
(2)他人の手。他人の所有。「―に渡る」
(3)他人の力。他人の助け。「―を借りる」
(4)働く人。労働力。「―が足りない」

人手

ひとで [0] 【海星・人手】
(1)ヒトデ綱に属する棘皮(キヨクヒ)動物の総称。すべて海産。体は扁平な中央盤と五本もしくはそれ以上の腕から成る。腹面中央に口があり,背面に肛門が開く。外面は石灰質でおおわれ,短いいぼ状突起が密生。再生力が強い。イトマキヒトデ・ヤツデヒトデなど種類が多い。海盤車。
(2){(1)}の一種。軸長20センチメートルほど。五本の太い腕をもつ。北太平洋に広く分布。
海星(1)[図]

人手

ひとで【人手】
(1)[他人]others.(2)[他人の力] <ask for> a person's help.(3)[働き手]a hand.→英和
〜を借りずに for oneself.〜が足りない be short of hands.〜にかかる be killed[murdered].〜にわたる pass into other hands.

人才

じんさい [0] 【人才】
才知に富む人物。人材。「国の第一の宝たる―を/非戦論の原理(鑑三)」

人払い

ひとばらい [3] 【人払い】 (名)スル
(1)秘密の話をするときなどに,他の人をその席から下がらせること。「お―を願います」
(2)貴人が往来を通るときに,その前方にいる人を退去させること。
(3)(「人掃」とも書く)豊臣政権によって行われた家数・人数の全国的調査。

人捕り

ひととり [0][4][3] 【人捕り】
(1)人を捕らえて食うという怪物。「この池に―ありて,おほく人死にけり/著聞 17」
(2)子供の遊戯の一。二組に分かれて,相手方の子をじゃんけんなどで奪い合うもの。

人探し

ひとさがし [3] 【人探し】
(1)行方不明の人を探すこと。
(2)雇用するために人を探すこと。求人。

人揃え

ひとぞろえ [3] 【人揃え】
人数をそろえること。「いよ��―も済み/いさなとり(露伴)」

人擦れ

ひとずれ [0] 【人擦れ】 (名)スル
多くの人と接して世慣れていること。「―していない純朴な青年」

人擦れのした

ひとずれ【人擦れのした】
sophisticated.→英和
〜のしない innocent;→英和
simple.→英和

人攫い

ひとさらい [3] 【人攫い】
女性や子供をだまして連れ去ること。また,その者。

人攫い

ひとさらい【人攫い】
kidnapping;→英和
a kidnapper (人).→英和

人改め

ひとあらため [3] 【人改め】
(1)関所や番所で通行人を取り調べること。
(2)「人別改(ニンベツアラタメ)」に同じ。

人数

ひとかず [0] 【人数】
(1)人間の数。にんずう。
(2)一人前の人間として数えられること。人並み。「―には入らない」

人数

にんずう [1] 【人数】
〔古くは「にんじゅ」「にんず」〕
(1)人の数。「―が足りない」
(2)多くの人。「―を繰り出す」

人数

にんじゅ 【人数】
(1)「にんずう(人数){(1)}」に同じ。「やあ,餓餽も―,しをらしい事ほざいたり/浄瑠璃・国性爺合戦」
(2)「にんずう(人数){(2)}」に同じ。「大念仏を申す事の候ふ間,僧俗を嫌はず―を集め候/謡曲・隅田川」

人数

にんず [1] 【人数】
「にんずう(人数)」に同じ。「小蔭より躍出(オドリイ)づる―あり/義血侠血(鏡花)」

人数

にんずう【人数】
the number (of persons).→英和
〜の多い家 a large family.

人数改め

にんじゅあらため 【人数改め】
江戸時代に行われた,戸籍改め。にんずあらため。

人数立て

にんじゅだて 【人数立て】
人員の配列。軍勢を手分けすること。にんずだて。「主殿寮(トノモリヨウ)―といふべきを/徒然 22」

人文

じんぶん【人文】
civilization;→英和
culture.→英和
‖人文科学 the humanities.人文主義 humanism.人文地理 human geography.

人文

じんぶん [0] 【人文】
(1)人間の創り出した文物・文明。人類の文化。じんもん。「吾輩は―の為に此時機の一日も早く来らん事を切望する/吾輩は猫である(漱石)」
(2)人に関する事柄。人事。
(3)人の書いたもの。文章。

人文

じんもん [0] 【人文】
⇒じんぶん(人文)

人文主義

じんぶんしゅぎ [5] 【人文主義】
ルネサンス期における,ギリシャ・ローマ・ヘブライの古典的教養を通して人間形成をはかる立場。ここから人間肯定の思想,教会を中心とした世界観から解き放たれた新しい普遍的人間像が生じた。イタリアのペトラルカ,フィチーノ,フランスのビュディ,オランダのエラスムス,ドイツのメランヒトン,イギリスのトマス=モアなどが代表者。ヒューマニズム。ユマニスム。フマニスムス。人本主義。

人文地理学

じんぶんちりがく [6] 【人文地理学】
地理学の一分野。人口・集落・国家・経済・風俗・交通など,人間活動による諸現象を場所による差異という観点から研究する。経済地理学・政治地理学・歴史地理学などを含む。
⇔自然地理学

人文字

ひともじ [0] 【人文字】
多くの人が並んで文字の形をつくること。また,その文字。

人文科

じんぶんか [0] 【人文科】
歴史・言語・文学・哲学などの学科の総称。

人文科学

じんぶんかがく [5] 【人文科学】
広く人類の創造した文化を対象として研究する学問。哲学・文学・史学・語学などが入る。文化科学。
→自然科学
→社会科学

人文科学

じんもん【人文科学】
cultural science.⇒人文(じんぶん).

人斬り

ひときり [0][4] 【人斬り・人切り】
(1)人を斬ること。また,その人。
(2)死罪の囚人を斬る役目の人。くびきり。

人斬り包丁

ひときりぼうちょう [5] 【人斬り包丁】
刀をあざけったり,恐れたりしていう語。

人日

じんじつ [0] 【人日】
五節句の一。陰暦正月七日のこと。七種粥(ナナクサガユ)を祝う風習がある。人の日。[季]新年。

人時

にんじ【人時】
a man-hour.

人智

じんち [1] 【人知・人智】
人間の知識。人間の知恵。「―の及ばぬところ」

人望

じんぼう [0] 【人望】
他人から寄せられる信頼・崇拝・期待の念。「―を集める」「―のあつい人」

人望

じんぼう【人望】
popularity.→英和
〜のある(ない) (un)popular <with> .→英和
〜を得る(失う) win (lose) popularity.→英和
‖人望家 a popular person.

人本主義

じんぽんしゅぎ [5] 【人本主義】
⇒人文主義(ジンブンシユギ)

人材

じんざい【人材】
(a man of) talent;→英和
a talented man.〜を求める look out for talent.

人材

じんざい [0] 【人材】
才能のある人。役に立つ人物。人才。「―を発掘する」「―登用」

人材派遣業

じんざいはけんぎょう [6] 【人材派遣業】
自己の雇用する労働者を他企業の要請に応じて派遣する事業。労働者派遣法(1986年制定)により一定の制限を受ける。

人材銀行

じんざいぎんこう [5] 【人材銀行】
定年退職者や中高年求職者に,その経験を生かした専門的職業を紹介する機関。公共職業安定所の組織の一部をいうが,民営のものをよぶこともある。

人来鳥

ひとくどり 【人来鳥】
ウグイスの異名。

人柄

ひとがら【人柄】
character;→英和
personality.→英和
〜のよい good-natured;fine.→英和

人柄

ひとがら [0] 【人柄】 (名・形動)[文]ナリ
(1)自然に感じ取られる人の性質や品格。じんぴん。「―がいい」「―を見る」
(2)品格がすぐれている・こと(さま)。「おとなしやかで,―で,利発なお方と思ひしのみ/当世書生気質(逍遥)」「目の清らかな,眉の濃い,二十八九の―な兄哥(アニイ)で/歌行灯(鏡花)」

人柱

ひとばしら【人柱】
a human sacrifice.

人柱

ひとばしら [3][0] 【人柱】
(1)橋・堤防・城などを築くときに,工事の完成を祈り,神々の心を和らげるために,犠牲として人を水底や地中に生き埋めにすること。また,その埋められた人。
(2)ある目的のために犠牲になった人。

人格

じんかく [0] 【人格】
〔personality〕
(1)人柄。品性。「―の修養に努める」「立派な―の持ち主」
(2)〔心〕
 (ア)個人のもつ一貫した行動傾向・心理的特性。「性格」と同義に用いることもあるが,知能をも含めたより広義の概念。パーソナリティー。「―特性」
 (イ)自我として自己の心理的作用を統合するはたらき。「二重―」
(3)〔倫〕 道徳的行為において,自由意志のもとに権利・義務・責任を担う主体。「―主義」
(4)〔法〕 権利・義務を有する主体。また,その主体となり得る能力。自然人と法人に認められている。権利能力。「―のない社団」

人格

じんかく【人格】
character;→英和
personality;→英和
《法》a person.→英和
〜化する personify.→英和
〜を無視(尊重)する ignore (respect) one's personality.‖人格者 a man of character.二重人格 double personality.

人格主義

じんかくしゅぎ [5] 【人格主義】
〔personalism〕
人格を実在や価値の最高原理とする考え。宗教では唯一絶対の人格神を信仰するキリスト教,哲学では自律的人格に絶対的尊厳を認めるカント倫理学などが顕著な例。

人格化

じんかくか [0] 【人格化】 (名)スル
人間でないものを,仮に人間と同じものとして考えること。擬人化。

人格心理学

じんかくしんりがく [7] 【人格心理学】
人格の構造・機能・特性・評価などに関する研究を行う心理学の一分野。

人格権

じんかくけん [4][3] 【人格権】
〔法〕 人の存在や人格と不可分な利益に関する権利の総称。生命・身体・自由・名誉・肖像・プライバシーなどに関する権利。

人格神

じんかくしん [4][3] 【人格神】
人間的な容姿・意志・感情をもって,人間と交わりを結ぶと信じられている神。未開宗教におけるマナ的な力の観念や近世の合理主義的宗教における神性の観念に対比して,特に人格性の明瞭な崇拝対象をいう。

人格神論

じんかくしんろん [5] 【人格神論】
⇒有神論(ユウシンロン)(2)

人格者

じんかくしゃ [3][4] 【人格者】
すぐれた人格の備わった人。

人格障害

じんかくしょうがい [5] 【人格障害】
人格の偏りや異常によって自分自身や周囲に困難を生じるような障害。精神分裂病や脳疾患などによる人格の変化は含めない。パーソナリティー-ディスオーダー。

人様

ひとさま [2] 【人様】
他人を丁寧にいう語。「―のことはわからない」「―の物に手をつける」

人様

ひとざま 【人状・人様】
人柄。人品。「品も高く―もよかりければ/今昔 11」

人権

じんけん [0] 【人権】
人間が人間らしく生きるために生来持っている権利。
→基本的人権
〔明治初期の right of man の訳語〕

人権

じんけん【人権】
human[personal]rights.〜を蹂躙する(守る) trample upon (defend) people's rights.‖人権蹂躙 an infringement upon people's rights.世界人権宣言 the Universal Declaration of Human Rights.

人権侵害

じんけんしんがい [0] 【人権侵害】
「人権蹂躙(ジユウリン)」に同じ。

人権外交

じんけんがいこう [5] 【人権外交】
他国における人権侵害や人権擁護の改善を求めて行われる外交。

人権委員会

じんけんいいんかい 【人権委員会】
(1)国連経済社会理事会の補助機関として設置された機能委員会の一。国際的な人権伸張について経済社会理事会を補助する。
(2)国際人権規約の履行を確保するため設置された審議機関。規約人権委員会,人権専門委員会ともいう。

人権宣言

じんけんせんげん 【人権宣言】
(1)フランス革命当初の1789年8月,フランスの国民議会が議決した「人と市民の権利の宣言(Déclaration des droits de l'homme et du citoyen)」のこと。前文と一七条から成り,第一条で「人は生まれながらにして自由かつ平等の権利を有する」とうたい,主権在民,法の前の平等,所有権の不可侵などを宣言する。
(2)世界人権宣言のこと。

人権擁護委員

じんけんようごいいん [8] 【人権擁護委員】
基本的人権の侵犯に対する監視・救済を行い,人権思想の普及に努めることを使命とする者。法務大臣の委嘱により市町村ごとに置かれる。

人権蹂躙

じんけんじゅうりん [0] 【人権蹂躙】
人権をふみにじること。特に公権力,または権力を有する者が,人間の基本的人権を侵すこと。人権侵害。

人橋

ひとはし [0] 【人橋】
〔「ひとばし」とも〕
(多く「人橋をかける」の形で用いる)
(1)仲人をもって申し入れること。「―かけてやい��と貰ひたがる/十三夜(一葉)」
(2)急用のときなどに,つぎつぎに使者を出すこと。「―をかけて,質に預けたる脇指もどせと催促/浮世草子・男色大鑑 3」

人欲

にんよく [0] 【人欲】
「じんよく(人欲)」に同じ。

人欲

じんよく [0] 【人欲】
人間としての欲望。にんよく。

人死に

ひとじに [0] 【人死に】
(事故で)人が死ぬこと。「―が出る」

人殺し

ひとごろし [0][5] 【人殺し】
(1)人を殺すこと。また,そうする人。殺人。殺人者。
(2)人を悩殺する美人。また,色事役者。「ここでの―,小金といふ約束して/浮世草子・一代男 3」

人殺し

ひとごろし【人殺し】
(a) murder;→英和
a murderer (人).→英和
〜をする commit murder.

人毎

ひとごと [3] 【人毎】
どの人もみな。だれもかも。

人毛

じんもう [0] 【人毛】
人間の髪の毛。

人民

じんみん [3] 【人民】
〔古くは「にんみん」とも〕
(1)国家を構成する人間。国民。
〔君主制における「臣民」に対して,共和制においていわれることが多い〕
(2)国家における被支配者である国民。たみ。
(3)国家・国民を超えた,積極的な政治的主体としての民衆。

人民

じんみん【人民】
the people;→英和
the public;→英和
the subjects (臣民).‖人民公社 a people's commune.人民裁判 a people's court.人民戦線 the people's front.人民投票 a plebiscite.

人民

おおみたから オホミ― 【人民・公民・百姓】
〔「大御宝」の意〕
天皇が治める国民。臣民。人民。おおんたから。「是を以ちて―栄えて,役使(エダチ)に苦しまざりき/古事記(下訓)」

人民主権

じんみんしゅけん [5] 【人民主権】
国家の主権が人民に属すること。

人民主義

じんみんしゅぎ [5] 【人民主義】
〔Populism〕
大衆にさまざまな保護を与えることにより国民の支持を得ようとする,政権ないし政党の路線をさす。カリスマ的リーダーをもち,一九世紀にはアメリカやロシアなどにみられたが,第二次大戦後は中南米などに多くみられる。

人民公社

じんみんこうしゃ [5] 【人民公社】
中華人民共和国で,1958年の「大躍進」の中でつくられ始めた,生産組織と行政組織が合体した地区組織の基礎単位。政治・経済・文化・軍事を包含した機能をもっていたが,82年の新憲法で行政機能は郷人民政府に移され,解体された。

人民委員

じんみんいいん [5] 【人民委員】
旧ソ連およびその加盟共和国における行政執行機関の職名。1946年に閣僚と改称。

人民広場

じんみんひろば [5] 【人民広場】
第二次大戦後の一時期,皇居前広場をさしていった称。

人民憲章

じんみんけんしょう 【人民憲章】
イギリスの労働者・民衆が,チャーチスト運動の中で形成した六か条の綱領。成年男子普通選挙権・無記名投票・議員の財産資格の廃止・議員の有給制・毎年選挙・平等選挙区制の六か条で,議会の民主化をめざしたもの。1837年議会に請願され,翌年全国に配布された。
→チャーチスト運動

人民戦線

じんみんせんせん [5] 【人民戦線】
反ファシズムの政党・団体による広範な共同戦線。1930年代半ばファシスト独裁の危機を前に,フランス・スペインで結実した。

人民戦線事件

じんみんせんせんじけん 【人民戦線事件】
人民戦線実現をめざす日本無産党などに対して,第一次近衛内閣が行なった左翼弾圧事件。1937年(昭和12)加藤勘十・鈴木茂三郎・山川均・荒畑寒村・猪俣津南雄など四百余名が検挙され(第一次),日本無産党は解散。翌年,大内兵衛・有沢広巳・美濃部亮吉ら労農派教授グループなども検挙された(第二次)。

人民投票

じんみんとうひょう [5] 【人民投票】
国民投票・住民投票の俗称。
→レファレンダム

人民日報

じんみんにっぽう 【人民日報】
中国共産党中央機関紙。1948年6月,華北解放区党機関紙として創刊,その後中央機関紙になる。

人民服

じんみんふく [3] 【人民服】
中国で広く着用される服。軍服に似るが,色は濃紺のものが多い。

人民民主主義

じんみんみんしゅしゅぎ [8] 【人民民主主義】
第二次大戦後,東欧諸国や中国などに誕生した新しい政治形態。労働者階級の指導の下に,農民・民族ブルジョアジーなど広範な人民を結集した民主連合政権を成立させ,漸進的に社会主義へ移行しようとするもの。

人民裁判

じんみんさいばん [5] 【人民裁判】
(1)社会主義国家などで,人民の中から選ばれた代表が行う裁判。
(2)多数者が少数者を私的に断罪すること。つるしあげ。

人民解放軍

じんみんかいほうぐん [7] 【人民解放軍】
植民地や従属国で,封建的・帝国主義的支配から立ち上がった人民の革命的武装勢力の名称。「中国―」

人気

じんき [0] 【人気】
(1)世上の人の気受け。にんき。「当時の―に向くものは出来ねえ/社会百面相(魯庵)」
(2)その地方一帯の人々の気風。「―のよい土地」
(3)人の気配。「見物衆も群集したる当座にて,―・人音なんどのみにて/拾玉得花」

人気

にんき [0] 【人気】
(1)世間の評判・受け。世間に受け入れられる程度。「―のある選手」「―が上がる」「―が出る」
(2)人間の生気。また,人々の気配。じんき。「冬は…―を以て風を防ぎ/浮世草子・風流曲三味線」
(3)その地方の気風。じんき。「態々(ワザワザ)―も知らない東京まで稼ぎに行(イカ)なくつても/緑簑談(南翠)」

人気

ひとけ [0] 【人気】
(1)人のいる様子。人のけはい。ひとっけ。「―のない夜道」
(2)人間らしいこと。
→ひとげなし

人気

にんき【人気】
popularity.→英和
〜がある(ない) be (un)popular <with> .〜をとる(失う) win (lose) popularity.→英和
〜が増す rise in popularity.→英和
〜取りをする court popularity.→英和
市場の〜がいい(わるい) The market is good (dull).‖人気投票 a popularity poll.人気取り a claptrap.人気俳優 a popular actor;a film star (映画の).人気者 a favorite;a lion.

人気がない

ひとけ【人気がない】
deserted.→英和
ここには〜がない There is no sign of life here.

人気なし

ひとげな・し 【人気なし】 (形ク)
まともな人間の仲間にはいらない。人並みでない。「もとの品高く生まれながら,身は沈み,位みじかくて―・き/源氏(帚木)」

人気取り

にんきとり [3] 【人気取り】
世間の受けをよくしようとすること。また,そうすることにたけた人。

人気商売

にんきしょうばい [4] 【人気商売】
世間の人気を得ることで成り立つ職業。芸能人・プロ-スポーツ選手など。

人気投票

にんきとうひょう [4] 【人気投票】
投票により人気の順位を決めること。

人気株

にんきかぶ [3] 【人気株】
大きな利益が見こまれ,取引が活発な株。

人気相場

にんきそうば [4] 【人気相場】
相場の見通しで強気が多く,それを反映し相場の堅調なこと。また,買うから高い,高いから買うといった人気だけで支えられた相場の状態。

人気者

にんきもの [0] 【人気者】
多くの人から好意的に迎えられている人。アイドル。「クラスの―」

人気遠し

ひとげどお・し 【人気遠し】 (形ク)
〔「ひとけとおし」とも〕
人の気配のする所から遠くはなれている。「―・き心地して物恐ろし/源氏(帚木)」

人法

にんぼう [0] 【人法】
〔仏〕
(1)人とその人の説いた教え,あるいは受けた教え。
(2)意識や感情のあるものとないもの。人間と存在。人と法。

人波

ひとなみ【人波(にもまれる)】
(be jostled in[by]) a crowd.→英和

人波

ひとなみ [0] 【人波】
大勢の人が押し合って動くさまを波にたとえていう語。「―にもまれる」「―をかき分ける」

人泣かせ

ひとなかせ [3][0] 【人泣かせ】 (名・形動)
人を泣かせること。人に迷惑をかけて苦しめること。また,そのような言動やさま。「―ないたずら」「―の雨」

人泣かせ

ひとなかせ【人泣かせ】
a nuisance.→英和

人海戦術

じんかい【人海戦術】
human-wave tactics.

人海戦術

じんかいせんじゅつ [5] 【人海戦術】
(1)損害は覚悟のうえで,大兵力を動員して,数の力で敵を圧倒する戦法。人海作戦。
(2)機械力などを使わず,多数の人員を投入して事を行うこと。

人減らし

ひとべらし [0] 【人減らし】
人数を減らすこと。特に,使用人の数を減らすこと。「―合理化」

人溜まり

ひとだまり [3] 【人溜まり】
(1)人が集まっていること。また,その場所。
(2)人が集まり控えている所。

人火

じんか [1] 【人火】
人の過失による火事。

人災

じんさい [0] 【人災】
〔「天災」に対して作られた語〕
人間の不注意・怠慢などが主な原因で起こる災害。
⇔天災

人災

じんさい【人災】
a man-made calamity.

人為

じんい【人為】
human work;artificiality (人工).〜的(に) artificial(ly).→英和
‖人為淘汰[選択]《生》artificial selection.

人為

じんい [1] 【人為】
人間の力ですること。人間のしわざ。
⇔天為
「―の及ばない神秘の世界」

人為分類

じんいぶんるい [4] 【人為分類】
整理に便利なように,特定の形質や人間との関係を基準とした,生物の分類体系。リンネの分類など。
⇔自然分類

人為淘汰

じんいとうた [4] 【人為淘汰】
多数の個体の中から有用な形質をもつ個体を継続的に選択・分離すること。農牧畜・園芸などで,品種改良に用いる。人為選択。

人為災害

じんいさいがい [4] 【人為災害】
人間が自然に手を加えたことが原因となって発生する災害。
⇔自然災害

人為的

じんいてき [0] 【人為的】 (形動)
自然の成り行きではなく,人の手が加わっているさま。「―に地震を起こす」

人為的国境

じんいてきこっきょう [6][0] 【人為的国境】
経線・緯線や人工的築造物などを利用した国境。前者に東経一四一度線(インドネシアとパプアニューギニア)・北緯四九度線(カナダとアメリカ合衆国),後者に古代中国における万里の長城やかつてのベルリンの壁などがある。
→自然的国境

人為社会

じんいしゃかい [4] 【人為社会】
個人の意志や目的によって成立している社会。利益団体など。
⇔自然社会

人為突然変異

じんいとつぜんへんい [8] 【人為突然変異】
放射線・化学物質などによって人為的に,自然突然変異頻度より高い頻度で動植物に突然変異を起こさせること。人工突然変異。

人為選択

じんいせんたく [4] 【人為選択】
「人為淘汰(トウタ)」に同じ。

人煙

じんえん [0] 【人煙】
人家のかまどから立ち上る煙。炊事の煙。「―稀(マレ)なる山谷の間を過ぎた/渋江抽斎(鴎外)」

人爵

じんしゃく [0] 【人爵】
位階・官禄など,人の定めた栄誉。
⇔天爵

人物

じんぶつ【人物】
(1) a person;→英和
a man;→英和
[人格]character;→英和
personality;→英和
[傑物]a man of character;a figure;→英和
a personage.→英和
(2)[小説・劇の]a character.〜がしっかりしている have a strong personality.‖人物画(家) a portrait (portrait painter).人物評 (a) personal criticism.

人物

じんぶつ [1] 【人物】
(1)人間。ひと。「登場―」「危険な―」
(2)性格。人柄。「―試験」「好―」
(3)人柄・能力などのすぐれた人。「なかなかの―だ」

人物らしい

じんぶつらし・い [6] 【人物らしい】 (形)[文]シク じんぶつら・し
ひとかどの人物といった感じである。「左右(トモカク)も―・いとは我等が眼からも判断さるゝが/いさなとり(露伴)」

人物主義

じんぶつしゅぎ [5] 【人物主義】
家柄や財産,または経歴・地位・年齢などを重んぜず,その人の人柄や才能などを中心として人を見る考え方。

人物画

じんぶつが [0] 【人物画】
(風景画・静物画などに対して)人間を主題として描いた絵画の総称。

人物考査

じんぶつこうさ [5] 【人物考査】
一般の検査では判定しにくい個人的特性や特殊事情などを,面接などによって調べること。

人物臭し

じんぶつくさ・し 【人物臭し】 (形ク)
ひとかどの人物といった感じである。「―・き侍来て/咄本・鹿の子餅」

人物評

じんぶつひょう [4][0] 【人物評】
人を批評する文章・言葉。

人状

ひとざま 【人状・人様】
人柄。人品。「品も高く―もよかりければ/今昔 11」

人生

じんせい [1] 【人生】
(1)人間がこの世に生きている期間。人の一生。
(2)人間がこの世に生きていくこと。「―の荒海に船出する」

人生

じんせい【人生】
(human) life[existence].→英和
〜を楽(悲)観する look on the bright (dark) side of life.‖人生観 one's view of life;one's philosophy.人生航路 the path of one's life.人生相談欄 an advice column.人生哲学 the philosophy of life.

人生劇場

じんせいげきじょう 【人生劇場】
小説。尾崎士郎作。1933年(昭和8),「青春篇」発表。以下59年までに「愛慾篇」をはじめ七編を発表。侠気(キヨウキ)ある青年青成瓢吉(アオナリヒヨウキチ)と,その周囲の人々の姿を通して,人生のあるべき姿を求めて彷徨(ホウコウ)する青春を描く。

人生哲学

じんせいてつがく [6][5] 【人生哲学】
人生をいかにみるかの哲学。人生の目的・価値・結果・手段などについて研究し,正しい生き方を説く哲学。

人生模様

じんせいもよう [5] 【人生模様】
さまざまな人生のありさまを織物などの模様に見立てていった語。

人生派

じんせいは [0] 【人生派】
(1)芸術を人生のためのものと考え主張する一派。芸術の目的や価値・効用を直接的な生への貢献にあるとする。トルストイなど。
(2)芸術は,その純粋な芸術的価値の追求よりも,人生・実生活を重んじ,それを題材として描くべきだと主張する一派。菊池寛・広津和郎など。
→生活派
→芸術派

人生行路

じんせいこうろ [5] 【人生行路】
多くの起伏がある人生を旅にたとえた語。世渡り。

人生観

じんせいかん [3] 【人生観】
人間の生き方や生きることの意味に関する考え。人生の価値・目的・態度などについての考え。「―が変わる」

人生訓

じんせいくん [3] 【人生訓】
人間の生き方についての教え。

人生論

じんせいろん [3] 【人生論】
人生について論じること。また,人生の意義・目的・価値などについての考え方。

人界

じんかい [0] 【人界】
人間の住んでいる世界。人間界。

人界

にんがい [0] 【人界】
〔仏〕 十界の一。人間の住む世界。人間界。「未だ―を去らずして/今昔 7」

人畜

じんちく 【人畜】
(1) [0][1]
人間と家畜。「―無害」
(2) [0]
情に薄い人をあざけっていう言葉。

人畜

じんちく【人畜】
men and[or]beasts.

人畜

にんちく [0] 【人畜】
〔仏〕
(1)人間と動物。人間界と畜生界。じんちく。
(2)「人畜生」の略。「もう侍が廃つたこなたも―の身と成つた/浄瑠璃・鑓の権三(上)」

人畜生

にんちくしょう [5] 【人畜生】
畜生のようなおこないをする人間。人でなし。人畜。「恩を知らぬ―/桐一葉(逍遥)」

人疲れ

ひとづかれ [3] 【人疲れ】 (名)スル
人との応接や,人込みなどのために疲れること。「混雑で―する」

人白血球抗原

ひとはっけっきゅうこうげん ヒトハクケツキウカウゲン [9] 【人白血球抗原】
〔human leukocyte antigen〕〔「ひと」は「ヒト」と書かれる〕
ヒトの主要な組織適合抗原。HLA 抗原。

人的

じんてき [0] 【人的】 (形動)
人に関するさま。「それは―な問題だ」「―資源」

人的会社

じんてきかいしゃ [5] 【人的会社】
会社構成の重点が,資本・財産という物ではなく,社員におかれており,所有と経営とが分離していない会社。合名会社・合資会社。
⇔物的会社

人的抗弁

じんてきこうべん [5] 【人的抗弁】
債務者が特定の請求者との間の人的関係に基づいて主張する抗弁。
⇔物的抗弁

人的担保

じんてきたんぽ [5] 【人的担保】
債務者が債務を弁済しない場合に,債務者以外の者に帰属する財産によって債務の弁済を確保すること。保証債務や連帯債務など。対人担保。
⇔物的担保

人的証拠

じんてきしょうこ [5] 【人的証拠】
人の供述もしくは身体を証拠方法とするもの。人証。
⇔物的証拠

人的資本

じんてきしほん [5] 【人的資本】
労働者が有する生産に有用な能力を,物的資本と同等に扱っていう語。教育や訓練など,この能力を高めるための支出を投資として扱う。

人的資源

じんてきしげん【人的資源】
human resources.

人的資源

じんてきしげん [5] 【人的資源】
すぐれた研究員や熟練した労働者がもつ能力の経済的価値を,ほかの物的資源と同じように生産資源の一つとみなしていう語。ヒューマン-リソース。

人皇

じんのう [3] 【人皇】
〔神代と区別した意味で〕
神武天皇以後の天皇。にんのう。

人皇

じんこう [0] 【人皇】
(1)神武天皇を初代とする代々の天皇(テンノウ)のこと。それ以前の神代(ジンダイ)に対していう。にんのう。
(2)中国の伝説上の帝王。三皇の一。

人皇

にんのう [3][0] 【人皇】
神代と区別した語で,神武天皇以後の天皇。仁王。じんこう。

人皮畜生

にんぴちくしょう [6] 【人皮畜生】
人の皮をかぶった畜生。ひとでなし。

人目

ひとめ【人目】
the public notice;the world.→英和
〜にふれる be seen;be noticed.〜をひく attract attention.〜を忍んで in secret.

人目

じんもく [0] 【人目】
人の見る目。ひとめ。「―をまどわす」

人目

ひとめ [0] 【人目】
(1)他人の見る目。世間の人の目。「―を避ける」「―を気にする」
(2)人の往来。人の姿。「山ざとは冬ぞさびしさまさりける―も草もかれぬとおもへば/古今(冬)」

人目包み

ひとめづつみ 【人目包み】
世間の人の見る目をはばかること。和歌で「包み」を「堤(ツツミ)」にかけて用いることが多い。「思へども―の高ければ川と見ながらえこそ渡らね/古今(恋三)」

人相

にんそう【人相】
features;physiognomy.→英和
〜を見る tell a person's fortune by the face.→英和
〜のよくない ill-looking.‖人相書 one's description.人相学 physiognomy.人相見 physiognomist.

人相

にんそう [1] 【人相】
(1)人の容貌。「―の悪い男」
(2)顔面に表れた,その人の性質や運命。また,それによってその人の運命・吉凶などをうらなうこと。「―を見る」「相人にてよく―するおぼえありき/愚管 5」
(3)近世,遊里で客のふところ具合をうらなうこと。「一もの前やふたもの前おくれたとて―することはねえ/洒落本・玉の幉」

人相学

にんそうがく [3] 【人相学】
人相から人の運命を判断する方法を研究する学問。

人相書き

にんそうがき [0] 【人相書き】
犯罪者・失踪者など尋ね人の顔かたちをかいて掲示・配布するもの。

人相見

にんそうみ [3][5] 【人相見】
人相から人の運命を判断する職業の人。人相家。

人真似

ひとまね [0] 【人真似】 (名)スル
(1)他人の言葉や動作などをまねること。
(2)動物が人間のまねをすること。

人真似

ひとまね【人真似】
imitation;→英和
mimicry.→英和
〜をする imitate[mimic] <a person> .→英和

人知

じんち【人知】
intellect;→英和
human knowledge.〜の及ばない beyond human knowledge;inscrutable.→英和

人知

じんち [1] 【人知・人智】
人間の知識。人間の知恵。「―の及ばぬところ」

人知れず

ひとしれず 【人知れず】 (連語)
だれにも知られないようにするさま。秘密に。そっと。「―涙を流す」「―心を痛める」

人知れず

ひとしれず【人知れず】
secretly;→英和
in one's mind.

人知れぬ

ひとしれぬ【人知れぬ】
unknown;→英和
hidden;→英和
secret.→英和

人知れぬ

ひとしれ∘ぬ 【人知れぬ】 (連語)
だれにも知られない。人目につかない。「―∘ぬ苦労」「―∘ぬ思い」

人礫

ひとつぶて 【人礫】
小石を投げるように,人を軽々と投げとばすこと。

人神

ひとがみ [0] 【人神】
人を生前または死後に神としてまつったもの。神がかり状態になって託宣を下す者,あるいは権勢を握った者や名君と慕われた者などを神とみなして崇拝する場合と,恨みを残して死んだ者の祟りを恐れて死後に神としてまつる場合とがある。

人称

にんしょう【人称】
《文》person.→英和
一(二,三)人称 the first (second,third) person.

人称

にんしょう [0] 【人称】
文法で,言語主体が話し手か聞き手か,またはそれ以外の第三者であるかの区別をいう。一人称(自称)・二人称(対称)・三人称(他称)の三種がある。ヨーロッパ諸語では,主語の人称によって動詞の形が異なる。日本語では,一般に代名詞の分類にこれを用い,右の三種のほか,不定称を立てる。

人称代名詞

にんしょうだいめいし [7] 【人称代名詞】
「人代名詞(ジンダイメイシ)」に同じ。

人称語尾

にんしょうごび [5] 【人称語尾】
ドイツ語などの動詞の活用語尾のうち,主語の人称に呼応して変化するもの。日本語には,この種のものはない。

人税

じんぜい [0] 【人税】
財産や所得が帰属する人を対象に課せられる直接税。所得税・法人税など。
→物税
→行為税

人種

じんしゅ【人種】
a (human) race.〜的 racial.→英和
‖人種学 ethnology.人種学者 an ethnologist.人種的偏見(差別) a racial prejudice (discrimination).人種問題 a racial problem.

人種

じんしゅ [0] 【人種】
(1)地球上の人類を,骨格・皮膚の色・毛髪の形など身体形質の特徴によって区別した種類。普通,白色人種・黒色人種・黄色人種に三大別するが,分類不能な集団も多い。
(2)人を環境・職業などの違いによる生活習慣や気質を共通の特徴として分類した言い方。族。「深夜―」「政治家という―」

人種

ひとだね [0] 【人種】
(1)役に立つ人員。使用できる人数。「―の絶えたるぞかし/落窪 1」
(2)人間一般。人類。「男女その性を異にしその質に別あるは…唯―を滋産(フヤス)の妙工骨格瑣細の変化ある而已(ノミ)/高橋阿伝夜叉譚(魯文)」

人種主義

じんしゅしゅぎ [4] 【人種主義】
〔racism〕
人種に本質的な優劣を認め,構成する人種により社会や文化の優劣を判断する考え方。アーリア民族優越論・有色人種劣等論・黄禍論・アパルトヘイト政策など。人種差別主義。

人種学

じんしゅがく [3] 【人種学】
⇒自然人類学(シゼンジンルイガク)

人種差別

じんしゅさべつ [4] 【人種差別】
人種的・民族的偏見による社会的・経済的・法的な差別。

人種差別撤廃条約

じんしゅさべつてっぱいじょうやく 【人種差別撤廃条約】
正称,あらゆる形態の人種差別の撤廃に関する国際条約。あらゆる種類の人種差別を非難し,その撤廃と人種間の理解促進を目的とする。実施確保のために人種差別撤廃委員会を設置。1965年採択,69年発効。

人種的偏見

じんしゅてきへんけん [0] 【人種的偏見】
ある人種に属する個人や集団が他の人種に属する個人や集団に対してもつ,かたよった見方。

人種隔離政策

じんしゅかくりせいさく [7] 【人種隔離政策】
⇒アパルトヘイト

人穴

ひとあな [0] 【人穴】
火山のふもとなどにある洞穴。溶岩流の表面が固まったのち内部が流れ出て穴になったもの。昔,人が住んだといわれる。富士山北西麓の「富士の人穴」が有名。

人空

にんくう [0] 【人空】
〔仏〕 人間をはじめすべての心をもつ存在は,因縁によって生じたものであって,永続する自体性をもたないということ。大乗仏教ではこれに加えて法空(ホツクウ)を説く。二空の一。人無我。
→法空

人立ち

ひとだち [0] 【人立ち】 (名)スル
人だかり。「杖を支(ツ)いた按摩も交って,ちら��と―する/歌行灯(鏡花)」

人立つ

ひとだ・つ 【人立つ】 (動タ四)
〔「だつ」は接尾語〕
大人らしくなる。一人前になる。「―・ち給ひなば,おとどの君もたづね知り聞え給ひてむ/源氏(玉鬘)」

人競り

ひとぜり 【人競り】
大勢が先をいそいでひしめきあうこと。人ごみ。「―に押し倒され/浮世草子・武道伝来記 1」

人笑はれ

ひとわらわれ 【人笑はれ】 (名・形動ナリ)
他人に笑われる・こと(さま)。ひとわらえ。「さすがに―ならじと念ずる,いとくるしげなり/枕草子 157」

人笑へ

ひとわらえ 【人笑へ】 (名・形動ナリ)
「人笑われ」に同じ。「よその人ぎきも―にならむ事とおぼす/源氏(葵)」

人笑わせ

ひとわらわせ [3] 【人笑わせ】 (名・形動)[文]ナリ
人を笑わせるような馬鹿げた・こと(さま)。「―な話」

人籟

じんらい [0] 【人籟】
人が吹き鳴らす笛などの音。「この夜闌け―絶ゆるの時に当り/不二の高根(麗水)」

人糞

じんぷん【人糞】
human feces;[人肥]human manure;night soil.

人糞

じんぷん [0] 【人糞】
人間が排泄したくそ。

人素

にんそ [1] 【人素】
人間らしいところ。「容色(カオダチ)も―の多い方なり/当世書生気質(逍遥)」

人給

にんきゅう 【人給】
荘園の荘官などに給付される年貢免除の田地。人給田。給田。

人絹

じんけん [0] 【人絹】
〔「人造絹糸」の略〕
「レーヨン」に同じ。

人絹

じんけん【人絹】
artificial silk;rayon.→英和

人繁し

ひとしげ・し 【人繁し】 (形ク)
人が大勢いる。また,人の往来がはげしい。「―・くて,物さわがしく/源氏(横笛)」

人繞

にんにょう [0] 【人繞】
漢字の繞(ニヨウ)の一。「元」「先」などの「儿」の部分。ひとあし。

人置き

ひとおき 【人置き】
雇い人の周旋屋。また,それを職業とした人。奉公人を一時宿泊させたり,身元保証人などになったりもした。桂庵(ケイアン)。

人群れ

ひとむれ [0] 【人群れ】
人の集まり。人の群れ。

人聞き

ひとぎき [0] 【人聞き】
(1)人づてに聞くこと。「―に聞く」
(2)他人が聞いたときにいだく感じ。世間の評判。外聞。「―の悪いことを言うな」

人聞きの悪い

ひとぎき【人聞きの悪い】
disgraceful;→英和
disreputable.→英和

人肉

じんにく【人肉】
human flesh.

人肉

じんにく [0] 【人肉】
人間の肉。

人肌

ひとはだ [0] 【人肌】
(1)人のはだ。
(2)人のはだぐらいのあたたかさ。「燗(カン)は―」

人肥

じんぴ [1] 【人肥】
人の糞尿を肥料にしたもの。下肥(シモゴエ)。

人脈

じんみゃく【人脈】
a line of personal contacts.

人脈

じんみゃく [0] 【人脈】
〔「山脈・鉱脈」をもじった語〕
姻戚関係・出身地・学閥などを仲立ちとした,人々の社会的なつながり。

人臣

じんしん [0] 【人臣】
けらい。臣下。「位―を極める」

人臭い

ひとくさ・い [4] 【人臭い】 (形)[文]ク ひとくさ・し
(1)人間のにおいがする。人間がいるような気配が感じられる。「むっと―・いにおいがする」
(2)人間らしい。「人を―・いとも思ひやがらない/家鴨飼(青果)」
[派生] ――さ(名)

人色

ひといろ [0] 【人色】
人のはだのような色。はだいろ。肉色。

人苦し

ひとぐる・し 【人苦し】 (形シク)
人聞きが悪い。外聞が悪い。「―・しう聞きにくく/とりかへばや(中)」

人草

ひとくさ 【人草】
〔人のふえるのを草の生い茂るさまにたとえていう〕
人々。人民。たみくさ。あおひとくさ。「汝の国の―,一日に千頭(チカシラ)絞(クビ)り殺さむ/古事記(上訓)」

人蔭

ひとかげ [0] 【人陰・人蔭】
人の陰。「―に隠れてしまう」

人虱

ひとじらみ [3] 【人虱】
シラミの一種。体長約3ミリメートル。体は紡錘形で白色。人体の皮膚に寄生し吸血する。発疹チフスなどの伝染病を媒介。頭部に寄生するアタマジラミと衣服につくコロモジラミに分けられる。シラミ。

人血

じんけつ [0] 【人血】
人間の血液。

人見

ひとみ 【人見】
姓氏の一。

人見

ひとみ [0] 【人見】
(1)芝居の舞台で,幕の内から客席が見えるように幕などに設けたすき間。「幕の―より目をはなさず/浮世草子・五人女 1」
(2)他人の見る所。人目。よそめ。
(3)「しとみ(蔀)」の訛(ナマ)り。「居宅は―をおろし/夜明け前(藤村)」

人見知り

ひとみしり [0][3] 【人見知り】 (名)スル
子供などが見慣れない人に対して不安を感じたり,恥ずかしがったりすること。「―しない子」

人見知りする

ひとみしり【人見知りする】
be shy;be timid.

人見絹枝

ひとみきぬえ 【人見絹枝】
(1907-1931) 陸上競技選手。岡山県生まれ。第九回オリンピック(1928)で800メートル競走に出場して二位となり,日本女性初のメダリストとなる。

人視

じんし [1] 【人視】 (名)スル
人とみなすこと。「自(オノズ)から之を―せざるを得ず/文明論之概略(諭吉)」

人言

じんげん [0] 【人言】
(1)世人のうわさ。世人の言葉。「是れ全く妾の軽卒に―を信ぜしより起れば/花柳春話(純一郎)」
(2)人間の言葉。

人言

ひとごと [0] 【人言】
他人の言葉。世間の評判。うわさ。「この世には―繁し来む世にも逢はむ我が背子/万葉 541」

人設け

ひともうけ 【人設け】
「人待ち」に同じ。「淀にて舟に乗りけるほどに,―したりければ/宇治拾遺 14」

人証

にんしょう [0] 【人証】
⇒じんしょう(人証)

人証

じんしょう [0] 【人証】
「人的証拠」の略。

人誑し

ひとたらし [3] 【人誑し】
人をだますこと。また,その人。「是ぞ都の―ぞかし/浮世草子・一代男 1」

人語

じんご [1] 【人語】
(1)人間の言葉。「―を解する犬」
(2)人の話し声。

人請

ひとうけ [0] 【人請】
江戸時代,奉公人や雇い人などの身元を保証すること。また,その保証人。

人請証文

ひとうけしょうもん [5] 【人請証文】
奉公人などの身元を保証する証文。

人買い

ひとかい [0][3] 【人買い】
貧しい家の子女を買い取ったり,だまして連れ出したりして他に売る者。人商人(ヒトアキビト)。

人買い船

ひとかいぶね [5] 【人買い船】
人買いが,買い取った人を運ぶのに用いた船。

人質

ひとじち [0] 【人質】
(1)要求実現や自身の安全のために,脅迫手段として拘束しておく人。
(2)約束を守るあかしとして,また経済上の担保などとして,相手方に預けられる人。近世以前に行われた。
(3)人身を質に入れること。「女房共は銀親(カネオヤ)の―になして/浮世草子・胸算用 3」

人質

ひとじち【人質】
<take a person as> a hostage.→英和

人足

にんそく [0] 【人足】
土木工事・荷役などの力仕事をする労働者。

人足

ひとあし [0] 【人足】
(1)人の行き来。「駅ができてから―が繁くなった」
(2)「人繞(ニンニヨウ)」に同じ。

人足回し

にんそくまわし [5] 【人足回し】
近世,人足を集めてあちこちに派遣することを業とした者。

人足寄場

にんそくよせば [5] 【人足寄場】
江戸幕府が,火付盗賊改長谷川平蔵の建議により,1790年,江戸の石川島に設けた浮浪者収容所。無宿者や前科者などを収容し,労役させて職を身につけさせる目的で設置したが,のちには自由刑を行う場所ともなった。石川島のほかに常陸(ヒタチ)上郷村などにもあった。

人跡

ひとあと [0] 【人跡】
人の往来した足跡。じんせき。

人跡

じんせき [0][1] 【人跡】
人の足跡。人の往来。

人跡未踏

じんせきみとう [0][1] 【人跡未踏】
今まで人が足を踏み入れたことがないこと。「―の秘境」

人跡稀な

じんせき【人跡稀な】
unfrequented;→英和
out-of-the-way.→英和
〜未踏の unexplored;→英和
untrodden.

人身

じんしん [0] 【人身】
(1)人間のからだ。人体。
(2)個人の身の上。

人身

ひとみ [0] 【人身】
生きている人の身体。生身(ナマミ)。

人身

にんじん 【人身】
人の身体。人間の身。じんしん。「―は請けがたく,仏教にはあひがたし/平家 1」

人身の自由

じんしんのじゆう 【人身の自由】
⇒身体(シンタイ)の自由

人身事故

じんしんじこ [5] 【人身事故】
人がけがをしたり死んだりする事故。特に,交通事故。

人身供犠

じんしんくぎ [5] 【人身供犠】
人身御供(ヒトミゴクウ)のこと。人柱(ヒトバシラ)。

人身保護法

じんしんほごほう [6] 【人身保護法】
(1)人身の自由が不当に奪われている場合に,司法裁判により迅速容易にその自由を回復させることを目的とする法律。1948年(昭和23)制定。
(2)1679年イギリス議会が不法な逮捕や裁判を禁じて,人権保障の確立のために設けた法律。

人身売買

じんしんばいばい [5] 【人身売買】
人格を認めず,品物のように人間を売り買いすること。

人身御供

ひとみごくう [4][5] 【人身御供】
(1)神への供え物として人間の体を捧げること。また,その人。生き身供。いけにえ。人身供犠(ジンシンクギ)。
(2)ある人の欲望を満足させるために,またある事を成就させるために犠牲となること。また,その人。

人身攻撃

じんしんこうげき [5] 【人身攻撃】
個人的な事情や私的な行動にまで立ち入ってその人を非難すること。

人身攻撃

じんしん【人身攻撃(をする)】
(make) a personal attack <on> .人身事故 a fatal accident.人身売買 human traffic;slave trade.

人身究理

じんしんきゅうり 【人身窮理】 ・ ―キウ― 【人身究理】
江戸時代の蘭学で,生理学のこと。

人身窮理

じんしんきゅうり 【人身窮理】 ・ ―キウ― 【人身究理】
江戸時代の蘭学で,生理学のこと。

人車

じんしゃ [1] 【人車】
(1)人力車。
(2)鉱山で,鉱員を乗せて坑道を走る車。

人込み

ひとごみ【人込み】
a crowd.→英和

人込み

ひとごみ [0] 【人込み】
人がたくさんいて込み合っていること。また,その場所。「―にまぎれこむ」

人近

ひとぢか 【人近】 (形動ナリ)
近くに人がいる気配がするさま。「―にて朝夕なでつくろひたるなむ,姿ありさま情侍る/宇津保(吹上・下)」

人近し

ひとちか・し [4] 【人近し】 (形ク)
(1)近くに人がいる様子である。「その―・からむなむ嬉しかるべき/源氏(帚木)」
(2)人に慣れている。「人遠いか―・いか/狂言・靭猿(三百番集本)」
⇔人遠し

人返し

ひとがえし 【人返し】
(1)領民の他領への逃亡を防ぐため,勝手に他領に移住した者を領主間の交渉で召し返したこと。
(2)江戸時代,江戸・京都・大坂などの大都市に集中した人々を帰郷させたこと。1843年の人返しの法が有名。旧里帰農。

人通り

ひとどおり【人通り】
traffic.→英和
〜の多い(ない) busy (empty).→英和

人通り

ひとどおり [0] 【人通り】
人が通ること。人の行き来。

人造

じんぞう [0] 【人造】
人間がつくること。人工で製造されること。「―宝石」「―香料」

人造の

じんぞう【人造の】
artificial;→英和
imitation (模造);→英和
synthetic (合成).→英和
‖人造絹糸 rayon.人造ゴム synthetic rubber.人造繊維 a synthetic textile.人造人間 a robot.

人造ゴム

じんぞうゴム [5] 【人造―】
⇒合成(ゴウセイ)ゴム

人造バター

じんぞうバター [5] 【人造―】
マーガリン。

人造人間

じんぞうにんげん [5] 【人造人間】
ロボット。

人造大理石

じんぞうだいりせき [7] 【人造大理石】
⇒テラゾー

人造染料

じんぞうせんりょう [5] 【人造染料】
「合成染料」に同じ。

人造湖

じんぞうこ [3] 【人造湖】
発電・灌漑・工業・上水などに利用するため,ダムを築いて人工的に造った湖。

人造石

じんぞうせき [3] 【人造石】
(1)自然石に似せて人工的につくった模造石。土木・建築材料に用いる。
(2)宝石に似せて人工的につくった模造石。装飾品などに用いる。

人造石油

じんぞうせきゆ [5] 【人造石油】
石油原油以外の原料からつくられた石油の類似物。石炭の低温乾留,石炭と水素の高温・高圧反応などの製法がある。石油資源不足の際に製造された。合成石油。

人造米

じんぞうまい [0] 【人造米】
小麦粉など米以外の穀物の粉やデンプンを原料として,米粒の形につくったもの。味噌麹(コウジ)などに用いられる。

人造絹糸

じんぞうけんし [5] 【人造絹糸】
人絹(ジンケン)。

人造繊維

じんぞうせんい [5] 【人造繊維】
「合成繊維」に同じ。

人造肥料

じんぞうひりょう [5] 【人造肥料】
⇒化学肥料(カガクヒリヨウ)

人造藍

じんぞうあい [5] 【人造藍】
人工的に合成されたインジゴ。
⇔天然藍

人道

じんどう【人道】
(1) humanity;→英和
morality.→英和
(2)[歩道] <米> a sidewalk;→英和
<英> a pavement.→英和
〜的 humane;→英和
humanitarian.→英和
‖人道主義 humanism;humanitarianism.人道問題 a question of humanity.

人道

にんどう [1] 【人道】
(1)〔仏〕 六道の一。人間として存在する世界。人界(ニンガイ)。
(2)人として守るべき道。じんどう。

人道

じんどう 【人道】
(1) [1]
人間として守るべき道。人の人たる道。にんどう。「―にもとる行為」
(2) [0]
広い道路などで,人間の歩く道として車道と区別された部分。歩道。

人道主義

じんどうしゅぎ [5] 【人道主義】
〔humanitarianism〕
人間愛の立場から人々の福祉を図ろうとする思想態度。博愛・平等,人権の尊重,平和・無抵抗主義などを特徴とする。ヒューマニズム(人間尊重主義)の一形態。

人道問題

じんどうもんだい [5] 【人道問題】
人道上無視できない重大な問題。

人道的

じんどうてき [0] 【人道的】 (形動)
人として守るべき道にかなったさま。人道主義の立場に立つこと。「―な見地」

人違い

ひとちがい [3] 【人違い】 (名)スル
別の人をある人と間違うこと。また,ある人を別の人と間違えること。ひとたがえ。ひとたがい。ひとちがえ。

人違いする

ひとちがい【人違い(を)する】
take a person for another.

人違え

ひとちがえ [3] 【人違え】
「ひとちがい」に同じ。

人違ひ

ひとたがい 【人違ひ】
「ひとちがい」に同じ。

人違へ

ひとたがえ 【人違へ】
「ひとちがい」に同じ。「―にこそ侍るめれ/源氏(帚木)」

人遠し

ひとどお・し 【人遠し】 (形ク)
(1)人気(ヒトケ)がない。人家から遠い。「お前の―・くのどやかなる折は/源氏(蛍)」
(2)人に慣れていない。「―・いか人近いか/狂言・靭猿(三百番集本)」
⇔人近し

人遣り

ひとやり 【人遣り】
自分の意志でするのではなく,他人から強いられてすること。また,他人に強いて物事をさせること。「―の道ならなくにおほかたはいきうしといひていざかへりなむ/古今(離別)」

人選

にんせん [0] 【人選】
「じんせん(人選)」に同じ。「此間中から適当の人物を―中であつたが/三四郎(漱石)」

人選

じんせん [0] 【人選】 (名)スル
適当な人を選ぶこと。「―に苦しむ」「実績中心に―する」

人選

じんせん【人選】
the selection[choice]of men.〜する select a suitable person.

人選び

ひとえらび [3] 【人選び】 (名)スル
「ひとえり(人選)」に同じ。

人選り

ひとえり [0] 【人選り】 (名)スル
(1)適当な人を選ぶこと。人えらび。じんせん。「―していらへなどはせさせよ/源氏(胡蝶)」
(2)人をえり好みすること。人えらび。「姫はあまり―せざるならん/浴泉記(喜美子)」

人里

ひとざと [0] 【人里】
人の集まり住んでいる所。「―離れた山の中」「―が恋しくなる」

人里離れた

ひとざと【人里離れた】
remote;→英和
lonely <place> .→英和

人長

ひとおさ 【人長】
⇒にんじょう(人長)

人長

にんじょう [0] 【人長】
宮中の神楽の舞人の長。近衛(コノエ)の舎人(トネリ)から選ばれ,御神楽などの行事で進行をつかさどり,自らも舞う。ひとおさ。
人長[図]

人間

じんかん [0] 【人間】
〔「ジン」「カン」ともに漢音〕
人の住む世界。世間。にんげん。「―に流行する欺詐(ギサ)術策の容体なり/学問ノススメ(諭吉)」

人間

ひとま 【人間】
(1)人のいないすき。人が見ていない間。「―守り葦垣越しに我妹子を相見しからに言そさだ多き/万葉 2576」
(2)人が訪れないこと。「少し契りのさはりある―をまことと思ひけるか/謡曲・女郎花」

人間

にんげん【人間】
(a) man;→英和
a human being;mankind (人類).→英和
〜の human.→英和
〜並の ordinary.→英和
〜味のある humane;→英和
warm.→英和
〜業(わざ)でない superhuman.→英和
〜ドックにはいる enter[go into]( <米> the) hospital for a medical checkup.‖人間関係 human relations.人間ぎらい misanthropy (性質);a misanthropist (人).人間工学 ergonomics;human engineering;biotechnology.人間国宝 a living national treasure.人間性 human nature;humanity.

人間

にんげん [0] 【人間】
(1)(機械・動植物・木石などにはない,一定の感情・理性・人格を有する)ひと。人類。
(2)(ある個人の)品位・人柄。人物。「なかなかの―だ」「あの人は―ができている」
(3)人の住む世界。世間。世の中。じんかん。「わがすることを―にほめあがむるだに興ある事にてこそあれ/大鏡(実頼)」
〔「にん」「けん」ともに呉音〕

人間らしい

にんげんらし・い [6] 【人間らしい】 (形)
人間として当然あるような感情の感じられるさま。「―・い感情」

人間ドック

にんげんドック [5] 【人間―】
主として成人病の早期発見と心・肝・腎・肺などのはたらきの検査を目的として,外来または短期間入院により行う精密な健康診断。

人間万事塞翁が馬

さいおうがうま【人間万事塞翁が馬】
<諺> Inscrutable are the ways of Heaven.

人間像

にんげんぞう [3] 【人間像】
(1)人間としてあるべき姿。
(2)外見・性格・思想・行為などすべてを含めた全人格的な姿。

人間味

にんげんみ [0][3] 【人間味】
温かみのある人柄。人情味。「―のある人」

人間喜劇

にんげんきげき 【人間喜劇】
〔原題 (フランス) La Comédie humaine〕
バルザックが自作の長短編小説全九一編につけた総題。人物再登場の手法を駆使し,作品相互に立体的関係を作り出し,一九世紀前半のフランス社会とそこに生きる人間たちの全体像を描き上げようとした。

人間国宝

にんげんこくほう [5] 【人間国宝】
「重要無形文化財保持者」の通称。

人間失格

にんげんしっかく 【人間失格】
小説。太宰治作。1948年(昭和23)「展望」連載。生きる能力さえ失うに至った男の手記の形で,作者自身の陰惨な自画像を描く。

人間嫌い

にんげんぎらい [5] 【人間嫌い】
(1)他人とかかわりを持つことをいやがること。また,そういう性格の人。
(2)戯曲名(別項参照)。

人間嫌い

にんげんぎらい ニンゲンギラヒ 【人間嫌い】
〔原題 (フランス) Le Misanthrope〕
モリエールの喜劇。五幕。1666年初演。直情径行型の青年アルセストがコケティッシュな未亡人との恋に破れ,不義・不正を憎んで人間嫌いになる。上流社会の軽佻浮薄を風刺し,韻文の格調の高さから最高の性格喜劇とされる。

人間学

にんげんがく [3] 【人間学】
〔anthropology〕
〔哲〕 人間の心身の本質を論究する哲学的考察。宇宙における人間の位置,人間の身体や気質,魂や精神などの在り方を研究し,古来哲学の一部門をなす。これと区別される現代の科学的人間学は人類学と呼ばれる。アントロポロギー。

人間学的心理学

にんげんがくてきしんりがく [11] 【人間学的心理学】
人間の全体性や主体性を重視し,生きる意味や価値などの問題を追究する心理学。精神分析・行動主義に対する第三の勢力として主張された。人間性心理学。

人間学的証明

にんげんがくてきしょうめい [0] 【人間学的証明】
〔哲〕 デカルトによる神の存在証明。我々が完全者たる神という観念を有して存在していることは疑えない。しかるに完全者の観念を不完全な存在たる我々が与えることはできぬから,その原因として完全者たる神が必然的に存在する,というもの。人性論的証明。
→神の存在証明

人間工学

にんげんこうがく [5] 【人間工学】
〔human engineering〕
人間の身体的特性や精神的機能を研究し,それに適合した使いやすい機械を設計したり,活動しやすい環境をつくったりするための学問。

人間性

にんげんせい [0] 【人間性】
人間を人間たらしめる本性。人間らしさ。「―を失う」

人間業

にんげんわざ [0][3] 【人間業】
人間のなしうること。普通,打ち消しの語を伴って用いる。「―とも思われぬ芸」

人間模様

にんげんもよう [5] 【人間模様】
複雑な人間関係を,織物のたて・よこの糸が織り成す模様にたとえた語。

人間機械論

にんげんきかいろん 【人間機械論】
〔フランスの唯物論者ラ=メトリーの同名の著(原題 (フランス) L'homme-machine 1748年刊)による〕
人間をもっぱら物理的な因果律によってはたらく機械としてとらえる考え。人間の精神(心)や生命に特別なはたらきを認めない唯物論または近代科学の人間観の顕著な考え。

人間環境宣言

にんげんかんきょうせんげん 【人間環境宣言】
1972年6月,ストックホルムの国連人間環境会議で採択された宣言。人間環境の保全と向上に関して,世界の人々を啓発し,指導するための共通の見解と原則を規定している。前文七項と二六の原則からなる。

人間生態学

にんげんせいたいがく [7] 【人間生態学】
〔human ecology〕
⇒エコロジー(2)

人間界

にんげんかい [3] 【人間界】
天上界などに対して,人間の住むこの世界。人界。

人間疎外

にんげんそがい [5][0] 【人間疎外】
人間が機械の部分品のように扱われて,人間らしさが無視されること。社会が巨大化し複雑化するにつれて,人類の発展のためという本来の目的を忘れ,人間性を失っていくことへの警告として生まれた語。

人間的

にんげんてき [0] 【人間的】 (形動)
行動や考えに,人間として当然あるべき感情の感じられるさま。人間らしい配慮や思いやりのあるさま。「―な扱い」「―に成長する」

人間知性論

にんげんちせいろん 【人間知性論】
〔原題 An Essay Concerning Human Understanding〕
哲学書。J =ロック著。1690年刊。何らかの具体的な問題よりも,そうした考察を行う我々の能力そのものの検討を目的とする認識論を組織的に開始。「神の観念」さえも「生得的」ではないとして,あらゆる観念の先験性を退けた。人間悟性論。

人間科学

にんげんかがく [5] 【人間科学】
広く人間にかかわる諸事象を研究する学問の総称。言語学・精神医学・人類学などの急速な発展に伴って用いられるようになった語。

人間臭い

にんげんくさ・い [6] 【人間臭い】 (形)
(1)人間が生活している雰囲気がある。
(2)普通の人間が持つ感情や欲望が感じとれる。「―・い一面をのぞかせる」

人間道

にんげんどう [3] 【人間道】
「人道(ジンドウ){(1)}」に同じ。

人間違い

ひとまちがい [3] 【人間違い】 (名)スル
「人違い」に同じ。

人間関係

にんげんかんけい [5] 【人間関係】
社会・組織・集団などにおける人と人との関係。特に,個人と個人との心理面・感情面での関係をいう。

人間関係論

にんげんかんけいろん [7] 【人間関係論】
⇒ヒューマン-リレーションズ

人間離れ

にんげんばなれ [5] 【人間離れ】 (名)スル
容貌・性状・技量・考えなどが常人とかけ離れていること。「―した技」

人間魚雷

にんげんぎょらい [5] 【人間魚雷】
旧日本海軍が太平洋戦争で使用した,人間が操縦する魚雷。敵艦に体当たりして自爆することが目的の特殊な兵器。回天と命名されていた。

人陰

ひとかげ [0] 【人陰・人蔭】
人の陰。「―に隠れてしまう」

人集り

ひとだかり [0][3] 【人集り】 (名)スル
多くの人が集まっていること。また,その人々。「―がしている」「事故現場はすごい―だった」

人離れ

ひとばなれ [3] 【人離れ】
(1)人里から遠く離れた所。人気がないこと。
(2)人並みはずれていること。「おめへさんもよつぽどな―がしていやす/洒落本・妓情返夢解」

人雪崩

ひとなだれ [3][0] 【人雪崩・人頽】
集まった大勢の人が折り重なって倒れるさまを,雪崩にたとえていう語。

人非人

にんぴにん【人非人】
a brute.→英和

人非人

にんぴにん [0][3] 【人非人】
(1)人であって人でない者。ひどい仕打ちや悪事をする者をののしっていう語。人でなし。
(2)人でありながら人と認められないもの。「此一門にあらざらむ人は皆―なるべし/平家 1」
(3)〔仏〕
 (ア)緊那羅(キンナラ)の別名。
 (イ)人と人でないもの。

人面

にんめん [0] 【人面】
⇒じんめん(人面)

人面

じんめん [0] 【人面】
人の顔。にんめん。

人面樹

にんめんじゅ 【人面樹】
人が木に登って鈴なりになっているさまをいう語。「村芝居つんぼう桟敷―/柳多留 136」

人面獣心

じんめんじゅうしん [0] 【人面獣心】
〔顔は人だが,心は獣のようである,の意から〕
人間らしい心をもたない人。人でなし。にんめんじゅうしん。

人面獣心

にんめんじゅうしん [0] 【人面獣心】
⇒じんめんじゅうしん(人面獣心)

人面疔

にんめんちょう 【人面疔】
「人面瘡(ジンメンソウ)」に同じ。「もも引に―の穴があき/柳多留 105」

人面瘡

じんめんそう [3] 【人面瘡】
人の顔の形をした悪性のできもの。

人面竹

じんめんちく [3] 【人面竹】
〔根もとの節のへこんだ所を人面に見立てて〕
ホテイチクの異名。

人音

ひとおと [0] 【人音】
人が居るらしい音。また,人が来るらしい音。

人頭

ひとがしら [3] 【人頭】
(1)されこうべ。「人畜(ヒトケモノ)に履(フ)まるる―救ひ収められ/霊異記(上訓注)」
(2)漢字の頭(カシラ)の一。「介」「企」などの「�」の部分。ひとかんむり。

人頭

じんとう [0] 【人頭】
(1)人のあたま。「―獣身」
(2)人のかず。人数。にんとう。

人頭

にんとう [0] 【人頭】
あたまかず。人数。じんとう。

人頭税

にんとうぜい [3] 【人頭税】
⇒じんとうぜい(人頭税)

人頭税

じんとうぜい [3] 【人頭税】
納税能力の差にかかわりなく,原則として各人に一律同額に課する税。

人頭税

じんとうぜい【人頭税】
a poll tax;a capitation.→英和

人頼み

ひとだのみ [3][0] 【人頼み】
他人の力を頼みにすること。他人まかせにすること。ひとだより。ひとまかせ。「大事な仕事なので―にはできない」

人頼みする

ひとだのみ【人頼みする】
rely[depend]on others.

人頼め

ひとだのめ 【人頼め】 (名・形動ナリ)
人に頼もしく思わせること。多く,見かけ倒しの場合に用いる。「かつ越えて別れも行くか相坂は―なる名にこそありけれ/古今(離別)」

人頼り

ひとだより [3] 【人頼り】
「ひとだのみ」に同じ。

人頽

ひとなだれ [3][0] 【人雪崩・人頽】
集まった大勢の人が折り重なって倒れるさまを,雪崩にたとえていう語。

人類

じんるい [1] 【人類】
人間を他の生物と区別していう用語。生物学的には,脊椎動物門哺乳綱霊長目ヒト科。
→人(ヒト)

人類

じんるい【人類】
the human race;human beings;mankind;→英和
man.→英和
〜の human.→英和
‖(文化)人類学 (cultural) anthropology.人類学者 an anthropologist.

人類学

じんるいがく [3] 【人類学】
人類およびその文化の特質を研究する学問。生物としての人類の面から研究する自然(形質)人類学,人類が形成する文化・社会の面から研究する文化人類学に大別する。

人類愛

じんるいあい [3] 【人類愛】
人種・国家などの違いを超えて,人類全体を広く愛すること。人間愛。

人食い

ひとくい [0][3] 【人食い・人喰い】
(1)人間の肉を食うこと。食人。カニバリズム。
(2)人に食いつくこと。また,そのような獣など。「―虎」「―鮫(ザメ)」

人食い人種

ひとくい【人食い人種】
cannibals.

人食い人種

ひとくいじんしゅ [5] 【人食い人種】
「食人種(シヨクジンシユ)」に同じ。

人食い馬

ひとくいうま 【人食い馬】
人にかみつく癖のある馬。「乗らず乗らせぬ―/浄瑠璃・大塔宮曦鎧」

人香

ひとか [0] 【人香】
持ち物や衣にしみこんでいる人のにおい。人のうつり香。「温かい―に襲はれて/其面影(四迷)」

人馬

じんば [1] 【人馬】
(1)人と馬。「―一体の妙技」
(2)馬身人頭の架空的動物。

人馬宮

じんばきゅう [3] 【人馬宮】
黄道十二宮の第九宮。射手(イテ)座に相当していたが,現在は歳差のため西方にずれている。

人馴れ

ひとなれ [0] 【人馴れ】 (名)スル
人になれること。人になつくこと。「―した猿」

人馴れしている

ひとなれ【人馴れしている】
be used to people;be tamed (動物などが).

人馴れる

ひとな・れる [4] 【人馴れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 ひとな・る
(1)人との交際になれる。すれる。「―・れた人」
(2)動物が人になつく。「唐猫の…心をかしく―・れたるは/源氏(若菜下)」

人騒がせ

ひとさわがせ【人騒がせ(をする)】
(give) a false alarm.

人騒がせ

ひとさわがせ [3] 【人騒がせ】 (名・形動)[文]ナリ
たいした理由もなく世間の人を驚かし騒がせる・こと(さま)。「―な事件」「―にもほどがある」

人骨

じんこつ [0] 【人骨】
(1)人間の骨。
(2)人品。器量。[日葡]

人高い

ひとだか・い 【人高い】 (形)[文]ク ひとだか・し
〔近世語〕
人が多く集まる。「中の丁の―・い所にてぶたれるつもりにて/黄表紙・艶気樺焼」

人魂

ひとだま【人魂】
⇒鬼火.

人魂

ひとだま [0] 【人魂】
(1)夜間,空中を飛ぶ青白い火の玉。
〔死人の体から抜け出した魂と考えたことから〕
→鬼火(オニビ)
(2)流星のこと。
(3)歌舞伎の小道具の一。ぼろや海綿に焼酎をしみこませて燃やし,{(1)}に擬して空中を飛ぶように見せるもの。陰火(インカ)。

人魚

にんぎょ [1] 【人魚】
上半身が人間(多くは女)で,下半身が魚であるという想像上の動物。

人魚

にんぎょ【人魚】
a mermaid;→英和
a merman (男).→英和

人鳥類

じんちょうるい ジンテウ― [3] 【人鳥類】
ペンギンのこと。

人麻呂

ひとまろ 【人麻呂】
⇒柿本(カキノモトノ)人麻呂

什一

じゅういち ジフ― [0] 【什一】
(1)十分の一。一割。
(2)井田(セイデン)法で徴収する租税。転じて,土地にかける税。

什伍

じゅうご ジフ― [1] 【什伍】
(1)軍隊で,一〇人または五人の組み合わせ。また,その隊伍。
(2)中国の秦で,商鞅(シヨウオウ)が採用した一〇軒一組,または五軒一組の隣保組織。

什具

じゅうぐ ジフ― [1] 【什具】
日常用いる道具。什器(ジユウキ)。

什器

じゅうき【什器】
a utensil;→英和
an article of furniture;a fixture (備付けの).→英和

什器

じゅうき ジフ― [1] 【什器】
日常使用する家具・道具・器物の類。什物(ジユウモツ)。什具。

什宝

じゅうほう ジフ― [0][1] 【什宝】
家宝として伝えられた道具類。

什物

じゅうもつ ジフ― [0] 【什物】
(1)日常使用する道具類。什器。
(2)寺院の所有する種々の器財。資財。
(3)秘蔵する道具類。什宝。

什門派

じゅうもんは ジフモン― 【什門派】
顕本法華宗(ケンポンホツケシユウ)の旧称。

什麼

そも [1] 【作麼・什麼】 (副)
「そもさん(作麼生)」に同じ。「黄金丸,苦しきか。―何として此状態(アリサマ)ぞ/こがね丸(小波)」

什麼生

そもさん [1] 【作麼生・什麼生】 (副)
〔中国,唐末以降の口語。日本では禅宗で,問答の際に用いられる〕
どんなか。どうする。いかに。どうなのか。「―何の所為ぞ,と一喝して/読本・雨月(青頭巾)」

じん [1] 【仁】
(1)己に克ち,他に対するいたわりのある心。儒教における五常の一。
(2)愛情を他におよぼすこと。いつくしみ。おもいやり。「―の心が厚い」
(3)〔仁の道を行う人の意から〕
ひと。かた。「どこの―かは存ぜぬ」「見上げた御―だ」
(4)
 (ア)
⇒核小体

 (イ)種子から種皮を取り去った内部。胚と胚乳から成る。にん。

じん【仁】
benevolence;humanity.→英和

仁人

じんじん [0] 【仁人】
仁徳を備えた人。仁者。

仁体

じんたい [1] 【人体・仁体】
■一■ (名)
(1)人間のからだ。「―解剖」「―模型」「―実験」
(2)人のようす。人柄。人品。身柄。じんてい。「むかしの厚鬢(アツビン)もうすく―おかしげなれば/浮世草子・永代蔵 2」
(3)人を丁寧にいう語。お人。おかた。「ソノ郷ニ名ヲバイソポトユウテ,異形(イギヨウ)不思議ナ―ガオヂャッタガ/天草本伊曾保」
■二■ (名・形動)
〔近世語〕
体裁の悪い・こと(さま)。「ええ―な事云ずと,人の来ぬ間においでいなあ/歌舞伎・傾城黄金鱐」

仁侠

じんきょう [0] 【任侠・仁侠】
⇒にんきょう(任侠)

仁侠

にんきょう [0] 【任侠・仁侠】
弱い者を助け,強い者をくじき,義のためには命を惜しまないという気風。おとこぎ。おとこだて。「―の徒」「―道」

仁兄

じんけい [1][0] 【仁兄】 (代)
二人称。手紙などで同輩の男性を敬愛の気持ちをこめていう語。貴兄。

仁助

にすけ 【仁助】
馬方・船頭・中間・下男など身分の低い者の通称。「三蔵・―が夢を覚まさせ/浮世草子・一代男 3」

仁勢物語

にせものがたり 【仁勢物語】
仮名草子。二巻。作者未詳。1640年頃成立。伊勢物語を逐語的にパロディー化し,当時の世相・風俗を滑稽化して描いた作品。

仁厚

じんこう [0] 【仁厚】
慈悲の心の厚いこと。

仁君

じんくん [0] 【仁君】
臣下をいたわり大切にする君主。仁愛の深い君主。「―の誉れ高い将軍」

仁和

にんな ニンワ 【仁和】
〔「にんわ」の連声〕
年号(885.2.21-889.4.27)。元慶の後,寛平の前。光孝・宇多天皇の代。

仁和寺

にんなじ ニンワ― 【仁和寺】
京都市右京区御室(オムロ)にある真言宗御室派の総本山。山号大内山。本尊は阿弥陀三尊。888年(仁和4),宇多天皇のとき落成。天皇出家後,ここに住したので,門跡寺院の最初となる。現在の金堂は旧紫宸殿を江戸初期に移築したもので,国宝。御室桜で知られる桜の名所。御室御所。

仁太夫

にだゆう ニダイフ 【仁太夫】
江戸時代,浮浪人頭の代々の称。中山仁太夫と称して江戸下谷に住み,渡世・遊芸・門付(カドヅケ)の者に鑑札を発行,これを統制した。

仁孝

じんこう [0] 【仁孝】
(1)仁慈と孝行。
(2)いつくしみの心があって孝行なこと。

仁孝天皇

にんこうてんのう ニンカウテンワウ 【仁孝天皇】
(1800-1846) 江戸後期の第一二〇代天皇(在位 1817-1846)。名は恵仁(アヤヒト)。光格天皇第四皇子。父光格天皇とともに,廷臣への講学に意を用いて学舎建設を命じ,これがのちの学習院となる。

仁安

にんあん 【仁安】
年号(1166.8.27-1169.4.8)。永万の後,嘉応の前。六条・高倉天皇の代。にんなん。

仁寿

にんじゅ 【仁寿】
年号(851.4.28-854.11.30)。嘉祥の後,斉衡の前。文徳天皇の代。

仁寿

じんじゅ [1] 【仁寿】
〔論語(雍也)〕
仁徳があって長命なこと。

仁寿殿

じじゅうでん 【仁寿殿】
平安京内裏の中央にある殿舎の一。紫宸殿(シシンデン)の北,承香殿の南にあった。初めは天皇の常御殿であったが,のち相撲・蹴鞠(ケマリ)など各種行事の場となった。じんじゅでん。じじゅでん。
→内裏

仁寿殿

じんじゅでん 【仁寿殿】
⇒じじゅうでん(仁寿殿)

仁川

じんせん 【仁川】
韓国の北西部,黄海に面する港湾都市。ソウルの外港。潮汐の干満の差が大きい。製鉄・製粉などの工業が盛ん。インチョン。

仁川沖の海戦

じんせんおきのかいせん 【仁川沖の海戦】
1904年(明治37)2月,瓜生(ウリユウ)少将の率いる第四艦隊がロシアの軍艦二隻を仁川沖で撃破した戦い。第一次旅順港攻撃とともに日露戦争の緒戦となった。

仁平

にんぺい 【仁平】
年号(1151.1.26-1154.10.28)。久安の後,久寿の前。近衛天皇の代。

仁徳

じんとく [0][1] 【仁徳】
〔「にんとく」とも〕
他をいつくしみ愛する徳。仁愛の徳。「―あふれる政治」

仁徳

じんとく【仁徳】
benevolence;graciousness.→英和

仁徳

にんとく [0] 【仁徳】
⇒じんとく(仁徳)

仁徳天皇

にんとくてんのう 【仁徳天皇】
記紀の所伝で第一六代天皇,大鷦鷯尊(オオサザキノミコト)の漢風諡号(シゴウ)。応神天皇第四皇子。都は難波。記紀の構想では,神武天皇から応神天皇の古代を承けて,記紀成立現在に直接つながる時代の始発の天皇として位置づける。

仁徳天皇陵

にんとくてんのうりょう 【仁徳天皇陵】
仁徳天皇の陵墓に比定される日本最大の前方後円墳。大阪府堺市にある。全長486メートル。百舌鳥耳原中陵(モズノミミハラノナカノミササギ)。大山(ダイセン)古墳。

仁心

じんしん [0] 【仁心】
なさけ深い心。仁愛の心。

仁恕

じんじょ [1] 【仁恕】
(1)あわれみ深くおもいやりがあること。
(2)あわれんで罪過をゆるすこと。

仁恤

じんじゅつ [0] 【仁恤】
仁徳をもって人を助けること。

仁恩

じんおん [0] 【仁恩】
仁愛をたれ,恩を施すこと。めぐみ。

仁恵

じんけい [0] 【仁恵】
人の心情を思ってかける恵み。いつくしみ。なさけ。

仁愛

じんあい [0] 【仁愛】 (名・形動)[文]ナリ
めぐみいつくしむ・こと(さま)。慈愛。「我々の忠孝―なる同胞(キヨウダイ)/社会百面相(魯庵)」

仁慈

じんじ [1] 【仁慈】 (名・形動)[文]ナリ
いつくしみめぐむ・こと(さま)。「蓋(ケダ)し皇天の―なる,猶ほ且つ万人の所望を満たすこと能はず/佳人之奇遇(散士)」

仁政

じんせい [0] 【仁政】
為政者が人々をいたわりいつくしむよい政治。「―を施す」

仁斎点

じんさいてん 【仁斎点】
江戸時代,伊藤仁斎が中国の古注によって漢文に施した訓点。

仁明天皇

にんみょうてんのう ニンミヤウテンワウ 【仁明天皇】
(810-850) 第五四代天皇(在位 833-850)。名は正良(マサラ)。嵯峨天皇第二皇子。深草帝とも。

仁智

じんち [1] 【仁知・仁智】
(1)仁愛にして知恵の優れていること。いつくしみ深く賢いこと。
(2)雅楽の箏(ソウ)の異名。

仁木

にき 【仁木】
北海道西部,後志支庁余市郡の町。隣接する余市町とともに,リンゴの産地。

仁木

にき 【仁木】
姓氏の一。清和源氏足利氏流の武家。三河国額田郡仁木郷を本拠とする。室町中期には衰亡。

仁木

にっき 【仁木】
姓氏の一。

仁木弾正

にっきだんじょう 【仁木弾正】
「伽羅先代萩(メイボクセンダイハギ)」など伊達騒動物で,お家乗っ取りをはかる悪人。実悪(ジツアク)の代表的役所(ヤクドコロ)。原田甲斐がモデル。

仁武

じんぶ [1] 【仁武】
仁愛と武勇。

仁治

にんじ ニンヂ 【仁治】
年号(1240.7.16-1243.2.26)。延応の後,寛元の前。四条・後嵯峨天皇の代。にんち。

仁海

にんがい 【仁海】
(951?-1046) 平安中期の真言宗の僧。小野流の祖。和泉の人。元杲(ゲンコウ)から伝法灌頂を受け,小野に曼荼羅寺を創建。勅命でたびたび雨乞いを行い,いずれも霊験があったため,雨僧正とも呼ばれた。東大寺別当・僧正を歴任。著「小野六帖」など。小野僧正。

仁清

にんせい 【仁清】
⇒野々村(ノノムラ)仁清

仁清焼

にんせいやき [0] 【仁清焼】
⇒御室焼(オムロヤキ)

仁王

におう [2][1] 【仁王・二王】
寺門あるいは須弥壇前面の両側に安置した一対の仏教護持の神像。忿怒(フンヌ)の相で,一体は口を開き,一体は口を閉じ両者で阿吽(アウン)の相をなす。その本来の性格については,金剛力士とするものなど諸説ある。
仁王[図]

仁王

におう ニワウ 【仁王】
狂言の一。負けのこんだ博打(バクチ)打ちが,仁王になりすまし,大勢の人から賽銭を得るが,参詣人に体をくすぐられ,化けの皮がはがれる。

仁王

にんのう [0] 【仁王】
(1)仁徳のある王。
(2)「人皇(ニンノウ)」に同じ。

仁王

におう【仁王】
the two Deva Kings.仁王門 the Deva gate (of a temple).

仁王会

にんのうえ [3] 【仁王会】
宮中の大極殿・紫宸殿(シシンデン)・清涼殿などで,仁王経を講じ,鎮護国家を祈った行事。毎年3月と七月の春秋二季の恒例のものと,臨時のものがあった。660年に始まる。

仁王力

におうりき [2][0] 【仁王力】
仁王のように強い力。金剛力。

仁王立ち

におうだち [0] 【仁王立ち】
仁王像のようにどっしりと立っていること。「―になって立つ」

仁王経

にんのうぎょう 【仁王経】
仏教経典。仁王般若経。
(1)二巻。鳩摩羅什(クマラジユウ)訳。護国経典の一つで,般若を受持すべきことを説く。正式名は「仁王般若波羅蜜経」
(2)二巻。不空訳。{(1)}の異訳で,東密で主として用いる。正式名は「仁王護国般若波羅蜜多経」。仁王護国経。新訳仁王経。

仁王講

にんのうこう [0] 【仁王講】
仁王般若経を読誦する法会。

仁王門

におうもん [2] 【仁王門】
仁王の像を左右に安置してある寺院の門。

仁田

にった 【仁田】
姓氏の一。

仁田勇

にったいさむ 【仁田勇】
(1899-1984) 化学者。東京都生まれ。大阪大学教授。X 線解析によって炭素原子価の四面体説を実証したほか,富家勇次郎らとともにフグ毒のテトロドトキシンの構造を決定。

仁田四郎

にたんのしろう 【仁田四郎】
仁田(ニツタ)忠常の通称。

仁田山

にたやま [0] 【仁田山】
(1)「仁田山織」「仁田山紬(ツムギ)」の略。
(2)〔仁田山紬は質が劣っているが普通の紬に似ていることから〕
似ているもの。まがいもの。えせもの。にたり。「近頃色々の―はやり/洒落本・郭中名物論」

仁田山紬

にたやまつむぎ [5] 【仁田山紬】
仁田山織の紬。

仁田山絹

にたやまぎぬ [5] 【仁田山絹】
仁田山織の太絹織物。

仁田山織

にたやまおり [0] 【仁田山織】
群馬県仁田山地方(今の桐生市)産出の織物。

仁田忠常

にったただつね 【仁田忠常】
(?-1203) 鎌倉初期の武将。伊豆の人。通称,仁田四郎(ニタンノシロウ)。源頼朝の平家追討戦に従軍。また富士の巻狩りで,曾我十郎祐成を討った。将軍頼家と北条氏の政争に伴い,北条氏に殺された。

仁知

じんち [1] 【仁知・仁智】
(1)仁愛にして知恵の優れていること。いつくしみ深く賢いこと。
(2)雅楽の箏(ソウ)の異名。

仁科

にしな 【仁科】
姓氏の一。中世,信濃国の武家。信濃国安曇郡仁科荘より起こる。戦国時代,武田信玄に従った。

仁科盛遠

にしなもりとお 【仁科盛遠】
鎌倉時代の武将。通称,仁科次郎。信濃の人。後鳥羽上皇に仕え承久の乱で礪波(トナミ)山に陣し,北条朝時の軍に敗れた。生没年未詳。

仁科芳雄

にしなよしお 【仁科芳雄】
(1890-1951) 物理学者。岡山県生まれ。東大卒。渡欧してラザフォード・ボーアのもとで研究,コンプトン散乱に対するクライン-仁科の公式を導いた。帰国後,理化学研究所に入り,原子核・宇宙線・素粒子論の分野で日本の物理学の発展に指導的な役割を果たす。1937年(昭和12),44年に日本初のサイクロトロンを建設。

仁篤

じんとく [0][1] 【仁篤】
他をいつくしみ,非常に情け深いこと。「―の士」

仁義

じんぎ【仁義】
(justice and) humanity;→英和
moral code (義理).〜を切る make a formal greeting.

仁義

じんぎ [1] 【仁義】
(1)儒教で,実践道徳として最も尊ぶ仁と義。
(2)人間が守るべき道徳。
(3)他人に対して礼儀上なすべきつとめ。義理。
(4)〔「辞儀」の転か〕
博徒・香具師(ヤシ)などの間で行われる初対面の挨拶(アイサツ)。
(5)博徒仲間などの社会に特有の道徳。「渡世の―」

仁義立て

じんぎだて [0] 【仁義立て】
仁義を守ること。

仁者

じんしゃ [1] 【仁者】
(1)情け深い心の人。仁人。
(2)仁徳を身につけた人。

仁蔵

にぞう ニザウ 【仁蔵・二蔵】
近世,鍛冶(カジ)屋の徒弟などの通称。「鍛冶屋の―がふいご祭りにたべ酔うて/仮名草子・元の木阿弥」

仁術

じんじゅつ [1] 【仁術】
儒教の最高の徳である仁を行う方法。「医は―なり」

仁術

じんじゅつ【仁術】
<Medicine is> a benevolent art.

仁賢

じんけん [0] 【仁賢】
(1)仁の心をもち,しかもかしこさをそなえていること。
(2)仁者と賢者。

仁賢天皇

にんけんてんのう 【仁賢天皇】
記紀で第二四代天皇,億計尊(オケノミコト)の漢風諡号(シゴウ)。履中天皇皇子,市辺押磐(イチノベノオシワ)の第一皇子。父を雄略天皇に殺され,一時播磨に逃れた。皇位を弟顕宗天皇に譲り,その死後即位した。

仁道

じんどう [1][0] 【仁道】
人のふみ行うべき道。仁の道。

仁阿弥道八

にんあみどうはち 【仁阿弥道八】
⇒高橋(タカハシ)道八

仁風

じんぷう [0] 【仁風】
(1)仁徳による教化。
(2)〔晋の袁宏が餞(ハナムケ)として扇を贈られて「当�奉�揚仁風�,慰�彼黎庶�」と答えたという,「晋書(文苑伝)」の故事から〕
扇の異名。

ほの 【仄】 (接頭)
動詞・形容詞などに付いて,かすかに,わずかに,などの意を表す。薄(ウス)。「―暗い」「―白い」「―知る」「―見える」

そく [1] 【仄】
仄韻(ソクイン)。また,仄韻の字。
⇔平(ヒヨウ)

仄々と

ほのぼの【仄々と】
dimly;→英和
faintly.〜とした気持になる One's heart is warmed <to do,with a thing> .

仄か

ほのか [1] 【仄か】 (形動)[文]ナリ
(1)光・色・香りなどがわずかに感じられるさま。「―な光」「―に赤みがさす」「香りが―に漂う」
(2)明瞭でないさま。「―に覚えている」「―に聞く」
(3)量や程度が少ないさま。「花は―に開けさしつつ/源氏(幻)」

仄かな

ほのか【仄かな(に)】
faint(ly);→英和
dim(ly).→英和

仄めかす

ほのめかす【仄めかす】
hint <at,that…> ;→英和
suggest.→英和

仄めかす

ほのめか・す [4] 【仄めかす】 (動サ五[四])
それとなく示す。におわせる。「引退を―・す」
[可能] ほのめかせる

仄めく

ほのめ・く [3] 【仄めく】 (動カ五[四])
(1)かすかに見える。ちらっと見える。「木の間に灯が―・く」「白い腕が…暗闇のなかに―・いた/草枕(漱石)」
(2)本心が態度や言葉のはしばしに現れる。「言葉の節々に辞意が―・く」
(3)ちょっと…する。「内より―・く(=カスカニ吹ク)追ひ風も,いとどしき御匂ひの立ち添ひたれば/源氏(蛍)」「うちわたりにて,はかなう―・き給ひし(=チョットオ立チ寄リニナッタ)なごりの/源氏(花散里)」
(4)(女性が)やさしい声で言う。「…云かけ給へ,と―・けば/浄瑠璃・孕常盤」

仄仄

ほのぼの [3] 【仄仄】
■一■ (副)スル
(1)ほのかに明るいさま。「―と夜が明ける」
(2)心がほのかにあたたまるようなさま。ほんのり。「―(と)した友情」
(3)ほのかに聞いたり感じたりするさま。うすうす。「かくささめきなげき給ふと,―あやしがる/源氏(夕顔)」
■二■ (名)
夜あけ。しののめ。「未だ―の程に/続古事談 1」

仄仄し

ほのぼの・し 【仄仄し】 (形シク)
はっきりしない。ぼんやりとしている。「耳―・しく,かたはらなる人に問ひ聞きて/源氏(手習)」

仄仄明け

ほのぼのあけ 【仄仄明け】
夜がほのぼのと明けること。また,その時。「夜ノ―ニマイロウ/日葡」

仄声

そくせい [0] 【仄声】
漢字の四声のうち,上声(ジヨウシヨウ)・去声(キヨシヨウ)・入声(ニツシヨウ)の総称。
⇔平声(ヒヨウシヨウ)

仄字

そくじ [0] 【仄字】
仄韻の字。上声(ジヨウシヨウ)・去声(キヨシヨウ)・入声(ニツシヨウ)の漢字。
⇔平字(ヒヨウジ)

仄日

そくじつ [0] 【仄日】
傾いた太陽。夕日。

仄明かり

ほのあかり [3] 【仄明かり】
ほのかな明かり。

仄暗い

ほのぐら・い [4][0] 【仄暗い】 (形)[文]ク ほのぐら・し
ものの輪郭がぼんやりと見える程度の暗さである。うすぐらい。「まだ―・いうちに出発する」
[派生] ――さ(名)

仄暗い

ほのぐらい【仄暗い】
dim;→英和
dusky <light> .→英和

仄暮れ

ほのぐれ [0] 【仄暮れ】
日の暮れかかった頃。夕暮れ時。

仄白い

ほのじろ・い [4] 【仄白い】 (形)[文]ク ほのじろ・し
ほのかに白い。うす明るい。「―・い夜明けの空」
[派生] ――さ(名)

仄白む

ほのじろ・む [4] 【仄白む】 (動マ五)
ほのかに白くなる。ほんのり明るくなる。

仄知る

ほのし・る 【仄知る】 (動ラ四)
ほのかに知る。それとなく知る。「おのづからとりどりに―・りつつ,その人ない折はすさまじげに思ひて/紫式部日記」

仄聞

そくぶん [0] 【仄聞・側聞】 (名)スル
うわさなどで,少し耳に入ること。人づてにちょっと聞くこと。「―するところによれば」

仄聞く

ほのき・く 【仄聞く】 (動カ四)
かすかに聞く。小耳にはさむ。「―・く女房など…,とほのぼのあやしがる/源氏(夕顔)」

仄聞する

そくぶん【仄聞する】
happen to know[to hear,to be told].〜する所によれば from what I heard.

仄見える

ほのみ・える [4] 【仄見える】 (動ア下一)[文]ヤ下二 ほのみ・ゆ
ほのかに見える。ちらっと見える。「木立ちの間に社殿が―・える」

仄見せる

ほのみ・せる [4] 【仄見せる】 (動サ下一)[文]サ下二 ほのみ・す
かすかに見せる。ちょっと見せる。「歯の間から―・せた舌の先/腕くらべ(荷風)」

仄起

そっき ソク― [1] 【仄起】
「仄起(ソクオ)こり」に同じ。

仄起こり

そくおこり [3] 【仄起(こ)り】
漢詩の絶句・律詩で,起句の第二字に仄字を用いること。また,その詩。仄起(ソツキ)。
⇔平(ヒヨウ)起こり

仄起り

そくおこり [3] 【仄起(こ)り】
漢詩の絶句・律詩で,起句の第二字に仄字を用いること。また,その詩。仄起(ソツキ)。
⇔平(ヒヨウ)起こり

仄韻

そくいん [0] 【仄韻】
漢字の四声のうち,上声(ジヨウシヨウ)・去声(キヨシヨウ)・入声(ニツシヨウ)の三種の韻。
⇔平韻(ヒヨウイン)

あだ【仇】
[恨み]enmity;→英和
a grudge;→英和
[敵]a foe;→英和
an enemy.→英和
〜を討つ take revenge <for> ;→英和
revenge <one's father> .恩を〜で返す return evil for good.身の〜となる prove one's ruin.

あだ [2] 【仇】
〔近世初期頃まで「あた」と清音〕
(1)かたき。うらみのある相手。「―を討つ」「不倶戴天の―/浮雲(四迷)」
(2)うらみ。怨恨(エンコン)。「反対されたのを―に思う」
(3)害をなすもの。害悪。「好意がかえって―になる」

仇する

あだ・する [2][3] 【寇する・仇する】 (動サ変)[文]サ変 あだ・す
〔「あたする」とも〕
(1)危害を加える。「家に―・する敵/婦系図(鏡花)」
(2)敵対する。はむかう。「王は外道に党(カタチワ)へり。其れ―・す可けむや/大唐西域記(長寛点)」

仇なす

あだな・す [3] 【仇なす】 (連語)
敵対したり害を与えたりする。あだをなす。「主君に―・す不忠者」

仇む

あた・む 【仇む】 (動マ四)
敵視する。憎む。「初めの男は,このもたりける男をぞいみじく―・みて/平中 1」

仇名

あだな [0][2] 【徒名・仇名】
(1)男女関係についてのうわさ。色事の評判。艶聞(エンブン)。浮き名。「―が立つ」
(2)根拠のない,悪いうわさ。ぬれぎぬ。「急ぎ首取り御分が―を清めてくれよ/浄瑠璃・主馬判官」

仇怨

きゅうえん キウヱン [0] 【仇怨】
かたき。また,うらみ。仇敵。

仇教運動

きゅうきょううんどう キウケウ― [5] 【仇教運動】
中国,清代末のキリスト教排撃運動。
→教案(2)

仇敵

きゅうてき【仇敵】
one's sworn enemy[foe].

仇敵

きゅうてき キウ― [0] 【仇敵】
憎んでいる相手。かたき。あだ。

仇英

きゅうえい キウ― 【仇英】
中国,明代中期の画家。字(アザナ)は実父(ジツボ)。号は十洲。漆工から身を起こし,宋・元の名作の臨模を通じて一家をなす。風俗人物画・山水画に名品が多い。生没年未詳。

仇視

きゅうし キウ― [1] 【仇視】 (名)スル
仇(カタキ)として憎み見ること。敵視。「儒学を―し力を竭して之を排撃せり/日本開化小史(卯吉)」

仇討

あだうち【仇討】
revenge;→英和
vengeance.→英和

仇討ち

あだうち [0][3] 【仇討ち】
(1)自分の主君・父などを殺害した者を仕返しに殺すこと。かたきうち。意趣討ち。武家時代には儒教的・武士道的観念から盛んに行われたが,1873年(明治6)太政官布告により禁止された。
(2)一般に,仕返し。

仇討物

あだうちもの 【仇討物】
仇討ちを主題とする謡曲・浄瑠璃・歌舞伎・講談など。曾我物・忠臣蔵物・伊賀越物などの作品が多い。敵討(カタキウチ)物。

仇討狂言

あだうちきょうげん [5] 【仇討狂言】
仇討物の浄瑠璃・歌舞伎作品。敵討(カタキウチ)狂言。

仇讎

きゅうしゅう キウシウ [0] 【仇讐・仇讎】
かたき。仇敵。

仇讐

きゅうしゅう キウシウ [0] 【仇讐・仇讎】
かたき。仇敵。

仇野

あだしの 【徒野・仇野・化野】
(1)京都市右京区嵯峨,小倉山のふもとの野。火葬場のあった地として,東山の鳥辺野とともに有名。((歌枕))「―の露吹みだる秋風になびきもあへぬ女郎花かな/金葉(秋)」
(2)墓地。「灰寄せなりとて,おの��卯木(ウツギ)の箸折りて,―にむかふ/父の終焉日記」

こん 【今】
姓氏の一。

いま【今】
(just) now (ただ今);→英和
at (the) present (time);→英和
nowadays (現今).→英和
〜の present;of today;of the present day;present-day.〜から from now on; <ten years> hence.→英和
〜のところ for the present;for the time being.〜でも still;→英和
even now.〜に soon;→英和
before long;in no time.

いま 【今】
■一■ [1] (名)
話し手が話をしている時点。過去と未来の間。
(1)過去と未来の境をなす瞬間。「―ちょうど九時だ」「―だ,それ行け」「―のうちに」
(2){(1)}の瞬間に非常に近い時。近い過去,また近い未来。「―の話は本当か」「―行くからちょっと待ってね」
(3)過去または未来に対比させてとらえた,{(1)}の瞬間を含む時間帯。今日(コンニチ)。このごろ。最近。現代。「―の若い者は何を考えているのか」「―はよいがあとで困る」
→今に
■二■ [1] (副)
すでにある上に付け加えて。さらに。もう。「―しばらくお待ち下さい」「―一度確かめる」
■三■ (接頭)
(1)名詞に付いて,最近の,新しい,今度の,の意を表す。「―出来」「―道心」
(2)固有名詞に付いて,現代の,…の再来,の意を添える。「―浦島」「―小町」「―太閤」「―業平(ナリヒラ)」

こん 【今】 (連体)
(1)この。いまの。「―学期」「―シーズン」
(2)きょうの。「―早朝」「―夜半」
(3)今回の。この。「―国会」「―総会」

今し

いまし 【今し】 (連語)
〔「し」は強めの助詞〕
たった今。ちょうど今。「―,はねといふ所に来ぬ/土左」

今しも

いましも 【今しも】 (連語)
ちょうど今。まさに今。「―太陽が昇ろうとする時」

今し方

いましがた [0][3] 【今し方】
ほんの少し前。ついちょっと前。「―出て行った」

今し方

いましがた【今し方】
just now.

今に

いまに [1] 【今に】 (副)
(1)近い将来。そのうち。「―わかるだろう」「―見ていろ」
(2)今になってもなお。いまだに。下に打ち消しの語を伴うことが多い。「―,その恩忘れ侍らねど/源氏(帚木)」

今にして

いまにして [1] 【今にして】 (連語)
今になって。「―思えばうかつだった」

今にも

いまにも [1] 【今にも】 (副)
すぐにも。まさに。「―泣き出しそうな顔」

今にも

いまにも【今にも】
at any moment;every moment.〜…しそうだ be on the point of doing.

今の上

いまのうえ 【今の上】
今上(キンジヨウ)天皇。「―に御かはらけ参り給ふ/源氏(乙女)」

今の世

いまのよ 【今の世】 (連語)
(1)現在。現代。
(2)今上(キンジヨウ)天皇の御代。当代。「―のこと繁きにまぎれて,院にはまゐる人もなきぞさびしげなる/徒然 27」

今は

いまは 【今は】 (連語)
「今は限り」などと,あらわに言うのを避けた言い方。もうこれが最後。「―とて天の羽衣着る折ぞ君をあはれと思ひいでける/竹取」
→今際(イマワ)

今まで

いままで【今まで】
until[till]now;up to the present.→英和
〜のところでは as yet;so far.〜にない unprecedented.→英和

今めかしい

いまめかし・い 【今めかしい】 (形)[文]シク いまめか・し
(1)当世風だ。現代風である。「今度は―・い唄をお花がうたつて/風流懺法(虚子)」
(2)はなやかである。派手である。「世の中―・しき事なく静かなり/源氏(賢木)」
(3)わざとらしい。いまさらめいている。「―・しき申事にて候ヘども/平家 3」
[派生] ――さ(名)

今めく

いまめ・く 【今めく】 (動カ四)
当世風で新しい感じがする。はなやかである。「律のしらべの,なかなか―・きたるを/源氏(乙女)」

今や

いまや [1] 【今や】 (副)
(1)今こそ。まさに今。「―決起すべき時」
(2)今にも。あわや。「波頭の―崩れんとする一瞬」
(3)今では。「―天下の横綱だ」

今わ

いまわ [0] 【今際・今わ】
〔今は限り,の意〕
今はもうこれまでという時。死に際。臨終。「証拠となるは母親が,―に残せし短刀のみ/当世書生気質(逍遥)」

今一

いまいち [2] 【今一】
もう少し。もう一息。いまひとつ。「―調子が出ない」「味は―だね」

今一つ

いまひとつ 【今一つ】 (連語)
期待に対して,わずかに不足しているさまを表す語。もうちょっと。あと少し。「―迫力に欠ける」

今一つ

いまひとつ【今一つ】
(1) one more;another.→英和
(2) not quite[completely,entirely]satisfactory.

今一息

いまひといき 【今一息】 (連語)
(目標まで)あと少し。もうちょっとの努力。「―のがんばりが必要だ」

今上

きんじょう [0] 【今上】
〔古くは「きんしょう」とも〕
現在,位についている天皇の呼び名。今上天皇。

今上

こんじょう [0] 【今上】
⇒きんじょう(今上)

今上天皇

きんじょうてんのう [7] 【今上天皇】
現在,皇位についている天皇。

今上陛下

きんじょうへいか [5] 【今上陛下】
当代の天皇陛下。

今世

こんぜ [1] 【今世】
〔「こんせ」とも〕
〔仏〕(後世・来世に対して)この世。現世。

今世

こんせい [1][0] 【今世】
今の時代。現代。きんせい。「数千百年の古を語て,―の人を諭さんとするも/文明論之概略(諭吉)」

今井

いまい イマヰ 【今井】
姓氏の一。

今井

いまい イマヰ 【今井】
奈良県橿原市,飛鳥川西岸の水濠に囲まれた街区。室町時代末期,一向宗の僧今井兵部が四町四方を画して建設した寺内町。古い町並みを残す。

今井似閑

いまいじかん イマヰ― 【今井似閑】
(1657-1723) 江戸中期の国学者。通称を小四郎。号,自閑。京都の酒商。下河辺長流(シモコウベチヨウリユウ)・契沖に師事し万葉集を研究。著「万葉緯」など。

今井兼平

いまいかねひら イマヰ― 【今井兼平】
(?-1184) 平安末期の武将。通称を四郎。源義仲と乳兄弟。木曾四天王の一人。1184年近江粟津で義仲の死を聞いて自害。

今井宗久

いまいそうきゅう イマヰソウキウ 【今井宗久】
(1520-1593) 安土桃山時代の茶人。本名は久秀。号は昨夢斎。堺の政商で,納屋衆の一人。茶を武野紹鴎に学び,信長・秀吉に仕え,家康にも接近した。千利休・津田宗及とともに三宗匠といわれる。納屋宗久。

今井宗薫

いまいそうくん イマヰ― 【今井宗薫】
(1552-1627) 安土桃山・江戸初期の茶人。堺の豪商。本名は久綱。号は単丁斎。宗久の子。秀吉・家康に仕えた。

今井慶松

いまいけいしょう イマヰ― 【今井慶松】
(1871-1947) 山田流箏曲家。神奈川県生まれ。「新ざらし」「四季の調べ」など作曲多数。東京音楽学校教授・芸術院会員。著書「松の吹き寄せ」

今井正

いまいただし イマヰ― 【今井正】
(1912-1991) 映画監督。レッド-パージにより東宝を去り,独立プロ運動に参加。「青い山脈」「真昼の暗黒」「橋のない川」「米」「キクとイサム」「ひめゆりの塔」など。

今井登志喜

いまいとしき イマヰ― 【今井登志喜】
(1886-1950) 歴史学者。長野県生まれ。東大教授。西洋社会史・都市発達史を研究。著「歴史学研究法」「都市発達史研究」「英国社会史」ほか。

今井船

いまいぶね イマヰ― [4] 【今井船】
江戸時代の淀川の川船の一。大坂・伏見間に就航した早船で,三十石船よりも快速であることを特徴とした。今井道伴が創始。

今井邦子

いまいくにこ イマヰ― 【今井邦子】
(1890-1948) 歌人。徳島市生まれ。旧姓,山田。本名,くにえ。島木赤彦に師事。女流歌誌「明日香」を主宰。繊細な心理を詠んだ歌が特徴。歌文集「姿見日記」,歌集「片々」「紫草」など。

今人

こんじん [0] 【今人】
今の世の人。当代の人。
⇔古人

今今

いまいま 【今今】
(1)「今」を重ねて強めた語。現在。当代。「弟の明尤は―の持国天,此也/今昔 5」
(2)その時期が目前に迫っていること。「にはかに病をして―となりにければ/古今(哀傷詞)」

今以て

いまもって [3] 【今以て】 (副)
現在になっても。いまだに。まだ。「―原因がわからない」

今体

きんたい [0] 【今体】
(1)現在行われている形式や体裁。
(2)「近体(キンタイ){(2)}」に同じ。

今内裏

いまだいり 【今内裏】
皇居が焼失したときなどの仮の皇居。里内裏。「―のひむがしをば北の陣といふ/枕草子 12」

今冬

こんとう [0] 【今冬】
今年の冬。この冬。

今出

いまで 【今出】
新参。新入り。「―の初心な女郎衆を初め/浮世草子・禁短気」

今出川豆腐

いまでがわどうふ イマデガハ― [6] 【今出川豆腐】
四角に切った豆腐を酒・醤油の薄味で煮て,おろし生姜(シヨウガ)や花がつおなどをそえた料理。

今出来

いまでき [0] 【今出来】
最近作られたもの。粗悪なもの,不出来なもの,の意を込めて用いる。「―の品」

今切

いまぎれ 【今切】
〔「いまきれ」とも〕
静岡県,浜名湖が遠州灘に通じる所。1498年の大地震で砂州が決壊してできた。江戸時代には渡し船が通い,新居の関が置かれた。現在は浜名湖大橋で結ばれている。

今北

いまきた 【今北】
姓氏の一。

今北洪川

いまきたこうせん 【今北洪川】
(1816-1892) 幕末・明治の臨済宗の禅僧・儒学者。大阪の人。鎌倉円覚寺住持。主著「禅海一瀾」で儒仏一致を説いた。

今参

いままいり 【今参】
狂言の一。秀句好きの大名と,拍子をつければ巧みに秀句を述べる新参者とが,次第に拍子に乗って秀句の応答をする。

今参り

いままいり 【今参り】
(1)新しく出仕すること。「―したりける越後中太家光といふものあり/平家 9」
(2)新しく出仕した者。新参者。「―の,口惜しからぬなめり/源氏(東屋)」

今古

きんこ [1] 【今古】
いまとむかし。古今(ココン)。今昔(コンジヤク)。

今古奇観

きんこきかん 【今古奇観】
中国,明代の短編小説集。四〇編。編者は抱甕(ホウオウ)老人とあるが不詳。明代末の成立と推定される。「三言二拍」から抜粋したもので,手頃な小説集としてもてはやされた。

今后

いまぎさき 【今后】
新しく位についた后。以前に入内した后に対していう。「―は心やましう思すにや,内裏にのみ侍ひ給へば/源氏(葵)」

今和次郎

こんわじろう 【今和次郎】
(1888-1973) 建築学者・風俗研究家。青森県生まれ。早大教授。民家研究に民俗学の観点を導入。風俗・世相を研究する考現学を提唱。

今回

こんかい【今回】
⇒今度.

今回

こんかい [1] 【今回】
今度。このたび。「募集は―限り」

今夏

こんか [1] 【今夏】
ことしの夏。この年の夏。

今夕

こんゆう [0] 【今夕】
きょうの夕方。こんせき。

今夕

こんせき [1][0] 【今夕】
今日の夕方。こよい。

今夜

こんや【今夜】
⇒今晩.

今夜

こんや [1] 【今夜】
きょうの夜。この夜。今晩。天気予報では,日没から明朝の日の出までをいう。

今季

こんき [1] 【今季】
今の季節。この季節。

今宮

いまみや 【今宮】
(1)新たに生まれた皇子。「みかど,まして限りなう珍しと,この―をば思ひ聞え給へり/源氏(竹河)」
(2)あらたに分祀(ブンシ)した神社。分社。また,新宮。
⇔本宮

今宮の心中

いまみやのしんじゅう 【今宮の心中】
人形浄瑠璃,世話物。近松門左衛門作。1711年初演。大坂,今宮の戎(エビス)の森で前年秋にあった,下女と手代の心中事件を脚色したもの。

今宮戎神社

いまみやえびすじんじゃ 【今宮戎神社】
大阪市浪速区恵美須町にある神社。祭神は事代主命(コトシロヌシノミコト)など。一月九日から一一日まで行われる十日戎(トオカエビス)は有名。

今宮神社

いまみやじんじゃ 【今宮神社】
京都市北区紫野今宮町にある神社。祭神は大国主命・事代主命(コトシロヌシノミコト)・稲田姫。1001年除疫のための疫神を勧請して創建。例祭は一〇月九日。
→安楽(ヤスライ)

今宵

こよい【今宵】
this evening;tonight.→英和

今宵

こよい [0] 【今宵】
(1)今日の宵。今晩。
(2)明けたばかりのこの夜。過ぎ去ったばかりの,直前の夜。日没を一日の始まりとする考え方による,今日の夜。現今の昨夜にあたる。「―夢見騒がしく見えさせ給ひつれば,今日ばかり慎ませ給へ,とてなむ/源氏(浮舟)」

今将

いまはた 【今将】 (連語)
今はまた。「夕暮は萩吹く風の音まさる―いかに寝覚せられむ/新古今(秋上)」

今小町

いまこまち [3] 【今小町】
現代の小野小町といってよいほどの美人。「―の名をとる」

今少し

いますこし [4] 【今少し】 (副)
もうすこし。あと少し。「―足りない」「―の努力が必要だ」

今尚

いまなお [1][1][1] 【今尚・今猶】 (副)
過去の状態が現在も続いているさま。今もなお。

今川

いまがわ イマガハ 【今川】
姓氏の一。清和源氏。足利義氏の孫国氏が三河国幡豆郡今川庄を与えられたのに始まる。範国は足利尊氏に従って軍功があり,遠江(トオトウミ)・駿河守護として同地方に基礎をすえた。義元の代に至って駿河・遠江・三河に及ぶ領国支配を確立,最盛期を迎えたが,義元は1560年織田信長に討たれ敗死,子氏真の代に滅亡した。

今川了俊

いまがわりょうしゅん イマガハレウシユン 【今川了俊】
(1326-1420?) 室町前期の武将・歌学者。俗名,貞世。了俊は法号。範国の子。足利義詮・義満に仕える。冷泉為秀に師事,和歌・連歌をよくした。著「難太平記」「言塵集」「落書露顕」「九州問答」など。

今川仮名目録

いまがわかなもくろく イマガハ― 【今川仮名目録】
戦国大名今川氏の分国法。1526年氏親の制定した三三条の法度と,1553年その子義元が追加した二一条の法度の総称。代表的な戦国家法の一。

今川焼

いまがわやき イマガハ― [0] 【今川焼(き)】
水で溶いた小麦粉を銅板の焼き型に流し込み,餡(アン)を入れて焼いた菓子。江戸時代に江戸神田今川橋付近の店で売り出したという。大判焼き。太鼓焼き。どんどん焼き。

今川焼き

いまがわやき イマガハ― [0] 【今川焼(き)】
水で溶いた小麦粉を銅板の焼き型に流し込み,餡(アン)を入れて焼いた菓子。江戸時代に江戸神田今川橋付近の店で売り出したという。大判焼き。太鼓焼き。どんどん焼き。

今川状

いまがわじょう イマガハジヤウ 【今川状】
〔正しくは「今川了俊対�愚息仲秋�制詞条条」〕
家訓。一巻。今川了俊が自らの養子である弟の仲秋に対して遺(ノコ)した訓戒書。1630年,「今川帖」として刊行されて以来広く普及し,近世の児童教育に多大の影響を与えた。今川壁書。

今川義元

いまがわよしもと イマガハ― 【今川義元】
(1519-1560) 戦国時代の大名。駿河・遠江(トオトウミ)・三河を治め,京都進出を謀ったが,桶狭間(オケハザマ)の戦いで織田信長の奇襲を受け,敗死した。
→今川仮名目録

今川貞世

いまがわさだよ イマガハ― 【今川貞世】
今川了俊(リヨウシユン)の俗名。

今市

いまいち 【今市】
栃木県中央部の市。近世,日光街道・日光例幣使街道の宿場町。観光地を控えて食品・土産品の生産,木工業が盛ん。

今市土

いまいちつち [4] 【今市土】
栃木県今市市・宇都宮市北方地域に分布する赤褐色の風化軽石層。火山灰の厚い黒色表土の直下にある。

今帰仁城跡

なきじんぐすくあと 【今帰仁城跡】
沖縄県国頭郡今帰仁村にある中世グスク時代の城郭。本丸・二ノ丸・北殿跡からなる連郭式の丘城で,一四世紀に北山王が築城。

今年

こんねん [1] 【今年】
この年。いまの年。ことし。本年。

今年

ことし【今年】
this year.〜の夏 this summer.

今年

ことし [0] 【今年】
今の年。現在の年。こんねん。[季]新年。

今年度

こんねんど [3] 【今年度】
今の年度。ことしの年度。

今年竹

ことしだけ [3] 【今年竹】
今年生え出た竹。若竹。新竹。[季]夏。

今年米

ことしごめ [3] 【今年米】
今年とれた米。新米。ことしまい。

今年米

ことしまい [0] 【今年米】
「新米(シンマイ){(1)}」に同じ。[季]秋。

今年酒

ことしざけ [3] 【今年酒】
その年の秋に収穫された米で造った酒。新酒。[季]秋。《藪陰やことし酒屋の―/一茶》

今度

こんど [1] 【今度】
(1)何度か行われることのうち,現在行われている,あるいは最近行われたばかりのもの。「―の波は大きい」
(2)この次。次回。「―の日曜日」
(3)最近。このたび。「―隣に越して参りました」

今度

こんど【今度】
this time;now;→英和
next time (この次);shortly (近々);→英和
recently (最近).〜の new;→英和
present (現在の);→英和
next (次の);→英和
recent (先ごろの).→英和
〜からは from now on.〜の試験 the coming examination;the last examination (先ごろの).

今後

こんご [0][1] 【今後】
これからのち。以後。副詞的にも用いる。「―の方針」「―気をつけなさい」

今後

こんご【今後】
from now on;in (the) future.→英和
〜の future <life> .

今我

こんが [1] 【今我】
現在の自分。今吾。「文三の―は故吾ではない/浮雲(四迷)」

今戸

いまど 【今戸】
東京都台東区北東部,隅田川西岸の商業地区。

今戸人形

いまどにんぎょう [4] 【今戸人形】
今戸焼きの人形。花魁(オイラン)・力士・招き猫・福助・狐などがあった。

今戸心中

いまどしんじゅう 【今戸心中】
小説。広津柳浪作。1896年(明治29)「文芸倶楽部」発表。情人と別れた娼妓吉里が心中にいたるまでを,遊里の風俗描写,人情の機微とともに描いたもの。

今戸焼

いまどやき [0] 【今戸焼】
今戸で作った素焼きの土器。天正年間(1573-1592)に始まるといわれ,茶道具・瓦・火鉢などを製した。

今挽き米

いまびきまい [0] 【今挽き米】
「今摺(イマズ)り米(マイ)」に同じ。

今摺り

いまずり [0] 【今摺り】
(1)版画などで,最近摺ったもの。
(2)籾(モミ)摺りをしてからまだ間のないこと。

今摺り米

いまずりまい [0] 【今摺り米】
籾(モミ)のまま貯えていた米を,必要なときごとに籾摺りして製した玄米。今挽(イマビ)き米(マイ)。

今文

きんぶん [0] 【今文】
古体の漢字。周代・秦代のものを古文といったのに対し,漢代の隷書をいう。

今文学

きんぶんがく [3] 【今文学】
今文で書かれた儒教の経書(ケイシヨ)を研究する学問。

今文尚書

きんぶんしょうしょ [5] 【今文尚書】
今文で書かれた「書経」。秦の焚書(フンシヨ)の際,博士伏生が隠し伝えたものを漢代の隷書で書き改めたもの。

今方

いまがた [2][0] 【今方】
ほんの少し前。今し方。「彼も―目を覚して/あめりか物語(荷風)」

今日

こんにち [1] 【今日】
(1)きょう。この日。本日。「―限りで閉店いたします」
(2)このごろ。現在。現代。「苦難に耐えて―の繁栄を築く」

今日

こんち [1] 【今日】
「こんにち」の転。江戸・東京の下町ことば。「全体―は何方(ドチラ)へ/浮雲(四迷)」

今日

きょう【今日】
today;→英和
this day.〜の午後 this afternoon.〜中に sometime today;→英和
before the day is out.〜この頃 nowadays.→英和

今日

きょう ケフ [1] 【今日】
現在過ごしつつある,この日。本日。「大会は―開催される」

今日

こんにち【今日】
today;→英和
these days;nowadays;→英和
now;→英和
at present.〜の学生 students of today;→英和
the present-day students.‖今日は[あいさつ]Good morning[afternoon]./Hello!

今日が日

きょうがひ ケフ― [1] 【今日が日】
今日という日。こんにち。「―まで知らなかった」

今日た

こんにった 【今日た】 (連語)
「こんにち(今日)は」の転。狂言・謡曲・歌舞伎などにみられる。「―何故に此所へ御参籠でござつたな/歌舞伎・名歌徳」

今日の月

きょうのつき ケフ― [1] 【今日の月】
陰暦八月十五夜の月。[季]秋。《三井寺の門叩かばや―/芭蕉》

今日の秋

きょうのあき ケフ― [1][1][1] 【今日の秋】
俳句で,立秋をいう語。今朝(ケサ)の秋。[季]秋。

今日は

こんちは [4] 【今日は】 (感)
「こんにちは」のくだけた言い方。

今日は

こんにちは [5] 【今日は】 (感)
日中,人に会ったり,人を訪問した時の挨拶(アイサツ)の言葉。
〔「は」は助詞。「今日は御機嫌いかがですか」などの下を略した形〕

今日今日と

きょうきょうと ケフケフ― 【今日今日と】 (枕詞)
今日,今日といっているうちに,明日になることから,「飛鳥(アスカ)」にかかる。「―明日香に至り/万葉 3886」

今日唯今

こんにちただいま [1][2] 【今日唯今】
たった今。今すぐ。ただちに。

今日庵

こんにちあん 【今日庵】
(1)京都市の裏千家家元の邸内にある茶室。千宗旦(センソウタン)の創建。間口一間奥行一間一畳台目(ダイメ)向板(ムコウイタ)のもので,佗(ワビ)の極致とされる。
(2)裏千家の別名。

今日性

こんにちせい [0] 【今日性】
現代に通用するような性質。「―を持つテーマ」

今日日

きょうび ケフ― [1] 【今日日】
きょうこのごろ。今どき。「―安い土地などあるものか」

今日明日

きょうあす ケフ― [1][4] 【今日明日】
きょうかあす。「―を知らぬ命」

今日様

こんにちさま [1] 【今日様】
太陽を敬って呼ぶ語。天道さま。「遊んでいては―に申し訳ない」

今日此頃

きょうこのごろ ケフ― [1] 【今日此頃】
昨今。最近。「暑さきびしい―」

今日的

こんにちてき [0] 【今日的】 (形動)
(1)現代に関するさま。「―課題」
(2)現代風であるさま。当世風。「―な風俗」

今旦

こんたん [1] 【今旦】
けさ。今朝。

今明

こんみょう 【今明】
きょうとあす。きょうあす。今明日。「忽ちに―の程とは思はざりつるに/平家 5」

今明年

こんみょうねん [3] 【今明年】
今年と来年。今年か来年か。

今明日

こんみょうにち [3] 【今明日】
きょうとあす。きょうかあす。こんみょう。「できれば―のうちにご返事下さい」

今昔

こんせき [0][1] 【今昔】
〔「せき」は漢音〕
「こんじゃく(今昔)」に同じ。

今昔

こんじゃく [0][1] 【今昔】
いまとむかし。古今。こんせき。

今昔の感

こんじゃくのかん [6] 【今昔の感】
昔の事を思い起こして,あまりの変わりように驚いて起こる感慨。「―に堪えない」

今昔の感に堪えない

こんじゃく【今昔の感に堪えない】
be struck with the change of times.

今昔物語集

こんじゃくものがたりしゅう 【今昔物語集】
〔各話が「今は昔」ではじまるところからいう〕
説話集。三一巻。八・一八・二一巻は欠巻。編者未詳。1120年以後の成立。天竺・震旦・本朝の三部に分かれ,標題のみあるいは標題と本文の一部のみのものを含めて一〇五九の説話を採録。仏教的・教訓的傾向が強いが,本朝部の説話はあらゆる地域と階層の人間が登場し,生き生きした人間性が描かれる。漢字片仮名交じりの簡潔な表現は和漢混交文の先駆をなす。今昔物語。

今春

こんしゅん [0] 【今春】
ことしの春。この春。

今春

こんぱる [0][1] 【金春・今春】
(1)「金春流」の略。
(2)「金春座」の略。

今時

いまどき【今時】
nowadays (今の世に);→英和
at such a late[an early]hour (今時分).〜の present-day;modern;→英和
<young men> of today.

今時

いまどき [0] 【今時】
(1)現代。近頃。当世。「―の若い者」「―には珍しい律義者」
(2)今ごろ。今時分。「―何事だろう」
〔状況の変化に対応していない,今の時期や時刻としては適当でない,などの気持ちで用いることが多い〕

今時

こんじ [1] 【今時】
いま。いまどき。当世。当今。

今時分

いまじぶん [0] 【今時分】
今頃。「去年の―」「―来ても遅い」

今晩

こんばん [1] 【今晩】
今日の晩。今夜。

今晩

こんばん【今晩】
this evening;tonight.→英和
今晩は[あいさつ]Good evening.

今晩は

こんばんは [5] 【今晩は】 (感)
日が暮れてから,人に会ったり,人を訪ねたりした時の挨拶(アイサツ)の言葉。
〔「は」は助詞。「今晩はよい晩です」などの下を略した形〕

今暁

こんぎょう [0] 【今暁】
今日の明け方。今朝早い頃。

今更

いまさら [0][1] 【今更】
■一■ (副)
(1)今となっては(もう遅過ぎる)。「―あとへは退けない」「―愚痴をこぼすな」
(2)今改めて。「どんなに泣きわめこうと―驚かない」「実力不足を―のように痛感した」
■二■ (形動ナリ)
(1)今になって改めて。「―に,この御ことよ,かけても聞えじ/源氏(柏木)」
(2)今初めて。新しく。「目の前に移りかはる世のありさま,―ならねど/増鏡(むら時雨)」

今更

いまさら【今更】
now;→英和
at this time.〜…できない be too late to do.

今更めく

いまさらめ・く [5] 【今更めく】 (動カ五[四])
(1)わざわざ改めてという感じがする。不必要に思われる。「ここで言うのも―・いている」
(2)改めて,こと新しく感じられる。「二千里の外も残りなき心地する,―・きたり/増鏡(新島守)」

今更らしい

いまさららし・い [6] 【今更らしい】 (形)
(前からわかっていたのに)今初めて知ったというようすである。「―・く弁解している」

今月

こんげつ [0] 【今月】
この月。いまの月。

今月

こんげつ【今月】
<in the course of> this month; <the 23rd> instant <inst.> .→英和

今朝

こんちょう [0] 【今朝】
きょうの朝。この朝。けさ。

今朝

けさ [1] 【今朝】
今日の朝。こんちょう。「―早く着いた」

今朝

けさ【今朝(早く,おそく)】
(early,late) this morning.

今朝の冬

けさのふゆ 【今朝の冬】
俳句で,立冬の日の朝。引き締まった寒さの感慨をいう語。[季]冬。

今朝の春

けさのはる 【今朝の春】
俳句で,元日の朝。新春を祝う語。[季]新年。
〔立春の朝の意で用いることもある〕

今朝の秋

けさのあき 【今朝の秋】
俳句で,立秋の日の朝。秋の気配を発見した感慨をいう語。[季]秋。

今朝方

けさがた [0][2] 【今朝方】
今日の朝ほど。今朝ほど。「―小雨が降った」

今朝程

けさほど [0] 【今朝程】
けさがた。けさ。

今期

こんき【今期】
this term;the present[current]session <of the Diet> .

今期

こんき [1] 【今期】
今の期間。この期間。当期。「―の予算」

今木の神

いまきのかみ 【今木の神】
京都,平野神社の祭神の一。日本武尊(ヤマトタケルノミコト),百済(クダラ)から渡来した和邇(ワニ)氏の祖神など,諸説がある。

今村

いまむら 【今村】
姓氏の一。

今村明恒

いまむらあきつね 【今村明恒】
(1870-1948) 地震学者。鹿児島県生まれ。東大教授。地震学会の創立および震災予防運動に尽力。関東大震災直前にその可能性が大きいと訴え,大森房吉と論争を展開。

今村知商

いまむらちしょう 【今村知商】
江戸初期の数学者。河内の人。1639年,数学の公式集「竪亥録(ジユガイロク)」を出版。生没年未詳。

今村紫紅

いまむらしこう 【今村紫紅】
(1880-1916) 日本画家。横浜生まれ。本名,寿三郎。松本楓湖に師事。安田靫彦らと紅児会を結成,新日本画の発展に尽力。代表作「近江八景」「熱国之巻」

今来

こんらい [1] 【今来】
(1)今まで。「古往―」
(2)ただ今。現在。

今来

いまき 【今来】
古代,新たに渡来した者。「百済の貢(タテマツ)れる―の才伎(テヒト)/日本書紀(雄略訓)」

今東光

こんとうこう 【今東光】
(1898-1977) 小説家。横浜生まれ。「痩せた花嫁」で注目され,のちに得度(トクド)。河内の風土を題材にした作品が多い。他に「お吟さま」「悪名」など。

今枝流

いまえだりゅう 【今枝流】
近世,居合剣術の流派。流祖は丹後宮津の今枝弥右衛門良重。元禄(1688-1704)の頃江戸で今枝左仲良台が広め,以後理方(リカタ)一流と称した。

今案

こんあん [0] 【今案】
今,新しく考え出した考え。目下考えていること。

今案意楽

こんあんいらく [5] 【今案意楽】
今の自分の考えを得意に思ってひとり楽しむこと。

今様

いまよう【今様】
the modern style[fashion].〜の modern;→英和
present-day.

今様

いまよう [0] 【今様】
(1)当世風。現代的。「―のポップス」
(2)「今様歌」の略。

今様合

いまようあわせ [5] 【今様合】
今様歌を合わせて,その優劣を競う遊戯。形式は歌合(ウタアワセ)と同じ。

今様歌

いまよううた [3] 【今様歌】
平安中期に起こり鎌倉時代にかけて流行した新しい歌謡。短歌形式のものや七・五の一二音の句四句からなるものなどがあり,特に後者が代表的。白拍子・傀儡女(クグツメ)・遊女などにより歌われたもので,貴族の間にも流行した。後白河法皇の手で「梁塵秘抄」に集成された。今様。

今様能

いまようのう [3] 【今様能】
明治時代,泉祐三郎が始めた能風の芸能。照葉(テリハ)狂言を改良,女の役者をまじえ,面を用いず,舞に三味線を用いる。せんすけのう。

今様色

いまよういろ [0] 【今様色】
(1)染め色の名。禁色の濃い紅より淡い紅色。また,聴色(ユルシイロ)のこととも。
(2)襲(カサネ)の色目の名。表は紅梅,裏は濃い紅梅。

今次

こんじ [1] 【今次】
こんど。今回。このたび。「―の大戦」

今歳

こんさい [1][0] 【今歳】
ことし。今年(コンネン)。

今治

いまばり 【今治】
愛媛県北部の市。近世,藤堂氏・松平氏の城下町。古くから瀬戸内海上交通の要地。綿織物工業が発達し,タオルの生産で知られる。

今泉

いまいずみ イマイヅミ 【今泉】
姓氏の一。

今泉今右衛門

いまいずみいまえもん イマイヅミイマヱモン 【今泉今右衛門】
有田の窯元(カマモト),世襲の陶芸家。寛文年間(1661-1673)以来の赤絵付師の家柄。一二代今右衛門(1897-1975)が父一一代とともに色鍋島の技法を復興。

今泉嘉一郎

いまいずみかいちろう イマイヅミカイチラウ 【今泉嘉一郎】
(1867-1941) 冶金技術者。群馬県生まれ。帝国大学工科大学卒。官営八幡製鉄所建設に技師として参加。ドイツの技術を導入し,日本で最初の継ぎ目なし鋼管を製造。日本鋼管株式会社の創立者。

今津

いまづ 【今津】
滋賀県北部,琵琶湖西岸の町。若狭街道と湖上舟運の接続地として発展。

今津

いまず イマヅ 【今津】
⇒いまづ(今津)

今流

いまりゅう [0] 【今流】
現代風。今風(イマフウ)。「―のスタイル」

今渡り

いまわたり [3] 【今渡り】
輸入工芸品について,輸入の時期が江戸中期以降であることをいう語。また,その陶磁器や裂(キレ)など。新渡(シント)。
→古(コ)渡り
→中(チユウ)渡り

今焼

いまやき [0] 【今焼(き)】
(古い由緒ある焼き物に対して)最近焼かれた焼き物。特に,桃山時代に楽焼きや瀬戸焼をさした。新焼き。

今焼き

いまやき [0] 【今焼(き)】
(古い由緒ある焼き物に対して)最近焼かれた焼き物。特に,桃山時代に楽焼きや瀬戸焼をさした。新焼き。

今熊野

いまぐまの 【今熊野】
京都市東山区の地名。後白河法皇が熊野権現を勧請して建てた新熊野(イマクマノ)神社に由来。

今物語

いまものがたり 【今物語】
説話集。一巻。藤原信実撰と伝える。1239年以後の成立。平安末期から鎌倉時代にかけての説話を収める。風流・情事・和歌・連歌・神祇・滑稽譚など五三編。歌物語的性格をもつ。

今猶

いまなお [1][1][1] 【今尚・今猶】 (副)
過去の状態が現在も続いているさま。今もなお。

今生

こんじょう [0] 【今生】
この世。この世に生きている間。
⇔後生(ゴシヨウ)
⇔前生
⇔他生
「―の見納め」「―の別れ」

今生

こんじょう【今生】
this life[world].〜の別れ the last meeting in this world.

今皇

いますべらぎ 【今皇】
今上(キンジヨウ)天皇。「―の天の下しろしめすこと/古今(仮名序)」

今秋

こんしゅう [0] 【今秋】
ことしの秋。この秋。

今節

こんせつ [1] 【今節】
(1)このごろ。当節。
(2)プロ野球や競輪・競馬など,一つのシーズンをいくつかの節に区切って行う競技で,今の節。この節。「―の見所」

今紫

いまむらさき 【今紫】
(近世,古代紫に対して)近代の紫色。青みがちのさえた紫色という。

今般

こんぱん [1] 【今般】
このたび。今回。今度。
⇔先般

今良

こんら 【今良】
律令制下,賤民から解放されて良民となった者。主殿寮(トノモリヨウ)に属し,掃除・水汲みなど雑役に従事した。こんりょう。ごんろう。いままいり。いまよし。

今良

こんりょう 【今良】
⇒こんら(今良)

今芽樫

いまめがし [3] 【今芽樫】
ウバメガシの別名。

今西

いまにし 【今西】
姓氏の一。

今西竜

いまにしりゅう 【今西竜】
(1875-1931) 歴史学者。岐阜県生まれ。京大教授。朝鮮史を専攻。多くの史跡史料を発見・紹介した。著「新羅史研究」「朝鮮古史の研究」ほか。

今西錦司

いまにしきんじ 【今西錦司】
(1902-1992) 生物学者。京都府生まれ。京大教授。1949年(昭和24)棲み分け理論を提唱。のちに哺乳類の生物社会学研究に着手。霊長類の研究を進めた。
→棲み分け

今迄

いままで [3] 【今迄】 (副)
過去から今の時まで。「―一度も欠席したことがない」

今週

こんしゅう【今週】
this week.

今週

こんしゅう [0] 【今週】
この週。いまの週。「―の催し物」

今道

いまみち 【今道】
それまで六町を一里としたのに対し,中世以降,三六町を一里とした新しい里程。

今道心

いまどうしん 【今道心】
仏道にはいったばかりの者。新発意(シンボチ)。青道心。「そもじも見れば―,さぞつむりが冷えさうな/浄瑠璃・娥哥がるた」

今鏡

いまかがみ 【今鏡】
歴史物語。一〇巻。作者については,藤原為経説など諸説がある。1170年成立。「大鏡」のあとを受け,大宅世継の孫娘が語る形で,藤原摂関時代から院政期にかけての歴史を描いたもの。後一条天皇から高倉天皇まで,一三代146年間を紀伝体で記す。四鏡の一。小鏡。続世継。

今際

いまわ [0] 【今際・今わ】
〔今は限り,の意〕
今はもうこれまでという時。死に際。臨終。「証拠となるは母親が,―に残せし短刀のみ/当世書生気質(逍遥)」

今際の時

いまわのとき [6] 【今際の時】
「今わの際(キワ)」に同じ。

今際の際

いまわのきわ [6] 【今際の際】
最期の時。死にぎわ。臨終。「―に言い残した言葉」

今際の際に

いまわのきわ【今際の際に(まで)】
on[at]one's deathbed (until one's last moment).

今頃

いまごろ【今頃】
at[about]this time.去(来)年の〜 <at> this time last (next) year.

今頃

いまごろ [0] 【今頃】
(1)大体今の時刻に相当する時。「昨日の―」
(2)(時期遅れの)今時分。今こんな時に。「―騒ぎ立てても手遅れだ」

今風

いまふう [0] 【今風】
現代風。当世風。「―の考え方」

介す

かい・す [1] 【介す】
■一■ (動サ五)
〔サ変動詞「介する」の五段化〕
「介する」に同じ。「人を―・さず直接交渉する」
■二■ (動サ変)
⇒かいする

介する

かい・する [3] 【介する】 (動サ変)[文]サ変 かい・す
(1)交渉・依頼などに,誰かを仲立ちとする。「人を―・して交渉する」
(2)(「意に介する」の形で)心にかける。気にする。「そんなことを意に―・する必要はない」

介之推

かいしすい 【介之推】
中国,春秋時代の人。晋の公子重耳に従うこと19年,公子が文公として即位するに及びうとんぜられたため緜山(メンザン)に隠遁。文公はこれを求めて山を焼いたがついに出ず,之推は焼死した。

介党鱈

すけとうだら [5][3] スケタウ― 【介党鱈】 ・ スケトウ― 【鯳】
タラ目の海魚。体形はタラよりも細長く側扁する。全長約60センチメートル。体色は背面が褐色で,体側に二条の縦帯が断続して走る。腹面は白色。食用。卵巣の塩漬けは「たらこ」と呼ばれる。北太平洋の深海に分布するが,日本海にも多い。スケソウダラ。メンタイ。
介党鱈[図]

介入

かいにゅう [0] 【介入】 (名)スル
事件や争いなどに割り込むこと。「紛争に―する」

介入

かいにゅう【介入】
intervention.〜する intervene <in a dispute> .→英和

介入権

かいにゅうけん [3] 【介入権】
(1)支配人・代理商・取締役など他人の行為を代理または代表する権限を有する者が競業避止義務に違反してなした取引を,その営業主・本人・会社などが自分のためになされたものと一方的にみなす権利。奪取権。
(2)委託を受けた問屋や運送取扱人が,無用の手数と費用を省くために自ら取引の相手方となる権利。

介冑

かいちゅう [0][3] 【介冑】
よろいとかぶと。また,それを身につけること。甲冑(カツチユウ)。

介助

かいじょ [1] 【介助】 (名)スル
病人や高齢者などに付き添い,起居動作の手助けをすること。介添。

介在

かいざい [0] 【介在】 (名)スル
人と人,あるいは物事と物事の間にはさまって存在すること。「別の難問が―している」

介在する

かいざい【介在する】
lie[stand]between;interpose[intervene] <between> .→英和

介在配列

かいざいはいれつ [5] 【介在配列】
⇒イントロン

介士

かいし [1] 【介士】
鎧(ヨロイ)を着けた武者。

介意

かいい [1] 【介意】 (名)スル
気にかけること。懸念すること。「彼は平然として更に―せぬが特色である/罪と罰(魯庵)」

介抱

かいほう [1] 【介抱】 (名)スル
(1)病人やけが人の世話をすること。看護。「病人を―する」
(2)保護すること。後見として面倒をみること。「誠の親より大切に―ありし甲斐もなく/浄瑠璃・二つ腹帯」

介抱

かいほう【介抱】
nursing;→英和
care.→英和
〜する nurse;→英和
tend;→英和
care for.寝ずに〜する sit up with <a patient> .

介殻

かいかく [0] 【介殻】
貝殻(カイガラ)。

介母

かいぼ [1] 【介母】
⇒介音(カイオン)

介添え

かいぞえ [0] 【介添え】 (名)スル
(1)人に付き添って,その世話をすること。また,その人。「花嫁の―をする」「―役」
(2)嫁入りの時,新婦に付き添っていく年輩の女性。「よめを送れば,―・お乳は帰り帰り/浮世草子・織留 2」

介添え

かいぞえ【介添え】
an assistant;→英和
a helper;a bridesmaid (花嫁の);→英和
a best man (花婿の);a second (決闘・拳闘の).→英和
〜する help;→英和
act as second.

介然

かいぜん [0] 【介然】 (ト|タル)[文]形動タリ
(1)気持ちが堅固であるさま。断固としているさま。
(2)孤立したさま。孤独なさま。「尽未来際まで―たるも/罪と罰(魯庵)」
(3)気にかけるさま。「豈(アニ)懐に―たらざらんや/佳人之奇遇(散士)」

介病

かいびょう [1] 【介病】
病人を介抱すること。「いろ��―尽くせども効なく/浄瑠璃・伊賀越道中双六」

介立

かいりつ [0] 【介立】 (名)スル
(1)二つのものの間に位置すること。「其間に―する僕等の階級は/思出の記(蘆花)」
(2)自分一人の力で物事をなすこと。ひとりだち。「只だ独々乎,天地の間に俯仰―する/欺かざるの記(独歩)」

介者

かいしゃ [1] 【介者】
(1)〔「介」はよろいの意〕
鎧(ヨロイ)をつけた兵士。
(2)仲立ちの人。

介補

かいほ [1] 【介補】
たすけること。補助。

介詞

かいし [1][0] 【介詞】
中国語で,名詞の前に付き,動詞との関係を示す前置詞。「於」「為」など。

介護

かいご [1] 【介護】 (名)スル
病人などを介抱し世話をすること。「―人」「老母を―する」

介護休業

かいごきゅうぎょう [4] 【介護休業】
介護を必要とする家族を抱える従業員に,雇用主が認める一定期間の休業。

介護福祉士

かいごふくしし [6] 【介護福祉士】
社会福祉士及び介護福祉士法に基づき,高齢者や障害者など,日常生活を営むのに支障がある者の介護並びに介護者への指導を行う者。

介錯

かいしゃく [1] 【介錯】 (名)スル
(1)そばについていて世話をすること。また,その人。後見。「御―の女房達をも参らせず/平家 6」
(2)切腹をする人のそばにいて,その首を斬ること。また,その人。「―人」

介音

かいおん [1] 【介音】
中国の音韻学で,一音節中の頭子音(声母)と主母音の間に介在することのある半母音をいう。「光」(kuang [kuaŋ])の u など。介母。

仍て

よって [0] 【因って・依て・仍て】 (接続)
〔「よりて」の転。漢文訓読に由来する語〕
そういうわけで。そのために。それゆえ。従って。「起立多数,―本案は可決されました」

仍りて

よりて [0] 【因りて・依りて・仍りて】 (接続)
〔漢文訓読に由来する語〕
「よって」に同じ。「嗚呼(アア)談(ダン)何ぞ容易ならん―簡端に一言を贅しもつて感読を謝すると爾(シカ)云ふ/安愚楽鍋(魯文)」

仍孫

じょうそん [0] 【仍孫】
自分より七代後の子孫。子・孫・曾孫(ソウソン)・玄孫・来孫・昆孫の次。

ほとけ [0][3] 【仏】
〔「ほと」は「仏」の転,「け」は「気」の意か〕
(1)仏教の完全な悟りを開いた聖者。仏陀(ブツダ)。覚者。
(2)特に,釈迦(シヤカ)のこと。
(3)仏・菩薩およびそれに準ずる優れた聖者・高僧。
(4)仏像や,仏の名号を記したもの。
(5)仏教。仏事。仏教徒。
(6)死者。死体。死者の霊。
(7)素直で善良な人物。

ふつ [1] 【仏】
「仏蘭西(フランス)」の略。「英―協商」

ぶつ 【仏】
〔梵 buddha〕
(1)
 (ア)真理を悟った者。すべての煩悩を打ち消し,完全な真理を実現している者。覚者。仏陀。
 (イ)特に釈迦のこと。
(2)仏教の略。

ほとけ【仏】
Buddha.→英和
〜の顔も三度まで It tries the patience of Job.知らぬが〜 Ignorance is bliss.仏心 ⇒慈悲.

仏いじり

ほとけいじり [4] 【仏いじり】
「ほとけなぶり(仏嬲)」に同じ。

仏の年越し

ほとけのとしこし 【仏の年越し】
新年になって初めて墓に参る日。中国・四国地方に多く,四日,一六日など地域によって日は異なる。

仏の座

ほとけのざ [0] 【仏の座】
(1)キク科のタビラコの別名。春の七草の一。
(2)シソ科の越年草。道端や畑などに自生。高さ約20センチメートル。葉は対生し,半円形。春,葉腋に紅色の唇形花を数個ずつ輪生する。カスミソウ。サンガイグサ。
仏の座(2)[図]

仏の御光

ほとけのごこう 【仏の御光】
⇒ブロッケン現象(ゲンシヨウ)

仏の正月

ほとけのしょうがつ [0] 【仏の正月】
年内に死人のあった家で,清らかな新年を迎えるために,一二月の巳または午の日に正月の行事をしてしまうこと。四国地方に多い習俗。巳の日正月。巳午(ミウマ)。

仏トン

ふつトン [0] 【仏―】
1000キログラムを一トンとする重量単位。キロトン。メートル-トン。
→トン

仏ヶ浦

ほとけがうら 【仏ヶ浦】
青森県北東部,下北半島斧部西部の海岸。奇岩怪石が連なり,下北半島国定公園・仏ヶ浦海中公園となる。

仏乗

ぶつじょう [0] 【仏乗】
〔仏〕 三乗の一。すべての衆生(シユジヨウ)の成仏する道を説いた教え。菩薩乗。

仏事

ぶつじ【仏事】
a Buddhist ceremony.

仏事

ぶつじ [1] 【仏事】
(1)仏教における祭事。死者の冥福を祈る行事。法事。法要。法会。
(2)教化・説教など仏の行為。

仏会

ぶつえ [1] 【仏会】
(1)仏が法を説く集まり。
(2)仏・菩薩の会する所。浄土。
(3)法会。

仏伝

ぶつでん [0] 【仏伝】
仏陀の伝記。代表的なものは馬鳴(メミヨウ)の「ブッダチャリタ(仏所行讃)」など。「―文学」

仏伝図

ぶつでんず [3] 【仏伝図】
仏陀の生涯を描いた図。

仏体

ぶったい [0] 【仏体】
仏・仏像のからだ。仏身。

仏供

ぶく 【仏供】
〔「ぶぐ」とも〕
「ぶっく(仏供)」の促音無表記。「―同じく七宝をもて飾り奉らせ給へり/栄花(音楽)」

仏供

ぶっく [0] 【仏供】
仏に供える物。ぶつぐ。ぶく。

仏供机

ぶくつくえ [3] 【仏供机】
仏供をのせ,仏前に置く机。

仏倒し

ほとけだおし [4] 【仏倒し】
仏像のように直立の姿勢のままで倒れること。「―にかつぱと臥し/浄瑠璃・聖徳太子」

仏像

ぶつぞう [0] 【仏像】
彫刻や絵画などの造形方式によって表された,信仰の対象としての仏の形像。多く彫像をいう。釈迦仏のみならず諸尊仏の像をもさす。
仏像[図]

仏像

ぶつぞう【仏像】
a Buddhist image;an image of Buddha.

仏儀

ぶつぎ [1] 【仏儀】
仏事の儀式。

仏光寺

ぶっこうじ ブツクワウ― 【仏光寺】
京都市下京区新開町にある真宗仏光寺派の本山。山号,渋谷山。1212年親鸞が京都山科に一宇を創建,興隆正法寺(略して興正寺)と称したと伝える。のち山科から京都渋谷に移し仏光寺と改称。一時は本願寺を圧倒する勢力を誇った。1586年現在地に移る。
〔「存覚一期記」では1324年七世了源創建と伝える〕

仏光寺派

ぶっこうじは ブツクワウ― 【仏光寺派】
真宗十派の一。京都の仏光寺を本山とする。親鸞の高弟真仏を祖とする。

仏光禅師

ぶっこうぜんじ ブツクワウ― 【仏光禅師】
無学祖元(ムガクソゲン)の諡号(シゴウ)。

仏具

ぶつぐ [1][0] 【仏具】
仏前に供える器具。ぶぐ。「―屋」

仏具

ぶつぐ【仏具】
Buddhist altar fittings.

仏典

ぶってん [0] 【仏典】
(1)仏教の経典。経・律・論など。
(2)仏教に関する本。仏書。

仏典

ぶってん【仏典】
the Buddhist scriptures.

仏刹

ぶっさつ [0] 【仏刹】
(1)寺。仏塔。伽藍(ガラン)。
(2)仏国。仏土。

仏刹

ぶっせつ [0] 【仏刹】
⇒ぶっさつ(仏刹)

仏前

ぶつぜん [0] 【仏前】
仏の前。仏壇の前。「―に花を供える」

仏前に供える

ぶつぜん【仏前に供える】
offer <a thing> before the tablet of the deceased.→英和

仏力

ぶつりき [0] 【仏力】
仏の力。仏のもつ人知を超えた力。

仏十号

ぶつじゅうごう [3] 【仏十号】
⇒十号(ジユウゴウ)

仏印

ふついん 【仏印】
フランス領インドシナの略称。

仏印進駐

ふついんしんちゅう 【仏印進駐】
太平洋戦争直前に日本が行なったフランス領インドシナ占領。1940年(昭和15)9月,日本軍は軍需資源(石油・ゴム)の獲得と蒋介石軍援助ルートの遮断とを目的に仏印北部に進駐。翌年7月には南部にも進駐し,米・英・蘭との対立を決定的にした。

仏参

ぶっさん [0] 【仏参】 (名)スル
寺にもうでること。寺参り。

仏参り

ほとけまいり [4] 【仏参り】
寺参り。仏参(ブツサン)。

仏名

ぶつみょう [0][2] 【仏名】
(1)仏の名号。仏の名前。その前に「南無」を付して唱えられることが多い。
→名号
(2)「仏名会(ブツミヨウエ)」の略。

仏名会

ぶつみょうえ [3] 【仏名会】
一二月一九日より三日間仏名経によって三世の三千の仏の名前を三日間唱えて,罪の消滅を祈る法会。宮中でも室町時代まで恒例の行事として清涼殿で行われた。御仏名。

仏名経

ぶつみょうきょう 【仏名経】
諸仏の名前を集めた経典。五種類が知られており,三劫三千諸仏名経は仏名会で読誦(ドクジユ)される。

仏和

ふつわ [0] 【仏和】
(1)フランス語と日本語。
(2)「仏和辞典」の略。
⇔和仏

仏和辞典

ふつわじてん [4] 【仏和辞典】
フランス語の単語・熟語・句などの意味・用法を日本語で説明した辞典。
⇔和仏辞典

仏哲

ぶってつ 【仏哲】
林邑(リンユウ)国(ベトナム南部)出身の奈良時代の僧。婆羅門僧正に同伴して736年来日。大安寺で梵語を教え,752年の東大寺大仏開眼供養には舞楽を奏した。生没年未詳。

仏器

ぶっき [1] 【仏器】
(1)供物をいれる器。
(2)仏具。

仏図

ふと [2][1] 【浮屠・浮図・仏図】
(1)〔梵 Buddha〕
ブッダに同じ。「孔子が,此土に賢聖なし,西方に―という者あり,此れ聖人なり,といひて/開目抄」
(2)〔梵 stūpa の音訳という〕
塔。仏塔。
(3)僧侶のこと。仏教徒のこと。

仏図澄

ぶっとちょう 【仏図澄】
(?-348) 中国,五胡十六国時代の僧。中央アジアのクチャの出身。310年洛陽に入り,のち後趙王の信奉を得て,多くの寺を建て中国仏教発展の基礎をつくった。漢人の出家が公認される道を開き,門下から道安・竺法汰などが出た。

仏国

ぶっこく [0] 【仏国】
(1)仏のすむ国。仏国土。
(2)仏教を奉ずる国。

仏国

ふつこく [2] 【仏国】
「仏蘭西(フランス)国」の略。

仏国土

ぶっこくど [4][3] 【仏国土】
〔仏〕 諸仏それぞれの浄土のこと。仏国。仏土。

仏国寺

ぶっこくじ 【仏国寺】
韓国南東部の慶州市郊外吐含山麓にある寺。528年新羅法興王の創建。以後,大規模に拡充され大いに栄えたが,文禄の役で大半を焼失。1972年,李朝中期の再建になる建物と様式を統一して伽藍全体が復元された。釈迦塔・多宝塔・石橋などは新羅時代の遺構。華厳仏国寺。

仏国記

ぶっこくき 【仏国記】
東晋の法顕(ホツケン)が経典を尋ねて西域・インドを遍歴したときの旅行記。一巻。416年完成。高僧法顕伝。法顕伝。歴遊天竺記伝。

仏土

ぶつど [1] 【仏土】
(1)仏の住む世界。仏の国土。浄土。
(2)釈迦が出現して,教化したこの世界。この世界。娑婆世界。

仏地

ぶつじ 【仏地】
(1)仏の位。
(2)菩薩が仏になる寸前の段階で,仏の徳を備えている状態。
(3)仏の土地。寺院。

仏堂

ぶつどう [0] 【仏堂】
仏像を安置する建造物。仏殿。

仏塔

ぶっとう [0] 【仏塔】
仏教信仰のために建てられた塔。
→塔

仏壇

ぶつだん [0] 【仏壇】
(1)仏像を安置するために堂内に作られた壇。須弥壇(シユミダン)。
(2)位牌や仏像を安置するための仏具。主として木製の箱形で,正面は両開きの扉になっている。厨子(ズシ)。

仏壇

ぶつだん【仏壇】
a Buddhist altar.

仏壇返し

ぶつだんがえし [5] 【仏壇返し】
「呼び戻し」に同じ。

仏天

ぶってん [0] 【仏天】
(1)仏を敬っていう語。
(2)仏と仏教の神である諸天。

仏嬲り

ほとけなぶり 【仏嬲り】
信心からではなく,道楽半分に仏事を行うこと。仏いじり。仏せせり。「世にすることなき姑の,―の朝起に/鶉衣」

仏子

ぶっし [1] 【仏子】
(1)仏教を信ずる人。仏教徒。仏弟子。
(2)菩薩のこと。
(3)すべての人間のこと。一切衆生(シユジヨウ)。

仏学

ぶつがく [0] 【仏学】
仏教に関する学問。仏教学。

仏宇

ぶつう [1] 【仏宇】
寺。寺院。

仏守棚

ぶっしゅだな [0] 【仏守棚】
床の間・書院などの脇に設ける棚。仏壇に用いる。

仏宝

ぶっぽう [0] 【仏宝】
〔仏〕 三宝の一。仏の尊いことを宝にたとえた語。

仏家

ぶっか [1] 【仏家】
⇒ぶっけ(仏家)

仏家

ぶっけ [1] 【仏家】
(1)僧の家。寺院。寺。
(2)仏教を信奉する人。仏教徒。
(3)仏の浄土。仏の悟りの世界。

仏寺

ぶつじ [0][1] 【仏寺】
寺。寺院。仏教の寺。

仏工

ぶっく 【仏工】
⇒ぶっこう(仏工)

仏工

ぶっこう [0] 【仏工】
仏像・仏具をつくる人。仏師。ぶっく。

仏師

ぶっし [1] 【仏師】
仏像をつくる工匠。仏工。

仏師

ぶっし 【仏師】
狂言の一。仏師に化けた悪者が田舎者をだまそうとして,自作と称し吉祥天女像になりすますが,形が悪いと直されているうちに化けの皮がはがれる。

仏座

ぶつざ [0] 【仏座】
仏のすわる座。仏像を置く台。蓮台(レンダイ)。

仏式

ぶっしき【仏式(により)】
(according to) the Buddhist rites.

仏式

ぶっしき [0] 【仏式】
仏教のやり方。「―の葬儀」

仏弟子

ぶつでし [0] 【仏弟子】
(1)仏教の信者。
(2)釈迦の弟子。

仏徒

ぶっと [1] 【仏徒】
仏教を信仰する人。仏教徒。

仏御前

ほとけごぜん 【仏御前】
平家物語の登場人物。京の有名な白拍子であったが,自分のために平清盛の寵を失い,追われた祇王(ギオウ)のあとを追って嵯峨の往生院で尼となった。
→祇王

仏心

ほとけごころ [4] 【仏心】
仏のように慈悲深い心。仏気(ホトケギ)。仏心(ブツシン)。「―を起こす」

仏心

ぶっしん [0] 【仏心】
(1)仏のもつ心。仏のような慈悲深い心。
(2)衆生(シユジヨウ)のなかにある仏性。

仏心宗

ぶっしんしゅう [3] 【仏心宗】
〔経論などによらずただちに仏心を悟ることから〕
禅宗の別称。

仏心鬼手

ぶっしんきしゅ [5] 【仏心鬼手】
「鬼手仏心」に同じ。

仏性

ほとけしょう [3][0] 【仏性】
仏のように慈悲深い性質。

仏性

ぶっしょう [0] 【仏性】
〔仏〕 仏としての性質。仏の本性。仏となれる可能性。大乗仏教では,すべてのものにそのような性質・能力がそなわっているという。「いづれも―具せる身をへだつるのみこそかなしけれ/平家 1」

仏性同体

ぶっしょうどうたい [0] 【仏性同体】
人は皆仏性をもっているから,仏と同体であるということ。

仏恩

ぶっとん [0] 【仏恩】
「ぶつおん(仏恩)」の連声。

仏恩

ぶつおん [0] 【仏恩】
〔「ぶっとん」とも〕
仏の恵み。「―を受ける」

仏戒

ぶっかい [0] 【仏戒】
(1)仏の定めた戒律。仏教の戒律。
(2)梵網経に説かれている大乗戒。仏性戒。仏乗戒。

仏所

ぶっしょ 【仏所】
(1)仏のいる所。極楽浄土。「一僧一宿の功力に引かれ,急ぎ―に送らんと/謡曲・鵜飼」
(2)仏像を安置する場所・部屋。「―につくりなどして,一向庁務をとどめて後世のことを営むなり/著聞 12」
(3)造仏所の略称。平安中期ごろから仏師の統率者である大仏師の工房をさすようになり,同時にその配下にある仏師の集団をも意味するようになった。

仏手柑

ぶっしゅかん [0][3] 【仏手柑】
⇒ぶしゅかん(仏手柑)

仏手柑

ぶしゅかん [0][2] 【仏手柑】
ミカン科の常緑低木。シトロンの変種。暖地で観賞用に栽植する。果実はナツミカンぐらいの大きさの長楕円体で,先が十数個指のように分かれる。芳香があり濃黄色に熟す。ぶっしゅかん。[季]秋。《―といふ一顆置き眺めとす/高浜年尾》

仏掌薯

つくねいも [0][3] 【捏ね薯・仏掌薯】
ナガイモの一品種。いもは不規則な塊状で,とろろなどにして食用とする。つくいも。こぶしいも。つくね。[季]秋。

仏掌薯

つくいも [0] 【仏掌薯】
ツクネイモの別名。

仏教

ぶっきょう [1] 【仏教】
〔仏陀が説いた教えの意〕
紀元前五世紀(一説に六世紀)に釈迦が開いた宗教。インドにおこり,ほぼアジア全域に広まった。この世を苦しみ・迷いの世界と見,苦行にも悦楽にも偏らない正しい実践によってそこから脱け出ること,さらには迷いに沈む生きとし生けるものを救うことを目ざす。発展史的に原始仏教・部派仏教(小乗仏教)・大乗仏教,伝来の相違により南伝(南方仏教)・北伝(北方仏教)などの区別が立てられるが,受容された地域の特殊性や社会変動によって多様な信仰に展開した。

仏教

ぶっきょう【仏教】
Buddhism.〜の Buddhist(ic).‖仏教徒 a Buddhist.

仏教大学

ぶっきょうだいがく 【仏教大学】
私立大学の一。1615年創設の関東十八檀林を起源とし,1949年(昭和24)新制大学となる。本部は京都市北区。

仏教学

ぶっきょうがく [3] 【仏教学】
(信仰の立場を離れ)仏教を研究する学問。

仏教家

ぶっきょうか [0] 【仏教家】
仏教を信仰する人。仏教を研究する人。

仏教建築

ぶっきょうけんちく [5] 【仏教建築】
中国・朝鮮半島から伝えられた塔・本堂・仏堂などの仏教に付随する建築物。和様・大仏様・禅宗様などの様式に代表される。

仏教絵画

ぶっきょうかいが [5] 【仏教絵画】
仏教に関することを題材とする絵画。仏画。

仏教美術

ぶっきょうびじゅつ [5] 【仏教美術】
仏像彫刻・仏画・寺院建築など,仏教に関する美術。

仏教説話

ぶっきょうせつわ [5] 【仏教説話】
仏教の思想や信仰が盛り込まれている説話。説法・高僧伝・往生伝・奇跡譚・現報譚などがあり,「日本霊異記」「三宝絵詞」「今昔物語」など,多くの説話集に見られる。

仏教音楽

ぶっきょうおんがく [5] 【仏教音楽】
仏教の儀式に用いられる音楽。声明(シヨウミヨウ)・和讃・御詠歌(ゴエイカ)など。

仏敵

ぶってき [0] 【仏敵】
仏法に敵するもの。仏教の敵。

仏文

ふつぶん [0] 【仏文】
(1)フランス語の文章。「―和訳」
(2)フランス文学。仏文学。「―専攻」
(3)「仏文科」「仏文学科」の略。

仏文科

ふつぶんか [0] 【仏文科】
大学で,フランス文学を専門に研究する学科。仏文学科。

仏智

ぶっち [1] 【仏智】
〔仏〕 仏の欠けたところのない智慧(チエ)。

仏書

ふっしょ [1] 【仏書】
フランス語で書かれた本。

仏書

ぶっしょ [1][0] 【仏書】
仏教関係の本。仏典。内典。

仏果

ぶっか [1][0] 【仏果】
仏道の修行によって得た仏の境地。「―を得る」

仏桑花

ぶっそうげ ブツサウ― [3] 【仏桑花】
アオイ科の常緑小低木。暖地で観賞用に栽培。葉は広卵形で濃緑色。晩夏のころ,大きな広漏斗状の五弁花を開き,管状に癒合した雄しべが突き出る。園芸品種が多く,花色は紅・白・桃・黄・橙など。ハイビスカス。扶桑花。[季]夏。

仏様

ほとけさま [4][5] 【仏様】
(1)仏を敬っていう語。
(2)仏像。また,仏壇。
(3)死んだ人。死者。「―になってしまう」

仏殿

ぶつでん [0] 【仏殿】
寺院などで,仏像を安置し,礼拝するための建物。特に禅宗では,本尊を安置し寺院の中心になる建物をいう。本堂。

仏母

ぶつも [1] 【仏母】
〔仏〕
(1)〔それによって諸仏が生ずることから〕

 (ア)法すなわち教えのこと。
 (イ)般若波羅蜜(ハンニヤハラミツ)のこと。
(2)釈迦の生母である摩耶夫人(マヤブニン)のこと。

仏氏

ぶっし [1] 【仏氏】
(1)釈迦のこと。
(2)僧侶。

仏気

ほとけぎ [3] 【仏気】
「ほとけごころ(仏心)」に同じ。

仏法

ふつほう [0] 【仏法】
フランスの法律。また,フランスの法体系を対象とする学問。

仏法

ぶっぽう [0][3] 【仏法】
仏の説いた教え。仏の悟った真理。仏道。仏教。
⇔王法(オウボウ)
⇔世法

仏法僧

ぶっぽうそう【仏法僧】
《鳥》a broad-billed roller.

仏法僧

ぶっぽうそう [3] 【仏法僧】
(1)〔仏〕 仏と法と僧。三宝。
(2)ブッポウソウ目ブッポウソウ科の鳥。全長約30センチメートル。全身青緑色で,くちばしと脚が赤い。低山帯の林地にすむ。日本には夏鳥として渡来して繁殖し,冬は南方に渡る。ゲッゲッと鳴く。ブッポウソウと鳴くコノハズクに対し,本種を「姿のブッポウソウ」という。
(3)ブッポウソウ目に属する鳥の総称。
(4)コノハズクの異名。ブッポウソウと鳴くので,{(2)}に対して「声のブッポウソウ」という。三宝鳥。[季]夏。《―青雲杉に湧き湧ける/水原秋桜子》
仏法僧(2)[図]

仏泥鰌

ほとけどじょう [4] 【仏泥鰌】
コイ目の淡水魚。全長約5センチメートル。ドジョウの一種で,体は黄褐色の地に黒斑がある。体側に縞模様はない。本州と四国の河川・水田に分布。

仏涅槃

ぶつねはん 【仏涅槃】
〔仏〕 釈迦の入滅。

仏涅槃忌

ぶつねはんき 【仏涅槃忌】
〔仏〕 涅槃会のこと。

仏滅

ぶつめつ [0] 【仏滅】
(1)釈迦の死。入滅。
(2)六曜の一。すべてに凶であるとする日。仏滅日。

仏滅

ぶつめつ【仏滅】
Buddha's death;an ill-omened day.

仏滅日

ぶつめつにち [4] 【仏滅日】
「仏滅{(2)}」に同じ。

仏灯

ぶっとう [0] 【仏灯】
(1)仏前に供える灯火。みあかし。
(2)仏の教えを,無知の闇を照らす灯火にたとえていう語。

仏炎苞

ぶつえんほう [3] 【仏炎苞】
肉穂花序を包む大形の苞葉(ホウヨウ)。ミズバショウやテンナンショウなどサトイモ科の苞。
仏炎苞[図]

仏牙

ぶつげ [1] 【仏牙】
釈迦を火葬した際,焼け残った歯。塔に納められた。仏牙舎利。

仏物

ぶつもつ [0] 【仏物】
〔仏〕 三宝中の法僧に対して,仏に属するもの。

仏狼機

フランキ [2] 【仏郎機・仏狼機】
〔中国語。欧州フランク族に対するアラビア語音の音訳〕
(1)明代の中国で,ポルトガル人やスペイン人を呼んだ語。
(2)ポルトガル人がもたらした大砲。

仏狼機

ふつろうき フツラウ― [3] 【仏狼機・仏郎機】
⇒フランキ

仏生

ぶっしょう [0] 【仏生】
釈迦の誕生。また,釈迦の誕生日。

仏生会

ぶっしょうえ [3] 【仏生会】
四月八日,釈迦誕生の日に行う法会。灌仏会(カンブツエ)。[季]春。

仏生日

ぶっしょうにち 【仏生日】
四月八日の釈迦誕生の日。「卯月の八日は―/宴曲集」

仏画

ぶつが [0] 【仏画】
仏の姿を描いた絵。また,仏教に題材をとった絵画。

仏界

ぶっかい [0] 【仏界】
(1)〔仏〕
 (ア)仏の住む世界。浄土。
 (イ)十界の一。諸仏の境界。
(2)死後の世界。あの世。

仏相

ぶっそう [0][3] 【仏相】
ほとけの顔かたち。

仏眼

ぶつげん [0] 【仏眼】
〔仏〕 五眼の一。仏の眼。悟りを開いた者に備わる,すべての実相を見通す眼。「―を以て諸の衆生を上中下根及び菩薩の下中上根を観じ給ふに/今昔 1」

仏眼仏母

ぶつげんぶつも 【仏眼仏母】
「仏眼尊(ブツゲンソン)」に同じ。

仏眼尊

ぶつげんそん 【仏眼尊】
〔仏〕 密教で胎蔵界曼荼羅(マンダラ)遍智院の尊。仏の智を象徴するもので,一切の仏を生むものであることから仏眼仏母ともいう。

仏眼法

ぶつげんほう [0] 【仏眼法】
〔仏〕 密教で,仏眼尊を本尊として息災を祈る修法。

仏石

ほとけいし [3] 【仏石】
中国・九州地方で,埋葬した所に置く石。または墓碑。

仏祖

ぶっそ [1] 【仏祖】
(1)仏教の開祖。釈迦のこと。
(2)〔仏と祖の意から〕
釈迦とその法を受け継いだ各宗の祖師。
(3)禅宗で,すぐれた宗教的境地に達した高僧。

仏祖統紀

ぶっそとうき 【仏祖統紀】
中国天台宗の立場から編纂された仏教通史。五四巻。1269年完成。宋の志磐(シハン)編。釈迦に始まり宋代の各派の僧に至る伝記の集大成。

仏神

ぶつじん [0] 【仏神】
ほとけと,かみ。神仏。

仏神水波

ぶつじんすいは [5] 【仏神水波】
神と仏は,水と波のように,その現れた形は異なっているが,もとは同じであるということ。「ここも稲荷の神社,―のしるしとて/浄瑠璃・曾根崎心中」

仏種

ぶっしゅ [1] 【仏種】
(1)仏になることを可能にするもの。仏になる原因。
(2)悟りに導く仏の教え。

仏籬祖室

ぶつりそしつ [1] 【仏籬祖室】
〔籬はまがき,祖は禅宗の祖師〕
仏教と禅宗。

仏経

ぶっきょう [0] 【仏経】
(1)仏教の経典・経文。お経。
(2)「仏経供養」の略。

仏経供養

ぶっきょうくよう [5] 【仏経供養】
経文を書写して仏前に供え法会(ホウエ)を営むこと。仏経。

仏縁

ぶつえん [0] 【仏縁】
仏との間に結ばれる縁。仏の導き。

仏罰

ぶつばち [0] 【仏罰】
仏から受ける罰。ほとけのばち。ぶつばつ。「―を蒙る」

仏罰

ぶつばつ [0] 【仏罰】
「ぶつばち(仏罰)」に同じ。

仏者

ぶっしゃ [1] 【仏者】
仏道に帰依した人。僧侶。出家。

仏聖

ぶっしょう [0] 【仏餉・仏聖】
仏前に供える米飯。仏供。「常灯・―なども絶えずして/今昔 28」

仏聖田

ぶっしょうでん [3] 【仏餉田・仏聖田】
仏餉とする米をとる田。

仏聖袋

ぶっしょうぶくろ [5] 【仏餉袋・仏聖袋】
仏餉とする米を入れて檀家から寺へ持って行く袋。

仏臭い

ほとけくさ・い [5] 【仏臭い】 (形)[文]ク ほとけくさ・し
仏教の影響が感じられる。僧侶のような感じのする。抹香(マツコウ)くさい。「大音寺前と名は―・けれど/たけくらべ(一葉)」

仏舎

ぶっしゃ [1] 【仏舎】
仏像を安置する建物。仏堂。

仏舎利

ぶっしゃり [0] 【仏舎利】
釈迦の遺骨。仏の骨。

仏舎利会

ぶっしゃりえ [4] 【仏舎利会】
仏舎利を供養する法会。舎利会。

仏菩薩

ぶつぼさつ [3] 【仏菩薩】
仏陀と菩薩。

仏葬

ぶっそう [0] 【仏葬】
仏式による葬儀。

仏記

ぶっき [1] 【仏記】
〔仏〕 仏の予言。特に,仏が弟子たちの未来について記した予言。

仏訳

ふつやく [0] 【仏訳】 (名)スル
フランス語以外の言語をフランス語に翻訳すること。また,翻訳したもの。

仏詣

ぶっけい [0] 【物詣・仏詣】
寺社に参詣すること。ものもうで。「某は此ほどうちつづいて夢見があしいほどに,―いたさうと存じて/狂言・花子」

仏語

ふつご [0] 【仏語】
フランス語。

仏語

ぶつご [0] 【仏語】
(1)仏の語った言葉。
(2)仏典や教義などにおいて特有の意味で用いられる言葉。仏教用語。

仏説

ぶっせつ [0] 【仏説】
〔仏〕 仏教の教義。また特に,釈迦が自らの口から直接説いた教え。

仏足石

ぶっそくせき [4][3] 【仏足石】
釈迦の足跡の形を刻んだ石。仏像の発祥以前に古代インドで行われた釈迦の象徴表現の一。中国の唐を経て日本にも伝わり,奈良の薬師寺のものが有名。
仏足石[図]

仏足石歌

ぶっそくせきか [6] 【仏足石歌】
(1)奈良県,薬師寺の仏足石の傍らにある仏足石をたたえた歌碑の歌。二一首ある。作者未詳。
(2)「仏足石歌体」の略。

仏足石歌体

ぶっそくせきかたい [0] 【仏足石歌体】
仏足石歌の歌体。五七五七七七で,短歌の末尾にさらに七音の句を添えて六句とした形。

仏跡

ぶっせき [0] 【仏跡】
〔仏〕
〔「ぶっしゃく」とも〕
(1)釈迦に縁の深い遺跡。また,仏教の聖地。
(2)釈迦の足跡。
→仏足石

仏身

ぶっしん [0] 【仏身】
〔仏〕 仏の身。仏の姿。もとは具体的な仏の身体をさしたが,生身と法身の二身,法身・応身・報身の三身などを想定するようになった。

仏通寺

ぶっつうじ 【仏通寺】
広島県三原市にある臨済宗仏通寺派の大本山。山号,御許山。1397年小早川春平の創建,愚中周及の開山。のち足利幕府の祈願所。

仏通寺派

ぶっつうじは 【仏通寺派】
臨済宗十四派の一。仏通寺を本山とする。開祖は愚中周及。

仏造り

ほとけづくり [4] 【仏造り】
(1)仏像を制作すること。また,その人。仏師。仏工。「乃ち鞍作の鳥に命せて―と為/日本書紀(推古訓)」
(2)死相の現れること。[ヘボン(三版)]

仏道

ぶつどう [0] 【仏道】
(1)仏の教え。仏教。仏教の修行過程。「―に励む」
(2)仏の悟り。仏果。

仏郎機

ふつろうき フツラウ― [3] 【仏狼機・仏郎機】
⇒フランキ

仏郎機

フランキ [2] 【仏郎機・仏狼機】
〔中国語。欧州フランク族に対するアラビア語音の音訳〕
(1)明代の中国で,ポルトガル人やスペイン人を呼んだ語。
(2)ポルトガル人がもたらした大砲。

仏都

ぶっと [1] 【仏都】
仏教の盛んな都市。

仏門

ぶつもん【仏門】
(Buddhist) priesthood.→英和

仏門

ぶつもん [0] 【仏門】
仏の説いた道。仏道。

仏間

ぶつま [0] 【仏間】
仏像や位牌を安置した部屋。

仏閣

ぶっかく [0] 【仏閣】
寺の建物。また,寺院。「神社―」

仏閣

ぶっかく【仏閣】
a (Buddhist) temple.

仏陀

ぶつだ 【仏陀】
⇒ブッダ

仏陀

ぶつだ【仏陀】
Buddha.→英和

仏降ろし

ほとけおろし [4] 【仏降ろし】
東北地方で,葬送後,巫女(ミコ)を頼んで死者の口寄せをすること。みちあけ。はな寄せ。

仏音

ぶっとん 【仏音】
〔パーリ名 Buddhaghosa〕
五世紀頃の南方仏教の僧。スリランカの大寺(マハービハーラ)を中心に仏典注釈をパーリ語に翻訳再構成した。

仏頂

ぶっちょう [0] 【仏頂】
■一■ (名)
仏の頭の頂き。肉髻(ニツケイ)の部分。
■二■ (名・形動)[文]ナリ
無愛想な・こと(さま)。「―な顔をする」

仏頂尊

ぶっちょうそん [3] 【仏頂尊】
密教で,仏智を仏格として示した仏。転輪王の形をとる。

仏頂面

ぶっちょうづら【仏頂面】
a sullen face.〜をする look sullen.

仏頂面

ぶっちょうづら [0] 【仏頂面】
〔仏頂尊の恐ろしい面相によるとも,不承面(フシヨウヅラ)の転ともいう〕
無愛想な顔。不機嫌な顔。ふくれっつら。「―をする」

仏頂顔

ぶっちょうがお [0] 【仏頂顔】
「仏頂面」に同じ。

仏領

ふつりょう [0] 【仏領】
フランス領。

仏領インドシナ

ふつりょうインドシナ 【仏領―】
「フランス領インドシナ」の略。

仏頭

ぶっとう [0] 【仏頭】
仏または仏像の頭部。

仏顔

ほとけがお [0][3] 【仏顔】
(1)仏のような柔和で慈悲深い顔。
(2)死者の顔。「明けて見せたる―/浄瑠璃・井筒業平」

仏願

ぶつがん [0] 【仏願】
一切衆生を救おうとする仏の誓願。

仏餉

ぶっしょう [0] 【仏餉・仏聖】
仏前に供える米飯。仏供。「常灯・―なども絶えずして/今昔 28」

仏餉田

ぶっしょうでん [3] 【仏餉田・仏聖田】
仏餉とする米をとる田。

仏餉袋

ぶっしょうぶくろ [5] 【仏餉袋・仏聖袋】
仏餉とする米を入れて檀家から寺へ持って行く袋。

仏骨

ぶっこつ [0] 【仏骨】
釈迦の遺骨。仏舎利(ブツシヤリ)。

仏龕

ぶつがん [0] 【仏龕】
仏像などを安置する厨子(ズシ)。

仔猫

こねこ [2] 【小猫・子猫・仔猫】
(1)小さい猫。
(2)猫の子。[季]春。《寵愛の―の鈴の鳴り通し/虚子》

仔細

しさい [0][1] 【子細・仔細】 (名・形動)
(1)細かなこと。くわしいこと。また,そのさま。「―に検証する」「勘次は…―に事の顛末を打ち明けた/土(節)」
(2)物事のくわしい事情。わけ。「―を話す」「―ありげな様子」
(3)さしつかえ。不都合なこと。異議。「その処置で―あるまい」「既に詔命を下さる。―を申すところなし/平家 1」

仔細らしい

しさいらし・い [5] 【子細らしい・仔細らしい】 (形)[文]シク しさいら・し
(1)何かわけがあるらしい。「ホツブスと,久敷(ヒサシイ)間だ―・く話しをしてゐました/小公子(賤子)」
(2)物事を心得ているようすだ。もったいぶっている。「物に念を入るべき事と―・しき親仁の申しき/浮世草子・五人女 1」

仔細者

しさいもの 【仔細者】
わけのあるらしい者。一癖ある者。変わり者。「この亭主―にて/浮世草子・一代女 5」

仔虫

しちゅう [0] 【仔虫】
昆虫が孵化(フカ)して,まだ成虫に変態していないもの。幼虫。こむし。

仔馬

こうま [0] 【小馬・子馬・仔馬】
(1)小さい馬。
(2)馬の子。[季]春。《牧草に馬も―も鼻うめて/虚子》

仔魚

しぎょ [1] 【仔魚】
魚の幼生。孵化(フカ)して以後,すべてのひれが完成するまでをいう。

し [1] 【仕】
つかえること。つとめ。

仕(ツカマツ)り候(ソウロウ)

仕(ツカマツ)り候(ソウロウ)
候文などで,「いたします」「いたしました」の意の丁寧な言い方。

仕う奉り人

つこうまつりびと ツカウマツリ― 【仕う奉り人】
奉公人。「なべての―/源氏(常夏)」

仕え

つかえ ツカヘ [0] 【仕え】
仕えること。仕官。奉公。「宮―」

仕える

つかえる【仕える】
serve;→英和
work under;wait on.

仕える

つか・える ツカヘル [3][0] 【仕える】 (動ア下一)[文]ハ下二 つか・ふ
(1)目上の人などのそばにいて奉仕する。「神に―・える」「国王に―・える」「父母に―・える」
(2)公的な機関に勤めて,その仕事に従事する。仕官する。「公に―・ふる人ともなくて籠り侍れば/源氏(行幸)」

仕ふ

つか・う ツカフ 【仕ふ】 (動ハ下二)
⇒つかえる

仕への丁

つかえのよぼろ ツカヘ― 【仕への丁】
⇒じちょう(仕丁)

仕へ人

つかえびと ツカヘ― 【仕へ人】
仕える人。奉公人。「此の殿に男女の―其の員(カズ)侍りしかども/今昔 24」

仕へ奉る

つかえまつ・る ツカヘ― 【仕へ奉る】 (動ラ四)
〔「仕ふ」に動詞「まつる(奉)」の付いた語〕
「仕える」の謙譲語。仕える対象に対する敬意を表す。
(1)(目上の人に)お仕え申し上げる。「島山に照れる橘うずに刺し―・るは卿大夫(マエツキミ)たち/万葉 4276」
(2)目上の人のために,あるいはその命により何かをする,作るなどの意を表す。お作り申し上げる。「城上の宮に大殿を―・りて/万葉 3326」

仕る

つかまつ・る [4] 【仕る】 (動ラ五[四])
〔「つかうまつる」の転〕
(1)「する」「行う」の謙譲語。現代語では,やや格式ばった言い方として用いられる。いたす。「いえ,どう―・りまして」「あやまちは,やすき所になりて,必ず―・る事に候/徒然 109」
(2)「仕える」の謙譲語。お仕え申し上げる。「堀河の左大臣殿は御社まで―・らせ給ひて/大鏡(昔物語)」
(3)(補助動詞)
主に動作性の漢語名詞や動詞の連用形に付いて,謙譲の意を表す。(ご)…申し上げる。いたします。「承知―・った」「失礼―・ります」

仕る

つこうまつ・る ツカウ― 【仕る】 (動ラ四)
〔「つかへまつる」の転〕
(1)「仕える」の謙譲語。お仕え申し上げる。「むかし,二条の后に―・る男ありけり/伊勢 95」
(2)「する」「作る」「行う」などの謙譲語。「たえて宮づかへ―・るべくもあらず/竹取」
(3)(補助動詞)
動詞の連用形の下に付いて,その動作をしてさしあげるという意を表す。「御乳母たちだに,心にまかせたる事,ひきいだし―・るな/源氏(澪標)」

仕丁

しちょう [0] 【仕丁】
⇒じちょう(仕丁)

仕丁

じちょう [0] 【仕丁】
〔「しちょう」「してい」とも〕
(1)律令制で,五〇戸につき二人ずつ選ばれ,三年間中央官庁および親王家・大臣家などの雑役に服した者。一人は立丁(リツテイ)といって実働に当たり,直丁(ジキチヨウ)と駆使丁(クシチヨウ)との別があった。もう一人は廝丁(シチヨウ)といい,立丁のために煮炊きなどの用をした。つかえのよぼろ。
(2)平安時代以降,貴族などに使われ雑役に従事した者。下僕。
(3)江戸時代,大臣・大将・将軍家などの奥方の所で輿舁(コシカキ)その他に従事した者。

仕丁

してい [0] 【仕丁】
⇒じちょう(仕丁)

仕上がり

しあがり [0] 【仕上(が)り】
仕上がること。また,その結果。「―が遅れる」「すばらしい―」

仕上がり

しあがり【仕上がり】
[完成]finish;→英和
completion;the result (結果).→英和

仕上がる

しあがる【仕上がる】
be finished[ready].→英和
仕上がった finished;completed.

仕上がる

しあが・る [3] 【仕上(が)る】 (動ラ五[四])
仕事が完了する。物事ができあがる。「注文の洋服が―・った」

仕上げ

しあげ [0] 【仕上げ】
(1)仕上げること。また,その結果。できあがり。「―がいい」
(2)仕事の最後の工程。「―の段階に入る」
(3)人の死後,仏事供養をすませて一段落つけ生業に戻るための行事。「七日の―,八日目より蔀門口をあけて/浮世草子・永代蔵 1」

仕上げ

しあげ【仕上げ】
finish;→英和
completion; <give> finishing touches (最後の).〜のすまぬ unfinished.→英和
‖仕上工 a finisher.

仕上げる

しあ・げる [3] 【仕上げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 しあ・ぐ
(1)物事を完成させる。すっかり終わらせる。「宿題を―・げる」「立派な跡取が大学校―・げて帰るに/青春(風葉)」
(2)前よりよくする。特に次第に立派にして財産を築く。「一代で―・げた人」「御身もずんと女房を―・げたり/浄瑠璃・出世景清」

仕上げる

しあげる【仕上げる】
finish;→英和
complete;→英和
get through <with> .

仕上げ代

しあげしろ [0] 【仕上(げ)代】
仕上げの研磨のときに減るのを見込んで,完成時の寸法より少し大きめに付加しておく部分。見込み代。

仕上げ彫り

しあげぼり [0] 【仕上(げ)彫り】
下彫りしたものに仕上げのために施す細密な彫刻。

仕上げ砥

しあげと [3] 【仕上げ砥】
刃物をとぐとき,最後に用いるきめの細かい砥石。あわせど。

仕上げ鉋

しあげかんな [4] 【仕上げ鉋】
木材を削る時,最後に表面を仕上げるために用いる鋭利で薄い刃の鉋。上仕工(ジヨウシコ)。

仕上り

しあがり [0] 【仕上(が)り】
仕上がること。また,その結果。「―が遅れる」「すばらしい―」

仕上る

しあが・る [3] 【仕上(が)る】 (動ラ五[四])
仕事が完了する。物事ができあがる。「注文の洋服が―・った」

仕上代

しあげしろ [0] 【仕上(げ)代】
仕上げの研磨のときに減るのを見込んで,完成時の寸法より少し大きめに付加しておく部分。見込み代。

仕上彫り

しあげぼり [0] 【仕上(げ)彫り】
下彫りしたものに仕上げのために施す細密な彫刻。

仕事

しごと [0] 【仕事】
〔動詞「する」の連用形「し」に「こと(事)」の付いた語。「仕」は当て字〕
(1)するべきこと。しなければならないこと。「台所の―」「―が片付く」「―に取りかかる」
(2)生計を立てるために従事する勤め。職業。「お―は何ですか」「―を探している」
(3)〔物〕 物体が力の作用のもとに移動するとき,移動方向の力の成分と移動距離の積で表される量。物体が仕事をされると,それだけ運動エネルギーが増加する。
(4)裁縫。針仕事。「お隅が一人奥で―をしてゐる/真景累ヶ淵(円朝)」
(5)しわざ。所業。「あの連中の―だといふのだがね/義血侠血(鏡花)」

仕事

しごと【仕事】
work;→英和
business;→英和
a task;→英和
[職]a job;→英和
employment;an occupation;→英和
a vocation.→英和
〜がない have nothing to do;be out of job.〜に追われる be pressed with business.〜にかかる set to work.〜を捜す seek for employment;hunt (for) work.〜をする (do one's) work;→英和
labor.→英和
〜を休む take a day off.‖仕事着 working[workaday]clothes;overalls[a blouse](工場の).仕事場 one's place of work;a workshop.仕事日 a workday.

仕事の原理

しごとのげんり 【仕事の原理】
物体に仕事をする場合,必要な仕事量はどんな道具を用いても変わらない,という力学上の原理。

仕事先

しごとさき [0] 【仕事先】
仕事をしている場所。勤務先。

仕事唄

しごとうた [3] 【仕事唄】
民謡分類上の名称。仕事をするとき,単純作業に飽きないように,また大勢の人の動作をそろえたり力を出させたりするためにうたわれる唄。労作唄。作業唄。

仕事場

しごとば [0] 【仕事場】
仕事をする場所。

仕事始め

しごとはじめ [4] 【仕事始め】
新年になって初めて仕事をすること。事始め。仕初め。[季]新年。

仕事師

しごとし [3] 【仕事師】
(1)土木や建築工事などに従う労働者。鳶(トビ)の者。
(2)よく事業を計画・運営する人。やりて。

仕事柄

しごとがら [0] 【仕事柄】
■一■ (名)
仕事に直接関係したこと。職業柄。「―とはいえ目が疲れる」
■二■ (副)
仕事の性質上。職業柄。「―出張することが多い」

仕事率

しごとりつ [3] 【仕事率】
〔物〕 単位時間当たりの仕事。単位としてワット(W)や馬力(HP)が用いられる。工率。

仕事着

しごとぎ [3][0] 【仕事着】
仕事をするときに着る衣服。

仕事算

しごとざん [3] 【仕事算】
仕事を主題とした算術の応用問題。「ある仕事を仕上げるのに A は八日間,B は六日間かかる。二人共同ですれば何日間で仕上がるか」というような問題。

仕事箱

しごとばこ [3] 【仕事箱】
仕事に必要な道具類を入れるための箱。大工道具箱・針箱など。

仕事給

しごときゅう [3] 【仕事給】
職務や職務遂行能力など仕事の要素に対応して決められる賃金。職務給・職能給・職種給など。
→生活給

仕事量

しごとりょう [3] 【仕事量】
(1)仕事の量。
(2)「仕事(シゴト){(3)}」に同じ。

仕事関数

しごとかんすう [4] 【仕事関数】
物質内部にある電子を外へ出すのに必要な最小エネルギー。金属では数エレクトロンボルト程度。

仕事高払い

しごとだかばらい [6] 【仕事高払い】
⇒出来高(デキダカ)払(バラ)い

仕付く

しつ・く 【仕付く】
■一■ (動カ四)
何度もやってなれている。しなれる。「犬防(イヌフセギ)に簾さらさらとうちかくる,いみじう―・きたり/枕草子 120」
■二■ (動カ下二)
⇒しつける

仕付け

しつけ [0] 【仕付け・躾】
(1)(「躾」はからだを美しく飾る意の国字)子供などに礼儀作法を教えて身につけさせること。また,身についた礼儀作法。《躾》「―の厳しい家庭」「店員の―が悪い」
(2)本縫いを正確に,きれいにするためにあらかじめざっと縫い合わせておくこと。また,出来上がった衣服の形が崩れないように,折り目などを縫って押さえておくこと。「―をかける」
(3)作物を植え付けること。特に,田植え。《仕付》「―休み」

仕付け

しつけ【仕付け】
[着物の]tacking;basting.〜をかける baste;→英和
tack.→英和
‖仕付け糸 a basting thread.

仕付ける

しつける【仕付ける】
get[be]accustomed <to doing> .⇒慣れる.

仕付ける

しつ・ける [3] 【仕付ける・躾ける】 (動カ下一)[文]カ下二 しつ・く
(1)日常やりなれている。しなれている。やりつける。「―・けない事をして腰が痛い」
(2)技芸・作法などを教えて身につけさせる。「厳しく―・ける」「よく―・けてこし事なれば,少しおぼえ候/宇治拾遺 5」
(3)仕付け{(2)}をする。「白糸で―・ける」
(4)準備をととのえる。
 (ア)支度をすませる。こしらえる。「轡に面懸(オモガイ)手縄を―・けて/雑兵物語」
 (イ)作物を植え付ける。特に,田植えをする。
(5)子供や奉公人を,嫁入りさせる,奉公に出す,独立させるなどして,落ち着いた状態にする。「敷銀千枚づつ付けて聟(ムコ)は願ひのままのところへ―・けられしに/浮世草子・織留 5」
(6)やっつける。「千代歳さまに―・けられて無念な,敵取つて下んせ/浄瑠璃・冥途の飛脚(中)」

仕付け時

しつけどき [0] 【仕付け時】
田植えの時期。

仕付け糸

しつけいと [4] 【仕付け糸】
仕付けをかけるのに用いる糸。

仕付け苧

しつけそ [3] 【仕付け苧】
衣服の仕付けに用いる麻糸。

仕付け銀

しつけぎん 【仕付け銀】
子供などの身を処させるのに必要な金。特に,教育のための金。「子供を―まで取て置き/浮世草子・永代蔵 6」

仕似す

しに・す 【仕似す】 (動サ下二)
(1)まねてする。似せようと努める。「かやうの万物の品々をよく―・せたらんは/風姿花伝」
(2)父祖の業を引き継いで守る。「譲状にて家督請取り―・せおかれし商売/浮世草子・永代蔵 4」

仕儀

しぎ [1] 【仕儀】
事のなりゆき。ありさま。事情。特に,思わしくないことについていう。「かような―にあいなり…」「野辺の送りも出来かぬる―なるに/いさなとり(露伴)」

仕入れ

しいれ [0] 【仕入れ】
(1)商品・原材料などを仕入れること。「―帳」
(2)しこむこと。訓練すること。「元来女郎と野郎は凡夫の生いたちの―から違ふた物なり/浮世草子・禁短気」

仕入れ

しいれ【仕入れ】
stocking;→英和
buying in.〜る lay in;stock <goods> .→英和
〜てある have a <large> stock <of> .‖仕入値 the cost price.

仕入れる

しい・れる [3] 【仕入れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 しい・る
(1)販売のための商品や製造・加工のための原料を買いこむ。「問屋から―・れる」
(2)物事を自分のものとして取りいれる。「新しい情報を―・れる」
(3)訓練する。しこむ。「長崎水右衛門が―・れたる鼠づかひの藤兵衛/浮世草子・胸算用 1」

仕入れ先

しいれさき [0] 【仕入れ先】
商品・原材料などの仕入れをする相手方。

仕入れ物

しいれもの [0] 【仕入れ物】
(1)仕入れた品物。
(2)出来合いの品。既製品。

仕兼ねない

しかねない【仕兼ねない】
make no scruple of doing;be capable of any <crime> .

仕兼ねる

しかねる【仕兼ねる】
cannot <do> ;→英和
be unable <to do> ;hesitate <to do> (ためらう).→英和

仕出かす

しでか・す [3] 【仕出かす・為出来す】 (動サ五[四])
(1)してしまう。やってのける。困ったことを引き起こす場合に使う。「大それたことを―・す」
(2)見事に作り出す。「次第に思ひ入をはづさず,金銀を―・し/浮世草子・新永代蔵」

仕出かす

しでかす【仕出かす】
⇒為(す)る.

仕出し

しだし [0] 【仕出し】
(1)注文により,料理・弁当を作って届けること。また,その料理。出前。
(2)演劇で,通行人・群衆など,ごく軽い役。また,その役で出演する下級の俳優。
(3)工夫や趣向をこらすこと。新案。「さもなき調度のたぐひ,是は―の風流なり/鶉衣」「大晦日(オオツゴモリ)の夜のお祖母(ババ)を返せは我等が―/浮世草子・胸算用 5」
(4)装いをこらすこと。おしゃれ。おめかし。「都の呉服店(ゴフクダナ)の奥さまといはるる程の人,みな遊女に取り違へる―なり/浮世草子・胸算用 2」
(5)財産を作り出すこと。「是らは近代の出来商人三十年此かたの―なり/浮世草子・永代蔵 6」

仕出しをする

しだし【仕出しをする】
supply dishes to order.仕出し屋 a caterer (人);→英和
a caterer's (shop).

仕出し屋

しだしや [0] 【仕出し屋】
料理や弁当などの仕出しをする家。また,その人。

仕出し弁当

しだしべんとう [4] 【仕出し弁当】
料理屋・仕出し屋などに注文して作らせた弁当。

仕出す

しだ・す [2] 【仕出す・為出す】 (動サ五[四])
(1)物事をし始める。とりかかる。
(2)料理を作って注文先に届ける。仕出しをする。「料理は必ず青柳から―・した/渋江抽斎(鴎外)」
(3)作り出す。考え出す。創始する。「安部川紙子に縮緬(チリメン)を―・し/浮世草子・永代蔵 3」
(4)財産を作り上げる。かせぎだす。「多助が身代を―・しますには/塩原多助一代記(円朝)」
(5)やってのける。しでかす。「なぜかあの人はああいふ酷(ヒド)い事をしても―・したねえ/真景累ヶ淵(円朝)」

仕分

しわけ【仕分】
classification;→英和
assortment.→英和
〜する divide;→英和
classify;→英和
(as)sort;→英和
journalize (簿記).‖仕分帳 a journal.

仕分け

しわけ [0] 【仕分け・仕訳】 (名)スル
(1)物事をするに際しての区分。「公務と私事との―をつける」
(2)品物などを分類,整理すること。「在庫を―する」
(3)簿記で,貸方・借方を区別して書き込むこと。

仕分ける

しわ・ける [3] 【仕分ける・仕訳ける】 (動カ下一)[文]カ下二 しわ・く
(1)物事を分類・整理する。「荷物を―・ける」
(2)商家で,のれん分けをする。分家させる。「弟を別家に―・けて/浮世草子・永代蔵 3」
(3)区別して行う。また演じ分ける。「物まねばかりを―・けたるを至極と心得て/花鏡」

仕切り

しきり【仕切り】
(1) (a) partition;→英和
(a) division;→英和
a boundary.→英和
〜をする partition.(2)[相撲の]toeing the mark.→英和
‖仕切壁 a partition wall.仕切直し toeing the mark again.

仕切り

しきり [0] 【仕切り】
(1)しきること。へだてを設けること。また,そのへだて。「部屋の―」
(2)取引・帳簿などをある時点で区切って締めること。決算すること。
(3)相撲で,土俵上の両力士が互いに呼吸を合わせながら立ち合いの身構えをすること。
(4)取引所を通さないで,証券業者が顧客と株の売買を行うこと。現在は禁止されている。仕切り売買。
(5)「仕切り金」の略。「親父が塩梅(アンベイ)が悪りいので,手前往つて―を取つて来うと云ふので/塩原多助一代記(円朝)」

仕切り値段

しきりねだん [4] 【仕切り値段】
(1)売買の成立した値段。
(2)清算取引で,建て玉(ギヨク)の転売や買い戻しをして建て玉を整理する際の値段。

仕切り場

しきりば [0] 【仕切り場】
(1)仕切り屋の作業場。廃品を取引したり整理したりする所。
(2)江戸時代から明治にかけて,芝居小屋の鼠木戸の側にあって,金主・帳元・会計方などが詰め,一切の会計を扱った所。また,そこに詰めている手代をもいう。

仕切り売買

しきりばいかい [4] 【仕切り売買】
取引所を通さないで,証券業者が顧客の株の売買を行うこと。証券取引法上,禁止されている。
→売買(バイカイ)

仕切り屋

しきりや [0] 【仕切り屋】
廃品回収業者が集めた廃品を種類ごとに仕分けて売り払う職業。また,その人。

仕切り帳

しきりちょう [0] 【仕切り帳】
取引の決算をする帳簿。

仕切り板

しきりいた [4] 【仕切り板】
(1)間をへだてる板。
(2)船体の動揺による荷物の移動を防ぐため,船倉内に船体の中心線に沿って設ける板。

仕切り枡

しきります [3] 【仕切り枡】
相撲・劇場などの枡席。

仕切り状

しきりじょう [0][3] 【仕切り状】
「送り状」に同じ。

仕切り直し

しきりなおし [0][4] 【仕切り直し】
相撲の立ち合いで,両力士の呼吸が合わないで,仕切りをやり直すこと。

仕切り線

しきりせん [0] 【仕切り線】
相撲で,仕切りの手をおろす位置の目安となる線。その線より前に手をおろしてはならない。

仕切り違い棚

しきりちがいだな [5] 【仕切り違い棚】
床脇棚の一。上下一組二枚の違い棚を一本の束(ツカ)で支えるように作ったもの。

仕切り金

しきりきん [0] 【仕切り金】
取引の決算で,買い手が売り手に支払う代金。仕切り銀。しきりがね。しきり。

仕切る

しき・る [2] 【仕切る】 (動ラ五[四])
(1)隔てを設けていくつかの部分に分ける。「カーテンで部屋を―・る」
(2)物事を適切に処理する。とりしきる。「長門守が―・つてお詫びとこそ聞いたれ/桐一葉(逍遥)」
(3)取引の決算をする。「算用はけふ残らず―・つて/浄瑠璃・氷の朔日(上)」
(4)さえぎる。ふさぐ。「ミチヲ―・ル/日葡」
(5)相撲で,力士が仕切り{(3)}をする。「両力士が―・る」
[可能] しきれる

仕初

しぞめ [0] 【仕初(め)・為初(め)】
(1)はじめて物事をすること。てはじめ。
(2)「仕事始(シゴトハジ)め」に同じ。
(3)江戸時代,正月元日に,歌舞伎で行なった儀式。翁渡(オキナワタシ)を行い,座頭(ザガシラ)が春狂言の名題や役を発表する巻触(マキブ)れ,子役の踊り初めのあと一同で手打ちをする。《仕初》

仕初む

しそ・む 【仕初む・為初む】 (動マ下二)
し始める。「むつかしき事も,―・めてけるかな/源氏(手習)」

仕初め

しぞめ [0] 【仕初(め)・為初(め)】
(1)はじめて物事をすること。てはじめ。
(2)「仕事始(シゴトハジ)め」に同じ。
(3)江戸時代,正月元日に,歌舞伎で行なった儀式。翁渡(オキナワタシ)を行い,座頭(ザガシラ)が春狂言の名題や役を発表する巻触(マキブ)れ,子役の踊り初めのあと一同で手打ちをする。《仕初》

仕勝ち

しがち [3] 【仕勝ち】 (形動)[文]ナリ
とかくそうする傾向になりやすいさま。「あわてると,間違いを―だ」

仕勝手

しがって [2] 【仕勝手】
物事をするときの,やりぐあい。「―がいい」

仕口

しくち [0] 【仕口】
〔「しぐち」とも〕
二つの木材を直角あるいは斜めに接合する方法。また,その部分。接合するために切り刻んだ枘(ホゾ)などをいうこともある。
→継ぎ手
仕口[図]

仕合

しあい [0] 【試合・仕合】 (名)スル
〔「為(シ)合い」の意で,「試」「仕」は当て字〕
武芸・スポーツなどで,力の優劣を競い合うこと。「―した結果,二対一で負けた」「泥―」

仕合せ

しあわせ [0] 【幸せ・仕合(わ)せ・倖せ】 (名・形動)[文]ナリ
(1)めぐりあわせがよい・こと(さま)。幸運。幸福。「友人の―を祈る」「―な生涯」
(2)めぐりあわせ。運命。「我はそも,何時ぞやも言ふ如く,―も悪ければ/仮名草子・竹斎」
(3)ことの次第。始末。「無念ながらも長らへて,さて只今の―なり/浄瑠璃・出世景清」

仕合せ

しあわせ【仕合せ】
(good) fortune[luck];→英和
happiness.→英和
〜な(ことに) fortunate(ly);→英和
happy(-ily);→英和
lucky(-ily).→英和
⇒幸福.

仕合せ者

しあわせもの [0] 【幸せ者・仕合(わ)せ者】
運のよい人。果報者。

仕合はせ吉し

しあわせよし [4] 【仕合はせ吉し】
馬の腹当てに丸の中に「仕合」「吉」などと文字を染めぬいたもの。「―の旅双六里/浄瑠璃・丹波与作(上)」

仕合わせ

しあわせ [0] 【幸せ・仕合(わ)せ・倖せ】 (名・形動)[文]ナリ
(1)めぐりあわせがよい・こと(さま)。幸運。幸福。「友人の―を祈る」「―な生涯」
(2)めぐりあわせ。運命。「我はそも,何時ぞやも言ふ如く,―も悪ければ/仮名草子・竹斎」
(3)ことの次第。始末。「無念ながらも長らへて,さて只今の―なり/浄瑠璃・出世景清」

仕合わせ者

しあわせもの [0] 【幸せ者・仕合(わ)せ者】
運のよい人。果報者。

仕向け

しむけ [0] 【仕向け】
(1)商品などを先方へ送ること。発送。
(2)人に対する扱い。待遇。「どうも斯の校長の―が変つた。妙に冷淡(シラジラ)しく成つた/破戒(藤村)」

仕向ける

しむ・ける [3] 【仕向ける】 (動カ下一)[文]カ下二 しむ・く
(1)ある動作・行動をするよう,働きかける。「進んで本を読むように―・ける」
(2)人に対して,ある態度で接する。「物質的に女房に―・ける事がこれ迄と変らぬにしても/雁(鴎外)」
(3)商品などを,先方に発送する。

仕向ける

しむける【仕向ける】
induce[urge] <a person to do> .→英和

仕向け口

しむけぐち [0][3] 【仕向け口】
為替,または勘定を起こす側の勘定科目。

仕向け地

しむけち [3] 【仕向け地】
商品・貨物などの送り先。送付地。

仕埒

しらち 【為埒・仕埒】
あと始末。あとかたづけ。処置。

仕女

しじょ [1] 【仕女】
(1)古代の労役の一つで,女性を裁縫などに従事させたもの。女丁。仕女丁。
(2)女の召し使い。

仕学

しがく [1] 【仕学】
実務才能と学究能力。「―並び長ず」

仕官

しかん [1][2] 【仕官】 (名)スル
(1)官に仕えること。役人になること。「太政官(ダジヨウカン)に―する」
(2)浪人中の武士が召し抱えられて大名などに仕えること。

仕度

したく [0] 【支度・仕度】 (名)スル
(1)準備すること。用意すること。「食事の―をする」
(2)外出などのために服装を整えること。身支度。「旅―」
(3)食事をすること。「これから精養軒で―をしようと/うづまき(敏)」
(4)あらかじめ見積もること。計算すること。「石つくりの御子は心の―ある人にて/竹取」

仕懸

しかけ [0] 【仕掛(け)・仕懸(け)】
(1)やりかけであること。「―の仕事」
(2)他に対して働きかけること。しかけること。「相手の―を待つ」
(3)物事をある目的に合わせて,作りこしらえること。
 (ア)装置。からくり。しくみ。「種も―もございません」「最後でどんでん返しになる―の映画」
 (イ)釣りで,目的とする魚に応じて幹糸(ミキイト)・鉤素(ハリス)・釣り針・おもりなどを組み合わせて仕立てたもの。
 (ウ)「仕掛け花火」の略。
(4)打掛・掻取(カイドリ)の称。「この―を斯う着なましてね/人情本・梅美婦禰 5」
(5)やり方。かけひき。「両人共に此善吉―を見ならへ/浮世草子・一代男 4」
(6)ごまかし。「銭は―でやりました/浄瑠璃・堀川波鼓(中)」
(7)用意。準備。特に食事などの用意。「朝の―をしねえぢやあならねえ/人情本・英対暖語」

仕懸かり

しかかり [0] 【仕掛(か)り・仕懸(か)り】
(1)仕事のし始め。とりかかり。
(2)仕事の途中であること。

仕懸かる

しかか・る [3] 【仕掛(か)る・仕懸(か)る】 (動ラ五[四])
(1)し始める。とりかかる。「外出の支度を―・る」
(2)仕事の途中である。「―・った仕事」

仕懸け

しかけ [0] 【仕掛(け)・仕懸(け)】
(1)やりかけであること。「―の仕事」
(2)他に対して働きかけること。しかけること。「相手の―を待つ」
(3)物事をある目的に合わせて,作りこしらえること。
 (ア)装置。からくり。しくみ。「種も―もございません」「最後でどんでん返しになる―の映画」
 (イ)釣りで,目的とする魚に応じて幹糸(ミキイト)・鉤素(ハリス)・釣り針・おもりなどを組み合わせて仕立てたもの。
 (ウ)「仕掛け花火」の略。
(4)打掛・掻取(カイドリ)の称。「この―を斯う着なましてね/人情本・梅美婦禰 5」
(5)やり方。かけひき。「両人共に此善吉―を見ならへ/浮世草子・一代男 4」
(6)ごまかし。「銭は―でやりました/浄瑠璃・堀川波鼓(中)」
(7)用意。準備。特に食事などの用意。「朝の―をしねえぢやあならねえ/人情本・英対暖語」

仕懸り

しかかり [0] 【仕掛(か)り・仕懸(か)り】
(1)仕事のし始め。とりかかり。
(2)仕事の途中であること。

仕懸る

しかか・る [3] 【仕掛(か)る・仕懸(か)る】 (動ラ五[四])
(1)し始める。とりかかる。「外出の支度を―・る」
(2)仕事の途中である。「―・った仕事」

仕手

して【仕手】
(1)[能の] <play> the chief[first]player;a protagonist.→英和
(2)[仕手株]speculative stocks.

仕手

して 【仕手・為手】
(1) [0]
何かをする人。「仕事の―を求める」
(2) [2][0]
(普通「シテ」と書く)
 (ア)能の主役。中入りのある複式能では,前場のものを前ジテ,後場のものを後(ノチ)ジテという。
→わき
→つれ

 (イ)狂言の主役。オモ。
→あど
(3) [0]
株式取引で,投機を目的として大量の売買をする人。「―株」「―戦」

仕手戦

してせん [0] 【仕手戦】
株式取引で,ある銘柄をめぐって大量の売買が行われ,売り方と買い方が相争うこと。

仕手方

してかた [0] 【仕手方】
能で,シテ役を務める能楽師。観世・金春(コンパル)・宝生・金剛・喜多の五流がある。シテのほか,ツレ・子方・地謡・後見を務める。
〔普通「シテ方」と書く〕
→脇方
→三役

仕手柱

してばしら [3] 【仕手柱】
能舞台で,舞台が橋懸かりとつながる所にある柱。シテが,演技の初めと終わりにこの近くに立つことからいう。
→能舞台

仕手株

してかぶ [0][2] 【仕手株】
仕手{(3)}による投機的な大量売買の対象となる株式。値動きが大きく,売買回転率が高い。

仕手連れ

してづれ [0] 【仕手連れ】
〔「してつれ」とも〕
能・狂言でシテに連れ添う役。
〔普通「シテヅレ」と書く〕

仕打ち

しうち【仕打ち】
(a) <bad> treatment (扱い);→英和
[行為]conduct;→英和
an action.→英和

仕打ち

しうち [0] 【仕打ち】
(1)他人に対する振る舞い。人の取り扱い方。多く悪い意味に使う。「ひどい―を受ける」
(2)俳優の舞台でのしぐさ。
(3)京阪の歌舞伎界で,興行主の称。

仕振り

しぶり [0] 【仕振り・為振り】
物事をするようす。仕方。「てきぱきとした仕事の―だ」

仕掛

しかけ [0] 【仕掛(け)・仕懸(け)】
(1)やりかけであること。「―の仕事」
(2)他に対して働きかけること。しかけること。「相手の―を待つ」
(3)物事をある目的に合わせて,作りこしらえること。
 (ア)装置。からくり。しくみ。「種も―もございません」「最後でどんでん返しになる―の映画」
 (イ)釣りで,目的とする魚に応じて幹糸(ミキイト)・鉤素(ハリス)・釣り針・おもりなどを組み合わせて仕立てたもの。
 (ウ)「仕掛け花火」の略。
(4)打掛・掻取(カイドリ)の称。「この―を斯う着なましてね/人情本・梅美婦禰 5」
(5)やり方。かけひき。「両人共に此善吉―を見ならへ/浮世草子・一代男 4」
(6)ごまかし。「銭は―でやりました/浄瑠璃・堀川波鼓(中)」
(7)用意。準備。特に食事などの用意。「朝の―をしねえぢやあならねえ/人情本・英対暖語」

仕掛

しかけ【仕掛】
<make> a contrivance[device];a mechanism;→英和
a scale (規模).→英和
‖仕掛花火 set fireworks.大仕掛(に) (on) a large scale.電気(バネ)仕掛 an electric (a spring) device.

仕掛かり

しかかり [0] 【仕掛(か)り・仕懸(か)り】
(1)仕事のし始め。とりかかり。
(2)仕事の途中であること。

仕掛かり品

しかかりひん [0] 【仕掛(か)り品】
製造中でまだ完成していない物品。仕掛け品。

仕掛かる

しかか・る [3] 【仕掛(か)る・仕懸(か)る】 (動ラ五[四])
(1)し始める。とりかかる。「外出の支度を―・る」
(2)仕事の途中である。「―・った仕事」

仕掛け

しかけ [0] 【仕掛(け)・仕懸(け)】
(1)やりかけであること。「―の仕事」
(2)他に対して働きかけること。しかけること。「相手の―を待つ」
(3)物事をある目的に合わせて,作りこしらえること。
 (ア)装置。からくり。しくみ。「種も―もございません」「最後でどんでん返しになる―の映画」
 (イ)釣りで,目的とする魚に応じて幹糸(ミキイト)・鉤素(ハリス)・釣り針・おもりなどを組み合わせて仕立てたもの。
 (ウ)「仕掛け花火」の略。
(4)打掛・掻取(カイドリ)の称。「この―を斯う着なましてね/人情本・梅美婦禰 5」
(5)やり方。かけひき。「両人共に此善吉―を見ならへ/浮世草子・一代男 4」
(6)ごまかし。「銭は―でやりました/浄瑠璃・堀川波鼓(中)」
(7)用意。準備。特に食事などの用意。「朝の―をしねえぢやあならねえ/人情本・英対暖語」

仕掛ける

しか・ける [3] 【仕掛ける】 (動カ下一)[文]カ下二 しか・く
(1)他人に対して,自分の方から積極的に動作・作用を向ける。攻勢に出る。「喧嘩(ケンカ)を―・ける」「うしをくひてゐるきやくにはなしを―・ける/安愚楽鍋(魯文)」
(2)装置を取り付ける。また,装置をセットする。しかけをする。「目覚まし時計を―・ける」「わなを―・ける」
(3)し始める。また,ある動作を始めてその途中である。「挨拶を―・けて気付いた」
(4)煮たきするために,鍋(ナベ)・釜(カマ)などを火にかける。また,その準備をしておく。「ご飯を―・ける」「是からおかゆを―・けう/浄瑠璃・先代萩」
(5)浴びせる。注ぎかける。ひっかける。「烏のとびて通りけるがゑどを―・けけるを/宇治拾遺 2」
(6)押し寄せる。押しかける。「今夜は何でも家へ―・けて,引つ剥いで行かにやあなりませぬのさ/歌舞伎・都鳥廓白浪」

仕掛ける

しかける【仕掛ける】
(1) begin;→英和
start;→英和
commence;→英和
set about.(2)[挑む]challenge;→英和
fasten <a quarrel on> .→英和
(3)[取りつける]lay;→英和
set up.話を〜 speak[address oneself]to <a person> .

仕掛け品

しかけひん [0] 【仕掛(け)品】
「仕掛(シカ)かり品(ヒン)」に同じ。

仕掛け文庫

しかけぶんこ [4] 【仕掛(け)文庫】
江戸深川の遊里で,遊女の着替えなどを入れて持ち運ぶのに用いた手箱。

仕掛け物

しかけもの [0] 【仕掛(け)物】
特殊な仕掛けのしてある物。特に演劇などで,舞台効果をあげるため仕掛けのしてある大道具・小道具・衣装・鬘(カツラ)の類。

仕掛け者

しかけもの 【仕掛(け)者】
(1)たくらみをして人をだます者。「借銭の宿にも,様々の―有り。油断する事なかれ/浮世草子・永代蔵 5」
(2)色仕掛けで男をだまし,金などをとる女。「又同じ姿にて,各別の―あり/浮世草子・織留 6」

仕掛け花火

しかけはなび [4] 【仕掛(け)花火】
地上に装置をして,種々の形や文字が現れるように作った花火。しかけ。[季]秋。

仕掛り

しかかり [0] 【仕掛(か)り・仕懸(か)り】
(1)仕事のし始め。とりかかり。
(2)仕事の途中であること。

仕掛り品

しかかりひん [0] 【仕掛(か)り品】
製造中でまだ完成していない物品。仕掛け品。

仕掛る

しかか・る [3] 【仕掛(か)る・仕懸(か)る】 (動ラ五[四])
(1)し始める。とりかかる。「外出の支度を―・る」
(2)仕事の途中である。「―・った仕事」

仕掛品

しかけひん [0] 【仕掛(け)品】
「仕掛(シカ)かり品(ヒン)」に同じ。

仕掛文庫

しかけぶんこ [4] 【仕掛(け)文庫】
江戸深川の遊里で,遊女の着替えなどを入れて持ち運ぶのに用いた手箱。

仕掛物

しかけもの [0] 【仕掛(け)物】
特殊な仕掛けのしてある物。特に演劇などで,舞台効果をあげるため仕掛けのしてある大道具・小道具・衣装・鬘(カツラ)の類。

仕掛者

しかけもの 【仕掛(け)者】
(1)たくらみをして人をだます者。「借銭の宿にも,様々の―有り。油断する事なかれ/浮世草子・永代蔵 5」
(2)色仕掛けで男をだまし,金などをとる女。「又同じ姿にて,各別の―あり/浮世草子・織留 6」

仕掛花火

しかけはなび [4] 【仕掛(け)花火】
地上に装置をして,種々の形や文字が現れるように作った花火。しかけ。[季]秋。

仕損じる

しそん・じる [4] 【仕損じる・為損じる】 (動ザ上一)
〔サ変動詞「仕損ずる」の上一段化〕
「しそんずる」に同じ。

仕損ずる

しそん・ずる [4] 【仕損ずる・為損ずる】 (動サ変)[文]サ変 しそん・ず
やりそこなう。失敗する。「せいては事を―・ずる」

仕損なう

しそこな・う [4] 【仕損なう・為損なう】 (動ワ五[ハ四])
〔「しぞこなう」とも〕
失敗する。しくじる。しそんじる。「忙しくて電話を―・った」

仕損なう

しそこなう【仕損なう】
fail;→英和
make an error[a mistake];→英和
blunder.→英和

仕放題

しほうだい [2] 【仕放題】
好き勝手なことを,したいだけすること。したい放題。やりたい放題。「わがままの―をする」「―にさせておく」

仕放題をする

しほうだい【仕放題をする】
act as one pleases;have one's own way.

仕方

しかた【仕方】
a method;→英和
a way;→英和
a resource (方策);→英和
a means (手段).→英和
〜なく reluctantly;→英和
unwillingly.→英和
〜なく…する be obliged to do.〜がない cannot help <it,doing> ;have no choice <but to do> ;There is no help for it[no other choice].…したくて〜がない be anxious <to do> ;be dying <to do> .

仕方

しかた [0] 【仕方】
(1)物事をする方法。やりかた。手段。「話の―」「運転の―」
(2)振る舞い。しうち。「礼を欠く―」
(3)身振りや手まね。「五月乙女(サオトメ)に―望まんしのぶ摺(芭蕉)/雪満呂気」

仕方噺

しかたばなし [4] 【仕方話・仕方噺】
身振り・手振りをまじえた話。特に落語で,身振りの加わるもの。

仕方無い

しかたな・い [4] 【仕方無い】 (形)[文]ク しかたな・し
(1)する手段・方法がない。「―・い,あきらめよう」「そうするしか―・かった」
(2)どうにもならない。困ったものだ。「後悔しても―・い」「―・い奴だ」
(3)やむをえない。「天災だから―・い」「起こってしまったことは―・い」「電車が出てしまったので―・く歩いた」
(4)たえがたい。がまんできない。「腹が減って―・い」「いやでいやで―・い」
→仕方無し

仕方無し

しかたなし [4] 【仕方無し】
どうにもしようがないこと。やむをえないこと。「職がなく―(に)家の手伝いをしていた」

仕方能

しかたのう [3] 【仕方能】
江戸時代,社寺の境内などで能のまねを演じた見世物。

仕方舞

しかたまい [0] 【仕方舞】
ものまねの所作を主体とした舞。江戸初期には,これを表芸とした芝居が京都にあった。「大晦日(オオツゴモリ)に無用の―/浮世草子・胸算用 3」

仕方話

しかたばなし [4] 【仕方話・仕方噺】
身振り・手振りをまじえた話。特に落語で,身振りの加わるもの。

仕替える

しか・える [3][2] 【仕替える】 (動ア下一)[文]ハ下二 しか・ふ
(1)やり直す。新しく作りかえる。「机ノ足ヲ―・エル/ヘボン(三版)」「大声に叱つて,―・へる間もあらせず/あひびき(四迷)」
(2)江戸時代,遊女がつとめ先をかわる。「出る事も成らず,其上此郭へ―・へられ/歌舞伎・幼稚子敵討」

仕服

しふく [0] 【仕服・仕覆】
茶碗・茶入れなどを入れる袋。茶入れのものは名物裂(ギレ)で,茶碗のものは緞子(ドンス)・縮緬(チリメン)などで作る。

仕来り

しきたり [0] 【仕来り・為来り】
前々からそのようにしてきたこと。ならわし。慣例。「土地の―」「―に従う」

仕来り

しきたり【仕来り】
a conventional practice.⇒慣例.

仕業

しわざ [0] 【仕業】
したこと。おこない。所業。主によくないことにいう。「だれの―かわからない」

仕業

しぎょう [0] 【仕業】
機械の操作をすること。車両を運行すること。「―点検」

仕業

しわざ【仕業】
an act;→英和
one's doing;a deed.→英和
内部の者の〜 <話> an inside job.

仕様

しよう【仕様】
a method;→英和
a way;→英和
a means.→英和
〜のない good-for-nothing;worthless.‖仕様書 specifications.⇒仕方.

仕様

しよう [0] 【仕様】
〔「し」は動詞「する」の連用形から。「仕」は当て字〕
(1)やりかた。方法・手段。「返事の―が気に入らない」
(2)「仕様書」に同じ。

仕様書

しようしょ [0] 【仕様書】
〔「しようがき」とも〕
(1)やり方や,その順序を記した文書。「作業の―」
(2)建築・機械などで,注文品の内容や,図などを書いた書類。

仕様模様

しようもよう 【仕様模様】
〔「仕様」に音の似た「模様」を続けて強めた語〕
方法。手段。「かか様がござるなら,―も有らう物/浄瑠璃・神霊矢口渡」

仕様無し

しようなし [4] 【仕様無し】
とるべき手段・方法が他にはないこと。しかたがないこと。「日は暮れるし,寒いし,―に帰って来た」

仕法

しほう [0] 【仕法】
やり方。仕方。手段。「一家の―をつけなければならないんだ/今戸心中(柳浪)」

仕物

しもの 【仕物】
(1)仕事。「こりやよい―ぢやわい/歌舞伎・韓人漢文」
(2)何かの役に立つ物。「あれが能い―が有る/狂言・萩大名(虎寛本)」

仕留める

しと・める [3] 【仕留める・為留める】 (動マ下一)[文]マ下二 しと・む
討ち取る。殺す。また,比喩的に,やっつける。片付ける。「クマを―・める」「最後の打者を―・める」

仕留める

しとめる【仕留める】
kill;→英和
shoot[bring]down.

仕着せ

しきせ【仕着せ】
(a) livery.→英和

仕着せ

しきせ [0] 【仕着せ・為着せ・四季施】
(1)主人が使用人に,その季節の衣服を与えること。また,その衣服。普通は,盆・暮れの二度。おしきせ。
(2)江戸時代,幕府が諸役人に時服を与えたこと。また,その衣服。おしきせ。

仕着せ代

しきせだい [0] 【仕着せ代・四季施代】
江戸時代,衣服代として諸役人に幕府から与えた金。

仕種

しぐさ [1][0] 【仕種・仕草・為種】
(1)ある事をするときの態度や表情。また,やり方。「愛らしい―」
(2)舞台での俳優の動作や表情。所作。

仕種

しぐさ【仕種】
acting;→英和
action;→英和
gestures (身振り).

仕立

したて【仕立】
cut;→英和
tailoring.→英和
〜おろしの newly-made;brand-new.〜の良(悪)い be well-(ill-)cut.〜がじょうずだ be a good tailor.‖仕立賃 sewing charges.仕立屋 a tailor;a dressmaker (婦人物).

仕立つ

した・つ 【仕立つ】
■一■ (動タ四)
着物を作る。仕立てる。「みな装束―・ちて/枕草子 90」
■二■ (動タ下二)
⇒したてる

仕立て

したて [0] 【仕立て】
(1)作り上げること。特に,布地を裁断・縫製し,着物・洋服などを作ること。裁縫。また,衣服の作り方の工夫や技術・出来具合い。「―のよい着物」
(2)乗り物などを特別の用にあてるため,用意すること。「特別―の列車」「―の釣り舟」
(3)教え込むこと。養成。
(4)よそおうこと。身なり。「当世風の権妻―/当世書生気質(逍遥)」

仕立てる

した・てる [3] 【仕立てる】 (動タ下一)[文]タ下二 した・つ
(1)作り上げる。特に,衣服を作る。他に依頼して作らせることにもいう。「背広を―・てる」「新に―・てし己が衣類/高橋阿伝夜叉譚(魯文)」
(2)技術などを身につけさせる。仕込む。養成する。「大工に―・てる」
(3)特別に用意する。特に,乗り物などを特別の用にあてるため,用意する。「使者を―・てる」「馬車を―・てる/社会百面相(魯庵)」
(4)もともとは違うものをそれらしく見えるようにする。「替え玉を―・てる」
(5)よそおう。飾りたてる。「つくろひ化粧じ,劣らじと―・てたる/紫式部日記」

仕立てる

したてる【仕立てる】
(1)[裁縫]tailor;→英和
make;→英和
have one's suit made (仕立てさせる).
(2)[養成]bring up;train.→英和
(3)[準備]prepare;→英和
get ready;make up.

仕立て上がり

したてあがり [4][0] 【仕立て上(が)り】
仕立てて出来上がること。特に,衣服が新調して間もないこと。「―の着物に手を通す」

仕立て上げる

したてあ・げる [5] 【仕立て上げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 したてあ・ぐ
(1)作り上げる。「着物を―・げる」
(2)弟子などを育て上げる。「一人前の役者に―・げる」
(3)ある物事を素材として,何かを作り上げる。「事件を芝居に―・げる」

仕立て上り

したてあがり [4][0] 【仕立て上(が)り】
仕立てて出来上がること。特に,衣服が新調して間もないこと。「―の着物に手を通す」

仕立て下し

したておろし [4][0] 【仕立て下(ろ)し】
新しく作った服。新調の衣服。

仕立て下ろし

したておろし [4][0] 【仕立て下(ろ)し】
新しく作った服。新調の衣服。

仕立て直し

したてなおし [0][4] 【仕立て直し】
衣服などを解いて,別の物に作りかえること。また,そのもの。

仕立て際

したてぎわ [0] 【仕立て際】
仕立ての出来栄え。「恋の染め衣色知りの,―よき手ききなり/浄瑠璃・十二段長生島台」

仕立券

したてけん [3] 【仕立券】
洋服・ワイシャツなどの布地に添え,注文者の体に合わせて仕立てることを約束した券。

仕立屋

したてや [0] 【仕立屋】
洋服などの仕立てを業とする家。また,その人。

仕立物

したてもの [0] 【仕立物】
(1)縫い物。裁縫。また,縫い上がった衣服など。「―をする」
(2)樹木を刈り込みなどをして,自然に育った姿形から庭園用として整った姿形にしたもの。

仕立船

したてぶね [4] 【仕立船】
遊覧・釣りなどのために,特別にあつらえた船。

仕納め

しおさめ [0] 【仕納め・為納め】
ある仕事や行動などを,それを最後としてすること。それをして終わりにすること。「これが今年の仕事の―だ」

仕組

しくみ【仕組】
a plan;→英和
a device;→英和
a contrivance;a mechanism;→英和
a plot (筋).→英和

仕組

しくみ [0] 【仕組(み)】
(1)機械などの組み立てた物の構造。「機械の―」
(2)物事の組み立て。仕掛け。「巧妙な―」「世の中の―」
(3)戯曲・小説などの筋の立て方。趣向。構成。「行文(コウブン)は花なく,其(ソノ)―は浅劣なれども/当世書生気質(逍遥)」

仕組み

しくみ [0] 【仕組(み)】
(1)機械などの組み立てた物の構造。「機械の―」
(2)物事の組み立て。仕掛け。「巧妙な―」「世の中の―」
(3)戯曲・小説などの筋の立て方。趣向。構成。「行文(コウブン)は花なく,其(ソノ)―は浅劣なれども/当世書生気質(逍遥)」

仕組み狂言

しくみきょうげん [4] 【仕組(み)狂言】
事件を興味をそそるように仕組んだ芝居。

仕組み船

しくみせん [0] 【仕組(み)船】
日本の海運会社の出資で海外に設立した船会社が建造した船を,出資海運会社がチャーターして運航するもの。

仕組む

しくむ【仕組む】
[工夫する]contrive;→英和
devise;→英和
[企む]plan;→英和
plot.→英和

仕組む

しく・む [2] 【仕組む】 (動マ五[四])
〔「しぐむ」とも〕
(1)工夫して組み立てる。「箱の中に人形を―・んである」
(2)計画する。くわだてる。もくろむ。「うまく―・まれた事件だ」「かならず笑ふなと上する女房どもにもよく��―・みて/浮世草子・好色盛衰記 3」
(3)小説や劇などの筋を組み立てる。「よく芝居に―・まれる題材」
(4)仲間になる。「三人―・ンデ商イヲスル/ヘボン」
[可能] しくめる

仕組狂言

しくみきょうげん [4] 【仕組(み)狂言】
事件を興味をそそるように仕組んだ芝居。

仕組船

しくみせん [0] 【仕組(み)船】
日本の海運会社の出資で海外に設立した船会社が建造した船を,出資海運会社がチャーターして運航するもの。

仕置

しおき【仕置】
punishment;execution.→英和

仕置き

しおき [0] 【仕置き】 (名)スル
(1)こらしめのための処置。
→おしおき
(2)処置すること。なしおくこと。
(3)戦国時代,封建領主が領民を支配すること。
(4)江戸時代,罪人を法にてらして処罰すること。また,その刑罰。おしおき。
(5)製法。やり方。「鍋蓋・火うち箱の―,これより外を知らず/浮世草子・永代蔵 1」
(6)とりしまり。「清盛入道が利をまげて天下の―立つべきか/浄瑠璃・平家女護島」

仕置き場

しおきば [0] 【仕置き場】
処刑の場所。刑場。

仕置き者

しおきもの [0] 【仕置き者】
処刑される者。罪人。

仕置き者

しおきしゃ 【仕置き者】
事を処置する人。「蔵人是を腹立して―にさし向ひ/浮世草子・武道伝来記 5」

仕置く

しお・く 【為置く・仕置く】 (動カ四)
処置する。すっかりすませておく。「あるべき様に―・かせ給ふ/源氏(松風)」

仕舞

しまい [0] 【仕舞(い)・終い】
〔動詞「しまう」の連用形から〕
(1)今までしていたことを終わらせること。「今日はこれで―にしよう」「店―」
(2)続いているものの最後。一番後ろ。「―まで全部読む」「―には怒り出す」「―風呂」
(3)物がすっかりなくなること。商品が売り切れること。「お刺身はもうお―になりました」
(4)決まりをつけること。始末。清算。「其の詮議を傍道からさし出て―のつかぬ内には何となさるるな/歌舞伎・毛抜」
(5)遊里で,遊女が客に揚げられること。「みな一通り盃すみ,此の間に松田屋を―にやる/洒落本・通言総籬」
(6)〔「じまい」の形で〕
動詞の未然形に打ち消しの助動詞「ず」の付いた形に付いて,(…しないで)終わってしまったという意を表す。「行かず―」「会わず―」
(7)(「粉粧」とも書く)化粧。「花嫁の美くしう濃(コツ)てりとお―をした顔/塩原多助一代記(円朝)」

仕舞

しまい【仕舞】
(1) the end;→英和
the close;→英和
the finish;→英和
the conclusion.→英和
(2) a No(h) dance.〜になる end <in> ;come to an end;be over.〜に finally;at last;→英和
in the end.〜の the last;final;→英和
closing.→英和
〜まで to the end.〜から2番目 the last but one.〜まで聞く hear a person out.

仕舞

しまい [1] 【仕舞】
能で,クセ・キリ・段・道行など,一曲の見せ場である独立した一部分をシテ一人が紋服・袴の姿で地謡だけで舞うこと。

仕舞い

しまい [0] 【仕舞(い)・終い】
〔動詞「しまう」の連用形から〕
(1)今までしていたことを終わらせること。「今日はこれで―にしよう」「店―」
(2)続いているものの最後。一番後ろ。「―まで全部読む」「―には怒り出す」「―風呂」
(3)物がすっかりなくなること。商品が売り切れること。「お刺身はもうお―になりました」
(4)決まりをつけること。始末。清算。「其の詮議を傍道からさし出て―のつかぬ内には何となさるるな/歌舞伎・毛抜」
(5)遊里で,遊女が客に揚げられること。「みな一通り盃すみ,此の間に松田屋を―にやる/洒落本・通言総籬」
(6)〔「じまい」の形で〕
動詞の未然形に打ち消しの助動詞「ず」の付いた形に付いて,(…しないで)終わってしまったという意を表す。「行かず―」「会わず―」
(7)(「粉粧」とも書く)化粧。「花嫁の美くしう濃(コツ)てりとお―をした顔/塩原多助一代記(円朝)」

仕舞い口

しまいぐち [2] 【仕舞(い)口】
おしまいになろうとする頃。終わりの頃。

仕舞い太鼓

しまいだいこ [4] 【仕舞(い)太鼓】
(1)芝居などの打ち出し太鼓。
(2)「三番太鼓」に同じ。「―は修羅道の時の太鼓となりかはる/浮世草子・御前義経記」

仕舞い店

しまいみせ [2] 【仕舞(い)店】
見切り品を売る店。また,古道具屋。しまいだな。

仕舞い湯

しまいゆ [0][3] 【仕舞(い)湯】
皆が入浴し終わって,最後に入る風呂。仕舞い風呂。

仕舞い物

しまいもの [0] 【仕舞(い)物】
店じまいなどで処分する商品。また,売れ残りの品。「京の清水焼にずんと安い―があると聞き/浄瑠璃・生玉心中(中)」

仕舞い込む

しまいこむ【仕舞い込む】
put[stow,tuck] <a thing> away.

仕舞い込む

しまいこ・む シマヒ― [4] 【仕舞い込む】 (動マ五[四])
物を,人目につかないような奥まった所に納める。「金庫に―・む」「思いを胸のうちに―・む」

仕舞い際

しまいぎわ [0] 【仕舞(い)際】
物事が終わりになる頃。「店の―」

仕舞い風呂

しまいぶろ [0][4] 【仕舞(い)風呂】
⇒仕舞(シマ)い湯(ユ)

仕舞う

しまう【仕舞う】
(1)[終わる]finish;→英和
get through;put an end <to> ;→英和
close <a shop> .→英和
(2)[片付ける]put[stow]away.大切にしまっておく treasure <up> .→英和

仕舞う

しま・う [0] 【仕舞う・終う・了う・蔵う】 (動ワ五[ハ四])
(1)(仕事などを)し終える。終わりまですませる。また,仕事が終わる。「店を―・う」「仕事が早く―・ったら寄ってみよう」「食事を―・つて茶を飲みながら/青年(鴎外)」
(2)使っていたもの,外に出ているものなどを納めるべき場所に納める。片付ける。また,適当な所に入れる。「おもちゃを―・う」「財布を懐に―・う」「秘密を胸に―・っておけない性質」
(3)解決する。けりをつける。
 (ア)(あったものを)なくする。「これを―・つたら盗賊よけの守りを引つ放しておかう/黄表紙・金生木」
 (イ)盆・暮れなどに取引を清算する。「まだ得―・はぬかして取乱したる書出し千束の如し/浮世草子・胸算用 2」
 (ウ)殺してけりをつける。「これへ呼び出せ,―・うてくれん/浄瑠璃・忠臣蔵」
 (エ)遊里で,遊女を買い切る約束などをして,ほかの客の所へ出さない。「今夜あ―・つて居て呼びにやるべえと思つた所い来さつた/洒落本・道中粋語録」
(4)(補助動詞)
動詞の連用形に助詞「て(で)」を添えた形に付いて,その動作がすっかり終わる,その状態が完成することを表す。終わったことを強調したり,不本意である,困ったことになった,などの気持ちを添えたりすることもある。「忘れて―・うに限る」「寝過ごして―・った」「すっかりお手数をかけて―・いました」「見られて―・った」「指を挟んで―・った」
[可能] しまえる

仕舞うた

しもうた シマウ― [2] 【仕舞うた】 (感)
〔動詞「仕舞ふ」の連用形に助動詞「た」の付いた「しまひた」のウ音使。多く関西地方で〕
失敗したときなどに発する言葉。しまった。しもた。

仕舞うた屋

しもうたや シマウタ― [0] 【仕舞うた屋】
(1)商家ではない,普通の家。しもたや。
(2)もと商家であって,その商売をやめた家。また,商売はやめて,家賃や金利などの収入で裕福に暮らす町人。「浮世の事は―の金左衛門を誘引て同じこころの瓢金玉/浮世草子・一代男 5」

仕舞た屋

しもたや [0] 【仕舞た屋】
「しもうたや(仕舞屋)」に同じ。

仕舞ひ付く

しまいつ・く シマヒ― 【仕舞ひ付く】
■一■ (動カ四)
始末がつく。きまりがつく。「徳兵衛も―・かず,ことばなければ/浄瑠璃・重井筒(上)」
■二■ (動カ下二)
⇒しまいつける

仕舞ひ付ける

しまいつ・ける シマヒ― 【仕舞ひ付ける】 (動カ下一)
〔近世語〕
始末をつける。かたをつける。殺す。「まづ這奴(シヤツ)を―・けて,路銀を奪ひ/読本・弓張月(後)」

仕舞ひ金

しまいがね 【仕舞ひ金】
支払いの金。特に,大晦日(オオミソカ)の支払い金。「頼みて売払ひ,―のたよりにいたさるべし/浮世草子・文反古 1」

仕舞付け

しまいづけ [0] 【仕舞付け】
仕舞の舞の型を記した書きつけ。仕舞の型付け。

仕舞口

しまいぐち [2] 【仕舞(い)口】
おしまいになろうとする頃。終わりの頃。

仕舞太鼓

しまいだいこ [4] 【仕舞(い)太鼓】
(1)芝居などの打ち出し太鼓。
(2)「三番太鼓」に同じ。「―は修羅道の時の太鼓となりかはる/浮世草子・御前義経記」

仕舞店

しまいみせ [2] 【仕舞(い)店】
見切り品を売る店。また,古道具屋。しまいだな。

仕舞柱

しまいばしら [4] 【仕舞柱】
初期の歌舞伎の舞台で,舞台の左の柱。能舞台の目付柱に相当。客から贈った纏頭(ハナ)などを挿すことがあった。

仕舞湯

しまいゆ [0][3] 【仕舞(い)湯】
皆が入浴し終わって,最後に入る風呂。仕舞い風呂。

仕舞物

しまいもの [0] 【仕舞(い)物】
店じまいなどで処分する商品。また,売れ残りの品。「京の清水焼にずんと安い―があると聞き/浄瑠璃・生玉心中(中)」

仕舞謡

しまいうたい [4] 【仕舞謡】
仕舞に用いるクセ・キリ・段などの謡。

仕舞際

しまいぎわ [0] 【仕舞(い)際】
物事が終わりになる頃。「店の―」

仕舞風呂

しまいぶろ [0][4] 【仕舞(い)風呂】
⇒仕舞(シマ)い湯(ユ)

仕草

しぐさ [1][0] 【仕種・仕草・為種】
(1)ある事をするときの態度や表情。また,やり方。「愛らしい―」
(2)舞台での俳優の動作や表情。所作。

仕覆

しふく [0] 【仕服・仕覆】
茶碗・茶入れなどを入れる袋。茶入れのものは名物裂(ギレ)で,茶碗のものは緞子(ドンス)・縮緬(チリメン)などで作る。

仕覚

しがく [0] 【仕覚】
(1)才覚。くふう。「家でも拵へる―をしてお呉れ/にごりえ(一葉)」
(2)準備。たくわえ。「始末―もない時節かの武兵衛が尋ね来て/浄瑠璃・八百屋お七」

仕訳

しわけ [0] 【仕分け・仕訳】 (名)スル
(1)物事をするに際しての区分。「公務と私事との―をつける」
(2)品物などを分類,整理すること。「在庫を―する」
(3)簿記で,貸方・借方を区別して書き込むこと。

仕訳ける

しわ・ける [3] 【仕分ける・仕訳ける】 (動カ下一)[文]カ下二 しわ・く
(1)物事を分類・整理する。「荷物を―・ける」
(2)商家で,のれん分けをする。分家させる。「弟を別家に―・けて/浮世草子・永代蔵 3」
(3)区別して行う。また演じ分ける。「物まねばかりを―・けたるを至極と心得て/花鏡」

仕訳帳

しわけちょう [0] 【仕訳帳】
取引の発生順に,取引を借方科目と貸方科目とに分類・記録し,元帳の各勘定口座への転記の基礎とする帳簿。仕訳簿。

仕訳日記帳

しわけにっきちょう [0] 【仕訳日記帳】
簿記で,仕訳帳と日記帳とを兼ねた帳簿。単に仕訳帳といえば,これをさす。

仕込み

しこみ [0] 【仕込み】
(1)訓練すること。技能や芸などを教え込むこと。「お勢さんは流石は叔母さんの―だけ有つて/浮雲(四迷)」
(2)商品・材料などを仕入れて,商売の準備をすること。「―にかかる」「―にはいる」
(3)酒・醤油・味噌などを醸造するため,原料を混ぜ合わせて桶に詰め込むこと。「新酒の―を始める」
(4)中に作り入れること。特に,刀身を杖の中に装着すること。
(5)演劇など,興行物を開演・開場するための準備やそのための費用。
(6)将来芸妓になるために諸芸を教え込まれている少女。仕込みっ子。
(7)(「…じこみ」の形で地名または場所を表す語の下に付いて)その場所で身につけたこと,得たことなど,の意を表す。「家元―の芸」「英国―の論理法をもて滔々と/不如帰(蘆花)」

仕込み

しこみ【仕込み】
(1) training;→英和
education;→英和
breeding (しつけ).→英和
(2)[仕入れ]stocking;→英和
laying in.

仕込みっ子

しこみっこ [0] 【仕込みっ子】
「仕込(シコ)み{(6)}」に同じ。

仕込み杖

しこみづえ【仕込み杖】
a sword cane.

仕込み杖

しこみづえ [4] 【仕込み杖】
中に刀を仕込んだ杖。

仕込み桶

しこみおけ [4] 【仕込み桶】
(1)酒・醤油などの醸造のため,原料を仕込むのに用いる桶。
(2)漬物桶。

仕込む

しこむ【仕込む】
(1) train;→英和
teach.→英和
(2) ⇒仕入れ(る).

仕込む

しこ・む [2] 【仕込む】
■一■ (動マ五[四])
(1)技能や芸などが身につくよう,訓練・指導する。「踊りを―・む」「犬に芸を―・む」
(2)飲食店や商店で,商品・材料を仕入れて商売の準備をする。仕入れる。「おでんの材料を―・む」
(3)準備して整えておく。「一〇日分の食料を―・む」「―・みに―・みし御企/浄瑠璃・先代萩」
(4)巧みに,中に組み込む。「杖に刀を―・む」
(5)酒・醤油・味噌などを醸造するため,原料を混ぜ合わせて桶に詰め込む。「酒を―・む」
(6)ある場所で,知識・学問・技術などを身につける。「留学して―・んだ知識」
[可能] しこめる
■二■ (動マ下二)
取り巻いて構えをつくる。垣などをめぐらす。「かまどを三重に―・めて,匠(タクミ)らを入れ給ひつつ/竹取」

仕返し

しかえし【仕返し】
revenge;→英和
retaliation.〜する revenge oneself[be revenged] <on a person for a thing> ;retaliate <on a person> ;→英和
give tit for tat;get even <with> .

仕返し

しかえし [0] 【仕返し】 (名)スル
ひどい目にあわされた相手に報復すること。復讐。「将棋で碁の―をする」

仕返す

しかえ・す [2][3] 【仕返す】 (動サ五[四])
(1)しかえしをする。報復する。「―・す気はない」
(2)改めてやり直す。しなおす。「何とぞ今一たび商売―・せ/浮世草子・胸算用 1」

仕送り

しおくり【仕送り】
<a monthly> allowance;→英和
remittance.〜する send money <to a person> ;make <a person> an allowance;remit money.

仕送り

しおくり [0] 【仕送り・為送り】 (名)スル
生活・勉学を助けるために,金品を送ること。「月々の生活費を―する」

仕送る

しおく・る [3] 【仕送る・為送る】 (動ラ五[四])
生活・勉学を助けるため,金品を送る。「何も不足なく―・つてくれまする/真景累ヶ淵(円朝)」

仕途

しと [1][2] 【仕途】
仕官のみち。官職へのみち。

仕進

ししん [0] 【仕進】
役人として仕えること。また,官に仕えて立身すること。仕官。

仕遂げる

しとげる【仕遂げる】
accomplish;→英和
complete;→英和
finish;→英和
get[carry]through.

ほか [0] 【外・他】
(1)ここではない別の所。よそ。「―で探してください」
(2)それ以外のこと・もの。…を除いて。「その―の人」「―に方法がない」「それより―にはない」「私―五名で参ります」
(3)ある範囲を超えたところ。「思いの―高く売れた」「恋は思案の―」
⇔うち

た [1] 【他】
(1)それ以外の物事。別のこと。ほか。「―に例がない」「―の問題にとりかかる」
(2)自分以外の人。ほかの人。他人。「自―ともに認める」「―の人」
(3)ほかの所。別の所。よそ。「―に移る」

他し

あだし 【他し・異し】
〔古くは「あたし」〕
名詞の上に付いて,異なる,他の,の意を表す。「逢ひ難き君に逢へる夜ほととぎす―時ゆは今こそ鳴かめ/万葉 1947」
〔形容詞とする説もあるが,活用した確かな用例はない。→あだし(徒)〕

他し事

あだしごと [0][3] 【他し事】
他の事。余事。「―はさて置き(=ソレハサテオキ。話題ヲ転ズル時ニ言ウ語)」

他し手枕

あだしたまくら 【他し手枕】
他人の手枕。夫・妻または恋人以外の異性と共寝すること。「―我まかめやも/万葉 2451」

他ならない

ほかなら∘ない 【他ならない】 (連語)
(1)(多く「…にほかならない」の形で)それ以外の何物でもない。たしかにそうである。ほかならぬ。「彼の今日あるのも研鑽の賜物に―∘ない」
(2)余人ではない。ほかの人ではない。まさにその人である。特別な関係にある。ほかならぬ。「―∘ない君の頼みだから,いやとは言えないな」

他ならぬ

ほかなら∘ぬ 【他ならぬ】 (連語)
「ほかならない」に同じ。「かかる怪異は狐狸の仕業に―∘ぬと騒ぎ立てた」「―∘ぬ彼の依頼だから,二つ返事で引き受けた」

他の

た【他の】
other;→英和
another;→英和
<someone,something> else.→英和
その他 and so on[forth];and the like.→英和
⇒他(ほか).

他主占有

たしゅせんゆう [1] 【他主占有】
〔法〕 所有する意思をもたずに行う占有。賃借権・質権に基づく占有など。
⇔自主占有

他事

たじ [1] 【他事】
その人には関係のない事。よそごと。

他事ながら

たじ【他事ながら】
by the way.→英和

他事無し

たじな・し 【他事無し】 (形ク)
(1)他の事を顧みない。余念がない。「ただ囲碁を打つほかは―・し/宇治拾遺 12」
(2)警戒やたくらみなどがない。うちとけている。「其の駕籠是へと―・き風情/浄瑠璃・夕霧阿波鳴渡(中)」

他人

たにん【他人】
others;a stranger (知らぬ人).→英和
赤の〜 an utter[a perfect]stranger.〜行儀にする be reserved.〜の空似 an accidental resemblance.

他人

たにん [0] 【他人】
(1)自分以外の人。ほかの人。他者。
(2)家族・親族以外の人。血のつながりのない人。「赤の―」
(3)見ず知らずの人。親しくない人。
(4)その事と関係ない人。当事者でない人。「―が口を出すことではない」

他人

あだびと [0] 【他人】
他の人。他人。あだしびと。「―と縁組は…と詰(ナジラ)んとせしが/色懺悔(紅葉)」

他人丼

たにんどんぶり [4] 【他人丼】
鶏肉以外の肉を用いて,親子丼のようにつくった丼物の称。豚肉・牛肉と卵では他人であるということから。

他人事

ひとごと [0] 【人事・他人事】
自分に関係ない事。他人に関する事。たにんごと。「―とすましてはいられない」「まるで―のような顔をしている」

他人事

たにんごと [0] 【他人事】
⇒ひとごと

他人宿

たにんやど 【他人宿】
奉公人の身元を引き受け就職の世話をする宿。口入れ屋。「―に雑用を払つて/滑稽本・浮世風呂 3」

他人扱い

たにんあつかい [4] 【他人扱い】 (名)スル
親密な人や親族の者を他人のようによそよそしく待遇すること。

他人行儀

たにんぎょうぎ [4] 【他人行儀】 (名・形動)
親しい間柄であるのに疎遠な者どうしのようによそよそしく振る舞う・こと(さま)。「―な挨拶」

他人資本

たにんしほん [4] 【他人資本】
営業資本のうち,企業が返済する義務を負っている資本。借入金・支払手形・買掛金・社債など。
⇔自己資本

他借

たしゃく [0] 【他借】
他人から金品を借りること。

他出

たしゅつ [0] 【他出】 (名)スル
よそへ出かけること。外出。他行(タギヨウ)。「執筆中はほとんど―することはなかった」

他券

たけん [1] 【他券】
自行以外の支店や他行払いの手形・小切手。他店券。

他力

たりき [0] 【他力】
(1)他人の助力。
(2)〔仏〕 自己の力で悟るのではなく,仏や菩薩の力を借りること。仏・菩薩の加護のこと。多くは浄土教で,衆生(シユジヨウ)を極楽へ救済する阿弥陀仏の本願の力のこと。
⇔自力

他力宗

たりきしゅう [3][2] 【他力宗】
阿弥陀仏の本願の力によって極楽往生すべきことを説く宗門。浄土教系の諸宗派のこと。他力門。
⇔自力宗

他力念仏

たりきねんぶつ [4] 【他力念仏】
浄土に往生するのは,すべて阿弥陀仏の本願の力によると信じて唱える念仏。
⇔自力念仏

他力教

たりききょう [0] 【他力教】
阿弥陀仏の本願の力によって,極楽往生を求める宗教。
⇔自力教

他力本願

たりき【他力本願】
salvation by faith;reliance upon others (依頼心).

他力本願

たりきほんがん [4] 【他力本願】
(1)〔仏〕 弥陀の本願の力に頼って成仏すること。
(2)他人の力に頼って事をなすこと。他人まかせにすること。「―では成功は望めない」

他力門

たりきもん [3] 【他力門】
⇒他力宗(タリキシユウ)

他動

たどう [0] 【他動】
(1)他に働きかけること。また,他から働きかけること。
(2)「他動詞」の略。

他動的

たどうてき [0] 【他動的】 (形動)
他から働きかけられるさま。「―に動く」

他動詞

たどうし【他動詞】
《文》a transitive verb.

他動詞

たどうし [2] 【他動詞】
その表す動作・作用が他に及ぶ意味をもつ動詞。その対象となる事物を,多く助詞「を」で表す。「戸を開ける」「本を読む」の「開ける」「読む」の類。
⇔自動詞
〔英語などでは目的語をとり,主語・目的語を転換して受け身表現にすることができるなど,他動詞とはっきり認定することができる。しかし,日本語では,目的語の表示が必ずしも明らかでなく,また,目的語をとらない「泣く」が「子供に泣かれる」のように受け身に使われたりして,自動詞と他動詞の区別を明確にしにくい面がある〕

他化

たけ [1] 【他化】
他人を教え導くこと。化他。

他化自在天

たけじざいてん [4] 【他化自在天】
〔仏〕
(1)六欲天の中で最上の天。この天に生まれた者は他の天の者が作ったものを自在に自己の楽として受けとる。魔天。他化天。第六天。
(2)胎蔵界曼荼羅外金剛部院にある一尊。

他国

ひとくに 【人国・他国】
(1)よその国。他国。他の地方。「―は住み悪しとそいふ/万葉 3748」
(2)外国。異国。「黄金は―より献ることは有れども/続紀(天平勝宝一宣命)」

他国

たこく [0][1] 【他国】 (名)スル
(1)よその土地。他郷。
(2)外国。
(3)よその国へ行くこと。「其の家たたむ時は―して二たびかせぎだし/浮世草子・織留 2」

他国

たこく【他国】
another[a foreign]country.〜人(者) a foreigner (stranger).→英和

他国者

たこくもの [0] 【他国者】
(1)その土地の生まれでない者。よそもの。
(2)外国人。

他地

たち [1] 【他地】
よその土地。「―へ向かう」

他地払い手形

たちばらいてがた タチバラヒ― [6] 【他地払い手形】
支払地と支払人の住所地とが異なる為替手形。また,振出地と支払地とが異なる約束手形。他所払い手形。
⇔同地払い手形

他夫

ひとづま 【他夫】
他人の夫。「つぎねふ山背道(ヤマシロジ)を―の馬より行くに/万葉 3314」

他姓

たせい [0][1] 【他姓】
他家の姓。

他宗

たしゅう [1][0] 【他宗】
ほかの宗派。ほかの宗旨。

他家

たや [1] 【他家・他屋】
(1)婦人が月経や出産の時にこもる家。火小屋。仮屋。別屋。別火屋。
(2)転じて,月経のこと。

他家

たけ [1] 【他家】
よその家。他人の家。

他家受粉

たかじゅふん [3] 【他家受粉】
ある花の花粉が他の個体の花の雌しべについて受精が行われること。「他花受粉」とも書く。異花受粉。
→自家受粉

他家受精

たかじゅせい [3] 【他家受精】
異個体間の受精。動物では一般的。植物では「他花受精」とも書き,異株間の受精をいう。
→自家受精

他屋

たや [1] 【他家・他屋】
(1)婦人が月経や出産の時にこもる家。火小屋。仮屋。別屋。別火屋。
(2)転じて,月経のこと。

他山

たざん [1][0] 【他山】
(1)他の山。
(2)他の寺。他寺。

他山の石とする

たざん【他山の石とする】
profit <by> ;→英和
learn lessons <from> .

他州

たしゅう [1] 【他州】
(1)よその州。
(2)よその土地。他国。

他年

たねん [0] 【他年】
将来の年。後年。「完成を―に期す」

他店

たてん [1][0] 【他店】
よその店。ほかの店。

他店勘定

たてんかんじょう [4] 【他店勘定】
銀行が外国為替取引によって生ずる貸借関係を処理するため,相手国銀行に保有する勘定。コルレス勘定。

他形

たけい [0] 【他形】
結晶面の成長が周りの他の鉱物に妨害されて,その鉱物特有の結晶形態をとりえない形。
→自形

他律

たりつ【他律(の)】
heteronomy (heteronomous).

他律

たりつ [0] 【他律】
自分の意志からでなく,他人の意志・命令などによって行動すること。
⇔自律
「―的態度」

他心

あだごころ 【徒心・他心】
浮気な心。あだしごころ。「深き心も知らで―つきなば/竹取」

他心

たしん [0] 【他心】
(1)他人の心。
(2)他の人や他の物事に心を移すこと。ふたごころ。他意。「―を抱く」

他心通

たしんつう 【他心通】
〔仏〕 六神通(ロクジンズウ)の一。他人の心の中をすべて読み取る超人的能力。

他志

たし [1] 【他志】
そむく心。ふたごころ。

他念

たねん [0] 【他念】
ほかのことを考える心。余念。

他意

たい [1] 【他意】
(1)ほかの考え。別の意味。隠された意図。「―はない」
(2)裏切り心。二心。「―を抱く」

他意なし

たい【他意なし】
have no other intention;mean no harm (悪意).

他愛

たあい [0][1] 【他愛】
自分の利益・幸福よりも,まず他人の利益・幸福を願うこと。愛他。利他。

他愛ない

たあいな・い [4] 【他愛ない】 (形)
〔「たわいない」の転。「他愛」は当て字〕
「たわいない」に同じ。

他愛主義

たあいしゅぎ [4] 【他愛主義】
他人の幸福・利益をはかるための奉仕・犠牲を道徳の第一義とする主義。愛他主義。利他主義。

他我

たが [1] 【他我】
自我に対する他者の我。他人の意識。他我をいかにして認識するかは,哲学上の難問とされる。

他所

たしょ [1] 【他所】
(1)ほかの場所。よそ。「―者(モノ)(=ヨソ者)」
(2)ほかの場所へ移ること。「それさへ―せられなば/栄花(衣の珠)」

他所

よそ [2][1] 【余所・他所・外】
(1)ほかの所。別の場所。「店をたたんで―へ移って行った」「―では買えない品」
(2)自分の属している家庭や団体以外のところ。
⇔うち
「今日は―で夕飯を食べてくる」「―から帰ったら必ず手を洗いなさい」
(3)自分とは直接関係のない所・人・物。「どこか―の国の話だと思った」「―の人のあとについて行ってはいけません」
(4)ほったらかすこと。かえりみないこと。「勉強を―に遊んでばかりいる」

他所払い手形

たしょばらいてがた [6] 【他所払い手形】
⇒他地払(タチバラ)い手形

他所行き

たしょゆき [0] 【他所行き】
(1)よその土地へ行くこと。
(2)芸者などが,客に連れられて遠出すること。

他損

たそん [0] 【他損】
他人に責任があって,自分の側が損害を受けたり,けがをしたりすること。
⇔自損
「―事故」

他方

たほう [2] 【他方】
■一■ (名)
ほかの方面。ほかの面。(二つのうちの)もう一方。「―の言い分も聞く」
■二■ (副)
もう一方では,別の面から見ると。「乱暴者だが,―やさしいところもある」

他方では

たほう【他方では】
on the other hand;while….→英和

他日

たじつ【他日】
some other time[day](別の日);in (the) future (今後).

他日

たじつ [1] 【他日】
(1)いつか別の日。後日。「―の再会を誓う」
(2)過ぎ去った日。「ふたたび武江の東,三またの秋を悲しび,黄菊―の涙をそそく/芭蕉を移す詞」

他時

たじ [1] 【他時】
(1)いつか別の時。
(2)前の時。往時。以前。

他書

たしょ [1] 【他書】
ほかの本。

他校

たこう [1] 【他校】
よその学校。ほかの学校。

他殺

たさつ【他殺】
murder.→英和

他殺

たさつ [0] 【他殺】
他人に殺されること。
⇔自殺
「―死体」

他派

たは [1] 【他派】
ほかの流派・党派。

他流

たりゅう [0] 【他流】
他の流儀。他の流派。

他流試合

たりゅうじあい [4] 【他流試合】
武術などで他の流儀の人との試合。

他流試合をする

たりゅう【他流試合をする】
try one's skill with a follower of a different school.

他火小屋

たびごや [0] 【他火小屋】
産婦が出産の忌みのあいだ過ごした小屋。産を不浄とし,別火で暮らすためのもの。

他物

たぶつ [1] 【他物】
ほかの物。また,他人の所有物。

他物権

たぶっけん [2] 【他物権】
他人の所有物についての物権。地上権・地役権・入会権・留置権・抵当権など。

他生

たしょう [0] 【他生】
〔仏〕 今生(コンジヨウ)に対して,過去または未来の世における生存。

他生の縁

たしょうのえん【他生の縁】
karma;→英和
fate.→英和

他用

たよう [0] 【他用】
(1)ほかの用事。
(2)ほかの使用。ほかの使いみち。

他用途利用米

たようとりようまい [0][2] 【他用途利用米】
主食用以外の加工原料米。減反政策のもとで,米でありながら転作作物とみなされてきた。

他界

たかい [0] 【他界】 (名)スル
(1)死後の世界。また,死ぬこと。「父は去年―した」
(2)死者の世界。天・山中・地下・海の彼方など文化により多様。「―観」

他界する

たかい【他界する】
die;→英和
pass away.

他社

たしゃ [1] 【他社】
よその会社。ほかの会社。

他称

たしょう [0] 【他称】
⇒三人称(サンニンシヨウ)

他端

たたん [0] 【他端】
ほかのはし。もう一方のはし。

他筆

たひつ [0] 【他筆】
他人の筆跡。

他紙

たし [1] 【他紙】
ほかの新聞。

他罰的

たばつてき [0] 【他罰的】 (形動)
⇒外罰的(ガイバツテキ)

他者

たしゃ [1] 【他者】
(1)自分以外のほかの人。
(2)〔哲〕 あるものに対する他のもの。自己に対する何ものか。
⇔自己
→他我
→絶対他者

他聞

たぶん [0] 【他聞】
他人に聞かれること。

他聞をはばかる

たぶん【他聞をはばかる】
confidential.→英和

他色

たしょく [0] 【他色】
鉱物本来の色でなく,不純物などによる他の色。仮色。
⇔自色

他薦

たせん [0] 【他薦】 (名)スル
他の者が推薦すること。
⇔自薦
「候補者として自薦または―することができる」

他行

たこう [0] 【他行】 (名)スル
「たぎょう(他行)」に同じ。「職務上―したりとかにて/不如帰(蘆花)」

他行

たこう [1] 【他行】
よその銀行。
⇔自行

他行

たぎょう [0] 【他 行】 (名)スル
よそへ行くこと。外出すること。たこう。「御―なく,お引籠ある時は/自由太刀余波鋭鋒(逍遥)」

他見

たけん [0] 【他見】
他人に見せること。他人が見ること。「―をはばかる」「―を禁ずる」

他見をはばかる

たけん【他見をはばかる】
keep <a thing> secret;be confidential.

他覚症状

たかくしょうじょう [4] 【他覚症状】
病気の症状が医師や観察者に明白にわかる状態。または,その症状。
⇔自覚症状

他言

たげん [0] 【他言】 (名)スル
「たごん(他言)」に同じ。

他言

たごん [0] 【他言】 (名)スル
内緒ごとなどを他人に話すこと。たげん。「―無用」「この事は決して―するな」

他言する

たごん【他言する】
tell others <about> ;let out <a secret> .〜しない do not tell <it> to anybody;keep <it> a secret <from> .→英和

他誌

たし [1] 【他誌】
ほかの雑誌。

他語

たご [1] 【他語】
ほかの言葉。ほかの単語・語句。

他責的

たせきてき [0] 【他責的】 (形動)
〔extrapunitive〕
〔心〕 思いどおりに物事が運ばない時に,それを自分以外のもの,状況や他の人などのせいにしようとする傾向。外罰的。他罰的。
→自責的
→無責的

他邦

たほう [0] 【他邦】
ほかの国。よその国。他国。異邦。

他郷

たごう [0] 【他郷】
よその土地。他の村。

他郷

たきょう [0][1] 【他郷】
故郷以外の土地。他国。

他門

たもん [1] 【他門】
(1)ほかの一門。ほかの一族。
(2)自分の属している以外の宗門。

他阿

たあ 【他阿】
「他阿弥陀仏」の略。

他阿弥陀仏

たあみだぶつ 【他阿弥陀仏】
(1)時宗(ジシユウ)の僧,真教(シンキヨウ)の法号。
(2)時宗の本山である遊行寺(清浄光寺)の住職が代々用いる別号。

他面

ためん [0][1] 【他面】
物事の,注目されたり知られたりしている以外の面。ほかの面。ほかの方面。一方。副詞的にも用いる。「きびしい人だが,―ではやさしいところもある」「成功はしたが,―多大な負債が残った」
〔副詞的用法の場合,アクセントは [0]〕

他面

ためん【他面】
on the other side;on the other hand (一方).

他領

たりょう [0] 【他領】
他国の領土。他人の領分。

仗の座

じょうのざ ヂヤウ― 【仗の座】
「陣の座」に同じ。

仗儀

じょうぎ ヂヤウ― [1] 【仗議・仗儀】
⇒陣(ジン)の定(サダメ)

仗座

じょうざ ヂヤウ― 【仗座】
⇒陣(ジン)の座(ザ)

仗旗

じょうき ヂヤウ― [1] 【仗旗】
中古,朝廷で,朝賀・即位などの儀式の時に立てる旗。日像幢(ニチゾウトウ)・月像幢・四神(シジン)旗など。

仗議

じょうぎ ヂヤウ― [1] 【仗議・仗儀】
⇒陣(ジン)の定(サダメ)

仗身

じょうしん ヂヤウ― [0] 【仗身】
古代,五位以上の者に与えられた護衛の官。

−づけ【−付】
5月3日付の貴状 your letter of[dated]May 3.

付いている

ついて【付いている】
[幸運]be lucky[in luck].〜いない have no luck.

付いて回る

ついてまわ・る [1] 【付いて回る】 (動ラ五[四])
離れずにつき従う。また,つきまとう。「お天道様と米の飯は―・る」「悪いうわさが―・る」

付かず離れず

付かず離れず
〔「即(ツ)かず離れず」とも書く〕
深くかかわることはしないが,また離れすぎもしない,ほどよい距離を保つ。中立的な立場で物事に対するさま。不即不離(フソクフリ)。

付かず離れず

つかずはなれず 【付かず離れず】
⇒「付く」の句項目

付かぬ事

つかぬこと 【付かぬ事】 (連語)
今までの話とは関係のないこと。だしぬけのこと。「―をうかがいますが」

付かぬ事をお尋ねしますが

つかぬこと【付かぬ事をお尋ねしますが】
Excuse my abrupt question,but….

付かふ

つか∘う ツカフ 【付かふ・着かふ】 (連語)
〔動詞「付く」に継続の助動詞「ふ」が付いたもの〕
何度もつく。ひき続いてつく。「色―∘ふ秋の露霜な降りそね/万葉 2253」

付き

−づき【−付き】
attached <to> ;with.→英和
大使館付陸軍(海軍)武官 a military (naval) attaché to an embassy.→英和

付き

−つき【−付き】
[ごとに]per <capita> ;→英和
for;→英和
a <head,day> .

付き

づき 【付き】
⇒つき(付)(7)

付き

つき [2] 【付き・附き】
(1)付くこと。付着すること。「―がよい接着剤」
(2)火の移りつくこと。火のつき具合。「薪が湿っていて―が悪い」
(3)勝負事などで調子がよいこと。好運。「―がまわってくる」「―に見放される」
(4)つきそい。従者。「お―の者」
(5)てがかりとなるもの。「人にあはむ―のなきには/古今(雑体)」
(6)人に応対する態度。人づき。「ぜんたい,―のわるい内だ/洒落本・遊子方言」
(7)名詞の下に付いて複合語をつくる。連濁により「づき」となることがある。
 (ア)上の語の表すものが示しているようすを表す。「顔―」「言葉―」「あぶなっかしい手―」
 (イ)上の語の表すものにつきそっていること,または付属していることを表す。「社長―秘書」「大使館―になる」
 (ウ)上の語の表すものが備わっていることを表す。「一泊二食―」「一〇か月の保証―」「瘤(コブ)―」
→について(連語)
→につき(連語)

付きが良い

つき【付きが良い(悪い)】
print well (badly) (印刷の);(do not) stick fast (付着);be quick (slow) to kindle (火の).

付きっ切り

つきっきり [0] 【付きっ切り】
「つききり」に同じ。「―で看病する」

付きとも無い

つきともな・い 【付きとも無い】 (形)[文]ク つきともな・し
〔近世語〕
ふさわしくない。似つかわしくない。「―・い今日にかぎり,此の様にせがむのは/浄瑠璃・二枚絵草紙(中)」

付き上がる

つきあが・る 【付き上がる】 (動ラ四)
「つけあがる」に同じ。「わびる程なほ―・り/浄瑠璃・丹波与作(中)」

付き人

つきびと【付き人】
an attendant.→英和

付き人

つきびと [0] 【付き人】
ある人のそばにいて,身のまわりの世話をする人。つけびと。「スターの―」

付き付き

つきづき 【付き付き】
付き添いの者たち。供の者。「―の女ども勇め申せば/浮世草子・禁短気」

付き付きし

つきづき・し 【付き付きし】 (形シク)
(1)ふさわしい。似つかわしい。好ましい。「色色の襖の―・しき縫物/源氏(関屋)」「少し老いて物の例知りおもなきさまなるもいと―・しくめやすし/枕草子 47」
(2)いかにももっともらしい。「なべての世には年経にけるさまをさへ―・しく言ひなすも/狭衣 3」

付き切り

つききり [0] 【付(き)切り】
少しの間もそばを離れずつき添うこと。つきっきり。「―で看病する」

付き切りで看病する

つききり【付き切りで看病する】
never leave <the patient's> bedside.

付き合い

つきあい [3][0] 【付(き)合い】 (名)スル
(1)人とまじわること。交際。「―が広い」「高校以来の―」
(2)義理や社交上の必要からする交わり。「―のいい人」「―で飲む」

付き合い

つきあい【付き合い】
⇒交際.〜で[に]to keep <a person> company; <go with a person> for company.〜上手(下手)な (un)sociable.→英和
〜にくい(やすい) <be> hard (easy) to please.

付き合う

つきあう【付き合う】
associate[keep company] <with> ;→英和
make friends <with> ;go[have dinner]with;join <a person in a drink> .→英和
良い(悪い)友と〜 keep good (bad) company.→英和
付き合わない avoid the company <of> ;keep to oneself.

付き合う

つきあ・う [3] 【付(き)合う】 (動ワ五[ハ四])
(1)人と交際する。まじわる。「長年―・った仲」
(2)義理や社交上の必要から,相手に合わせて行動する。「食事に―・う」「買物に―・う」
[可能] つきあえる

付き場

つきば [0] 【着き場・付き場】
船などのつく所。船着き場。

付き従う

つきしたが・う [5][0] 【付(き)従う】 (動ワ五[ハ四])
(1)人のあとについて行く。お供をする。「大臣に―・って渡米する」
(2)人の勢力下に入る。服従して部下となる。「―・ひたる勢(セイ)さまで多しとも聞えねば/太平記 8」

付き添い

つきそい [0] 【付(き)添い】
人のそばに付き添ってあれこれ世話をすること。また,その人。「―の父兄」「―人」

付き添う

つきそう【付き添う】
attend[wait] <on> ;→英和
accompany;→英和
escort (護衛).→英和

付き添う

つきそ・う [3][0] 【付(き)添う】 (動ワ五[ハ四])
世話をするため,人のそばについている。
[可能] つきそえる

付き無し

つきな・し 【付き無し】 (形ク)
(1)とりつくすべがない。手掛かりがない。「夜深からでは―・かりけり/古今(雑体)」
(2)ふさわしくない。似つかわしくない。「―・くさし過ぎてまゐり寄らむほど/源氏(橋姫)」
(3)不都合である。穏当でない。「親君と申すともかく―・きことを仰せ給ふこと/竹取」

付き物

つきもの [2] 【付き物】
(1)ある物に当然付属しているはずのもの。また,ある物事の属性と考えられていて離しがたいもの。「冒険に危険は―だ」
(2)書籍や雑誌に綴じ込み,またははさみ込まれた付属の印刷物。

付き物である

つきもの【付き物である】
be indispensable <to> ;always go with;be associated <with> .

付き端

つきは [0] 【付き端】
少し関連するところ。「―もないこと」

付き纏う

つきまと・う [4][0] 【付き纏う】 (動ワ五[ハ四])
(1)いつもそばについて離れないでいる。「変な男に―・われている」
(2)(好ましくない事が)いつも離れずについている。「…という不安が―・う」「あの失敗が―・う」

付き纏う

つきまとう【付き纏う】
follow <a person> about;[尾行]shadow;→英和
dog.→英和

付き纏わる

つきまつわ・る [5][0] 【付き纏わる】 (動ラ五[四])
まつわりつく。「また来て―・つてならなかつた/めぐりあひ(四迷)」

付き馬

つきうま [0] 【付き馬】
「つけうま」に同じ。

付く

つく【付く】
stick <to> (付着);→英和
be stained[smeared] <with> (よごれる);touch (接触);→英和
[点火]catch <fire> ;→英和
burn;→英和
be lighted;take sides with (味方する);take <root> (根が);→英和
bear;→英和
yield (利子が);→英和
take (種痘が);leave a mark[scar (傷)](跡が);→英和
[幸運]⇒付いて(いる).

付く

つ・く [1][2] 【付く】
■一■ (動カ五[四])
❶物と物とが接触・接合・付着する。
(1)二つの物が触れたまま離れなくなる。くっつく。接合する。「折れた腕の骨がうまく―・いた」「接着剤でぴったり―・いて離れなくなる」
(2)ある物と他のある物とが接近してすき間がない状態になる。「両ひざが軽く―・くように座る」
(3)ある物に異質な物が付着・浸透する。くっつく。「顔に泥が―・いている」「洋服に糸くずが―・いている」「シャツにしみが―・く」
(4)主たる物に付随的なものが添えられる。
 (ア)付属する。「鍵の―・いた日記帳」「毛皮のえりの―・いたコート」
 (イ)(「附く」とも書く)あとから加わって,全体が増える。「話に尾鰭(ヒレ)が―・く」「利息が―・く」
 (ウ)草木の芽が出る。実がなる。「今年は桃のつぼみが―・かない」「梅の実がいっぱい―・く」
(5)あとが残る。
 (ア)力を加えたあとが残る。「机に傷が―・く」「点々と足跡が―・いている」
 (イ)印(シルシ)が記される。「〇印の―・いているのが実行委員です」
 (ウ)帳簿などに記入される。「支払った金額はすべて帳簿に―・いている」
(6)植物などがしっかり根をおろす。根づく。「挿し木がうまく―・いた」「種痘が―・く」
(7)肉・力・能力・良さなどが身に備わる。「栄養が身に―・かない」「丸暗記では知識が身に―・かない」「実力が―・く」「貫禄が―・く」「早寝早起きの習慣が―・く」「徳を―・かんと思はば,すべからく先づその心づかひを修行すべし/徒然 217」
(8)連歌・俳諧で,前の句と後の句がうまくつながる。
❷そばに寄る。近付く。
(1)(意図的動作)人が他の人のそばにいる。
 (ア)保護するためにそばにいる。付き添う。「患者に付き添い人が―・く」「要人には護衛が―・く」
 (イ)他の人のあとに続く。「行列の後ろに―・く」
 (ウ)対立するものの一方に加わる。味方をする。「南朝に―・くか北朝に―・くか」「誰がこっちに―・いてくれるか」
(2)(結果的動作)あるものが現れる・来る。
 (ア)ある商品の買い手が現れる。「高すぎて買い手が―・かない」
 (イ)他から苦情が寄せられる。「商品にクレームが―・く」「けちが―・く」
 (ウ)(多く「憑く」と書く)魔性のものが人にとりつく。「キツネが―・いている」
 (エ)
〔「運がつく」の省略〕
幸運に恵まれる。「今日は―・いている」
❸あるものが加えられ,新しい状態になる。
(1)新たに設けられる。設置・設備される。「下宿に電話が―・いた」「十字路に信号機が―・いた」
(2)(「点く」とも書く)ある現象・活動などが現れる。
 (ア)火が燃え出す。発火する。「ライターの具合が悪くて火が―・かない」
 (イ)灯火がともる。点灯する。また,電気で作動する装置が働く。「部屋にあかりが―・く」「朝七時にはラジオが―・くようにセットしてある」「一日中テレビが―・いている」
(3)名称・評点などが加えられる。
 (ア)名前が与えられる。名付けられる。「生まれたばかりでまだ名前が―・いていない」
 (イ)役・予算などが割り当てられる。「王女の役が―・いた」「修理のための予算が―・いた」
 (ウ)評点・値段が与えられる。「この間の作文には九〇点が―・いていた」「ただの普通の壺に一千万円の値が―・いた」「できた物を買うより自分で作るほうが安く―・く」「かえって高いものに―・いた」
❹きちんとした説明が加えられる。「彼女がなぜ自殺したのか説明が―・かない」「理屈はどうとでも―・く」
❺実現・決着が望まれていたことが実現・決着する。「やっと決心が―・いた」「まだあきらめが―・かない」「ふんぎりが―・かない」「あっさり勝負が―・いた」「混乱して収拾が―・かない」「あの問題はかたが―・いた」「けりが―・く」「当事者の間で話が―・いた」
❻区分がはっきりする。また,自然と差が出る。「やっていいことと悪いことのけじめが―・かないのか」「第二走者との間に差が―・いた」
❼判断・予想が行われる。
(1)「…がつく」の形で用いる。「犯人はだいたい見当が―・いている」「全く予想が―・かない」「察しが―・く」「めぼしが―・く」
(2)助詞「と」「に」で受けたものに打ち消しを伴って用いる。「うそとも本気とも―・かない」「愚にも―・かぬ計画」
❽感覚や意識が働く。
(1)ある感覚器官に強く感じられる。「大きな看板が目に―・いた」「時計の音が耳に―・いて眠れない」「においが鼻に―・く」
(2)(「気がつく」の形で)
 (ア)あるものごとを認識する。気づく。「…ということに気が―・いた」
 (イ)失っていた意識がよみがえる。正気にかえる。「気が―・いたらベッドの中だった」
(3)ある気持ちがおこる。「里心が―・く」「物心が―・く」
❾(「心につく」の形で)人に好ましく思われる。気に入る。「をかしき絵など多く雛遊びなどする所に,と心に―・くべきことを宣ふけはひ/源氏(若紫)」
〔「付ける」に対する自動詞〕
→つく(接尾)
■二■ (動カ下二)
⇒つける
[慣用] 足が―・足下に火が―・板に―・襟に―・襟元に―・縁に―・恰好が―・時代が―・尻に火が―・土が―・手が―・箔が―・人目に―・虫が―・焼け棒杭(ボツクイ)に火が―/悪銭身につかず・足が地に付かない・示しがつかない・手に付かない・火のついたように・引っ込みがつかない

付く

つ・く 【付く】 (接尾)
〔動詞五[四]段型活用。動詞「付く」から〕
擬声語・擬態語に付いて,そういう様子になるという意を表す。「がた―・く」「ごた―・く」「べた―・く」

付く

づ・く 【付く】 (接尾)
〔動詞五[四]段型活用。動詞「付く」の転〕
名詞またはこれに準ずる語に付く。
(1)そのような状態になる,そういう様子が強くなる意を表す。「秋―・く」「調子―・く」
(2)そういう事が頻繁に起こる,しょっちゅうそういう状態になるの意を表す。「お客―・いている」

付け

づけ 【付け】
〔動詞「付ける」の連用形から〕
(1)名詞に付いて,それを付けること,それで付けることなどの意を表す。「さん―で呼ぶ」「糊―」
(2)日付を示す数詞の下に付いて,その日付であることを表す。「三日―の手紙」「四月一日―で採用する」

付け

つけ【付け】
<pay> a bill.→英和
〜にする charge <a thing> to one's account.〜で買う buy on credit.〜がきく have credit.

付け

つけ 【付け・附け】
〔動詞「付ける」の連用形から〕
■一■ [2] (名)
(1)勘定書き。請求書。書きつけ。「―をまわす」
(2)現金払いでなく,後日まとめて勘定することにして帳簿につけておくこと。「―で買い物をする」「この店は―がきく」
(3)歌舞伎で,見得(ミエ)・駆け足・打擲(チヨウチヤク)・立ち回りなどの時,上手(カミテ)横で大道具方または狂言方が,拍子木に似た柝(キ)で板を打つこと。また,その拍子。つけ拍子。
(4)「付け帳」の略。
(5)(普通「ツケ」と書く)囲碁で,相手の石に単独で接触させて打つ手。
(6)理由。口実。「赤児を―に転寝(ゴロネ)しては/露小袖(乙羽)」
(7)手紙。「此中(コンジユウ)―をよこした女(アマ)よ/滑稽本・浮世床(初)」
(8)その人についてまわる運。「ここは―が悪い。又さきへ行つて飲みやれ/滑稽本・膝栗毛 8」
(9)連歌・俳諧で,「付合」に関するすべての事象(付心・付所・付味など)をさしていう語。
(10)名詞の下に付いて,それを付けることの意を表す。「かざり―」「袖―」
→につけ(連語)
■二■ (接尾)
動詞の連用形に付いて,し慣れていることの意を表す。「行き―の店」

付けたり

つけたり [0] 【付けたり】
〔動詞「付く」の連用形に助動詞「たり」の付いたものから〕
(1)主なものにつけ加えられた,大した価値のないもの。付録。「最後の注意書きは―にすぎない」
(2)だしに使うもの。口実。「旦那への用は―で,御用が済むと直ぐ嬢様の/社会百面相(魯庵)」

付けたり

つけたり【付けたり】
an addition;→英和
an accessory.→英和
〜の additional;complementary.

付けっ放し

つけっぱなし [0] 【付けっ放し】
電気などをつけたままにしておくこと。「テレビを―で寝てしまった」

付けて

つけて 【付けて】 (連語)
〔動詞「付ける」の連用形に接続助詞「て」の付いたもの。「につけて」の形で助詞的に用いる〕
⇒につけて(連語)

付ける

つ・ける [2] 【付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 つ・く
❶接触・接合・付着させる。
(1)二つの物が触れたまま離れないようにする。接合する。くっつける。「二本のコードをはんだで―・ける」「折れた骨をもと通りに―・ける」
(2)ある物と他の物を接近させていって,表面がぴたりと触れるようにする。「顔を窓ガラスに―・けてのぞきこむ」
(3)ある物に異質な物を付着・浸透させる。「顔に墨を―・ける」「傷口に薬を―・ける」「シャツにしみを―・ける」
(4)ある物に,付随的な物を添える。
 (ア)(多く「着ける」と書く)着物や装身具をからだの一部に装う。「下着を―・ける」「はかまを―・ける」
 (イ)付属品をとりつける。「ドアに鍵を―・ける」
 (ウ)(「附ける」とも書く)ある物を付随させる。「条件を―・ける」「利息を―・ける」
 (エ)草木に花や実が生じる。「ツバキが赤い花を―・ける」「梅が実を―・ける」
(5)あとを残す。
 (ア)力を加えたりしてあとを残す。「テーブルに傷を―・ける」「紙に折り目を―・ける」
 (イ)印(シルシ)を記す。「該当する項目に〇を―・ける」
 (ウ)帳簿などに記入する。「家計簿を―・ける」「日記を―・ける」
(6)栄養・体力・知識などを備えさせる。「実力を―・ける」「教養を身に―・ける」「手に職を―・ける」「変な癖を―・けないように」
〔「身に―・ける」は「着ける」とも書く〕
(7)連歌・俳諧で,前の句に後の句を,うまくつながるように続ける。
❷そばに寄せる。
(1)人をそばに置く。
 (ア)つき添わせる。「要人に護衛を―・ける」
 (イ)あとに寄り添う。「先頭にぴたりと―・けている」
 (ウ)対立するものの一方にある人を組み入れる。「近隣諸国を味方に―・ける」
(2)ある物を近くに寄せる。
 (ア)(多く「着ける」と書く)乗り物を移動させて,ある場所に横付けにする。「車を正面玄関に―・ける」「船を岸壁に―・ける」
 (イ)他に対して苦情を寄せる。「納入された品にクレームを―・ける」「文句を―・ける」
❸他の人のあとをこっそり追う。「捜査員が容疑者を―・けていく」「だれかに―・けられている」
❹あるものを加え,新しい状態にする。
(1)新たに設ける。設置する。「自宅に電話を―・ける」「道を―・ける」
(2)(「点ける」とも書く)ある現象・活動などがあらわれるようにする。
 (ア)点火する。「火を―・ける」「ストーブを―・ける」
 (イ)あかりをともす。また,電気などで動く器具を働かせる。「ランプを―・ける」「あかりを―・ける」「テレビを―・ける」
(3)ある物に名称・評点などを与える。
 (ア)命名する。「生まれた子に名を―・ける」
 (イ)予算を割りあてる。「予算を―・ける」
 (ウ)評点・値段を与える。「合格点を―・ける」「せり市で一千万の値を―・ける」
❺説明を加える。「もっともらしい理由を―・けて会社を休む」
❻実現・決着の望まれていたことを実現・決着させる。「問題に決着を―・ける」「円満に話を―・ける」「渡りを―・ける」「けりを―・ける」
❼区分をはっきりさせる。差が出るようにする。「けじめを―・ける」「一馬身の差を―・ける」
❽判断・予想を行う。「見当を―・ける」「完成の目処を―・ける」
❾感覚・意識を働かせる。
(1)(「…に気をつける」の形で)注意力・警戒心をそこに注ぐ。「車に気を―・ける」
(2)(「…に目をつける」の形で)関心を寄せる。特別な注意を向ける。「それまで捨てられていたカンの殻に目を―・けた」
❿「…につけ(て)」の形で用いる。
(1)(「…につけ,…につけ」の形で)それぞれの状況において,の意を表す。「暑いに―・け,寒いに―・け,苦労は絶えない」
(2)(「…につけ」「…につけて(も)」の形で)それに伴って,関連して,の意を表す。「それに―・けても思い出されるのは…」「何かに―・けていやみを言う」
⓫関係をもたせる。
(1)ことづける。託す。「京に,その人の御もとにとて文書きて―・く/伊勢 9」
(2)それをきっかけとする。かこつける。「心に思ふことを見る物,聞く物に―・けて言ひいだせるなり/古今(仮名序)」
⓬動詞の連用形に付ける。
(1)その動作の激しいことを表す。「どなり―・ける」「にらみ―・ける」「しかり―・ける」
(2)その動作に慣れていることを表す。「やり―・けない仕事」「この子はしかられ―・けている」
〔「付く」に対する他動詞〕
[慣用] 色を―・因縁を―・折り紙を―・方(カタ)を―・眼(ガン)を―・けちを―・知恵を―・注文を―・唾(ツバ)を―・手を―・難を―・熨斗(ノシ)を―・箔(ハク)を―・火を―・眉(マユ)に唾を―・味噌(ミソ)を―・目星を―・目安を―・勿体(モツタイ)を―・埒(ラチ)を―/金に糸目をつけぬ・手が付けられない

付ける

づ・ける 【付ける】 (接尾)
〔動詞下一段型活用。「つける」の転〕
名詞に付く。
(1)その物事を他につけ加える意を表す。「元気―・ける」「関係―・ける」
(2)その物事・事柄を他に与える意を表す。「位置―・ける」「性格―・ける」

付けペン

つけペン [0] 【付け―】
(万年筆でなく)ペン軸にペン先をはめこみ,インクをつけながら書くペン。

付け上がる

つけあが・る [4][0] 【付け上(が)る】 (動ラ五[四])
相手の寛大さにつけこんで,増長する。「下手(シタテ)に出れば―・る」

付け上がる

つけあがる【付け上がる】
grow impudent (生意気)[vain (うぬぼれ)];be puffed up.

付け上る

つけあが・る [4][0] 【付け上(が)る】 (動ラ五[四])
相手の寛大さにつけこんで,増長する。「下手(シタテ)に出れば―・る」

付け下げ

つけさげ [0] 【付(け)下げ】
和服の模様の付け方の名。すべての文様が,肩山を頂点に上向きになるようにしたもの。訪問着に次ぐ格。

付け人

つけびと [0] 【付(け)人】
(1)ある人のそばにいて,身の回りの世話をする人。つきびと。
(2)特に相撲で,関取の世話をする若い相撲取り。若い者。
(3)「付家老(ツケガロウ)」に同じ。

付け仮名

つけがな [0] 【付(け)仮名】
「ふりがな」に同じ。

付け値

つけね【付け値】
the price offered;the offer[bid].→英和

付け値

つけね [2][0] 【付(け)値】
買い手がつける値段。
⇔言い値

付け元気

つけげんき【付け元気】
a show of courage; <米> <make> a bluff.→英和

付け元気

つけげんき [3] 【付(け)元気】
うわべを元気よさそうによそおうこと。から元気。「―の高声で,『御機嫌よう!』と一礼すると/平凡(四迷)」

付け入る

つけいる【付け入る】
⇒付け込む.

付け入る

つけい・る [3][0] 【付(け)入る】 (動ラ五[四])
相手の弱みやすきをうまくとらえて,利用する。つけこむ。「相手の弱点に―・る」「すきに―・る」
[可能] つけいれる

付け出し

つけだし [0] 【付(け)出し】
(1)勘定書。売掛金の請求書。
(2)相撲で,最下級から順次出世せずに,力量を認められて,最初から番付にのること。また,その力士。「幕下―」

付け出す

つけだ・す [0][3] 【付(け)出す】 (動サ五[四])
(1)(帳簿などに)記入し始める。「日記を―・す」
(2)商品の売掛金の請求書を書いて出す。「酒・肴詳しう―・して…書付けを渡す/歌舞伎・五大力」
(3)荷物を馬などの背につけ,送りだす。「荷物を―・さなかつたら,お前達はどうして食うんだ/夜明け前(藤村)」
(4)値をつけはじめる。「一匁五分より―・し四匁八分までにのぞめども/浮世草子・胸算用 1」

付け出だす

つけいだ・す 【付け出だす】 (動サ四)
捜し出す。見つけ出す。「やう��此程(仇ヲ)―・し/浮世草子・武道伝来記 5」

付け加える

つけくわえる【付け加える】
add <A to B> .→英和

付け加える

つけくわ・える [5][0] 【付(け)加える】 (動ア下一)[文]ハ下二 つけくは・ふ
すでにある物事に,あとから新しい物事を添える。付加する。「文章を二行―・える」

付け加わる

つけくわわ・る [5][0] 【付(け)加わる】 (動ラ五[四])
すでにあるものに,さらに別のものが付け足される。「代金に手数料が―・る」

付け台

つけだい [2] 【付(け)台】
すし屋で,カウンターの客に,すしを握って出す台。

付け合せ

つけあわせ [0] 【付け合(わ)せ】
彩りを添えるため,または味をひき立たせるために料理に添えて出すもの。生野菜や海藻,調理した人参・ポテトなど。

付け合せる

つけあわ・せる [5][0] 【付け合(わ)せる】 (動サ下一)[文]サ下二つけあは・す
(1)他の物に添える。あしらいとして添える。「肉料理にサラダを―・せる」
(2)二つの物を離れないように合わせる。[日葡]

付け合わせ

つけあわせ [0] 【付け合(わ)せ】
彩りを添えるため,または味をひき立たせるために料理に添えて出すもの。生野菜や海藻,調理した人参・ポテトなど。

付け合わせる

つけあわせ【付け合わせる】
add <vegetables> as a relish <to> .→英和

付け合わせる

つけあわ・せる [5][0] 【付け合(わ)せる】 (動サ下一)[文]サ下二つけあは・す
(1)他の物に添える。あしらいとして添える。「肉料理にサラダを―・せる」
(2)二つの物を離れないように合わせる。[日葡]

付け回し

つけまわし [0] 【付(け)回し】
付け{(1)}を他人へ回すこと。

付け回す

つけまわす【付け回す】
⇒付け狙(ねら)う.

付け回す

つけまわ・す [4][0] 【付(け)回す】 (動サ五[四])
どこまでもうるさくあとをつける。「しつこくあとを―・す」

付け回る

つけまわ・る [0][4] 【付(け)回る】 (動ラ五[四])
しつこくあとをつける。つけてまわる。「女の跡を―・る/灰燼(鴎外)」

付け城

つけじろ [0] 【付(け)城】
(1)本城とは別に,要所に築いた城。出城。
(2)攻撃の拠点として敵城の近くに築いた城。向かい城。「三河の内吉良の城へ取かけ,―をして是をせむる/甲陽軍鑑(品三一)」

付け売り

つけうり [0] 【付(け)売り】
木材取引の一。製材所などから買い付けた製品の相対取引による問屋段階での販売方法。せりなどによる市売りに対していう。

付け子

つけこ [2] 【付(け)子】
鳴き声のよいウグイスやホオジロのそばに,同類の鳥の雛をつけて,その音色を学ばせること。また,そのつけておく雛。

付け届け

つけとどけ [0] 【付(け)届け】 (名)スル
(1)謝礼や依頼,義理などのために,他人に金銭や物品を贈ること。また,その贈り物。「盆暮れの―」
(2)届け出ること。通報すること。「不埒なれば其家に―すれば/浮世草子・桜陰比事 5」

付け届け

つけとどけ【付け届け】
a present;→英和
a gift.→英和

付け差し

つけざし 【付(け)差し】
自分が口をつけた酒杯や,キセルを人にさし出すこと。遊里などで,相手に対する情愛の深さを示す行為とされた。「こは珍しい―と,押戴いて飲んだりけり/浄瑠璃・堀川波鼓(上)」

付け布施

つけぶせ [0] 【付(け)布施】
本家の葬式の際,親類筋の者が僧侶に渡す布施。

付け帯

つけおび [3] 【付(け)帯】
(1)女帯の一。後ろで結ぶ部分と胴の部分を別にした帯。軽装帯。
(2)「下げ帯」に同じ。

付け帳

つけちょう [0] 【付(け)帳】
上演に必要な大道具・小道具・衣装・鬘(カツラ)・下座音楽などをそれぞれ分冊にして書き出した帳面。付け立て帳。付(ツケ)。

付け床

つけどこ [0] 【付(け)床】
「置き床」に同じ。

付け所

つけどころ [0] 【付(け)所・着(け)所】
注意を向けるべきところ。「目の―が違う」

付け拍子

つけびょうし [3] 【付(け)拍子】
「つけ(付){(3)}」に同じ。

付け揚げ

つけあげ [0] 【付(け)揚げ】
(1)野菜・魚肉などを油で揚げたもの。テンプラ。
(2)薩摩揚げのこと。

付け換える

つけかえる【付け換える】
renew;→英和
replace;→英和
change.→英和

付け文

つけぶみ [0][2] 【付(け)文】 (名)スル
思う相手に恋文をひそかに渡るようにすること。また,その恋文。ラブレター。

付け文

つけぶみ【付け文】
<send> a love letter.

付け方

つけかた [3] 【付(け)方】
(1)とりつける方法。「ボタンの―」
(2)記帳する方法。「帳簿の―」

付け景気

つけげいき [3] 【付(け)景気】
うわべを景気よさそうによそおうこと。から景気。「ほんの―に詰らない事をしてのけた/たけくらべ(一葉)」

付け書院

つけしょいん [3] 【付(け)書院】
書院造りで,床の間わきの縁側に張り出して設けた出窓のような部分。文机(フヅクエ)ほどの高さの板張りの前方に明かり障子をつけたもの。鎌倉末期から室町時代にかけて住宅に設けられた造りつけの出文机(イダシフヅクエ)が,座敷の装飾となったもの。書院床(ドコ)。書院棚。書院構え。明かり床。明かり書院。
→出文机
付け書院[図]

付け替える

つけか・える [4][3][0] 【付(け)替える】 (動ア下一)[文]ハ下二 つけか・ふ
他の物に替えて別のものを付ける。「ボタンを―・える」

付け木

つけぎ [2] 【付(け)木】
松や檜(ヒノキ)の薄い木片の端に硫黄を塗りつけたもの。火を他の物につけ移すのに用いたが,マッチの普及後使用されなくなった。硫黄木。火付け木。

付け札

つけふだ [2] 【付(け)札】
目印に付ける札。さげふだ。

付け札

つけふだ【付け札】
⇒荷札.

付け板

つけいた [0] 【付(け)板・ツケ板】
歌舞伎で,ツケを打つ時に用いる板。下に置き,両手に持った二つの柝(キ)でたたいて音を出す。

付け柱

つけばしら [3] 【付(け)柱】
(1)付け書院の外側の柱。書院柱。
(2)「片蓋柱(カタフタバシラ)」に同じ。

付け根

つけね【付け根】
the root[joint,base] <of> .→英和

付け根

つけね [0][3] 【付(け)根】
物と物とがくっついている,根元の部分。「枝の―」「腕の―」

付け歌

つけうた [0] 【付(け)歌】
神楽・催馬楽・朗詠などで,発声の人の歌う第一句に付けて第二句以降を唱和すること。助音(ジヨイン)。「法皇も―せさせおはします/平家 5」

付け毛

つけげ [0] 【付(け)毛】
⇒ヘアピース

付け汁

つけじる [0] 【付(け)汁】
うどん・そば・てんぷらなどにつける汁。たれ。つゆ。つけしる。

付け火

つけび [2] 【付(け)火】
故意に火をつけること。また,その火から起こった火災。放火。

付け焼き

つけやき [0] 【付(け)焼き】
醤油・味醂(ミリン)などで調味したたれをつけながら焼くこと。また,そうして焼いたもの。

付け焼きの

つけやき【付け焼きの】
<fish> broiled with soy.〜にする broil with soy.

付け焼き刃

つけやきば [3] 【付(け)焼き刃】
〔鈍刀に鋼(ハガネ)の焼き刃を付け足したものをいうところから〕
一時の間に合わせに,にわかに覚え込んだ知識や技術。「―の知識」

付け焼刃

つけやきば【付け焼刃】
borrowed plumes;a makeshift;→英和
a thin veneer.

付け物

つけもの [2][0] 【付(け)物】
(1)直垂(ヒタタレ)や水干の綴(ト)じ目に綴じ付ける飾り物。菊綴じの類。「祭の日の放免の―に,ことやうなる紺の布四五反にて馬をつくりて/徒然 225」
(2)催馬楽(サイバラ)など,雅楽の歌物の助奏楽器。
(3)箏(ソウ)組歌に付随する段物・砧物(キヌタモノ)・弄斎(ロウサイ)物など器楽曲の称。

付け状

つけじょう [0][2] 【付(け)状】
(1)「添え状」に同じ。
(2)貴人に直接に手紙を差し出すのを遠慮して,あて名をその傍に仕えている人とした手紙。文面は直接貴人にあてる。

付け狙う

つけねらう【付け狙う】
follow;→英和
shadow;→英和
dog;→英和
seek a person's life (命を).

付け狙う

つけねら・う [0][4] 【付け狙う】 (動ワ五[ハ四])
たえずあとをつけて,機会をうかがう。「刺客に―・われる」

付け目

つけめ [3] 【付(け)目】
(1)つけこむべき所。利用すべき相手の弱み。「金によわいのがこちらの―だ」
(2)めあて。めざす所。ねらい。「あれは―さ。扇屋のせんべいの/洒落本・通言総籬」
(3)さいころ賭博などで,ねらいをつけた采(サイ)の目。「四郎三郎は―出入りなしと頭から/浮世草子・御前義経記」

付け目

つけめ【付け目】
an[one's]aim.→英和
〜である[ねらう]⇒狙(ねら)う;[付け込むところ]⇒付け込む.

付け直す

つけなお・す [0][4] 【付(け)直す】 (動サ五[四])
改めて付ける。「ボタンを―・す」「値を―・す」
[可能] つけなおせる

付け睫毛

つけまつげ [3] 【付け睫毛】
目もとを美しく見せるため,まつげに重ねてつける作りもののまつげ。

付け睫毛

つけまつげ【付け睫毛】
<wear> false eyelashes.

付け祭り

つけまつり [3] 【付(け)祭り】
〔本祭に付けて行う祭りの意〕
(1)江戸時代,山王神社や神田明神などの祭礼の行列で,余興として山車(ダシ)につく,踊り屋台や練り物・地走りなどのこと。
(2)転じて,話のあとに付け加えていう文句。

付け立て

つけたて [0] 【付(け)立て】
(1)帳面にしるしをつけること。
(2)付けたばかりで間のないこと。
(3)歌舞伎で,付け帳を作ること。

付け立て帳

つけたてちょう [0] 【付(け)立て帳】
「付け帳」に同じ。

付け竹

つけだけ [2] 【付(け)竹】
竹製の付け木。火口(ホクチ)。「燧(ヒウチ)・―・硫黄など用意して,燧袋にしつらひ入れ/盛衰記 16」

付け紐

つけひも [0] 【付け紐】
着物の胴に縫い付けてある紐。

付け紙

つけがみ [2] 【付(け)紙】
(1)文書の中の必要な箇所や,疑問のある箇所に,目印のためつけておく紙。不審紙。付箋(フセン)。「医書を…読みて合点の行かぬ所に―をつける/咄本・昨日は今日」
(2)門口などに貼り,合図や目印にした紙。「その東の門口に―をしておきけるは/浮世草子・諸艶大鑑 6」

付け落し

つけおとし [0] 【付け落(と)し】
「つけおち」に同じ。

付け落ち

つけおち [0] 【付(け)落ち】
帳簿などに記載すべき内容が書き落とされること。記入漏れ。つけおとし。

付け落とし

つけおとし [0] 【付け落(と)し】
「つけおち」に同じ。

付け落とし[落ち]

つけおとし【付け落とし[落ち]】
an omission <in a bill> .→英和

付け薬

つけぐすり【付け薬】
a medicine for external application.

付け薬

つけぐすり [3] 【付(け)薬】
患部に塗ったり貼ったりする外用薬。塗り薬・膏薬(コウヤク)など。

付け足し

つけたし [0] 【付(け)足し】
(1)つけたすこと。また,そのもの。
(2)二次的な事柄。つけたり。「用件は―で,本当は顔が見たいのだ」

付け足し

つけたし【付け足し】
⇒付けたり.

付け足す

つけたす【付け足す】
add <to> .→英和

付け足す

つけた・す [0][3] 【付(け)足す】 (動サ五[四])
すでにあるものにさらにつけ加える。追加する。「用件を―・す」
[可能] つけたせる

付け込み

つけこみ [0] 【付(け)込み】
(1)つけこむこと。乗ずること。
(2)(仕訳をしないで)帳簿に記入すること。
(3)座敷や席を予約すること。「―にまはるたいこもち/洒落本・北華通情」

付け込み帳

つけこみちょう [0] 【付(け)込み帳】
⇒当座帳(トウザチヨウ)

付け込む

つけこ・む [0][3] 【付(け)込む】 (動マ五[四])
(1)機会をうまくとらえて利用する。つけいる。「人の弱みに―・む」
(2)帳面に書き入れる。「収支を帳簿に―・む」
(3)あらかじめ約束しておく。「初会馴染ぢやあ前びろから―・んでなくちやあいけません/歌舞伎・小春穏沖津白波」
(4)跡を追って居場所をつきとめる。「此善六が―・んだ,お染久松二人の者を/歌舞伎・お染久松色読販」
[可能] つけこめる

付け込む[付け入る]

つけこむ【付け込む[付け入る]】
take advantage of <a person's weakness> ;enter <in a book> (帳簿に).→英和

付け醤油

つけじょうゆ [3] 【付け醤油】
刺し身など,醤油をつけて食べる料理で小皿に入れて出される醤油。

付け金

つけがね 【付け金】
(1)遊里で,つけ届けの金銭。遊女から茶屋へ,茶屋から女中へ贈る。「それだから―も,てえ��気をつけておくこつちやあござんせん/洒落本・傾城買四十八手」
(2)持参金。「相応の―して子のなき方へ養子につかはし/浮世草子・織留 6」

付け鉄漿

つけがね 【付け鉄漿】
〔近世女性語〕
おはぐろ。

付け馬

つけうま [0][2] 【付(け)馬】
未払いの遊興費などを取りたてるために,客と一緒に客の家までついて行く人。つきうま。うま。「―をつける」

付け髪

つけがみ [2] 【付(け)髪】
(1)髪が短い場合,それを補うために付け添えた髪。
(2)髪を結ぶとき,添え入れた髪。そえがみ。
(3)野郎頭の歌舞伎俳優が,役に扮するとき用いるかつら。

付け髭

つけひげ【付け髭】
<wear> a false moustache[beard].

付け髭

つけひげ [0][2] 【付け髭】
人工的に作ったひげ。また,それを付けること。つくりひげ。

付け髷

つけまげ [2][0] 【付け髷】
頭髪に添えつける別の髪で作った髷。つけわげ。

付け鬢

つけびん 【付け鬢】
作りものの鬢。「夫よりは―を揉くちやにするな/滑稽本・浮世床(初)」

付け鴨居

つけがもい [3] 【付け鴨居】
座敷などの塗り壁面にとりつけた化粧鴨居。

付け麺

つけめん [0][2] 【付け麺】
つけ汁につけて食べる中華そば。

付け黒子

つけぼくろ【付け黒子】
a beauty spot.

付け黒子

つけぼくろ [3] 【付け黒子】
美容などの目的で顔につけるほくろ。ムーシュ。

付け鼻

つけばな [2] 【付(け)鼻】
仮装したり,役者が扮装(フンソウ)するときなどにつける,張り子などの人造の鼻。

付す

ふ・す [1][2] 【付す・附す】
■一■ (動サ五)
〔サ変動詞「付する」の五段化〕
「付する」に同じ。「条件を―・す」
[可能] ふせる
■二■ (動サ変)
⇒ふする(付)
[慣用] 一笑に―・荼毘(ダビ)に―・等閑に―

付する

ふ・する [2] 【付する・附する】 (動サ変)[文]サ変 ふ・す
(1)つく。つき従う。「先学の驥尾(キビ)に―・する」
(2)添える。つける。「書類に証明書を―・する」
(3)物事を任せる。託す。…という形で処理する。付託する。「問題を審議に―・する」「不問に―・する」

付下げ

つけさげ [0] 【付(け)下げ】
和服の模様の付け方の名。すべての文様が,肩山を頂点に上向きになるようにしたもの。訪問着に次ぐ格。

付与

ふよ [1] 【付与・附与】 (名)スル
授け与えること。「権限を―する」

付与する

ふよする【付与する】
⇒与える.

付人

つけびと [0] 【付(け)人】
(1)ある人のそばにいて,身の回りの世話をする人。つきびと。
(2)特に相撲で,関取の世話をする若い相撲取り。若い者。
(3)「付家老(ツケガロウ)」に同じ。

付仮名

つけがな [0] 【付(け)仮名】
「ふりがな」に同じ。

付会

ふかい [0] 【付会・附会】 (名)スル
(1)付け加えること。つなぎあわせること。
(2)関係のない事柄を理屈をつけて結びつけること。無理にこじつけること。「牽強(ケンキヨウ)―」「自家の感情をもてこれに―する/即興詩人(鴎外)」

付値

つけね [2][0] 【付(け)値】
買い手がつける値段。
⇔言い値

付元気

つけげんき [3] 【付(け)元気】
うわべを元気よさそうによそおうこと。から元気。「―の高声で,『御機嫌よう!』と一礼すると/平凡(四迷)」

付入る

つけい・る [3][0] 【付(け)入る】 (動ラ五[四])
相手の弱みやすきをうまくとらえて,利用する。つけこむ。「相手の弱点に―・る」「すきに―・る」
[可能] つけいれる

付出し

つけだし [0] 【付(け)出し】
(1)勘定書。売掛金の請求書。
(2)相撲で,最下級から順次出世せずに,力量を認められて,最初から番付にのること。また,その力士。「幕下―」

付出す

つけだ・す [0][3] 【付(け)出す】 (動サ五[四])
(1)(帳簿などに)記入し始める。「日記を―・す」
(2)商品の売掛金の請求書を書いて出す。「酒・肴詳しう―・して…書付けを渡す/歌舞伎・五大力」
(3)荷物を馬などの背につけ,送りだす。「荷物を―・さなかつたら,お前達はどうして食うんだ/夜明け前(藤村)」
(4)値をつけはじめる。「一匁五分より―・し四匁八分までにのぞめども/浮世草子・胸算用 1」

付切り

つききり [0] 【付(き)切り】
少しの間もそばを離れずつき添うこと。つきっきり。「―で看病する」

付則

ふそく [0] 【付則・附則】
(1)ある規則を補充するために付加された規則。
(2)法令の構成要素のうち,主要事項に付随する必要事項を定めた部分。法令の施行期日・経過措置・関係法令の改廃などを定める。
⇔本則

付則

ふそく【付則】
additional rules;an additional clause.

付加

ふか [2][1] 【付加・附加】 (名)スル
(1)つけ加えること。「新しい条項を―する」
(2)〔化〕 一般に,二個以上の分子が直接結合して一つの分子になること。特に,有機化合物中の二重結合または三重結合に,水素・ハロゲン・水などの分子が結合すること。また,その反応。付加反応。

付加える

つけくわ・える [5][0] 【付(け)加える】 (動ア下一)[文]ハ下二 つけくは・ふ
すでにある物事に,あとから新しい物事を添える。付加する。「文章を二行―・える」

付加する

ふか【付加する】
add <a thing to> ;→英和
supplement (補足).→英和
〜の additional;supplementary.‖付加価値税 a value-added tax <VAT> .付加給付《労働》fringe benefits.

付加わる

つけくわわ・る [5][0] 【付(け)加わる】 (動ラ五[四])
すでにあるものに,さらに別のものが付け足される。「代金に手数料が―・る」

付加価値

ふかかち [3] 【付加価値】
生産過程で新たに付け加えられる価値。総生産額から原材料費と機械設備などの減価償却分を差し引いたもので,人件費・利子・利潤に分配される。一国全体の付加価値の合計は生産国民所得となる。

付加価値生産性

ふかかちせいさんせい [0] 【付加価値生産性】
労働や資本などの生産要素一単位が一定期間(通常一年間)に生み出した付加価値額で測った生産性。

付加価値税

ふかかちぜい [4] 【付加価値税】
一定期間(通常一年間)に生産された付加価値に課す税。課税ベースの広い間接税であり,企業課税としてのものと,一般消費税としてのものに大別される。日本では前者は1949年にシャウプ勧告で提案されたが実施には至らず,後者は89年度から実施された。VAT 。
→一般消費税
→インボイス方式

付加価値通信網

ふかかちつうしんもう [7] 【付加価値通信網】
⇒バン(VAN)

付加刑

ふかけい [2] 【付加刑・附加刑】
主刑に付加してのみ科すことのできる刑罰。刑法は没収のみを付加刑と定める。

付加原価

ふかげんか [3] 【付加原価】
自己資本に対する利子,個人企業者が受け取る賃金など,損益計算上では費用にならないが,原価計算上では原価となるもの。機会原価の一種。

付加反応

ふかはんのう [3] 【付加反応】
⇒付加(フカ)(2)

付加税

ふかぜい [2] 【付加税・附加税】
国税または上級地方団体の租税を本税とし,これに付加して一定の割合で賦課した地方税。1950年(昭和25)廃止。
→独立税

付加給付

ふかきゅうふ [3] 【付加給付】
本来のものに加えて,別に支給がなされること。
→フリンジ-ベネフィット

付加重合

ふかじゅうごう [3] 【付加重合】
単量体分子が付加反応により原子を失うことなく結合する反応を繰り返し,高重合体を生ずるもの。ポリ塩化ビニル・ポリエチレンなどの生成はこれによる。

付加金

ふかきん [0] 【付加金】
労働基準法上,解雇予告手当・休業手当・割増賃金等を支払わない使用者に対し,裁判所が労働者の請求に基づき,それら未払金に加えて支払いを命ずる金銭。

付句

つけく [2] 【付句】
連歌・俳諧の付合で,前句に対して付ける句。

付台

つけだい [2] 【付(け)台】
すし屋で,カウンターの客に,すしを握って出す台。

付合

ふごう [0] 【付合・附合】
所有者の異なる二個以上の物が何らかの理由で強く結合し,分離されると物理的・経済的に著しく不適当と認められる場合,民法上一個の物として取り扱うこと。甲の田に植えられた乙の苗などがその例。

付合

つけあい 【付合】
(1)連歌・俳諧で,長句(五七五)・短句(七七)を付け合わせること。また,交互に付け連ねてゆくこと。先に出された句を前句,それに付ける句を付句とよぶ。
(2){(1)}の契機となる前句・付句にある言葉の関連性のこと。用語・題材などのほか,情趣・心情などをも含む点で,「寄合(ヨリアイ)」より広い。
→寄合

付合い

つきあい [3][0] 【付(き)合い】 (名)スル
(1)人とまじわること。交際。「―が広い」「高校以来の―」
(2)義理や社交上の必要からする交わり。「―のいい人」「―で飲む」

付合う

つきあ・う [3] 【付(き)合う】 (動ワ五[ハ四])
(1)人と交際する。まじわる。「長年―・った仲」
(2)義理や社交上の必要から,相手に合わせて行動する。「食事に―・う」「買物に―・う」
[可能] つきあえる

付合契約

ふごうけいやく [4] 【付合契約】
契約の内容があらかじめ当事者の一方によって決定されており,他方はそれ以外に契約内容を決定する自由をもたない契約。電気・ガス・水道の供給契約,運送契約,保険契約など。付従契約。

付和

ふわ [1] 【付和・附和】 (名)スル
自分に決まった意見がなく,無批判に他人の説に従うこと。「これに―する群衆は/うづまき(敏)」
→付和雷同
→付和随行

付和随行

ふわずいこう [1] 【付和随行・附和随行】 (名)スル
自身に一定の主義・意見・方針もなく,他人のするままに同調し,行動すること。

付和雷同

ふわらいどう [1] 【付和雷同・附和雷同】 (名)スル
自分にしっかりした考えがなく,他人の意見にすぐ同調すること。

付和雷同する

ふわらいどう【付和雷同する】
follow <a person> blindly.

付回し

つけまわし [0] 【付(け)回し】
付け{(1)}を他人へ回すこと。

付回す

つけまわ・す [4][0] 【付(け)回す】 (動サ五[四])
どこまでもうるさくあとをつける。「しつこくあとを―・す」

付回る

つけまわ・る [0][4] 【付(け)回る】 (動ラ五[四])
しつこくあとをつける。つけてまわる。「女の跡を―・る/灰燼(鴎外)」

付図

ふず [1] 【付図・附図】
主となるものにつけられた図・地図・図表。

付城

つけじろ [0] 【付(け)城】
(1)本城とは別に,要所に築いた城。出城。
(2)攻撃の拠点として敵城の近くに築いた城。向かい城。「三河の内吉良の城へ取かけ,―をして是をせむる/甲陽軍鑑(品三一)」

付売り

つけうり [0] 【付(け)売り】
木材取引の一。製材所などから買い付けた製品の相対取引による問屋段階での販売方法。せりなどによる市売りに対していう。

付子

ぶし [1] 【付子・附子】
トリカブトの塊根。アコニチンそのほかのアルカロイドを含む。劇薬。身体諸機能の衰弱・失調の回復・興奮に,また鎮痛に用いる。烏頭(ウズ)。ぶす。

付子

ぶす [1] 【付子・附子】
(1)「ぶし(付子)」に同じ。
(2)〔(1) の毒が恐ろしがられたことから〕
いとうべきもの。きらいなもの。「(雷ハ)われらが―/浄瑠璃・浦島年代記」

付子

つけこ [2] 【付(け)子】
鳴き声のよいウグイスやホオジロのそばに,同類の鳥の雛をつけて,その音色を学ばせること。また,そのつけておく雛。

付子

ふし [2] 【五倍子・付子】
ヌルデの若葉などに寄生したヌルデノミミフシが作る瘤状(コブジヨウ)の虫癭(チユウエイ)。紡錘形でタンニンを多く含み,染織・インク製造に用いるほか,昔は婦人のお歯黒に用いられた。ごばいし。[季]秋。

付子矢

ぶしや [2] 【付子矢】
鏃(ヤジリ)に付子の毒を塗った矢。

付子矢

ぶすや [2] 【付子矢】
⇒ぶしや(付子矢)

付子鉄漿

ふしかね [2][0] 【付子鉄漿】
五倍子(フシ)の粉を鉄漿に浸して作る黒色の染料。お歯黒などに用いた。

付家老

つけがろう [3] 【付家老】
江戸時代,幕府から親藩へまたは大名の本家から分家へ,監督・補佐のために派遣された家老。

付審判

ふしんぱん [2] 【付審判】
審判に付すこと。

付審判手続

ふしんぱんてつづき [7] 【付審判手続】
⇒準起訴(ジユンキソ)手続

付届け

つけとどけ [0] 【付(け)届け】 (名)スル
(1)謝礼や依頼,義理などのために,他人に金銭や物品を贈ること。また,その贈り物。「盆暮れの―」
(2)届け出ること。通報すること。「不埒なれば其家に―すれば/浮世草子・桜陰比事 5」

付属

ふぞく [0] 【付属・附属】 (名)スル
(1)主となるものに付き従っていること。「本島に―する小島」「―する協定」「―物」
(2)「付属学校」の略。
(3)(「付嘱」とも書く)師が弟子に仏教を伝え,その布教を託すること。ふしょく。

付属する

ふぞく【付属する】
belong <to> ;→英和
be attached <to> .‖付属小学校 an attached elementary school;an elementary school attached to….付属品 an accessory.

付属品

ふぞくひん [0][3] 【付属品】
主となる物と一体となってはじめて機能する物。ラジオのイヤホンなど。

付属学校

ふぞくがっこう [4] 【付属学校】
教員養成を目的とする大学または学部が教育実習・教育研究のための資料収集・教育的実験などを行うために設置した学校。

付属海

ふぞくかい [3][2] 【付属海】
大陸・半島・列島などによって囲まれた大洋の周辺海域。北極海やヨーロッパ地中海などの地中海と,ベーリング海やオホーツク海などの縁海とに分けられる。

付属肢

ふぞくし [3] 【付属肢】
体節から成る動物において,原則として各体節に一対ずつある肢。環形動物の疣足(イボアシ),節足動物の関節肢,脊椎動物の外肢など。分化して触角や口器・胸脚・腹脚・歩脚・遊泳脚・生殖肢などの区別も生じている。

付属語

ふぞくご [0] 【付属語】
文法で,単語の二大別の一。単独では文節を構成することができず,つねに自立語の下に付いて文節の一部として用いられるもの。助詞・助動詞の類。辞。
⇔自立語

付差し

つけざし 【付(け)差し】
自分が口をつけた酒杯や,キセルを人にさし出すこと。遊里などで,相手に対する情愛の深さを示す行為とされた。「こは珍しい―と,押戴いて飲んだりけり/浄瑠璃・堀川波鼓(上)」

付布施

つけぶせ [0] 【付(け)布施】
本家の葬式の際,親類筋の者が僧侶に渡す布施。

付師

つけし [2] 【付師】
歌舞伎用語。
(1)下座音楽の選曲・作曲をする人。
(2)上演に必要な衣装・鬘(カツラ)・小道具などの付け帳を作成する人。狂言作者が担当する。

付帯

つけおび [3] 【付(け)帯】
(1)女帯の一。後ろで結ぶ部分と胴の部分を別にした帯。軽装帯。
(2)「下げ帯」に同じ。

付帯

ふたい [0] 【付帯・附帯】 (名)スル
主な物事に伴って生ずること。付随。「―事項」「これに―する雑件」

付帯の

ふたい【付帯の】
incidental <condition> ;→英和
attendant <circumstances> .→英和

付帯上告

ふたいじょうこく [4] 【付帯上告】
民事訴訟において,上告人の上告審手続内で,被上告人が自己に不利益な部分の変更を求める上告。

付帯工事

ふたいこうじ [4] 【付帯工事】
主となる工事に付帯して行う工事。家屋の建築に対する,水道・ガス・電気などの工事をいう。

付帯性

ふたいせい [0] 【付帯性】
⇒偶有性(グウユウセイ)

付帯控訴

ふたいこうそ [4] 【付帯控訴】
民事訴訟において,控訴人の控訴審手続内で,被控訴人が自己に不利益な部分について行う控訴。

付帯決議

ふたいけつぎ [4] 【付帯決議】
議決された条約・本案などに関して,施行細則・解釈の基準などを希望意見として表明する決議。法律上の効果を伴わない。

付帯税

ふたいぜい [2] 【付帯税】
国税に付帯して課される租税。延滞税・利子税・過少申告加算税・無申告加算税・不納付加算税・重加算税をいう。

付帳

つけちょう [0] 【付(け)帳】
上演に必要な大道具・小道具・衣装・鬘(カツラ)・下座音楽などをそれぞれ分冊にして書き出した帳面。付け立て帳。付(ツケ)。

付床

つけどこ [0] 【付(け)床】
「置き床」に同じ。

付庸

ふよう [0] 【付庸・附庸】
宗主国に従属して,その命令に従う小国。属国。

付従う

つきしたが・う [5][0] 【付(き)従う】 (動ワ五[ハ四])
(1)人のあとについて行く。お供をする。「大臣に―・って渡米する」
(2)人の勢力下に入る。服従して部下となる。「―・ひたる勢(セイ)さまで多しとも聞えねば/太平記 8」

付従契約

ふじゅうけいやく [4] 【付従契約】
⇒付合契約(フゴウケイヤク)

付憑

ふひょう [0] 【付憑・附憑】
怨霊(オンリヨウ)などがとりつくこと。

付所

つけどころ [0] 【付(け)所・着(け)所】
注意を向けるべきところ。「目の―が違う」

付拍子

つけびょうし [3] 【付(け)拍子】
「つけ(付){(3)}」に同じ。

付揚げ

つけあげ [0] 【付(け)揚げ】
(1)野菜・魚肉などを油で揚げたもの。テンプラ。
(2)薩摩揚げのこと。

付文

つけぶみ [0][2] 【付(け)文】 (名)スル
思う相手に恋文をひそかに渡るようにすること。また,その恋文。ラブレター。

付方

つけかた [3] 【付(け)方】
(1)とりつける方法。「ボタンの―」
(2)記帳する方法。「帳簿の―」

付景気

つけげいき [3] 【付(け)景気】
うわべを景気よさそうによそおうこと。から景気。「ほんの―に詰らない事をしてのけた/たけくらべ(一葉)」

付書院

つけしょいん [3] 【付(け)書院】
書院造りで,床の間わきの縁側に張り出して設けた出窓のような部分。文机(フヅクエ)ほどの高さの板張りの前方に明かり障子をつけたもの。鎌倉末期から室町時代にかけて住宅に設けられた造りつけの出文机(イダシフヅクエ)が,座敷の装飾となったもの。書院床(ドコ)。書院棚。書院構え。明かり床。明かり書院。
→出文机
付け書院[図]

付替える

つけか・える [4][3][0] 【付(け)替える】 (動ア下一)[文]ハ下二 つけか・ふ
他の物に替えて別のものを付ける。「ボタンを―・える」

付木

つけぎ [2] 【付(け)木】
松や檜(ヒノキ)の薄い木片の端に硫黄を塗りつけたもの。火を他の物につけ移すのに用いたが,マッチの普及後使用されなくなった。硫黄木。火付け木。

付札

つけふだ [2] 【付(け)札】
目印に付ける札。さげふだ。

付板

つけいた [0] 【付(け)板・ツケ板】
歌舞伎で,ツケを打つ時に用いる板。下に置き,両手に持った二つの柝(キ)でたたいて音を出す。

付柱

つけばしら [3] 【付(け)柱】
(1)付け書院の外側の柱。書院柱。
(2)「片蓋柱(カタフタバシラ)」に同じ。

付根

つけね [0][3] 【付(け)根】
物と物とがくっついている,根元の部分。「枝の―」「腕の―」

付款

ふかん [0] 【付款・附款】
法律行為から生ずる効果を制限する目的で,表意者が法律行為に際して特に付加する制限。条件・期限などがその例。

付歌

つけうた [0] 【付(け)歌】
神楽・催馬楽・朗詠などで,発声の人の歌う第一句に付けて第二句以降を唱和すること。助音(ジヨイン)。「法皇も―せさせおはします/平家 5」

付毛

つけげ [0] 【付(け)毛】
⇒ヘアピース

付汁

つけじる [0] 【付(け)汁】
うどん・そば・てんぷらなどにつける汁。たれ。つゆ。つけしる。

付法

ふほう [0] 【付法】
〔仏〕 師が弟子に教法を伝え,教法の維持と布教を託すこと。

付法の八祖

ふほうのはっそ 【付法の八祖】
真言宗で,教法を伝授継承したとされる教主大日如来から空海に至る八人の祖師。すなわち,大日如来・金剛薩埵(コンゴウサツタ)・竜猛・竜智・金剛智・不空・恵果・空海。
→伝持の八祖

付注

ふちゅう [0] 【付注・附註】
注をつけること。また,その注。

付添い

つきそい [0] 【付(き)添い】
人のそばに付き添ってあれこれ世話をすること。また,その人。「―の父兄」「―人」

付添い

つきそい【付添い】
an attendant (従者);→英和
a nurse (子供・病人の);→英和
a chaperon (娘の);an escort (護衛);→英和
a bridesmaid (花嫁の);→英和
[花婿の]a bridesman;a best man.

付添う

つきそ・う [3][0] 【付(き)添う】 (動ワ五[ハ四])
世話をするため,人のそばについている。
[可能] つきそえる

付火

つけび [2] 【付(け)火】
故意に火をつけること。また,その火から起こった火災。放火。

付点

ふてん [0] 【付点】
音符または休止符の右側に水平に並べて付される一個の点。付された音符あるいは休止符の長さの二分の一を加えることを意味する。

付焼き

つけやき [0] 【付(け)焼き】
醤油・味醂(ミリン)などで調味したたれをつけながら焼くこと。また,そうして焼いたもの。

付焼き刃

つけやきば [3] 【付(け)焼き刃】
〔鈍刀に鋼(ハガネ)の焼き刃を付け足したものをいうところから〕
一時の間に合わせに,にわかに覚え込んだ知識や技術。「―の知識」

付物

つけもの [2][0] 【付(け)物】
(1)直垂(ヒタタレ)や水干の綴(ト)じ目に綴じ付ける飾り物。菊綴じの類。「祭の日の放免の―に,ことやうなる紺の布四五反にて馬をつくりて/徒然 225」
(2)催馬楽(サイバラ)など,雅楽の歌物の助奏楽器。
(3)箏(ソウ)組歌に付随する段物・砧物(キヌタモノ)・弄斎(ロウサイ)物など器楽曲の称。

付状

つけじょう [0][2] 【付(け)状】
(1)「添え状」に同じ。
(2)貴人に直接に手紙を差し出すのを遠慮して,あて名をその傍に仕えている人とした手紙。文面は直接貴人にあてる。

付目

つけめ [3] 【付(け)目】
(1)つけこむべき所。利用すべき相手の弱み。「金によわいのがこちらの―だ」
(2)めあて。めざす所。ねらい。「あれは―さ。扇屋のせんべいの/洒落本・通言総籬」
(3)さいころ賭博などで,ねらいをつけた采(サイ)の目。「四郎三郎は―出入りなしと頭から/浮世草子・御前義経記」

付直す

つけなお・す [0][4] 【付(け)直す】 (動サ五[四])
改めて付ける。「ボタンを―・す」「値を―・す」
[可能] つけなおせる

付着

ふちゃく [0] 【付着・附着】 (名)スル
(1)物について離れないこと。「貝が船底に―する」
(2)種類の異なる二物質が接触して互いにくっつき合う現象。例えば,固体の表面に液体が付着する濡れなど。

付着する

ふちゃく【付着する】
stick[adhere] <to> .→英和

付着力

ふちゃくりょく [3] 【付着力】
異種の物質が接触したときに互いに引き合う力。

付着根

ふちゃくこん [3][2] 【付着根】
他物に付着して体を支えよじ登るために,茎から出る不定根。ツタ・ノウゼンカズラなどに見られる。よじ登り根。

付着生物

ふちゃくせいぶつ [4] 【付着生物】
水中の基物に固着あるいは付着して生活している生物。フジツボなど。

付祝言

つけしゅうげん [3] 【付祝言】
能楽で,一日の演能をめでたく終わらせるために,最後の能のあとに地謡方(ジウタイカタ)だけで謡う謡。多く「高砂」の一節を用いる。祝言小謡。

付票

ふひょう [0] 【付票・附票】
荷物などに付ける札。

付祭り

つけまつり [3] 【付(け)祭り】
〔本祭に付けて行う祭りの意〕
(1)江戸時代,山王神社や神田明神などの祭礼の行列で,余興として山車(ダシ)につく,踊り屋台や練り物・地走りなどのこと。
(2)転じて,話のあとに付け加えていう文句。

付立て

つけたて [0] 【付(け)立て】
(1)帳面にしるしをつけること。
(2)付けたばかりで間のないこと。
(3)歌舞伎で,付け帳を作ること。

付立て帳

つけたてちょう [0] 【付(け)立て帳】
「付け帳」に同じ。

付竹

つけだけ [2] 【付(け)竹】
竹製の付け木。火口(ホクチ)。「燧(ヒウチ)・―・硫黄など用意して,燧袋にしつらひ入れ/盛衰記 16」

付箋

ふせん [0] 【付箋・附箋】
種々の用件などを書きしるし,また目印・備忘のために,貼り付ける小さな紙片。

付箋

ふせん【付箋】
a slip;→英和
a tag;→英和
a label.→英和

付籍

ふせき [0] 【付籍】
(1)他の戸籍に付属している戸籍。
(2)奈良・平安時代,戸籍簿にない戸籍を,新たに記載すること。また,その戸籍。

付紙

つけがみ [2] 【付(け)紙】
(1)文書の中の必要な箇所や,疑問のある箇所に,目印のためつけておく紙。不審紙。付箋(フセン)。「医書を…読みて合点の行かぬ所に―をつける/咄本・昨日は今日」
(2)門口などに貼り,合図や目印にした紙。「その東の門口に―をしておきけるは/浮世草子・諸艶大鑑 6」

付置

ふち [1] 【付置・附置】 (名)スル
付属させて設置すること。「大学に研究施設を―する」

付臭剤

ふしゅうざい フシウ― [2] 【付臭剤】
無臭のものににおいをつけるために加えるもの。

付落ち

つけおち [0] 【付(け)落ち】
帳簿などに記載すべき内容が書き落とされること。記入漏れ。つけおとし。

付薬

つけぐすり [3] 【付(け)薬】
患部に塗ったり貼ったりする外用薬。塗り薬・膏薬(コウヤク)など。

付表

ふひょう [0] 【付表・附表】
本文・本表などに付属する表。

付言

ふげん [0] 【付言・附言】 (名)スル
付け加えて言うこと。また,その言葉。「―を要しない」「―すれば次のとおり」

付言する

ふげん【付言する】
add <that…> .→英和

付訓本

ふくんぼん [0] 【付訓本・附訓本】
⇒点本(テンポン)

付託

ふたく [0] 【付託・附託】 (名)スル
他にたのみ,まかせること。特に議会で,本会議の議決に先立ち,議案などの審査を,他の機関にゆだねること。「委員会に―する」

付託する

ふたく【付託する】
refer[submit] <a bill to a committee> .→英和

付記

ふき【付記】
an additional remark[note].〜する add <that…> .→英和

付記

ふき [1][2] 【付記・附記】 (名)スル
付け加えて記すこと。また,その記したもの。「注意事項を―する」

付設

ふせつ [0] 【付設・附設】 (名)スル
付属させて設けること。「研究所を―する」

付語

ふご [1] 【付語・附語】
「付言(フゲン)」に同じ。

付説

ふせつ [0] 【付説】 (名)スル
つけ加えて説明すること。また,その説明。

付議

ふぎ [1] 【付議・附議】 (名)スル
会議にかけること。また,付け加えて議論すること。「提案を委員会に―する」

付足し

つけたし [0] 【付(け)足し】
(1)つけたすこと。また,そのもの。
(2)二次的な事柄。つけたり。「用件は―で,本当は顔が見たいのだ」

付足す

つけた・す [0][3] 【付(け)足す】 (動サ五[四])
すでにあるものにさらにつけ加える。追加する。「用件を―・す」
[可能] つけたせる

付載

ふさい [0] 【付載・附載】 (名)スル
中心となる文章に付け加えて掲載すること。「―されている表」

付込み

つけこみ [0] 【付(け)込み】
(1)つけこむこと。乗ずること。
(2)(仕訳をしないで)帳簿に記入すること。
(3)座敷や席を予約すること。「―にまはるたいこもち/洒落本・北華通情」

付込み帳

つけこみちょう [0] 【付(け)込み帳】
⇒当座帳(トウザチヨウ)

付込む

つけこ・む [0][3] 【付(け)込む】 (動マ五[四])
(1)機会をうまくとらえて利用する。つけいる。「人の弱みに―・む」
(2)帳面に書き入れる。「収支を帳簿に―・む」
(3)あらかじめ約束しておく。「初会馴染ぢやあ前びろから―・んでなくちやあいけません/歌舞伎・小春穏沖津白波」
(4)跡を追って居場所をつきとめる。「此善六が―・んだ,お染久松二人の者を/歌舞伎・お染久松色読販」
[可能] つけこめる

付近

ふきん [2][1] 【付近・附近】 (名)スル
(1)そのあたり。近い所。「駅の―をうろつく」「―の図書館」
(2)近づくこと。「これと親炙し―するものをして/西国立志編(正直)」

付近

ふきん【付近】
the[one's]neighborhood.〜の nearby;→英和
neighboring.→英和
(この)〜に near (here);→英和
nearby.

付録

ふろく【付録】
a supplement <to> ;→英和
an appendix.→英和

付録

ふろく [0] 【付録・附録】
(1)主要な物に添えられたもの。また本などで,本文を補足する目的などで添えられたもの。「巻末―」
(2)雑誌などで,本体に添えてある冊子などの類。「正月号の―」「別冊―」

付随

ふずい [0] 【付随・附随】 (名)スル
主たる物事に関係して成り立っていること。つき従って起こること。「―条項」「―する困難を解決する」

付随する

ふずい【付随する】
accompany;→英和
be accompanied <by a letter> ;be attended <with danger> .〜の accompanying;attendant <on> ;→英和
incidental <to> .→英和

付随音楽

ふずいおんがく [4] 【付随音楽】
演劇などに随伴し,効果を高めるために作する音楽。付帯音楽。

付馬

つけうま [0][2] 【付(け)馬】
未払いの遊興費などを取りたてるために,客と一緒に客の家までついて行く人。つきうま。うま。「―をつける」

付髪

つけがみ [2] 【付(け)髪】
(1)髪が短い場合,それを補うために付け添えた髪。
(2)髪を結ぶとき,添え入れた髪。そえがみ。
(3)野郎頭の歌舞伎俳優が,役に扮するとき用いるかつら。

付鼻

つけばな [2] 【付(け)鼻】
仮装したり,役者が扮装(フンソウ)するときなどにつける,張り子などの人造の鼻。

付[着]ける

つける【付[着]ける】
[取り付ける]put[fix,stick] <to,on,together> ;→英和
attach[fasten] <to> ;→英和
[添加]add <to> ;→英和
[塗る]put <on> ;apply <to> ;→英和
use;→英和
[記入]put down;enter <in a book> ;→英和
keep <a diary> ;→英和
[値を]offer;→英和
bid;→英和
[付けにする]⇒付け;[尾行]follow;→英和
shadow;→英和
dog;→英和
[火を]light;→英和
set fire <to a house> ;[電灯などを]put on <the radio> ;[車を]drive up <to> ;draw[pull]up <at> ;[船を]bring <to the shore> ;→英和
[着用]put on;wear.→英和
付[着]けて <eat bread> with <jam> ;→英和
in <gloves> (着用).→英和

せん 【仙】
(1)仙人。
(2)仙人になる法。「我,昔,生たりし時,―の法を習ひ行き/今昔 10」

仙丈ヶ岳

せんじょうがたけ センヂヤウ― 【仙丈ヶ岳】
赤石山脈の北部,山梨県と長野県の県境にある山。海抜3033メートル。

仙丹

せんたん [0] 【仙丹】
服用すると,不老不死あるいは仙術を得るという薬。仙薬。

仙人

せんにん [3] 【仙人】
(1)中国の神仙思想や道教の理想とする人間像。人間界を離れて山の中に住み,不老不死の術を修め,神通力を得た者。やまびと。
(2)世俗的な常識にとらわれない,無欲な人。

仙人

せんにん【仙人】
a hermit (隠者);→英和
an unworldly person.

仙人掌

せんにんしょう [3] 【仙人掌】
サボテンの漢名。

仙人掌

サボテン【仙人掌】
《植》a cactus.→英和

仙人掌

サボテン [0] 【仙人掌・覇王樹】
〔語源には,(ポルトガル) sabão(石鹸(セツケン))と関連づける説などがある〕
サボテン科の多肉植物の総称。南北アメリカ大陸などの乾燥地に二〇〇〇以上の種がある。茎は緑色で多肉,柱状・球状・板状等になって茎節に分かれ,茎節に葉の退化した刺(トゲ)がある。多くは夏に美しい花をつけ,観賞用として広く栽培される。カクタス。シャボテン。[季]夏。《―の奇峰を愛す座右かな/村上鬼城》

仙人穀

せんにんこく [3] 【仙人穀】
ヒユ科の一年草。南アメリカ原産。ヒモゲイトウの仲間で穀物として栽培され,アジアでは主食用作物として重要。

仙人草

せんにんそう [0] 【仙人草】
キンポウゲ科のつる性多年草。山野に自生。茎は長さ1.5メートル以上に達し,羽状複葉を対生。八,九月,葉腋(ヨウエキ)に白色花を多数つけ,羽毛のある痩果(ソウカ)を結ぶ。有毒。葉や根は鎮痛・利尿薬として利用する。

仙入

せんにゅう [0] 【仙入】
スズメ目ウグイス科センニュウ属の鳥の総称。全長12〜18センチメートル。背面は地味な褐色。やぶや草むらに潜み,めったに姿を見せない。アジア東部に分布。日本にはエゾセンニュウ・シマセンニュウ・マキノセンニュウなどが夏鳥として渡来し繁殖する。

仙厓

せんがい 【仙厓】
(1750-1837) 江戸後期の画僧。美濃の人。僧名は義梵。臨済宗月船禅慧に参じ,のち博多聖福寺の住持。独特の禅画を描く。

仙台

せんだい 【仙台】
宮城県中央部にある市。県庁所在地。指定都市。市街地主要部は広瀬川の河岸段丘上に展開。江戸時代,伊達氏六二万石の城下町として栄えた。現在,東北地方の文化・政治・経済の中心。仙台城(青葉城)址・東北大学などがある。東北三大祭りの一つ,七夕は有名。杜(モリ)の都の称がある。

仙台ウイルス

せんだいウイルス [6] 【仙台―】
〔Sendai virus; hemagglutinating virus of Japan〕
幼児の呼吸器炎症を引き起こすインフルエンザウイルス。回復後は終生免疫を獲得する。1953年(昭和28)仙台で発見された。RNA ウイルスで,細胞融合に利用される。HVJ 。

仙台味噌

せんだいみそ [5] 【仙台味噌】
仙台地方に産する赤味噌。米麹(コメコウジ)と大豆を等量に用いた辛口のもの。

仙台城

せんだいじょう 【仙台城】
仙台市にある城址。伊達政宗が国分氏の千代(センダイ)城址に築いたもの。江戸時代を通じて伊達氏の居城。石垣が現存。青葉城。

仙台堀川

せんだいぼりがわ 【仙台堀川】
東京都江東区中央部を東西に流れる運河。隅田川から分かれ,小名木川と結んで荒川へつながる。かつて木場の木材輸送に重要な役割を果たした。

仙台大学

せんだいだいがく 【仙台大学】
私立大学の一。1879年(明治12)創立の松操私塾を源とし,1967年(昭和42)設立。本部は宮城県柴田町。

仙台平

せんだいひら [3] 【仙台平】
男子用の絹の袴(ハカマ)地。江戸時代,西陣から技術を取り入れ仙台で織り出した精巧なもの。

仙台平野

せんだいへいや 【仙台平野】
宮城県の中央部を占める平野。松島丘陵を境に仙北と仙南に分かれ,仙南に仙台市がある。陸前平野。

仙台浄瑠璃

せんだいじょうるり [5] 【仙台浄瑠璃】
⇒奥浄瑠璃(オクジヨウルリ)

仙台湾

せんだいわん 【仙台湾】
宮城県の牡鹿半島から福島県の鵜ノ尾崎に至る湾。湾内に漁業基地石巻・塩竈港,景勝地松島湾などがある。

仙台笹

せんだいざさ [3] 【仙台笹】
〔仙台藩伊達家の定紋であったところから〕
「竹(タケ)に雀(スズメ)」紋の俗称。

仙台虫喰

せんだいむしくい [5] 【仙台虫喰】
スズメ目ウグイス科の小鳥。全長12センチメートル内外。尾が短く,全体が黄緑褐色。地上に巣をつくる。アジア東部に分布。日本には夏鳥として渡来し,低山帯の広葉樹林で繁殖する。

仙味

せんみ [1] 【仙味】
超俗的で高雅な趣味。

仙境

せんきょう [0] 【仙境・仙郷】
(1)仙人の住む土地。
(2)俗界を離れた清浄な土地。

仙女

せんじょ [1] 【仙女】
⇒せんにょ(仙女)

仙女

せんにょ [1] 【仙女】
女の仙人。やまひめ。せんじょ。

仙女

せんにょ【仙女】
a fairy;→英和
a nymph.→英和

仙娥

せんが 【仙娥】
(1)月に入ったと伝える嫦娥(ジヨウガ)。また,仙女。
(2)月の異名。
→嫦娥

仙客

せんかく [0] 【仙客】
(1)仙人。
(2)鶴の異名。

仙宮

せんきゅう [0] 【仙宮】
(1)仙人の住む宮殿。
(2)上皇の御所。

仙家

せんけ 【仙家】
⇒せんか(仙家)

仙家

せんか [1] 【仙家】
仙人のすみか。せんけ。

仙山線

せんざんせん 【仙山線】
JR 東日本の鉄道線。仙台と山形県羽前千歳間,58キロメートル。奥羽山脈を貫き,仙台平野と山形盆地とを結ぶ。

仙斎茶

せんさいちゃ [3] 【仙斎茶】
染め色の名。暗い黄緑色。早蕨(サワラビ)色。

仙椎

せんつい [0] 【仙椎・薦椎】
椎骨のうち,腰椎より下方にある五個の骨。癒合(ユゴウ)して仙骨を構成する。
→椎骨

仙楽

せんがく [1][0] 【仙楽】
仙人の奏でる音楽。俗界では聞くことのできないような美しい音楽。

仙毛欅

いぬぶな [2][3] 【犬橅・仙毛欅】
ブナ科の落葉高木。山地に自生し,高さ20メートルに達する。葉は互生し,卵形。樹皮が黒く,材は建材など用途が広い。クロブナ。

仙法

せんぽう [0] 【仙法】
神仙の術。

仙洞

せんとう [0] 【仙洞】
(1)太上天皇の御所。仙洞御所。院の御所。仙院。「忠盛又―に最愛の女房をもつて/平家 1」
(2)太上天皇。上皇。院。「主上にも―にも御弟にておはしましけり/保元(中・古活字本)」
(3)仙人の住む清浄界。

仙洞御所

せんとうごしょ [5] 【仙洞御所】
「仙洞{(1)}」に同じ。

仙洞草

せんとうそう [0] 【仙洞草】
セリ科の小形多年草。林中に生育。葉は根生し,長い柄をもつ。春,花茎の先に白色の小花を散形につける。日本特産。

仙源抄

せんげんしょう 【仙源抄】
注釈書。一巻。長慶天皇著。1381年成立。源氏物語の難語をいろは順に配列し注釈を施したもの。

仙界

せんかい [0] 【仙界】
仙人の住む所。俗界を離れた清浄な世界。仙境。

仙盞瓶

せんさんびん [3][0] 【仙盞瓶】
陶器製の水差し。ペルシャの銀器を模して明・清時代に作られたもの。

仙石

せんごく 【仙石】
姓氏の一。

仙石原

せんごくはら 【仙石原】
神奈川県箱根町にある海抜650メートル内外の高原。箱根火山の火口原湖跡に広がる。箱根最奥の温泉郷。湿原植物群落がある。せんごくばら。

仙石秀久

せんごくひでひさ 【仙石秀久】
(1552-1614) 安土桃山時代の武将。美濃の人。初め豊臣秀吉の臣。のち徳川家康に従って小田原攻めに加わり,功あって信濃(シナノ)小諸城主となる。子の政明のとき,但馬(タジマ)出石(イズシ)に転封された。

仙石線

せんせきせん 【仙石線】
JR 東日本の鉄道線。仙台・石巻間50.3キロメートル。沿線に多賀城・塩竈・松島などがある。

仙石騒動

せんごくそうどう 【仙石騒動】
天保年間(1830-1843),但馬(タジマ)出石(イズシ)藩の御家騒動。藩主仙石政美の死後,跡継ぎをめぐる家老仙石左京の陰謀が発覚して,断罪された事件。

仙禽

せんきん [0] 【仙禽】
(1)仙界にすむ鳥。
(2)鶴の異名。

仙窟

せんくつ [0] 【仙窟】
(1)仙人のすみか。
(2)俗界を離れたすみか。

仙籍

せんせき [0] 【仙籍】
(1)殿上(テンジヨウ)に出仕する者の氏名を記す「日給(ニツキユウ)の簡(フダ)」の別名。
(2)蔵人頭(クロウドノトウ)の唐名。

仙翁

せんのう [3] 【仙翁】
ナデシコ科の多年草。中国原産。古くから観賞用に栽培。全体に細毛を密生。高さ50センチメートル内外。葉は広披針形。夏,上方の枝に長い萼筒(ガクトウ)のある深紅色まれに白色の五弁花をつける。
仙翁[図]

仙者

せんしゃ [1] 【仙者・僊者】
〔「せんじゃ」とも〕
仙人。

仙花紙

せんかし センクワ― [3] 【仙花紙・泉貨紙】
(1)和紙の一。楮(コウゾ)の皮ですいた厚手の丈夫な紙。江戸時代には帳簿・紙袋などに用いた。天正年間(1573-1591)伊予の僧,泉貨が創製したという。せんか。
(2)第二次大戦後,故紙や砕木パルプなどを原料としてつくられた,粗悪な洋紙。

仙華門

せんかもん センクワ― 【仙華門・宣華門】
平安京内裏の門の一。紫宸殿の北西側,明義門の北にある。

仙薬

せんやく [0][1] 【仙薬】
(1)飲めば不老不死の仙人になるという薬。
(2)不思議な効き目のある薬。霊薬。

仙術

せんじゅつ [1][0] 【仙術】
仙人の行う術。また,仙人になるための術。

仙覚

せんがく 【仙覚】
(1203-?) 鎌倉時代の天台宗の僧。常陸(ヒタチ)の人。初めて万葉集の本格的校訂を行い,また従来の無点歌百数十首に新点を試み,古典研究の方法的基礎を確立した。著「万葉集註釈」(「仙覚抄」)

仙覚奏覧状

せんがくそうらんじょう 【仙覚奏覧状】
研究書。一巻。仙覚著。万葉集の無点歌に新点を施して1253年後嵯峨上皇に奉った奏覧状に加えて,訓点・歌体などを論じたものをまとめた書。

仙覚抄

せんがくしょう 【仙覚抄】
「万葉集註釈」の別名。

仙蹕

せんぴつ [0] 【仙蹕】
〔「蹕」はさきばらいの意〕
行幸の行列。また,天子の車駕(シヤガ)。

仙遊

せんゆう [0] 【仙遊】
仙境に遊ぶこと。俗を離れて悠々と遊ぶこと。「蝴蝶―総一夢/花柳春話(純一郎)」

仙遊霞

せんゆうか センイウカ 【仙遊霞】
雅楽の一。太食(タイシキ)調の曲で舞がない。

仙道

せんどう [0] 【仙道】
仙人の道。仙人の術。

仙郷

せんきょう [0] 【仙境・仙郷】
(1)仙人の住む土地。
(2)俗界を離れた清浄な土地。

仙院

せんいん [0] 【仙院】
(1)太上天皇の御所。また,太上天皇。仙洞(セントウ)。「―の故宮にぞ御座しける/太平記 37」
(2)女院の異名。「国母―ともあふがれなんず/平家 6」

仙風

せんぷう [0] 【仙風】
仙人のような気質・風采(フウサイ)。

仙駕

せんが [1] 【仙駕】
神仙または帝王の乗り物。

仙骨

せんこつ [0][1] 【仙骨】
〔仙人の骨相の意〕
非凡な風貌。非俗な風采。また,そのような人。

仙骨

せんこつ [1] 【仙骨・薦骨】
脊柱の一部。五個の仙椎から成る倒三角形の骨。腰椎の下方,尾骨の上方にある。骨盤の後壁をなし,男女では形状に差がある。

じん 【仞】
中国古代,高さ・深さの単位。八尺・七尺・四尺・五尺六寸など諸説ある。「千―の谷」

せん [1] 【千・阡・仟】
数の単位で百の一〇倍。また,数の多いこと。
〔「阡」「仟」は大字として用いる〕

よ [1][0] 【世・代】
〔「よ(節)」と同源。区切られた期間の意〕
(1)人間が集まり生活の場としている所。世間。また,そこに生活している人々。《世》「―の荒波にもまれる」「―に出る」「―をはかなむ」
(2)俗世間。凡俗の住む,わずらわしい現実社会。《世》「―をいとう」
(3)ある支配者が治めている期間。また,同一系統の者が政体を維持している期間。時代。「公家の―」「徳川の―」
(4)人が生まれてから死ぬまでの期間。一生。「わが―の春」
(5)仏教で説く,過去(前世)・現在(現世)・未来(来世)など,ある人の生きている世界。《世》「あの―に行く」
(6)寿命。生きていられる年齢。「君が―も我が―も知るや岩代の岡の草根をいざ結びてな/万葉 10」
(7)時節。時期。折。「をとこ,思ひかけたる女の,え得まじうなりての―に/伊勢 55」
(8)男女の仲。「わがごとく我を思はむ人もがなさてもや憂きと―を試みむ/古今(恋五)」
(9)ある人が家長として統率している期間。「竹筍斎も隠居して,―を岩次郎にゆづりけり/黄表紙・敵討義女英」
〔「―に」などの場合,アクセントは [1]〕
→世に

だい 【代】
■一■ [1] (名)
(1)家や位などを継いで,その地位にいる間。「祖父の―からこの地に住んでいる」「―が替わる」
(2) [0]
物・サービスなどの対価として払う金。料金。「お―はいかほどでしょう」
(3)〔Era〕
地質時代の最も大きな区分の単位。生物界の変化に基づいて設定した時代区分で,時間の長さは一定でない。古生代・中生代・新生代に分ける。
(4) [0]
代わって仕事をする人。代理。代人。「おめへさんの―に通次さんをよこさつせへ/西洋道中膝栗毛(魯文)」
(5) [0]
代わりとなるもの。代用。「刀の―に秤を腰にさして商ひはやるべし/浮世草子・武道伝来記 4」
(6)人名や役職名の下に付けて,その人の代理であることを示す。「中村一郎―,鈴木太郎」「師範―」
■二■ (接尾)
(1)助数詞。家やその地位を継いだ順位を示すのに用いる。「第三〇―天皇」「第四九―横綱」
(2)年齢や年代のおおよその範囲を示すのに用いる。「一九五〇年―」「三〇―の半ば」

だい【代】
(1) ⇒代金,料金.
(2)[時代]an age;→英和
a period;→英和
a generation (世代);→英和
<in> the reign <of> (治世).→英和
1960年〜に in the 1960's.→英和
父の〜に in my father's (life)time.3〜目の大統領 the third President.10〜⇒十代.

しろ [2] 【代】
(1)かわりとするもの。代用。「借金の―」「御霊(ミタマ)―」「たな霧らひ雪も降らぬか梅の花咲かぬが―にそへてだに見む/万葉 1642」
(2)材料。「壁―」
(3)代価。代金。「飲み―」「翻訳の―に,旅費さへ添へて賜はりしを/舞姫(鴎外)」
(4)あることのために必要な部分。「糊(ノリ)―」「とじ―」「縫い―」
(5)田地。田。「―かき」「早乙女の山田の―に下り立ちて/栄花(根合)」
(6)古代・中世の田地の面積の単位。稲一束を得る田の面積。律令制では段(タン)の五〇分の一。

だい 【代】
(1)中国,今の河北省北西部から山西省北東部にかけての地域に対する古称。
(2)中国,五胡十六国時代に鮮卑の拓跋(タクバツ)部が建てた王朝(315-376)。北魏(ホクギ)の前身。

代々

だいだい【代々】
from generation to generation;from father to son;for generations.〜の successive.→英和
先祖〜の墓 a family tomb.

代々木

よよぎ 【代々木】
(1)東京都渋谷区北東部の地名。明治神宮・代々木公園などがある。
(2)〔本部が代々木にあることから〕
日本共産党のこと。

代々木公園

よよぎこうえん 【代々木公園】
東京都渋谷区,明治神宮に隣接する公園。代々木練兵場,のち駐留軍住宅地(ワシントンハイツ),オリンピック選手村跡に建設された。陸上競技場・サッカー場・野鳥誘致園がある。

代え

かえ カヘ [0] 【替え・換え・代え】
〔動詞「かえる(替)」の連用形から〕
(1)とりかえること。「―がきかない」
(2)かわり。予備。「―のズボン」「―がない」
(3)交換する時の割合。「一個千円―で買う」

代える

か・える カヘル [0] 【替える・換える・代える】 (動ア下一)[文]ハ下二 か・ふ
それまであった物をどけて,別の物をその位置・地位に置く。
(1)同種・同等の別のものと交替させる。《替》「商売を―・える」「水槽の水を―・える」「毎日シーツを―・える」
(2)ある物を与えて別の物を得る。《換》「宝石を金(カネ)に―・える」
(3)あるものを活用・採用せず,その役目を他のものにさせる。代用する。《代》「挙手をもって投票に―・える」
(4)飲食物のお代わりをする。「ご飯を三膳も―・えた」
〔「かわる」に対する他動詞〕
[慣用] 命に―/背(セ)に腹はかえられぬ

代え名

かえな カヘ― [0] 【替(え)名・代え名】
(1)本名にかえて用いる名。異名。別名。
(2)遊里で,客を本名で呼ぶことを避けて用いる呼び名。
(3)芝居で,俳優の扮する役の名。「役人―」

代え櫓

かえやぐら カヘ― [3] 【代え櫓】
⇒控(ヒカ)え櫓(ヤグラ)

代はり代はり

かわりがわり カハリガハリ 【代はり代はり】 (副)
「かわるがわる」に同じ。「公卿・殿上人,―盃とりて/枕草子 142」

代ふ

か・う カフ 【替ふ・換ふ・代ふ・変ふ】 (動ハ下二)
⇒かえる(替・換・代)
⇒かえる(変)

代ゆ

か・ゆ 【替ゆ・換ゆ・代ゆ・変ゆ】 (動ヤ下二)
〔ハ行下二段動詞「かふ(替・換・代・変)」のヤ行下二段化。中世後期以降の語。終止形は多く「かゆる」の形をとる〕
「かえる(替・換・代・変)」に同じ。「是は肩を―・ゆる時/狂言・昆布売」

代り

かわり カハリ [0] 【替(わ)り・代(わ)り】
〔動詞「かわる(替・代)」の連用形から〕
(1)交代すること。また,その人や物。「―を探す」
(2)他の人や物の代理をすること。また,その人や物。「父の―を無事に果たす」
(3)(「…かわりに」「…のかわり」の形で接続助詞的に用いて)…にひきかえて。…に見合って。「おやつを上げる―にお使いに行って来て」「失敗もない―,大きな成功もない」
(4)(「おかわり」の形で)同じ種類の飲食物をもう一杯もらうこと。「ご飯のお―はいかがですか」
(5)(「がわり」の形で)名詞の下に付いて接尾語的に用いられ,…の代わりとなるもの,…の代用となるものの意を表す。「名刺―に菓子折を持ってゆく」「親―」
(6)「替わり狂言」に同じ。

代り

かわり【代り】
a substitute (人・物);→英和
a deputy (代理人);→英和
a relief (交替者);→英和
a compensation (代償); <ask for> a second helping (お代り);another cup <of tea> (もう一杯).…の〜に for;→英和
in place of;instead of;in return for (代償);in exchange for (交換);to make up for (埋め合せに).〜をする take a person's place.

代り合う

かわりあ・う カハリアフ [4] 【代(わ)り合う】 (動ア五[ハ四])
順に代わる。交替する。「寝ずの番を―・う」

代り映え

かわりばえ カハリ― [0] 【代(わ)り映え】
代わったことによって前よりもよくなること。多く下に打ち消しの語を伴って用いる。「―のしない人事」

代り映えがする

かわりばえ【代り映えがする(しない)】
the better (none the better) for the change.→英和

代り番

かわりばん カハリ― [0][3] 【代(わ)り番】
「かわりばんこ」に同じ。

代り番こ

かわりばんこ カハリ― [4] 【代(わ)り番こ】
交代でかわるがわるすること。代わり番。「―にぶらんこに乗る」

代り番に

かわりばん【代り番(こ)に】
by turns;alternately.

代り目

かわりめ カハリ― [0] 【替(わ)り目・代(わ)り目】
物事の入れ替わる時。交替する時。「舞台の―」
→変わり目

代る

かわ・る カハル [0] 【替(わ)る・換(わ)る・代(わ)る】 (動ラ五[四])
(1)あるものの退いたあとに他のものが入る。交替する。《替》「世代が―・る」「商売が―・る」
(2)交換されて全く別のものになる。《換》「土地が金に―・る」
(3)あるものの役割を他のものがする。また,身代りになる。《代》「会長に―・って挨拶(アイサツ)する」「今宵の罪には―・り聞こえて/源氏(総角)」
〔「かえる」に対する自動詞〕
[可能] かわれる

代る代る

かわるがわる カハルガハル [4] 【代(わ)る代(わ)る】 (副)
入れ替わりに。互いにかわりあって。「各国代表が―(に)演説する」

代わり

かわり カハリ [0] 【替(わ)り・代(わ)り】
〔動詞「かわる(替・代)」の連用形から〕
(1)交代すること。また,その人や物。「―を探す」
(2)他の人や物の代理をすること。また,その人や物。「父の―を無事に果たす」
(3)(「…かわりに」「…のかわり」の形で接続助詞的に用いて)…にひきかえて。…に見合って。「おやつを上げる―にお使いに行って来て」「失敗もない―,大きな成功もない」
(4)(「おかわり」の形で)同じ種類の飲食物をもう一杯もらうこと。「ご飯のお―はいかがですか」
(5)(「がわり」の形で)名詞の下に付いて接尾語的に用いられ,…の代わりとなるもの,…の代用となるものの意を表す。「名刺―に菓子折を持ってゆく」「親―」
(6)「替わり狂言」に同じ。

代わり合う

かわりあ・う カハリアフ [4] 【代(わ)り合う】 (動ア五[ハ四])
順に代わる。交替する。「寝ずの番を―・う」

代わり映え

かわりばえ カハリ― [0] 【代(わ)り映え】
代わったことによって前よりもよくなること。多く下に打ち消しの語を伴って用いる。「―のしない人事」

代わり番

かわりばん カハリ― [0][3] 【代(わ)り番】
「かわりばんこ」に同じ。

代わり番こ

かわりばんこ カハリ― [4] 【代(わ)り番こ】
交代でかわるがわるすること。代わり番。「―にぶらんこに乗る」

代わり目

かわりめ カハリ― [0] 【替(わ)り目・代(わ)り目】
物事の入れ替わる時。交替する時。「舞台の―」
→変わり目

代わる

かわる【代わる】
take the place of;replace;→英和
relieve <another> .→英和
…に代わって for;→英和
in (the) place of.代わり合う take turns <with> .代わり合って by turns.

代わる

かわ・る カハル [0] 【替(わ)る・換(わ)る・代(わ)る】 (動ラ五[四])
(1)あるものの退いたあとに他のものが入る。交替する。《替》「世代が―・る」「商売が―・る」
(2)交換されて全く別のものになる。《換》「土地が金に―・る」
(3)あるものの役割を他のものがする。また,身代りになる。《代》「会長に―・って挨拶(アイサツ)する」「今宵の罪には―・り聞こえて/源氏(総角)」
〔「かえる」に対する自動詞〕
[可能] かわれる

代わる代わる

かわるがわる【代わる代わる】
by turns;alternately.

代わる代わる

かわるがわる カハルガハル [4] 【代(わ)る代(わ)る】 (副)
入れ替わりに。互いにかわりあって。「各国代表が―(に)演説する」

代人

だいにん【代人】
⇒代理.

代人

だいにん [0] 【代人】
本人に代わって事をする人。代理人。名代(ミヨウダイ)。「―を出す」「―を務める」

代代

よよ [1] 【代代・世世】
(1)代を重ねること。いくつもの代(ヨ)。多くの代(ダイ)。だいだい。「馬屋原氏は―玄益と称した/伊沢蘭軒(鴎外)」
(2)〔仏〕 過去・現在・未来のそれぞれの世。
(3)それぞれの世。また,それぞれが配偶者を得て別々になること。「己が―になりければ,うとくなりにけり/伊勢 21」

代代

だいだい [1] 【代代】
何代も続いていること。副詞的にも用いる。「―の天皇」「―養子をとる」

代任

だいにん [0] 【代任】 (名)スル
本人に代わって任務に就くこと。

代任する

だいにん【代任する】
⇒代理.

代休

だいきゅう [0] 【代休】
休日に勤めに出た者が,代わりにとる休暇。「―をとる」

代休

だいきゅう【代休】
a compensatory holiday[day off].

代位

だいい [0] 【代位】 (名)スル
(1)他人にかわってその地位につくこと。
(2)〔法〕 他人にかわってその法律上の地位につくこと。債権者が債務者の権利を取得し,行使する場合など。

代位弁済

だいいべんさい [4] 【代位弁済】
第三者が債務者に代わって弁済した場合,その弁済で消滅する債権・担保物権などが求償権の範囲で弁済者に移転すること。

代位相続

だいいそうぞく [4] 【代位相続】
⇒代襲(ダイシユウ)相続

代位訴権

だいいそけん [4] 【代位訴権】
「債権者(サイケンシヤ)代位権」に同じ。

代作

だいさく [0] 【代作】 (名)スル
他人に代わって作ること。また,その作品。「恋文を―する」

代作する

だいさく【代作する】
write for <another> .代作者 a ghostwriter.

代価

だいか [1][0] 【代価】
(1)商品の値段。代金。
(2)ある事を実現するために要した犠牲。

代価

だいか【代価】
⇒代金.

代価弁済

だいかべんさい [4] 【代価弁済】
抵当不動産またはその上の地上権を買い受けた者が,抵当権者の請求により買い受け代金をこれに支払い,抵当権を消滅させること。

代償

だいしょう [0] 【代償】
(1)他人に与えた損害のつぐないとして,それに相応するものを出すこと。また,そのもの。「―として治療費を支払う」
(2)目標を達成するために払ったもの。失ったもの。代価。「高価な―」「戦勝の―は大きかった」
(3)心理的・生理的に欠けたものを補う働き。「―性出血」

代償として

だいしょう【代償として】
in return for (返礼に);in compensation for (償いに).

代償作用

だいしょうさよう [5] 【代償作用】
生物体のある器官の一部が障害を受けたり失われたりしたとき,残りの部分が肥大するなどして不足を補ったり別の器官がその機能を代行すること。

代償行動

だいしょうこうどう [5] 【代償行動】
〔心〕 ある目標へ到達することが不可能になったとき,代わりの満足を得るためにもとの目標に類似した別の目標に向かって行われる行動。

代入

だいにゅう【代入】
substitution.〜する substitute <A for B> .→英和

代入

だいにゅう [0] 【代入】 (名)スル
式や関数において,その中に含まれる文字または変数を,数または文字・式などで置き換えること。

代入法

だいにゅうほう [0] 【代入法】
連立方程式において,一つの未知数を他の未知数で表し,それを他の式に代入して解く方程式の解法。

代八車

だいはちぐるま [5] 【大八車・代八車】
〔「八人の代わりをする車」の意〕
大きな二輪の荷車。江戸前期頃から主に関東地方で用いられた。大八。
大八車[図]

代分け

しろわけ 【代分け】
漁業の収益を,代(シロ)という単位を用いて分配すること。

代助郷

だいすけごう [3] 【代助郷】
江戸時代,大人数の通行や災害などのために定助郷(ジヨウスケゴウ)だけでは人員をまかないきれないとき,臨時に指名される助郷。
→助郷

代動詞

だいどうし [3] 【代動詞】
〔pro-verb〕
英語の do のように,同一動詞の反復を避けるために用いる動詞。

代務

だいむ [1] 【代務】 (名)スル
本人に代わって事務をとること。代理。代行。「窓口業務を―する」「―人」

代印

だいいん [0] 【代印】 (名)スル
本来印を押すべき人に代わって印を押すこと。また,その印。

代参

だいさん [0] 【代参】 (名)スル
ある人に代わって神仏へお参りすること。また,それをする人。
→総参り

代参する

だいさん【代参する】
visit <a shrine> on[in]behalf of <another> .

代参り

だいまいり [3] 【代参り】
(1)他人に代わって社寺に参詣すること。だいさん。
(2)「代待ち」に同じ。

代参講

だいさんこう [0][3] 【代参講】
講の一種。数名の代表者を選び遠隔地の寺社に参詣するもの。伊勢講・熊野講など。

代名詞

だいめいし【代名詞】
《文》a pronoun;→英和
a synonym <of,for> (同義語).→英和
関係(指示,人称,疑問)代名詞 a relative (demonstrative,personal,an interrogative) pronoun.

代名詞

だいめいし [3] 【代名詞】
(1)品詞の一。名詞とともに体言の一類。人・事物・方向・位置などを,そのものの名称を用いずに,直接に指し示すのに用いる語。「私・あなた・彼」(人代名詞),「これ・そちら・あそこ」(指示代名詞)の類。国文法では,名詞に含ませる説もある。
(2)あるものの性質・状態などを代表的に示す言葉としても用いられる。「兜町は日本の証券取引所の―となっている」

代品

だいひん [0] 【代品】
代わりの品物。代物。

代員

だいいん [0] 【代員】
他人に代わってその事務を行う人。代人。代理人。

代地

だいち [0] 【代地】
代わりの土地。かえち。代替地(ダイタイチ)。

代地河岸

だいちがし 【代地河岸】
東京都台東区柳橋の隅田川の河岸の通称。古く遊里の地として知られた。

代垢離

だいごり [0] 【代垢離】
江戸時代,伊勢参宮をする人の依頼を受けて,代わりに伊勢神宮の近くの宮川の水で垢離をすること。また,それを業とする者。

代執行

だいしっこう [3] 【代執行】
行政上の義務が履行されない場合,行政庁自らが義務者のなすべき行為を行い,また第三者に行わせ,その費用を義務者から徴収すること。行政上の強制執行の一。

代執行

だいしっこう【代執行】
execution by proxy.

代変り

だいがわり [3] 【代変(わ)り・代替(わ)り】 (名)スル
君主・戸主・経営者などが次の代に替わること。

代変わり

だいがわり [3] 【代変(わ)り・代替(わ)り】 (名)スル
君主・戸主・経営者などが次の代に替わること。

代始め

だいはじめ [3] 【代始め】
帝位や将軍職または家督を継いだ最初の年。また,そのときの儀式。

代官

だいかん [1][0] 【代官】
(1)中世以降,主君の官職を代行するものの総称。守護代・地頭代・目代など。
(2)江戸時代,天領の行政を管掌する地方官。勘定奉行に属し年貢収納や民政一般をつかさどった。多くは旗本から任ぜられた。
(3)江戸時代,諸藩の直轄地の行政にあたる役人。

代官

だいかん【代官】
a magistrate.→英和

代官所

だいかんしょ [5] 【代官所】
(1)江戸時代,代官が政務を執り行なった役所。
(2)代官の支配する領地。

代官見立新田

だいかんみたてしんでん 【代官見立新田】
江戸時代,代官が開墾に適する土地を見たて,農民に開発させた新田。

代将

だいしょう [0] 【代将】
「准将(ジユンシヨウ)」に同じ。

代弁

だいべん [0] 【代弁・代辨】 (名)スル
(1)本人に代わって弁償すること。「治療費を―する」
(2)本人に代わって事務などを代行すること。「―業」

代弁

だいべん [0] 【代弁・代辯】 (名)スル
本人に代わって意見を述べること。「彼の気持ちを―する」

代弁する

だいべん【代弁する】
speak[act]for <a person> ;represent.→英和
代弁者 a spokesman;→英和
an agent (代理人).→英和

代弁者

だいべんしゃ [3] 【代弁者・代辯者】
本人に代わって話をする人。「社会的弱者の―」

代引き

だいひき [0] 【代引き】
〔「代金引き換え」の略〕
代金と引き換えに品物を渡すこと。だいびき。

代役

だいやく [0] 【代役】
芝居・映画などで,ある役を演ずる予定の人が出演できなくなったとき,代わりにその役を演ずること。また,その人。「―を立てる」

代役

だいやく【代役】
《映》a stand-in;《文》a dummy (element).→英和
〜を勤める fill[act in]a person's place;play the part of <another> .

代待ち

だいまち [0] 【代待ち】
日待ち・月待ち・庚申待ちなどに,米や銭をもらい,その人に代わって神仏に祈る行を勤める者。願人坊主の類。代参り。
代待ち[図]

代打

だいだ [1][0] 【代打】
野球で,それまで出ていた選手に代わって打者になること。また,その人。ピンチ-ヒッター。

代打する

だいだ【代打する】
pinch-hit <for> .代打者 a pinch hitter.

代拝

だいはい [0] 【代拝】 (名)スル
本人に代わって参拝すること。また,その人。代参。

代掻き

しろかき [3][0] 【代掻き】
水田に水を引き入れ,土を砕き,ならして田植えの準備をすること。田掻き。[季]夏。

代数

だいすう【代数(学)】
algebra.→英和
〜の algebraic(al).

代数

だいすう [3] 【代数】
「代数学」の略。

代数和

だいすうわ [3] 【代数和】
加法・減法の記号のまじった式を,正数・負数の和と考える際の名称。

代数学

だいすうがく [3] 【代数学】
〔algebra〕
初等的には方程式の解法のように,個々の数字の代わりに文字を用いて一般的な数を代表させ,数の関係・数の性質・数の計算法則などを研究する数学。現在では,要素間の結合(例えば加法・乗法)が定義された集合(代数系)を抽象的に研究する学問(抽象代数学)となっている。

代数幾何学

だいすうきかがく [6] 【代数幾何学】
代数曲線・代数曲面など一般に代数的多様体を研究の対象とする数学の一部門。

代数式

だいすうしき [3] 【代数式】
有限個の数と文字を,加・減・乗・除・冪(ベキ)・開方の演算の有限回の組み合わせで結びつけたもの。

代数方程式

だいすうほうていしき [7] 【代数方程式】
未知数に関する多項式のみからなる,一般には連立の方程式。

代数曲線

だいすうきょくせん [5] 【代数曲線】
座標空間において,代数方程式で表される曲線。

代数曲面

だいすうきょくめん [5] 【代数曲面】
座標空間において,代数方程式で表される曲面。

代数的数

だいすうてきすう [7] 【代数的数】
有理数を係数とした代数方程式の根となりうるような数。
→超越数

代数関数

だいすうかんすう [5] 【代数関数】
�(�, �)を �,� についての整式とするとき,�(�, �)=0 で定められる � の関数 � を � の代数関数という。有理関数や無理関数は代数関数である。

代料

だいりょう [0][3] 【代料】
(1)代金。代価。
(2)代わりの材料。

代書

だいしょ [0] 【代書】 (名)スル
(1)本人に代わって書類や契約書などを作成すること。代筆。「―を頼む」「手紙を―してやる」
(2)「代書人」の略。

代書人

だいしょにん [0] 【代書人】
(1)代書することを業とする者。
(2)他人の嘱託を受け,官公署に提出する書類や権利関係・事実証明に関する書類作成を業とした人。
→行政書士
→司法書士

代替

だいたい【代替】
substitution.代替物 a substitute;→英和
《法》a fungible.

代替

だいたい [0] 【代替】 (名)スル
ほかのもので代えること。代わり。だいがえ。「別のもので―する」「―バス」「―品」

代替え

だいがえ [0] 【代替え】
「だいたい(代替)」の重箱読み。「―バス」

代替ふ

しろが・う 【代替ふ】 (動ハ下二)
物を売って金にかえる。しろなす。「一衣をぬぎ小道具を売り―・へ/洒落本・蕩子筌枉解」

代替り

だいがわり [3] 【代変(わ)り・代替(わ)り】 (名)スル
君主・戸主・経営者などが次の代に替わること。

代替りになる

だいがわり【代替りになる】
change hands (店などが).

代替わり

だいがわり [3] 【代変(わ)り・代替(わ)り】 (名)スル
君主・戸主・経営者などが次の代に替わること。

代替エネルギー

だいたいエネルギー [6][7] 【代替―】
化石燃料に代わる新しいエネルギー資源。

代替フロン

だいたいフロン [5] 【代替―】
分子中に塩素を含まず圧縮すると容易に気体になるフロン。オゾン層を破壊する特定フロンの代わりに用いられる。

代替効果

だいたいこうか [5] 【代替効果】
所得は一定で価格が変化した場合,価格変化以前と同じ効用を保つためには,相対的に高くなった財を相対的に安くなった財に代える消費行動が必要となること。

代替地

だいたいち [3] 【代替地】
代わりの土地。

代替執行

だいたいしっこう [5] 【代替執行】
強制履行の一方法。債務者が債務を履行しない場合に,債権者が裁判に基づき債務の内容の実現を第三者に行わせ,その費用を債務者から強制的に徴収すること。
→直接強制
→間接強制

代替物

だいたいぶつ [3] 【代替物】
取引上,同種類・同品質・同量の物をもって代えることのできるもの。貨幣・米穀・酒・塩など。
⇔不代替物

代替財

だいたいざい [3] 【代替財】
ある財の与える価値と同様の価値を与える財。他の財の価格が下落するとそれに対する需要が減少する財。競争財。
⇔補完財

代案

だいあん【代案】
an alternative (plan).→英和

代案

だいあん [0] 【代案】
代わりの案。「―を示す」

代母

だいぼ [0][1] 【代母】
代親(ダイシン)のうちの女性。

代決

だいけつ [0] 【代決】 (名)スル
代理で決裁をすること。

代渡し

だいわたし [0] 【代渡し】
⇒仮渡(カリワタ)し(2)

代演

だいえん [0] 【代演】 (名)スル
(事故などのために出られなくなった)本人に代わって出演や演奏をすること。

代父

だいふ [1] 【代父】
代親(ダイシン)のうちの男性。教父。
→ゴッドファーザー

代物

しろもの【代物】
an article;→英和
stuff;→英和
an affair;→英和
a fellow (人).→英和

代物

だいぶつ [0] 【代物】
代わりの物。代品。代用品。

代物

しろもの [0] 【代物】
(1)売買する品物。商品。
(2)価値あるもの。「世界に二つとない―」「三千万円もする―」
(3)物または人。低く評価したり,卑しみや皮肉を込めていうことが多い。「とんでもない―をつかまされた」「えらい―が舞い込んだ」
(4)物を売買した代金。転じて,金銭のこと。「いやなに―の事か。面目ないが,懐中にはびた一銭おりない/黄表紙・見徳一炊夢」
(5)遊女のこと。「―と見えてさじきに目立也/柳多留 12」
(6)〔売り物になるものの意から〕
年頃の美しい女性。「美麗(ウツクシイ)―と引付合(ヒツツケア)つて死んでゐるのは/西洋道中膝栗毛(魯文)」

代物

だいもつ [0] 【代物】
(1)代金。代価。ぜに。「―はいかほどでござる/狂言・張蛸」
(2)代わりとなる物。[日葡]

代物弁済

だいぶつべんさい [5] 【代物弁済】
本来の債務の代わりに他の物品などによって債務を消滅させること。

代物替え

しろものがえ [0] 【代物替え】
(1)品物を他の品物と交換すること。物々交換。
(2)江戸時代,外国貿易の一方法。外国への金銀流出を防ぐため幕府が1684年に貿易額を制限して以降,金銀の代わりに銅などを対価として行われた貿易。かわりものがえ。

代理

だいり【代理】
[代人]a representative;→英和
《法》a proxy.→英和
〜をする act for <another> ;act in[take]a person's place.〜を送る send a person in place of <another> ;send a proxy.〜で in place of <another> .‖代理店 an agency.校長(部長)代理 the acting principal (manager).

代理

だいり [0] 【代理】 (名)スル
(1)その人に代わって物事を処理すること。また,その人。代行。「部長―」「学長事務を―して行う」
(2)〔法〕 ある人が,本人のためであることを示して,第三者と法律行為をなすこと。法律効果は直接に本人と第三者との間に生ずる。「―記名」

代理交換

だいりこうかん [4] 【代理交換】
手形交換所に加盟している銀行などの金融機関が,加盟していない金融機関の代理人となって,手形・小切手の交換を行うこと。

代理人

だいりにん [0][3] 【代理人】
(1)他人の代理をする人。
(2)法律上の代理権を持ち,本人に代わって意思表示をしたり,意思表示を受けたりする権限のある人。

代理公使

だいりこうし [4] 【代理公使】
特命全権公使に次ぐ,外交使節の第三階級。一国の外相から他国の外相に対して派遣される。

代理占有

だいりせんゆう [4] 【代理占有】
賃貸人が賃借人に物を占有させている場合のように,他人(占有代理人)に物を所持させることにより本人がそのものを占有すること。

代理商

だいりしょう [3] 【代理商】
特定の会社などの委託を受けて,その取引の代理・媒介を継続的に行う独立の商人。保険代理商など。

代理店

だいりてん [3][0] 【代理店】
(1)代理商の営業所。
(2)特定の会社の代理として商品の販売などの業務を行う店や会社。

代理戦争

だいりせんそう [4] 【代理戦争】
戦争や内乱に際して,当事国以外の大国がいずれかの側を支援し,あたかも大国の代理によって当事国が戦っているかのように見える戦争。

代理投票

だいりとうひょう [4] 【代理投票】
身体の故障などのため,自書できない選挙人が投票管理者の選任する者に代筆してもらって投票すること。

代理業

だいりぎょう [3] 【代理業】
代理商の営業。「広告―」

代理権

だいりけん [3] 【代理権】
代理人の行為が本人に法律効果を発生させる根拠となる法律上の地位・資格。

代理母

だいりはは [4] 【代理母】
〔「だいりぼ」とも〕
不妊の夫婦に代わって,その夫婦の受精卵もしくは精子により妊娠し出産をする女性。代理親。

代理者

だいりしゃ [3] 【代理者】
他人の代理をする人。

代理行為

だいりこうい [4] 【代理行為】
代理人が,本人のためにすることを示してなす行為。

代用

だいよう [0] 【代用】 (名)スル
その物の代わりに用いること。間に合わせて使うこと。「踏み台を箱で―する」

代用

だいよう【代用(品)】
a substitute <for> .→英和
〜する substitute <A for B> ;use <A> in place of <B> .〜になる serve for[as];be used as a substitute for.

代用品

だいようひん [0] 【代用品】
ある物の代わりに使う品。間に合わせ。

代用教員

だいようきょういん [5] 【代用教員】
旧制度で,免許状を持たないで小学校の教員をつとめた人。

代用有価証券

だいようゆうかしょうけん [8] 【代用有価証券】
信用取引などにおいて,委託保証金の代わりに預託する国債証券・地方債証券・株式などの一定の有価証券。代用証券。

代用漢字

だいようかんじ [5] 【代用漢字】
常用漢字にない漢字を,同音でしかも字義の近い常用漢字で書き換えたその代用の漢字。例えば,「日蝕」→「日食」,「車輛」→「車両」における「食」「両」など。代用字。

代用監獄

だいようかんごく [5] 【代用監獄】
監獄法の規定により,監獄に代用することが認められている警察署に付属する留置場。

代用証券

だいようしょうけん [5] 【代用証券】
「代用有価証券」に同じ。

代用食

だいようしょく [3] 【代用食】
米の代わりに食べる主食。めん類やイモ・カボチャなど。第二次大戦の戦中・戦後に用いられた語。

代田

しろた 【代田】
姓氏の一。

代田

しろた [0] 【代田】
水を張って田植えの準備のととのった田。田植え前の田。[季]夏。

代田稔

しろたみのる 【代田稔】
(1899-1982) 実業家。長野県生まれ。京大卒。乳酸桿菌(カンキン)の培養に成功。1935年(昭和10)ヤクルトの製造・販売を始めた。

代目

だいめ 【代目】 (接尾)
助数詞。世代を数えるのに用いる。「七―菊五郎」

代知

だいち [0] 【代知】
江戸時代,大名や家臣の知行所を代えること。また,代えた知行所。かわりち。

代神楽

だいかぐら [3] 【太神楽・代神楽】
(1)
⇒太太神楽(ダイダイカグラ)
(2)雑芸の一。{(1)}に発した獅子舞で,笛・太鼓のほか,簓(ササラ)ではやした。次第に,曲芸や滑稽なやりとりが加わり,のちには長柄のついた抜け籠を用いた曲毱(キヨクマリ)や桴(バチ)をもてあそぶ曲芸をも含んだ。
太神楽(2)[図]

代稽古

だいげいこ [3] 【代稽古】
芸能や武道で,師匠・師範に代わって教えること。また,その人。

代稽古をする

だいげいこ【代稽古をする】
teach[give a lesson]in place of <another> .

代筆

だいひつ [0] 【代筆】 (名)スル
本人に代わって字や手紙・書類などを書くこと。代書。
⇔自筆
「手紙を―する」

代筆する

だいひつ【代筆する】
write <a letter> for <another> .

代納

だいのう [0] 【代納】 (名)スル
(1)本人に代わって納めること。「捧げ物を神社に―する」
(2)納めるべきものの代わりに別のものを納めること。「租税を米で―する」

代置

だいち [0] 【代置】 (名)スル
あるものの代わりに置くこと。

代署

だいしょ [0] 【代署】 (名)スル
本人に代わって署名すること。また,その署名。「代理人が―する」

代脈

だいみゃく [0] 【代脈】
担当の医師に代わって病人を診察すること。また,その人。代診。

代行

だいこう [0] 【代行】 (名)スル
代わって事を行うこと。また,その人。「校長の事務を―する」「部長―」

代行する

だいこう【代行する】
act for <another> .代行機関(者) an agency (agent).→英和

代表

だいひょう [0] 【代表】 (名)スル
(1)全体の状態や性質などを,そのもの一つだけでよく表すこと。また,そのもの。「世代を―する意見」「マラルメに―されるフランス象徴派」
(2)機関やグループに代わって,その意思を外部に表すこと。また,その人。「親族を―してあいさつする」
(3)全体の中から,すぐれたものまたは最適なものとして選ばれた人。「―選手」
(4)法人・団体に代わって意思を他に表示し,それを,法人・団体自身の行為として法律上の効果を発生させること。また,それをする人や機関。

代表

だいひょう【代表】
a representative (人);→英和
a delegate (派遣代表);→英和
a delegation (代表団).→英和
〜的 representative;typical (典型的).→英和
〜する represent;→英和
stand[act]for.→英和
〜して for;on behalf of.‖代表作 one's most important work;one's masterpiece.代表取締役 a representative director.代表番号 the key number (電話の).

代表作

だいひょうさく [3] 【代表作】
その作家の特色が最もよくあらわれ,芸術的価値を世に認められている作品。

代表値

だいひょうち [3] 【代表値】
資料の特徴や傾向を示す客観的な尺度となる数値。平均値・最大値・中央値・モードなど。

代表取締役

だいひょうとりしまりやく [9] 【代表取締役】
取締役のうち,会社を代表し,業務執行を指揮する者。株式会社では必ず置くべき機関で,取締役会で選任される。有限会社でも置くことができる。

代表権

だいひょうけん [3] 【代表権】
〔法〕 代表をなす権限。

代表民主制

だいひょうみんしゅせい [0] 【代表民主制】
⇒間接民主制(カンセツミンシユセイ)

代表理事

だいひょうりじ [5] 【代表理事】
理事を代表する者。

代表的

だいひょうてき [0] 【代表的】 (形動)
全体を代表するにふさわしいさま。「現代日本の―作家」

代表社員

だいひょうしゃいん [5] 【代表社員】
〔法〕 合名会社・合資会社において,会社の代表権をもつ社員{(2)}。

代表訴訟

だいひょうそしょう [5] 【代表訴訟】
会社が取締役の責任を追及する訴えを提起しないとき,個々の株主・社員{(2)}が会社に代わって自ら原告となって提起する訴訟。代位訴訟。

代表越訴

だいひょうおっそ [5] 【代表越訴】
江戸時代,百姓一揆の一形。村役人などの有力な百姓が,村人たちの代表として,越訴を行い,村の要求を獲得しようとしたもの。一七世紀の後半から各地の一揆で多くとられた方式で,佐倉惣五郎を代表例とする。

代表電話

だいひょうでんわ [5] 【代表電話】
二回線以上の電話がある場合,あらかじめ決めておく一つの番号。その番号に電話すれば自動的に空いている電話につながる。

代襲相続

だいしゅうそうぞく ダイシフサウゾク [5] 【代襲相続】
相続人が相続の開始以前に死亡・廃除・相続欠格により相続権を失った場合,その者の直系卑属が代わって相続すること。代位相続。承祖相続。

代親

だいしん [0] 【代親】
カトリック教会やギリシャ正教会で,洗礼や堅信礼に立ち会い,受洗者(代子)が神に対してする約束の保証者となって,以後の宗教教育に責任をもつ者。代父母。

代言

だいげん [0] 【代言】 (名)スル
(1)本人に代わって弁論すること。
(2)「代言人」の略。「三百―」

代言人

だいげんにん [0] 【代言人】
弁護士の旧称。

代診

だいしん [0] 【代診】 (名)スル
担当の医師に代わって患者を診察すること。また,その人。代脈。

代診

だいしん【代診】
an assistant doctor.〜する examine <a patient> in place of <another doctor> .

代詠

だいえい [0] 【代詠】
詩歌を人に代わってよむこと。また,その詩歌。

代読

だいどく [0] 【代読】 (名)スル
他人に代わって読むこと。「祝辞を―する」

代読する

だいどく【代読する】
read <a message> for[on behalf of] <another> .

代諾離縁

だいだくりえん [5] 【代諾離縁】
養子が一五歳未満であるときに,養子の離縁後にその法定代理人となるべき者が,養親との間で成立させる離縁。

代諾養子

だいだくようし [5] 【代諾養子】
養子となる者が一五歳未満であるときに,その法定代理人が代わって縁組の承諾をすることにより成立する養子縁組。または,その縁組によって養子となった者。

代講

だいこう [0] 【代講】 (名)スル
本来行うはずの人に代わって,講義・講演をすること。「教授に代わって―する」

代講する

だいこう【代講する】
teach[give a lecture]in place of <another> .

代謝

たいしゃ [1] 【代謝】 (名)スル
(1)生体内の物質とエネルギーとの変化。外界から取り入れた物質をもとにした合成と分解とからなる物質の交代と,その物質の変化に伴って起こるエネルギーの生産や消費からなるエネルギー交代とが密接に結びついている。
→物質交代
(2)「新陳代謝」の略。

代謝

たいしゃ【代謝(作用)】
metabolism.→英和
基礎代謝 basal metabolism.→英和

代謝拮抗剤

たいしゃきっこうざい [6] 【代謝拮抗剤】
生物の代謝過程で代謝物と拮抗する薬剤。代謝物と似た化学構造をもつため,代謝過程に取り込まれて代謝を阻害する。抗癌剤などに利用される。

代謝機能

たいしゃきのう [4] 【代謝機能】
生物細胞中の原形質が,老廃物を排出し,栄養物を摂取する働き。

代謝異常

たいしゃいじょう [4] 【代謝異常】
体内の物質代謝のバランスが崩れることにより引き起こされる病態。糖尿病のように臓器の障害によるものと,フェニルケトン尿症のように遺伝子の異常によるものがある。

代謝障害

たいしゃしょうがい [4] 【代謝障害】
(1)代謝{(1)}が妨げられること。
(2)体内に入った薬物が分解・無毒化されるのが妨げられること。

代議

だいぎ [1] 【代議】 (名)スル
(1)他人に代わって議すること。
(2)公選された議員が選出住民に代わって議すること。「各省の利害を―せしむべし/明六雑誌 29」

代議制

だいぎせい [0] 【代議制】
国民が自己の意思の反映である代表者を選出し,その代表者に政治の運営をまかせる制度。議会を設けることが多い。

代議員

だいぎいん [3] 【代議員】
(1)政党・労働組合などの大会に,ほかの人々の代表となって出席する人。
(2)米国で,大統領候補を指名するため各州から選ばれた人。

代議員

だいぎいん【代議員】
a representative;→英和
a delegate.→英和

代議士

だいぎし [3] 【代議士】
直接選挙で選出され,国民を代表して国政を議する人。国会議員。一般には衆議院議員をさしていう。

代議士

だいぎし【代議士】
[日本の]a member of the Diet;a Dietman;[米の]a Congressman;→英和
[英の]a member of Parliament <an M.P.> .〜に立候補(当選)する run for (be returned to) the Diet.‖婦人代議士 a Dietwoman.

代議政体

だいぎせいたい【代議政体(制度)】
(a) representative government (system).

代議政治

だいぎせいじ [4] 【代議政治】
代議制によって行われる政治。

代貸し

だいかし [0] 【代貸し】
〔「だいがし」とも〕
貸し元の代理をつとめる人。

代赭

たいしゃ [0] 【代赭】
〔中国,山西省代州から良質のものが採れることから〕
(1)代赭石を粉末にした赤色系の顔料。
(2)「代赭色」の略。
(3)「代赭石」の略。

代赭

たいしゃ【代赭(色)】
reddish brown.

代赭石

たいしゃせき [3] 【代赭石】
黄土の中に含まれる,赤色の軟らかい土状の赤鉄鉱。顔料とし,また,生薬として補血・鎮嘔薬に用いる。

代赭色

たいしゃいろ [0] 【代赭色】
(1)代赭石に似た,茶みのあるだいだい色。
(2)「ベンガラ色」に同じ。

代走

だいそう [0] 【代走】
野球で,出塁した走者の代わりに走ること。また,その人。ピンチ-ランナー。

代走する

だいそう【代走する】
《野》run for <another> .代走者 a pinch runner.

代車

だいしゃ [0] 【代車】
修理や車検中の車の代わりに使う車。

代辨

だいべん [0] 【代弁・代辨】 (名)スル
(1)本人に代わって弁償すること。「治療費を―する」
(2)本人に代わって事務などを代行すること。「―業」

代辯

だいべん [0] 【代弁・代辯】 (名)スル
本人に代わって意見を述べること。「彼の気持ちを―する」

代辯者

だいべんしゃ [3] 【代弁者・代辯者】
本人に代わって話をする人。「社会的弱者の―」

代返

だいへん [0] 【代返】 (名)スル
学校で出欠をとる際,出席しない者に代わって出席をよそおって返事をすること。

代返する

だいへん【代返する】
answer the roll call for <another> .

代金

だいきん【代金】
a price.→英和
〜を払う pay for <a thing> .〜はいくらですか How much do you charge <for> ? ‖代金引換(で) <send a parcel> C.O.D. <cash[ <米> collect]on delivery> .

代金

だいきん [1][0] 【代金】
品物の買い手が売り手に支払う金。代銭。

代金取立手形

だいきんとりたててがた [9] 【代金取立手形】
銀行が顧客や取引金融機関から取り立てを依頼された小切手・為替手形・約束手形など。コレクション-ビル。

代金引換

だいきんひきかえ [0] 【代金引換】
(1)代金と引き換えに品物などを渡すこと。
(2)郵便物特殊取り扱いの一。郵便物と引き換えに差出人が指定した金額を配達郵便局が受取人から取り立てて,差出人の指定した方法で差出人に送付するもの。

代銭

だいせん [0] 【代銭】
(1)年貢または公事(クジ)に代えて納めた銭。
(2)「代金」に同じ。「蕎麥の―三十六文/滑稽本・浮世床(初)」

代願

だいがん [0] 【代願】
他人にかわって神仏などに祈願すること。また,その人。

代香

だいこう [0] 【代香】 (名)スル
代わりに焼香すること。また,その人。

れい [1] 【令】
(1)命令。いいつけ。「―を発する」「出撃の―が下る」
(2)法規。さだめ。「戒厳―」
(3)明治初期,府県の長官。県令。
(4)鎌倉時代,政所(マンドコロ)の次官。
(5)律令制で,左京・右京の四つの坊を統轄する職。坊令。条令。
(6)古代中国で,地方の長官。特に,県の長官。

うながし 【令】
「坊令(ボウレイ)」に同じ。「四つの坊に―一人を置け/日本書紀(孝徳訓)」

りょう リヤウ [1] 【令】
古代,国家制度全般について定めた法典。律とともに中国で秦・漢時代に発達,隋・唐時代に大成。日本では唐令を模して,天智朝期の近江令から持統朝期の「飛鳥浄御原令(アスカキヨミハラリヨウ)」を経て701年律を加えて「大宝律令」として制定。718年には改定して「養老律令」とした。

令する

れい・する [3] 【令する】 (動サ変)[文]サ変 れい・す
命令を下す。申しつける。「幕吏等諸藩に―・して/近世紀聞(延房)」

令つ

のりご・つ 【詔つ・令つ】 (動タ四)
〔「のりごと(宣言)」の動詞化〕
おおせられる。命令なさる。「頻(シキリ)に勑(ミコトノリ)を聞かむと請(マウ)す。終に―・たず/日本書紀(継体訓)」

令兄

れいけい [0] 【令兄】
他人の兄を敬っていう語。

令制

りょうせい リヤウ― [0] 【令制】
「律令制」に同じ。

令前

りょうぜん リヤウ― 【令前】
律令制度が行われる以前の時代のこと。大宝令施行の701年以前,または,飛鳥浄御原令(アスカキヨミハラリヨウ)施行の689年以前。

令厳

れいげん [0] 【令厳】
他人の父を敬っていう語。御尊父。

令史

れいし 【令史】
律令制で,司・監・署の主典(サカン)。

令名

れいめい [0] 【令名】
すぐれているという評判。よい評判。名声。令聞。「―を馳せる」「―が高い」

令嗣

れいし [1] 【令嗣】
他人の相続人を敬っていう語。お世継ぎ。

令堂

れいどう [0] 【令堂】
(1)他人の家を敬っていう語。
(2)他人の母を敬っていう語。御母堂。

令外

りょうげ リヤウ― [1] 【令外】
令(リヨウ)の規定にないこと。令の規定外。

令外の官

りょうげのかん リヤウ―クワン 【令外の官】
律令の令に規定された以外の官職・官庁。内大臣・中納言・参議・検非違使・蔵人所・近衛府・摂政・関白などがある。

令夫人

れいふじん【令夫人】
Mrs. <Oka> .

令夫人

れいふじん [3] 【令夫人】
他人の妻を敬っていう語。令閨(レイケイ)。令室。

令妹

れいまい [0] 【令妹】
他人の妹を敬っていう語。

令姉

れいし [1] 【令姉】
他人の姉を敬っていう語。

令姪

れいてつ [0] 【令姪】
相手を敬ってその姪(メイ)をいう語。

令婿

れいせい [0] 【令婿】
他人の婿(ムコ)を敬っていう語。

令嬢

れいじょう [0] 【令嬢】
(1)他人の娘を敬っていう語。
(2)良家の娘。「一見―風」

令嬢

れいじょう【令嬢】
your[his]daughter;Miss <Kato> .

令孫

れいそん [0] 【令孫】
他人の孫を敬っていう語。

令室

れいしつ [0] 【令室】
他人の妻を敬っていう語。令夫人。令閨(レイケイ)。「御―同伴でいらして下さい」

令尊

れいそん [0] 【令尊】
他人の父を敬っていう語。御尊父。

令尹

れいいん [0] 【令尹】
(1)中国周代,楚(ソ)の官名。政治をとる最高官位。転じて,宰相。
(2)〔秦漢以来県の長官を「令」,唐代に府の長官を「尹」といったことから〕
地方長官。「久しく各地に―を務め/不如帰(蘆花)」

令弟

れいてい [0] 【令弟】
他人の弟を敬っていう語。

令息

れいそく [0] 【令息】
他人の息子を敬っていう語。

令息

れいそく【令息】
your[his]son.

令慈

れいじ [1] 【令慈】
他人の母を敬っていう語。御母堂。

令旨

れいし [1] 【令旨】
「りょうじ(令旨)」に同じ。

令旨

りょうじ リヤウ― [1] 【令旨】
皇太子と三后の命令を下達する文書。のち,女院・親王・諸王らの文書にもいう。

令書

れいしょ [1] 【令書】
官庁が私人に対し命令する文書。「徴税―」

令月

れいげつ [1] 【令月】
(1)何事をするのにもよい月。めでたい月。よい月。
(2)陰暦二月の異名。

令望

れいぼう [0] 【令望】
(1)良い評判。名声。令誉。
(2)他人の人望を敬っていう語。

令母

れいぼ [1] 【令母】
他人の母親を敬っていう語。

令法

りょうぶ リヤウ― [1] 【令法】
リョウブ科の落葉小高木。山地に生え,庭木ともされる。樹皮は黄褐色で滑らか。葉は狭長楕円形で枝先に輪状に互生する。夏,枝頂の花穂に白色の小花を密生。材は床柱や器具とする。若葉はあく抜きして食用とする。古名,畑(ハタ)つ守り。
令法[図]

令状

れいじょう [0] 【令状】
(1)命令の意を記した書状。「召集―」
(2)強制処分の命令または許可を内容とし,裁判所または裁判官が発する書面。召喚状・勾引状・逮捕状・差し押さえ状・捜索状など。

令状

れいじょう【令状】
a warrant;→英和
a writ.→英和
〜を執行する execute a warrant <of arrest> .〜を発する issue a warrant[writ] <for a person's arrest> .

令状主義

れいじょうしゅぎ [5] 【令状主義】
強制処分を行うには,裁判所または裁判官の発した令状を必要とするという原則。強制処分の濫用による人権侵害の防止を目的とする。

令義解

りょうのぎげ リヤウノギゲ 【令義解】
養老令の官撰注釈書。一〇巻。829年から清原夏野ら一二人が勅命により編纂(ヘンサン)にあたり,令の解釈を統一。834年から施行。養老令の本文は本書により知ることができる。

令色

れいしょく [0] 【令色】
他人の気に入るようにつくろい飾った顔つき。「巧言―」

令達

れいたつ [0] 【令達】 (名)スル
命令として伝えること。また,命令を伝えること。命令の通達。たっし。

令閨

れいけい [0] 【令閨】
他人の妻を敬っていう語。令室。

令集解

りょうのしゅうげ リヤウノシフゲ 【令集解】
養老令の私撰注釈書。五〇巻(現存は三五巻)。明法家の惟宗直本(コレムネナオモト)の撰。貞観(859-877)頃の成立。それまでに令を注釈した諸家の私説・古事を集大成した書。

以ち

もち 【以ち】
〔動詞「もつ(持つ)」の連用形。「をもち」の形でも用いられる。上代語〕
動詞「持つ」の具体的な意味が薄れ,格助詞的に用いられる。手段・方法・材料を表す。…で。…でもって。「をみなへし佐紀野に生ふる白(シラ)つつじ知らぬこと―言はれし我が背/万葉 1905」「清き直き心を―此の王を輔(タス)け導きて/続紀(天応一宣命)」

以ちて

もちて 【以ちて】 (連語)
〔動詞「もつ(持つ)」の連用形「もち」に接続助詞「て」の付いたもの。「をもちて」の形で用いられることが多い〕
動詞「持つ」の具体的な意味が薄れ,格助詞的に用いられる。
(1)手段・方法・材料などを表す。「我が持てる三つあひに搓(ヨ)れる糸―付けてましもの今そ悔(クヤ)しき/万葉 516」「世界の栄花にのみたはぶれ給ふべき御身を―窓の蛍をむつび枝の雪をならし給ふ/源氏(乙女)」
(2)原因・理由などを表す。「何を―とかく申すべき/竹取」
(3)助詞「を」を強めた言い方として用いる。「歩み疾(ト)うする馬を―走らせむ/竹取」「累代の公物,古弊を―規模とす/徒然 99」
→もって(以て)(連語)

以て

もって 【以て】 (連語)
〔動詞「もつ(持つ)」の連用形の音便の形「もっ」に接続助詞「て」の付いたもの〕
動詞「持つ」の具体的な意味が薄れ,一語の助詞のように用いられる。
□一□格助詞的に用いられる場合。「をもって」の形で用いられることが多い。
(1)手段・方法・材料などを表す。…で。…でもって。…によって。「書面を―通知する」「願はくは今日の拝参を―必ず当生の良縁とせん/海道記」
(2)原因・理由などを表す。…の理由で。…により。「博学を―聞こえる」「猛練習を―鳴るチーム」「世尊此の因縁を―我等諸の王を護世者と名づく/金光明最勝王経(平安初期点)」
(3)動作の行われる時を表す。に。「顔を洗う序(ツイデ)を―,冷たい縁を素足で踏みながら,箱の蓋を取つて鳥籠を明海(アカルミ)へ出した/文鳥(漱石)」「尚八月十五日を―行ふべきなり/今昔 31」
(4)動作・作用の行われる際の状態を表す。「優秀な成績を―卒業した」
(5)単なる強めとして用いる。「いささか―迷惑なことだ」「東京を―日本の首都とする」「水を―遍く灑ぐ/金光明最勝王経(平安初期点)」「コトゴトク―クチヲトヂラレヲワンヌ/ロドリゲス」
□二□接続助詞的に用いられる場合。
(1)形容動詞,断定の助動詞「だ」の連用形に付いて,下に続ける。「…の上に」「…に加えて」などの意を表す。かつ。「利口で―,すなおな子だ」「美人で―,頭もいいときている」
(2)動詞の連用形に付いて,下の動詞に続ける。「…しながら」の意を表す。「歌い―踊る」「古宮川町はどうまゐりまするとさぐり―帰れ/浮世草子・長者容気」
→以(モ)ちて(連語)

以て

もて 【以て】 (連語)
〔「もって(以って)」の促音の無表記から〕
動詞「持つ」の具体的な意味が薄れ,一語の助詞のように用いられる。
□一□格助詞的に用いられる場合。「をもて」の形でも用いられる。
(1)手段・方法・材料などを表す。…で。…でもって。「我妹子が形見の衣なかりせば何物―か命継がまし/万葉 3733」「わたつ海のかざしにさせる白妙の波―ゆへる淡路島山/古今(雑上)」
(2)単なる強めとして用いる。「おほやけの奉り物はおろそかなるを―よしとす/徒然 2」
□二□接続助詞的に用いられる場合。動詞の連用形に付いて,下の動詞に続ける。…て。「この御子のおよずけ―おはする御かたち・心ばへ,ありがたく珍しきまで見え給ふを/源氏(桐壺)」「知らぬ人をむかへ―来たらんあいなさよ/徒然 240」
〔□一□(1)は,現代語でも文章語では,「石―打つ」などと用いられることがある〕
→以(モ)って(連語)

以て

もって【以て】
with <a knife> ;→英和
by means of <speech> ;through (…を通じて).→英和

以ての外

もってのほか [3][0] 【以ての外】 (名・形動)[文]ナリ
(1)非常に不届きであること。けしからぬこと。また,そのさま。「悪口を言うとは―だ」
(2)思いもかけずはなはだしい・こと(さま)。「―の怒りよう」「―のあわてよう」

以ての外の

もってのほか【以ての外の】
absurd;→英和
out of the question (問題外);→英和
unpardonable.

以上

いじょう [1] 【以上・已上】
■一■ (名)
(1)数量・程度などを表す名詞の下に付けて,それより多いこと,また,優れていることを表す。数量を表す用法では,その基準点を含む。「予想―の好成績」「もうこれ―待てない」「三歳―は有料」
→以下
(2)そこまでに述べたこと,それまでに挙げた事柄を表す。
⇔以下
「―五名を合格とする」「―現状を分析してみた」
(3)文書・目録などの末尾に記して,「終わり」の意を表す。
(4)(接続助詞的に用いて)…するからには。…したからは。「出場する―優勝をねらう」「引受けた―は,責任をもつ」
(5)(接続詞的あるいは副詞的に用いて)上に述べたことの結果として。結局。要するに。「親類みな梟(キヤウ)せられ,―義朝一人にまかりなり候へば/平治(上・古活字本)」
(6)「御目見(オメミエ)以上」の略。
⇔以下
「検校の娘―へやる気なり/柳多留 6」
■二■ (副)
どうしても。絶対に。「貴方が然う酷(ヒド)く有仰(オツシヤ)れば,―還りません/金色夜叉(紅葉)」

以上

いじょう【以上】
(1)[数量・程度]more than;over;→英和
above;→英和
beyond <one's expectation> .→英和
(2)[上記]the above(-mentioned).(3)[…したからには]since;→英和
now that.(4)[終り]That's all.

以下

いか【以下】
(1)[数量・程度]less than;under;→英和
below <zero> .→英和
(2)[下記](the) following.→英和
(3)[残余]the rest <is omitted> .→英和
〜同様 and so on.

以下

いげ 【以下・已下】
それより下。いか。「不参の人々…大納言隆季卿―十余人/平家 3」

以下

いか [1] 【以下・已下】
〔古くは「いげ」とも〕
(1)数量・程度などを表す名詞の下に付けて,それより少ないこと,または劣っていることを表す。数量を表す用法では,その基準点を含む。「四千円―は非課税」「小数点―切り捨て」「あいつは人間―だ」
→以上
→未満
(2)代表者や中心となるものを挙げて,他を省略する時に使う語。「社長―総出で出迎える」
(3)(文書などで)そこからあとに述べること。そこからあと。
⇔以上
「―に例を示す」
(4)「御目見(オメミエ)以下」の略。
⇔以上

以仁王

もちひとおう 【以仁王】
(1151-1180) 後白河天皇の第三皇子。三条宮。高倉宮。1180年源頼政とはかって平氏討伐を計画し,自ら最勝親王と称して諸国の源氏に挙兵の令旨を発したが,事前に発覚して奈良に逃れる途中,山城国の光明山鳥居前で戦死。

以内

いない [1] 【以内】
(1)ある数量よりその数量をも含めて多くならないこと。その範囲内。以下。「一〇日―に仕上げる」「千円―で買える品」「許容量―なら害はない」
(2)基準になるものより内側。「これより―立ち入り禁止」

以内の[に]

いない【以内の[に]】
within <a week> ;→英和
less[not more]than; <a sum> not exceeding <100yen> .

以前

いぜん [1] 【以前・已前】
(1)ある時点よりも前。
⇔以後
「明治―」「第二次大戦―」
(2)ある段階・レベルまでまだ至っていないこと。「常識―の問題」
(3)今よりもだいぶ前。昔。「―訪問した土地」

以前

いぜん【以前】
<long> ago;→英和
before;→英和
formerly;→英和
in former times[days].〜の(に) former(ly).→英和
〜の通り as before.〜ほど as formerly.

以北

いほく [1] 【以北】
ある場所を基準として,そこより北。
⇔以南

以北の[に,で]

いほく【以北の[に,で]】
north <of a place> .→英和

以南

いなん [1] 【以南】
ある場所を基準として,そこより南。
⇔以北
「房総半島―」

以南の[に,で]

いなん【以南の[に,で]】
south <of a place> .→英和

以呂波

いろは [2] 【伊呂波・以呂波・色葉】
(1)「いろは歌」の最初の三字をとったもので,「いろは歌」の仮名四七字の総称。または,これに「ん」あるいは「京」を加えた四八字。「―ガルタ」「―順に並べる」
(2)〔「いろは歌」を手習いの初歩に使ったことから〕
物事の初歩。基礎的なこと。ABC 。「運転心得の―」
(3)「いろは茶屋」の略。

以呂波紅葉

いろはもみじ [4] 【以呂波紅葉】
カエデ科の落葉高木。山地に多く自生する。葉は対生し,掌状で五〜七に深裂し,裂片には鋭い鋸歯(キヨシ)がある。暗紅色の小さな五弁花をつけ,翼果を結ぶ。秋,美しく紅葉する。イロハカエデ。タカオカエデ。

以外

いがい [1] 【以外】
(1)そのほかであること。そのほかのもの。「日曜―は外出している」「そうする―に手がない」
(2)それより外側であること。「巡査の視線―に免るることを得ざりしなり/夜行巡査(鏡花)」

以外に[の]

−いがい【以外に[の]】
(1) except (for);→英和
excepting;→英和
but.→英和
(2)[その上に]besides[in addition to].→英和

以夷制夷

いいせいい [1][1] 【以夷制夷】
⇒夷(イ)を以て夷を制す(「夷」の句項目)

以夷攻夷

いいこうい [1][1] 【以夷攻夷】
⇒夷(イ)を以て夷を制す(「夷」の句項目)

以往

いおう [1] 【以往】
(1)ある時期よりのち。以後。「明治―」
(2)(「已往」と混同されて)それ以前。「又―には土御門院の御宇元久三年に/太平記 24」

以後

いご [1] 【以後・已後】
(1)これから先のこと。今後。「―気をつけなさい」
(2)(基準の時を含んで)ある時よりものちのこと。「一〇時―の外出を禁止する」「あれ―彼に会っていない」
⇔以前

以後

いご【以後】
(1)[今後]from now on;hereafter;→英和
in (the) future.(2)[その後]after <that,the event> ;→英和
since <then> ;→英和
from that time on.12月8日〜 on and after December 8.

以心伝心

いしんでんしん [1] 【以心伝心】
(1)〔六祖壇経「法即以�心伝�心,皆令�自悟自解�」〕
禅宗で,言葉では表せない仏法の神髄を無言のうちに弟子に伝えること。
(2)考えていることが,言葉を使わないでも互いにわかること。

以心伝心

いしんでんしん【以心伝心】
telepathy;→英和
tacit understanding.〜で telepathically;tacitly.→英和

以心崇伝

いしんすうでん 【以心崇伝】
⇒すうでん(崇伝)

以来

いらい【以来】
(1) since <last year> ;→英和
after that.(2) after this (今後);henceforth;→英和
in future.それ〜 since then.

以来

いらい [1] 【以来】
(1)ある一定の時から今日に至るまでずっと。爾来(ジライ)。「気象庁開設―の記録的豪雪」「卒業して―会っていない」
(2)こののち。今よりのち。以後。「―屹度心得まする/湯島詣(鏡花)」

以東

いとう [1] 【以東】
ある場所を基準として,そこより東。
⇔以西

以東の[に,で]

いとう【以東の[に,で]】
east <of a place> .→英和

以次

いし [1] 【以次】
〔「し」は漢音〕
官位などによる席順が,上席の人に次ぐこと。また,その人。次席。

以為らく

おもえらく オモヘ― 【思へらく・以為らく】
〔動詞「思う」に完了の助動詞「り」の付いた「思えり」のク語法。漢文訓読に由来する語〕
思っていることには。「蝦夷―,軍衆(イクサヒト)猶多(サワ)なりと/日本書紀(舒明訓)」

以西

いせい [1] 【以西】
ある場所を基準として,そこより西。
⇔以東

以西の[に,で]

いせい【以西の[に,で]】
west <of a place> .→英和

以西底引き漁

いせいそこびきりょう [7][1][4] 【以西底引き漁】
東シナ海・黄海を漁場とする底引き漁。東経一二八度三〇分以西,北緯二五度以北の海域。エビ・イカ・タイ・ニベ・カレイなどの好漁場である。以西底引き網漁業。

以遠

いえん【以遠】
beyond <Nagoya> .→英和

以遠

いえん [1] 【以遠】
ある地点よりさらに遠いこと。また,その場所。「盛岡―」

以遠権

いえんけん [2] 【以遠権】
航空協定に基づき航空会社に対して与えられる,相手国内のある地点を経由してさらに第三国へ運航できる権利。

以酊庵

いていあん 【以酊庵】
対馬にあった禅寺。江戸幕府はここに南禅寺を除く五山の碩学を交代で派遣し,朝鮮との書簡往復,使者接待などにあたらせた。瞎驢(カツロ)山以酊禅寺。

以降

いこう [1] 【以降・已降】
ある時よりあと,ずっと。「一〇時―は外出を禁止する」

以降

いこう【以降】
⇒以後.

け [1] 【仮】
〔仏〕 実体がないこと。また,そういうもの。
→虚仮(コケ)
→仮諦(ケタイ)

かり [0] 【仮】
〔「借り」と同源〕
(1)正式なものに代えて,間に合わせに行う物事。「―免許」「―祝言」
(2)本当のもの,本来のものでないこと。「―の名前」「―の姿」
→仮に

仮す

か・す [0] 【仮す】 (動サ五[四])
(1)仮に与える。「然れども些少も之に権力を―・すべからず/明六雑誌 6」「―・すに時日を以てす(=時間ヲ与エル)」
(2)罪をゆるす。見逃す。仮借(カシヤク)する。「苟(イヤシク)も其罪を―・すことなからしめば/新聞雑誌 54」
〔(1)は「貸す」とも書く〕
[可能] かせる

仮に

かりに [0] 【仮に】 (副)
(1)そうだと仮定して。もしも。
 (ア)万が一。「―失敗したらどうする」
 (イ)たとえ。「―招待されても出席する気はない」
(2)間に合わせに。一時的に。「―これを着ていて下さい」
(3)いいかげんに。かりそめに。「―こそ我をば君は思ひたりけれ/万葉 2766」

仮にも

かりにも [3] 【仮にも】 (副)
(1)(多く下に打ち消し・禁止・反語の語句を伴って)決して。かりそめにも。「―人を傷つけるようなことをしてはならない」
(2)いやしくも。かりそめにも。「―大学生である以上は勉学を第一に」「―約束したからには,それを守るべきだ」
(3)一時的なことであっても。すこしでも。「弓矢とる身は―名こそおしう候へ/平家 4」

仮の

かり【仮の】
temporary (臨時の);→英和
makeshift (まにあわせの);→英和
transient (一時の);→英和
tentative (試験的な).→英和
〜に…とすれば if;→英和
suppose[supposing].→英和
〜に…としても (even) if;granted that….〜にも even for a time (一時的にも);→英和
even in jest (冗談にも);at all (いやしくも).‖仮建築(事務所) a temporary building (office).仮採用 trial engagement <of three months> .仮釈放 (a) release on parole.仮入学を許される be admitted <to the school> on probation.

仮の世

かりのよ 【仮の世】
はかない現世。この世。仮の宿。

仮の宿

かりのやど 【仮の宿】
(1)一時的に泊まったり,住んだりする家。また,旅先の宿。
(2)はかない現世。この世。

仮の宿り

かりのやどり 【仮の宿り】
「仮の宿」に同じ。「―とは思へど興あるものなれ/徒然 10」

仮の憂き世

かりのうきよ 【仮の憂き世】
無常なこの世。「つれもなき姿の池のまこも草―になほ乱れつつ/夫木 23」

仮事務所

かりじむしょ【仮事務所】
⇒仮営業所.

仮令

たとえ タトヘ [0][2] 【仮令・縦】 (副)
〔「たとい」の転か〕
「ても」「とも」「せよ」などと呼応して,逆接仮定条件を表す。かりに。よしんば。たとい。「―わが身がどうなろうとも,助け出さなければ」「―行ったとしても,会えないだろう」

仮令

たとえ【仮令】
even if[though];→英和
if;(al)though.→英和
〜どんな事があっても whatever may happen.

仮令

けりょう 【仮令】
〔漢語「仮令」を呉音で音読した語〕
■一■ (副)
(1)考えてみたところ。大体。おおよそ。「参加者,―五万騎に及ぶべし/東鑑(治承四)」
(2)たとえば。「―,木樵・草刈り・炭焼き・汐汲みなどの風情にも/風姿花伝」
(3)さいわいに。偶然。「―わしがここにゐたればこそ/歌舞伎・韓人漢文」
■二■ (名・形動)[文]ナリ
かりそめのこと。いいかげんなこと。また,そのさま。「今では地頭の名はあれどそれは―/浄瑠璃・聖徳太子」

仮令

たとい タトヒ 【仮令・縦・縦令】 (副)
(1)「とも」「ども」「せよ」などと呼応して,逆接仮定条件を表す。「たとえ(仮令)」に同じ。「―時うつり,ことさり,たのしびかなしびゆきかふとも,このうたのもじあるをや/古今(仮名序)」
(2)「ば」などと呼応して,順接仮定条件を表す。もし。かりに。「―梵王の請を受けて一乗を説かば,損有りて益無からむといふことをいふ/法華義疏(長保点)」
(3)かりに想像してみると。たとえば。「―壮士の臂項の屈申する如く/弥勒上生経賛(平安初期点)」
〔古くは漢文訓読に多く用いられた〕

仮住い

かりずまい [3] 【仮住(ま)い】 (名)スル
仮にしばらく住むこと。また,その家。「知人の家の離れに―する」

仮住まい

かりずまい [3] 【仮住(ま)い】 (名)スル
仮にしばらく住むこと。また,その家。「知人の家の離れに―する」

仮住居

かりずまい【仮住居】
one's temporary residence.〜する live temporarily <in,at> .

仮住所

かりじゅうしょ [3] 【仮住所】
(1)〔法〕 当事者がある行為について住所に代わるべきものとして選定した場所。その行為に関しては住所とみなされる。
(2)仮住まいの住所。

仮作

かさく [0] 【仮作】 (名)スル
事実とは異なる状況などを仮に組み立てること。また,組み立てたもの。虚構。

仮作物語

かさくものがたり [6] 【仮作物語】
虚構の物語。作り物語。

仮借

かしゃ [1] 【仮借】
漢字の六書(リクシヨ)の一。ある語を表す漢字がない場合,その語の意味とは無関係の別の同音の漢字を借りて表す方法。戈(ホコ)の意の「我(ガ)」を自分の意を表す文字として使ったりする類。

仮借

かしゃく [0] 【仮借】 (名)スル
(1)みのがすこと。ゆるすこと。「―ない批判を加える」「本犯人は新律に照準し聊も―せず/新聞雑誌 58」
(2)借りること。
〔「かしゃ」は別語〕

仮借なき

かしゃく【仮借なき(なく)】
merciless(ly);→英和
relentless(ly).→英和

仮元服

かりげんぶく [3] 【仮元服】
武家で,男子が一一歳になった時に,初めて太刀(タチ)を差す儀式。

仮免

かりめん [0] 【仮免】
「仮免許(カリメンキヨ)」の略。

仮免

かりめん【仮免(許証)】
a learner's permit.

仮免状

かりめんじょう [3] 【仮免状】
正式の免状を与えるまでの間,一時与える免状。

仮免状

かりめんじょう【仮免状】
a temporary charter.

仮免許

かりめんきょ [3] 【仮免許】
一定の資格を備える者に,免許が与えられるまでの期間,暫定的に与えられる免許。特に自動車のものについていうことが多い。仮免。

仮入学

かりにゅうがく【仮入学】
<admit a person on> probation.→英和

仮冒

かぼう クワ― [0] 【仮冒】 (名)スル
他人の名をかたること。偽称。「敵中理の名を―する者あり/明六雑誌 14」

仮処分

かりしょぶん [3] 【仮処分】
金銭債権以外の権利の執行を保全するため(係争物に関する仮処分),あるいは,様々な権利について裁判中に現実に生じている損害から債権者を保護するため(仮の地位を定める仮処分),裁判所により暫定的になされる処置。

仮処分

かりしょぶん【仮処分】
《法》 <make> provisional disposition <of> .

仮出場

かりしゅつじょう [4][3] 【仮出場】
拘留に処せられた者,および労役場に留置された者について,情状により一定の条件のもとで出場を許すこと。

仮出所

かりしゅっしょ [3] 【仮出所】
仮出獄または仮出場のこと。

仮出所する

かりしゅっしょ【仮出所する】
be released on parole.〜中の人 a person on parole.

仮出獄

かりしゅつごく [4][3] 【仮出獄】
懲役または禁錮(キンコ)受刑者が,刑期の三分の一を経過し,また無期刑では10年を経過して改悛(カイシユン)の情がみられる時,一定の条件のもとに出獄を許すこと。仮釈放の一種。仮出所。

仮分数

かぶんすう [2] 【仮分数】
分子が分母に等しいかあるいはそれより大きい分数。
⇔真分数

仮初の

かりそめ【仮初の】
temporary (一時の);→英和
transient;→英和
slight <illness> ;→英和
trifling (些細の).→英和
〜にも…しない not…on any account;not <say such a thing> even in joke.

仮初め

かりそめ [0] 【仮初め・苟且】 (名・形動)[文]ナリ
(1)その場限りである・こと(さま)。一時。「―の縁(エニシ)」「―の恋」
(2)さして重大でないこと。ふとしたこと。また,そのさま。「―の病」「奥羽長途の行脚只―に思ひたちて/奥の細道」
(3)軽々しい・こと(さま)。おろそか。ゆるがせ。「―にする」「ああ,―な事も致さう事でおりない/狂言・瓜盗人」

仮初めにも

かりそめにも [5] 【仮初めにも】 (副)
(1)(多く下に打ち消しや反語の語句を伴って)どんなことがあっても。けっして。「―口にしてはならない」
(2)いやしくも。少なくとも。「―閣僚である以上,慎まねばならない言動」

仮初め臥し

かりそめぶし 【仮初め臥し】
「仮寝(カリネ)」に同じ。「蘆(アシ)の屋の―は/千載(恋四)」

仮刷

かりずり [0] 【仮刷(り)】
印刷で,本刷りの前に行う印刷。試し刷り。
→本刷り

仮刷り

かりずり [0] 【仮刷(り)】
印刷で,本刷りの前に行う印刷。試し刷り。
→本刷り

仮勘定

かりかんじょう [3] 【仮勘定】
簿記で,勘定項目が不確定の取引や,金額が未確定な取引を暫定的に処理する目的で設けられる勘定。

仮勘定

かりかんじょう【仮勘定】
a suspense account.

仮受取証

かりうけとりしょう【仮受取証】
an interim receipt.

仮受金

かりうけきん【仮受金】
《商》a suspense receipt.

仮受金

かりうけきん [0] 【仮受金】
金額または勘定科目が確定していない入金。手付金や前渡金を受け入れた場合,これに該当する。

仮名

かんな 【仮名】
〔「かりな」の転〕
「かな(仮名)」に同じ。「―は,しどけなき文字こそ,まじるめれ/源氏(梅枝)」

仮名

かな【仮名】
the Japanese syllabary;kana.仮名づかい the use of kana.

仮名

かめい [0] 【仮名】
実名を秘して仮につけた名前。「本文中の人名はすべて―を用いた」
→実名
→本名

仮名

かめい【仮名(で)】
(under) an assumed name.

仮名

かりな [0] 【仮名】
(1)仮につけた名。かめい。変名。
(2)「かな(仮名)」に同じ。

仮名

けみょう [0] 【仮名】
(1)仮の名。かめい。
⇔実名(ジツミヨウ)
「―をさへ用ゐぬれば/即興詩人(鴎外)」
(2)元服の際に烏帽子(エボシ)親に付けてもらった名。よび名。俗称。通称。「その―・実名分明ならず/平家 11」
(3)〔仏〕 すべてのものには本来実体がないのに,この世では仮に存在するものとされていること。また,そのような事物に与えられた名称。

仮名

かな [0] 【仮名・仮字】
〔「かりな」の転じた「かんな」の撥音「ん」の無表記から。漢字を真名(マナ)と呼ぶのに対し,仮の文字の意〕
日本で発生・発達した音節文字。平仮名・片仮名の総称。日本語の音節を表すのに,初めは漢字の音訓をそのまま用いた(=万葉仮名)が,それが簡略化されて片仮名が生まれ,一方草書体から草仮名を経て平仮名ができた。仮名文字。和字。国字。
⇔真名(マナ)
〔表音文字としてみた場合は万葉仮名を含めてもいうことがある〕
→漢字

仮名タイプ

かなタイプ [3] 【仮名―】
仮名文字を使ったタイプライター。平仮名よりも片仮名の方が普通。

仮名交じり

かなまじり [3][0] 【仮名交じり】
漢字に仮名を交ぜて文章を書くこと。また,その文章。

仮名反し

かながえし [3] 【仮名反し】
(1)漢字音の反切を仮名を用いて表すもの。
(2)中世以降,漢字音の反切法を利用して,日本語の語源を説明しようとしたもの。第一の音節の子音と第二の音節の母音が結合して,新たな音を生じたとする。例えば,「さ(然)」が「しか」から生じたと考える類。また,連続する二音節が一音節につづまる現象をさす語。反音。約音。約言。

仮名垣魯文

かながきろぶん 【仮名垣魯文】
(1829-1894) 江戸末期・明治初期の戯作者・新聞記者。江戸の人。本名,野崎文蔵。別号,鈍亭・猫々道人。花笠文京に師事。風刺のきいた戯文に長じた。「仮名読新聞」「魯文珍報」を創刊。著「安愚楽鍋(アグラナベ)」「西洋道中膝栗毛」など。

仮名宗

けみょうしゅう [2] 【仮名宗】
〔仏〕 諸法は名のみで実体がないと説く宗派。成実(ジヨウジツ)宗など。

仮名尻

かなじり [0] 【仮名尻】
いろは四七文字の最後に付け加える「京」の字。
⇔仮名頭(カナガシラ)

仮名序

かなじょ [0] 【仮名序】
仮名書きの序文。
⇔真名(マナ)序

仮名手本

かなでほん [3] 【仮名手本】
(1)いろは歌を平仮名で書いた習字の手本。
(2)「仮名手本忠臣蔵」の略。

仮名手本忠臣蔵

かなでほんちゅうしんぐら 【仮名手本忠臣蔵】
人形浄瑠璃の一。時代物。竹田出雲・三好松洛・並木千柳作。1748年竹本座初演。通称「忠臣蔵」。赤穂(アコウ)義士の仇討ち事件を題材としたもの。時代を「太平記」の世界にとり,塩谷(エンヤ)判官(浅野内匠頭(タクミノカミ))の臣大星由良之助(大石内蔵助(クラノスケ))ら四十七士が高師直(コウノモロナオ)(吉良上野介(キラコウズケノスケ))を討つことを主筋に,お軽・勘平(萱野三平)の恋と忠義などを副筋に脚色。初演後すぐに歌舞伎にも移された。人形浄瑠璃・歌舞伎の代表的演目で,興行して不入りのことがないところから,芝居の独参湯(ドクジントウ)(起死回生の妙薬)と称せられる。

仮名文

かなぶん [0] 【仮名文】
仮名で書いた文章。

仮名文字

かなもじ [0] 【仮名文字】
⇒仮名(カナ)

仮名文字遣

かなもじづかい 【仮名文字遣】
仮名遣い書。行阿著。1363年以後成立。藤原定家の「下官集」に準拠し,仮名の書き分けを示す。「を・お,え・ゑ・へ,ひ・い・ゐ,ほ・わ・は・む・う・ふ」の一四項を立て,各項ごとに,その仮名を用いるべき語を列挙したもの。定家仮名遣いと呼ばれ,江戸中期まで歌人の間で用いられた。行阿仮名遣。

仮名文章娘節用

かなまじりむすめせつよう 【仮名文章娘節用】
人情本。三編九冊。曲山人作。1831〜34年刊。小さん・金五郎の悲恋物語。武家社会を舞台とし最後は小さんの自殺で終わる。

仮名暦

かなごよみ 【仮名暦】
昔,仮名で書いた暦。漢字で書いた暦に対して,女子用のもの。

仮名書き

かながき [0] 【仮名書き】
仮名で書くこと。また,書いたもの。
⇔真名(マナ)書き

仮名本

かなぼん [0] 【仮名本】
仮名書きの本。

仮名法語

かなほうご [3] 【仮名法語】
仮名または,漢字仮名交じりのやさしい文章で書かれた仏の教え。源信の「横川(ヨカワ)法語」,法然の「一枚起請文」など。

仮名源流考

かなげんりゅうこう カナゲンリウカウ 【仮名源流考】
語学書。一冊。証本写真一冊を付す。大矢透著。1911年(明治44)刊。推古朝の文献に見える万葉仮名の漢字音の源流が,中国周代の古音にあることを論じた。

仮名草子

かなぞうし [3] 【仮名草子】
(1)江戸初期に行われた仮名または仮名交じり文の物語・小説・教訓書・地誌・遊女評判記などの総称。実用性・教訓性・娯楽性などを特色とする。作者に浅井了意・鈴木正三(シヨウサン)らがあり,作品に「清水物語」「竹斎」「恨之介」「東海道名所記」など多数がある。室町時代の御伽草子(オトギゾウシ)のあとを受け,西鶴の「好色一代男」に始まる浮世草子へ連なる。
(2)仮名文もしくは漢字仮名交じり文で書かれた草子類の総称。

仮名詩

かなし [0] 【仮名詩】
俳諧用語。漢詩の五言律・七言律などの形式にならい,国語で綴(ツヅ)った詩。各務支考(カガミシコウ)の創意といわれ,五十音図の横列によって仮名の押韻(オウイン)(脚韻)を試みた。蕪村の「春風馬堤曲」もその一つ。和詩。

仮名遣い

かなづかい [3] 【仮名遣い】
(1)日本語を仮名で書き表す時の,同音の仮名の使い分け。また,その使い分けについての規準。
→現代仮名遣い
→歴史的仮名遣い
→表音式仮名遣い
→定家仮名遣い
(2)それぞれの仮名がどのような音を表すのに使われていたかということ。仮名の用法の実態。「上代特殊―」
(3)文字や文章の書き表し方。また,言葉の書き表し方。「此日の本の―,千言玉をつらぬるも,心を顕はすこと読なす文字(モンジ)のてにはに有/浄瑠璃・聖徳太子」

仮名鎖

かなぐさり [3] 【仮名鎖】
和歌・俳諧で句の終わりと次の句の初めとを同音の仮名で連ねること。文字鎖。

仮名頭

かながしら [3][0] 【仮名頭】
いろは四七文字の最初の字。「い」の字。
⇔仮名尻(カナジリ)

仮営業所

かりえいぎょうしょ【仮営業所】
a temporary office[place of business].

仮埋葬

かりまいそう【仮埋葬】
temporary burial[interment].〜にする bury temporarily.

仮埋葬

かりまいそう [3] 【仮埋葬】 (名)スル
正式に埋葬するまでの間,死体を一時埋めておくこと。かりうめ。

仮執行

かりしっこう [3] 【仮執行】
民事訴訟法上,判決の確定前に仮執行の宣言に基づいてなす強制執行。

仮執行

かりしっこう【仮執行】
《法》provisional execution.

仮執行の宣言

かりしっこうのせんげん 【仮執行の宣言】
相手方の上訴により判決の確定が遅れ,勝訴者が不利益をこうむることを考慮し,判決の確定前に執行力を与える裁判所の宣言。原則として財産権上の請求に限られる。

仮声

かせい [0] 【仮声】
(1)つくり声。
(2)裏声。ファルセット。

仮契約

かりけいやく [3] 【仮契約】 (名)スル
正式の契約を結ぶまでの仮の契約。仮約束。

仮契約

かりけいやく【仮契約】
a provisional contract.

仮字

かじ [0] 【仮字】
仮名(カナ)のこと。

仮字

かな [0] 【仮名・仮字】
〔「かりな」の転じた「かんな」の撥音「ん」の無表記から。漢字を真名(マナ)と呼ぶのに対し,仮の文字の意〕
日本で発生・発達した音節文字。平仮名・片仮名の総称。日本語の音節を表すのに,初めは漢字の音訓をそのまま用いた(=万葉仮名)が,それが簡略化されて片仮名が生まれ,一方草書体から草仮名を経て平仮名ができた。仮名文字。和字。国字。
⇔真名(マナ)
〔表音文字としてみた場合は万葉仮名を含めてもいうことがある〕
→漢字

仮字本末

かなのもとすえ 【仮字本末】
語学書。二巻,付録一巻。伴信友著。1850年刊。仮名の起源と沿革を記し,神代文字の存在を否定する。

仮字遣奥山路

かなづかいおくのやまじ カナヅカヒ―ヤマヂ 【仮字遣奥山路】
語学書。三巻。石塚竜麿著。1798年以前の成立。上代の文献では,キ・ヒ・ミなどの音節に二類の使い分けがあり互いに混用されることがないという,上代特殊仮名遣いの存在を初めて実証的・帰納的に述べた書。
→上代特殊仮名遣い

仮宅

かりたく [0] 【仮宅】
(1)仮住まいの家。
(2)江戸吉原の遊郭が火災にあった時,一般居住地に,仮営業を許された遊里。

仮定

かてい [0] 【仮定】 (名)スル
(1)事実に関係なく,仮にそうだとすること。想定。仮想。「―の話」「うわさが事実だと―しても」
(2)〔論〕 ある条件を仮に設定すること。また,その条件。推論「 � ならば � 」の � の部分。
(3)数学・論理学の命題で,推理の出発点となる条件。古くは「仮設」といった。
〔明治期に造られた語〕

仮定

かてい【仮定】
(an) assumption;→英和
(a) supposition;→英和
a hypothesis (仮説).→英和
〜する assume;→英和
suppose.→英和
〜的[の]hypothetical;assumptive.→英和
‖仮定法《文》the subjunctive mood.

仮定形

かていけい [0] 【仮定形】
口語の用言・助動詞の活用形の一。六活用のうち,第五番目に置かれる。接続助詞「ば」を伴って,仮定条件を表す。「読めば」「見れば」「受ければ」の「読め」「見れ」「受けれ」の類。

仮定条件

かていじょうけん [4] 【仮定条件】
まだ成立していない事柄が仮に成立したらという条件で述べる表現形式。口語では仮定形に,文語では未然形にそれぞれ接続助詞を付けて表されることが多い。「読めば」「降ったら」「走らば」の類。
→確定条件

仮定法

かていほう [0] 【仮定法】
〔subjunctive mood〕
英文法での法の一。事柄を事実としてではなく,仮定・願望・祈願として述べるもの。接続法。
→直説法
→命令法

仮宮

かりみや [0] 【仮宮】
(1)天皇の行幸(ギヨウコウ)などのとき,仮に設けられる宮居。行在所(アンザイシヨ)。行宮(アングウ)。「―を仕へ奉りて/古事記(中訓)」
(2)神輿(ミコシ)を臨時に安置する場所。御旅所(オタビシヨ)。

仮寓

かぐう [0] 【仮寓】 (名)スル
一時的に住むこと。また,その家。かりずまい。「時雄の家に―して居た/蒲団(花袋)」

仮寝

かりね [0] 【仮寝】 (名)スル
(1)少しの間寝ること。うたた寝。「―の夢」
(2)旅寝,特に野宿。「草枕―の床の夜半の嵐に/続千載(羇旅)」

仮寝

うたたね [0] 【転た寝・仮寝】 (名)スル
寝るつもりではなく,ついうとうとと眠ること。「本を読みながら―する」

仮寧

けにょう 【仮寧】
〔「仮」は休暇の意,「寧」は里帰りの意〕
平安時代,官吏に与えられた休暇。六日ごとに一日の休暇があった。

仮導管

かどうかん [0][2] 【仮道管・仮導管】
裸子植物やシダ植物の木部の主要素。組織の支持や水分の通路となる細胞壁の肥厚した組織。細長い紡錘形・管状の死細胞より成り,道管に似るが,隔壁に穿孔(センコウ)がない。

仮小屋

かりごや【仮小屋】
a temporary hut;a shack.→英和

仮屋

かりや [0] 【仮屋】
(1)一時的の用に作った家。
(2)「御旅所(オタビシヨ)」に同じ。
(3)昔,女性が月経や出産のときにこもった仮小屋。また,月経のこと。他屋(タヤ)。月小屋(ツキゴヤ)。

仮屋

かおく [0] 【仮屋】
(1)仮に作った家。かりや。
(2)「御旅所(オタビシヨ)」に同じ。

仮山

かざん [0][1] 【仮山】
築山(ツキヤマ)のこと。また,庭。

仮山水

かさんすい [2] 【仮山水】
築山(ツキヤマ)と泉水。また,庭園のこと。

仮工事

かりこうじ【仮工事】
temporary construction work.

仮差し押え

かりさしおさえ [0][5] 【仮差し押(さ)え】
金銭債権またはこれに代わる可能性のある債権の執行を保全するため,確定判決を得て強制執行に着手するまでの間,債務者の財産の処分・移転を暫定的に禁止する処置。債権者の申請に基づき,裁判所が命令する。

仮差し押さえ

かりさしおさえ [0][5] 【仮差し押(さ)え】
金銭債権またはこれに代わる可能性のある債権の執行を保全するため,確定判決を得て強制執行に着手するまでの間,債務者の財産の処分・移転を暫定的に禁止する処置。債権者の申請に基づき,裁判所が命令する。

仮庪

さずき 【仮庪】
〔「さじき(桟敷)」の古形〕
仮に作った床。「其の―毎に酒船を置きて/古事記(上)」

仮庵

かりほ 【仮庵】
⇒かりお(仮庵)

仮庵

かりお 【仮庵】
「かりいお」の転。「秋田刈る―を作り我が居れば/万葉 2174」

仮庵の祭

かりいおのまつり カリイホ― [0] 【仮庵の祭】
ユダヤ教の三大祝祭の一。秋の収穫を祝う祭り。エジプト脱出後,荒野をさまよった祖先の苦労をしのび,屋外に木で仮小屋を作り,収穫物を天井から下げ,そこで起居する。ユダヤ暦第七月の一五日から一週間行う。

仮役

かりやく [0] 【仮役】
(1)臨時の役職。
(2)見習いの役。権官。

仮性

かせい [0] 【仮性】
病因は違うが,性質や症状が真性に似ていること。また,そういう病名の上に付けていう語。

仮性クループ

かせいクループ [5] 【仮性―】
〔croup〕
ウイルスの感染により,声門下の粘膜が急に腫れて起こる,喘鳴(ゼンメイ)・しわがれ声などの症状。幼児がなりやすい。声門下喉頭炎。

仮性包茎

かせいほうけい [4] 【仮性包茎】
外見上は包茎であるが包皮を反転して亀頭を露出できる状態。偽包茎。
→真性包茎

仮性小児コレラ

かせいしょうにコレラ [7] 【仮性小児―】
主として乳児が初秋から冬にかけてかかる下痢の一種。ウイルスの感染による。感冒様症状で発症し,便が黄白色を呈する。白色便性下痢症。白痢。

仮性近視

かせいきんし [4] 【仮性近視】
読書などで毛様体筋の緊張が長時間続いたために起こる軽度の近視状態。適切な処置により回復する。学校近視。偽近視。

仮性近視

かせい【仮性近視】
pseudomyopia.

仮想

かそう [0] 【仮想】 (名)スル
(1)仮に想定すること。「大地震発生を―した対策」
(2)文法で,実際はそうでないことを前提として推量することを表す言い方。文語で,助動詞「まし」を付けて言い表す。

仮想の

かそう【仮想の】
imaginary.→英和
〜する imagine;→英和
assume.→英和
‖仮想敵国 a potential[hypothetical]enemy.

仮想敵国

かそうてきこく [4] 【仮想敵国】
国防計画を立てる際に,仮に敵とみなす国。

仮想現実

かそうげんじつ [4] 【仮想現実】
⇒バーチャル-リアリティー

仮想私設通信網

かそうしせつつうしんもう [9] 【仮想私設通信網】
〔virtual private network〕
公衆電話回線を使って構築した企業内専用網。国内外の事業所間で通常の内線電話のように利用することが可能。VPN 。

仮想記憶

かそうきおく [4] 【仮想記憶】
⇒バーチャル-メモリー

仮払

かりばらい【仮払(金)】
(a) temporary payment.

仮払い

かりばらい [3] 【仮払い】 (名)スル
最終的な金額がはっきりしない場合,一時,概算で金を払っておくこと。仮渡し。「経費を―する」「出張の―を精算する」「―金」

仮拵え

かりごしらえ [3] 【仮拵え】 (名)スル
当座の間に合わせにこしらえること。「―のステージ」

仮採用

かりさいよう【仮採用】
<take a person on> probation.→英和
仮採用者 a probationer.→英和

仮政府

かりせいふ【仮政府】
a provisional government.

仮数

かすう [2] 【仮数】
常用対数の値を整数部分と小数部分に分けたときの,その小数部分。
→指標

仮文

けもん 【暇文・仮文】
⇒いとまぶみ(暇文)

仮時

かじ [1] 【仮時・暇時】
ひまなとき。閑時。

仮時

けじ 【仮時】
〔仏〕 ある日ある時というような,不定の時。三摩耶(サンマヤ)。

仮普請

かりぶしん [3] 【仮普請】 (名)スル
一時しのぎの家を建てたり修理したりすること。
⇔本普請

仮晶

かしょう [0] 【仮晶】
鉱物がその結晶構造に対応する結晶形とは異なる他の鉱物の結晶形をしていること。

仮有

けう [1] 【仮有】
〔仏〕 この世のものはすべて因縁によって生じており,それ自体が本質的な実体性をもっていない仮の存在であること。
⇔実有(ジツウ)

仮条約

かりじょうやく [3] 【仮条約】
正式の条約を締結するまでの暫定的な条約。また,主権者の批准のすんでいない条約。「安政の―」

仮条約

かりじょうやく【仮条約】
a provisional treaty.

仮枕

かりまくら 【仮枕】
「仮寝(カリネ)」に同じ。「ふしわびぬ篠の小笹の―はかなの露や一よばかりに/新古今(羇旅)」

仮果

かか [1] 【仮果】
⇒偽果(ギカ)

仮枠

かりわく [0] 【仮枠】
⇒型枠(カタワク)

仮根

かこん [0] 【仮根】
蘚苔類や藻類などに生える根状の組織。種子植物の根と外形が似ていて,ほかの物への付着と養分の吸収の役目をする。単細胞または一列の細胞より成るものが多く,維管束を欠く。

仮植

かしょく [0] 【仮植】 (名)スル
植物を定植するまでの間,仮に植えておくこと。かりうえ。

仮植え

かりうえ [0] 【仮植え】 (名)スル
⇒仮植(カシヨク)

仮構

かこう [0] 【仮構】 (名)スル
(1)かりにつくり構える・こと(もの)。
(2)無いことをかりにあるとすること。また,そうして組み立てた事柄。虚構。「―の世界」「事件を―する」

仮櫓

かりやぐら [3] 【仮櫓】
「控え櫓」に同じ。

仮歯

かし [1] 【仮歯】
入れ歯。義歯。

仮死

かし【仮死】
apparent death;syncope.→英和

仮死

かし [1] 【仮死】
意識がなく,呼吸や脈搏(ミヤクハク)も止まるか,またはきわめて微弱で,一見死んだように見える状態。適切な処置により回復する可能性をもつ。なお,ヘビ・カエルなどの冬眠現象にこの語を使うこともある。

仮殿

かりどの [0] 【仮殿・権殿】
神社を改築・修理する時に,神体を一時的に安置する所。移殿(ウツシドノ)。ごんでん。

仮殿遷宮

かりどのせんぐう [5] 【仮殿遷宮・権殿遷宮】
⇒仮遷宮(カリセングウ)

仮泊

かはく [0] 【仮泊】 (名)スル
艦船が潮待ちや事故などのため,港内や沖合に,一時的に停泊すること。

仮法

けほう [0] 【仮法】
〔仏〕 因縁によって生じた実体のない存在。仏教ではこの世のすべての事物を仮法と考える。
⇔実法

仮渡し

かりわたし [0][3] 【仮渡し】 (名)スル
(1)「仮払(カリバラ)い」に同じ。
(2)短期清算取引で,売り方が買い方より少なく現株が不足した時,代行会社が立て替えて,売り方の代わりに現株を渡すこと。代渡(ダイワタ)し。

仮漆

かしつ [0] 【仮漆】
⇒ワニス

仮現

かげん [0] 【仮現】 (名)スル
神仏などが,かりにこの世に身をあらわすこと。化身(ケシン)。「神,又は,それに類する虚構物を―せずには居られない/神秘的半獣主義(泡鳴)」

仮現運動

かげんうんどう [4] 【仮現運動】
〔心〕 運動知覚の一。映画のフィルムのように,個々の画面は静止しているが,それらを一定の条件下で次々に見せると実際に動いているように見える現象。みかけの運動。

仮病

けびょう [0] 【仮病】
病気ではないのに病気のふりをすること。つくりやまい。「―をつかって会社を休む」

仮病

けびょう【仮病】
feigned[pretended]illness.〜をつかう pretend to be ill[sick].

仮痘

かとう [0] 【仮痘】
種痘を受けた者がかかる痘瘡(トウソウ)。発疹(ハツシン)が少なく,化膿(カノウ)も軽い。軽症痘瘡。

仮登記

かりとうき [3] 【仮登記】
本登記をするのに必要な要件が完備しない場合に,将来なされる本登記の順位保全のために予備的にされる登記。

仮相

かそう [0] 【仮相】
実在でない現象。

仮相

けそう [2] 【仮相】
〔「け」は呉音〕
かりのすがた。

仮眠

かみん [0] 【仮眠】 (名)スル
短時間の,浅い眠り。仮睡。かりね。「二時間ほど―する」「―をとる」

仮睡

かすい [0] 【仮睡】 (名)スル
うたたね。仮眠。「車中で―する」

仮祝言

かりしゅうげん [3] 【仮祝言】
内輪で行う仮の結婚式。

仮称

かしょう【仮称】
a provisional[tentative]name.

仮称

かしょう [0] 【仮称】 (名)スル
正式の名が決まるまでの臨時の呼び名を付けること。また,その仮の名。

仮種皮

かしゅひ [2] 【仮種皮】
花の珠柄または胎座の一部が肥大して,種皮の外側をおおい,種皮のようにみえるもの。マサキ・イチイにみられる赤色の部分。種衣。

仮粧

けしょう [2] 【化粧・仮粧】 (名)スル
(1)紅・白粉(オシロイ)などをつけて顔を美しく見せること。けそう。「うっすらと―する」
(2)表面だけをつくろい飾ること。また,その飾り。「差いた刀は―か伊達か/浄瑠璃・碁盤太平記」
(3)建物・器物などの外から見える部分。また,その部分に施す仕上げ・彩色など。
⇔野(ノ)

仮粧

けわい [2][0] 【化粧・仮粧】 (名)スル
けしょう。みづくろい。「かみけづり―する/田植草紙」
〔もと「気配」と同語〕

仮粧

けそう 【化粧・仮粧】
「けしょう(化粧)」に同じ。「いみじう―し給へれば,常よりも美しう見え給ふ/大鏡(兼家)」

仮納

かのう [0] 【仮納】 (名)スル
金品を仮に納めること。

仮綴

かりとじ【仮綴】
temporary[paper]binding.〜にする bind temporarily.

仮綴じ

かりとじ [0] 【仮綴じ】 (名)スル
「仮製本(カリセイホン)」に同じ。

仮縫い

かりぬい [0] 【仮縫い】 (名)スル
(1)洋服を仕立てるとき,本縫いにかかる前に仮に一度縫い合わせること。また,縫い合わせたものを着せ,体に合わせて直すこと。「ドレスを―する」
(2)一時の間に合わせに縫うこと。転じて,当座をつくろうこと。「当座のがれの―/桐一葉(逍遥)」

仮縫い

かりぬい【仮縫い】
basting;a fitting.→英和
〜する baste;→英和
try on.

仮色

かしょく [0] 【仮色】
⇒他色(タシヨク)

仮花道

かりはなみち [4] 【仮花道】
歌舞伎劇場で,下手の本花道に対し上手に臨時に設けられる狭い花道。かりはな。

仮葉

かよう [0] 【仮葉】
葉柄の部位が変形して普通の葉のように扁平になり,葉と同じ機能を営むようになったもの。アカシア・カンキチクなどに見られる。偽葉。

仮葬

かそう [0] 【仮葬】 (名)スル
仮に葬ること。
⇔本葬

仮葬

かりそう [0] 【仮葬】
本葬の前に,内輪で行う仮の葬式。

仮葺き

かりぶき [0] 【仮葺き】
(1)間に合わせに簡単な屋根を葺くこと。また,その屋根。
(2)板葺きのままで,まだ瓦(カワラ)ののせてない屋根。

仮装

かそう [0] 【仮装】 (名)スル
(1)仮にほかの物の姿をすること。また,そのよそおい。「―して町に出る」「―舞踏会」
(2)仮のよそおい・装備で別なものにすること。「―空母」

仮装

かそう【仮装(して)】
(in) disguise.→英和
〜する disguise <oneself as> .‖仮装行列 a fancy dress parade.仮装舞踏会 a fancy (dress) ball;a masked ball.

仮装売買

かそうばいばい [4] 【仮装売買】
(1)売買の意思がないのに,相手と通じて行う見せかけの売買。例えば,差し押さえを免れるために,不動産を他人に売ったように見せかけたりすること。
(2)取引所で,相場操縦の方法として行われる見せかけの売買。違法として禁止される。

仮装行列

かそうぎょうれつ [4] 【仮装行列】
大勢がそれぞれに仮装してねり歩く行列。

仮装行為

かそうこうい [4] 【仮装行為】
相手方と通謀して,その同意の上で行う虚偽表示に基づく法律行為。通常,第三者を欺くために行う。例えば仮装売買など。
→虚偽表示

仮製本

かりせいほん [3] 【仮製本】
製本様式の一。雑誌やノートのように,針金または糸で綴じた中身に表紙を付け,中身と表紙を一度に化粧裁ちしたもの。仮綴じ。
→本製本

仮親

かりおや [0] 【仮親】
(1)生みの親の代わりに,子供を育てた人。養父母。養い親。
(2)養子縁組や結婚の際,仮に親の代わりをつとめる人。親がわり。

仮言

かげん [0] 【仮言】
〔論〕
〔hypothesis〕
仮定や条件を伴う立言。仮説。

仮言命法

かげんめいほう [4] 【仮言命法】
目的達成のための仮定条件を含んだ実践上の命令。例えば「もし長生きを欲するならば,健康に気をつけよ」など。仮言的命令。仮説的命令。
⇔定言命法

仮言命題

かげんめいだい [4] 【仮言命題】
〔哲〕 二つの定言命題が仮定条件とその条件の下で成り立つことという関係で結びついてできた命題。「もし S が P ならば,Q は R である」という形をとる。仮言的判断。

仮言的

かげんてき [0] 【仮言的】 (形動)
〔hypothetical〕
ある判断を何らかの仮定のもとに立言するさま。

仮言的三段論法

かげんてきさんだんろんぽう [10] 【仮言的三段論法】
〔論〕 普通,仮言命題を大前提とし定言命題を小前提として,結論を導く三段論法。例えば「もし S が P ならば,Q は R である」そして「 S は P である」故に「 Q は R である」というもの(半仮言的三段論法)。両前提・結論とも仮言命題のもの(純粋仮言的三段論法)もある。仮言的推理。仮説的推理。

仮言的判断

かげんてきはんだん [6] 【仮言的判断】
⇒仮言命題(メイダイ)

仮託

かたく [0] 【仮託】 (名)スル
他の物にかこつけること。ことよせること。「主人公に―して自らの思想を述べる」

仮設

かせつ [0] 【仮設】 (名)スル
(1)ある期間だけ臨時に設置すること。「海岸に救護所を―する」「―テント」
(2)想像によって物・場面などを作り出してみること。「小説の主人公は…作者の意匠に成たる虚空―の人物なるのみ/小説神髄(逍遥)」
(3)〔数〕「仮定(カテイ){(3)}」に同じ。[哲学字彙]

仮設の

かせつ【仮設の】
provisional;→英和
temporary (仮の).→英和

仮設工事

かせつこうじ [4] 【仮設工事】
建設工事の終了後は撤去される一時的な施設や設備の工事。

仮設建築物

かせつけんちくぶつ [7] 【仮設建築物】
一定期間後に撤去されることを前提とした建築物。工事現場の仮設事務所や材料置場,仮設店舗など。

仮証書

かりしょうしょ【仮証書】
a scrip.→英和

仮説

かせつ [0] 【仮説】
〔hypothesis〕
ある現象を理論的に統一して説明するために立てられた経験科学上の仮定。その真偽の検証は,仮説から必然的に演繹(エンエキ)された諸命題を実験や観察によるテストで確かめることによってなされる。検証された仮説は法則や理論として公認される。

仮説

かせつ【仮説】
a hypothesis.→英和
〜的 hypothetical.

仮説検定

かせつけんてい [4] 【仮説検定】
〔hypothesis testing〕
統計学の用語。一組のデータが与えられたとき,それがある特定の分布に従う母集団からの標本である,という仮説がデータと矛盾しないかどうかをみる方法。標本がその中にはいる確率が小さい範囲(棄却域)を定めて,データがそこにはいれば仮説は正しくないとして棄却し,そうでなければ仮説を採択する。

仮調印

かりちょういん [3] 【仮調印】 (名)スル
条約や協定の内容が合意に達した時,正式調印に至る前に,そのしるしとして双方の交渉の代表者がローマ字で頭文字(カシラモジ)をサインすること。

仮調印

かりちょういん【仮調印】
initial signing.〜する initial <a treaty> .→英和

仮諦

けたい [0] 【仮諦】
〔仏〕 三諦(サンタイ)の一。すべての存在は実体がなく空であるが,縁によって仮に生じ現前するということ。

仮議長

かりぎちょう [3] 【仮議長】
議長・副議長に故障のある場合,またそれを選出する際の,臨時の議長。

仮象

かしょう [0] 【仮象】
〔(ドイツ) Schein〕
実際に存在するように感覚に現れながらも,それ自身客観的な実在性をもたない形象。

仮貼り

かりばり [0] 【仮貼り】
(1)間に合わせに貼ること。
(2)日本画や表装で用いるパネル。紙・絹布などにしわの寄るのを防ぐため水貼りをする時に用いる。框格子(カマチゴウシ)に紙を幾重にも貼ったあと,柿渋を塗ったもの。

仮足

かそく [0] 【仮足】
白血球や原生動物のアメーバ類などで,原形質の一時的突起として形成される細胞小器官。捕食および移動運動を行う。偽足。擬足。虚足。

仮道管

かどうかん [0][2] 【仮道管・仮導管】
裸子植物やシダ植物の木部の主要素。組織の支持や水分の通路となる細胞壁の肥厚した組織。細長い紡錘形・管状の死細胞より成り,道管に似るが,隔壁に穿孔(センコウ)がない。

仮遷宮

かりせんぐう [3] 【仮遷宮】
本殿が落成するまで,仮に造営した御殿に神体を移すこと。仮殿(カリドノ)遷宮。
⇔正遷宮(シヨウセングウ)

仮遷宮

げせんぐう [2] 【下遷宮・外遷宮・仮遷宮】
神社の本殿の造営・修復の際に,仮殿に神体を移すこと。かりせんぐう。

仮釈放

かりしゃくほう [3] 【仮釈放】
監獄・労役場・少年院・婦人補導院で身柄を拘束されている者を,刑期または収容期間の満了以前に,条件付きで社会復帰させる制度。仮釈放を許された者はその期間中保護観察に付され,条件に違反した場合は再び施設に収容される。

仮門

けもん [0] 【仮門】
〔仏〕 人々を救うための仮の教え。特に真宗で,念仏以外の修行を説く教えをいう。
⇔真門

仮雄蕊

かゆうずい [2] 【仮雄蕊】
雄しべの葯(ヤク)や花糸が発達しないか,退化したもの。雌雄異花植物の雌花に見られる。

仮需

かりじゅ [0] 【仮需】
「仮需要」の略。

仮需要

かりじゅよう [3] 【仮需要】
価格上昇や物資不足を予想して在庫増大や投機を行うために生じる需要。
⇔実需

仮面

かめん [0] 【仮面】
(1)人間・動物などの顔の形に作り,顔につけるもの。種々の儀礼や演劇に用いる。面。マスク。
(2)真実を隠すためのみせかけ。「―をはぐ」

仮面

かめん【仮面】
a mask;→英和
a disguise.→英和
仮面舞踊会 a masked ball.

仮面劇

かめんげき [2] 【仮面劇】
登場する演技者が特定の性格を表す仮面をつけて演ずる劇。古代ギリシャ悲劇,ルネサンス期イタリアの即興劇コメディア-デラルテ,日本の能など。

仮面梟

めんふくろう [3] 【仮面梟】
フクロウ目メンフクロウ科の鳥。全長40センチメートル内外。体色は灰色ないし淡褐色に白や黒の斑点がある。顔は白くハート形。草地や開けた林にすみ,主に夜行性でネズミ類を捕食する。世界各地に広く分布するが,日本にはいない。
仮面梟[図]

仮面舞踏会

かめんぶとうかい [5] 【仮面舞踏会】
参会者が仮面をつけたり扮装したりして参加する舞踏会。

仮面鬱病

かめんうつびょう [0] 【仮面鬱病】
抑鬱・制止などの精神症状が表面に現れず,身体症状だけを訴える鬱病。身体症状は倦怠感・疲労感や消化器系・循環器系症状など様々である。

仮題

かだい [0] 【仮題】
かりにつけた題名。

仮養子

かりようし [3] 【仮養子】
江戸時代,武士に認められた家督相続についての幕府法上の制度。嫡子または定まった家督相続人のない大名・幕臣が,参勤交代や公用で遠国に旅行する時,不慮の場合に備えて幕府に願い出て許可を得た仮の養子。心当て養子。当分養子。

仮首

かりくび 【仮首】
その人のものらしく見せかけたにせ首。「洛中・辺土の在家人なんどの首―にして/太平記 8」

仮髪

すえ スヱ [0] 【仮髻・仮髪】
奈良・平安時代,婦人が用いた一種のかもじ。[和名抄]

仮髪

かはつ [0] 【仮髪】
(1)添え髪。つけまげ。かもじ。
(2)鬘(カツラ)。

仮髻

すえ スヱ [0] 【仮髻・仮髪】
奈良・平安時代,婦人が用いた一種のかもじ。[和名抄]

ぎょう ギヤウ 【仰】 (形動)
〔近世語〕
程度がはなはだしいさま。仰山。「ええ此の座敷は―にすべつて歩かれぬ/浄瑠璃・丹波与作(上)」

仰々しい

ぎょうぎょうしい【仰々しい】
exaggerated <talk> .仰々しく(言う) exaggeratedly (exaggerate).→英和

仰ぎ見る

あおぎ・みる アフギ― [4] 【仰ぎ見る】 (動マ上一)
(1)上を向いて高い所のものを見る。「高峰を―・みる」
(2)尊敬する。「師と―・みる」

仰ぐ

あおぐ【仰ぐ】
look up <at the sky> ;[尊敬]respect;→英和
look up <to> ;[求める]depend <on a person for help> ;→英和
ask <for> ;→英和
turn <to a person for> .→英和
毒を〜 take poison.

仰ぐ

あお・ぐ アフグ [2] 【仰ぐ】 (動ガ五[四])
(1)上を向いて高い所を見る。見上げる。「天を―・ぐ」「山頂を―・ぐ」
(2)人を尊敬する。「師と―・ぐ」
(3)(目上の人や尊敬する人に)教示や援助を求める。恩恵を受ける。「専門家の指導を―・ぐ」「篤志家に寄付を―・ぐ」
(4)(上を向いて)一気に飲み干す。あおる。「毒を―・ぐ」
(5)上を向く。あおむく。「天つ水―・ぎてそ待つ/万葉 4122」
[可能] あおげる

仰け反る

のけぞ・る [3] 【仰け反る】 (動ラ五[四])
(1)上半身をあおむけになるほど曲げる。反り返る。「デッド-ボールぎみの球を―・ってよける」
(2)びっくりすることを俗にいう語。「きつい冗談に思わず―・る」

仰け様

のけざま [0] 【仰け様】
あおむけになるさま。のけぞった状態。あおのけざま。「向うに―に寝て/婦系図(鏡花)」

仰け衣紋

のけえもん [3] 【仰け衣紋】
「抜(ヌ)き衣紋(エモン)」に同じ。

仰け領

のけくび 【仰け領】
衣服の襟を後ろに抜いて着ること。抜き衣紋(エモン)。「見ぐるしきもの。衣(キヌ)の背縫(セヌイ),肩によせて着たる。また,―したる/枕草子 109」

仰す

おお・す オホス 【仰す】 (動サ下二)
〔尊敬の意を含むことが多い〕
(1)上意を下達する。命ずる。言いつける。「つかさつかさに―・せて/竹取」
(2)「言う」の尊敬語。おっしゃる。「他人のいはむやうに心得ず―・せらる/源氏(帚木)」

仰せ

おおせ オホセ [0] 【仰せ】
〔動詞「仰(オオ)す」の連用形から〕
(1)目上の人からの「言いつけ」「命令」の尊敬語。お言いつけ。御命令。「―のとおりに致します」
(2)「言うこと」「ことば」の尊敬語。おっしゃること。おことば。「これは―とも思われません」

仰せ

おおせ【仰せ】
<obey your> orders.〜のとおりです You are right.

仰せられる

おおせら・れる オホセ― [5][0] 【仰せられる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 おおせら・る
(1)「言う」の尊敬語で,やや古めかしい言い方。おっしゃる。「旦那様がそのように―・れました」
(2)「命ずる」の尊敬語。お命じになる。「舎弟参河守範頼を討手にのぼせ給ふべきよし―・れけり/平家 12」

仰せ付かる

おおせつか・る オホセ― [5] 【仰せ付かる】 (動ラ五)
〔「つかる」はつけられる,の意〕
命令を受ける。「大役を―・る」

仰せ付け

おおせつけ オホセ― [0] 【仰せ付け】
お申しつけ。御命令。

仰せ付ける

おおせつ・ける オホセ― [5] 【仰せ付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 おほせつ・く
「言いつける」の尊敬語。お言いつけになる。お命じになる。「なんなりと―・け下さい」「一方の大将軍をも―・けらるべき奴原も候はず/保元(上)」

仰せ合はす

おおせあわ・す オホセアハス 【仰せ合はす】 (動サ下二)
「言い合わす」の尊敬語。御相談なさる。お話し合いになる。「新院内々聞召れて…―・せらるる事懇(ネンゴロ)なり/保元(上)」

仰せ文

おおせぶみ オホセ― 【仰せ文】
「仰せ書き」に同じ。

仰せ書き

おおせがき オホセ― 【仰せ書き】
天皇または貴人の仰せを書きしるすこと。また,その文書。おおせぶみ。「心にくき所へつかはす―などを/枕草子 158」

仰せ言

おおせごと オホセ― 【仰せ言】
おっしゃる言葉。おことば。また,お言いつけ。「このごろは―もなきこと/蜻蛉(上)」

仰せ遣はす

おおせつかわ・す オホセツカハス 【仰せ遣はす】 (動サ四)
使いをやってお言葉をお伝えになる。「京の家司(ケイシ)のもとに―・して/源氏(須磨)」

仰に

のっけに [0] 【仰に】 (副)
〔「のけに」の転〕
のけざまに。あおむけに。のけに。「うんと―反返る/浄瑠璃・千本桜」

仰に

ぎょうに ギヤウ― 【仰に】 (副)
度の過ぎているさま。ひどく。「ええ此の座敷は―すべつてあるかれぬ/浄瑠璃・丹波与作(上)」

仰のく

あおの・く アフ― [3][0] 【仰のく】
■一■ (動カ五[四])
上を向く。あおむく。[ヘボン]
■二■ (動カ下二)
⇒あおのける

仰のけ

あおのけ アフ― [0] 【仰のけ】
「あおむけ(仰向)」に同じ。「―にうしろのかたへひつくりかへれば/西洋道中膝栗毛(魯文)」

仰のける

あおの・ける アフ― [4][0] 【仰のける】 (動カ下一)[文]カ下二 あふの・く
(顔を)上に向ける。あおむける。「笠を―・けて見る」

仰のけ様

あおのけざま アフ― 【仰のけ様】
上に向いた状態。あおむけざま。「麦藁帽子を,―に戴き/当世書生気質(逍遥)」

仰る

おっしゃ・る [3] 【仰る・仰有る】
〔「おおせある」の転〕
■一■ (動ラ五[四])
〔連用形は「おっしゃっ(た)」「おっしゃい(ます)」,命令形は「おっしゃい」の形をとる〕
(1)「言う」の尊敬語。言われる,おおせられる。「先生が―・いました」「社長が―・った」「本当のことを―・い」
(2)(「…とおっしゃる」の形で)…という名でいらっしゃる。「佐藤様と―・る方」「お名前は何と―・いますか」
[可能] おっしゃれる
■二■ (動ラ下二)
{■一■}に同じ。「そのやうなことは―・れぬがよい/歌舞伎・壬生大念仏」
〔(1)■一■ の命令形には,もと「おっしゃれ」「おっしゃい」の両形があったが,現在では「おっしゃい」だけが用いられる。(2)■一■ は,命令形,連用形の助動詞「ます」に続く形に「おっしゃい」があること,「ます」の命令形「まし」「ませ」が直接付くことなど,ラ行五[四]段活用としてやや特殊である〕

仰る

おっしゃる【仰る】
⇒言(い)う.

仰仰しい

ぎょうぎょうし・い ギヤウギヤウ― [5] 【仰仰しい】 (形)[文]シク ぎやうぎやう・し
おおげさでものものしい。「かすり傷にも―・く包帯を巻く」「爗々はげうげうしう鳴たなりぞ/毛詩抄」
〔「仰々」は当て字で「希有希有し」の変化した語という。「仰山(ギヨウサン)」「大仰」「仰に」などと同源。中世以降の語〕
[派生] ――げ(形動)――さ(名)

仰仰子

ぎょうぎょうし ギヤウギヤウ― [3] 【行行子・仰仰子】
〔鳴き声から〕
ヨシキリの異名。[季]夏。《―大河はしんと流れけり/一茶》

仰向き

あおむき アフ― [0] 【仰向き】
あおむくこと。また,あおむいた状態。
⇔うつむき
「―に寝る」

仰向く

あおむく【仰向く】
look up;turn one's face up.

仰向く

あおむ・く アフ― [3][0] 【仰向く】
■一■ (動カ五[四])
上を向く。あおのく。
⇔うつむく
「―・くと初夏の日ざしがまぶしい」
〔「あおのく」から転じた「あおぬく」が「仰向く」と解釈されて変化した語。近世中期以降多く用いられる〕
■二■ (動カ下二)
⇒あおむける

仰向け

あおむけ アフ― [0] 【仰向け】
あおむけること。また,あおむけた状態。あおむき。あおのけ。
⇔うつむけ
「―に寝かせる」

仰向けに

あおむけ【仰向けに】
on one's back.〜に倒れる(寝る) fall(lie) on one's back.

仰向ける

あおむ・ける アフ― [4][0] 【仰向ける】 (動カ下一)[文]カ下二 あふむ・く
上に向ける。顔や物の表面を上に向ける。あおのける。
⇔うつむける
「顔を―・ける」

仰向け様

あおむけざま アフ― [0] 【仰向け様】
あおむけになった状態。「―に倒れる」

仰天

ぎょうてん ギヤウ― [0] 【仰天】 (名)スル
〔驚いて天を仰ぐの意から〕
非常に驚くこと。「びっくり―する」

仰天する

ぎょうてん【仰天する】
be amazed[astonished] <at,to hear> .

仰山

ぎょうさん ギヤウ― [3] 【仰山】 (形動)[文]ナリ
(1)おおげさなさま。おおぎょう。「―に言う」「―な事ばかり云ふ男だ/雪中梅(鉄腸)」
(2)数量や程度がはなはだしいさま。たくさん。主に関西地方で副詞的に用いる。「金が―いる」

仰山な

ぎょうさん【仰山な】
a great deal of;abundant.

仰有る

おっしゃ・る [3] 【仰る・仰有る】
〔「おおせある」の転〕
■一■ (動ラ五[四])
〔連用形は「おっしゃっ(た)」「おっしゃい(ます)」,命令形は「おっしゃい」の形をとる〕
(1)「言う」の尊敬語。言われる,おおせられる。「先生が―・いました」「社長が―・った」「本当のことを―・い」
(2)(「…とおっしゃる」の形で)…という名でいらっしゃる。「佐藤様と―・る方」「お名前は何と―・いますか」
[可能] おっしゃれる
■二■ (動ラ下二)
{■一■}に同じ。「そのやうなことは―・れぬがよい/歌舞伎・壬生大念仏」
〔(1)■一■ の命令形には,もと「おっしゃれ」「おっしゃい」の両形があったが,現在では「おっしゃい」だけが用いられる。(2)■一■ は,命令形,連用形の助動詞「ます」に続く形に「おっしゃい」があること,「ます」の命令形「まし」「ませ」が直接付くことなど,ラ行五[四]段活用としてやや特殊である〕

仰望

ぎょうぼう ギヤウバウ [0] 【仰望】 (名)スル
あおぎのぞむこと。また,心を寄せて慕うこと。「富士山を―する」

仰瞻

ぎょうせん ギヤウ― [0] 【仰瞻】 (名)スル
あおぎみること。また,尊敬して見上げること。「万人の―する/佳人之奇遇(散士)」

仰臥

ぎょうが ギヤウグワ [1] 【仰臥】 (名)スル
あお向けに寝ること。
⇔伏臥
「床に―する」

仰視

ぎょうし ギヤウ― [1][0] 【仰視】 (名)スル
あおぎみること。「富士山を誇揚し…『名山』の宗と―する/日本風景論(重昂)」

仰角

ぎょうかく ギヤウ― [0][1] 【仰角】
高所にある目標物と観測者の視点とを結ぶ線が水平面となす角。
⇔俯角(フカク)

仰角

ぎょうかく【仰角】
an (angle of) elevation.

仰韶文化

ぎょうしょうぶんか ギヤウセウブンクワ [5] 【仰韶文化】
中国,黄河の上・中流域に栄えた新石器時代の文化。紅陶が特色で,彩文土器(彩陶)が多い。西安の半坡(ハンパ),河南省廟底溝(ビヨウテイコウ)が代表遺跡。名称は河南省澠池(メンチ)県の仰韶遺跡に由来する。ヤンシャオ文化。
→竜山文化

仰韶文化

ヤンシャオぶんか [5] 【仰韶文化】
⇒ぎょうしょうぶんか(仰韶文化)

仰願寺蝋燭

ごうがんじろうそく ガウグワンジラフソク [6] 【仰願寺蝋燭】
仏前などにともす小形の蝋燭。延宝(1673-1681)の頃,浅草仰願寺の住職の注文で,京橋の蝋燭屋が作ったという。仰願寺。

なか【仲】
relations.〜がうまくゆく get on well <with each other,a person> .〜にはいる mediate <between> ;→英和
go between <the two> (世話する).〜のいい close;→英和
friendly.→英和
〜よくする be good friends;make friends <with> .〜をさく estrange <friends from each other> .→英和

なか [1] 【仲】
〔「中」と同源〕
人と人との間柄。「―がよい」「男女の―」「―をとりもつ」

仲ち子

なかちこ 【仲ち子】
「なかち(仲子)」に同じ。「更(マタ)の名は―/日本書紀(雄略訓)」

仲の冬

なかのふゆ 【仲の冬】
陰暦一一月の称。仲冬(チユウトウ)。

仲の夏

なかのなつ 【仲の夏】
陰暦五月の称。仲夏(チユウカ)。

仲の春

なかのはる 【仲の春】
陰暦二月の称。仲春(チユウシユン)。

仲の町

なかのちょう 【仲の町・中の町】
江戸,吉原遊郭の中央を貫いていた街路。現在の台東区千束四丁目付近。

仲の秋

なかのあき 【仲の秋】
陰暦八月の称。仲秋(チユウシユウ)。

仲よく

なかよく【仲よく】
⇒仲(なか).

仲人

ちゅうにん [0] 【仲人・中人】
(1)相対立している両者の間に入って仲裁する人。仲裁人。
(2)なこうど。媒酌人。

仲人

なこうど【仲人(をする)】
(act as) a matchmaker[go-between].→英和

仲人

なこうど ナカウド [2] 【仲人】
〔「なかびと」の転〕
人と人との間に立って,橋渡しをすること。また,その人。特に男女の仲をとりもって,結婚の仲立ちを務める人。媒酌人。「―をする」「―を立てる」

仲人

なかびと 【中人・仲人・媒】
〔「なかひと」とも〕
仲立ちをする人。なこうど。「天皇,其の弟速総別(オトハヤメサユケノ)王を―として,庶妹女鳥(ママイモメドリノ)王を乞ひたまひき/古事記(下訓)」

仲人口

なこうどぐち ナカウド― [4] 【仲人口】
仲人が縁談をまとめるために,双方に対して相手方を実際以上にほめていう言葉。桂庵(ケイアン)口。「―は半分に聞け」

仲人親

なこうどおや ナカウド― [4] 【仲人親】
〔仲人と嫁婿との間には仮の親子関係ができることから〕
媒酌人のこと。杯親(サカズキオヤ)。

仲介

ちゅうかい【仲介】
(inter)mediation.〜する (inter)mediate <between> .→英和
〜の労をとる act as a go-between.〜で through the agency[good offices (好意)] <of> .→英和
‖仲介者 a mediator;a go-between;an agent (周旋人).

仲介

ちゅうかい [0] 【仲介】 (名)スル
直接話し合うことの困難な両者の間に入って話をまとめること。また,その役。仲立ち。「売買を―する」「―を買って出る」「―者」

仲介貿易

ちゅうかいぼうえき [5] 【仲介貿易】
外国間の貿易を第三国が取り次ぐ貿易。商品は外国間で移動するが,代金の決済は第三国が行う。三国間貿易。
→中継(ナカツギ)貿易
→加工貿易

仲仕

なかし [2] 【仲仕】
港や河川で,船の貨物のあげおろし作業に従事する人。中衆(ナカシユ)。「沖―」

仲保者

ちゅうほしゃ [3] 【仲保者】
〔mediator〕
キリスト教で,神と人との間を仲裁・和解・媒介する者。イエス-キリストをさす。

仲働き

なかばたらき [3] 【仲働き・中働き】
(奥女中や下女に対して)奥と勝手との間の雑用をする女中。

仲兄

ちゅうけい [0] 【仲兄】
二番目の兄。次兄。

仲冬

ちゅうとう [0] 【仲冬】
冬三か月の中の月。陰暦一一月の異名。

仲卸

なかおろし [3] 【仲卸】
仲卸業者の略。

仲卸業者

なかおろしぎょうしゃ [6] 【仲卸業者】
卸売市場で,卸売業者から生鮮食料品などを買い,一般小売業者や飲食店などに市場内の店舗で販売する者。市場開設者である地方自治体の許可を受ける。仲卸。
〔かつては仲買人と呼ばれた〕
→卸売業者

仲呂

ちゅうりょ [1] 【仲呂・中呂】
(1)中国十二律の一。黄鐘(コウシヨウ)から六番目の音。日本の双調(ソウジヨウ)に当たる。
(2)陰暦四月の異名。

仲呂

ちゅうろ [1] 【仲呂・中呂】
⇒ちゅうりょ(仲呂)

仲哀天皇

ちゅうあいてんのう 【仲哀天皇】
記紀の所伝で,第一四代天皇。足仲彦尊(タラシナカツヒコノミコト)の漢風諡号(シゴウ)。日本武尊(ヤマトタケルノミコト)の第二王子。皇后は気長足姫(オキナガタラシヒメ)(神功(ジングウ)皇后)。熊襲(クマソ)征討におもむき筑前橿日宮(カシヒノミヤ)で没したという。

仲商

ちゅうしょう [0] 【仲商】
陰暦八月の異名。仲秋。

仲士

なかし【仲士】
a longshoreman;→英和
a stevedore.→英和

仲夏

ちゅうか [1] 【仲夏】
夏三か月の中の月。陰暦五月の異名。

仲好し

なかよし【仲好し】
a close friend;a chum.→英和
〜になる make friends <with> .

仲好し

なかよし [2] 【仲良し・仲好し】
仲がよいこと。親しいこと。また,その人。親しい友。「隣の子と―になる」

仲媒

ちゅうばい [0] 【仲媒・中媒】
なかだち。媒介。

仲子

なかち 【仲子】
二番目の息子。次男。また,兄弟の中で,長子・末子以外の男の子。なかちこ。なかつこ。「可牟思太(カムシダ)の殿(トノ)の―し鳥狩(トガリ)すらしも/万葉 3438」

仲尼

ちゅうじ チユウヂ 【仲尼】
孔子(コウシ)の字(アザナ)。

仲居

なかい [0] 【中居・仲居】
(1)料亭などで,料理を運んだりして客に応接する女性。《仲居》
(2)将軍・大名などの奥向きに仕える女性。また,その詰めている部屋。おすえ。《仲居》
(3)近世,商家などで,奥女中と下女の中間の奉公人。中通り女。「―の役は第一に奥様のお駕籠(ノリモノ)に小袖きてお供申すと/浮世草子・織留 6」

仲居頭

なかいがしら [4] 【仲居頭】
(1)仲居{(1)}の頭だった者。
(2)仲居{(2)}の長。

仲店

なかみせ [0] 【仲見世・仲店】
社寺の境内などにある店。特に,東京浅草の雷門から宝蔵門に至る浅草寺参道の商店街が有名。

仲弓

ちゅうきゅう 【仲弓】
孔門十哲の一人,冉雍(ゼンヨウ)の字(アザナ)。

仲恭天皇

ちゅうきょうてんのう 【仲恭天皇】
(1218-1234) 第八五代天皇。名は懐成(カネナリ)。順徳天皇の第四皇子。1221年四歳で即位,承久の乱勃発により七〇日余で退位。1870年(明治3)在位を認めて諡(オクリナ)された。半帝。九条廃帝。

仲春

ちゅうしゅん [0] 【仲春】
春三か月の中の月。陰暦二月の異名。仲陽。

仲町

なかちょう 【仲町】
江戸時代,江戸深川にあった町名。富岡(深川)八幡宮の近くにあり,岡場所としてにぎわい,辰巳芸者で知られた。

仲直り

なかなおり【仲直り】
reconciliation.〜する get[be]reconciled <with> ;make it up <with> ;make peace <with> .〜させる reconcile <a person with another> make peace <between> .

仲直り

なかなおり [3] 【仲直り】 (名)スル
仲たがいしていた者が,もとのように仲よくなること。「話し合って―する」

仲秋

ちゅうしゅう [0] 【仲秋】
〔「ちゅうじゅう」とも〕
秋の半ば。秋三か月の中の月。陰暦八月の異名。仲商。中秋。「―の紅葉」[季]秋。《―や花園のものみな高し/山口青邨》

仲秋

ちゅうしゅう【仲秋】
midautumn.仲秋の名月 the harvest moon.

仲秋祭

ちゅうしゅうさい [3] 【仲秋祭】
八幡宮の大祭日に行われる放生(ホウジヨウ)の行事。古くは陰暦八月一五日を祭日としたが,太陽暦採用後は九月一五日を祭日とする。八幡放生会。[季]秋。

仲立

なかだち【仲立】
(1)[仲介]mediation;[仲介者]an intermediary;→英和
a broker (仲買).→英和
(2) ⇒媒酌.
〜をする mediate <between> .→英和

仲立

ちゅうりつ [0] 【仲立】
(1)二者の間にあること。なかに立つこと。
(2)なかだち。仲介。媒介。

仲立ち

なかだち [0] 【仲立ち・媒】 (名)スル
(1)二者の間に立って,事がうまくまとまるように世話をすること。仲をとりもつこと。なかだて。「受粉の―をする昆虫」「知人の―で一緒になる」
(2)他人間の法律行為の媒介をなす行為。
(3)手引き。内応。「数十の騎(ムマイクサ)を率ゐて…営に臨まむ。乃ち汝―せよ/日本書紀(天武上訓)」

仲立ち人

なかだちにん [0] 【仲立ち人】
(1)仲立ちをする人。媒介者。
(2)仲立ち営業をする人。

仲立ち営業

なかだちえいぎょう [5] 【仲立ち営業】
他人間の商行為の媒介をする営業。証券業者・商品仲買人・海運仲立ち業者・土地売買周旋人などの営業をさす。

仲立つ

なかだ・つ 【仲立つ・媒つ】 (動タ四)
仲立ちをする。仲介する。「この女房いかにもして我に御―・ち候ひてたばせ給へ/太平記 21」

仲良し

なかよし [2] 【仲良し・仲好し】
仲がよいこと。親しいこと。また,その人。親しい友。「隣の子と―になる」

仲良し小好し

なかよしこよし [2] 【仲良し小好し】
「なかよし」を調子よくいった語。

仲裁

ちゅうさい【仲裁】
mediation;arbitration.〜する mediate <between> ;→英和
arbitrate <in,between> .→英和
‖仲裁裁定 an arbitration award.仲裁裁判所 an arbitration tribunal[court].仲裁人 a mediator;an arbitrator.

仲裁

ちゅうさい [0] 【仲裁】 (名)スル
(1)争いの間に入って両者を和解させること。「紛争を―する」「―を買って出る」「―に入る」
(2)〔法〕 紛争当事者の合意に基づいて,第三者(仲裁人)の判断によって紛争の解決を図ること。その判断は当事者を拘束する。
(3)労働争議が当事者間で解決困難となった時,仲裁委員会が調査を行い,仲裁裁定を下すこと。
→斡旋
→調停
〔明治期に reconciliation の訳語としてつくられた語〕

仲裁人

ちゅうさいにん [0][3] 【仲裁人】
(1)争いの間に入って和解させる人。
(2)〔法〕 仲裁判断を行う第三者。

仲裁判断

ちゅうさいはんだん [5] 【仲裁判断】
仲裁契約に基づき,仲裁人が紛争を解決するために行う判断。確定判決と同一の効力をもつ。

仲裁契約

ちゅうさいけいやく [5] 【仲裁契約】
(1)民事訴訟法上,当事者双方が第三者を仲裁人に選定して仲裁させ,その判断に従うことを約束する契約。
(2)国際法上,国際紛争を,国際裁判に付託することを約束する当事国家間の合意。特別協定。付託合意。コンプロミー。

仲裁委員会

ちゅうさいいいんかい [6] 【仲裁委員会】
労働委員会が,その管轄に属する労働争議の仲裁のために設ける委員会。

仲裁裁判

ちゅうさいさいばん [5] 【仲裁裁判】
国際紛争当事国が選任した裁判官の判断により,紛争を解決すること。

仲裁裁定

ちゅうさいさいてい [5] 【仲裁裁定】
仲裁委員会が労働争議の解決のため実情を調査し,示す裁断。労働協約と同一の効果をもつ。

仲見世

なかみせ [0] 【仲見世・仲店】
社寺の境内などにある店。特に,東京浅草の雷門から宝蔵門に至る浅草寺参道の商店街が有名。

仲買

なかがい [0][2] 【仲買】
売り手と買い手(生産者と問屋,問屋と小売商など)の間に立って,物品や権利の売買の仲介をおこない,営利をはかること。また,それを職業とする人。仲買業。

仲買

なかがい【仲買】
brokerage (仲買業);→英和
[仲買人]a broker;→英和
a stockbroker (株の).→英和
仲買手数料 brokerage.

仲買人

なかがいにん [0] 【仲買人】
仲買を職業とする人。仲買。仲買業。ブローカー。

仲達

ちゅうたつ 【仲達】
司馬懿(シバイ)の字(アザナ)。

仲違い

なかたがい【仲違い】
a quarrel;→英和
a discord.→英和
〜する quarrel <with a person over a thing> ;fall out <with a person> .

仲違い

なかたがい [3] 【仲違い】 (名)スル
仲が悪くなること。不仲。なかちがい。「友人と―する」

仲違ひ

なかちがい 【仲違ひ】 (名)スル
「なかたがい(仲違)」に同じ。「御辺達,痛く近付いて頸に―すな/太平記 22」

仲酌

なかじゃく 【仲酌】 (名)スル
(1)媒酌(バイシヤク)すること。また,その人。なこうど。「―する者が騙(カタ)り者にて/浮世草子・名代紙衣」
(2)仲裁すること。「誰殿が―にはいられても聞はいたさぬ/浮世草子・歌三味線」

仲間

なかま [3] 【仲間】
(1)ある物事を一緒になってする者。「―に入る」「―を裏切る」「遊び―」
(2)同じ種類に属するもの。同類。「鯨は哺乳類の―であって,魚の―ではない」
(3)近世,商工業者が結成した同業組合。
→株仲間

仲間

なかま【仲間】
(1)[連中]a circle;→英和
a company;→英和
a party.→英和
(2)[友人]a friend;→英和
a comrade;→英和
a colleague (同僚);→英和
a partner (共同経営者).→英和
〜になる join.→英和
〜はずれにする shut out.〜げんかをする quarrel among themselves[ourselves].‖仲間割れ a split among friends.〜している be divided <among themselves> .遊び仲間 a playmate.釣仲間 a fishing companion.

仲間入り

なかまいり [0] 【仲間入り】 (名)スル
仲間に加わること。「大人の―をする」

仲間内

なかまうち [0] 【仲間内】
(1)仲間の人たち。「―で分配する」
(2)仲間の間柄。「―の宴会」

仲間割れ

なかまわれ [0] 【仲間割れ】 (名)スル
仲間どうしが争って分裂すること。「誤解から―する」

仲間取引

なかまとりひき [4][5] 【仲間取引】
同一段階にある卸商間の取引。相場変動の激しい商品の需給調整や危険分散などのために行われる。

仲間受け

なかまうけ [0] 【仲間受け】
仲間うちでの評判。「―がよい」

仲間同士

なかまどうし [4] 【仲間同士】
お互いに仲間であること。また,その人。「―の合い言葉」

仲間喧嘩

なかまげんか [4] 【仲間喧嘩】
仲間どうしで喧嘩すること。内輪(ウチワ)喧嘩。

仲間外れ

なかまはずれ [4] 【仲間外れ】
仲間からのけ者にされること。「―になる」「―にされる」

仲間意識

なかまいしき [4] 【仲間意識】
行動を共にする集団の構成員が互いにもつ,仲間としての連帯感。

仲陽

ちゅうよう [0] 【仲陽】
陰暦二月の別名。仲春。

くだん [1] 【件】
〔「くだり(件)」の転。普通,「くだんの」の形で用いる〕
(1)前に述べたこと。くだり。「―の用件で参上します」
(2)いつものこと。例のこと。「―の大矢を打ちくはせ/保元(中)」

くだり [0] 【件・条】
〔「下(クダ)り」と同源〕
(1)文章や話の中の一定の部分。章。条。「かぐや姫昇天の―」
→くだん
(2)前に述べた文の箇所。前に述べた事柄。くだん。「上(カム)の―啓せさせけり/大和 168」

けん 【件】
■一■ [1] (名)
事柄。ある事に関する事項。「おたずねの―」
■二■ (接尾)
助数詞。事柄の数を数えるのに用いる。「今月の交通事故は一〇〇―を超えた」

けん【件】
a matter;→英和
an affair,a case (訴訟などの);a subject (問題).→英和

件の

くだん【件の】
the said[same];→英和
<the man> in question.

件件

けんけん [1] 【件件】
あのことこのこと。条々。

件名

けんめい [0] 【件名】
(1)一定の基準で分類されたそれぞれの項目名。
(2)図書館で,資料の内容を主題や概念に基づいて分類するための項目名。「―目録」「―索引」

件数

けんすう [3] 【件数】
事件・事柄の数。「火事の―」「犯罪―」

にん [1] 【任】
課せられた仕事。果たすべき役目。「―を全うする」「彼はその―ではない」

まけ 【任】
〔動詞「任(マ)く」の連用形から〕
任命すること。「大君の―のまにまに/万葉 4098」

にん【任】
⇒任務.〜に当たる take up one's duties <of> .〜に堪えない be unequal to the task.→英和

まき 【任】
任命すること。「大君の―のまにまに/万葉 4116」
→まく(任)

任く

ま・く 【任く・罷く】
■一■ (動カ下二)
(1)官職に任ずる。任命してさし遣わす。「土師職(ハジノツカサ)に―・けたまふ/日本書紀(垂仁訓)」
(2)命じて退出させる。しりぞける。「姉は醜しとおもほして,めさずして―・けたまふ/日本書紀(神代下訓)」
〔「罷(マカ)る」に対する他動詞〕
■二■ (動カ四)
{■一■}に同じ。「大君の遠の朝廷(ミカド)と―・きたまふ官(ツカサ)のまにま/万葉 4113」
〔平安時代の補修が明らかな万葉集巻一八に二例のみ見える。いずれも連用形で,原表記に「末気」などとあったものを誤読してできた語か〕

任さす

よさ∘す 【寄さす・任さす】 (連語)
〔動詞「寄す」の未然形に,尊敬の助動詞「す」の付いたもの〕
おまかせになる。委任なさる。「速須佐之男命,―∘せし国を治めずて/古事記(上訓)」

任じる

にんじる【任じる】
appoint <a person governor> ;→英和
call oneself <a scholar> (自任する).

任じる

にん・じる [0][3] 【任じる】 (動ザ上一)
〔サ変動詞「任ずる」の上一段化〕
「任ずる」に同じ。「事務局長に―・じる」

任す

まか・す [2] 【任す・委す】
■一■ (動サ五[四])
「まかせる」に同じ。「よし,きた。―・しとけ」「身を―・す」「運を天に―・す」
■二■ (動サ下二)
⇒まかせる

任ずる

にん・ずる [3][0] 【任ずる】 (動サ変)[文]サ変 にん・ず
(1)ある職務・役目につかせる。「事務次官に―・ずる」
(2)引き受けて,自分の任務,または責任とする。「会長の責めに―・ずる」
(3)その資格をもった者であると自ら思い込む。自任する。「役者をもって自ら―・じている」

任せ

まっかせ 【任せ】 (感)
〔動詞「任せる」の命令形の転〕
まかせておけの意で発する掛け声。心得た。承知した。「それ,鏡突抜け,―と踏み付くれば/浄瑠璃・鑓の権三(上)」

任せ

まかせ 【任せ】
〔動詞「任せる」の連用形から〕
名詞の下に付いて複合語をつくり,そのものにまかせきりにする意を表す。「あなた―」「風―」「運―」

任せる

まか・せる [3] 【任せる・委せる】 (動サ下一)[文]サ下二 まか・す
(1)自分の権限などを他の人に譲って,仕事を代行してもらう。ゆだねる。まかす。「店を息子に―・せる」「君の判断に―・せる」
(2)相手のなすがままにさせる。まかす。「ご想像に―・せる」「相手の殴るに―・せて抵抗しない」「身を―・せる」「運を天に―・せる」
(3)進むままにしておく。まかす。「足に―・せて山道を歩く」「筆に―・せて書き連ねる」
(4)物事が自然に推移するのを,そのままにする。放置する。まかす。「庭を荒れるに―・せる」「成り行きに―・せる」
(5)自分のもっている力や時間を十分に使う。まかす。「力に―・せてドアを押しあける」「暇に―・せて本を読みあさる」
(6)ある事柄に従う。「憚る所なく,例あらむに―・せて…きびしう行なへ/源氏(乙女)」

任せる

まかせる【任せる】
[委任]leave <a matter to a person> ;→英和
entrust[trust] <a person with a matter> ;→英和
[放任]leave <a person to do> ;let <a person do (as he likes)> .→英和
運を天に〜 ⇒運.

任他

にんた [1] 【任他】
なりゆきにまかせること。どうにでもなれという意。[ヘボン(三版)]

任侠

じんきょう [0] 【任侠・仁侠】
⇒にんきょう(任侠)

任侠

にんきょう【任侠】
gallantry;→英和
heroism.→英和
〜の gallant;→英和
heroic.→英和

任侠

にんきょう [0] 【任侠・仁侠】
弱い者を助け,強い者をくじき,義のためには命を惜しまないという気風。おとこぎ。おとこだて。「―の徒」「―道」

任免

にんめん [0] 【任免】 (名)スル
役目につけることとやめさせること。任命と免職。「―権」

任免

にんめん【任免】
appointment and dismissal.任免権 the power to appoint and (to) dismiss.

任務

にんむ [1] 【任務】
課せられた仕事。果たすべきつとめ。「―を全うする」「特殊な―をおびて出発する」

任務

にんむ【任務】
a duty;→英和
an office (職務);→英和
a function;→英和
<play> a part (役割).→英和
〜を果たす do one's duties;do one's part <in> .

任命

にんめい [0] 【任命】 (名)スル
ある官職や役目につくことを命ずること。「大臣に―する」「―式」

任命

にんめい【任命】
appointment.→英和
〜する appoint <a person mayor> .→英和

任命権

にんめいけん [3] 【任命権】
人をその役職に任命できる権限。

任国

にんごく [1][0] 【任国】
(1)大使・公使・領事が赴任する国。
(2)国司として任命された国。

任地

にんち [1] 【任地】
仕事のために居住する土地。赴任地。「―に赴く」「―を離れる」

任地におもむく

にんち【任地におもむく】
leave for one's post.

任大臣

にんだいじん [3] 【任大臣】
律令制で,大臣に任命すること。

任官

にんかん【任官】
an appointment <to> ;→英和
commission (将校の).→英和
〜する be appointed <to a post> ;be commissioned (将校に).

任官

にんかん [0] 【任官】 (名)スル
官職に任ぜられること。また,就くこと。「少尉に―する」

任意

にんい [1][0] 【任意】 (名・形動)[文]ナリ
(1)(規則や定めなどによらず)その者の思いにまかせる・こと(さま)。「―な方法」「参加不参加は各人の―です」
(2)〔数〕 特別な選び方をしないこと。あらゆる場合,すべての場合というのと同義にも用いる。「―な二点を結ぶ直線」

任意

にんい【任意】
optional;→英和
voluntary.→英和
〜に at will;optionally;voluntarily.→英和
‖任意出頭 voluntary appearance.任意抽出法 random sampling.

任意代理人

にんいだいりにん [0] 【任意代理人】
本人の意思に基づいて信任される代理人。委任代理人。
⇔法定代理人
→代理(2)

任意保険

にんいほけん [4] 【任意保険】
加入を当事者の任意とする保険。普通,営利保険・相互保険はこれにあたる。
⇔強制保険

任意債権

にんいさいけん [4] 【任意債権】
債務者が他の給付によって本来の給付に代える権利(代用権)をもつ債権。例えば,本来は土地を給付すべきところを,その土地の時価による金銭の支払いで代えることのできる債権など。

任意出頭

にんいしゅっとう [1][4] 【任意出頭】
刑事訴訟法上,身体を拘束されていない被疑者が,捜査機関の要求に応じて,取り調べを受けるためみずから捜査機関に出頭すること。

任意同行

にんいどうこう [4] 【任意同行】
捜査機関が検察庁・警察署などへ同行を求め,相手方の承諾によりこれを連行すること。意に反して承諾する必要はない。

任意引退

にんいいんたい [4] 【任意引退】
プロ野球で,所属球団の拘束を残したまま現役から引退すること。他球団でプレーするためには移籍手続きが必要。

任意抜き取り

にんいぬきとり [4] 【任意抜(き)取り】
標本調査で,全資料(母集団)から標本を抜き取るとき,標本が母集団の性格や傾向を的確に表すように乱数表・さいころなどを用いて抽出すること。任意抽出法。無作為抽出法。ランダム-サンプリング。

任意抜取り

にんいぬきとり [4] 【任意抜(き)取り】
標本調査で,全資料(母集団)から標本を抜き取るとき,標本が母集団の性格や傾向を的確に表すように乱数表・さいころなどを用いて抽出すること。任意抽出法。無作為抽出法。ランダム-サンプリング。

任意捜査

にんいそうさ [4] 【任意捜査】
強制手段を用いない,証拠物の任意提出・任意同行・任意出頭などによる捜査。
⇔強制捜査

任意法規

にんいほうき [4] 【任意法規】
当事者がその規定と異なる特約をすることによりその適用が排除されうる法規。私法,特に契約に関する規定の多くはこれにあたる。
⇔強行法規

任意消却

にんいしょうきゃく [4] 【任意消却】
株主の同意によって会社が自己株式を取得した上でこれを失効させ,株式を消滅させること。
⇔強制消却

任意清算

にんいせいさん [4] 【任意清算】
合名会社・合資会社の清算において,定款または総社員の同意によって定めた方法により行われる清算方法。
⇔法定清算

任意準備金

にんいじゅんびきん [0] 【任意準備金】
会社が,定款または株主総会の決議によって,利益を源泉として任意に積み立てる準備金。任意積立金。
⇔法定準備金

任意規定

にんいきてい [4] 【任意規定】
当事者が法の内容と異なる意思を表示しないかぎりにおいて適用される規定。任意法規。
⇔強行法規

任意調停

にんいちょうてい [4] 【任意調停】
労働争議を解決するために労働委員会が,労働者側と使用者側の合意に基づいて開始する調停。

任所

にんしょ [1] 【任所】
任地。

任放

にんぽう [0] 【任放】
気ままにふるまうこと。ほしいままに行うこと。「凡べての空の模様を動揺,参差,―,錯雑の有様と為し/武蔵野(独歩)」

任料

にんりょう [3][0] 【任料】
官位を手に入れるための代金。

任期

にんき【任期】
the term of office[service].〜一杯勤める(を終える) serve out one's term.

任期

にんき [1] 【任期】
ある職務に就いている期間。「―満了」

任用

にんよう [0] 【任用】 (名)スル
人をある役目につかせて,使うこと。「民間人を大使に―する」

任用する

にんよう【任用する】
employ.→英和
⇒任命.

任符

にんぷ [1] 【任符】
国司の赴任にあたって与えられる太政官符。任地に赴いた際の身分の証明書となるもの。

任脈

にんみゃく [0] 【任脈】
漢方で経絡の一。会陰(エイン)から身体の前中心を走り両眼に至るもの。

任那

みまな 【任那】
古代,朝鮮南部にあった加羅諸国の地域。四世紀後半頃から倭(ワ)の勢力が及び,六世紀中頃までに百済・新羅に併合された。任那と加耶諸国は倭の領域だとする説もある。にんな。
→加羅

任那日本府

みまなにほんふ 【任那日本府】
⇒日本府(ニホンフ)

任限

にんげん [3] 【任限】
任期。

仿製鏡

ぼうせいきょう バウセイキヤウ [0] 【仿製鏡】
〔「ほうせいきょう」とも〕
漢式鏡・唐式鏡などの図文を模倣し,日本で作られた鏡。特に弥生・古墳時代のものをいい,奈良期以降の和鏡と区別される。

企つ

くわだ・つ クハダツ 【企つ】 (動タ下二)
⇒くわだてる

企て

くわだて クハダテ [0][4] 【企て】
くわだてること。また,くわだてたこと。もくろみ。計画。

企て

くわだて【企て】
a plan;→英和
a project;→英和
an attempt;→英和
an enterprise;→英和
an undertaking.

企てる

くわだてる【企てる】
plan;→英和
project;→英和
attempt <suicide> ;→英和
try;→英和
undertake.→英和

企てる

くわだ・てる クハダテル [4] 【企てる】 (動タ下一)[文]タ下二 くはだ・つ
〔「くはびら立つ」の略。室町時代までは「くはたつ」と清音〕
(1)事を始める前に,その手順を考えたり,整えたりする。もくろむ。たくらむ。企図する。計画する。「世界一周を―・てる」「新しい分野への進出を―・てる」「謀反を―・てる」
(2)足をつまだてる。「常に一の足を―・てたまへり/金光明最勝王経(平安初期点)」

企み

たくらみ【企み】
a plan;→英和
a scheme;→英和
a design;→英和
a plot;→英和
a conspiracy.→英和

企み

たくらみ [0][4] 【企み】
たくらむこと。計略。陰謀。

企む

たくら・む [3] 【企む】 (動マ五[四])
(悪事を)くわだてる。もくろむ。計画する。「陰謀を―・む」

企む

たくらむ【企む】
plan;→英和
design;→英和
plot.→英和

企劃

きかく [0] 【企画・企劃】 (名)スル
計画を立てること。立案すること。また,その計画や案。「新製品を―する」

企及

ききゅう [0] 【企及・跂及】 (名)スル
努力して追いつくこと。匹敵すること。「パルセノン宮殿に―すべきものを見るを得ず/真善美日本人(雪嶺)」

企図

きと【企図】
a plan;→英和
a project;→英和
a scheme.→英和
〜する ⇒企(くわだ)てる.

企図

きと [1][2] 【企図】 (名)スル
あることを行おうとくわだてること。また,そのくわだて。もくろみ。「心中大いに―するところがある」

企救の高浜

きくのたかはま 【企救の高浜】
北九州市小倉区付近の海浜。現在は埋め立て地。企救の浜。企救の長浜。

企救半島

きくはんとう 【企救半島】
福岡県北九州市北東端の半島。関門海峡と周防灘(スオウナダ)を境する。

企望

きぼう [0] 【企望】 (名)スル
くわだてのぞむこと。もくろむこと。「尽力あらんことを―する/新聞雑誌 54」

企業

きぎょう [1] 【企業】
営利の目的で継続的・計画的に同種の経済行為を行う組織体。また,その活動。

企業

きぎょう【企業】
an enterprise;→英和
an undertaking.‖企業イメージ corporate image.企業家 an enterpriser.企業化する industrialize;produce <a thing> on a commercial basis.企業合併 a (an industrial) merger.企業広告 corporate advertisement.企業合同(連合) a trust (cartel).企業内組合 an enterprise union.企業秘密 a trade secret.

企業会計

きぎょうかいけい [4] 【企業会計】
内外の利害関係者に財政状態・経営成績に関する資料を提供したり,経営管理のための情報を得るために企業によって行われる会計。

企業会計原則

きぎょうかいけいげんそく [8] 【企業会計原則】
企業が準拠すべき会計の原則。企業会計制度対策調査会が,1949年(昭和24)に設定。会計実務の中で慣習として発達したもののうち,公正妥当と認められるものを要約したもの。

企業内教育

きぎょうないきょういく [6] 【企業内教育】
企業がその従業員に対して行う教育訓練。新入社員教育,技能・技術教育,教養教育などを含む。

企業内組合

きぎょうないくみあい [6] 【企業内組合】
⇒企業別組合

企業別組合

きぎょうべつくみあい [6] 【企業別組合】
企業あるいは事業所を基本単位として構成される労働組合。日本の労働組合の基本的形態。
⇔横断組合

企業協定

きぎょうきょうてい [4] 【企業協定】
価格や生産量などについて同業の企業が結ぶ取決め。
→カルテル

企業合同

きぎょうごうどう [4] 【企業合同】
⇒企業集中(キギヨウシユウチユウ)

企業団地

きぎょうだんち [4] 【企業団地】
一地区全体を,企業立地を目的として開発し,さまざまなサービスを供する用地。

企業家

きぎょうか [0] 【企業家】
企業の経営を自分の責任で行う人。企業の経営者。企業者。

企業家精神

きぎょうかせいしん [5] 【企業家精神】
企業者が備えている(備えるべき)特有の才能。企業者精神。アントルプルヌールシップ。

企業年金

きぎょうねんきん [4] 【企業年金】
事業主と従業員とが掛け金を分担し,企業内で運営される私的年金。

企業意識

きぎょういしき [4] 【企業意識】
労働者の企業に対する帰属意識。

企業担保

きぎょうたんぽ [4] 【企業担保】
株式会社が発行する社債のため,その会社の総財産を一体として担保の目的物とすること。企業担保法(1958年制定)により制度化された。

企業整備

きぎょうせいび [4] 【企業整備】
国家が特定目的のために,産業の合理化をはかり,諸企業を整理・統合して再編成すること。

企業用財産

きぎょうようざいさん [6] 【企業用財産】
行政財産の一。国の企業またはその企業に従事する職員の住居用に供される国有財産。

企業系列

きぎょうけいれつ [4] 【企業系列】
企業集団における縦の企業関係のこと。一般的には大企業など中核企業と子会社や下請企業などの中小企業との間に,営業上の結びつきや資本関係などによって形成される縦の企業間結合。系列。

企業組合

きぎょうくみあい [4] 【企業組合】
中小企業等協同組合法に基づいて設立される企業体。小規模業者が資本と労務を提供し合い,協同して商業・工業・鉱業・運送業・サービス業などの事業を行う生産組合。

企業結合

きぎょうけつごう [4] 【企業結合】
複数の企業が相互の利益のために結びつくこと。
→企業集中

企業統制

きぎょうとうせい [4] 【企業統制】
主に独占的弊害の発生を防ぐために,政府が企業に対して行う統制。

企業誘致

きぎょうゆうち [4] 【企業誘致】
地域が地場の産業振興を目的に企業,とくに工場を誘致すること。そのために,基盤整備や税制面での優遇措置を講じたりする場合が多い。

企業責任

きぎょうせきにん [4] 【企業責任】
公害・労働災害など,企業が生産活動によって他人に与えた損害について直接に負うべき賠償責任。
→無過失責任主義

企業買収

きぎょうばいしゅう [4] 【企業買収】
経営の効率化や製品の高付加価値化を目的に,他企業の部門や営業権などを買収したり,高度技術をもつ企業そのものを買収すること。
→エム-アンド-エー( M&A )

企業連合

きぎょうれんごう [4] 【企業連合】
⇒カルテル

企業間信用

きぎょうかんしんよう [6] 【企業間信用】
手形・買掛金・未払金などの形態で行われる企業相互間の貸し借り。

企業集中

きぎょうしゅうちゅう [4] 【企業集中】
企業が合併したり,カルテル・トラスト・コンツェルンのような形で組織構成すること。企業合同。

企業集団

きぎょうしゅうだん [4] 【企業集団】
(1)戦略的小会社を多数設立し,それらの会社があたかも一つの企業のように行動する集団。
(2)株式の持ち合いや生産・販売などの営業上のつながり,融資関係などで相互に緊密な関係を有し協調的な行動をとる,多数の企業の集まり。

企画

きかく [0] 【企画・企劃】 (名)スル
計画を立てること。立案すること。また,その計画や案。「新製品を―する」

企画

きかく【企画】
<make> a plan.→英和
企画部 the planning department.

企画院

きかくいん 【企画院】
戦時経済体制における国策の計画・立案・調整にあたった内閣直属の国家機関。1937年(昭和12)設置。43年軍需省に吸収された。

企画院事件

きかくいんじけん 【企画院事件】
1941年(昭和16)4月,企画院調査官和田博雄・稲葉修三・勝間田清一ら一七人が治安維持法違反で検挙された事件。戦時統制経済化に対する財界の反発を示すもので,45年9月,無罪とされた。

企謀

きぼう [0] 【企謀】 (名)スル
くわだてること。計画すること。「此の会社が―せる旅行大事業に/月世界旅行(勤)」

伉儷

こうれい カウ― [0] 【伉儷】
夫婦。つれあい。「フロレンスと―の約を結びたりしが/花柳春話(純一郎)」

い [1] 【伊】
「伊太利(イタリア)」の略。「日独―」

伊万里

いまり 【伊万里】
(1)佐賀県西部,伊万里湾に臨む市。湾奥の伊万里港はかつて陶磁器や石炭の積み出し港として栄えた。南部の大川内(オオカワチ)や平尾は陶磁器を産する。農村部は果樹栽培が盛ん。
(2)「伊万里焼」の略。

伊万里土

いまりづち [3] 【伊万里土】
佐賀県有田の泉山から産する白色陶土。伊万里焼の原料。

伊万里焼

いまりやき [0] 【伊万里焼】
伊万里港から積み出された陶磁器の総称。有田焼を主とする。

伊丹

いたみ 【伊丹】
兵庫県南東部の市。住宅地として,また酒造業のほか諸工業が発達。隣接の大阪府豊中市との間に大阪国際空港(伊丹空港)がある。

伊丹

いたみ 【伊丹】
姓氏の一。

伊丹万作

いたみまんさく 【伊丹万作】
(1900-1946) 映画監督。愛媛県生まれ。本名,池内義豊。「国士無双」「赤西蠣太(カキタ)」などの演出,「無法松の一生」などの脚本,病床の映画随筆などで,感性と知性を評価される。

伊丹諸白

いたみもろはく 【伊丹諸白】
「伊丹酒」に同じ。

伊丹酒

いたみざけ [3] 【伊丹酒】
摂津(セツツ)(今の兵庫県)の伊丹で産した清酒。江戸時代を通じて最上酒とされた。伊丹諸白(モロハク)。

伊丹風

いたみふう 【伊丹風】
摂津伊丹に栄えた俳諧の一派。池田宗旦を祖とし,口語を使った奇抜な作風。上島鬼貫(オニツラ)を中心に森本蟻道・上島才人・鹿島後村・森本百丸らが集まったが,鬼貫の没後衰えた。

伊予

いよ 【伊予】
(1)旧国名の一。愛媛県全域にあたる。予州。
(2)愛媛県中部,伊予灘に臨む市。かつて内海航路の要港。ミカン・ビワ・野菜などを産し,花鰹(ハナガツオ)の生産は有名。

伊予の湯桁

いよのゆげた 【伊予の湯桁】
〔伊予の道後温泉は湯桁の数が多いので〕
物の数が多いことのたとえ。「指(オヨビ)を屈めて,とを・はた・みそ・よそなど数ふるさま,―も,たどたどしかるまじう見ゆ/源氏(空蝉)」

伊予万歳

いよまんざい [3] 【伊予万歳】
愛媛県松山地方に伝わる芸能万歳の一種で,祭礼や慶事の余興として,歌・三味線・太鼓・拍子木の伴奏でにぎやかに踊る。曲目に「松づくし」「お染久松」など。

伊予三島

いよみしま 【伊予三島】
愛媛県東部の市。燧灘(ヒウチナダ)に臨み,東に隣接する川之江市とともに製紙工業が発達。古くから水引を特産する。

伊予奉書

いよほうしょ [3] 【伊予奉書】
伊予国で産した奉書紙。浮世絵の扇の地紙に用いた。

伊予札

いよざね [2] 【伊予札】
甲冑(カツチユウ)の札の一種。へりの部分を浅く重ねてつづるように作ったもの。甲冑を少ない枚数で軽くかつ安価に作れる。下卒用。

伊予柑

いよかん [0] 【伊予柑】
ミカンの一種。果実は大きく,赤橙(セキトウ)色で甘みが強い。二,三月に熟する。1880年代に山口県で発見され,愛媛県に伝えられた。

伊予染

いよぞめ [0] 【伊予染(め)】
江戸後期に流行した染め模様。また,その着物。縞に濃淡をつけて伊予簾(スダレ)二枚を重ねてすかしたときに現れる木目にかたどったもの。

伊予染め

いよぞめ [0] 【伊予染(め)】
江戸後期に流行した染め模様。また,その着物。縞に濃淡をつけて伊予簾(スダレ)二枚を重ねてすかしたときに現れる木目にかたどったもの。

伊予温湯碑文

いよおんとうひぶん イヨヲンタウ― 【伊予温湯碑文】
596年聖徳太子が葛城臣・恵慈法師を伴って,伊予道後の温湯宮を訪れたことを記した碑文。碑は現存せず,「釈日本紀」引用の伊予風土記によって伝わる。

伊予灘

いよなだ 【伊予灘】
瀬戸内海西部の海域。西は周防(スオウ)灘,北東は防予諸島,南は佐田岬半島に区切られる。

伊予砥

いよと [0] 【伊予砥】
伊予国に産する白色の砥石。古来,刀の研磨に用いる。

伊予節

いよぶし 【伊予節】
江戸後期のはやり唄。伊勢市古市(フルイチ)のお座敷唄「宮参り」が伊予松山へ伝えられ,松山の名物・名所づくしの歌詞がつけられた。のち,各地で替え唄が作られ,流行した。

伊予簾

いよすだれ [3] 【伊予簾】
(1)伊予国上浮穴(カミウケナ)郡に産する細くて長い篠(シノ)で編んだ,簾。いよす。
(2)名物裂の一。紅・黄・浅葱(アサギ)などの細かい縞に石畳の地紋と宝尽くし文を繻子(シユス)織りで表したもの。小石畳緞子(コイシダタミドンス)。

伊予絣

いよがすり [3] 【伊予絣】
伊予国今出で享和年間(1801-1804)に鍵谷カナが創案したという木綿紺絣。野良着用として松山市を中心に産出される。松山絣。

伊予胴丸

いよどうまる [3] 【伊予胴丸】
伊予札(イヨザネ)で製した胴丸。室町期に最も流行した。

伊予葛

いよかずら [3] 【伊予葛】
ガガイモ科の多年草。海岸近くの草地ややぶに生える。茎は50センチメートルほどで,上部は時に蔓(ツル)状。葉は対生し,楕円形で光沢がある。初夏,葉腋(ヨウエキ)に淡黄色の小花を密につける。スズメノオゴケ。

伊予蝋

いよろう [2] 【伊予蝋】
伊予国に産する木蝋(モクロウ)。ハゼノキの果実から製する。

伊井

いい イヰ 【伊井】
姓氏の一。

伊井蓉峰

いいようほう イヰ― 【伊井蓉峰】
(1871-1932) 俳優。東京生まれ。改良演劇の一座を組織し,写実性を重んじた演技で文芸作品を上演。新派劇の基礎を確立した。

伊京集

いきょうしゅう イキヤウシフ 【伊京集】
国語辞書。古本節用集の一種。室町末期の筆写本。語を天地・時節・人倫などに分類し,「いろは歌」の順に掲出したもの。

伊佐木

いさき [0][1] 【伊佐木・鶏魚】
スズキ目の海魚。全長約40センチメートル。体は長楕円形で側扁し,体色は全体に暗緑褐色。幼魚は背面に黄褐色の縦帯が三本ある。陸に近い磯(イソ)や暗礁にすむ。釣りの好対象。夏が美味で,刺身・塩焼きにする。本州中部以南から東南アジアに分布。イサギ。[季]夏。

伊勢

いせ 【伊勢】
(1)旧国名の一。ほぼ三重県北部に相当。勢州。
(2)三重県東部にある市。伊勢神宮の鳥居前町で,伊勢志摩国立公園の玄関口。旧称,宇治山田。

伊勢

いせ 【伊勢】
平安前期の女流歌人。三十六歌仙の一人。伊勢守藤原継蔭(ツグカゲ)の女(ムスメ)。中務(ナカツカサ)の母。宇多天皇の寵(チヨウ)を得て,伊勢の御(ゴ)と呼ばれた。歌は古今集・後撰集などに見える。生没年未詳。家集「伊勢集」

伊勢

いせ 【伊勢】
姓氏の一。桓武平氏。鎌倉末,伊勢守に任ぜられた俊継に始まる。足利氏の近臣として室町幕府に仕え,政所執事を世襲。代々武家故実に詳しく,江戸の故実家伊勢貞丈はその子孫。

伊勢の使

いせのつかい 【伊勢の使】
朝廷から伊勢神宮へ派遣された勅使。毎年の神嘗祭(カンナメサイ)の例幣使(レイヘイシ)や,臨時の奉幣使などがあった。

伊勢の御田植

いせのおたうえ 【伊勢の御田植】
伊勢神宮の神田の田植え行事。五月下旬に内宮,六月二四日に志摩郡の伊雑(イザワ)宮で行われる。御田植祭。

伊勢の浜荻

いせのはまおぎ 【伊勢の浜荻】
(1)伊勢地方の浜辺に生える荻。「神風の―折り伏せて/万葉 500」
(2)葦(アシ)の称。
〔葦のことを伊勢地方では浜荻というと伝えられていた〕
→難波(ナニワ)の葦は伊勢の浜荻

伊勢の海

いせのうみ 【伊勢の海】
(1)伊勢湾の別名。((歌枕))「―に釣するあまのうけなれや心ひとつを定めかねつる/古今(恋一)」
(2)催馬楽(サイバラ)の曲名。律に属する。

伊勢三郎

いせのさぶろう 【伊勢三郎】
(1)(?-1185) 鎌倉初期の武将。名は義盛。源義経の臣。屋島・壇ノ浦の戦いに武功を立てた。のち伊勢に帰り,守護の首藤経俊を攻めたが,鈴鹿山に追われて自刃。いせのさむろう。
(2)新歌舞伎十八番の一。「莩(ミバエ)源氏陸奥日記」の通称。河竹黙阿弥(モクアミ)作。伊勢三郎と源義経との対面を描いた活歴物。

伊勢乞食

いせこじき [3] 【伊勢乞食】
(1)伊勢神宮参拝の人たちから施しを受ける乞食。
(2)近世,節倹に励んで繁盛している伊勢国出身の商人を,節倹を美徳としない江戸の人が反感をもっていった称。
→近江泥棒(オウミドロボウ)伊勢乞食

伊勢代代講

いせだいだいこう [5] 【伊勢太太講・伊勢代代講】
室町時代以後,無尽のような仕組みで,交代で伊勢参りをして太太神楽(ダイダイカグラ)を奉納する費用を積み立てた組合。江戸時代に盛行。伊勢講。太太講。

伊勢代参

いせだいさん [3] 【伊勢代参】
他人の代理として伊勢神宮に参詣(サンケイ)すること。特に江戸時代,正月七日に将軍の代理として伊勢神宮へ参拝した使者。

伊勢佐木

いせざき 【伊勢佐木】
横浜市中区の繁華街。専門店・映画館・飲食店が集まっている。

伊勢例幣使

いせれいへいし [5] 【伊勢例幣使】
養老年間(717-724)以来,毎年の神嘗祭(カンナメサイ)に,伊勢神宮に幣帛(ヘイハク)を奉るため朝廷から派遣された勅使。

伊勢原

いせはら 【伊勢原】
神奈川県中部の市。もと宿場町・門前町。大山参詣などで知られる。近年都市化が進む。

伊勢参り

いせまいり [3] 【伊勢参り】
伊勢神宮へ参詣(サンケイ)すること。時候のよい春が多かった。伊勢参宮。[季]春。

伊勢参宮

いせさんぐう [3] 【伊勢参宮】
伊勢神宮に参拝すること。伊勢参り。お伊勢参り。参宮。

伊勢商人

いせしょうにん [3] 【伊勢商人】
江戸時代,江戸・大坂で伊勢屋の屋号をもって活躍した伊勢国(特に松坂)出身の商人。近江商人(オウミシヨウニン)と並び称せられた。三井・長谷川らはその代表。

伊勢型紙

いせかたがみ [3] 【伊勢型紙】
三重県鈴鹿市で作られる染色用の型紙。渋加工した美濃紙を彫刻刀で彫り抜く。

伊勢大神

いせのおおかみ 【伊勢大神】
天照大神(アマテラスオオミカミ)の別名。

伊勢大神宮

だいじんぐう【伊勢大神宮】
the Grand Shrines of Ise.

伊勢大神宮

いせだいじんぐう 【伊勢大神宮】
⇒伊勢神宮(イセジングウ)

伊勢大輔

いせのおおすけ 【伊勢大輔】
〔「いせのたゆう」とも〕
平安中期の女流歌人。伊勢の祭主大中臣輔親(オオナカトミノスケチカ)の女(ムスメ)。能宣(ヨシノブ)の孫。高階成順(タカシナナリノブ)の妻となり康資王母を生む。上東門院彰子に仕えて,歌壇での活躍は50年間に及んだ。生没年未詳。家集「伊勢大輔集」

伊勢大輔

いせのたゆう 【伊勢大輔】
⇒いせのおおすけ(伊勢大輔)

伊勢天目

いせてんもく [3] 【伊勢天目】
江戸時代,伊勢参宮のみやげなどとされた天目茶碗。伊勢茶碗。

伊勢太太講

いせだいだいこう [5] 【伊勢太太講・伊勢代代講】
室町時代以後,無尽のような仕組みで,交代で伊勢参りをして太太神楽(ダイダイカグラ)を奉納する費用を積み立てた組合。江戸時代に盛行。伊勢講。太太講。

伊勢屋

いせや [0][2] 【伊勢屋】
(1)伊勢出身の商人が用いた屋号。また,伊勢商人の称。
(2)〔伊勢商人は多く倹約家であったことから〕
けちな人。吝嗇家(リンシヨクカ)。「尾頭の無いが―の初がつを/柳多留 17」

伊勢島節

いせじまぶし 【伊勢島節】
古浄瑠璃の一。江戸の虎屋源太夫の門人伊勢島宮内(クナイ)が語り出した曲風。慶安・承応(1648-1654)の頃,一時上方(カミガタ)で流行した。

伊勢崎

いせさき 【伊勢崎】
群馬県中東部の市。近世,城下町・市場町。伊勢崎銘仙で知られた機業地。今は合繊・毛織物を産す。

伊勢崎線

いせさきせん 【伊勢崎線】
東武鉄道の鉄道幹線。東京都浅草・群馬県伊勢崎間,114.5キロメートル。

伊勢崎織

いせさきおり [0] 【伊勢崎織】
伊勢崎地方から産出される絹織物の総称。太織り・銘仙など。

伊勢崎銘仙

いせさきめいせん [5] 【伊勢崎銘仙】
伊勢崎地方から産出する銘仙。

伊勢平氏

いせへいし 【伊勢平氏】
桓武(カンム)平氏の一系統。平貞盛の子,維衡(コレヒラ)の頃から伊勢国を中心に西国に勢力を扶植した一族。正盛・忠盛に至って中央政界に進出し,清盛が武家出身者としてはじめて政権を掌握した。

伊勢平野

いせへいや 【伊勢平野】
伊勢湾沿いに広がる平野。洪積台地と沖積低地からなる。三重県の主要部。

伊勢志摩国立公園

いせしまこくりつこうえん 【伊勢志摩国立公園】
伊勢神宮と志摩半島のリアス式海岸を中心とする公園。二見ヶ浦・英虞(アゴ)湾・鳥羽(トバ)港などがある。

伊勢暦

いせごよみ [3] 【伊勢暦】
土御門(ツチミカド)家の暦の写本によって,伊勢神宮で板行した暦。江戸時代,神宮の御師(オシ)が,御祓箱(オハライバコ)に添えて全国に配布した。本暦。

伊勢木

いせぎ [2] 【伊勢木】
(1)木曾・飛騨などの山林地方の住民が斧(オノ)始めに一本きる木。伊勢神宮に納めるお初穂にみたてる。
(2)伊勢神宮に祈願をこめるための神木。

伊勢木綿

いせもめん [3] 【伊勢木綿】
「伊勢縞(イセジマ){(1)}」に同じ。

伊勢比丘尼

いせびくに 【伊勢比丘尼】
伊勢寺の勧進と称して尼の姿をした遊女。「絖(ヌメ)の帽子の―/浄瑠璃・国性爺後日」

伊勢派

いせは 【伊勢派】
(1)俳諧の一派。荒木田守武を祖として,伊勢国におこり,杉木望一・岩田涼菟(リヨウト)・中川乙由(オツユウ)などの俳人を生んだ。涼菟・乙由を中心とする蕉門一派をさすことが多い。伊勢流。麦林調。
(2)本居宣長を中心とする和歌の一派。
→江戸派
→桂園派

伊勢流

いせりゅう 【伊勢流】
武家礼式の流派。室町時代からの伊勢家に伝わる礼式・故実の流儀。流祖は室町初期の伊勢貞継とされる。室町幕府で特に重んじられたが,江戸時代には小笠原流におされ衰退。

伊勢海老

いせえび【伊勢海老】
a (spiny) lobster.

伊勢海老

いせえび [2] 【伊勢海老】
海産のエビ。大形で,体長35センチメートルに達する。一対の柄のある目,五対の脚と大きな尾をもち,一対の触角はむち状で長い。全身が赤褐色。姿も美しく豪華なので,祝儀用の飾りに用いる。美味。主に茨城県以西の太平洋岸に分布。かまくらえび。

伊勢湾

いせわん 【伊勢湾】
愛知県と三重県にまたがる太平洋岸にある湾。湾奥に濃尾平野,西岸に伊勢平野が広がる。いせかい。いせのうみ。

伊勢湾台風

いせわんたいふう 【伊勢湾台風】
一九五九(昭和三四)年9月26日,和歌山県潮岬(シオノミサキ)付近に上陸した台風。超大型台風の勢力を維持して北上し,富山湾から日本海を通って三陸沖へ抜けた。死者・行方不明者五一〇一名。特に伊勢湾沿岸では高潮による被害が甚大。

伊勢物語

いせものがたり 【伊勢物語】
歌物語。一巻。作者未詳。現在のような形になったのは,平安中期か。百二十余の短い章段からなり,在原業平(アリワラノナリヒラ)らしい人物の恋愛を中心とした一代記の構成をとる。源氏物語・古今集とともに,後代への影響がきわめて大きい。在五が物語。在中将。在五中将の日記。

伊勢瓶子

いせへいじ 【伊勢瓶子】
伊勢に産したとっくり。低級品で,酢甕(スガメ)として用いた。「―(伊勢平氏トカケル)はすがめ(眇トカケル)なりけり/平家 1」

伊勢白粉

いせおしろい [3] 【伊勢白粉】
伊勢国射和(イザワ)付近で産したおしろい。上等品とされ,伊勢参詣の土産にされた。御所おしろい。はらや。「奥様へは―/狂言・素襖落(虎寛本)」

伊勢神宮

いせじんぐう 【伊勢神宮】
三重県伊勢市にある神社。皇大神宮(内宮(ナイクウ))と豊受(トヨウケ)大神宮(外宮(ゲクウ))からなる。正式名称は神宮。皇居の祭祀する最高の存在として社格を超越するものとされた。古くは私幣は禁止されていたが,中世以降,伊勢講などによる民間の参宮が盛んになった。明治以後国家神道の中心となったが,1946年(昭和21)以降は一宗教法人。正殿は神明造りといわれる神社建築様式の代表的なもので,20年ごとの式年遷宮の制を伝える。伊勢大神宮。
→神明造り

伊勢神楽

いせかぐら [3] 【伊勢神楽】
民間に伝承される神楽の分類名称。伊勢外宮(ゲクウ)の御師(オシ)の家で行われた巫女(ミコ)による神楽が源流とされ,清めの方法として湯立(ユダテ)を行う点に特色がある。伊勢流神楽。湯立神楽。旧暦一一月(霜月)に行う例が多く,霜月神楽ともいう。東北地方・中部地方に多く分布する。

伊勢神道

いせしんとう 【伊勢神道】
(復古神道・両部神道などに対して)伊勢神宮の外宮(ゲクウ)の神主,度会(ワタライ)氏がとなえた神道説。神道五部書を基として儒仏の説をとり入れ,鎌倉末期頃から発展,以後の諸神道説の先駆をなした。度会神道。外宮神道。

伊勢節

いせぶし 【伊勢節】
「間(アイ)の山節」に同じ。

伊勢縞

いせじま [0] 【伊勢縞】
(1)伊勢国で産する木綿縞。多く仕着せとして商家の奉公人が用いた。伊勢木綿。
(2)転じて,丁稚(デツチ)のこと。「―も娘の方へ抜け参り/柳多留拾遺」

伊勢船

いせぶね [3][0] 【伊勢船】
(1)室町・江戸前期,伊勢地方を中心に造られた,船首を箱形にした船型の船。軍用の安宅船(アタケブネ)や大型荷船として重用された。
(2)江戸後期,知多半島の伊勢湾沿いの地域の廻船の称。

伊勢菊

いせぎく [2] 【伊勢菊】
伊勢地方で育成された,キクの園芸品種。中輪で,花弁(舌状花)が縮れながらよく伸びて垂下し,独特の花容をもつ。

伊勢街道

いせかいどう 【伊勢街道】
伊勢神宮参詣(サンケイ)用の街道の総称。桜井市初瀬(ハセ)から青山峠を経由する初瀬街道,東海道の日永(ヒナガ)(現在,四日市市)から分かれて南下する参宮街道,鈴鹿峠を越えて参宮街道に合流する伊勢別街道などがある。

伊勢講

いせこう [0] 【伊勢講】
⇒伊勢太太講(イセダイダイコウ)

伊勢豆腐

いせどうふ [3] 【伊勢豆腐】
豆腐料理の一種。ヤマノイモをつぶして,鯛(タイ)のすり身や豆腐・卵白を加えてよく混ぜ,箱に入れて蒸したもの。餡(アン)をかけた上におろししょうが・わさび・味噌をのせて食べる。

伊勢貞丈

いせさだたけ 【伊勢貞丈】
(1717-1784)
〔「貞丈」は「ていじょう」とも〕
江戸中期の故実家。号,安斎。江戸の人。武家故実の考証で家学伊勢流の一時代を画した。著「貞丈雑記」「安斎随筆」「軍用考」など。

伊勢貞親

いせさだちか 【伊勢貞親】
(1417-1473) 室町中期の幕府政所執事。足利義政の信任を得て,斯波家の家督相続問題に干渉,また足利義視を除こうとするなど,幕政に参与。

伊勢路

いせじ [2][0] 【伊勢路】
伊勢神宮へ通ずる道。また,伊勢国を通る道。

伊勢踊り

いせおどり 【伊勢踊り】
近世初頭に伊勢から起こって流行し諸国に広まった掛け踊り。のちには,伊勢音頭に合わせて踊る踊りの称。

伊勢長氏

いせながうじ 【伊勢長氏】
⇒北条早雲(ホウジヨウソウウン)

伊勢間

いせま [0] 【伊勢間】
伊勢地方に行われた柱間寸法。曲尺(カネジヤク)五尺八寸(約177センチメートル)を一間(イツケン)とする。
→京間

伊勢防風

いせぼうふう [3] 【伊勢防風】
ハマボウフウの別名。

伊勢音頭

いせおんど 【伊勢音頭】
(1)伊勢地方に起こり,各地に伝わった民謡。源流は,伊勢遷宮の用材を運ぶ御木曳(オキヒキ)の木遣(キヤリ)唄,伊勢参宮の道中唄,神宮周辺の遊郭のはやり唄など。各地に伝存するものは歌詞・曲調とも多種多様だが,「正調伊勢音頭」系と「伊勢道中唄」系に分かれる。
(2)伊勢古市の遊里で唄われた俗謡。享保年間(1716-1736)に俳人梅路の詞で,奥山桃雲が唄いはじめた長唄風のもの。

伊勢音頭恋寝刃

いせおんどこいのねたば 【伊勢音頭恋寝刃】
歌舞伎世話物の一。近松徳三作。四幕七場。1796年大坂角(カド)の芝居初演。通称「伊勢音頭」。伊勢古市の油屋で起こった殺傷事件を脚色したもの。油屋の場の愛想づかし,殺し場の凄惨(セイサン)美が見せ場。
→油屋お紺

伊勢鯉

いせごい [0][2] 【伊勢鯉】
(1)ボラの異名。[日葡]
(2)メナダの異名。
(3)ハイレンの別名。

伊勢鳥居

いせどりい [3] 【伊勢鳥居】
伊勢神宮の鳥居のような形式の鳥居。笠木(カサギ)は五角で,角貫(カクヌキ)を使う。熱田神宮の鳥居もこの形式。伊勢神明鳥居。
→鳥居

伊原

いはら 【伊原】
姓氏の一。

伊原青々園

いはらせいせいえん 【伊原青々園】
(1870-1941) 劇評家・劇作家。島根県生まれ。一高中退。本名は敏郎。劇作と日本演劇史の研究に従事。著「日本演劇史」「近世日本演劇史」「明治演劇史」など。

伊吉博徳

いきのはかとこ 【伊吉博徳】
七世紀の官人。659年遣唐使に従って入唐し抑留される。661年帰国。そのときの記録が「伊吉連博徳書(イキノムラジハカトコノフミ)」として日本書紀に引用されている。695年遣新羅(シラギ)使。のち,大宝律令の編纂(ヘンサン)に功があり,従五位上に叙せられた。

伊吹

いぶき [1] 【伊吹】
(1)滋賀県の町。伊吹山西麓にある。
(2)「伊吹山」の略。
(3)ヒノキ科の常緑高木。本州以西の暖地の海岸に生え,庭木・生け垣として栽培される。葉は普通鱗片(リンペン)状で枝に密生するが,スギ葉状のもの(別名ビャクシン)もある。雌雄異株。四月頃開花。材は鉛筆・床柱・器具材など,用途が広い。園芸変種が多い。イブキビャクシン。カマクライブキ。

伊吹山

いぶきやま 【伊吹山】
滋賀県と岐阜県の境にある山。伊吹山地の主峰。海抜1377メートル。全山ほとんど石灰岩。薬草や高山植物に富む。((歌枕))「あぢきなや伊吹の山のさしも草おのがおもひに身をこがしつつ/古今六帖 6」

伊吹柏槙

いぶきびゃくしん [4] 【伊吹柏槙】
植物イブキの別名。

伊吹艾

いぶきもぐさ [4] 【伊吹艾】
伊吹山中に産するヨモギの葉で製した良質のもぐさ。

伊吹虎尾

いぶきとらのお [6] 【伊吹虎尾】
タデ科の多年草。高さ50〜80センチメートル。根茎は塊状。葉は披針形。夏,茎の先に円柱状の花穂をつけ,淡紅色から白色の花が密生する。北半球に広く分布。

伊吹防風

いぶきぼうふう [4] 【伊吹防風】
セリ科の多年草。茎は稜(リヨウ)があり,高さ90センチメートルほど。地下茎は太い。葉は羽状複葉でニンジンに似る。夏,散形花序に白い小花をつける。近畿地方から北海道に分布。

伊吹颪

いぶきおろし [4] 【伊吹颪】
冬,伊吹山から吹き下ろす寒風。「おぼつかな―の風先に朝妻舟のあひやしぬらむ/山家(雑)」

伊吹麝香草

いぶきじゃこうそう [0] 【伊吹麝香草】
シソ科の小低木。草本状で茎は地上をはい,高さ3〜15センチメートル。葉は長楕円形。夏,枝先に淡紅色の小花をつける。全体に芳香があり,薬用・香料とする。日本・朝鮮・中国・インドに広く分布。

伊呂波

いろは [2] 【伊呂波・以呂波・色葉】
(1)「いろは歌」の最初の三字をとったもので,「いろは歌」の仮名四七字の総称。または,これに「ん」あるいは「京」を加えた四八字。「―ガルタ」「―順に並べる」
(2)〔「いろは歌」を手習いの初歩に使ったことから〕
物事の初歩。基礎的なこと。ABC 。「運転心得の―」
(3)「いろは茶屋」の略。

伊呂波ガルタ

いろはガルタ [4] 【伊呂波―】
カルタの一種。主として子供向き。いろは四七文字に「京」の一字を加えた四八字のそれぞれを首字にしたことわざと,その内容を絵で表したものを一対にする。江戸後期頃に始まったという。

伊呂波付け

いろはづけ [0] 【伊呂波付け】
いろは順に番号をつけること。いろは番付。

伊呂波仮名

いろはがな [3] 【伊呂波仮名】
〔普通,五十音図は片仮名で,いろは歌は平仮名で書かれたことから〕
平仮名のこと。

伊呂波喩

いろはたとえ [4][5] 【伊呂波喩】
⇒伊呂波短歌(イロハタンカ)

伊呂波小紋

いろはこもん [4][5] 【伊呂波小紋】
「いろは」の四七文字を染め出した小紋模様。

伊呂波楓

いろはかえで [4] 【伊呂波楓】
イロハモミジの別名。

伊呂波歌

いろはうた [3] 【伊呂波歌】
(1)手習い歌の一。平安中期の成立。四七字の仮名を一度ずつ使って作られた,「いろ(色)はにほ(匂)へどち(散)りぬるをわ(我)がよ(世)たれ(誰)ぞつね(常)ならむうゐ(有為)のおくやま(奥山)けふ(今日)こ(越)えてあさ(浅)きゆめ(夢)み(見)じゑひ(酔)もせず」という七五調四句からなる今様歌。涅槃(ネハン)経の「諸行無常,是生滅法,生滅滅已,寂滅為楽」の意訳とされる。弘法大師作という説は否定されている。
→あめつちの詞
→たいに
(2)「伊呂波短歌(イロハタンカ)」に同じ。

伊呂波短歌

いろはたんか [4] 【伊呂波短歌】
いろは四七文字と「京」の文字をそれぞれ頭字に詠んだ教訓的な歌や諺(コトワザ)。また,それを集めたもの。「いつまでもたしなみおけよいろは歌読むたびごとに身の徳となる」「論語読みの論語知らず」「花より団子」など。江戸時代に盛んに行われ,双六(スゴロク)・カルタにつくられた。いろはたとえ。

伊呂波組町火消し

いろはぐみまちびけし [8] 【伊呂波組町火消し】
江戸時代,江戸市中の消防のため設置された町火消し。「いろは歌」の文字のうち,「へ」「ひ」「ら」「ん」の代わりに「百」「千」「万」「本」の文字を使った四八文字で,「い組」「め組」などと分けた。享保年間(1716-1736)に完成。

伊呂波船

いろはぶね 【伊呂波船】
区別するためにいろはの符号をつけた同型の船。「沖に恋路の��まだ―/浄瑠璃・用明天皇」

伊呂波茶屋

いろはぢゃや [3] 【伊呂波茶屋】
(1)〔のれんに「いろは」の字を染め出したからとも,四七軒あったからとも〕
江戸時代,江戸谷中の感応寺(のちに天王寺)門前に並んでいた水茶屋。岡場所の一。
(2)〔四八軒あったことから〕
江戸時代,大坂の道頓堀にあった芝居茶屋。

伊呂波連歌

いろはれんが [4] 【伊呂波連歌】
いろは四七文字の各字を順番に句頭においてつくる連歌。いろは冠字連歌。

伊呂波順

いろはじゅん [0] 【伊呂波順】
いろは歌の仮名の順に物を配列すること。

伊土戦争

いとせんそう 【伊土戦争】
⇒イタリア-トルコ戦争(センソウ)

伊場遺跡

いばいせき 【伊場遺跡】
静岡県浜松市にある弥生後期の集落,古代官衙(カンガ)。伊場式土器の標式地。環濠集落,布智厨(フチクリヤ)の墨書土器・木簡が発見された。

伊太祁曾神社

いたきそじんじゃ 【伊太祁曾神社】
和歌山市伊太祁曾にある神社。祭神は五十猛命(イタケルノミコト)。

伊奈

いな 【伊奈】
姓氏の一。

伊奈

いな 【伊奈】
(1)茨城県南部,筑波郡の町。小貝川沿いの低地と低い台地からなり,江戸初期の治水工事により開拓。間宮林蔵の生地。
(2)埼玉県中東部,北足立郡の町。果樹栽培が発達。近年,工業化・都市化が著しい。

伊奈忠次

いなただつぐ 【伊奈忠次】
(1550-1610) 江戸初期の幕臣。三河の人。初代関東郡代。幕府草創期の代表的民政家で,治水・灌漑事業に尽力。

伊孚九

いふきゅう 【伊孚九】
中国,清代の人。名は海。孚九は字(アザナ)。1720年より三回,貿易商として来日。南画法を伝え,池大雅らに大きな影響を残した。生没年未詳。

伊富

いとう [0] 【伊富・伊富魚】
サケ目の淡水魚。全長1.5メートルにも達する。体形はややニジマスに似る。背は暗緑青色,腹部は灰白色で,背と体側に黒褐色の小斑点が散在する。釣りでは幻の魚といわれる。かつては青森県にも生息したが,現在は北海道・サハリンにのみ分布。イト。

伊富魚

いとう [0] 【伊富・伊富魚】
サケ目の淡水魚。全長1.5メートルにも達する。体形はややニジマスに似る。背は暗緑青色,腹部は灰白色で,背と体側に黒褐色の小斑点が散在する。釣りでは幻の魚といわれる。かつては青森県にも生息したが,現在は北海道・サハリンにのみ分布。イト。

伊寿墨

いすずみ [2] 【伊寿墨】
スズキ目の海魚。全長70センチメートル程度。体は楕円形で側扁する。頭は小さく,口は丸い。背・臀びれの軟条は短い。胸びれは小さく,先は丸い。鱗は比較的大きく,体は銀白色に輝く。冬の磯釣りの対象魚。中部以南の西部太平洋,インド洋に分布。ゴクラクメジナ。

伊尹

いいん 【伊尹】
中国の古伝説上の人物で,殷(イン)の名相。殷の湯王を助けて夏の桀(ケツ)王を討ち,殷王朝建設に尽力。湯王はこれを尊んで阿衡(アコウ)と称したという。

伊州

いしゅう 【伊州】
伊賀国の別名。

伊庭

いば 【伊庭】
姓氏の一。

伊庭孝

いばたかし 【伊庭孝】
(1887-1937) 劇作家・演出家・音楽評論家。近代劇協会を創設,浅草オペラを興すなどオペラ普及に尽力。

伊弉冉尊

いざなみのみこと 【伊弉冉尊・伊邪那美命】
記紀神話で,伊弉諾尊(イザナキノミコト)とともに国生みをした女神。火の神軻遇突智(カグツチ)を生んだとき,火傷をして死に,黄泉国(ヨミノクニ)へ行った。黄泉大神(ヨモツオオカミ)。

伊弉諾尊

いざなきのみこと 【伊弉諾尊・伊邪那岐命】
〔後世は「いざなぎ」とも〕
記紀神話で国生みをした男神。伊弉冉尊(イザナミノミコト)とともに天の浮橋に立ち,天の瓊矛(ヌボコ)で海水をかきまわして磤馭慮(オノゴロ)島をつくり,天降(アマクダ)って婚姻し国土と多くの神々を生んだ。天照大神(アマテラスオオミカミ)・月読尊(ツクヨミノミコト)・素戔嗚尊(スサノオノミコト)の父。

伊弉諾景気

いざなぎけいき [5] 【伊弉諾景気】
1965年(昭和40)から70年に至る景気の好況。岩戸景気を上回る長期の好況の意で用いられた俗称。

伊弉諾神宮

いざなきじんぐう 【伊弉諾神宮】
兵庫県津名郡一宮町にある神社。淡路国一の宮。祭神は伊弉諾尊。多賀明神。

伊方

いかた 【伊方】
愛媛県北西部,西宇和郡の町。佐田岬半島の付け根に位置する。

伊曾保物語

イソホものがたり 【伊曾保物語】
仮名草子。「イソップ物語」の訳本。三巻。訳者未詳。慶長・元和(1596-1624)頃刊。ほかに,1593年刊のローマ字本(イソホのハブラス・天草版伊曾保物語)もある。

伊木

いき 【伊木】
姓氏の一。

伊木三猿斎

いきさんえんさい 【伊木三猿斎】
(1818-1886) 幕末,岡山藩池田家の家老。名は忠澄。幕府の長州征伐に反対し藩主に調停を勧めた。茶・書画をよくした。

伊東

いとう 【伊東】
姓氏の一。

伊東

いとう 【伊東】
静岡県東部伊豆半島東岸の市。伊豆の代表的な温泉地・観光地。伊豆サボテン公園などがある。

伊東巳代治

いとうみよじ 【伊東巳代治】
(1857-1934) 官僚・政治家。長崎の生まれ。大日本帝国憲法の起草・制定に参画。のち,枢密顧問官となり,枢密院内に勢力を扶植(フシヨク),時の内閣を牽制(ケンセイ)して対外積極策を主張。

伊東忠太

いとうちゅうた 【伊東忠太】
(1867-1954) 建築学者。山形県生まれ。東大教授。明治神宮・築地本願寺の設計者。日本および東洋の建築史を研究。著「法隆寺建築論」「伊東忠太建築文献」など。

伊東流

いとうりゅう 【伊東流】
近世槍術の一流派。始祖は江戸初期奥羽の人,伊東紀伊入道佐忠(スケタダ)。江戸時代に盛行。建孝(ケンコウ)流。

伊東深水

いとうしんすい 【伊東深水】
(1898-1972) 日本画家・版画家。東京生まれ。本名は一(ハジメ)。鏑木(カブラギ)清方に入門。江戸浮世絵の伝統を継いだ美人画家。代表作「銀河祭」「聞香」など。

伊東満所

いとうマンショ 【伊東満所】
(1570頃-1612) 室町末期のキリスト教徒。日向の人。天正遣欧使節の正使。

伊東玄朴

いとうげんぼく 【伊東玄朴】
(1800-1871) 幕末の蘭方医。肥前の人。名は淵。シーボルトに学ぶ。江戸で医業のかたわら,象先堂塾で門人を養成。神田に種痘所を創設し,のち,その後身の医学所取締となる。著「医療正始」など。

伊東甲子太郎

いとうきねたろう 【伊東甲子太郎】
(?-1867) 幕末期の志士。常陸国志筑藩士。新撰組の参謀だったが征長に反対して脱隊,山稜衛士となる。近藤勇宅訪問の帰路,斬殺された。

伊東祐亨

いとうすけゆき 【伊東祐亨】
(1843-1914) 海軍軍人。薩摩藩士の出。日清戦争の連合艦隊司令長官。日露戦争では大本営海軍幕僚長。

伊東祐親

いとうすけちか 【伊東祐親】
(?-1182) 平安末期の武将。伊豆伊東荘の人。伊豆に流された源頼朝を預かり,殺害しようとしたが失敗。のち,頼朝にとらえられ自殺。曾我兄弟の祖父。

伊東線

いとうせん 【伊東線】
JR 東日本の鉄道線。静岡県熱海と伊東間,16.9キロメートル。伊豆半島東岸を通じ,伊東より南は伊豆急行線が下田までのびる。

伊東藍田

いとうらんでん 【伊東藍田】
(1734-1809) 江戸後期の儒者・漢詩人。江戸の人。荻生金谷や大内熊耳に師事し蘐園(ケンエン)の学風を伝えたが,新詩風にも理解があった。著「藍田文集」

伊東静雄

いとうしずお 【伊東静雄】
(1906-1953) 詩人。長崎県生まれ。京大卒。「コギト」「日本浪曼派」同人。逆説的で鋭い抒情性に満ちた詩で知られる。詩集「わがひとに与ふる哀歌」「夏花」など。

伊根

いね 【伊根】
京都府北部,与謝郡の町。丹後半島の先端に位置し,海岸沿いに小漁港が多い。舟屋で知られる。

伊江島

いえじま 【伊江島】
沖縄県北西部,沖縄諸島の島。南東は伊江水道を隔てて沖縄島の本部半島。中央部に「伊江島タッチュー」と呼ばれる城山(グスクヤマ)がある。

伊沢

いざわ イザハ 【伊沢】
姓氏の一。

伊沢修二

いざわしゅうじ イザハシウジ 【伊沢修二】
(1851-1917) 教育家。信濃の人。文部省官吏として,教育学理論の紹介・教科書編纂(ヘンサン)などに従事。特に音楽教育に尽力し,学校唱歌を創始。晩年には吃音(キツオン)矯正を目的とした楽石社を設立した。著「教育学」「視話法」など。

伊沢蘭軒

いざわらんけん イザハ― 【伊沢蘭軒】
(1777-1829) 江戸後期の儒者・医家。江戸の生まれ。名は信恬(ノブサダ)。江戸で考証学派の医師として有名になる。福山藩医。著書「蘭軒遺稿」「蘭軒医話」など。森鴎外に史伝小説「伊沢蘭軒」がある。

伊治呰麻呂

いじのあざまろ イヂ― 【伊治呰麻呂】
⇒これはるのあざまろ(伊治呰麻呂)

伊治呰麻呂

これはるのあざまろ 【伊治呰麻呂】
奈良時代末期の蝦夷の族長。伊治城(宮城県栗原郡)造営に功を上げ,外従五位下。参議紀広純(キノヒロズミ)らから夷浮として侮辱されると,780年反乱を起こし,多賀城を陥れた。いじのあざまろ。これはりのあざまろ。

伊治城

いじじょう イヂジヤウ 【伊治城】
宮城県栗原郡築館町にある古代の城柵。蝦夷支配のため,767年に築造され,伊治呰麻呂(コレハルノアザマロ)の按察使紀広純殺害の場になった。

伊波

いは 【伊波】
姓氏の一。

伊波普猷

いはふゆう 【伊波普猷】
(1876-1947) 言語学者・民俗学者。沖縄県生まれ。東京帝大文科大学卒。沖縄の言語・民俗・芸能・歴史などを研究。著「南島方言史攷」「校訂おもろさうし」など。

伊秉綬

いへいじゅ 【伊秉綬】
(1754-1815) 中国,清の書家。字(アザナ)は組似,号は墨卿・黙庵。詩文をよくし,隷書・篆刻に長じた。

伊羅保

いらぼ [0] 【伊羅保・伊良保】
李朝時代の朝鮮の焼き物の一種。金気のある砂まじりの素地に釉(ウワグスリ)をかけたもので,手ざわりがざらざらしている。伊羅保茶碗。

伊能

いのう 【伊能】
姓氏の一。

伊能忠敬

いのうただたか 【伊能忠敬】
(1745-1818) 江戸後期の測量家・地理学者。上総(カズサ)の人。下総(シモウサ)佐原の名家伊能家に入婿。高橋至時に西洋暦法・測量技術を学び,幕命で蝦夷地をはじめ,全国の沿岸測量に従事。最初の実測図「大日本沿海輿地全図」を完成。

伊舎那天

いしゃなてん 【伊舎那天】
〔梵 Īśāna〕
十二天の一。大自在天の怒りの姿ともいい,東北を守り,三目で右手に三鈷杵(サンコシヨ),左手に坏をとり,髑髏(ドクロ)の瓔珞(ヨウラク)をつける。いざなてん。

伊良

いら [0] 【伊良】
スズキ目の海魚。全長40センチメートルほど。ベラの一種,体は長楕円形で側扁する。体色は紅褐色で,胸びれから背方へかけて,暗黄緑色の斜帯がある。食用。南日本の岩礁域に分布。テス。カンダイ。

伊良保

いらぼ [0] 【伊羅保・伊良保】
李朝時代の朝鮮の焼き物の一種。金気のある砂まじりの素地に釉(ウワグスリ)をかけたもので,手ざわりがざらざらしている。伊羅保茶碗。

伊良子

いらこ 【伊良子】
姓氏の一。

伊良子清白

いらこせいはく 【伊良子清白】
(1877-1946) 詩人。鳥取県生まれ。本名,暉造。別号,すずしろのや。京都府立医学校卒。幻想的神秘的かつ精妙な象徴詩人として「文庫」派の中心的存在であった。詩集「孔雀船」

伊良湖岬

いらごみさき 【伊良湖岬】
愛知県渥美(アツミ)半島の突端にある岬。伊良湖崎。いらごがさき。((歌枕))「伊良湖崎に鰹(カツオ)釣り舟並び浮きてはがちの波に浮かびつつぞ寄る/山家(雑)」

伊良湖水道

いらごすいどう 【伊良湖水道】
愛知県渥美(アツミ)半島突端の伊良湖岬と三重県神島との間の海峡。伊勢湾と太平洋を結ぶ。暗礁が多く航行の難所。

伊良部島

いらぶじま 【伊良部島】
沖縄県中部,宮古諸島に属し,楕円形で低平な隆起サンゴ礁の島。サトウキビ栽培が中心。

伊藤

いとう 【伊藤】
姓氏の一。

伊藤一刀斎

いとういっとうさい 【伊藤一刀斎】
安土桃山時代の剣客。伊豆の人。名は景久。姓は「伊東」とも。鐘巻自斎に剣法をまなび,一刀流を興した。生没年未詳。

伊藤仁斎

いとうじんさい 【伊藤仁斎】
(1627-1705) 江戸前期の儒学者。古義学の祖。京都の人。名は維楨(コレエダ),字(アザナ)は源佐(ゲンスケ)。年来学んできた朱子学に疑問を抱き,直接古典,ことに「論語」「孟子」の真義をつかんで仁義の実践躬行(キユウコウ)を求める古義学を首唱。京都堀川に古義堂を開いて堀川学派と呼ばれ,門弟三千余人におよんだ。著「論語古義」「孟子古義」「語孟字義」「童子問」など。

伊藤信徳

いとうしんとく 【伊藤信徳】
(1633-1698) 江戸前期の俳人。京都の富商。貞徳の門人,のち談林派。若い芭蕉と交わった。

伊藤六郎兵衛

いとうろくろべえ 【伊藤六郎兵衛】
(1829-1894) 幕末・明治の宗教家。武蔵国(神奈川県川崎)の人。丸山教の教祖。
→丸山教

伊藤博文

いとうひろぶみ 【伊藤博文】
(1841-1909) 政治家。長州の人。初名は俊輔。松下村塾に学び,討幕運動に活躍。明治政府にあって,帝国憲法の制定,天皇制の確立に尽力。初代首相・枢密院議長・立憲政友会総裁などを歴任。組閣四度に及び,その間日清戦争を遂行。1905年(明治38)初代韓国統監。ハルビンで安重根に暗殺された。

伊藤圭介

いとうけいすけ 【伊藤圭介】
(1803-1901) 幕末・明治の博物学者。名古屋生まれ。東大教授。シーボルトにまなび,ツンベルクの「日本植物誌」により「泰西本草名疏」二巻を著す。その付録でリンネ分類を日本に初めて紹介。著「日本産物誌」など。

伊藤大輔

いとうだいすけ 【伊藤大輔】
(1898-1981) 映画監督。愛媛県生まれ。小山内薫に師事。「忠次旅日記」「丹下左膳」などサイレント時代劇に傑作を残す。

伊藤宗看

いとうそうかん 【伊藤宗看】
(1)(初代)(1618-1694) 江戸前期,将棋三世名人。出雲の人。大橋本家で修業し,1635年に独立して家元伊藤家をおこし,のち三世名人となる。在野派の挑戦を退けた数多の争い将棋で有名。
(2)(三代)(1706-1761) 江戸中期,将棋七世名人。将軍に献上した詰め将棋集「象戯図式」は難解かつ名作で,「詰むや詰まざるや百番」と称して有名。

伊藤左千夫

いとうさちお 【伊藤左千夫】
(1864-1913) 歌人・小説家。千葉県生まれ。本名は幸次郎。正岡子規に師事。「馬酔木(アシビ)」「アララギ」を刊行,短歌の生命を「叫び」にあると主張。小説に「野菊之墓」などがある。

伊藤平左衛門

いとうへいざえもん 【伊藤平左衛門】
(1829-1913) 宮大工。名古屋の人。京都東本願寺大師堂などを造営し,社寺建築の伝統をささえた。帝室技芸員。

伊藤慎蔵

いとうしんぞう 【伊藤慎蔵】
(1826-1880) 幕末の洋学者。長門国萩の人。適塾にまなぶ。越前国大野藩の洋学館長として蘭学教育などに貢献。

伊藤整

いとうせい 【伊藤整】
(1905-1969) 詩人・小説家・評論家。北海道生まれ。本名は整(ヒトシ)。東京商大中退。詩から小説に転じ,昭和初期に「新心理主義」を唱え「得能物語」などを書く。戦後は創作と文学理論の統一をめざし活躍。小説「鳴海仙吉」「氾濫」,評論「日本文壇史」など。

伊藤東涯

いとうとうがい 【伊藤東涯】
(1670-1736) 江戸中期の儒学者。名は長胤,字(アザナ)は源蔵,別号を慥々斎。仁斎の長男。京都堀川にあって子弟の育成に従事,仁斎の古義学を大成。著「制度通」「古今学変」「操觚字訣」など。

伊藤松宇

いとうしょうう 【伊藤松宇】
(1859-1943) 俳人。正岡子規らと「椎の友」を結成,俳誌「俳諧」「筑波」を創刊。句集「松宇家集」

伊藤永之介

いとうえいのすけ 【伊藤永之介】
(1903-1959) 小説家。秋田県生まれ。本名は栄之助。「梟」「鴉」「鶯」などで,東北農村の生活を独自な説話文体で描き,社会主義的な農民文学者として活躍。

伊藤為吉

いとうためきち 【伊藤為吉】
(1864-1943) 建築家。三重県生まれ。機械学・数学・漢学などを学び,渡米。帰国後,職工徒弟の教育・地位向上に腐心。のちに鉄筋コンクリート部材の研究・生産を行う。晩年は,永久動力機関の発明に没頭する。

伊藤熹朔

いとうきさく 【伊藤熹朔】
(1899-1967) 舞台美術家。東京生まれ。東京美校卒。築地小劇場で多数の舞台装置を担当。のち春陽会に舞台美術部を創設するなど舞台美術の発展に貢献。

伊藤痴遊

いとうちゆう 【伊藤痴遊】
(初代)(1867-1938) 講談師・政治家。横浜生まれ。本名は仁太郎。普通選挙第一回で衆議院議員に当選。双木舎(ソウボクシヤ)痴遊と名乗り自作の政治講談を読む。のち,講談が本業となる。著「伊藤痴遊全集」全三〇巻。

伊藤若冲

いとうじゃくちゅう 【伊藤若冲】
(1716?-1800) 江戸中期の画家。京都の人。狩野派・琳派を学び,中国明清画の筆意をくわえて動植物画に独自の画境を開く。とくに鶏の画をよくした。代表作「花鳥魚貝図三十幅」「群鶏図」

伊藤蘭嵎

いとうらんぐう 【伊藤蘭嵎】
(1694-1778) 江戸中期の儒学者。紀州藩儒官。仁斎の五男。博学で長兄東涯と並び称された。著「大学是正」「中庸古言」など。

伊藤野枝

いとうのえ 【伊藤野枝】
(1895-1923) 女性解放運動家。福岡県生まれ。青鞜(セイトウ)社に参加。のち,無政府主義運動を展開。関東大震災直後,夫大杉栄とともに虐殺された(甘粕(アマカス)事件)。

伊豆

いず イヅ 【伊豆】
旧国名の一。静岡県の伊豆半島と伊豆諸島を占める。豆州。

伊豆の海

いずのうみ イヅ― 【伊豆の海】
伊豆半島に面した相模湾の海。((歌枕))「―に立つ白波のありつつも継ぎなむものを乱れしめめや/万葉 3360」

伊豆の踊子

いずのおどりこ イヅノヲドリコ 【伊豆の踊子】
小説。川端康成作。1926年(大正15)「文芸時代」に発表。二〇歳の「私」が伊豆の旅で知り合った踊り子の好意で,「孤児根性」からの解放感を味わう抒情的青春小説。

伊豆七島

いずしちとう イヅシチタウ 【伊豆七島】
伊豆諸島のうち,大島・利島(トシマ)・新島(ニイジマ)・神津島(コウヅシマ)・三宅(ミヤケ)島・御蔵島(ミクラジマ)・八丈島の七島。東京都に所属。

伊豆千両

いずせんりょう イヅセンリヤウ [3] 【伊豆千両】
ヤブコウジ科の常緑低木。暖地の樹陰に自生し,高さ約1メートル。葉は長楕円形で互生する。初夏,葉腋(ヨウエキ)に白色筒状の花を総状花序につけ,白色の球果を結ぶ。ウバガネモチ。

伊豆半島

いずはんとう イヅハンタウ 【伊豆半島】
静岡県東部,太平洋に突出する半島。各所に温泉がわく。海岸は屈曲し,海食崖(ガイ)・洞窟(ドウクツ)などの景勝に富む。

伊豆山神社

いずさんじんじゃ イヅサン― 【伊豆山神社】
熱海市伊豆山にある神社。祭神は伊豆山神。源頼朝が厚く尊崇し,北条氏・徳川氏らの武家によっても代々信仰された。走湯(ハシリユ)山権現(ゴンゲン)。伊豆山権現。伊豆権現。

伊豆手船

いずてぶね イヅテ― 【伊豆手船】
古代,伊豆地方で作った船。いずてのふね。「防人(サキモリ)の堀江漕ぎ出(ヅ)る―/万葉 4336」
〔五手船と解し,漕ぎ手が一〇人の船とする説もある〕

伊豆権現

いずごんげん イヅ― 【伊豆権現】
伊豆山神社の通称。

伊豆石

いずいし イヅ― [2] 【伊豆石】
伊豆半島東岸から産する安山岩類の総称。庭石・石碑などに用いる。小松石など。

伊豆諸島

いずしょとう イヅシヨタウ 【伊豆諸島】
富士火山帯上に連なり,相模湾の南方に散在する島々。伊豆七島のほか,青ヶ島・鳥島その他の小島から成る。古くは伊豆国,明治以降東京都に所属。

伊豆長岡

いずながおか イヅナガヲカ 【伊豆長岡】
静岡県東部,田方郡の町。伊豆半島基部,狩野川西岸に位置。温泉で知られる。

伊豆長岡温泉

いずながおかおんせん イヅナガヲカヲン― 【伊豆長岡温泉】
静岡県東部,伊豆半島北部,狩野川西岸にある単純泉。古くからの古奈温泉と1907年(明治40)湧出の長岡温泉からなる。

伊賀

いが 【伊賀】
旧国名の一。三重県西部にあたる。伊州。

伊賀上野

いがうえの 【伊賀上野】
伊賀国(三重県)の上野のこと。
→上野(1)

伊賀専女

いがとうめ 【伊賀専女】
(1)狐(キツネ)の異名。とうめ。
(2)仲人口をきいて人をだます媒酌人を狐にたとえていう語。「今更に―にやとつつましくてなむ/源氏(東屋)」

伊賀流

いがりゅう 【伊賀流】
忍術の一派。服部(ハツトリ)半蔵の先祖伊賀平内左衛門家長が流祖とされるが,確説はない。

伊賀焼

いがやき [0] 【伊賀焼】
三重県伊賀地方丸柱付近でつくられる陶器。古く中世から作陶され,筒井氏時代のものを筒井伊賀(古伊賀),藤堂氏時代のものを藤堂伊賀,また小堀遠州が指導したものを遠州伊賀という。織部風の変形した形に自然釉(ユウ)・焦げ・火肌(ヒハダ)などがみられるのが特色。花生け・水指(ミズサシ)などの茶器類が主。

伊賀組

いがぐみ [0] 【伊賀組】
伊賀者(イガモノ)で編制された同心の組。

伊賀者

いがもの [0] 【伊賀者】
伊賀の郷士で,戦国時代より忍びの者として斥候・間諜(カンチヨウ)などにあたった者。江戸時代には幕府の諜報活動や雑役に従事した者の職名。伊賀衆。伊賀組。

伊賀袴

いがばかま [3] 【伊賀袴】
〔伊賀者が用いたことによるという〕
「裁着袴(タツツケバカマ)」に同じ。

伊賀越

いがごえ 【伊賀越】
古代,大和から東国に至る官道。奈良から山城国の笠置を経て,伊賀の柘植(ツゲ)から加太越(カブトゴエ)を越えて鈴鹿関に通じる。

伊賀越の仇討ち

いがごえのあだうち 【伊賀越の仇討ち】
1634年11月7日,伊賀上野城下鍵屋の辻で起きた仇討ち。岡山藩士渡辺数馬が義兄荒木又右衛門とともに,弟源太夫(戯曲・講談などでは父靭負(ユゲイ))の敵(カタキ)河合又五郎を討ち取ったもの。曾我兄弟・赤穂浪士の仇討ちとともに三大仇討ちの一。

伊賀越道中双六

いがごえどうちゅうすごろく 【伊賀越道中双六】
人形浄瑠璃の一。時代物。近松半二らの作。1783年初演。通称「伊賀越」。「伊賀越の仇討」を脚色したもの。奈河亀輔(カメスケ)の「伊賀越乗掛合羽」の改作。伊賀越物の代表作。

伊達

だて [0] 【伊達】 (名・形動)[文]ナリ
〔「人目につく」の意の「立つ」からかという〕
(1)侠気(オトコギ)を見せること。また,そのために意気込むこと。また,そのさま。「おとこ―」
(2)人目にふれるような派手な行動をすること。また,派手なふるまいなどで外見を飾ること。「―や粋狂でいっているのではない」
(3)好みが粋であるさま。「さすが茶人の妻,物ずきもよく気も―に/浄瑠璃・鑓の権三(上)」

伊達

だて 【伊達】
北海道南西部,内浦湾に臨む市。水産業・野菜栽培・酪農のほか,製糖・農機具の製造が盛ん。観光地また,保養地・海水浴場としても知られる。

伊達

だて 【伊達】
姓氏の一。鎌倉から江戸にかけての御家人,戦国大名。藤原北家流伊佐朝宗が頼朝の奥州征伐での戦功で陸奥国伊達郡を与えられたことに始まる。江戸期に入ると仙台に拠を移して六〇万石を領した。伊予国宇和島の伊達氏は政宗の長男秀宗が祖。

伊達こき

だてこき [3][0] 【伊達こき】
〔「こき」は動詞「こく」の連用形〕
はでな装いを好む人。洒落者。[ヘボン(三版)]

伊達に

だて【伊達に】
<wear glasses> for show[appearance'[beauty's]sake](みえに); <I'm not working> for nothing (むだに).‖伊達巻 an under-sash[-belt](帯).伊達者 a dandy.

伊達千広

だてちひろ 【伊達千広】
(1803-1877) 幕末・維新期の志士・歌人。陸奥宗光の父。紀州藩で,藩財政の改革に従ったが失脚。のち公武合体を画策して禁錮に処せられた。著,史書「大勢三転考」のほか歌集などがある。

伊達女

だておんな [3] 【伊達女】
いきな女。派手好みの女。

伊達姿

だてすがた [3] 【伊達姿】
華やかに飾り立てた,粋な姿。

伊達宗城

だてむねなり 【伊達宗城】
(1818-1892) 江戸末期の宇和島藩主。洋学を重んじて藩政を刷新。将軍継嗣問題では一橋派。安政の大獄で隠居したのちも公武合体を推進。1871年(明治4)欽差大使として清に赴き,通商条約を締結した。

伊達巻

だてまき [0] 【伊達巻(き)】
(1)婦人が和服の帯を締める下ごしらえとして,また,着崩れを防ぐために,帯の下に巻く幅の狭い帯。
(2)卵黄をすりつぶした魚肉に混ぜ,焼いてすだれ巻きにした食品。正月や祝い事によく用いられる。

伊達巻き

だてまき [0] 【伊達巻(き)】
(1)婦人が和服の帯を締める下ごしらえとして,また,着崩れを防ぐために,帯の下に巻く幅の狭い帯。
(2)卵黄をすりつぶした魚肉に混ぜ,焼いてすだれ巻きにした食品。正月や祝い事によく用いられる。

伊達師

だてし [2] 【伊達師】
だてな演技を得意とする俳優。

伊達心

だてごころ [3] 【伊達心】
伊達を好む心。派手な気性。

伊達拵え

だてごしらえ [3] 【伊達拵え】
華美に作ること。また,そのように作った物。

伊達政宗

だてまさむね 【伊達政宗】
(1567-1636) 安土桃山・江戸初期の武将。仙台藩祖。輝宗の長男。幼名,梵天丸,長じて藤次郎。隻眼・果断の故をもって独眼竜と称される。出羽米沢を根拠に勢力を拡大したが,豊臣秀吉に帰服,文禄の役に出兵した。関ヶ原の戦いでは徳川方。戦後,仙台藩六二万石を領した。家臣支倉常長をローマに派遣。和歌・茶道に通じ,桃山文化を仙台に移した。

伊達染

だてぞめ [0] 【伊達染(め)】
派手な色や模様に染めること。また,その染めたもの。

伊達染め

だてぞめ [0] 【伊達染(め)】
派手な色や模様に染めること。また,その染めたもの。

伊達模様

だてもよう [3] 【伊達模様】
大形の派手な模様。江戸初期から中期にかけて流行した。
〔伊達家の家臣の風に始まるという〕

伊達男

だておとこ [3] 【伊達男】
(1)いきな男。派手好みな男。
(2)侠客(キヨウカク)。おとこだて。

伊達眼鏡

だてめがね [3] 【伊達眼鏡】
実際にはかける必要がないのにおしゃれのためにかける度のない眼鏡。

伊達着

だてぎ [3][0] 【伊達着】
はでな着物。華美な服装。

伊達競阿国戯場

だてくらべおくにかぶき 【伊達競阿国戯場】
歌舞伎の一。時代物。初代桜田治助・笠縫専助作。1778年江戸中村座初演。応仁記の世界に伊達騒動をおき,それに累(カサネ)・与右衛門を取り合わせて脚色したもの。

伊達紋

だてもん [0] 【伊達紋】
替え紋の一。花鳥山水などを派手に模様化した紋。

伊達締

だてじめ [0] 【伊達締(め)】
和装小物の一。伊達巻の端を紐にして,締めて用いるもの。また,伊達巻をいうこともある。

伊達締め

だてじめ [0] 【伊達締(め)】
和装小物の一。伊達巻の端を紐にして,締めて用いるもの。また,伊達巻をいうこともある。

伊達者

だてもの [0] 【伊達者】
「だてしゃ(伊達者)」に同じ。

伊達者

だてしゃ 【伊達者】
派手で粋な身なりの人。おしゃれな人。だてもの。「鑓の権三は―でござる/浄瑠璃・鑓の権三(下)」

伊達衆

だてしゅう 【伊達衆・達衆】
〔「たてしゅ」「たてし」とも〕
(1)伊達(ダテ)を好む人々。
(2)男伊達(ダテ)。侠客。「そこをそのまま通さぬが白柄組の―の意地づく/歌舞伎・鞘当」

伊達襟

だてえり [0] 【伊達襟】
和服で,長着の襟の裏にとめつけて,二枚重ねに見せる襟。略式礼装などに用いる。

伊達騒動

だてそうどう 【伊達騒動】
江戸初期に起きた,仙台藩伊達氏の御家騒動。幼藩主亀千代(綱村)の後見役伊達兵部宗勝・家老原田甲斐宗輔と,伊達安芸宗重らとの対立が激化,1671年大老酒井忠清の介入によって伊達安芸派が勝利し,兵部は土佐に流され,綱村は藩領を安堵された。奈河亀輔作「伽羅(メイボク)先代萩」など,歌舞伎・浄瑠璃・講談に脚色された。

伊那

いな 【伊那】
長野県南部,伊那盆地北部の市。木工業・精密機械工業が立地し,酪農やリンゴ栽培も行われる。

伊那佐の山

いなさのやま 【伊那佐の山】
奈良県北東部,榛原(ハイバラ)町の南部にある山。「楯(タタ)並めて―の樹の間よも/古事記(中)」

伊那盆地

いなぼんち 【伊那盆地】
長野県南部,天竜川に沿い,伊那山地・木曾山脈に囲まれた狭長な盆地。伊那谷。伊那平。

伊那節

いなぶし 【伊那節】
長野県の民謡で,酒盛り唄・盆踊り唄。もと「御岳(オンタケ)節」といった。「天竜下れば」「桑の中から」などの新作歌詞により全国に流行。

伊那街道

いなかいどう 【伊那街道】
信濃の松本と飯田を結び,さらに根羽を経て三河の吉田(現,豊橋)に達する街道。江戸時代の脇往還。伊奈街道。

伊邪河

いざかわ 【率川・伊邪河】
奈良市の春日山に発し西流する佐保川の支流。開化天皇の春日率川坂本陵,率川神社などが近くにある。

伊邪那岐命

いざなきのみこと 【伊弉諾尊・伊邪那岐命】
〔後世は「いざなぎ」とも〕
記紀神話で国生みをした男神。伊弉冉尊(イザナミノミコト)とともに天の浮橋に立ち,天の瓊矛(ヌボコ)で海水をかきまわして磤馭慮(オノゴロ)島をつくり,天降(アマクダ)って婚姻し国土と多くの神々を生んだ。天照大神(アマテラスオオミカミ)・月読尊(ツクヨミノミコト)・素戔嗚尊(スサノオノミコト)の父。

伊邪那美命

いざなみのみこと 【伊弉冉尊・伊邪那美命】
記紀神話で,伊弉諾尊(イザナキノミコト)とともに国生みをした女神。火の神軻遇突智(カグツチ)を生んだとき,火傷をして死に,黄泉国(ヨミノクニ)へ行った。黄泉大神(ヨモツオオカミ)。

伊部焼

いんべやき [0] 【伊部焼】
岡山県伊部地方産の陶器で,備前焼の代表。水簸(スイヒ)した細かい土を用いた,黒褐色の薄手の焼き物。また,備前焼の称。

伊都

いと 【伊都・怡土】
⇒伊都国(イトノクニ)

伊都国

いとのくに 【伊都国】
三世紀頃,北九州,現在の福岡県糸島郡地方にあった国。「魏志倭人伝」に,帯方郡使が駐在し,また一大率が常置され,邪馬台国以北の諸国の検察にあたったという。いと。

伊野

いの 【伊野】
高知県中南部,吾川郡の町。仁淀川下流左岸にあり,近世以来和紙製造の町として発展。

伊集院

いじゅういん イジフヰン 【伊集院】
鹿児島県西部,日置郡の町。鹿児島市に接し,住宅地化が進む。

伊香保

いかほ 【伊香保】
群馬県の中央部にある古くからの温泉町。榛名(ハルナ)山の北東斜面に町並みが階段状に発達。

伊香保

いかお イカホ 【伊香保】
⇒いかほ(伊香保)

伊香保の沼

いかほのぬま 【伊香保の沼】
榛名湖の古名という。((歌枕))「いかほのや―のいかにして恋しき人を今一目見む/拾遺(恋四)」

ご [1] 【五・伍】
数の名。四より一つ多い数。一〇の半分。片手の指の数。いつ。いつつ。

伍す

ご・す [1] 【伍す】
■一■ (動サ五)
〔サ変動詞「伍する」の五段化〕
「伍する」に同じ。「列国に―・す」
■二■ (動サ変)
⇒ごする

伍する

ごする【伍する】
rank <among the Powers> .→英和

伍する

ご・する [2] 【伍する】 (動サ変)[文]サ変 ご・す
他者と同等の位置にある。かたをならべる。「一流選手に―・して走る」

伍伴

ごはん [0] 【伍伴】
仲間。つれ。「列国の―に入る」

伍子胥

ごししょ 【伍子胥】
(?-前485) 中国,春秋時代の楚の人。名は員(ウン)。父と兄が楚の平王に殺されたため呉に奔(ハシ)り,呉を助けて楚を破り,平王の墓をあばいてその屍(シカバネ)に鞭(ムチ)打った。呉王夫差が越王勾践を会稽山に破ったとき,勾践を殺すよう勧めて退けられ,のち讒言(ザンゲン)により自殺。

伍長

ごちょう【伍長】
a corporal.→英和

伍長

ごちょう [1] 【伍長】
(1)旧陸軍の階級の一。軍曹の下,兵長の上。最下級の下士官。
(2)古代の軍制で,五人一組の小隊である伍の長。

伎倆

ぎりょう [1][0] 【技量・伎倆・技倆】
■一■ (名)
物事を行ううまさ。腕前。手なみ。「すぐれた―」「―伯仲」
■二■ (形動ナリ)
強くてたくましいさま。「イママデワサモ―ニシテ,カイガイシク/サントスの御作業」

伎女

ぎじょ [1] 【妓女・伎女】
(1)遊び女。娼妓(シヨウギ)。
(2)中古,芸能を演じた女性。「内宴行ひて―の舞などして/愚管 5」

伎楽

ぎがく [1] 【伎楽】
(1)612年百済(クダラ)から帰化した味摩之(ミマシ)が伝えたという,楽器演奏を伴う無言の仮面劇。法会の供養楽として八世紀後半に最も栄えたが,後伝の声明(シヨウミヨウ)や雅楽によって衰えた。呉楽(クレノガク)((クレガク)・(ゴガク))。くれのうたまい。
(2)仏典で,供養楽また天人の奏楽のこと。

伎楽師

ぎがくし [3][2] 【伎楽師】
古代,伎楽生(ギガクシヨウ)に伎楽を教授した職。

伎楽生

ぎがくしょう [3] 【伎楽生】
古代,伎楽を伝習した生徒。

伎楽面

ぎがくめん [3] 【伎楽面】
伎楽に用いた仮面。後頭部までもおおうよう大形に作られ,その表情は誇張されている。正倉院・法隆寺・東大寺などに伝存する。
伎楽面[図]

伎癢

ぎよう [0] 【技癢・伎癢】
〔「癢」はかゆい意〕
自分の腕前を示したくてむずむずすること。「僕は見るより例の―を発して/思出の記(蘆花)」

伎芸

ぎげい [1] 【伎芸】
歌舞・音曲などの芸能。また,それに関するわざ。

伎芸天

ぎげいてん 【伎芸天】
天部の一。福徳をつかさどる天女。伎芸に秀でる。容姿が美しく,左手に花を盛った皿を持つ。大自在天の髪際より化生したという。大自在天女。
伎芸天[図]

ふせ 【伏せ・伏】
■一■ [2] (名)
(1)伏せ勢。伏兵。
(2)破れた箇所に他のものを当ててつくろうこと。補綴(ホテイ)。
■二■ (接尾)
〔多く「ぶせ」と濁る〕
助数詞。矢の長さをはかるのに用いる語。一束(イツソク),すなわち手の親指以外の四本の指で握った長さに足りない場合に,指一本の幅に当たる長さを単位としていったもの。「三人張に十五束三―,ゆらゆらと引渡し/太平記 16」

ぶせ 【伏】 (接尾)
⇒ふせ(伏せ)■二■

伏さる

ふさ・る [2] 【臥さる・伏さる】 (動ラ五[四])
うつぶせになる。寝る。伏す。「お茶台に茶碗が―・つて居るぢやありませんか/婦系図(鏡花)」

伏して

ふして [1] 【伏して】 (副)
切実に依頼する時に言う語。ひれ伏して。「―お願い申し上げます」

伏してお願い申し上げます

ふして【伏してお願い申し上げます】
I beg you will kindly do.

伏し屈り

ふしかまり 【伏し屈り】
⇒ふせかまり(伏屈)

伏し拝み

ふしおがみ 【伏(し)拝み】
不浄の者が中に入るのを防ぐため,神社の入り口に木を横たえた場所。ここで参拝者は拝礼する。「―に馬を留めて/太平記 13」

伏し拝む

ふしおが・む [4] 【伏(し)拝む】 (動マ五[四])
(1)ひれふして拝む。「聖像を―・み/ふらんす物語(荷風)」
(2)遠く離れた所から拝む。遥拝する。「北野の方を―・ませ給ひて/平治(上・古活字本)」

伏し木

ふしき 【伏し木・臥し木】
(1)倒れている木。
(2)(「節木」とも書く)節のところに穴があり中空になっている木。「七八人が程入りぬべき大なる―あり/盛衰記 21」

伏し柴

ふししば 【伏し柴】
(1)「しば(柴)」のこと。「―を山とも見,林としても/宇津保(菊の宴・延宝本)」
(2)マコモの異名。「―に宿れるほやのおのれのみ/散木奇歌集」

伏し沈む

ふししず・む 【伏し沈む】 (動マ四)
物思いに沈む。悲嘆にくれる。「闇にくれて―・み給へるほど/源氏(桐壺)」

伏し浮き

ふしうき [0] 【伏し浮き】
水泳の浮き身の一つ。うつぶせで手足を軽く曲げて力を抜き,水面に浮く方法。初心者の練習課題の一つ。

伏し目

ふしめ [0][3] 【伏し目】
視線を下の方に向けること。うつむき加減の姿勢。「―がちに話す」「―になる」

伏し目

ふしめ【伏し目】
downcast eyes.〜になる drop one's eyes.

伏す

ふす【伏す】
⇒伏せる.

伏す

ふ・す [1][2] 【伏す】
■一■ (動サ五[四])
(1)顔を下に向けて体を地面などにつける。また,うつむく。「がばと―・す」「国つ神―・して額(ヌカ)つき/万葉 904」「地に―・して」
→ふして
(2)姿勢を低くして他から見えないようにする。隠れる。「岩かげに―・して様子をうかがう」
〔「伏せる」に対する自動詞〕
■二■ (動サ下二)
⇒ふせる

伏する

ふく・する [3] 【伏する】 (動サ変)[文]サ変 ふく・す
(1)かがむ。平伏する。「神前に―・する」「―・してお願い申しあげます」
(2)負けて,従う。降伏する。また,降伏させる。「敵軍に―・する」「威に―・する」「せめば必ず―・せんと思ふがゆゑに/平治(中・古活字本)」
(3)かくれる。ひそむ。潜伏する。また,身をひそませる。「山かげに―・した一隊」

伏せ

ふせ 【伏せ・伏】
■一■ [2] (名)
(1)伏せ勢。伏兵。
(2)破れた箇所に他のものを当ててつくろうこと。補綴(ホテイ)。
■二■ (接尾)
〔多く「ぶせ」と濁る〕
助数詞。矢の長さをはかるのに用いる語。一束(イツソク),すなわち手の親指以外の四本の指で握った長さに足りない場合に,指一本の幅に当たる長さを単位としていったもの。「三人張に十五束三―,ゆらゆらと引渡し/太平記 16」

伏せる

ふ・せる [2] 【伏せる】 (動サ下一)[文]サ下二 ふ・す
(1)物を,表あるいは口を下にして置く。うつむけに置く。「皿を―・せて置く」「トランプを―・せて配る」「杯を―・せる」
(2)自分の体や体の一部を下向きにする。うつぶせにする。うつむきにする。
⇔上げる
「地面に―・せて弾をよける」「はずかしそうに顔を―・せる」「目を―・せる」
(3)人にわからないようにする。隠す。「実名を―・せる」「話を―・せておく」「兵を―・せる」
(4)横にする。倒す。「弓を―・せて降参仕れ/保元(中・古活字本)」
(5)人を隠れさせる。ひそませる。「かの道に夜ごとに人を―・せて守らすれば/古今(恋三詞)」
(6)衣類をつくろう。補修する。[日葡]
〔「伏す」に対する他動詞〕

伏せる

ふせ・る [2] 【臥せる・伏せる】 (動ラ五[四])
横になって寝る。多くは病気で床につく場合にいう。「風邪で―・っております」「月のかたぶくまで―・りて/伊勢 4」

伏せる

ふせる【伏せる】
(1)[裏を向ける]turn down <a card> .
(2)[下に向ける]drop <one's eyes> ;→英和
lie on one's face (うつぶせになる).
(3)[隠す]conceal;→英和
keep <a thing> to oneself.

伏せ勢

ふせぜい [2][0] 【伏せ勢】
「伏兵(フクヘイ)」に同じ。

伏せ図

ふせず [2] 【伏せ図】
平面図。

伏せ字

ふせじ [0] 【伏せ字】
(1)印刷物で,公にすることを避けるために,その部分を空白にしたり,〇や×の記号を入れたりすること。
(2)「下駄{(2)}」に同じ。

伏せ射ち

ふせうち [0] 【伏せ射ち】
「伏射(フクシヤ)」に同じ。

伏せ屈り

ふせかまり 【伏せ屈り】
草むらなどにかくれて敵の様子をうかがう者。ふしかまり。草かまり。
→捨て屈り

伏せ屋

ふせや [2] 【伏せ屋】
低い,小さな家。粗末な家,みすぼらしい家をいう。「賤(シズ)が―」

伏せ屋焚き

ふせやたき 【伏せ屋焚き】 (枕詞)
伏せ屋で火を焚けば,すすがつきやすいことから,同音の「すすし」にかかる。「―すすし競ひ/万葉 1809」

伏せ樋

ふせどい [0][2] 【伏せ樋】
地中に埋めたとい。埋み樋(ビ)。

伏せ石

ふせいし [2] 【伏せ石】
庭などに伏せた形で据えてある石。
⇔立て石

伏せ籠

ふせご [2] 【伏せ籠】
(1)香炉や火鉢などをおおうように伏せ,上から衣服をかぶせて香を焚きしめる竹籠(カゴ)。薫籠(クンロウ)。籠(コ)。「―のうちに籠めたりつるものを/源氏(若紫)」
(2)中に鶏を入れて伏せておく籠。

伏せ糊

ふせのり [2] 【伏せ糊】
染色で,染めた模様の部分に地色が混じらないよう,糊で防染すること。糊伏せ。

伏せ組み

ふせぐみ [0] 【伏せ組み】
「蛇腹(ジヤバラ)伏せ」に同じ。「銀の左右の糸して―し/栄花(初花)」

伏せ縫い

ふせぬい [0][2] 【伏せ縫い・伏せ繍い】
(1)和裁で,縫い代を片側に倒し,端を表に小さな針目を出して縫いとめること。肩当てや居敷当ての布端の始末にも用いる。
(2)日本刺繍(シシユウ)で,金糸などの太い糸を布にはわせ,細い糸で縫いとめて刺す技法。《伏繍》

伏せ繍い

ふせぬい [0][2] 【伏せ縫い・伏せ繍い】
(1)和裁で,縫い代を片側に倒し,端を表に小さな針目を出して縫いとめること。肩当てや居敷当ての布端の始末にも用いる。
(2)日本刺繍(シシユウ)で,金糸などの太い糸を布にはわせ,細い糸で縫いとめて刺す技法。《伏繍》

伏せ鉦

ふせがね [0][2] 【伏せ鉦】
仏具の一。木の円い盤の上に伏せて置き,撞木(シユモク)で打ち鳴らす小形の鉦(カネ)。

伏侍

ふくじ [0] 【伏侍・服侍】 (名)スル
かしずき,世話をすること。「以前(ムカシ)に倍する熱心もて―するあり/不如帰(蘆花)」

伏兵

ふくへい [0] 【伏兵】
(1)奇襲を目的として,ひそかに隠れている軍勢。
(2)比喩的に,思いがけないときに現れる競争相手。「思わぬ―に足もとをすくわれる」

伏兵を置く

ふくへい【伏兵を置く(に会う)】
lay (fall into) an ambush.→英和

伏在

ふくざい [0] 【伏在】 (名)スル
内にひそみ隠れていること。「其処に此暢気(ノンキ)の源は―してゐるのだらう/三四郎(漱石)」

伏在する

ふくざい【伏在する】
lie behind <a thing> ;be hidden <behind> .

伏字

ふせじ【伏字】
an asterisk (星じるし);→英和
a turn (活字の裏を出した);→英和
an omission (省略・脱落).→英和

伏射

ふくしゃ [0] 【伏射】 (名)スル
伏した姿勢での射撃。寝うち。伏せうち。
→立射
→膝射(シツシヤ)

伏屋

ふせや 【伏屋】
姓氏の一。

伏屋素狄

ふせやそてき 【伏屋素狄】
(1747-1811) 江戸中・後期の医学者。河内の人。五〇歳になってから蘭学を修め,動物の生体解剖や生理学の実験的研究を行い,腎臓の濾過機能を唱えた。著「和蘭医話」など。

伏手

ふくしゅ [0] 【覆手・伏手】
〔「ふくじゅ」とも〕
琵琶(ビワ)の名所(ナドコロ)の一。腹板の下方に,隠月をおおうように取り付けて,弦の下端を止める板。

伏拝

ふくはい [0] 【伏拝】 (名)スル
ひれ伏しておがむこと。

伏拝み

ふしおがみ 【伏(し)拝み】
不浄の者が中に入るのを防ぐため,神社の入り口に木を横たえた場所。ここで参拝者は拝礼する。「―に馬を留めて/太平記 13」

伏拝む

ふしおが・む [4] 【伏(し)拝む】 (動マ五[四])
(1)ひれふして拝む。「聖像を―・み/ふらんす物語(荷風)」
(2)遠く離れた所から拝む。遥拝する。「北野の方を―・ませ給ひて/平治(上・古活字本)」

伏日

ふくじつ [0] 【伏日】
三伏(サンプク)の日。夏の極暑の期間。
→三伏

伏木

ふしき 【伏木】
富山県高岡市,小矢部川河口にある港町。高岡工業地区を控え,伏木港は日本海側の重要港の一。

伏流

ふくりゅう [0] 【伏流】 (名)スル
地上を流れる水が,ある区間だけ地下に潜って流れること。扇状地の中央部などに見られる。

伏流水

ふくりゅうすい [3] 【伏流水】
旧河道や河川の砂礫(サレキ)層などの中を流れる水。

伏犠

ふっき フクキ 【伏羲・伏犠】
〔「ふくぎ」「ふっぎ」とも〕
中国,古伝説上の帝王。三皇の一。女媧(ジヨカ)の兄,また夫(漢代以前の古書では二人は関連がない)。人首蛇身で,八卦(ハツケ)・文字・瑟(シツ)を考案し,婚姻の礼を定めた。また,網を作って漁労を,火種を与えて動物の肉を焼くことを人類に教えたと伝える。太皥(タイコウ)。太昊(タイコウ)。大皓(タイコウ)。庖犠(ホウギ)・炮犠(ホウギ)。

伏犠

ふくぎ 【伏羲・伏犠】
⇒ふっき(伏羲)

伏竜

ふくりょう [0][2] 【伏竜】
〔「りょう」は漢音。「ふくりゅう」とも〕
水中深く隠れていて,昇天の機をうかがっている竜。転じて,世間に知られていない俊傑・大人物。
→臥竜(ガリヨウ)

伏竜鳳雛

ふくりょうほうすう [0] 【伏竜鳳雛】
〔「蜀書(諸葛亮伝注)」より。三国時代,司馬徽が蜀の諸葛孔明(シヨカツコウメイ)を伏竜にたとえ,龐士元(ホウシゲン)を鳳凰の雛(ヒナ)にたとえたことから〕
まだ世に知られていない大人物と有能な若者のたとえ。臥竜(ガリヨウ)鳳雛。

伏竹

ふせだけ [2] 【伏竹】
弓の一種。外側に竹を張り合わせた木弓。平安末に流行。外竹(トダケ)の弓。蒲鉾(カマボコ)弓。

伏線

ふくせん [0] 【伏線】
(1)小説・戯曲などで,のちの展開に必要な事柄をそれとなく呈示しておくこと。また,その事柄。「―を張る」
(2)のちの物事の準備として,前もってひそかに設けておくこと。また,その事柄。「―を敷く」

伏線となる

ふくせん【伏線となる】
foreshadow the subsequent development <of a plot> .〜を張る drop a hint as to what is to follow.

伏縄目

ふしなわめ [3] 【伏縄目】
「伏縄目縅(オドシ)」に同じ。「小次郎はおもだかを一しほすつたる直垂に―の鎧きて/平家 9」

伏縄目縅

ふしなわめおどし [6] 【伏縄目縅】
鎧(ヨロイ)の縅の一。白・浅葱(アサギ)・紺で斜めの緂(ダン)に染めた革緒で縅したもの。縄を並べたように見えるのでいう。
伏縄目縅[図]

伏羲

ふっき フクキ 【伏羲・伏犠】
〔「ふくぎ」「ふっぎ」とも〕
中国,古伝説上の帝王。三皇の一。女媧(ジヨカ)の兄,また夫(漢代以前の古書では二人は関連がない)。人首蛇身で,八卦(ハツケ)・文字・瑟(シツ)を考案し,婚姻の礼を定めた。また,網を作って漁労を,火種を与えて動物の肉を焼くことを人類に教えたと伝える。太皥(タイコウ)。太昊(タイコウ)。大皓(タイコウ)。庖犠(ホウギ)・炮犠(ホウギ)。

伏羲

ふくぎ 【伏羲・伏犠】
⇒ふっき(伏羲)

伏臥

ふくが [2] 【伏臥】 (名)スル
うつぶせに寝ること。
⇔仰臥(ギヨウガ)

伏蔵

ふくぞう [0] 【伏蔵】 (名)スル
(1)ふし隠れること。内にひそみ隠れること。「毫も―する所なく/八十日間世界一周(忠之助)」
(2)〔仏〕 地中に埋めてある宝の蔵。「このところ―ありとつぐ/十善法語」

伏見

ふしみ 【伏見】
京都市南端の区。平安時代以後,貴族の別荘地として好まれた。秀吉の伏見城築城後は城下町として繁栄。江戸時代は淀川水運の要地。灘と並ぶ清酒の産地。((歌枕))「今よりは―の里の名をもたのまじ/後拾遺(雑五)」

伏見人形

ふしみにんぎょう [4] 【伏見人形】
伏見で作られる土製の人形。桃山期より作られ,形・色とも素朴な味わいがある。伏見雛(ビナ)。

伏見城

ふしみじょう 【伏見城】
京都市伏見区にある城。1592年豊臣秀吉が指月(シゲツ)山に着工。96年,地震により崩壊。翌年,木幡山(現在の明治天皇陵)に築城して居城とする。秀吉の死後,徳川家康が預り政務をとるが,1600年,関ヶ原役に,家康の留守中西軍の攻撃をうけ落城。のち再び徳川氏の支配下に置かれ,1620年廃城。建物は二条城・大徳寺などに移され,多く現存。現在復興天守がある。桃山城。

伏見天皇

ふしみてんのう 【伏見天皇】
(1265-1317) 第九二代天皇(在位 1287-1298)。名は煕仁(ヒロヒト)。持明院統の後深草天皇の第二皇子。大覚寺統の後宇多天皇の譲位を受け,両統交互に皇位につく例をつくった。

伏見奉行

ふしみぶぎょう [4] 【伏見奉行】
江戸幕府の職名。1600年京都伏見に設置。老中の下に属し,伏見の町政,木津川の船舶の取り締まりのほか,京都町奉行とともに近江・丹波両国の行政・訴訟をもつかさどった。

伏見宮

ふしみのみや 【伏見宮】
南北朝時代以来の旧宮家。四親王家の一。北朝第三代崇光天皇の第一皇子栄仁(ヨシヒト)親王を初祖とする。四親王中最も歴史が古い。明治以後一一の宮家を分家した。1947年(昭和22)皇籍離脱。

伏見桃山陵

ふしみももやまりょう 【伏見桃山陵】
明治天皇の陵。京都市伏見区桃山町にある。上円下方墳。

伏見版

ふしみばん [0] 【伏見版】
徳川家康が足利学校の分校である京都伏見の円光寺の僧三要らに命じて1599年から1606年までの間に木活字で印刷させた書物。「孔子家語」「貞観政要」「周易」「吾妻鑑」などがある。円光寺版。

伏見稲荷大社

ふしみいなりたいしゃ 【伏見稲荷大社】
⇒稲荷神社(イナリジンジヤ)

伏見船

ふしみぶね [4] 【伏見船】
江戸時代,伏見を本拠として淀川を上下し貨客輸送にあたった船。1698年一五石積み二〇〇艘が許可され,伏見奉行の管理下におかれて営業した。

伏見街道

ふしみかいどう 【伏見街道】
京と伏見を結ぶ道。街道筋には東福寺・伏見稲荷の門前町が発達。

伏見雛

ふしみびな [4] 【伏見雛】
「伏見人形(フシミニンギヨウ)」に同じ。

伏角

ふっかく フク― [0] 【伏角】
(1)地球上の任意の点の磁場が,水平面となす角。
(2)「俯角(フカク)」に同じ。

伏角

ふくかく [0] 【伏角】
⇒ふっかく(伏角)

伏輪

ふくりん [0] 【覆輪・伏輪】
(1)刀剣・甲冑(カツチユウ)・馬具・笛・陶磁器などの縁を包む金属や革。他の物との接触による傷みを防止するためのもの。装飾ともなるため,金銅・銀銅・砂張(サハリ)などが多く用いられた。
(2)女性の着物の八つ口・袖口などを他の布で細く縁どったもの。

伏鉢

ふくばち [2] 【伏鉢・覆鉢】
仏堂・仏塔の屋根の露盤の上や擬宝珠の下にある鉢を伏せた形をした部分。
→相輪

伏魔殿

ふくまでん【伏魔殿】
a pandemonium.→英和

伏魔殿

ふくまでん [3] 【伏魔殿】
(1)魔物が隠れている殿堂
(2)陰謀や悪事が常に行われている所。悪の根城。

伐る

き・る [1] 【切る・斬る・伐る・截る】
■一■ (動ラ五[四])
(1)刃物などを使って一続きのものを分離させる。断ち分ける。《切・伐・截》「大根を包丁で―・る」「爪を―・る」「型紙どおりに布地を―・る」「志賀の山いたくな―・りそ/万葉 3862」
〔「伐」は木をきりたおす時,「截」は布・紙などをきる時に用いる〕
(2)刃物などで自分の体の一部を傷つける。意図的な場合と,不注意による場合とがある。「腹を―・って死ぬ」「ナイフで手を―・る」「すすきの葉で指を―・る」
(3)刃物で傷つけ殺す。斬り殺す。《切・斬》「罪人を―・る」「敵兵を―・る」
(4)塞がっているものや閉じているものをあける。《切》「封を―・る」「口を―・る」
(5)空間的に連続しているもの,流れているものを分断する。《切》「船が波を―・って進む」「肩で風を―・って歩く」「道を―・る」
(6)話や文章を続けないで区切りをつける。《切》「この文は長すぎるから,ここで一旦―・った方がいい」
(7)電流を止める。《切》
⇔いれる
「電源を―・る」「電灯のスイッチを―・る」
(8)関係やつながりをなくす。《切》
⇔むすぶ
「あの人とは縁を―・りたい」
(9)時間的に継続しているものを中断させる。打ち切る。《切》「電話を―・る」「彼はそこで言葉を―・った」
(10)本体やグループから外す。取り除く。《切・斬》「六〇点以下の者は―・る」「反対派を―・る」
(11)手術をして取り去る。「胃を―・る」
(12)ぬれた物から振ったりして水分を取り去る。《切》「洗濯物の水気を―・る」「揚げ物の油を―・る」
(13)ものごとを作り出す。出現させる。《切》
 (ア)一部分を掘りとって作る。「溝を―・る」「ねじを―・る」「炉が―・ってある」
 (イ)手を動かして形を作る。「十字を―・る」
 (ウ)断定的な言葉を発する。「たんかを―・る」「しらを―・る」
 (エ)目に立つような所作をする。「見得を―・る」「とんぼを―・る」
(14)日時・数量などに限定をつける。《切》「日を―・って金を貸す」「人数を―・って参加を受け付ける」
(15)ものごとに決着をつける。「未だ勝負も―・らぬに/今昔 28」
(16)数値が,ある目安・限界よりも小さくなる。割る。《切》「一〇〇メートル競走で一〇秒を―・る」「上昇率が一〇パーセントを―・る」
(17)ある動作・行動を起こす。始める。《切》「スタートを―・る」「伝票を―・る」
(18)乗り物の進行方向を変える操作をする。また,それによって進行方向を変える。《切》「右にハンドルを―・る」「カーブを―・る」
(19)(比喩的に)欠点をあばいて攻撃する。糾弾する。《切・斬》「世相を―・る」「官界の腐敗を―・る」
(20)テニスや卓球で,ボールが強く回転するように打つ。カットする。《切》
(21)囲碁で,相手の石のつながりを断つ。《切》
(22)トランプやカルタなどで,札の数がそろったりしないようにまぜあわせる。《切》「札をよく―・ってから配る」
(23)トランプで,切り札を使って勝負をつける。《切》「切り札を―・る」
(24)(動詞の連用形について)《切》
 (ア)量的な限界点までその運動をする。…しおえる。「厚い本を読み―・る」「あり金を使い―・る」「ドーバー海峡を泳ぎ―・る」
 (イ)運動が完全にその終局点に到達する。すっかり…する。「ほとほと困り―・る」「疲れ―・った表情」
(25)(近世,竿金(サオガネ)などを必要なだけ切って使ったことから)
 (ア)両替をする。「和尚が小判が―・つてもらひたいとおつしやる/歌舞伎・男伊達初買曾我」
 (イ)気前よく金を払う。「鉢植の梅に一朱を―・つて買ひ/柳多留 101」
〔「きれる」に対する自動詞〕
[可能] きれる
■二■ (動ラ下二)
⇒きれる
[慣用] 口火を―・札片(サツビラ)を―・自腹を―・堰(セキ)を―・手を―・火蓋(ヒブタ)を―・見得(ミエ)を―・身銭(ミゼニ)を―

伐る

こ・る 【樵る・伐る】 (動ラ四)
山に入って木を切り出す。「木ヲ―・ル/日葡」

伐倒

ばっとう [0] 【伐倒】 (名)スル
立ち木をきり倒すこと。伐採。伐木。

伐出

ばっしゅつ [0] 【伐出】
森林の樹木を伐採し,枝を払って林道まで集める作業。

伐折羅

ばさら [0] 【伐折羅・跋折羅・縛日羅】
〔仏〕
〔梵 vajra 金剛(コンゴウ)と訳す〕
(1)金剛また金剛石のこと。
(2)金剛杵(コンゴウシヨ)のこと。
(3)「伐折羅大将」の略。

伐折羅大将

ばさらだいしょう 【伐折羅大将】
〔仏〕 薬師如来の十二神将の一。勢至菩薩を本地とする。丑(ウシ)の時の守護神とされる。ばざらだいしょう。

伐採

ばっさい [0] 【伐採】 (名)スル
山などから木をきり出すこと。「樹木を―する」

伐採する

ばっさい【伐採する】
cut down;fell.→英和

伐日

ばつにち [0] 【伐日】
陰陽道(オンヨウドウ)で,下のものが上のものをおかすという凶日。

伐期

ばっき [1] 【伐期】
林木の,伐採・収穫に至るまでの期間。

伐期齢

ばっきれい [3] 【伐期齢】
伐期のときの林齢。

伐木

ばつぼく [0] 【伐木】
立ち木をきり倒すこと。また,その木。

休す

きゅう・す キウ― 【休す】 (動サ変)
⇒きゅうする(休)

休する

きゅう・する キウ― [3] 【休する】 (動サ変)[文]サ変 きう・す
(1)ある事が,そこで終わる。やむ。「万事―・す」
(2)やすむ。休息する。「木陰(コカゲ)に―・する」

休まる

やすま・る [3] 【休まる・安まる】 (動ラ五[四])
心や体が落ち着いて楽になる。苦痛がおさまる。「気が―・る」「体が―・る」「日ごろよりは少し―・りたり/蜻蛉(上)」

休まる

やすまる【休まる】
feel rested[at ease];be relieved.心の〜ときがない have no peace of mind.

休み

やすみ【休み】
(1)[休息] <have[take]> a rest;→英和
a recess (休み時間);→英和
a break (中断);→英和
an intermission (中休み).→英和
(2)[休日]a holiday;→英和
a vacation (長期の);→英和
an off day[a day off](非番の日); <have> no school[class](学校が).
(3)[欠席] <be> absent.→英和

休み

やすみ [3] 【休み】
(1)やすむこと。休息。「―なく働く」
(2)仕事・勉強などをしない日・期間。「学校が―になる」「夏―」
(3)会社・学校などに出勤・出席しないこと。「風邪で―をとる」
(4)寝ること。就寝。「夜の―を知らせる鐘が鳴り渡つて/破戒(藤村)」
(5)「眠(ミン)」に同じ。
(6)斎宮の忌み詞(コトバ)で,病気のこと。

休み休み

やすみやすみ [4] 【休み休み】 (副)
(1)途中で何度も休みながら。何度も休憩をして。「―山を登る」
(2)よく熟慮して。考え考え。非難の意をこめて用いる。「冗談も―言え」「馬鹿も―言え」

休み年

やすみどし [3] 【休み年】
果樹が少ししか実を結ばない年。あい年。

休み所

やすみどころ [4] 【休み所】
休息のための場所。休憩所。

休み日

やすみび [3] 【休み日】
休みの日。休日。

休み茶屋

やすみぢゃや [3][4] 【休み茶屋】
休憩所とした茶屋。

休む

やす・む [2] 【休む】
■一■ (動マ五[四])
〔「安し」と同源〕
(1)仕事や動作を中止して,体や心を楽にする。休憩する。休息する。「二時間働いたら一〇分―・むようにする」「―・まずに働いた」「急な山道を―・みながら登る」
(2)本来行くべき学校や勤めに行かない。「病気で学校を―・む」「会社を―・む」
(3)継続的・定期的に行なってきたことを一時とりやめる。「日記をつけるのを二週間ほど―・んだ」
(4)眠るために床につく。「毎晩九時には―・みます」
(5)病勢が衰える。なおる。「心ちの―・まず,まさる心ちのすれば/讃岐典侍日記」
[可能] やすめる
■二■ (動マ下二)
⇒やすめる

休む

やすむ【休む】
(1)[休息]rest;→英和
have[take]a rest.(2)[中止]suspend;→英和
rest <from work> .
(3)[欠席]be absent <from> .
(4)[休暇]take a holiday.→英和
⇒休み.
(5)[就寝]go to bed;sleep.→英和
‖休め <号令> (Stand) at ease!

休め

やすめ [2] 【休め】
〔動詞「休む」の命令形から〕
■一■ (感)
気をつけの姿勢をやめて楽な姿勢をとらせる号令。「きをつけ。―」
■二■ (名)
休むように号令をかけること。また,その時の姿勢。「―の姿勢をとる」

休める

やす・める [3] 【休める】 (動マ下一)[文]マ下二 やす・む
(1)活動を停止させる。「仕事の手を―・める」「羽を―・める」「筆を―・める」
(2)心身の疲れをとるようにする。「体を―・める」「心を―・める」
(3)静める。緩める。「恋しき心地しばし―・めて/土左」

休める

やすめる【休める】
rest (休息);→英和
take[have,give]a rest;set <one's mind> at ease[rest](心を).

休め字

やすめじ 【休め字】
⇒休め言葉(コトバ)

休め所

やすめどころ [4] 【休め所】
(1)休息するところ。「細脛の―や夏の山(珍碩)/猿蓑」
(2)短歌の第三句。「あだ人の,といふ五文字(イツモジ)を―に打ちおきて/源氏(玉鬘)」

休め言葉

やすめことば 【休め言葉】
平安時代末より中世にかけて使われた語で,「名にし負ふ」「人しなければ」の「し」のように,実質的意味はもたず,文中で語調を整える働きをする言葉。休め字。

休らい

やすらい ヤスラヒ [0] 【休らい】
〔「休らう」の連用形から〕
(1)休むこと。休息。「しばしの心の―」
(2)ためらい。躊躇(チユウチヨ)。「―にだになくなりにたれば,いとかたしや/蜻蛉(下)」

休らう

やすら・う ヤスラフ [3] 【休らう】
■一■ (動ワ五[ハ四])
(1)休む。休息する。「木かげに―・う」
(2)ぐずぐずする。躊躇(チユウチヨ)する。「―・はで寝なましものを小夜ふけて/後拾遺(恋二)」
(3)足をとどめる。仮に滞在する。「ここに―・はむの御心も深ければうち休み給ひて/源氏(椎本)」
■二■ (動ハ下二)
ゆるめる。休める。「貞任くつばみを―・へ/著聞 9」

休会

きゅうかい【休会】
adjournment;→英和
recess.→英和
〜する adjourn;→英和
(take a) recess.→英和
〜明けの post-recess.→英和

休会

きゅうかい キウクワイ [0] 【休会】 (名)スル
(1)会の開催をやすむこと。
(2)議会が議決によって会期中に活動を一時休止すること。
(3)取引所で立会(タチアイ)を休むこと。

休作

きゅうさく キウ― [0] 【休作】 (名)スル
耕作を休むこと。

休刊

きゅうかん キウ― [0] 【休刊】 (名)スル
定期刊行物がある期間刊行を休むこと。

休刊する

きゅうかん【休刊する】
suspend publication; <There will> be no issue <tomorrow> .

休園

きゅうえん キウヱン [0] 【休園】 (名)スル
幼稚園・動物園・遊園地などが,その日の業務を休むこと。

休場

きゅうじょう キウヂヤウ [0] 【休場】 (名)スル
(1)興行などを休むこと。
(2)競技や興行などに出場する予定の人が休んで出場しないこと。「力士が―する」

休場する

きゅうじょう【休場する】
be closed (劇場が);absent oneself from the stage (俳優)[the ring (力士)].→英和

休学

きゅうがく【休学】
temporary absence from school.〜する have <a term's> leave of absence from school.

休学

きゅうがく キウ― [0] 【休学】 (名)スル
学生・生徒が,病気などの理由で許可を得て長期間学校を休むこと。通常,翌年の進級を見合わせることをさす。

休店

きゅうてん キウ― [0] 【休店】 (名)スル
店が営業を休むこと。

休廷

きゅうてい キウ― [0] 【休廷】 (名)スル
法廷を閉じて裁判を一時休むこと。「―を宣する」

休廷する

きゅうてい【休廷する】
hold no court.

休徴

きゅうちょう キウ― [0] 【休徴】
〔「休」はめでたい意〕
よいしるし。めでたいしるし。吉兆。

休心

きゅうしん キウ― [0] 【休心・休神】 (名)スル
心を休めること。安心すること。「御―下さい」
〔多く手紙で用いる語〕

休息

きゅうそく キウ― [0] 【休息】 (名)スル
仕事や運動などをやめて休むこと。ゆったりした気分でくつろぐこと。「しばらく―する」「―日」

休息

きゅうそく【休息】
a rest.→英和
〜する take a rest;repose.→英和
‖休息時間 a recess.

休意

きゅうい キウ― [1] 【休意】 (名)スル
心を安らかにすること。安心。「無事なり。請ふ―せよ/花柳春話(純一郎)」

休憩

きゅうけい キウ― [0] 【休憩】 (名)スル
行なっていることを一時やめて,休むこと。休息。「―所」「五分間―する」

休憩

きゅうけい【休憩】
a rest;→英和
a recess;→英和
an interval[ <米> intermission](幕間).→英和
〜する take a rest;→英和
take a <ten minutes'> recess.‖休憩時間 a recess;an interval[intermission].休憩室 a lounge (ホテルの);a lobby (劇場の);a rest room (手洗いなどを備えた).

休戚

きゅうせき キウ― [0] 【休戚】
〔「休」は喜び,「戚」は悲しみの意〕
喜びと悲しみ。幸福と不幸。

休戦

きゅうせん【休戦】
<conclude> an armistice <with> ;→英和
<make> a truce <with> (一時の).→英和
‖休戦記念日 Armistice Day.休戦協定 a cease-fire agreement.

休戦

きゅうせん キウ― [0] 【休戦】 (名)スル
交戦国双方の合意により,戦闘行為を一時中止すること。「―協定」
→停戦

休日

きゅうじつ【休日】
a holiday;→英和
a day off.

休日

きゅうじつ キウ― [0] 【休日】
(1)休みの日。業務・営業・授業などを休む日。
(2)特に,国民の祝日。

休明

きゅうめい キウ― 【休明】
〔「休」は大きい意〕
君徳大きく英明なこと。「陛下―の徳に依り/太平記 12」

休暇

きゅうか キウ― [0] 【休暇】
会社などのやすみ。普通,日曜日や休日以外のものをいう。「―を取る」「夏季―」

休暇

きゅうか【休暇】
a vacation;→英和
a holiday.→英和
〜をとる take a <week's> holiday[vacation].〜になる break up (for the summer) (学校が).‖休暇年度 a sabbatical leave[year].夏期(冬期)休暇 the summer (winter) vacation[holidays].有給休暇 a paid holiday.

休校

きゅうこう キウカウ [0] 【休校】 (名)スル
学校が授業を行わず休みとすること。「台風で―になる」

休校する

きゅうこう【休校する】
close <school> ;→英和
<School will> be closed.

休業

きゅうぎょう キウゲフ [0] 【休業】 (名)スル
仕事・営業・授業などを休むこと。「臨時に―する」

休業する

きゅうぎょう【休業する】
suspend business;be closed (店が);take a holiday (人が).→英和
本日休業 <掲示> Closed Today.

休業手当

きゅうぎょうてあて キウゲフ― [5] 【休業手当】
使用者の責めに帰せられる事由による休業の場合に,使用者が労働者に支払わなければならない手当。平均賃金の一〇〇分の六〇以上。

休業補償

きゅうぎょうほしょう キウゲフ―シヤウ [5] 【休業補償】
業務上の負傷または疾病のため労働ができず賃金を受けられない労働者に対して,使用者がその療養期間中支払わなければならない補償。平均賃金の一〇〇分の六〇。
→災害補償

休止

きゅうし【休止】
pause;→英和
suspension;→英和
stoppage.→英和
〜する pause;→英和
suspend;→英和
stop.→英和
‖休止符《楽》a rest.

休止

きゅうし キウ― [0] 【休止】 (名)スル
休むこと。動きがとまること。「運動を―する」

休止核

きゅうしかく キウ― [3] 【休止核】
⇒静止核(セイシカク)

休止符

きゅうしふ キウ― [3] 【休止符】
音符の一。楽曲の途中での音の一時的な休止を示す符号。休符。
休止符[図]

休泊

きゅうはく キウ― [0] 【休泊】
休息,または宿泊すること。

休漁

きゅうりょう キウレフ [0] 【休漁】 (名)スル
漁を休むこと。

休演

きゅうえん キウ― [0] 【休演】 (名)スル
出演や興行をやすむこと。

休演する

きゅうえん【休演する】
suspend performance (劇場が);absent oneself from the stage (人が).→英和

休火山

きゅうかざん キウクワザン [3] 【休火山】
噴火した記録はあるが,現在噴火活動をしていない火山。富士山など。
→活火山
→死火山

休火山

きゅうかざん【休火山】
a dormant volcano.

休猟区

きゅうりょうく キウレフ― [3] 【休猟区】
狩猟鳥獣が減少し,その増加を図る必要のあるとき,三年以内の期間で,都道府県知事の指定により捕獲が禁止される地域。

休田

きゅうでん キウ― [0] 【休田】
耕作を休んでいる田。休耕田。

休眠

きゅうみん キウ― [0] 【休眠】 (名)スル
(1)動植物が一定の期間,生活機能を不活発にしたり,発育を停止したりすること。植物では種子・胞子・冬芽などにみられ,動物では冬眠・夏眠などがこれにあたる。
(2)物事が活動をやめている状態。

休眠会社

きゅうみんがいしゃ キウ―グワイ― [5] 【休眠会社】
登記簿上は存在しているにもかかわらず,営業活動を事実上廃止している会社。

休眠法人

きゅうみんほうじん キウ―ハフ― [5] 【休眠法人】
設立され,登記簿上存在しているが,長期にわたって事業活動がなされていない民法上の法人。正当な事由がないまま三年以上事業を行なっていない場合,主務官庁は,その設立許可を取り消すことができる。

休眠芽

きゅうみんが キウ― [3] 【休眠芽】
ある期間発育しない状態でいる芽。冬や乾期に先だってできた芽や側芽など。休芽。

休神

きゅうしん キウ― [0] 【休心・休神】 (名)スル
心を休めること。安心すること。「御―下さい」
〔多く手紙で用いる語〕

休祥

きゅうしょう キウシヤウ [0] 【休祥】
〔「休」はめでたい意〕
めでたいしるし。よい前兆。吉兆。

休符

きゅうふ キウ― [0] 【休符】
⇒休止符(キユウシフ)

休筆

きゅうひつ キウ― [0] 【休筆】 (名)スル
作家などが文筆活動を休止すること。「連載していたコラムを―する」

休耕

きゅうこう キウカウ [0] 【休耕】 (名)スル
一時,田畑の耕作をやめること。「―田」

休職

きゅうしょく キウ― [0] 【休職】 (名)スル
会社員や公務員などが,その身分を保障されたまま,一定期間勤めを休むこと。

休職になる

きゅうしょく【休職になる】
be suspended from office[duty].

休肝日

きゅうかんび キウカン― [3] 【休肝日】
〔「休館日」をもじった語〕
俗に,酒好きの人が,肝臓の働きを休ませるため,その日一日酒を飲むのをやめる日をいう。

休航

きゅうこう キウカウ [0] 【休航】 (名)スル
船や飛行機が運航を休むこと。

休航する

きゅうこう【休航する】
cancel the sailing;→英和
do not sail (船が).

休診

きゅうしん キウ― [0] 【休診】 (名)スル
病院や医院が診療を休むこと。「日曜・祭日は―します」

休診する

きゅうしん【休診する】
accept no patients.本日休診 <掲示> Office Closed (for) Today./No Consultation Today.

休講

きゅうこう キウカウ [0] 【休講】 (名)スル
教師が講義を休むこと。「風邪のため―する」

休講する

きゅうこう【休講する】
give no lecture; <米> cannot meet one's class.

休載

きゅうさい キウ― [0] 【休載】 (名)スル
新聞や雑誌などで,連載を一時休むこと。「作者病気のため―します」

休載する

きゅうさい【休載する】
do not appear (記事が).

休配

きゅうはい キウ― [0] 【休配】 (名)スル
郵便などの,定期的に行われている配達を休むこと。

休閑

きゅうかん キウ― [0] 【休閑】
耕地の地味・地力(チリヨク)を回復させるため,一定期間作物の栽培をやめること。休耕。

休閑地

きゅうかんち【休閑地】
fallow land.

休閑地

きゅうかんち キウ― [3] 【休閑地】
(1)一時耕作をやめている耕地。
(2)利用されないでいる土地。空き地。

休院

きゅういん キウヰン [0] 【休院】 (名)スル
病院・医院などがその業務を休むこと。

休電

きゅうでん キウ― [0] 【休電】 (名)スル
電気の供給を一時中止すること。

休題

きゅうだい キウ― [0] 【休題】
それまでの話題を中止すること。「閑話―」

休養

きゅうよう キウヤウ [0] 【休養】 (名)スル
(1)仕事などを休んで体力・気力を養うこと。「―をとる」「ゆっくり―する」
(2)〔史記(匈奴伝)〕
民力・兵力を養うこと。「民力―」

休養する

きゅうよう【休養する】
take a rest;→英和
recuperate (病後に).→英和

休館

きゅうかん キウクワン [0] 【休館】 (名)スル
映画館・図書館・博物館などが営業・業務を休むこと。「臨時に―する」「―日」

かい【会】
(1) a meeting (集会);→英和
<hold,give> a party (社交的な).→英和
(2) a society (団体);→英和
an association (協会).→英和

かい クワイ [1] 【会】
(1)一定の目的をもって人々が集まること。また,その集まり。集会。会合。「―を開く」
(2)目的や趣味・学問などを同じくする人々が組織する団体・組織。「野鳥の―」

え ヱ 【会】
〔呉音〕
集まること。主に仏事や祭りの集まりをいう。「御堂の―/栄花(本の雫)」

会う

お・う アフ 【会う・逢う】 (動ワ五[ハ四])
⇒あう(会・逢)

会う

あ・う アフ [1] 【会う・逢う・遭う】
〔「合う」と同源〕
■一■ (動ワ五[ハ四])
(1)ある場所で顔を合わせ,互いに相手を見てそれと認識する。対面する。《会・逢》「彼は先輩に―・うため,自宅を訪問した」「五時半にいつもの喫茶店で―・おう」
(2)偶然に出会う。出くわす。行きあう。遭遇する。《遭》「同級生と駅でばったり―・う」「いやな奴と―・ってしまった」
(3)(「…にあう」の形で)好ましくない出来事が身に及ぶ。遭遇する。《遭》「盗難に―・う」「交通事故に―・う」「ひどい目に―・う」
(4)その場に来合わせる。そこへやって来る。「宇津の山に至りて,…修行者―・ひたり/伊勢 9」
(5)相手に向かう。
 (ア)面と向かう。対する。「明らけき鏡に―・へば,過ぎにしも今行く末の事も見えけり/大鏡(後一条)」
 (イ)敵に立ち向かう。戦う。あらそう。「香具山と耳梨(ミミナシ)山と―・ひし時/万葉 14」
(6)男女が関係を結ぶ。結婚する。「この世の人は男は女に―・ふ事をす,女は男に―・ふことをす/竹取」
[可能] あえる
■二■ (動ハ下二)
(1)重ね合わせる。「鶺鴒(マナバシラ)尾行き―・へ/古事記(下)」
(2)合わせて一つにする。「みづらの中に―・へ巻かまくも/万葉 4377」

会う

あう【会う】
see;→英和
meet;→英和
(have an) interview <with> ;→英和
come across[upon];[遭遇]meet <with an accident> ;encounter;→英和
be caught <in a shower> ;undergo <a change> ;→英和
be exposed <to danger> .会わぬようにする keep out of one's way.

会す

あわ・す アハス [2] 【会(わ)す・遭(わ)す】
■一■ (動サ五[四])
〔「あわす(合)」と同源〕
「会わせる」に同じ。「人と顔を―・さないようにする」
■二■ (動サ下二)
⇒あわせる

会す

かい・す クワイ― [1] 【会す】
■一■ (動サ五)
〔サ変動詞「会する」の五段化〕
「会する」に同じ。「再び一堂に―・すことはないだろう」
[可能] かいせる
■二■ (動サ変)
⇒かいする

会す

え・す ヱ― 【会す】 (動サ変)
理解する。「我心も未だこれを―・せざりき/即興詩人(鴎外)」

会する

かい・する クワイ― [3] 【会する】 (動サ変)[文]サ変 くわい・す
(1)何人かの人が集まる。寄り合う。会合する。「一堂に―・する」
(2)物事が一点に集まる。「三本の直線が一点に―・する」
(3)集める。集合させる。「帝,紫微の宮に坐し群仙を―・して曰く/不二の高根(麗水)」

会せる

あわ・せる アハセル [3] 【会(わ)せる・逢わせる・遭(わ)せる】 (動サ下一)[文]サ下二 あは・す
〔「合わせる」と同源〕
(1)二人の人が会うようにする。《会・逢》「大臣に―・せてほしい」「離ればなれになっていた親子を―・せる」
(2)好ましくない出来事に遭遇するようにする。《遭》「ひどい目に―・せてやる」
(3)男女を結婚させる。夫婦にする。「かしづき給ふ四の君に―・せ給へり/源氏(桐壺)」

会わす

あわ・す アハス [2] 【会(わ)す・遭(わ)す】
■一■ (動サ五[四])
〔「あわす(合)」と同源〕
「会わせる」に同じ。「人と顔を―・さないようにする」
■二■ (動サ下二)
⇒あわせる

会わせる

あわ・せる アハセル [3] 【会(わ)せる・逢わせる・遭(わ)せる】 (動サ下一)[文]サ下二 あは・す
〔「合わせる」と同源〕
(1)二人の人が会うようにする。《会・逢》「大臣に―・せてほしい」「離ればなれになっていた親子を―・せる」
(2)好ましくない出来事に遭遇するようにする。《遭》「ひどい目に―・せてやる」
(3)男女を結婚させる。夫婦にする。「かしづき給ふ四の君に―・せ給へり/源氏(桐壺)」

会下

えげ ヱ― [1] 【会下】
〔「えか」とも〕
(1)禅宗などで,師の僧について修行すること。門下。
(2)「会下僧」に同じ。

会下

えか ヱ― 【会下】
⇒えげ(会下)

会下僧

えげそう ヱゲ― [2] 【会下僧】
師の下にあって修行している僧。会下の僧。会下。

会主

かいしゅ クワイ― [1][0] 【会主】
会の主催者。

会党

かいとう クワイタウ [0] 【会党】
中国で,民間における秘密結社。反政府的傾向を示す。清代・民国時代の天地会・三合会・哥老(カロウ)会・青幇(チンパン)などが有名。

会典則例

かいてんそくれい クワイテン― 【会典則例】
中国,明・清時代の基本法およびその関係法。会典は行政法を中心とした基本法,則例は清代基本法運用時の事例や補足した関係法を各官庁ごとにまとめたもの。

会則

かいそく クワイ― [0] 【会則】
会の規則。

会則

かいそく【会則】
the rules of a society.→英和

会務

かいむ クワイ― [1] 【会務】
会の事務。「―を一任される」

会厭

ええん ヱ― [1] 【会厭】
⇒喉頭蓋(コウトウガイ)

会友

かいゆう クワイイウ [0] 【会友】
(1)同じ会の中の友人。
(2)その会と深い関係にあり,会員に準ずる資格を与えられた人。

会合

かいごう【会合】
a meeting;→英和
a gathering;→英和
an assembly.→英和
〜する meet;→英和
gather;→英和
assemble.→英和
〜の約束をする make an appointment <with a person> .→英和

会合

かいごう クワイガフ [0] 【会合】 (名)スル
(1)話し合いなどのために集まること。また,その集まり。「―を開く」
(2)〔association〕
同種の分子またはイオンが水素結合などで数個結合して,一つの分子またはイオンのように行動すること。水・酢酸・アルコールなど多くの例がある。
(3)「合(ゴウ){(5)}」に同じ。

会合周期

かいごうしゅうき クワイガフシウ― [5] 【会合周期】
惑星が合(衝)から合(衝)まで動く時間。

会合犯

かいごうはん クワイガフ― [3] 【会合犯】
⇒対向犯(タイコウハン)

会合衆

えごうしゅう ヱガフ― [2] 【会合衆】
室町時代,都市の自治組織を指導した豪商たち。その合議によって市政が運営された。特に堺(大阪府堺市)が有名で,宇治・大湊にもあった。納屋衆(ナヤシユウ)。

会同

かいどう クワイ― [0] 【会同】 (名)スル
会議のために人々が集まること。会合。

会員

かいいん【会員】
a member <of a society> ;→英和
membership (総称).→英和
〜になる become a member;join <a society> .→英和
‖会員章(証,名簿) a membership badge (card,list).正(準,名誉)会員 a full (an associate,an honorary) member.会員制 a membership system.

会員

かいいん クワイヰン [0] 【会員】
会を構成しているひと。会に加入している人。「―組織」「―章」「名誉―」

会商

かいしょう クワイシヤウ [0] 【会商】 (名)スル
〔「商」は,はかる意〕
集まって相談すること。「日米―」

会堂

かいどう クワイダウ [0] 【会堂】
(1)集会のための建物。
(2)キリスト教の教会堂。

会堂

かいどう【会堂】
a church (教会堂);→英和
a chapel (礼拝堂);→英和
a hall (集会場).→英和

会報

かいほう クワイ― [0] 【会報】
(1)会に関することを会員や外部の人に報告する文書や雑誌。
(2)軍隊で,上官の命令を,下の兵に伝えるための会合。

会報

かいほう【会報】
a report;→英和
a bulletin.→英和

会場

かいじょう クワイヂヤウ [0] 【会場】
会議や催し物などが開かれる場所。「運動会の―」

会場

かいじょう【会場】
a meeting place;a hall.→英和

会子

かいし クワイ― [1] 【会子】
中国,宋代に,大都市の金融業者が発行した手形の一種。南宋では政府がこれを紙幣として発行したが,乱発したため使用されなくなった。

会寧

かいねい クワイネイ 【会寧】
朝鮮民主主義人民共和国北東部,中国との国境をなす豆満江中流の東岸に臨む都市。李朝時代,女真および清との交易の中心地。フェーリョン。

会席

かいせき【会席】
a place of meeting;a dinner (料理).→英和

会席

かいせき クワイ― [0] 【会席】
(1)寄り合いの席。多く,連歌・俳諧・茶の湯などの席。
(2)「会席料理」の略。

会席料理

かいせきりょうり クワイ―レウ― [5] 【会席料理】
もと,会席{(1)}に出された本膳(ホンゼン)を簡略にした料理。現在では,宴席に出される上等な料理の称。
→本膳

会席膳

かいせきぜん クワイ― [4] 【会席膳】
会席料理用の脚のない膳。一尺二寸(約36.4センチメートル)四方。また,それに載せて出された料理。

会席茶屋

かいせきぢゃや クワイ― [4] 【会席茶屋】
会席料理を専門に出す高級な料理店。

会座

えざ ヱ― [1] 【会座】
仏事・説教などの法会(ホウエ)に参会した者の席。また,法会のこと。

会式

えしき ヱ― [1] 【会式】
法会の儀式。特に日蓮宗で,日蓮の忌日である一〇月一三日を中心に営む法会。お会式。お命講(メイコウ)。御影供(オメイク)。[季]秋。

会得

えとく ヱ― [0][1] 【会得】 (名)スル
物事をよく理解・習得して自分のものにすること。「陶芸のこつを―する」

会得する

えとく【会得する】
understand;→英和
comprehend;→英和
learn (習得).→英和

会心

かいしん【会心】
satisfaction.→英和
〜の作 a work after one's (own) heart.〜の笑み <smile> a smile of satisfaction.→英和

会心

かいしん クワイ― [0] 【会心】 (名)スル
(1)心から満足に思うこと。心にかなうこと。「―の作」
(2)納得すること。理解すること。「自身の高尚霊妙なるを―して上々進歩する/福翁百余話(諭吉)」

会心の友

かいしんのとも クワイ― 【会心の友】
気の合った友人。気心のよくわかった友人。

会心の笑み

かいしんのえみ クワイ―ヱミ 【会心の笑み】
心から満足したとき自然に出るほほえみ。「―をもらす」

会意

かいい クワイ― [1] 【会意】
漢字の六書(リクシヨ)の一。二字以上の漢字を組み合わせ,同時にそれぞれの意味をも合わせて一字の漢字とすること。「日」と「月」を合わせて「明」とし,「車」を三つ合わせて「轟」とするなど。

会意文字

かいいもじ クワイ― [4] 【会意文字】
二字以上の漢字の字形・意味を合わせて作られた漢字。

会戦

かいせん【会戦】
a battle;→英和
an engagement.→英和

会戦

かいせん クワイ― [0] 【会戦】 (名)スル
大兵力による大きな戦闘。「奉天―」「蘭兵に―する為め出発す/浮城物語(竜渓)」

会戦分

かいせんぶん クワイ― [3] 【会戦分】
一会戦(三〜四か月の作戦期間)当たりの軍需品の補給・消費に関する単位量。

会所

かいしょ クワイ― [3][0] 【会所】
(1)出会う所。「日本実に寒熱二海流の―に当る/日本風景論(重昂)」
(2)集会する所。「碁―」
(3)中世,貴族の邸で,歌会や月見など多くの人々が集まるための客殿。
(4)近世,商業上の取引をするために人々の集まった所。幕府の統制下におかれた。取引所。

会所めく

かいしょめ・く クワイシヨ― 【会所めく】 (動カ四)
〔会所に出頭した時のように〕
礼儀正しくふるまう。他人行儀にする。「久しぶりだ,お盃又頂戴(チヨウダイ)と―・くか/浄瑠璃・忠臣蔵」

会日

かいじつ クワイ― [0] 【会日】
会合のある日。

会昌門

かいしょうもん クワイシヤウ― 【会昌門】
平安京大内裏の朝堂院二十五門の一。南面し,中央にあって応天門に相対する。
→大内裏

会期

かいき クワイ― [1] 【会期】
(1)集会・会合などの行われる時期・期間。
(2)国会または地方公共団体の議会が活動し得る期間。国会については,常会は原則として一五〇日,臨時会・特別会の会期は国会が自ら決める。地方議会は定例会・臨時会ともに議員が自ら決定する。「―延長」

会期

かいき【会期】
a session;→英和
a sitting;a term (期間).→英和
〜を延長する extend the session.〜中に during the session <of the Diet> .

会期不継続の原則

かいきふけいぞくのげんそく クワイ― 【会期不継続の原則】
会期中に審議が完了しなかった案件は,その会期が終わると消滅し,次の会期に継続しないという原則。国会もこの原則をとる。

会本

えほん ヱ― [0] 【会本】
〔仏〕 元本とは独立して流布している注釈書を,元本の本文に相当する各部分に配置して合本としたもの。

会歌

かいか クワイ― [1] 【会歌】
その会の主旨などを表すものとして作られた歌。

会沢

あいざわ アヒザハ 【会沢】
姓氏の一。

会沢正志斎

あいざわせいしさい アヒザハ― 【会沢正志斎】
(1782-1863) 幕末の儒学者。水戸藩士。名は安(ヤスシ)。藤田幽谷に学びその思想を祖述・発展させた。彰考館総裁。藤田東湖とともに藩の尊攘運動を指導。著「新論」「迪彙篇」など。

会津

あいづ アヒヅ 【会津】
福島県の会津盆地を中心とする地域名。

会津

あいづ アヒヅ 【会津】
姓氏の一。

会津

あいず アヒヅ 【会津】
⇒あいづ(会津)

会津八一

あいづやいち アヒヅ― 【会津八一】
(1881-1956) 歌人・書家・美術史家。新潟県生まれ。号は秋艸(シユウソウ)道人・渾斎。母校早大で東洋美術史を講じ,かたわら奈良の古寺・古仏を歌った。歌集「南京(ナンキヨウ)新唱」「鹿鳴集」。論文「法隆寺・法起寺・法輪寺建立年代の研究」など。

会津坂下

あいづばんげ アヒヅ― 【会津坂下】
福島県北西部,河沼郡の町。会津盆地にありかつて越後街道の宿駅。会津番下。

会津城

あいづじょう アヒヅジヤウ 【会津城】
⇒若松城(ワカマツジヨウ)

会津塗

あいづぬり アヒヅ― [0] 【会津塗】
会津で製作される漆器。日用雑器を主とし,朱漆の杯と消粉蒔絵(ケシフンマキエ)を特色とする。

会津大学

あいづだいがく アヒヅ― 【会津大学】
公立大学の一。1992年(平成4)設立。本部は会津若松市。

会津富士

あいづふじ アヒヅ― 【会津富士】
磐梯山(バンダイサン)の別名。

会津小鉄

あいづのこてつ アヒヅ― 【会津小鉄】
(1845-1885) 幕末期の侠客。本名,上坂仙之助。松平容保(カタモリ)が京都守護職にあったとき,会津部屋に奉公し,人夫徴集などにあたった。維新後,子分数千人を擁して京阪に威をふるった。

会津屋八右衛門

あいづやはちえもん アヒヅヤハチヱモン 【会津屋八右衛門】
(?-1836) 江戸後期の石見(イワミ)浜田藩出入りの廻船業者。朝鮮の鬱陵島(ウツリヨウトウ)(=竹島)で魚介類や草木の採取を行い,また密貿易もしていたとされる。幕府に知れて死罪となった。

会津嶺

あいづね アヒヅ― 【会津嶺】
磐梯山(バンダイサン)の別名。

会津戦争

あいづせんそう アヒヅ―サウ 【会津戦争】
1868年(慶応4)5月,奥羽越列藩同盟の中心となった会津藩が,政府軍に抵抗した戦い。同年(明治1)9月開城。白虎隊はこの約一か月前に自刃した。
→戊辰(ボシン)戦争

会津暦

あいづごよみ アヒヅ― [4] 【会津暦】
江戸時代の民間暦の一。会津若松の諏訪神社の神官が作り,幕府の許可を得て江戸で出版した。

会津焼

あいづやき アヒヅ― [0] 【会津焼】
会津地方で産出する磁器。日用品が多い。本郷焼。

会津盆地

あいづぼんち アヒヅ― 【会津盆地】
福島県西部の盆地。日橋川・大川が流れ,合流し阿賀川となって西流。稲作・園芸栽培が盛ん。中心都市会津若松市。会津平。

会津磐梯山

あいづばんだいさん アヒヅ― 【会津磐梯山】
(1)磐梯山のこと。
(2)会津地方の民謡で,盆踊り唄。新潟県巻町の油絞り職人たちが働きに来て,故郷の盆踊り唄をうたったのが源流。

会津若松

あいづわかまつ アヒヅ― 【会津若松】
福島県西部の市。会津盆地の中心地。近世,松平氏の城下町。白虎隊ゆかりの飯盛(イイモリ)山や若松城で知られる。漆器を特産。

会津蝋燭

あいづろうそく アヒヅラフ― [4] 【会津蝋燭】
会津地方で産出する上質の蝋燭。純白で絵模様がかかれている。絵蝋燭。

会津身知らず

あいづみしらず アヒヅ― [5] 【会津身知らず】
カキの一品種。会津地方で栽植される。渋柿。枝が折れるほど実をたくさんつけるのでこの名がある。

会津農書

あいづのうしょ アヒヅ― 【会津農書】
会津の地方(ジカタ)農書。三巻。佐瀬与次右衛門著。1684年成立。

会津高田

あいづたかだ アヒヅ― 【会津高田】
福島県南西部,大沼郡の町。旧宿場町。伊佐須美神社のお田植祭は有名。

会派

かいは クワイ― [1] 【会派】
主義・主張を同じくするものによって作られた派閥や団体。「院内―」「小―」

会流

かいりゅう クワイリウ [0] 【会流】 (名)スル
川が合流すること。

会田

あいだ アヒダ 【会田】
姓氏の一。

会田安明

あいだやすあき アヒダ― 【会田安明】
(1747-1817) 和算家。山形の人。最上(サイジヨウ)流の祖。等号・対数表などに業績をあげる。

会盟

かいめい クワイ― [0] 【会盟】 (名)スル
諸侯が集まって盟約を結ぶこと。また,その儀式。春秋戦国時代,周王または覇者が主催した。

会社

かいしゃ クワイ― [0] 【会社】
(1)営利を目的とする社団法人で,商法による株式会社・合名会社・合資会社と有限会社法による有限会社の総称。また,商法・有限会社法以外の法律により設立される,銀行・相互会社・信託会社などと特殊会社とを含めても用いられる。
(2)同じ志をもって物事を行う集団。結社。仲間。
〔明治初期に用いられた語。(1)の原義〕
「本朝にて学術文芸の―を結びしは今日を始めとす/明六雑誌 1」

会社

かいしゃ【会社】
a company <Co.> ;→英和
<米> a corporation;→英和
a firm;→英和
a concern (商社).→英和
〜に行く go to work.〜に勤めている work for a company.‖会社員 an office worker.会社更生法 the Company Resuscitation[Rehabilitation]Law.

会社ごろ

かいしゃごろ クワイ― [4] 【会社ごろ】
〔「ごろ」は「ごろつき」の略〕
(1)会社や重役などの弱みにつけこんで,会社から金品をゆすり取ることを常習とする者。
(2)総会屋のこと。

会社代表

かいしゃだいひょう クワイ―ヘウ [4] 【会社代表】
会社の対外的業務執行について会社を代表する者。合名・合資会社の業務執行社員,有限会社の取締役,株式会社の代表取締役をいう。

会社令

かいしゃれい クワイ― 【会社令】
朝鮮において日韓併合直後の1910年に公布された法令。会社を設立し,または朝鮮外の会社が朝鮮で支店・本店を設置する場合,総督の許可を義務づけた。これにより日本は朝鮮民族資本の成長を圧迫した。20年4月廃止。

会社員

かいしゃいん クワイ―ヰン [3] 【会社員】
会社に雇われて業務に従事する者。

会社更生法

かいしゃこうせいほう クワイ―カウセイハフ 【会社更生法】
経営が行き詰まったが再建の見込みのある株式会社について,債権者・株主その他利害関係人の利害を調整しながら,その事業の維持更生を図ることを目的として定められた法律。1952年(昭和27)制定。

会社法

かいしゃほう クワイ―ハフ [0][3] 【会社法】
会社に関する法規の総称。商法第二編と有限会社法その他の規定をさす。

会社犯罪

かいしゃはんざい クワイ― [4] 【会社犯罪】
株式会社の制度や機構を利用して行われる違法な行為。背任罪・横領罪・詐欺罪などが多い。刑法のほか,商法に特別の罰則がある。

会社組合

かいしゃくみあい クワイ―アヒ [4][5] 【会社組合】
⇒御用組合(ゴヨウクミアイ)

会社訪問

かいしゃほうもん クワイ―ハウ― [4] 【会社訪問】
採用試験に先立ち,就職を希望する学生が,その会社を訪れること。

会稽

かいけい クワイ― 【会稽】
(1)「会稽山(カイケイザン)」の略。
(2)「会稽の恥(ハジ)」の略。「今あなづられし―をきよめんと思ふ我(ガ)はないか/浄瑠璃・用明天皇」
(3)〔会稽の恥をそそぐ意〕
復讐(フクシユウ)。しかえし。「―の心を遂げむと欲ふ/将門記」

会稽山

かいけいざん クワイ― 【会稽山】
中国,浙江(セツコウ)省紹興(シヨウコウ)の南東にある山。海抜860メートル。春秋時代,越王勾践(コウセン)が呉王夫差に敗れた所。

会符

えふ ヱ― [1] 【絵符・会符】
(1)江戸時代,街道運送の優先的取り扱いのため,公家・武家などの荷物につけた札。
(2)荷札。

会者定離

えしゃじょうり ヱシヤヂヤウリ [1][1] 【会者定離】
〔仏〕 会うものは必ず別れる運命にあるということ。世の中の無常なことをいう語。
〔遺教経「世皆無�常,会必有�離」などから出た語〕

会葬

かいそう クワイサウ [0] 【会葬】 (名)スル
葬儀に参列すること。「―御礼」

会葬

かいそう【会葬】
attendance at a funeral.→英和
〜する attend[go to]a funeral.‖会葬者 a mourner.

会衆

かいしゅう クワイ― [0] 【会衆】
会に集まった人々。

会衆

えしゅ ヱ― [1] 【会衆】
〔仏〕 説法や法会(ホウエ)に集まった人々。

会衆

かいしゅう【会衆】
an audience;→英和
a gathering;→英和
a congregation (教会).

会衆派教会

かいしゅうはきょうかい クワイ―ケウクワイ 【会衆派教会】
プロテスタント教会の教派の一。一六世紀後半イギリス国教会から個々の教会の独立と自治とを標榜して独立した。教会の権威を会衆の信仰に置く。組合教会。

会見

かいけん【会見】
an interview.→英和
〜する meet;→英和
have an interview <with> .〜を申し込む ask for an interview <with> .

会見

かいけん クワイ― [0] 【会見】 (名)スル
特定の場所で公式に人と会うこと。「記者―」「両国の代表が―する」

会規

かいき クワイ― [1] 【会規】
会の規則。会則。

会計

かいけい【会計】
[出納]account;→英和
finance;→英和
[勘定]the account;a bill (勘定書).→英和
〜をする keep accounts (出納記帳);pay the bill (支払).‖会計課 an accounting section.会計係[士]an accountant.会計学 accounting.会計検査(官) auditing (an auditor).会計検査院 the Board of Audit.会計年度 a fiscal year.会計簿 an account book.会計報告 a financial report.公認会計士 <米> a certified public accountant <C.P.A.> ; <英> a chartered accountant <C.A.> .

会計

かいけい クワイ― [0] 【会計】
(1)代金の支払い。勘定。「お―をお願いします」
(2)個人や企業などの経済活動状況を,一定の計算方法で記録し,情報化すること。また,その方法・事務や係の者。
(3)経済状態。ふところ具合。「―は近頃豊かかね/吾輩は猫である(漱石)」

会計士

かいけいし クワイ― [3] 【会計士】
⇒公認会計士(コウニンカイケイシ)

会計士補

かいけいしほ クワイ― [5] 【会計士補】
⇒公認会計士補(コウニンカイケイシホ)

会計学

かいけいがく クワイ― [3] 【会計学】
企業などの会計に関する学問。簿記技術,固定資産・流動資産の評価並びに経営分析,原価計算,予算統制などを研究の対象とする。

会計年度

かいけいねんど クワイ― [5] 【会計年度】
(1)国および地方公共団体が財政運営の便宜上,単位とする期間。財政法で規定され,日本では毎年4月1日から翌年3月31日まで。財政年度。フィスカル-イヤー。
(2)事業者が経営状態を把握するために会計の単位とする期間。通常は一年を一会計年度とする。営業年度。事業年度。

会計検査官

かいけいけんさかん クワイ―クワン [7] 【会計検査官】
会計検査院の検査官会議を構成する職員。両議院の同意を経て内閣が任命する認証官。定員三名。任期七年で,その間は特別の事情がない限り,罷免されない。

会計検査院

かいけいけんさいん クワイ―ヰン [7] 【会計検査院】
国の収入支出の決算を検査することを任務とする機関。憲法に基づいて設置され,内閣に対し独立の地位を持つ。三名の検査官で構成される検査官会議と事務総局より成る。

会計法

かいけいほう クワイ―ハウ 【会計法】
国の収入・支出・契約に関する手続きなどを定めた法律。1947年(昭和22)制定。

会計監査

かいけいかんさ クワイ― [5] 【会計監査】
会社の財産・営業状況を記録した書類(計算書類)の記載が,会社の実際の財政状態を正しく表しているか否かを,監査役もしくは第三者が監査すること。

会計監査人

かいけいかんさにん クワイ― [0] 【会計監査人】
一定の条件下にある株式会社の会計監査を行う外部の有資格者。公認会計士と監査法人。

会記

かいき クワイ― [0] 【会記】
茶会の記録。茶会の催された日時・場所,参会した客の名,使用した道具・懐石・菓子などを記す。奉書紙に書く場合が多い。茶会記。

会試

かいし クワイ― [1][0] 【会試】
中国の官吏登用試験の一。科挙で郷試に及第した挙人が,都に集められて行われる第二の試験。これに及第し,殿試に合格すれば進士となる。

会話

かいわ クワイ― [0] 【会話】 (名)スル
(1)二人または数人が,互いに話したり聞いたりして,共通の話を進めること。また,その話。「―を交わす」
(2)特に,外国語で話し合うこと。「英―」

会話

かいわ【会話】
(a) conversation;→英和
a dialogue (対話).〜する talk[speak,converse] <with a person> ;→英和
have a conversation[talk] <with> .〜の本 a conversation book.英〜がうまい be good at English conversation.会話体の conversational[colloquial].→英和

会話体

かいわたい クワイ― [0] 【会話体】
会話をそのまま文字に写したような文体。

会話分析

かいわぶんせき クワイ― [4] 【会話分析】
自然に発生した会話の記録を用い,ある単一の発話が,その発話が位置している連なりの中でどのようなもの(挨拶,質問など)として聞かれているか,その際の人々の実践を跡づけるもの。エスノメソドロジーの相互行為の分析手法の一。

会話型処理

かいわがたしょり クワイ― [6] 【会話型処理】
コンピューター-システムで,利用者とシステムとの間でデータや命令の入力とそれに対する応答を交互にやりとりして処理を進める方式。対話型処理。

会話文

かいわぶん クワイ― [3][0] 【会話文】
会話をそのまま文字化した形式の文。シナリオや小説の会話の部分など。座談会・会議の速記録なども含む。地の文と区別するため,「 」『 』 などで囲むことが多い。

会話語

かいわご クワイ― [0] 【会話語】
音声言語の一。主として会話にだけ用いられるような語や言い回し。

会誌

かいし クワイ― [1][0] 【会誌】
会の機関誌。

会読

かいどく クワイ― [0] 【会読】 (名)スル
数人が一か所に集まって同一の本を読み,研究や討論をすること。

会談

かいだん クワイ― [0] 【会談】 (名)スル
(公的に)会って話し合うこと。「両国首脳が―する」「日米―」

会談

かいだん【会談】
(a) talk;→英和
(a) conversation;→英和
(a) conference (正式の).→英和
〜する have a talk <with> .

会議

かいぎ【会議】
a meeting;→英和
a conference;→英和
a session (議会の).→英和
〜を開く hold a conference[meeting].〜する confer <with> .→英和
‖会議室 a meeting[conference]room.会議所 a meeting[an assembly]hall.会議録 the minutes.

会議

かいぎ クワイ― [1][3] 【会議】 (名)スル
(1)関係者が集まり,討論・相談や決議をすること。また,その会合。「編集―」「対策―」「―室」
(2)一定の事柄を相談し決定するための機関。「日本学術―」

会議所

かいぎしょ クワイ― [0][4] 【会議所】
(1)会議を行う場所。
(2)所定の事項について会議を行う常設の機関,あるいは団体。「商工―」

会議録

かいぎろく クワイ― [3] 【会議録】
会議の審議経過・結果などを書き記した文書。議事録。

会費

かいひ【会費】
a (membership) fee.〜を徴収する(納める) collect (pay) dues.

会費

かいひ クワイ― [0] 【会費】
会の開催や運営のために,出席者や会員が払う金。

会賀市

えかのいち ヱカ― 【餌香市・会賀市】
上代の市(イチ)の一。飛鳥時代から奈良時代にかけて栄えた。大阪府藤井寺市国府の,大和川と石川の合流点付近にあったとされる。

会通

かいつう クワイ― [0] 【会通】
物が集まることと変化すること。

会遇

かいぐう クワイ― [0] 【会遇】 (名)スル
出会うこと。めぐりあうこと。遭遇(ソウグウ)。「交際に於ても卑賤無名の人をして―せしむるよりは/民約論(徳)」

会釈

えしゃく ヱ― [1] 【会釈】 (名)スル
〔もと仏教語〕
(1)人に対する親しみ・好意・謝意などを表すための,軽く頭を下げたりするしぐさ。「先客に軽く―して座に着く」
(2)他人の気持ちを思いやること。斟酌(シンシヤク)。「遠慮―もない」「何の―もなくふん縛ったり撲ったりするので/少年(潤一郎)」
(3)〔仏〕 相矛盾したように思われる教説を突き合わせ,両立を可能とする深い理解を導き出すこと。会通(エツウ)。和会(ワエ)。
(4)会得すること。主旨を理解した上で,自分の解釈を示すこと。
(5)礼儀にかなった応対。挨拶。「盃のけうはい,当座の―,誠に大人しく見えければ/義経記 8」
(6)あれこれと事情を説明したりすること。「様々―申しければ,事の外にくつろぎ給ひたり/盛衰記 12」
(7)他人に好意をもった動作や態度。愛嬌。多くあとに「こぼす」「こぼる」などを伴う。「にこ��ほや��―こぼして/浄瑠璃・日本振袖始」

会釈

えしゃく【会釈】
a salutation[greeting];→英和
a bow.→英和
〜する salute;→英和
bow.

会長

かいちょう クワイチヤウ [0] 【会長】
(1)会の代表として会の仕事を総括する人。「後援―」
(2)会社で,社長の上の役職。社長を退いた人の名誉職的役職であることも多い。

会長

かいちょう【会長】
the president;→英和
the chairman (議長).→英和

会陰

えいん ヱ― [1][0] 【会陰】
外陰部と肛門(コウモン)との間の部分。ありのとわたり。

会陰切開

えいんせっかい ヱ― [4] 【会陰切開】
産科術式の一。分娩(ブンベン)時に,児頭の娩出を早め会陰裂傷を防ぐ目的で会陰部を切開すること。

会陰裂傷

えいんれっしょう ヱ―シヤウ [4] 【会陰裂傷】
分娩の際に生じる会陰部の裂傷。会陰の伸展性の不足や児頭が大きすぎる場合などに起きる。会陰破裂。

会陽

えよう ヱヤウ [0] 【会陽】
陰暦一月一五日,修正会(シユシヨウエ)の結願の際に,神木をまく行事。参詣者は水垢離(ミズゴリ)を取り,裸で神木を奪いあう。岡山市西大寺,香川県善通寺が有名。[季]冬。

会集

かいしゅう クワイシフ [0] 【会集】 (名)スル
人々が集まること。また,集めること。「之を―して代議人と為す/明六雑誌 12」

会頭

かいとう クワイ― [0] 【会頭】
(1)会の代表。普通,いくつかの会や団体の連合組織や連合体の長の場合にいう。会長。
(2)儒学・蘭学などの塾で,輪講・会読の責任者。

会頭

かいとう【会頭】
the president <of a society> .→英和

会食

かいしょく クワイ― [0] 【会食】 (名)スル
集まって食事をすること。「会議のあとで―する」

会食する

かいしょく【会食する】
dine together;dine <with> .→英和

会飲

かいいん クワイ― [0] 【会飲】 (名)スル
人と会って,酒を飲むこと。

会館

かいかん【会館】
a (an assembly) hall.

会館

かいかん クワイクワン [0] 【会館】
(1)集会などのために設けられた建物。「市民―」
(2)中国で,同郷人・同業者・同族などの団体が異郷の都市で,構成員の互助や親睦・祭祀などのために設けた建物。明・清代に発達した。公所。

せがれ【伜】
a son;→英和
my son (自分の).

でん [1] 【伝】
(1)古くから言い伝えられていること。また,その話。「―定家筆」
(2)人の一生を記したもの。伝記。
(3)やり方。方法。「いつもの―で行こう」
(4)律令制下の交通通信制度の一。七道沿いの郡家に伝馬を五頭ずつ配置し,地方官の赴任,囚人の輸送など,不急の往来に用いた。

でん【伝】
⇒伝記.

つて [2] 【伝】
〔動詞「つつ(伝)」の連用形から〕
(1)相手に伝えるための手段や方法。また,仲立ち。「―があればすぐにも届ける」
(2)自分の希望や目的を実現させるための,てがかり。てづる。「―を求める」「有力な―がない」
(3)人づて。「―に聞く,虎狼の国衰へて/平家 9」
(4)何かのついで。「―に見し宿の桜をこの春は/源氏(椎本)」

伝い

づたい ヅタヒ 【伝い】
名詞の下に付いて複合語をつくり,それを伝わって行くことを表す。「尾根―」「島―」「磯―」

伝いに

−づたい【−伝いに】
along <the tracks> .→英和
屋根〜に <flee> from roof to roof.

伝い歩き

つたいあるき ツタヒ― [0] 【伝い歩き】 (名)スル
壁や手すりなどを支えにして歩くこと。また,飛び飛びになっているものを踏んで歩くこと。

伝い歩く

つたいある・く ツタヒ― [5] 【伝い歩く】 (動カ五)
物に沿って歩く。また,飛び飛びになっているものを踏んで歩く。「飛び石を―・く」
[可能] つたいあるける

伝う

つた・う ツタフ [0] 【伝う】
■一■ (動ワ五[ハ四])
(1)ものに沿って移動する。「手すりを―・って歩く」「涙がほおを―・う」「川に―・うて越後国へ引しりぞく/平家 6」
(2)点々とたどって移動する。「石を―・って川を渡る」
〔「伝える」に対する自動詞〕
[可能] つたえる
■二■ (動ハ下二)
⇒つたえる

伝え

つたえ ツタヘ [0][3] 【伝え】
(1)言い伝え。伝説。「村の―」
(2)学問や技芸を授けること。伝授。「嵯峨の御―にて,女五の宮,さる,世の中の上手にものし給ひけるを/源氏(明石)」
(3)ことづて。伝言。「妹が―は早く告げこそ/万葉 2008」

伝える

つた・える ツタヘル [0] 【伝える】 (動ア下一)[文]ハ下二 つた・ふ
〔下二段動詞「伝(ツ)つ」に接尾語「ふ」の付いた語〕
(1)(情報や,人の言葉などを)他の人に知らせる。伝達する。「こちらの希望は文書で先方に―・えてある」「御両親にもよろしくお―・え下さい」「会って私の本当の気持ちを―・えたい」
(2)語り継ぐ。「湖の主と―・える」
(3)(文化や価値ある物などを)離れた場所や後世の人に受け渡す。「キリスト教を日本に―・えた人」「村の伝統工芸を後の世に―・える」「家宝を子孫に―・える」
(4)ある物理作用が離れた所に届くように仲だちをする。「銅は電気や熱を―・えやすい」
(5)伝授する。「きんぢ,この手を―・へ施すものならば/宇津保(吹上・上)」
〔「伝う」に対する他動詞〕

伝える

つたえる【伝える】
[伝達]tell;→英和
report;→英和
communicate <to> ;→英和
convey <a message> ;→英和
give one's regards <to> (よろしくと);[後世に]hand down <to> ;bequeath;→英和
leave;→英和
[伝授]teach;→英和
impart;→英和
initiate;→英和
introduce (外国から);→英和
[熱・電気などを]conduct;→英和
transmit.→英和

伝え受ける

つたえう・ける ツタヘ― [5] 【伝え受ける】 (動カ下一)[文]カ下二 つたへう・く
受け継ぐ。伝授される。「伝統の業を―・ける」

伝え聞き

つたえぎき ツタヘ― [0] 【伝え聞き】
人から聞いて知ること。うわさで知ること。「―だから本当かどうかわからない」

伝え聞く

つたえきく【伝え聞く】
hear[learn]from others;learn by hearsay.

伝え聞く

つたえき・く ツタヘ― [0][4] 【伝え聞く】 (動カ五[四])
(1)人づてに聞く。うわさに聞く。「―・くところでは」
(2)昔から言い伝えられたこととして聞く。終止形の形で文頭に置かれ,慣用句的にも用いられる。「―・く,調達が三逆をつくり,八万蔵の聖教をほろぼしたりしも/平家 11」

伝って

つたう【伝って】
<go> along <a river> ;→英和
<climb> by the help of <a rope> .

伝つ

つ・つ 【伝つ】 (動タ下二)
伝える。「神代より言ひ―・て来らく/万葉 894」

伝わる

つたわ・る ツタハル [0] 【伝わる】 (動ラ五[四])
(1)事柄・情報や,ある人の意向が他の人に知らされる。「こちらの真意が―・っていない」「熱意が相手に―・る」「…といううわさが―・って来た」
(2)(文化や物が)離れた場所からもたらされる。伝来する。渡来する。「このころ日本に仏教が―・った」「この技術はドイツから―・った」
(3)代々受け継がれて今に残る。「この寺には鎌倉時代の仏像が―・っている」「この村に―・る昔話」
(4)物理作用が何かを通って別の場所に届く。「振動が―・ってくる」「電気の―・りにくい物質」
(5)物に沿って移動する。つたう。「磯を―・って歩く」
(6)代々続く。「帝の御末もはるかに―・り/大鏡(基経)」

伝わる

つたわる【伝わる】
[祖先から]be handed down <from> ;come down <from> ;[音などが]be conveyed[transmitted];travel;→英和
[外国より]be introduced <to,into> ;be brought <to> ;[うわさが]spread;→英和
get (a)round[about];pass <from mouth to mouth> .→英和

伝世

でんせい [0] 【伝世】
後世に伝えること。代々受け継ぐこと。

伝世品

でんせいひん [0] 【伝世品】
美術品などで,古くから愛玩(アイガン)されて世に伝わってきたもの。考古学で,特に出土品に対していう。

伝世鏡

でんせいきょう [0] 【伝世鏡】
考古学で,古くから伝わった鏡。とくに魏の紀年のある神獣鏡が古墳前期の前方後円墳に副葬されていることから,分与されてから数代の首長が伝世していた鏡とされる。

伝九郎染

でんくろうぞめ デンクラウ― [0] 【伝九郎染(め)】
⇒太申染(タイシンゾ)め

伝九郎染め

でんくろうぞめ デンクラウ― [0] 【伝九郎染(め)】
⇒太申染(タイシンゾ)め

伝令

でんれい [0] 【伝令】
命令を伝えること。また,その役割をする人。「―を出す」

伝令

でんれい【伝令】
a messenger.→英和

伝令RNA

でんれいアールエヌエー [10] 【伝令 RNA 】
〔messenger RNA〕
タンパク質合成の遺伝情報を写しとって伝えるリボ核酸。DNA 上の塩基の配列順序に基づいて合成される一本鎖のヌクレオチド。メッセンジャー RNA 。mRNA 。

伝令使

でんれいし [3] 【伝令使】
軍隊で,命令を伝達する任務の兵士。

伝使

でんし [1] 【伝使】
律令制で,伝符(デンプ)を持ち,伝馬(テンマ)を利用して公用の旅をした者。

伝光録

でんこうろく デンクワウロク 【伝光録】
二巻。1300年,瑩山紹瑾述作。釈迦から達磨・慧能(エノウ)を経て道元・懐奘(エジヨウ)に至る法の相承を明らかにしたもの。「正法眼蔵」と並ぶ曹洞宗の根本宗典。

伝写

でんしゃ [0] 【伝写】 (名)スル
書物などを次々に書き写してあとに伝えること。

伝助

でんすけ [1] 【伝助】
(1)「伝助賭博(トバク)」の略。
(2)放送取材などに使う携帯用テープ-レコーダーの俗称。

伝助賭博

でんすけとばく [5] 【伝助賭博】
(1)街頭で行ういんちき賭博の総称。
(2)賭博の一。放射線を描いた円盤の中心に棒を水平に支え,これを回して止まった所を当たりとするルーレット式の賭博。でんすけ。ぶん回し。
〔語源未詳。この街頭賭博を検挙するのを得意とした刑事の名からとする説,また賭博に使う移動しやすい台の名称とする説がある〕

伝動

でんどう [0] 【伝動】 (名)スル
機械で,動力を他の部分,または他の機械に伝えること。「―ベルト」

伝単

でんたん [0] 【伝単】
宣伝ビラ。
〔第二次大戦中の用語〕

伝受

でんじゅ [1][0] 【伝受】 (名)スル
伝え受けること。伝授されること。

伝唱

でんしょう [0] 【伝唱】 (名)スル
伝えとなえること。語り伝えること。

伝国の璽

でんこくのじ 【伝国の璽】
中国で秦代以後,天子のしるしとして伝えたとされる印。「受命於天既寿永昌」と刻する。

伝声

でんせい [0] 【伝声】
伝言すること。ことづけ。

伝声管

でんせいかん [0] 【伝声管】
隔たった場所と直接通話ができるように設けた長い管。船舶・航空機・工場などで用いた。

伝声管

でんせいかん【伝声管】
a speaking[voice]tube.

伝奇

でんき [1] 【伝奇】
(1)怪奇で幻想的な物語。
(2)中国の小説の一体。一般的には唐・宋代の文語で書かれた,奇異な題材を特徴とする短編小説をさす。李公佐「南柯(ナンカ)太守伝」,陳鴻(チンコウ)「長恨歌伝」,白行簡「李娃伝(リアデン)」など。日本にも早くから伝えられ,平安時代の物語に大きな影響を与えた。伝奇小説。
(3)〔伝奇{(2)}に材を得ていることから〕
宋・元代の戯曲,元代の雑劇。

伝奇小説

でんきしょうせつ [4] 【伝奇小説】
空想的で不思議な内容の小説。
→伝奇(2)

伝奇的

でんきてき [0] 【伝奇的】 (形動)
空想的・幻想的であるさま。

伝奇的

でんき【伝奇的】
romantic.→英和

伝奏

てんそう [0] 【伝奏】 (名)スル
〔「でんそう」とも〕
(1)取り次いで奏聞すること。
(2)院政期以降の公家の職名。院政期には摂関家・寺社などの奏請を院に取り次いだ。室町幕府の成立以降,武家伝奏ができ,幕府の意向を朝廷に取り次いだ。特に江戸時代は関白に次ぐ要職で,毎年3月,勅使として江戸に下り将軍に対面した。
→院の伝奏
→寺社伝奏
→武家伝奏

伝奏屋敷

てんそうやしき [5] 【伝奏屋敷】
江戸時代,武家伝奏や江戸下向の勅使の宿所として作られた屋敷。

伝存

でんそん [0] 【伝存】 (名)スル
伝わり存すること。「平安時代の写本が―する」

伝宣

でんせん [0] 【伝宣】
勅旨を伝達すること。

伝家

でんか [1] 【伝家】
代々その家に伝わること。家伝。

伝家の宝刀

でんかのほうとう 【伝家の宝刀】
(1)代々家に伝わっている名刀。
(2)いざという時以外は使わない思い切った手段。とっておきの切り札。「いよいよ―を抜く時だ」

伝家の宝刀を抜く

でんか【伝家の宝刀を抜く】
play one's trump card.

伝導

でんどう [0] 【伝導】 (名)スル
(1)伝え導くこと。
(2)熱または電気が物体内を移動する現象。
→熱伝導
→電気伝導
(3)興奮が同一細胞内を伝わること。神経や筋肉では活動電位によって媒介される。

伝導

でんどう【伝導】
《理》conduction (熱・電気の);transmission (光・音の).〜する conduct;→英和
transmit.→英和
‖伝導体 a conductor.

伝導率

でんどうりつ [3] 【伝導率】
熱または電気の伝えやすさの度合を表す物質定数。伝導度。

伝導電子

でんどうでんし [5] 【伝導電子】
金属または半導体内で電位差によって移動し,電気伝導を起こす自由電子。

伝尸

でんし 【伝屍・伝尸】
肺結核の古称。[医心方(一三)]

伝屍

でんし 【伝屍・伝尸】
肺結核の古称。[医心方(一三)]

伝布

でんぷ [1] 【伝布】
広く伝えること。「工技を―し/新聞雑誌 33」

伝心

でんしん [0] 【伝心】
⇒以心伝心(イシンデンシン)

伝戸

でんこ [1] 【伝戸】
律令制で,伝馬の飼養に充てられた戸。駅戸と異なり,雑徭(ゾウヨウ)が免ぜられるだけなので,富裕で課戸の二人以上いる戸を充てた。

伝手

つて【伝手】
a connection;→英和
<話> a pull.→英和
〜で through (the good offices[influence]of) <Mr.Y.> .→英和
〜を求める hunt up some connections.

伝承

でんしょう [0] 【伝承】 (名)スル
(1)(古くからの言い伝え・風習などを)受けついで伝えて行くこと。また,その事柄。「民間―」
(2)伝えきくこと。「山僧君は小説にも意ある由十風より―せり/俳諧師(虚子)」

伝承

でんしょう【伝承】
⇒伝説.伝承文学 oral literature.

伝承地

でんしょうち [3] 【伝承地】
ある物事が行われた,あるいは,あったと伝えられる土地。

伝承文学

でんしょうぶんがく [5] 【伝承文学】
⇒口承文芸(コウシヨウブンゲイ)

伝持

でんじ [1] 【伝持】
〔仏〕 仏法を相伝して護持してゆくこと。

伝持の八祖

でんじのはっそ 【伝持の八祖】
真言宗で,教法の継承拡充に貢献したとされる八人の祖師。竜猛・竜智・金剛智・善無畏(ゼンムイ)・不空・一行・慧果・空海。
→付法(フホウ)の八祖

伝授

でんじゅ [1] 【伝授】 (名)スル
伝え教えること。特に,秘伝・秘法などを師から弟子に伝え授けること。また,その教授した内容。「奥義を―する」
〔中世までは,伝え受けることを「伝受」というのに対して,伝え授けることは「相伝」といった。後者を「伝授」というのは,比較的新しい語〕

伝授する

でんじゅ【伝授する(を受ける)】
give <a person> (receive) instruction <in> .秘訣を〜する initiate <a person> into the secrets <of> .

伝授事

でんじゅごと [0][5] 【伝授事】
「伝授物」に同じ。

伝授物

でんじゅもの [0][5] 【伝授物】
伝授したり,伝授されたりする物事。

伝搬

でんぱん [0] 【伝搬】 (名)スル
(1)運び伝えること。「文化の―」
(2)〔物〕 波動が伝わっていくこと。

伝播

でんぱ [1] 【伝播】 (名)スル
(1)次々に伝わって広まること。「デマが国中に―する」
(2)波動が広がっていくこと。
(3)二つの集団ないし文化が接触したとき,一方から他方へ文化要素が移ること。文化人類学の用語。

伝播

でんぱん [0] 【伝播】
「でんぱ(伝播)」の誤読。

伝播

でんぱ【伝播】
transmission <of heat> ;propagation <of sound> ;spread <of disease> .→英和
〜する spread;propagate.→英和
⇒広まる.

伝教

でんぎょう [0] 【伝教】
教えを受け継いで,人に伝えること。

伝教大師

でんぎょうだいし 【伝教大師】
最澄(サイチヨウ)の諡号(シゴウ)。

伝教灌頂

でんぎょうかんじょう [5] 【伝教灌頂】
⇒伝法灌頂(デンボウカンジヨウ)

伝書

でんしょ [0] 【伝書】
(1)書状を伝えること。
(2)秘伝などを記した書。代々伝わってきた書物。

伝書使

でんしょし [3] 【伝書使】
書類を伝達するための使い。

伝書鳩

でんしょばと【伝書鳩】
a carrier[homing]pigeon.

伝書鳩

でんしょばと [4][3] 【伝書鳩】
遠隔地から通信に利用しうるよう訓練された鳩。鳩の帰巣本能を利用したもの。主にドバトの改良種が使われ,かつては軍事用や通信用に用いたが,現在は主にレース用。

伝本

でんぽん [0] 【伝本】
現在まで伝わっている本。伝存本。

伝来

でんらい [0] 【伝来】 (名)スル
(1)外国から伝わって来ること。渡来。「一六世紀に鉄砲が―した」
(2)代々伝えられること。「先祖―の刀剣」

伝来する

でんらい【伝来する】
be introduced <into,from> ;be handed down <from> .祖先伝来の ancestral;handed down from one's ancestors.

伝来語

でんらいご [0] 【伝来語】
外来語。

伝染

でんせん [0] 【伝染】 (名)スル
(1)病原体が,ある個体から他の個体に侵入し,病気を引き起こすこと。
(2)良くない現象や傾向が別の人に移ること。「あくびが―する」

伝染

でんせん【伝染】
infection (間接);contagion (接触).→英和
〜する[病気が主語]be infectious[contagious,catching];spread;→英和
[人が主語]catch;→英和
be infected <with> .

伝染性

でんせんせい [0] 【伝染性】
伝染する性質。「―の病気」

伝染性紅斑

でんせんせいこうはん [7][0] 【伝染性紅斑】
顔面および四肢に境界明瞭な紅斑が多発する幼小児の疾患。頭痛・発熱などを伴うことがある。ウイルス性と推定されている。林檎(リンゴ)病。

伝染病

でんせんびょう【伝染病】
an infectious (間接)[a contagious (直接)]disease;an epidemic;→英和
伝染病患者 a patient suffering from[a case of]an infectious disease[epidemic].

伝染病

でんせんびょう [0] 【伝染病】
細菌・ウイルス・リケッチア・スピロヘータ・真菌・原虫などの微生物の感染によって起き,人から人へと伝染して集団的に流行する疾患の総称。公衆衛生上予防がきわめて重要で,伝染病予防法,性病・結核などの予防法,学校保健法などの法律により,諸措置が規定される。
→法定(ホウテイ)伝染病
→届出伝染病
→指定(シテイ)伝染病
→伝染病[表]

伝染病予防法

でんせんびょうよぼうほう 【伝染病予防法】
伝染性が強く生命の危険が著しい伝染病について,予防・対策を定めた法律。1897年(明治30)制定。

伝染病院

でんせんびょういん [5] 【伝染病院】
法定伝染病患者を隔離収容して治療するための病院。避病院。

伝法

でんぼう [3][1] 【伝法】
〔「でんぽう」とも〕
■一■ (名)
(1)仏教で師から弟子へと仏の教えを伝えること。
(2)〔江戸時代,浅草伝法院の奴(ヤツコ)が寺の威光を頼んで乱暴な振る舞いをしたことから〕
見世物や劇場などに無銭で押し入ること。「読売や大道売の―をして/滑稽本・浮世床 2」
■二■ (名・形動)[文]ナリ
(1)悪ずれして荒っぽい言動をする・こと(さま)。そのような人をもいう。「―な男」
(2)勇み肌であること。いなせなこと。また,そのさま。そのような人をもいう。多く女がいきがって,男のような言動をすることをいう。「―な口をきく」

伝法会

でんぼうえ [3] 【伝法会】
仏法を広めるための法会。真言宗では教学の興隆,仏法の普及の法会として,東寺などの諸寺で行う。

伝法大会

でんぼうだいえ [5] 【伝法大会】
覚鑁(カクバン)が1132年に,断絶していた高野山の伝法会を再興し,創始した真言宗の法会。その後中断したが,72年西行が復活。

伝法灌頂

でんぼうかんじょう [5] 【伝法灌頂】
密教で,人々を教え導くことのできる阿闍梨(アジヤリ)の位にのぼることを認める儀式。昔はすぐれた能力を身につけた僧にしか許されなかったが,のちには条件が緩和された。阿闍梨位灌頂。伝教灌頂。授職灌頂。

伝法焼

でんぽうやき デンポフ― [0] 【伝法焼(き)】
土鍋にネギを敷いた上にカツオ・マグロなどを刺身のように切って並べて蒸し焼きにした料理。醤油をかけて供する。でんぼやき。

伝法焼き

でんぽうやき デンポフ― [0] 【伝法焼(き)】
土鍋にネギを敷いた上にカツオ・マグロなどを刺身のように切って並べて蒸し焼きにした料理。醤油をかけて供する。でんぼやき。

伝法相承

でんぼうそうじょう [5] 【伝法相承】
仏教で,師は弟子に教法を伝授し,弟子はそれを継承して次代に伝えてゆくこと。

伝法肌

でんぼうはだ [3] 【伝法肌・伝法膚】
荒っぽい言動を好む性質。勇み肌。主に女性についていう。

伝法肌の

でんぽう【伝法肌の】
impetuous.→英和

伝法膚

でんぼうはだ [3] 【伝法肌・伝法膚】
荒っぽい言動を好む性質。勇み肌。主に女性についていう。

伝法阿闍梨位

でんぼうあじゃりい [7] 【伝法阿闍梨位】
伝法灌頂を受けて,教法を伝授する位。密教の僧の最高位。伝教阿闍梨。伝灯阿闍梨。

伝法院

でんぽういん デンポフヰン 【伝法院】
東京都台東区浅草にある浅草(センソウ)寺の本坊。正式名は伝法心院。

伝灯

でんとう [0] 【伝灯】
〔仏法が人々の心の闇を照らすのを灯火にたとえていう語〕
その宗派の伝統を師から門弟へと伝えること。

伝灯録

でんとうろく 【伝灯録】
⇒景徳伝灯録(ケイトクデントウロク)

伝疏

でんそ [1] 【伝疏】
伝と疏。経書のくわしい注釈。

伝票

でんぴょう [0] 【伝票】
金銭や物品の出入りなどを記載する一定の形式を備えた用紙。会計記録の基礎となるもの。入庫伝票・出庫伝票・売上伝票・入金伝票・出金伝票など。

伝票

でんぴょう【伝票(を切る)】
(give,issue) a slip[chit].→英和
支払(入金)伝票 a payment (receiving) slip.

伝符

でんぷ 【伝符】
律令制で,公用旅行者に下付される伝馬の利用資格証明。実態は明らかでないが,位階・身分に応じて利用しうる伝馬の頭数が異なっていた。

伝統

でんとう [0] 【伝統】
ある集団・社会において,歴史的に形成・蓄積され,世代をこえて受け継がれた精神的・文化的遺産や慣習。「民族の―」「―を守る」

伝統

でんとう【伝統】
(a) tradition;→英和
(a) convention (因襲).→英和
〜に従う(を重んじる,破る) follow (value,break) tradition.〜的(に) traditional(ly);conventional(ly).→英和

伝統主義

でんとうしゅぎ [5] 【伝統主義】
〔(フランス) traditionalisme〕
伝統的なものを尊重する立場。特に一八〜一九世紀にかけて,啓蒙主義の急進的傾向に対し,真理認識の中心をカトリック教の文献・儀式などの伝統に限定しようとする,ジョゼフ=ド=メーストルらの立場。

伝統医学

でんとういがく [5] 【伝統医学】
古代に始まり発達した治療法。現代医学に対比した呼称。東洋では,中国医学,インドのアーユル-ベーダ医学・ユナニ医学が存在する。漢方は日本で発達した中国医学の一変型。

伝統工芸

でんとうこうげい [5] 【伝統工芸】
日本の伝統的な技術を基礎に,現代生活に即した作品を創造し,新しい伝統を築くことをめざす工芸。また,その作品。天然素材を用いた手作りを本旨とする。陶芸・染織・漆芸・金工・木竹工・人形など多くの分野がある。

伝統的

でんとうてき [0] 【伝統的】 (形動)
古くから受け継がれ伝えられているさま。「―な考え方」「―な行事」「―に園芸が盛んだ」

伝統的建造物群

でんとうてきけんぞうぶつぐん [12] 【伝統的建造物群】
文化財保護法上の文化財の一。周囲の環境と一体をなして歴史的風致を形成する伝統的な建造物群で価値の高いもの。

伝統的論理学

でんとうてきろんりがく [9] 【伝統的論理学】
アリストテレスに遡源する三段論法中心の形式論理学を,現代の記号論理学に対比して呼ぶ語。古典論理学。
⇔記号論理学

伝線

でんせん [0] 【伝線】 (名)スル
ストッキングなどが縦方向に線状にほころぶこと。

伝線

でんせん【伝線】
[婦人靴下の] <米> a run[runner];→英和
<英> a ladder.→英和
〜する〔動〕 <米> have a run; <英> have a ladder.

伝習

でんしゅう [0] 【伝習】 (名)スル
(1)教えられたことを学ぶこと。「外国教師より―する処の法/新聞雑誌 47」
(2)伝統や習慣。

伝習録

でんしゅうろく デンシフ― 【伝習録】
王陽明の語録および書簡集。三巻。1518年に門人の徐愛らが編集刊行。56年に銭徳洪が増補。陽明学の大綱をうかがうことができる。

伝聞

でんぶん [0] 【伝聞】 (名)スル
(1)(直接当人からではなく)ほかの人から伝え聞くこと。また,聞いたこと。またぎき。「私の―するところでは」
(2)文法で,話し手自身の判断でなく,人から聞いたこととして述べる言い方。口語では助動詞「そうだ」,文語では「なり」を付けて言い表す。

伝聞

でんぶん【伝聞】
<know by> hearsay;→英和
<according to> a rumor.→英和
伝聞証拠 hearsay evidence.

伝聞証拠

でんぶんしょうこ [5] 【伝聞証拠】
証拠となるべき体験を直接体験者自ら公判廷で供述する代わりに,他の方法で公判廷に提出される証拠。

伝花

でんか [1] 【伝花】
生け花で師匠から口伝を受けて立てたり,生けたりできる花材または,花形。

伝衣

でんえ [1] 【伝衣】
〔「でんね」とも〕
禅宗で,師が弟子に仏法を伝えること。その伝承証明として,法衣を与えること。また,その法衣。

伝言

つてこと 【伝言】
言い伝える言葉。でんごん。また,うわさ。「玉桙(タマホコ)の道来る人の―に我に語らく/万葉 4214」

伝言

でんごん [0] 【伝言】 (名)スル
人を介して相手に用件を伝えること。また,その言葉。ことづけ。ことづて。「同僚に―してもらう」

伝言する

でんごん【伝言する(を頼まれる)】
(be asked) to send[give] <a person> a message.→英和
〜を残す leave word[a message] <for a person> .よろしくと〜する send one's regards <to> .⇒言付け.‖伝言板 a message board.

伝言板

でんごんばん [0] 【伝言板】
駅などに設けて,個人的な用件を伝えるのに用いる黒板。

伝記

でんき [0] 【伝記】
(1)個人の生涯の事跡を書いた記録。「偉人の―」
(2)記録されて伝えられているもの。記録。

伝記

しるしぶみ 【伝記・文史】
(1)記録。文書。書きつけ。
(2)書籍。特に,中国の聖賢の書。「天皇,仏の法を信(ウ)け給はずして,―をこのみたまふ/日本書紀(敏達訓)」

伝記

でんき【伝記】
a biography;→英和
a life.→英和
‖伝記作者 a biographer.伝記物語 a biographical story.

伝誦

でんしょう [0] 【伝誦】 (名)スル
語り伝えること。

伝説

でんせつ [0] 【伝説】
(1)口承文芸の分類の一。具体的な事物に結びつけて語り伝えられ,かつては人々がその内容を事実と信じているもの。次第に歴史化・合理化される傾向をもつ。言い伝え。「―上の人物」
→昔話
(2)言い伝えること。また,言い伝えられること。うわさ。「―の誤りかと存じて候へば/太平記 17」

伝説

でんせつ【伝説】
a legend;→英和
a tradition.→英和
〜によれば The legend[tradition]says that….〜的 legendary;→英和
traditional.

伝輸

でんゆ [1] 【伝輸】 (名)スル
伝え,送ること。「信書は一切―すべからざるの律(リツ)御定相成候はば/新聞雑誌 30」

伝送

でんそう [0] 【伝送】 (名)スル
(1)次々に伝えて送ること。「―管」「感覚は,その一根より―す/西国立志編(正直)」
(2)電気信号を伝えること。
(3)「宿継(シユクツ)ぎ」に同じ。

伝送路

でんそうろ [3] 【伝送路】
電気通信で,情報伝達を行う有線・無線などの伝送媒体と変調・復調の装置の総称。

伝逓

でんてい [0] 【伝逓】 (名)スル
次々に伝えて行くこと。逓伝。「沙伯(シヤープ)の志,他人に―しけり/西国立志編(正直)」

伝通院

でんづういん 【伝通院】
東京都文京区小石川にある浄土宗の寺。無量山寿経寺として了誉が1415年に創建。関東十八檀林の一。徳川家康の生母お大の墓所となってから,その諡号(シゴウ)にちなむ寺号がつけられた。

伝通院

でんずういん デンヅウヰン 【伝通院】
⇒でんづういん(伝通院)

伝道

でんどう【伝道(する)】
(be engaged in) mission[missionary]work;(preach) the gospel (説教).→英和
‖伝道師 an evangelist;a missionary;a preacher.

伝道

でんどう [0] 【伝道】 (名)スル
教えを伝え,広めること。宗教,特にキリスト教において,その教えを未知・未信の人々にのべ伝えて,信仰を促すこと。布教。宣教。「―者」「―師」

伝道の書

でんどうのしょ 【伝道の書】
旧約聖書の一書。知恵文学に属する。「空の空,空の空なるかな,すべて空なり」で始まり,現実の不条理と永遠への想いを語る。コヘレトの言葉。

伝達

でんたつ [0] 【伝達】 (名)スル
(1)命令・連絡事項などを取り次いで伝えること。「命令を―する」
(2)〔生〕 神経繊維の興奮が,シナプスを介してニューロンからニューロンへ,またはニューロンから筋細胞などへ伝わること。普通,一方向にのみ伝わる。興奮伝達。

伝達する

でんたつ【伝達する】
communicate[convey] <news to a person> .→英和

伝録

でんろく [0] 【伝録】 (名)スル
伝え記録すること。また,その記録。「―して戴き度い/山月記(敦)」

伝馬

てんま [0] 【伝馬】
(1)逓送用の馬。律令制では,各郡におき官吏の公用に供した。平安時代以降,制度は乱れたが,江戸幕府はこれを整備し,主要幹線路の宿駅ごとに一定数,常備させて公用にあてた。
(2)「伝馬船」の略。

伝馬印

てんまいん [3] 【伝馬印】
戦国大名がその分国内における伝馬の使用を許可・命令する文書(伝馬手形)に押した朱印。伝馬朱印。

伝馬役

てんまやく [3] 【伝馬役】
伝馬の提供,またそれに伴う労を提供する課役。戦国時代より行われたが,江戸時代に最も発達。

伝馬所

てんまじょ [0][4] 【伝馬所】
江戸時代,諸街道の宿場で,運送に携わる人足・馬匹のために指定された特定の家屋・場所。

伝馬朱印

てんましゅいん [4] 【伝馬朱印】
⇒伝馬印(テンマイン)

伝馬町

てんまちょう 【伝馬町】
(1)江戸開府の際,伝馬を業とする人々が集住した,現在の東京都中央区日本橋付近の町名。大伝馬町・小伝馬町に分かれる。のちに江戸を代表する問屋街となった。また,小伝馬町には幕府の牢屋敷が置かれた。
(2)牢屋の異称。「朝帰り座敷へ―が出来/柳多留 22」

伝馬船

てんません【伝馬船】
a lighter.→英和

伝馬船

てんません [0] 【伝馬船】
小型の和船。普通,本船に搭載され岸との間の荷物の積み降ろしに用いられた。橋船。はしけ。てんまぶね。
伝馬船[図]

伝馬込み

てんまこみ [0] 【伝馬込み】
大型の和船の船体中央部に設けた,伝馬船を引き入れるための出入り口。はしけこみ。
→和船

伝馬送り

てんまおくり [4] 【伝馬送り】
「宿(シユク)継ぎ」に同じ。

伝馬騒動

てんまそうどう 【伝馬騒動】
1764〜65年,幕府の伝馬助郷役への増助郷(マシスケゴウ)に反対して起きた広域農民一揆。武蔵・上野(コウズケ)・下野(シモツケ)・信濃四国に広がりをみせたが,関東郡代伊奈半左衛門は要求受け入れを約し,農民側の勝利のうちに収拾。主謀者,関兵内(セキノヘイナイ)はのち獄門に処された。

伝駅

でんえき [0] 【伝駅】
伝馬と駅馬。宿駅。また,伝の制度と駅の制度。

伝騎

でんき [1] 【伝騎】
馬を走らせて命令を伝える兵士。

はく [1] 【伯】
(1)五等爵の第三位。伯爵。
(2)律令制で,神祇官の長官。
(3)兄弟の中の年長の者。「顕仲の―の娘のおはせし歌/今鏡(村上の源氏)」

伯仲

はくちゅう [0] 【伯仲】 (名)スル
(1)長兄と次兄。
(2)優劣のつけにくいこと。力などが接近していること。「両軍の力は―している」

伯仲している

はくちゅう【伯仲している】
be (nearly) equal <to> .

伯仲の間

はくちゅうのかん 【伯仲の間】
互いに才能に優劣のない間柄。

伯備

はくび 【伯備】
伯耆(ホウキ)国と備前・備中・備後の諸国。

伯備線

はくびせん 【伯備線】
JR 西日本の鉄道線。岡山県倉敷と鳥取県伯耆大山(ホウキダイセン)間,138.4キロメートル。中国山地を横断し,山陽・山陰を結ぶ。

伯労

はくろう 【伯労】
モズの異名。[日葡]

伯叔

はくしゅく [0] 【伯叔】
(1)兄と弟。
(2)伯父(オジ)と叔父(オジ)。

伯夷

はくい 【伯夷】
中国,殷(イン)末・周初の伝説的聖人。孤竹国主の長子。弟の叔斉(シユクセイ)と互いに王位を譲り合って,二人とも国を出奔した。のち,周の武王が殷の紂王(チユウオウ)を討つ時,弟とともに,臣が君を弑(シイ)することの非をいさめたがいれられず,周の天下統一後は周の禄を食(ハ)むことを恥として首陽山に隠れ,わらびをとって食べ,ついに餓死したという。兄弟は清廉の士の代表とされる。

伯家

はくけ [1] 【伯家】
⇒はっけ(伯家)

伯家

はっけ ハク― [1] 【伯家】
平安時代から代々神祇伯を世襲した家。白川家をさす。伯王家。

伯家神道

はっけしんとう ハク―タウ [4] 【伯家神道】
平安時代後期以降,神祇官の長官を世襲した白川伯王家に伝わった神道。江戸時代に吉田神道に対抗して独自の教養を形成し,神祇祭祀の道の復興と継承を標榜(ヒヨウボウ)しつつ教線の拡大に努めた。白川神道。

伯家神道

はくけしんとう 【伯家神道】
⇒はっけしんとう(伯家神道)

伯州

はくしゅう 【伯州】
伯耆(ホウキ)国の別称。

伯州物

はくしゅうもの [0] 【伯州物】
伯耆国の刀工が鍛えた刀剣。安綱を始祖とする。

伯庵

はくあん [2] 【伯庵】
〔江戸時代の医師曾谷伯庵が所持していたからという〕
桃山末期から江戸初期のごく短期間に作られた陶器。茶碗が主。瀬戸系かといわれる。

伯楽

ばくろう [0][3] 【博労・馬喰・伯楽】
〔「伯楽(ハクラク)」の転〕
(1)牛馬の売買や周旋をする人。
(2)馬や牛のよしあしを見分けたり,病気を治したりした人。

伯楽

はくらく [2][0] 【伯楽】
(1)「荘子(馬蹄)」などにみえる,中国周代にいた馬の良否を見分ける名人の名。
(2)馬の良否を良く見分ける人。また,馬や牛の病気を治す人
(3)人の資質・能力などを見抜く力のある人。また,その資質・能力を引き出すのに巧みな人。「名―」
→ばくろう

伯母

おば ヲ― [0] 【伯母・叔母】
〔「を(小)は(母)」から〕
父母の姉妹。
 (ア)父母の姉。また,伯父の妻をもいう。《伯母》
 (イ)父母の妹。また,叔父の妻をもいう。《叔母》
⇔おじ

伯母

はくぼ [1] 【伯母】
父母の姉。おば。

伯母が酒

おばがさけ ヲバ― 【伯母が酒】
狂言の一。酒屋の伯母のところへ甥(オイ)が鬼の面をかぶっていき,おどして酒を存分に飲むが,酔って寝こんだために正体を見破られる。

伯母さん

おばさん ヲバ― [0] 【伯母さん・叔母さん】
「おば(伯母・叔母)」を敬って,また親しんでいう語。
⇔おじさん

伯母婿

おばむこ ヲバ― [3] 【伯母婿・叔母婿】
(1)父母の姉の夫。《伯母婿》
(2)父母の妹の夫。《叔母婿》

伯母捨

おばすて ヲバステ 【姨捨・伯母捨・姨棄】
能の一。三番目物。世阿弥作。中秋の名月の夜,信濃国姨捨山に老女が現れ,姨捨山の伝説を語り,舞を舞う。「関寺小町」「檜垣」とともに「三老女」といわれる。

伯母者人

おばじゃひと ヲバヂヤ― 【伯母者人・叔母者人】
〔「おばである人」の意。「者」は当て字〕
おばである人。おばさん。おばじゃもの。「―,御ざりまするか/狂言・伯母が酒(虎寛本)」

伯爵

はくしゃく [0] 【伯爵】
もと五等爵(公・侯・伯・子・男)の第三位。

伯爵

はくしゃく【伯爵】
a count;→英和
<英> an earl.→英和
伯爵夫人 a countess.→英和

伯父

おじ ヲヂ [0] 【伯父・叔父】
〔「を(小)ち(父)」から〕
父母の兄弟。
 (ア)父母の兄。また,伯母(オバ)の夫をもいう。《伯父》
 (イ)父母の弟。また,叔母(オバ)の夫をもいう。《叔父》
⇔おば

伯父

はくふ [1] 【伯父】
父母の兄。おじ。はくぶ。

伯父さん

おじさん ヲヂ― [0] 【伯父さん・叔父さん】
「おじ(伯父・叔父)」を敬って,また親しんでいう語。
⇔おばさん

伯父や人

おじやひと ヲヂ― 【伯父や人・叔父や人】
「おじじゃひと」の転。「―の方へことづてなりともせうものを/狂言・文蔵(虎寛本)」

伯父御

おじご ヲヂ― [0] 【伯父御・叔父御】
「おじ(伯父・叔父)」を敬っていう語。

伯父敵

おじがたき ヲヂ― [3] 【伯父敵】
歌舞伎の敵役の一。御家騒動の,悪い伯父の役。

伯父者人

おじじゃひと ヲヂヂヤ― 【伯父者人・叔父者人】
〔おじである人の意。「者」は当て字〕
おじさん。おじじゃもの。「先度―より相撲の書た物を呉られた/狂言・文相撲(虎寛本)」

伯父親

おじおや ヲヂ― 【伯父親・叔父親】
親同様のおじ。「勿体なくも―を忠義にかへぬ不孝の剣/浄瑠璃・国性爺後日」

伯父貴

おじき ヲヂ― [0] 【伯父貴・叔父貴】
おじを親しんで,また敬っていう語。主に若い人が使う。

伯耆

ほうき ハウキ 【伯耆】
旧国名の一。鳥取県西部に当たる。伯州。

伯耆富士

ほうきふじ ハウキ― 【伯耆富士】
大山(ダイセン)の別名。

伯耆流

ほうきりゅう ハウキリウ 【伯耆流】
⇒片山伯耆流(カタヤマホウキリユウ)

伯[叔]母

おば【伯[叔]母】
an aunt.→英和

伯[叔]父

おじ【伯[叔]父】
an uncle.→英和
(よその)おじさん uncle (呼称).

とも [1] 【供・伴】 (名)スル
(1)貴人や目上の者につき従って行くこと。また,その人。従者。「大勢の―を従える」「お―しましょう」
(2)(普通,トモと片仮名で書く)能のツレの一種。従者・太刀持ちなど軽い役の場合にいう。

ばん 【伴】
姓氏の一。

とも 【伴】
姓氏の一。

とも [2] 【伴】
大和政権の特定の職務を世襲的に分掌する官人集団。伴造(トモノミヤツコ)に統率・管理される。殿守(トノモリ)・水取(モイトリ)・掃守(カニモリ)・門守(カドモリ)・史(フヒト)などが五世紀に成立。部民制創設後は,支配下の農民集団とともに部(ベ)に組織された。
→部(ベ)

伴う

ともなう【伴う】
[…に]follow;→英和
accompany;→英和
attend;→英和
go <with> ;→英和
keep pace[step] <with> (歩調を合わせる);[…を]be accompanied[attended,followed] <by> .‖家族を伴って with[accompanied by]one's family.

伴う

ともな・う [3] 【伴う】
■一■ (動ワ五[ハ四])
(1)一緒に行く。引き連れて行く,またつき従って行く。「秘書を―・って行く」「父に―・って博物館に行く」
(2)ある事柄に応じて生ずる。「危険を―・う手術」「人口増加に―・う住宅問題」
■二■ (動ハ下二)
引き連れて行く。「島つ鳥鵜養(ウカイ)―・へ/万葉 4156」

伴の緒

とものお 【伴の緒】
大化前代,各部族が私有の民を率いて,世襲の職をもって朝廷に仕えた集団。

伴ひ

ともない 【伴ひ】
(1)伴うこと。つきそい。「この同じ所の御―を/源氏(横笛)」
(2)伴侶。同伴者。「―に後れしよしにてひとよを求めらるるに/読本・雨月(菊花の約)」

伴侶

はんりょ [1] 【伴侶】
ともなう者。連れ。仲間。「終生の―(=配偶者)」

伴侶

はんりょ【伴侶】
a companion;→英和
a partner.→英和

伴信友

ばんのぶとも 【伴信友】
(1773-1846) 江戸後期の国学者。若狭小浜藩士。本居宣長没後の門人。著作は百数十部に上り,古典の校訂・集録も多い。近世考証学の泰斗。著「長等の嵐」「比古婆衣(ヒコバエ)」「仮名本末」など。

伴僧

ばんそう [0] 【伴僧】
法会・葬儀・修法などのとき,導師に付き従う僧。

伴出遺物

はんしゅついぶつ [5] 【伴出遺物】
考古学的に共伴する状況で出土した遺物。古墳副葬品や同一文化層など同時に使用・埋没したもの。一括遺物。

伴善男

とものよしお 【伴善男】
(809-868) 平安初期の貴族。大納言。左大臣源信と対立,866年応天門の変の首謀者として捕らえられ,伊豆に配流。

伴大納言絵詞

ばんだいなごんえことば 【伴大納言絵詞】
絵巻。三巻。一二世紀の作。紙本着色。大納言伴善男(トモノヨシオ)の応天門の変を題材とする。多種多様の人物・表情を巧みに描きわけ,線描・彩色ともにすぐれる。

伴天連

バテレン [0] 【伴天連】
〔(ポルトガル) padre(師父の意)から〕
(1)キリスト教伝来に際して渡来した宣教師・司祭。パードレ。
→イルマン
(2)キリスト教の俗称。「―信者」

伴天連宗

バテレンしゅう [3] 【伴天連宗】
キリスト教の俗称。

伴奏

ばんそう [0] 【伴奏】 (名)スル
楽曲の主要旋律・主要声部を補強する目的で付加された副次的声部。また,その声部を演奏すること。「ピアノで―する」「―楽器」

伴奏

ばんそう【伴奏】
an accompaniment.→英和
〜する accompany <a person on the piano> .→英和
…の〜で accompanied by a person;→英和
<sing> to the piano.→英和
‖伴奏者 an accompanist.

伴性遺伝

はんせいいでん [5] 【伴性遺伝】
性染色体上の遺伝子の支配による遺伝。性染色体上に性決定に関与する遺伝子以外のものがある時に起こる,性と密接に関連した遺伝現象。キイロショウジョウバエの白眼の遺伝など。

伴星

ばんせい [0] 【伴星】
連星のうちで,一般に光度の暗い方の星をいう。
⇔主星

伴林

ともばやし 【伴林】
姓氏の一。

伴林光平

ともばやしみつひら 【伴林光平】
(1813-1864) 江戸末期の国学者・勤王家。河内の人。真宗の僧であったが,国学を加納諸平・伴信友らに学び,還俗(ゲンゾク)。天誅組(テンチユウグミ)に参加,斬罪に処される。著「南山踏雲録」「園能池水(ソノノイケミズ)」など。

伴流

はんりゅう [0] 【伴流】
〔「ばんりゅう」とも〕
前進する船の船体表面,特に船尾に生ずる進行方向への水の流れ。

伴細胞

ばんさいぼう [3] 【伴細胞】
植物の師管に付随する柔細胞。原形質に富み,師管と連絡しているが,機能は不明。

伴船

ともぶね [0] 【友船・伴船】
(1)一緒に行く船。連れだって行く船。
(2)同じ船に一緒にのること。

伴蒿蹊

ばんこうけい 【伴蒿蹊】
(1733-1806) 江戸中・後期の国学者・歌人。京都の人。本名,資芳。初号を閑田子,剃髪して蒿蹊と改める。平安四天王の一人。著に家集「閑田詠草」「閑田文草」のほか「近世畸人伝」「国津文世々の跡」など。

伴走

ばんそう [0] 【伴走】 (名)スル
マラソン・帆船競技などで,車や船に乗って競技者に付き従うこと。「―車」

伴造

とものみやつこ 【伴造】
伴(トモ)およびその支配下の農民集団の統率・管理者。軍事に携わる大伴・物部(モノノベ),祭祀(サイシ)に携わる中臣(ナカトミ)・忌部(インベ),食膳の事に携わる膳(カシワデ)など。部民制創設により,本来伴である渡来技術者集団の統率者が,伴造として部(ベ)を率いて上番する体制が作られ,旧来の伴がその支配下の農民集団とともに部に組織されるようになると,伴造は実質的には部の管理者とされるようになる。

伴部

とものみやつこ 【伴部】
律令制下,特定の官司に所属する下級技術者。大化の改新前,品部を率いて朝廷の職務を世襲していた伴造のうち,主として畿内周辺の在地の伴造が技術者として律令官制に組み込まれたもの。品部・雑戸を率いるものが多い。ともべ。ばんぶ。はんぶ。

伴随

はんずい [0] 【伴随】 (名)スル
ともないつき従うこと。随伴。

伴類

ばんるい [0] 【伴類】
(1)一味の者。仲間。同類。
(2)つき従う者。従類。「将門が兄弟并(ナラビ)に―等を/今昔 25」

伴食

ばんしょく [0] 【伴食】 (名)スル
(1)主客のお伴をして御馳走を受けること。相伴(シヨウバン)。陪食。
(2)地位にはついているが,実権の伴わないこと。「―大臣」

伶人

れいじん [0] 【伶人】
(1)雅楽を演奏する人。楽人(ガクニン)。楽師。
(2)1870年(明治3),太政官に置かれた雅楽局の楽人につけられた名称。

伶人草

れいじんそう [0] 【伶人草】
キンポウゲ科の多年草。山中の水辺に近い草地に生える。根葉は柄があり,腎円形で掌状に五〜七中裂。茎は柔らかく高さ約80センチメートル。夏から秋,枝頂に総状花序を出し,淡紫色の烏帽子(エボシ)に似た形の花をつける。根は有毒であるが,薬用ともする。
伶人草[図]

伶俐

れいり [1] 【怜悧・伶俐】 (名・形動)[文]ナリ
頭のはたらきがすぐれていて,かしこい・こと(さま)。聡明。「―な頭脳」

伶倫

れいりん [0] 【伶倫】
〔黄帝の臣で,音楽をつかさどったという中国古伝説上の人物〕
伶人{(1)}のこと。

伶官

れいかん [0] 【伶官】
宮廷の楽師。楽官。伶人。

伶楽

れいがく [0] 【伶楽】
伶人の演奏する音楽。

伸し

のし [2] 【伸し】
〔動詞「のす(伸)」の連用形から〕
(1)伸ばすこと。「―イカ」
(2)泳法の一。体を横にして伸ばし,手で水をかき,あおり足を用いて泳ぐもの。横泳ぎ。

伸し上がる

のしあがる【伸し上がる】
⇒出世.

伸し上がる

のしあが・る [4][0] 【伸し上(が)る】 (動ラ五[四])
(1)他をおさえて地位などが急速に高くなる。「スターの座に―・る」
(2)のびあがる。[ヘボン(三版)]
(3)横柄な態度で上へあがる。「聟は蒲団に―・り/浄瑠璃・万年草(中)」
[可能] のしあがれる

伸し上げる

のしあ・げる [4][0] 【伸し上げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 のしあ・ぐ
(1)のびあがらせる。「からだを塀の上に―・げて見る」
(2)地位が上がるようにさせる。「町工場を一流メーカーに―・げる」

伸し上る

のしあが・る [4][0] 【伸し上(が)る】 (動ラ五[四])
(1)他をおさえて地位などが急速に高くなる。「スターの座に―・る」
(2)のびあがる。[ヘボン(三版)]
(3)横柄な態度で上へあがる。「聟は蒲団に―・り/浄瑠璃・万年草(中)」
[可能] のしあがれる

伸し単衣

のしひとえ 【伸し単衣】
糊(ノリ)をつけて火熨斗(ヒノシ)をかけた張りのある練絹の単衣。「卯月の―めく物,着こめ給へる髪の透影/源氏(玉鬘)」

伸し掛かる

のしかかる【伸し掛かる】
lean <on a thing> (より掛かる);→英和
bear down <on> (圧する).

伸し掛かる

のしかか・る [4] 【伸し掛(か)る】 (動ラ五[四])
(1)背を伸ばして相手の上におおいかぶさる。のりかかる。「―・って倒す」
(2)責任・重荷などが自分にかかる。「家族の生活が―・っている」

伸し掛る

のしかか・る [4] 【伸し掛(か)る】 (動ラ五[四])
(1)背を伸ばして相手の上におおいかぶさる。のりかかる。「―・って倒す」
(2)責任・重荷などが自分にかかる。「家族の生活が―・っている」

伸し板

のしいた [0][3] 【伸し板】
うどん・そば・パン生地などをのすときに使う,大きな板。

伸し歩く

のしある・く [4] 【伸し歩く】 (動カ五[四])
横柄な態度で歩く。いばって歩く。「子分を引き連れて―・く」

伸し烏賊

のしいか [2] 【伸し烏賊・熨斗烏賊】
するめを味醂(ミリン)などで味付けして薄く伸ばした食品。

伸し葺き

のしぶき [0][2] 【伸し葺き・熨斗葺き】
(1)檜皮(ヒワダ)葺きで,檜(ヒノキ)の皮を,葺き足を短く厚く葺いたもの。
(2)葺き板を重ねて釘で打ち留めた屋根。

伸し餅

のしもち [2] 【伸し餅】
厚さ1センチメートルほどの長方形状に平たく伸ばした餅。これを切って(正月用の)切り餅にする。[季]冬。《―はまたへなへなとしなひけり/吉屋信子》

伸し鶏

のしどり [2] 【伸し鶏】
鶏の挽き肉に卵・片栗粉などを混ぜて薄く伸ばし,天火で焼いたもの。鶉(ウズラ)を骨ごとたたいたものを使うこともある。

伸す

のす【伸す】
(1)[伸ばす]stretch;→英和
spread;→英和
iron.→英和
⇒伸ばす.
(2)[やっつける]knock down;finish.→英和

伸す

の・す [1] 【伸す】 (動サ五[四])
□一□(自動詞)
(1)地位などがあがる。勢力・規模などが発展する。「業界のトップ-クラスまで―・してくる」「北海道勢が―・してきた」
(2)勢いよく進む。足をのばしてさらに遠くまで行く。「盛り場まで―・す」
(3)のびて広がる。のびてゆく。「藤の蔓(ツル)が四方へ―・す」
□二□(他動詞)
(1)のばす。のばし広げる。「うどん粉をこねて,めん棒で―・す」「餅を―・す」「腰ヲ―・ス/日葡」
(2)(「熨す」とも書く)火のしなどを当ててしわやちぢみをのばして平らにする。「しわを―・す」
(3)なぐって倒す。また,気絶させる。「けんかで―・される」「なまいきだ,―・してしまえ」
[可能] のせる

伸ばす

のば・す [2] 【伸ばす・延ばす】 (動サ五[四])
(1)物をまっすぐにしたり,長くしたり,広げたりする。
 (ア)折れ曲がったり,しわになったりしているものを,まっすぐにする。「曲がった針金を―・す」「アイロンをかけてしわを―・す」「背筋を―・す」
 (イ)物を引っぱって長くする。「ゴムひもを引っぱって―・す」
 (ウ)繰り出したり継ぎ足したりして長くする。「アンテナを―・す」「釣りざおを―・す」
 (エ)かたまりを薄く広げる。「麺棒(メンボウ)で―・す」「クリームを指先で―・す」
 (オ)水などを加えて薄める。「糊を―・す」
(2)毛・爪や植物の枝などが生長して長くなる。また,そのような状態のまま放置する。「欅(ケヤキ)が大きく枝を―・している」「髪を長く―・す」「無精髭を―・した男」
(3)つかんだり,さわったりするために体の一部や道具を対象に近づける。「テーブルの上のミカンに手を―・す」「刺身に箸を―・す」
(4)道路・路線をある場所まで延長し,全体として長くする。「バス路線を団地まで―・す」
(5)時間の量をふやし,全体を長くする。「夏休みを一週間―・す」「電池の寿命を―・す」
(6)期日・期限を先にする。延期する。「締め切りを―・す」「雨のため運動会を来週に―・す」「返事を―・す」
(7)業績や能力を高めたり,大きくなるようにする。「売り上げを―・す」「学力を―・す」「会社の業績を―・す」
(8)相手を打ちのめして動けなくする。「相手を一発で―・した」
(9)遠くへ逃がす。「父を―・さんと返しあはせ��防き戦ふ/平家 4」
〔「伸びる」に対する他動詞。中世から近世にかけて,次第に「伸べる」に替えて用いられるようになった〕
[可能] のばせる
[慣用] 猿臂(エンビ)を―・触手を―・鼻毛を―・羽を―

伸び

のび [2] 【伸び・延び】
(1)長さ・丈などがのびること。また,その度合。「―の早い草」
(2)むらなくのび広がること。「―のよいクリーム」
(3)増加すること。発展すること。また,その度合。「輸出の―が著しい」「国民経済はすばらしい―を示した」
(4)物事に飽きたり,疲れたときなどに,手足をのばしてあくびなどをすること。「大きな―をする」
(5)囲碁で,勢力を拡大する意図で自分の石に隣接して打つ手。

伸びやか

のびやか [2] 【伸びやか】 (形動)[文]ナリ
のびのびしているさま。ゆったりとおうようなさま。「―に育つ」「―な歌声」「―な筆づかい」
[派生] ――さ(名)

伸びらか

のびらか 【伸びらか】 (形動ナリ)
(1)長くのびているさま。「(鼻ガ)あさましう高う―に,さきの方少し垂りて/源氏(末摘花)」
(2)ゆるやかにくつろいださま。のびのびとしているさま。のびやか。「人の心も―にぞ見ゆるかし/源氏(初音)」

伸びる

の・びる [2] 【伸びる・延びる】 (動バ上一)[文]バ上二 の・ぶ
(1)物がまっすぐになったり,長くなったり,広がったりする。
 (ア)折れたり,しわになったりしていたものが,まっすぐになる。「パーマが―・びた」「しわが―・びる」
 (イ)引っぱられて長くなる。「よく―・びる餅」「このアンテナは二メートルまで―・びる」
 (ウ)塊状の物が薄く広がる。「このワックスはよく―・びる」
(2)動植物,またはその一部が,生長して長くなったり,丈が高くなったりする。「背が―・びる」「朝顔のつるが―・びる」「雑草が―・びる」
(3)つかんだり,さわったりしようとして体や機械の一部が対象に近づく。「つい甘い物に手が―・びる」「ショベル-カーのアームが廃屋に―・びる」
(4)道路・路線がさらに遠い場所まで延長されて,全体として長くなる。「新幹線が北海道まで―・びるのはいつの日か」
(5)道路・路線がつながって続いている。「舗装道路が国境まで―・びている」
(6)長くなって弾力がなくなる。「蕎麦(ソバ)が―・びる」「―・びたゴム」
(7)時間の量がふえ,全体が長くなる。「会議が一時間―・びた」「日本人の寿命は大幅に―・びた」
(8)期日・期限がもっと先になる。延期される。「雨のため遠足が翌日に―・びた」
(9)業績や勢力・能力が大きくなったり高くなったりする。「売り上げが―・びる」「輸出が―・びる」「成績がぐんと―・びた」
(10)疲れたり打ちのめされたりして,ぐったりして動けなくなる。「徹夜続きで―・びてしまった」「アッパー-カットをくらって―・びる」
(11)遠くまで逃げる。逃げのびる。「三町ばかり追ひたりけれども,ただ―・びに―・びければ/保元(中)」
(12)心がゆったりする。のびのびする。「空もうららかにて人の心も―・び,物おもしろき折なるに/源氏(絵合)」
(13)男が女に対して,でれでれしただらしない様子をする。鼻の下を長くする。「ぴつたり抱き寄せしみじみ囁く,…え忝い,と―・びた顔付/浄瑠璃・油地獄(上)」
(14)金銭がふえる。「親方に渡されし二百貫目(ノ銀),今に―・びず/浮世草子・織留 2」
〔「伸ばす」「伸べる」に対する自動詞〕

伸び上がる

のびあがる【伸び上がる】
stand on tiptoe (つま立つ);reach for (取ろうとして).

伸び上がる

のびあが・る [4] 【伸び上(が)る】 (動ラ五[四])
つま先で立って背をのばす。背伸びする。「―・って棚の上の物を取る」

伸び上る

のびあが・る [4] 【伸び上(が)る】 (動ラ五[四])
つま先で立って背をのばす。背伸びする。「―・って棚の上の物を取る」

伸び伸び

のびのび [3] 【伸び伸び】 (副)スル
(1)じゃまされずにすくすくと伸びるさま。「―(と)育つ」「―と枝を広げた松」
(2)心配などがなく,自由でゆったりとしたさま。「試験が終わって―(と)する」「―(と)した気分」
(3)いじけたところがなく自由なさま。のびやかなさま。「―(と)した性格」「―(と)した字」

伸び伸びと

のびのび【伸び伸びと(する)】
feel at ease[relieved,relaxed].

伸び助

のびすけ 【伸び助】
〔鼻毛ののびた人,の意から〕
女に甘い男。でれすけ。「身を田舎者の―と思ひ/浮世草子・色三味線」

伸び句

のびく [0][2] 【伸び句】
連句で,曲節のない軽い叙景の付句。逃げ句の一体。のばし句。
→逃げ句

伸び悩み

のびなやみ [0] 【伸び悩み】
伸び悩むこと。「成績の―が見られる」

伸び悩む

のびなやむ【伸び悩む】
find it too hard to grow[increase].

伸び悩む

のびなや・む [4][0] 【伸び悩む】 (動マ五[四])
(1)能力や勢いが盛んになろうとしているのにある段階で停滞してそれ以上になれずにいる。「チームの若手が―・む」「売り上げが―・む」
(2)相場の上昇が鈍る。「株価が―・む」

伸び率

のびりつ [2] 【伸び率】
業績などが伸びる割合。「収益の―」

伸び盛り

のびざかり [3] 【伸び盛り】
(1)子供の身長がさかんに伸びる頃。
(2)能力・才能などが著しく進展する時期。

伸び縮み

のびちぢみ [0][2] 【伸び縮み】 (名)スル
(1)伸びることと縮むこと。伸びたり縮んだりすること。しんしゅく。「体の動きに合わせて―する布地」
(2)発展することと衰退すること。「そろばん枕に寝た間も―の大節季を忘るることもなく/浮世草子・胸算用 3」

伸び縮み

のびちぢみ【伸び縮み】
⇒伸縮(しんしゆく).

伸ぶ

の・ぶ 【伸ぶ・延ぶ】
■一■ (動バ上二)
⇒のびる
■二■ (動バ下二)
⇒のべる

伸べる

の・べる [2] 【伸べる・延べる】 (動バ下一)[文]バ下二 の・ぶ
❶長さを長くする。のばす。
(1)ある人に向かって手などをのばす。さしのべる。「手を―・べる」
(2)物を押しつぶして平らにのばしたり,たたんであった物を広げたりする。「紙を―・べて詩を書く」「床を―・べる」
(3)曲がっていたものをまっすぐにする。のばす。「私ざまには腰―・べて,など,ものの聞こえひがひがしかるべきを/源氏(須磨)」
❷時間・期限をのばす。
(1)期日・期限をもっと先にする。くりのべる。延期する。「修法―・べさすべかりけり/源氏(賢木)」
(2)命を長くする。「かつは齢をも―・べむと思ほして/源氏(絵合)」
❸心身をゆったりさせる。「げに古ごとぞ人の心を―・ぶるたよりなりける/源氏(総角)」
❹水などを加えて液の濃度を薄くして量をふやす。のばす。「汁の味噌の濃きは湯にて―・ぶる/仮名草子・尤之草紙」
〔「伸びる」に対する他動詞〕

伸べ縮む

のべしじ・む 【伸べ縮む】 (動マ下二)
伸ばしたり縮めたりする。調節する。「人の衣,袴の丈―・め制せさせ給ふ/栄花(見はてぬ夢)」

伸り

のり [2] 【伸り・反り】
〔動詞「伸(ノ)る」の連用形から〕
刀の反り。

伸る

の・る 【伸る・反る】 (動ラ四)
(1)(刀が)反り曲がる。反りかえる。「五尺三寸の太刀を以て敵三人かけず胴切つて,太刀の少し―・つたるを門の扇に当てて押し直し/太平記 8」
(2)人が体を前や後ろに曲げる。前かがみになったりのけぞったりする。「刺し通されて―・つつ屈んづ身をもがき/浄瑠璃・浦島年代記」

伸るか反(ソ)るか

伸るか反(ソ)るか
成否は天にまかせて思いきってするさま。成功するか失敗するか。一か八(バチ)か。「―の大博打(オオバクチ)」

伸るか反るか

のるかそるか 【伸るか反るか】
⇒「のる(伸)」の句項目

伸るか反るかやってみる

のるかそるか【伸るか反るかやってみる】
take[risk]a chance.→英和

伸子

のぶこ 【伸子】
小説。宮本百合子作。1924(大正13)〜26年「改造」に発表。主人公伸子が周囲の反対を押して結婚しながら,結局は夫の小市民的な安住を拒否して離婚を決意するまでを描く自伝的小説。

伸子

しんし [1] 【伸子・籡】
反物を洗ったり染めたりするとき布をぴんと張らせて縮まないようにするための竹製の串。

伸子張

しんしばり [0] 【伸子張(り)】
洗った布や染めた布を,伸子を使ってしわをのばし乾かすこと。
伸子張り[図]

伸子張り

しんしばり [0] 【伸子張(り)】
洗った布や染めた布を,伸子を使ってしわをのばし乾かすこと。
伸子張り[図]

伸展

しんてん [0] 【伸展】 (名)スル
のばしひろげること。また,のびひろがること。「勢力の―を図る」「事業が―する」

伸展葬

しんてんそう [3] 【伸展葬】
死体を埋葬するとき,両足を伸ばした姿勢で葬る方法。伸葬。
⇔屈葬

伸張

しんちょう [0] 【伸張】 (名)スル
(勢力などが)のび広がること。また,のび広げること。「商圏が大きく―する」

伸張する

しんちょう【伸張する】
extend;→英和
expand;→英和
elongate.→英和
伸張度 elongation.

伸暢

しんちょう [0] 【伸長・伸暢】 (名)スル
(力や物の長さなどが)のびること。また,のばすこと。「自由自主独立不羈の気象を―するの度に/明六雑誌 30」

伸筋

しんきん [0] 【伸筋】
関節の伸展運動に関与する骨格筋。屈筋とともに働いて身体各部分の運動を行う。
→屈筋

伸線

しんせん [0] 【伸線】
針金。

伸縮

しんしゅく [0] 【伸縮】 (名)スル
のびたりちぢんだりすること。のばしたりちぢめたりすること。のびちぢみ。「温度により―する」「―自在」

伸縮する

しんしゅく【伸縮する】
〔動〕be elastic;→英和
〔形〕elastic.伸縮性 elasticity.

伸縮戸

しんしゅくど [4] 【伸縮戸】
構成部材の間隔が伸縮することによって開閉する戸。

伸縮為替相場制

しんしゅくかわせそうばせい [0][0] 【伸縮為替相場制】
⇒屈伸為替相場制(クツシンカワセソウバセイ)

伸縮関税

しんしゅくかんぜい [5] 【伸縮関税】
外国商品のダンピングに対抗するため,行政当局が議会に諮らず一定の範囲内で関税率を増減する関税。

伸葬

しんそう [0] 【伸葬】
⇒伸展葬(シンテンソウ)

伸銅

しんどう [0] 【伸銅】
銅や銅の合金を,板・棒・線・管などに加工すること。「―所」「―製品」

伸長

しんちょう [0] 【伸長・伸暢】 (名)スル
(力や物の長さなどが)のびること。また,のばすこと。「自由自主独立不羈の気象を―するの度に/明六雑誌 30」

伸長生長

しんちょうせいちょう [5] 【伸長生長】
個々の細胞が長軸方向に伸長することによる植物の生長。オーキシン・ジベレリンが関係する。

伸開線

しんかいせん [0] 【伸開線】
⇒インボリュート曲線(キヨクセン)

伸[延]ばす

のばす【伸[延]ばす】
(1)[長くする]lengthen;→英和
extend;→英和
stretch.→英和
(2)[延期]put off;delay;→英和
extend (期間を).
(3)[まっすぐにする]straighten;→英和
stretch;flatten (平らに).→英和
(4)[簿める]thin.→英和
(5)[才能などを]develop.→英和

伸[延]びが速い

のび【伸[延]びが速い】
grow rapidly.〜がよい spread well (塗料などの).〜をする stretch oneself (手足を伸ばして).

伸[延]びる

のびる【伸[延]びる】
(1)[長くなる]extend;→英和
stretch.→英和
(2)[日限が]be put off;be prolonged (期間が);[凹凸が]be straightened (まっすぐに);spread (平らに);→英和
become smooth (なめらかに).
(3)[塗料などが]spread (well).(4)[生長]grow;→英和
develop;→英和
increase (増す).→英和
(5)[ぐったりする]be exhausted[down and out].

伺い

うかがい【伺い】
[訪問]a call;→英和
a visit.→英和
〜を立てる ⇒尋ねる.‖ごきげん伺いをする pay one's respects <to> .

伺い

うかがい ウカガヒ [0] 【伺い】
(1)上役などの指示・指図を求めること。また,そのための文書。「進退―」
(2)神仏にお告げ・託宣を請うこと。
(3)「訪問すること」「問うこと」「聞くこと」などの謙譲語。「ご機嫌―」
(4)下級行政機関が上級行政機関に訓令を求めること。

伺い書

うかがいしょ ウカガヒ― [0][5] 【伺(い)書】
(官庁などで)指示を求めるため,上司や上級機関に差し出す文書。

伺い本

うかがいぼん ウカガヒ― [0] 【伺(い)本】
戦前,検閲用に当局にさし出した本。台本などにいう。現在は廃止。

伺う

うかが・う ウカガフ [0] 【伺う】 (動ワ五[ハ四])
〔「窺(ウカガ)う」と同源〕
(1)「聞く」「尋ねる」の謙譲語。(目上の人の話などを)お聞きする。(目上の人などに)お尋ねする。「お話を―・いたい」「その事について―・いたいのですが」
(2)神や仏のお告げなどを求める。伺いを立てる。「神意を―・う」
(3)「訪問する」の謙譲語。訪問する先の人を敬っていう。参上する。「今度お宅へ―・います」
(4)〔「御機嫌をうかがう」の意から〕
寄席(ヨセ)などで,客に面白く話をする。「一席―・う」
[可能] うかがえる

伺う

うかがう【伺う】
(1)[訪問]⇒訪問.
(2)[尋ねる]⇒尋ねる.
ちょっと伺いますが Excuse me,but….

伺候

しこう [0] 【祇候・伺候】 (名)スル
(1)謹んで貴人のそば近く仕えること。「権門に―して出身の道を求む/福翁百話(諭吉)」「朝より夕に及ぶまで―す/平家 4」
(2)謹んでご機嫌伺いに上がること。「課長殿の私邸へ―し/浮雲(四迷)」

伺持

しじ [1] 【伺持】 (名)スル
そばに仕え,たすけ保つこと。「朝夕膝下に―せむことを冀(コイネガ)へども/日乗(荷風)」

伺書

うかがいしょ ウカガヒ― [0][5] 【伺(い)書】
(官庁などで)指示を求めるため,上司や上級機関に差し出す文書。

伺本

うかがいぼん ウカガヒ― [0] 【伺(い)本】
戦前,検閲用に当局にさし出した本。台本などにいう。現在は廃止。

に 【似】
〔動詞「似る」の連用形から〕
名詞の下に付いて,複合語をつくり,そのものに似ていることを表す。「おとうさん―」「他人の空―」

似す

に・す 【似す】 (動サ下二)
⇒にせる

似せる

にせる【似せる】
(1) imitate;→英和
model <on,after> .→英和
(2)[偽造]counterfeit;→英和
forge.→英和

似せる

に・せる [0] 【似せる】 (動サ下一)[文]サ下二 に・す
(1)似るようにする。まねる。「本物に―・せて作る」
(2)偽造する。「主人の判を―・せた重罪/人情本・梅児誉美 4」

似せ紫

にせむらさき [4] 【似せ紫】
染め色の名。鈍い紫色。紫根ではなく,蘇芳(スオウ)や藍で染めた紫色。江戸時代に流行。

似たり

にたり [0] 【似たり】
(1)似せてつくったもの。まがいもの。
(2)(「似艜」と書く)江戸時代,利根川水系で使われた艜(ヒラタ)船に似た大型の川船の一種。似艜船(ニタリブネ)。

似たり寄ったり

にたりよったり [2][4] 【似たり寄ったり】 (連語)
どれも同じぐらいで大した差のないこと。大同小異。どっこいどっこい。「どれもこれも―だ」「―の成績」

似たり寄ったり

にたりよったり【似たり寄ったり】
⇒似る.

似た者

にたもの [4][0] 【似た者】
性質の互いに似かよったもの。また,互いに優劣のないもの。「―どうし」

似た者夫婦

にたものふうふ [5] 【似た者夫婦】
夫婦は性質や趣味などがよく似るということ。また,性質や趣味などが似ている夫婦。

似つこらしい

につこらし・い [5] 【似つこらしい】 (形)[文]シク につこら・し
(1)似つかわしい。よく似合う。「ちやうどおいらんに―・い/当世書生気質(逍遥)」
(2)よく似ている。「―・しき出家さへ見れば/浮世草子・新色五巻書」
(3)本当らしい。もっともらしい。「能(イ)い加減なこしらへ言,―・い嘘を言ふ/われから(一葉)」

似ても似つかぬ

似ても似つかぬ
全然似ていない。「―別人」

似て非なり

似て非なり
〔孟子(尽心下)〕
外見は似るが実体は異なる。

似て非なる

にてひなる【似て非なる】
spurious;→英和
false.→英和

似る

にる [0] 【似る】 (動ナ上一)[文]ナ上一
〔「似(ノ)る」の母音交替形〕
(1)ある物が他の物と同じように見える。「アユに〈に〉た魚」「よく〈に〉ている人」
(2)性質・状態などに共通点を持つ。「性格は父親に〈に〉ている」「これとよく〈に〉た話を聞いたことがある」
(3)それに相応する。適合する。「おそろしい顔に〈に〉ずやさしい心をもっている」「ゆりと言へるは否と言ふに〈にる〉/万葉 1503」「着たるものの,人のさまに〈に〉ぬは/源氏(玉鬘)」

似る

にる【似る】
look like;resemble;→英和
be similar <to> ;take after (顔などが).とてもよく〜 resemble closely.似ても似つかぬ be entirely different <from> ;have nothing in common <with> .似たり寄ったり be much the same.→英和
似たもの夫婦 Like marries like.似て非なる as different as chalk and cheese.

似る

の・る 【似る】 (動ラ四)
似る。「其の皃(カタチ),全(モハラ)養蚕(カイコ)に―・れり/日本書紀(皇極訓)」[名義抄]

似れば似るもの

似れば似るもの
(驚きを込めて)似ているとはいっても,これほどまで似ているとは。

似付かわしい

につかわし・い [5] 【似付かわしい】 (形)[文]シク につかは・し
よく似合っている。それ相応でふさわしい。「厳粛な式には―・くない服装」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)

似付く

につ・く [2] 【似付く】 (動カ五[四])
(1)よく似ている。「似ても―・かない」
(2)似合う。[ヘボン(三版)]

似卜

にぼく 【二木・似卜】
江戸時代の京都の茶屋女の一種。「―がやりくり合点か/浮世草子・一代男 1」

似合い

にあい [0] 【似合い】
似合うこと。釣り合いがとれていること。「―の夫婦」

似合う

にあう【似合う】
become[suit] <a person> ;→英和
be suitable <for> .→英和
似合いの becoming;suitable <for> ;well-matched <couple> .

似合う

にあ・う [2] 【似合う】 (動ワ五[ハ四])
調和する。相応する。「帽子がよく―・う」「ふだんの君には―・わない発言だ」「年に―・わずしっかりしている」

似合しい

にあわし・い [4] 【似合(わ)しい】 (形)[文]シク にあは・し
よく似合っている。ふさわしい。似つかわしい。「君には―・くないおこない」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)

似合わしい

にあわし・い [4] 【似合(わ)しい】 (形)[文]シク にあは・し
よく似合っている。ふさわしい。似つかわしい。「君には―・くないおこない」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)

似姿

にすがた [2] 【似姿】
実物そっくりの姿。また,似せて作った像や絵。

似寄り

により [0] 【似寄り】
似かよっていること。類似。「何処さら―の所はない/奇遇(四迷)」

似寄りの

により【似寄りの】
similar <to> .→英和

似寄る

によ・る [2] 【似寄る】 (動ラ五[四])
似かよっている。よく似ている。「―・った性格」「何時(イツ)も―・つた刻限なので,…同じ車が同じ所を通るのだらうと推測した/門(漱石)」

似我蜂

じがばち [2] 【似我蜂】
(1)膜翅目ジガバチ科の昆虫の総称。アナバチ。
(2)ジガバチ科のハチの一種。体長2センチメートル内外。体は細く,特に腹部の基部は糸状。体色は黒色で腹部第二節は赤色。地面に穴を掘り,シャクトリムシなどの幼虫を捕まえて貯蔵し,横腹に卵を産みつける。幼虫を埋めるときにたてる羽音を,昔の人は「似我似我(ジガジガ)」と聞き,他の虫をハチに変える呪文(ジユモン)と考えたので,この名があるという。腰細蜂(コシボソバチ)。蜾蠃(スガル)。

似柿

にたりがき [3] 【似柿】
〔味は劣るが御所柿に似るのでいう〕
柿の品種の一。平たい形で頭部がくぼむ。

似気無い

にげな・い [3] 【似気無い】 (形)[文]ク にげな・し
似つかわしくない。ふさわしくない。「女に―・い技能を身に付けてをられるのだから/細雪(潤一郎)」「―・きもの,下衆(ゲス)の家に雪の降りたる/枕草子 45」

似絵

にせえ [0] 【似絵】
平安末期から鎌倉時代にかけて描かれた,大和絵系の肖像画の総称。面貌が重視され細い線を重ねて目鼻立ちを表し,前代に比べ,より写実的になっている。藤原隆信の家系により,天皇・公家・武家・歌人などが描かれた。

似義須

にぎす [0] 【似義須・似鱚】
サケ目の海魚。全長23センチメートルぐらい。体は細長く円筒形。吻(フン)はとがり,口と目が大きい。脂びれがある。背に淡青色の斑紋があり,体全体は淡黄白色。干物・練り製品の原料。本州中部以南の深海砂泥底に分布。ミギス。オキギス。

似而非

えせ 【似非・似而非】
■一■ (接頭)
名詞に付く。
(1)似てはいるが本物ではない,見せ掛けだけの,の意を表す。「―医者」「―文化人」「―追従」
(2)劣っている,価値のない,の意を表す。「―歌」「―受領」
■二■ [0] (形動ナリ)
名目や外見だけであるさま。「―なる男親を持たりて/枕草子 307」

似通う

にかよ・う [3] 【似通う】 (動ワ五[ハ四])
互いによく似る。「これら二つには―・った点がある」

似通う

にかよう【似通う】
resemble.→英和
⇒似る.

似関船

にたりぶね [4] 【似関船】
江戸時代の海船の一。船体下部は荷船の形に,上部は矢倉で囲んで,弓・鉄砲の発射口を設けた関船(セキブネ)に似る。平時・戦時両様の機能をもつ船。

似雲

じうん 【似雲】
(1673-1753) 江戸中期の歌僧。別号,虚空庵ほか。安芸(アキ)の人。武者小路実陰に師事。西行に私淑し,諸国を行脚して「今西行」と呼ばれた。著「年並草」など。

似非

えせ−【似非】
false;→英和
would-be (自称).‖似非紳士 a snob.似非者[物]a fake (物・人);a hypocrite (人).

似非

えせ 【似非・似而非】
■一■ (接頭)
名詞に付く。
(1)似てはいるが本物ではない,見せ掛けだけの,の意を表す。「―医者」「―文化人」「―追従」
(2)劣っている,価値のない,の意を表す。「―歌」「―受領」
■二■ [0] (形動ナリ)
名目や外見だけであるさま。「―なる男親を持たりて/枕草子 307」

似非侍

えせざむらい 【似非侍】
武士らしくない振る舞いをする武士。

似非受領

えせずりょう 【似非受領】
とるにたりない下級の受領。「何とも見入れ給ふまじき―の女(ムスメ)などさへ/源氏(葵)」

似非幸ひ

えせざいわい 【似非幸ひ】
見かけだけの幸せ。「おひさきなく,まめやかに―など見てゐたらん人は/枕草子 24」

似非形

えせかたち 【似非形】
見苦しい容貌(ヨウボウ)。「―は,つやめき寝はれて,ようせずは頬ゆがみもしつべし/枕草子 109」

似非法師

えせほうし 【似非法師】
僧侶というにふさわしくない法師。なまぐさ坊主。「弁慶といふ―に/浄瑠璃・吉野忠信」

似非笑ふ

えせわら・う 【似非笑ふ】 (動ハ四)
あざけり笑う。せせら笑う。「傍若無人の継父(ママテテ)―・ひ/浄瑠璃・長町女腹切(中)」

似非者

えせもの 【似非者】
(1)いかがわしい者。にせ者。その名にふさわしくない者。「ただし,―にこそ候ふめれ/今昔 27」
(2)つまらぬ者。卑しい者。「昔は―などもみなをかしうこそありけれ/枕草子 23」
(3)ばか者。じゃま者。悪い者 。「月は―,忍ぶ夜はなほ冴ゆる/松の葉」

似顔

にがお【似顔】
a portrait (絵).→英和

似顔

にがお [0] 【似顔】
「似顔絵」の略。「芳幾(ヨシイク)に―を画(カカ)せて/安愚楽鍋(魯文)」

似顔絵

にがおえ [0] 【似顔絵】
(1)ある人の顔に似せて描いた絵。
(2)浮世絵で,役者絵・美人絵のこと。

似鯉

にごい [0] 【似鯉】
コイ目の淡水魚。全長約60センチメートル。体形はコイと異なり,細長く二本の口ひげを持つ。全身暗灰色。食用となるが,小骨が多い。本州・四国・九州の湖沼や河川の中・下流に分布。カワゴイ。サイ。マジカ。

似鯨

にたりくじら [4] 【似鯨】
クジラの一種。イワシクジラに似た外観からこの名がある。鼻孔から吻にかけて特徴的な稜線をもつ。熱帯から温帯にかけて分布し,かつては捕鯨の対象とされた。

似鱚

にぎす [0] 【似義須・似鱚】
サケ目の海魚。全長23センチメートルぐらい。体は細長く円筒形。吻(フン)はとがり,口と目が大きい。脂びれがある。背に淡青色の斑紋があり,体全体は淡黄白色。干物・練り製品の原料。本州中部以南の深海砂泥底に分布。ミギス。オキギス。

とぎ 【伽】
(1)話の相手になって機嫌をとったり,退屈を慰めたりすること。また,その人。おとぎ。「必ず弟儲けて給へ,―にせさせん/盛衰記 43」
(2)寝室の相手をすること。また,その人。「今では宿屋��のお客の―/浄瑠璃・生写朝顔話」
(3)病人の看護。「妹のお才を―に遣つて置いたが/歌舞伎・幼稚子敵討」
(4)「御伽衆」に同じ。

伽倻

かや 【伽耶・伽倻・加耶】
⇒加羅(カラ)

伽倻山

かやさん 【伽倻山】
韓国南部,大邱の北西68キロメートルにある山。海抜1430メートル。山中に海印寺がある。カヤ-サン。

伽倻琴

カヤグム [0] 【伽倻琴】
〔朝鮮語〕
⇒かやきん(伽倻琴)

伽倻琴

かやきん [2] 【伽倻琴】
朝鮮の撥弦(ハツゲン)楽器の一。一二弦の箏(ソウ)。奈良時代に日本にも伝わった。新羅琴(シラギゴト)。
→伽倻琴[音声]

伽留陀夷

かるだい 【伽留陀夷】
〔梵 Kālodāyin〕
仏弟子の一人。仏の在世時に多くの悪行を行なった六人の比丘(ビク)の一人で,仏はその行為を見て,戒律を定めたという。

伽羅

から 【加羅・伽羅・迦羅】
四〜六世紀に,朝鮮半島南部にあった多くの小国。特に,金官加羅(金海)や大加羅(高霊)を指す。また,それら小国群の総称。次第に新羅(シラギ)・百済(クダラ)に併合され,562年滅亡。韓。伽耶(カヤ)。

伽羅

きゃら【伽羅(香)】
《植》aloeswood (perfumery).

伽羅

きゃら [1][0] 【伽羅】
(1)〔梵 Tagara の音訳「多伽羅」の略。黒沈香の意〕
沈香の最優品。香道で珍重される。主にベトナム産。
(2)「伽羅木」の略。
(3)よいものをほめる語。極上(ゴクジヨウ)。「お梅と申してずんど―めでござれども/浄瑠璃・万年草(上)」

伽羅の木

きゃらのき 【伽羅の木】
キャラボクの別名。

伽羅の油

きゃらのあぶら [4][1] 【伽羅の油】
江戸初期に用いた鬢(ビン)付け油。胡麻油に生蝋(キロウ)・丁子(チヨウジ)などを加えて練ったもの。

伽羅先代萩

めいぼくせんだいはぎ 【伽羅先代萩】
(1)歌舞伎の一。時代物。奈河亀輔(カメスケ)作。1777年大坂中の芝居初演。通称「先代萩」。伊達騒動を脚色したもので,乳人(メノト)政岡の忠義,実悪の代表的役どころである仁木弾正の活躍で名高い。現行台本は同種の脚本を集大成したもの。
(2){(1)}を浄瑠璃化したもの。松貫四(マツカンシ)・吉田角丸らの合作。1785年江戸結城座初演。通称「先代萩」

伽羅木

きゃらぼく [2] 【伽羅木】
イチイ科の常緑低木。イチイの変種。日本海沿岸地方の山地に自生し,また庭園に栽培される。葉はイチイに似るが螺旋(ラセン)状に並ぶものが多い。キャラ。

伽羅枕

きゃらまくら [3] 【伽羅枕】
香を焚(タ)く引き出しを仕組んだ木枕。髪に香をたきしめるのに用いる。香枕。

伽羅求羅虫

からくらむし [4] 【伽羅求羅虫】
「伽那久羅虫(カナクラムシ)」に同じ。

伽羅色

きゃらいろ [0] 【伽羅色】
濃い茶色。赤みがかった茶色。

伽羅蕗

きゃらぶき [0][2] 【伽羅蕗】
細いフキの茎を醤油で伽羅色に煮しめた食品。伽羅煮。

伽耶

かや 【伽耶・伽倻・加耶】
⇒加羅(カラ)

伽船

とぎぶね [3] 【伽船】
近世,売春婦をのせて,その中で売春させた船。
→お千代船

伽藍

がらん [0][1] 【伽藍】
〔梵 saṃghārāma(僧伽藍摩)の略。僧園・衆園・精舎(シヨウジヤ)と訳す〕
寺の建物。特に,大きな寺院。僧伽藍。

伽藍

がらん【伽藍】
a cathedral.→英和

伽藍堂

がらんどう [0] 【伽藍堂】
伽藍神をまつった堂。

伽藍石

がらんいし [2] 【伽藍石】
社寺の柱の礎石を庭園に転用したもの。踏分石(フミワケイシ)・手水(チヨウズ)鉢などに用いる。がらんせき。

伽藍神

がらんじん [2] 【伽藍神】
伽藍を守護する神。守伽藍神。護伽藍神。多様な神々があるが,日本では興福寺の春日神社,延暦寺の山王七社など諸大寺には特定の守護神がある。寺神(テラガミ)。

伽藍配置

がらんはいち [4] 【伽藍配置】
寺院における塔・金堂・講堂などの建物の配置。代表的なものに,飛鳥寺式・法隆寺式・四天王寺式・薬師寺式・東大寺式などがある。
伽藍配置=1[図]
伽藍配置=2[図]
伽藍配置=3[図]
伽藍配置=4[図]

伽藍鳥

がらんちょう [0] 【伽藍鳥】
ペリカンの別名。

伽衆

とぎしゅう [2] 【伽衆】
「御伽衆(オトギシユウ)」に同じ。とぎ。

伽那久羅虫

かなくらむし [4] 【伽那久羅虫】
〔仏〕 微細な身でありながら,一度風にあえばたちまち大きくなって,一切の物を飲みこむという想像上の虫。からくらむし。

伽陀

かだ [1] 【伽陀】
〔梵 gāthā〕
「偈(ゲ)」に同じ。「香花(コウゲ)を備へ,―を唱へ/太平記 24」

つくだ 【佃】
〔「作田(ツクリダ)」の転〕
(1)耕作する田。熟田。「天照大御神の―畔(ア)を離ち/古事記(上訓)」
(2)国衙(コクガ)領や荘園に設定された領主直営の農地。種子・農具・日当・食料などは領主が負担し,耕作は農民の夫役により行われ,全収穫を領主の得分とした。平安中期以降,農民に請作(ウケサク)させる傾向が現れ,平安末期には名田と同質化していった。
(3)「佃節」の略。

つくりだ 【作り田・佃】
「佃(ツクダ){(1)}」に同じ。「―の刈るべき君が御代なれば/夫木 20」

佃島

つくだじま 【佃島】
東京都中央区,隅田川河口の地域。もと小島であったが,埋め立てによって北の石川島などと接続。江戸時代,摂津国西成郡佃村の漁民が定着したのが地名の起こり。佃煮の原産地として知られる。

佃戸

でんこ 【佃戸】
中国の小作農。均田制崩壊後の唐中期から宋代にかけて,荘園の耕作者として一般化。宋では主家から独立していたが,経済的に多くを依存していた。明・清代には地位も向上。佃客。

佃煮

つくだに【佃煮】
fish[seaweed]boiled down with soy.

佃煮

つくだに [0] 【佃煮】
〔江戸時代,江戸佃島で作り始めたのでこの名がある〕
魚介類・海藻などを醤油・味醂・砂糖で濃い味に煮しめたもの。

佃祭り

つくだまつり 【佃祭り】
八月六日・七日に東京佃島の住吉神社で行われる祭礼。[季]夏。

佃節

つくだぶし 【佃節】
(1)江戸時代,隅田川を往来した遊船などでうたわれた流行歌。「音締めくるはぬ―/人情本・辰巳園(後)」
(2)歌舞伎の下座音楽の一。隅田川の場面や水辺の場面に,騒ぎ唄として用いる。

但し

ただし [1] 【但し】 (接続)
〔副詞「ただ」に助詞「し」の付いた語〕
□一□上に述べたことについて条件や例外を付け足すときに使う。しかし。だが。「明日,運動会を行う。―,雨天の場合は中止する」「全員集合せよ。―,病気の者は除く」
□二□
(1)「ただ」を強めた語。「男女十余人皆,其の難にあひて…更にたのむ所なし。―,三宝の加護に非ずは,誰か此の難を助けんと思ひ得て/今昔 12」
(2)前文に対する疑問・推量などの文を導くために使う。もしかしたら。「十月を神無月と云ひて,神事にはばかるべきよしは記したるものなし。…―,当月諸社の祭なき故に,この名あるか/徒然 202」
(3)ところで。さて。「―,この大臣(オトド)は…清和天皇のおほぢにて/大鏡(良房)」
(4)それとも。あるいは。ただしは。「酒が飲れぬか,せめてひとり成とも出ぬか,―かへれといふ事か/浮世草子・一代女 5」

但し

ただし【但し】
but;→英和
however;→英和
only;→英和
provided that… (条件).

但しく

ただしく 【但しく】 (副)
「ただ」を強めた語。「物皆は新(アラタ)まる良し―も人は古りゆくよろしかるべし/万葉 1885」

但しは

ただしは 【但しは】 (接続)
それとも。あるいは。「親父にいふてこの善次を勘当させて腹いるか,―じねんに銀取るか勝手次第/浄瑠璃・二枚絵草紙(中)」

但し書き

ただしがき【但し書き】
a proviso.→英和

但し書き

ただしがき [0] 【但し書き】
「但し」という語を書き出しに使い,前文や本文に対して,条件・例外・説明などを付け加えた文。「契約書の終わりに―をつける」

但付の

ただしづきの【但付の】
conditional.→英和

但州

たんしゅう 【但州】
但馬(タジマ)国の別名。

但馬

たじま タヂマ 【但馬】
旧国名の一。兵庫県北部に相当。但州(タンシユウ)。

但馬牛

たじまうし タヂマ― [3] 【但馬牛】
但馬国に産する代表的な和牛。毛色は黒。強健でよく使役に耐え,肉は美味。神戸牛。

但馬皇女

たじまのひめみこ タヂマ― 【但馬皇女】
(?-708) 天武天皇の皇女。母は藤原鎌足の娘氷上媛。「万葉集」に一途な恋心を歌う相聞歌四首を残す。

佇まい

たたずまい【佇まい】
look;→英和
appearance.→英和

佇まい

たたずまい タタズマヒ [3][0] 【佇まい】
〔「ただずまい」とも〕
(1)立っているようす。また,そのものからかもし出されている雰囲気。「城下町の落ち着いた―」「庭の―」
(2)身をおく所。転じて,生業(ナリワイ)。「人間(ヒト)さまざまの―/人情本・梅児誉美 3」

佇み

たたずみ 【佇み】
(1)身の置き所。「主人に損亡かけ…身の―のない時は/歌舞伎・お染久松色読販」
(2)生活。生計。「親方の馬を取られては…―が叶はぬ/浄瑠璃・丹波与作(中)」

佇む

たたず・む [3] 【佇む・彳む】 (動マ五[四])
(1)しばらくの間ある場所に立ったまま動かないでいる。「しょんぼりと―・む」
(2)行きつもどりつする。徘徊(ハイカイ)する。「まだ暁に門のわたりを―・めば/堤中納言(貝あはせ)」

佇む

たたずむ【佇む】
stop;→英和
stand (still).→英和

佇立

ちょりつ [0] 【佇立】 (名)スル
〔「佇」はたたずむ意〕
しばらくの間立ち止まっていること。たたずむこと。ちょりゅう。「茫然として―したり/月世界旅行(勤)」

佇立

ちょりゅう [0] 【佇立】 (名)スル
⇒ちょりつ(佇立)

佉羅陀山

からだせん 【佉羅陀山】
〔仏〕
〔「きゃらだせん」とも〕
須弥山(シユミセン)を囲む七金山の一。地蔵菩薩が住むという。

佉羅陀山

きゃらだせん 【佉羅陀山】
⇒からだせん(佉羅陀山)

−い【位】
a rank.→英和
二〜を占める rank second;take second place.

くらい【位】
(1) (a) rank;→英和
a grade (階級).→英和
(2) the throne (王の).→英和
(3) dignity (品位).→英和
〜する rank (位階);be situated[located](位置);lie.→英和
第一(二)位に〜する rank first (second).〜が上(下)である be above (below) <a person> in rank.〜につく come to the throne.

い ヰ 【位】 (接尾)
助数詞。
(1)等級・順位・位階などを表す。「第一―」「従三―」
(2)計算の位取(クライド)りを表す。「小数点以下第五―」
(3)死者の霊を数えるのに用いる。「英霊五十―」

くらい クラヰ [0] 【位】
〔「くらい(座居)」の意〕
(1)天皇の地位。また,その地位にあること。皇位。「―を譲る」「―に即(ツ)く」
(2)朝廷・国家から与えられる,身分・等級・称号など。「―を極める」
→位階
(3)ある集団内での地位・身分の上下関係。「棋聖の―」
(4)〔数〕 数をアラビア記数法で表示した一つの桁について,記数法の約束によりその桁に表示された数に乗ずべき数が � であるとき,その桁を � の(または � に対応する命数の)位という。たとえば十進法の整数で下から五桁目は万の位。
(5)作品の品位・風格。「付句の―とはいかなる事にや/去来抄」
(6)芸道上の力量の程度。到達し得た境地。「この―を得たらん上手こそ天下にも許され/風姿花伝」

位する

くらい・する クラヰ― [0] 【位する】 (動サ変)[文]サ変 くらゐ・す
地位・位置・場所をしめている。…にある。位置する。「業界でも上位に―・する」「アジアの東方に―・する日本」

位の山

くらいのやま クラヰ― 【位の山】
(1)帝王の位。「すべらぎの―の小松原/続古今(賀)」
(2)「位山(クライヤマ)」(地名)に同じ。

位の色

くらいのいろ クラヰ― 【位の色】
位袍(イホウ)の色。「紫はなべて―なれば/新撰六帖 5」

位付け

くらいづけ クラヰ― [0] 【位付け】
(1)優劣・等級の順序を定めること。また,それを列記したもの。
(2)「位取り{(1)}」に同じ。
(3)江戸時代,田畑の等級をつけること。それに応じて納税額が定められた。
(4)歌舞伎の「役者評判記」で,役者の芸を品評して等級をつけること。また,その等級。上上吉・上上・上・中の上・中などが設けられたが,のち複雑化した。

位倒れ

くらいだおれ クラヰダフレ [4] 【位倒れ】
地位は高いが実質や収入が伴わないこと。

位冠

いかん ヰクワン [1] 【位冠】
古代,位階を示した冠。
→冠位

位分資人

いぶんしじん ヰブン― [4] 【位分資人】
律令制で,五位以上の親王・諸臣に官位に応じて給された従者。

位取り

くらいどり【位取り】
a unit (単位).→英和
〜をまちがえる calculate on a wrong unit.

位取り

くらいどり クラヰ― [0] 【位取り】
(1)算盤(ソロバン)や算数などで,数値の位{(4)} を定めること。位付け。
(2)将棋で,歩(フ)を五段目まで進めて自陣を広くし,敵陣を圧迫すること。

位地

いち ヰ― [1] 【位地】
くらい。地位。

位子

いし ヰ― [1] 【位子】
律令制における下級官の任用の規定。六位以下八位以上の官人の嫡子に試験を受けさせて下級官吏に任用したもの。

位官

いかん ヰクワン [1] 【位官】
位と官職。官位。

位封

いふ ヰ― [1] 【位封】
大宝令で,三位以上の親王・諸臣に,位階に応じて与えられた封戸(フコ)。平安末期には行われなくなった。

位山

くらいやま クラヰ― 【位山】
位階の昇進を,山に登ることにたとえた語。位の山。「八十坂を越えよときれる杖なればつきてをのぼれ―にも/落窪 3」

位山

くらいやま クラヰ― 【位山】
岐阜県高山市の南西にある山。日本海側と太平洋側との分水嶺のほぼ中央になる。海抜1529メートル。イチイが繁茂する。くらいのやま。((歌枕))「―みねまでつける杖なれど/拾遺(賀)」

位抜け

くらいぬけ クラヰ― 【位抜け】
〔「抜け」は度はずれの意〕
「位盗人(クライヌスビト)」に同じ。「くげのおとし子にて―なるべし/洒落本・擲銭青楼占」

位格

いかく ヰ― [1][0] 【位格】
⇒ペルソナ(1)

位次

いじ ヰ― [1] 【位次】
位階の上下による座席の順序。席次。

位牌

いはい ヰ― [0] 【位牌】
〔中国,後漢の頃,死者の官位を記すことに始まったための称という〕
死者の霊を祀(マツ)るため,その戒名を記す木の札。日本へは禅宗とともに伝来し,江戸時代に一般化した。霊牌。

位牌

いはい【位牌】
a memorial tablet.

位牌堂

いはいどう ヰ―ダウ [0] 【位牌堂】
寺院で,位牌を安置する堂。

位牌山

いはいやま ヰ― [0] 【位牌山】
地境の形が位牌に似た山。これを所有し伐木する家は死人を出すなどといって忌み嫌われた。

位牌所

いはいじょ ヰ― [0] 【位牌所】
位牌を安置する所。

位牌知行

いはいちぎょう ヰ―ギヤウ 【位牌知行】
祖先の手柄のおかげで得ている知行。世襲の俸禄。「親の譲りの金銀にて身を過ぎけるは,武士の―取つて暮すに同じ/浮世草子・織留 2」

位田

いでん ヰ― [1] 【位田】
律令制で,有品(ユウホン)の親王と五位以上の官人に,その位階に応じて支給された輸租田。女子は男子の三分の二が支給された。

位盗人

くらいぬすびと クラヰ― [4] 【位盗人】
実力もないのに高い位にいる人をののしっていう語。位抜け。

位相

いそう ヰサウ [0] 【位相】
(1)〔数〕
〔topology〕
極限や連続の概念が定義できるように,集合に導入される数学的構造。トポロジー。
(2)〔物〕
〔phase〕
振動や波動のような周期的現象において,ある時刻・ある場所で,振動の過程がどの段階にあるかを示す変数。
(3)〔言〕 性別・年齢・職業など,社会集団の違いや場面の相違に応じて言葉の違いが現れる現象。この違いが現れた語を位相語という。忌み詞・女房詞・女性語・幼児語・学生語・商人語など。

位相

いそう【位相】
《電》a phase.→英和

位相差顕微鏡

いそうさけんびきょう ヰサウ―ケンビキヤウ [0] 【位相差顕微鏡】
部分的に屈折率または厚さが違う透明な物体を透過した光に生じた位相の差を像の明暗の差にかえて,その物体の構造を観察しやすくした顕微鏡。細胞や細菌を染色せずに観察できるため,生物学・医学で広く利用される。

位相幾何学

いそうきかがく ヰサウ― [5] 【位相幾何学】
長さ・大きさなどの量的関係を無視し,図形相互の位置,つながり方などを,連続的に変形させて,その図形の不変な性質を見つけたり,またそのような変形のもとでどれほど異なる図形があるかを研究する幾何学。すなわち,図形の位相的性質を研究する幾何学。スイスの数学者オイラーの一筆がきの研究などから始まる。トポロジー。

位相心理学

いそうしんりがく ヰサウ― [6] 【位相心理学】
⇒トポロジー心理学(シンリガク)

位相数学

いそうすうがく ヰサウ― [4] 【位相数学】
狭義には位相幾何学(キカガク),広義には位相の概念を他の方面の数学に拡張したもの。トポロジー。

位相空間

いそうくうかん ヰサウ― [4] 【位相空間】
(1)〔topological space〕
〔数〕 位相構造の与えられた集合。
(2)〔phase space〕
〔物〕 力学的な系の状態を記述するための空間。位置と運動量を座標とし,� 個の質点からなる系であれば,3� の位置座標軸と 3� の運動量座標軸で示される空間で,系の力学的状態はこの空間内の一点で表現される。

位相解析

いそうかいせき ヰサウ― [4] 【位相解析】
⇒関数解析(カンスウカイセキ)

位相速度

いそうそくど ヰサウ― [4] 【位相速度】
波が媒質中を伝わるとき同じ位相の面が進む速度。普通にいう波の速度のこと。
→群速度

位禄

いろく ヰ― [1][0] 【位禄】
(1)官位と俸禄。
(2)律令制で,位階に応じて支給された禄物。四位・五位に賜る。
→位封(イフ)

位禄定め

いろくさだめ ヰ― [4] 【位禄定め】
平安時代,位禄を与えるべき人数と位禄を出す国とを詮議した行事。毎年2月の中旬に行なった。

位置

いち ヰ― [1] 【位置】 (名)スル
(1)物のある所。場所。「箪笥(タンス)の―を変える」「南東に―する」
(2)全体あるいは他との関係で占める場所。立場。「社の重要な―にいる」

位置

いち【位置】
a position;→英和
a situation.→英和
〜する be located[situated] <at,in> .〜が良い(悪い) be well (ill) situated.

位置エネルギー

いちエネルギー ヰチ― [4] 【位置―】
⇒ポテンシャル-エネルギー

位置ベクトル

いちベクトル ヰチ― [3] 【位置―】
空間に定点 O を定めることにより,空間の任意の点 A が,O を始点とする一つのベクトルを用いて決まる。このときのベクトル。

位置付け

いちづけ ヰチ― [0] 【位置付け】
ある物事を位置づけること。「―をはっきりさせる」

位置付ける

いちづ・ける ヰチ― [4] 【位置付ける】 (動カ下一)
ある物事が全体の中や他との関係で占める位置を考え定める。「作品を文学史の上に―・ける」

位置天文学

いちてんもんがく ヰチ― [5] 【位置天文学】
地球も含む天体の位置や運動などを研究する学問。天文学の基礎とされる。

位置感覚

いちかんかく ヰチ― [3] 【位置感覚】
姿勢や身体各部の相対的な位置を認知する感覚。筋肉や関節の圧覚,内耳の平衡感覚などの総合によって生じる。位置覚。

位置角

いちかく ヰチ― [2] 【位置角】
天球上の二つの天体の,相対的関係を示す角度。通常は,二つの天体を結ぶ大円と,基準にする方の天体と天の北極とを結ぶ大円とがなす角度。東回りに測る。

位署

いしょ ヰ― [1] 【位署】
公文書に官位・姓名を続けて書くこと。また,その書式。官と位が相当する際は「権中納言従三位」のように官を上に位を下に書き,相当しない際は反対に位を上に官を下に書くが,位の方が高い場合は位と官の間に「行(ギヨウ)」の字を(「正三位行権中納言」),官の方が高い場合には間に「守(シユ)」の字を加える(「正四位守権中納言」)など,一定のきまりがあった。

位色

いしき ヰ― 【位色】
⇒当色(トウジキ)

位衣

くらいぎぬ クラヰ― 【位衣】
⇒位袍(イホウ)

位袍

いほう ヰハウ [0] 【位袍】
(1)位階によって定められている色の袍(ホウ)。時代によって異なり,律令制では一位深紫,二位・三位浅紫,四位深緋,五位浅緋,六位深緑,七位浅緑,八位深縹(フカハナダ),初位(ソイ)浅縹,無位黄。平安後期以後は,四位以上の黒,五位の緋,六位以下の縹だけとなった。官人の身分・位階の差を着衣で区別できるようにしたもの。位衣(クライギヌ)。
(2)天皇の,黄櫨染(コウロゼン)の袍。

位襖

いあお ヰアヲ [0] 【位襖】
〔位階によって色に定めがあるのでいう〕
襖(アオ)。

位襖

いおう ヰアヲ 【位襖】
⇒いあお(位襖)

位記

いき ヰ― [1] 【位記】
律令制において,位階を授けるときに与える文書。告身(コクシン)。

位論

くらいろん クラヰ― 【位論】
天皇の位を得ようとして論争すること。「惟高・惟仁―の事/盛衰記 32」

位負け

くらいまけ クラヰ― [0] 【位負け】 (名)スル
(1)相手の高い地位・品位などに圧倒されてしまうこと。「横綱が相手では―して実力が出せない」
(2)実力にそぐわない高い地位や評価が与えられ,かえって見劣りがしてしまうこと。「肩書きに―する」

位負けする

くらいまけ【位負けする】
cannot live up to one's position[rank];be overawed (相手に).

位階

いかい【位階(勲等)】
court ranks (and honors).

位階

いかい ヰ― [1][0] 【位階】
(1)律令制における官僚の序列の標示。603年の冠位十二階制から数度の変遷を経て大宝令・養老令で整備された。親王は一品(イツポン)から四品(シホン)の四階。諸臣は正一位から少初位下(シヨウソイゲ)の三〇階(一位から三位は正従各二階,四位から八位は正従をそれぞれ上下に分け各四階,初位は大少を上下に分け四階)。また,五位以下には内位と外位(ゲイ)の別がある。位階は功労に応じて昇進があり,位階に対応した官職に就くことを原則とした(官位相当)。
(2)栄典の一。国家に対して勲功・功績のあった者に授与される。一位から八位まで,それぞれ正従があり,一六階に分かれる。現在は死者に対する追賜・昇叙のみが行われる。

位階勲等

いかいくんとう ヰ― [1] 【位階勲等】
位階と勲等。授与される位と勲章の等級。

低い

ひくい【低い】
low (高さの);→英和
short (背が);→英和
flat (鼻が);→英和
low;humble (身分が);→英和
low (声が).〜声で in a low voice;in a whisper.→英和
低く low.低くする lower;→英和
drop (声を);→英和
subdue (声音を).→英和

低い

ひく・い [2] 【低い】 (形)[文]ク ひく・し
〔「ひきし」の転。室町末期以降の語〕
(1)空間的に基準面よりかなり下にある。
 (ア)物の下端から上端までの差が小さい。「背の―・い人」「―・い机」「―・い丘」
 (イ)下の方に位置している。「―・い天井」「飛行機が地上すれすれに―・く飛ぶ」
 (ウ)前方への突き出し方が少ない。「鼻が―・い」
(2)
 (ア)音量が小さい。「ラジオの音を―・くする」
 (イ)音程が下である。「男の―・い声」
(3)序列・価値が下位にある。
 (ア)地位・格式などが下位である。「身分が―・い」「―・い家格」
 (イ)教養・能力などが劣っている。「知能が―・い」「―・い能力」
 (ウ)品位・品格が劣っている。「格調が―・い」
 (エ)志向が低俗である。「志が―・い」「―・いレベルでの議論」
(4)数量的に少ない。
 (ア)金銭的に額が少ない。「料金が―・い」「―・いコスト」
 (イ)量や程度を数値で表した時,その数値が小さい。「血圧が―・い」「―・い点数」「精度が―・い」
⇔高い
[派生] ――さ(名)
[慣用] 頭が―・腰が―/辞を低くする

低き

ひくき [2] 【低き】
〔文語形容詞「低し」の連体形から〕
低いこと。低い所。「水の―に就(ツ)く如(ゴト)し」

低き所に水たまる

低き所に水たまる
水が低地にたまるように,悪事のある所には悪人が集まるたとえ。また,利益のある所に多くの人が集まるたとえにも用いられる。

低し

ひき・し 【低し】 (形ク)
低い。「顔大きに,せい―・かりけり/平家 8」
〔成立は鎌倉時代以降か〕

低し

ひく・し 【低し】 (形ク)
⇒ひくい

低まる

ひくま・る [3] 【低まる】 (動ラ五[四])
低くなる。
⇔高まる
「琴の音が―・る」「庭の―・った一角」

低み

ひくみ [3] 【低み】
低い所。低い部分。
⇔高み
「朝顔や―の水に残る月(胡及)/曠野」

低め

ひくめ [0] 【低め】 (名・形動)
心もち低いこと。また,やや低いところ。また,そのさま。
⇔高め
「―のカーブ」「達成目標をやや―におく」

低める

ひく・める [3] 【低める】 (動マ下一)[文]マ下二 ひく・む
物事の程度や度合を低くする。
⇔高める
「腰を―・める」

低やか

ひきやか 【低やか】 (形動ナリ)
背丈や音声の低いさま。ひきらか。「たけ―なりける男/今昔 23」

低らか

ひきらか 【低らか】 (形動ナリ)
「ひきやか」に同じ。「丈―なる衆の/宇治拾遺 2」

低下

ていか [0] 【低下】 (名)スル
(1)低くなること。低い所に移ること。
⇔上昇
「飛行高度の―」
(2)品質・技術などの程度が悪くなること。
⇔向上
「品質が―する」

低下する

ていか【低下する】
fall;→英和
drop;→英和
go down;deteriorate.→英和

低人

ひきひと 【低人・侏儒・矬】
〔「ひきびと」とも〕
背が人並み以下に低い人。こびと。ひきうど。「―・倡優(ワザオギ)を進めて,爛熳(ミダリガワ)しき楽を為し/日本書紀(武烈訓)」

低位

ていい [1] 【低位】
低い位置。低いくらい。
⇔高位

低位株

ていいかぶ [3] 【低位株】
相場全般の水準からみて,価格の低い株。

低体温法

ていたいおんほう テイタイヲンハフ [5][0] 【低体温法】
全身を冷やして体温を人為的に下げて細胞の活動を低下させ,重要臓器の低酸素状態に対する耐性を高める方法。主に心臓・大血管・脳などの手術の際用いる。

低価法

ていかほう [0] 【低価法】
貸借対照表上の資産評価に際し,原価と時価とを比較して低いほうを評価額とするやり方。わが国では有価証券と棚卸資産に適用されている。

低俗

ていぞく [0] 【低俗】 (名・形動)[文]ナリ
趣味・考え方・傾向などが下品で程度の低い・こと(さま)。「―な番組」
[派生] ――さ(名)

低俗な

ていぞく【低俗な】
vulgar;→英和
lowbrow.→英和

低処

ていしょ [1] 【低所・低処】
低い土地。また,低い所。
⇔高所

低出葉

ていしゅつよう [4] 【低出葉】
異形葉の一。発芽して間もない植物の茎の基部付近に生じる葉。

低利

ていり [1] 【低利】
利息の安いこと。安い利息。
⇔高利

低利

ていり【低利】
<at> low interest.低利資金 low-interest funds.

低劣

ていれつ [0] 【低劣】 (名・形動)[文]ナリ
程度が低く,価値がないこと。品がなくて下らないこと。また,そのさま。「―な読み物」
[派生] ――さ(名)

低吟

ていぎん [0] 【低吟】 (名)スル
小さい声で詩歌を口ずさむこと。「古歌を―する」

低周波

ていしゅうは [3] 【低周波】
振動数が比較的少ない振動・波動。電波では普通数十ヘルツから数十キロヘルツの周波数をいう。
⇔高周波

低周波

ていしゅうは【低周波】
low frequency.

低周波公害

ていしゅうはこうがい [6] 【低周波公害】
低周波の振動による騒音公害。頭痛・吐き気・圧迫感などがある。個人差が大きい。高架の道路,家電製品などが発生源。

低周波地震

ていしゅうはじしん [6] 【低周波地震】
⇒スロー地震(ジシン)

低唱

ていしょう [0] 【低唱】 (名)スル
低い声で歌うこと。小声で詩歌を口ずさむこと。低吟。「浅酌―」「つれづれの余(アマリ)に―したものと見えて/あめりか物語(荷風)」

低回

ていかい [0] 【低回・彽徊】 (名)スル
行きつ戻りつすること。心を決めかねて同じ所をうろうろすること。徘徊(ハイカイ)。「池の畔を―する」

低圧

ていあつ【低圧】
low pressure;low voltage (電圧).

低圧

ていあつ [0] 【低圧】
(1)気体・液体などの圧力の低いこと。「箱の内部を―にする」
(2)低い電圧。
⇔高圧

低圧帯

ていあつたい [0] 【低圧帯】
周囲よりも気圧の低い帯状の領域。一般に東西方向にのびた低圧帯は定常的になりやすく,そこでは曇雨天が続く。

低圧経済

ていあつけいざい [5] 【低圧経済】
国内の需要が供給を下回り,それがまた投資を抑制して需要圧力を低める傾向をもつ経済。経済成長率の鈍化や企業収益の悪化をもたらす。供給過剰から輸出圧力がかかり国際収支は改善する。
→高圧経済

低地

ていち [0] 【低地】
周囲よりも低い土地。海抜の低い土地。
⇔高地

低地

ていち【低地】
low ground;lowland(s).→英和

低地帯

ていちたい [0] 【低地帯】
⇒山麓(サンロク)帯

低塩醤油

ていえんしょうゆ [5] 【低塩醤油】
普通の醤油と減塩醤油の中間の塩分濃度の醤油。食塩濃度は13パーセント前後。
→減塩醤油

低声

ていせい [0] 【低声】
低い声。小さい声。ささやき声。「―に詩吟をする声が聞えた/浮雲(四迷)」

低姿勢

ていしせい【低姿勢】
<take> a modest[humble]attitude; <take> a low posture.

低姿勢

ていしせい [3] 【低姿勢】
自分の方が相手より低い,弱い立場にあるとする態度。へりくだった態度。
⇔高姿勢
「―に出る」「―で臨む」

低学年

ていがくねん【低学年】
the lower classes[grades].

低学年

ていがくねん [3][4] 【低学年】
小学校で下の方の学年。一,二学年。「―の児童」

低層

ていそう [0] 【低層】
建物の高さが低いこと。

低層住宅

ていそうじゅうたく [5] 【低層住宅】
一,二階建ての住宅。三階建ても含める場合がある。

低層湿原

ていそうしつげん [5] 【低層湿原】
湖沼や河川の水辺,あるいは地下水の浅い土地に発達する平坦な湿原。ヨシ・スゲを主とし,ミズゴケが生えず,栄養に富む。
⇔高層湿原

低山

ていざん [1] 【低山】
低い山。

低山帯

ていざんたい [0] 【低山帯】
⇒山地帯(サンチタイ)

低度

ていど [1] 【低度】
程度の低いこと。低い程度。

低度の

ていど【低度の】
low.→英和

低廉

ていれん [0] 【低廉】 (名・形動)[文]ナリ
値段の安い・こと(さま)。「―な労賃」「―な価格」

低廉な

ていれん【低廉な】
⇒安い.

低張

ていちょう [0] 【低張】
ある溶液の浸透圧が比較する溶液より低いこと。
⇔高張

低強度紛争

ていきょうどふんそう テイキヤウドフンサウ [6] 【低強度紛争】
〔low-intensity conflict〕
国際テロリズムやゲリラ活動など,戦闘の規模や程度が低い紛争およびそれに対する国家的対応のこと。核を含む全面戦争の高強度紛争,国家間における通常兵器による戦争の中強度紛争に対していう。LIC 。

低所

ていしょ [1] 【低所・低処】
低い土地。また,低い所。
⇔高所

低教会

ていきょうかい [3] 【低教会】
〔Low Church〕
聖公会(英国教会)の中で,教会の権威や礼拝儀式を比較的に重んじない立場をいう語。福音主義ともいう。
→高教会

低木

ていぼく【低木】
a bush.→英和
低木林 a brushwood.→英和

低木

ていぼく [0] 【低木】
通常,ヒトの身長以下の高さの樹木をいう。主幹と枝との区別がはっきりせず,根もとから多くの枝に分かれているものが多い。ナンテン・アジサイなど。灌木(カンボク)。
⇔高木

低木帯

ていぼくたい [0] 【低木帯】
寒冷・乾燥などのため森林が成立せず,ハイマツ・ダケカンバなどが生育する地帯。高山帯の下部や,高緯度地方などに見られる。

低次

ていじ [1] 【低次】
低い次元。程度の低いこと。低次元。
⇔高次
「―の話」

低次元

ていじげん [3] 【低次元】 (名・形動)
次元が低い・こと(さま)。低級。「―な議論」

低次元

ていじげん【低次元】
a low level.⇒低級.

低気圧

ていきあつ [3] 【低気圧】
(1)気圧が低いこと。
(2)天気図上で,閉じた等圧線に囲まれて周囲よりも気圧の低い領域。北半球では反時計回りに,南半球では時計回りに風が吹き込み,中心付近で上昇するので,一般に低気圧圏内では天気が悪い。温帯低気圧・熱帯低気圧に大別される。
⇔高気圧
(3)形勢が不穏になることや,人の機嫌が悪く,穏やかには済みそうもない状態のたとえ。「今日の彼はどうも―だな」

低気圧

ていきあつ【低気圧】
(a) low (atmospheric) pressure.

低気圧家族

ていきあつかぞく [6] 【低気圧家族】
一つの前線上に次々に発生する一連の低気圧。通過に伴い,周辺の天気は一〜二日の周期で変化する。

低減

ていげん [0] 【低減】 (名)スル
数量がへること。また,値段が安くなること。「経費を―する」

低減する

ていげん【低減する】
cut down;reduce;→英和
decrease.→英和

低温

ていおん [0] 【低温】
低い温度。
⇔高温

低温

ていおん【低温】
a low temperature.‖低温工学 cryogenic engineering.低温殺菌 pasteurization.

低温タール

ていおんタール [5] 【低温―】
石炭の低温乾留によって得られるタール。鎖式(サシキ)不飽和炭化水素を多く含む液体燃料を得ることができる。

低温乾留

ていおんかんりゅう [5] 【低温乾留】
約五〇〇度で行う石炭の乾留。半成コークス(コーライト)・ガス・低温タールが得られる。現在はほとんど行われていない。

低温工学

ていおんこうがく [5] 【低温工学】
工学の一分野。摂氏マイナス一五〇度から,絶対零度にいたる低温の生成,低温下の技術を研究する分野。冷凍・冷蔵,冷凍乾燥などマイナス一五〇度ぐらいまでを扱う技術を含めることもあるが,気体の液化や超伝導など絶対零度までを扱う極低温の工学を指すことが多い。

低温殺菌

ていおんさっきん [5] 【低温殺菌】
殺菌法の一。六〇〜七〇度の熱を間歇(カンケツ)的に三〜七回加え,殺菌する。牛乳など高温度では変質あるいは破壊されるビタミン・糖類・タンパク質などを含む食品について行う。

低温物理学

ていおんぶつりがく [7] 【低温物理学】
絶対温度数十度以下の温度領域における物性を研究する分野。超伝導や超流動の研究はその重要な位置をしめる。実験的研究には,液体ヘリウムが必需品である。

低温麻酔

ていおんますい [5] 【低温麻酔】
手術の際,麻酔に加え,生体の代謝や酸素消費量を減少させるため人為的に体温を下げる方法。心臓や脳の手術に用いられる。冬眠麻酔。

低湿

ていしつ [0] 【低湿】 (名・形動)[文]ナリ
土地が低く,湿気の多い・こと(さま)。
⇔高燥(コウソウ)
「川ぞいの―な土地」

低潮

ていちょう【低潮】
(a) low tide.

低潮

ていちょう [0] 【低潮】
干潮で,海面が最も低くなった状態。
⇔高潮

低潮線

ていちょうせん [0] 【低潮線】
干潮時の海面と陸地とが接する線。低潮海岸線。低潮汀線。
⇔高潮線

低濃縮ウラン

ていのうしゅくウラン [7] 【低濃縮―】
濃縮ウランのうちウラン二三五の存在比が20パーセント未満のもの。軽水炉では3パーセント内外のものを使用する。
→濃縮ウラン

低物価政策

ていぶっか【低物価政策】
a low price policy.

低率

ていりつ [0] 【低率】
率の低いこと。
⇔高率

低率

ていりつ【低率】
<at> a low rate.

低空

ていくう [0] 【低空】
空の低い所。
⇔高空

低空飛行

ていくう【低空飛行】
a low-altitude flight.低空飛行をする fly low.

低空飛行

ていくうひこう [5][6] 【低空飛行】
(1)航空機が地上近くを飛ぶこと。
(2)転じて,成績・業績などが低い水準で推移していること。

低級

ていきゅう [0] 【低級】 (名・形動)[文]ナリ
等級が低いこと。価値・品位などが劣っていること。また,そのさま。
⇔高級
「―な思想」「―な趣味」
[派生] ――さ(名)

低級な

ていきゅう【低級な】
inferior;→英和
low(-class);→英和
vulgar;→英和
bad <taste> .→英和

低級アルコール

ていきゅうアルコール [5] 【低級―】
炭素数の少ないアルコール。溶剤や医薬品・香料の原料などとして用いられる。

低級概念

ていきゅうがいねん [5] 【低級概念】
⇒下位概念(カイガイネン)

低緯度

ていいど [3] 【低緯度】
緯度数の低いこと。赤道(緯度零度)を中心に南北の回帰線までをさす。
→高緯度

低能

ていのう [0] 【低能】 (名・形動)[文]ナリ
知能の発育が普通より遅れて低い・こと(さま)。そのような人をもいう。
[派生] ――さ(名)

低能の

ていのう【低能の】
feebleminded <child> .→英和

低脂肪乳

ていしぼうにゅう テイシバウ― [4] 【低脂肪乳】
⇒ロー-ファット-ミルク

低落

ていらく [0] 【低落】 (名)スル
下がること。特に,相場・評判などが低くなること。「人気が―する」「株価が―する」

低落する

ていらく【低落する】
fall;→英和
go down;decline.→英和

低血圧

ていけつあつ【低血圧】
low blood pressure.

低血圧

ていけつあつ [4][3] 【低血圧】
血圧が正常値より低い状態。一般に,成人で最高血圧が水銀柱100ミリメートル以下の場合をいう。
⇔高血圧

低血圧症

ていけつあつしょう [0][6] 【低血圧症】
低血圧が持続する状態。体質性のものと,疾患の一症状として現れる場合がある。

低血糖

ていけっとう [3] 【低血糖】
血糖値が異常に低い状態。飢餓感・脱力感・冷汗などが現れ,さらに痙攣(ケイレン)・意識障害をきたすことがある。インシュリンの過剰投与,肝臓障害,脳下垂体の疾患,胃切除手術後などに見られる。

低語

ていご [0] 【低語】 (名)スル
低い声で話すこと。ささやくこと。低言。「微かに―の声が聞える/魚玄機(鴎外)」

低調

ていちょう [0] 【低調】 (名・形動)[文]ナリ
(1)作品などの程度が低い・こと(さま)。「―な作品」
(2)勢いがふるわず,盛り上がりに欠ける・こと(さま)。
⇔好調
「投票の出足は―だ」
[派生] ――さ(名)

低調な

ていちょう【低調な】
inactive;→英和
dull;→英和
<not> up to the mark;→英和
weak (取引が).→英和

低質

ていしつ [0] 【低質】 (名・形動)[文]ナリ
品質がよくない・こと(さま)。「―なエンジン-オイル」

低迷

ていめい [0] 【低迷】 (名)スル
(1)雲などが低く漂うこと。「暗雲が―する」
(2)好ましくない状態が続いていること。「景気が―する」

低迷する

ていめい【低迷する】
hover around; <Dark clouds> hang low.

低速

ていそく [0] 【低速】
速度の遅いこと。
⇔高速

低酸症

ていさんしょう [0] 【低酸症】
胃酸の分泌が低下した状態。萎縮性胃炎・胃癌・胃手術後などにみられ,軽い下痢,食後の胃のもたれ,不快感などを起こす。減酸症。胃酸減少症。

低酸素症

ていさんそしょう [0][5] 【低酸素症】
⇒酸素欠乏症(サンソケツボウシヨウ)

低金利

ていきんり【低金利】
⇒低利.

低金利

ていきんり [3] 【低金利】
安い金利。特に,公定歩合についていう。

低金利政策

ていきんりせいさく [6] 【低金利政策】
政府または中央銀行が,公定歩合を低水準に保つことで,金融を緩和し貸付信用量を増大させ,景気を刺激しようとする政策。

低開発国

ていかいはつ【低開発国】
⇒発展(途上国).

低開発国

ていかいはつこく [6] 【低開発国】
⇒発展途上国(ハツテントジヨウコク)

低障害競走

ていしょうがいきょうそう テイシヤウガイキヤウソウ [7] 【低障害競走】
ハードル競走の一。400メートルの距離に76.2センチメートルの高さのハードルを一〇個置く。ロー-ハードルレース。低障害。

低音

ていおん【低音】
a low voice;bass (低音部).→英和

低音

ていおん [0] 【低音】
(1)低い音。
⇔高音
(2)小さい音。

低音部記号

ていおんぶきごう [6] 【低音部記号】
へ音記号のこと。五線譜表の第四線がヘ音であることを示すもの。バス記号。

低頭

ていとう [0] 【低頭】 (名)スル
頭をさげること。敬意・わびる気持ちなどを表すために頭を下げること。「平身―」「小使が来て,―して命を聞くと/婦系図(鏡花)」

低頭する

ていとう【低頭する】
bow (low).→英和

低頭平身

ていとうへいしん [0] 【低頭平身】 (名)スル
「平身低頭(ヘイシンテイトウ)」に同じ。「先頃よりの礼厚く演(ノベ)て…ひたすら―すれば/風流仏(露伴)」

低額

ていがく [0] 【低額】
少ない金額。
⇔高額

低額所得層

ていがく【低額所得層】
the low income classes.

じゅう ヂユウ [1] 【住】
人がすむ所・建物。すまい。すみか。「衣・食・―」

住い

すまい スマヒ [1] 【住(ま)い】
〔動詞「住まう」の連用形から。「住居」とも当てる〕
(1)住む家。すみか。「―を探す」
(2)住むこと。「下宿―」「かくむくつけき―するたぐひは/源氏(蓬生)」

住い

すまい【住い】
[居住]living;→英和
<a country> life;→英和
[家]a dwelling;→英和
a house;→英和
a residence;→英和
one's address (住所).下宿〜する live in lodgings.

住す

じゅう・す ヂユウ― 【住す】 (動サ変)
⇒じゅうする(住)

住する

じゅう・する ヂユウ― [3] 【住する】 (動サ変)[文]サ変 ぢゆう・す
(1)住居をかまえる。住む。「異境に―・する」「国内に―・する外国人/新聞雑誌 46」
(2)すみか・よりどころとして,とどまる。「愛に―・すれば人生に意義あり/平凡(四迷)」
(3)落ち着く。定める。「源氏合力の心に―・すべきよし,一味同心に僉議して/平家 7」
(4)拘泥する。かかずらう。「世をのがるると云は,名聞にこそ―・したれ/平治(上)」

住まい

すまい スマヒ [1] 【住(ま)い】
〔動詞「住まう」の連用形から。「住居」とも当てる〕
(1)住む家。すみか。「―を探す」
(2)住むこと。「下宿―」「かくむくつけき―するたぐひは/源氏(蓬生)」

住まう

すま・う スマフ [2] 【住まう】 (動ワ五[ハ四])
〔「住む」に継続の助動詞「ふ」が付いたものから〕
(1)住み続ける。暮らし続ける。「片田舎に―・っている」「年月をあだに契りて我や―・ひし/伊勢 21」
(2)(芝居の舞台で,登場人物が)すわりこむ。座を占める。「玄関より二重へ廻り来て,両人宜しく―・ふ/歌舞伎・勧善懲悪覗機関」
[可能] すまえる

住み侘ぶ

すみわ・ぶ 【住み侘ぶ】 (動バ上二)
生きてゆくのがつらいと思う。「世に―・びて山にこそ入れ/源氏(早蕨)」

住み処

すみか [1] 【住み処・栖】
住む所。住まい。住居。現代では好ましくないものの住んでいる所をいうことが多い。「犯人の―を捜す」「鬼の―」

住み心地

すみごこち [0] 【住み心地】
住みぐあい。「―が好い」

住み悪し

すみあ・し 【住み悪し】 (形シク)
住みにくい。居心地が悪い。「他国(ヒトクニ)は―・しとそいふ/万葉 3748」

住み慣れる

すみなれる【住み慣れる】
get used to a place.→英和
住み慣れた <one's> dear old <house> .

住み憂し

すみう・し 【住み憂し】 (形ク)
住みづらい。住みにくい。「京や―・かりけむ/伊勢 8」

住み成す

すみな・す [3][0] 【住(み)成す】 (動サ五[四])
(1)そこを住居とする。すまう。「長年―・した家」
(2)(上に修飾句を伴って)…という様子で住む。「いとのどかに心にくく―・し給へり/源氏(夕顔)」

住み替え

すみかえ [0] 【住(み)替え】
(1)住居をかえること。
(2)奉公人・芸者などが主家をかえること。鞍(クラ)替え。

住み替える

すみか・える [0][4][3] 【住(み)替える】 (動ア下一)[文]ハ下二 すみか・ふ
(1)住む家・部屋をかえる。「マンションに―・える」
(2)奉公人や芸者などが,雇い主や抱え主をかえる。「江戸から―・へて来た有名な芸妓(ゲイシヤ)だつた/湯島詣(鏡花)」

住み替わる

すみかわ・る [0][4] 【住(み)替わる】 (動ラ五[四])
家の住人がかわる。「草の戸も―・る代ぞひなの家/奥の細道」

住み渡る

すみわた・る 【住み渡る】 (動ラ四)
(1)一か所に長く住み続ける。「橘の林をうゑむほととぎす常に冬まで―・るがね/万葉 1958」
(2)女のもとに男が通い続ける。「東の方をとしごろおもひて―・りけるを/大和 11」

住み満つ

すみみ・つ 【住み満つ】 (動タ四)
(1)大勢の人がある場所に寄り集まって住む。「勢ひことに―・ち給へれば/源氏(玉鬘)」
(2)満ち足りた気持ちで住む。「内の大い殿の姫君と―・ちておはする/栄花(根合)」

住み着く

すみつく【住み着く】
settle <in> .→英和

住み着く

すみつ・く [0][3] 【住(み)着く】 (動カ五[四])
(1)長い間一か所に住む。居着く。「捨て猫が―・いてしまった」
(2)夫婦関係が定まって落ち着く。「おほきおとどのわたりに,今は―・かれにたりとな/源氏(若菜上)」
[可能] すみつける

住み荒す

すみあら・す [0][4] 【住み荒(ら)す】 (動サ五[四])
(1)家や部屋など,長い間住んで汚したり傷つけたりする。「建ててから十年になると云ふが,―・したと云ふやうな処は少しもない/青年(鴎外)」
(2)よそに行き,住んでいたところを荒れたままにしておく。「―・したる柴の庵ぞ/新古今(雑中)」

住み荒らす

すみあら・す [0][4] 【住み荒(ら)す】 (動サ五[四])
(1)家や部屋など,長い間住んで汚したり傷つけたりする。「建ててから十年になると云ふが,―・したと云ふやうな処は少しもない/青年(鴎外)」
(2)よそに行き,住んでいたところを荒れたままにしておく。「―・したる柴の庵ぞ/新古今(雑中)」

住み込み

すみこみ [0] 【住(み)込み】
住み込むこと。また,その人。
⇔通い
「―の店員」

住み込む

すみこ・む [3][0] 【住(み)込む】 (動マ五[四])
使用人・弟子などが主人の家に住む。「師匠の家に―・む」
[可能] すみこめる

住み込む

すみこむ【住み込む】
live <in one's master's house> .→英和

住み離る

すみはな・る 【住み離る】 (動ラ下二)
(1)住居を離れる。世間から離れる。「尼になりて同じ家の内なれど,方異(カタコト)に―・れてあり/更級」
(2)愛情が薄れて夫が妻の所へ来なくなる。「さばかり―・れたる所ある御心に/とりかへばや(上)」

住み馴れる

すみな・れる [4][0] 【住み馴れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 すみな・る
その土地や家に長年住んで,なれる。「―・れた土地」

住む

す・む [1] 【住む・棲む・栖む】 (動マ五[四])
(1)所を定めて,そこで生活する。《住》「町に―・む」
(2)鳥やけだものなどが巣を作って生活する。《棲・栖》「森に―・むキツネ」
(3)(上代・中古において)男が女の家に行き,夫婦として暮らす。「いかがありけむ,そのおとこ―・まずなりにけり/伊勢 94」
[可能] すめる

住む

すむ【住む】
live;→英和
reside;→英和
inhabit <a town> .→英和
叔父の家に〜 live with one's uncle.〜に適した inhabitable.住めば都 There is no place like home.

住めば都(ミヤコ)

住めば都(ミヤコ)
どんな所でも住み慣れればそこが最も住みよく思われるものだ。地獄も住み家。

住ノ江牡蠣

すみのえがき [5] 【住ノ江牡蠣】
海産の二枚貝。殻はほぼ卵円形で,殻長約12センチメートル。淡黄褐色ないし紫褐色で,左殻(下側)の方がくぼみが深い。有明海で食用に養殖。ヒラガキ。サラガキ。
〔「すみのえ」は有明海東岸の地名〕

住人

じゅうにん ヂユウ― [0] 【住人】
その土地に住む人。「武蔵国の―」

住人

じゅうにん【住人】
an inhabitant;→英和
a resident.→英和

住侶

じゅうりょ ヂユウ― [1] 【住侶】
その寺に住む僧侶。住僧。

住僧

じゅうそう ヂユウ― [0][1] 【住僧】
寺院に居住している僧。

住処

すみか【住処】
⇒住い.

住処

じゅうしょ ヂユウ― [1] 【住所・住処】
(1)住んでいる場所。すみか。すまい。
(2)〔法〕 生活の本拠であって,法律関係を処理する場合の基準となる場所。
→居所

住劫

じゅうこう ヂユウコフ [0] 【住劫】
〔仏〕 四劫(シコウ)の第二。世界と生物とが安穏に続いていくという期間。
→四劫

住友

すみとも 【住友】
姓氏の一。

住友吉左衛門

すみともきちざえもん 【住友吉左衛門】
住友家当主の名。第三代(1647-1706)以後,代々襲名。四代友芳(1670-1719)のとき別子銅山を発見して採掘権を得る。一五世友純(トモイト)(1864-1926)に至って,銅山経営のほか銀行・倉庫業を始め,住友財閥を形成。

住友財閥

すみともざいばつ 【住友財閥】
三井・三菱と並ぶ日本三大財閥の一。江戸時代以来別子銅山を経営していたが,維新後住友銀行を創立,銅山と銀行で発展。その後各種産業を経営して大コンツェルンとなる。第二次大戦後 GHQ の指令により解体。

住友銅吹所

すみともどうふきしょ 【住友銅吹所】
大阪市中央区の住友本家邸宅にあった江戸時代の銅精錬場跡。精錬炉・屋敷跡が発見され,「鼓銅図録」に描かれた銅生産が明確になった。

住吉

すみよし 【住吉】
姓氏の一。

住吉

すみのえ 【墨江・住吉】
「すみよし(住吉){(2)}」に同じ。

住吉

すみよし 【住吉】
(1)大阪市南部の区。東部の台地は住宅地,西部は大阪湾の埋立地で,臨海工業地帯。住吉大社がある。
(2)大阪府南部の旧郡名。大阪湾に臨む一帯の地。古くは「すみのえ」と呼ばれ,平安初期以降「すみよし」として定着。難波(ナニワ)三津の一つとして栄えた。((歌枕))「―の松にたちよる白浪のかへる折にや音(ネ)は泣かるらむ/後撰(恋二)」
(3)箏曲の一。山田検校作曲。住吉神社参詣を題材とした中許し物。

住吉の神

すみよしのかみ 【住吉の神】
⇒住吉神(スミノエノカミ)

住吉人形

すみよしにんぎょう [5] 【住吉人形】
住吉でつくった土製の人形。

住吉具慶

すみよしぐけい 【住吉具慶】
(1631-1705) 江戸前期の大和絵画家。如慶の長男。幕府の奥絵師となり大和絵を江戸に広め,住吉派隆盛の礎を築いた。

住吉如慶

すみよしじょけい 【住吉如慶】
(1599-1670) 江戸前期の大和絵画家。土佐光吉の弟子。後水尾天皇の勅により住吉絵所を再興,土佐派から分かれて住吉派を興した。

住吉派

すみよしは 【住吉派】
大和絵の一派。如慶が土佐派から分かれて一派をなしたもの。京の土佐家に対し,江戸での大和絵の中心をなし,狩野家と並んで幕末まで幕府の御用絵師を務めた。

住吉物語

すみよしものがたり 【住吉物語】
物語。二巻。作者・成立年代とも未詳。平安前期の同名の物語を改作したものらしく,異本がきわめて多い。継子いじめ譚(タン)に長谷観音の利生(リシヨウ)説話を交える。

住吉神

すみのえのかみ 【住吉神】
底筒男命(ソコツツノオノミコト)・中(ナカ)筒男命・表(ウワ)筒男命の総称。海上の守護神,外交の神,和歌の神とされる。住吉神社の祭神。すみよしのかみ。

住吉神社

すみよしじんじゃ 【住吉神社】
大阪市住吉区にある神社。底筒男命(ソコツツノオノミコト)・中筒男命・表筒男命・神功皇后をまつる。現在では住吉大社と改称。

住吉踊り

すみよしおどり [5] 【住吉踊り】
大阪住吉大社に伝わる踊り。音頭取りが長柄の傘を持ってその柄を扇子で打ちながら歌をうたい,菅笠(スゲガサ)をつけた僧形の四人の童子(人数不定の場合もある)が,その周りを団扇(ウチワ)を打ちながら踊りまわる。古くは住吉代参の祈祷(キトウ)のために神宮寺の社僧が各地を巡った。のち江戸に入り願人坊主によって流布されたのが「かっぽれ」である。
住吉踊り[図]

住吉造り

すみよしづくり [5] 【住吉造り】
神社本殿様式の一。屋根は反りのない切妻造りで,棟に千木と堅魚木(カツオギ)を置く。妻を正面とする前後に細長い建築で,内部は内陣と外陣の二室に分かれている。大阪住吉大社本殿はこの代表例。
住吉造り[図]

住吉鳥居

すみよしどりい [5] 【住吉鳥居】
住吉大社などに用いた鳥居で,中山鳥居の柱が四角となったもの。

住宅

じゅうたく ヂユウ― [0] 【住宅】
(1)人の住む家。すまい。すみか。「―街」「―地」
(2)居所を定めてそこに住むこと。すまいとすること。「近きこそよけれと,知らぬ松本に―して/浮世草子・新永代蔵」

住宅

じゅうたくとしせいびこうだん ヂユウ― 【住宅・都市整備公団】
都市地域における集団住宅および宅地の大規模な供給と都市環境の改善・整備を目的として設立された特殊法人。1981年(昭和56)日本住宅公団と宅地開発公団とを統合・改組して設立。

住宅

じゅうたく【住宅】
a house;→英和
a dwelling;→英和
housing (総称).→英和
‖住宅金融公庫 the Housing Loan Corporation.住宅・都市整備公団 the Housing and Urban Development Corporation.住宅地 a residential quarter.住宅難 (a) housing shortage.住宅手当(費,問題) the housing allowance (expenses,problem).

住宅ローン

じゅうたくローン ヂユウ― [5] 【住宅―】
住宅・宅地の取得や新築・改築のため,住宅を抵当として銀行や住宅金融会社などが行う資金貸付。

住宅手当

じゅうたくてあて ヂユウ― [5] 【住宅手当】
労働者の住居費に関して支給される手当。

住宅統計調査

じゅうたくとうけいちょうさ ヂユウ―テウサ [9] 【住宅統計調査】
日本の住宅の現状と推移を明らかにし,住宅関係諸施策の基礎資料とするため総務庁統計局によって行われる統計調査。1948年(昭和23)以来五年ごとに実施。

住宅金融公庫

じゅうたくきんゆうこうこ ヂユウ― 【住宅金融公庫】
国民に低利かつ長期の住宅建設購入資金を供給することを目的とする公庫。全額政府出資の公法上の法人。1950年(昭和25)制定の住宅金融公庫法により設立。

住宅難

じゅうたくなん ヂユウ― [4] 【住宅難】
住宅や宅地が高価で,また不足しているため,住む家を入手しがたいこと。

住家

じゅうか ヂユウ― [1] 【住家】
人の住むための家。すまい。すみか。

住居

じゅうきょ【住居】
a dwelling;→英和
a residence;→英和
a house.→英和
〜を定める take up one's abode <in> ;settle down <in> .⇒住む.

住居

じゅうきょ ヂユウ― [1] 【住居】 (名)スル
住まうこと。また,その家や場所。すまい。すみか。「―を移す」「古代の―」「都会に―する人民/福翁百話(諭吉)」

住居の不可侵

じゅうきょのふかしん ヂユウ― 【住居の不可侵】
憲法が保障する基本的人権の一。居住者の承諾なく,住居への立ち入りや捜索は許されないという原則。

住居侵入罪

じゅうきょしんにゅうざい ヂユウ―シンニフ― [1][3] 【住居侵入罪】
人の住居もしくは建造物・艦船などに正当な理由なく立ち入り,また退去しない場合に成立する罪。家宅侵入罪。

住居地域

じゅうきょちいき ヂユウ―ヰキ [4] 【住居地域】
用途地域のうち,主として居住環境を保全するために定める地域。

住居址

じゅうきょし ヂユウ― [3] 【住居址】
過去に人が生活を営んだ住居の跡。

住屋

じゅうおく ヂユウヲク [0] 【住屋】
すまい。住居。

住心地が良い

すみごこち【住心地が良(悪)い】
be (not) comfortable to live in.

住成す

すみな・す [3][0] 【住(み)成す】 (動サ五[四])
(1)そこを住居とする。すまう。「長年―・した家」
(2)(上に修飾句を伴って)…という様子で住む。「いとのどかに心にくく―・し給へり/源氏(夕顔)」

住戸

じゅうこ ヂユウ― [1] 【住戸】
マンションなどの集合住宅で,それぞれ居住する一戸一戸をいう語。

住房

じゅうぼう ヂユウバウ 【住房】
(僧が)日常生活しているへや。

住所

じゅうしょ【住所】
one's dwelling[residence];one's address.‖住所不定の者 a person of no fixed abode.住所録 a directory.

住所

じゅうしょ ヂユウ― [1] 【住所・住処】
(1)住んでいる場所。すみか。すまい。
(2)〔法〕 生活の本拠であって,法律関係を処理する場合の基準となる場所。
→居所

住所不定

じゅうしょふてい ヂユウ― [1] 【住所不定】
一定した住所をもっていないこと。「―の男」

住所地法

じゅうしょちほう ヂユウ―ハフ [0][4] 【住所地法】
〔法〕 当事者の住所がある場所(国)の法。国際私法上,準拠法として認められている。

住所録

じゅうしょろく ヂユウ― [3] 【住所録】
友人・知人・関係者などの住所を書きとめておく帳簿。

住持

じゅうじ ヂユウヂ [1] 【住持】 (名)スル
(1)寺の住職。
(2)仏法を守り保つこと。「仏法を―し,王法を祈誓し/盛衰記 18」

住替え

すみかえ [0] 【住(み)替え】
(1)住居をかえること。
(2)奉公人・芸者などが主家をかえること。鞍(クラ)替え。

住替える

すみか・える [0][4][3] 【住(み)替える】 (動ア下一)[文]ハ下二 すみか・ふ
(1)住む家・部屋をかえる。「マンションに―・える」
(2)奉公人や芸者などが,雇い主や抱え主をかえる。「江戸から―・へて来た有名な芸妓(ゲイシヤ)だつた/湯島詣(鏡花)」

住替わる

すみかわ・る [0][4] 【住(み)替わる】 (動ラ五[四])
家の住人がかわる。「草の戸も―・る代ぞひなの家/奥の細道」

住棟

じゅうとう ヂユウ― [0] 【住棟】
集合住宅など,住居用の建物。

住棲

じゅうせい ヂユウ― [0] 【住棲】 (名)スル
住むこと。すみかとすること。「石館の中に―するも/明六雑誌 9」

住民

じゅうみん ヂユウ― [0][3] 【住民】
その土地に住んでいる人。

住民

じゅうみん【住民】
inhabitants;residents.‖住民税 a residence tax.住民登録 resident registration.住民票 a resident card.

住民参加

じゅうみんさんか ヂユウ― [5] 【住民参加】
行政,特に地方行政での意思決定過程に住民が加わること。

住民基本台帳

じゅうみんきほんだいちょう ヂユウ―ダイチヤウ [8] 【住民基本台帳】
市(区)町村において,住民の居住関係の公証,選挙人名簿の登録その他の住民に関する事務処理の基礎とするため,住民票を世帯ごとに編成して作成した台帳。

住民投票

じゅうみんとうひょう ヂユウ―ヘウ [5] 【住民投票】
地方公共団体において,議会の解散,議員・長・役員の解職などの請求があった場合,およびその地方公共団体のみにかかわる立法について,住民に直接賛否を問う形で行われる投票。
→レファレンダム

住民登録

じゅうみんとうろく ヂユウ― [5] 【住民登録】
住民の居住関係を明らかにするため,住所地の住民票に登録する制度。1952年(昭和27)住民登録法で定められたが,67年に廃止,住民基本台帳制度に改められた。

住民監査請求

じゅうみんかんさせいきゅう ヂユウ―セイキウ [8] 【住民監査請求】
地方公共団体の財産の不当な処理などがあった場合に,住民が,監査委員に対して,監査を求め,また,行為の防止や是正,地方公共団体の受けた損害の補填など必要な措置を求めること。

住民票

じゅうみんひょう ヂユウ―ヘウ [0] 【住民票】
市(区)町村の住民について個人を単位とし,氏名・生年月日・性別・世帯主との続柄・戸籍などを記載した公簿。世帯ごとに編成され住民基本台帳とする。

住民税

じゅうみんぜい ヂユウ― [3] 【住民税】
地方税の一。個人と法人の所得を課税対象とするもの。道府県民税と市町村住民税とがある。

住民自治

じゅうみんじち ヂユウ― [5] 【住民自治】
その地方の行政が,その地方の住民の意思と責任に基づいて処理されること。団体自治とならぶ地方自治の基本。

住民訴訟

じゅうみんそしょう ヂユウ― [5] 【住民訴訟】
地方公共団体の長や職員の公金の違法な支出などに対して,住民が是正を求めるために起こす訴訟。住民監査請求による措置について不服がある場合に提起される。
→民衆訴訟

住民運動

じゅうみんうんどう ヂユウ― [5] 【住民運動】
同じ地域に住む人々が,職業や階層を超えて結集し,その地域で起きた問題の解決のために行う運動。

住環境

じゅうかんきょう ヂユウクワンキヤウ [3] 【住環境】
居住する場をとりまく,自然・社会環境。

住着く

すみつ・く [0][3] 【住(み)着く】 (動カ五[四])
(1)長い間一か所に住む。居着く。「捨て猫が―・いてしまった」
(2)夫婦関係が定まって落ち着く。「おほきおとどのわたりに,今は―・かれにたりとな/源氏(若菜上)」
[可能] すみつける

住職

じゅうしょく ヂユウ― [1] 【住職】 (名)スル
一寺を主管すること。また,その職分。寺の長である僧。住持。

住職

じゅうしょく【住職】
a[the chief]priest of a Buddhist temple.

住血吸虫

じゅうけつきゅうちゅう ヂユウケツキフチユウ [5] 【住血吸虫】
扁形動物,吸虫綱住血吸虫科の寄生虫の総称。糸状で,哺乳類・鳥類の血管内に寄生する。雌雄異体。

住込み

すみこみ [0] 【住(み)込み】
住み込むこと。また,その人。
⇔通い
「―の店員」

住込みのお手伝い

すみこみ【住込みのお手伝い】
a resident maid.〜の店員 a living-in employee.

住込む

すみこ・む [3][0] 【住(み)込む】 (動マ五[四])
使用人・弟子などが主人の家に住む。「師匠の家に―・む」
[可能] すみこめる

佐々

さっさ 【佐々】
姓氏の一。

佐々十竹

さっさじっちく 【佐々十竹】
(1640-1698) 江戸中期の儒者。名は宗淳。通称,介三郎。水戸藩士。「大日本史」編纂の史料を全国から収集。彰考館総裁。著「南行雑録」

佐々成政

さっさなりまさ 【佐々成政】
(?-1588) 安土桃山時代の武将。尾張の人。織田信長に仕えて越中富山を領す。小牧・長久手の戦いでは豊臣秀吉と戦って敗れ,降伏。秀吉の九州平定後,肥後に封じられたが,一揆を鎮圧できず,責めを問われて切腹。

佐々木

ささき 【佐佐木・佐々木】
姓氏の一。

佐々木味津三

ささきみつぞう 【佐々木味津三】
(1896-1934) 小説家。愛知県生まれ。本名,光三。明大卒。純文学から大衆小説へ転じる。「右門捕物帖」「旗本退屈男」など。

佐々木喜善

ささききぜん 【佐々木喜善】
(1886-1932) 民俗学者。岩手県生まれ。早大中退。柳田国男に師事し,「遠野物語」の話者となった。以後,東北地方の民間伝承を収集。主著「東奥異聞」「聴耳草紙」

佐々木定綱

ささきさだつな 【佐々木定綱】
(1142-1205) 鎌倉初期の武将。近江佐々木氏の祖。源頼朝の挙兵に応じ,功により近江守護となる。

佐々木導誉

ささきどうよ 【佐々木導誉】
⇒佐々木高氏(タカウジ)

佐々木小次郎

ささきこじろう 【佐々木小次郎】
(?-1612) 江戸初期の剣客。岸柳(巌流)と称した。燕返しの剣法を案出。船島(巌流島)で宮本武蔵と試合し,敗死。

佐々木惣一

ささきそういち 【佐々木惣一】
(1878-1965) 法学者。鳥取県出身。京大教授。滝川事件で辞職,のち立命館大学学長。戦後,帝国憲法改正に参画。美濃部達吉とともに大正・昭和期の公法学界の双璧とされる。主著「日本憲法要論」

佐々木隆興

ささきたかおき 【佐々木隆興】
(1878-1966) 医学者。東京生まれ。人工癌研究の先駆者。杏雲堂医院院長。佐々木研究所・癌研究所・結核研究所各所長を歴任。

佐々木高氏

ささきたかうじ 【佐々木高氏】
(1306-1373) 南北朝時代の武将。入道して導誉(ドウヨ)。京極氏の出。足利尊氏に従い,室町幕府創設に功をたてる。評定衆として幕政に参与。近江・上総(カズサ)・出雲・隠岐(オキ)守護。性豪放磊落(ライラク),和歌・連歌をよくし,近江猿楽の保護にも努めた。

佐々木高綱

ささきたかつな 【佐々木高綱】
(?-1214) 鎌倉初期の武将。定綱の弟。四郎と称す。源頼朝の臣。宇治川の合戦では,駿馬生唼(イケズキ)に乗って梶原景季(カゲスエ)と先陣を争って勝った。のち出家して,信竜坊・西入などと号した。

佐々木高行

ささきたかゆき 【佐々木高行】
(1830-1910) 幕末・明治前期の政治家。土佐藩出身。倒幕運動に参加,維新後は新政府に名をつらね,岩倉使節団に随行して外遊。征韓論・西南戦争に際しても政府内にとどまり,参議兼工部卿,枢密顧問官などを歴任。資料性の高い日記「保古飛呂比(ホコビロイ)」を残す。

佐々絣

さっさがすり [4] 【佐々絣】
木綿絣の一。寛政年間(1789-1801)に佐々成政の子孫の成信が薩摩絣に似せて尾張で創始したもの。

佐々醒雪

さっさせいせつ 【佐々醒雪】
(1872-1917) 国文学者・俳人。京都の生まれ。「文芸界」を編集。のち東京高師教授。著「連俳小史」「俗曲評釈」など。

佐世保

させぼ 【佐世保】
長崎県中部にある市。旧軍港。海上自衛隊の基地。佐世保港を中心に造船・機械工業が立地。

佐世保線

させぼせん 【佐世保線】
佐賀県肥前山口と長崎県佐世保間,JR 九州の鉄道線。48.8キロメートル。沿線に武雄(タケオ)・有田などがある。

佐久

さく 【佐久】
長野県東部の市。佐久盆地の商業の中心。市街地は岩村田・中込・野沢の各町に分散。岩村田は旧城下町,また中山道の宿場町。コイなどの養殖が盛ん。

佐久盆地

さくぼんち 【佐久盆地】
長野県東部,浅間山と八ヶ岳の間に広がる盆地。盆地の中央を千曲川が流れ,小諸・佐久市が中心地。

佐久良

さくら 【佐久良】
姓氏の一。

佐久良東雄

さくらあずまお 【佐久良東雄】
(1811-1860) 幕末の志士・歌人。名は「はるお」とも。号,薑園(キヨウエン)。常陸(ヒタチ)の人。桜田門外の変に連座し,獄死。歌集「薑園集」

佐久間

さくま 【佐久間】
姓氏の一。

佐久間ダム

さくまダム 【佐久間―】
静岡県佐久間町と愛知県豊根村の県境の天竜川中流にある多目的ダム。堤高156メートル。1956年(昭和31)完成。

佐久間信盛

さくまのぶもり 【佐久間信盛】
(1527-1581) 戦国・安土桃山時代の武将。織田信長の重臣。石山本願寺攻めに難航,指揮の不備を問責されて改易。高野山で剃髪。

佐久間勉

さくまつとむ 【佐久間勉】
(1879-1910) 海軍軍人。福井県生まれ。1910年(明治43),第六潜水艇艇長として周防灘で潜航訓練中遭難,死ぬまで報告を書き続けた。

佐久間玄蕃

さくまげんば 【佐久間玄蕃】
佐久間盛政(モリマサ)の通称。

佐久間盛政

さくまもりまさ 【佐久間盛政】
(1554-1583) 安土桃山時代の武将。尾張の人。玄蕃允(ゲンバノジヨウ)と称す。豪勇をうたわれ,鬼玄蕃とも。織田信長,のち伯父の柴田勝家に仕え,賤ヶ岳の戦いに敗れ,捕らえられて斬首。

佐久間象山

さくましょうざん 【佐久間象山】
〔「ぞうざん」とも〕
(1811-1864) 幕末の兵学者・思想家。信州松代藩士。名は啓(ヒラキ)。象山は号。佐藤一斎に朱子学を学び江戸神田に象山書院を興す。蘭学・砲術に通じ,開国論を唱えたが,攘夷派のために暗殺された。門人に勝海舟・吉田松陰らがいる。著「省諐録(セイケンロク)」など。

佐久間貞一

さくまていいち 【佐久間貞一】
(1846-1898) 実業家。東京生まれ。活版印刷所秀英舎を設立。労資共存・工場法制定を主張。労働組合期成同盟会評議員。

佐久間鼎

さくまかなえ 【佐久間鼎】
(1888-1970) 心理学者・音声学者・国語学者。千葉県生まれ。九大・東洋大教授。日本語のアクセントおよび文法に関する論が多い。著「ゲシタルト心理学」「日本音声学」「現代日本語の表現と語法」など。

佐伯

さいき 【佐伯】
大分県南東部,佐伯湾に臨む市。旧城下町。パルプ・製材・セメント工業が盛ん。「いりこ」を特産。

佐伯

さえき サヘキ 【佐伯】
姓氏の一。大和朝廷以来,武力をもって朝廷に仕えた古代の名族。大伴氏と同祖とされ,連(ムラジ)姓のち宿禰(スクネ)姓。

佐伯定胤

さえきじょういん サヘキヂヤウイン 【佐伯定胤】
(1867-1952) 僧。法隆寺住職。奈良県生まれ。法隆寺に勧学院を再興。法相宗管長,大僧正。のち同寺を法相宗から分離して聖徳宗の本山とした。

佐伯梅友

さえきうめとも サヘキ― 【佐伯梅友】
(1899-1994) 国語学者・国文学者。埼玉県生まれ。東京教育大教授。上代から中古にかけての文学作品を中心にした国語学的研究に業績をあげた。著「上代国語法研究」など。

佐伯祐三

さえきゆうぞう サヘキイウザウ 【佐伯祐三】
(1898-1928) 洋画家。大阪生まれ。東京美術学校卒業後渡仏,ブラマンクに師事し,パリの街景を描いた傑作を残した。作「ガス灯と広告」「モランの寺」など。

佐佐木

ささき 【佐佐木・佐々木】
姓氏の一。

佐佐木信綱

ささきのぶつな 【佐佐木信綱】
(1872-1963) 歌人・国文学者。三重県生まれ。東大卒。父弘綱のあとを受け竹柏会を主宰,「心の華」(のち「心の花」)を創刊。温雅清新な歌風で,代表歌集に「思草」「豊旗雲」がある。また,万葉集の研究に功績を残す。

佐佐木弘綱

ささきひろつな 【佐佐木弘綱】
(1828-1891) 幕末・明治期の国文学者・歌人。伊勢の人。東大古典科創設とともに講師。著「古事記歌俚言解」「日本書紀歌俚言解」

佐佐木茂索

ささきもさく 【佐佐木茂索】
(1894-1966) 小説家・出版人。京都の生まれ。1929年(昭和4)「文芸春秋」編集長。46年文芸春秋新社社長。著「困った人達」など。

佐保

さほ 【佐保】
奈良市北部の地名。((歌枕))「―過ぎて奈良のたむけに置く幣(ヌサ)は妹(イモ)を目離(カ)れず相見しめとそ/万葉 300」

佐保

さお サホ 【佐保】
⇒さほ(佐保)

佐保姫

さおひめ 【佐保姫】
⇒さほひめ(佐保姫)

佐保姫

さほひめ 【佐保姫】
(1)「さほがみ(佐保神)」に同じ。
(2) [0][2]
植物,ジオウの異名。さおひめ。

佐保山

さほやま 【佐保山】
奈良市北郊,京都府との境にある丘陵。古くは,奈良山とも。さほのやま。((歌枕))「秋霧は今朝はな立ちそ―のははそのもみぢよそにてもみむ/古今(秋下)」

佐保川

さおがわ サホガハ 【佐保川】
⇒さほがわ(佐保川)

佐保川

さほがわ 【佐保川】
奈良市春日山東方に発し,市内北部を南西流し,大和郡山市を経て大和川となる川。古歌では千鳥・蛍の名所。さほのかわ。((歌枕))「―の霧のあなたに鳴く千鳥声はへだてぬものにぞ有りける/後拾遺(冬)」

佐保神

さほがみ 【佐保神】
春をつかさどる佐保山の女神。さほひめ。

佐倉

さくら 【佐倉】
千葉県北部の市。印旛沼の南岸に位置。近世,堀田氏の城下町で,城跡に国立歴史民俗博物館がある。

佐倉惣五郎

さくらそうごろう 【佐倉惣五郎】
江戸前期の下総佐倉藩の義民。印旛郡公津村の名主。本名,木内惣五郎。通称,宗吾。領主堀田氏の重税にあえぐ農民のため,将軍に直訴,処刑されたという。生没年未詳。

佐倉灰

さくらばい [3] 【桜灰・佐倉灰】
佐倉炭(サクラズミ)の灰。江戸時代,客用の煙草盆の火入れに用いた。

佐倉炭

さくらずみ [3] 【佐倉炭】
千葉県佐倉地方のクヌギを材料とする良質の炭。桜炭。

佐倉義民伝

さくらぎみんでん 【佐倉義民伝】
下総(シモウサ)国佐倉の木内惣五郎の直訴事件を脚色した歌舞伎・浄瑠璃の総称。三世瀬川如皐(ジヨコウ)作「東山桜荘子(ヒガシヤマサクラソウシ)」,三世桜田治助・河竹黙阿弥作「桜荘子後日文談」など。
→佐倉惣五郎

佐分利流

さぶりりゅう 【佐分利流】
槍術の一派。江戸初期,佐分利重隆が創始したという。

佐原

さわら サハラ 【佐原】
千葉県北東部の市。かつて利根川水運の河港として商業・醸造業で繁栄。現在,水郷地帯の商業・観光の中心地。古い商家の建物が多く残る。香取神宮や伊能忠敬の旧宅がある。

佐味田宝塚古墳

さみだたからづかこふん 【佐味田宝塚古墳】
奈良県河合町にある前方後円墳。三〇面以上の鏡のほか,多数の副葬品を出土。四世紀後半の代表的古墳の一。

佐和山

さわやま 【佐和山】
滋賀県彦根市にある山。海抜233メートル。石田三成の居城があった。

佐土原

さどわら サドハラ 【佐土原】
宮崎県中東部,宮崎市の北に接する町。近世は島津氏の城下町。佐土原人形を特産。

佐多岬

さたみさき 【佐多岬】
鹿児島県大隅半島南端にある岬。亜熱帯植物が群生する。霧島屋久国立公園の一部。

佐夜の中山

さやのなかやま 【佐夜の中山・小夜の中山】
静岡県掛川市日坂(ニツサカ)から金谷町に至る途中の坂路。箱根路に次ぐ東海道の難所。さよのなかやま。((歌枕))「年たけて又越ゆべしと思ひきや命なりけり―/新古今(羇旅)」

佐太神社

さだじんじゃ 【佐太神社】
島根県鹿島町佐陀宮内にある神社。祭神は天照大神・佐太大神など。九月二五日の御座替(ゴザカエ)祭の前夜,佐陀(サダ)神能が行われる。
→出雲神楽(イズモカグラ)

佐太郎

さたろう サタラウ 【佐太郎】
〔堺の豪商佐太郎が,紀州侯の家臣に冷や飯を振る舞い,飯野の姓を賜ったことから〕
冷や飯。「―を年中喰て居候/柳多留 79」

佐官

さかん [1] 【佐官】
(1)軍人の階級で,大佐・中佐・少佐の総称。自衛隊では,一佐・二佐・三佐をいう。将官の下,尉官の上に位する。
(2)僧綱(ソウゴウ)の書記役。

佐屋

さや 【佐屋】
愛知県西部,海部郡の町。近世,東海道脇往還の佐屋路の宿場町。

佐川

さかわ サカハ 【佐川】
高知県中部,高岡郡の町。良米を産し酒造も盛ん。中生代の佐川造山運動による褶曲や,化石を産する鳥巣層群がある。

佐州

さしゅう 【佐州】
佐渡国の別名。

佐幕

さばく [0] 【佐幕】
〔「佐」は助ける意〕
幕末,勤王・倒幕の思想に反対し,江戸幕府の存続を支持したこと。

佐渡

さど 【佐渡】
(1)旧国名の一。新潟県の佐渡島(サドガシマ)にあたる。
(2)「佐渡島」の略。

佐渡おけさ

さどおけさ 【佐渡おけさ】
新潟県の民謡。佐渡郡相川町に始まる盆踊り唄。1926年(大正15)レコード化され全国に広まった。

佐渡奉行

さどぶぎょう [3] 【佐渡奉行】
江戸幕府の職名。1601年佐渡代官の名称で設置。老中の支配下にあって,佐渡の統治,鉱山の管理,海上の警戒などに当たった。

佐渡島

さどがしま 【佐渡島】
新潟県に属し,新潟市の北西海上にある日本海最大の島。面積八五七平方(キロメ―トル)。古くからの流刑地。江戸時代は幕府の直轄領で,佐渡金山で繁栄。史跡・景勝に富む観光地。佐渡。

佐渡弥彦米山国定公園

さどやひこよねやまこくていこうえん 【佐渡弥彦米山国定公園】
新潟県の佐渡島と対岸の弥彦・角田山および米山の景勝地からなる国定公園。美しい海岸と海を展望する山地が主。

佐渡狐

さどぎつね 【佐渡狐】
狂言の一。佐渡と越後の百姓が,佐渡に狐がいるかいないかを論争し,刀を賭(カ)ける。佐渡の百姓は裁定者に贈賄して賭けに勝つが,最後に狐の鳴き声を尋ねられて,ごまかしを見破られる。

佐渡院

さどのいん 【佐渡院】
順徳上皇の異名。承久の乱で佐渡に配流されたことからいう。

佐瀬

させ 【佐瀬】
姓氏の一。

佐瀬与次右衛門

させよじえもん 【佐瀬与次右衛門】
(1630-1711) 江戸中期,会津の精農。「会津農書」「会津歌農書」などを著す。

佐田岬

さだみさき 【佐田岬】
愛媛県最西端,伊予灘に突出する佐田岬半島の先端にある岬。豊予海峡をへだてて九州の関崎と対する。

佐田岬半島

さだみさきはんとう 【佐田岬半島】
愛媛県西部,八幡浜から西に40キロメートル突出した半島。北の伊予灘,南の宇和海を分ける。先端は佐田岬。

佐竹

さたけ 【佐竹】
姓氏の一。新羅三郎義光の孫昌義が常陸国久慈郡佐竹郷を本拠とする。鎌倉期,頼朝の奥州征伐に参加。貞義・義篤父子は足利幕府に付き,常陸国守護職を得る。戦国末,義重は北条・伊達氏と抗しながらその子義宣は水戸へ進出。秀吉と通じ,関ヶ原の合戦で豊臣方に付き,戦後出羽国秋田に転封。

佐竹曙山

さたけしょざん 【佐竹曙山】
(1748-1785) 江戸中期の洋風画家。秋田藩主。名は義敦(ヨシアツ)。初め狩野派の絵をよくしたが,平賀源内に西洋画の知識を受け転向。花鳥画や風景画にすぐれた。

佐竹義和

さたけよしまさ 【佐竹義和】
(1775-1815) 江戸後期の秋田藩主。農業振興と殖産興業に重点をおく藩政改革を実施し,藩政の刷新を図った。

佐竹義宣

さたけよしのぶ 【佐竹義宣】
(1570-1633) 安土桃山・江戸初期の武将。義重の長男。関ヶ原の戦いでは豊臣方に味方して出羽に減封。秋田藩二〇万石の祖。

佐竹義躬

さたけよしみ 【佐竹義躬】
(1749-1800) 江戸後期の洋風画家。秋田角館城主。小田野直武に西洋画を学び,花鳥画をよくした。

佐竹義重

さたけよししげ 【佐竹義重】
(1547-1612) 安土桃山・江戸初期の武将。義宣の父。常陸(ヒタチ)太田城に拠(ヨ)り,北条氏・伊達氏と対抗,豊臣秀吉と通じて常陸・下野(シモツケ)・陸奥(ムツ)南部に領国を形成した。

佐織

さおり 【佐織】
愛知県西部,海部(アマ)郡の町。木曾川の輪中集落で,毛織物工業が発達。芽ショウガの産地。

佐藤

さとう 【佐藤】
姓氏の一。

佐藤一斎

さとういっさい 【佐藤一斎】
(1772-1859) 江戸後期の儒学者。美濃岩村藩家老の子。名は坦。別号,愛日楼。昌平黌(シヨウヘイコウ)の儒官となる。朱子学を講じたが,学説としては陽明学に拠(ヨ)り,渡辺崋山・佐久間象山・林鶴梁など多くの俊秀を輩出した。著「言志四録」「愛日楼文詩」など。

佐藤佐太郎

さとうさたろう 【佐藤佐太郎】
(1909-1987) 歌人。宮城県生まれ。斎藤茂吉に触発されアララギに入会。近代的な感覚により写生に新生面を開いた。歌集「星宿」「帰潮」「歩道」など。

佐藤信淵

さとうのぶひろ 【佐藤信淵】
(1769-1850) 江戸後期の農学者。出羽の人。江戸に出て儒・蘭・国学・神道を学ぶ。富国勧農・海防・兵学などの論説多く,絶対主義国家を構想する。宮崎安貞・大蔵永常と並んで江戸期の三大農学者とされる。著「経済要録」「農政本論」など。

佐藤尚中

さとうしょうちゅう 【佐藤尚中】
(1827-1882) 医者。下総(シモウサ)国生まれ。本姓,山口。佐藤泰然の養子となって佐倉の順天堂を継ぐ。大学東校の主宰者となり,医学教育の制度を定め,のち下谷に病院(順天堂医院)を開設。

佐藤忠信

さとうただのぶ 【佐藤忠信】
(1161-1186) 平安末期の武将。名は四郎。源義経が奥州平泉にあったとき,兄継信とともに主従関係を結び,以後義経四天王の一人として各地に転戦。義経が吉野山で僧兵に襲われたとき,身代わりとなって奮戦。京都潜伏中,糟屋有季に襲われて自刃した。浄瑠璃・歌舞伎の題材となっている。

佐藤惣之助

さとうそうのすけ 【佐藤惣之助】
(1890-1942) 詩人。神奈川県生まれ。民衆詩派系の人道主義詩人として出発。のち陽気で饒舌(ジヨウゼツ)な詩風に転ずる。「赤城の子守唄」「人生劇場」などの作詞家としても知られる。詩集「華やかな散歩」「深紅の人」「琉球諸島風物詩」など。

佐藤春夫

さとうはるお 【佐藤春夫】
(1892-1964) 詩人・小説家。和歌山県生まれ。慶大中退。若くして「スバル」「三田文学」に才気あふれる詩文を発表,のち小説に転ずる。近代人の倦怠と鬱屈(ウツクツ)した自意識をその詩情の核とする。「殉情詩集」,小説「田園の憂鬱」「都会の憂鬱」など。

佐藤栄作

さとうえいさく 【佐藤栄作】
(1901-1975) 政治家。山口県生まれ。東大卒。運輸省から政界入り。1964年(昭和39)から72年まで自由民主党総裁・首相の座にあり,高度経済成長政策,日米安保条約自動延長,沖縄返還などの政策を推進した。1974年(昭和49)ノーベル平和賞を受賞。

佐藤泰然

さとうたいぜん 【佐藤泰然】
(1804-1872) 江戸末期の蘭方医。武蔵(ムサシ)国生まれ。本姓,田辺。別号,紅園。外科手術にすぐれていた。堀田氏に招かれ下総(シモウサ)の佐倉に順天堂を設けて,後進を育成。著「眼科発蘊」「接骨備要」など。

佐藤玄々

さとうげんげん 【佐藤玄々】
(1888-1963) 彫刻家。福島県出身。別号,朝山。山崎朝雲に師事。フランスではブールデルに学び,木彫の伝統に西洋の彫塑を取り入れた。作「牝猫」「天女像」など。

佐藤直方

さとうなおかた 【佐藤直方】
(1650-1719) 江戸中期の儒学者。備後福山の人。山崎闇斎に学んだが,師説に異を唱えて破門。のち福山藩・厩橋(前橋)藩に仕える。朱子学を基礎として封建道徳を絶対のものとし,赤穂浪士の行為も義理に背くものとして退けた。著「韞蔵録」「排釈録」など。

佐藤紅緑

さとうこうろく 【佐藤紅緑】
(1874-1949) 劇作家・小説家。弘前市生まれ。本名,洽六(コウロク)。正岡子規門下の俳人として出発。のち創作に転じ,大衆小説を書く。特に「あゝ玉杯に花うけて」「英雄行進曲」など少年小説に新生面を開いた。

佐藤継信

さとうつぐのぶ 【佐藤継信】
(1158-1185) 平安末期の武将。忠信の兄。名は三郎。源義経四天王の一人。屋島で義経の身代わりとなって戦死した。

佐藤義亮

さとうぎりょう 【佐藤義亮】
(1878-1951) 出版業者。秋田県生まれ。東洋大卒。1904年(明治37)新潮社を創立し,雑誌「新潮」を発刊。自然主義文学運動と結んで多くの文学作品や雑誌を出版した。

佐藤誠実

さとうのぶざね 【佐藤誠実】
(1839-1908) 国学者。江戸生まれ。国学を黒川春村に,漢学を安積艮斎(アサカゴンサイ)に学ぶ。「古事類苑」編纂に努める。著「語学指南」「日本教育史」など。

佐賀

さが 【佐賀】
(1)九州地方北部の県。かつての肥前国の東半部を占める。北東部は筑紫(ツクシ)山地,北西部は日本海に面して東松浦半島があり,南部は有明海に面して佐賀平野が広がる。県庁所在地,佐賀市。
(2)佐賀県南東部の市。県庁所在地。筑紫平野西部の商業・行政・交通・文教の中心地。江戸時代は鍋島氏の城下町として繁栄。

佐賀の乱

さがのらん 【佐賀の乱】
1874年(明治7)征韓論を主張して下野した江藤新平と,島義勇(ヨシタケ)ら不平士族が佐賀に挙兵した事件。まもなく政府軍に敗れ,江藤・島らは梟首(キヨウシユ)に処せられた。

佐賀医科大学

さがいかだいがく 【佐賀医科大学】
国立大学の一。1976年(昭和51)設立。本部は佐賀市。

佐賀大学

さがだいがく 【佐賀大学】
国立大学の一。1920年(大正9)創立の佐賀高等学校と,佐賀師範・同青年師範が合併して,49年(昭和24)新制大学となる。本部は佐賀市。

佐賀平野

さがへいや 【佐賀平野】
佐賀県南東部,筑紫平野西部の筑紫川右岸に広がる平野。南西部は有明干拓地となる。中心は佐賀市。

佐賀錦

さがにしき [3] 【佐賀錦】
近世,肥前(佐賀)鹿島藩で創製された手織り織物。金銀箔や漆を塗った和紙を糸状に裁(タ)ってたて糸とし,よこ糸には絹糸を用いて,主に平織りにする。袋物・草履表などとする。鹿島錦。

佐賀関

さがのせき 【佐賀関】
大分県東部,佐賀関半島先端にある町。古来,港町として栄えた。銅などの精錬所がある。

佐賀関半島

さがのせきはんとう 【佐賀関半島】
大分県東部,速吸(ハヤスイ)瀬戸(豊予海峡)に突出する半島。北の別府湾と南の臼杵(ウスキ)湾を分け,四国の佐田岬(サダミサキ)と相対する。

佐蹟

させき [1] 【佐蹟】
藤原佐理(スケマサ)の筆跡。

佐野

さの 【佐野】
(1)栃木県南部の市。もと佐野氏の城下町,日光例幣使街道の宿場町として発展。古くから佐野縮(チヂミ)の産地として知られ,縫製業が盛ん。近年,金属・機械工業が立地。
(2)群馬県高崎市の南東部の地名。謡曲「鉢木(ハチノキ)」の舞台で,その主人公佐野源左衛門の邸跡と伝える常世神社がある。
→佐野の船橋(フナハシ)
(3)和歌山県新宮市南端の地名。「佐野の渡(ワタリ)」(歌枕)で有名。狭野。「駒とめて袖打ちはらふかげもなし―の渡りの雪の夕暮/新古今(冬)」

佐野

さの 【佐野】
姓氏の一。

佐野の船橋

さののふなはし 【佐野の船橋】
群馬県高崎市佐野を流れる烏川(カラスガワ)にあった橋。((歌枕))「東路(アズマジ)の―かけてのみ思渡(オモイワタ)るを知る人のなさ/後撰(恋二)」

佐野乾山

さのけんざん 【佐野乾山】
尾形乾山が晩年になって下野(シモツケ)国佐野で焼いた陶器。

佐野利器

さのとしかた 【佐野利器】
(1880-1956) 建築構造学者。山形県生まれ。東京帝大卒。鉄骨・鉄筋コンクリート構造学を研究,耐震構造学の基礎を築く。日本最初の鉄骨構造建築(丸善書店)の設計者。

佐野学

さのまなぶ 【佐野学】
(1892-1953) 社会運動家。大分県生まれ。東京帝大卒。全国水平社創立の契機となる論文を発表。1927年(昭和2)日本共産党委員長。四・一六事件で検挙され,獄中で転向声明を発表,強い衝撃を与えた。戦後,早大教授。著「唯物史観批判」ほか。

佐野常民

さのつねたみ 【佐野常民】
(1822-1902) 政治家。佐賀藩の人。西南戦争の際,博愛社を創設,のち日本赤十字社と改称して社長となった。元老院議長・枢密顧問官などを歴任。

佐野次郎左衛門

さのじろざえもん 【佐野次郎左衛門】
江戸中期の下野(シモツケ)国佐野の農民。吉原の遊女八橋に通いつめたが愛想づかしをされ,八橋ほか大勢を斬殺した。これを脚色した歌舞伎に四世鶴屋南北作「杜若艶色紫(カキツバタイロモエドゾメ)」,三世河竹新七作「籠釣瓶花街酔醒(カゴツルベサトノエイザメ)」などがある。

佐野源左衛門尉常世

さののげんざえもんのじょうつねよ 【佐野源左衛門尉常世】
鎌倉時代の武士。上野(コウズケ)国佐野に住し,謡曲「鉢木(ハチノキ)」の主人公として名高い。
→鉢木

佐野紹益

さのしょうえき 【佐野紹益】
⇒灰屋(ハイヤ)紹益

佐野経彦

さのつねひこ 【佐野経彦】
(1834-1906) 明治期の神道家。豊前の人。饒速日命(ニギハヤヒノミコト)を高祖と仰ぐ神理教を開教。

佑助

ゆうじょ イウ― [1] 【佑助】
たすけること。たすけ。「天の―」

からだ【体】
the body (身体);→英和
physique (体格);→英和
build (体格);→英和
constitution (体質).→英和
〜に良い(悪い) be good (bad) for the[one's]health.→英和
〜を大事にする take (good) care of oneself.〜を張る lay one's life on the line.→英和

てい [1] 【体・態】
(1)外から見た有り様。様子。「風になびく―に描く」
(2)みせかけの様子。体裁。「―の良い逃げ口上」
(3)名詞などの下に付いて接尾語的に用いられ,…のようなもの,…ふぜいなどの意を表す。「職人―の男」「凡人の家にとらば公文所(クモンジヨ)―のところ也/平家 4」

たい 【体】
■一■ [1] (名)
(1)からだ。身体。「―が浮く」「―を開いてはたく」
(2)一定の内容と形式をそなえて現れるかたち。
→体をなす
(3)事物の本質。実体。「名は―を表す」「論孟二書,総て仁の用を説て,一も―に及ぶ者なし/童子問」
(4)「体言」の略。
(5)〔数〕 四則算法の可能な集合。すなわち加法と乗法が定義されている集合について,加法について可換群であり,加法についての群の単位元以外の元は乗法に関して可換群であり,加法・乗法の間に分配法則が成り立つならば,その集合を体という。
■二■ (接尾)
助数詞。人の遺体や神仏などを数えるのに用いる。「身元不明の死体一―」「千―の仏像」

からだ [0] 【体・躯・身体】
(1)人や動物の,頭・胴・手足など肉体全部。しんたい。五体。また,特に胴を主とした部分。「大きな―」「―を乗り出す」「この服は―に合わない」
(2)健康。体力。「―をこわす」「―を鍛える」「―の弱い人」「夜ふかしは―にさわる」「お―お大事に」
(3)行動の主体としての肉体。「忙しい―」「日曜日は―があいている」「―がいくつあっても足りない」
(4)性的行為から見た肉体。「―を許す」
(5)死体。むくろ。しかばね。[日葡]

たい【体】
the body;→英和
a style (様式).→英和

体する

たい・する [3] 【体する】 (動サ変)[文]サ変 たい・す
人の教えや意向を心にとどめて行動する。「社長の意を―・する」「真を―・せる人の講義なり/三四郎(漱石)」

体する

たいする【体する】
obey;→英和
keep in mind.

体たらく

ていたらく【体たらく】
⇒ざま.

体たらく

ていたらく [3] 【体たらく・為体】
〔「体(テイ)たり」のク語法。そのような体であること,の意〕
ようす。ありさま。現代では,好ましくない状態やほめられない状態についていう。「散々の―だ」「此の山の―,峰高うして/盛衰記 35」

体つき

からだつき【体つき】
one's figure (姿);build (体格).→英和

体のよい

てい【体のよい】
fine;→英和
<a fraud> in disguise;plausible (もっともらしい).→英和
〜よく <refuse> politely.→英和

体よく

ていよく【体よく】
⇒体(てい).

体付き

からだつき [0][3] 【体付き】
体の形。背丈や肉付き。

体位

たいい [1] 【体位】
(1)身体の発育・発達の程度。また,体力・運動能力の程度。「―の向上」
(2)体の位置・姿勢。

体位

たいい【体位】
<improve> one's physique;a posture.→英和

体倒し

からだたおし 【体倒し】
体ばかり一人前で実力のない者。見かけ倒し。「―と投げはふれば/浄瑠璃・用明天皇」

体側

たいそく [0] 【体側】
体の側面。体のわき。

体内

たいない [1] 【体内】
体の内部。
⇔体外

体内に

たいない【体内に】
in the body.→英和

体内受精

たいないじゅせい [5] 【体内受精】
雌の体内で行われる受精。陸生の動物で多くみられ,通常交尾による。
→体外受精

体内時計

たいないどけい [5] 【体内時計】
外界の物理的条件とは無関係に生物体内に備わっていると考えられる時間測定機構。生物が示す日周期性の概日(ガイジツ)リズムはこれによると考えられる。生物時計。

体内被曝

たいないひばく [5] 【体内被曝】
体内に取り込まれた放射性物質によって身体の内部から被曝すること。内部被曝。

体刑

たいけい【体刑】
<sentence a person to> penal servitude (懲役); <inflict> corporal punishment <on a person> (体罰).

体刑

たいけい [0] 【体刑】
身体に対する加害を内容とする刑。昔行われた笞刑(チケイ)など。自由刑の意味で用いられることもある。身体刑。

体制

たいせい [0] 【体制】
(1)細胞・組織・器官などの分化の程度やそれらの配置の状態から見た,生物体の基本構造。
(2)ある基本原理・方針によって秩序づけられている,国家・社会・組織。「資本主義―」「戦時―」「救急医療―」
(3)政治支配の様式。特に,既存の社会的組織。
⇔反体制
「ベルサイユ―」「反―運動」

体制

たいせい【体制】
an organization;→英和
a system;→英和
a structure;→英和
an <old> order;→英和
the Establishment (既成の社会体制).反〜の antiestablishment.‖体制派 an Establishmentarian.

体制側

たいせいがわ [0] 【体制側】
その社会で権力を握って支配している側。

体力

たいりょく [1] 【体力】
(1)継続的に物事を行うことができる,からだ全体の能力。特に,病気に対する抵抗力や疲労に対する回復力。「―を養う」「―的に無理だ」「―がない」
(2)からだの運動能力。「―測定」

体力を養う

たいりょく【体力を養う】
develop[build up]one's physical strength.〜が衰える One's strength declines.‖体力テスト[測定]a test of physical strength;a physical fitness test.

体勢

たいせい【体勢】
a posture.→英和

体勢

たいせい [0] 【体勢】
体の構え。姿勢。「得意の―に持ち込む」「不利な―」

体協

たいきょう 【体協】
「日本体育協会」の略称。

体固め

たいがため [3] 【体固め】
レスリングで,相手を押さえ込みフォールまでもっていく一連の技の総称。

体型

たいけい [0] 【体形・体型】
(1)かた。かたち。
(2)からだつき。体格の型。肥満型・やせ型など。

体型

たいけい【体型】
a figure.→英和

体外

たいがい [1] 【体外】
からだの外。
⇔体内

体外受精

たいがい【体外受精】
in vitro fertilization.体外受精児 a test-tube baby.

体外受精

たいがいじゅせい [5] 【体外受精】
母体外で受精が行われること。自然界では水生動物に多く,水中に産んだ卵に精子がかけられて受精する。ヒトでも卵管閉塞などによる不妊症に対して行われ,試験管内で卵子を受精させたあと子宮に入れて着床させる。

体外衝撃波結石破壊術

たいがいしょうげきはけっせきはかいじゅつ [1][11] 【体外衝撃波結石破壊術】
結石や胆石に体外から衝撃波を当てて砕き,自然に排出させる治療法。

体外診断薬

たいがいしんだんやく [7] 【体外診断薬】
血液・尿・糞便などを材料として,体内の異常や変化を検査する試薬の総称。

体幹

たいかん [0] 【体幹】
人間の胴。人体の主要部分。

体式

たいしき [0] 【体式】
体裁と形式。

体当たり

たいあたり [3] 【体当(た)り】 (名)スル
(1)相手を倒すため,相手に自分の体をぶつけること。「―をくらわす」
(2)全力で事に当たること。「―の覚悟で行け」

体当り

たいあたり [3] 【体当(た)り】 (名)スル
(1)相手を倒すため,相手に自分の体をぶつけること。「―をくらわす」
(2)全力で事に当たること。「―の覚悟で行け」

体当りする

たいあたり【体当りする】
dash <against> ;→英和
crash <into> ;→英和
tackle (仕事に).→英和

体形

たいけい [0] 【体形・体型】
(1)かた。かたち。
(2)からだつき。体格の型。肥満型・やせ型など。

体得

たいとく [0] 【体得】 (名)スル
十分理解して自分のものにすること。体験によって身につけること。「こつを―する」

体得する

たいとく【体得する】
learn;→英和
master.→英和

体循環

たいじゅんかん [3] 【体循環】
両生類以上の脊椎動物で,左心室から動脈系を経て全身へ血液を運び,静脈系を経て右心房へかえる血液循環をいう。大循環。
→肺循環

体心立方格子

たいしんりっぽうこうし [9] 【体心立方格子】
八個の頂点および中心に格子点があって,立方体のかたちをした単位格子からなる空間格子。クロム・ナトリウム・カリウムなどの結晶は体心立方格子をもつ。

体性感覚

たいせいかんかく [5] 【体性感覚】
目・耳・鼻・舌などの感覚器以外で感知する感覚。触覚・痛覚などの皮膚感覚,筋の収縮状態を感知する深部感覚,内臓の痛覚など。

体感

たいかん [0] 【体感】 (名)スル
(1)体に受ける感じ。体で感じること。
(2)内臓諸器官が受ける刺激によって起こる,飢え・吐き気・性欲などの感覚。有機感覚。

体感温度

たいかんおんど [5] 【体感温度】
人が感じる暑さ・寒さの温度感覚を数量的に表したもの。気温に風速・湿度・日射などの要素を組み合わせて算出する。

体技

たいぎ [1] 【体技】
「格技」に同じ。

体捌き

たいさばき [3] 【体捌き】
柔道で,相手の姿勢をくずしたり,自分の姿勢をくずされないように,すみやかに動いて攻防に備えること。

体操

たいそう【体操】
<practice> gymnastics;→英和
<have> physical[gymnastic]exercises.‖体操器具 gymnastic appliances.体操選手 a gymnast.器械体操 heavy gymnastics.

体操

たいそう [0] 【体操】 (名)スル
(1)健康の増進・精神の修養を図るためなどに行われる運動。また,運動不足解消,肥満予防などのために行う全身運動。「朝早く起きて―する」「ラジオ―」
(2)「体操競技」の略。
(3)学校教科の「体育」の旧称。

体操競技

たいそうきょうぎ [5] 【体操競技】
徒手または用具を用いて,回転・支持・跳躍などの技量を競う競技。男子は床運動・鞍馬(アンバ)・吊り輪・跳馬・平行棒・鉄棒の六種目,女子は床運動・跳馬・段違い平行棒・平均台の四種目。それぞれ規定演技と自由演技がある。

体文

たいもん [0] 【体文】
悉曇(シツタン)字母の,子音を表す三五字。
→摩多

体格

たいかく【体格】
physique;→英和
build.→英和
〜のよい of splendid physique;→英和
well-built.‖体格検査 <take[undergo]> a physical examination.

体格

たいかく [0] 【体格】
からだの組み立て。身長・体重・骨格などによって示される身体の外観的状態。からだつき。

体様

たいよう [0] 【体様・態様】
ありさま。ようす。状態。

体毛

たいもう [0] 【体毛】
からだに生えている毛。

体液

たいえき [1] 【体液】
(1)動物の体内にある液体成分の総称。脊椎動物では,血漿・リンパ液・組織液など。
(2)精液や唾液などの俗称。

体液

たいえき【体液】
(a) body fluid.

体液性免疫

たいえきせいめんえき [7] 【体液性免疫】
体液中にできる抗体(免疫グロブリン)が外来抗原を排除する反応。
→細胞性免疫

体温

たいおん [1] 【体温】
動物体のもっている温度。体内で生化学反応によって発生する熱と体外へ放出される熱との関係できまる。恒温動物と変温動物が生じる。ヒトは普通,摂氏三六〜三七度。

体温

たいおん【体温(を計る)】
(take) one's temperature.体温計 a (clinical) thermometer.

体温計

たいおんけい [0][3] 【体温計】
体温を測る温度計。検温器。

体温調節

たいおんちょうせつ [5] 【体温調節】
動物が体温を一定の範囲に保つ調節作用。恒温動物に特に発達。暑さに対して発汗や浅くて早い外呼吸によって体温を低下させ,寒さに対して皮膚の血管収縮や筋肉運動の活発化によって体温を保持する。

体源鈔

たいげんしょう 【体源鈔】
室町時代の雅楽書。豊原統秋(トヨハラムネアキ)著。一三巻。1512年成る。楽律・調子・楽器・曲目など多方面にわたって記述したもの。笙(シヨウ)に関する記述が特に詳しい。

体状

たいじょう [0] 【体状】
すがたかたち。形状。ありさま。

体現

たいげん [0] 【体現】 (名)スル
思考や理念などを具体的な形として表すこと。身をもって実現すること。具現。「人類愛を身をもって―した人」

体現する

たいげん【体現する】
embody;→英和
personify.→英和

体環

たいかん [0] 【体環】
ヒル類の体表上に見られる,多数の環状の溝で区切られた輪状の区画。単に体壁だけに見られる区分で,体節とは無関係。小環。

体用

たいゆう [0] 【体用】
(1)本体と,そのはたらき。たいよう。
(2)連歌・俳諧で,山類・水辺・居所などの詞のうち,主体・本体となる詞(体)と,その作用・属性を表す詞(用)のこと。例えば,「海・浦」が体,「浪・氷」が用となる類。付合(ツケアイ)において用体用・体用体を避けるなど重視された。
(3)能楽で,基本的な芸とそこから生まれる趣。

体用

たいよう 【体用】
本体とその作用。たいゆう。「空と風とは―にて,つまる所は四大なり/滑稽本・放屁論後編」

体相

ていそう 【体相】
ありさま。ようす。「両人急なる―にて大江の岸より淡路舟に打乗り/浄瑠璃・鶊山姫捨松」

体相

たいそう [0] 【体相】
(1)からだつき。
(2)〔仏〕 本体と,外にあらわれた姿。

体積

たいせき【体積】
volume;→英和
capacity (容積).→英和

体積

たいせき [1] 【体積】
立体が占める空間の大きさ。

体積弾性率

たいせきだんせいりつ [7] 【体積弾性率】
物体に圧力を加えたとき,増加した圧力をそれに伴う体積減少の割合で割ったもの。
→圧縮率

体節

たいせつ [0] 【体節】
動物体の前後軸に沿って,一定の間隔で繰り返される構造上の単位。環形動物のように同じ形のものが繰り返される同規体節と,節足動物のように各体節が部分的に変形している異規体節に分けられる。環節。

体節動物

たいせつどうぶつ [5] 【体節動物】
体が多数の体節よりなる動物。環形動物と節足動物をさす。環節動物。

体節器

たいせつき [4][3] 【体節器】
環形動物の腎管。各体節に一対ずつ存在するのでいう。環節器。

体系

たいけい【体系】
a system.→英和
〜的(に) systematic(ally).〜づける systematize.→英和

体系

たいけい [0] 【体系】
(1)個々のものを秩序づけて統一した組織の全体。
(2)〔哲〕
〔system〕
一定の原理に基づいて構成され,内的整合性をもっている科学的あるいは哲学的命題の集合。システム。系。

体系的

たいけいてき [0] 【体系的】 (形動)
体系が整っているさま。組織立っているさま。システマチック。「―な研究」

体細胞

たいさいぼう [3] 【体細胞】
生物体を構成している細胞のうち,生殖細胞以外の細胞の総称。

体細胞分裂

たいさいぼうぶんれつ [7] 【体細胞分裂】
真核生物の体細胞が増える時の一般的な分裂様式。各染色体は縦裂し,紡錘体の働きにより嬢細胞に均等に分配される。分裂に先だって DNA が複製されるので嬢細胞の遺伝子構成は母細胞と等しくなる。

体罰

たいばつ【体罰】
⇒体刑.

体罰

たいばつ [0][1] 【体罰】
こらしめのために,身体的な苦痛を与えること。日本の学校教育では,法律によって禁止されている。「―を加える」

体育

たいいく【体育】
physical education[training].体育館 a gym(nasium).→英和
体育大会 an athletic meet.体育の日 Health-Sports Day.

体育

たいいく [1] 【体育】
スポーツ・体操などの身体活動により,健康の保持・増進と体力の向上をはかるための教育・教科。知育・徳育と並び教育の重要な一側面をなす。

体育の日

たいいくのひ [1] 【体育の日】
国民の祝日の一。一〇月一〇日。スポーツに親しみ,健康な心身をつちかう,という趣旨で1966年(昭和41)制定。オリンピック東京大会の開会式の日にちなむ。[季]秋。

体育館

たいいくかん [4] 【体育館】
屋内で運動競技をするための施設。屋内運動場。

体脂

たいし [1] 【体脂】
動物の体の脂肪。体脂肪。

体腔

たいこう [0] 【体腔】
動物の,体壁と内臓との間のすき間。高等動物によく発達し,原生・中生・海綿動物にはない。哺乳類では横隔膜により胸腔と腹腔に分かれる。

体腔動物

たいこうどうぶつ [5] 【体腔動物】
体腔を有する動物の総称。普通,扁形動物以上の高等動物がこれに当たる。

体膨張

たいぼうちょう [3] 【体膨張】
物体の体積が温度変化によって増減する現象。

体膨張率

たいぼうちょうりつ [5] 【体膨張率】
物体の熱膨張による体積の増加の割合を温度差で割った値。

体臭

たいしゅう [0] 【体臭】
(1)体から出る分泌物によって発散されるにおい。
(2)作品などに表れた,その人特有の調子や特徴的な性質。「作者の―が感じとれる小説」

体臭

たいしゅう【体臭】
body odor.

体良く

ていよく [3][1] 【体良く】 (副)
もっともらしくうわべをとりつくろうさま。体裁よく。「―ことわられた」

体色

たいしょく [0] 【体色】
動物の体表面の色。

体色変化

たいしょくへんか [5] 【体色変化】
動物の体色が変化する現象。特に能動的・規則的な現象である保護色・婚姻色などをいう。

体菜

たいさい [0] 【体菜】
アブラナ科の一,二年草。中国原産。根葉は杓子形で葉柄が大きく多肉,高さ30〜40センチメートル。寒暑に強く,多く漬物にする。シャクシナ。

体落し

たいおとし [3] 【体落(と)し】
柔道の技の名。自分の片足を相手と同じ側(右足なら相手の右足)の足の外側に踏み出して支点とし,両腕の力で引き倒す手技。

体落とし

たいおとし [3] 【体落(と)し】
柔道の技の名。自分の片足を相手と同じ側(右足なら相手の右足)の足の外側に踏み出して支点とし,両腕の力で引き倒す手技。

体術

たいじゅつ [1] 【体術】
素手あるいは短い武器を持ってたたかう術。柔術・拳法など。

体表

たいひょう [0] 【体表】
からだの表面。「―呼吸」

体裁

ていさい [0] 【体裁】
(1)外から見た様子。外観。外見。「―よく包む」
(2)一定の形式。「論文の―をなさない」
(3)他人の目にうつる自分の姿・ありさま。体面。みかけ。「―が悪くて彼に会えない」「―を気にしない人」
(4)人に気にいられるような振る舞いや言葉。「お―を言う」

体裁がよい

ていさい【体裁がよい】
look fine.〜の良い(悪い) (un)becoming;nice-[decent-]looking (awkward).〜をつくろう keep up appearances.〜ぶる put on airs.〜上 for appearance' sake.

体裁ぶる

ていさいぶ・る [5] 【体裁ぶる】 (動ラ五[四])
体面だけを考えて行動する。もったいぶる。「―・らない態度」

体言

たいげん [1] 【体言】
〔文法〕 単語の一類。自立語の中で活用がなく,主語となりうるもの。名詞・代名詞の類。なお,形容動詞の語幹などを含める説もある。
⇔用言

体言

たいげん【体言】
《文》a substantive.→英和

体言止め

たいげんどめ [0] 【体言止め】
和歌・俳諧などで,句の最後を体言で終えること。言い切った形にしないために,余情・余韻をもたせることができる。「新古今集」に多く使われ,その特徴の一つとなっている。名詞止め。

体認

たいにん [0] 【体認】 (名)スル
体験して十分よくのみこむこと。「海内の人に―せしめんとする/新聞雑誌 60」

体読

たいどく [0] 【体読】
文字に表れている意味だけでなく,その裏にある真意まで読み取ること。
⇔色読(シキドク)

体調

たいちょう [0] 【体調】
からだの調子。コンディション。「―を崩す」「―が悪い」

体調

たいちょう【体調】
one's physical condition.〜を整える get in[into](good) shape <for> .

体貌

たいぼう [0] 【体貌】
姿と顔だち。容貌。

体質

たいしつ [0] 【体質】
(1)生まれながらにもっている体の性質。また,性向。「虚弱な―」「何物にも妥協しない―」
(2)組織などにしみ込んでいるある種の性質。「保守的な―」「党の―」

体質

たいしつ【体質】
a constitution.→英和
〜が弱い(強い) be of[have]a weak[delicate] (strong) constitution.〜的(に) constitutional(ly).→英和
‖体質改善 the improvement of a constitution.

体質改善

たいしつかいぜん [0] 【体質改善】
(1)節制・服薬・運動などによって,体質を変えること。
(2)運営の方針や機構・人事などを改めることによって,組織の性質を時代・社会の変化に即応できるようにすること。「―を図る」

体質的

たいしつてき [0] 【体質的】 (形動)
原因などが,体質にかかわりのあるさま。「お酒は―に飲めない」

体質顔料

たいしつがんりょう [5] 【体質顔料】
他の顔料・塗料の増量剤,また,着色性・強度などを改善するための混合剤として用いる白色顔料。炭酸カルシウム・硫酸バリウム・水酸化アルミニウムなど。

体躯

たいく [1] 【体躯】
からだつき。体格。「堂々たる―の男」

体躯

たいく【体躯】
⇒体格.

体輻

たいふく [0] 【体輻】
相称面で分けた生物体の各部分。相互に対応した構造をもつ。

体重

たいじゅう [0] 【体重】
体の重さ。

体重

たいじゅう【体重】
weight.→英和
〜が増す(減る) gain (lose) weight.→英和
〜が50キロある weigh 50 kilograms.〜を計る weigh oneself.‖体重計 the scales.

体重計

たいじゅうけい [0] 【体重計】
体重をはかる器械。

体量

たいりょう [0][3][1] 【体量】
からだの重さ。体重。「―は二十二貫/不如帰(蘆花)」

体量器

たいりょうき [3] 【体量器】
体重を測定する器械。体重計。体量秤(バカリ)。

体量秤

たいりょうばかり [5] 【体量秤】
「体量器」に同じ。

体長

たいちょう【体長】
a length.→英和

体長

たいちょう [0] 【体長】
動物体の頭から尾までの長さ。全長。また,尾を除いた長さのこともいう。

体面

たいめん [0] 【体面】
世間に対する体裁。面目。「―を保つ」「―にかかわる」「―をけがす」

体面

たいめん【体面】
dignity (威信);→英和
appearance (体裁);→英和
honor (名誉);→英和
reputation (評判).→英和
〜にかかわる affect one's honor.〜を重んじる have a sense of honor.〜を汚す impair one's dignity;bring disgrace <on> .〜を保つ keep up appearances;save one's face.

体養

たいよう [0] 【体養】
身体を養うこと。「幼少の時から―に不足はない/福翁自伝(諭吉)」

体験

たいけん [0] 【体験】 (名)スル
(1)実際に自分で経験すること。また,その経験。「―談」「苦い―」「―してみないとわからない」
(2)〔哲〕
〔(ドイツ) Erlebnis〕
個々人のうちで直接に感得される経験。知性的な一般化を経ていない点で経験よりも人格的・個性的な意味をもつ。

体験する

たいけん【体験する】
(have an) experience;→英和
go through.‖体験談 a story of one's experiences.

体高

たいこう [0] 【体高】
動物が立ったときの足から頭頂までの高さ。

体鳴楽器

たいめいがっき [5] 【体鳴楽器】
楽器の分類用語。板・棒・器などの固体を衝撃(打つ・こする)により振動させて音を発する楽器。木琴・カスタネット・マラカスなど。

な 【何】 (代)
「なに」の転,または「なん」の撥音の表記されない形。「こは―ぞ。あな若々し/源氏(宿木)」
→なに

なん 【何】
〔「なに(何)」の転〕
■一■ [1] (代)
不定称の指示代名詞。「なに{■一■}」に同じ。「なに」がその下に助詞・助動詞などを伴って用いられるとき,話し言葉では「なん」の形となることが多い。「これは―だ」「―で知ってるの」「―と言ったらいいかな」「―の話でしょうか」「なにが―でも明日は行くぞ」
■二■ (接頭)
名詞およびそれに準ずる語(多くは漢語の助数詞や単位を表す外来語)に付いて,数量・時間・順序・程度などが疑問であること,または不定であることを表す。「―往復」「―種類」「―千―百」「―時」「―等」「―メートル」「―カロリー」「―枚」
→なんか
→なんぞ
→なんだ
→なんで
→なんと
→なんの

いず イヅ 【何・何処】 (代)
〔上代東国方言〕
不定称の指示代名詞。場所を表す。どこ。「多由比潟(タユヒガタ)潮満ち渡る―ゆかも/万葉 3549」

あん 【何】 (代)
〔「なん」の転〕
不定称の指示代名詞。なに。「やい市い,―とした/滑稽本・膝栗毛 2」

なに [1] 【何】
■一■ (代)
不定称の指示代名詞。
(1)どういうもの。どういうこと。
 (ア)名前や正体がわからない物事をさして問う語。「人間とは―か」「それが―か知っている」
 (イ)どれが相当するのか,はっきりしない物事をさして問う語。「―がほしいの」「―をたべよう」「あいつに―ができる」
(2) [0]
その名の思い出せないもの,名をぼかしていう必要のあるものをさす。「―はどうした」「―を―しよう」
(3) [0][1]
ある物事を挙げ,その他のものすべてをさす。「水も―もない」「お金も―もいらない」
■二■ (副)
(1)(下に打ち消しの語を伴って)何ひとつ。全く。「―不自由ない生活」「―気兼ねなく暮らす」
(2)原因・理由などの不明のときの納得のいかない気持ちを表す。なぜ。どうしてまた。どういうわけで。「春霞―かくすらむ桜花/古今(春下)」
■三■ (感)
(1)驚き,怒りやとがめる気持ちなどを込めて聞きかえすときに用いる語。「―,成功したって」「―,できないだって」「―,もう一度言ってみろ」
(2)相手の気持ち,特に,心配・懸念などを軽く打ち消すときに用いる語。いや。「―,大したことはない」「―,構うものか」
(3)呼びかけるときに用いる語。「―,お小性衆,若殿様のお入を神主方へ/歌舞伎・韓人漢文」
→何か
→何が
→何と
→何も

なに【何】
(1) what (疑問).→英和
(2)[間投詞]What! (驚き)/Why…./Well….
〜も nothing;→英和
no.→英和
〜もかも all;→英和
everything.→英和
〜はともあれ first of all;at all events.⇒何だかんだ,何でも,何か,何も.

あど 【何】 (副)
〔上代東国方言〕
(1)どのように。いかに。なんと。「我が背子を―かも言はむ/万葉 3379」
(2)(反語の係助詞「か」を伴って)どうして…だろうか。「―か絶えせむ/万葉 3397」

何か

なにか【何か】
something;→英和
anything;→英和
〔形〕some;→英和
any;→英和
〔副〕somehow.→英和
〜食べるもの something[anything]to eat.〜わけがあって for some reason (or other).〜につけて <busy> one way or another;in many ways.

何か

なにか 【何か】 (連語)
□一□
(1)内容が不定,あるいは未知であることや物を指す。「―いいことがありそうだ」「穴の中に―がいる」「心の中に―を期している様子だ」
(2)(「…かなにか」「…やなにか」の形で)同類のものを指し示すのに用いられる。また,はっきりと言わずにぼかして言うときに用いられる。「誰かが来て果物か―置いて行ったよ」「うちの子は本や―はちっとも読もうとしない」
(3)(副詞的に)何だか。どうしてか。なぜか。「―寂しい」
(4)(軽く相手の意を確かめるようなときに発する)そういうことか。…であるのか。「それなら―,僕が悪いというのか」
□二□
(1)(疑問を表し,下に反対の内容を導いて)どうして…なのだろう。なぜ…なのか。「かくしあらば―植ゑけむ/万葉 1907」「ほととぎす思はずありき木の暗(クレ)のかくなるまでに―来鳴かぬ/万葉 1487」
(2)(感動詞的に)上の語,または相手の言葉を軽く否定して,反対のことを述べる時に用いる。いやいや。なあに。「―それが売りたるを買ひて,かくしたるぞ/落窪 3」

何か

なんか 【何か】 (連語)
〔「なにか」の転〕
(1)「なにか(何){□一□(1)}」に同じ。「―欲しい物を言ってごらん」「―あったら知らせてくれ」
(2)「なにか(何){□一□(2)}」に同じ。「風呂敷か―あったら貸して下さい」
(3)(副詞的に用いる)「なにか(何){□一□(3)}」に同じ。「―もう一つしっくりしない」

何かしら

なにかしら [0][1] 【何かしら】 (副)
〔「何か知らん」の転〕
(1)不定の物事をさす。「―言いたいことがあるだろう」
(2)なぜということもなく。どうしたわけか。「―物悲しい気分になる」

何か月

なんかげつ【何か月】
how many months.

何か無し

なにかなし [4][0] 【何か無し】 (副)
〔「なにがなし」とも〕
(1)はっきりした理由もなく。なんとなく。「―(に)寂しい夜更け」「―(に)人を引き付けるものがある」「―目に入つたのは/戸隠山紀行(美妙)」
(2)何のかのということなく。あれこれ考えないで。とにかく。「まづ咄す事もある,此の舟へといふ,―に乗り移りて/浮世草子・一代男 5」「―四百づつなら泊つていかう/滑稽本・膝栗毛 6」

何が

なにが 【何が】 (連語)
(1)(反語の意味を導く)どうして。いったい何が。「そんなことで―うれしいものか」
(2)とにかく。なにしろ。なにがさて。「―手ひどい親旦那/浄瑠璃・ひらかな盛衰記」
(3)(下に原因・理由を示す語句を伴って)当然であるという意を示す。なにしろ。なにぶんにも。「祇園会にはじめて呼びければ,―田舎者の事なれば/咄本・露が咄」

何がな

なにがな 【何がな】 (連語)
なにか。何物か。「―とらせんと思へどもとらすべき物なし/宇治拾遺 9」
〔「がな」は不定の意の副助詞。願望を表す終助詞とする説もある〕

何くれ

なにくれ [0][1] 【何くれ】
■一■ (代)
不定称の指示代名詞。
(1)いろいろの人や事物などをひっくるめて指し示す。あれやこれや。「山の座主(ザス),―の僧たちも,え請(ソウ)じあへ給はず/源氏(葵)」
(2)いろいろの事物の中から,それと特定できない一つをはっきりしないままに指示する。「此御方の匂ひは,只今あるそら薫物ならねば,もしは―の香の香にこそあんなれ/栄花(輝く藤壺)」
■二■ (副)
あれやこれやと。いろいろ。「―(と)面倒をみる」

何さ

なにさ [1] 【何さ】 (感)
相手の言動に反発するときに発する語。何よ。主に女性が用いる。「―,その言い方は」

何しか

なにしか 【何しか】 (連語)
〔「し」は副助詞,「か」は係助詞〕
原因・理由などが不明である意を表す。どうして…なのか。なぜ…か。「見まく欲り我(ア)がする君もあらなくに―来けむに/万葉 164」

何しろ

なにしろ [1] 【何しろ】 (副)
〔「なににしろ」の転〕
他のことはさておいて,その事柄を強める気持ちを表す語。何にせよ。とにかく。なにせ。なんせ。「心配するよりも―一度やってみることだ」「急ぎの仕事があるのだが―暑くて」

何しろ

なにしろ【何しろ】
⇒何分(なにぶん).

何じゃもんじゃ

なんじゃもんじゃ ナンヂヤモンヂヤ [4] 【何じゃもんじゃ】
その地方には珍しい樹種や巨木をさしていう称。クスノキ・ヒトツバタゴ・バクチノキなどである場合が多い。千葉県神崎町神崎神社のもの(クスノキ),東京都明治神宮外苑のもの(ヒトツバタゴ),筑波山のもの(アブラチャン)などが有名。あんにゃもんにゃ。

何する

なん・する [0] 【何する】 (動サ変)
「なにする{(2)}」に同じ。「私が行って―・したら,どうにかなるかもしれません」

何するものぞ

何するものぞ
何ができようか。たいしたことはない。

何せ

なにせ [1] 【何せ】 (副)
「なにしろ」に同じ。「品質は少し落ちるが―安い」

何せ

なんせ [1] 【何せ】 (副)
〔「なにせ(何)」の転〕
「何(ナニ)しろ」に同じ。「―遠いから,なかなか足が向かない」

何せむ

なにせむ 【何せむ】 (連語)
なんになるだろうか,なんにもならぬ。何せむに。「恋ひ死なむ後は―生ける日のためこそ妹を見まく欲りすれ/万葉 560」

何ぞ

なにぞ 【何ぞ】 (連語)
(1)〔代名詞「なに」に助詞「ぞ」の付いたもの〕
どのようなものか。何か。なんぞ。「白玉か―と人の問ひし時露と答へて消えなまし物を/伊勢 6」
(2)〔副詞「なに」に助詞「ぞ」のついたもの〕
なぜ。どうして。なんぞ。「多摩川にさらす手作りさらさらに―この児のここだかなしき/万葉 3373」

何ぞ

なぞ 【何ぞ】
〔「なにぞ(何)」の転,または,「なん」の撥音の表記されない形。古くは「なそ」〕
■一■ (副)
(1)疑問の意を表す。なぜ。どうして。「―鹿のわび鳴きすなる/万葉 2154」「―,汗衫(カザミ)は長といへかし/枕草子 134」
(2)反語の意を表す。どうして…であろうか。「君なくは―身装はむ/万葉 1777」
■二■ (連語)
何であるか。どういうことであるか。「その言はむ人を知るは―/蜻蛉(下)」

何ぞ

なんぞ 【何ぞ】
〔「なにぞ(何)」の転〕
■一■ [1] (副)
(1)(反語に用いて)どうして。どういうわけで。なんで。「―私が知ろう」「神明納受し給はば,所願―成就せざらん/平家 2」
(2)任意の物事をさす。なんか。「―勝負をして勝ち負けによつて勝つたかたへ貸さう/狂言・伯養」
■二■ (連語)
(1)どのようなものか。なにか。「人間とは―や」
(2)不定の物事をさし示す。なにか。「―おいしいものはないか」
(3)(「…かなんぞ」「…やなんぞ」の形で)不特定のものを表し,漠然というときに用いる。なんか。「昔の日記か―を見ればわかるのではないか」「そんな証明書や―持ってきてもだめだよ」
(4)どのくらいか。いくらか。「『舟ちんは―』『さつまのかみぢや』/狂言・薩摩守」

何ぞも

なぞも 【何ぞも】 (連語)
ほんとうにどうして。どうしてまあ。「―かく涙の河にうきてもゆらむ/古今(恋一)」

何ぞや

なぞや 【何ぞや】 (副)
(1)疑問の意を表す。どうして…なのか。なぜ…か。「―心づから今も昔もすずろなる事にて身をはふらかすらむ/源氏(明石)」
(2)反語の意を表す。どうして…なのか,そのようなことはない。「大方は―わが名の惜しからむ/後撰(恋二)」

何たって

なんたって 【何たって】
(連語)
〔「何と言ったって」の転。話し言葉で用いる〕
何と言っても。なんてったって。「―若さにはかなわない」

何たら

なんたら [1] 【何たら】
■一■ (連体)
「なんたる(何)」の転。なんという。「今夜も又木戸番か,―事だ面白くもない/にごりえ(一葉)」
■二■ (副)
〔「なんとやら」の転〕
名称や内容がはっきりしないさま。「―かんたら言っていた」「―いふ骨の多い,いやあな焼肴じや/当世書生気質(逍遥)」

何たる

なんたる 【何たる】
〔「たる」は断定の助動詞「たり」の連体形〕
■一■ [1] (連体)
(1)強い驚き・詠嘆の気持ちを表す。何という。「―ざまだ」「―失態だ」
(2)どのような。「先ノ世ニ―契リガゴザルカ/天草本平家 2」
■二■ (連語)
何である。「哲学の―かを学ぶ」「人生の―やを知らず」

何だ

なんだ【何だ】
what! 何だ[何事だ]What's all this? 何が〜か分らぬ I don't know what's what.

何だ

なんだ 【何だ】
■一■ [1] (感)
(1)とがめる気持ちを表す語。「―,こんなこともわからないのか」「―,めそめそするな」
(2)期待・予想などがはずれたときの,意外な気持ちを表す語。「―,これっぽっちか」「―,案外軽いや」
(3)適当な表現が見つからないときに用いる語。「まあ―,お互いによくがんばったな」
■二■ (連語)
(1)疑問の意を表す。何であるか。「あれは―」「この機械の動力は―」
(2)言うのをはばかるときに用いる。「こう言っちゃあ―けど,君もなかなかしたたかだね」
(3)恐れずに立ち向かう気持ちを表す。「―病気ぐらい。負けやしないぞ」
→何だか

何だか

なんだか [1] 【何だか】 (副)
理由がなにかはわからないが。なぜか。何となく。なにやら。「―心配になってきた」「―むしむしするね」

何だかんだ

なんだかんだ【何だかんだ(で忙しいと)】
(be busy with) one thing or another.〜と口実を設けて on one pretext or another.

何だか[何となく]

なんだか【何だか[何となく]】
somehow;→英和
somewhat;→英和
I don't know why,but….

何だったら

なんだったら 【何だったら】 (連語)
相手の気持ちを尊重するという意志を示すときいう語。何なら。
(1)お望みならば。「―私から頼んであげよう」
(2)おいやならば。「別々に行くのが―,一緒に行ってもいい」
→なんなら

何だって

なんだって 【何だって】
■一■ [1] (感)
相手の発言に驚いたり,反発したりするときに発する語。なんだと。「―,彼が事故に遭ったって」「―,もう一度言ってみろ」
■二■ (連語)
(1)〔「なんであっても」の転〕
なんでも。どれでも。「着られるものなら―いい」
(2)〔「なんだといって」の転〕
どういう理由で。なぜ。「―そんなことをするのだ」

何ちゅう

なんちゅう [1] 【何ちゅう】 (連語)
「何という」の転。「―騒ぎだ」「―ことをしたのか」

何て

なんて 【何て】
■一■ [1] (副)
〔「なんと(何)」の転〕
何とまあ。たいそうまあ。「―かわいいんでしょう」
■二■ (連語)
〔「なんという」の転〕
「なんという」のごくくだけた言い方。「見たところ―こともないが…」「―名前だったかな」

何で

なんで [1] 【何で】 (副)
(1)どうして。どういうわけで。「―来ないのだろう」
(2)(反語に用いて)どうして。なにゆえに。「そのような理不尽が―認められよう」

何でふ

なんじょう 【何でふ】
〔「何といふ」の転。「何条」とも当てる〕
■一■ (連体)
(疑問・反語に用いて)何という。何ほどの。「―心地すれば,かく,物を思ひたるさまにて,月を見たまふぞ/竹取」「召し寄せたりとも―事かあらむ/源氏(花宴)」
■二■ (副)
(1)(反語に用いて)どうして。なんだって。「―さることかし侍らむ/竹取」「―随求陀羅尼をこめんずるぞ/宇治拾遺 1」
(2)何としても。きっと。必ず。「―刃向ふやつばらは追ひまくり切りちらし帝を奪ひ奉らん/浄瑠璃・布引滝」
■三■ (感)
相手の言葉を否定する語。何を言うか。とんでもない。「―,此の御所ならでは,いづくへか渡らせ給ふべかんなる/平家 4」

何でも

なんでも 【何でも】
■一■ [0][1] (副)
(1)はっきりしないが。どうやら。「―今日は来るそうだよ」
(2)事情のいかんにかかわらず。どうしても。なんとかして。「何が―行くしかない」「こりや―姫を連れて来て,見せることぢやの/外科室(鏡花)」
■二■ (連語)
どれでも。どんなことでも。「―そろっている」「君のことなら―知っている」

何でも

なんでも【何でも】
(1)[どんな物事でも]any;→英和
anything;→英和
whatever <a person has,etc.> ;→英和
everything (すべて).→英和
(2)[どうあっても・ぜひ]by all means;at any cost.(3)[多分]probably;→英和
I hear….

何でもかんでも

なんでもかんでも [5] 【何でもかんでも】 (副)
〔「何でも」を強めていう語〕
(1)どのようなものでも。すべて。「彼は―すぐ手を出したがる」
(2)どうしても。ぜひとも。何としても。「この仕事が終わるまでは―がんばろう」

何でも屋

なんでもや【何でも屋】
a Jack-of-all-trades;a factotum.→英和

何でも屋

なんでもや [0] 【何でも屋】
(1)何事でもある程度こなせる人。また,何事にも手を出したがる人。
(2)日用品雑貨を一通り取りそろえている店。よろずや。

何でも彼でも

なんでもかでも [5] 【何でも彼でも】 (副)
「なんでもかんでも」に同じ。

何と

なっと 【何と】 (副)
〔「なにと(何)」の転〕
「なんと」に同じ。「ソノ戦ガ敗レテカラワ―アッタゾ/天草本平家 4」

何と

なんと【何と】
what;→英和
how.→英和
〜かわいい少女だろう What a pretty girl she is! 〜寒いのだろう How cold it is! 〜いっても whatever one may say;after all (結局).

何と

なんと [1] 【何と】
〔「なにと(何)」の転〕
■一■ (副)
(1)どのように。どう。「―したものか」
(2)強い驚きや感動の気持ちを表す。たいそうまあ。なんという。なんて。「―美しい夜だろう」
(3)相手の意向や反応を確かめる気持ちを表す。「其の道づれと,―一口遣らうではないか,ええ,捻平さん/歌行灯(鏡花)」
(4)反語の意を表す。どうして…か。「誠をつくす侍に,―刃が当てられう/浄瑠璃・平家女護島」
■二■ (感)
(1)驚いたり感心したりしたときに発する語。「―,まあ」「―,四つ時で御ざる/狂言・不聞座頭」
(2)相手に念を押すのに用いる語。どうだ。どうですか。「―,そうじゃありませんか」「―皆様如何でございます/義血侠血(鏡花)」

何と

なにと 【何と】
■一■ (副)
(1)どうして。なぜ。「岩代のまつこともなき我身さへ―憂世にむすぼほるらん/続古今(雑中)」
(2)「なんと(何){■一■(1)}」に同じ。「さて座禅の公案―心得候ふべき/謡曲・放下僧」
■二■ (感)
(1)問い返したり,念を押したりするときに用いる語。なんだって。「『その人買舟に物申さう』『あら音高し,―,―』/謡曲・自然居士」
(2)話しかけて相談するときなどに用いる語。おいどうだ。「―,明日の襟付はどうしたものであらうぞ/狂言記・烏帽子折」

何と

なにと 【何と】 (連語)
〔代名詞「なに」に格助詞「と」の付いたもの。副助詞「など」の原形に相当する語〕
一例をあげて,同種のものが他にもいろいろあるということを表す。なんど。など。「守(カミ)のはらから,またことひと,これかれ酒―持て追ひ来て/土左」
→なんど
→など(副助)

何とか

なんとか 【何とか】
〔「なにとか(何)」の転〕
■一■ [1] (副)スル
(1)手段や方法を尽くして,何かをすることを表す。「―完成させたいものだ」「今のうちに―しないと大変だ」「そこを―お願いします」
(2)満足とはいえないが,どうにか。どうやら。まずまず。「苦労の末,―目的地にたどりつく」「これだけあれば―なる」
■二■ (連語)
(1)はっきり言えない事柄を表す。「―という人がたずねて来た」「―言いなさい」
(2)あれやこれや。「所用だとか―言って会ってくれない」

何とかして

なんとか【何とかして】
somehow or other;one way or another.〜やってゆく get along somehow.〜する do something <about> .‖何とかいう人 Mr.So-and-So.

何となく

なんとなく【何となく】
somehow;→英和
in some way;One doesn't know why,but….〜うれしい a vague feeling of joy.

何となれば

なんとなれば [4][1] 【何となれば】 (接続)
〔漢文訓読に由来する語〕
その理由を言えば。なぜかというと。「かれは無罪だ。―,そのとき,かれは現場にいなかった」

何とも

なにとも 【何とも】 (副)
(1)(下に否定表現を伴って)別に大したことにも。何ごととも。なんとも。「めでたき御もてなしも―おぼえず/源氏(帚木)」
(2)あらゆる方法を尽くして。なんとかして。「―シテコノ難儀ヲノガリョウズ/日葡」
(3)どう見ても。いかにも。なにぶんにも。「―参り悪うござる/狂言記・貰聟」
(4)…なども。「形ち,有様も美(ウルワ)しかりけり。気はひ―物言ひもをかしかりければ/今昔 30」

何とも

なんとも [0][1] 【何とも】 (副)
〔「なにとも(何)」の転〕
(1)(下に打ち消しを伴う)
 (ア)これとはっきり言えない気持ちを表す。どうとも。「どうなるか,まだ―言えない」「―わからない」「―言いようがない」
 (イ)大したことはないという気持ちを表す。「―思わない」「けがは―なかった」
(2)程度が形容のしようのないほどひどいさまを表す。まことに。まったくもって。「―困った事になった」「―申し訳ありません」
〔「―ない」などは,アクセントは [0]〕

何ともいえない

なんとも【何ともいえない】
(1)[断言出来ない]One cannot tell.(2)[名状しがたい]indescribable;→英和
unspeakable.→英和
〜思わない don't care a straw[fig] <about a matter> .→英和
〜しかたがない There's no help for it.

何とやら

なんとやら [1] 【何とやら】 (副)
(1)なんとなく。なにやら。どういう訳か。「―心がおどる」
(2)名称や言葉などをぼかしたり,婉曲に言うときに用いる語。なんとか。「―いう人が来ました」「うわさをすれば―」

何と無く

なんとなく [4] 【何と無く】 (副)
(1)はっきりした理由や目的もなく。わけもなく。どことなく。「―好きだ」「―旅に出る」
(2)何ということもなく。平凡に。「―一生を送ってしまった人」

何と無し

なんとなし 【何と無し】 (副)
「なんとなく」に同じ。「―に愛用している」「―一日が過ぎてしまった」

何ど

など 【何ど】 (副)
〔「なにと」の転〕
どうして。なぜ。「―かく頼もしげなく申すぞ/竹取」

何どか

などか 【何どか】 (副)
(1)〔副詞「など(何)」に助詞「か」の付いたもの〕
疑問の意を表す。どうして。なぜ。「あしひきの山ほととぎす―来鳴かぬ/万葉 4210」
(2)反語の意を表す。どうして…であろうか。「―,翁の手におほし立てたらむものを,心に任せざらむ/竹取」

何どて

などて 【何どて】 (副)
〔副詞「など(何)」に助詞「て」の付いたもの〕
どうして。なぜ。「―かくはかなき宿りは取りつるぞ/源氏(夕顔)」

何どや

などや 【何どや】 (副)
〔副詞「など(何)」に助詞「や」の付いたもの〕
何のために。なぜ。などか。「生野こそいくかひ無くて帰されめ―近江の逢ふ人のなき/頼政集」

何なら

なんなら [3] 【何なら】 (副)
〔「なになら(何)」の転〕
相手の気持ちをおしはかっていう語。
(1)必要があれば。お望みならば。「―お教えしよう」「―中止してもよい」
(2)差し支えることがあるなら。おいやならば。「ここが―,よそへ行こう」

何なら

なんなら【何なら】
if you like (希望なら);if (it's) convenient (都合よければ);if necessary (必要なら).

何なら茶漬け

なんならちゃづけ [5] 【何なら茶漬け】
客の帰りぎわに,「何ならお茶漬けでも召し上がってください」と言うこと。口先だけの親切。心にもないお世辞。

何なり

なんなり [1] 【何なり】 (副)
どのようにも。どんなものでも。「叱るなり―したらどうだ」「車なり―で行きなさい」

何なりと

なんなりと [1][0] 【何なりと】 (副)
何であろうと。何でも。「―お申し付け下さい」

何にも

なんにも [0] 【何にも】 (副)
〔「なにも(何)」の転〕
(1)何事にも。「そんなことをしても―ならない」
〔「―増して」などは,アクセントは [1]〕
(2)(打ち消しの語を伴って)何一つ。少しも。全く。「地位も財産も―ない」「私は―知らない」

何の

なんの【何の】
what.→英和
〜ためにそれをしたのか What did you do it for? 〜その What (does it matter) if…?

何の

なにの 【何の】 (連語)
〔「の」は格助詞〕
(1)人や事物の名を明らかにしないでいう。なんとかいう。「雪―山に満てり/枕草子 181」
(2)疑問・詰問の気持ちを表す。どのような。どんな。「あづきなく―狂言(タワコト)今更に童言(ワラワゴト)する老人(オイヒト)にして/万葉 2582」
(3)打ち消しの強調や反語の意を表す。どれほどの。少しの。「さらに―しるしも侍らじ物を/源氏(若紫)」「―にほひのあるにかと涙ぐましう聞ゆ/更級」
(4)(副詞的に用いて)どうして。なぜ。「―さる人をか,この院の内に捨て侍らむ/源氏(手習)」

何の

どの [1] 【何の】 (連体)
どれとはっきり限定しないままに,不明・不定の事物・人間・程度などを取り上げるときに用いる語。いずれの。「―品になさいますか」「本は―くらいありますか」「その問題では―会社も困っている」

何の

なんの 【何の】
〔「なにの」の転〕
■一■ [1] (感)
相手の心配などを打ち消す語。いいえ。いや。「―,これくらい当たり前のことです」「『どうだ,参ったか』『―,―』」
■二■ [1] (副)
意に介しないという気持ちを表す。「―これしき,負けるものか」
■三■ (連語)
(1)物事の実体・内容が不明であると指示する。どういう。どのような。「庭には―木を植えようか」「それは―真似(マネ)だ」
(2)(否定の表現を伴って)何程の。どれほどの。少しの。「―遠慮がいるものか」「―苦労も知らずに育つ」「―役にも立たない」
(3)反語の意を表す。
 (ア)何のための。「酒なくて―人生だ」
 (イ)どのような。どうして。「―かたき事か有らん/去来抄」

何の人

どのひと [1] 【何の人】 (代)
不定称の人代名詞。不特定の人を指し示す。「どのかた」「どちら」より敬意が低い。いずれの人。

何の位

どのくらい [0][1] 【何の位】
どの程度。いくらぐらい。いかほど。「大きさは―」「―必要か」「―のお金がいるか」

何の方

どのかた [1] 【何の方】 (代)
不定称の人代名詞。不特定の人を指し示す。「どの人」より敬意が高い。いずれの方。

何の様

どのよう [1][3] 【何の様】 (連語)
どんな。どういう風。「―な申し出も承知しない」「―に料理しましょう」

何の辺

どのへん [0] 【何の辺】
(1)どのあたり。どこいら。どこらへん。「―まで行ったか」
(2)どの程度。

何の道

どのみち [0] 【何の道】 (副)
いろいろやってみても,またどういう経過を経てもいずれ必ずそうなる,というときに用いる語。いずれにしても。どっちみち。「―行かなければならないのなら,早い方がいい」「―だめだ」

何ぼう

なんぼう 【何ぼう】 (副)
〔「なにほど(何)」の転〕
(1)「なんぼ{(1)}」に同じ。「此の馬―の馬にて候ふぞ/盛衰記 34」
(2)「なんぼ{(2)}」に同じ。「つやが戻つて,二人の親が法体の顔見たらば,―残り多からう/浄瑠璃・氷の朔日(中)」
(3)「なんぼ{(3)}」に同じ。「―飽かれた仲なりとも/浄瑠璃・国性爺合戦」
(4)なんとまあ。なんという。「―美しき荷にてはなきか/謡曲・恋重荷」

何も

なにも 【何も】
■一■ [0][1] (副)
(打ち消しを伴って)特別に。わざわざ。「―そんなに騒ぐことはあるまい」「―笑わなくてもいいだろう」
■二■ (連語)
(1)(打ち消しを伴って)少しも。全く。一つも。「悪いことは―ない」「―見なかった」
(2)(「…も何も」の形で)なにもかも。それを含めてみんな。「ノートも―忘れてきた」

何も

なにも【何も】
nothing;→英和
no.→英和
〜する(心配する)ことがない have nothing to do (worry).〜知らない know nothing <about> .…する理由(必要)は〜ない there is no reason (need) to do.

何もかも

なにもかも【何もかも】
everything;→英和
all.→英和

何やら

なにやら [1] 【何やら】 (副)
(1)なにか知らないが。なにかしら。「―変なことを言っている」「裏の方で―音がする」
(2)どういうわけか知らないが。なぜか。「―悲しくなってくる」「山路来て―ゆかしすみれ草/野ざらし紀行」
(3)(「…やら」の下に続けて)一々あげないで同類のものがあることを示す。「引っ越しやら―で忙しい」

何や彼や

なにやかや【何や彼や】
⇒何だかんだ.

何より

なにより [1][0] 【何より】
■一■ (名)
他のどんな物事にもましてよいこと。最上であること。最もよいこと。「お元気で―です」「―の品をありがとうございました」
■二■ (副)
他の何にもまさって。この上なく。最も。「なによりも」の形でも用いる。「君が来てくれたことが―(も)うれしい」

何より

なにより【何より(も)】
above all;more than anything else.〜の very[most] <nice present> ;→英和
very desirable.

何ら

いずら イヅ― 【何ら】
■一■ (代)
不定称の指示代名詞。所在を問う語。
(1)どこか。どちらか。「家人の―と我を問はばいかに言はむ/万葉 3689」
(2)(多く「いずらは」の形で)反語で,どこにもないの意を表す。「むつごともまだ尽きなくに明けぬめり―は秋の長してふ夜は/古今(雑体)」
■二■ (感)
相手を促すときの言葉。どうした。さあさあ。「時やうやうなりぬめるは,―,遅し/宇津保(楼上・下)」

何れ

いずれ【何れ】
(1) which (どちら);→英和
either (二つのうち);→英和
any (三つ以上のうち).→英和
(2)[そのうちに]one of these days;another[some other]time.(3)[早晩]some day;sooner or later.(4)[どのみち]anyhow;→英和
in either case.

何れ

いずれ イヅ― [0] 【何れ・孰れ】
■一■ (代)
不定称の指示代名詞。二つあるいはそれ以上ある物,場所,時などの中から一つを選ぶときに使う語。どれ。どちら。どっち。「―が勝つか」「―へ行こうとも捜し出す」
■二■ (副)
(1)どんな成り行きになるとしても。どっちみち。どうせ。「―わかることだ」
(2)そう遠くない将来において。そのうちに。「―またお目にかかりましょう」

何れ

どれ [1] 【何れ】
〔「いづれ」の転〕
■一■ (代)
(1)不定称の指示代名詞。
 (ア)複数,特に三つ以上の限られた範囲のものの中から,不特定の一つあるいはいくつかのものをさす。「たくさんありすぎて,―がいいかわからない」「―が好きか」
 (イ)不特定の場所をさす。どこ。「『比叡の山は―より』 『桜本より』と申す/義経記 3」
(2)不定称の人代名詞。
 (ア)複数,特に三人以上の限られた範囲の人の中から,不特定の一人あるいはいく人かの人をさす。どの人。「この中の―が君の息子かね」
 (イ)不特定の人をさす。だれ。「―ぞ,おともしやれ/洒落本・遊子方言」
〔(1)
 (ア),(2)
 (ア)で,二つのもの,あるいは二人の人の中から選ぶときは「どちら」を用いる〕
■二■ (感)
動作を始めようとしたり,人の注意を促すときに発する言葉。「―,始めよう」「―,貸してごらん」

何れか

いずれか イヅ― [0] 【何れか】 (連語)
(1)疑問を表す。どちらが…か。どれが…か。「雲もみな浪とぞ見ゆる海士もがな―海と問ひて知るべく/土左」
(2)反語を表す。いったいどれが。「生きとし生ける物,―歌をよまざりける/古今(仮名序)」

何れか

どれか 【何れか】 (連語)
不定の事物,はっきりしない物事を指し示す。「自分の靴が―わからなくなってしまった」「本物は―教えてください」

何れも

どれも 【何れも】 (連語)
いくつかある,そのそれぞれをひとまとめにして指す語。「―欲しくない」「―これも役に立たない」

何れも

いずれも イヅ― 【何れも】
■一■ (連語)
どれも。どちらも。「甲乙丙―完全ではない」
■二■ (代)
〔中世・近世の語〕
複数の人をさす。
(1)三人称。皆。「某も明日は―を御茶で申入うと存ずる/狂言・清水(虎寛本)」
(2)二人称。あなたがた。「―はお気が付きますまい/浮世草子・織留 4」

何れも方

いずれもがた イヅ― 【何れも方】 (代)
〔近世語〕
二人称。皆さんがた。「今日は―の幸の参会でござるゆゑ/歌舞伎・幼稚子敵討」

何れも様

いずれもさま イヅ― 【何れも様】 (代)
二人称。皆様。みなみな様。「是は―近頃御苦労に存じまする/狂言・右近左近(虎寛本)」

何れ丈

どれだけ [1][0] 【何れ丈】
(1)どのくらい。「―欲しいのか」
(2)どんなに多く。多く副詞的に用いる。「―心配したか」

何れ程

どれほど [0][1] 【何れ程】
(1)どのくらい。いくらほど。「値段は―ですか」「―うれしかったか,君にはわかるまい」
(2)どんなに多く。多く副詞的に用いる。「―本を読んでも,自分の頭で考えなくては意味がない」

何を

なにを 【何を】 (感)
問い返したり反発したりするときに発する語。なんだと。なに。「―,生意気な」

何一つ

なにひとつ [1][4] 【何一つ】 (副)
(下に打ち消しの語を伴って)ひとつも。「―不自由なく暮らす」「―として思い出の種にならないものはない」

何事

なにごと【何事】
what;→英和
something (何事か);→英和
everything (万事);→英和
nothing (否定).→英和
⇒何も.〜にも in all things.〜もなく quietly.→英和
〜があろうと whatever may happen.〜ですか What's the matter?

何事

なにごと [0] 【何事】
(1)どのような事柄。どんなこと。「―が起こったのか」「精神一到―か成らざらん」
(2)すべてのこと。万事。「―も辛抱が大事だ」「―によらず相談する」
(3)どうしたこと。何ということ。とがめだてするときなどに用いる。「その醜態は―だ」
(4)不定の事柄をさす。なになに。「―の式といふ事は/徒然 169」

何人

なにびと [0] 【何人】
どのような人。いかなる人。なんぴと。「―も職業選択の自由を有する」

何人

なんにん【何人】
how many people[men].

何人

なんにん [1] 【何人】
人数が不明のときに用いる語。いく人。何名。「―ぐらい集まったか」「―応募があるかな」「―かが手を挙げた」

何人

なんぴと [0] 【何人】
〔「なにびと」の転。「なんびと」とも〕
どういう人。いかなる人。「―も成し得なかった大事業」「―たりともここは通さない」

何代目の大統領か

なんだいめ【何代目の大統領か】
In the list of American Presidents,where does he come?

何何

なになに 【何何】
〔「なに(何)」を重ねたもの〕
■一■ [1][2] (代)
不定称の指示代名詞。内容などをはっきり言う必要のないとき,あるいは,不明の物事をならべていうときなどに用いる。しかじか。うんぬん。「一つ―,二つ―と読みあげる」「―を持参すればよいのでしょうか」
■二■ [1] (感)
(1)驚いて読み返したり聞き返したりするときに発する言葉。何だ何だ。「―,来年度の予算決定だって」
(2)相手の気持ちや言葉を軽く打ち消すときなどに用いる語。「―,心配することはないよ」

何個

なんこ [1] 【何個】
(1)物の数が不定のときに用いる語。いくつ。いくら。「―あったかは知らない」「和菓子なら―でも食べられます」
(2)〔「なんご」とも〕
遊戯の一種。手に細かに折った杉箸(スギバシ)や碁石などを隠し持ち,互いにその数を言い当てて勝負するもの。
(3)江戸時代,一文銭を手に握って数を当てさせる賭博。

何其れ彼其れ

なんぞれかぞれ 【何其れ彼其れ】 (連語)
何とかかとか。何のかの。何やかや。「課長さんに取入つて置きやあ,…―お世話あして下さるまいものでも無い/浮雲(四迷)」

何処

いずこ イヅ― [1][0] 【何処】 (代)
〔「いづく」の転。中古以降の語〕
不定称の指示代名詞。どこ。「―も同じ」

何処

どこ [1] 【何処・何所】 (代)
〔「いづこ」の転である「いどこ」がさらに転じたもの〕
不定称の指示代名詞。
(1)不明の場所やきまっていない場所などを指し示すのに用いる。どの場所。「会議は―でするのか」「―でもいい」「―の国の人か」
(2)所属しているところなどが不明,不定の時に用いる。「―におつとめですか」
(3)(「どこも」「どこにも」「どこへも」などの形で)どのような所。いずれの場所。「―も悪くない」「―にもない」「―へも行かない」

何処

いずく イヅ― [0][1] 【何処】 (代)
〔「いづこ」の古形〕
不定称の指示代名詞。どこ。いずこ。「―より来りしものそ/万葉 802」

何処

いず イヅ 【何・何処】 (代)
〔上代東国方言〕
不定称の指示代名詞。場所を表す。どこ。「多由比潟(タユヒガタ)潮満ち渡る―ゆかも/万葉 3549」

何処

いどこ 【何処・何所】 (代)
〔「いづこ」の転,「どこ」の古い形〕
不定称の指示代名詞。不定の場所を表す。どこ。「『ここや―』と問ひければ/土左」

何処いら

どこいら [2] 【何処いら】 (代)
不定称の指示代名詞。不特定の場所を漠然と指し示す。どのあたり。どのへん。どこら。「―へんに行こうか」「―にあるかわからない」

何処か

どっか [1] 【何処か】 (連語)
〔「どこか」の転。「どこか」よりくだけた言い方〕
(1)「どこか{(1)}」に同じ。「―に置き忘れた」「―いいとこへ行こうよ」
(2)「どこか{(2)}」に同じ。「―頼りない感じがする」

何処か

どこか 【何処か】 (連語)
(1)不特定の場所,はっきりしない場所をさし示す。「―で見たことがある」「―お悪いんじゃないでしょうか」
(2)(副詞的に用いて)はっきりさし示すことはできないが,何となく。「あの人は―姉に似ている」「世の中,―まちがっている」

何処かしら

どこかしら 【何処かしら】 (連語)
どことは言えないが,どことなく。「―祖父のおもかげがある」

何処かで[へ]

どこか【何処かで[へ]】
somewhere;→英和
anywhere (疑問).→英和
〜この辺に somewhere about here;near[around]here.〜(に) somewhere;→英和
in some respects[points];[なんとなく]somehow;→英和
There is something <noble about him> .

何処ぞ

どこぞ 【何処ぞ】 (連語)
不特定の場所,はっきりしない場所をさし示す。「―空いた部屋はありませんか」「―御旅行なさいますか」
〔「どこか」よりさらに漠然とした感じで用いる〕

何処でも

どこでも 【何処でも】 (連語)
どんな所でも。「―買える」

何処で[に,へ]

どこ【何処で[に,へ]】
where.→英和
ここは〜ですか Where are we now? 〜でも anywhere;→英和
wherever.→英和
〜にも everywhere;→英和
[否定] <not> anywhere;nowhere.→英和
〜となく ⇒何処か.〜までも <fight> to the last;→英和
<His avarice knows> no limits;insist <on,that…> (言い張る).→英和
〜から from where;Where <are you> from? 〜から見ても to all appearance;in every respect; <He is> every inch[bit] <a gentleman> .

何処と無く

どことなく [4] 【何処と無く】 (副)
はっきりこうだと説明できないが。なんとなく。「―おかしい」「―気品がある」

何処にか

いずくにか イヅ― 【何処にか】 (副)
どこで。どこに。「―世をばいとはん心こそ/古今(雑下)」

何処へ

どこへ 【何処へ】
小説。正宗白鳥作。1908年(明治41)「早稲田文学」発表。周囲の期待に反して,人生に目標を見失い,倦怠の日々を送る青年を描く。明治末年の知的青年の姿を造形した。

何処も

どこも 【何処も】 (連語)
どの場所も。「旅館は―満杯だ」

何処も彼処も

どこもかしこも 【何処も彼処も】 (連語)
どこと限定することなく,広く全体にわたっているさまを表す。どこもかも。どんなところもすべて。「―雪におおわれる」

何処やら

どこやら 【何処やら・何所やら】 (連語)
(1)不特定の場所,はっきりしない場所を指し示す。「―わからぬ遠い国」「―で声がする」
(2)(副詞的に用いて)これといってはっきりしないが,確かにそうだという感じを表す。何となく。どこか。「―悪いようだ」
〔「どこか」よりさらに漠然とした感じで用いる〕

何処ら

どこら [1] 【何処ら】 (代)
不特定の指示代名詞。どこのあたり。どの辺。どこいら。「連休には―へんがすいていますか」

何処何処

どこどこ [1][0] 【何処何処】 (代)
〔「どこ」を重ねて強めたもの〕
漠然とした場所をさし示すのに用いる。「場所は―,時間は何時何分と,はっきり決めて下さい」

何処吹く風とすます

どこふくかぜ【何処吹く風とすます】
have an air of complete indifference.

何処許

どこもと 【何処許・何所許】 (代)
不定称の指示代名詞。どこのあたり。どの辺。「お奏者は―にござる/狂言・昆布柿(鷺流)」

何処辺

いずくへ イヅ― 【何処辺】 (代)
不定称の指示代名詞。どのあたり。どのへん。「我(ア)が思ふ君は―に/万葉 3277」

何処辺

いずへ イヅ― 【何辺・何処辺】 (代)
〔「いつへ」とも〕
不定称の指示代名詞。どのへん。「ほととぎす―の山を鳴きか越ゆらむ/万葉 4195」

何処迄

どこまで 【何処迄】 (連語)
(1)どの場所まで。
(2)どの程度まで。「あいつは―人がいいんだ」

何処迄も

どこまでも [1] 【何処迄も】 (副)
際限なく。ずっと先まで。「―草原が続く」「―真理を究める」

何分

なにぶん【何分】
(1)[何らか]〜の some.→英和
(2)[何しろ]anyway;→英和
you know.(3)[どうぞ]please.→英和

何分

なにぶん [0] 【何分】
■一■ (副)
(1)どうか。なにとぞ。「―(とも)よろしくお願いします」
(2)なんといっても。「―まだ不慣れで,失礼も多いかと存じます」
■二■ (名)
(1)いくらか。若干。「―の御寄付をお願いいたします」
(2)なんらか。なにか。「―の沙汰あるまで待て」

何卒

なにとぞ [0] 【何卒】 (副)
(1)相手に対して強く願い望む気持ちを表す。どうか。なんとか。「―お許しください」
(2)どうにかして。なんとかして。「外のことならば―思案もいたすべきが/浄瑠璃・夕霧阿波鳴渡(中)」

何回

なんかい [1] 【何回】
(1)回数が不明の際に用いる語。どのくらいの回数。何度。「―外国へ行きましたか」「―か行ったことがある」
(2)多くの回数。「―試してみても同じだ」「―も読み返す」

何回

なんかい【何回】
⇒幾度.

何奴

どやつ 【何奴】 (代)
不定称の人代名詞。「どいつ{(1)}」に同じ。「やあこりや―ぢやい/滑稽本・膝栗毛 5」

何奴

なにやつ [1][0] 【何奴】
どういうやつ。なんというやつ。「いったい―の仕業だろう」「―だ,名をなのれ」

何奴

どいつ [1] 【何奴】 (代)
(1)不定称の人代名詞。「だれ」を卑しめていう語。どのやつ。どやつ。「やったのは―だ」
(2)不定称の指示代名詞。「どれ」のぞんざいな言い方。「―でもいいから持っていけ」

何奴も此奴も

どいつもこいつも 【何奴も此奴も】 (連語)
「だれもかれも」に相当するぞんざいな言い方。どの人もみな。「―ろくな事はしない」

何年

なんねん【何年】
(1)[年数]how many years[how long].〜も for (many) years.(2)[年代](in) what year.

何年

なんねん [1] 【何年】
年数・年次が不明のときに用いる語。いく年。「完成に―かかりましたか」「いま中学校の―ですか」「今年は平成―だっけ」「―か前に卒業した」

何度

なんど [1] 【何度】
(1)どれくらいの回数。何回。何べん。副詞的にも用いる。「あの山には―も登った」「―言ったらわかるのか」「―かお電話をしました」
(2)温度・角度などの値が不明のときに用いる語。いくど。「体温は―ありますか」

何度

なんど【何度】
(1) ⇒何べん.
(2)[温度]温度は〜ですか What's the temperature?

何彼

なにか [1] 【何彼】
〔代名詞「なに」に,代名詞「か」が付いたもの〕
いろいろの事物・事態をひっくるめてさし示す。あれやこれや。何やかや。「―のことはさておき」「ただおほかたの御しつらひ,―のことばかりをなむ営ませ給ひける/源氏(御法)」

何彼と

なにかと [0] 【何彼と】 (副)
いろいろと。あれやこれやと。「―お世話になります」

何心

なにごころ 【何心】
どんな心。どんな気持ち。なにごこち。「来まさぬ君は―そも/万葉 2295」

何心地

なにごこち 【何心地】
(1)どんな気持ち。「をしむから恋しきものを白雲のたちなむのちは―せむ/古今(離別)」
(2)どんな病気。「―とも思え侍らず/源氏(東屋)」

何心無い

なにごころな・い [6] 【何心無い】 (形)[文]ク なにごころな・し
(1)特にどうという考えもない。なにげない。「―・く見る」「―・く夫人の肖像の前に立ち/谷間の姫百合(謙澄)」
(2)無心である。無邪気である。「姫宮のいとうつくしげにて,若く,―・き御ありさまなるを/源氏(若菜上)」

何応欽

かおうきん 【何応欽】
(1889-1987) 中国の軍人。日本の陸士卒。国民革命軍の要職を歴任,1935年梅津-何応欽協定を結んで日本の華北支配を容認。人民中国成立後,台湾に渡った。ホー=インチン。

何所

いどこ 【何処・何所】 (代)
〔「いづこ」の転,「どこ」の古い形〕
不定称の指示代名詞。不定の場所を表す。どこ。「『ここや―』と問ひければ/土左」

何所

どこ [1] 【何処・何所】 (代)
〔「いづこ」の転である「いどこ」がさらに転じたもの〕
不定称の指示代名詞。
(1)不明の場所やきまっていない場所などを指し示すのに用いる。どの場所。「会議は―でするのか」「―でもいい」「―の国の人か」
(2)所属しているところなどが不明,不定の時に用いる。「―におつとめですか」
(3)(「どこも」「どこにも」「どこへも」などの形で)どのような所。いずれの場所。「―も悪くない」「―にもない」「―へも行かない」

何所やら

どこやら 【何処やら・何所やら】 (連語)
(1)不特定の場所,はっきりしない場所を指し示す。「―わからぬ遠い国」「―で声がする」
(2)(副詞的に用いて)これといってはっきりしないが,確かにそうだという感じを表す。何となく。どこか。「―悪いようだ」
〔「どこか」よりさらに漠然とした感じで用いる〕

何所許

どこもと 【何処許・何所許】 (代)
不定称の指示代名詞。どこのあたり。どの辺。「お奏者は―にござる/狂言・昆布柿(鷺流)」

何故

なぜ [1] 【何故】 (副)
理由や原因などを尋ねたり自問したりするのに用いる語。どうして。どういうわけで。なにゆえ。「―来ないのか」「―悪いか,わからない」

何故

なぜ【何故】
why;→英和
for what reason.〜か… One does not know why,but….〜なら for;→英和
because.→英和

何故

なにゆえ [0] 【何故】 (副)
なぜ。どういうわけで。「―(に)報告しなかったのか」「―の変更か不明だ」

何故か

なぜか [1] 【何故か】 (副)
どういうわけか。そうとはっきり言えないが,なんとなく。「―体がだるい」

何故なら

なぜなら [1] 【何故なら】 (接続)
前に述べたことの原因・理由を説明するときに用いる。なぜかというと。そのわけは。なんとなれば。なぜならば。「今は公表できない。―まだ討議の段階だから」

何故ならば

なぜならば [1] 【何故ならば】 (接続)
「何故(ナゼ)なら」に同じ。なぜなれば。

何故なれば

なぜなれば [1] 【何故なれば】 (接続)
⇒何故(ナゼ)ならば

何故に

なぜに [1] 【何故に】 (副)
何が理由で。なぜ。どうして。「―それほど気に病む」

何方

どなた [1] 【何方】 (代)
(1)不定称の人代名詞。「だれ」の意の尊敬語。「お客様は―ですか」「あの方は―様でしょう」
(2)不定称の指示代名詞。不特定の方向を指す。どの方角。どちら。「こりゃ,―から御ざりました/狂言記・吟聟」

何方

どっち [1] 【何方】 (代)
〔「どち」の転〕
(1)不定称の指示代名詞。
 (ア)「どちら{(1)
 (ア)}」のくだけた言い方。「―へ行ってもよさそうだ」
 (イ)「どちら{(1)
 (イ)}」のくだけた言い方。「京都と大阪の―に住もうか」「―でもいい」
(2)不定称の人代名詞。「どちら{(2)
 (イ)}」のくだけた言い方。「―が姉で―が妹かわからない」

何方

いずかた イヅ― 【何方】 (代)
(1)不定称の指示代名詞。どちらの方向。どちら。「立て並べつる車ども,所なく並みゐつる人も,―へか行きつらん/徒然 137」
(2)不定称の人代名詞。どなた。「かかればとて,―も思ひのおろかに忘るる隙こそ有がたけれど/浜松中納言 4」

何方

いずち イヅ― 【何方】 (代)
不定称の指示代名詞。どちらの方角。どちらの場所。どっち。どこ。「たらちしの母が目見ずておほほしく―向きてか我(ア)が別るらむ/万葉 887」
〔上代・中古には,「へ」や「に」を伴わずに副詞的にも用いた〕

何方

どちら [1] 【何方】 (代)
(1)不定称の指示代名詞。「どっち」より丁寧な言い方。
 (ア)不特定の方向・場所などを指し示す。「西は―ですか」「―へお出かけですか」「―にお住まいですか」「お勤めは―ですか」
 (イ)複数,特に二つのものの中から何か一つを選ぶとき,限定しないままそのうちの一つを取り立てて指す。「コーヒーと紅茶と―になさいますか」「―でも結構です」
(2)不定称の人代名詞。
 (ア)(多く「どちらさま」の形で)どなたさま。「だれ」より敬意が高い。「―さまでいらっしゃいますか」「―さまももう少しお待ち下さい」
 (イ){(1)
 (イ)}を人について用いる。どのかた。「―がお兄さんですか」
〔(1)
 (イ),(2)
 (イ)で,その中から何か一つまたは一人を選ぶことが困難なときは,助詞「も」を添えた「どちらも」の形で,複数のものを一括して指し示す。「―もいりません」「―も優秀な生徒です」〕

何方

どち 【何方】 (代)
〔「いづち」の転〕
不定称の指示代名詞。
(1)不特定の場所,方角などを示す。どちら。どっち。「人体なべて―つかずなれば,正体なき風体になる事あり/拾玉得花」
(2)複数,特に二つのものの中から,限定しないままそのうちの一つを取り立てて指し示す。どちら。「御内とは,―が少く,―が長じたぞと云心なり/史記抄 5」

何方付かず

どっちつかず [5][4] 【何方付かず】 (名・形動)[文]ナリ
二つのうちのどちらとも決まらない・こと(さま)。あいまい。中途半端。「―な態度」「―な返答」

何方様

いずかたざま イヅ― 【何方様】 (代)
不定称。人を表す場合と方角・方面を表す場合とがある。
(1)どちらの人。「―にもいとほしくこそはありとも/源氏(浮舟)」
(2)いずれの方面。「心ざまなどもめやすく,露ばかり―にもうしろめたいかたなく/紫式部日記」

何方道

どっちみち [0] 【何方道】 (副)
どちらにしても結局。どのみち。いずれにしても。「―一度うちへ寄らなければならない」

何日

なんにち [1] 【何日】
日数・日付が不明のときに用いる語。いくにち。「あれからもう―たっただろう」「今日は一〇月の―ですか」「―か前に手紙を書いた」

何日

なんにち【何日】
(1)[日数]how many days[how long].(2)[暦日]what day.〜も for (many) days.今日は〜ですか What day of the month is (it) today?/What date is this?

何時

いつ [1] 【何時】 (代)
(1)不定称の指示代名詞。不定の時を表す。物事の行われたとき,あるいは行われるときがわからなかったり,はっきりしなかったりすることを表す。「―できるか」「今月の―がいいか」「―になったら晴れるのか」
(2)いつものとき。普段。「―の年よりも雨が少ない」「―になく沈んだようす」

何時

なんじ【何時】
what time;when.→英和
今〜ですか What time is it now? 〜の列車ですか What train will you take?

何時

なんどき [0] 【何時】
(1)(多く「いつ何時」の形で)どのような時。どんな折。副詞的にも用いる。いつ。「いつ―事故に遭うかわからない」
(2)「何時(ナンジ)」の古い言い方。「いま―だい」

何時

いつ【何時】
when;→英和
(at) what time.〜から from what time;since when;→英和
how long <have you been…> .

何時

なんじ [1] 【何時】
時刻が不明のときに用いる語。いくじ。いつのとき。「授業は―に始まるか」

何時か

いつか [1] 【何時か】 (副)
はっきりその時と指定できない不定の時や漠然とした時などを表す。
(1)昔のある時。いつだったか。いつぞや。「―来たことがある」「―読んだはず」
(2)未来のある時。そのうち。いずれ。「―会えるだろう」「―解決する」
(3)いつの間にか。いつしか。「―夜もあけていた」

何時か

いつか【何時か】
some time (or other) (未来の);some day;one of these days (近日);once[at one time](過去の);→英和
the other day (先日).

何時かは

いつかは [1] 【何時かは】 (副)
(1)不定の時を表す。いつかそのうち。「―帰ってくるに違いない」
(2)疑問の意を表す。いつになったら。「浮世をば出づる日ごとに厭へども―月の入る方を見む/新古今(雑下)」
(3)反語の意を表す。いつ…することがあろうか,決してない。「君をのみ思ひ越路の白山は―雪の消ゆる時ある/古今(雑下)」

何時か知ら

いつかしら [0][1] 【何時か知ら】 (副)
〔「いつか知らぬ」の転〕
(1)いつの間にか。知らないうちに。「―雨が降り出していた」
(2)近い将来。そのうちに。いつかは。「―わかってくれる時も来るだろう」

何時しか

いつしか [1] 【何時しか】
■一■ (副)
〔「いつか」を強めていった語。「し」は強めの助詞〕
(1)いつの間にか。「夏も終わり―秋になった」
(2)いつになったら,と待ち望むさま。早く来るとよいなあという気持ちを表す。「けふよりは今こむ年の昨日をぞ―とのみまちわたるべき/古今(秋上)」
■二■ (形動ナリ)
早すぎるさま。「あはれ,―なる譲位かな/平家 4」

何時ぞ

いつぞ 【何時ぞ】 (副)
〔「ぞ」は係助詞〕
不定の時を表す。過去・未来ともにいうが,現代では主に過去のある時をさす。いつ。いつか。「―のことだったかはっきりしないが…」「五三のあたひをためて,―の時節を待てども/浮世草子・一代男 5」

何時ぞや

いつぞや【何時ぞや】
once (かつて);→英和
some time ago (過日).

何時ぞや

いつぞや [1] 【何時ぞや】 (副)
日時をはっきり覚えていない時や,はっきり言う必要のない時に用いる。先頃。いつであったか。せんだって。「―どこかでお会いしましたね」「―は結構なものをありがとう」

何時でも

いつでも【何時でも】
(at) any time;always;→英和
whenever <you like> .→英和

何時でも

いつでも [1] 【何時でも】 (副)
(1)常に。絶えず。「―肌身離さず身につけている」
(2)任意のあるとき。どのときと限ることなく。「気が向いたら―おいで」

何時の間に

いつのまに 【何時の間に】 (連語)
いつとは知らないうちに。いつ。「―来たのだろう」「雨は―かやんでいた」

何時の間にか

いつのまにか【何時の間にか】
before one knows[is aware];unawares.→英和

何時は

いつは 【何時は】 (連語)
(1)特にどのときに。いつごろ。多く打ち消しの語を伴う。「梅の花―折らじと厭はねど/万葉 3904」
(2)いつもは。普段は。「―さもあれ此夜半は/浄瑠璃・曾根崎心中」

何時まで

いつまで【何時まで】
until when;how long <will you stay?> .〜も as long as one likes;forever (永久に).→英和
〜に by what time[day].

何時も

いつも [1] 【何時も】
■一■ (名)
(1)普段の状態。平生。「今日は―と様子が違う」
(2)普段のとおり。常(ツネ)。平生。「―の時間に―の場所で会おう」
■二■ (副)
常に。どんな時でも。「―にこにこしている人」

何時も

いつも【何時も】
always;→英和
all the time.→英和
〜の(とおり) (as) usual.→英和

何時も乍ら

いつもながら [4][0] 【何時も乍ら】 (副)
いつものことではあるが。いつもそうではあるが。「―の歓待ぶり」

何時何時

いついつ [1][0] 【何時何時】 (代)
(1)何月何日,何日の何時などがはっきりしないとき,また,それらをはっきり言わないときに用いる語。「締め切りは―と決める」
(2)いつものとき。普段。「今朝は―より斎(トキ)をとりつくろうて/狂言・若市」

何時何時

いつなんどき [1] 【何時何時】 (副)
〔「いつ」を強めたいい方〕
いつ。「―大地震が起こるか分からない」

何時何時迄も

いついつまでも [1][5] 【何時何時迄も】 (副)
「いつまでも」を強めた言い方。永久に。「―お元気で」

何時時分

いつじぶん [0][3] 【何時時分】
いつごろ。いつ。

何時迄

いつまで [1] 【何時迄】 (副)
いつの時まで。「この暑さは―続くのだろうか」

何時迄も

いつまでも [1] 【何時迄も】 (副)
(1)限りなく。永久に。「―お友達でいましょう」
(2)どんな事態になろうと。あくまで。「ちと申受にくい訳がござる。―辞退仕りまする/狂言・素襖落(虎寛本)」

何時迄草

いつまでぐさ [4] 【何時迄草・常春藤】
(1)キヅタの異名。
(2)ノキシノブの異名。

何時頃

いつごろ [0] 【何時頃】
おおよその時を漠然とさす語。いつじぶん。「今度は―上京されますか」

何晏

かあん 【何晏】
(?-249) 中国,三国時代魏(ギ)の学者・思想家。字(アザナ)は平叔(ヘイシユク)。老荘思想を好み,王弼(オウヒツ)らと魏・晋(シン)時代の老荘思想流行の端緒を開いた。著「論語集解(シツカイ)」

何曜日ですか

なんようび【何曜日ですか】
What day of the week is (it) today?

何曜日ですか

ようび【何曜日ですか】
What day of the week <is (it) today> ?

何月ですか

なんがつ【(今)何月ですか】
What month is it?

何某

なにぼう [1] 【何某】
姓名のわからないとき,または,姓名を伏せておきたいときに使う語。なんとかいう名前の人。だれそれ。「某商社員―」

何某

なにがし [2][1] 【某・何某】
■一■ (名)
(1) [0][2]
数量,特に金銭の額についてあまり多くないことを漠然と言い表す。「―かの援助をする」「―かの金を出す」
(2)しかるべき家柄の人。その土地で相当の有力な人。「これはいるまの―でござる/狂言・入間川」
■二■ (代)
(1)不定称の人代名詞。名が未知であるとき,あるいはわざと明確にしないときなどに用いる。「確か山田―とかいいましたね」「御存じの鈴木―の説ですよ」
(2)不定称の指示代名詞。地名などについて,それが不明であるとき,あるいはわざと明確にしないときに用いられる。「―とかいう村」「そのわたり近き―の院におはしまし着きて/源氏(夕顔)」
(3)一人称。男性のややあらたまった言い方として用いられる。謙譲の意の含められることもある。わたくし。それがし。「すきずきしきことと,―よりはじめてうけひき侍らず/源氏(帚木)」

何某彼某

なにがしかがし 【何某彼某】 (代)
「なにがしくれがし(某某)」に同じ。「―といふいみじき源氏の武者達を/大鏡(花山)」

何様

なによう 【何様】
状態・正体が不明なものにいう。どのよう。どんなようす。「―のもの,かく人をまどはしたるぞ/源氏(手習)」

何様

なにさま 【何様】
■一■ [1]
(名)
(1)(だれかわからないが)偉い人。高貴な人。皮肉の意を込めて用いる場合が多い。「―か知らないが,大した行列だ」「自分を―だと思っているのか」
(2)〔「なにざま」とも〕
どのようなようす。どのよう。いかよう。「―の事ぞわれにはつつむことあらじとなむ思ふ/源氏(末摘花)」
■二■ [0] (副)
(1)なんといっても。なにしろ。「―まだ若いから」「貧相に見えるが,―一の政治家には違ひない/雪中梅(鉄腸)」
(2)全く。本当に。「―魚(ウオ)ガ多イゾ/天草本伊曾保」

何歳か

−さい【何歳か】
How old <are you?> .5〜の男児 a five-year-old boy;a boy of five (of age).12〜だ be twelve years old[of age].30〜で死ぬ die at thirty.

何歳ですか

なんさい【何歳ですか】
How old are you?

何気なく

なにげなく【何気なく】
[ふと]casually;→英和
accidentally;→英和
unintentionally (意図せずに);unconcernedly (さりげなく).〜言ったこと a casual remark.

何気無い

なにげな・い [4] 【何気無い】 (形)[文]ク なにげな・し
(1)何の考えもない。特に深い意図もない。「―・く言った言葉で人を傷つける」
(2)別に気にもとめていない。さりげない。「―・い風を装う」
[派生] ――さ(名)

何気無し

なにげなし [4] 【何気無し】
なにげないこと。さりげないようす。「―に言う」

何為に

なにしに 【何為に】 (連語)
〔「し」は動詞「す」の連用形,「に」は格助詞〕
(1)何をするために。何のために。「おどろき給ひて,―召すぞ,と問ひ給へば/大鏡(師尹)」
(2)疑問の意を表す。いったいどういう訳で。どうして。「―部屋にこめ給ひてかくをこなる物にあはせむとし給ひしぞ/落窪 2」
(3)反語の意を表す。どうして…か。「―悲しきに見送りたてまつらむ/竹取」

何為る

なに・する 【何為る】 (動サ変)
(1) [1]
何をする。非難したり,いぶかしがったりしていう。「いきなり―・するんだ」「あんなに買い込んで―・するつもりだろう」
(2) [0]
ある行為を,わざとぼかして表現する語。「どうにか都合して―・しますから」

何為れぞ

なにすれぞ 【何為れぞ】 (連語)
どうしてか。どういうわけで。なぜ。なんすれぞ。「時々の花は咲けども―母とふ花の咲き出来(コ)ずけむ/万葉 4323」

何為れぞ

なんすれぞ 【何為れぞ】 (連語)
〔「なにすれぞ」の転。漢文訓読に用いた語。反語に用いて〕
どうして。

何物

なにもの [0] 【何物】
どのようなもの。いかなるもの。「芸術の―なるかを解さない」「屈辱以外の―でもない」

何用

なによう [0] 【何用】
なんの用事。どのような用件。「―があって来たのか」「娘に―でしょうか」

何番

なんばん【何番(目)】
what number.〜ですか <電話> Number,please? 君の席は〜か What is your seat number?

何程

なにほど [0][1] 【何程】 (副)
(1)不定の量を表す。どれくらい。どれほど。「―御入用ですか」
(2)どんなに。どのように。「―頼まれても引き受けられない」「―働いても/多情多恨(紅葉)」
(3)(反語に用いて)大したことはない,の意を表す。「一度や二度失敗したとて―のことがあろう」

何等

なんら [1][0] 【何等】 (副)
〔「なにら(何等)」の転〕
(1)(下に打ち消しを伴って)少しも。なにも。「―心配はない」「―の問題もない」
(2)(「なんらの」の形で)なんという。「―の至幸,―の快事/花柳春話(純一郎)」

何等

なにら [1] 【何等】 (副)
「なんら(何等)」に同じ。

何等か

なんらか [4][1] 【何等か】 (連語)
なにか。いくらか。「―の措置を講ずる必要がある」「二つの事件には―の関係がありそうだ」

何糞

なにくそ [4][1] 【何糞】 (感)
気持ちを奮い立たせるときに発する言葉。「―,こんなことで負けるもんか」

何糞

なにくそ【何糞】
Damn it!

何紹基

かしょうき 【何紹基】
(1799-1873) 中国清代の文人・書家。字(アザナ)は子貞。号は東洲,蝯叟。経史・小学に精通し,詩をよくし,隷書・行書・篆刻を得意とした。

何者

なにもの【何者】
[疑問]who;→英和
what;→英和
somebody (誰か).→英和

何者

なにもの [0] 【何者】
(1)名前や身分などのわからない者をさしていう語。どのような人。だれ。「演壇でいきまいている人は―ですか」
(2)すべての人。あらゆる人。何人(ナンビト)。「―をも怖れない」

何辺

いずへ イヅ― 【何辺・何処辺】 (代)
〔「いつへ」とも〕
不定称の指示代名詞。どのへん。「ほととぎす―の山を鳴きか越ゆらむ/万葉 4195」

何迚

なにとて 【何迚】 (副)
どうして。なぜ。「―松のつれなかるらん/浄瑠璃・菅原」「―こよひたづね来つらむ/更級」

何遍

なんべん【何遍】
how often[many times].→英和
〜も many times;often;over and over again.

何遍

なんべん [1] 【何遍】
何度。何回。副詞的にも用いる。「外国へは―行きましたか」「―も読む」

何食わぬ顔をする

なにくわぬ【何食わぬ顔をする】
look[pretend to be (ふりをする)]unconcerned.〜顔で unconcernedly;as if nothing had happened.

何首烏

かしゅう [1] 【何首烏】
(1)ツルドクダミの異名。また,その塊根を乾かしたもの。漢方で健胃剤・強壮剤とする。[俚言集覧]
(2)カシュウイモに同じ。

何首烏芋

かしゅういも [0][2] 【何首烏芋】
ヤマノイモ科のつる性多年草。中国原産。ニガカシュウの栽培品種。主根は扁平球形でひげ根が多い。葉腋(ヨウエキ)に大きい「むかご」をつける。塊茎とむかごを食用にする。かしゅう。[季]秋。

わび【佗】
quiet elegance[refinement].

佗しい

わびしい【佗しい】
[寂しい]lonely;→英和
dreary;→英和
[みすぼらしい]poor;→英和
miserable;→英和
wretched.→英和
佗しく暮らす live[lead]a lonely[humble,miserable]life.

佗住い

わびずまい【佗住い】
a poor house;a humble dwelling.〜をする[佗しく暮らす]⇒佗しい.

よ【余】
[以上]more than;over;→英和
above.→英和

まり 【余】 (接尾)
〔「あまり」の「あ」の脱落した形〕
数量を表す語に付いて,それよりいくらか多い意を表す。「ななつぎの御代にまわへる百(モモチ)―十の翁の舞ひ奉る/続後紀(承和一二)」

よ [1] 【余・予】 (代)
一人称。われ。わたくし。やや尊大な,または,改まった言い方として男子が用いる。「―の説くところをよく理解せよ」

よ [1][0] 【余】
(1)それ以上であること。(「…の余」の形で多く用いる)「二年の―闘病生活を続ける」「百人の―の参加者」
(2)それ以外であること。それ以外のもの。「―の件については知らない」
→余の儀
(3)あまったもの。あまり。余分。
(4)数量を表す語に付いて,その数より少し多い意を表す。おおよその数をあげて端数を漠然という場合に用いる。あまり。有余。「十―年の歳月」「三〇人―の人」

余す

あます【余す】
leave (over);→英和
spare;→英和
save (節約).→英和
〜所なく thoroughly;→英和
exhaustively.

余す

あま・す [2] 【余す】 (動サ五[四])
(1)余るようにする。残す。「弁当を―・す」「一人も―・さず連れて行く」
(2)ある限度までに余地を残している。「締め切りまでに五日を―・すだけだ」
(3)のけ者にする。もてあます。受け身の形で用いる。「時を失ひ世に―・されて期する所なきものは/方丈記」
(4)討ち残す。取り逃がす。「先にこそもらすとも,今度は―・すな,もらすな/平治(中)」
(5)あふれ出させる。とび出させる。「馬は屏風を倒すごとく,がはと倒るれば,主は前へぞ―・されける/保元(中・古活字本)」
〔「余る」に対する他動詞〕

余すところなく

余すところなく
残らず。すっかり。すべて。「―説明し尽くされている」

余っ程

よっぽど [0] 【余っ程】
〔「よきほど」の転。「余」は当て字〕
■一■ (副)
(1)程度がはなはだしいさま。普通の程度を超えているさま。たいそう。ずいぶん。「家にいた方が―ましだ」「―疲れていたとみえて,もう眠ってしまった」
(2)すんでのところでそうなってしまいそうなさま。「―怒鳴りつけてやろうかと思ったが我慢した」
(3)ちょうどよい程度であるさま。「瑟の緒のあはひ広狭もなく―に寸法の有るを云ふぞ/毛詩抄 3」
(4)大体。およそ。「物を知る器量があつたぞ,王戎と―同じやうにあつたぞ/蒙求抄 1」
■二■ (形動)[文]ナリ
(1)程度がはなはだしいさま。普通の程度を超えているさま。「―なことがないかぎり怒らない」
(2)すでに適当な程度を超えて,やめてもらいたいさま。いいかげん。「―にあがけよ,そこなぬくめ/浄瑠璃・鑓の権三(上)」
〔現代語では,「よほど」をさらに強めた言い方として用いる〕

余の儀

よのぎ 【余の儀】 (連語)
ほかのこと。別のこと。別事(ベツジ)。「―にあらず」

余り

あまり【余り】
too (much);→英和
[否定]not… much;not very….話が〜うますぎる be too good to be true.

余り

あんまり 【余り】
〔「あまり」の撥音添加〕
■一■ [0] (副)
「あまり{■三■}」に同じ。「―手を焼かすな」「―好きじゃない」
■二■ [4] (形動)
「あまり{■二■}」に同じ。「―な仕打ち」

余り

あまり【余り】
(1) the remainder;→英和
the rest;→英和
the remnants;the surplus (剰余);→英和
the balance (残高);→英和
leftovers (食べ残し).
(2)[以上] <five pounds> odd;→英和
over <ten years> .→英和
〜の remaining;surplus.‖余りものに福あり There is luck in the last helping.

余り

あまり 【余り】
■一■ (名)
(1) [3]

 (ア)余ったもの。残り。「三人で分けると―が出る」「―の毛糸で手袋を編む」
 (イ)割り算で,割り切れずに残った部分。残り。剰余。
(2) [0][1]
(「…のあまり」の形で副詞的に用いる)ある事の程度がはなはだしいために別の事態を引き起こすこと。「驚きの―口もきけない」「感激の―泣き出した」
■二■ [3] (形動)[文]ナリ
(1)程度がはなはだしいさま。並はずれているさま。「―の寒さに震えあがった」「―に静かなのでかえって眠れない」「色あひ,―なるまで匂ひて/源氏(宿木)」
(2)程度がはなはだしくひどいさま。あんまり。「―な仕打ちだと思いませんか」
■三■ [0] (副)
(1)程度がはなはだしいさま。常識や予想を超えているさま。あんまり。「―食べると毒だよ」
(2)(下に打ち消しの語を伴って)程度が予想ほどではないさま。さほど。大して。あんまり。「―行きたくない」「―良い出来ではない」
■四■ (接尾)
(1)数量を表す語に付いて,それより幾分多いことを表す。「出席は一〇人―」
(2)数詞と数詞の間に入れて用いて,あとにくる数だけ余分に加わることを表す。「しはすの二〇日(ハツカ)―ひとひの戌の時に/土左」

余り事

あまりごと 【余り事】
(1)よけいなこと。行きすぎたこと。「象ばかりに乗ていと善かりつるを,獅子に乗るが―/今昔 5」
(2)あまりにも虫のいいこと。法外なこと。「いかに面目あらましと―をぞ思ひてのたまふ/源氏(真木柱)」

余り有る

あまりあ・る 【余り有る】 (連語)
(1)十分である。十分に余裕がある。「実験の成功は苦難を補って―・る」
(2)十分にし尽くせない。「想像に―・る苦しみ」

余り物

あまりもの [0][4] 【余り物】
余った物。残って不要になった物。

余り茶

あまりちゃ 【余り茶】
茶筒などに使い残した茶。また,飲み残しの茶。「―に福がある。然らば今一つ/浄瑠璃・伊賀越道中双六」

余る

あま・る [2] 【余る】 (動ラ五[四])
(1)必要な数量を引いたあとにまだ残りがある。「会費が―・る」
(2)数量がある基準を上回る。「千人に―・る希望者」「背丈に―・る深さ」
(3)余分にありすぎたために,かえって悪い結果になる。「勢い―・ってひっくり返る」「かわいさ―・って憎さ百倍」
(4)限度・程度を超えている。「手に―・る難題」「目に―・る振る舞い」「身に―・る光栄」「田舎人の歌にては―・れりや足らずや/伊勢 87」
(5)割り算で,割り切れずに余りがでる。「一〇を三で割ると一―・る」
〔「余す」に対する自動詞〕
[慣用] 言葉に―・思案に―・十指に―・力に―・手に―・人目に―・身に―・目に―

余る

あまる【余る】
[残る]remain;→英和
be left over;be too many[much](多過ぎる).

余乗

よじょう [0] 【余乗】
〔仏〕 自分の宗派以外の教法。
→宗乗

余事

よじ [1] 【余事】
(1)仕事のあい間などにする他の事。余暇や余力でする事。
(2)それ以外の事。ほかのこと。他事。「―に心を奪われる」

余事

よじ【余事】
⇒余談.

余事象

よじしょう [2] 【余事象】
ある事象に対して,それが起こらないという事象のこと。例えば,さいころを振る時,1 の目が出るという事象に対する余事象は 2 ・ 3 ・ 4 ・ 5 ・ 6 の目が出ること。

余人

よじん【余人】
⇒他人.

余人

よじん [0] 【余人】
ほかの人。別の人。よにん。「―を交えず懇談する」「―を以(モツ)ては代えがたい」

余人

よにん [0] 【余人】
⇒よじん(余人)

余儀

よぎ [1] 【余儀】
ほかの事。ほかの方法。
→余儀ない

余儀ない

よぎない【余儀ない】
unavoidable;→英和
inevitable;→英和
indispensable.→英和
余儀なく…する be obliged[forced,compelled]to <do> .

余儀無い

よぎな・い [1][3] 【余儀無い】 (形)[文]ク よぎな・し
(1)それ以外に方法がない。やむをえない。「―・い事情で欠席する」
(2)議論の余地がない「御位長久なるべき事,―・し/曾我 2」
(3)へだて心がない。「―・き頼みに打ち頷き/浄瑠璃・廿四孝」

余儀無くさ∘れる

余儀無くさ∘れる
他に方法がなくそうせざるを得ない。「内閣は総辞職を―∘れた」

余光

よこう [0] 【余光】
(1)あとまで残る光。
(2)先人の名声が,のちにまで影響を与えること。余徳。おかげ。

余党

よとう 【余党】
討ちもらした仲間。残った仲間。残党。「平家の―をうたんとて/平家 7」

余分

よぶん【余分】
an excess;→英和
an extra;→英和
a surplus.→英和
〜の extra;spare <tires> ;→英和
<money> to spare;superfluous.→英和

余分

よぶん [0] 【余分】 (名・形動)[文]ナリ
(1)残ったもの,また部分。余り。残り。「―が出る」「―がある」
(2)適切な程度・分量を超えている・こと(さま)。「人より―に働く」「―な金」

余切

よせつ [0] 【余接・余切】
⇒コタンジェント

余剰

よじょう [0] 【余剰】
あまり。のこり。残余。「―米」

余剰

よじょう【余剰】
a surplus.→英和
‖余剰人員(労働力,金,価値) surplus workers (labor,funds,value).余剰農産物 surplus farm products.

余剰的特徴

よじょうてきとくちょう [0] 【余剰的特徴】
〔redundant feature〕
言語の単位がもつ特徴のなかで他の単位との区別に関与しない特徴。英語の/t/と/d/は帯気性の強弱の違いがあるが,これは二つを区別するための特徴ではないので余剰的特徴である。余剰的素性。
⇔弁別的特徴

余割

よかつ [0] 【余割】
⇒コセカント

余力

よりょく [0] 【余力】
ある事を終えたのちになお余っている力。余裕。「―を残す」「まだ―がある」

余力

よりょく【余力】
<have> a reserve of energy[power,strength];money to spare (金の).

余勢

よせい [0] 【余勢】
(1)勢いよく物事をなし終えたあとの,まだ衰えない勢い。
(2)残りの勢力。
(3)あふれるような気力。[日葡]

余勢

とばしる [3] 【飛汁・余勢】
飛び散る液体。とばしり。「顔料(エノグ)を塗散した,其―が地面の一端を掠つて/肖像画(四迷)」

余勢を駆って

よせい【余勢を駆って】
following up the victory <over> .→英和

余呉

よご 【余呉】
滋賀県北端,伊香(イカ)郡の町。福井県に接する豪雪地帯。余呉湖がある。

余呉湖

よごこ 【余呉湖】
滋賀県余呉町にある湖。陥没湖。賤ヶ岳(シズガタケ)によって琵琶湖と隔てられる。羽衣伝説が残り,古くから歌に詠まれる。よごのうみ。

余呉湖

よごのうみ 【余呉湖】
⇒よごこ(余呉湖)

余味

よみ [1] 【余味】
あとに残っている味わい。あとあじ。

余命

よめい [0][1] 【余命】
これから先に生きられる命。残りの命。余生。「―いくばくもない」

余命

よめい【余命】
the remainder of one's life.〜いくばくもない have but few years[days]to live;One's days are numbered.‖平均余命 the expectation of life;life expectancy.

余喘

よぜん [0] 【余喘】
死にそうな息をすること。死にぎわに吐く,たえだえの息。虫の息。

余国

よこく [1] 【余国】
ほかの国。他国。外国。

余地

よち [1] 【余地】
(1)余っている土地。あいた土地。あき地。「増築する―がない」「立錐(リツスイ)の―もない」
(2)事をなしたり考えたりすることができるだけのゆとり。余裕。「弁解の―がない」「疑いをさしはさむ―もない」

余地

よち【余地】
room;→英和
space (余白);→英和
a scope <for one's ability> .→英和
〜がある(ない) leave[There is](no) room for <doubt> ;be (not) open <to discussion> .

余執

よしゅう [0] 【余執】
〔仏〕 心に残って離れない執着。死後までこの世に残した執念。

余塵

よじん [0] 【余塵】
(1)車馬や人などが通り過ぎたあとに立つほこり。後塵(コウジン)。
(2)先人の残した影響。余風。

余威

よい [1] 【余威】
ある事をなし遂げたあとの,はずみのついてなお余っている勢い。余勢。

余子

よし [1] 【余子】
(1)嫡子以外の子。
(2)その人以外の人。

余寒

よかん【余寒】
the lingering cold.

余寒

よかん [0] 【余寒】
立春後の寒さ。寒(カン)が明けてまだ残る寒さ。残寒。[季]春。《鎌倉を驚かしたる―あり/虚子》

余市

よいち 【余市】
北海道南西部の町。積丹半島基部,石狩湾に面する。漁業と水産加工が盛ん。

余年

よねん [0] 【余年】
死期までに残された年。余生。余命。

余弊

よへい [0] 【余弊】
(1)あとまで残っている弊害。「日本に方言の多きは藩閥の―なれば/筆まかせ(子規)」
(2)あることに伴って起こる,別の弊害。

余弦

よげん【余弦】
《数》a cosine <cos> .→英和

余弦

よげん [0][1] 【余弦】
⇒コサイン

余弦定理

よげんていり [4] 【余弦定理】
〔数〕 三角形の頂点を A ,B ,C ,これに対する辺を �,�,� とする時,�²=�²+�²−2�� cos A などをいう。

余弦曲線

よげんきょくせん [4] 【余弦曲線】
余弦関数をグラフに表したもの。正弦曲線を � 軸に沿って負の方向に π/2 ずらした形になる。
余弦曲線[図]

余弦関数

よげんかんすう [4] 【余弦関数】
角度を独立変数 �,それに対する余弦を従属変数 � としたときの関数。�=cos �
→三角関数

余得

よとく【余得】
an extra profit.

余得

よとく [0] 【余得】
余分の利益。余分のもうけ。「思わぬ―にあずかる」

余徳

よとく【余徳】
the influence <of one's ancestors> .→英和

余徳

よとく [0] 【余徳】
(1)先人の残した恵み。あとまで残る恩恵。余沢。
(2)あり余って他に及ぶ恩恵。余沢。

余念

よねん [0] 【余念】
ほかの考え。他念。

余念がない

よねん【余念がない】
be keen <about,on> ;be lost[absorbed,engaged] <in> ;devote oneself <to> .〜なく eagerly;earnestly.→英和

余念無い

よねんな・い [4] 【余念無い】 (形)[文]ク よねんな・し
そのことだけに没頭しているさま。余念がない。「二人が―・く話をしながら帰つてくると/野菊之墓(左千夫)」

余怒

よど [1] 【余怒】
あとまで残っている怒り。「―まだ収まりきらぬ胸に/いさなとり(露伴)」

余恵

よけい [0] 【余恵】
受けるはずでなかった恵み。余分な恵み。おこぼれ。「―にあずかる」

余情

よじょう【余情】
charm;→英和
suggestiveness.

余情

よせい 【余情】
〔「せい」は漢音〕
(1)「余情(ヨジヨウ){(1)}」に同じ。
(2)同情のおこぼれ。余り。「僅かな弟子衆の―やわが身の働きでこの養生がなるものかと/浄瑠璃・近頃河原達引」
(3)外見を飾ること。見えをはること。「いたづらなる―,大人もはづかしく/浮世草子・一代男 1」

余情

よじょう [0] 【余情】
〔「よせい」とも〕
(1)物事のあとにも,心に残って消えない情緒。言外の情趣。
(2)表現に直接は表されず,その背後に感じられる気分・情調。特に,和歌・連歌・俳諧などで尊重した。

余慶

よけい [0][1] 【余慶】
(1)祖先の善行によって子孫が得る幸運。
⇔余殃(ヨオウ)
「祖父の―を蒙る」「積善の家に―あり/平家 2」
(2)おかげ。余光。

余憤

よふん [0] 【余憤】
あとまで残っている怒り。

余戸

あまるべ 【余戸】
⇒あまりべ(余戸)

余戸

あまりべ 【余戸】
律令制における村落制度で,五〇戸を一里としたとき,五〇戸に余る端数の民戸で編成した里。また,僻地の寒村などの称としても用いた。あまるべ。

余所

よそ [2][1] 【余所・他所・外】
(1)ほかの所。別の場所。「店をたたんで―へ移って行った」「―では買えない品」
(2)自分の属している家庭や団体以外のところ。
⇔うち
「今日は―で夕飯を食べてくる」「―から帰ったら必ず手を洗いなさい」
(3)自分とは直接関係のない所・人・物。「どこか―の国の話だと思った」「―の人のあとについて行ってはいけません」
(4)ほったらかすこと。かえりみないこと。「勉強を―に遊んでばかりいる」

余所がましい

よそがまし・い 【余所がましい】 (形)[文]シク よそがま・し
〔中世近世語〕
よそよそしい。みずくさい。「一礼いへばあ―・い何のお礼/浄瑠璃・夏祭」

余所げ

よそげ 【余所げ】 (形動ナリ)
よそよそしいさま。そ知らぬ顔であるさま。「紅葉葉(モミジバ)はおのが染めたる色ぞかし―における今朝の霜かな/新古今(冬)」

余所で

よそ【余所で】
elsewhere;→英和
at some other place.〜へ <go> out[away].→英和
‖余所の人 a stranger.

余所ながら

よそながら [3][0] 【余所ながら】 (副)
遠くから。かげながら。それとなく。「―成功を祈る」「―見守る」

余所事

よそごと [0] 【余所事】
自分に関係のないこと。ひとごと。「―とは思えない」

余所事のように

よそごと【余所事のように】
as if it were none of one's concern;indifferently.

余所人

よそびと [2][0] 【余所人】
よその人。自分には関係のない人。他人。「わがためには面白きことも―のためには何の興もなきものあらむ/即興詩人(鴎外)」

余所余所

よそよそ 【余所余所】 (形動ナリ)
(1)別れ別れになっているさま。別別。「玉くしげ身は―になりぬとも/後拾遺(雑二)」
(2)よそよそしいさま。「いみじき事ありとも―にならじと契りける人/馬内侍集」
(3)所在をほのめかしていう語。そこらあたり。あちらの方。「銀貰うてからその銀で,―のお山が一つ買うてみたい/浄瑠璃・重井筒(上)」

余所余所しい

よそよそし・い [5] 【余所余所しい】 (形)[文]シク よそよそ・し
見知らぬ他人に対するような,親しみを全く示さない態度である。他人行儀である。「―・い態度」
[派生] ――さ(名)

余所外

よそほか [2] 【余所外】 (名)
〔「よそ」を強めていう語〕
全く無関係なこと。「固より―のおぼつちやま方とは違ひ/浮雲(四迷)」

余所心

よそごころ 【余所心】
よそよそしい心。冷淡な心。「誰そとおしやるは―/仮名草子・竹斎」

余所目

よそめ [0] 【余所目】
(1)他人の見る目。また,他人事として見ること。はため。「―を気にする」「―には仲のよい夫婦に見えるが…」
(2)見て見ないふりをすること。よそみ。「うき目をば―とのみぞのがれゆく/古今(物名)」
(3)わき見をすること。よそみ。「あたりなる花の―に山川のまろ木の橋をふみぞわづらふ/為忠百首(木工頭)」
(4)見まちがえること。また,見まちがったもの。「卯の花の―なりけり山里のかきねばかりに降れる白雪/千載(夏)」

余所目にも

よそめ【余所目にも】
even to a casual observer.

余所着

よそぎ [3] 【余所着】
外出のための衣服。よそゆき。

余所者

よそもの [0] 【余所者】
(1)よその土地から来ている人。他国者。
(2)同族または同じ集団に属さない人。「―扱い」

余所者

よそもの【余所者】
<treat as> a stranger[an outsider].→英和

余所耳

よそみみ [2][0] 【余所耳】
よそながら聞くこと。聞くともなしに聞くこと。「夫婦仲の好いのは…余所目―にもわるくないもの/思出の記(蘆花)」

余所聞き

よそぎき [0] 【余所聞き】
世間の評判。人ぎき。外聞。

余所行き

よそいき [0] 【余所行き】
「よそゆき」に同じ。

余所行き

よそゆき [0] 【余所行き】
〔「よそいき」とも〕
(1)よそへ出かけること。「―の着物」
(2)外出のときに着る衣服。晴れ着。「―を着る」
(3)改まった態度や言葉づかい。「―の態度」

余所行きの着物

よそゆき【余所行きの着物】
<in> one's best clothes; <in> one's Sunday best.〜の顔をする try to look one's best.

余所見

よそみ [2][3] 【余所見】
(1)他の物事に気をとられて,よそを見ること。わきみ。「授業中に―をしてはいけない」
(2)他人の見る目。よそめ。ひとめ。「―に悪い」
(3)見て見ないふりをすること。よそめ。「腰を扣(タタ)く程の事は,―して置きしが/浮世草子・一代女 5」

余所見をする

よそみ【余所見をする】
look away[aside,off].

余技

よぎ [1] 【余技】
専門以外の技能。「―で絵をかく」

余技

よぎ【余技】
a hobby.→英和

余接

よせつ [0] 【余接・余切】
⇒コタンジェント

余接

よせつ【余接】
《数》a cotangent <cot> .→英和

余播き

よまき [0] 【余蒔き・余播き】
とれた種を,その年のうちにもう一度蒔いて収穫すること。

余数

よすう [2] 【余数】
(1)余った数。残りの数。
(2)数学で,和が一〇になるような二つの基数(一から九までの数)a ・ b があったとき,a に対する b のことをいう。補数。

余日

よじつ [0][1] 【余日】
(1)残りの日。余りの日。「―いくばくもない」
(2)別の日。ほかの日。他日。「―出直します」
(3)ひまな日。

余映

よえい [0] 【余映】
あとに残る光。余光。

余暇

よか [1] 【余暇】
仕事の合間のひま。仕事から解放されて自由に使える時間。ひま。

余暇

よか【余暇】
spare time;leisure (hours).→英和
〜に at one's leisure;in the intervals <of one's business> .

余暇時間

よかじかん [3] 【余暇時間】
生活利用時間のうち,労働時間や睡眠時間などを除いた自由に使える時間。

余材

よざい [0] 【余材】
余った材料,または材木。

余栄

よえい [0] 【余栄】
死後に残る栄光や名誉。

余桃

よとう [0] 【余桃】
食い残した桃。

余業

よぎょう [0] 【余業】
(1)先人のし残した事業。
(2)副業。

余殃

よおう [0][1] 【余殃】
祖先の悪事の報いとして子孫にまでも及ぶ災難。
⇔余慶(ヨケイ)
「積悪の門に―止(トド)まる/平家 2」

余毒

よどく [0] 【余毒】
あとにまで残る害毒。

余水

よすい [0] 【余水】
余った水。残りの水。

余水路

よすいろ [2] 【余水路】
余分な水を流下させるために,ダム本体に設ける水路口。余水吐き。

余沢

よたく [0] 【余沢】
(1)先人が残した恩恵。余徳。「祖先の―に浴する」
(2)周囲にまで及ぶ広大な恩沢。

余波

よは【余波】
an aftereffect;→英和
an aftermath (事件などの).→英和
〜を受けて owing to <the typhoon> .

余波

なごり [3][0] 【余波】
〔「波残り」の転という〕
(1)風が静まったあとに残っている波。「台風の―のうねり」
(2)潮が引いたあとに残っている海水。また,あとに残された海藻など。「難波潟潮干の―飽くまでに/万葉 533」

余波

よは [1] 【余波】
(1)舟や台風が通り過ぎたあとなどに,その影響で立っている波。「台風の―で海上はまだ波が高い」
(2)ある物事の終わったあとにも,なお残る影響・気配。または間接的な影響。なごり。「戦争の―で物価が騰貴する」

余流

よりゅう [0] 【余流】
本流から分かれた流れ。支流。

余滴

よてき [0] 【余滴】
杯の酒などの,飲み残りのしずく。残滴。余瀝(ヨレキ)。

余瀝

よれき [0] 【余瀝】
杯の酒などの,残りのしずく。余滴。「茶碗の底の―/渋江抽斎(鴎外)」

余炎

よえん [0] 【余炎・余焔】
(1)消え残りの炎。
(2)残暑。

余烈

よれつ [0] 【余烈】
先人の残した立派な功績。遺烈。

余焔

よえん [0] 【余炎・余焔】
(1)消え残りの炎。
(2)残暑。

余煙

よえん [0] 【余煙】
消え残りの火のけむり。

余熱

よねつ [0] 【余熱】
(1)さめずに残っている熱。「アイロンの―を利用する」
(2)暑い時期を過ぎても残っている暑気。残暑。「―いまだ尽きざるほどなれば/東関紀行」

余熱

よねつ【余熱】
remaining heat.

余燼

よじん [0] 【余燼】
(1)火事などのあとに燃え残った火。くすぶり。燃えさし。「―がくすぶる」
(2)事件などが片付いたあとになお残る影響。「紛争の―」

余燼

よじん【余燼】
smoldering fire;[燃えかす]cinders;embers.

余生

よせい [1][0] 【余生】
年をとり職を退いてから送る生活。残されている人生。「―を楽しく送る」

余生

よせい【余生(を送る)】
(spend) the rest of one's life.

余病

よびょう [0] 【余病】
ある病気の影響で起こる他の病気。「―を併発する」

余病

よびょう【余病(を併発する)】
(develop) a complication.

余白

よはく【余白】
<fill in> a blank;→英和
<leave> a space;→英和
a margin (欄外).→英和

余白

よはく [0] 【余白】
文字・絵などをかいたり,印刷した紙面で白くあいて残っている部分。「―に書き込みをする」

余目

あまるめ 【余目】
山形県北西部,東田川郡の町。庄内平野の中央部に位置する米作地。

余矢

よし [1] 【余矢】
近世の和算の八線表(三角関数表)で,1 からある角の正弦を引いたもの。すなわち,1−sinθ をいう。
→正矢(セイシ)

余禄

よろく [0] 【余禄】
予定外の収入。余得。「―に与(アズカ)る」

余程

よほど【余程】
[程度]very;→英和
much;→英和
(by) far <better> ;→英和
highly;→英和
considerably;→英和
[時間]long;→英和
[距離] <be> a long way off.〜の a good many <days> ;a great number[deal]of;considerable.→英和

余程

よほど [0] 【余程】
〔「よきほど」の転。「余」は当て字〕
■一■ (副)
(1)程度がはなはだしいさま。普通の程度を超えているさま。たいそう。ずいぶん。「―自信があるのだろう」「自分で直接行った方が―簡単だ」「あれから―経つのに,まだ帰って来ない」
(2)すんでのところでそうなってしまいそうなさま。「―捨てようかと思ったがやめた」
(3)ちょうどよい程度であるさま。「是は―色付いた/狂言・瓜盗人(虎寛本)」
■二■ (形動)[文]ナリ
(1){■一■(1)}に同じ。「―なことがないかぎり中止はできない」「―の自信があるとみえる」
(2){■一■(3)}に同じ。「花の跡けさは―の茂りかな(子珊)/炭俵」

余算

よさん 【余算】
残りの寿命。余生。「一期の月影かたぶきて,―山の端に近し/方丈記」

余罪

よざい [0] 【余罪】
(1)すでに判明している以外の罪。ほかの罪。「―を追及する」
(2)つぐなっても余りある罪。

余罪ある見込み

よざい【余罪ある見込み】
be suspected of some other crimes.

余習

よしゅう [0] 【余習】
(1)前からまだ続いている習慣。
(2)〔仏〕「習気(ジツケ)」に同じ。

余聞

よぶん [0][1] 【余聞】
ある事について,本筋ではないが,あまり知られていない話。こぼれ話。余話(ヨワ)。「学界―」

余胤

よいん [0] 【余胤】
子孫。後胤。

余臭

よしゅう [0] 【余臭】
(1)残っているにおい。
(2)名残。「封建時代の―」

余興

よきょう [0] 【余興】
(1)宴会などに面白みを添えるために行う演芸。アトラクション。「―にひとさし舞う」
(2)興があとまで残っていること。「若(モシ)―あれば,しばしば松のひびきに秋風楽をたぐへ/方丈記」

余興

よきょう【余興】
an entertainment;→英和
an extra (番外).→英和

余色

よしょく [0] 【余色】
「補色(ホシヨク)」に同じ。

余花

よか [1] 【余花】
初夏に入ってなお咲き残っている桜の花。[季]夏。
→残花

余蒔き

よまき [0] 【余蒔き・余播き】
とれた種を,その年のうちにもう一度蒔いて収穫すること。

余薫

よくん [0] 【余薫】
(1)あとに残る香り。余香。
(2)先代の残した徳。「われ十善の―によて万乗の宝位をたもつ/平家 6」

余蘊

ようん [0] 【余蘊】
余分なたくわえ。また,残ったところ。あますところ。「説明を尽して―ない/復活(魯庵)」

余裔

よえい [0] 【余裔】
(1)子孫。後裔。末裔。
(2)末流。末派。

余裕

よゆう [0] 【余裕】
(1)あせらずゆったりとしていること。「―のある態度」
(2)余りのあること。ありあまること。「時間に―がある」

余裕

よゆう【余裕】
room (余地);→英和
a surplus (余剰);→英和
time[money](to spare) (時・金の).→英和
〜がある have time[money]to spare;can afford (to do) <a thing> .〜綽(しやく)々としている be calm and composed.

余裕派

よゆうは [0] 【余裕派】
世俗を超越してゆとりをもって東洋的な詩美を楽しもうという創作態度の作家たちをさす称。初期の夏目漱石らの文学態度を示すものとして用いられたが,やがて反自然主義的立場一般をさすようになった。彽徊(テイカイ)派。
→彽徊趣味

余裕綽綽

よゆうしゃくしゃく [0] 【余裕綽綽】 (ト|タル)[文]形動タリ
悠然としているさま。落ち着きはらったさま。「―たる態度」

余角

よかく【余角】
《数》a complementary angle.

余角

よかく [0] 【余角】
〔数〕 二角の和が直角であるとき,その二角を互いに余角であるという。
→補角

余計

よけい [0] 【余計】
■一■ (名・形動)[文]ナリ
(1)必要以上にあって邪魔だったり不用だったりする・こと(さま)。「―な手間をかける」「―な物は捨てる」
(2)普通より多いこと。普通より程度が上であること。また,そのさま。「人より―に働く」
(3)物があまること。一定の数量より多くあること。また,そのもの。あまり。「金銀に―なく/浮世草子・永代蔵 4」
■二■ (副)
{■一■(2)}に同じ。「考えるほどに―わからなくなる」

余計な

よけい【余計な】
too many[much];excessive;→英和
surplus;→英和
superfluous;→英和
extra;→英和
[不必要な]needless;→英和
unnecessary;→英和
uninvited;→英和
uncalled-for.〜なお世話だ Mind your own business.〜に excessively;→英和
<pay one hundred yen> too much.

余計物

よけいもの [0] 【余計物】
もてあますもの。あって困るもの。無用の長物。

余計者

よけいもの [0] 【余計者】
(1)余計な人。無用者。邪魔な人。「―扱いをされた」
(2)一九世紀半ばのロシア文学に現れた,知性と教養にめぐまれながら,無気力で現実を直視し適応する能力を欠いた一連の人物。没落貴族や知識階級の一典型。ツルゲーネフ「ルーディン」やゴンチャロフ「オブローモフ」の同名の主人公など。

余話

よわ [1] 【余話】
ある事について,一般にはあまり知られていない話。こぼれ話。余聞(ヨブン)。余談。「財界―」

余説

よせつ [0] 【余説】
(1)つけ加えた説明。余論。
(2)別の説。

余談

よだん [0] 【余談】
本筋をはずれた話。ほかの話。「―になるが…」

余談にわたるが

よだん【余談にわたるが】
incidentally.→英和
〜はさておき Getting back <to our own problem,what shall we do?> .

余論

よろん [0] 【余論】
本論の補いとしてつけた論。

余財

よざい【余財】
<have> money[funds]to spare.

余財

よざい [0][1] 【余財】
(1)まだ残っている財産。余裕のある金。
(2)そのほかの財物。

余資

よし [1] 【余資】
あまっている資金。使い残りの資金。余財。

余輩

よはい [0] 【余輩】 (代)
一人称。わたくし。われ。また,われわれ。「決して疑ふ可き事にあらざるなりと,―が信ぜざるを得ず/当世書生気質(逍遥)」

余部

あまるべ 【余部】
兵庫県北部,日本海に臨む香住町の漁業地区。山陰本線余部鉄橋(高さ約41メートル)がある。

余酔

よすい [0] 【余酔】
酔いがまだ残っていること。

余醺

よくん [0] 【余醺】
さめきらないで残っている酒の匂い。

余録

よろく [0] 【余録】
主要な記録以外のもの。余話。

余集合

よしゅうごう [2] 【余集合】
⇒補集合(ホシユウゴウ)

余震

よしん【余震】
an aftershock.→英和

余震

よしん [0] 【余震】
本震発生の直後からある期間,本震の震源域やその付近でおこる,本震より小さい地震。

余震域

よしんいき [2] 【余震域】
余震の発生する領域。本震直後の余震域はほぼ本震の震源域と一致する。

余音

よいん [0] 【余音】
「余韻(ヨイン){(1)}」に同じ。

余韻

よいん [0] 【余韻】
(1)鐘などを鳴らしたとき,音の消えたあとまで残るひびき。余音。「―が残る」
(2)事が終わったあとに残る風情。「―を味わう」
(3)詩文などで言外に感じさせる趣や情緒。余情。「―をもたせた表現」

余韻

よいん【余韻】
reverberations;a trailing note;suggestiveness (詩文の).〜のある trailing;lingering;→英和
suggestive.→英和

余韻嫋嫋

よいんじょうじょう [0] 【余韻嫋嫋】 (ト|タル)[文]形動タリ
余韻が長く残るさま。「―と鳴る」

余響

よきょう [0] 【余響】
音が消えたあとに残るひびき。余韻。

余類

よるい [0][1] 【余類】
残った仲間。残党。

余風

よふう [0] 【余風】
まだ残っている風習。遺風。

余香

よこう [0] 【余香】
あとまで残る香り。残り香。余薫。

いつ 【佚】
楽をすること。

佚名

いつめい [0] 【佚名】
名前がわからなくなってしまっていること。「―氏」

佚存叢書

いつぞんそうしょ 【佚存叢書】
中国では散逸したが日本に伝存する漢籍一六種を収めて叢書としたもの。三六冊。林述斎編。1799〜1810年刊。

佚文

いつぶん [0] 【逸文・佚文】
(1)原文がほとんどなくなって世に一部分しか伝わっていない文章。一部分だけ残った文章。「風土記―」
(2)優れた文章。秀逸な文章。

佚書

いっしょ [1][0] 【逸書・佚書】
散逸した書物。名前だけ,あるいは本文の一部分しか伝わっていない本。散逸書。

佚楽

いつらく [0] 【逸楽・佚楽】 (名)スル
気ままに遊び楽しむこと。「唯だ―して歳月を送れり/日本開化小史(卯吉)」

佚詩

いっし [1] 【逸詩・軼詩・佚詩】
(1)現在に伝わらない詩。
(2)詩経にもれた詩。

佚遊

いつゆう [0] 【逸遊・佚遊】 (名)スル
気ままに楽しみ遊ぶこと。「只日夜に―を事として/太平記 1」

さく【作】
[製作・著作]a work;→英和
(a) production;→英和
[作物]a harvest;→英和
a crop.→英和
〜が良(悪)い have a good (bad) crop.‖平年作 an average crop.

さく 【作】
(1) [1][2]
文学や美術工芸・音楽などの芸術的作品。「『草枕』は漱石の―だ」
(2) [0][2]
農産物のでき具合。「今年の―は昨年を上回るだろう」

作する

さく・する [3] 【作する】 (動サ変)[文]サ変 さく・す
つくる。製作する。「五彩の竜文を―・し/不二の高根(麗水)」

作の鐙

さくのあぶみ 【作の鐙】
〔「作」は「伊勢家の作」の意〕
大坪道禅が考案し,伊勢家に伝えたという鐙。木に鉄を合わせたもの。

作の鞍

さくのくら 【作の鞍】
〔「作」は「伊勢家の作」の意〕
大坪道禅が考案し伊勢家に伝えたという鞍。鞍壺(クラツボ)が深く軍用。

作り

つくり [3] 【作り・造り】
(1)物をつくること。また,つくった具合。「頑丈な―の椅子」「質素な―の家」「寄せ木―」
(2)よそおい。身なり。化粧。「―を念入りにする」「何処となく色気の有る―なるに/魔風恋風(天外)」「若―」
(3)からだの造作(ゾウサク)。からだつき。体格。「体の―のしっかりした人」「小―な女」
(4)刺身。つくりみ。
→おつくり
(5)耕作すること。また,農作物。「女有りけり。―忙がしく/仮名草子・仁勢物語」
(6)名詞の上に付いて,わざとそのように装う意を表す。「―笑い」「―泣き」

作り上げる

つくりあ・げる [5] 【作り上げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 つくりあ・ぐ
(1)作り終える。完成させる。「一人で―・げた」
(2)実際にはない事をある事のように見せかける。でっちあげる。「マスコミによって―・げられた評判」

作り上げる

つくりあげる【作り上げる】
make up;build up (築く);complete (完成).→英和

作り事

つくりごと【作り事】
⇒作り話.

作り事

つくりごと [0][5] 【作り事】
(1)作った物。
(2)実際にはないのにあるようにこしらえた事柄。こしらえごと。うそ。「―を言う」

作り付け

つくりつけ [0] 【作り付け】
家具などを部屋の壁面などに固定して作ること。また,そのもの。「―の本棚」

作り付けの

つくりつけ【作り付けの】
fixed;→英和
built-in <shelves> .

作り付ける

つくりつ・ける [0][5] 【作り付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 つくりつ・く
家具などを部屋の壁面などに固定して取り付ける。「台所に戸棚を―・ける」

作り倒れ

つくりだおれ 【作り倒れ】
作物が不作のため,身代がつぶれること。「仮令―の百姓のやうなる男にも/浮世草子・禁短気」

作り出す

つくりだす【作り出す】
⇒作る.

作り出す

つくりだ・す [4][0] 【作り出す】 (動サ五[四])
(1)作り始める。「今年から―・した品」
(2)生産する。製造する。「製品を―・す」
(3)新しい事物を創造する。創作する。「流行語を―・す」
[可能] つくりだせる

作り取り

つくりどり 【作り取り】
年貢を免除されて,耕作した田畑の全収穫を自分のものとすること。さくどり。「男女のめしつかひ者棟をならべ,―同然の世の中/浮世草子・永代蔵 6」

作り合せ

つくりあわせ [0] 【作り合(わ)せ】
建物の棟と棟または軒と軒の接している所。

作り合せる

つくりあわ・せる [0][6] 【作り合(わ)せる】 (動サ下一)[文]サ下二 つくりあは・す
(1)二つの物を作って一つに合わせる。「二つのものを―・せた建物」
(2)似つかわしいように作る。「みな―・せて,やうかへて,さうぞき分けたり/源氏(澪標)」

作り合わせ

つくりあわせ [0] 【作り合(わ)せ】
建物の棟と棟または軒と軒の接している所。

作り合わせる

つくりあわ・せる [0][6] 【作り合(わ)せる】 (動サ下一)[文]サ下二 つくりあは・す
(1)二つの物を作って一つに合わせる。「二つのものを―・せた建物」
(2)似つかわしいように作る。「みな―・せて,やうかへて,さうぞき分けたり/源氏(澪標)」

作り名

つくりな 【作り名】
仮に名乗る名。また,いつわりの名。「仲人(ナコウド)頼み―して/浄瑠璃・薩摩歌」

作り土

つくりつち [3] 【作り土】
(1)種々の土壌を混ぜ合わせた園芸用の土。
(2)名物裂(メイブツギレ)の文様形式の一。立ち木・草などの植物の根元に三角の盛り土をかたどったもの。聖樹文様の様式の流れを引く。鶏頭金襴が有名。

作り声

つくりごえ [4] 【作り声】
こしらえた地声でない声。また,他人に似せて出す声。「―で答える」

作り声

つくりごえ【作り声(で)】
(in) a feigned voice[an affected tone].

作り子

つくりこ [3] 【作り子】
名主・親方百姓などと呼ばれる耕作権所有者の下にあって,農具・種子などの生産手段を供与されつつ耕作に従事する下層農民。名子・被官・下人などといわれる階層と重なり合っていると考えられる。

作り字

つくりじ [3] 【作り字】
日本で,漢字に倣って作った文字。榊(サカキ)・峠・辻(ツジ)などの類。国字。

作り山伏

つくりやまぶし 【作り山伏】
山伏姿を装った者。にせの山伏。「判官殿十二人の―となつて/謡曲・安宅」

作り庭

つくりにわ 【作り庭・造り庭】
木一本ごとの手入れに趣向をこらした技巧的な庭。「―をあまり人の見たがるがいやさに/咄本・醒睡笑」

作り成す

つくりな・す 【作り成す】 (動サ四)
ある状態に作りあげる。「心のままならず―・せるは見る目も苦しく/徒然 10」

作り手

つくりて [0] 【作り手】
作る人。作った人。

作り損なう

つくりそこな・う [6][0] 【作り損なう】 (動ワ五[ハ四])
作ろうとして失敗する。作り損じる。

作り方

つくりかた【作り方】
how to make[grow](方法);→英和
a recipe <for> (料理の);→英和
[構造]make;structure;→英和
a style (様式).→英和

作り方

つくりかた [4][5] 【作り方】
(1)作る方法。こしらえかた。「果実酒の―」
(2)作った様子。でき具合。「雑な―」

作り映え

つくりばえ [0] 【作り映え・粧り映え】
化粧したり身なりをととのえたりすることによって,美しくはえること。「若い健康な美人の常として,―もした/雁(鴎外)」

作り替え

つくりかえ [0] 【作り替え】
(1)作り替えること。また,そのもの。改作。
(2)中世,貸主が利息を元金に繰り入れて改めて借書を作ること。利息が元金を超えてはならない定めがあり,その制約を免れるために行われた。また,その借書。

作り替える

つくりか・える [5][4] 【作り替える】 (動ア下一)[文]ハ下二 つくりか・ふ
(1)新しく作り,前のものと取り替える。「眼鏡を―・える」
(2)前からあったものに手を加えて,別のものを作る。「和室を洋間に―・える」

作り替える

つくりかえる【作り替える】
remake;→英和
remodel;→英和
reconstruct;→英和
rewrite;→英和
adapt (改作);→英和
dramatize (劇に).

作り木

つくりぎ [3] 【作り木】
手入れをして枝ぶりや樹形をととのえた木。

作り枝

つくりえだ 【作り枝】
(1)金銀などで草木の枝の形に作ったもの。献上物・贈り物などをつけて贈るのに用いられた。「うめの―に雉をつけて奉るとて/伊勢 98」
(2)手入れをしていろいろな形に作った枝。「松の作り木,―/浄瑠璃・傾城酒呑童子」

作り泣き

つくりなき [0] 【作り泣き】
悲しくもないのに偽り泣くこと。うそなき。そらなき。

作り物

つくりもの [0][4] 【作り物】
(1)人が作ったもの。ある物に似せて作ったもの。「―の花」
(2)虚構による物語。
(3)祭礼などで,人や物などの形に作って飾った出し物。
(4)能・狂言などで,舞台に道具立てとして置く車・塚・井筒・山・立ち木・鳥居などの模造物。
(5)農作物のこと。
作り物(4)[図]

作り物

つくりもの【作り物】
an artificial product;a crop (作物);→英和
a fake (にせ物).→英和

作り物語

つくりものがたり [6] 【作り物語】
(1)仮作の話。つくりばなし。
(2)物語の一形式。事実に基づかないで作った物語。虚構の物語。特に平安・鎌倉時代の一連のもの,中でも主に源氏物語以後のものをいう。仮作物語。

作り狂言

つくりきょうげん [4] 【作り狂言】
作りごとの芝居。歌舞伎狂言をいう。「道頓堀の―をまことに見なし/浮世草子・五人女 2」

作り田

つくりだ 【作り田・佃】
「佃(ツクダ){(1)}」に同じ。「―の刈るべき君が御代なれば/夫木 20」

作り病

つくりやまい 【作り病】
(1)病気だと偽ること。仮病(ケビヨウ)。「或る時―をして/咄本・昨日は今日」
(2)気の持ち方などが原因となって,自分で作りだした病気。「心と苦をうけて―するは/撰集抄 3」

作り皮

つくりかわ [0] 【作り皮・革】
(1)なめしがわ。[和名抄]
(2)(「つくりがわ」とも)革偏(カワヘン)の別名。

作り直し

つくりなおし [0] 【作り直し】 (名)スル
作り直すこと。また,そのもの。改作。

作り直す

つくりなお・す [5][0] 【作り直す】 (動サ五[四])
悪いところを直して,もう一度作る。「庭の池を―・す」
[可能] つくりなおせる

作り直す

つくりなおす【作り直す】
make <a thing> over again.

作り眉

つくりまゆ [4] 【作り眉】
昔,結婚した婦人が,眉を剃り,眉はきに墨をつけて眉の形を描いたこと。また,その眉。

作り眼

つくりまなこ 【作り眼】 (名)スル
(1)わざと恐ろしい目つきをすること。「臂(ヒジ)を張り,―する者にてぞあるらんと覚えたる武士七八人/太平記 39」
(2)色目をつかうこと。「―してめしつかひの女などに言葉やさしくかけて/浮世草子・新可笑記 3」

作り碁

つくりご [3] 【作り碁】
囲碁で,投了することなく最後まで打ち終え,計算に便利なように地(ジ)を作り直して目数を数える碁。小差の碁にもいう。

作り立て

つくりたて [0] 【作り立て】
(1)作り終えてからまだ間のないこと。また,そのもの。できたて。「―の服」
(2)新しく作ること。作りだすこと。「恵嵩と云ふ僧が詩―をして/中華若木詩抄」

作り立てる

つくりた・てる [5][0] 【作り立てる・造り立てる】 (動タ下一)[文]タ下二 つくりた・つ
(1)派手によそおう。かざりたてる。「白ずくめで―・てた女」
(2)作りあげる。こしらえあげる。「おほきなる所によきやを―・てて/宇津保(藤原君)」
(3)姿を変える。変装する。「貌(カタチ)を禅僧に―・てられて/太平記 38」

作り笑い

つくりわらい [4] 【作り笑い】 (名)スル
おかしくもないのに無理に笑うこと。また,その笑い。そら笑い。

作り笑い

つくりわらい【作り笑い】
a forced smile[laugh].→英和
〜をする force a smile;smirk.→英和

作り絵

つくりえ [3] 【作り絵】
墨書きの下絵に,装飾的に彩色を施すこと。また,その絵。「おもしろき春秋の―などよりも/源氏(若菜上)」

作り置き

つくりおき [0] 【作り置き】
作って,何日か置くこと。「―の品」

作り茸

つくりたけ [3] 【作り茸】
担子菌類ハラタケ目のきのこ。いわゆるマッシュルーム。同属の近縁種ハラタケは野生のものもあるが,本種はヨーロッパなどで古来馬糞や藁で作った床で栽培され,食用に供せられている。

作り菊

つくりぎく [3] 【作り菊】
栽培している菊。野生ではない菊。[季]秋。

作り話

つくりばなし [4] 【作り話】
空想で作り上げた話。事実とは異なる話。「全くの―」

作り話

つくりばなし【作り話】
[虚構]a made-up story;an invention;→英和
[文学上の]a fiction;→英和
a fable (寓話).→英和

作り身

つくりみ [3][0] 【作り身】
(1)魚の切り身。
(2)刺身。

作り額

つくりびたい [4] 【作り額】
まわりの髪を剃ったり抜いたりして,形よく作ったひたい。

作り顔

つくりがお [0] 【作り顔】
わざと気むずかしい顔や,愛想のいい顔つきをすること。

作り馬

つくりうま [3] 【作り馬】
神馬(ジンメ)の代わりに奉納する木馬。

作り髭

つくりひげ 【作り髭】
(1)墨で顔にかいた髭。江戸時代,奴(ヤツコ)などが威厳をそえるためにつけたもの。「僕(デツチ)が―の落ちん事を悲しまるる折ふし/浮世草子・一代男 1」
(2)つけひげ。[日葡]

作る

つく・る [2] 【作る・造る】 (動ラ五[四])
(1)原料・材料を加工したり組み立てたりして,形のある物をこしらえる。製作する。製造する。「洋服を―・る」「米から酒を―・る」「魚を―・る(=刺シ身ナドニスル)」
(2)建築工事・土木工事などを行なって築く。「道路を―・る」「庭園を―・る」
(3)栽培する。耕す。「畑に麦を―・る」「あしひきの山田―・る子/万葉 2219」
(4)書類などを作成する。「契約書を―・る」「一覧表を―・る」
(5)子供をもうける。「当分は子供を―・らない」
(6)これまでなかったものを生じさせる。
 (ア)団体を創立する。部局を新設する。「会社を―・る」「組合を―・る」
 (イ)言葉を新たに生み出す。作り上げる。「ユートピアというのはトマス=モアの―・った言葉だ」
 (ウ)文章・文芸作品,音楽作品を創作する。「詩を―・る」「曲を―・る」
 (エ)記録を打ちたてる。「新記録を―・る」
 (オ)財産・借財を築く。また,現金を得る。「財産を―・る」「借金を―・る」「書画を売って金を―・る」(カ)好ましい状態のものに変える。「丈夫な体を―・る」「理想の社会を―・る」(キ)人との親密な関係を生じさせる。「多くの友だちを―・る」(ク)時間を都合して,ある事のための時間を生み出す。「暇を―・る」「機会を―・る」
(7)ある形にする。「列を―・る」「指で丸を―・る」「鬼の顔などの,おどろおどろしく―・りたる物/源氏(帚木)」
(8)表面的にある状態にする。
 (ア)顔や容姿を美しく整える。「若く―・る」「顔を―・る」
 (イ)とりつくろう。「お客の前では笑顔を―・る」
(9)ある結果を生じさせる。「罪を―・る」「老法師のためには,功徳を―・り給へ/源氏(若菜上)」
(10)(「時をつくる」の形で)雄鶏が朝早く大きな声で鳴く。時を告げる。「雄鶏が時を―・る」
(11)文字をある形に描く。「『峯』はまた『峰』にも―・る」
〔(3)以下は「作る」と書く〕
[可能] つくれる

作並温泉

さくなみおんせん 【作並温泉】
宮城県仙台市青葉区,広瀬川上流沿岸にある硫酸塩泉。

作中

さくちゅう [0] 【作中】
作品に描かれた話の中。「―の人物」

作事

さくじ [0] 【作事】
家屋などを建築・修繕すること。

作事場

さくじば [0] 【作事場】
建築などの仕事場。普請場(フシンバ)。

作事奉行

さくじぶぎょう [4] 【作事奉行】
鎌倉・室町・江戸幕府の職名。殿舎の造営・修理などの建築工事をつかさどった。江戸時代には普請奉行・小普請奉行とともに下三奉行と呼ばれた。

作事方

さくじかた [0] 【作事方】
江戸時代,作事奉行に属して幕府の建築工事をつかさどった者。

作人

さくにん [0] 【作人】
(1)田畑を耕作する人。農人。
(2)荘園領主から土地をあてがわれ,これを耕作する者。田堵(タト)。
(3)器物などを製作する人。

作仏

さぶつ [1][0] 【作仏】
仏となること。悟りを開くこと。成仏。

作付

さくづけ【作付】
planting.作付面積 a planted area; <rice> acreage.→英和

作付け

さくづけ [0] 【作付け】 (名)スル
〔「さくつけ」とも〕
田畑に作物を植えつけること。「―面積」

作付け方式

さくづけほうしき [5] 【作付け方式】
田畑の作付けの様式。土壌や作物の特性,労力の配分などによって決定される。代田式・休閑式・輪栽式など。耕種方式。

作例

さくれい [0] 【作例】
(1)詩文などの作り方の実例・手本。
(2)辞書などで,語の用例をつくること。また,その用例。

作例

さくれい【作例】
<give> an example;→英和
a model for composition.

作兵衛

さくべえ サクベヱ 【作兵衛】
「作病」を人名に見立てた語。「掛取が来ると―うなり出し/柳多留 35」

作出

さくしゅつ [0] 【作出】 (名)スル
新しく作り出すこと。

作刀

さくとう [0] 【作刀】 (名)スル
日本刀を製作すること。

作劇

さくげき [0] 【作劇】 (名)スル
戯曲を作ること。「―術」

作動

さどう [0] 【作動】 (名)スル
機械が運転しはじめること。「エンジンが―する」

作動

さどう【作動】
operation;→英和
functioning.〜する operate;→英和
function.→英和

作動体

さどうたい [0] 【作動体】
⇒効果器(コウカキ)

作務

さむ [1] 【作務】
〔仏〕 禅宗で,農作業・清掃などの作業。

作務衣

さむえ [2] 【作務衣】
〔仏〕 作務のときに着る服。上は筒袖,下はズボン状。藍(アイ)染めの木綿などで作る。

作半

さくはん 【作半】
中世,荘園で領主と作人が収穫を刈り分けて折半すること。また,その田。新開地・川成りなど収穫が安定しない土地に多くみられた。

作取り

さくどり [0] 【作取り】
(1)「つくりどり(作取)」に同じ。
(2)小作人。
(3)おろした魚の身から,血合いなどを取り除き,形を整えること。

作句

さっく サク― [0] 【作句】
俳句を作ること。また,作った俳句。

作品

さくひん [0] 【作品】
製作した品。特に,文芸・音楽・美術工芸などの芸術的製作物。「文芸―」「芸術―」

作品

さくひん【作品】
a (piece of) work;a piece;→英和
works.

作善

さぜん [0] 【作善】
〔仏〕 善根を行うこと。堂塔・仏像の建立・造営,写経・法会(ホウエ)・追善供養などを行うこと。

作図

さくず【作図】
(a) drawing;→英和
designing;→英和
《数》construction.→英和
〜する draw a figure;→英和
construct.→英和

作図

さくず [0] 【作図】 (名)スル
(1)図面をつくること。
(2)〔数〕 定規とコンパスだけを用いて,与えられた条件に適する図形をつくること。「―題」

作図不能問題

さくずふのうもんだい [7] 【作図不能問題】
定規とコンパスとを有限回用いたのでは作図することのできない問題。有名なものとして角の三等分・立方倍積問題・円積問題がある。

作土

さくど [1] 【作土】
耕して作物を植える耕地の表層の土。作物の根が伸び広がる部分。耕土。表土。
⇔心土

作場

さくば [0] 【作場】
耕作する場所。田畑。

作大将

さくだいしょう [3] 【作大将】
作男の中で頭立つ者。

作女

さくおんな [3] 【作女】
雇われて耕作に従事する女。

作字

さくじ [0] 【作字】 (名)スル
印刷用の文字を作ること。

作家

さっか サク― [0] 【作家】
(1)詩や文章を書くことを職業とする人。特に,小説家。「放送―」「流行―」
(2)美術・工芸など,個人の表現としての芸術作品の制作者。「映像―」「陶芸―」

作家

さっか【作家】
a writer;an author;→英和
an authoress (女).→英和

作山古墳

つくりやまこふん 【造山古墳・作山古墳】
(1)岡山市新庄下にある巨大な前方後円墳。全長約350メートル。五世紀頃の築造。加茂造山古墳。
(2)岡山県総社市三須にある前方後円墳。全長約270メートル。自然地形を利用し三段に築造されている。三須作山古墳。

作州

さくしゅう 【作州】
美作(ミマサカ)国の別名。

作庭

さくてい [0] 【作庭】
庭園を作ること。

作庭記

さくていき 【作庭記】
造園書。一巻。橘俊綱(1028-1094)著か。庭園全体の意匠,各部の作庭法,石組(イワグミ),作庭の禁忌などを記し,日本庭園の意匠の源流を伝える。前栽(センザイ)秘抄。

作当たり

さくあたり [3] 【作当(た)り】
農作物の実りのよいこと。豊作。
⇔作違い

作当り

さくあたり [3] 【作当(た)り】
農作物の実りのよいこと。豊作。
⇔作違い

作得

さくとく [0] 【作得・作徳】
(1)近世,田畑の収穫中から年貢を納めた残りの分。
(2)近世,地主が小作人からとる小作米。

作徳

さくとく [0] 【作得・作徳】
(1)近世,田畑の収穫中から年貢を納めた残りの分。
(2)近世,地主が小作人からとる小作米。

作意

さくい [1][2] 【作意】
(1)芸術作品における作者の意図・趣向。「折節あはれなる―など聞ゆ/奥の細道」
(2)機転。工夫。
(3)意志。たくらみ。
(4)茶道で,創意工夫。作分(サクブン)。

作意

さくい【作意】
a motif (創作);→英和
an intent(ion) (故意).→英和
〜的 intentional;→英和
deliberate.→英和
〜あって intentionally;→英和
on purpose.

作成

さくせい [0] 【作成】 (名)スル
主に書類や計画などを作り出すこと。「計画書を―する」「書類の―を依頼する」

作成する

さくせい【作成する】
draw up;make out <a check> ;prepare <a deed> .→英和

作戦

さくせん [0] 【作戦・策戦】
(1)戦う際の計画。敵に対する計画。「―を立てる」
(2)兵団のある期間にわたる対敵行動。「空輸―」「―要務令」

作戦

さくせん【作戦】
(military) operations (行動);[策略]tactics;→英和
strategy.→英和
〜を練る elaborate a plan of operations.‖作戦計画(根拠地) a plan (base) of operations.

作戦目標

さくせんもくひょう [5] 【作戦目標】
作戦上,軍隊が目標とする地点および敵の主力。

作戦行動

さくせんこうどう [5] 【作戦行動】
作戦計画に従った実際の対敵行動。

作戦計画

さくせんけいかく [5] 【作戦計画】
(1)対敵行動に関する計画。作戦遂行のための立案・企画。
(2)一般に,計略。

作手

さくて 【作手】
平安時代,荘園における農民の耕作権。作手職。作人職。作職。

作文

さくぶん【作文】
composition (作ること);→英和
[文章] a composition;an essay.→英和
〜を書く write an essay <on> .‖自由(英)作文 (a) free (English) composition.

作文

さくもん 【作文】
(1)漢詩文をつくること。「―のふね,管絃の舟,和歌のふねとわかたせ給て/大鏡(師尹)」
(2)文章をつくること。さくぶん。「―に名を得し難波の西鶴も/鶉衣」

作文

さくぶん [0] 【作文】 (名)スル
(1)文章を作ること。また,その文章。
(2)国語教育の一分野。第二次大戦前の小学校では綴(ツヅ)り方と呼ばれた。
(3)文章の上でまとめてあるだけで,実質の伴わないこと。「机上の―にすぎない」
→さくもん

作文大体

さくもんだいたい 【作文大体】
漢詩文の作法・作例についてしるした書。著者未詳。平安中期頃の成立とされるが,室町末期まで,何人もの手により増補改編がなされた。

作料

さくりょう [2] 【作料】
製作料。手間賃。「工匠(ダイク)の―諸職の手間もみなそれぞれにあがり/安愚楽鍋(魯文)」

作新学院大学

さくしんがくいんだいがく 【作新学院大学】
私立大学の一。1885年(明治18)創立の下野英学校を源とし,1988年(昭和63)設立。本部は宇都宮市。

作曲

さっきょく【作曲】
(musical) composition.→英和
〜する compose;→英和
set a song to music.‖作曲家 a composer.

作曲

さっきょく サク― [0] 【作曲】 (名)スル
音楽上の作品を創作すること。また,詩や台本などに節付けをすること。広義には,即興演奏のように,演奏が同時に作曲行為である場合,あるいは偶然性音楽のように,作品の最終的形態が演奏者にゆだねられている場合なども含まれる。「交響曲を―する」「ミュージカルを―する」「―家」

作曲法

さっきょくほう サク―ハフ [0] 【作曲法】
楽曲を作る技法およびその理論。旋律法・和声法・対位法・管弦楽法などを基礎とする。

作条

さくじょう [0] 【作条】
作物の種をまくために,畑に一定間隔に掘る浅い溝。まきみぞ。

作柄

さくがら [0] 【作柄】
(1)農作物の生育状態やでき具合。「―概況」
(2)芸術作品のでき具合。

作柄

さくがら【作柄】
a harvest;→英和
a crop.→英和

作業

さぎょう [1] 【作業】 (名)スル
(1)仕事。主として肉体労働を伴う仕事にいう。「農―」「単純―」「―員」「―服」「―場」
(2)肉体あるいは精神を通して,ある具体的な結果を生み出すこと。「―効率」
(3)行為。所行。「サントスの御―」

作業

さぎょう【作業】
work;→英和
operations.作業中(に) while at work.‖作業時間 working hours.作業場 a workshop.作業服 overalls.

作業仮説

さぎょうかせつ [4] 【作業仮説】
〔working hypothesis〕
理論的整合性など仮説としての十分な資格は備えていないが,とりあえず研究や実験を進める上で有効な手段として立てられる仮説。
→仮説

作業会計

さぎょうかいけい [4] 【作業会計】
特別会計の一。政府の行う造幣局・印刷局などの事業の収支決算を明らかにすることを目的とする。

作業単元

さぎょうたんげん [4] 【作業単元】
学生・生徒の自主的な学習活動を通して問題解決をさせる指導計画の構成単位。

作業性肥大

さぎょうせいひだい [6] 【作業性肥大】
⇒活動性肥大(カツドウセイヒダイ)

作業教育

さぎょうきょういく [4] 【作業教育】
生産的な意味をもつ身体的諸活動を通じて人間形成を行おうとする教育方法。
→労作教育

作業時間研究

さぎょうじかんけんきゅう [7] 【作業時間研究】
⇒時間研究

作業曲線

さぎょうきょくせん [4] 【作業曲線】
作業の能率や疲労度を測定するために,単位時間当たりの作業量の増減をグラフにしたもの。

作業検査

さぎょうけんさ [4] 【作業検査】
一定の作業を行わせて,作業の量的・質的特徴から精神機能や性格特性を把握しようとする心理検査の一方法。クレペリン検査などがある。

作業環境測定士

さぎょうかんきょうそくていし [10][4][3] 【作業環境測定士】
労働安全衛生法に基づき,作業環境の測定を義務づけられた場所の作業環境を測定する者。

作業療法

さぎょうりょうほう [4] 【作業療法】
〔occupational therapy〕
農耕・畜産・園芸・手芸・木工などの適当な作業を行うことにより,障害者の身体運動機能や精神心理機能の改善を目指す治療法の一。リハビリテーションの一環として行われる。

作業療法士

さぎょうりょうほうし [6] 【作業療法士】
〔occupational therapist〕
国家試験により免許を受け,医師の指示のもとに作業療法を行う者。OT 。

作業管理

さぎょうかんり [4] 【作業管理】
工場など作業現場で行われる各種管理の総称。作業方法の改善や標準化,職場環境の整備などにより,原価の低減を目指す。

作様

さくなり 【作様】
当世具足の兜(カブト)の様式の一。甲冑師(カツチユウシ)明珍家特有の作風のものをいい,高勝山ほか種々のタイプがある。

作歌

さっか サク― [0] 【作歌】 (名)スル
詩歌をつくること。また,その歌。

作毛

さくげ 【作毛】
⇒さくもう(作毛)

作毛

さくもう 【作毛】
稲の実り。さくげ。「コトシワ―ガヨイ/日葡」

作況

さっきょう サクキヤウ [0] 【作況】
農作物のでき具合。作柄。

作況指数

さっきょうしすう サクキヤウ― [6][5] 【作況指数】
農作物の作柄を,平年作を基準とした指数で表したもの。

作法

さくほう [0] 【作法】
ものの作り方。「文章―」
→さほう

作法

さほう [1] 【作法】
□一□〔歴史的仮名遣い「さはふ」〕
(1)礼にかなった立ち居振る舞いのしかた。「行儀―」「―正しく,手を支(ツ)いたが/婦系図(鏡花)」
(2)物事を行う方法。やり方。「文章―」
(3)しきたり。慣習。「そのほどの―,れいのごとなれば/蜻蛉(中)」
□二□〔歴史的仮名遣い「さほふ」〕
〔仏〕 仏事を行う所作の法式。「行列の―実に貴し/今昔 12」

作法

さほう【作法】
manners;etiquette;→英和
form.→英和
〜を知っている(いない) have good (no) manners.〜に適(かな)う(外れる) conform to (go against) etiquette.

作澪

さくれい [0] 【作澪】
干潟・入り江などの流れをよくするために水路を掘ること。海苔(ノリ)・貝などの養殖のために行う。

作為

さくい [1] 【作為】 (名)スル
(1)あることに見せかけようと,わざと人の手を加えること。つくりごと。「―の跡が残る」「―を施す」
(2)つくること。こしらえること。「君主と人民との間を…強ひて其区別を―し/文明論之概略(諭吉)」
(3)〔法〕 人の行為のうち,積極的な行為・挙動。人を殺す,金品を盗むなど。
⇔不作為

作為

さくい【作為】
artificiality.〜的 artificial;→英和
intentional (故意).→英和

作為体験

さくいたいけん [4] 【作為体験】
〔心〕 自分の考えや行為が,他人によってさせられていると感じる病的な体験。精神分裂病に特有の症状。させられ体験。

作為債務

さくいさいむ [4] 【作為債務】
物の給付ではなく,一定の行為を積極的になすことを内容とする債務。
⇔不作為債務

作為犯

さくいはん [3] 【作為犯】
殺人罪や窃盗罪などのように,積極的な行為(=作為)によって成立する犯罪。現行法規の規定する犯罪の大部はこれに属する。
⇔不作為犯

作為的

さくいてき [0] 【作為的】 (形動)
わざと行なったさま。「―な感がある記事」

作物

さくもの [0] 【作物】
(1)刀剣・器具など名工の製作品。名作。
(2)地唄で,滑稽な内容をもつ曲の称。宝暦(1751-1764)頃から始まった。

作物

さくぶつ [2] 【作物】
作ったもの。特に,芸術的作品。

作物

さくもつ【作物】
<raise> crops;farm products[produce].〜に良(悪)い be good for (harmful to) the crops.

作物

さくもつ [2] 【作物】
(1)田畑に植えて栽培する植物。農作物や園芸作物。
(2)「さくぶつ(作物)」に同じ。

作物所

つくもどころ 【作物所】
平安時代,宮中や院の調度の製造・修理・装飾などをつかさどった令外の官司。

作物限界

さくもつげんかい [5] 【作物限界】
ある作物が栽培可能な気候・地理および経済的条件の限度。耕境(コウキヨウ)。

作用

さよう【作用】
action;→英和
a function (機能);→英和
effect (影響).→英和
〜する act[work] <upon> ;→英和
affect.→英和

作用

さよう [1] 【作用】 (名)スル
(1)他に力や影響を及ぼすこと。また,そのはたらき。「触媒として―する」「人体に及ぼす―」
(2)心身のいとなみ。はたらき。「消化―」「心理―」
(3)〔物〕
 (ア)二つの物体の間に力がはたらいているとき,一方にはたらく力。他方にはたらく力は反作用という。
 (イ)物体および場に及ぼされる種々のはたらき。化学作用・熱作用など。
 (ウ)エネルギーと時間との積に等しい次元をもち,最小作用の原理が適用される物理量。作用量。
(4)〔哲〕 ブレンターノの心理学やフッサールの現象学で,意識の対象志向的なはたらきをいう。意識作用。心的作用。

作用スペクトル

さようスペクトル [5] 【作用―】
⇒抗菌(コウキン)スペクトル

作用反作用の法則

さようはんさようのほうそく 【作用反作用の法則】
ニュートンの運動の第三法則。
→運動の法則

作用因

さよういん [2] 【作用因】
〔(ラテン) causa efficiens〕
〔哲〕 アリストテレスの説く事物が生成するための四原因の一。例えば,家に対しては,建築家ないしその技術。始動因。動力因。期成因。
→原因

作用心理学

さようしんりがく [6] 【作用心理学】
意識内容より意識作用の方を研究対象として重んじるブレンターノの心理学。

作用点

さようてん [2] 【作用点】
物体内において力の作用する点。重点。
→力点
→支点

作用線

さようせん [2][0] 【作用線】
力のはたらく点を通り,力の方向に引いた直線。

作用言

さようげん [2] 【作用言】
国文法で,動詞の古い名称。江戸時代および明治初年に用いられた。

作男

さくおとこ [3] 【作男】
雇われて耕作に従事する男。

作男

さくおとこ【作男】
a farmhand.→英和

作画

さくが [0] 【作画】 (名)スル
絵や写真を作ること。

作略

さりゃく 【作略・差略】
(1)ほどよくとりはからうこと。「のこりを弥次郎,きた八と,おのれが―して/滑稽本・膝栗毛 5」
(2)はかりごと。策略。「とうとう此方(コツチ)は流人の身と,したのも汝(ワレ)が―だと/歌舞伎・与話情」

作病

さくびょう [0] 【作病】
病気のふりをすること。つくりやまい。仮病(ケビヨウ)。「芳江様(サン)が其様(ソン)な―なんか/魔風恋風(天外)」

作目

さくもく [0] 【作目】
農耕地あるいは草地・林地などで栽培される作物の種類。また,飼養される家畜の種類や農畜産物加工の種類。

作礼

さらい [0] 【作礼】
仏に敬礼すること。

作礼而去

さらいにこ 【作礼而去】
説法に集まった人々が,終わるとともに仏に礼をして立ち去ること。諸経の結末にある句。「やがて,―まで通しはて給ふに/狭衣 2」

作者

さくしゃ [1] 【作者】
(1)芸術作品を作った人。「源氏物語の―」
(2)芝居の脚本を書く人。「狂言―」「座付き―」
(3)勅撰集などに作品がえらばれた歌人。「今はまして―に加はるべきにてもあらぬ/新葉(雑中詞)」

作者

さくしゃ【作者】
an author;→英和
a writer.

作者部屋

さくしゃべや [0] 【作者部屋】
歌舞伎劇場で,その劇場直属の狂言作者のいる部屋。

作職

さくしき 【作職】
中世荘園において,作人がその請作地(ウケサクチ)についてもっていた耕作権と収益権。百姓職。作手(サクテ)職。作人職。作主職。

作興

さっこう サク― [0] 【作興】 (名)スル
(1)ふるいたつこと。盛んになること。
(2)ふるいおこすこと。盛んにすること。「国民精神を―する」

作蔵

さくぞう サクザウ 【作蔵】
男根を擬人化した語。「命には構ひのなきやうに―を切られます御契約(ゴナイヤク)/浮世草子・一代男 8」

作表

さくひょう [0] 【作表】 (名)スル
表を作ること。

作製

さくせい [0] 【作製】 (名)スル
ものを作り出すこと。製作。

作詞

さくし [0] 【作詞】 (名)スル
歌の文句を作ること。「―家」

作詞する

さくし【作詞する】
write the lyrics[words].A 氏作詞 B 氏作曲 words[lyrics]by A and music by B.‖作詞家 a songwriter[lyricist].

作試し

さくだめし [3] 【作試し】
年占(トシウラ)の一。正月,餅に作物の名を書いて米を盛った枡(マス)の上に伏せ,餅についた米粒の量によって豊凶を占うもの。

作詩

さくし [0] 【作詩】 (名)スル
詩を作ること。

作詩する

さくし【作詩する】
write a poem.→英和
作詩法 the art of versification;prosody.→英和

作話

さくわ [0] 【作話】
〔心〕 実際には体験していないことを,体験したと間違えて話すこと。コルサコフ症候群でよくみられ,本人は追想の誤りであるという自覚がない。

作述

さくじゅつ [0] 【作述】
(1)先人の意見を述べることと新説を出すこと。
(2)書物などを著して考えを述べること。

作違い

さくちがい [3] 【作違い】
農作物のできばえが予想に反して悪いこと。凶作。不作。
⇔作当たり

作鍬

さくぐわ [0] 【作鍬】
耕作に用いる鍬。

作間

さくま [0] 【作間】
(1)作物の植えてある畝と畝の間の空地。
(2)農業のひまな時期。農閑期。

作間稼ぎ

さくまかせぎ 【作間稼ぎ】
江戸時代,農民が農閑期に農業以外の仕事に就いて収入を得ること。作間商い。

作陶

さくとう [0] 【作陶】 (名)スル
陶器を作ること。

作陽音楽大学

さくようおんがくだいがく サクヤウ― 【作陽音楽大学】
私立大学の一。1966年(昭和41)設立。本部は津山市。

作風

さくふう【作風】
a (literary) style.

作風

さくふう [0] 【作風】
芸術作品に表れた作者の特徴となるような傾向・手法。「古典的な―」「―が一変する」

作麼

そも [1] 【作麼・什麼】 (副)
「そもさん(作麼生)」に同じ。「黄金丸,苦しきか。―何として此状態(アリサマ)ぞ/こがね丸(小波)」

作麼生

そもさん [1] 【作麼生・什麼生】 (副)
〔中国,唐末以降の口語。日本では禅宗で,問答の際に用いられる〕
どんなか。どうする。いかに。どうなのか。「―何の所為ぞ,と一喝して/読本・雨月(青頭巾)」

作[造]り

つくり【作[造]り】
[構造]make;→英和
structure;→英和
<a house> built of <brick> ; <a man of sturdy> build (体格);→英和
[化粧] <make> one's toilet[face]; <put on> makeup.→英和

作[造]る

つくる【作[造]る】
make;→英和
create (創造);→英和
manufacture (製造);→英和
produce (産出);→英和
brew (醸造);→英和
[虚構]make up;invent;→英和
[形成]form;→英和
organize;→英和
establish;→英和
[栽培]grow;→英和
raise;→英和
cultivate;→英和
[養成]cultivate;→英和
build (up);→英和
[建築]build;erect;→英和
construct;→英和
[設計]lay out <a garden> ;[書く]write;→英和
compose;→英和
[化粧]make up.

佝僂

くる [1] 【佝僂・痀瘻】 (名)スル
(1)くる病にかかった人。せむし。
(2)頭を低くし背を丸めること。「洞口頗る狭くして低く,一人づつ―して僅に入る/日本風景論(重昂)」

佝僂病

くるびょう [0] 【佝僂病・痀瘻病】
乳幼児に発生する骨格異常で,脊椎および四肢骨の湾曲・変形を主徴とする病気。主にビタミン D 不足による,骨の石灰沈着障害が原因となる。
→骨軟化症

佝僂病

くるびょう【佝僂病】
rickets;→英和
rachitis.→英和

佞し

かだま・し 【姧し・佞し】 (形シク)
〔古くは「かたまし」。動詞「かだむ」の形容詞化〕
悪賢くて誠意がない。「悪(キタナ)く―・しき奴(ヤツコ)の/続紀(天平宝字八宣命)」

佞する

ねい・する [3] 【佞する】 (動サ変)[文]サ変 ねい・す
口先だけで機嫌をとる。へつらう。おもねる。「叱咜にすら―・する醜を/くれの廿八日(魯庵)」

佞む

かだ・む 【姧む・佞む】 (動マ五[四])
〔古くは「かたむ」〕
(1)悪事や不義をたくらむ。「詐(イツワ)り―・める心をもちて兵を発(オコ)し/続紀(天平宝字八宣命)」
(2)姦通する。「或るは他(ヒト)の妻を―・み犯し/霊異記(上訓)」

佞人

ねいじん [0] 【佞人】
心がよこしまで人にへつらう人。

佞人

ねじけびと ネヂケ― 【拗人・佞人】
心のねじけた人。よこしまな人。「かの縁連らの―をいかで除かん/読本・八犬伝 9」

佞奸

ねいかん [0] 【佞奸・佞姦】 (名・形動)[文]ナリ
弁舌が巧みで心のねじけている・こと(さま)。「君は愈(イヨイ)よ僕を―な精神だと思ふんだな/緑簑談(南翠)」

佞姦

ねいかん [0] 【佞奸・佞姦】 (名・形動)[文]ナリ
弁舌が巧みで心のねじけている・こと(さま)。「君は愈(イヨイ)よ僕を―な精神だと思ふんだな/緑簑談(南翠)」

佞弁

ねいべん [0] 【佞弁】
へつらって,口先の巧みなこと。また,へつらいの言葉。

佞悪

ねいあく [0] 【佞悪】 (名・形動)[文]ナリ
心がねじけている・こと(さま)。「―な輩(ヤカラ)」「―邪智」

佞智

ねいち [1] 【佞知・佞智】
ずるがしこい知恵。よこしまな知恵。

佞知

ねいち [1] 【佞知・佞智】
ずるがしこい知恵。よこしまな知恵。

佞者

ねいしゃ [1] 【佞者】
「佞人(ネイジン)」に同じ。

佞臣

ねいしん [0] 【佞臣】
主君におもねり,心の不正な臣下。

佞言

ねいげん [0] 【佞言】
こびへつらう言葉。

你好

ニーハオ [1] 【你好】 (感)
〔中国語〕
こんにちは。

はい [1] 【佩・珮】
■一■ (名)
古代の装身具の一。腰帯とそれにつりさげた玉(ギヨク)・金属器などの総称。中国の殷(イン)・周代に盛行し,古墳時代の日本に伝播した。
■二■ (接尾)
助数詞。刀剣の類を数えるのに用いる。ふり。《佩》
→佩玉
佩■一■[図]

佩かす

はか∘す 【佩かす】 (連語)
〔動詞「佩(ハ)く」に尊敬の助動詞「す」の付いたもの〕
刀を腰におつけになる。おはきになる。「―∘せる大刀/古事記(中)」

佩き緒

はきお [2] 【佩き緒】
太刀を腰に帯びるのに用いる緒。太刀の帯。太刀の緒。帯取りの緒。

佩く

は・く [0] 【穿く・履く・佩く・着く】
■一■ (動カ五[四])
(1)(ズボン・はかまなどの衣服を)足をとおして下半身につける。《穿》「ズボンを―・く」「スカートを―・く」
(2)(足袋(タビ)・靴下・靴などを)足につける。《履》「靴を―・く」「スリッパを―・く」
(3)刀剣などを腰につける。帯びる。さす。《佩》「太刀を―・く」
(4)弓に弦を張る。「せらしめ来なば弦(ツラ)―・かめかも/万葉 3437」
[可能] はける
■二■ (動カ下二)
(1)太刀などを身につけさせる。帯びさせる。「一つ松人にありせば大刀―・けましを/古事記(中)」
(2)弓に弦を張る。「陸奥の安達太良(アダタラ)真弓弦―・けて/万葉 1329」
[慣用] 長い草鞋(ワラジ)を―・二足の草鞋(ワラジ)を―

佩する

はい・する [3] 【佩する】 (動サ変)[文]サ変 はい・す
剣などを腰にさげる。おびる。「軍刀を―・する」

佩刀

はかせ 【佩刀】
「はかし(佩刀)」の転。
→みはかせ

佩刀

はいとう [0] 【佩刀】 (名)スル
刀を腰におびること。また,その刀。帯刀。

佩刀

はかし 【佩刀】
〔動詞「佩(ハ)く」に尊敬の助動詞「す」の付いた語の連用形から〕
貴人が帯びる刀。御太刀。はかせ。
→みはかし

佩剣

はいけん [0] 【佩剣】
腰にさげる剣。

佩帯

はいたい [0] 【佩帯】 (名)スル
身におびること。腰につけること。帯佩。

佩文韻府

はいぶんいんぷ 【佩文韻府】
中国の類書。一〇六巻。清の康煕(コウキ)帝の勅を奉じ,張玉書らが撰。1711年成立。二字・三字・四字の語句の末の字を韻によって一〇六韻に配列,各語句の古典における用例を挙げる。詩文作成のよりどころとして意図された。

佩楯

はいだて [0] 【佩楯・脛楯・膝甲】
〔「はきだて」の転〕
鎧(ヨロイ)の付属具。小札(コザネ)や鉄・革の小片,鎖などを綴(ト)じ付けた布地で,腰から左右の大腿部に下げ,草摺(クサズリ)の下端からひざ頭までを護るもの。ひざよろい。
佩楯[図]

佩物

おびもの 【佩物・珮】
(1)身につけるもの。腰にさげる装飾品。
(2)奈良時代,礼服(ライフク)に用いた装飾品。組み糸に玉を通し,胸の下から沓(クツ)のところまで垂らし,歩くときに鳴るようにしたもの。おんもの。玉佩(ギヨクハイ)。

佩物

おんもの 【佩物・珮】
「おびもの」の転。[和名抄]

佩物

おもの 【佩物・珮】
「おびもの(佩物)」に同じ。

佩玉

はいぎょく [0] 【佩玉】
腰帯などの着衣につり下げる玉(ギヨク)製の装身具。中国の殷(イン)・周代に盛行した。ドーナツ状の璧(ヘキ),動物の象形など種類が多い。玉の種類によって身分をあらわす。朝鮮・日本にも伝わる。おびだま。

佩用

はいよう [0] 【佩用】 (名)スル
身におび,用いること。「勲章を―する」

佩籠

はけご [2] 【捌籠・佩籠】
腰に着けて用いる,竹や藁(ワラ)で編んだ籠。

佯狂

ようきょう ヤウキヤウ [0] 【佯狂・陽狂】
狂人のふりをすること。また,その人。にせきちがい。

か [1] 【佳】 (名・形動)[文]ナリ
すぐれてよいこと。美しいこと。また,そのさま。「眺望―なり/福翁自伝(諭吉)」

佳き

よき [1] 【良き・佳き】
〔文語形容詞「よし」の連体形から〕
■一■ (名)
良いこと。良いもの。
■二■ (連体)
よい。「彼とは―ライバルだ」「きょうの―日に」

佳人

かじん [1][0] 【佳人】
美しい女の人。

佳人

かじん【佳人】
a beautiful woman;a beauty.→英和

佳人之奇遇

かじんのきぐう 【佳人之奇遇】
小説。東海散士作。1885(明治18)〜97年刊。世界の独立運動の歴史を描いて,日本の自由と独立を熱情こめて訴えた明治政治小説の代表作の一。

佳人薄命

かじんはくめい [1] 【佳人薄命】
〔蘇軾「薄命佳人」から〕
美人には生まれつき病弱であったり,数奇な運命にもてあそばれたりして,不幸な者や命短い者が多いということ。美人薄命。

佳什

かじゅう [0] 【佳什】
〔「什」は詩篇の意〕
すぐれた詩文。

佳作

かさく [0] 【佳作】
(1)優れた作品。
(2)入選作に次ぐよい作品。「選外―」

佳作

かさく【佳作】
a fine[commendable]work.

佳例

かれい [0] 【佳例・嘉例】
めでたい先例。吉例(キチレイ)。

佳児

かじ [1] 【佳児】
よい子。「絶世の―」

佳処

かしょ [1] 【佳所・佳処】
(1)ながめや環境のよい所。
(2)優れている点。長所。

佳句

かく [1] 【佳句】
よい詩句。すぐれた俳句。

佳名

かめい [0] 【佳名・嘉名】
(1)よい名。めでたい名。
(2)名声。令名。「渠(カレ)は勇義忠孝の士也,―今に至りて/奥の細道」

佳味

かみ [1] 【佳味】
(1)よい味。よい味の食べ物。
(2)よい趣。

佳品

かひん [0] 【佳品】
いい品。よい作品。「紀行文の―」

佳境

かきょう [0] 【佳境】
(1)(小説や話などの)興味深い所。おもしろい場面。「話が―に入ってきた」
(2)〔晋書(顧愷之伝)〕
風味のよいところ。うまい部分。蔗境。

佳境

かきょう【佳境(に入る)】
(reach) the most interesting part <of a story> ;(arrive at) the climax.→英和

佳客

かかく [1][0] 【佳客】
好ましい客人。よい客。賓客。

佳宴

かえん [0][1] 【佳宴】
よい宴会。めでたい宴会。

佳容

かよう [0] 【佳容】
器量のよい顔立ち。

佳局

かきょく [0] 【佳局】
(1)おもしろい形勢。興味ある場面。
(2)囲碁や将棋で,よい出来であった対局。

佳所

かしょ [1] 【佳所・佳処】
(1)ながめや環境のよい所。
(2)優れている点。長所。

佳招

かしょう [0] 【嘉招・佳招】
招待されたことを敬っていう語。お招き。「―にあずかる」

佳日

かじつ [1] 【佳日・嘉日】
よい日。めでたい日。

佳景

かけい [0] 【佳景】
いいながめ。いいけしき。

佳月

かげつ [1] 【佳月】
(1)めでたい月。
(2)さえ渡った月。名月。

佳節

かせつ [0] 【佳節・嘉節】
(1)めでたい日。祝日。
(2)よい時節。

佳篇

かへん [0][1] 【佳編・佳篇】
すぐれた作品。佳作。

佳絶

かぜつ [0] 【佳絶】 (名・形動)[文]ナリ
(風景が)この上なくよい・こと(さま)。絶佳。「風光―の地」

佳編

かへん [0][1] 【佳編・佳篇】
すぐれた作品。佳作。

佳肴

かこう [0] 【佳肴・嘉肴】
おいしい料理。「珍味―」

佳良

かりょう [0] 【佳良】 (形動)[文]ナリ
よいこと。また,かなりな程度よいさま。「風味―」「新思想を政府自身に研究して,其―なる物を撰択し/一隅より(晶子)」

佳芳

かほう [0][1] 【佳芳】
よいにおい。芳香。

佳話

かわ [1] 【佳話】
よいはなし。美談。

佳調

かちょう [0] 【佳調・嘉調】
詩歌などで,よく整った調子。

佳賓

かひん [0] 【佳賓】
よい客。珍しい客。賓客。「今一人の―なる供農君/経国美談(竜渓)」

佳賞

かしょう [0] 【嘉賞・佳賞】 (名)スル
よいとしてほめること。「廃典を再興せし事最も―すべし/近世紀聞(延房)」

佳辰

かしん [0] 【嘉辰・佳辰】
めでたい日。よい日。吉辰。

佳配

かはい [0] 【佳配】
よい配偶者。

佳酒

かしゅ [1] 【佳酒・嘉酒】
よい酒。美酒。

佳饌

かせん [0] 【佳饌・嘉饌】
立派な料理。ごちそう。

佳麗

かれい [0] 【佳麗】 (名・形動)[文]ナリ
(1)整っていて美しい・こと(さま)。「―を競う」「容姿―」
(2)美人。「評判高き―とは見えけり/蜃中楼(柳浪)」

併し

しかし [2] 【然し・併し】 (接続)
(1)前に述べたことや相手の判断と対立する事柄を話しだすときに用いる。そうではあるが。けれども。だが。「天気は悪い。―,出発する」「実験は成功した。―,喜んではいられない」「『絶対彼が犯人だ』『―,証拠はあるか』」「面倒くさいが,―そうもいっていられまい」
(2)前に述べたことを受けつつ,話題を転ずるときに用いる。それはそれとして。「よく会社をやめる決心がついたね。―これからどうするつもりだい」
(3)感動を込めて述べ始めるときに用いる。それにしても。「―,豪荘な邸宅だなあ」

併し乍ら

しかしながら [4] 【然し乍ら・併し乍ら】
■一■ (接続)
そうではあるが。だが。しかし。主に文章や演説で用いる。「彼は未熟であるかもしれない。―前途は洋々としている」
■二■ (副)
〔漢文訓読に用いられた語〕
(1)そっくりそのまま。すべて。ことごとく。「願はくは天の下の―衆生皆解脱を蒙らむ/日本書紀(欽明訓)」「位をつぎ国を治めたまふことは,―天照大神・正八幡宮の御はからひなり/保元(上)」
(2)つまるところ。要するに。結局。「人のために恨みをのこすは,―,我身のためにてこそありけれ/宇治拾遺 11」

併せて

あわせて アハセ― 【合(わ)せて・併せて】 (連語)
(1)(副詞的に用いる)いっしょにして。全部で。「―一万円」
(2)(接続詞的に用いる)それとともに。同時に。「平素の疎遠を謝し,―皆様の御健勝を祈り上げます」

併せる

あわ・せる アハセル [3] 【合(わ)せる・併せる】 (動サ下一)[文]サ下二 あは・す
□一□
(1)二つの物がすきまなくぴったりと接するようにする。《合》「割れた茶碗の割れ目に接着剤を塗って,ぴったりと―・せる」「手を―・せて拝む」
(2)いくつもの数・量を合算する。足し合わせる。《合・併》「二と三を―・せると五だ」「二人の所持金を―・せても一万円にしかならない」
(3)食品・薬品などについて,数種類のものをまぜる。混合する。調合する。「赤味噌と白味噌を―・せる」「香を―・せる」
(4)抽象的なことについて,二つのものが一致するようにする。「口裏を―・せる」「話を―・せる」
(5)しかるべき規準・標準に一致させる。「時計を正しい時刻に―・せる」「帳尻を―・せる」
(6)正しい規準と一致しているかどうか確かめる。「現金を帳簿の残高と―・せる」
(7)他とリズム・テンポなどが一致するようにして,ある動作をする。「力を―・せて車を押す」「声を―・せて助けを呼ぶ」
(8)二つのものが調和・適合するようにする。「上着に―・せてネクタイを選ぶ」「カメラのピントを人物に―・せる」
(9)異なる種類の楽器をいっしょに鳴らす。合奏する。「琴と笛を―・せる」
(10)(「刀を合わせる」などの形で)双方が刀を持って戦う。「太刀を―・せる」
(11)(「…と顔を合わせる」の形で)偶然に…と会う。「あそこでみんなに顔を―・せるとまずい」
(12)相撲などで,双方を戦わせる。「―・せる行司は式守伊之助」「十両の力士を幕内と―・せる」
(13)見た夢の意味を考えて吉凶を占う。夢解きをする。「さま異なる夢を見給ひて,―・する者召して問はせ給へば/源氏(若紫)」
(14)物合(モノアワセ)・歌合(ウタアワセ)などで,二つのものをくらべて優劣を競わせる。「物語りのいでき始めの親なる竹取の翁に宇津保の俊蔭を―・せて争ふ/源氏(絵合)」
□二□動詞の連用形の下に付いて複合動詞をつくる。《合》
(1)物と物とを一つにする。「二枚の布を縫い―・せる」「原料をまぜ―・せる」
(2)互いにある行為をする。「誘い―・せて花見に行く」「駅で待ち―・せる」
(3)偶然にある同一の状態になる。「事件の現場に居―・せる」「同じ電車に乗り―・せる」
[慣用] 顔を―・口を―・口裏(クチウラ)を―・心を―・力を―・調子を―・帳尻を―・手を―・肌を―・額(ヒタイ)を―・歩調を―・間を―

併せ持つ

あわせも・つ アハセ― [4] 【併せ持つ・合(わ)せ持つ】 (動タ五[四])
二つのものを,ともに備えている。「硬軟両面を―・つ」

併せ馬

あわせうま アハセ― [3] 【併せ馬】
競走馬の調教で,二,三頭が並んで走ること。闘争心と競走意欲を引き出すために行う。

併任

へいにん [0] 【併任】 (名)スル
ある職に任用されている者を,その職につけたまま,他の職に任用すること。

併催

へいさい [0] 【併催】 (名)スル
ある催しに添えて,別の催しをすること。

併出

へいしゅつ [0] 【併出】 (名)スル
二つ以上のものが並んで出ること。また,並べて出すこと。

併合

へいごう [0] 【併合】 (名)スル
(1)いくつかのものを一つにまとめること。合併。「関連会社を―する」
(2)国際法上,一つの国家が他の国家,またはその領土の一部を自国のものとすること。

併合

へいごう【併合】
union;→英和
absorption (吸収);→英和
annexation.〜する absorb;→英和
annex <a territory to> .→英和

併合罪

へいごうざい [3] 【併合罪】
同一人が犯した数個の犯罪で,まだ確定裁判を経ていないもの。

併呑

へいどん [0] 【併呑】 (名)スル
〔合わせのむ意から〕
他国を自分の勢力下に取り込むこと。「隣国を―する」「民を手馴(テナズ)け,竟(ツイ)には全土を―せん/慨世士伝(逍遥)」

併営

へいえい [0] 【併営】 (名)スル
本業のほかの業務も取り扱うこと。

併売

へいばい [0] 【併売】 (名)スル
何種類かのものをいっしょに売ること。

併存

へいそん [0] 【併存】 (名)スル
〔「へいぞん」とも〕
二つ以上のものが同時に存在すること。「新旧の考え方が―する」「父子の記載が―してゐた/渋江抽斎(鴎外)」

併存住宅

へいそんじゅうたく [5] 【併存住宅】
店舗・事務所などを同一棟内に含む,共同住宅。
→併用住宅

併映

へいえい [0] 【併映】 (名)スル
ある映画,またはある催しとあわせて別の映画を上映すること。

併有

へいゆう [0] 【併有】 (名)スル
あわせ持つこと。「伊国(イコク)貴族の性質(ウマレダチ)の,長所を総て―して/慨世士伝(逍遥)」

併殺

へいさつ【併殺(する)】
《野》(make) a double play.

併殺

へいさつ [0] 【併殺】 (名)スル
野球で,ダブル-プレーのこと。

併用

へいよう [0] 【併用】 (名)スル
いっしょに使うこと。あわせ用いること。「算盤(ソロバン)と電卓を―する」

併用する

へいよう【併用する】
use <a thing> together <with another> .

併用住宅

へいようじゅうたく [5] 【併用住宅】
店舗・診療所などの業務用部分が居住用部分と結合している住宅。
→専用住宅

併発

へいはつ [0] 【併発】 (名)スル
同時に二つ以上の事が起こること。また,起こすこと。特にある病気から他の病気を引き起こすこと。「風邪をひいて肺炎を―する」

併発する

へいはつ【併発する】
occur at the same time (同時に起こる);[病気が]develop <another disease> ;→英和
be complicated <by> .併発症《医》a complication.

併科

へいか [1] 【併科】 (名)スル
同時に二つ以上の刑を科すること。

併称

へいしょう [0] 【並称・併称】 (名)スル
合わせて呼ぶこと。また,(勝れたものとして)あるものに並べていうこと。「李杜(リト)と―する」「清少納言は紫式部と―される」

併給

へいきゅう [0] 【併給】 (名)スル
(1)同一の者に複数の給付があわせて支給されること。
(2)同時に供給すること。

併置

へいち [1][0] 【併置】 (名)スル
二つ以上のものを同じ所に設置すること。「四年制の大学に短大を―する」

併託

へいたく [0] 【併託】
別のものといっしょに委託すること。

併記

へいき [1][0] 【併記】 (名)スル
並べて記録すること。あわせて書き記すこと。「本人と保証人の氏名を―する」

併設

へいせつ [0] 【併設】 (名)スル
すでにある施設につけ加えて設置すること。また,いくつかのものをいっしょに設置すること。「大学に高等学校を―する」

併設する

へいせつ【併設する】
establish as an annex <to> .→英和

併読

へいどく [0] 【併読】 (名)スル
新聞・雑誌など,二つ以上のものをあわせて読むこと。「日刊紙三種類を―する」

併課

へいか [1] 【併課】 (名)スル
(税などの義務を)二つ以上あわせて課すこと。

併載

へいさい [0] 【併載】 (名)スル
記事などに添えて,関連あるものを掲載すること。

併録

へいろく [0] 【併録】 (名)スル
主となる作品といっしょに一冊の本の中に収めること。

併願

へいがん [0] 【併願】 (名)スル
受験する際に二つ以上の学校に願書を出すこと。
→単願

佶屈

きっくつ [0] 【詰屈・佶屈】
■一■ (名・形動)[文]ナリ
文字・文章が堅苦しく難しい・こと(さま)。「法律学の―なる経済学の縝密なる/三酔人経綸問答(兆民)」
■二■ (ト|タル)[文]形動タリ
かがまって,かたまっているさま。「火山中には槎牙(サガ)―たる岩石あり/日本風景論(重昂)」

佶屈聱牙

きっくつごうが [5] 【佶屈聱牙】 (名・形動)[文]ナリ
文章が堅苦しく難解で,読みにくい・こと(さま)。「―なる漢語を減じて/獺祭書屋俳話(子規)」

佷し

いすか・し 【佷し・很し】 (形シク)
心がねじけている。ひすかし。「世中の―・し態を/続後紀(嘉祥二)」

使

し [1] 【使】
(1)つかい。使者。
(2)「検非違使(ケビイシ)」の略。
(3)〔仏〕 煩悩(ボンノウ)の異名。煩悩が人間を迷いの世界に流転させることからいう。

使い

つかい ツカヒ [0] 【使い・遣い】
(1)使うこと。使う人。他の語と複合して用いる。「―心地」「魔法―」「金―」「―方」
(2)用足しのために外出すること。「―に行く」「お―」
(3)用足しのために人をさしむけること。また,その人。使者。「―に立てる」「―の者」「―を出す」
(4)神仏の使者とされる動物。つかわしめ。「猿は山王様のお―,狐は稲荷様のお―」
(5)召し使い。そばめ。妾。「御―とおはしますべきかぐや姫/竹取」

使い

つかい【使い】
an errand (用件);→英和
a messenger (人);→英和
a bearer (持参者).→英和
〜をする[に行く]go on[run]errands <for a person> .〜にやる send <a person> on an errand.

使いこなす

つかいこなす【使いこなす】
manage;→英和
have <a good> command <of English> .

使いこなす

つかいこな・す ツカヒ― [5] 【使いこなす】 (動サ五[四])
使い方を心得て,十分に活用する。能力・特長などを十分発揮させるように働かせる。「辞書を―・す」「大勢の男達を―・す」
[可能] つかいこなせる

使いごろ

つかいごろ【使いごろ(の)】
handy;→英和
convenient.→英和

使いだてしてすみません

つかいだて【使いだてしてすみません】
I am sorry to give you much trouble.

使いでがある

つかいで【使いでがある(ない)】
(do not) last long (品物が);(do not) go far (金が).

使い付ける

つかいつ・ける ツカヒ― [5] 【使い付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 つかひつ・く
いつも使っていて慣れている。使い慣れる。「毛筆は―・けないので苦手だ」

使い先

つかいさき ツカヒ― [0] 【使い先】
(1)使いに行った家や場所。
(2)金の使いみち。

使い出

つかいで ツカヒ― [0] 【使い出・遣い出】
使ってもなかなか減らないほどの量。また,使ってみて感じとれる量の多さ。「―がある」

使い分け

つかいわけ ツカヒ― [0] 【使い分け】 (名)スル
用途や場合に応じた使い方をすること。「敬語の―」

使い分ける

つかいわける【使い分ける】
use properly;know how to use <a thing> properly;speak[have a good command of] <five different languages> .→英和

使い分ける

つかいわ・ける ツカヒ― [5] 【使い分ける】 (動カ下一)[文]カ下二 つかひわ・く
目的や用途,また場面に応じて適切なものを選んで使う。「まないたを―・ける」「言葉を―・ける」

使い切る

つかいき・る ツカヒ― [4] 【使い切る・遣い切る】 (動ラ五[四])
与えられたものを全部使ってしまう。使い尽くす。「金を―・る」「予算を―・る」
[可能] つかいきれる

使い切る

つかいきる【使い切る】
⇒使い果たす.

使い勝手

つかいがって ツカヒ― [4] 【使い勝手】
(道具や部屋などを)実際に使ってみた時の使い具合。「―の悪い台所」

使い古し

つかいふるし ツカヒ― [0] 【使い古し】
長い間使って古くなったもの。

使い古す

つかいふるす【使い古す】
wear out.使い古した worn-out.

使い古す

つかいふる・す ツカヒ― [5] 【使い古す】 (動サ五[四])
長い間使って古くなる。古くなるまで使う。「―・した辞書」「―・された表現」

使い女

つかいめ ツカヒ― [0] 【使い女】
召し使いの女。女中。下女。

使い尽す

つかいつくす【使い尽す】
⇒使い果たす.

使い慣らす

つかいなら・す ツカヒ― [5] 【使い慣らす】 (動サ五[四])
いつも使って使いやすいようにする。「―・した道具」

使い慣れる

つかいなれる【使い慣れる】
be accustomed to use.使い慣れた familiar;→英和
old.→英和

使い慣れる

つかいな・れる ツカヒ― [5] 【使い慣れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 つかひな・る
いつも使って,その事・その物になれる。使いつける。「―・れた道具」

使い所

つかいどころ ツカヒ― [0] 【使い所】
そのものを使うのに適当な場面。「―を間違える」

使い手

つかいて ツカヒ― [0] 【使い手・遣い手】
(1)その物を使う人。「包丁も―がよいとよく切れる」
(2)刀・槍などをたくみに使う人。「槍の―」
(3)金遣いのあらい人。

使い手

つかいて【使い手】
a user;a consumer (消費者);→英和
an employer (雇主).→英和

使い捨て

つかいすて ツカヒ― [0] 【使い捨て】
一定の用に供されたあと,修理・つめかえなどをせずに捨てるように作られていること。「―の品」

使い捨ての

つかいすて【使い捨ての】
disposable <paper cups> ;→英和
throwaway.→英和

使い料

つかいりょう ツカヒレウ [2] 【使い料】
(1)使用に供するためのもの。
(2)使用料。

使い方

つかいかた【使い方】
how to use[handle,treat].

使い果す

つかいはた・す ツカヒ― [5] 【使い果(た)す・遣い果(た)す】 (動サ五[四])
所持している金銭や物を全部使って,なくなってしまう。「あり金を―・す」

使い果たす

つかいはた・す ツカヒ― [5] 【使い果(た)す・遣い果(た)す】 (動サ五[四])
所持している金銭や物を全部使って,なくなってしまう。「あり金を―・す」

使い果たす

つかいはたす【使い果たす】
spend all <one's money> ;use up;exhaust.→英和

使い歩き

つかいあるき ツカヒ― [0] 【使い歩き】
用足しのためにあちこちへ行くこと。また,その人。

使い残す

つかいのこす【使い残す】
leave <a thing> unused.

使い残り[し]

つかいのこり【使い残り[し]】
the remnant;→英和
the remainder.→英和

使い水

つかいみず ツカヒミヅ [2] 【使い水】
雑用に使う水。

使い物

つかいもの ツカヒ― [0] 【使い物・遣い物】
(1)使えるもの。使って役に立つもの。「この時計はもう―にならない」
(2)贈り物。進物。「お―」

使い物になる

つかいもの【使い物になる(ならない)】
be of some (no) use;be useful (useless).

使い番

つかいばん ツカヒ― [2][0] 【使い番】
(1)使い走りをする者。
(2)安土桃山時代,戦時の伝令や巡視の役についた者。
(3)江戸幕府の職名。若年寄の下にあり,諸国の見回り,各地の目付の役を果たした。
(4)江戸時代,将軍家の大奥の女中の職名。

使い立て

つかいだて ツカヒ― [0] 【使い立て】 (名)スル
(1)人に頼んで用事をしてもらうこと。「お―してすみません」
(2)使いの者を立てること。

使い賃

つかいちん【使い賃】
a tip.→英和

使い走り

つかいばしり ツカヒ― [4][0] 【使い走り】 (名)スル
〔「つかいはしり」とも〕
使いにあちこち行くこと。また,その人。

使い走りする

つかいはしり【使い走りする】
run errands <for> .

使い込み

つかいこみ【使い込み】
embezzlement;→英和
peculation.

使い込み

つかいこみ ツカヒ― [0] 【使い込み・遣い込み】 (名)スル
他人の金銭を使いこむこと。「―がばれる」

使い込む

つかいこ・む ツカヒ― [4] 【使い込む・遣い込む】 (動マ五[四])
(1)自分のものでない金銭を私用に使う。「公金を―・む」
(2)長い間使って具合よいものにする。使いならす。「長年―・んだ万年筆」
(3)予算以上に金を使う。「金にもなるが,金も―・む所さ/滑稽本・浮世風呂(四上)」

使い込む

つかいこむ【使い込む】
[私消する]embezzle;→英和
peculate;→英和
appropriate.→英和

使い途

つかいみち ツカヒ― [0] 【使い道・使い途】
(1)使用する方面。使いどころ。用途。「―に困る品物」
(2)使う方法。使用法。役立て方。「金の―を知らない」

使い途のある

つかいみち【使い途のある(ない)】
useful (useless).→英和
〜に困る do not know what to do <with> .

使い過ぎる

つかいすぎる【使い過ぎる】
use[spend]too much;overwork <oneself> (酷使).→英和

使い道

つかいみち ツカヒ― [0] 【使い道・使い途】
(1)使用する方面。使いどころ。用途。「―に困る品物」
(2)使う方法。使用法。役立て方。「金の―を知らない」

使い馴らす

つかいならす【使い馴らす】
train.→英和

使う

つかう【使う】
[使用]use;→英和
[雇用]employ;→英和
keep;→英和
[消費]use;spend;→英和
[取り扱う]work[operate] <a machine> ;→英和
handle <a tool> ;→英和
manipulate <a puppet> ;→英和
practice <magic> .→英和

使う

つか・う ツカフ [0] 【使う・遣う】 (動ワ五[ハ四])
(1)ある目的のために物や体を利用する。《使》「サッカーでは手を―・ってはいけない」「通勤に車を―・う」
(2)物を,それ本来の用途に用いる。《使》「扇子を―・う」「食後に楊枝を―・う」
(3)手段として術・技(ワザ)を行う。「トリックを―・う」「仮病を―・う」「居留守を―・う」
(4)頭脳・神経などを働かせる。「頭を―・え」「対人関係に神経を―・う」
(5)物・金・時間などを費やす。消費する。「この冬は石油を去年の倍も―・った」「時間をうまく―・う」「体力を―・う仕事」
(6)ある行為をする。「手水(チヨウズ)を―・う」「弁当を―・う」「産湯(ウブユ)を―・う」
(7)人などを働かせる。
 (ア)人を働かせて自分の目的を果たす。また,奉仕させる。《使》「人を―・って急いで仕上げる」「頼朝をたのまば助けて―・はんはいかに/平家 12」
 (イ)人形・動物などを自分の意図どおりに動かす。あやつる。《遣》「猿を―・う」「蛇を―・う」「文楽の人形を―・う」
[可能] つかえる
[慣用] 顎(アゴ)で―・色目を―・気を―・空(ソラ)を―・出しに―/馬鹿と鋏は使いよう

使える

つか・える ツカヘル [0] 【使える】 (動ア下一)
〔「使う」の可能動詞から〕
(1)役に立つ。「その案は―・えるね」「彼は―・える」
(2)(剣術などの)腕が優れている。「おぬし―・えるな」

使える

つかえる【使える】
be useful;be serviceable.

使の宣旨

しのせんじ 【使の宣旨】
検非違使(ケビイシ)または奉幣使が任命されるとき,下される宣旨。使の宣。

使ひ人

つかいびと ツカヒ― 【使ひ人】
(1)召し使う者。使用人。下僕・従者など。「何をか乗物とし誰をか―とせん/今昔 7」
(2)使者。「―とめて返事/相模集」
(3)「資人(シジン)」に同じ。

使わしめ

つかわしめ ツカハシ― [0] 【使わしめ】
神の使いといわれるもの。八幡神の鳩,山王社の猿,稲荷の狐の類。使い姫。つかい。

使わす

つかわ・す ツカハス [0][3] 【使わす・遣わす】 (動サ五[四])
〔動詞「つかふ」の未然形に尊敬の助動詞「す」の付いた語〕
(1)上位者が下位者を行動させる。また,物などを与える。本来,動作者に対する敬意を含んでいたが,次第に敬意が薄れていった。
 (ア)上位者が下位者を使者として派遣する。「聖徳太子が小野妹子を隋に―・す」「仲麿を唐(モロコシ)に物習はしに―・したりけるに/古今(羇旅左注)」
 (イ)上位者が下位者を行かせる。「この翁丸(=犬ノ名)打ち懲じて犬島へ―・せ/枕草子 9」「その田を刈りて取れ,とて人を―・しけるに/徒然 209」
 (ウ)上位者が下位者に物・歌・手紙などを与える。贈る。「手前にも御祝儀をお―・し下さいまし」「(帝ハカグヤ姫ノモトニ)木草につけても御歌をよみて―・す/竹取」「御文にはいといみじき事を書き集め給ひて―・す/源氏(浮舟)」「色々の染物三十,…小袖に調ぜさせて後に―・されけり/徒然 216」
(2)聞き手に対する敬意を表す表現で,物・人を第三者に送る,あるいは第三者から物・人が送られることをいう時に,受け手を低めることによって聞き手を敬う。
 (ア)話し手(の側の人)が第三者に物や人を与えたり送ったりする場合。やります。(人を)行かせます。「まうで来て帰りにける後によみて花に挿して―・しける/古今(春下詞)」「かうかう今は,とてまかるを,何事もいささかなる事もえせで―・すこと/伊勢 16」
 (イ)第三者が話し手(の側の人)に物や人を与えたり送ったりする場合。よこします。「おもしろき桜を折りて友たちの―・したりければ/後撰(春中詞)」「『さらば(オマエハ)行きて取りて来なんや』と言へば,『―・さばまかり候はん』と言ふ/宇治拾遺 12」
(3)(補助動詞)
動詞の連用形に助詞「て」(「で」)の付いた形に付いて,「…してやる」の意を表す。尊大な気持ちがこめられる。「許して―・す」「ほめて―・す」

使丁

してい [0] 【使丁】
用務員。小使い。

使主

おみ 【使主】
(1)上代の姓(カバネ)の一。渡来人氏族に多い。
(2)上代の敬称の一。人名の下に添えて用いた。「中臣(ナカトミ)の烏賊津(イカツ)の―/日本書紀(神功訓)」

使人

しじん [0] 【使人】
使いする人。使者。

使令

しれい [0] 【使令】 (名)スル
(1)命令して使うこと。「吾輩こそ,これ等を降伏し,―するの主人なれ/西国立志編(正直)」
(2)召し使い。「従官(シヨウカン)―/太平記 25」

使信

ししん [0][1] 【使信】
イエス-キリストおよび使徒たちの福音宣教の中核的内容。転じて,聖書の言葉から読み取れる内容,説教者の勧めなど。
→ケリュグマ

使君

しくん 【使君】
〔古く中国で,天子の命を奉じて四方に使いする人の敬称。また,州の刺史(シシ)の敬称〕
国守の唐名。

使君子

しくんし [2] 【使君子】
シクンシ科のつる性常緑低木。中国南部・東南アジアに分布。全体に毛がある。夏,長い萼筒をもつ五弁花をつけ,花の色は白から橙黄色に変わる。種子を漢方で回虫駆除の薬とする。カラクチナシ。
使君子[図]

使命

しめい【使命】
a mission;→英和
an errand.→英和
〜を全うする accomplish[fulfill]one's mission.

使命

しめい [1] 【使命】
(1)使者として命ぜられた命令・任務。「―を帯びる」
(2)与えられた重大な任務。天職。

使命感

しめいかん [2] 【使命感】
使命を成し遂げようとする責任感。「―に燃える」「―にかられる」

使嗾

しぞく [0] 【指嗾・使嗾】 (名)スル
「しそう(指嗾)」の誤読。

使嗾

しそう [0] 【指嗾・使嗾】 (名)スル
指図してそそのかすこと。けしかけること。「順良なる生徒を―して,此騒動を喚起せるのみならず/坊っちゃん(漱石)」

使嗾

しそう【使嗾】
instigation.

使宣旨

しせんじ 【使宣旨】
⇒しのせんじ(使宣旨)

使庁

しちょう 【使庁】
「検非違使(ケビイシ)庁」の略。「この法師をとらへて―へ出したりけり/徒然 162」

使役

しえき [0] 【使役】 (名)スル
(1)働かせること。人に仕事をさせること。「侍女を養ひ僮僕を―し/福翁百話(諭吉)」
(2)文法で,他のものに何か動作をさせる意を表す言い方。口語では助動詞「せる」「させる」「しめる」,文語では「す」「さす」「しむ」を付けて言い表す。

使役する

しえき【使役する】
employ;→英和
use;→英和
(set to) work.→英和
使役動詞《文》a causative verb.

使徒

しと【使徒】
an apostle;→英和
a disciple.→英和

使徒

しと [1][2] 【使徒】
(1)キリストの福音を伝えるために遣わされた者。一般的には,キリストに選ばれ特別の権能を授けられた一二人の弟子が十二使徒とも呼ばれるが,新約文書で使徒を一二人に限定したのはルカだけであり,後代の教父が十二使徒に絶大な権威を付与した。パウロは復活のキリストにより自らも使徒とされたと主張する。
(2)神聖な仕事に献身的な努力をする人。「平和の―」

使徒信条

しとしんじょう [3] 【使徒信条】
キリスト教会における最も古い信仰告白とされる古ローマ信条に基づいてつくられた信条。使徒たちにその権威が帰せられてきた。造物主たる父なる神とイエス-キリストと聖霊への信仰を表したもの。使徒信経。クレド。
→信条(2)

使徒教父

しときょうふ [3] 【使徒教父】
〔(ラテン) Patres Apostolici〕
後一世紀末から二世紀前半にわたる一連のキリスト教文書である使徒教父文書の著者と称される人々の総称。

使徒行伝

しとぎょうでん 【使徒行伝】
新約聖書中の一書。著者はルカ福音書と同一人物。弟子たちの活動により初期キリスト教が発展するさまを描いたもの。前半ではエルサレム教会の成立とペテロの宣教活動などが,後半ではパウロの異邦人宣教と異邦人教会の成立が,救済史観に基づいて記される。使徒言行録。

使札

しさつ 【使札】
使者に持たせてやる書状。「諸方より―くれ候へども/甲陽軍鑑(品三九)」

使用

しよう [0] 【使用】 (名)スル
使うこと。用いること。「午前中第一会議室を―する」

使用

しよう【使用】
use;→英和
employment;application (応用).→英和
〜する (make) use (of);put to use;→英和
employ <a person> .→英和
〜される be used[in use].〜できる usable.→英和
〜に耐える stand <long> use.‖使用者 a user;an employer.使用人 an employee;a servant.使用法 directions for use (薬などの).

使用人

しようにん [0] 【使用人】
商店・家庭などに雇われている人。

使用価値

しようかち [4] 【使用価値】
財貨がもっている物としての有用性,あるいは人間の欲望を満足させる価値。物の効用。
→交換価値

使用収益権

しようしゅうえきけん [7][6] 【使用収益権】
〔法〕 物をその用法に従って使用し,それから生ずる収益物を収取する権利。所有権・用益物権・賃借権などに含まれる。用益権。

使用料

しようりょう [2] 【使用料】
物を使用する代価として支払う料金。

使用窃盗

しようせっとう [4] 【使用窃盗】
一時的に使用したのち返還する意思で,他人の財物を自己の占有下に移すこと。窃盗罪となる場合がある。

使用者

しようしゃ [2] 【使用者】
(1)物や場所を使用する人。
(2)人を雇って労務の提供を受け,賃金を支払う者。雇用主。

使用者責任

しようしゃせきにん [5] 【使用者責任】
雇用されている者が,その職務を執行するに際して第三者に損害を与えた場合に,その者を雇用している使用者が負う不法行為法上の損害賠償責任。

使用証明

しようしょうめい [4] 【使用証明】
退職する労働者の請求に基づいて使用者が発行する,使用期間・職種・地位・賃金について記した証明書。

使用貸借

しようたいしゃく [4] 【使用貸借】
〔法〕 友人から車を借りる場合のように,他人の物を借りて無償で使用収益した後にその物を返還する契約。

使節

しせつ [2][1] 【使節】
〔もと中国で,外国へ行く使者が符節を所持したことからいう〕
国や国の命令で外国に派遣される人。「親善―」

使節

しせつ【使節】
an envoy;→英和
a delegate.→英和
〜として行く go on a <cultural> mission <to> .→英和

使者

ししゃ [1] 【使者】
命令や依頼を受けて使いに行く人。「急ぎの―を立てる」

使者

ししゃ【使者】
<send> a messenger;→英和
an envoy.→英和

使臣

ししん [0] 【使臣】
王命・国命で,外国へ派遣される人。「―を斬るは自ら国体を汚すなり/日本開化小史(卯吉)」

使送

しそう [0] 【使送】 (名)スル
使いの者に持たせて送ること。

使途

しと [1][2] 【使途・支途】
金銭などのつかいみち。「―が明確でない」「―不明の金」

使途

しと【使途】
⇒用途.

使途不明金

しとふめいきん [1] 【使途不明金】
企業が支出先を当然承知していながら,それを明らかにしない金。経費とは認められず課税の対象とされる。

使部

しぶ [1] 【使部】
律令制の太政官や八省以下の役所で雑役に従事した下級役人。つかいべ。

使部

つかいべ ツカヒ― 【使部】
「しぶ(使部)」に同じ。

侃侃

かんかん [0] 【侃侃】 (ト|タル)[文]形動タリ
正直で気性が強いさま。剛直。「―たる議論に満場を驚かす程の運動は/もしや草紙(桜痴)」

侃侃諤諤

かんかんがくがく [0] 【侃侃諤諤】 (ト|タル)[文]形動タリ
はばかることなく正論を堂々と主張するさま。また,大いに議論するさま。侃諤。「―と議論をたたかわす」

ためし [3] 【例・様】
(1)それより以前に実際にあった事柄。れい。先例。前例。「そのような―はない」
(2)手本となること。また,故事。「老たる馬ぞ道はしる,と云―あり/平家 9」

れい [1] 【例】
■一■ (名)
(1)相手に類推させるために,同種類の事柄の中からよりどころとして特に取り上げて提示するもの。「―を挙げる」「―を引く」
(2)判断の基準やよりどころとなる過去の事柄。先例。ためし。「―にならって決める」「過去に―がない」
(3)以前から世に行われている事柄。しきたり。ためし。「元旦には初詣でをするのが―となっている」「―にもれない」
(4)いつものとおりであること。ふだん。「―によって小言が始まった」
→例の(連体)
■二■ (副)
いつも。つねづね。「―こなたにきなれたる人にやあらむ/源氏(東屋)」

れい【例】
[慣例]a custom;→英和
a usual practice;a precedent (先例);→英和
<give> an example[instance](類例);→英和
an illustration (実例);→英和
a <similar> case (場合).→英和
〜になく unusually <late> .→英和
〜にならう follow the example <of> .〜の[いつもの]usual;→英和
customary;→英和
habitual.→英和
〜のとおり as usual.〜のない unprecedented.→英和

例え

たとえ【例え】
a simile;→英和
a metaphor;→英和
<give> an example (例);→英和
[寓話]a fable;→英和
a parable.→英和

例え

たとえ タトヘ [3][2] 【例え・譬え・喩え】
(1)たとえること。また,たとえられた事柄や話。「―にもあるとおり,…」「―を引く」
(2)同じ種類の物事。例。ためし。「世の―に漏れず」

例えば

たとえば【例えば】
for instance;for example;e.→英和
g.→英和

例えば

たとえば タトヘ― [2] 【例えば】 (副)
(1)前に述べたことに対して,具体的な事例を示す時に用いる語。例をあげれば。「このごろはみんな怠けている。―君だ」
(2)比喩をいう時に用いる語。たとえていえば。「命のはかなさは―蜻蛉(カゲロウ)のようなものだ」
(3)仮定を設ける時に用いる語。かりに。もしも。「―僕が君だったら,そうはしない」「―これを A とし,それを B としよう」
(4)「とも」などと呼応して逆接仮定条件を表す。たとえ。よしんば。「―独りながらへて,過ぎにしばかり過ぐすとも/千載(雑下)」
(5)仮定の事柄を例示するのに用いる。言ってみれば。「今一日も先に平家をせめおとし,―日本国ふたりの将軍といはればや/平家 6」

例える

たとえる【例える】
compare[liken] <to> .→英和
例えようもない incomparable;→英和
indescribable (名状し難い).→英和

例える

たと・える タトヘル [3] 【例える・譬える・喩える】 (動ア下一)[文]ハ下二 たと・ふ
物事・道理などをわかりやすく説明するために,似ていることや具体的なことに置き換えて話す。引き合いに出す。「動物に―・えた話」「花といはば桜に―・へてもなほものよりすぐれたるけはひ/源氏(若菜上)」

例がない

ためし【例がない】
have never done.〜のない unprecedented;→英和
unheard-of.

例する

れい・する [3] 【例する】 (動サ変)[文]サ変 れい・す
(1)例をあげる。典拠を示す。「―・して言えば…」
(2)通例になる。「―・することは九月ばかりよりせぬ/宇津保(俊蔭)」

例の

れいの [1] 【例の】 (連体)
話し手と聞き手とが,すでによく知っている話題について具体的な表現を用いずに述べる場合にいう。
(1)いつもの。「―とおり」「彼は―調子でしゃべりだした」
(2)くだんの。あの。「―件はどうなった?」

例会

れいかい【例会】
a regular meeting.毎月の〜 a monthly meeting.

例会

れいかい [0] 【例会】
定まった日時に開かれる会合。定期的に開く会合。「毎月一五日に―がある」

例典

れいてん [0] 【例典】
しきたりに関する規定。典例。

例刻

れいこく [0] 【例刻】
(1)いつものきまった時刻。
(2)〔金銭・性行為などを遠回しにいう語〕
例のこと。例のもの。あのこと。「大かた―だらう/洒落本・道中粋語録」

例句

れいく [0] 【例句】
実例として挙げる俳句。

例外

れいがい [0] 【例外】
普通の例からはずれていること。原則にあてはまらないこと。また,そういうもの。「欠席を―として認める」「―なく当てはまる法則」「―のない規則はない」

例外

れいがい【例外】
an exception.→英和
〜の exceptional.→英和
〜なく without an exception.→英和
…は〜として except(ing)…;→英和
with the exception of….…は〜とする <We will> make an exception of <your case> .

例外法

れいがいほう [0] 【例外法】
原則的に適用される法の妥当しない場合にのみ,例外的に適用される法。例外規定。
⇔原則法

例外的

れいがいてき [0] 【例外的】 (形動)
例外であるさま。「今回は―に認める」「―な措置」

例大祭

れいたいさい [3] 【例大祭】
その神社の,毎年定まった日に行う大祭。

例幣

れいへい [0] 【例幣】
朝廷より毎年の例として神にささげる幣帛(ヘイハク)。特に,九月一一日に伊勢神宮に奉る幣帛。江戸時代には日光東照宮にも例幣を下した。

例幣使

れいへいし [3] 【例幣使】
例幣をささげるために遣わされる勅使。江戸時代には,特に日光へのものをいった。

例幣使街道

れいへいしかいどう 【例幣使街道】
⇒日光例幣使街道(ニツコウレイヘイシカイドウ)

例年

れいねん [0] 【例年】
いつもの年。毎年。「―八月は海に行く」「―になく暑い」「―のこと」「―どおり」

例年

れいねん【例年】
an ordinary year;the average year;[毎年]every year;annually.〜の annual <event> ;→英和
normal <crop> .→英和
〜になく unusually <cold> .→英和

例式

れいしき [0] 【例式】
決まった作法。いつものやり方。

例挙

れいこ 【例挙】
律令制下の公出挙(クスイコ)で,各国ごとに定めた貸し出す稲の額。また,それで出挙すること。
→加挙(カコ)

例損

れいそん 【例損】
(1)律令制で,租の収納見込み量の一〇分の三を,天災などによる定例的な損失として免除したこと。
→異損
(2)律令制で,死亡・重病・老衰などによって,あるいは規定に従って本人の課役を減免したこと。

例文

れいぶん [0] 【例文】
(1)用例・例証として掲げる文。
(2)例として,または書式を示すために掲げる文。
(3)契約書などにきまり文句として印刷されている条項。

例文

れいぶん【例文】
an example.→英和

例日

れいじつ [0] 【例日】
いつも決まった日。ふだんの日。

例時

れいじ [1][0] 【例時】
(1)決まっているいつもの時刻。
(2)〔仏〕「例時作法」の略。

例時作法

れいじさほう [4] 【例時作法】
天台宗で,夕刻,時を定めて行う勤行(ゴンギヨウ)。円仁が中国から伝えたとする。引声(インゼイ)というゆるやかな曲調で阿弥陀(アミダ)経を読誦する。例時。阿弥陀懺法(センポウ)。

例時懺法

れいじせんぽう [4] 【例時懺法】
天台宗で,夕刻の例時作法と朝の懺法との二回の勤行。

例月

れいげつ [0] 【例月】
毎月。月々。月ごと。月例。

例様

れいざま 【例様】
いつもどおりのようす。つねのさま。「―にのどやかにもてなし給へ/源氏(総角)」

例示

れいじ [0] 【例示】 (名)スル
(1)例として示すこと。例を示すこと。「解答を―する」
(2)文法で,例として示す言い方。口語では助動詞「(の)ようだ」「(の)ようです」,文語では「(の)ごとし」が用いられる。

例示

れいじ【例示】
⇒例証.

例祭

れいさい【例祭】
an annual festival.

例祭

れいさい [0] 【例祭】
神社神道において,大祭中もっとも重要な祭祀(サイシ)。毎年,一定の日に行われる。

例繰方

れいくりかた 【例繰方】
江戸時代の町奉行所で判決の整理保存や先例の調査にあたった係。

例規

れいき [1] 【例規】
(1)先例となる規則。
(2)慣例と規則。

例解

れいかい [0] 【例解】 (名)スル
具体的な例をあげて解釈や説明をすること。「むずかしい語句の使い方を―する」

例言

れいげん [0] 【例言】 (名)スル
(1)例としてあげる言葉。例をあげてする説明。
(2)書物の凡例として書かれた言葉。

例証

れいしょう [0] 【例証】 (名)スル
(1)証拠として引く例。「適当な―を見つける」
(2)例を引いて物事の正しさを証明すること。「対策の必要性を―する」

例証する

れいしょう【例証する】
exemplify;→英和
illustrate.→英和
〜として by way of illustration;as an example.→英和

例話

れいわ [0] 【例話】
ある事柄を説明する際に,具体的な例として引く話。たとえばなし。

例説

れいせつ [0] 【例説】 (名)スル
例をあげて説明すること。また,その説明。

例題

れいだい【例題(を課する)】
(give) an exercise.→英和

例題

れいだい [0] 【例題】
練習や説明のため例として出す問題。

さぶらい サブラヒ 【侍】
〔動詞「さぶらふ」の連用形から〕
(1)身分のある人のそばに仕えて雑用を勤める人。おつきの人。「み―み笠と申せ宮城野の木の下露は雨にまされり/古今(東歌)」
(2)帯刀し武芸をもって主君に仕えた者。武士。さむらい。
 (ア)平安時代,滝口・北面・帯刀(タチハキ)など,天皇・上皇および皇太子の居処を警固した武士。親王・摂関・大臣以下の家人(ケニン)にもいう。「或る所の―ども/徒然 178」
 (イ)中世,幕府の御家人や将軍の一門に仕えた上級の武士。「―の言葉は倫言にも同じ/義経記 8」
(3)「侍所(サブライドコロ)」の略。「めぐりは檜垣。長屋一つ。―・小舎人所・てらだな・酒殿/宇津保(藤原君)」
(4)「下侍(シモザムライ)」に同じ。「―にまかで給ひて,人々御酒などまゐる程/源氏(桐壺)」

じ [1] 【侍】
律令制で,篤疾者や八〇歳以上の老人の世話をするために,庸・雑徭(ゾウヨウ)を免除された人。

さむらい【侍】
a samurai;a warrior.→英和

さむらい サムラヒ [0] 【侍】
〔「さぶらい」の転。近世以降多用されるようになった〕
(1)帯刀し,武芸をもって主君に仕えた者。武士。さぶらい。
(2)特に,江戸時代,士農工商のうち士の身分のもの。幕府では御目見得以上,すなわち旗本を,諸藩では中小姓以上の上級武士をさした。
(3)相当な人物。気骨のある人物。「上役に盾突くとはなかなかの―だね」

侍する

じする【侍する】
attend[wait] <on> .→英和

侍する

じ・する [2] 【侍する】 (動サ変)[文]サ変 じ・す
身分の高い人や目上の人のそば近くに仕える。はべる。「先生の病に―・して/浮城物語(竜渓)」

侍ふ

さぶら・う サブラフ 【候ふ・侍ふ】 (動ハ四)
〔中古に「さもらう」から転じた語。初めは謙譲語であったが,のちに丁寧語となった。中世以降は「そうろう」が使われるようになり,「さぶらう」は女性語化した〕
□一□(謙譲語)
(1)目上の人のそばに仕える。お仕えする。「みやつかさ―・ふ人々みな手をわかちてもとめ奉れども/竹取」
(2)目上の人のそばに行く。参上する。「しばしばも―・ふべけれど,事ぞ,とはべらぬほどはおのづから怠り侍るを/源氏(紅葉賀)」
(3)(物が)目上の人のそばにある。お手元にある。「御前に―・ふものは御琴も御笛もみなめづらしき名つきてぞある/枕草子 93」
□二□(丁寧語)あります。おります。ございます。「いかなる所にかこの木は―・ひけむ/竹取」
□三□(補助動詞)
(1)補助動詞「ある」の丁寧語。(で)ございます。「おはしまさむ事は,いと荒き山道になむ侍れど,殊に程遠くは―・はずなむ/源氏(浮舟)」
(2)動詞の連用形に付いて,その動作を丁重に言い表す。…ます。「もの申し―・はん。おどろかせ給へ/宇治拾遺 1」

侍ふ

さもら・う 【候ふ・侍ふ】 (動ハ四)
〔「さ」は接頭語。「もらふ」は「守(モ)る」に継続の助動詞「ふ」が付いたもの〕
(1)貴人のそばで待機して,その命令を待つ。そばにお仕えする。「東の多芸(タギ)の御門に―・へど昨日も今日も召す言もなし/万葉 184」
(2)様子をうかがい,好機の到来を待つ。「妹に逢ふ時―・ふと立ち待つに/万葉 2092」
(3)様子をみて,船出の時機を待っている。「朝なぎに舳(ヘ)向け漕がむと―・ふと我が居る時に/万葉 4398」

侍ふ

さむら・う サムラフ 【候ふ・侍ふ】 (動ハ四)
〔「さぶらふ」の転。中世女性語〕
「さぶらう」に同じ。多く,補助動詞として用いる。「げにや思ひ内にあれば,色ほかに現はれ―・ふぞや/謡曲・松風」

侍り

はべ・り 【侍り】 (動ラ変)
〔「這(ハ)ひあり」の転かという〕
(1)身分の高い人のそばに仕える。伺侯する。「御前の方に向ひて,後ざまに,誰々か―・る,と問ふこそ,をかしけれ/枕草子 56」
(2)「いる」の意の謙譲語。話し手または話し手に近い人が存在することを,貴人や貴人のいる場所に対して,そのそば近くに居させていただくという気持ちでへりくだっていう。居り申す。「なげかせたてまつらぬほどまで―・らで(=ズット居リ申サズ)/竹取」
(3)「いる」「ある」などの意の丁寧語。話の場全体に対して人や物事の存在を卑下して,丁重に表す気持ちが強い。います。あります。ございます。「(コノ雪ハ)正月の十よ日までは,―・りなむ/枕草子 87」
(4)(補助動詞)

 (ア)(会話文に用いて)動詞の連用形またはそれに助詞「て」の付いたもの,形容詞・形容動詞の連用形,体言に断定の助動詞「なり」の連用形「に」の付いたものなどに付いて,動作または叙述を丁重に表現したりへりくだり改まる気持ちをこめて表現したりする。…ております。…ます。…(で)あります。…(で)ございます。「この歌詠み―・らじとなむ思ひ―・るを/枕草子 99」「ちうせい高坏などこそよく―・らめ/枕草子 8」「中納言源ののぼるの朝臣のあふみのすけに―・りけるとき/古今(恋四詞)」
 (イ)(地の文に用いて)動詞またはそれに助動詞の付いたものに付いて,丁重さを添えて表す。「こちたき御なからひのことどもは,えぞ数へあへ―・らぬや/源氏(若菜上)」「かの例思ひ出でられ―・りしに/徒然 10」

侍り

はんべ・り 【侍り】 (動ラ変)
(1)「はべり」の転。「これは誠に獅子の血に―・りめり/百座法談聞書抄」
(2)(補助動詞)
「はべり(侍り){(4)}」に同じ。「むつび聞こえさせむもはばかること多くてすぐし―・るを/源氏(蓬生)」「常陸国に塩焼の文正と申す者にてぞ―・りける/御伽草子・文正」

侍り給ふ

はべりたま・う 【侍り給ふ】 (連語)
〔動詞「はべり」に補助動詞「たまふ」の付いたもの〕
補助動詞的に用いられる。他の動詞の連用形に付いて,その動作の主体を尊敬する意を表すとともに,丁寧に表現するのに用いられる。…なさっていらっしゃいます。「心苦しき女子(オンナゴ)どもの御上をえ思ひ捨てぬとなむ歎き―・ふ/源氏(橋姫)」

侍り給ぶ

はべりた・ぶ 【侍り給ぶ・侍り賜ぶ】 (連語)
〔動詞「はべり」に補助動詞「たぶ」の付いたもの〕
補助動詞的に用いられる。他の動詞の連用形に付いて,その動作の主体を尊敬する意を表すとともに,丁寧に表現するのに用いられる。…なさっていらっしゃいます。「かのきみ…孔雀・鸚鵡鳴かぬばかりにてなむ住み―・ぶ/宇津保(吹上・上)」

侍り給ぶ

はべりとう・ぶ 【侍り給ぶ・侍り賜ぶ】 (連語)
〔動詞「はべり」に補助動詞「とうぶ」の付いたもの〕
補助動詞的に用いる。他の動詞の連用形に付いて,その動作の主体を尊敬する意を表すとともに,丁寧に表現するのに用いられる。…なさっていらっしゃいます。「おほし,かいもとのあるじ,甚だ非常(ヒゾウ)に―・ぶ/源氏(乙女)」「やむごとなき家の男が前にてだにかく申し―・べば/宇津保(嵯峨院)」「あえものになむ,なげき―・びし/源氏(常夏)」

侍り賜ぶ

はべりとう・ぶ 【侍り給ぶ・侍り賜ぶ】 (連語)
〔動詞「はべり」に補助動詞「とうぶ」の付いたもの〕
補助動詞的に用いる。他の動詞の連用形に付いて,その動作の主体を尊敬する意を表すとともに,丁寧に表現するのに用いられる。…なさっていらっしゃいます。「おほし,かいもとのあるじ,甚だ非常(ヒゾウ)に―・ぶ/源氏(乙女)」「やむごとなき家の男が前にてだにかく申し―・べば/宇津保(嵯峨院)」「あえものになむ,なげき―・びし/源氏(常夏)」

侍り賜ぶ

はべりた・ぶ 【侍り給ぶ・侍り賜ぶ】 (連語)
〔動詞「はべり」に補助動詞「たぶ」の付いたもの〕
補助動詞的に用いられる。他の動詞の連用形に付いて,その動作の主体を尊敬する意を表すとともに,丁寧に表現するのに用いられる。…なさっていらっしゃいます。「かのきみ…孔雀・鸚鵡鳴かぬばかりにてなむ住み―・ぶ/宇津保(吹上・上)」

侍る

はべ・る [2] 【侍る】 (動ラ五)
〔ラ変動詞「侍り」の五段化したもの〕
世話をしたりするためにそば近くにひかえている。「おそばに―・る」「宴席に―・る芸者」
[可能] はべれる

侍中

じちゅう [0][1] 【侍中】
(1)中国の官名。秦代に始まり,丞相(ジヨウシヨウ)の属官で殿中の奏事をつかさどる。漢代には加官として天子の乗輿(ジヨウヨ)・服飾をつかさどり,魏(ギ)・晋以後は枢機に参与,唐以後は門下省の長官となった。
(2)蔵人(クロウド)の唐名。

侍人

さぶらいびと サブラヒ― 【侍人】
身分のある人のそばに仕える人。さぶらい。「愛敬つきおごりたる声にて―呼びつけ/枕草子(一二四・能因本)」

侍僮

じどう [0] 【侍童・侍僮】
貴人のそばに仕える少年。小姓。

侍冥利

さぶらいみょうり サブラヒミヤウ― 【侍冥利】
「さむらいみょうり(侍冥利)」に同じ。

侍冥利

さむらいみょうり サムラヒミヤウ― [5] 【侍冥利】
(1)「侍冥加」に同じ。
(2)武士の誓いの言葉。武士として神仏から受ける加護にかけて。決して。さぶらいみょうり。「神八幡―,他言せまじ/浄瑠璃・天の網島(上)」

侍冥加

さむらいみょうが サムラヒミヤウ― [5] 【侍冥加】
侍であることの幸せ。侍冥利。

侍医

じい [1] 【侍医】
(1)律令制で,典薬寮に属し,天皇の医療にあたった医師。
(2)宮内庁の侍従職に属し,天皇・皇后の側近にあって診療に当たる医師。

侍医

じい【侍医】
a court physician.

侍史

じし [1] 【侍史】
(1)貴人のそばに控えている書記。
(2)手紙の脇付として記し,相手への敬意を表す語。直接はおそれ多いから侍史を経て差し上げる意。侍曹。

侍名

さぶらいな サブラヒ― 【侍名・候名】
禁中の下級女官の呼び名。国名・官名以外の名称を用いるもの。「ひさしき」「ゆりはな」「鶴」の類。

侍塚古墳

さむらいづかこふん サムラヒヅカ― 【侍塚古墳】
栃木県湯津上村にある上侍塚・下侍塚二基の前方後方墳。1692年に徳川光圀の命で発掘されたことがある。史跡。車塚。

侍大将

さぶらいだいしょう サブラヒ―シヤウ 【侍大将】
(1)一軍を率いる侍。「大将軍には左兵衛督知盛…―には上総守忠清/平家 4」
(2)室町時代から戦国時代,一軍を率いる部将の職名または地位。さむらいだいしょう。
→さむらい

侍大将

さむらいだいしょう サムラヒ―シヤウ [5] 【侍大将】
⇒さぶらいだいしょう(侍大将)(2)

侍天教

じてんきょう [0] 【侍天教】
朝鮮の民間信仰で,天道教の一分派。1856年,崔済愚が創始。儒教・道教・シャーマニズムの各要素を取り入れ,天命を敬い,天主に仕えることを教義とし,誠・敬・信の三義を道の体とする。

侍女

じじょ【侍女】
a waiting woman[maid];a lady's maid.

侍女

まかたち 【侍婢・侍女】
〔「まかだち」とも〕
貴人に仕える女。こしもと。「豊玉毘売の―玉器を持ちて/古事記(上訓)」

侍女

じじょ [1] 【侍女】
身分の高い人に仕え,身の回りの世話をする女。腰元。

侍妾

じしょう [0] 【侍妾】
こしもと。そばめ。

侍婢

じひ [1] 【侍婢】
貴人のそば近くに仕える女。侍女。

侍婢

まかたち 【侍婢・侍女】
〔「まかだち」とも〕
貴人に仕える女。こしもと。「豊玉毘売の―玉器を持ちて/古事記(上訓)」

侍宴

じえん [0] 【侍宴】
宴にはべること。

侍座

じざ [1] 【侍座】 (名)スル
貴人のかたわらに控えて座ること。「年若き雛妓(オシヤク)二人の―したるは/花間鶯(鉄腸)」

侍従

じじゅう [0] 【侍従】
(1)天皇に近侍し,供奉(グブ)する官。また,その人。
 (ア)律令制で,中務(ナカツカサ)省に属した官人。天皇に近侍し,補佐した。
 (イ)明治官制で,宮内省に置かれた職。
 (ウ)宮内庁侍従職の職員。
(2)薫物(タキモノ)の名。六種(ムクサ)の薫物の一。

侍従

おもとびとまちぎみ 【侍従】
「じじゅう(侍従)」に同じ。[和名抄]

侍従

じじゅう【侍従】
a chamberlain.→英和
‖侍従職 the Board of the Chamberlains.侍従長 the Grand Chamberlain.

侍従代

じじゅうだい [2] 【侍従代】
平安時代,朝廷の儀式などの際,臨時に侍従の代行をした者。多く,少納言が任じられた。

侍従所

じじゅうしょ [0][4] 【侍従所】
大内裏の外記庁の南にあった侍従の詰め所。

侍従武官

じじゅうぶかん [4] 【侍従武官】
戦前,天皇に常侍し,軍事に関する奏上・奏答などに当たり,謁見などに陪侍した陸海軍軍人。1896年(明治29)設置,1945年(昭和20)廃止。

侍従職

じじゅうしょく [2] 【侍従職】
宮内庁の一部局。侍従・女官・侍医などの職より成り,天皇および皇后の側近奉仕のことをつかさどる。

侍従長

じじゅうちょう [2] 【侍従長】
宮内庁侍従職の長官。

侍所

さむらいどころ サムラヒ― [5] 【侍所】
(1)「さぶらいどころ(侍所){(1)}」に同じ。
(2)鎌倉幕府の政治機関の一。1180年設置。御家人統制や検断沙汰(刑事訴訟)などをつかさどった。長官を別当という。さぶらいどころ。
(3)室町幕府の政治機関の一。京都の警備や検断沙汰などをつかさどった。長官は所司といい,管領に次ぐ重要職で,山名・赤松・一色・京極の四家が交代で任ぜられた。さぶらいどころ。
→四職(シシキ)

侍所

さぶらいどころ サブラヒ― 【侍所】
(1)平安時代,院・親王家・摂関家などに仕える侍の詰め所で,その家の事務を取り扱った所。さむらいどころ。
(2)「さむらいどころ(侍所){(2)}」に同じ。
(3)「さむらいどころ(侍所){(3)}」に同じ。

侍曹

じそう [1] 【侍曹】
⇒侍史(ジシ)(2)

侍気質

さむらいかたぎ サムラヒ― [5] 【侍気質】
侍に特有の物堅い気質。さむらいぎ。

侍法師

さむらいほうし サムラヒホフ― [5] 【侍法師】
門跡や院家に仕え警固や雑務をした僧。のちには剃髪せず,妻帯して,普通の侍と同じ風体であった。さぶらいほうし。

侍烏帽子

さむらいえぼし サムラヒ― [5] 【侍烏帽子】
武士が用いた折り烏帽子の一種。風折(カザオリ)烏帽子よりさらに細かく折り畳み,前方に三角形の「まねき」をつけ,黒漆で塗り固めたもの。素襖(スオウ)着用の際に用いた。さぶらいえぼし。納豆烏帽子。武家烏帽子。
侍烏帽子[図]

侍立

じりつ [0] 【侍立】 (名)スル
貴人に付き添って立つこと。

侍童

さぶらいわらわ サブラヒワラハ 【侍童】
貴人のそばにつき添っている少年。「をかしげなる―の,姿このましう/源氏(夕顔)」

侍童

じどう [0] 【侍童・侍僮】
貴人のそばに仕える少年。小姓。

侍者

じしゃ [1] 【侍者】
(1)貴人のそば近くにいて,雑用をする人。おそば。
(2)寺で,住職や高僧に仕えて雑用をつとめる者。

侍臣

じしん [0][1] 【侍臣】
君主のそばに仕える家来。近侍。

侍蟻

さむらいあり サムラヒ― [3] 【侍蟻】
アリの一種。働きアリの体長は5ミリメートル内外。体は黒色で光沢のある灰白色の微毛におおわれる。夏の夕方クロヤマアリの巣を襲い,蛹(サナギ)を略奪して巣に運び,そこから生まれるクロヤマアリを奴隷として食料の採集,幼虫の保育などを行わせる習性がある。日本全国に分布。

侍衛

じえい [0] 【侍衛】
貴人のそば近く仕えて護衛すること。また,その人。

侍読

じどく [0] 【侍読】
〔「じとう」とも〕
「侍講(ジコウ)」に同じ。

侍講

じこう [0] 【侍講】
(1)君主に侍して学問を講義すること。また,その人。侍読。
(2)明治時代,天皇・東宮に書を講じた官職。

侍豎

じじゅ [1] 【侍豎】
貴人のそば近く仕える少年。小姓。

侍郎

じろう 【侍郎】
(1)中国の官名。秦・漢代,謁見の取り次ぎをつかさどった職。唐代では門下省・中書省などの次官をいう。
(2)少輔(シヨウ)の唐名。

侍食

じしょく [0] 【侍食】 (名)スル
高貴な人のそばにはべって食事をすること。相伴(シヨウバン)。陪食。

侏儒

しゅじゅ [1] 【侏儒】
(1)こびと。一寸法師。
(2)見識のない人をののしっていう語。

侏儒

ひきひと 【低人・侏儒・矬】
〔「ひきびと」とも〕
背が人並み以下に低い人。こびと。ひきうど。「―・倡優(ワザオギ)を進めて,爛熳(ミダリガワ)しき楽を為し/日本書紀(武烈訓)」

侏儒症

しゅじゅしょう [0] 【侏儒症】
⇒小人症(コビトシヨウ)

侏儒舞

ひきひとまい 【侏儒舞】
「侏儒舞(ヒキマイ)」に同じ。

侏儒舞

ひきまい 【侏儒舞】
猿楽の一種。小人の舞う舞。ひきひとまい。

侏離

しゅり [1] 【侏離】
〔後漢書(南蛮伝)〕
蛮夷の言語の意味が通じないこと。「音調の―に失し/小説神髄(逍遥)」

侘しい

わびし・い [3] 【侘しい】 (形)[文]シク わび・し
〔動詞「侘びる」の形容詞化〕
□一□
(1)安らぎやうるおいがなく,つらくて心細い状態だ。孤独でさびしい。「―・い一人暮らし」
(2)みすぼらしい。貧しくて人に気の毒な感じを与える。「―・い住まい」
(3)静かでものさびしい。貧弱ではなやかさがない。「―・い景色」
□二□
(1)気力がなくなった感じだ。「君は来ず吾は故無み立つ浪のしくしく―・しかくて来じとや/万葉 3026」
(2)苦しくつらい。耐えがたいほどの苦痛を感ずる。「足も動かれず―・しければ,せむ方なくてやすみ給ふ/源氏(玉鬘)」
(3)おもしろくない。興ざめだ。「前栽の草木まで心のままならず作りなせるは,見るめも苦しく,いと―・し/徒然 10」
〔期待がはずれたり悲しい目にあったりして,気落ちしたさまを表すのが原義〕
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(形動)――さ(名)

侘しむ

わびし・む 【侘しむ】 (動マ下二)
(1)わびしがらせる。「ねざめする人の心を―・めて/山家(冬)」
(2)困らせる。「人を―・めたる報いとや/発心 3」

侘しら

わびしら 【侘しら】 (形動ナリ)
〔「ら」は接尾語〕
悲しそうであるさま。切なそうなさま。「―にましらな鳴きそあしひきの/古今(雑体)」

侘び

わび [0][2] 【侘び】
〔動詞「侘びる」の連用形から〕
(1)飾りやおごりを捨てた,ひっそりとした枯淡な味わい。茶道・俳諧の理念の一つ。
(2)閑静な生活を楽しむこと。「―住まい」
(3)落胆。失意。つらく思うこと。「今は我は―そしにける/万葉 644」

侘びる

わ・びる [2][0] 【侘びる】 (動バ上一)[文]バ上二 わ・ぶ
(1)思いどおりにならなくて落胆する。嘆く。悲観する。「五条わたりなりける女をえ得ずなりにけることと,―・びたりける/伊勢 26」
(2)困惑する。迷惑がる。「この人の供なる者どもは―・びぬにやあらむ/枕草子 179」
(3)淋しく思う。心細がる。「須磨の浦に藻塩たれつつ―・ぶとこたへよ/古今(雑下)」
(4)失意の生活を送る。貧しく暮らす。「時を失ひ世に―・び/古今(仮名序)」
(5)困り切って嘆願する。「ただゆるし給はらん,と―・びければ/宇治拾遺 11」
(6)世俗を離れて静かに暮らす。閑静な暮らしを楽しむ。「この須磨の浦に心あらん人は,わざとも―・びてこそ住むべけれ/謡曲・松風」
(7)動詞の連用形の下に付いて,それをし続ける気力がなくなる意を表す。…しかねる。「待ち―・びる」

侘び人

わびびと 【侘び人】
(1)世をはかなんで,わびしく暮らす人。傷心の人。「―は月日のかずぞ知られける明暮ひとり空をながめて/宇津保(俊蔭)」
(2)世に用いられない人。失意の人。「―はうき世の中にいけらじと思ふ事さへかなはざりけり/拾遺(雑下)」
(3)おちぶれた人。貧しい人。「己は―に候ふ,寒さたへがたく候へば/今昔 23」

侘び住まい

わびずまい [3] 【侘び住まい】
(1)閑静な住居。また,閑静な趣を楽しむ生活。
(2)貧しい家。貧乏な暮らし。

侘び寝

わびね [0] 【侘び寝】
ものさびしく思いながら寝ること。

侘び数寄

わびすき [4][0] 【侘び数寄・侘好】
〔「わびずき」とも〕
簡素な茶の湯。また,これを好む茶人。閑寂な風趣を好むこと。また,その人。

侘び茶

わびちゃ [2] 【侘び茶】
茶の湯の一形態。村田珠光が興した草庵の茶に始まる,侘びを重んじる茶。武野紹鴎をへて,千利休により大成された。

侘び言

わびこと 【侘び言】
(1)思い悩んで口に出す言葉。ぐち。かこちごと。「さまざまなる,人々の御―も多かり/源氏(藤袴)」
(2)ことわる言葉。辞退する言葉。「上頭より仰せ出だされたる事をお―はならぬ/狂言・松楪」
(3)嘆願する言葉。「驢馬カラ馬ニ―ヲシテユウヨウワ/天草本伊曾保」

侘び鳴き

わびなき 【侘び鳴き】
さびしがって鳴くこと。悲しそうに鳴くこと。「なぞ鹿の―すなる/万葉 2154」

侘ぶ

わ・ぶ 【侘ぶ・詫ぶ】 (動バ上二)
⇒わびる(侘)
⇒わびる(詫)

侘ぶる

わぶ・る 【侘ぶる】 (動ラ下二)
わびしく思う。思い沈む。「思ひ―・れて寝(ヌ)る夜しそ多き/万葉 3759」

侘助

わびすけ [2] 【侘助】
〔茶人笠原侘助が好んだからという〕
ツバキ科の常緑高木。葉は普通のツバキより細く,晩秋から寒中にかけて,一重の白・赤,また赤地に白斑の小さい花をつける。茶花として愛好される。唐椿(カラツバキ)。[季]冬。《―は一輪ざしに似合ふもの/高浜年尾》

侘好

わびすき [4][0] 【侘び数寄・侘好】
〔「わびずき」とも〕
簡素な茶の湯。また,これを好む茶人。閑寂な風趣を好むこと。また,その人。

とも【供】
an attendant;→英和
a servant;→英和
[随員の一行]a suite;→英和
a retinue;→英和
a train.→英和
〜をする go with.

とも [1] 【供・伴】 (名)スル
(1)貴人や目上の者につき従って行くこと。また,その人。従者。「大勢の―を従える」「お―しましょう」
(2)(普通,トモと片仮名で書く)能のツレの一種。従者・太刀持ちなど軽い役の場合にいう。

供え

そなえ ソナヘ [3][2] 【供え】
神仏に物を供えること。また,供えたもの。おそなえ。

供える

そなえる【供える】
offer <flowers on the tomb> ;→英和
make an offering <to> .→英和

供える

そな・える ソナヘル [3] 【供える】 (動ア下一)[文]ハ下二 そな・ふ
〔「備(ソナ)える」と同源〕
(1)神仏・貴人などに,物をととのえてさしあげる。「さかきを―・える」「お団子を―・える」
(2)役立てる。供(キヨウ)する。「御覧ニ―・エル/ヘボン」

供え物

そなえもの ソナヘ― [0][5] 【供え物】
神仏の前に供えるもの。おそなえ。供物(クモツ)。

供え餅

そなえもち ソナヘ― [3] 【供え餅】
神仏に供える鏡餅。すわりもち。おそなえ。

供す

きょう・す [1] 【供す】
■一■ (動サ五)
〔サ変動詞「供する」の五段化〕
「供する」に同じ。「参考に―・そうと思う」
[可能] きょうせる
■二■ (動サ変)
⇒きょうする

供する

きょう・する [3] 【供する】 (動サ変)[文]サ変 きよう・す
(1)食べてもらえるように差し出す。差し上げる。「茶菓を―・する」
(2)役に立つようにする。「閲覧に―・する」
(3)そなえる。たてまつる。「一分を三宝に―・し/宝物集 6」

供する

きょうする【供する】
offer;→英和
present;→英和
supply[provide] <a person with a thing> ;→英和
serve <a person tea> (飲食物を).→英和

供ず

くう・ず 【供ず】 (動サ変)
(神仏の前に)供える。きょうす。「西に向つて香花を―・じ/太平記 24」

供ふ

そな・う ソナフ 【供ふ・備ふ・具ふ】 (動ハ下二)
⇒そなえる(供)
⇒そなえる(備・具)

供与

きょうよ [1] 【供与】 (名)スル
物や利益を提供し,与えること。「米軍から―された武器」

供与する

きょうよ【供与する】
give.→英和
賄賂(わいろ)を〜する bribe <a person> .→英和

供人

ともびと [2][0] 【供人】
供をする人。従者。

供仏

くぶつ 【供仏】 (名)スル
〔「ぐぶつ」とも〕
仏に物を供えること。仏を供養すること。「―の営みもあるべかりしかども/平家 9」

供仏施僧

くぶつせそう 【供仏施僧】
仏を供養し僧をもてなすこと。

供侍

ともざむらい [3] 【供侍】
供について行くさむらい。供まわりのさむらい。

供僧

ぐそう 【供僧】
(1)「供奉僧(グブソウ)」の略。「梵釈寺の―に成されて/今昔 24」
(2)「宮僧(キユウソウ)」に同じ。

供先

ともさき [0][4] 【供先】
(1)武家の供まわりの先頭。供の行列の先頭。また,その奴(ヤツコ)。
(2)供をして行った先。

供具

きょうぐ [1] 【供具】
神仏や賓客に飲食物を供すること。また,それに用いる器具。くぐ。

供具

くぐ [1] 【供具】
神や仏へのそなえ物。供物。また,それを入れる器。「王のもとより―をとぶらへるなり/今昔 2」

供出

きょうしゅつ [0] 【供出】 (名)スル
戦時体制下などで,法律により食糧・物資などを政府が民間に一定価格で半強制的に売り渡させること。「米を―する」「―制度」

供出

きょうしゅつ【供出】
delivery <of rice> .〜する deliver.→英和
‖供出割当 (a) delivery quota.

供回り

ともまわり [3] 【供回り】
供をする人々。供勢(トモゼイ)。

供奉

ぐぶ [1] 【供奉】 (名)スル
(1)行幸などの行列に供をすること。また,その人。「騎馬にて―せられしかば/近世紀聞(延房)」
(2)「内供奉(ナイグブ)」の略。

供奉僧

ぐぶそう [2] 【供奉僧】
(1)本尊に仕える僧。仏に仕える僧。供僧。
(2)神宮寺の社僧。

供奴

ともやっこ 【供奴】
歌舞伎舞踊の一。長唄。七変化の一。本名題「拙筆力七以呂波(ニジリガキナナツイロハ)」。別名「芝翫(シカン)奴」。二世瀬川如皐(ジヨコウ)作詞。1828年江戸中村座で中村芝翫(四世歌右衛門)が初演。郭(クルワ)通いの旦那の供をする奴を舞踊化した。

供宴

きょうえん [0] キヤウ― 【饗宴】 ・ キヨウ― 【供宴】
客をもてなすための酒宴。

供待ち

ともまち [0][4] 【供待ち】 (名)スル
(1)主人に従って来た者が,その家の門口で待つこと。また,その人。「人力車の四五台道をふさぐばかりに―してゐる間を/腕くらべ(荷風)」
(2)門口に設けた,来客の従者・運転手などを待たせておく建物。

供御

くご [1] 【供御】
〔「ぐご」とも〕
(1)主として天皇・皇后・皇族などの飲食物をいう語。のちには将軍の飲食物についてもいう。くぎょ。
(2)〔女房詞〕
飯(メシ)。

供御

こご 【供御】
〔「くご」の転〕
食事。
→おこご(御供御)

供御

くぎょ [1] 【供御】
⇒くご(供御)(1)

供御人

くごにん [0] 【供御人】
朝廷に隷属して天皇に食料のほか手工業品を貢進する人,またその集団。南北朝頃から,貢納する生産物の独占販売権を与えられて,座商人と同様に活動した。禁裏供御人。

供御所

くごしょ [2] 【供御所】
室町幕府の将軍の膳部を料理する所。

供御方

くごかた [0] 【供御方】
室町幕府の職名。将軍家の日常の食膳調理をつかさどるもの。

供御院

くごいん [2] 【供御院】
平安時代,宮内省大炊(オオイ)寮に属し,畿内の官田・御料地から収納した供御の稲穀を扱った役所。

供応

きょうおう【供応】
an entertainment;→英和
a dinner (宴会).→英和
〜する entertain <a person at dinner> ;→英和
treat <a person to a dinner> .→英和

供応

きょうおう [0] キヤウ― 【饗応】 ・ キヨウ― 【供応】 (名)スル
(1)酒食を供して他人をもてなすこと。「―を受ける」「大勢の客を―したりする/一隅より(晶子)」
(2)すぐに他人の言葉や行動に賛成すること。迎合すること。「憎しとは思はれけれど,その座にては―し申して/大鏡(道隆)」

供揃え

ともぞろえ [3] 【供揃え】
〔「ともぞろい」とも〕
(大名行列などの)供の者をそろえること。「堂々たる―」

供水

きょうすい [0] 【供水】 (名)スル
水を供給すること。給水。

供物

くもつ【供物】
<make> an offering <of fruits to> .→英和

供物

くもつ [1] 【供物】
神仏・寺社などに,供養(クヨウ)のためそなえるもの。そなえもの。

供物

そなえもの【供物】
<make> an offering <of fruits to> .→英和

供犠

くぎ [1] 【供犠】
〔sacrifice〕
宗教学などで,特定の宗教的目的と共同体の結束のために,犠牲を神に捧げること。

供犠

きょうぎ [1] 【供犠】
⇒くぎ(供犠)

供用

きょうよう [0] 【供用】 (名)スル
使用に供すること。多くの人が使えるようにすること。

供祭

ぐさい 【供祭】
神仏へ供え物をしてまつること。また,その供物。そなえ物。「―を色々にすゑて/著聞 11」

供笥

くげ [1] 【供笥】
仏前に供える菓子・くだものなどをのせる台。華足(ケソク)。

供米

くまい [0] 【供米】
神仏に供える米。くましね。

供米所

くまいしょ 【供米所】
「供米田(クマイデン)」に同じ。

供米田

くまいでん 【供米田】
中世,社寺に供米を供進するために耕作する田地。

供給

きょうきゅう【供給】
(a) supply;→英和
service (電気・水道・ガスなどの).→英和
〜する supply[provide,furnish] <a person with> .〜を受ける get a supply <of> ;be supplied <with> .‖供給源 a source of supply.供給者 a supplier[provider].供給路 a supply route.

供給

きょうきゅう [0] 【供給】 (名)スル
〔近世以前は「ぐきゅう」「くきゅう」〕
(1)必要に応じて,物を与えること。「食料を―する」
(2)〔経〕
〔supply〕
販売・交換のために,商品を市場に出すこと。
⇔需要
「需要と―とのバランス」

供給契約

きょうきゅうけいやく [5] 【供給契約】
当事者の一方が契約締結後,目的物を取得して将来一定の時期に目的物の所有権を移転すべき義務を負う契約。

供給曲線

きょうきゅうきょくせん [5] 【供給曲線】
財の価格と供給量との関係を示す曲線。縦軸に価格,横軸に供給量をとったグラフにおいて,供給曲線は一般に右上がりの線で示される。
⇔需要曲線

供給源

きょうきゅうげん [3] 【供給源】
供給されるものの出所。

供給重視学派

きょうきゅうじゅうしがくは [8] 【供給重視学派】
⇒サプライ-サイド-エコノミックス

供給関数

きょうきゅうかんすう [5] 【供給関数】
企業がどの価格のときにどれだけの数量の財を生産するかというスケジュールを表す関数。
→供給曲線

供腹

ともばら [0] 【供腹】 (名)スル
「追い腹」に同じ。

供花

くうげ [1] 【供花・供華】
⇒くげ(供花)

供花

くげ [1] 【供花・供華】
仏や死者に花を供えること。また,その花。きょうか。くうげ。

供花

きょうか [1] 【供花・供華】
⇒くげ(供花)

供花会

くげえ [2] 【供花会・供華会】
仏前に花を供える法会。京都六条長講堂のものが有名。

供華

きょうか [1] 【供花・供華】
⇒くげ(供花)

供華

くうげ [1] 【供花・供華】
⇒くげ(供花)

供華

くげ [1] 【供花・供華】
仏や死者に花を供えること。また,その花。きょうか。くうげ。

供華会

くげえ [2] 【供花会・供華会】
仏前に花を供える法会。京都六条長講堂のものが有名。

供血

きょうけつ [0] 【供血】 (名)スル
輸血用の血液を提供すること。献血。

供血

きょうけつ【供血】
donation of blood.〜する donate blood.‖供血者 a blood donor.

供覧

きょうらん [0] 【供覧】
多くの人に見せるようにすること。

供触れ

ともぶれ [0] 【供触れ】
大名・貴人などが通る前に,供の者が先ぶれをすること。

供託

きょうたく [0] 【供託】 (名)スル
法令の規定により,金銭・有価証券・商品その他のものを,供託所または一定の者に寄託すること。弁済・担保・保管のための供託のほか,公職選挙立候補者の供託などがある。

供託する

きょうたく【供託する】
deposit <money with a person,in a bank> .→英和
‖供託所 a deposit office.供託金[物]a deposit.

供託所

きょうたくしょ [0][5] 【供託所】
法令の規定により,金銭および有価証券の供託事務を取り扱う機関。法務局・地方法務局,その支局または法務大臣の指定する出張所などをこれにあてる。

供託法

きょうたくほう [0] 【供託法】
供託について定めた法律。供託所や供託物の管理などを規定。1899年(明治32)施行。

供託物

きょうたくぶつ [4] 【供託物】
供託された金銭・有価証券,その他の物件の総称。

供託金

きょうたくきん [0] 【供託金】
(1)法務局などの供託所に寄託した金。
(2)公職選挙立候補者が寄託する金。法定得票数に達しない場合には没収される。

供試

きょうし [0] 【供試】
実験や試験に提供すること。

供試体

きょうしたい [0] 【供試体】
強度・耐性など各種の性能試験のために,規格に基づいて作成された試料。

供講

くこう [0] 【供講】
法華経などを書写したときに供養会を開き,その経典を講読すること。

供賄

きょうわい [0] 【供賄】 (名)スル
供応贈賄すること。「―の事実が確認された」

供述

きょうじゅつ [0] 【供述】 (名)スル
刑事訴訟法で,被告人・被疑者・証人が知覚した事実を述べること。また,その述べた内容。

供述

きょうじゅつ【供述】
《法》a deposition;→英和
testimony.→英和
〜する depose;→英和
testify.→英和
‖供述者(書) a deponent (an affidavit).

供述拒否権

きょうじゅつきょひけん [6] 【供述拒否権】
⇒黙秘権(モクヒケン)

供述書

きょうじゅつしょ [5][0] 【供述書】
刑事訴訟法で,供述者が自分で供述を書いた書面。供述者の署名・押印なしでも,一定の要件が備わっていれば証拠能力が認められる。

供述証拠

きょうじゅつしょうこ [5] 【供述証拠】
人の供述を内容とする証拠。

供述調書

きょうじゅつちょうしょ [5] 【供述調書】
⇒供述録取書(キヨウジユツロクシユシヨ)

供述録取書

きょうじゅつろくしゅしょ [0] 【供述録取書】
供述者以外の者が供述を記録した書面。供述者の署名・押印のあるものに限り,一定の要件のもとに証拠能力が認められる。

供進

きょうしん [0] 【供進】
(1)天子に献上すること。特に,天子に食事を進めること。
(2)神に幣帛(ヘイハク)を供えること。

供進

ぐしん [0] 【供進】
神に供物をそなえること。

供進使

きょうしんし [3] 【供進使】
神に弊帛を供進する使い。

供部屋

ともべや [0] 【供部屋】
小者・中間など供の者が控えている部屋。

供頭

ともがしら [3] 【供頭】
供の者を取り締まる役。また,その役の人。

供食

きょうしょく [0] 【供食】 (名)スル
食事を提供すること。炊き出し。

供養

くよう [1] 【供養】 (名)スル
(1)死者の霊に供え物などをして,その冥福を祈ること。追善供養。「亡父の―をする」
(2)仏・法・僧の三宝を敬い,これに香・華・飲食物などを供えること。

供養する

くよう【供養する】
hold a service <for the departed soul> .→英和

供養塔

くようとう [0] 【供養塔】
死者の供養のために,または供養会を行なったしるしとして建てる塔。

供養法

くようほう [0] 【供養法】
供養のための修法。

供養米

くようまい [0] 【供養米】
供養のために社寺に奉納する米。供米(クマイ)。

供饌

ぐせん [0] 【供饌】
神饌をそなえること。

供香

ぐこう [0] 【供香】
神仏や故人に供える香。そなえこう。

依って

よって 【因って・依って】 (連語)
〔動詞「よる(因る)」の連用形の音便の形「よっ」に接続助詞「て」の付いたもの〕
⇒によって(連語)

依て

よって [0] 【因って・依て・仍て】 (接続)
〔「よりて」の転。漢文訓読に由来する語〕
そういうわけで。そのために。それゆえ。従って。「起立多数,―本案は可決されました」

依りて

よりて [0] 【因りて・依りて・仍りて】 (接続)
〔漢文訓読に由来する語〕
「よって」に同じ。「嗚呼(アア)談(ダン)何ぞ容易ならん―簡端に一言を贅しもつて感読を謝すると爾(シカ)云ふ/安愚楽鍋(魯文)」

依りて

よりて 【因りて・依りて】 (連語)
〔動詞「よる(因)」の連用形「より」に接続助詞「て」の付いたもの〕
⇒によりて(連語)

依り代

よりしろ [0] 【依り代・憑代】
神霊が現れるときに宿ると考えられているもの。樹木・岩石・御幣(ゴヘイ)・動物など種類が多く,神霊に代わってまつられる。

依る

よ・る [0] 【因る・由る・依る・拠る】 (動ラ五[四])
〔「寄る」と同源〕
(1)ある物事が起きる原因となる。《因・由》「不注意に―・るミス」「金属疲労に―・る破損」「人言の繁きに―・りて/万葉 3464」
(2)ある物事の手段・方法,あるいは材料となる。《依》「武力に―・る解決」「コンピューターに―・る処理」
(3)ある物事の根拠・基準・理由となる。《依・拠》「法律の定めるところに―・る」「人は見かけに―・らないものだ」
(4)軍勢・人などが根拠地としてたてこもる。《拠》「大坂城に―・った豊臣方」
(5)ある物事に関係する。物事の有り様に応ずる。《依》「成功するかどうかは君の努力次第に―・る」「相手の出方に―・っては実力行使もある」「所に―・り雨」「事と次第に―・っては…」「冗談も時と場合に―・る」
[可能] よれる

依依

いい [1] 【依依】 (形動タリ)
名残おしく離れがたいさま。恋い慕うさま。「―たり恋々たる心持ちである/草枕(漱石)」

依命

いめい [1] 【依命】
命令によること。命令に従うこと。

依命通達

いめいつうたつ [4] 【依命通達】
行政官庁の命令に従って,その補助機関が発する通達。

依嘱

いしょく [0] 【依嘱】 (名)スル
たよりにして,たのむこと。「万事この二先輩に―してあつたので/俳諧師(虚子)」

依報

えほう 【依報】
〔仏〕 過去の世の行為の結果として,この世に生まれた者に与えられている世界。
⇔正報(シヨウホウ)

依存

いそん [0] 【依存】 (名)スル
〔「いぞん」とも〕
(1)他のものにたよって成立・存在すること。「食糧の大半を外国に―する」
(2)〔論〕「依属(イゾク)」に同じ。

依存する

いそ[ぞ]ん【依存する】
depend[rely] <on a person> .→英和
相互依存 interdependence.→英和

依存心

いそんしん [2] 【依存心】
人にたよる気持ち。「―が強い」

依学

えがく [1] 【依学】
仏教で,教義を信仰のためでなく学問として学ぶこと。

依学の宗

えがくのしゅう [1][1] 【依学の宗】
依学を旨とする宗。倶舎(クシヤ)宗・成実(ジヨウジツ)宗など。寓宗。

依属

いぞく [0] 【依属】
〔論〕 ある事物の存在・性質が,他の事物の存在・性質によって規定される関係。例えば,結果と原因,帰結と理由,部分と全体との関係など。依存。

依怙

えこ [1] 【依怙】
(1)一方だけの肩をもつこと。えこひいき。不公平。「―の沙汰」
(2)頼りにすること。また,頼りにするもの。「後生のために―もなし/一遍上人語録」
(3)自分の利益。私利。「ヲノレガ―ヲ尋ネウモノワ/天草本伊曾保」

依怙地

えこじ [0] 【依怙地】 (名・形動)[文]ナリ
「いこじ(依怙地)」に同じ。「―になる」「お互ひに―な事もしたけれど/人情本・梅美婦禰 2」

依怙地

いこじ [0] 【意固地・依怙地】 (名・形動)
〔「意気地」の転という〕
つまらないことに意地を張り通す・こと(さま)。えこじ。「―な男」「―になる」
[派生] ――さ(名)

依怙地な

いこじ【依怙地な】
obstinate (強情);→英和
perverse (つむじ曲り).→英和

依怙地な

えこじ【依怙地な】
perverse;→英和
cross-grained.〜になって out of spite.

依怙贔屓

えこひいき [3] 【依怙贔屓】 (名)スル
自分の気にいっている者や,関係のある者だけの肩をもつこと。「こわい先生だが―はしない」

依怙贔屓

えこひいき【依怙贔屓】
partiality;→英和
favoritism.〜する be partial <to> .→英和
〜の partial;unfair.→英和
〜のない impartial;→英和
fair.→英和

依拠

いきょ [1] 【依拠】 (名)スル
よりどころとすること。「民衆の力に―する」

依正

えしょう [1] 【依正】
〔仏〕 依報(エホウ)と正報(シヨウホウ)。この世に生まれてきた心をもつ諸存在が,過去の行為の結果として受けとる環境世界と自分自身。

依然

いぜん【依然(として)】
still;→英和
as before;as…as ever.

依然

いぜん [0] 【依然】
■一■ (ト|タル)[文]形動タリ
前と変わらないさま。もとのとおりであるさま。「旧態―たる制度」「―として素行があらたまらない」
■二■ (副)
{■一■}に同じ。「―否認を続けている」

依田

よだ 【依田】
姓氏の一。

依田学海

よだがっかい 【依田学海】
(1833-1909) 漢学者・劇作家。江戸,八丁堀生まれ。名は朝宗,別号を百川。佐倉藩士。歌舞伎や演劇改良運動の指導者として活躍。著に川尻宝岑との合作「吉野拾遺名歌誉」のほか「文覚上人勧進帳」。46年間にわたる「日録」を残す。

依稀

いき [1] 【依稀】 (形動タリ)
(1)よく似ているさま。「唐風移れりと雖も,猶し旧に―たり/本朝文粋」
(2)ほのかなさま。「―たる星の光を便り/鬼啾々(夢柳)」

依網

よさみ [0] 【依網・依羅】
川波と海の波とが相寄せる所。

依羅

よさみ [0] 【依網・依羅】
川波と海の波とが相寄せる所。

依草付木

えそうふぼく エサウ― [4] 【依草付木】
(1)〔仏〕 禅宗の語。死後,中有(チユウウ)の間,人の霊魂が草木に宿っていること。依草付葉。
(2)修学者が言葉や文字にとらわれて,真理の根本を会得せず,悟りの境地に到達し得ないでいること。

依託

いたく [0] 【依託】 (名)スル
(1)物事を他人にまかせてやってもらうこと。
(2)何かにもたせかけること。

依託学生

いたくがくせい [4] 【依託学生】
ある団体が教育に要する費用を負担して,学校に教育を依頼した学生。依託生。

依託射撃

いたくしゃげき [4] 【依託射撃】
小銃射撃で,銃を託架・胸墻(キヨウシヨウ)など他の物にもたせかけて,照準を合わせやすくして行う射撃。

依託生

いたくせい [2] 【依託生】
「依託学生」に同じ。

依身

えしん [0] 【依身】
〔仏〕
〔目・耳・鼻・舌・身・心などの拠(ヨ)りとどまるところ〕
身体。からだ。

依違

いい [1] 【依違】 (名)スル
あいまいであること。どっちつかずの態度をとること。「―逡巡(シユンジユン)」「斯る猥瑣の是沙汰に女々しく―するは/くれの廿八日(魯庵)」

依頼

いらい【依頼】
(1) a request (願い);→英和
<ask> a favor <of a person> .→英和
(2) dependence;→英和
reliance (たよること).→英和
〜する (1) ask[request] <a person to do> .→英和
(2)[たよる]depend[rely] <upon another> .→英和
‖依頼状 a letter of request;a written request.依頼人 a client (弁護士などの).

依頼

いらい [0] 【依頼】 (名)スル
(1)他人に用件を頼むこと。「御―の件承知しました」「講演を―する」
(2)他人に頼ること。

依頼心

いらいしん [2] 【依頼心】
他人に頼る気持ち。「―が強い」

依願

いがん [1] 【依願】
本人からの願いによること。

依願免職

いがんめんしょく [4] 【依願免職】
特に公務員について,その願い出によって職を去らせること。

依願退職

いがんたいしょく【依願退職(となる)】
retirement (be relieved of one's post) at one's own request.

きゃん [1] 【侠】 (名・形動)
〔唐音〕
(1)勇み肌なさま。また,侠客(キヨウカク)。「―のおみさん,通のぬし,いづれも貴様は貴様なり/洒落本・道中粋語録」
(2)おてんばな・こと(さま)。おきゃん。「なんぼ―でもはねてゐても/安愚楽鍋(魯文)」

きょう ケフ [1] 【侠】
おとこぎ。侠気。

侠勇

きょうゆう ケフ― [0] 【侠勇】
侠気があって勇ましいこと。また,その人。

侠婦

きょうふ ケフ― [1] 【侠婦】
侠気のある婦人。侠女。

侠客

きょうかく ケフ― [0] 【侠客】
任侠を旨として渡世(トセイ)する人々。町奴(マチヤツコ)・博徒(バクト)などをいう。男伊達(オトコダテ)。渡世人。

侠心

きょうしん ケフ― [0] 【侠心】
義侠心。

侠気

おとこぎ ヲト― [0][3] 【男気・侠気】
男らしい性質・気持ち。自分の損得を顧みず弱い者のために力を貸す気性。義侠心。侠気。
⇔女気
「―のある人」

侠気

きょうき ケフ― [1] 【侠気】
権勢や強者に屈せず,弱者を助けて正義を行おうとする心。おとこぎ。「―に富む」「―のある男」

侠盗

きょうとう ケフタウ [0] 【侠盗】
義侠心のある盗賊。義賊。

侠者

きょうしゃ ケフ― [1] 【侠者】
侠気のある人。おとこだて。

侠血

きょうけつ ケフ― [0] 【侠血】
おとこ気。義侠心。

侠骨

きょうこつ ケフ― [0] 【侠骨】
おとこぎのある性質。おとこだての気性。「―ある人物」「―芳(カンバ)しき奴/三日月(浪六)」

あたい アタヒ [0] 【価・値】
〔動詞「能う」の連用形か〕
(1)売買の際のねだん。商品のねだん。「―が高い」「―をつける」
(2)価値。ねうち。「一文の―もない」「美しき者の―を愛(メ)づる心/麒麟(潤一郎)」
(3)数学で,文字や関数がとる具体的な数。数値。《値》「� の―をもとめよ」
(4)物のねうちに匹敵するもの。「―無き宝といふとも/万葉 345」

か 【価】 (接尾)
助数詞。原子価・イオン価,酸の塩基度あるいは塩基の酸度,アルコール分子中の水酸基の数などを表す。「一―のイオン」

価する

あたい・する アタヒ― [0] 【価する・値する】 (動サ変)[文]サ変 あたひ・す
(多く「…にあたいする」の形で名詞や動詞の連体形を受けて)それだけのねうちがある。「賞賛に―・する」「一見に―・する」「読むに―・しない」

価値

かち【価値】
value;→英和
worth;→英和
merit.→英和
〜のある valuable;→英和
worthy.→英和
〜のない valueless;→英和
worthless;of no value.価値観 a sense of values.価値判断 value judgement.

価値

かち [1] 【価値】
(1)物がもっている,何らかの目的実現に役立つ性質や程度。値打ち。有用性。「―ある品物」「―を損なう」「言及する―もない」
〔幕末までは「価直(カチヨク)」が用いられた〕
(2)〔哲〕 善きもの・望ましいものとして認め,その実現を期待するもの。内在的なもの・手段的なものなどにわかれるが,特に,真・善・美など,普遍妥当性をもった理想的・絶対的価値をいう。
(3)〔経〕 商品の価格の背後にあって,それを規定しているもの。その本質・源泉のとらえ方によって客観価値説(労働価値説)と主観価値説(効用価値説)とが対立する。

価値倫理学

かちりんりがく [5] 【価値倫理学】
価値論の観点から構想された倫理学。新カント派の文化価値の倫理学,現象学派の実質的価値倫理学など。

価値分析

かちぶんせき [3] 【価値分析】
〔value analysis; value engineering〕
製品や部品の本質的機能を得るための最小原価を求める手法。この本質的機能には使用上の機能だけではなく,顧客の要求する外観・魅力なども含まれる。価値工学( VE )。VA 。

価値判断

かちはんだん [3] 【価値判断】
ある事柄について,主観の評価による是認あるいは否認を言明する判断。「この鳥は青い」は事実判断だが,「この鳥は美しい」は価値判断。

価値哲学

かちてつがく [4][3] 【価値哲学】
⇒価値論(1)

価値法則

かちほうそく [3] 【価値法則】
商品生産の基本的経済法則。商品の価値はその生産のために必要な労働の量によって決まり,この価値にしたがって商品が交換されるというもの。

価値自由

かちじゆう [4] 【価値自由】
〔(ドイツ) Wertfreiheit〕
マックス=ウェーバーの学問論の立場。経験科学は価値判断に立ち入ってはならないとする。実証主義をめぐる今日の論争において,しばしば批判される。没価値性。

価値観

かちかん [3][2] 【価値観】
いかなる物事に価値を認めるかという個人個人の評価的判断。「―の相違」

価値論

かちろん [2] 【価値論】
(1)〔axiology〕
倫理的・美的・宗教的価値についての研究。価値判断に立ち入って普通妥当的価値などを定立する規範的立場と,価値に関する概念や命題を分析するメタ規範的立場とがある。価値哲学。
(2)商品の価値の本質,価値の形態,価値形成過程など,価値をめぐるマルクス経済学上の理論。

価数

かすう [2] 【価数】
(1)元素の原子価を表す数値。また,ある基(原子あるいは原子団)が他の原子と化学結合をいくつ作りうるかを表す数値。
(2)イオンのイオン価を表す数値。
(3)酸の塩基度,塩基の酸度を,それぞれ表す数値。
→塩基度
→酸度
(4)有機化合物の分子一個が,ある基を何個もっているかを表す数値。特に,アルコール・カルボン酸について,その分子一個がもっている水酸基・カルボキシル基の数。

価格

かかく【価格】
(a) price;→英和
value (価値).→英和
〜をつける price <a thing at ¥500> .‖価格協定 a price cartel.価格競争[統制]price competition[control].価格操作 price adjustment (政府);price manipulation[fixing](企業).価格表 a price list 生産者(消費者)価格 the producer (consumer) price.

価格

かかく [0][1] 【価格】
物の価値の貨幣による表示。ねだん。「消費者―」

価格カルテル

かかくカルテル [4] 【価格―】
販売価格を統制し,利潤を確保するために,寡占企業間で行われる価格協定。独占禁止法上,禁止される。
→数量カルテル

価格メカニズム

かかくメカニズム [6] 【価格―】
⇒市場機構(シジヨウキコウ)

価格修正因子

かかくしゅうせいいんし [8] 【価格修正因子】
⇒デフレーター

価格効果

かかくこうか [4] 【価格効果】
価格や為替相場の変化が消費・生産活動に与える影響。

価格協定

かかくきょうてい [4] 【価格協定】
⇒価格カルテル

価格差益金

かかくさえききん [5] 【価格差益金】
商業活動において,商品価格の差から発生するその差額分の利益金。

価格差補給金

かかくさほきゅうきん [0][6] 【価格差補給金】
価格公定制の下で,生産者価格が消費者価格を上回った場合,その価格差を埋め生産者を保護するために国家が負担する金。

価格弾力性

かかくだんりょくせい [7][0] 【価格弾力性】
価格の変化に伴って,他の経済変数がどれくらい敏感に変化するかを表す指標。通常は需要の価格弾力性をさし,価格の変化率に対する需要の変化率の割合で定義される。

価格景気

かかくけいき [4] 【価格景気】
取引量は増えなくても商品価格の上昇によって収益があがり,景気のよくなった状態。
→数量景気

価格破壊

かかくはかい [4] 【価格破壊】
価格を大幅に下落させること。日本経済のバブル崩壊後,ディスカウント-ショップの成長や円高の進行によって生じた。

価格革命

かかくかくめい [4] 【価格革命】
(1)〔price revolution〕
一六,一七世紀にかけて,スペインによる南アメリカの銀山の開発と銀製錬法の進歩から,大量の銀がヨーロッパに流入して銀価値を暴落させ,物価の騰貴が起こった現象。近代資本主義勃興の一因となった。
(2)日本経済のバブル崩壊後生じた価格低下現象。従来の供給主導型の定価販売という仕組みの崩壊をいう。
→価格破壊

価標

かひょう [0] 【価標】
〔化〕 構造式で,原子と原子との結合を示す線。単結合・二重結合・三重結合のそれぞれに対して,一・二・三本の線で示す。共有結合に対してのみ使用し,イオン結合には使用しない。

価直

かちょく 【価直】
価額。あたい。価値。[落葉集]

価電子

かでんし [2] 【価電子】
原子の最外殻にある電子。イオンの形成や化学結合の形成に関与し,原子価などの化学的性質を決定する。原子価電子。

価額

かがく [0] 【価額】
物の価格に相当する金額。

まま【侭】
<leave a thing,remain> (just) as it is.靴をはいた〜で with one's shoes on.思う〜にやる do as one likes[pleases];have one's own way.命じられる〜にする do as one is told.規則の〜に according to the rule.→英和

侭ならぬ

ままならぬ【侭ならぬ】
cannot have one's own way.

侮らはし

あなずらわ・し アナヅラハシ 【侮らはし】 (形シク)
〔動詞「あなずる」から〕
(1)あなどりたい気持ちになる。尊敬するに足りない。「世のおぼえ―・しうなりそめにたるをば/枕草子 41」
(2)気軽に思う。遠慮がいらない。「ただ右近をば,むつまじう―・しきかたにてと/栄花(浦々の別)」

侮り

あなどり【侮り】
contempt.→英和
⇒軽蔑.

侮り

あなどり [0][4] 【侮り】
あなどること。軽蔑。「―を受ける」

侮る

あなず・る アナヅル 【侮る】 (動ラ四)
「あなどる」に同じ。「―・りにくきけはひにて移ろひ給へるに/源氏(若菜上)」

侮る

あなどる【侮る】
despise;→英和
look down <upon> ;disregard (軽視).→英和
侮って contemptuously.

侮る

あなど・る [3] 【侮る】 (動ラ五[四])
相手を見下げて軽んずる。見くびる。軽蔑する。「対戦相手を―・る」「―・りがたい勢力」
[可能] あなどれる

侮慢

ぶまん [0] 【侮慢】 (名)スル
高慢な態度で他をあなどること。「敢て我々を―す/浮城物語(竜渓)」

侮罵

ぶば [1] 【侮罵】 (名)スル
あなどり,ののしること。

侮蔑

ぶべつ【侮蔑】
⇒軽蔑.

侮蔑

ぶべつ [0] 【侮蔑】 (名)スル
相手を自分より劣ったものとみなし,さげすむこと。「―した態度」「―的な言辞」

侮言

ぶげん [0] 【侮言】
侮蔑していう言葉。侮(アナド)って言う言葉。「―を吐く」

侮辱

ぶじょく [0] 【侮辱】 (名)スル
相手を見下し,言語や動作などによってはずかしい思いをさせること。「他人を―する」「―を加える」「―を受ける」

侮辱

ぶじょく【侮辱】
an insult <to a person> .→英和
〜的な insulting.→英和
〜する insult.

侮辱罪

ぶじょくざい [3] 【侮辱罪】
事実を指摘することなく,公然と人を侮辱することにより成立する罪。
→名誉毀損

こう [1] 【侯】
(1)大小名。諸侯。「老―」
(2)五等爵の第二位。侯爵。

侯伯

こうはく [1][0] 【侯伯】
(1)侯爵と伯爵。
(2)諸侯。大名。

侯国

こうこく [1] 【侯国】
主に中世ヨーロッパで,侯爵の称号をもつ君主が治めた小国。

侯爵

こうしゃく【侯爵】
a marquis.→英和
侯爵夫人 a marchioness.→英和

侯爵

こうしゃく [1] 【侯爵】
もと五等爵(公・侯・伯・子・男)の第二位。

侵す

おか・す ヲカス [2][0] 【侵す】 (動サ五[四])
〔「犯す」と同源〕
(1)他国・他人の領域に不法に立ち入る。また,攻め入る。「領空を―・す」「国境を―・す」
(2)他者の権利・権益などをそこなう。「基本的人権が―・される」「表現の自由を―・す」
(3)尊厳をけがす。「神聖を―・す」「異国の人のいかでかこの国の土をば―・すべき/大和 147」
[可能] おかせる

侵伐

しんばつ [0] 【侵伐】 (名)スル
他の地に攻め込むこと。「兵は此を以て―せんと欲するときは/三酔人経綸問答(兆民)」

侵入

しんにゅう [0] 【侵入】 (名)スル
おかし入ること。強圧的にはいること。「他国に―する」「賊の―を防ぐ」

侵入

しんにゅう【侵入】
an invasion;→英和
an aggression;→英和
a raid;→英和
(a) trespass.→英和
〜する[他国へ]invade;→英和
make a raid <into> ;[家へ]trespass <on> ;intrude[break,force] <into> .→英和
‖侵入軍 an invading army.侵入者 a trespasser.

侵凌

しんりょう [0] 【侵凌】 (名)スル
おかすこと。「公同の所有の権利も亦…最とも―す可からず/民約論(徳)」

侵出

しんしゅつ [0] 【侵出】 (名)スル
他の勢力範囲の中へ侵入していくこと。

侵奪

しんだつ [0] 【侵奪】 (名)スル
おかしうばうこと。侵略。「その自由を―せんとして/自由之理(正直)」

侵害

しんがい [0] 【侵害】 (名)スル
(1)他人の権利・領土などをおかし,そこなうこと。「人権を―する」
(2)〔法〕「浸害(シンガイ)」に同じ。

侵害

しんがい【侵害】
infringement <of a patent,copyright> ;→英和
encroachment.→英和
〜する infringe[encroach] <on> ;→英和
violate.→英和
‖侵害者 an invader;a trespasser.

侵害犯

しんがいはん [3] 【侵害犯】
法益に対する現実の侵害を構成要件とする犯罪。殺人罪・窃盗罪など。実害犯。
⇔危険犯

侵寇

しんこう [0] 【侵寇】 (名)スル
他国土に攻め入り害をなすこと。「大軍をもって―する」

侵掠

しんりゃく [0] 【侵略・侵掠】 (名)スル
ある国が他国の主権・領土・政治的独立を侵すために武力を行使すること。「―者」「他国の領土を―する」

侵撃

しんげき [0] 【侵撃】 (名)スル
敵地に侵入し,攻撃すること。

侵擾

しんじょう [0] 【侵擾】 (名)スル
攻め込んで乱すこと。「当国よりして他国を―せしことなきに/新聞雑誌 2」

侵攻

しんこう [0] 【侵攻】 (名)スル
他国を攻め,その領土に侵入すること。侵犯。「隣国領土を―する」

侵漁

しんぎょ [1] 【侵漁】
(漁師が魚をとるように)片端から他人のものをおかしとること。

侵犯

しんぱん【侵犯】
(a) violation.領空侵犯 a violation of <a country's> territorial air space.

侵犯

しんぱん [0] 【侵犯】 (名)スル
他国の領土・権利などをおかすこと。「国境を―する」

侵略

しんりゃく [0] 【侵略・侵掠】 (名)スル
ある国が他国の主権・領土・政治的独立を侵すために武力を行使すること。「―者」「他国の領土を―する」

侵略

しんりゃく【侵略】
<armed> aggression;→英和
invasion.→英和
〜的 aggressive.→英和
〜する invade;→英和
encroach <on> ;→英和
raid.→英和
‖侵略国 an aggressor nation.侵略主義 an aggressive policy.侵略戦争 a war of aggression.

侵略主義

しんりゃくしゅぎ [5] 【侵略主義】
武力などを使って他国を侵略し,自国の領土・権益を拡張しようとする政策,およびそれを正当化する理論。

侵蝕

しんしょく [0] 【侵食・侵蝕】 (名)スル
徐々におかし,食い込むこと。浸食。「相手の漁場を―する」

侵襲

しんしゅう [0] 【侵襲】 (名)スル
侵入し襲撃すること。「外敵の―を防ぐ事能ざるは/泰西国法論(真道)」

侵食

しんしょく [0] 【侵食・侵蝕】 (名)スル
徐々におかし,食い込むこと。浸食。「相手の漁場を―する」

侵]す

おかす【犯[冒・侵]す】
(1) commit <a crime> ;→英和
violate (法律などを);→英和
rape (婦人を).→英和
(2) brave <a danger> ;→英和
risk <one's life> .→英和
(3) invade (侵入);→英和
violate (侵害).
…を冒して in spite of;despite;→英和
at the risk of <one's life> ;in the face[teeth]of <a storm> .
病に冒される be seized with a disease.→英和

侶伴

りょはん [0] 【侶伴】
なかま。伴侶(ハンリヨ)。

便

べん【便】
(1)[便利]a convenience;→英和
facilities (設備).⇒便宜,便利.
(2)[大便]bowel movement <b.m.> ;feces.→英和
⇒便通.
バスの〜がある There is a bus service <between,to> .

便

よすが [1][0] 【縁・因・便】
〔寄す処(カ)の意。古くは清音〕
(1)物事をするのに,たよりとなること。よりどころ。てがかり。「一葉の写真を思い出の―とする」
(2)たのみとする人。夫や妻また,子など。「もとよりの―などもあれば,しげくも見えぬを/枕草子 292」

便

びん【便】
(1) ⇒郵便.
(2)[飛行機の]a flight.→英和
東京行き9時の便で by the 9:00 flight to Tokyo.国内(直行)便 an internal (a direct) flight.

便

べん [1] 【便】
■一■ (名・形動)[文]ナリ
都合のよいこと。便利なこと。また,そのさま。「交通の―がいい」「運輸頗る―なり/八十日間世界一周(忠之助)」
■二■ (名)
大便と小便。特に,大便をいう。「―の検査」

便

びん [1] 【便】
(1)荷物・手紙などを運ぶこと。また,その手段。つて。「急行―」「次の―」
(2)都合。ぐあい。「―あしと思ひて,すりのきたるに/徒然 238」

便じる

べん・じる [3][0] 【便じる】 (動ザ上一)
〔サ変動詞「便ずる」の上一段化〕
「便ずる」に同じ。「用を―・じる」

便する

べん・する [3] 【便する】 (動サ変)[文]サ変 べん・す
便利なようにする。役立たせる。「理解に―・する」

便ずる

べん・ずる [0][3] 【便ずる】 (動サ変)[文]サ変 べん・ず
用が足りる。また,用を足す。「用を―・ずる」「女中を呼ばずに物の―・ずるやうな行き届き方/腕くらべ(荷風)」

便り

たより [1] 【便り】 (名)スル
〔「頼り」と同源〕
(消息などを)知らせてくること。また,そのもの。音信。手紙。「お―本当にありがとうございます」「その後なんの―もない」「風の―」

便り

たより【便り】
news (消息);→英和
a letter (手紙);→英和
correspondence (通信).→英和
〜をする write (a letter) <to> .→英和
〜がある hear[get a letter] <from> .→英和

便り事

たよりごと 【便り事】
消息。音信。「花・蝶につけたる―は/源氏(胡蝶)」

便り屋

たよりや [0] 【便り屋】
江戸時代,賃金をとって,手紙や荷物の配達にあたったもの。町飛脚。

便乗

びんじょう [0] 【便乗】 (名)スル
(1)自分が行くときに都合のよい車・船などに相乗りして行くこと。「トラックに―する」
(2)たくみに機会をとらえて,他の権威を利用すること。「世の風潮に―する」「―値上げ」

便乗する

びんじょう【便乗する】
(1)[乗る]take <a train> .→英和
(2)[利用]take advantage of <the occasion> .
‖便乗主義者 an opportunist.便乗値上げ me-too price raises.

便佞

べんねい [0] 【便佞】 (名・形動)[文]ナリ
言葉巧みに人の気に入るようにふるまいながら,実は誠意がなく心がねじけている・こと(さま)。

便便

べんべん [0] 【便便】 (ト|タル)[文]形動タリ
(1)何もしないで無駄に時間を過ごすさま。「何事の事だか知れないに―とは待(マタ)れません/もしや草紙(桜痴)」
(2)太って腹の出ているさま。「ホルスタイン君は太い声を―たる腹の底から搾出した/くれの廿八日(魯庵)」
(3)際限のないさま。だらだらしているさま。「さつさと云ふ丈の事を云つてお返りなね。―として居られちやあ/蜃中楼(柳浪)」
(4)弁舌のすぐれているさま。「―トシテ語ル/ロドリゲス」

便便だらり

べんべんだらり [5] 【便便だらり】 (副)
いたずらに時間を過ごすさま。べんべんだらだら。「―と毎日を過ごす」

便利

べんり【便利】
convenience;→英和
facilities (設備).〜な convenient;→英和
useful.→英和

便利

べんり [1] 【便利】
■一■ (名・形動)[文]ナリ
都合のよいこと。役に立って具合のよいこと。また,そのさま。
⇔不便
「通勤に―な土地」「―な道具」「この辺は何かと―がよい」
■二■ (名)
大小便を排出すること。便通。「大小の―の不浄を出して眠れる者有り/今昔 1」
[派生] ――さ(名)

便利屋

べんりや [0] 【便利屋】
配達・修理などのちょっとした雑用をすることを業とする人。便達屋。転じて,なんでも気軽に引き受けて人に重宝がられる人。

便器

べんき [1] 【便器】
大小便をする器。おまる。おかわ。

便器

べんき【便器】
a chamber pot (室内用の);a toilet;→英和
<英> a lavatory.→英和

便壺

べんこ [1] 【便壺】
便器。

便壺

べんつぼ [0][1] 【便壺】
汲み取り式の便所で,大小便をためておく壺。便槽。

便女

びんじょ 【美女・便女】
(1)「美女(ビジヨ)」に同じ。「つぼねの中に,まことに気高き―一人おはします/御伽草子・厳島縁起」
(2)〔多く美人を用いたところから。「便女」は当て字〕
召し使いの女。「文持たる―がまゐて,五条大納言どのへとてさしあげたり/平家 4」

便宜

べんぎ【便宜】
a convenience;→英和
facilities <for research> (設備).〜を計る help;→英和
give <a person> facilities.〜上 for convenience' sake.

便宜

びんぎ [1] 【便宜】 (名・形動)[文]ナリ
(1)都合のよい・こと(さま)。べんぎ。「遊歩(ウンドウ)に―なる場所とも見えねば/当世書生気質(逍遥)」
(2)よい機会。何かのついで。「―あらば告げられよ/落窪 1」
(3)たより。音信。「時貸に貸したるが三日,四日に―せず/浄瑠璃・曾根崎心中」

便宜

べんぎ [1] 【便宜】 (名・形動)[文]ナリ
(1)都合のよいこと。便利のよいこと。また,そのさま。びんぎ。「菓子の類を売る者ありて頗る―なり/八十日間世界一周(忠之助)」
(2)その時々に応じたやり方。特別なはからい。「―をはかる」

便宜上

べんぎじょう [0] 【便宜上】
そのほうが都合がよいという事情。

便宜主義

べんぎしゅぎ [4] 【便宜主義】
根本的な処置をせず,その時々に応じた間に合わせで済ますやり方。

便宜所

びんぎしょ [0][4] 【便宜所】
「びんしょ(便所・鬢所){(2)}」に同じ。

便宜的

べんぎてき [0] 【便宜的】 (形動)
ものごとを間に合わせに一時しのぎにするさま。「―な処置」

便宜置籍船

べんぎちせきせん [0] 【便宜置籍船】
船籍を実際の船主の国ではなく,税金や人件費節減などのために他の国に置いている船舶。置籍船。

便宜裁量

べんぎさいりょう [4] 【便宜裁量】
裁量行為の際,一定の範囲内で行政庁の自由な判断が許されること。自由裁量。
⇔法規裁量

便室

べんしつ [0] 【便室】
便所。

便座

べんざ [0] 【便座】
洋風便器で,腰掛けるための環状または馬蹄形の部分。

便意

べんい [1] 【便意】
大便がしたくなる気持ち。「―を催す」

便意を催す

べんい【便意を催す】
want to relieve oneself.

便所

べんじょ [3] 【便所】
大小便をするための施設。かわや。はばかり。雪隠(セツチン)。後架(コウカ)。手洗い。トイレ。

便所

べんじょ【便所】
a lavatory;→英和
a toilet;→英和
<英> a WC; <米> a restroom[bathroom];a men's[ladies']room;a public lavatory[convenience](公衆便所).〜に行く go to wash one's hands.〜はどこでしょうか Where is the toilet[bathroom]?

便所

びんしょ 【便所・鬢所】
(1)適当な所。《便所》
(2)室町時代,貴族の家で,鬢や髪を整えたり衣服をつけたりしたところ。便宜所。《鬢所》

便所神

べんじょがみ [4] 【便所神】
「厠(カワヤ)の神(カミ)」に同じ。

便服

べんぷく [0] 【便服】
「便衣(ベンイ)」に同じ。

便槽

べんそう [0] 【便槽】
便壺(ベンツボ)。

便殿

びんでん [0] 【便殿】
行幸・行啓の際の,天皇や皇后の臨時の休息所。お休み所。便宮。べんでん。

便殿

べんでん [0] 【便殿】
⇒びんでん(便殿)

便毒

べんどく [0][1] 【便毒】
横根(ヨコネ)の別名。

便法

べんぽう [0] 【便法】
(1)便利な方法。
(2)その場だけなんとかしのぐ便宜的な手段。「―を講ずる」

便法

べんぽう【便法(をとる)】
(take) an expedient.→英和

便無し

びんな・し 【便無し】 (形ク)
(1)折が悪い。都合が悪い。具合が悪い。「人目多くて―・ければ/源氏(夢浮橋)」
(2)似つかわしくない。ふさわしくない。あるべきでない。けしからぬ。「細殿に―・き人なむ,暁にかささして出でける/枕草子 238」
(3)気の毒だ。いたわしい。「語るも―・き子故の闇/歌舞伎・水天宮」

便益

べんえき【便益】
⇒便宜.

便益

べんえき [0] 【便益】
便利で有益なこと。都合のよいこと。「―をはかる」「―施設」

便秘

べんぴ [0] 【便秘】 (名)スル
通じがないこと。大便が長い間腸にたまって,排便に困難をともなう状態。ふんづまり。

便秘

べんぴ【便秘】
<suffer from> constipation.〜する be constipated.

便筒

べんづつ [3] 【便筒】
昔,男子が旅行などに携えた,円筒形の便器。環筒。

便箋

びんせん【便箋】
letter paper;a writing pad.

便箋

びんせん [0] 【便箋】
書状を書くための紙。

便船

びんせん [0] 【便船】
ちょうど都合よく出る船。また,その船に乗ること。「―を得る」「これなる船に―申さうなう/謡曲・竹生島」

便船を待つ

びんせん【便船を待つ】
wait for one's boat.

便蒙

べんもう [0] 【便蒙】
〔童蒙(=子供)に便である意〕
初学者にわかりやすいように書かれた書物。啓蒙書。入門書。

便衣

べんい [1] 【便衣】
(中国で,式服・礼服などに対して)丈を短く袖を細くして動きやすくした服。普段着。平服。便服。

便衣隊

べんいたい [0] 【便衣隊】
日中戦争時,中国で平服を着て敵地に潜入し,各種の宣伝や暗殺・破壊・襲撃などを行なった中国人の特殊部隊。

便覧

べんらん [0] 【便覧】
ある事柄の全体が簡単にわかるように作った書物。ハンド-ブック。びんらん。「大学―」

便覧

びんらん [0] 【便覧】
⇒べんらん(便覧)

便覧

べんらん【便覧】
a handbook.→英和

便路

びんろ [1] 【便路】
(1)都合のよい道。便利な道。
(2)音信がもたらされる道。また,音信をもたらす人。[日葡]

便追

びんずい [1] 【便追・木鷚】
スズメ目セキレイ科の小鳥。全長約15センチメートル。背面は緑褐色,腹面は白色の地に黒色の縦斑がある。セキレイのように尾を上下に振りながら地上を歩き採餌(サイジ)する。主として山地で繁殖し,冬季は平地や南方へ移動して越冬する。キヒバリ。

便通

べんつう【便通】
a bowel movement <b.m.> .→英和
〜がある (have) a movement[ <英> motion].

便通

べんつう [0] 【便通】
大便が出ること。通じ。「―がある」

便達屋

べんたつや [0] 【便達屋】
⇒便利屋(ベンリヤ)

便風

びんぷう [0] 【便風】
(1)追い風。順風。
(2)便り。手紙。音信。

かかり【係】
charge;→英和
a person in charge (担当者);a section (部課).→英和

がかり 【係・掛】
⇒かかり(係)(1)

かかり [1] 【係(り)】
〔動詞「かかる(係)」の連用形から〕
(1)特定の仕事・役目を受け持つこと。また,その人。「―の者を呼んで来ます」
〔「受付―」「会計―」のように名詞の下に付くときは,多く「がかり」の形になり,「係」と書く。ただし,官庁や鉄道などの場合は多く「掛」と書く〕
(2)〔文法〕 係り結びで,呼応する文末の活用語に定まった活用形をとらせる助詞。
→係り結び
(3)関係。かかわり。「今は仏がゆかり―の者ども,はじめて楽しみ栄えた/天草本平家 2」

係う

かかずら・う カカヅラフ [4] 【係う・拘う】 (動ワ五[ハ四])
(1)(面倒なことに)かかわりを持つ。関係する。かかわる。「そんなことに―・ってはいられない」
(2)ささいなことやつまらないことにこだわる。拘泥する。「つまらないことに―・う」
(3)仕事に携わる。従事する。「なにがしの朝臣の小鷹に―・ひて/源氏(松風)」
(4)つきまとう。まといつく。「懸想だち,涙を尽し―・はむも/源氏(夕霧)」

係り

かかり [1] 【係(り)】
〔動詞「かかる(係)」の連用形から〕
(1)特定の仕事・役目を受け持つこと。また,その人。「―の者を呼んで来ます」
〔「受付―」「会計―」のように名詞の下に付くときは,多く「がかり」の形になり,「係」と書く。ただし,官庁や鉄道などの場合は多く「掛」と書く〕
(2)〔文法〕 係り結びで,呼応する文末の活用語に定まった活用形をとらせる助詞。
→係り結び
(3)関係。かかわり。「今は仏がゆかり―の者ども,はじめて楽しみ栄えた/天草本平家 2」

係り助詞

かかりじょし [4] 【係(り)助詞】
助詞の一類。いろいろの語に付いて,それらにある意味を添えて下の用言や活用連語にかかり,それらの用言や活用連語の述語としての働きに影響を及ぼすもの。口語では「は」「も」「こそ」「さえ」「でも」「しか」「だって」,文語では「は」「も」「ぞ」「なむ(なん)」「や」「か」「こそ」などがある。けいじょし。
→係り結び

係り合う

かかりあ・う [4] 【掛(か)り合う・係り合う】 (動ワ五[ハ四])
(1)かかわりあいをもつ。関係する。「つまらぬ事に―・って時間をつぶした」
(2)双方が攻撃しあう。

係り結び

かかりむすび [4] 【係(り)結び】
(1)(広義には)主に文語において,文中に係助詞または疑問詞が用いられた時,それに呼応して文末の活用語が一定の活用形をとる現象。
(2)(狭義には)文語において,文中に係助詞「ぞ」「なむ(なん)」「や」「か」が用いられる時,文末を連体形で結び,係助詞「こそ」が用いられる時,已然形で結ぶ現象。これは,すでに上代から見られるが,中古において特に発達し,ひろく行われるに至った。しかし,中世以降,終止形と連体形が同じ語形になるとともに次第に衰えていった。

係わり

かかわり カカハリ [0] 【係わり・関わり】
(1)かかわること。関係。つながり。「事件とは何の―もない」「その事には私も多少の―がある」
(2)つながりのある者。関係者。

係わり合う

かかわりあ・う カカハリアフ [5] 【係わり合う・関わり合う】 (動ワ五[ハ四])
互いに関係し合う。関係をもつ。「もめ事に―・うのはごめんだ」
[可能] かかわりあえる

係わる

かかわ・る カカハル [3] 【係わる・関わる・拘わる】 (動ラ五[四])
(1)関係をもつ。「人命に―・る問題だ」「沽券(コケン)に―・る」
(2)こだわる。かかずらう。《拘》「小事に―・ってる時ではない」
[可能] かかわれる

係争

けいそう【係争】
(a) dispute;→英和
contention.→英和
〜中である be pending;be in dispute.‖係争点(問題) a point (question) at issue.

係争

けいそう [0] 【係争・繋争】 (名)スル
当事者間で争うこと。特に,訴訟を起こして法廷で争うこと。「―中の事件」

係争物

けいそうぶつ [3] 【係争物】
訴訟で争いの目的となる特定物。

係助詞

けいじょし [3] 【係助詞】
⇒かかりじょし(係助詞)

係助詞

かかりじょし [4] 【係(り)助詞】
助詞の一類。いろいろの語に付いて,それらにある意味を添えて下の用言や活用連語にかかり,それらの用言や活用連語の述語としての働きに影響を及ぼすもの。口語では「は」「も」「こそ」「さえ」「でも」「しか」「だって」,文語では「は」「も」「ぞ」「なむ(なん)」「や」「か」「こそ」などがある。けいじょし。
→係り結び

係員

かかりいん [3] 【係員】
その係の人。

係員

かかりいん【係員】
a person in charge <of> .

係属

けいぞく [0] 【係属・繋属】 (名)スル
(1)つながりがつくこと。つなぎつけること。「後事相ひ―する長久の鏈/西国立志編(正直)」
(2)〔法〕
〔「訴訟係属」の略〕
訴訟が起こされ,判決のための手続きが現になされていること。

係岸

けいがん [0] 【係岸・繋岸】 (名)スル
船を岸壁につなぐこと。

係数

けいすう [3] 【係数】
(1)〔数〕 単項式・多項式または方程式の各項において,ある変数に着目した際,その変数から成る単項式にかけられている数または文字。
(2)〔化〕 化学反応式において分子式の前にある数字。
(3)〔物〕 比例関係にある二つの物理量において,その関係式の比例定数をいう。「膨張―」

係数

けいすう【係数】
《数》a coefficient.→英和

係泊

けいはく [0] 【係泊・繋泊】 (名)スル
船舶をつなぎとめること。「錨地(ビヨウチ)に―する」

係留

けいりゅう [0] 【係留・繋留】 (名)スル
綱などでつなぎとめること。「船を岸壁に―する」「―索(サク)」

係留する

けいりゅう【係留する】
moor <at,to> .→英和
‖係留気球 a captive balloon.係留場 moorings.係留浮標 a mooring buoy.

係留気球

けいりゅうききゅう [5] 【係留気球】
綱でつなぎとめ,任意の高さにあげる気球。偵察・観測・信号・防空・広告などに用いる。

係累

けいるい [0] 【係累】 (名)スル
(1)心身の自由を束縛する,わずらわしい事柄。特に,妻子など面倒をみなければならない一族の者。「喜助には身に―がないのに/高瀬舟(鴎外)」
(2)つなぎしばること。「醜陋の名利に―せられ/民約論(徳)」

係累

けいるい【係累】
(family) ties;dependents.〜が多い be encumbered with a large family.〜のない unencumbered.→英和

係結び

かかりむすび [4] 【係(り)結び】
(1)(広義には)主に文語において,文中に係助詞または疑問詞が用いられた時,それに呼応して文末の活用語が一定の活用形をとる現象。
(2)(狭義には)文語において,文中に係助詞「ぞ」「なむ(なん)」「や」「か」が用いられる時,文末を連体形で結び,係助詞「こそ」が用いられる時,已然形で結ぶ現象。これは,すでに上代から見られるが,中古において特に発達し,ひろく行われるに至った。しかし,中世以降,終止形と連体形が同じ語形になるとともに次第に衰えていった。

係船

けいせん【係船】
mooring;→英和
a laid-up[an idle]ship (船).〜する moor <to> .→英和

係船

けいせん [0] 【係船・繋船】 (名)スル
(1)船舶を港などにつなぎとめること。また,その船。「岸壁に―する」
(2)不況などのために,所有船を使用しないで港につなぎとめておくこと。また,その船。

係船ドック

けいせんドック [5] 【係船―】
潮の干満の差の大きな港湾で,出入り口にとびらを設け,満潮の際に船を入れて入り口を閉ざし,干潮時にも岸壁に対して同じ高さを保って船舶を係留するドック。係船渠(キヨ)。湿ドック。閘(コウ)船渠。湿船渠。

係船岸

けいせんがん [3] 【係船岸】
船舶を係留する岸壁。係船岸壁。

係船柱

けいせんちゅう [3] 【係船柱】
船舶を係留するため,岸壁・埠頭(フトウ)・桟橋などに設ける柱。

係船浮標

けいせんふひょう [5] 【係船浮標】
船舶を係留するために,海底に固定してある浮標。

係船索

けいせんさく [3] 【係船索】
船舶を係留するために使う綱。もやいづな。船綱。繋索。

係長

かかりちょう [3] 【係長】
係員の長。普通,課長の下の職。

係長

かかりちょう【係長】
a chief clerk.

係[繋]辞

けいじ【係[繋]辞】
《論・文》a copula.→英和

係[関

かかわる【係[関・拘]わる】
(1) be concerned in;take part <in an enterprise> ;have to do with <the affair> (関係する).
(2) affect;→英和
reflect on (影響する).

促す

うながす【促す】
urge <a person to do> ;→英和
press <a person for payment> ;→英和
demand (要求する);→英和
prompt (促進する);→英和
quicken;→英和
stimulate (刺激する);→英和
call one's attention <to a matter> (注意を).

促す

うなが・す [0][3] 【促す】 (動サ五[四])
(1)早くするようせきたてる。催促する。「連れを―・して急ぐ」
(2)相手がそれをする気になるよう勧める。「参加を―・す」「注意を―・す」
(3)進行を早める。促進する。「発育を―・す」

促促

そくそく [0] 【促促】 (ト|タル)[文]形動タリ
さし迫っていて心にゆとりがないさま。「―として塩町へ駈け出しぬ/浮世草子・風流曲三味線」

促声

そくせい [0] 【促声】
⇒促音(ソクオン)

促成

そくせい [0] 【促成】 (名)スル
植物などを人工的に早く生長させること。

促成栽培

そくせいさいばい [5] 【促成栽培】 (名)スル
野菜や花を温室やフレームを利用して,普通栽培より短期間で収穫する栽培法。
⇔抑制栽培

促成栽培

そくせい【促成栽培】
forcing culture.〜栽培の野菜 forced vegetables.〜栽培する force <strawberries> .→英和

促染剤

そくせんざい [0][3] 【促染剤・速染剤】
染色で,染着を早めるために添加する助剤。硫酸・食塩・酢酸など。

促迫

そくはく [0] 【促迫】 (名)スル
(1)きびしくせまること。
(2)息がつまること。「母の気息の―してゐるのに気が附いて/渋江抽斎(鴎外)」

促通

そくつう [0] 【促通】
神経系または神経筋の接合部に複数の刺激を加えると,その効果が単独の刺激の効果の和よりも大きくなる現象。

促進

そくしん [0] 【促進】 (名)スル
物事が早く進むように力を加えること。「開発を―する」「販売―」

促進する

そくしん【促進する】
quicken;→英和
step up;promote <foreign trade> .→英和
食欲を〜する stimulate one's appetite.‖…促進運動 a movement for the realization of….

促進学級

そくしんがっきゅう [5] 【促進学級】
普通学級での学習が困難な障害児の学習促進のために設けられた学級。

促音

そくおん【促音】
《音声》a double consonant (in Japanese).

促音

そくおん [2][0] 【促音】
語中において,無声閉鎖音 k ・ t ・ p や無声摩擦音 s の前で一拍分だけ息をとめるものをいう。「かっぱ(河童)」「立った」「はっさく(八朔)」「バット」などのように「っ」「ッ」で表記する。つまる音。促声。

促音便

そくおんびん [3] 【促音便】
音便の一。発音の便宜のために,語中で,ある音が促音に転ずる現象。活用語の連用形語尾の「ち」「ひ」「り」が,「て」「たり」などに連なるとき促音に変化する,「勝ちて→勝って」「言ひて→言って」「ありて→あって」の類。これらのほか,「をひと→をっと(夫)」「さふそく→さっそく(早速)」「やはり→やっぱり」などもある。つまる音便。
→音便

にわか ニハカ [1] 【俄】
■一■ (形動)[文]ナリ
(1)物事の急に起こるさま。だしぬけ。突然。すぐさま。「一天―にかきくもる」「―には返答しかねる」
(2)かりそめであるさま。臨時的。一時的。「―にしもあらぬ匂ひ,いとなつかしう/徒然 104」
(3)病気が急変するさま。「にわかになる」の形で危篤状態になる意を表す。「死なむ命―になりぬ/万葉 3811」
■二■ (名)
即興的に演じる滑稽な寸劇。江戸時代,京都で,祭礼などに素人が演じたものが始まりで,江戸・大坂から地方に広まり,特に大坂で盛んに行われた。のちには専業の者も出,寄席・劇場に進出した。明治後期に衰退したが大阪・博多などでなお愛好されている。仁輪加。俄狂言。

俄しく

にわしく ニハシク 【俄しく】 (副)
にわかに。急に。「潮舟の舳越そ白波―も負ふせたまほか思はへなくに/万葉 4389」

俄の

にわか【俄の(に)】
sudden(ly);→英和
unexpected(ly).→英和

俄事

にわかごと ニハカ― 【俄事】
突然の出来事。「そも―にて物の具着るにも及ばず/盛衰記 20」

俄仕立て

にわかじたて ニハカ― [4] 【俄仕立て】
間に合わせに急いでこしらえること。

俄仕込み

にわかじこみ ニハカ― [4] 【俄仕込み】
(1)必要に迫られてから急いで品物を仕込むこと。
(2)技芸や知識を当座の間に合わせに急に覚え込むこと。「―で覚えた芸」

俄仕込みの

にわかじこみ【俄仕込みの】
hastily acquired;crammed.

俄作り

にわかづくり ニハカ― [4] 【俄作り】
急いで作り上げること。

俄分限

にわかぶげん ニハカ― [4] 【俄分限】
急に金持ちになること。また,その人。成り金。俄長者。俄大尽。にわかぶんげん。
⇔次第(シダイ)分限

俄分限

にわかぶんげん ニハカ― [4] 【俄分限】
「にわかぶげん(俄分限)」に同じ。

俄勉強

にわかべんきょう【俄勉強】
cramming.〜する cram <for an examination> .→英和

俄大尽

にわかだいじん ニハカ― [4] 【俄大尽】
「俄分限(ニワカブゲン)」に同じ。

俄師

にわかし ニハカ― [3] 【俄師】
俄狂言を職業とする人。

俄成り金

にわかなりきん ニハカ― [4] 【俄成り金】
急に大金持ちになること。また,その人。

俄成金

にわかなりきん【俄成金】
⇒成金.

俄拵え

にわかごしらえ ニハカゴシラヘ [4] 【俄拵え】
急ごしらえ。にわか作り。

俄日和

にわかびより ニハカ― [4] 【俄日和】
雨が急にやんで晴れること。

俄普請

にわかぶしん ニハカ― [4] 【俄普請】
急に始めた家の普請。また,急ごしらえの普請。

俄然

がぜん【俄然】
suddenly.⇒突然(とつぜん).

俄然

がぜん [0] 【俄然】
■一■ (副)
にわかに。突然。急に。「―攻勢に転じた」
■二■ (ト|タル)[文]形動タリ
にわかなさま。だしぬけであるさま。「―として新天地が現前する/門(漱石)」

俄狂言

にわかきょうげん ニハカキヤウ― [4] 【俄狂言】
「俄{■二■}」に同じ。

俄芝居

にわかしばい ニハカ―ヰ [4] 【俄芝居】
俄狂言の芝居。

俄踊り

にわかおどり ニハカヲドリ [4] 【俄踊り】
(1)座興のための滑稽な踊り。
(2)俄狂言の中で踊る踊り。

俄道心

にわかどうしん ニハカダウ― [4] 【俄道心】
(1)急に発心して出家すること。
(2)狂言「惣八」の狂言記における別名。

俄雨

にわかあめ【俄雨(に会う)】
(be caught in) a shower.→英和

俄雨

にわかあめ ニハカ― [4][3] 【俄雨】
突然降り出してまもなくやんでしまう雨。驟雨(シユウウ)。

俄雪

にわかゆき ニハカ― [3] 【俄雪】
突然降ってきて,間もなくやんでしまう雪。

俊乗房

しゅんじょうぼう 【俊乗房】
⇒重源(チヨウゲン)

俊傑

しゅんけつ [0] 【俊傑】
非常にすぐれた人。

俊士

しゅんし [1] 【俊士】
(1)才知のすぐれた者。
(2)嵯峨天皇の代,文章生のうち秀才についで優秀な者の称。

俊寛

しゅんかん シユンクワン 【俊寛】
(1)(1143?-1179) 平安末期の真言宗の僧。仁和寺法印寛雅の子。僧都。法勝寺執行。後白河上皇の近臣。1177年京都東山鹿ヶ谷の山荘で藤原成親・西光らと平家討滅を企て,捕らえられて成親の子成経や平康頼とともに鬼界ヶ島に流された。翌年の大赦にも彼一人許されず,同島で没した。
(2)能の一。四番目物。{(1)}に取材。康頼・成経とともに鬼界ヶ島に流されていた俊寛は,二人が許されたあとも一人島に残される。鬼界ヶ島。

俊寛僧都島物語

しゅんかんそうずしまものがたり シユンクワンソウヅ― 【俊寛僧都島物語】
読本。前後編各四巻。曲亭馬琴作。歌川豊広画。1808年成立。翌年前編,翌々年後編刊。鬼界ヶ島で果てたはずの俊寛が京に戻って鬼一法眼と名乗り,軍学者として牛若丸に兵術を教え,平家討伐の本懐を遂げさせる。

俊彦

しゅんげん [0] 【俊彦】
すぐれた男子。俊傑。

俊徳丸

しゅんとくまる 【俊徳丸】
伝説上の人物。河内の国,高安家に清水観音の申し子として生まれたが,盲になり,乞食となる。能「弱法師(ヨロボシ)」をはじめ,説経節「しんとく丸」,浄瑠璃「摂州合邦辻(セツシユウガツポウガツジ)」などに脚色。

俊恵

しゅんえ シユンヱ 【俊恵】
(1113-?) 平安末期の僧・歌人。源俊頼の子。東大寺の歌林苑で月次(ツキナミ)・臨時の歌会を主催。藤原清輔・俊成と並ぶ当代歌壇の中心人物の一人。鴨長明はその弟子。家集に「林葉和歌集」がある。

俊成

しゅんぜい 【俊成】
⇒藤原(フジワラノ)俊成

俊成忠度

しゅんぜいただのり 【俊成忠度】
能の一。二番目物。内藤藤左衛門作。藤原俊成が,平忠度の供養をすると,その霊が現れ,千載集に自詠が読み人知らずとして入集された恨みを述べる。ことをわけた俊成の言葉に,忠度の霊は心を安めるが,にわかに修羅道の苦患を見せる。やがて,忠度の歌に感じた梵天(ボンテン)に救われ,朝日とともに消え失せる。

俊才

しゅんさい [0] 【俊才・駿才】
人並みすぐれた才能。また,その持ち主。

俊才

しゅんさい【俊才】
a genius;→英和
a man of talent.

俊敏

しゅんびん [0] 【俊敏】 (名・形動)[文]ナリ
頭のはたらきがよく,すばやく適切な行動をする・こと(さま)。「―な若者」「―をもって鳴る剣士」
[派生] ――さ(名)

俊爽

しゅんそう [0] 【俊爽】 (名・形動)[文]ナリ
人品・風物などがすぐれているさま。「正しく結びたる唇は,夢中も放心せざる渠(カレ)が意気の―なるを語れり/義血侠血(鏡花)」

俊異

しゅんい [1] 【俊異・儁異】
衆人にすぐれて秀でていること。また,その人。「俗は―を悪み世は奇才を忌む/佳人之奇遇(散士)」

俊秀

しゅんしゅう [0] 【俊秀】
能力・才知がすぐれていること。また,その人。俊英。「門下に―を集める」

俊童

しゅんどう [0] 【俊童】
すぐれてかしこい子供。

俊芿

しゅんじょう 【俊芿】
(1166-1227) 鎌倉初期の僧。台律中興の祖。肥後の人。字(アザナ)は我禅。号は不可棄。諡号(シゴウ)は大興正法国師・月輪大師。1199年入宋し,仏典・儒書・雑書二千余巻をもたらす。のち京都仙遊寺を泉涌寺(センニユウジ)と改め,天台・真言・禅・律の諸宗兼学の道場とした。

俊英

しゅんえい [0] 【俊英】
才能のすぐれていること。また,その人。俊秀。俊才。「天下の―が門下につどう」

俊英

しゅんえい【俊英】
a gifted person.

俊豪

しゅんごう [0] 【俊豪】
非常にすぐれた人物。俊傑。

俊足

しゅんそく [0] 【俊足】
(1)すぐれた才能をもった人。俊才。
(2)足の速いこと。また,その人。駿足。
⇔鈍足

俊逸

しゅんいつ [0] 【俊逸】
才能などがすぐれていること。また,その人。

俊邁

しゅんまい [0] 【俊邁】 (名・形動)[文]ナリ
才知のすぐれているさま。また,その人。英邁。「その子の英霊―にして/西国立志編(正直)」

俊頼

としより 【俊頼】
⇒源(ミナモトノ)俊頼

俊頼髄脳

としよりずいのう 【俊頼髄脳】
歌学書。二巻。源俊頼著。平安後期成立。詞(コトバ)より心を重んじ,珍しい趣向の必要を説く作歌心得を述べ,歌体を二〇体に分けて善歌・悪歌の例を示す。

俊髦

しゅんぼう [0] 【俊髦】
〔「俊」も「髦」もすぐれる意〕
すぐれた人。ぬきんでた人。「今日―雲の如く/復活(魯庵)」

そ [1] 【俎】
中国古代の供物を載せる台。長方形の板に脚のついたもの。青銅製の礼器が知られる。

まないた [0][3] 【俎板・俎・真魚板】
包丁で切るときに下に敷く板や台。

俎上

そじょう [0] 【俎上】
まないたの上。

俎板

まないた [0][3] 【俎板・俎・真魚板】
包丁で切るときに下に敷く板や台。

俎板木

まないたぎ [4] 【俎板木】
樋(ヒ)の水門の上部に取り付けて,戸を上下させる框(カマチ)。

俎豆

そとう [0] 【俎豆】
〔「俎」はつくえ,「豆」はたかつき〕
中国古代の祭器の名。転じて,まつりあげること。また,礼法。

俏し

やつし [3] 【俏し・窶し】
(1)身をやつすこと。また,みすぼらしい姿。
(2)「やつしごと(俏事)」に同じ。
(3)しゃれること。めかすこと。また,その人。「一方(ヒトカタ)ならぬ御―と見たるも/不言不語(紅葉)」
(4)色男。やさ男。「おれがやうな―が出入りしたら/洒落本・空言の河」
(5)江戸で地口(ジグチ)をいう。

俏し事

やつしごと [5][0] 【俏し事】
(1)歌舞伎の和事の一種。若殿や大家の若旦那などが,没落したり勘当されたりして卑しい姿となっているさまを演ずるもの。
(2)恋のためにやつれること。また,色恋。「紅葉も風に―/常磐津・戻り駕」

俏し字

やつしじ [3] 【俏し字】
俏し書きにした字。省略した字。

俏し方

やつしがた [0] 【俏し方】
歌舞伎で,俏し事を得意とする役者。また,その役柄。

俏し書き

やつしがき [0] 【俏し書き】
字画を略したり,くずしたりして書くこと。また,その字。

俏す

やつ・す [2] 【窶す・俏す】 (動サ五[四])
(1)目立たないように形を変える。みすぼらしく装う。「旅の僧に身を―・す」
(2)やせるほど夢中になる。「恋に身を―・す」「憂き身を―・す」
(3)化粧する。顔を作る。「―・さずに濡れ事をする新五郎/柳多留 21」
(4)まねる。似せる。「姿は武家を―・せども,昔を残す詞くせ/浄瑠璃・一谷嫩軍記」
(5)一部を省略する。「―・して書けば仏の五体をやぶるとかや/浄瑠璃・三世相」
(6)出家する。剃髪する。「今はと―・し給ひし/源氏(宿木)」

よう [1] 【俑】
中国で副葬品として用いられた,人間を模した像。木・土・金属・陶などで作る。殷(イン)代から明代にわたって見られ,各時代の風俗を反映して美術的にも価値が高い。
→泥象(デイシヨウ)

ぞく [0] 【俗】
■一■ (名)
(1)一般の世間。世の中。また,一般の人。官に対する民間,学界に対する一般の世間,仙人・聖人に対する人間など。
(2){(1)}のうち特に仏門に対する一般の世間。また,出家していない人。「―にかえる」
(3)世間のならわし。土地の風習。時代の風俗。「人民これに由て,蛮荒野鄙の―を免るることなり/西国立志編(正直)」
■二■ (形動)[文]ナリ
(1)ありふれているさま。「―なところがかえって受ける」
(2)いやしいさま。下品なさま。
⇔雅
「―な人間」「―なことばかり言う」
→俗に

ぞく【俗】
the way of the world;→英和
[世俗的]worldliness;vulgarity;→英和
the laity (僧の対).→英和
〜な worldly;→英和
common;→英和
vulgar;→英和
lay.→英和
〜に commonly;→英和
vulgarly.→英和
〜に言う what is commonly called.〜に言えば to use a common phrase.

俗っぽい

ぞくっぽい【俗っぽい】
common;→英和
vulgar.→英和

俗っぽい

ぞくっぽ・い [4] 【俗っぽい】 (形)
通俗的である。俗気がある。上品でない。「―・い言い方」
[派生] ――さ(名)

俗に

ぞくに [0] 【俗に】 (副)
世間一般に。「これが―いう鬼火だ」「麦粒腫(バクリユウシユ),―ものもらいという」
→ぞく(俗)

俗び言

さとびごと 【俚び言・俗び言】
(1)いなか言葉。方言。
(2)日常話している言葉。世俗の言葉。

俗世

ぞくせい [0] 【俗世】
この世の中。俗世間。ぞくせ。

俗世

ぞくせ [0] 【俗世】
「ぞくせい(俗世)」に同じ。

俗世界

ぞくせかい【俗世界】
⇒俗界.

俗世界

ぞくせかい [3] 【俗世界】
俗人の住んでいるこの世。俗世間。娑婆(シヤバ)。

俗世間

ぞくせけん【俗世間】
⇒俗界.

俗世間

ぞくせけん [3] 【俗世間】
俗人の住むこの世。出家していない人の世界。また,一般の人が現実的・日常的な生活を送っているこの世の中。俗世。「―の些事」

俗了

ぞくりょう [0] 【俗了】 (名)スル
高雅なものが,俗化してしまうこと。「精細なる句の―し易きは/俳人蕪村(子規)」

俗事

ぞくじ【俗事】
everyday business;worldly[mundane]affairs.〜に追われる be busy with routine work.〜を超越する be above the common cares of the world.→英和

俗事

ぞくじ [1] 【俗事】
日常のわずらわしくつまらない用事。世俗的な事柄。「―に追われる」「―にかまける」

俗人

ぞくじん【俗人】
a layman (僧の対);→英和
the laity (総称).→英和
⇒俗物.

俗人

ぞくじん [0] 【俗人】
〔世間一般の人の意〕
(1)風流を解さない人。高尚な趣味のない人。「文学とは無縁の―だ」
(2)名誉や利益のことしか頭にないつまらない人。
(3)(僧侶に対して)世間一般の人。

俗伝

ぞくでん [0] 【俗伝】
世間で言い伝えられていること。俗間の言い伝え。

俗体

ぞくたい [0] 【俗体】
(1)僧でない,普通の人の姿。
⇔僧体
(2)卑俗な様子。通俗的な様式・型。「地の文をあまりに―にかたよらしめなば/小説神髄(逍遥)」
(3)漢字の,俗字の字体。

俗信

ぞくしん [0] 【俗信】
日常生活を左右するものとして,世間で広く信じられてきた言い伝え。禁忌・予兆・占卜(センボク)・呪術・諺(コトワザ)・憑(ツ)き物・妖怪など。「病気についての―」

俗僧

ぞくそう [0] 【俗僧】
俗人の欲望を捨て切れないでいる僧侶。なまぐさ坊主。

俗儒

ぞくじゅ [1] 【俗儒】
見識の低い学者。
⇔真儒

俗別当

ぞくべっとう 【俗別当】
俗人で,官命によって寺務を管理する人。

俗務

ぞくむ [1] 【俗務】
生活してゆく上で必要な煩わしい事柄。俗事。「―にわずらわされる」

俗務

ぞくむ【俗務】
⇒俗事.

俗化

ぞっか ゾククワ [0] 【俗化】 (名)スル
神聖なものや高雅なものが,世間一般の下らないものになること。俗っぽくなること。ぞくか。「軽井沢も近ごろはすっかり―してしまった」

俗化

ぞっか【俗化】
vulgarization.〜する vulgarize;→英和
be vulgarized.

俗化

ぞくか [0] 【俗化】 (名)スル
⇒ぞっか(俗化)

俗受け

ぞくうけ【俗受け】
<aim at> popularity.→英和
〜がする appeal to the popular taste;be popular.

俗受け

ぞくうけ [0] 【俗受け】 (名)スル
(専門家でない)世間一般の人の気に入ること。「―する作品」

俗句

ぞっく ゾク― [0] 【俗句】
卑俗な句。

俗名

ぞくみょう【俗名】
[僧の]one's name as a layman;→英和
a secular name.

俗名

ぞくみょう [0] 【俗名】
(1)世間で普通に通用している名称。俗称。
(2)僧の,出家する前の名。
⇔法名
(3)死者の,生前の名。
⇔戒名
⇔法名
(4)遊女などの本名。
→源氏名

俗名

ぞくめい【俗名】
a common[popular]name.

俗名

ぞくめい [0] 【俗名】
(1)「ぞくみょう(俗名)」に同じ。
(2)つまらない名声。

俗吏

ぞくり [1] 【俗吏】
つまらない仕事をしている役人。また,役人を卑しめていう語。

俗向きの

ぞくむき【俗向きの】
popular.→英和

俗塵

ぞくじん [0] 【俗塵】
日常のわずらわしくつまらないこと。「―を避ける」

俗塵を遠ざかる

ぞくじん【俗塵を遠ざかる】
be far from the din and bustle of the world.→英和

俗境

ぞっきょう ゾクキヤウ [0] 【俗境】
(1)俗っぽい土地。下品な場所。
(2)俗人の世界。俗界。

俗士

ぞくし [1] 【俗士】
見識の低いつまらない人。また,普通の人。俗人。

俗姓

ぞくしょう [0] 【俗姓】
(1)僧が俗人であったときの姓。ぞくせい。「悲田院の尭蓮上人は,―は三浦の某とかや/徒然 141」
(2)氏(ウジ)素性。家柄。「此の田代冠者と申すは,…―もよきうへ弓矢とてもよかりけり/平家 9」

俗姓

ぞくせい [0] 【俗姓】
出家者の,在俗の時の姓。ぞくしょう。

俗字

ぞくじ [0] 【俗字】
世間で通用しているが正格ではない字形。「耻(恥)」「忰(悴)」「觧(解)」の類。
→正字

俗学

ぞくがく [0] 【俗学】
通俗的な学問。世俗的な学問。

俗客

ぞっかく ゾク― [0] 【俗客】
(1)風流を理解しない人。俗人。
(2)僧に対して,在家の人。また,俗人の客。

俗家

ぞっか ゾク― [0] 【俗家】
〔「ぞっけ」とも〕
(1)僧でない普通の人が住む家。
(2)世俗の人。俗人。

俗形

ぞくぎょう [0] 【俗形】
(僧形に対して)出家していない,普通人の姿。在俗の人の姿。

俗心

ぞくしん [0] 【俗心】
俗世間のことにひかれる気持ち。名誉・利益を求める心。

俗念

ぞくねん【俗念】
worldly ambitions.〜を去る free oneself from earthly desires.

俗念

ぞくねん [0] 【俗念】
世間的な名誉・利益・快楽などにひかれる心。卑しい心。「―を去る」

俗悪

ぞくあく [0] 【俗悪】 (名・形動)[文]ナリ
まともに見たり,聞いたりできないほど下品である・こと(さま)。「―な趣味」「―を極める」
[派生] ――さ(名)

俗悪な

ぞくあく【俗悪な】
vulgar;→英和
coarse;→英和
gross.→英和

俗情

ぞくじょう [0] 【俗情】
(1)世間の事情や人情。「―に疎い」
(2)名利・愛欲などに引かれる卑しい心。また,世俗的な心情。「―を離れる」

俗戒

ぞっかい ゾク― [0] 【俗戒】
〔仏〕 五戒・八戒など,在家の人の守らなければならない戒め。

俗手

ぞくしゅ [0] 【俗手】
(囲碁・将棋で)初心者の打つような平凡な手。ぞくて。

俗才

ぞくさい [0] 【俗才】
日常の雑事をうまく処理する能力。世渡りの才。

俗文

ぞくぶん [0] 【俗文】
(1)日常の言葉を用いて書いた文。
(2)内容が通俗的な文。

俗智

ぞくち [1] 【俗智・俗知】
俗事に関する知恵。俗人の知恵。
⇔真智

俗曲

ぞっきょく ゾク― [0] 【俗曲】
三味線伴奏の小歌曲のうち,うた沢・小唄など様式化したものを除く,雑多で大衆的なものの総称。都々逸(ドドイツ)・さのさ・大津絵など。

俗書

ぞくしょ [0][1] 【俗書】
(1)通俗的な書物。低俗な本。
(2)風格や品のない書風。
(3)仏典以外の書物。俗典。外典(ゲテン)。

俗本

ぞくほん [0] 【俗本】
通俗的な本。俗書。

俗楽

ぞくがく [0] 【俗楽】
民間の世俗音楽。通常,雅楽・声明・能楽を除外し,近世邦楽・俗謡の類を指す。
⇔雅楽

俗欲

ぞくよく [0] 【俗欲】
世俗的な欲望。「―がない」

俗歌

ぞっか ゾク― [0] 【俗歌】
世間に流行する歌。俗謡。はやり歌。

俗気

ぞっけ ゾク― [0][3] 【俗気】
「ぞくけ(俗気)」に同じ。

俗気

ぞくけ [0] 【俗気】
世間一般の人のもつような,金銭・名誉などを求めたい気持ち。俗っぽい気持ち・考え方。ぞっき。ぞっけ。ぞくっけ。「―が出る」「―が抜けない」

俗気

ぞくけ【俗気】
worldliness;vulgarity.→英和
⇒俗臭.

俗気

ぞっき ゾク― [0] 【俗気】
「ぞくけ(俗気)」に同じ。

俗気のある

ぞっけ【俗気のある】
vulgar;→英和
worldly.→英和

俗流

ぞくりゅう【俗流】
the common run of men.

俗流

ぞくりゅう [0] 【俗流】
俗物の仲間。俗人連中。

俗漢

ぞっかん ゾク― [0] 【俗漢】
「俗人(ゾクジン)」に同じ。

俗物

ぞくぶつ [0] 【俗物】
世間的な名誉や利益ばかりを追う人。俗人。「―根性」

俗物

ぞくぶつ【俗物】
a vulgar[worldly]person;a snob.→英和
俗物根性 snobbery;Philistinism.→英和

俗用

ぞくよう [0] 【俗用】
俗世間のさまざまな用事。俗事。

俗画

ぞくが [0] 【俗画】
通俗的な絵。通俗画。

俗界

ぞくかい [0] 【俗界】
⇒ぞっかい(俗界)

俗界

ぞっかい ゾク― [0] 【俗界】
天上界・仙界・仏の浄土などに対し,俗人の住む,卑しく迷い多い世界。わずらわしいことの多い,この世。俗世。俗世間。

俗界

ぞっかい【俗界】
<stand aloof from> the (workaday) world;earthly life.〜の worldly.→英和

俗眼

ぞくがん [0] 【俗眼】
(1)世間の普通の人の見方。俗人の見方。
(2)低級な見識。

俗知

ぞくち [1] 【俗智・俗知】
俗事に関する知恵。俗人の知恵。
⇔真智

俗神道

ぞくしんとう [3] 【俗神道】
復古神道の立場から,仏教や儒教の要素が混入した両部神道・垂加神道などを批判していう語。

俗称

ぞくしょう【俗称】
⇒俗名.

俗称

ぞくしょう [0] 【俗称】 (名)スル
(1)正式の名前ではないが,世間一般に通用している名称。通称。
(2)僧が,俗人であったときの名前。俗名(ゾクミヨウ)。

俗筆

ぞくひつ [0] 【俗筆】
風雅でない筆跡。品のない字。

俗箏

ぞくそう [0] 【俗箏】
近世に興り,広く普及した箏曲。生田流・山田流など。通常は単に「箏曲」と呼ばれる。また,それらで用いる箏(楽器)。楽箏(ガクソウ)・筑紫箏(ツクシゴト)の対語。

俗累

ぞくるい [0] 【俗累】
日常のこと。世間の煩わしいこと。

俗縁

ぞくえん [0] 【俗縁】
血縁など世俗における縁故。また,特に僧の親類・縁者。

俗習

ぞくしゅう [0] 【俗習】
世間一般のならわし。

俗習

ぞくしゅう【俗習】
(a) convention;→英和
a (popular) custom;a vulgar practice.

俗耳

ぞくじ [1][0] 【俗耳】
世間一般の人々の耳。世人の理解。

俗聖

ぞくひじり 【俗聖】
出家しないで俗人の姿のまま戒を保ち,仏道修行に励む人。有髪(ウハツ)の僧。「―とか,この若き人々の,つけたなる/源氏(橋姫)」

俗臭

ぞくしゅう【俗臭】
low taste;vulgarity;→英和
worldly-mindedness.〜紛々たる extremely vulgar.

俗臭

ぞくしゅう [0] 【俗臭】
卑しく,下品な感じ。世間的な利益に執着する気風。俗気。「―芬々(フンブン)」

俗衆

ぞくしゅう [0] 【俗衆】
〔「ぞくしゅ」とも〕
(僧侶に対して)在俗の人々。俗人たち。

俗見

ぞっけん ゾク― [0] 【俗見】
俗人の見解。通俗的な意見。

俗解

ぞくかい [0] 【俗解】
⇒ぞっかい(俗解)

俗解

ぞっかい ゾク― [0] 【俗解】 (名)スル
学問的ではないが,世間一般の人にわかりやすい解釈。通俗的な解釈。「語源―」

俗言

ぞくげん [0] 【俗言】
(1)日常の会話などに用いるくだけた言葉。俗語。
⇔雅言
(2)世間のうわさ。「―を信ずる」

俗評

ぞくひょう [0] 【俗評】
世間一般の人たちが下している評価。世評。

俗話

ぞくわ [0] 【俗話】
(1)世間話。俗談。
(2)日常使う言葉。はなしことば。俗語。「―にては雞巴(キイハ)といひ/痿陰隠逸伝」

俗語

ぞくご [0] 【俗語】
(1)(詩文に用いる雅語に対して)日常会話に用いる言葉。俗言。口語。俗話。主に明治期に用いられた用語。
(2)(標準的な口語に対して)あらたまった場では用いにくい,くだけた言葉。スラング。さとびごと。俚言(リゲン)。

俗語

ぞくご【俗語】
colloquial language (総称);[個別]a colloquial expression;slang.→英和

俗説

ぞくせつ【俗説】
a common saying;a popular view.

俗説

ぞくせつ [0] 【俗説】
世間に言い伝えられている根拠のはっきりしない話。

俗調

ぞくちょう [0] 【俗調】
世間に行われる卑俗な調子。平凡な調子。

俗談

ぞくだん [0] 【俗談】
俗事に関する話。世間話。
⇔雅談

俗談平話

ぞくだんへいわ [5] 【俗談平話】
卑近な俗語と日常の話し言葉。特に俳諧で,芭蕉が「芭蕉翁二十五箇条」で「(俳諧ノ本質ハ)俗談平話をたださむがためなり」と説いたとされてから,詩的言語にまで洗練された日常語をいう。

俗論

ぞくろん [0] 【俗論】
世間一般の人々の議論。一般的な意見。

俗論

ぞくろん【俗論】
conventional views; <bow to> a popular opinion.

俗論党

ぞくろんとう 【俗論党】
1864年,長州征伐に際して,幕府に謝罪して従うことを主張した長州藩の一派。

俗諦

ぞくたい [0] 【俗諦】
〔仏〕 世間の人々の考えるこの世の真理。現世的真理。世間的知恵。世諦。世俗諦。
⇔真諦

俗諦常住

ぞくたいじょうじゅう [0] 【俗諦常住】
〔仏〕 世間的な真理がそのまま常住の真理であると肯定すること。日本の中古天台宗で特に重視された。

俗諺

ぞくげん [0] 【俗諺】
俗世間のことわざ。俚諺(リゲン)。

俗講

ぞっこう ゾクカウ [0] 【俗講】
唐代の中国で,在家信者を対象に行われた仏教経典の講義。絵や歌を取り入れて平易に教説を説いたもので,その台本を変文という。次第に寺院を離れ,内容も通俗化した。

俗謡

ぞくよう [0] 【俗謡】
民間で歌われるはやりうたや民謡。

俗趣

ぞくしゅ [1] 【俗趣】
俗っぽいようす。低俗な趣味。

俗輩

ぞくはい [0] 【俗輩】
学問・教養のないつまらない人々。

俗間

ぞっかん ゾク― [0] 【俗間】
俗人の住む世間。世俗の間。民間。

俗間

ぞくかん [0] 【俗間】
⇒ぞっかん(俗間)

俗陋

ぞくろう [0] 【俗陋】 (名・形動)[文]ナリ
俗っぽく,卑しい・こと(さま)。俗悪。

俗離れ

ぞくばなれ [3] 【俗離れ】 (名)スル
行動や考え方が普通の人とかけ離れていること。浮世離れ。

俗離れした

ぞくばなれ【俗離れした】
unworldly;→英和
<be> above the world.→英和

俗骨

ぞっこつ ゾク― [0] 【俗骨】
卑しい人柄。卑しい生まれつき。

俘囚

ふしゅう [0] 【俘囚】
(1)とりこ。捕虜。
(2)八世紀頃から,律令政府の支配下に入った蝦夷(エミシ)の称。
→夷俘(イフ)

俘虜

ふりょ [1] 【俘虜】
戦争で敵方にいけどりにされた者。とりこ。捕虜。「―収容所」

俘虜

とりこ [3][0] 【虜・擒・俘虜】
〔取り子,の意〕
(1)戦争で敵に捕らえられた者。いけどりになった人。捕虜。
(2)ある事に熱中して逃げ出せない状態になること。心を奪われること。また,そのような人。「恋の―」「欲望の―になる」

俚び

さとび 【俚び】
〔動詞「俚ぶ」の連用形から〕
いなかじみていること。卑俗なこと。
⇔雅(ミヤ)び
「雅びと―とのけじめをわきまへ知るべきわざになむ/玉勝間」

俚び歌

さとびうた 【俚び歌】
いなかびた俗謡。俚謡(リヨウ)。

俚び言

さとびごと 【俚び言・俗び言】
(1)いなか言葉。方言。
(2)日常話している言葉。世俗の言葉。

俚び言葉

さとびことば 【俚び言葉】
さとびた言葉。いなか言葉。俚言(リゲン)。
⇔雅(ミヤ)び言葉

俚ぶ

さと・ぶ 【俚ぶ】 (動バ上二)
いなかじみる。ひなびる。「―・びたる簀の子の端つかたに居給へり/源氏(東屋)」

俚俗

りぞく [1][0] 【俚俗】 (名・形動)[文]ナリ
いなかびている・こと(さま)。「侍女(コシモト)の言葉なんどは頗(スコブ)る―なる言葉にして/小説神髄(逍遥)」

俚歌

りか [1] 【俚歌】
世間に流行する歌。俚謡。俗歌。

俚耳

りじ [1] 【俚耳】
世間の人々の耳。俗耳。「―に入りやすい話」「大声(タイセイ)は―に入らず/吾輩は猫である(漱石)」

俚言

りげん [0] 【俚言】
(1)俗間で使われる言葉。また,土地のなまり言葉。俗言。俚語。
⇔雅言
(2)(一地方の言語全体を方言というのに対して)共通語では使われない,ある地方特有の単語や言い方。俚語。

俚言集覧

りげんしゅうらん 【俚言集覧】
国語辞書。二六巻。太田全斎著。1797年(寛政9)以後1829年(文政12)以前の成立。俗語・俗諺を集めて五十音の横段の順に配列,語釈を施す。1900年(明治33),井上頼圀(ヨリクニ)・近藤瓶城(ミカキ)が増補,五十音順に改編した「(増補)俚言集覧」三冊が刊行され流布した。

俚語

りご [1] 【俚語】
「俚言(リゲン)」に同じ。

俚諺

りげん [0] 【俚諺】
民間で言い慣わされていることわざ。

俚謡

りよう [0] 【里謡・俚謡】
宮廷や都会の唄に対して,地方で歌われる唄。さとうた。民謡。

俛伏

ふふく [0] 【俯伏・俛伏】 (名)スル
(1)(恐れ入って)うつむくこと。「外圧に―する」
(2)「深揖(シンユウ)」に同じ。

ほ [1] 【保】
(1)中国で,古くから行われた隣保組織。一定戸数からなり,連帯責任を負う。
(2)律令制において,五戸を単位として設けた相互検察のための行政末端組織。逃亡した戸の租調をその属する保が納めるなどの徴税機能も有した。五保。
(3)平安京内の地割単位の一。一坊の四分の一で,四つの町より構成される。
(4)平安中期以降の,国衙(コクガ)領内の行政単位で,荘・郷・名と並ぶもの。

保する

ほ・する [2] 【保する】 (動サ変)[文]サ変 ほ・す
確かなこととしてうけあう。保証する。「安全を―・しがたい」「自由を―・する/明六雑誌 14」

保する

ほう・する [3] 【保する】 (動サ変)[文]サ変 ほう・す
〔「ほう」は漢音〕
「ほする(保)」に同じ。「誤謬なきことを―・し難い/北条霞亭(鴎外)」

保ち合い

もちあい [0] 【持(ち)合い・保ち合い】
(1)勢力がほぼ同じぐらいでつりあいがとれていること。「勝負はどうやら―だ」
(2)互いに力を合わせて持つこと。
(3)取引で,小きざみな値動きだけで,相場に大きな変動のないこと。

保つ

たもつ【保つ】
[長持ちする]keep;→英和
last;→英和
support (支える);→英和
[維持]preserve[maintain] <peace> ;→英和
keep up <appearances> (面目を).

保つ

たも・つ [2] 【保つ】 (動タ五[四])
〔「手(タ)持つ」の意〕
(1)ある状態のまま変わらず続くようにする。「健康を―・つ」「首位の座を―・つ」「威厳を―・つ」「温度を一五度に―・つ」「一定の距離を―・つ」「身を―・つ(=道徳的ニ正シクアリ続ケル)」
(2)ある状態が変わらないでそのまま続く。もつ。「肉ガナガク―・タナイ/へボン」
(3)人の命や治世が続く。
 (ア)人の命や在位期間が続く。「百歳の寿命を―・つ」「久しく世を―・たせ給つるも/栄花(月の宴)」
 (イ)在位する。「百歳百余歳まで―・ち給へる帝もおはしましたれど/大鏡(道長)」
(4)教え・戒律などを守る。「戒律を―・つ」「母の教へ給ひし御言葉を耳の底に―・ち給ひて/曾我 4」
(5)大事に所有する。「―・つ所の財宝を/曾我 3」
[可能] たもてる

保井

やすい ヤスヰ 【保井】
姓氏の一。

保井コノ

やすいこの ヤスヰ― 【保井コノ】
(1880-1971) 植物学者。香川県生まれ。東京女子高等師範学校(現お茶の水女子大学)教授。植物の細胞学的研究を行う。石炭を植物組織研究の手法を用いて分析,1927年(昭和2)東京帝大から女性として初めて理学博士を授与された。

保人

ほにん [0] 【保人】
律令制で,土地・財産などの売買や,債務の保証人。

保佐

ほさ [1] 【保佐】 (名)スル
(1)保護し助けること。
(2)〔法〕 準禁治産者の行う財産上の法律行為を,保佐人が補い助けること。
→保佐人

保佐人

ほさにん [0] 【保佐人】
準禁治産者に付され,その保護のために一定の行為を補助する者。重要な法律行為について同意権を有するが,代理権はない。

保健

ほけん【保健】
health;→英和
hygiene (衛生).→英和
〜上の sanitary;→英和
hygienic.→英和
‖保健体育 health and physical education.保健所 a public health center[office].保健婦 a public health nurse;a health visitor.

保健

ほけん [0] 【保健】
(1)健康を保つこと。「―薬」
(2)学校の教科の一。健康や衛生についての知識を学ぶ科目。

保健体育

ほけんたいいく [4] 【保健体育】
中学校・高等学校の教科の一。健康の増進と体力の向上を図り,心身の調和的発達を促すことを目的とする。高等学校では保健と体育の二科目に分ける。

保健士

ほけんし [2] 【保健士】
保健婦に準ずる資格をもち,保健指導に従事する男性。

保健婦

ほけんふ [2] 【保健婦】
厚生大臣の免許を受けて,健康診断・健康指導などの保健指導に従事する女性。

保健室

ほけんしつ [2] 【保健室】
学校などで,健康相談,衛生の指導,簡単な病気の治療などの保健教育を行うための室。

保健所

ほけんじょ [0][4] 【保健所】
公衆衛生の向上・増進を図るため都道府県および政令都市が設置する機関。衛生思想の普及・向上,栄養の改善,衛生指導,衛生上の試験や検査,疾病の予防などを行う。

保健薬

ほけんやく [2] 【保健薬】
治療薬に対して,ビタミン剤のように健康増進の目的で用いられる薬剤の総称。

保健食

ほけんしょく [2] 【保健食】
健康を維持するために必要かつ十分な栄養所要量が含まれている食事。

保元

ほげん 【保元】
⇒ほうげん(保元)

保元

ほうげん 【保元】
年号(1156.4.27-1159.4.20)。久寿の後,平治の前。後白河・二条天皇の代。ほげん。

保元の乱

ほうげんのらん 【保元の乱】
1156年(保元1)京都に勃発した内乱。皇位継承に関する崇徳上皇と後白河天皇との対立に,摂関家の藤原頼長と忠通との家督争いが結びつき,上皇・頼長側は源為義・平忠正,後白河・忠通側は源義朝・平清盛らの武士団を招じ入れて戦い,上皇方が敗北した。上皇は讃岐に流され,頼長は戦傷死した。この乱は,のちの武家政権成立への端緒をなした。

保元物語

ほうげんものがたり 【保元物語】
軍記物語。三巻。作者未詳。「平治物語」の作者と同じともいわれる。鎌倉時代に成立,のちさまざまな成長・変貌を遂げた。保元の乱の顛末を和漢混交文により記し,武士たちの活躍を描く。保元合戦物語。保元合戦記。保元記。

保全

ほぜん [0] 【保全】 (名)スル
安全を保つこと。「領土を―する」「結局政府と云ふも人民の幸福を―するにあらずして/民約論(徳)」

保全

ほぜん【保全】
⇒保存.

保全処分

ほぜんしょぶん [4] 【保全処分】
権利を保全するため,その確定・実現までの間に裁判所によってされる暫定的な処分。仮差し押え・仮処分など。

保全差し押え

ほぜんさしおさえ [3] 【保全差し押(さ)え】
租税の徴収を確保するため,納税義務が確定する前に行う差し押さえ。

保全差し押さえ

ほぜんさしおさえ [3] 【保全差し押(さ)え】
租税の徴収を確保するため,納税義務が確定する前に行う差し押さえ。

保全管理人

ほぜんかんりにん [0] 【保全管理人】
会社更生手続開始前の保全処分として,会社管理命令が出された場合に,裁判所により選任され,会社の経営,財産の管理・処分を行う者。また,破産宣告前の保全処分として,債務者の財産を凍結し,散逸防止のために選任される者。

保内商人

ほないしょうにん 【保内商人】
中世,近江国得珍保(トクチンノホ)の商人。特権的な座を結成し,伊勢・美濃・若狭(ワカサ)・京都などを結んで活発な商業活動を展開した。

保冷

ほれい [0] 【保冷】
低温の状態に保つこと。「―倉庫」

保冷車

ほれいしゃ [2] 【保冷車】
冷却装置をもたず,荷台を断熱構造にして冷凍食品などを低温に保ったまま運送するトラック。

保原

ほばら 【保原】
福島県北東部,伊達郡の町。メリヤス工業が盛ん。桃を中心とする果樹栽培地。

保名

やすな 【保名】
歌舞伎舞踊の一。清元。七変化舞踊,本名題「深山桜及兼樹振(ミヤマノハナトドカヌエダブリ)」の一。篠田金治作詞。1818年江戸都座初演。浄瑠璃「蘆屋道満大内鑑(アシヤドウマンオオウチカガミ)」の二段目「小袖物狂」の,安倍保名が恋人の形見の小袖を抱いて春の野を狂い歩くさまを舞踊化したもの。

保呂

ほろ 【保呂】
「保呂羽(ホロバ)」の略。「―の風切りはいだる矢負はせて/平家 4」

保呂打ち

ほろうち [0] 【保呂打ち】
ライチョウ類やキジ・ヤマドリ類が翼を激しく動かし,空気の振動により音を発する行動。

保呂羽

ほろば 【保呂羽】
鳥の翼の下の毛。特に,鷹のものは矢羽として珍重した。ほろ。

保多織

ほたおり [0] 【保多織】
香川県特産の綿織物。夏用の着尺地。もとは絹織物であった。讃岐上布。ほた。

保姆

ほぼ [1] 【保母・保姆】
保育所・養護施設など児童福祉施設で,児童の保育に従事する女子職員。所定の保母養成学校の卒業者,あるいは都道府県知事が行う保母試験に合格した者がなる。

保存

ほぞん【保存】
preservation.→英和
〜する preserve;→英和
keep.→英和

保存

ほぞん [0] 【保存】 (名)スル
そのままの状態でとっておくこと。「史蹟を―する」「塩に漬けて―する」

保存則

ほぞんそく [2] 【保存則】
物理系の状態が変化しても,ある物理量の値が一定に保たれるとき,その物理量に対して保存則が成りたつといい,その物理量を保存量という。保存則は系がもつ対称性に基因し,エネルギー・運動量・電荷など,多くの保存量がある。
→対称性

保存力

ほぞんりょく [2] 【保存力】
力の作用を受けながら点 P から点 Q まで移動するときの仕事が P と Q の位置だけで決まる場合の,その力。保存力だけが働くとき,力学的エネルギーが保存される。

保存料

ほぞんりょう [2] 【保存料】
食品添加物の一。食品の腐敗や変性の原因となる細菌などの繁殖を抑えるために用いる。ソルビン酸・安息香酸など。
→殺菌料

保存水域

ほぞんすいいき [4] 【保存水域】
公海での漁業資源保護のため,関係国間の漁業条約によって設定され,一定の漁獲規制が行われる水域。

保存漬

ほぞんづけ [0] 【保存漬(け)】
長期保存を目的とした漬物。一般に塩分を多く含む。

保存漬け

ほぞんづけ [0] 【保存漬(け)】
長期保存を目的とした漬物。一般に塩分を多く含む。

保存登記

ほぞんとうき [4] 【保存登記】
(1)未登記の不動産についてなされる最初の所有権登記。
(2)特定の不動産上の先取特権を保存する登記。

保存血

ほぞんけつ [2] 【保存血】
輸血に用いるため供血者より得た血液に抗血液凝固剤を加え,冷所に保存してある血液。有効期間は三週間。保存血液。

保存行為

ほぞんこうい [4] 【保存行為】
管理行為の一。代理の目的物の現状を維持する行為。
→改良行為
→利用行為

保存費

ほぞんひ [2] 【保存費】
財産を維持・保存するために必要な費用。民法上,保存費を支出した者は必要費としてその償還を請求することができる。

保存食

ほぞんしょく [2] 【保存食】
(1)塩蔵品・乾燥品など,そのままの状態で一定期間腐敗しないようにした食品。
(2)集団給食施設で,食中毒などが発生したときに提出する証拠物件用に保存しておく,提供した食事と同じもの。

保守

ほしゅ [1] 【保守】 (名)スル
(1)古くからの習慣・制度・考え方などを尊重し,急激な改革に反対すること。
⇔革新
(2)正常な状態を保ち守ること。「―点検」「人の品行を―し/西国立志編(正直)」

保守

ほしゅ【保守(主義)】
conservatism.〜的な conservative.→英和
‖保守主義者 a conservative.保守党 the Conservative Party;the Conservatives.

保守主義

ほしゅしゅぎ [3] 【保守主義】
旧来の伝統・慣習・考え方などを尊重して,急激な改革を好まない主義。
⇔進歩主義

保守党

ほしゅとう 【保守党】
(1) [0]
保守主義の立場にたつ政党の一般的名称。
(2)イギリスの政党。トーリー党から発展。自由党と交代で政権を担当,帝国と秩序をむねとする。1920年代より労働党と二大政党を形成。ディズレリー首相,サッチャー首相が有名。

保守合同

ほしゅごうどう [1] 【保守合同】
1955年(昭和30)11月,自由党と日本民主党が合同して,自由民主党を結成したことをさす。前月の社会党の統一に促されたものだが,保守政党の分裂抗争を終わらせ,自民党の長期政権化を実現した。

保守的

ほしゅてき [0] 【保守的】 (形動)
保守の傾向のあるさま。
⇔革新的
⇔進歩的
「―な考え方」

保安

ほあん【保安】
security.→英和
保安官 <米> a sheriff.→英和
保安要員 maintenance personnel (炭坑などの).

保安

ほあん [0] 【保安】
(1)まもること。安んずること。保護。「―設備」
(2)社会の平安や秩序を保つこと。

保安

ほうあん 【保安】
年号(1120.4.10-1124.4.3)。元永の後,天治の前。鳥羽・崇徳(ストク)天皇の代。

保安

ほうあん [0] 【保安】 (名)スル
「ほあん(保安)」に同じ。「内以て億兆を―し外以て万国と対峙せんとす/新聞雑誌 7」

保安処分

ほあんしょぶん [4] 【保安処分】
犯罪者や罪を犯す危険性のある者に対して,犯罪防止のために科す刑罰以外の保護・教育・矯正・治療などの強制処分。

保安基準

ほあんきじゅん [4] 【保安基準】
道路運送車両法に定められる規定。国内で運行する自動車の構造,装置,乗車定員と最大積載量について技術的な基準を定めた法規。

保安官

ほあんかん [2] 【保安官】
アメリカで,郡などの治安維持の任に当たる官吏。住民の選挙によって選ばれる。シェリフ。

保安帽

ほあんぼう [2] 【保安帽】
⇒保護帽(ホゴボウ)

保安庁

ほあんちょう [2] 【保安庁】
保安隊・海上警備隊を管理・運営した機関。1952年(昭和27)保安庁法により総理府の外局として設置された。防衛庁の前身。

保安条例

ほあんじょうれい 【保安条例】
1887年(明治20)自由民権運動の弾圧を目的として発布された七条からなる法規。これにより,反政府運動家五七〇名が東京から追放された。98年廃止。

保安林

ほあんりん [2] 【保安林】
森林法に基づき,一定の公益目的のために農林水産大臣が指定する森林。水源の涵養(カンヨウ),土砂流出の防備,風水害の防備,魚付き,風致保存などの目的による。

保安要員

ほあんよういん [4] 【保安要員】
鉱山などで,作業員・施設などの保安業務にたずさわる人。

保安警察

ほあんけいさつ [4] 【保安警察】
社会秩序の維持を目的とする警察。治安警察。

保安隊

ほあんたい [0] 【保安隊】
1952年(昭和27)警察予備隊を改組して発足した陸上部隊。54年自衛隊へと発展。

保定

ほてい 【保定】
中国,河北省中部の都市。交通の要衝にあり,小麦・綿花などの集散が盛ん。製粉・農具製造などの工業が発達。パオティン。

保延

ほうえん 【保延】
年号(1135.4.27-1141.7.10)。長承の後,永治の前。崇徳(ストク)天皇の代。

保持

ほじ【保持】
maintenance.→英和
〜する hold;→英和
maintain;→英和
preserve.→英和

保持

ほうじ [1] 【保持】
「ほじ(保持)」に同じ。

保持

ほじ [1] 【保持】 (名)スル
(1)保ちつづけること。持っていること。「第一人者の地位を―する」「選手権―者」
(2)〔心〕 記憶の第二段階で,記銘された経験内容が量的には減少し質的には変容しながらも残存・維持される過程。把持。
→記銘
→再生

保有

ほゆう [0] 【保有】 (名)スル
自分のものとして持っていること。「国民として―する権利と義務」「正貨―高」

保有

ほゆう【保有】
retention.→英和
〜する possess;→英和
retain;→英和
keep.→英和
‖保有物(株) holdings.

保有米

ほゆうまい [0] 【保有米】
農家が自分で消費するために保有している米。農家保有米。

保母

ほぼ【保母】
a nurse;→英和
a kindergarten teacher (幼稚園の).

保母

ほぼ [1] 【保母・保姆】
保育所・養護施設など児童福祉施設で,児童の保育に従事する女子職員。所定の保母養成学校の卒業者,あるいは都道府県知事が行う保母試験に合格した者がなる。

保水

ほすい [0] 【保水】 (名)スル
水をたくわえておくこと。「水源地の―」「森林の―能力」

保津川

ほづがわ 【保津川】
京都盆地を流れる桂川の中流。亀岡市付近から京都盆地に入るまでをいう。中途の保津峡は風景の美しさと川下りで知られる。

保温

ほおん [0] 【保温】 (名)スル
温度をたもつこと。特に,温度をあたたかくたもつこと。「―装置」

保温

ほおん【保温】
heating.保温装置 an air-conditioning.

保湿

ほしつ [0] 【保湿】 (名)スル
湿度を一定の基準内に保つこと。

保父

ほふ [1] 【保父】
保育所・養護施設など児童福祉施設で,児童の保育に従事する男性職員の俗称。1977年(昭和52)児童福祉法施行令で正式に認められた。

保田

やすだ 【保田】
姓氏の一。

保田与重郎

やすだよじゅうろう 【保田与重郎】
(1910-1981) 評論家。奈良県生まれ。東大卒。雑誌「日本浪漫派」を創刊。反近代主義の立場で民族の美意識を説く。飛躍の多い散文詩風の文体は戦中の青年読者をとらえた。

保甲法

ほこうほう ホカフハフ [0] 【保甲法】
中国,宋の王安石の新法の一。自治的な警察組織として保・甲を編制,兵農一致の民兵軍により兵制改革と軍費節減をめざした。明・清に地方自治制度として受け継がれ,清代には全国で施行。

保留

ほりゅう【保留(付で)】
(with) reservation(s).→英和
〜する reserve;→英和
defer (延期).→英和

保留

ほりゅう [0] 【保留】 (名)スル
そのままの状態でおさえとどめておくこと。特に,その場ですぐに決めたり実行したりせずにのばすこと。「態度を―する」

保磁力

ほじりょく [2] 【保磁力】
磁気飽和状態の強磁性体の磁化をゼロにするために必要な逆向きの外部磁場の強さ。

保科

ほしな 【保科】
姓氏の一。

保科孝一

ほしなこういち 【保科孝一】
(1872-1955) 国語学者。山形県生まれ。東大卒。国語教育・国語政策を研究し,当用漢字・現代仮名遣いの制定に尽力した。著「国語学精義」「新体国語学史」など。

保科正之

ほしなまさゆき 【保科正之】
(1611-1672) 江戸前期の大名。徳川秀忠の庶子。将軍家綱を補佐して幕政にあずかり,文治政策を推進。会津二三万石を領した。

保税

ほぜい [0] 【保税】
関税の賦課が保留されること。「―貨物」

保税倉庫

ほぜい【保税倉庫】
a bonded warehouse.

保税倉庫

ほぜいそうこ [4] 【保税倉庫】
外国貨物を輸入手続きせずに蔵置できる場所。保税地域の一つであるが,指定保税地域や保税上屋(ウワヤ)に比べ長期間(二年間)蔵置できる点に特色がある。

保税制度

ほぜいせいど [4] 【保税制度】
輸入される外国貨物に対して一時的に関税の取り立てを留保し,蔵置・運送・加工・展示などを行う制度。

保税加工貿易

ほぜいかこうぼうえき [7] 【保税加工貿易】
輸入した原材料を保税地域で加工して輸出すること。

保税地域

ほぜいちいき [4] 【保税地域】
関税を課されずに外国貨物の蔵置・加工・展示などできる場所。指定保税地域・保税上屋・保税倉庫・保税工場・保税展示場などがある。

保税工場

ほぜいこうじょう [4] 【保税工場】
保税の状態で輸入原材料や中間製品を加工する工場。

保管

ほかん【保管】
storage;→英和
custody;→英和
deposit (預り).→英和
〜させる deposit <money with a person> .〜する keep;→英和
take charge <of> ;store (倉庫などに).→英和
‖保管人 a keeper;a trustee (財産などの).保管料 a (custody) fee;storage (倉庫の).書類保管庫 a filing cabinet.

保管

ほかん [0] 【保管】 (名)スル
金銭や品物などをあずかって,こわれたりなくなったりしないように管理すること。「金庫に―しておく」

保管場所

ほかんばしょ [0] 【保管場所】
自動車で,車庫法により最寄りの警察署に届け出が義務づけられた自動車の置き場所。

保管料

ほかんりょう [2] 【保管料】
倉庫営業者が物品保管の報酬として受け取る料金。倉敷料。

保線

ほせん [0] 【保線】
鉄道線路の安全を保つこと。また,その業務。

保線

ほせん【保線】
[鉄道の]maintenance of tracks.保線作業員 <米> a trackman; <英> a line(s)man.

保線区

ほせんく [2] 【保線区】
鉄道の現業機関の一。保線業務を担当する。

保育

ほいく [0] 【保育】 (名)スル
(1)保護し育てること。育成すること。
(2)幼児の心身の正常な発育を目的として,幼稚園・保育所・託児所などで行われる養護を含んだ教育作用。「三年―」
(3)林業で,幼齢林を目的の森林に育てるために行う下刈り・つる切り・除伐・間伐などの手入れ作業の総称。

保育する

ほいく【保育する】
nurse;→英和
bring up;take care of.‖保育園 a nursery school;a day nursery.保育器 an incubator.

保育ママ

ほいくママ [4] 【保育―】
⇒家庭福祉員(カテイフクシイン)

保育器

ほいくき [3] 【保育器】
未熟児を入れて保育する装置。内部の温度・湿度・酸素供給量は適宜調整でき,外部からも観察できる。

保育園

ほいくえん [3] 【保育園】
保育所の通称。

保育所

ほいくしょ [0][4] 【保育所】
児童福祉法に基づく児童福祉施設の一。保護者が労働または疾病などのため,その保育が十分できない乳幼児をあずかり保育する施設。

保良宮

ほらのみや 【保良宮】
奈良時代末期,藤原仲麻呂によって近江国滋賀郡石山付近に設けられた離宮。平城京との位置関係から北京とも呼ばれた。

保菌

ほきん [0] 【保菌】
体内に病原体をもっていること。

保菌者

ほきんしゃ【保菌者】
a germ carrier.

保菌者

ほきんしゃ [2] 【保菌者】
体の中に病原体をもっているが発病はしていない人。他に感染させることがある。キャリア。

保蔵

ほぞう [0] 【保蔵】 (名)スル
貨幣によってなされる価値の貯蔵。

保証

ほしょう [0] 【保証】 (名)スル
(1)まちがいなく大丈夫であるとうけあうこと。「利益を―する」「―の限りではない」
(2)債務者が債務を履行しない場合,これに代わって債務を履行するという義務を負うこと。

保証

ほしょう【保証】
a guarantee;→英和
an assurance.→英和
〜する guarantee;assure.→英和
〜付の guaranteed;certified.‖保証金 security;a deposit.保証書 a (written) guarantee.保証人 a guarantor;a surety.

保証人

ほしょうにん [0] 【保証人】
他人の身元や債務を保証する人。

保証付き

ほしょうつき [0] 【保証付き】
品質や性能などが,保証されていること。「三年間―の時計」

保証保険

ほしょうほけん [4] 【保証保険】
債務者が債務を履行しない場合に,債権者が受ける損害を填補する保険。債務者を保険契約者とする。

保証債務

ほしょうさいむ [4] 【保証債務】
債務者が債務を履行しないときに,これに代わって履行をするために,債務者以外の者(保証人)が負う債務。

保証小切手

ほしょうこぎって [5] 【保証小切手】
支払い保証のある小切手。特に,銀行が自分あてに振り出す小切手。預金小切手。

保証書

ほしょうしょ [0][4] 【保証書】
保証の旨を記載した書面。

保証株

ほしょうかぶ [2] 【保証株】
一定の配当支払いが保証されている株式。

保証準備

ほしょうじゅんび [4] 【保証準備】
中央銀行が銀行券発行の保証として保有する資産のうち,正貨準備を除いた国債や商業手形などの資産。

保証発行

ほしょうはっこう [4] 【保証発行】
保証準備に基づいて中央銀行が銀行券を発行すること。

保証金

ほしょうきん [0] 【保証金】
債務の担保としてあらかじめ債権者に交付される金銭。
→手付金

保護

ほご【保護】
protection;→英和
care (世話);→英和
preservation (保存).→英和
〜する protect <a person from> ;→英和
take care <of> (世話する);preserve (保存する).→英和
…の〜のもとに under the protection of….〜を受ける be protected <by> .‖保護預り safe deposit.保護観察 probation.保護関税率 a protective tariff.(野鳥)保護区 a reserve (for wild birds).保護国 a protectorate.保護色 protective coloration.保護水域 protected waters.保護鳥 a protected bird.保護貿易 protective trade.保護貿易主義 protectionism.鳥獣保護区 a sanctuary.

保護

ほご [1] 【保護】 (名)スル
(1)危険・破壊・困難などが及ばないように,かばい守ること。「自国民を―する」「自然―」
(2)身体的精神的機能や生活に必要な能力などが低下している者や未熟な者などについて,その環境や他者による害悪また本人が自分を害する行為に対して,安全の確保,環境の調整,また必要な援助の付与など,その者のためになるように取り計らうこと。「青少年の―」「行路病者の―」
(3)生活保護法では,国が,生活に困窮する国民に対し,健康で文化的な最低限度の生活の維持を保障し,その自立を助長すること。

保護コロイド

ほごコロイド [4] 【保護―】
疎水コロイド溶液に加えてコロイドの安定性を増す働きをする親水コロイド。この作用は親水コロイドが疎水コロイド粒子を包み込むことによる。墨汁中の膠(ニカワ)はこの例。

保護主義

ほごしゅぎ [3] 【保護主義】
輸入の制限や関税などによって自国の産業を保護しようとすること。また,その考えや立場。保護貿易主義。

保護処分

ほごしょぶん [3] 【保護処分】
家庭裁判所が非行少年に対してその健全育成のため刑罰を避けて言い渡す処分。保護観察・教護院または養護施設への送致・少年院への送致の三種がある。

保護区

ほごく [2] 【保護区】
⇒鳥獣(チヨウジユウ)保護区

保護司

ほごし [2] 【保護司】
犯罪者などの改善・更生を助け,犯罪予防に努めることを使命とする者。地域において社会的信望を有するなどの要件を満たす者の中から法務大臣が委嘱する。

保護国

ほごこく [2] 【保護国】
条約に基づき,他国を保護下に置き,その統治権能の一部を代わって行使する国。また,逆に保護を受ける国。
→被保護国

保護帽

ほごぼう [2] 【保護帽】
工事や建設現場などで,頭部を保護するためにかぶる帽子。保安帽。安全帽。

保護施設

ほごしせつ [3] 【保護施設】
生活保護法に基づき,生活困窮者を保護するために設置される施設。救護施設・更生施設・医療保護施設・授産施設・宿所提供施設の五種。

保護林

ほごりん [2] 【保護林】
風致保存・動植物保護あるいは風水害防止などのために,法令などで伐採を規制し保護している森林。

保護者

ほごしゃ [2] 【保護者】
保護する立場の人。特に,児童など未成年者を保護する義務のある父母など。

保護色

ほごしょく [2] 【保護色】
動物の被食者が捕食者の目からのがれるためにもつ隠蔽色(インペイシヨク)。捕食者の隠蔽色をも呼ぶことがある。
→隠蔽色
→威嚇(イカク)色
→警戒色

保護観察

ほごかんさつ [3] 【保護観察】
犯罪者・非行少年などに対し,その更生・改善を助けるため,拘禁施設ではなく社会生活の場において指導監督や補導援助を行う処分。

保護観察所

ほごかんさつじょ [0][7] 【保護観察所】
保護観察の実施,犯罪予防のための世論の啓発や社会環境の改善などを行う機関。法務大臣の管理のもとに,地方裁判所の管轄区域ごとに置かれる。

保護貿易

ほごぼうえき [3] 【保護貿易】
国内産業の保護育成のため,国家が対外貿易に干渉し,輸入制限や関税の賦課を行うこと。
→管理貿易
→自由貿易

保護関税

ほごかんぜい [3] 【保護関税】
国内産業を保護するため,輸入商品に対してかける関税。
→財政関税

保護預かり

ほごあずかり [3] 【保護預かり】
銀行・証券会社などがその業務の一つとして,顧客の依頼により貴重品・有価証券などを保管すること。

保護鳥

ほごちょう [0] 【保護鳥】
⇒禁鳥(キンチヨウ)

保護鳥獣

ほごちょうじゅう [3] 【保護鳥獣】
法律によって,捕獲が禁止されている鳥獣。
→狩猟鳥獣

保谷

ほうや 【保谷】
東京都北部,武蔵野台地にある市。近世,新田開発が進んだ。近年,住宅地化が進む。

保路運動

ほろうんどう 【保路運動】
1911年の清朝の鉄道国有化令に反対する民衆蜂起。鉄道国有化により列強から六〇〇万ポンドの借款を獲得しようとした清朝に対し,湖南・湖北・広東・四川などの民衆は保路同志会を結成して闘い,辛亥革命の糸口をつくった。

保身

ほしん [0] 【保身】
自分の身体や地位・身分などを守ること。「―の術にたけている」「自己―」

保身

ほしん【保身(術)】
(the art of) self-preservation[defending one's own interest].

保釈

ほしゃく [0] 【保釈】 (名)スル
保証金の納付を条件に,未決勾留中の被告人を釈放すること。重大犯罪や証拠隠滅のおそれがある場合などを除いて,請求があれば裁判所は認めなければならない。また,裁判所の職権で行うこともある。

保釈中である

ほしゃく【保釈中である】
be under[out on]bail.〜になる be released on bail.‖保釈金 bail.保釈保証人 a bail.

保釈金

ほしゃくきん [0] 【保釈金】
保釈される被告人の出頭を保証するために裁判所に納付する金銭。保釈保証金。

保長

ほちょう 【保長】
律令制で,五保の制の長。
→五保

保険

ほけん【保険】
insurance <on,against> .→英和
〜にはいる insure <one's life[house]for ¥500,000> .→英和
〜がついている be insured <against fire for ¥500,000> .〜付の insured.‖保険会社 an insurance company.保険金(金額) insurance money (amount).保険金受取人 a beneficiary.保険契約者 an insurant.保険証書 an insurance policy.保険代理店(勧誘員) an insurance agent (man).保険料 a premium.自動車(団体,傷害)保険 car (group,accident) insurance.

保険

ほけん [0] 【保険】
偶然的に発生する事柄(保険事故)によって生じる経済上の不安に対処するため,あらかじめ多数の者が金額を出捐(シユツエン)し,そこから事故に遭遇した者に金銭を支払う制度。
〔英語 insurance の中国語訳からの借用〕

保険つなぎ

ほけんつなぎ [4] 【保険つなぎ】
⇒ヘッジ

保険ベッド

ほけんベッド [4] 【保険―】
患者が個人負担をせず,健康保険の医療費の範囲で支払いが賄える病床をいう語。
→差額ベッド

保険事故

ほけんじこ [4] 【保険事故】
保険契約により定められた,保険の対象となる事柄。

保険代理店

ほけんだいりてん [6] 【保険代理店】
保険会社からの委任を受け,その業務の代理または媒介をする者。

保険会社

ほけんがいしゃ [4] 【保険会社】
保険事業を営む会社。保険業法に基づく,保険株式会社と保険相互会社。

保険価額

ほけんかがく [4] 【保険価額】
損害保険において,被保険者が被るおそれのある損害を金銭に評価した額。保険金額はこの限度内で定められる。

保険医

ほけんい [2] 【保険医】
(1)健康保険加入者の診療に当たるため都道府県知事の認定により登録をうけた医師または歯科医師。健康保険医。
(2)保険会社の依嘱を受け,生命保険契約時に,被保険者の健康状態を診療する医師の通称。

保険外交員

ほけんがいこういん [6] 【保険外交員】
家庭や得意先を回って保険契約の募集・勧誘に従事する人。保険勧誘員。

保険契約

ほけんけいやく [4] 【保険契約】
当事者の一方(保険者)が相手方(保険契約者)から保険料を受け,一定の事柄(保険事故)が発生した時には相手方や第三者に金銭の支払いを行うことを約する契約。

保険契約者

ほけんけいやくしゃ [6] 【保険契約者】
保険者を相手方として保険契約を締結し,保険者に保険料を支払う者。

保険引受人

ほけんひきうけにん [0] 【保険引受人】
⇒アンダー-ライター

保険料

ほけんりょう [2] 【保険料】
保険加入者が保険者に支払う金銭。

保険者

ほけんしゃ [2] 【保険者】
保険事故が発生した時,保険金の支払いを引き受ける者。
⇔被保険者

保険証券

ほけんしょうけん [4] 【保険証券】
保険契約の成立とその内容を証明するため,保険者が保険契約者に発行する証券。

保険金

ほけんきん [0] 【保険金】
保険事故の発生により,保険会社から損害保険では被保険者に,生命保険では保険金受取人に現実に支払われる金銭。

保険金額

ほけんきんがく [4] 【保険金額】
保険契約において約定された金額。生命保険では給付額を,損害保険では給付の最高限度額を示す。

保障

ほしょう [0] 【保障】 (名)スル
〔「保」は小城,「障」はとりでの意〕
(1)責任をもって,一定の地位や状態を守ること。「航路の安全を―する」
(2)ささえ防ぐこと。また,そのもの。

保障

ほしょう【保障】
(a) guarantee;→英和
(a) security.→英和
〜する guarantee;secure <a thing from[against]> .→英和
⇒安全.

保障占領

ほしょうせんりょう [4] 【保障占領】
休戦条件・降伏条件・講和条件の確保など,一定条件の履行を相手国に間接的に強制するため,領域の一部などを占領すること。

保革

ほかく 【保革】
(1) [1]
保守と革新。「―伯仲」
(2) [0]
革の柔軟性を保つこと。「―油」

保食神

うけもちのかみ 【保食神】
五穀の神。食物の神。うかのみたま。「葦原の中つ国に―有りと聞く/日本書紀(神代上訓)」

保養

ほよう【保養】
a rest (休息);→英和
recreation (気晴らし);→英和
recuperation (病後の).〜する take a rest;recover one's health.‖保養地 a health[holiday]resort.

保養

ほよう [0] 【保養】 (名)スル
(1)からだを休めて健康を増進すること。
(2)美しいものを見たりして心をたのしませること。「目の―をする」

保養地

ほようち [2] 【保養地】
保養{(1)}に適した土地。

保養所

ほようじょ [0][4] 【保養所】
保養{(1)}のための施設。

保馬法

ほばほう [2] 【保馬法】
中国,宋の王安石の新法の一。民兵養成をめざす保甲法の実施に並行して,民間に官費で馬を飼育させ,軍馬の供給源とした。

俟つ

ま・つ [1] 【待つ・俟つ】 (動タ五[四])
(1)人が来たり,物が届けられたり,物事が実現したりするのを,今か今かと望みながら時を過ごす。《待》「喫茶店で人を―・つ」「バスを―・つ」「便りを―・つ」「順番を―・つ」「またの機会を―・つ」「其の者は,…翌日(アス)も―・たないと云ふ容体なんです/婦系図(鏡花)」
(2)(「待って」「待ってくれ」など,相手に要求する形で)ある動作を今まさにしようとしていたのを,いったんやめる。《待》「こら―・ちなさい。その前に宿題を片付けてしまいなさい」「―・ってくれ。一度に言われても頭に入らない」「ちょっと―・った。そこはおかしいよ」
(3)…によってうまく解決することを願う。…に望みを託する。期待する。「…をまつ」「…にまつ」などの形で用いる。「後考(コウコウ)を―・つ」「君の自覚に―・ちたい」「国民の良識に―・つ」「今後の研究に―・つ」「さりともと見し影も―・たれず/山家(秋)」
(4)(「言うをまたない」「論をまたない」「…の言(ゲン)をまつまでもない」などの形で)わざわざ言うまでもなく当然…だ。「改革を要することは識者の言(ゲン)を―・つまでもない」
[可能] まてる

しん 【信】
■一■ [1] (名)
(1)あざむかないこと。いつわらないこと。忠実なこと。まこと。儒教では五常の一つとされる。
(2)疑わないこと。信頼すること。信用。「―を失う」
(3)宗教に帰依すること。また,信仰する心。信心。「―をおこして,戒を持(タモ)ちて/今昔 19」
■二■ (接尾)
助数詞。序数詞に付いて,特定の発信人から来た通信の着順を表すのに用いる。「アメリカからの第一―」

しん【信】
faith;→英和
sincerity;→英和
trust;→英和
confidence.→英和
〜を置く trust;→英和
believe.→英和

信じる

しん・じる [3] 【信じる】 (動ザ上一)
〔サ変動詞「信ずる」の上一段化〕
「信ずる」に同じ。「ひとの言葉を―・じる」「もう人間が―・じられない」

信じる

しんじる【信じる】
(1) believe;→英和
accept as true;be convinced <of> ;be sure[confident] <of> .
(2)[神仏を]believe <in god> .
(3)[人を]trust;→英和
credit;→英和
believe <in> .
信じ得る(難い) (un)believable.信ずべき reliable <source> ;→英和
authentic.→英和
…と信じて in the belief[believing]that….
人の言葉通りに〜 take <a person> at his words.

信ずる

しん・ずる [3] 【信ずる】 (動サ変)[文]サ変 しん・ず
(1)疑わずに本当だと思い込む。心の中に強く思い込む。「おのれの―・ずる所に従って行動する」「サンタクロースを―・じている」
(2)疑うことなく,たよりとする。信頼する。「―・じていた友人に裏切られる」「わがチームを―・じている」
(3)神仏などをあがめ尊び,身をまかせる。信仰する。「仏教を―・じている」「神を―・ずる人」

信仰

しんこう【信仰】
faith;→英和
belief.→英和
〜する believe[have faith] <in> .→英和
〜の厚い pious;→英和
devout.→英和
〜のない unbelieving;→英和
impious.→英和
〜を深める deepen one's faith.‖信仰者 a believer.信仰生活 <lead> a religious life.

信仰

しんこう [0] 【信仰】 (名)スル
〔古くは「しんごう」とも〕
(1)神仏などを信じ崇(アガ)めること。経験や知識を超えた存在を信頼し,自己をゆだねる自覚的な態度をいう。「仏教に厚い―を寄せる」「神を―する」
(2)人を信じうやまうこと。「三郎の為人(ヒトトナリ)を益々景慕し,弥々(イヨイヨ)―する心を生じた/薄命のすず子(お室)」

信仰告白

しんこうこくはく [5] 【信仰告白】
(1)イエス=キリストに対する自己の信仰を明白に表現すること。
(2)信条のこと。特に,プロテスタントでいう。

信任

しんにん [0] 【信任】 (名)スル
人を信用し,事の処理をまかせること。「議長を―する」「―があつい」

信任

しんにん【信任】
confidence;→英和
trust.→英和
〜する confide <in> ;→英和
trust.→英和
‖信任状 credentials.信任投票 a vote of confidence.

信任投票

しんにんとうひょう [5] 【信任投票】
(1)選任された代表や役員などに対する信任・不信任を問う投票。
(2)内閣不信任案が提出されたとき,衆議院が,その案を否決または可決することによって内閣を信任するか否かを決する投票。

信任状

しんにんじょう [0][3] 【信任状】
外交使節として正式に任命したことを証明する文書で,派遣国の元首が接受国の元首にあてたもの。

信伏

しんぶく [0] 【信伏】 (名)スル
〔仏〕 教えなどを信じて服従すること。「聞く者感じて,皆―しぬ/今昔 9」

信倚

しんい [1] 【信倚】 (名)スル
信じ頼ること。信頼。

信力

しんりき [1] 【信力】
〔「しんりょく」とも〕
〔仏〕
(1)心を清浄にする精神の働き。
(2)信仰の力。信心の力。

信力

しんりょく [1] 【信力】
(1)自分を信頼する力。自信。「三分の不安と七分の―をもつて,彼女の来訪を待ち受けた/明暗(漱石)」
(2)「しんりき(信力)」に同じ。

信友会

しんゆうかい シンイウクワイ 【信友会】
1917年(大正6)に結成された東京の活版印刷工の組合。

信号

しんごう【信号】
a <traffic> signal;→英和
signaling.〜する (make a) signal.〜を発する flash a signal <for rescue> .‖信号旗(所,灯) a signal flag (station,light).赤(青)信号 a red (green) light.危険信号 a danger signal.遭難信号 an SOS.

信号

しんごう [0] 【信号】 (名)スル
(1)離れた二者以上の者の間において,定められた符号によって互いに意思を通ずる方法。色・形・光や,音・電波などによる方法が用いられる。合図。シグナル。「―を送る」「発光―」「停止―」「山に登つて,遥かに敵に―する事であつた/肉弾(忠温)」
(2)交通整理のための合図をする機械。「―をよく見て渡りましょう」
(3)音声・画像・データを送受信可能なように,電気的波形としたもの。電気信号。

信号場

しんごうじょう [0] 【信号場】
停車場の一種。列車の行き違い,待ち合わせをするため,駅以外に待避線・信号機などを設けた場所。

信号旗

しんごうき [3] 【信号旗】
艦船などで,信号に用いる旗。

信号機

しんごうき [3] 【信号機】
鉄道や道路上に設置し,交通の安全を確保するため,進行・停止などの信号を示す設備。

信国

のぶくに 【信国】
南北朝時代,山城国の刀工。来派の出身とされる。短刀が多く,刀身の彫り物を特徴とする。二,三代も良工。生没年未詳。

信士

しんし [1] 【信士】
(1)信仰の厚い人。信者。「波羅特士但(プロテスタント)教の―なれども/西国立志編(正直)」
(2)
⇒しんじ(信士)

信士

しんじ [1] 【信士】
〔「しんし」とも〕
〔仏〕
(1)在俗の男子仏教徒。清信士。優婆塞(ウバソク)。信男。
(2)男子の戒名の末尾に添える語の一。
→信女(シンニヨ)

信天翁

しんてんおう 【信天翁】
⇒あほうどり(信天翁)

信天翁

あほうどり【信天翁】
an albatross.→英和

信天翁

あほうどり アハウ― [2] 【信天翁・阿房鳥】
(1)ミズナギドリ目アホウドリ科の海鳥の総称。海鳥としては最大。北半球ではアホウドリ・コアホウドリ・クロアシアホウドリの三種が生息する。いずれも太平洋の小島で集団繁殖する。アルバトロス。
(2)アホウドリ{(1)}の一種。体は白色で,翼と尾は黒色。全長約1メートル。体重約7キログラム内外,翼を開くと3メートルに達する。伊豆諸島の鳥島および尖閣列島でのみ繁殖する。羽毛業者による乱獲・火山の爆発などで個体数が激減したが,近年回復に向かいつつある。特別天然記念物・国際保護鳥。絶滅危惧(キグ)種。
信天翁(2)[図]

信太

しのだ 【信太・信田】
大阪府泉北郡の旧村(現在和泉市)。付近には古墳が多い。信太の森がある。

信太の森

しのだのもり 【信太の森】
大阪府和泉市信太山にある森。現在葛の葉稲荷神社となっている。信太妻(ヅマ)の伝説で名高い。((歌枕))「和泉なる―の葛の葉のちへに分かれて物をこそ思へ/古今六帖 2」

信太妻

しのだづま 【信太妻】
信太の森の女狐が安倍保名(ヤスナ)と結婚し,晴明を産むが,正体を見破られて姿を消したという伝説。また,その狐。説経・浄瑠璃・歌舞伎などに脚色された。
→葛(クズ)の葉

信太巻

しのだまき [0] 【信太巻(き)】
〔油揚げを狐の好物とするところから,信太狐の伝説にかけていうか〕
豆腐,肉,野菜などの材料を開いた油揚げで巻き,煮たり揚げたり蒸したりした料理。

信太巻き

しのだまき [0] 【信太巻(き)】
〔油揚げを狐の好物とするところから,信太狐の伝説にかけていうか〕
豆腐,肉,野菜などの材料を開いた油揚げで巻き,煮たり揚げたり蒸したりした料理。

信太鮨

しのだずし [3] 【信太鮨】
〔油揚げを狐の好物とするところから,信太の森の狐の伝説にかけていうか〕
稲荷(イナリ)鮨の別名。

信夫

しのぶ 【信夫】
姓氏の一。

信夫

しのぶ 【信夫】
福島県の旧郡名。現在は福島市内に含まれる。この地の「信夫山」「信夫の森」「信夫の里」などは歌枕として古歌に詠まれた。「人しれず苦しき物は―山したはふ葛の恨みなりけり/新古今(恋二)」

信夫捩ぢ摺り

しのぶもじずり 【忍ぶ捩ぢ摺り・信夫捩ぢ摺り】
「忍(シノ)ぶ摺(ズ)り」に同じ。「みちのくの―誰ゆゑに乱れそめにしわれならなくに/伊勢 1」

信夫摺り

しのぶずり [0][3] 【忍ぶ摺り・信夫摺り】
摺り染めの一。シノブの葉や茎の色素で,もじれ乱れた模様を摺り出したもの。陸奥(ムツ)国信夫郡から産するところからの名と解釈されてきた。しのぶもじずり。もじずり。「その男,―の狩衣をなむ着たりける/伊勢 1」

信夫淳平

しのぶじゅんぺい 【信夫淳平】
(1871-1962) 国際法学者・外交史家。茨城県生まれ。1917年まで外交官。のち中華民国政府顧問等を歴任。国際法・国際政治・外交史にわたる論文を発表。著「戦時国際法講義」など。

信奉

しんぽう [0] 【信奉】 (名)スル
特定の宗教や思想などを最上のものと信じて尊び,それに従うこと。「師説を―する」

信奉する

しんぽう【信奉する】
believe[have faith] <in> .→英和

信女

しんにょ [1] 【信女】
〔仏〕
(1)在俗の女性仏教徒。
(2)婦人の戒名の末尾に添える語の一。
→信士(シンジ)

信実

しんじつ [1] 【信実】 (名・形動)[文]ナリ
まじめでいつわりのない・こと(さま)。正直。「厳正―なりし故に,東主に信ぜられ/西国立志編(正直)」

信家

のぶいえ ノブイヘ 【信家】
安土桃山期の鐔工(タンコウ)。抜群の造形と鉄味によって,金家とともに鐔工の双璧とされる。甲冑師(カツチユウシ)の明珍信家とは別人とみなされる。鉄の板鐔に毛彫りを施したものが多い。生没年未詳。

信州

しんしゅう 【信州】
信濃(シナノ)国の別名。

信州味噌

しんしゅうみそ [5] 【信州味噌】
信州地方で造られる米麹(コメコウジ)を使った辛口の味噌。

信州大学

しんしゅうだいがく 【信州大学】
国立大学の一。1910年(明治43)創立の上田蚕糸専門学校(のち上田繊維専門学校)・松本高校・松本医専・長野工専・長野師範・同青年師範・県立農林専門学校などが合併して,1949年(昭和24)新制大学となる。本部は長野県松本市。

信州川中島合戦

しんしゅうかわなかじまかっせん シンシウカハナカジマ― 【信州川中島合戦】
浄瑠璃。時代物。近松門左衛門作。1721年初演。「甲陽軍鑑」などにより脚色。長尾・武田両家の戦いに,勝頼・衛門姫の恋,山本勘介母子の義心などを仕組む。三段目口の「輝虎配膳」は有名。

信徒

しんと【信徒】
⇒信者.

信徒

しんと [1] 【信徒】
ある宗教を信仰し,その教団に属する者。また一般に,ある宗教の信者。

信徳

しんとく 【信徳】
⇒伊藤(イトウ)信徳

信心

しんじん【信心】
faith;→英和
belief;→英和
piety.→英和
〜する believe <in> ;→英和
worship.→英和
〜深い devout;→英和
pious;→英和
religious.→英和

信心

しんじん [3][1] 【信心】 (名)スル
神仏を信ずること。神仏を信ずる心。「―が足りない」

信心家

しんじんか [0] 【信心家】
神仏を信心する人。信心者。

信心決定

しんじんけつじょう [0] 【信心決定】
〔仏〕 阿弥陀による救済の信仰が心に確立すること。

信心銘

しんじんめい 【信心銘】
四言一四六字から成る韻文。一巻。北周・隋代の僧璨(ソウサン)作。信心不二の禅の極致を説く。

信念

しんねん【信念】
belief;→英和
faith.→英和
〜の強(弱)い人 a man of strong (weak) faith.→英和

信念

しんねん [1] 【信念】 (名)スル
(1)固く信じて疑わない心。行動の基礎となる態度。「―をまげない」「―の人」
(2)神仏を固く信ずること。信仰。「民の―する所を公然誹譏(ヒキ)するものは/新聞雑誌 56」

信愛

しんあい [0] 【信愛】 (名)スル
(1)信用してかわいがること。「自分が最も―してゐるたつた一人の人間/こころ(漱石)」
(2)信仰と愛。

信憑

しんぴょう [0] 【信憑】 (名)スル
信用すること。信頼すること。「この証言は―するに足る」

信憑性

しんぴょうせい【信憑性】
authenticity.

信憑性

しんぴょうせい [0] 【信憑性】
人の言葉などに対する,信用できる度合。信頼性。「―に欠ける記事」

信拠

しんきょ [1] 【信拠】 (名)スル
信じてよりどころとすること。「此等の説は…―す可きに非ざるなり/明六雑誌 7」

信教

しんきょう【信教】
⇒信仰.

信教

しんきょう [1][0] 【信教】
宗教を信ずること。

信教の自由

しんきょうのじゆう 【信教の自由】
憲法の保障する基本的人権の一。何らかの宗教を信じる,または信じない自由。宗教的行為を行う自由,またそれを強制されない自由,宗教団体を設立する自由などを含む。

信敬

しんけい [0] 【信敬】
信じ敬うこと。しんきょう。「是まで我を―し国事の為めには死生を共にせんと/経国美談(竜渓)」

信施

しんぜ [1] 【信施】
〔仏〕
〔「しんせ」とも〕
信者から三宝(仏法僧)にささげる布施。「ただ徒(イタズラ)に―をのみ受ける故にや/沙石 7」

信施無慚

しんぜむざん [4] 【信施無慚】
〔仏〕 信者の布施を受けた僧が修行をせずにいいかげんな生活を送ること。

信時

のぶとき 【信時】
姓氏の一。

信時潔

のぶとききよし 【信時潔】
(1887-1965) 作曲家。京都生まれ。東京芸大教授。ドイツ古典派の手法を用い歌曲・器楽曲などの端正・清澄な作品を残す。作品「海行かば」など。

信書

しんしょ【信書】
a letter;→英和
correspondence.→英和
〜の秘密 <violate> the privacy of correspondence.→英和

信書

しんしょ [1] 【信書】
(1)手紙。書状。
(2)特定の個人にあてた通信文を記載した文書。請求書・領収書・申込書などをも含む。

信書の秘密

しんしょのひみつ [1] 【信書の秘密】
⇒通信(ツウシン)の秘密(ヒミツ)

信書開披罪

しんしょかいひざい [1][3] 【信書開披罪】
封をした信書を正当な理由なく開く犯罪。

信書隠匿罪

しんしょいんとくざい [1][4] 【信書隠匿罪】
他人の信書を隠匿する犯罪。

信服

しんぷく [0] 【信服】 (名)スル
〔古くは「しんぶく」とも〕
その人を信頼して敬服すること。「尋常人の辞は中々に―せず/経国美談(竜渓)」

信望

しんぼう [0] 【信望】
人々の信用と人望。「―がある」

信望

しんぼう【信望】
popularity;→英和
confidence.→英和
〜がある enjoy the confidence <of> ;be popular <with> .

信条

しんじょう【信条】
<hold> a creed;→英和
an article of faith;a principle (信念).→英和

信条

しんじょう [0][1] 【信条】
(1)堅く信じていることがら。信念。「思想―」「私の―」
(2)キリスト教で,教理を要約し,教会によって権威づけられた条文。使徒信条・ニカイア信条・アタナシウス信条など。信仰箇条。

信楽

しんぎょう [0] 【信楽】
〔仏〕 教法を信じ,これに喜び従うこと。浄土真宗では,弥陀の本願を信じる心。

信楽

しがらき 【信楽】
(1)滋賀県南部,甲賀郡にある町。信楽丘陵の中心に位置する。((歌枕))「昨日かもあられふりしか―の外山(トヤマ)の霞春めきにけり/詞花(春)」
(2)「信楽焼」の略。

信楽宮

しがらきのみや 【信楽宮・紫香楽宮】
信楽町黄瀬(キノセ)にあった,奈良時代の都。742年聖武天皇が離宮として造営。甲賀宮。

信楽焼

しがらきやき [0] 【信楽焼】
信楽産の陶器。古く奈良時代に渡来人によって始められたといわれるが,室町時代,茶道の流行とともに,日用雑器の類が茶道具としてとりあげられ有名になった。現在は茶器のほか火鉢・植木鉢・タイルなどの雑器が主流となっている。しがらき。

信楽笠

しがらきがさ [5] 【信楽笠】
信楽地方で作られた大形の笠。

信楽茶

しがらきちゃ [4] 【信楽茶】
信楽地方から産出する茶。古来,煎茶で有名。

信濃

しなの 【信濃】
旧国名の一。長野県全域にあたる。廃藩置県後,長野・筑摩の二県が置かれたが,1876年(明治9)長野県に統合。信州(シンシユウ)。

信濃前司行長

しなののぜんじゆきなが 【信濃前司行長】
鎌倉初期の官人。中山行隆の子。下野守。のち出家。「徒然草」の記述により「平家物語」の作者に擬せられる。生没年未詳。

信濃川

しなのがわ 【信濃川】
日本最長の川。中部山岳地帯を水源とする犀川(サイガワ)と千曲川とが長野盆地で合流し,新潟県に入って信濃川と称し,新潟平野を貫流して日本海に注ぐ。長さ367キロメートル。

信濃布

しなのぬの [3] 【信濃布】
「科布(シナヌノ)」に同じ。

信濃教育会

しなのきょういくかい 【信濃教育会】
長野県の教員や教育関係者によって組織されている教育研究団体。戦前からの長い歴史をもち独自な教育を推進している。

信濃木賊

しなのとくさ [4] 【信濃木賊】
信濃で産したトクサ。木などをみがくのに用いた。「一本を―・むくの葉をもつて七日七夜づつみがいておぢやる程に/狂言・末広がり」

信濃柿

しなのがき [3] 【信濃柿】
カキノキ科の落葉高木。暖地に自生し,また未熟果から柿渋をとるために,長野県や東北地方で栽植。果実は長楕円形で小さく,食用ともなる。果実が球形のものはマメガキともいう。ブドウガキ。サルガキ。

信濃毎日新聞

しなのまいにちしんぶん 【信濃毎日新聞】
長野県の日刊紙。前身は1873年(明治6)創刊の「長野新報」,81年から現紙名。自由・進取の気風で知られる。

信濃胡桃

しなのぐるみ [4] 【信濃胡桃】
クルミの一種。テウチグルミとペルシャ系のクルミとの雑種といわれ,果実は質がよく,食用に長野県地方で栽植する。

信濃自由大学

しなのじゆうだいがく 【信濃自由大学】
1921年(大正10)長野県上田市に設立された自主的な教育機関。土田杏村らの協力を得て,働く人々の生涯教育を目指して運動がなされたが,31年に消滅。上田自由大学。

信濃路

しなのじ [3] 【信濃路】
(1)信濃へ至る路。
(2)木曾路など,信濃の国の道。転じて,信濃地方。

信濃追分

しなのおいわけ 【信濃追分】
(1)「追分」(地名)の通称。
(2)長野県の民謡。追分宿の酒席で唄われた騒ぎ唄。
→追分節

信濃金梅

しなのきんばい [4] 【信濃金梅】
キンポウゲ科の多年草。中部以北の高山に自生する。高さ30〜70センチメートル。根葉は掌状に深裂。夏,鮮黄色の花を枝頂につける。花は花弁状の萼片(ガクヘン)五,六個からなり,花弁は線形に退化している。

信玄

しんげん 【信玄】
武田信玄のこと。

信玄堤

しんげんづつみ [5] 【信玄堤】
武田信玄が釜無(カマナシ)川・笛吹川などに構築した堤。山梨県竜王町付近の釜無川東岸に典型的に残る。長さ1800メートルにわたる霞堤(カスミテイ)。
→霞堤

信玄流

しんげんりゅう 【信玄流】
⇒甲州流(コウシユウリユウ)

信玄袋

しんげんぶくろ [5] 【信玄袋】
厚紙の底がつき,口をひもでくくるようにした布製の大形の手さげ袋。
信玄袋[図]

信用

しんよう [0] 【信用】 (名)スル
(1)人の言動や物事を間違いないとして,受け入れること。「彼の言葉を―する」
(2)間違いないとして受け入れられる,人や物事のもつ価値や評判。「―がある」「―を落とす」「商売は―が第一だ」
(3)〔credit〕
人が他人を信頼することによって成り立つ,給付と反対給付との間に時間的なずれのある取引。信用取引。

信用

しんよう【信用】
confidence;→英和
credit;→英和
faith;→英和
reliance (信頼);→英和
reputation (名声).→英和
〜する place confidence[trust] <in> ;trust;→英和
credit;→英和
rely[depend] <on> ;→英和
believe <in> .→英和
〜がある(ない)〔形〕(un)trustworthy;→英和
(dis)creditable.→英和
〜される be trusted;enjoy a person's confidence.〜で借金する borrow money on credit.〜にかかわる affect one's credit.〜を得る gain one's credit <with a person> ;win the confidence <of> .〜を失う lose one's credit <with a person> ;lose credit <with> .‖信用貸し a credit loan;a loan on credit.信用金庫 a credit association.信用組合 a credit union.信用状 a letter of credit <L/C> .信用調査(状態) a credit inquiry (standing).

信用供与

しんようきょうよ [5] 【信用供与】
金融取引で,自己の財産を他人を信用して一時的に利用させること。特に株式の売買で,証券会社が顧客に株券の購買代金や売り株を貸与すること。

信用保証

しんようほしょう [5] 【信用保証】
手形割引・当座貸越し契約などの継続的取引関係において生ずる債務についての保証。

信用保険

しんようほけん [5] 【信用保険】
(1)使用人の不正行為などにより使用者が受ける損害を填補(テンポ)するための保険。身元信用保険。
(2)販売代金の支払いや貸付金の返済などが行われない場合に,債権者が受ける損害を填補するための保険。

信用出資

しんようしゅっし [5] 【信用出資】
社員が自己の信用を会社に利用させることを内容とする出資。民法上の組合員や,合名会社・合資会社の無限責任社員に認められる。会社の振り出す手形の引き受け・裏書,物的担保の提供などがその例。

信用創造

しんようそうぞう [5] 【信用創造】
銀行が預金を顧客に貸し付け,その一部が再び銀行に預金されるというプロセスが繰り返されて,もとの預金の何倍かの預金通貨が生じること。預金創造。
→預金通貨

信用協同組合

しんようきょうどうくみあい [9] 【信用協同組合】
中小企業等協同組合の一。組合員の預金の受け入れ,組合員に対する資金の貸し付けおよび手形割引を主として行う。「信用組合」「信組」と略称される。

信用取引

しんようとりひき [5][6] 【信用取引】
売買や契約などで,代金を後日に支払う取引。特に,証券会社が顧客に信用を供与して行う有価証券の売買。マージン取引。

信用取引残高

しんようとりひきざんだか [9] 【信用取引残高】
⇒信用残(シンヨウザン)

信用循環説

しんようじゅんかんせつ [7] 【信用循環説】
信用は次第に生成し,事業を隆盛にして好況を招き,やがて恐慌が信用を衰えさせるという信用の盛衰を,生物の生命現象にたとえて説く J = S =ミルらの学説。

信用恐慌

しんようきょうこう [5] 【信用恐慌】
何らかの理由によって企業や銀行の債務の返済が不履行になり,それが信用関係を通じて他の企業・銀行に波及して,信用関係全体が崩壊する恐慌状態。

信用手形

しんようてがた [5] 【信用手形】
信用に基づいて振り出される手形。融通手形など。

信用機関

しんようきかん [6][5] 【信用機関】
銀行・信用組合など,信用を基礎として金融を行う機関。

信用残

しんようざん [3] 【信用残】
「信用取引残高」の略。株式の買い方に対する融資残高と売り方に対する株券の貸株残高があり,信用取引の状況を知る指標として利用されている。

信用毀損罪

しんようきそんざい [6] 【信用毀損罪】
虚偽の風説を流布したり偽計を用いたりして,人の経済活動に関する信用を失墜させる恐れのある行為をする犯罪。

信用状

しんようじょう [0][3] 【信用状】
〔letter of credit〕
取引先の振り出した手形に対して,銀行が一定の責任を負う旨を記載した書面。銀行が取引先の依頼によって発行する。一般には,輸入商の依頼による商業信用状をいう。LC 。

信用組合

しんようくみあい [5] 【信用組合】
「信用協同組合」の略。

信用経済

しんようけいざい [5] 【信用経済】
信用によって流通が支配的に媒介されている経済。貨幣経済の高度に発展した段階といえる。
→貨幣経済
→自然経済

信用証券

しんようしょうけん [5] 【信用証券】
証券に記載された債務額が確実に支払われるという信頼に基づいて流通し,さらにそれが信用の用具として機能する証券。約束手形・為替手形・公債証書など。

信用調査

しんようちょうさ [5] 【信用調査】
取引に際し,相手方の資産状態・営業成績・信用などを調査すること。

信用貨幣

しんようかへい [5] 【信用貨幣】
信用証券が債権・債務関係の当事者以外の第三者に広く受容されて,貨幣の代用物として機能するようになったもの。銀行券・手形・小切手など。

信用販売

しんようはんばい [5] 【信用販売】
掛け売り・月賦など,後払いで商品を渡す販売方法。信販。

信用貸し

しんようがし [0] 【信用貸し】
借り手を信用して,保証や抵当なしで金品を貸すこと。信用貸付。
⇔抵当貸し

信用金庫

しんようきんこ [5] 【信用金庫】
信用金庫法に基づく,協同組織による金融機関。地域の中小企業や勤労者の金融の円滑化や貯蓄の増強を目的とし,預金・為替取引・会員への貸し付けなどを行う。信金。

信用銘柄

しんようめいがら [5] 【信用銘柄】
信用取引の対象となる第一部上場株のうち,証券金融会社が貸借取引を認めている一定の株式銘柄。マージン銘柄。貸借銘柄。

信田

しのだ 【信太・信田】
大阪府泉北郡の旧村(現在和泉市)。付近には古墳が多い。信太の森がある。

信男

しんなん [0] 【信男】
「信士(シンジ){(1)}」に同じ。

信管

しんかん [0] 【信管】
弾丸の装薬や爆薬を爆発させるための起爆装置。「着発―」「時限―」

信管

しんかん【(時限)信管】
a (time) fuse.

信約

しんやく [0] 【信約】
約束。誓約。

信組

しんくみ [0] 【信組】
「信用組合」の略。

信組

しんそ [1] 【信組】
〔「しんくみ」とも〕
「信用協同組合」の略称。

信義

しんぎ【信義】
faith;→英和
fidelity;→英和
loyalty.→英和
〜を守(破)る keep (break) faith <with a person> .

信義

しんぎ [1] 【信義】
いつわったりあざむいたりせず,真実で正しい道を守ること。「―にもとる」

信義則

しんぎそく [3] 【信義則】
社会共同生活の場で,権利の行使や義務の履行にあたっては相手方の信頼や期待を裏切らないように誠意をもって行うことを求める法理。信義誠実の原則。

信者

しんじゃ【信者】
a believer <in Buddhism> ;the faithful (総称).→英和
キリスト信者になる become[turn]a Christian.→英和

信者

しんじゃ [1] 【信者】
ある宗教を信仰している人。信徒。

信行

しんぎょう シンギヤウ 【信行】
(540-594) 中国隋代の僧。三階教(サンガイキヨウ)の開祖。三階禅師。

信西

しんぜい 【信西】
藤原通憲(ミチノリ)の法名。

信解

しんげ [1] 【信解】
〔仏〕 教法をまず信じて,のちに理解すること。

信託

しんたく [0] 【信託】 (名)スル
(1)信頼して,政治などを任せること。「国民の―に応える」
(2)現金・有価証券・不動産などの財産をもっている人が,その権利を相手に移転して,その管理や処分を任せること。「遺言により土地を―する」「貸付―」

信託

しんたく【信託】
trust.→英和
〜する trust <a person> with a thing.→英和
‖信託会社 a trust company.信託銀行 a trust bank.(被)信託者 a truster (trustee).信託統治 <put under a> trusteeship.

信託事業

しんたくじぎょう [5] 【信託事業】
信託の引き受けを営業として行う事業。信託業。

信託会社

しんたくがいしゃ [5] 【信託会社】
信託業法に基づき信託業務を営む会社。

信託契約

しんたくけいやく [5] 【信託契約】
委託者が所有する財産を受託者に移転その他の処分をし,一定の目的(信託目的)に従い,受託者にその財産の管理・処分をさせる契約。営業信託においては,書面での契約が必要。

信託法

しんたくほう 【信託法】
信託に関する基本法。信託の成立・受託者の地位・信託財産などについて定める。1922年(大正11)制定。

信託統治

しんたくとうち [5] 【信託統治】
国際連合の監督下で,その信託を受けた国(施政権者)が一定の非自治地域に対して行う統治。国際連盟の委任統治の後身。

信託統治理事会

しんたくとうちりじかい 【信託統治理事会】
〔「国際連合信託統治理事会」の略〕
信託統治の監督にあたる国際連合の機関。

信託財産

しんたくざいさん [5] 【信託財産】
委託者の定めた信託目的に従って管理・処分を行うべく受託者に移転された財産。

信託銀行

しんたくぎんこう [5] 【信託銀行】
信託業務と銀行業務とを兼営する銀行のうち,貸付信託・金銭信託などの信託業務を主業とするもの。

信証

しんしょう [0] 【信証】
しるし。あかし。証拠。

信認

しんにん [0] 【信認】 (名)スル
信用して認めること。「オーソリチイとして―すべき学者の検閲を/社会百面相(魯庵)」

信販

しんぱん [0] 【信販】
〔「信用販売」の略〕
クレジット。

信貴山

しぎさん 【信貴山】
奈良県北西部,生駒山地南部の山。海抜437メートル。山腹に信貴山寺がある。

信貴山寺

しぎさんじ 【信貴山寺】
信貴山の山腹にある信貴山真言宗の総本山。正式には朝護孫子寺。聖徳太子の開創と伝える。平安中期,命蓮が再興。本尊は毘沙門天。信貴山縁起絵巻を所蔵。

信貴山縁起

しぎさんえんぎ 【信貴山縁起】
絵巻物。三巻。信貴山の再興者命蓮(ミヨウレン)の奇譚を描いたもの。一二世紀後半の作。

信賞必罰

しんしょうひつばつ シンシヤウ― [0] 【信賞必罰】
手柄のあった者には必ず賞を与え,あやまちを犯した者は必ず罰すること。情実にとらわれず賞罰を厳正に行うこと。

信越

しんえつ 【信越】
信濃(シナノ)と越前・越中・越後(エチゴ)。特に,信濃と越後をさすことが多い。「―地方」

信越本線

しんえつほんせん 【信越本線】
JR 東日本の鉄道線。高崎から長野・直江津を経て新潟に至る。327.1キロメートル。

信金

しんきん [0] 【信金】
「信用金庫」の略。

信長

のぶなが 【信長】
⇒織田(オダ)信長

信長公記

しんちょうこうき シンチヤウコウキ 【信長公記】
軍記。一六巻。織田信長の右筆太田牛一著。1600年頃成立。信長の入洛から本能寺の変で最期をとげるまでの事歴を,年月を追って記述したもの。のぶながこうき。安土記。

信長公記

のぶながこうき 【信長公記】
⇒しんちょうこうき(信長公記)

信長記

しんちょうき シンチヤウキ 【信長記】
(1)軍記。一五巻。小瀬甫庵著。江戸初期の成立。太田牛一の「信長公記」を整理改編したもの。原作よりもわかりやすく,儒教思想が濃くなっている。のぶながき。
(2)「信長公記」と「信長記」の併称。

信陵君

しんりょうくん 【信陵君】
(?-前244) 中国,戦国時代の魏(ギ)の王族。姓は魏,名は無忌。食客三千人を擁し,斉の孟嘗君らとともに戦国の四君に数えられる。秦が魏を攻めたとき,函谷関にこれを破って故国を救ったが,流言のため王に疎(ウト)んぜられ,病死した。

信頼

しんらい【信頼】
reliance <on> ;→英和
confidence <in> .→英和
〜する <put> trust <in> ;→英和
rely[depend] <on> .→英和
〜すべき reliable;→英和
trustworthy.→英和
〜を裏切る betray a person's trust.

信頼

しんらい [0] 【信頼】 (名)スル
信じて頼ること。「人を―する」「―を裏切る」「―性」「―度が高い」「―が置けない」

信頼の原則

しんらいのげんそく [0] 【信頼の原則】
刑事事件の過失責任を論じる際の予見可能性に関する理論。特別の事情のない限り他人が法規に従って行動するであろうということを信頼するのが相当か否かという見地から,過失責任を認定する原則。

信頼係数

しんらいけいすう [5] 【信頼係数】
〔confidence coefficient〕
統計学において母集団の母数を推定するに当たり,その無作為抽出標本に従属して定められる区間に母数の値が属する確率。信頼度。

信頼利益

しんらいりえき [5] 【信頼利益】
契約締結のための調査費用や履行のための準備費用など,有効でない契約を有効と信じたことによって受ける損害。契約が履行された場合に得られるであろう履行利益に対する。

信頼醸成措置

しんらいじょうせいそち [9] 【信頼醸成措置】
誤解や誤算に基づく偶発戦争や意図しない衝突を避けるための諸措置のこと。軍事情報の交換,軍事演習の事前通告,非核・非武装地帯の設置など。

信風

しんぷう [0] 【信風】
季節風。

俣海松

またみる 【俣海松】
〔茎が股(マタ)になっていることからいう〕
「海松(ミル)」の異名。「夕なぎに来寄る―/万葉 3301」

おもかげ [0][3] 【面影・俤】
(1)実際に目の前にあるように心の中に浮かぶ姿・かたち。記憶に残っている顔や姿。「彼女の―がちらつく」「幼時の―」
(2)ある物を思い起こさせるよすがとなる印象や雰囲気。「明治の―を伝える町並み」

俤付け

おもかげづけ [0] 【面影付け・俤付け】
俳諧の付合方法の一。故事・古歌などによって付ける場合に,ほのめかす程度の表現で付けること。
→七名(シチミヨウ)八体

修す

しゅう・す シウ― 【修す】 (動サ変)
⇒しゅうする(修)

修す

しゅ・す 【修す】 (動サ変)
⇒しゅする(修)

修する

しゅう・する シウ― [3] 【修する】 (動サ変)[文]サ変 しう・す
(1)学問・技術などを身につける。おさめる。「学を―・する」「忙しくて閑文字を―・するに遑(イトマ)あらざるに因る/経国美談(竜渓)」
(2)正しくする。「身を―・する」
(3)とり行う。いとなむ。「法会(ホウエ)を―・する」
→しゅする

修する

しゅ・する [2] 【修する】 (動サ変)[文]サ変 しゆ・す
〔「しゅ」は呉音〕
(1)学業などをおさめる。身につける。「ゼンヲ―・スル/日葡」
(2)つくろう。修繕する。「船を―・する」
(3)仏事をとり行う。「法会を―・す」

修まる

おさま・る ヲサマル [3] 【修まる】 (動ラ五[四])
〔「治まる」と同源〕
悪い態度や行いなどがなおって,良くなる。「身持ちが―・る」「一向に素行が―・らない」

修まる

おさまる【修まる】
conduct oneself well (素行が).素行の修まらぬ人 a man of loose morals.

修む

おさ・む ヲサム 【治む・修む・納む・収む】 (動マ下二)
⇒おさめる(治)
⇒おさめる(修)
⇒おさめる(納・収)

修める

おさ・める ヲサメル [3] 【修める】 (動マ下一)[文]マ下二 をさ・む
〔「治める」と同源〕
(1)学問・技芸を身につける。「学問を―・める」「医学を―・める」
(2)欠点を直し,足りないところを補って,人格や行いを立派にする。「身を―・める」
(3)乱れたり,損なわれたりしたところを直す。つくろう。「そのやぶれを―・め塗らしむ/折たく柴の記」

修める

おさめる【修める】
study;→英和
master;→英和
pursue <one's studies> ;→英和
regulate <one's conduct> .→英和

修了

しゅうりょう シウレウ [0] 【修了】 (名)スル
一定の学業・課程を全部おさめおえること。「―証書」

修了

しゅうりょう【修了】
completion.〜する complete;→英和
finish.→英和

修二会

しゅにえ [2] 【修二会】
二月に行われる国家安泰を祈る法会。特に,三月一日から一四日間,奈良東大寺の二月堂で行われる法会。修二月会。[季]春。
→御水取(オミズト)り

修二月会

しゅうにがつえ シウニグワツヱ [5] 【修二月会】
⇒修二会(シユニエ)

修交

しゅうこう【修交(条約)】
(a treaty of) amity[friendship].→英和

修交

しゅうこう シウカウ [0] 【修好・修交】 (名)スル
親しく交わること。特に,国と国とが交流すること。

修史

しゅうし シウ― [1] 【修史】
歴史書を編修すること。

修史局

しゅうしきょく シウ― [3] 【修史局】
東京大学史料編纂所の前身。1875年(明治8)から77年にかけての称。

修善

しゅぜん [0] 【修善】
〔仏〕
(1)善を行うこと。「―の心は露許りもなく/太平記 22」
(2)修行によって得られた善。

修善

しゅうぜん シウ― [0] 【修善】 (名)スル
善行を積むこと。

修善寺

しゅぜんじ 【修善寺】
静岡県田方郡,伊豆半島北部の狩野(カノ)川支流の桂川渓谷に沿う温泉町。修禅寺がある。

修善寺紙

しゅぜんじがみ [4] 【修善寺紙】
修善寺町から産する和紙。淡紅色に横筋のある紙。

修営

しゅうえい シウ― [0] 【修営】 (名)スル
建物を造ること。また,修繕すること。

修因感果

しゅいんかんか [4] 【修因感果】
〔仏〕 修めた善悪の因に相応した果報を得ること。修因得果。

修士

しゅうし【修士】
a master.→英和
‖修士課程(号) a master's course (degree).理学修士 a master of science;Master of Science <M.S.,M.Sc.> (学位).

修士

しゅうし シウ― [1] 【修士】
学位の一。大学院において二年以上の学習を行い,修士論文の審査により,専攻の学問分野について深い学識と研究能力を有すると認められる者に与えられる。マスター。

修士課程

しゅうしかてい シウ―クワ― [4] 【修士課程】
修士の学位を与えるための大学院の課程。大学を卒業した者が進み,修業年限は二年以上。マスター-コース。

修多羅

しゅたら [2] 【修多羅】
〔梵 sūtra〕
(1)〔仏〕
 (ア)仏の言葉を記した経典。経。
 (イ)十二分経の一。経典のうち,比較的長い散文で仏の教えを記した部分。
(2)種々の色の糸を組み合わせて,袈裟(ケサ)の上に垂らす,装飾用の組紐(クミヒモ)。

修女

しゅうじょ シウヂヨ [1] 【修女】
修道女。

修好

しゅうこう シウカウ [0] 【修好・修交】 (名)スル
親しく交わること。特に,国と国とが交流すること。

修好条約

しゅうこうじょうやく シウカウデウ― [5] 【修好条約】
国と国とが親交を結ぶことを決める条約。

修学

しゅがく 【修学】
〔「しゅ」は呉音〕
(1)「しゅうがく(修学)」に同じ。
(2)工夫。才覚。「ゆづり銀三百貫目ありしを―あしく次第にへりて/浮世草子・懐硯 5」

修学

しゅうがく シウ― [0] 【修学】 (名)スル
学問や知識を学びおさめること。しゅがく。「大学に―する折も,学問は大嫌で/小公子(賤子)」

修学する

しゅうがく【修学する】
study.→英和
修学旅行 <go on> a school excursion[trip].

修学旅行

しゅうがくりょこう シウ―カウ [5] 【修学旅行】
児童生徒の心身の発達,学校生活の充実をはかる目的で,教師の引率のもとに,学年または級単位で行う旅行。

修学者

しゅがくしゃ 【修学者】
学問を修めた者。また,修業中の者。「やんごとなき―/平家 2」

修学院

しゅうがくいん シウガクヰン 【修学院】
⇒修学院離宮(シユガクインリキユウ)

修学院離宮

しゅがくいんりきゅう シユガクヰン― 【修学院離宮】
京都市左京区修学院室町にある後水尾上皇の山荘。平安時代の僧,勝算創建の寺があった地に,万治年間(1658-1661)徳川家光が上皇を慰撫するために造営した。上の茶屋・中の茶屋・下の茶屋に分かれているが,特に上の茶屋の雄大な借景が名高い。しゅうがくいんりきゅう。

修定

しゅうてい シウ― [0] 【修定】 (名)スル
文章などの字句を直して,正しいものにすること。修正・校定すること。

修得

しゅうとく シウ― [0] 【修得】 (名)スル
学問や技術などを学んで,身につけること。「速記術を―する」

修復

しゅうふく シウ― [0] 【修復】 (名)スル
(1)破損した箇所を作り直すこと。しゅふく。「仏像を―する」「―工事」
(2)もとの良い関係をとり戻すこと。「友好関係の―に努める」

修復

しゅふく [0] 【修復】 (名)スル
「しゅうふく(修復)」に同じ。

修復

しゅうふく【修復】
restoration.→英和
〜する restore.→英和

修徳

しゅうとく シウ― [0] 【修徳】
魂の救済のために感覚的欲望を捨て,有徳の生活をすすんで実践すること。アスケーシス。

修惑

しゅわく [0] 【修惑】
〔仏〕 修行によって打ち消すべき煩悩。また,人が生まれながらにもっている煩悩。思惑(シワク)。

修慧

しゅえ [1] 【修慧】
三慧の一。修行を積んで得た智慧(チエ)。

修成

しゅうせい シウ― [0] 【修成】 (名)スル
正しく直して完成させること。

修成派

しゅうせいは シウ― 【修成派】
⇒神道修成派(シントウシユウセイハ)

修撰

しゅうせん シウ― [0] 【修撰】
(1)文書を整理し,史書などを編むこと。
(2)中国で,史書の編述をつかさどる官名。

修改

しゅうかい シウ― [0] 【修改】 (名)スル
不備な点を改め正すこと。「織機を―せんことを務め/西国立志編(正直)」

修整

しゅうせい【(写真の)修整】
retouching.〜する retouch.→英和

修整

しゅうせい シウ― [0] 【修整】 (名)スル
(1)正しくととのえなおすこと。「其後鎌倉政府は更に一層―せる有様と成れり/日本開化小史(卯吉)」
(2)写真・印刷で,ネガや印画の傷を修正したり,画像を装飾したりすること。レタッチ。

修文

しゅうぶん シウ― [0] 【修文】 (名)スル
(1)学問や芸術を学びおさめること。
(2)礼儀・法度をととのえること。

修明

しゅうめい シウ― [0] 【修明】
あきらかにすること。「内治を―せんと欲するも/三酔人経綸問答(兆民)」

修明門

しゅめいもん 【修明門】
平安京内裏の外郭門の一。南面し南西の端にある。右馬陣(ウマノジン)。すめいもん。
→大内裏

修明門院

しゅめいもんいん 【修明門院】
(1182-1264) 後鳥羽天皇の妃。初名範子・親子,のち重子。藤原範季の娘。順徳天皇の生母。二条君という。1207年院号宣下。承久の乱後,落髪。法名,法性覚。

修景

しゅうけい シウ― [0] 【修景】
(1)大きな景色。
(2)都市計画や公園建設で,自然景観を破壊しないよう整備すること。修景保存。「―計画」

修業

しゅうぎょう【修業】
study;→英和
pursuit <of learning> .→英和
〜する study;→英和
make a study <of> ;get one's education <from> .‖修業証書 a certificate of study.修業年限 the years required for graduation[completing a course of study].

修業

しゅぎょう [0] 【修業】 (名)スル
学問・技芸などをならい修めること。しゅうぎょう。「師について―する」

修業

しゅうぎょう シウゲフ [0] 【修業】 (名)スル
学問や技芸などを習って身につけること。しゅぎょう。

修正

しゅうせい【修正】
amendment;revision;→英和
modification;correction.→英和
〜する amend;→英和
revise;→英和
modify;→英和
correct.→英和
‖修正案 a proposed amendment.修正資本主義 modified capitalism.修正主義 revisionalism.

修正

しゅうせい シウ― [0] 【修正】 (名)スル
まちがっていたり,不十分であるところを正しく直すこと。「軌道を―する」「―案」「―を加える」

修正

すしょう 【修正】
「修正会(シユシヨウエ)」のこと。「ひととせの正月に,―行ふとて/讃岐典侍日記」

修正

しゅしょう 【修正】
〔「すしょう」とも〕
「修正会」の略。

修正主義

しゅうせいしゅぎ シウ― [5] 【修正主義】
マルクス主義を修正し,議会を通じての改良政策によって社会主義を実現できると主張する立場。ドイツ社会民主党のベルンシュタインを中心とする右派の主張に始まる。のちマルクス主義右派を批判していう語としても用いられる。修正社会主義。

修正予算

しゅうせいよさん シウ― [5] 【修正予算】
補正予算のうち,とくに追加以外の変更を行うために作成されるもの。

修正会

しゅしょうえ [2] 【修正会】
寺院で正月に修する法会。旧年の悪を正し,その年の吉祥を祈願する。

修正動議

しゅうせいどうぎ シウ― [5] 【修正動議】
原案の内容の変更を求めて提出される動議。

修正平均株価

しゅうせいへいきんかぶか シウ― [10] 【修正平均株価】
権利落ちその他特殊な株価変動を修正し,連続性をもたせた平均株価。株価合計を恒常除数で割って求める。ダウ式平均株価が代表的であり,東証株価指数・日経平均株価もある。

修正積立方式

しゅうせいつみたてほうしき シウ―ハウシキ [9] 【修正積立方式】
積立方式を基本としながら,人口構成の変動に応じて年度ごとに負担率を変更していく年金方式。現在の日本の公的年金はこの方式。
→積立方式

修正資本主義

しゅうせいしほんしゅぎ シウ― [8] 【修正資本主義】
失業・恐慌などの資本主義経済の矛盾を,体制そのものを変革するのではなく,部分的な修正によって緩和しようとする立場。

修治

しゅうじ シウヂ [1] 【修治】
⇒しゅうち(修治)

修治

しゅうち シウ― [1] 【修治】 (名)スル
つくろいなおすこと。しゅうじ。「不幸なる時運を―する絶技/西国立志編(正直)」

修法

ずほう 【修法】
「しゅほう(修法)」に同じ。「読経・―などして/蜻蛉(上)」

修法

しゅほう [0] 【修法】
密教で行う加持祈祷(キトウ)などの法。本尊を安置し,護摩をたき,口に真言を唱え,手で印を結び,心に本尊を念じて行う。祈願の目的により増益(ゾウヤク)法・息災法・敬愛法・降伏(ゴウブク)法・鉤召(クシヨウ)法などに分け,それぞれ壇の形や作法が異なる。すほう。ずほう。

修猷館

しゅうゆうかん シウイウクワン 【修猷館】
福岡藩の藩校。1784年創立。1870年(明治3)廃校。校名は県立中学から新制高校へと受け継がれている。

修理

すり 【修理】
〔「しゅり(修理)」の直音表記〕
「しゅうり」に同じ。「なだらかに―して,門いたく固め/枕草子 178」

修理

しゅうり シウ― [1] 【修理】 (名)スル
こわれた所をつくろって直すこと。修繕。「屋根を―する」「自動車の―工場」

修理

しゅうり【修理】
repair.→英和
〜する repair;mend.→英和
〜させる have <a watch> mended.〜中である be being repaired[mended];be under repair.→英和
〜がきかぬ be beyond repair.→英和

修理

しゅり [1] 【修理】
(1)「しゅうり(修理)」に同じ。「寺内を清め―をもよほし/読本・雨月(青頭巾)」
(2)「修理職」の略。

修理大夫

すりのかみ 【修理大夫】
⇒しゅりだいぶ(修理大夫)

修理大夫

しゅりだいぶ [3] 【修理大夫】
修理職の長官。しゅりのかみ。

修理職

おさめつくるつかさ ヲサメツクル― 【修理職】
⇒しゅりしき(修理職)

修理職

しゅりしき [2] 【修理職】
平安時代以降,宮中の修理・造営の一切をつかさどった令外の官。すりしき。おさめつくるつかさ。

修理職

すりしき 【修理職】
「しゅりしき(修理職)」に同じ。

修礼

しゅらい 【修礼】
儀式などの下稽古をすること。「是をめして,鶴千代と仕組踊の―遊ばせ/浄瑠璃・大塔宮曦鎧」

修祓

しゅうばつ シウ― [0] 【修祓】
「しゅばつ(修祓)」に同じ。

修祓

しゅうふつ シウ― [0] 【修祓】
「しゅばつ(修祓)」に同じ。

修祓

しゅばつ [0] 【修祓】
神道の祭事に先立って,神職が行う清めの儀礼。しゅうふつ。しゅうばつ。

修禅

しゅぜん [0] 【修禅】
〔仏〕「修禅定(シユゼンジヨウ)」の略。

修禅定

しゅぜんじょう [2] 【修禅定】
〔仏〕 禅定を修行すること。精神を統一し,煩悩(ボンノウ)を離れて澄んだ心境に入ること。修禅。

修禅寺

しゅぜんじ 【修禅寺】
修善寺町にある曹洞宗の寺。別称,桂谷山寺。山号,肖盧(シヨウロ)山・走湯山。798年空海の弟子杲隣(コウリン)の創建という。真言宗から臨済宗に転じ,室町末期に北条早雲の一族隆渓(リユウケイ)によって曹洞宗に改宗。源範頼(ノリヨリ)や源頼家がここで幽閉され殺された。

修禅寺物語

しゅぜんじものがたり 【修禅寺物語】
戯曲。一幕三場。岡本綺堂作。1911年(明治44)二世市川左団次一座が初演。伊豆の面作り師夜叉王の名人気質と,その面を頼んだ将軍頼家の哀愁を描いたもの。新歌舞伎の代表作。

修竹

しゅうちく シウ― [0] 【修竹】
長くのびた竹。

修築

しゅうちく シウ― [0] 【修築】 (名)スル
建築物をつくろい直すこと。修理・修復すること。「本堂を―する」

修築

しゅうちく【修築】
repair.→英和
⇒改築.

修練

しゅうれん シウ― [1] 【修練・修錬】 (名)スル
精神や技術などをみがき鍛えること。「武道を―する」「―を積む」

修練

しゅうれん【修練】
training.→英和
〜する train;→英和
practice.→英和

修繕

しゅうぜん【修繕】
<heavy> repair;→英和
mending.〜する mend;→英和
repair.〜させる have <a shoe> mended.〜がきかぬ be past repair.〜に出す send for repair.‖修繕工場 a repair shop.修繕中 be under repair.修繕費 repairing expenses.

修繕

しゅうぜん シウ― [0][1] 【修繕】 (名)スル
(建物や品物の)悪くなったり破損した箇所を直すこと。修理。「屋根を―する」

修繕義務

しゅうぜんぎむ シウ― [5] 【修繕義務】
賃貸借契約において,賃貸人が,目的物の使用・収益に必要な修繕をする義務。

修羅

しゅら [1] 【修羅】
□一□〔仏〕「阿修羅(アシユラ)」の略。
□二□
(1)〔仏〕「修羅道(シユラドウ)」の略。
(2)激しい戦闘。闘争。争い。「―の巷(チマタ)」
(3)大石・大木などを運搬する車。修羅車(グルマ)。
(4)滑道の一。丸太を縦に並べて半円形の溝を作り,その中を滑らせる木材運搬の方法。

修羅

すら [1] 【修羅】
⇒しゅら(修羅)

修羅の巷

しゅらのちまた 【修羅の巷】
激しい戦争や死闘の場所。「―と化す」

修羅事

しゅらごと [0] 【修羅事】
能楽で,修羅物を演ずる所作。

修羅囃子

しゅらばやし [3] 【修羅囃子】
下座音楽の一。屋敷の庭前,試合・道場などの立ち回りに用いる大小鼓の鳴物。奴(ヤツコ)や女中が庭などに水を打っている場面の開幕に用いるので水打ちともいう。白(シラ)囃子。素(シラ)囃子。

修羅場

しゅらば [0][3] 【修羅場】
(1)戦乱や闘争で悲惨をきわめている場所。しゅらじょう。「何度も―をくぐってきた男」「―を踏む」
(2)芝居や講釈などで,激しい戦いの場面。
〔講談では「しらば」「ひらば」という〕

修羅場

しゅらば【修羅場】
a scene of carnage;a pandemonium.→英和

修羅場

しゅらじょう [2][0] 【修羅場】
(1)〔仏〕 阿修羅王が帝釈天(タイシヤクテン)と戦う場。
(2)「しゅらば(修羅場)」に同じ。

修羅扇

しゅらおうぎ [3] 【修羅扇】
(1)〔阿修羅王が,手で日輪をおおったという故事から〕
波に日輪と月輪とをあしらった図柄の黒骨の軍扇。
(2)能楽で,主として修羅物の後ジテに用いる中啓(チユウケイ)。黒骨で波に日輪を描いたもの。

修羅物

しゅらもの [0][2] 【修羅物】
能楽で,武将の霊をシテ(主役)とする曲。修羅能。二番目物。「頼政」「実盛(サネモリ)」「朝長(トモナガ)」を特に三修羅という。

修羅界

しゅらかい [2] 【修羅界】
「阿修羅道(アシユラドウ)」に同じ。

修羅窟

しゅらくつ [2] 【修羅窟】
〔仏〕 阿修羅王の住む石窟。

修羅道

しゅらどう [2][0] 【修羅道】
「阿修羅道(アシユラドウ)」に同じ。

修習

しゅうしゅう シウシフ [0] 【修習】 (名)スル
学問・技芸をおさめならうこと。「司法―生」

修行

しゅぎょう [0] 【修行】 (名)スル
(1)学問や技芸などに励み,それをみがくこと。「―を積む」「武者―」
(2)〔仏〕 戒律を守ったり,悟りを開くために特定の宗教的行為を行なって,仏の教えを実践すること。仏道に励むこと。
(3)生理的欲求を禁じて精神および肉体を訓練することにより,精神の浄化や神的存在との合一を得ようとする宗教的行為。

修行

すぎょう 【修行】
〔「す」は「しゅ」の直音表記〕
「しゅぎょう(修行){(2)}」に同じ。「いぬる七月より,―にまかりありくに/宇津保(忠こそ)」

修行

しゅぎょう【修行】
ascetic exercises (仏教の);training.→英和
〜する practice asceticism;train oneself.〜を積む be well trained.

修行位

しゅぎょうい [2] 【修行位】
〔仏〕 三綱(サンゴウ)につぐ僧職。修行中の僧侶に懈怠(ケタイ)・過失のあるとき,僧綱に訴え出るもの。

修行者

しゅぎょうじゃ [2] 【修行者】
〔仏〕
(1)仏道を修行する人。
(2)仏道修行のため諸国を托鉢遊行する僧。

修行者

すぎょうざ 【修行者】
「しゅぎょうじゃ(修行者)」に同じ。

修補

しゅうほ シウ― [1] 【修補】 (名)スル
欠陥を補ってよくすること。補修。「この機器を―せんと欲し/西国立志編(正直)」

修訂

しゅうてい シウ― [0] 【修訂】 (名)スル
出版物の誤記や誤字・脱字などを直して正しくすること。「―版」

修証一等

しゅしょういっとう [0] 【修証一等】
修行は悟りのための手段ではなく,修行と悟りは不可分で一体のものだということ。道元の禅思想の特徴を示す語。修証一如(イチニヨ)。

修証義

しゅうしょうぎ シウシヨウギ 【修証義】
⇒しゅしょうぎ(修証義)

修証義

しゅしょうぎ 【修証義】
曹洞宗(ソウトウシユウ)の信仰指導書の一。1890年(明治23)成立。道元の「正法眼蔵(シヨウボウゲンゾウ)」より文章を選び,五章三一節に整理したもの。

修論

しゅうろん シウ― [0] 【修論】
〔「修士論文」の略〕
大学院の修士課程を終えようとするときに提出する論文。
→修士

修身

しゅうしん シウ― [1] 【修身】
(1)自分の心とおこないをおさめただすこと。
(2)第二次大戦前の小・中学校などの教科目の一。教育勅語をよりどころとして,国民道徳の実践指導を目的としたもの。

修身

しゅうしん【修身】
morals;moral science.

修辞

しゅうじ【修辞】
rhetoric;→英和
figure of speech.〜上の rhetorical.→英和
‖修辞学 rhetorics.

修辞

しゅうじ シウ― [0] 【修辞】
言葉を効果的に使って,適切に表現すること。また,美しく巧みな言葉で飾って表現すること。また,その技術。「―を凝らした文章」

修辞学

しゅうじがく シウ― [3] 【修辞学】
〔rhetoric〕
修辞に関する法則を研究する学問。読者の感動に訴えて説得の効果をあげるために言葉や文章の表現方法を研究するもの。美辞学。レトリック。

修辞法

しゅうじほう シウ―ハフ [0] 【修辞法】
修辞に関する法則。また,修辞の方法。

修造

しゅぞう 【修造】 (名)スル
つくろいなおすこと。修繕。修復。しゅうぞう。「予て―せんの執心あるが/近世紀聞(延房)」

修造

しゅうぞう シウザウ [0] 【修造】 (名)スル
⇒しゅぞう(修造)

修道

しゅうどう シウダウ [0] 【修道】
学問・技芸を学び,また道義を修めて身につけること。特に宗教上の修行をいう。

修道

しゅどう [0] 【修道】
〔仏〕 仏道修行の階位を表す三道のうちの第二位。正しい見解に立って修行を積む段階。

修道会

しゅうどうかい シウダウクワイ [3] 【修道会】
教会によって公認された修道団体。修道院内で生活し,祈祷(キトウ)と労働に専念する修道会(厳律シトー会・ベネディクト会など),主に修道院外で宣教・教育や社会福祉事業に携わる修道会(フランシスコ会・イエズス会・聖心会など)などがある。

修道士

しゅうどうし シウダウ― [3] 【修道士】
キリスト教ことにカトリック教会で,清貧・貞潔・服従の三つの修道誓願をたてた男子のこと。修道僧。

修道女

しゅうどうじょ シウダウヂヨ [3] 【修道女】
キリスト教ことにカトリック教会で,清貧・貞潔・服従の三つの修道誓願をたてた女子のこと。シスター。修道尼。

修道院

しゅうどういん シウダウヰン [3] 【修道院】
修道会の会規を遵守する修道士あるいは修道女が共同生活を行う施設。

修道院

しゅうどういん【修道院】
a monastery;→英和
a convent (女の).→英和
‖修道院長 an abbot.修道僧(尼) a monk (nun,sister).

修錬

しゅうれん シウ― [1] 【修練・修錬】 (名)スル
精神や技術などをみがき鍛えること。「武道を―する」「―を積む」

修飾

しゅうしょく シウ― [0] 【修飾】 (名)スル
(1)飾り立てること。実質以上につくろい,整えること。「話に―が多い」
(2)文法で,ある語句が他の語句にかかって,その意味をくわしくしたり限定したりすること。

修飾する

しゅうしょく【修飾する】
embellish;→英和
ornament;→英和
《文》modify.→英和
〜語 a modifier.

修飾語

しゅうしょくご シウ― [0] 【修飾語】
文の成分の一。ある語句の概念を限定したり,意味をくわしくしたりする語。「白い花」「とても疲れた」の「白い」「とても」などの類。体言を修飾するものを連体修飾語,用言を修飾するものを連用修飾語という。
⇔被修飾語

修養

しゅうよう【修養】
culture;→英和
training.→英和
〜する train;→英和
cultivate one's mind;improve oneself.〜のある人 a cultivated person.

修養

しゅうよう シウヤウ [0] 【修養】 (名)スル
学問を修め精神をみがき,人格を高めるよう努力すること。「―を積む」「才智を―する方法/自由之理(正直)」
〔もと道家の語で,養生の意〕

修験

しゅげん [0] 【修験】
「修験道」の略。

修験宗

しゅげんしゅう [2] 【修験宗】
⇒修験道(シユゲンドウ)

修験者

しゅげんじゃ【修験者】
an ascetic.→英和

修験者

すげんじゃ 【修験者】
「しゅげんじゃ(修験者)」に同じ。

修験者

しゅげんじゃ [2] 【修験者】
修験道の行者。兜巾(トキン)をかぶり,篠懸(スズカケ)と結い袈裟(ゲサ)をつけ,笈(オイ)を負い,金剛杖を持ち,法螺(ホラ)を鳴らし,山野をめぐり歩いて修行する。山伏。験者(ゲンザ)。
修験者[図]

修験道

しゅげんどう [2] 【修験道】
山林に修行し,密教的な儀礼を行い,霊験を感得しようとする宗教。開祖は役小角(エンノオヅノ)とされる。山岳信仰に神道・密教・陰陽道(オンヨウドウ)などの諸要素が混成したもの。中世には聖宝を中興と仰ぎ,醍醐寺三宝院を本拠とする真言系の当山派と,増誉を中興と仰ぎ,聖護院を本山とする天台系の本山派が興った。修験宗。

俯き

うつむき [0] 【俯き】
顔を下に向けること。うつぶき。
⇔あおむき
「―がちに歩く」

俯きに

うつむき【俯きに】
<fall> on one's face.

俯き加減

うつむきかげん [5] 【俯き加減】
少し下を向くこと。「顔を少し―にして下さい」

俯き様

うつむきざま [0] 【俯き様】
(1)顔を下に向けた姿。「―に倒れていた」
(2)顔を下に向けた拍子。

俯く

うつむ・く [3][0] 【俯く】
■一■ (動カ五[四])
顔を下に向ける。頭をたれる。うなだれる。
⇔あおむく
「しかられて―・く」
■二■ (動カ下二)
⇒うつむける

俯く

うつむく【俯く】
hang (down)[drop]one's head;cast down[drop]one's eyes.

俯く

うつぶ・く 【俯く】
■一■ (動カ四)
「うつむく」に同じ。「物の来ければ,―・きて見るに/宇治拾遺 11」
■二■ (動カ下二)
⇒うつぶける

俯け

うつむけ [0] 【俯け】
顔を下に向けること。うつぶけ。
⇔あおむけ
「砂浜に―に寝て甲羅を干す」

俯け

うつぶけ [0] 【俯け】
⇒うつむけ(俯)

俯ける

うつむける【俯ける】
turn <a thing> upside down.顔を〜 ⇒俯く.

俯ける

うつむ・ける [4][0] 【俯ける】 (動カ下一)[文]カ下二 うつむ・く
(1)顔を下に向ける。うつぶける。
⇔あおむける
「恥ずかしそうに顔を―・ける」
(2)ばかにする。うつむけにする。「挑灯屋をうつむけにするのか,―・ければ珍重なれども/浄瑠璃・蛭小島武勇問答」

俯ける

うつぶ・ける [4] 【俯ける】 (動カ下一)[文]カ下二 うつぶ・く
「うつむける」に同じ。[日葡]

俯し

うつぶし [0] 【俯し】
「うつぶせ」に同じ。

俯し目

うつぶしめ 【俯し目】
やや下向きかげん。ふしめ。「大臣殿のふと心得て色も変りて―になり給へりける程に/今鏡(御子たち)」

俯す

うつぶ・す [3][0] 【俯す】
■一■ (動サ五[四])
(1)顔を下にして腹ばいになる。うつぶせになる。「大地に―・す」
(2)頭を下に向ける。うつむく。「ふしめになりて,―・したる/源氏(若紫)」
■二■ (動サ下二)
⇒うつぶせる

俯す

ふ・す [1][2] 【俯す】 (動サ変)
〔「伏す」と同源〕
うつむく。うつぶす。「―・して下界を瞰れば/不二の高根(麗水)」

俯せ

うつぶせ [0] 【俯せ】
(1)顔を下向きにして横たわること。うつぶし。「寝台に―になる」
(2)物の表を下にして置くこと。「盆を―に置く」

俯せになる

うつぶせ【俯せになる】
lie on one's face.

俯せる

うつぶ・せる [4][0] 【俯せる】 (動サ下一)[文]サ下二 うつぶ・す
(1)顔を下に向けて横たわる。うつぶす。「地面に―・せる」
(2)物を下に向けて置く。うつむける。うつぶす。「桶(オケ)を―・せて水を切る」

俯仰

ふぎょう [0][1] 【俯仰】 (名)スル
〔下を向くことと上を仰ぐことの意から〕
立ち居振る舞い。起居動作。「唯々として俗と―し,平山凡水の間に満足せんとするか/日本風景論(重昂)」

俯伏

ふふく [0] 【俯伏・俛伏】 (名)スル
(1)(恐れ入って)うつむくこと。「外圧に―する」
(2)「深揖(シンユウ)」に同じ。

俯瞰

ふかん [0] 【俯瞰】 (名)スル
高い所から見下ろすこと。鳥瞰。「湖の一部を―するを得べし/十和田湖(桂月)」

俯瞰する

ふかん【俯瞰する】
overlook;→英和
look down <on> .

俯瞰図

ふかんず [2] 【俯瞰図】
「鳥瞰図(チヨウカンズ)」に同じ。

俯瞰撮影

ふかんさつえい [4] 【俯瞰撮影】
被写体を高い位置から撮影すること。

俯視

ふし [1] 【俯視】 (名)スル
上から見おろすこと。「低処を―するものは/西国立志編(正直)」

俯角

ふかく【俯角】
an angle of depression.

俯角

ふかく [0][1][2] 【俯角】
物を見おろしたとき,水平面と視線方向のなす角。
⇔仰角

俳人

わざびと 【俳人・俳優】
〔「わざひと」とも〕
「わざおぎびと」に同じ。「恒に当に汝の―と為らむ/日本書紀(神代下訓)」

俳人

はいじん【俳人】
a haiku poet.

俳人

はいじん [0] 【俳人】
俳句を作る人。俳諧(ハイカイ)を好む人。

俳優

わざおぎ 【俳優】
〔古くは「わざおき」。神を招(オ)ぐ態(ワザ)の意〕
面白おかしい技を演じて,歌い舞い,神や人の心を和らげ楽しませること。また,それを行う人。「則ち手に茅纏(チマキ)の矟(ホコ)をもち,天石窟戸(アマノイワヤド)の前に立たして,巧に―す/日本書紀(神代上訓)」

俳優

はいゆう [0] 【俳優】
(1)映画・演劇などで,劇中の人物を演ずることを職業とする人。役者。
(2)滑稽な身振りや歌舞をして人や神を楽しませる人。わざおぎ。[色葉字類抄]

俳優

わざびと 【俳人・俳優】
〔「わざひと」とも〕
「わざおぎびと」に同じ。「恒に当に汝の―と為らむ/日本書紀(神代下訓)」

俳優

はいゆう【俳優】
an actor[actress (女)];→英和
a player.→英和
映画(舞台)俳優 a film (stage) actor.俳優学校 a school of acting.

俳優人

わざおぎびと 【俳優人】
わざおぎをする人。わざびと。「荻野八重桐となんいへる―の,水に入て死たる事/滑稽本・根南志具佐」

俳友

はいゆう [0] 【俳友】
俳句の上での友人。俳句仲間。

俳句

はいく【俳句】
a haiku (poem).

俳句

はいく [0] 【俳句】
五七五の三句の定型から成り,季語を含むことを約束とする日本独自の短詩型文芸。俳諧(連句)の発句(ホツク)(第一句目)が独立してできた。「俳諧の句」を略した語で,もとは連句の各句をもさしたが,明治中期,正岡子規が俳諧革新運動において,旧派の月並俳諧における「発句」に抗する意図でこの語を使用したことから,一般化し定着した。

俳句大観

はいくたいかん 【俳句大観】
俳句集。佐々政一編。1916年(大正5)刊。明治以前の著名な発句を五十音順に配列,初句・中句・本句のどこからも検索でき,句ごとに作者と出典を記す。

俳号

はいごう [0] 【俳号】
俳人としての雅号。

俳名

はいめい [0] 【俳名】
⇒はいみょう(俳名)

俳名

はいみょう [0] 【俳名】
俳人として,本名のほかに付ける雅号。俳号。はいめい。

俳味

はいみ [3][1] 【俳味】
俳諧のもっている情趣。軽妙・洒脱な味わい。俳諧味。

俳壇

はいだん [0] 【俳壇】
(1)俳句を作る人たちの社会。俳人仲間。
(2)おどけ話。滑稽ばなし。

俳士

はいし [1] 【俳士】
俳人。俳諧師。

俳家

はいか [1] 【俳家】
俳句に巧みな人。俳人。俳諧師。

俳席

はいせき [0] 【俳席】
俳諧を催す席。句会の席。

俳文

はいぶん [0] 【俳文】
俳人の手になる,俳諧(ハイカイ)的な味わいをもった文章。簡潔な表現と深い含蓄,句文の照応などが特色。松尾芭蕉の「幻住庵記」,横井也有の「鶉衣」,小林一茶の「おらが春」などが著名。俳諧の文。

俳書

はいしょ [0] 【俳書】
俳諧(ハイカイ)に関する書物。俳諧書。

俳枕

はいまくら [3] 【俳枕】
俳句に詠まれた各地の名所・旧跡。

俳画

はいが [0] 【俳画】
日本画の一。俳諧味のある絵で,主に俳人が描き,多くは画上に俳句を記す。俳諧画。

俳祖

はいそ [1] 【俳祖】
俳諧(ハイカイ)の流祖。各派で異なるが普通は松尾芭蕉をいう。「―芭蕉翁の碑あり/滑稽本・続膝栗毛」

俳聖

はいせい [0] 【俳聖】
古今に並びないすぐれた俳人。「―松尾芭蕉」

俳言

はいげん [0] 【俳言】
「はいごん(俳言)」に同じ。

俳言

はいごん [0] 【俳言】
俳諧に用いる語。和歌・連歌には使わない俗語・漢語。貞門で重要視された。俗言。はいげん。

俳話

はいわ [0] 【俳話】
俳諧・俳句についての話。

俳誌

はいし [0][1] 【俳誌】
俳句の雑誌。

俳談

はいだん [0] 【俳談】
俳諧(ハイカイ)に関する談話。俳話。

俳論

はいろん [0] 【俳論】
俳諧・俳句についての理論や批評。代表的俳論書に「去来抄」「三冊子」などがある。

俳諧

はいかい [0] 【俳諧・誹諧】
〔たわむれ,おどけ,諧謔(カイギヤク)の意〕
(1)〔「俳諧の連歌」の略〕
日本独自の短詩形文芸形式の一。「座(共同体)」の意識のもとに成立し,「滑稽」を本質とする文芸。発句(ホツク)・連句・前句付・俳文などより成る。室町末期の山崎宗鑑・荒木田守武らによる滑稽・卑俗な作風を受け,江戸時代に松永貞徳が出て独自なジャンルとして確立。談林俳諧を経て松尾芭蕉の蕉風に至って文学的に高められた。
→俳句
(2)「俳諧歌(ハイカイカ)」の略。

俳諧の連歌

はいかいのれんが 【俳諧の連歌】
連歌の一体。滑稽・卑俗を中心とするもの。室町末期,山崎宗鑑・荒木田守武らの頃特に盛行した。代表的撰集に「竹馬狂吟集」「犬筑波集」「守武千句」がある。

俳諧七部集

はいかいしちぶしゅう 【俳諧七部集】
俳諧撰集。一二冊。佐久間柳居編。1732〜33年頃成立。芭蕉の代表的撰集「冬の日」「春の日」「曠野(アラノ)」「ひさご」「猿蓑(サルミノ)」「炭俵」「続猿蓑」を集めたもの。蕉風の経典とあがめられ,幕末に至るまで刊行された。芭蕉七部集。

俳諧三神

はいかいさんじん 【俳諧三神】
(和歌三神を模して)俳諧において尊ばれる三人。山崎宗鑑・荒木田守武・松永貞徳。

俳諧味

はいかいみ [3][5][0] 【俳諧味】
俳諧的な味わい・趣。滑稽・軽妙・洒脱・脱俗的な味わいなど。俳味。

俳諧大要

はいかいたいよう 【俳諧大要】
俳論。正岡子規著。1895年(明治28)「日本」に連載。子規が自らの俳句理論を体系的に論述,写実を主張した。

俳諧天爾波抄

はいかいてにはしょう 【俳諧天爾波抄】
語学書。六巻。富士谷御杖(ミツエ)著。1807年刊。主として七部集から例をとり「あゆひ抄」にならって俳諧のてにをはを説く。

俳諧師

はいかいし [3] 【俳諧師】
俳諧を職業とする人。また,俳諧に巧みな人。俳諧宗匠。点者。業俳(ギヨウハイ)。

俳諧式目

はいかいしきもく [6] 【俳諧式目】
俳諧興行の際の規則・作法。また,それらを記した書。「はなひ草」「毛吹草」など。

俳諧文庫

はいかいぶんこ 【俳諧文庫】
叢書。大野洒竹編。1897(明治30)〜1901年刊。全二四巻。近代以前の古俳書類を集大成して活字化した最初のもの。

俳諧歌

はいかいか [3] 【俳諧歌】
(1)和歌の一体。滑稽味を帯びた和歌。古今集巻一九に「誹諧歌」として多数が収録されて以来,勅撰集にしばしば取り上げられた。はいかいうた。
(2)狂歌の別名。

俳諧歳時記

はいかいさいじき 【俳諧歳時記】
歳時記。二冊。滝沢馬琴著。1803年刊。季題二千六百余を四季別・月順に配列して解説したもの。江戸で編纂された最初の季寄せ。増補・改訂版に藍亭青藍の「俳諧歳時記栞草(シオリグサ)」(1851年刊)がある。

俳趣味

はいしゅみ [3] 【俳趣味】
俳諧のもつ,脱俗・風流・淡泊・軽妙・滑稽・さび・しおりといった趣。俳味。俳諧味(ハイカイミ)。

俳門

はいもん [0] 【俳門】
俳壇。

俳風

はいふう [0] 【俳風・誹風】
俳諧・俳句の作風・風体・流儀。

びょう ベウ 【俵】 (接尾)
「ひょう(俵)」に同じ。「米三―」

たわら タハラ [3][0] 【俵】
藁(ワラ)やカヤなどを編んで作った袋。穀物,炭などを入れる。普通,米俵をいう。「―に詰める」

たわら タハラ 【俵】
姓氏の一。

たわら【俵】
a straw bag;a bale.→英和

ぴょう ペウ 【俵】 (接尾)
「ひょう(俵)」に同じ。「一―の米」

ひょう ヘウ 【俵】
■一■ [1] (名)
たわら。
■二■ (接尾)
助数詞。たわらに入ったものを数えるのに用いる。「米二―」「炭五―」
〔上に来る語によって,「びょう」「ぴょう」ともなる〕

俵国一

たわらくにいち タハラ― 【俵国一】
(1872-1958) 冶金学者。島根県生まれ。東大教授。日本古来の製鉄法や日本刀の科学的研究を行なった。主著「日本刀の科学的研究」

俵子

たわらご タハラ― [3] 【俵子】
ナマコの異名。「井戸へ釣られた大黒天も,好い客踏まへた―や/浄瑠璃・雪女」

俵屋宗達

たわらやそうたつ タハラヤ― 【俵屋宗達】
江戸初期の画家。法橋(ホツキヨウ)の地位に至るがその生涯はほとんど未詳。京都の人。姓は野々村と伝える。特異な構図と技法により近世装飾画の新様式を確立,尾形光琳の先駆となった。代表作「風神雷神図屏風」「蓮池水禽図」など。

俵山温泉

たわらやまおんせん タハラヤマヲンセン 【俵山温泉】
山口県長門市南西部,木屋(コヤ)川上流の山間部にある温泉。

俵法師

たわらぼうし タハラボフ― [4] 【俵法師】
桟俵(サンダワラ)を人名めかしていった語。さんだらぼっち。

俵物

たわらもの タハラ― [0] 【俵物】
(1)俵に入れたもの。
(2)近世,長崎貿易の輸出海産物のうち,海参(イリコ)・熨斗鮑(ノシアワビ)・鱶(フカ)の鰭(ヒレ)の三品をさす。ひょうもつ。ひょうもの。

俵物

ひょうもの ヘウ― [0] 【俵物】
「たわらもの(俵物)」に同じ。

俵目貫

たわらめぬき タハラ― [4] 【俵目貫】
⇒俵鋲(タワラビヨウ)

俵腰

たわらごし タハラ― [0] 【俵腰】
俵のように太い腰。

俵茱萸

たわらぐみ タハラ― [4] 【俵茱萸】
トウグミの別名。

俵藤太

たわらとうた タハラ― 【俵藤太】
〔「たわらとうだ」とも〕
藤原秀郷(フジワラノヒデサト)の異名。

俵責め

たわらぜめ タハラ― [0] 【俵責め】
江戸時代の拷問の一。罪人を俵に入れて首だけ出させ,山積みにして鞭打ったもの。キリシタン信者を改宗させるため京都所司代板倉氏が採用したといわれる。

俵迎え

たわらむかえ タハラムカヘ [4] 【俵迎え】
近世,奈良地方などで正月三が日に,吉野の村民が大黒天などの福神の絵を売りに来るもの。また,その絵。

俵返り

たわらがえり タハラガヘリ [4] 【俵返り】
玩具の一種。紙で小さい俵のようなものを作り,中に玉を詰めたもの。盆などに載せて傾けると,ころんでは立ち,ころんでは立ちする。

俵鋲

たわらびょう タハラビヤウ [3] 【俵鋲】
太刀の柄(ツカ)の鮫皮(サメガワ)の上に打つ鋲。鋲頭が俵形をしているのでいう。俵目貫(メヌキ)。
→飾り目貫

俸禄

ほうろく [0] 【俸禄】
俸と禄。扶持。給料。

俸米

ほうまい [0] 【俸米】
俸禄として与えられる米。扶持米(フチマイ)。

俸給

ほうきゅう [0] 【俸給】
(1)給料。サラリー。
(2)国家公務員が受ける,正規の勤務時間の勤務に対する報酬。

俸給

ほうきゅう【俸給】
⇒給料.

俸給生活者

ほうきゅうせいかつしゃ [8][7] 【俸給生活者】
俸給によって生計をたてている人。月給取り。サラリー-マン。

俺っち

おれっち [2] 【俺っち】 (代)
〔「おれたち」の転〕
一人称。
(1)「おれ」の複数。おれたち。
(2)(単数。「おれ」のくだけた言い方)おれ。

俺共

おんども 【俺共・己共】 (代)
〔「おれども」の転。近世長崎方言〕
一人称。われら。おれ。「―が二十七の年/浄瑠璃・博多小女郎(上)」

俺様

おれさま [0] 【俺様・己様】 (代)
〔「さま」は接尾語〕
一人称。自分自身を尊大にいう。「―にさからう気か」

俺等達

おいらっち 【己等達・俺等達】 (代)
〔「おいらたち」の転。近世江戸語〕
一人称。卑俗な男性語。おいらち。おらっち。「どうせ―に見込れちやあ,ねこにおはれた座敷の小鼠/滑稽本・七偏人」

俺達

おらっち 【俺達】 (代)
〔「おらたち」の転〕
一人称。卑俗な男性語。おいらっち。「風が悪いと思つて,―には隠すの��/歌舞伎・四谷怪談」

俺達

おれたち [2] 【俺達】 (代)
一人称。「おれ」の複数。

せがれ [0] 【倅・悴】
(1)自分の息子のことをへりくだっていう語。「うちの―がご厄介になっています」
(2)子供や年の若い者をぞんざいにいう語。「酒屋の―」「小―」
〔古くは(1)(2) とも女子にもいった〕
(3)俗に,陰茎のこと。

くら [2] 【蔵・倉・庫】
(1)家財や商品などを火災や盗難などから守り,保管しておく建物。倉庫。
(2)「お蔵(クラ){(2)}」に同じ。

倉主

くらぬし [2] 【倉主・蔵主】
倉庫の所有者。蔵の持ち主。

倉卒

そうそつ [0] サウ― 【倉卒・草卒】 ・ ソウ― 【怱卒】 (名・形動)[文]ナリ
(1)忙しく慌ただしいこと。あわてて事を行うこと。また,そのさま。「―の間(カン)」「両者の優劣にいたりては未だ―に断言すべからざるものあり/小説神髄(逍遥)」
(2)突然なこと。急なこと。また,そのさま。にわか。「かく―に会戦して/自由太刀余波鋭鋒(逍遥)」
(3)なげやりなこと。いいかげんなこと。また,そのさま。「酬金の薄きものと雖ども,―に筆を下すことなし/西国立志編(正直)」

倉口

そうこう サウ― [0] 【艙口・倉口】
船倉に貨物を出し入れするため,上甲板に設けた方形の開口部。ハッチ。

倉吉

くらよし 【倉吉】
鳥取県中部の市。中世,山名氏の城下町。絣(カスリ)・和牛の産地として知られ,繊維工業が盛ん。

倉奉行

くらぶぎょう [3] 【倉奉行・蔵奉行】
江戸時代,幕府の職制の一。勘定奉行の配下に属し幕府の米穀の出納,米蔵の管理をつかさどった。

倉庫

そうこ【倉庫】
a warehouse;→英和
a storehouse.→英和
〜に入れる store;→英和
warehouse.‖倉庫係 a storekeeper.倉庫業 warehousing.

倉庫

そうこ サウ― [1] 【倉庫】
材料・製品などを貯蔵・保管するための建物。また,他人の物を預かるための建物・設備。

倉庫会社

そうこがいしゃ サウ―グワイ― [4] 【倉庫会社】
倉庫営業をする会社。

倉庫信用

そうこしんよう サウ― [4] 【倉庫信用】
倉庫にある貨物を担保とする信用。

倉庫営業

そうこえいぎょう サウ―ゲフ [4] 【倉庫営業】
寄託を受けた物品を倉庫に保管する営業。倉庫業。

倉庫業

そうこぎょう サウ―ゲフ [3] 【倉庫業】
⇒倉庫営業(ソウコエイギヨウ)

倉庫渡し

そうこわたし サウ― [4] 【倉庫渡し】
「倉渡(クラワタ)し」に同じ。

倉庫証券

そうこしょうけん サウ― [4] 【倉庫証券】
寄託者の請求により倉庫営業者が発行する寄託物返還請求権を明示した有価証券。預かり証券・質入れ証券とを発行する複券主義と倉荷証券だけを発行する単券主義とがある。
→受戻証券

倉廩

そうりん サウ― [0] 【倉廩】
穀物を蓄えておく倉。

倉役

くらやく 【倉役】
室町幕府が土倉(ドソウ)に課した税。幕府の重要財源の一。土倉役。土倉懸銭。
→酒屋役

倉持

くらもち [4] 【倉持(ち)・蔵持(ち)】
(1)倉庫を所有すること。また,持ち主。
(2)金持ち。財産家。

倉持ち

くらもち [4] 【倉持(ち)・蔵持(ち)】
(1)倉庫を所有すること。また,持ち主。
(2)金持ち。財産家。

倉敷

くらしき [4][2] 【倉敷】
(1)荘園から年貢など貢納物を領主に輸送する際,一時的に保管しておくところ。
(2)「倉敷料」の略。

倉敷

くらしき 【倉敷】
岡山県南部の市。江戸時代,代官所が置かれ,近国の物資の集散地として繁栄。明治以後繊維工業で栄え,現在は水島臨海工業地域に重化学工業が多い。大原美術館・民芸館・考古館などがある。

倉敷料

くらしき【倉敷料】
warehouse charge.

倉敷料

くらしきりょう [4] 【倉敷料】
倉庫に物品を預けた場合に支払う保管料。敷料。

倉方

くらかた [0] 【倉方・蔵方】
室町時代,倉庫を管理し,金銭・穀物・器財などの出納をつかさどったもの。

倉本

くらもと [0] 【蔵元・倉本】
(1)酒・醤油などの醸造元。造り酒屋。
(2)荘園の年貢を収める倉庫を管理する者。
(3)室町時代,質屋を営んだ者。
(4)江戸時代,大坂などにおかれた蔵屋敷に出入りし,蔵物の出納をつかさどった商人。掛け屋を兼ねる者も多かった。

倉椅山

くらはしやま 【倉橋山・倉椅山】
奈良県桜井市,多武峰(トウノミネ)北方の倉橋付近の山。音羽山とする説もある。((歌枕))「五月闇―のほととぎす/拾遺(夏)」

倉橋

くらはし 【倉橋】
姓氏の一。

倉橋山

くらはしやま 【倉橋山・倉椅山】
奈良県桜井市,多武峰(トウノミネ)北方の倉橋付近の山。音羽山とする説もある。((歌枕))「五月闇―のほととぎす/拾遺(夏)」

倉橋島

くらはしじま 【倉橋島】
広島県南西部,広島湾南東にある島。平清盛の音戸ノ瀬戸の開削以来,瀬戸内海の交通の要衝。

倉橋惣三

くらはしそうぞう 【倉橋惣三】
(1882-1955) 教育者・教育学者。静岡出身。東京帝大哲学科卒。東京女子高等師範学校付属幼稚園主事として自然主義保育論を指導。「コドモノクニ」「キンダーブック」など保育雑誌の監修も行なった。

倉渡し

くらわたし【倉渡し】
ex warehouse.

倉渡し

くらわたし [3] 【倉渡し】
売買取引条件の一。貨物の受け渡しを荷受け倉庫で行うこと。倉庫渡し。

倉田

くらた 【倉田】
姓氏の一。

倉田百三

くらたひゃくぞう 【倉田百三】
(1891-1943) 劇作家・評論家。広島県生まれ。戯曲「出家とその弟子」により求道的な文学者として出発,白樺派と交流を深め社会問題に関心を寄せたが晩年は超国家主義に傾いた。戯曲「俊寛」,論文集「愛と認識との出発」など。

倉男

くらおとこ [3] 【蔵男・倉男】
酒蔵で酒を作る仕事をしている男。

倉皇

そうこう サウクワウ [0] 【倉皇・蒼惶】 (ト|タル)[文]形動タリ
落ち着かないさま。あわてるさま。「試験の四日ぐらゐ前から―として準備に着手し/羹(潤一郎)」

倉石

くらいし 【倉石】
姓氏の一。

倉石武四郎

くらいしたけしろう 【倉石武四郎】
(1897-1975) 中国語学者。新潟県生まれ。京大・東大教授。現代中国語の研究に業績を残す。著「中国語五十年」

倉稲魂

うかのみたま 【倉稲魂・稲魂・宇迦の御魂】
〔後世「うが」と濁音〕
稲の穀霊を神としてあがめたもの。のち,五穀をつかさどる神とされた。伊勢神宮外宮の祭神,豊宇気姫命の別名。また,稲荷(イナリ)信仰の祭神。うけのみたま。

倉荷

くらに【倉荷】
warehouse goods.倉荷証券 a warehouse certificate.

倉荷

くらに [0] 【倉荷】
倉庫に入れてある貨物。

倉荷証券

くらにしょうけん [4] 【倉荷証券】
倉庫証券の一。倉庫業者が寄託者の請求によって,預証券および質入証券に代えて発行するもの。この証券一枚によって寄託物の譲渡・質入れその他の処分ができる。倉荷証書。

倉頡

そうきつ サウ― 【蒼頡・倉頡】
⇒そうけつ(蒼頡)

倉頡

そうけつ サウ― 【蒼頡・倉頡】
中国の伝説上の人物。黄帝の史官。顔に四つの目をもち,鳥の足跡を見て文字を作ったという。そうきつ。

倉[庫

くら【倉[庫・蔵]】
a warehouse;→英和
a storehouse (貯蔵所);→英和
a granary (穀倉).→英和
〜に入れる store.→英和
‖蔵払い売出し a clearance sale.⇒蔵浚(ざら)え.

ち 【個・箇】 (接尾)
和語の数詞に付いて,物を数えるのに用いる。連濁によって「ぢ」となることもある。「鮑玉五百(イオ)―もがも/万葉 4101」
→じ(接尾)
→つ(接尾)

つ 【個・箇】 (接尾)
助数詞。和語の数詞に付いて,物の数を数えるのに用いる。年齢を表すこともある。「一―」「二―多い」「三―になった」
〔現在では,「ひと(一)」から「ここの(九)」までの数詞に付くだけであるが,古くは,「もも(百)」「いお(五百)」などにも付いた〕

こ 【個】
■一■ [1] (名)
ひとりの人。自分自身。「―としての認識」
■二■ (接尾)
助数詞。物の数を数えるのに用いる。「みかん三―」

か 【箇・個・个】 (接尾)
助数詞。漢語の数詞に付いて,物事を数えるのに用いる。普通,さらに漢語の名詞に続いて用いられる。「三―月」「五―条」
〔「个」の代わりに片仮名「ケ」も用いられる〕

こ【個】
a piece.→英和
石けん5〜 five pieces[cakes]of soap.卵3〜 three eggs.

個々の

ここ【個々の(に)】
individual(ly);→英和
separate(ly).→英和

個中

こちゅう [1] 【個中・箇中】
(1)この中。このうち。この領域。
(2)学芸や物事の奥深い道理。また,そこに至って得られる妙味。「真に―の消息を解し得たるものの嗤ふは/草枕(漱石)」
(3)〔「此処(ココ)」の意〕
〔仏〕 仏法や仏法に関すること。禅宗で多く用いる語。「―の意」

個人

こじん【個人】
an individual.→英和
〜的な(に) individual(ly);personal(ly);→英和
private(ly).→英和
‖個人教授(経営) a private lesson (enterprise).個人差 an individual variation.個人主義 individualism.個人主義者 an individualist.個人タクシー(運転手) an owner-driven taxi[cab](an owner-driver).

個人

こじん [1] 【個人】
国家や社会や種々の集団に対して,それを構成している個々の人。一個人。私人。また,地位・身分などと切り離したひとりの人間。
〔「一個人」が省略されてできた語〕

個人タクシー

こじんタクシー [4] 【個人―】
会社組織でなく,個人で経営するタクシー。

個人プレー

こじんプレー [5] 【個人―】
団体競技や組織で,全体の利益を顧みず個人の名誉や成績ばかりを重んじるプレーや活動。
⇔チーム-プレー

個人メドレー

こじんメドレー [4] 【個人―】
一人の泳者が,バタフライ・背泳ぎ・平泳ぎ・自由形の順で泳ぐ競泳種目。

個人主義

こじんしゅぎ [4] 【個人主義】
(1)〔individualism〕
個々の人格を至上のものとして個人の良心と自由による思想・行為を重視し,そこに義務と責任の発現を考える立場。
→全体主義
(2)その人の属している組織全体・社会全体のことを顧慮せずに,個人の考えや利益を貫く自分勝手な態度。

個人企業

こじんきぎょう [4] 【個人企業】
一個人が出資し,その者自身が支配・運営する企業。

個人倫理

こじんりんり [4] 【個人倫理】
(1)道徳原理の,個人的生活に適用される面。
⇔社会倫理
(2)個人を倫理上の根本とする,個人主義の倫理説。

個人営業

こじんえいぎょう [4] 【個人営業】
一個人が経営している事業。

個人小切手

こじんこぎって [5] 【個人小切手】
⇒パーソナル-チェック

個人差

こじんさ [2] 【個人差】
個人個人によって生じる,精神的・肉体的な特質に基づく違い。
→個体差

個人年金

こじんねんきん [4] 【個人年金】
生命保険会社や信託銀行が個人を対象に商品として販売する年金支払い型の保険や信託。

個人心理学

こじんしんりがく [6] 【個人心理学】
アードラーの心理学の体系。S =フロイトのリビドーを批判して,劣等感情とその克服のエネルギーを重視した。

個人情報保護法

こじんじょうほうほごほう 【個人情報保護法】
正式名称は「行政機関の保有する電気計算機処理に係る個人情報の保護に関する法律」。1988年制定。個人情報や個人のプライバシーの保護を図ることを目的とし,個人情報ファイルの利用,自己情報開示・訂正請求などの手続きや原則を定める。

個人手形

こじんてがた [4] 【個人手形】
振出人・支払人または引受人がいずれも個人である手形。
⇔銀行手形

個人教授

こじんきょうじゅ [4] 【個人教授】
教師が生徒と一対一で教授すること。

個人的

こじんてき [0] 【個人的】 (形動)
(1)公的な立場を離れた,一個人としての立場であるさま。「―な見解」「―には賛成だ」
(2)他人とは関係のないさま。「非行は―な問題ではない」

個人的な体験

こじんてきなたいけん 【個人的な体験】
長編小説。大江健三郎作。1964年(昭和39)刊。障害児を持った主人公鳥(バード)が,アフリカ旅行を断念して,自らの魂にその子を受け入れるまでを描く。

個人空間

こじんくうかん [4] 【個人空間】
⇒パーソナル-スペース

個人競技

こじんきょうぎ [4] 【個人競技】
個々の競技者が得点やスピードを競い合う種目。
⇔団体競技

個人経営

こじんけいえい [4] 【個人経営】
一個人が資本を出し,法律上・経済上の一切の責任を負って企業を経営すること。

個人語

こじんご [0] 【個人語】
〔idiolect〕
ある個人に固有の語彙・発音(アクセントを含む)・文法。他の人と共有される大部分(方言または言語)とともに,ある個人がもつ言語を構成する。

個人輸入

こじんゆにゅう [4] 【個人輸入】
個人が海外の流通業者などから商品を直接購入(輸入)すること。

個体

こたい [0] 【個体】
(1)〔哲〕 それ自身の性質や規定をもって,他とは区別される単一固有の独自の存在。普遍(類や種)と対立する。個物。個人。
(2)〔生物〕 一つの独立した生物体。通常,細分することのできない一つの体をもち,生殖・運動などの生命現象を営むことのできる構造と機能をもつ。
→群体

個体主義

こたいしゅぎ [4] 【個体主義】
〔individualism〕
〔哲〕 現実にここに存在する個物を真の実体とし,全体や普遍を第二義的なものとする説。アリストテレス,中世唯名論,ライプニッツのモナド論などの思想が代表的。人間の場合は個人主義という。
⇔普遍主義

個体変異

こたいへんい [4] 【個体変異】
個体の保有する遺伝情報の発現に際し,環境により起こる部分的な変化。その変化は遺伝しない。環境変異。

個体差

こたいさ [2] 【個体差】
同種の生物集団において,共通の特質の中にみられる各個体のもつ差。平均(値)に対して各個体が示す特徴(数値)。

個体概念

こたいがいねん [4] 【個体概念】
⇒単独概念(タンドクガイネン)

個体発生

こたいはっせい [4] 【個体発生】
一つの個体が卵から完全な成体に成長し死亡するまでの過程。
→系統発生

個体群

こたいぐん [2] 【個体群】
一定時間内に一定空間に生活する同種の生物個体の集まり。出生率や死亡率・性比・分布様式その他によって特徴づけられる。

個体群生態学

こたいぐんせいたいがく [8] 【個体群生態学】
個体群の変動要因を環境との関係から研究する生態学の一分野。

個個

ここ [1] 【個個・箇箇】
一つ一つ。おのおの。ひとりひとり。「―に検討する」「―別々の問題」

個個人

ここじん [2] 【個個人】
ひとりひとり。ひとりひとりの人。「―の責任において行動してほしい」

個個別別

ここべつべつ [1][1][0] 【個個別別】
ひとつひとつ,また一人一人が別ですること。「―に出発する」

個別

こべつ [0] 【個別・箇別】
一つ一つ。一人一人。また,それぞれを別々に扱うこと。一個ごと。「生徒を―に指導する」

個別に

こべつ【個別に】
individually;→英和
one by one.

個別原価計算

こべつげんかけいさん [7] 【個別原価計算】
造船業などの受注生産で個別になされる原価の計算。

個別学習

こべつがくしゅう [4] 【個別学習】
児童・生徒の個人的な素質・能力・環境に応じて行われる学習形態。

個別概念

こべつがいねん [4] 【個別概念】
〔論〕 集合概念とは異なり,その内包する個体のそれぞれに同一の意義を適用しうる概念。例えば,机・車など。
→集合概念

個別消費税

こべつしょうひぜい [6] 【個別消費税】
特定の物品・サービスのみを対象として,課される消費税。
⇔一般消費税

個別的自衛権

こべつてきじえいけん [7] 【個別的自衛権】
自国に直接加えられた侵害を避けるために国家がやむを得ず行使する防衛の権利。国際法上,国家の基本的権利とされる。
→集団的自衛権

個室

こしつ [0] 【個室】
ひとり用の部屋。また,ひとりだけで用いる部屋。

個室

こしつ【個室】
a private[separate]room.

個展

こてん [0] 【個展】
ある個人の作品だけを集めた展覧会。

個展

こてん【個展】
a one-man show; <hold> a private exhibition.

個性

こせい【個性】
individual character;individuality;→英和
personality.→英和

個性

こせい [1] 【個性】
個人・個物を他の人・物から区別しうるような,固有の特性。パーソナリティー。「強烈な―をもった作品」「―を発揮する」

個性化

こせいか [0] 【個性化】
精神分析学者ユングの用語。個人に内在する可能性を実現し,人格を完成していくこと。個体化。

個性的

こせいてき [0] 【個性的】 (形動)
個性が顕著であるさま。独特なさま。「―な文字」

個我

こが [1] 【個我】
他のものと区別された個人としての自我。

個所

かしょ 【箇所・個所】
■一■ [1] (名)
限定された特定の部分・場所。「読めない―がある」
■二■ (接尾)
(「か所」「ケ所」とも書く)助数詞。数を表す漢語に付いて,特定の部分や場所を数えるのに用いる。「二,三―誤りがある」

個数

こすう【個数】
the number (of articles).→英和

個数

こすう [2] 【個数】
物のかず。員数(インズウ)。「荷物の―を数える」

個数貨幣

こすうかへい [4] 【個数貨幣】
⇒計数貨幣(ケイスウカヘイ)

個月

かげつ 【箇月・個月・ケ月】 (接尾)
助数詞。月数を数えるのに用いる。「全治三―」「数―の休養」

個条

かじょう 【箇条・個条】
■一■ [0] (名)
事柄によっていくつかに分けて書き並べたものの,一つ一つ。「該当する―」
■二■ (接尾)
(「か条」「ケ条」とも書く)助数詞。数を表す漢語に付いて,条項や項目の数を数えるのに用いる。「三―からなる要求」

個物

こぶつ [1] 【個物】
〔哲〕 個々のもの。「個体」に同じだが,このもの,あのものと示しうる特定の「物」の意で広く用い,特に,普遍ないし一般者に対するものとしていう。

個癖

こへき [0] 【個癖】
人それぞれが持っている癖。

個眼

こがん [0] 【個眼】
節足動物や多毛類などの複眼を形成する一つ一つの眼。物体の一部分の像を結ぶ。断面は普通六角形で,角膜・水晶体・視細胞などからなる。動物によって六個から二万個以上が集まって複眼を形成する。

個虫

こちゅう [0] 【個虫】
〔生物〕 群体を構成する各個体。

ばい 【倍】
■一■ [0] (名)
ある数量を二つ合わせた数量。二倍。「―の時間がかかる」「お礼を―にして返す」
■二■ (接尾)
助数詞。同じ数を重ねて加え合わせる回数を表すのに用いる。「一・五―」「一〇―」

倍する

ばい・する [3] 【倍する】 (動サ変)[文]サ変 ばい・す
倍になる。また,倍にふやす。「旧に―・する御愛顧を」「路の険しきは猶一層を―・す/日光山の奥(花袋)」

倍の

ばい【倍の】
two times;twice;→英和
double.→英和
…の3〜である be three times as much[many,long,etc.]as….〜にする[なる]double.→英和

倍値

ばいね [0] 【倍値】
二倍の値段。「―で転売する」

倍加

ばいか [0] 【倍加】 (名)スル
(1)倍にふやすこと。倍にふえること。「会員が―する」
(2)増し加えること。ますますふえること。「困難が―する」

倍加する

ばいか【倍加する】
double;→英和
redouble (増大する).→英和

倍増

ばいぞう [0] 【倍増】 (名)スル
二倍に増えること。ばいまし。「受験生が―する」「所得―」

倍増し

ばいまし [0] 【倍増し】 (名)スル
二倍に増やすこと。「料金を―する」

倍増する

ばいぞう【倍増する】
double <one's income> .→英和

倍大

ばいだい [0] 【倍大】
倍の大きさ。

倍尺

ばいしゃく [0] 【倍尺】
製図で,小さい複雑な形状の物体を拡大して書くこと。また,そのときの倍率。拡大尺。

倍廬

ばいろ 【陪臚・倍廬】
〔「はいろ」とも〕
雅楽の一。管弦・舞楽両方に用いる。舞楽では,右方の新楽で,平調(ヒヨウジヨウ)の中曲。四人舞の武(ブ)の舞。太平楽の答舞とするため,唐楽であるが,右方に配される。鳥兜(トリカブト)・裲襠(リヨウトウ)をつけ,楯・鉾(ホコ)を持ち,ついで太刀を抜いて舞う。陪臚破陣楽。べろ。
陪臚[図]

倍戻し

ばいもどし [0] 【倍戻し】
倍の金額をもどすこと。「手付け損―」

倍振動

ばいしんどう [3] 【倍振動】
物体の振動で,基本振動の整数倍の振動数をもつ振動。

倍数

ばいすう [3] 【倍数】
ある整数の何倍かになっている数。整数 � が整数 � で割り切れるとき,� を � の倍数という。整式の場合にも同様に考える。
⇔約数

倍数

ばいすう【倍数】
《数》a multiple.→英和

倍数体

ばいすうたい [0] 【倍数体】
倍数性を示す個体。

倍数性

ばいすうせい [0] 【倍数性】
生物の同一種または近縁種の間に基本数の整数倍になっている染色体数が見出される現象。同種類のゲノムが倍加している同質倍数性と,異なるゲノムが組み合わさった異質倍数性とがある。

倍数比例の法則

ばいすうひれいのほうそく 【倍数比例の法則】
二種の元素から二種以上の化合物ができるとき,一方の元素の一定質量と化合する他方の元素の質量比は簡単な整数比になる,という法則。1803年にイギリスのドルトンが,原子説の根拠として発表した。

倍旧

ばいきゅう [0] 【倍旧】
以前よりも程度を増やすこと。「―のお引き立てをお願いいたします」

倍率

ばいりつ [0] 【倍率】
(1)ある数が基準とする数の何倍になっているかを示す数。「入学試験の―が高い」
(2)拡大または縮小された像や図の大きさと実物や原図との大きさの比。特に,レンズなどの光学系によって生ずる物体の像の大きさともとの物体の大きさとの比。

倍率

ばいりつ【倍率】
(a) magnification;→英和
a competitive rate (入試の).〜10の <field glasses> of 10 magnifications.

倍脚類

ばいきゃくるい [4] 【倍脚類】
節足動物門の一綱。ヤスデの類。

倍良

べら [0] 【遍羅・倍良】
スズキ目ベラ科の海魚の総称。全長20〜40センチメートルほどのものが多い。キュウセン・ニシキベラ・テンスなど日本近海に約一二五種がいて,体色が鮮やかなものが多く,雌雄で体色・斑紋を異にするものもある。観賞魚。暖海の沿岸に広く分布。[季]夏。

倍蓰

ばいし [1] 【倍蓰】 (名)スル
〔蓰は五倍の意〕
数倍にふえること。倍加。「本金を―するを約し/明六雑誌 8」

倍角

ばいかく [0] 【倍角】
(ワープロなどで)全角文字を二倍にした大きさ。

倍返し

ばいがえし [3] 【倍返し】 (名)スル
倍の金額を返すこと。

倍量

ばいりょう [3] 【倍量】
二倍の分量。

倍金

ばいきん [0] 【倍金】
(1)倍の金。倍増しした金。
(2)江戸時代,田畑を質入れして金を借りる際,借用証文には実際に借りた金の数倍の金額を記入したこと。

倍音

ばいおん [0] 【倍音】
振動数が基音の整数倍であるような上音。弦または空気柱の振動の場合に部分音として含まれるものは倍音である。音楽では,ある振動数の音に対して,その � 倍の振動数の音を第 � 倍音という。通常の楽器の音は,基音と倍音が複合したものである。

倍音

ばいおん【倍音】
《楽》an overtone.→英和

倍額

ばいがく【倍額】
double the amount[price].→英和
〜を払う pay double (the price).

倍額

ばいがく [0] 【倍額】
二倍の金額。二倍の金高。

倏忽

しゅっこつ シユク― [0] 【倏忽】
■一■ (形動)[文]ナリ
時間のきわめて短いさま。たちまち。にわか。「然はあれどその―にして滅するや/即興詩人(鴎外)」
■二■ (ト|タル)[文]形動タリ
{■一■}に同じ。「暴風―として海波を打ち/八十日間世界一周(忠之助)」

倏然

しゅくぜん [0] 【倏然】 (ト|タル)[文]形動タリ
にわかなさま。急なさま。「戦争は…―として已(ヤ)みぬ/不如帰(蘆花)」

さか [2] 【逆・倒】
ぎゃくであること。さかさま。多く,他の語と複合して用いる。「―立ち」「―落とし」「君はみんな―に解釈するから,交際が益(マスマス)面倒になる/明暗(漱石)」

倒く

こ・く 【転く・倒く】 (動カ下二)
⇒こける

倒けつ転(マロ)びつ

倒けつ転(マロ)びつ
倒れたりころがったり。あわてて走るさまをいう。

倒ける

こ・ける [0] 【転ける・倒ける】 (動カ下一)[文]カ下二 こ・く
(1)安定を失って倒れたり転がったりする。ころぶ。「―・ける機会(ハズミ)に手の物を取落して/にごりえ(一葉)」「(柑子ガ)ころころと―・けて行く程に/狂言・柑子」
(2)あまり良からぬことをする。「今時の楽(タノシミ)を見るにつまる所みな女色へ―・けるなり/洒落本・京伝予誌」
(3)女が男に体を許す。「―・けりやこそいとど娼子(ゲイコ)の目出たけれ/洒落本・粋好伝夢枕」
(4)芝居が当たらず客が不入りになる。

倒す

こか・す 【転す・倒す】
■一■ (動サ四)
〔「こける」の他動詞〕
(1)転がす。倒(タオ)す。「石ヲ―・ス/日葡」
(2)人や物をある場所に隠す。「玉はどつちへ―・しをつた/浄瑠璃・神霊矢口渡」
(3)だます。一杯くわせる。「ここが女郎の男を―・す肝心の一句の所ぢや/浮世草子・禁短気」
■二■ (接尾)
動詞の連用形に付いて,その語の意味を強める。すっかり…する。さんざん…する。「日を積み月を重ねて不仕合なりしかば田畠さらりと売り―・し/浮世草子・沖津白波」

倒す

たおす【倒す】
(1)[転倒]throw[knock]down;blow down (風が);fell <a tree> ;→英和
pull down.(2)[殺す]kill.→英和
(3)[負かす]defeat;→英和
beat;→英和
overthrow <a government> .→英和

倒す

たお・す タフス [2] 【倒す】 (動サ五[四])
(1)立っているものに力を加えて横にする。「木を―・す」「花びんを―・す」
(2)正常では立った状態にあるものを横にする。「体を―・して球をよける」
(3)(「斃す」「殪す」とも書く)殺す。死なせる。「銃で―・す」
(4)相手を負かす。やっつける。「敵を―・す」「横綱を―・す」
(5)国家などを崩壊させる。「幕府を―・す」「当国新立の庄を―・すあひだ/平家 1」
(6)借りを返さないで損を与える。ふみたおす。「借金を―・す」「あいらを―・して道具諸色は売つてしまひ/歌舞伎・韓人漢文」
〔「倒れる」に対する他動詞〕
[可能] たおせる

倒る

たお・る タフル 【倒る】 (動ラ下二)
⇒たおれる

倒れ

だおれ ダフレ 【倒れ】
接尾語的に用いられる。
(1)(動詞連用形に付いて)その行為によって財産を失うこと。「食い―」「着(キ)―」「貸し―」
(2)見かけだけで実質がともなわないこと。「計画―」「看板―」

倒れ

たおれ タフレ 【倒れ】
(1)たおれること。また,屈すること。「恋の山には孔子(クジ)の―まねびつべき気色に/源氏(胡蝶)」
(2)貸した金などが取り戻せないこと。貸し倒れ。「子早いが親方大の―也/柳多留 7」

倒れても土をつかむ

倒れても土をつかむ
「転んでもただでは起きない」と同じ意で,欲の深いさま,抜け目のないさまにいう。

倒れる

たおれる【倒れる】
fall (down);→英和
tumble[come]down;collapse;→英和
break down <from overwork> ;die <of> ;→英和
[破産]be ruined;go[become]bankrupt.

倒れる

たお・れる タフレル [3] 【倒れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二たふ・る
(1)立っている状態が保てなくなって横になる。また,転ぶ。「押されて―・れる」「柱が―・れる」
(2)病気になって臥す。わずらって床につく。「過労で―・れる」
(3)(「斃れる」「殪れる」とも書く)事故などで(急に)死ぬ。殺される。「凶弾(キヨウダン)に―・れる」
(4)国家・政府などが,存続できなくなる。くつがえる。「独裁政権が―・れる」
(5)商店・会社などが,破産する。倒産する。「不況で多くの会社が―・れた」
(6)気持ちがくじける。屈する。「―・るる方に許し給ひもしつべかめれど/源氏(蛍)」
〔「倒す」に対する自動詞〕

倒れ掛かる

たおれかか・る タフレ― [5] 【倒れ掛(か)る】 (動ラ五[四])
(1)たおれてもたれかかる。よりかかる。「椅子(イス)に―・る」
(2)今にもたおれそうな状態である。「―・った家」

倒れ掛る

たおれかか・る タフレ― [5] 【倒れ掛(か)る】 (動ラ五[四])
(1)たおれてもたれかかる。よりかかる。「椅子(イス)に―・る」
(2)今にもたおれそうな状態である。「―・った家」

倒れ者

たおれもの タフレ― 【倒れ者】
(1)行き倒れ。「―おととい剃た医者にかけ/柳多留 10」
(2)破産者。「―の礼銀や,払のしかけなどの無理/都鄙問答」

倒れ臥す

たおれふ・す タフレ― [0][4] 【倒れ臥す】 (動サ五[四])
倒れて横になる。「路上に―・す」

倒伏

とうふく タウ― [0] 【倒伏】 (名)スル
稲などが倒れること。

倒卵形

とうらんけい タウラン― [0] 【倒卵形】
卵を逆さにした形。植物の葉などで先の方が丸く広く,下の方がすぼまった形。

倒叙

とうじょ タウ― [0][1] 【倒叙】
時間的な流れを逆にさかのぼって叙述すること。「―日本史」

倒句

とうく タウ― [0][1] 【倒句】
意味を強めるために,語順を逆さまにすること。また,その句。倒置。

倒句法

とうくほう タウ―ハフ [0] 【倒句法】
倒句を用いて文章を強める修辞法。倒置法。

倒壊

とうかい タウクワイ [0] 【倒壊・倒潰】 (名)スル
建物などが倒れてこわれること。倒れてつぶれること。「地震で―した家屋」

倒壊する

とうかい【倒壊する】
fall down;collapse;→英和
be destroyed.

倒幕

とうばく タウ― [0] 【倒幕】 (名)スル
幕府を倒すこと。

倒影

とうえい タウ― [0] 【倒影】
逆さに映った影。倒景。「富士の―」

倒懸

とうけん タウ― [0] 【倒懸】
(1)逆さまにかけること。
(2)手足を縛って逆さまにつるすこと。転じて,非常な苦痛のたとえ。

倒披針形

とうひしんけい タウ― [0] 【倒披針形】
披針形を逆さにした形。

倒景

とうけい タウ― [0] 【倒景】
「倒影(トウエイ)」に同じ。

倒木

さかぎ [0] 【逆木・倒木】
木材の木目を逆さに用いること。また,その材木。

倒木

とうぼく タウ― [0] 【倒木】
倒れている木。倒れた木。

倒潰

とうかい タウクワイ [0] 【倒壊・倒潰】 (名)スル
建物などが倒れてこわれること。倒れてつぶれること。「地震で―した家屋」

倒産

とうさん【倒産】
⇒破産.

倒産

とうさん タウ― [0] 【倒産】 (名)スル
財産を使い果たして,事業などが破綻(ハタン)すること。特に会社などがつぶれること。不渡り手形を出して銀行取引の停止処分を受けたり,経営にゆきづまって会社更生法の適用を裁判所に申請したりする場合にもいう。
→破産

倒立

とうりつ【倒立】
⇒逆立ち.

倒立

とうりつ タウ― [0] 【倒立】 (名)スル
(1)逆さまに立つこと。「潮水―して一条の巨柱を成せり/即興詩人(鴎外)」
(2)逆立ちすること。

倒立振り子

とうりつふりこ タウ― [5] 【倒立振(り)子】
おもりが支点の鉛直上方にあるような振り子。固有周期を長くするように作って,地震計などに利用する。

倒立振子

とうりつふりこ タウ― [5] 【倒立振(り)子】
おもりが支点の鉛直上方にあるような振り子。固有周期を長くするように作って,地震計などに利用する。

倒置

とうち タウ― [0][1] 【倒置】 (名)スル
逆さまな位置におくこと。

倒置法

とうちほう タウ―ハフ [0] 【倒置法】
文において,普通の語順と逆にして語句を配置し修辞上の効果をあげる表現方法。「出た,出た,月が」「進もう,未来へ」の類。

倒置法

とうちほう【倒置法】
《文》inversion.→英和

倒行逆施

とうこうぎゃくし タウカウ― [5] 【倒行逆施】
〔史記(伍子胥伝)〕
道理に逆らって事をなすこと。よこがみやぶり。逆施倒行。

倒語

とうご タウ― [0] 【倒語】
もとの語を構成する音節の順序を逆にした語。隠語に多い。「場所」を「しょば」,「これ」を「れこ」などとする類。

倒錯

とうさく【倒錯】
perversion.→英和
性的倒錯者 a sexual pervert.

倒錯

とうさく タウ― [0] 【倒錯】 (名)スル
(1)さかさまになること。逆になること。
(2)社会的規範から外れた行動や嗜好を示すこと。味覚倒錯・性的倒錯など。「―症」「―した欲望」

倒閣

とうかく タウ― [0] 【倒閣】 (名)スル
内閣を倒すこと。「―運動」

倒閣運動

とうかく【倒閣運動】
a movement to overthrow the Cabinet.

倖せ

しあわせ [0] 【幸せ・仕合(わ)せ・倖せ】 (名・形動)[文]ナリ
(1)めぐりあわせがよい・こと(さま)。幸運。幸福。「友人の―を祈る」「―な生涯」
(2)めぐりあわせ。運命。「我はそも,何時ぞやも言ふ如く,―も悪ければ/仮名草子・竹斎」
(3)ことの次第。始末。「無念ながらも長らへて,さて只今の―なり/浄瑠璃・出世景清」

倘佯

しょうよう シヤウヤウ [0] 【徜徉・倘佯・倡佯】 (名)スル
歩きまわること。「山水の間に―するも/明六雑誌 12」

そい ソヒ 【候】
〔動詞「そう(候)」の命令形「そうえ(さうへ)」の転〕
「お…そひ」の形で,「お…なさい」の意を表す。「いかに閻魔王,まつとお聞き―。語つてきかせう/狂言・朝比奈」
→そう(候)

そう サウ 【候】 (動特活)
〔動詞「そうろう(候)」の転。中世以降の語〕
多く補助動詞として用いられ,話し手の表現に丁寧の意を添える。です。ます。「腹帯ののびてみえ〈さう〉ぞ。しめ給へ/平家 9」「余の方へをたづね〈さう〉へ/幸若・屋島軍」
〔活用は「さう・さう・さう・さう・さうへ・さうへ」。命令形「さうへ」に相当するものに「そひ」「そへ」の形もある〕
→そい
→そえ

そろ 【候】 (動ハ特活)
〔「そうろう(候)」の転〕
多く補助動詞として用いられ,話し手の表現に丁寧の意を添える。です。ます。「さしあたる父母の御わかれ,いかでかをしからで〈そろ〉べき/曾我 1」「世上がゆかしくは御成り〈そろは〉んずらん/中華若木詩抄」
〔活用は「そろは(そろ)・そろ・そろ・そろ・そろへ・そろへ」〕

うかみ 【窺見・候・間諜】
その土地や相手方の情勢を知るための見張り。斥候。ものみ。「近江京より倭京に至るまでに,処々に―を置けり/日本書紀(天武訓)」

こう [1] 【候】
時候。季候。「盛夏の―」

そえ ソヘ 【候】
〔動詞「そう(候)」の命令形「そうえ(さうへ)」の転〕
「お…そへ」の形で,「お…なさい」の意を表す。「閻魔王,もそつとおせめ―/狂言・朝比奈(虎寛本)」「所詮うたはせぬ調儀が有る。お直り―/狂言・二千石(虎寛本)」
→そう(候)

ぞうろ ザウロ 【候】 (連語)
⇒ぞうろう(候)

ぞう ザウ 【候】
〔「に候(ソウ)」の変化した語〕
…です。…でございます。「大黒とはあの馬の事―よ/幸若・屋島軍」

候ず

そう∘ず サウ― 【候ず】 (連語)
■一■〔動詞「そう(候)」の未然形「さう」に打ち消しの助動詞「ず」の付いたもの〕
多く補助動詞として用いられ,「(で)ありません」の意を表す。「いやいや,これまでは思ひも寄り―∘ず/平家 2」
■二■〔動詞「そう(候)」の未然形「さう」に推量の助動詞「うず」が付いた「さううず」の転〕
多く補助動詞として用いられ,「でしょう」「(で)ありましょう」の意を表す。「今年は風雪が好程に麦がよう―∘ず/四河入海 25」

候ず

こう・ず 【候ず】 (動サ変)
〔「こうす」とも〕
高貴な人のそば近く仕える。「上北面に―・ずべき由/保元(上・古活字本)」

候ふ

さもら・う 【候ふ・侍ふ】 (動ハ四)
〔「さ」は接頭語。「もらふ」は「守(モ)る」に継続の助動詞「ふ」が付いたもの〕
(1)貴人のそばで待機して,その命令を待つ。そばにお仕えする。「東の多芸(タギ)の御門に―・へど昨日も今日も召す言もなし/万葉 184」
(2)様子をうかがい,好機の到来を待つ。「妹に逢ふ時―・ふと立ち待つに/万葉 2092」
(3)様子をみて,船出の時機を待っている。「朝なぎに舳(ヘ)向け漕がむと―・ふと我が居る時に/万葉 4398」

候ふ

ぞうろう ザウラフ 【候ふ】 (連語)
〔「にそうろう(に候)」または「にてそうろう(にて候)」の転〕
…であります。…です。「アアラ,オビタタシノ御奉加ドモ―ヤ/ロドリゲス」「ソレワ理リ―/ロドリゲス」
〔短縮して「ぞうろ」ともいう〕

候ふ

そうろ・う サウラフ 【候ふ】 (動ハ四)
〔「さぶらふ」の転〕
(1)目上の人のそばに仕える。伺候する。「御前に―・はせ給ふ女房たち/平家 7」
(2)「ある」「いる」「行く」「来る」の謙譲語。「いろをし(=人名),ここに―・ふ/徒然 115」「御使ひ参りて,いづくへ―・ふ,と尋ね申しければ/保元(中)」
(3)「ある」「いる」の丁寧語。「さやうの色したる御衣や―・ふ/平家 6」「月卿雲客一人も―・はず/保元(下)」
(4)(補助動詞)

 (ア)補助動詞としての「ある」の丁寧語。(で)あります。(で)ございます。「神妙にこそ―・はねども,人丁が装束はもたせて―・ふ/平家 6」
 (イ)他の動詞に付いて,話しぶりを丁寧にする意を表す。ます。「これほどの大事に及び―・ふうへは,つひにのがれ―・ふまじ/平家 4」

候ふ

さぶら・う サブラフ 【候ふ・侍ふ】 (動ハ四)
〔中古に「さもらう」から転じた語。初めは謙譲語であったが,のちに丁寧語となった。中世以降は「そうろう」が使われるようになり,「さぶらう」は女性語化した〕
□一□(謙譲語)
(1)目上の人のそばに仕える。お仕えする。「みやつかさ―・ふ人々みな手をわかちてもとめ奉れども/竹取」
(2)目上の人のそばに行く。参上する。「しばしばも―・ふべけれど,事ぞ,とはべらぬほどはおのづから怠り侍るを/源氏(紅葉賀)」
(3)(物が)目上の人のそばにある。お手元にある。「御前に―・ふものは御琴も御笛もみなめづらしき名つきてぞある/枕草子 93」
□二□(丁寧語)あります。おります。ございます。「いかなる所にかこの木は―・ひけむ/竹取」
□三□(補助動詞)
(1)補助動詞「ある」の丁寧語。(で)ございます。「おはしまさむ事は,いと荒き山道になむ侍れど,殊に程遠くは―・はずなむ/源氏(浮舟)」
(2)動詞の連用形に付いて,その動作を丁重に言い表す。…ます。「もの申し―・はん。おどろかせ給へ/宇治拾遺 1」

候ふ

さむら・う サムラフ 【候ふ・侍ふ】 (動ハ四)
〔「さぶらふ」の転。中世女性語〕
「さぶらう」に同じ。多く,補助動詞として用いる。「げにや思ひ内にあれば,色ほかに現はれ―・ふぞや/謡曲・松風」

候人

こうじん 【候人】
(1)中国で,公の客を途上で送迎する役人。
(2)「こうにん(候人)」に同じ。

候人

こうにん [0] 【候人】
〔「こうじん」とも〕
(1)中世,蔵人所(クロウドドコロ)の職員。殿上(テンジヨウ)に伺候して,御膳に侍し,また宿直する者。
(2)「侍法師(サムライホウシ)」に同じ。

候名

さぶらいな サブラヒ― 【侍名・候名】
禁中の下級女官の呼び名。国名・官名以外の名称を用いるもの。「ひさしき」「ゆりはな」「鶴」の類。

候文

そうろうぶん サウラフ― [3][0] 【候文】
書簡に多く用いられた文語体の文章の一種。「ございます・ます」などにあたるところに「候」という丁寧語を使って書く。鎌倉時代にほぼ整い,江戸時代には公用文にも用いられた。明治以後,学校教育でも教えたが,現在はほとんど用いられない。

候補

こうほ [1] 【候補】
ある地位・身分を得る資格があり,それに選ばれる可能性のあること。また,その人。また,選ばれる対象にされているものや人。「―に上がる」「幹部―」「優勝―」

候補

こうほ【候補】
<米> candidacy;→英和
<英> candidature.〜に立つ be a candidate for; <米> run for <Presidency> ; <英> stand for <Parliament> .‖候補者 a candidate.候補者名簿 <米> a ticket;a slate; <英> a list of candidates.候補地 a site proposed <for> .

候補生

こうほせい [3] 【候補生】
一定の過程を修了して,ある官職または地位につくことのできる立場にある人。「士官―」

候補者

こうほしゃ [3] 【候補者】
選ばれる対象となった人。候補。

候鳥

こうちょう [0] 【候鳥】
ある地域に,毎年一定の季節になると姿を見せ,他の季節にはいなくなる鳥。
→渡り鳥

倚り懸かり

よりかかり [0] 【寄り掛(か)り・倚り懸(か)り・凭り掛(か)り】
(1)よりかかること。また,そのもの。脇息(キヨウソク)の類。
(2)椅子(イス)の,座ったとき,よりかかる部分。
(3)和船で艫(トモ)の上枻(ウワダナ)の延長部が高くそり上がっている部分の船側の板。

倚り懸かる

よりかか・る [4] 【寄り掛(か)る・倚り懸(か)る・凭り掛(か)る】 (動ラ五[四])
(1)からだを物にもたせかける。「壁に―・る」
(2)他人を頼りにする。依存する。「兄に―・って生活する」
[可能] よりかかれる

倚り懸り

よりかかり [0] 【寄り掛(か)り・倚り懸(か)り・凭り掛(か)り】
(1)よりかかること。また,そのもの。脇息(キヨウソク)の類。
(2)椅子(イス)の,座ったとき,よりかかる部分。
(3)和船で艫(トモ)の上枻(ウワダナ)の延長部が高くそり上がっている部分の船側の板。

倚り懸る

よりかか・る [4] 【寄り掛(か)る・倚り懸(か)る・凭り掛(か)る】 (動ラ五[四])
(1)からだを物にもたせかける。「壁に―・る」
(2)他人を頼りにする。依存する。「兄に―・って生活する」
[可能] よりかかれる

倚信

いしん [0] 【倚信】 (名)スル
信頼してたよること。「人に―せらるるに非(アラザ)れば/新聞雑誌 60」

倚像

いぞう [0] 【倚像】
台座に腰をかけ,両足を前に垂らしている姿の仏像。東京,深大寺の釈迦如来像はその例。

倚子

いし [0] 【倚子】
〔「し」は漢音。禅宗渡来以後唐音で「いす」といい,多く「椅子」と書くようになった〕
中国伝来の座具。座部は四角形で四本の足がつき,鳥居形の背と勾欄(コウラン)形のひじ掛けがあり,敷物を敷いて用いた。天皇や高官の公卿が使用。
倚子[図]

倚廬

いろ 【倚廬】
服喪中の天皇のこもる仮屋。いりょ。「―の御所のさまなど/徒然 28」

倚藉

いしゃ [1] 【倚藉】 (名)スル
頼ること。よること。

倚門

いもん [1][0] 【倚門】
門によりかかること。倚閭(イリヨ)。

倚門の望

いもんのぼう 【倚門の望】
〔戦国策(斉策)〕
門によりかかって遠くを見ること。子の帰るのを待ちわびる母の情をいう。倚閭(イリヨ)の望。

倚閭

いりょ [1] 【倚閭】
〔「閭」は村里の門の意〕
「倚門(イモン)」に同じ。

倚閭の望

いりょのぼう 【倚閭の望】
⇒倚門(イモン)の望(ボウ)

倚音

いおん [1] 【倚音】
⇒前打音(ゼンダオン)

倚馬七紙

いばしちし [1][2] 【倚馬七紙】
優れた文才。倚馬の才。
〔「世説新語(文学)」より。東晋の袁虎(エンコ)が,君主の桓温に布告文を書くように言われ,その馬前で七枚の長文をたちどころに書き,王珣(オウシユン)に文才をほめられたという故事から〕

借ふ

いら・う イラフ 【借ふ】 (動ハ下二)
借りる。
⇔いらす
「稲と資財(タカラ)とを―・へし者は/日本書紀(天武下訓)」

借り

かり [0] 【借り】
〔「借る」「借りる」の連用形から〕
(1)借りること。また,借りたもの。特に借金。
(2)相手から受けて,報いなければならないと感ずる利益・恩恵。負い目。または,恨み。「一つ―ができた」「この―は必ず返す」
(3)「借り方」の略。
⇔貸し

借り

かり【借り】
(a) debt;→英和
a loan.→英和
〜がある be in debt <to him for 500yen> ;owe <him 5,000 yen> .→英和
〜がない be free from debt(s).〜を返す pay (off) a debt.

借りっ放し

かりっぱなし [0] 【借りっ放し】
借りたままで返さないこと。「本を―にする」

借りて来た猫(ネコ)のよう

借りて来た猫(ネコ)のよう
ふだんと違っておとなしくかしこまっている様子をいう言葉。

借りる

かりる【借りる】
(1) borrow <a thing from[of]a person> ;→英和
obtain[have]the loan <of money> .→英和
(2) hire <a boat> ;→英和
rent <a house> ;→英和
take <a house> ;→英和
lease <land> ;→英和
charter <a ship> .→英和
(3) buy <a thing> on credit (掛けで買う).

借りる

か・りる [0] 【借りる】 (動ラ上一)
〔四段動詞「借る」の上一段化。近世江戸語以降のもの〕
(1)あとで返す約束で,他人の品物や金銭を自分の用に使う。有償にも無償にも言う。借用する。
⇔貸す
「本を―・りる」「銀行から資金を―・りる」「事務所を―・りる」
(2)他人の能力などを使わせてもらう。「知恵を―・りる」「猫の手も―・りたいくらい忙しい」「兄弟子の胸を―・りる」
(3)仮に他のものを使う。臨時にある用途に当てる。「ゲーテの言葉を―・りれば,…」「この場を―・りて」「名を―・りる」

借り上げ

かりあげ [0] 【借(り)上げ】
(1)借り上げること。
(2)江戸時代,各藩で財政に困窮して,家臣から借りる形式で,俸禄(ホウロク)を減らしたこと。借知(カリチ)。
(3)「貸し上げ」に同じ。

借り上げる

かりあ・げる [4][0] 【借(り)上げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 かりあ・ぐ
目上の者が目下の者から,または官庁が民間から金品を借りる。「民家を―・げて宿舎にあてる」

借り主

かりぬし [2] 【借(り)主】
金や物を借りる方の人。借り手。
⇔貸し主

借り住い

かりずまい [3] 【借り住(ま)い】 (名)スル
家を賃借して住むこと。また,その家。借屋住まい。

借り住まい

かりずまい [3] 【借り住(ま)い】 (名)スル
家を賃借して住むこと。また,その家。借屋住まい。

借り倒す

かりたお・す [4] 【借(り)倒す】 (動サ五[四])
金品を借りたまま返さないですます。踏み倒す。「借金を―・す」

借り入れ

かりいれ [0] 【借(り)入れ】 (名)スル
借り入れること。しゃくにゅう。
⇔貸し出し
「資金を―する」

借り入れる

かりい・れる [4][0] 【借(り)入れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 かりい・る
金銭や商品を他から借りて自分の使用にあてる。借りる。「銀行から資金を―・れる」

借り入れる

かりいれ【借り入れる】
borrow;→英和
hire <a room> ;→英和
rent <land,a house> ;→英和
charter <a ship> .→英和
借り入れ金 a loan.→英和

借り出す

かりだす【借り出す】
take out (本などを).

借り出す

かりだ・す [3][0] 【借(り)出す】 (動サ五[四])
借りて持ち出す。「図書館から本を―・す」
[可能] かりだせる

借り切る

かりき・る [3] 【借(り)切る】 (動ラ五[四])
ある期間,特定の人が全部借りてしまう。
⇔貸し切る
「研修会でホテルを一週間―・る」「バス一台を―・る」
[可能] かりきれる

借り取り

かりどり 【借り取り】
借りた物を自分の物にしてしまうこと。「何も―にするといふではあるまいし/歌舞伎・四谷怪談」

借り受ける

かりう・ける [4] 【借(り)受ける】 (動カ下一)[文]カ下二 かりう・く
「借りる」のやや改まった言い方。借りて受け取る。「ホテルを―・けて保養所とする」

借り受ける

かりうける【借り受ける】
⇒借りる.

借り地

かりち [0] 【借(り)地】
借りた土地。しゃくち。

借り字

かりじ [0] 【借(り)字】
「当(ア)て字(ジ)」に同じ。

借り家

かりいえ [0] 【借(り)家】
⇒しゃくや(借家)

借り家

かりや [0] 【借(り)家】
借りた家。しゃくや。

借り店

かりだな 【借(り)店】
店賃(タナチン)を出して借りた家。借家(シヤクヤ)。

借り手

かりて [0] 【借(り)手】
金や物を借りる人。借り主。
⇔貸し手

借り換え

かりかえ [0] 【借(り)換え】 (名)スル
(1)新たに金を借りて,今までの借金の返却にあてること。「期末に―する」
(2)新しく公社債を発行して,以前に発行した公社債の償還にあてること。

借り換える

かりか・える [3][4] 【借(り)換える】 (動ア下一)[文]ハ下二 かりか・ふ
前に借りた分を返して,新しくまた借りる。「図書館の本を―・える」「利率の低いローンに―・える」

借り方

かりかた [0] 【借(り)方】
(1)物を借りる方法。「―がうまい」
(2)借りた側の人。借り手。「―にまわる」
(3)複式簿記で,資産の増加,負債・資本の減少,損失の発生などを記入する勘定口座の左側の欄。借り。
⇔貸方(カシカタ)

借り物

かりもの [0] 【借(り)物】
(1)人から借りたもの。
(2)人真似で,本当に自分のものになっていない物事。「―の思想」

借り着

かりぎ【借り着】
<wear> borrowed clothes.

借り着

かりぎ [0] 【借(り)着】 (名)スル
衣服を借りて着ること。また,その衣服。

借り貸し

かりかし【借り貸し】
⇒貸し借り.

借り賃

かりちん [2] 【借(り)賃】
物を借りて支払う料金。
⇔貸し賃

借り越し

かりこし [0] 【借(り)越し】
(1)一定限度以上に借りること。
(2)貸しよりも,借りが多いこと。また,その金。特に,当座預金についていう。
⇔貸し越し

借り越す

かりこ・す [3] 【借(り)越す】 (動サ五[四])
一定の限度以上に借りる。

借り逃げする

かりにげ【借り逃げする】
run away without paying one's debt.

借る

か・る 【借る】 (動ラ四)
(1)「借りる{(1)}」に同じ。「車なども誰にか―・らむ/堤中納言(はいずみ)」
(2)「借りる{(2)}」に同じ。「いかが他の力を―・るべき/方丈記」
(3)「借りる{(3)}」に同じ。「をとめの姿をば―・らせ給ひけるなれ/平家 4」
(4)別の座敷に出ている遊女を呼ぶ。また,遊女を見立てるために揚屋から呼ぶ。「まづ大橋(=遊女ノ名)を―・る約にさつしやりませい/歌舞伎・幼稚子敵討」
〔近世江戸語以降,上一段化して「借りる」の形が用いられるようになる。ただし西日本では現代も用いられている。「本をかった(=借リタ)」〕

借る時の=地蔵顔(ジゾウガオ)

借る時の=地蔵顔(ジゾウガオ)(=恵比寿顔(エビスガオ))済(ナ)す時の閻魔顔(エンマガオ)
物を借りる時には,にこにこするが,それを返済する時には渋い顔をすることのたとえ。

借上

かしあげ 【借上】
鎌倉時代から室町時代初期,高利貸し業者の称。のちの土倉(ドソウ)。かりあげ。

借上げ

かりあげ [0] 【借(り)上げ】
(1)借り上げること。
(2)江戸時代,各藩で財政に困窮して,家臣から借りる形式で,俸禄(ホウロク)を減らしたこと。借知(カリチ)。
(3)「貸し上げ」に同じ。

借上げる

かりあ・げる [4][0] 【借(り)上げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 かりあ・ぐ
目上の者が目下の者から,または官庁が民間から金品を借りる。「民家を―・げて宿舎にあてる」

借主

かりぬし [2] 【借(り)主】
金や物を借りる方の人。借り手。
⇔貸し主

借主

かりぬし【借主】
a borrower;a debtor (金の);a renter (家の);→英和
a lessee (土地の);→英和
a tenant.→英和

借位

しゃくい [1] 【借位】
(1)仮に授けられた位階。古代,無位の者が,貴人に謁見,または外国に派遣されるときなどに行われた。
(2)勅許を受けるまでの間,国司がその管内の神社に仮に授けた位階。

借倒す

かりたお・す [4] 【借(り)倒す】 (動サ五[四])
金品を借りたまま返さないですます。踏み倒す。「借金を―・す」

借入

しゃくにゅう [0] 【借入】 (名)スル
借り入れること。かりいれ。「―金」

借入れ

かりいれ [0] 【借(り)入れ】 (名)スル
借り入れること。しゃくにゅう。
⇔貸し出し
「資金を―する」

借入れる

かりい・れる [4][0] 【借(り)入れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 かりい・る
金銭や商品を他から借りて自分の使用にあてる。借りる。「銀行から資金を―・れる」

借入資本

かりいれしほん [5] 【借入資本】
⇒他人(タニン)資本

借入金

かりいれきん [0] 【借入金】
借り入れた金。

借出す

かりだ・す [3][0] 【借(り)出す】 (動サ五[四])
借りて持ち出す。「図書館から本を―・す」
[可能] かりだせる

借切りの

かりきり【借切りの】
reserved <car> .客車を〜にする engage a whole car.

借切る

かりき・る [3] 【借(り)切る】 (動ラ五[四])
ある期間,特定の人が全部借りてしまう。
⇔貸し切る
「研修会でホテルを一週間―・る」「バス一台を―・る」
[可能] かりきれる

借券

しゃっけん シヤク― [0] 【借券】
借用証書。借用証文。

借受ける

かりう・ける [4] 【借(り)受ける】 (動カ下一)[文]カ下二 かりう・く
「借りる」のやや改まった言い方。借りて受け取る。「ホテルを―・けて保養所とする」

借受人

かりうけにん【借受人】
⇒借主.

借名

しゃくめい [0] 【借名】
他人の名前を借りること。また,借りた名前。「―口座」

借問

しゃもん [0] 【借問】 (名)スル
こころみに質問すること。しゃくもん。「―す,君は如何(ドウ)だ/不如帰(蘆花)」

借問

しゃくもん [0] 【借問】 (名)スル
⇒しゃもん(借問)

借地

しゃくち【借地】
leased land;rented ground.‖借地権 <perpetual> lease.借地人 a tenant;《法》a lessee.借地料 a land rent.

借地

かりち【借地】
<a lot of> leased land.

借地

かりち [0] 【借(り)地】
借りた土地。しゃくち。

借地

しゃくち [0] 【借地】 (名)スル
土地を借りること。また,借りた土地。

借地借家法

しゃくちしゃっかほう 【借地借家法】
土地の賃借権の存続期間・効力,建物の賃貸借の契約の更新・効力等に関して定める法律。建物保護ニ関スル法律,借地法,借家法を廃止して新しい法律として1991年(平成3)制定。

借地権

しゃくちけん [3] 【借地権】
建物の所有を目的とする地上権および土地の賃借権。

借地法

しゃくちほう 【借地法】
借地人の権利の保護を目的とした法律。1921年(大正10)制定。1991年(平成3)借地借家法に吸収廃止。

借字

しゃくじ [0] 【借字】
漢字の本来の意義と関係なくその音または訓を借りて,表記したもの。また,そのような用字法。万葉仮名や梵語の音訳字などの類。
→当て字

借字

かりじ [0] 【借(り)字】
「当(ア)て字(ジ)」に同じ。

借宅

しゃくたく [0] 【借宅】
家を借りること。また,その家。

借家

かりや [0] 【借(り)家】
借りた家。しゃくや。

借家

しゃくや【借家】
<live in> a rented house.→英和
〜する rent a house.‖借家人 a tenant.借家料 a house rent.

借家

しゃっか シヤク― [0] 【借家】 (名)スル
「しゃくや(借家)」に同じ。

借家

しゃくや [0] 【借家】 (名)スル
人から家を借りること。また,借りた家。しゃっか。「―住まい」

借家

かりいえ [0] 【借(り)家】
⇒しゃくや(借家)

借家人

しゃくやにん [0] 【借家人】
家を借りている人。店子(タナコ)。

借家権

しゃくやけん [3] 【借家権】
借家人がその建物に継続的に居住することができる等の借家人の権利。主に借地借家法により保護されている。

借家法

しゃくやほう 【借家法】
〔「しゃっかほう」とも〕
借家人の権利の保護を目的とする法律。1921年(大正10)制定。91年(平成3)借地借家法に吸収廃止。

借家法

しゃっかほう シヤク―ハフ [0] 【借家法】
⇒しゃくやほう(借家法)

借店

かりだな 【借(り)店】
店賃(タナチン)を出して借りた家。借家(シヤクヤ)。

借手

かりて【借手】
⇒借主.

借手

かりて [0] 【借(り)手】
金や物を借りる人。借り主。
⇔貸し手

借換え

かりかえ【借換え】
renewal (借金の).→英和
〜る renew a debt.→英和

借換え

かりかえ [0] 【借(り)換え】 (名)スル
(1)新たに金を借りて,今までの借金の返却にあてること。「期末に―する」
(2)新しく公社債を発行して,以前に発行した公社債の償還にあてること。

借換える

かりか・える [3][4] 【借(り)換える】 (動ア下一)[文]ハ下二 かりか・ふ
前に借りた分を返して,新しくまた借りる。「図書館の本を―・える」「利率の低いローンに―・える」

借換債

かりかえさい [4] 【借換債】
満期のきた債券を償還する資金の調達のために新たに発行される債券。

借換債

しゃっかんさい シヤククワン― [3] 【借換債】
⇒かりかえさい(借換債)

借料

しゃくりょう [2][0] 【借料】
かり賃。かり料。借用料。

借方

かりかた【借方】
a debtor.〜へ記入する debit <a sum to[against]a person> .→英和

借方

かりかた [0] 【借(り)方】
(1)物を借りる方法。「―がうまい」
(2)借りた側の人。借り手。「―にまわる」
(3)複式簿記で,資産の増加,負債・資本の減少,損失の発生などを記入する勘定口座の左側の欄。借り。
⇔貸方(カシカタ)

借景

しゃくけい [0] 【借景】
⇒しゃっけい(借景)

借景

しゃっけい シヤク― [0] 【借景】
庭園外にある山などの景物を,庭園の構成要素として取り入れること。

借書

しゃくしょ [0] 【借書】
借用の証文。

借款

しゃっかん シヤククワン [0] 【借款】
金銭の貸借。特に,政府または公的機関同士の国際的な長期資金の貸借。

借款

しゃっかん【借款】
<apply for> a loan.→英和
〜する obtain a loan.

借物

かりもの【借物】
a borrowed thing[article].

借物

かりもの [0] 【借(り)物】
(1)人から借りたもの。
(2)人真似で,本当に自分のものになっていない物事。「―の思想」

借状

しゃくじょう [0] 【借状】
借用の証文。

借用

しゃくよう【借用】
borrowing.〜する borrow;→英和
have the loan <of> .→英和
‖借用証書 a bond of debt.仮借用証 an IOU <I owe you> .

借用

しゃくよう [0] 【借用】 (名)スル
他人から金銭・物品などを一時的に借りて使うこと。「無断で―する」「―証書」

借用語

しゃくようご [0] 【借用語】
他の言語より借り入れ,自国語と同様に日常的に使われるようになった語。
→外来語
→漢語

借着

かりぎ [0] 【借(り)着】 (名)スル
衣服を借りて着ること。また,その衣服。

借覧

しゃくらん [0] 【借覧】 (名)スル
書物などを借りて見ること。「徳富蘇峰さんの蔵本になつてゐるのを,わたくしは―した/渋江抽斎(鴎外)」

借訓

しゃっくん シヤク― [0] 【借訓】
万葉仮名などで,漢字の「訓」の読みをその意味に関係なく,同音の別語に転用したもの。助動詞「つ」の連体形「つる」を「鶴」と書く類。
→借音

借財

しゃくざい【借財】
⇒借金.

借財

しゃくざい [0] 【借財】 (名)スル
借金をすること。また,借金。

借貸

しゃくたい [0] 【借貸】
(1)かしかり。
(2)奈良・平安時代,貧民救済などのために官稲を無利息で貸したこと。賑貸(シンタイ)。
→出挙(スイコ)

借賃

かりちん【借賃】
hire (物品の);→英和
(a) rent (家屋・土地などの).→英和

借賃

かりちん [2] 【借(り)賃】
物を借りて支払う料金。
⇔貸し賃

借越し

かりこし [0] 【借(り)越し】
(1)一定限度以上に借りること。
(2)貸しよりも,借りが多いこと。また,その金。特に,当座預金についていう。
⇔貸し越し

借越し

かりこし【借越し】
an outstanding debt;an overdraft (預金勘定の).→英和
〜する overdraw.→英和

借越す

かりこ・す [3] 【借(り)越す】 (動サ五[四])
一定の限度以上に借りる。

借金

しゃっきん【借金】
a debt;→英和
a loan.→英和
〜する fall into debt.〜がある be in debt.〜せずにいる keep out of debt.〜で首が回らぬ be deeply in debt.〜を返す pay one's debt.〜を取り立てる collect debts.〜をふみ倒す bilk one's debt.‖借金取り a dun.

借金

しゃっきん シヤク― [3] 【借金】 (名)スル
金を借りること。また,その借りた金。「知人から―する」

借金党

しゃっきんとう シヤク―タウ 【借金党】
⇒困民党(コンミントウ)

借金取り

しゃっきんとり シヤク― [3] 【借金取り】
借金を取りたてること。また,その人。借金乞い。

借銀

しゃくぎん 【借銀】
かねを借りること。また,借りたかね。借金。「八百五十貫目の―といふ/浮世草子・胸算用 2」

借銭

しゃくせん [3][0] 【借銭】
(1)金を借りること。借金。借財。
(2)「借銭乞い」の略。

借銭乞ひ

しゃくせんこい 【借銭乞ひ】
借金取り。

借間

しゃくま [0] 【借間】 (名)スル
部屋を借りること。また,借りた部屋。

借音

しゃくおん [0] 【借音】
国語を漢字で表記する際,漢字の本来の意義と関係なく,その字音を借りて当てはめたもの。主として上代のものについていう。万葉仮名で,「らむ」を「濫」,「はな」を「波奈」と書く類。
→借訓

借馬

しゃくば [0][1] 【借馬】
馬を借りること。また,その馬。

倡伎

しょうぎ シヤウ― [1] 【娼妓・倡伎】
(1)公認の売春婦。公娼。
(2)歌や音曲で客をもてなす女。遊女。

倡佯

しょうよう シヤウヤウ [0] 【徜徉・倘佯・倡佯】 (名)スル
歩きまわること。「山水の間に―するも/明六雑誌 12」

倡優

しょうゆう シヤウイウ [0] 【倡優】
役者。芸人。わざおぎ。

倡和

しょうわ シヤウ― [0][1] 【唱和・倡和】 (名)スル
(1)一方が唱え,他方がこれに合わせて唱えること。「スローガンを―する」
(2)一人がつくった詩歌に応じて詩歌をつくること。詩歌を贈答すること。しょうか。
(3)「答唱(トウシヨウ)」に同じ。

倡女

しょうじょ シヤウヂヨ [1] 【娼女・倡女】
歌や舞で宴席の興を添える女。うたいめ。娼妓(シヨウギ)。

倡楼

しょうろう シヤウ― [0] 【娼楼・倡楼】
女郎屋。妓楼。青楼。

倣い旋盤

ならいせんばん ナラヒ― [4] 【倣い旋盤】
自動旋盤の一種。工具・加工材を自動的に動かして,モデルと同じ形に削り出すもの。

倣う

ならう【倣う】
[模倣する]imitate;→英和
copy;→英和
follow.→英和
右へならえ <号令> Right dress! …に倣って after (the manner[example]of)…;following the example of….

倣う

なら・う ナラフ [2] 【倣う・慣らう】 (動ワ五[ハ四])
(1)あることを手本として同様に行う。まねる。「前例に―・う」「イギリスに―・った制度」
(2)何度も繰り返して,それが習慣になっている。なれている。「をのこも(船旅ヲ)―・はむはいとも心細し/土左」「さる御用意は―・はせ給へれば/大鏡(道隆)」
(3)慣れ親しむ。「使はるる人々も年頃―・ひて/竹取」
[慣用] 顰(ヒソ)みに―/右へ倣え

倣書

ほうしょ ハウ― [1] 【倣書】
ある書作品や,ある作家の書風によって,新たに詩文を書くこと。また,その作品。書を学ぶ上で,臨書から創作への段階として重視される。

あたい【値】
a price;→英和
a value.→英和
〜する be worth <100yen> ;deserve <praise> ;→英和
《数》a value.→英和
⇒価格,価値.

あたい アタヒ [0] 【価・値】
〔動詞「能う」の連用形か〕
(1)売買の際のねだん。商品のねだん。「―が高い」「―をつける」
(2)価値。ねうち。「一文の―もない」「美しき者の―を愛(メ)づる心/麒麟(潤一郎)」
(3)数学で,文字や関数がとる具体的な数。数値。《値》「� の―をもとめよ」
(4)物のねうちに匹敵するもの。「―無き宝といふとも/万葉 345」

ね【値】
a price;→英和
a cost (元値);→英和
value (価値).→英和
よい〜で売れる[物が主語]sell at a good price.〜が上がる(下がる) rise (fall) in price.〜が出る improve in price.〜をつける bid a price <for> (入札などで);set a price <on> .

ね [0] 【値】
(1)物の売り買いに際しての金額。値段。あたい。価格。「―が上がる」「―をつける」
(2)ものの価値。ねうち。「男の―を下げる」

値する

あたい・する アタヒ― [0] 【価する・値する】 (動サ変)[文]サ変 あたひ・す
(多く「…にあたいする」の形で名詞や動詞の連体形を受けて)それだけのねうちがある。「賞賛に―・する」「一見に―・する」「読むに―・しない」

値上がり

ねあがり【値上がり】
a rise in price;an increase in value.

値上がり

ねあがり [0] 【値上(が)り】 (名)スル
値段・料金が上がること。
⇔値下がり
「石油が―する」

値上げ

ねあげ【値上げ】
a rise in price;→英和
a markup;→英和
a rise of fares (運賃);a raise of wages (賃金).〜する raise the price;mark up <goods> .賃金〜を要求する demand higher wages.

値上げ

ねあげ [0] 【値上げ】 (名)スル
物の値段や料金を上げること。
⇔値下げ
「運賃を―する」

値上り

ねあがり [0] 【値上(が)り】 (名)スル
値段・料金が上がること。
⇔値下がり
「石油が―する」

値下がり

ねさがり [0] 【値下(が)り】 (名)スル
値段や料金が下がること。
⇔値上がり
「野菜が―している」

値下がり

ねさがり【値下がり】
a fall in price.

値下げ

ねさげ【値下げ】
a (price) reduction;a markdown;a cut <in the wages> .→英和
〜する reduce the price;→英和
mark down <goods> ;cut <the wages> .

値下げ

ねさげ [0] 【値下げ】 (名)スル
値段や料金を下げること。
⇔値上げ
「量産して―する」

値下り

ねさがり [0] 【値下(が)り】 (名)スル
値段や料金が下がること。
⇔値上がり
「野菜が―している」

値付き

ねつき [0] 【値付き】
立会中に,値段がついて商いが成立すること。売りと買いの値段に折り合いがつくこと。

値付き率

ねつきりつ [3] 【値付(き)率】
上場銘柄のうち取引が成立して値が付いた銘柄の比率。市場の活況を示す。

値付率

ねつきりつ [3] 【値付(き)率】
上場銘柄のうち取引が成立して値が付いた銘柄の比率。市場の活況を示す。

値切り

ねぎり [3] 【値切り】
ねぎること。

値切り小切り

ねぎりこぎり [4] 【値切り小切り】
〔同義の語を重ねて強めたもの〕
あれこれ言って値切ること。

値切る

ねぎる【値切る】
beat down <the price to 100 yen> .

値切る

ねぎ・る [2][0] 【値切る】 (動ラ五[四])
値引きをさせる。まけさせる。「品物を―・って買う」
[可能] ねぎれる

値動き

ねうごき [2] 【値動き】 (名)スル
相場の上がり下がり。相場の動き。「―が激しい」

値嘉島

ちかのしま 【値嘉島】
長崎県五島列島と平戸島の総称。((歌枕))「名をたのみ―へとこぎくれば今日もふなぢにくれぬべきかな/重之集」

値域

ちいき [1] 【値域】
ある関数で,変数のとりうるすべての値に対して,関数のとりうるすべての値の集合。
⇔定義域

値安

ねやす [0] 【値安】 (名・形動)[文]ナリ
値段の安い・こと(さま)。「―な借家」「―株」

値崩れ

ねくずれ [2] 【値崩れ】 (名)スル
安定していた価格が急激に安くなること。「入荷増でミカンが―する」

値嵩

ねがさ [0] 【値嵩】
値段が高いこと。主に取引でいう。

値嵩株

ねがさかぶ [3] 【値嵩株】
値段の高い株。高位株。

値幅

ねはば [0] 【値幅】
取引で,売り手・買い手の出した値段の差額。また,高値・安値の差額。「―が大きい」

値幅整理

ねはばせいり [4] 【値幅整理】
信用取引の買い玉(買い株)がほぐれている(縮小する)ときに,株価が大幅に下落して投げ物がでて整理が一挙に進むこと。また,大幅な下落により上げ相場の整理が短期間に行われること。

値引き

ねびき [0] 【値引き】 (名)スル
定価より安くすること。まけること。「在庫品を―して売る」

値引き

ねびき【値引き】
discount.→英和
〜する discount.→英和
2割の〜で at 20 percent discount;20% off.→英和

値待ち

ねまち [0] 【値待ち】 (名)スル
取引で,売りや買いに適した値段になるのを待つこと。

値打

ねうち【値打】
value;→英和
(a) merit (真価);→英和
price.→英和
⇒価値.〜が上がる(下がる) rise (fall) in value.〜がある be valuable;be worth <1,000 yen,doing> ;deserve <praise,to be praised> .→英和
〜のない worthless.

値打ち

ねうち [0] 【値打ち】 (名)スル
(1)物の良さ・大切さなどの度合。物の価値。「骨董品としての―はない」「人の―」
(2)値段。価格。「此弾丸(タマ)の―は幾許(イクバク)なるや/月世界旅行(勤)」
(3)物の価を定めること。評価すること。「親達親類へのつかひ物,絹綿も―して/浮世草子・懐硯 1」

値札

ねふだ【値札】
a price tag.

値札

ねふだ [0] 【値札】
値段を書いて商品につける小さなふだ。

値段

ねだん【値段】
a price;→英和
a cost.→英和
⇒値,価格.値段表 a price list.

値段

ねだん [0] 【値段】
売買する物についている金額。値。価格。「―が高い」

値洗い

ねあらい [2] 【値洗い】
取引市場で,高低まちまちの多数の約定値段を,日ごとに一定の標準値段に引き直し,その差額をやりとりしながら取引を続けること。決済時の計算を容易にしたり,相場の激変によって決済不能になることを防止するために行う。

値踏み

ねぶみ [0] 【値踏み】 (名)スル
見積もって物の値段の見当をつけること。「ざっと―してから値段の交渉にはいる」

値踏み

ねぶみ【値踏み】
appraisal;→英和
estimation.→英和
〜する appraise;→英和
estimate.→英和

値遇

ちぐう [0] 【値遇】 (名)スル
(1)出会うこと。めぐり会うこと。「まばゆき服を召されたるに―せられける/風流仏(露伴)」
→ちぐ(値遇)
(2)親しくすること。「人ト―スル/日葡」
(3)「知遇(チグウ)」に同じ。「―を得た君臣の間に/阿部一族(鴎外)」

値遇

ちぐ 【値遇】 (名)スル
〔仏〕 前世の宿縁によって現世で出会うこと。ちぐう。「―の縁」「大慈大悲の薩埵に―し奉らば/太平記 20」

値開き

ねびらき [2] 【値開き】
売り値と買い値との間に差があること。また,その差額。

値鞘

ねざや [0] 【値鞘】
取引で,二つの相場の差。「―かせぎ」

値鞘

ねざや【値鞘】
《商》a margin.→英和

値頃

ねごろ [0] 【値頃】 (名・形動)[文]ナリ
値段が,買うのに手頃である・こと(さま)。「―の品物」

倥偬

こうそう [0] 【倥偬】
いそがしいこと。「兵馬―」

倦ず

う・ず 【倦ず】 (動サ変)
〔「うみす」の転である「うんず」の撥音「ん」の無表記〕
嫌になる。うんざりする。「男はかぎりなく―・じて,そのままにものも言はず/平中 17」

倦まず弛(タユ)まず

倦まず弛(タユ)まず
飽きたり気をゆるめたりしないで。

倦まず弛まず

うまずたゆまず 【倦まず弛まず】
⇒倦(ウ)まず弛(タユ)まず(「うむ(倦)」の句項目)

倦み疲れる

うみつか・れる [5] 【倦み疲れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 うみつか・る
物事にあきて,疲労を感じる。疲れてうんざりする。「長時間の単調な仕事に―・れる」

倦む

あぐ・む [2] 【倦む】 (動マ五[四])
物事に行きづまって,どうにもしようがなくなる。また,もてあます。あぐねる。現代では動詞の連用形の下に付いて用いられることが多い。「攻め―・む」「考え―・む」「神曲の大いなる二巻には,我ほと��―・みしが/即興詩人(鴎外)」

倦む

うむ【倦む】
get tired[weary] <of> .倦まずたゆまず untiringly;strenuously;→英和
perseveringly.

倦む

う・む [1] 【倦む】 (動マ五[四])
同じ状態が長く続いていやになる。あきる。「仕事に―・む」「学問ニ―・ムコトナカレ/日葡」
〔中古には主に漢文訓読に用いられた〕

倦んずる

うん・ずる [3] 【倦んずる】 (動サ変)[文]サ変 うん・ず
(1)あきる。うんざりする。「汽車には太(イタ)く―・じた体で/婦系図(鏡花)」
(2)ふさぎこむ。「な歩きそとやはのたまはぬ,と言ひて―・じて皆帰りぬ/竹取」

倦労

けんろう [0] 【倦労】 (名)スル
あきて,つかれること。「説き尽してのち―したるの状をなし/月世界旅行(勤)」

倦厭

けんえん [0] 【倦厭】 (名)スル
あきていやになること。「或は恐る両君をして―せしめんことを/花柳春話(純一郎)」

倦怠

けんたい [0] 【倦怠】 (名)スル
(1)あきていやになること。「彼と相対するときは,―せしめざる程の事我掌中に在り/即興詩人(鴎外)」
(2)心身がつかれてだるいこと。「―感」

倦怠

けんたい【倦怠】
fatigue;→英和
weariness;ennui.→英和
〜を感じる feel languid;be bored.‖倦怠期 the stage of weariness.

倦怠期

けんたいき [3] 【倦怠期】
(主に夫婦の間で)互いにあきていやになる時期。

倦惰

けんだ [1] 【倦惰】
あきてなまけること。

倦憊

けんぱい [0] 【倦憊】 (名)スル
あきてつかれること。「西山塾の空気は決して僕等を…―させず/思出の記(蘆花)」

倨傲

きょごう [0] 【倨傲】 (名・形動)[文]ナリ
おごりたかぶる・こと(さま)。傲慢(ゴウマン)。傲倨。「―なる大男焉(イカ)でか眠を貪つてゐらるべき/社会百面相(魯庵)」

せん [1] 【倩】 (形動タリ)
きりょうがよいさま。口もとがかわいいさま。「―たる巧笑/虞美人草(漱石)」

倩倩

つらつら [1] 【熟熟・倩倩】 (副)
つくづく。よくよく。「―(と)思うに」「港内の動静(ヨウス)を―窺ひ見るに/近世紀聞(延房)」

倪瓚

げいさん 【倪瓚】
(1301-1374) 中国元代末期の文人画家。江蘇省生まれ。字(アザナ)は元鎮。号は雲林など。董源の画法を学び,簡略な構図で枯淡な趣の山水画を描く。元末の四大家の一人。また,詩にも長じ「清閟閣集」一二巻を遺す。

倪雲林

げいうんりん 【倪雲林】
⇒倪瓚(ゲイサン)

倫理

りんり【倫理】
ethics;→英和
morals.〜的 ethical;→英和
moral.→英和
‖倫理学 ethics.倫理学者 an ethicist;a moral philosopher.

倫理

りんり [1] 【倫理】
(1)人として守るべき道。道徳。モラル。
(2)「倫理学」の略。

倫理学

りんりがく [3] 【倫理学】
〔井上哲次郎による ethics の訳語〕
道徳・倫理の起源・発達・本質などを研究対象とする学問。その中心問題は道徳規範と善の問題である。論理学(または認識論)・美学とともに哲学の基本的部門とされてきた。

倫理的

りんりてき [0] 【倫理的】 (形動)
倫理にかかわるさま。「―に許せない」

倫理的宗教

りんりてきしゅうきょう [6] 【倫理的宗教】
自然宗教に対して,信仰の内面的・倫理的要素を重視する宗教。キリスト教・仏教など。

倫理神学

りんりしんがく [4] 【倫理神学】
〔moral theology〕
キリスト教神学の一分科。神・他人・自分に対していかなる行為が善であるかを問う。道徳神学。

倫説

りんぜつ [0] 【倫説・輪舌・林説・林雪】
筑紫箏(ツクシゴト)・俗箏(ゾクソウ)の器楽曲の類の曲名。輪説{(1)}からできた。後の生田流・山田流の「乱(ミダレ)(乱輪舌)」の原形と見なされるもので,近世初期には三味線や一節切(ヒトヨギリ)尺八の曲も存在した。

倫道

りんどう [0] 【倫道】
人間の踏み行うべき道。人倫。

わ 【倭・和】
中国・朝鮮で用いられた日本の古称。また,日本の自称。

やまと 【大和・倭】
(1)旧国名の一。奈良県全域に相当。五畿内の一。平安遷都以前は歴代の皇居のあった地方。もと「倭」と書いたが,元明天皇の時,「倭」に通じる「和」の字に「大」の字を付けた「大和」を用いることが定められた。
(2)〔(1)に都があったことから〕
日本国の別名。やまとの国。おおやまと。和州。
(3)名詞の上に付いて,日本固有のもの,日本的なものである意を表す。「―言葉」「―なでしこ」
(4)上下に框(カマチ)がなく,板を大和打ちにした簡単な戸。
(5)旧日本海軍の戦艦。1941年(昭和16)竣工。戦艦としては世界最大で基準排水量64000トン,主砲四六センチ砲九門を搭載。45年,沖縄へ出撃の途中,アメリカ軍機の雷爆撃により沈没。同型艦に「武蔵」がある。

倭の五王

わのごおう 【倭の五王】
中国六朝時代の「宋書(倭国伝)」などに出てくる五人の倭国王。讃・珍・済・興・武と表され,日本古代の天皇を示したものとされる。讃は応神・仁徳・履中のいずれか,珍は仁徳か反正,済は允恭(インギヨウ),興は安康,武は雄略の各天皇に比定される。

倭人

わじん [0] 【倭人・和人】
古く中国で,日本人の称。

倭人伝

わじんでん 【倭人伝】
⇒魏志倭人伝(ギシワジンデン)

倭古印

やまとこいん [4] 【大和古印・倭古印】
奈良時代から平安時代末期まで,日本で作られ使用された印章。隋・唐の様式にならった鋳銅印で,公文書などに押された。和様化した篆書(テンシヨ)や楷書(カイシヨ)が多く,すべて朱文。

倭名

わみょう [0] 【和名・倭名】
日本での呼び名。わめい。

倭名鈔

わみょうしょう ワミヤウセウ 【和名抄・倭名鈔】
「倭名類聚鈔(ワミヨウルイジユシヨウ)」の略。

倭名類聚鈔

わみょうるいじゅしょう ワミヤウルイジユセウ 【倭名類聚鈔】
〔「わみょうるいじゅうしょう」とも〕
辞書。源順著。醍醐天皇皇女勤子内親王の命で撰進。承平年間(931-938)の成立。一〇巻本と二〇巻本がある。一〇巻本は約二五〇〇の漢語を天地・人倫など二四部一二八門に意義分類し,主に漢籍から引用して語釈を示し,あわせて音注と万葉仮名和訓を付する。二〇巻本は,さらに薬名・官職名,日本の国郡郷駅などの地名を加え,全体を三二部二四九門に分類する。和名抄。

倭国

わこく 【倭国・和国】
(1)日本国。日本。「―は単律の国にて,呂の音なし/徒然 199」
(2)漢代以降,中国で日本の称。

倭国の大乱

わこくのたいらん 【倭国の大乱】
「後漢書」「魏志倭人伝」にみえる二世紀後半の倭国に連続した内乱。西日本の倭人の階級的矛盾と中国後漢の異民族支配の低下が原因とされ,女王の共立によって安定した。高地性集落は大乱の緊張に対応したものか。

倭奴国

わのなのくに 【倭奴国】
⇒奴国(ナノクニ)

倭奴国王印

わのなのこくおうのいん ワノナノコクワウ― 【倭奴国王印】
1784年博多湾の志賀島(シカノシマ)で出土した金印。蛇鈕(ダチユウ)(ヘビ形のつまみ)のついた一辺約2.3センチメートルの正方形の印面に「漢委奴国王」の五文字が隷書体で刻されている。57年,後漢の光武帝が,朝貢した倭奴国に印綬(インジユ)を賜ったという「後漢書(東夷伝)」の記事に該当するものと考えられている。漢委奴国王印。
倭奴国王印[図]

倭姫命

やまとひめのみこと 【倭比売命・倭姫命】
垂仁天皇の皇女。景行天皇の妹,日本武尊(ヤマトタケルノミコト)の叔母。日本武尊の東征に際し,天叢雲剣(アマノムラクモノツルギ)などを与えた。また,豊鉏入日売命(トヨスキイリヒメノミコト)に代わって天照大神(アマテラスオオミカミ)の御杖代(ミツエシロ)となり,伊勢国に内宮を定めた。

倭姫命世記

やまとひめのみことせいき 【倭姫命世記】
神道五部書の一。768年禰宜五月麻呂の撰録と伝えられるが,鎌倉時代,伊勢外宮の度会(ワタライ)氏が編纂したものとされる。天地開闢(カイビヤク)より雄略天皇代の外宮鎮座に至る次第を詳細に記す。別名,大神宮神祇本紀。

倭字

わじ [1] 【和字・倭字】
(1)日本で発生し発達した文字。仮名。
(2)「国字(コクジ)」に同じ。

倭学

わがく [0] 【和学・倭学】
日本古来の文学・言語・歴史・有職などを研究する学問。国学。皇学。
→漢学
→洋学

倭寇

わこう [1] 【倭寇】
一三世紀から一六世紀,朝鮮半島・中国大陸の沿海地域を侵犯・略奪した日本人に対する朝鮮・中国側の呼称。その中心勢力は,北九州・瀬戸内の土豪や沿岸漁民であり,元来私貿易を目的としていたが,一四世紀半ばから海賊化し,米穀・人民を奪取・殺害するなど,相手国に深刻な脅威を与えた。勘合貿易などの進展により,一五世紀中頃にはいったん鎮静。一六世紀,中国大陸南岸・南洋方面に再び発生したが,その集団に日本人は少なく,多くは中国人の密貿易者・海賊であったと考えられている。豊臣秀吉の禁圧で消滅。ばはん。
→北虜南倭(ホクリヨナンワ)

倭州

わしゅう 【和州・倭州】
大和(ヤマト)国の別名。

倭建命

やまとたけるのみこと 【日本武尊・倭建命】
景行天皇の皇子。古事記の構想では,神武の大和平定後,孝霊・崇神と引き継がれる国内における王化の拡大の歴史の完成者として位置づけられる。西の熊襲(クマソ)討伐・東征などは,その具体的活動。なお,日本書紀では,景行自身の九州・東国巡行とともに日本武尊の西征・東征が語られ,景行による国内平定という色彩が強い。小碓命(オウスノミコト)。倭男具那命(ヤマトオグナノミコト)。

倭文

しず シヅ 【倭文】
〔上代は「しつ」〕
梶(カジ)の木や麻などで青・赤などの縞を織り出した古代の布。しずぬの。しずはた。しず織り。しどり。しずり。あやぬの。「神の社に照る鏡―に取り添へ/万葉 4011」

倭文

しつ 【倭文】
⇒しず(倭文)

倭文

しどり 【倭文】
〔上代は「しとり」。「しつおり(倭文織)」の転〕
「倭文(シズ)」に同じ。

倭文の苧環

しずのおだまき シヅ―ヲダマキ 【倭文の苧環】
〔「しつのおだまき」とも〕
しずを織るのに使うおだまき。「繰り返し」「いやし」の序詞に用いることが多い。「いにしへの―繰り返し昔を今になすよしもがな/伊勢 32」

倭文手纏き

しずたまき シヅ― 【倭文手纏き】 (枕詞)
〔「しつたまき」とも。しずで作った腕輪の意〕
しずが粗末な織物だったことから,比喩的に「いやしき」「数にもあらぬ」にかかる。「―数にもあらぬ身にはあれど/万葉 903」

倭文機

しずはた シヅ― 【倭文機】
〔「しつはた」とも〕
しずを織る織機。また,それで織った布。「古(イニシエ)にありけむ人の―の帯解き替へて/万葉 431」

倭文機に

しずはたに シヅ― 【倭文機に】 (枕詞)
(1)しずの模様の乱れていることから,「乱る」にかかる。「―乱れてぞ思ふ恋しさは/貫之集」
(2)機(ハタ)にかける意の「綜(フ)」と同音の「経(フ)」にかかる。「―へつるほどなり白糸の/後撰(恋六)」

倭文機帯

しずはたおび シヅ― 【倭文機帯】
しずで仕立てた帯。「古(イニシエ)の―を結び垂れ/万葉 2628」

倭文織

しずおり シヅ― [0] 【倭文織(り)】
⇒しず(倭文)

倭文織り

しずおり シヅ― [0] 【倭文織(り)】
⇒しず(倭文)

倭朝

わちょう [1] 【和朝・倭朝】
日本の朝廷。また,日本の国。わが国。

倭根子

やまとねこ 【倭根子】
天皇の美称。詔勅などで,「天皇」の上に付けて用いられる。「明神御宇(アラキカミトアメノシタシラス)―天皇…詔(ノ)たまはく/日本書紀(孝徳)」
→大倭根子天皇(オオヤマトネコノスメラミコト)

倭楽

やまとがく [3] 【大和楽・倭楽】
昭和初期にはじめられた邦楽の一種目。大倉喜七郎・清元栄寿郎の創始。従来の三味線声曲を集大成し,洋楽の手法・楽器を取り入れ,歌詞に新体詩などを用いたもの。1934年(昭和9)に初めて発表された。

倭歌

わか [1] 【和歌・倭歌】
(1)漢詩に対して,奈良時代までに発生した日本固有の詩歌の称。長歌・短歌・旋頭(セドウ)歌・片歌などの総称。後世,他の形式がすたれ,もっぱら短歌をさすようになった。やまとうた。
(2)〔万葉集の題詞から〕
和(コタ)える歌。唱和した歌。かえしうた。
(3)(普通「ワカ」と書く)能で,多く舞の直後に来る謡物。短歌の形式をなす。

倭比売命

やまとひめのみこと 【倭比売命・倭姫命】
垂仁天皇の皇女。景行天皇の妹,日本武尊(ヤマトタケルノミコト)の叔母。日本武尊の東征に際し,天叢雲剣(アマノムラクモノツルギ)などを与えた。また,豊鉏入日売命(トヨスキイリヒメノミコト)に代わって天照大神(アマテラスオオミカミ)の御杖代(ミツエシロ)となり,伊勢国に内宮を定めた。

倭漆

わしつ [0] 【和漆・倭漆】
東山時代の漆器をいう明国人の付けた名称。大変に珍重され,重要な輸出品であった。

倭漢氏

やまとのあやうじ 【倭漢氏・東漢氏】
大和政権を文筆業務・工芸技術によって支えた中国系の有力渡来氏族。その祖,阿知使主(アチノオミ)は応神朝に渡来したとされる。奈良県飛鳥地方檜隈(ヒノクマ)の地に居住,五世紀末以降多くの百済系技術者をその配下に入れた。六世紀には書(文)・坂上・民・長など多くの枝氏に分かれ,倭漢の称は用いられなくなった。東漢直(ヤマトノアヤノアタイ)。

倭点

わてん [0][1] 【和点・倭点】
⇒訓点(クンテン)

倭片仮名反切義解

やまとかたかなはんせつぎげ 【倭片仮名反切義解】
室町初期の語学書。一巻。明魏(藤原長親)著。仮名の起源・沿革・反切・音義などについて,中国音韻学や悉曇(シツタン)学の知識を援用して述べる。仮名を研究対象とした最初の書。

倭物

わもの [0] 【和物・倭物】
日本製の品。日本風の物。

倭玉篇

わごくへん 【倭玉篇・和玉篇】
〔「わぎょくへん」とも〕
室町後期から江戸時代を通じて流布した字書。三巻。成立は室町初期かといわれるが,成立年・撰者ともに未詳。中国の字書「大広益会玉篇」にならって漢字を部首分類し,字音・和訓を片仮名で示す。多くの写本・版本があり,部首分類・配列の方式も多様である。

倭琴

やまとごと [4] 【大和琴・倭琴】
⇒和琴(ワゴン)

倭絵

やまとえ [3][0] 【大和絵・倭絵】
(1)中国的な主題を扱った唐絵(カラエ)に対して,日本の風景・風俗を描いた絵。平安時代の用語。
(2)鎌倉時代に渡来した宋元画およびそれにならった絵を唐絵・漢画と呼ぶのに対し,平安時代以来の伝統的な絵画様式をいう。また,土佐派が成立し大和絵を標榜(ヒヨウボウ)してからは,その流派をいう語としても用いられた。

倭舞

やまとまい [3] 【大和舞・倭舞】
(1)雅楽の一。即位の大礼・鎮魂祭などに行うもの。歌に,大和歌を用い,拝礼を舞踊化した舞を四人で舞う。都舞。
(2)神楽(カグラ)の一種。奈良春日神社などで,榊を持った八人の少女が舞うもの。

倭草

やまとぐさ [3] 【大和草・倭草】
ヤマトグサ科の緑色軟弱な多年草。山中の樹下に自生。高さ10〜20センチメートル。葉は卵形で下半の葉は対生し,上半は互生。雌雄同株。春,開花し,雌花は小形。雄花は細い花糸のあるおしべを多数垂れ下げる。

倭訓

わくん [0] 【和訓・倭訓】
漢字・漢語に,その字義に対応する固有の日本語をあてて読むこと。また,その読み方やその語。「山」を「やま」,「人」を「ひと」と読む類。国訓。訓。日本よみ。

倭訓類林

わくんるいりん 【倭訓類林】
辞書。七巻。海北若冲(カイホウジヤクチユウ)著。1705年成立。古事記・日本書紀・万葉集や漢籍の古訓本から約二万五千の和訓を抜き出してイロハ順に並べ,割注形式で出典などを記す。

倭詩

わし [1] 【和詩・倭詩】
(1)和歌。やまとうた。「兼ねて―を垂る/万葉(三九六七詞)」
(2)日本人が作った漢詩。
(3)江戸時代,漢詩にならって韻を踏んだ,仮名の詩。各務支考(カガミシコウ)の創始といわれ,俳諧的な情趣をもつ。仮名詩。

倭語

わご [1] 【和語・倭語】
(1)わが国の言葉。日本語。国語。
(2)漢語・外来語に対して,日本固有のものと考えられる単語。「やま(山)」「かわ(川)」「そら(空)」の類。やまとことば。

倭語類解

わごるいかい 【倭語類解】
朝鮮で作られた,日本語辞書。二巻。洪舜明編。一八世紀初頭成立。漢字を見出しとし,日本語をハングルで示す。

倭読

わどく [0] 【和読・倭読】 (名)スル
漢文を,和音・和訓を用い,日本語の語法に従って上下ひっくりかえしたりして読むこと。和訳して読むこと。

倭読要領

わどくようりょう 【倭読要領】
漢学啓蒙書。三巻。太宰春台著。1728年刊。漢文の訓点・訓読の方法を述べたもの。和文風の訓読法を排し,できる限り音読し,助字も読んで原文に忠実であるべきと説く。

倭錦

やまとにしき [4] 【大和錦・倭錦】
(1)日本で織った錦。平安時代以前から織られ,経(タテ)錦・緯(ヌキ)錦がある。中世,唐錦(カラニシキ)に対していう。
(2)近世,神社などのために織られた紋織物を,一般の錦と区別していう。

倭鍛冶部

やまとかぬちべ [6] 【倭鍛冶部】
日本古来の鍛工。百済から渡来した韓鍛冶部(カラカヌチベ)に対していう。

倭鞍

わぐら [0] 【倭鞍・和鞍】
(1)洋鞍に対して,日本の伝統的な馬具の総称。
(2)「大和鞍(ヤマトグラ)」に同じ。

倭鞍

やまとぐら [3] 【大和鞍・倭鞍】
飾り鞍の一。唐鞍に対して,和様の鞍皆具。わぐら。
⇔唐鞍
大和鞍[図]

倭音

やまとごえ [0] 【倭音・和音】
(漢音を唐声(カラゴエ)というのに対し)呉音。わおん。

倭館

わかん 【倭館・和館】
朝鮮,李朝が日本人の接待・交易のために設けた客館。はじめ乃而浦(ナイジホ)(熊川)・富山浦(フザンポ)(釜山)・塩浦(エンポ)(蔚山(ウルサン))の三浦と都の漢城(ソウル)に置くが,のち断続して江戸期には富山浦のみとなる。

倶に

ともに [0][1] 【共に・倶に】
■一■ (副)
(1)一緒に。また,同時に。「―学んだ旧友」
(2)どちらも。「母子―元気です」「声涙(セイルイ)―下(クダ)る」
■二■ (連語)
⇒とともに

倶不戴天

ぐふたいてん 【倶不戴天】
「不倶戴天(フグタイテン)」に同じ。「―の敵を討ち/浄瑠璃・会稽山」

倶伎羅

くきら [1] 【拘耆羅・拘枳羅・倶伎羅】
〔梵 kokila 好声鳥・美音鳥などと訳す〕
(1)インドにいる,ホトトギスに似た黒い鳥。姿は醜いが,声音は美しい。倶翅羅(クシラ)。鳩夷羅(クイラ)。
(2)ホトトギスの異名。

倶会一処

くえいっしょ クヱ― [1][1] 【倶会一処】
〔仏〕
〔「くえいちしょ」とも〕
ともに一か所に会すること。阿弥陀経で,死後,浄土に往生すると,凡夫も聖者たちとひと所に暮らせること。また,この世で死ぬのは別々でも,浄土で再び会する意にも解される。

倶利伽羅峠

くりからとうげ 【倶利伽羅峠】
富山県と石川県の境,北陸街道にある峠。海抜277メートル。源義仲の倶利迦羅落としで有名な古戦場。倶利迦羅不動をまつる堂がある。

倶利迦羅

くりから 【倶利迦羅・倶梨伽羅】
〔梵 Kulika〕
「倶利迦羅竜王」の略。

倶利迦羅不動

くりからふどう 【倶利迦羅不動】
⇒倶利迦羅竜王

倶利迦羅明王

くりからみょうおう 【倶利迦羅明王】
⇒倶利迦羅竜王

倶利迦羅焼

くりからやき [0] 【倶利迦羅焼(き)】
金串に小さなウナギやタイのひれを巻きつけて焼いたもの。形が倶利迦羅竜王に似ることからいう。

倶利迦羅焼き

くりからやき [0] 【倶利迦羅焼(き)】
金串に小さなウナギやタイのひれを巻きつけて焼いたもの。形が倶利迦羅竜王に似ることからいう。

倶利迦羅竜王

くりからりゅうおう 【倶利迦羅竜王】
不動明王の変化身。竜が火炎中の宝剣に巻きつき,その先端を呑もうとするさまで表される。空(クウ)の精神を示すとも,生仏不二(シヨウブツフニ)を意味するともいう。倶利迦羅不動明王。倶利迦羅不動。倶利迦羅明王。倶利剣。

倶利迦羅紋紋

くりからもんもん [5][7] 【倶利迦羅紋紋】
倶利迦羅竜王を彫った入れ墨。また,単に大きな入れ墨のこと。

倶利迦羅落し

くりからおとし 【倶利迦羅落(と)し】
(1)倶利迦羅竜王が剣に巻きついたようにくるくる回りながら落ちること。
(2)1183年,倶利迦羅峠で,源義仲が平維盛の大軍を谷に攻め落としたこと。また,その攻め方。

倶利迦羅落とし

くりからおとし 【倶利迦羅落(と)し】
(1)倶利迦羅竜王が剣に巻きついたようにくるくる回りながら落ちること。
(2)1183年,倶利迦羅峠で,源義仲が平維盛の大軍を谷に攻め落としたこと。また,その攻め方。

倶梨伽羅

くりから 【倶利迦羅・倶梨伽羅】
〔梵 Kulika〕
「倶利迦羅竜王」の略。

倶生神

くしょうじん グシヤウ― 【倶生神】
〔仏〕 インド神話から仏教に受け継がれた神。誕生から死に至るまで人間の両肩に乗ってその行為を記録し,閻魔王(エンマオウ)に報告するという。女神「同生」が悪を記録し,男神「同名」が善を記録する。
倶生神[図]

倶発

ぐはつ [0] 【倶発】 (名)スル
同時に起こること。また,二つ以上の犯罪が同時に発覚すること。

倶知安

くっちゃん 【倶知安】
北海道西部,羊蹄山(ヨウテイザン)の北麓(ホクロク)にある町。後志支庁所在地。農畜産物の集散地。

倶翅羅

くしら 【倶翅羅】
⇒拘耆羅(クキラ)

倶胝

くてい [0] 【倶胝】
〔梵 koṭi〕
インドの数の単位。一〇〇〇万。漢訳仏典はしばしば億と訳す。拘胝(コウテイ)。コーティ。「百千―の劫をへて/浄土和讃」

倶胝劫

くていこう [2] 【倶胝劫】
〔仏〕 計れぬほどのきわめて長い時間。

倶舎

くしゃ [1] 【倶舎】
〔仏〕
〔梵 kośa「包含」の意〕
(1)「倶舎宗」の略。
(2)「倶舎論」の略。

倶舎宗

くしゃしゅう 【倶舎宗】
南都六宗・日本八宗の一。主として倶舎論によりつつ,存在の本性を明らかにし,四諦(シタイ)に目覚めて無余涅槃(ムヨネハン)にはいることを説く。中国の真諦(シンダイ)・玄奘(ゲンジヨウ)が研究し,日本には,道昭・智通らが玄奘の漢訳を伝え,さらに行基・玄昉(ゲンボウ)らがこれを研究した。独立の宗門となるにいたらず,法相宗に付属されていた。毘曇(ビドン)宗。倶舎。

倶舎論

くしゃろん 【倶舎論】
五世紀中葉,インドの世親著。三〇巻。玄奘漢訳。小乗仏教の教理を集めた「大毘婆沙(ダイビバシヤ)論」の綱要書。仏教教学の基礎として重視される。倶舎宗の基本経典。阿毘達磨(アビダツマ)倶舎論。

倹しい

つまし・い [3] 【約しい・倹しい】 (形)[文]シク つま・し
倹約をしている。暮らしぶりが地味で質素である。「―・い生活」「―・く暮らす」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)

倹吝

けんりん [0] 【倹吝・慳吝】 (名・形動)[文]ナリ
物惜しみをし,欲深い・こと(さま)。

倹嶺

けんれい [0] 【倹嶺・嶮嶺】
高くけわしい嶺。

倹節

けんせつ [0] 【倹節】 (名・形動)[文]ナリ
「節倹」に同じ。「衣食住等,万事―を守る人に非れは/西国立志編(正直)」

倹約

けんやく【倹約】
thrift;→英和
<practice> economy.→英和
〜する economize;→英和
be thrifty;save <money> .→英和
‖倹約家 a thrifty[frugal]person.

倹約

けんやく [0] 【倹約】 (名・形動)スル [文]ナリ
金や物を無駄遣いしないように努める・こと(さま)。「―家」「―して本を買う」「―なことは,封筒や巻紙を見ても知れた/家(藤村)」

倹約令

けんやくれい [4] 【倹約令】
浪費・奢侈(シヤシ)を戒める法令。特に江戸時代,幕府・諸大名が発した倹約を強要する布告。

倹素

けんそ [1] 【倹素】 (名・形動)[文]ナリ
質素で飾り気がない・こと(さま)。「清廉にして,自奉ずること―なり/西国立志編(正直)」

倹飩

けんどん 【慳貪・倹飩】 (名・形動)[文]ナリ
〔「慳」は物惜しみする,「貪」はむさぼる意〕
(1) [1]
思いやりのないこと。愛想のないこと。あらっぽいこと。また,そのさま。つっけんどん。「いらいらした調子で―に言ひ放つた/悪魔(潤一郎)」
(2) [1]
物惜しみすること。けちで欲が深いこと。また,そのさま。「人に物与ふることをせず,―に罪ふかくみえければ/宇治拾遺 12」
(3) [0]
(多く「倹飩」と書く)近世,うどん・そば・酒・飯などを,一杯の盛り切りで,代わりを出さないもの。「兎や角といふ内に酒五升と―十人前と/滑稽本・根南志具佐」
(4) [0]
「倹飩箱」「倹飩女郎」の略。

倹飩女郎

けんどんじょろう 【倹飩女郎】
江戸時代の下級の遊女。けんどん。

倹飩屋

けんどんや 【倹飩屋】
江戸時代,倹飩そばや一膳飯(メシ)などを食べさせた店。また,その人。

倹飩箱

けんどんばこ [3] 【倹飩箱】
倹飩うどんや倹飩そばを入れて運びとどける箱。けんどん。
倹飩箱[図]

倹飩蕎麦

けんどんそば [5] 【倹飩蕎麦】
一杯ずつ盛り切りにして売ったそばきり。けんどん。

倹飩酒

けんどんざけ 【倹飩酒】
一杯盛り切りで売る酒。けんどん。

偃す

のえふ・す 【偃す】 (動サ四)
〔「のいふす」の転〕
(1)手足を伸ばして寝る。安楽に暮らす。「百王護国の御守り,―・す民こそめでたけれ/浄瑠璃・嫗山姥」
(2)風になびく。「草ガ風ニ―・ス/日葡」

偃塞

えんそく [0] 【堰塞・偃塞】 (名)スル
水の流れをせきとめること。

偃師

えんし [1] 【偃師】
〔「列子(湯問)」より。偃師は,周の穆(ボク)王のとき,ひとりでに踊る人形をつくったという名工の名〕
人形遣い。傀儡師(クグツシ)。

偃息

えんそく [0] 【偃息】 (名)スル
横になって休むこと。偃憩(エンケイ)。

偃息図の絵

おそくずのえ オソクヅ―ヱ 【偃息図の絵】
春画。枕絵。「―などを御覧も候へ/著聞 11」

偃月

えんげつ [0][1] 【偃月】
(1)半月よりやや細い月。弓張り月。また,その形。
(2)兵法で八陣の一。中央がへこんだ,弓張り月の形の陣立て。

偃月刀

えんげつとう [0] 【偃月刀】
中国古代の武器。刀が弓張り月の形をし,長い柄がついている。なぎなたに似る。

偃武

えんぶ [1] 【偃武】
〔「偃」は伏す意〕
武器をおさめて用いないこと。戦争が終わること。「元和(ゲンナ)―」

偃臥

えんが [1] 【偃臥】 (名)スル
うつぶしてねること。「此の二日間床上に―しながら/鬼啾々(夢柳)」

偃蹇

えんけん [0] 【偃蹇】 (ト|タル)[文]形動タリ
(1)おごりたかぶるさま。
(2)高くそびえるさま。「―として澗底に嘯く松が枝/薤露行(漱石)」

偃鼠

えんそ [1] 【偃鼠】
もぐら。もぐらもち。

げ [0][1] 【偈】
〔梵 gāthā の音訳「偈陀(ゲダ)」の略〕
(1)経文で,仏徳をたたえ,または教理を説く詩。多く四句からなる。「諸行無常,是生滅法,生滅滅已,寂滅為楽」の類。偈頌(ゲジユ)。伽陀。頌文。
(2)禅宗で,悟りの境地などの宗教的内容を表現する漢詩。偈頌。詩偈。頌。

偈頌

げじゅ [1] 【偈頌】
「偈(ゲ)」に同じ。

えら 【偉・豪】 (接頭)
名詞に付いて,程度がはなはだしい,たいそう,などの意を表す。「―騒ぎ」「ゆふべは―請(ウケ)じやげな/滑稽本・浮世風呂(前)」

い ヰ [1] 【偉】 (名・形動)[文]ナリ
大きくて立派であること。すぐれていること。また,そのさま。「高論寔(マコト)に―にして妙なり/慨世士伝(逍遥)」

偉い

えら・い [2] 【偉い・豪い】 (形)[文]ク えら・し
(1)人物や行動などが普通の人よりはるかにすぐれているさま。偉大だ。「―・い学者」「―・い指導者」
(2)高い地位にあるさま。大きな勢力をもっているさま。「政府の―・い人」「この土地の―・い人」
(3)程度がはなはだしい。大変だ。ひどい。連用形「えらく」は副詞的にも用いられる。「―・く疲れた」「―・い人ごみだ」
(4)非常に都合が悪い。困った。「これは―・いことになった」
(5)身体的につらい。苦しい。「階段の上り下りが―・い」
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――さ(名)

偉い

えらい【偉い】
(1) great;→英和
famous;→英和
excellent.→英和
(2)[大した・ひどい]heavy;→英和
awful.→英和
(3) Well done! (嘆声).
偉く greatly;terribly;→英和
very (much).→英和

偉いさん

偉いさん
地位が高い人。役目が上の人。

偉がり

えらがり [0] 【偉がり・豪がり】
偉そうにすること。偉そうな態度や言葉。また,そういう人。「―を言う」

偉がる

えらがる【偉がる】
be self-important;think highly of oneself;put on airs.

偉く

えらく [1] 【偉く】 (副)
たいそう。すごく。くだけた表現に用いる。「―上機嫌じゃないか」
→えらい(3)

偉し

えら・し 【偉し・豪し】 (形ク)
⇒えらい

偉そうな

えらそう【偉そうな】
important-looking.〜な顔をする put on airs.〜にいう talk big.

偉ぶる

えらぶ・る [3] 【偉ぶる】 (動ラ五)
偉そうにする。偉い人間であるように振る舞う。「―・った尊大な態度」

偉丈夫

いじょうふ ヰヂヤウフ [2] 【偉丈夫】
〔「いじょうぶ」とも〕
体が大きく,たのもしそうな男。「堂々たる―」

偉人

いじん【偉人】
a great man;a hero.→英和

偉人

いじん ヰ― [0] 【偉人】
世のためになるような立派なことを成し遂げた人。偉大な人。

偉人伝

いじんでん ヰ― [2] 【偉人伝】
偉人の伝記。

偉力

いりょく ヰ― [1] 【偉力】
すぐれて強い力。

偉功

いこう【偉功(をたてる)】
(render) great services;a great exploit.

偉功

いこう ヰ― [0] 【偉功】
立派な手柄。すぐれた業績。「―をたたえる」

偉効

いこう ヰカウ [0] 【偉効】
優れたききめ。効果。「―を奏する」

偉勲

いくん ヰ― [0] 【偉勲】
すばらしい手柄。非常に大きな手柄。「―を立てる」

偉勲

いくん【偉勲】
a distinguished service.

偉器

いき ヰ― [1] 【偉器】
才能・力量が優れていること。また,その人。

偉大

いだい ヰ― [0] 【偉大】 (形動)[文]ナリ
優れて立派なさま。優れて大きいさま。「―な人物」「―な業績」
[派生] ――さ(名)

偉大な

いだい【偉大な】
great <man> ;→英和
grand <project> .→英和

偉容

いよう ヰ― [0] 【偉容・威容】
堂々たる姿・かたち。威厳を感じさせるようす。「―を誇る高層ビル」

偉才

いさい【偉才】
(a man of) great talent.

偉才

いさい ヰ― [0] 【偉才】
並外れてすぐれた才能。また,その人。

偉材

いざい ヰ― [0] 【偉材】
人並みすぐれた人材・人物。

偉業

いぎょう ヰゲフ [0] 【偉業】
偉大な事業。立派な仕事。「―を成し遂げる」「―を達成する」

偉業

いぎょう【偉業】
<achieve> a great work;a great achievement <in the field of> .

偉物

えらぶつ [0] 【偉物・豪物】
すぐれた人間。また,手腕のある人。やり手。えらもの。「あれはなかなかの―だ」

偉者

えらもの [0] 【偉者・豪者】
「えらぶつ(偉物)」に同じ。

偉観

いかん ヰクワン [0] 【偉観】
すばらしい眺め。堂々とした情景。壮観。

偉観を呈する

いかん【偉観を呈する】
present a grand sight.

偉跡

いせき ヰ― [0][1] 【偉跡・偉蹟】
偉大な事跡。

偉蹟

いせき ヰ― [0][1] 【偉跡・偉蹟】
偉大な事跡。

偉躯

いく ヰ― [1] 【偉躯】
大きくて立派な体格。「堂々たる―」

偉鑒門

いかんもん ヰカン― 【偉鑒門】
平安京大内裏(ダイダイリ)の外郭十二門の一。北面する三門のうち中央にあったもの。あかずのもん。あけずのもん。
→大内裏

かたほ 【偏・片秀】 (形動ナリ)
(1)欠点があり,不完全であるさま。不十分。
⇔真秀(マホ)
「―なるをだに,乳母などやうの,おもふべき人は,あさましうまほに見なすものを/源氏(夕顔)」
(2)容貌がみにくいさま。不器量。「―にものし給はむ人の/栄花(根合)」

へん [0] 【偏】
漢字の構成部分の名称。「他」の「�」,「村」の「木」など,字の左側につくもの。
⇔旁(ツクリ)

偏する

へん・する [3] 【偏する】 (動サ変)[文]サ変 へん・す
考え方・感情・方法・方向などが一方にかたよる。「思想が―・する」

偏する

へんする【偏する】
lean <to,toward> ;→英和
be partial <to> .偏した biased;→英和
unfair.→英和

偏に

ひとえに【偏に】
earnestly (いちずに);→英和
humbly (恐れ入って);entirely (全く).→英和

偏に

ひとえに ヒトヘ― [2] 【偏に】 (副)
〔一重に,の意〕
(1)まったく。もっぱら。「今日の成功は―諸君の努力のたまものである」
(2)ひたすら。いちずに。「―お願い申し上げます」
(3)ただそれだけで他のものがないさま。単に。一面に。「春はただ花の―咲くばかり物のあはれは秋ぞまされる/拾遺(雑下)」

偏む

かたず・む 【偏む】 (動マ四)
一方に寄る。かたよる。「器量のよいのが情人(イロオトコ)と定まつたら,広い世界が―・むわいなあ/歌舞伎・八幡祭」
〔「ずむ」の仮名遣い未詳〕

偏む

こず・む コヅム [2] 【偏む】 (動マ五[四])
(1)心が明朗さを失う。「気持ちが―・む」
(2)(競馬で)筋炎や筋肉痛のため馬の肩や腰が硬直し歩行がぎこちなくなる。
(3)大勢が一か所に集まる。「さつても乗つたり―・んだり/浄瑠璃・行平磯馴松」

偏り

かたより [0][4] 【片寄り・偏り】
(1)一方にかたよること。「栄養の―がひどい」
(2)〔物〕 偏光。
(3)(「かたよりに」の形で)ただ一方に寄って。ひたすら。「明日の夕(ヨイ)照らむ月夜は―に今夜(コヨイ)に寄りて/万葉 1072」

偏る

かたよ・る [3] 【偏る・片寄る】 (動ラ五[四])
(1)中心や標準からはずれて一方に寄る。「進路が東に―・る」「―・った考え方」「栄養が―・る」
(2)ある部分にだけ集まって,全体の釣り合いを欠く。「人口が都市に―・る」
(3)一方に味方をする。不公平な扱いをする。「―・った判定」
(4)あるものの方に近づき寄る。「浦野の山に月(ツク)―・るも/万葉 3565」

偏人

へんじん [0] 【変人・偏人】
性質・言動がほかの人と変わっている人。変わり者。「希代の―」「―扱い」

偏信

へんしん [0] 【偏信】 (名)スル
一方のみを信じること。また,みだりに信じること。「軽易に詐偽を―する/民約論(徳)」

偏倚

へんい [1] 【偏倚】 (名)スル
一方にかたよること。かたより。

偏傍

へんぼう [0] 【偏旁・偏傍】
漢字の偏と旁(ツクリ)。

偏僻

へんぺき [0] 【偏僻】 (名・形動)[文]ナリ
(1)心がかたよりねじけている・こと(さま)。「奇矯―なる下宿の主婦(アルジ)/罪と罰(魯庵)」
(2)都から遠く離れた土地。かたいなか。「―の地」

偏光

へんこう【偏光】
《理》polarized light.偏光星 a variable star.

偏光

へんこう [0] 【偏光】
電場ベクトル(あるいは磁場ベクトル)の振動方向の分布が一様でなく,かたよっている光。振動方向が一定の直線偏光,円を描いて振動する円偏光などがある。
⇔自然光
→直線偏光
→回転偏光

偏光フィルター

へんこうフィルター [5] 【偏光―】
偏光をつくるために用いるフィルター。人工偏光板ポーラロイド,電気石の薄板など。

偏光プリズム

へんこうプリズム [6] 【偏光―】
偏光をつくるために用いるプリズム。ニコル-プリズムなど。

偏光子

へんこうし [3] 【偏光子】
自然光を偏光に変える素子。結晶の複屈折を利用したニコル-プリズムや偏光板などが用いられる。

偏光板

へんこうばん [0] 【偏光板】
偏光を得たり偏光の有無を調べたりするのに用いる薄板。光の偏光状態で結晶の吸収が異なる性質を利用する。

偏光計

へんこうけい [0] 【偏光計】
旋光性物質の旋光度を測る装置。ニコル-プリズムを用いたものなどがある。検糖計も偏光計の一種。

偏光面

へんこうめん [3] 【偏光面】
光波の進行方向と磁場ベクトルあるいは電場ベクトルの振動方向とを含む面。

偏光顕微鏡

へんこうけんびきょう [0] 【偏光顕微鏡】
偏光を利用した顕微鏡。岩石や鉱物を薄片にして結晶の構造や光学的性質を観察する。最近では化学工業でも繊維などを調べるのに用いる。

偏勝

へんしょう [0] 【偏勝】 (名)スル
ある部分だけがすぐれていること。

偏向

へんこう [0] 【偏向】 (名)スル
考え方などがかたよっていること。また,かたよった傾向。「思想の―」「その心自らこれに―し,…公平の心を失なふ/西国立志編(正直)」

偏向

へんこう【偏向】
a bias;→英和
a tendency.→英和
⇒偏見.〜のある biased.→英和

偏向力

へんこうりょく [3] 【偏向力】
⇒転向力(テンコウリヨク)

偏向板

へんこうばん [0] 【偏向板】
ブラウン管内で,陰極から放射された電子ビームを信号に応じて偏向させるための装置。

偏固

へんこ [1] 【偏固】
考えがかたよっていて頑固なこと。偏屈。「唯無智無分別にして正直―の者也/奥の細道」

偏在

へんざい【偏在】
an uneven distribution.〜する be unevenly distributed <among> .

偏在

へんざい [0] 【偏在】 (名)スル
かたよって存在すること。ある所ばかりに存在すること。「富が―している」

偏執

へんしゅ 【偏執】
〔「へんじゅ」とも〕
「へんしゅう(偏執)」に同じ。「―の心を失ひつつ/太平記 14」

偏執

へんしゅう [0] 【偏執】 (名)スル
〔古くは「へんじゅう」とも〕
(1)〔仏〕 かたよった執着。
(2)かたよった考えに固執し他人の意見を受け入れないこと。へんしつ。「公平の意見を持し,自党の利益に―せざるものは/もしや草紙(桜痴)」

偏執

へんしつ [0] 【偏執】
⇒へんしゅう(偏執)

偏執狂

へんしつ【偏執狂】
monomania;→英和
a monomaniac (人).

偏執狂

へんしつきょう [0] 【偏執狂】
⇒へんしゅうきょう(偏執狂)

偏執狂

へんしゅうきょう [0] 【偏執狂】
⇒モノマニア

偏執病

へんしゅうびょう [0] 【偏執病】
⇒パラノイア

偏境

へんきょう [0] 【偏境】
都から遠く離れた土地。片田舎。

偏奇

へんき [1] 【偏奇】 (名・形動)
世間一般の常識などに比して,かなり奇抜でかたよりが見られること。

偏好

へんこう [0] 【偏好】
好みがかたよっていること。また,その好み。

偏寝

かたね [0] 【片寝・偏寝】 (名)スル
(1)体の一方ばかりを下にして寝ること。「―ヲシテ腕ガシビレル/ヘボン(三版)」
(2)鳥屋(トヤ)で一度羽根の抜け替わった鷹(タカ)。かたがえりの鷹。

偏導関数

へんどうかんすう [5][1][3] 【偏導関数】
二つ以上の独立変数をもつ関数について,その関数をある一つの変数だけの関数と考え,それ以外の変数はすべて定数として扱ったとき,その変数について得られる導関数。

偏小

へんしょう [0] 【偏小・褊少】 (名・形動)[文]ナリ
せまく小さい・こと(さま)。「才力の―なるもの/民約論(徳)」

偏屈

へんくつ [1][0] 【偏屈】 (名・形動)[文]ナリ
性質が素直でなく,ねじけていること。頑固なこと。また,そのさま。「―な考え方」
[派生] ――さ(名)

偏屈な

へんくつ【偏屈な】
obstinate;→英和
perverse.→英和

偏差

へんさ [1] 【偏差】
(1)標準となる数値・位置・方向などからのかたより。また,その度合。偏倚(ヘンイ)。
(2)〔数〕 資料のおのおのの値と平均値との差。

偏差

へんさ【偏差】
《理》deflection;《統計》deviation.

偏差値

へんさち [3] 【偏差値】
学力などの検査結果が集団の平均値からどの程度へだたっているかを数値で示したもの。偏差{(2)}を標準偏差で割って一〇倍し五〇を加えたもの。

偏差値

へんさち【偏差値】
deviation value.

偏微分

へんびぶん [3] 【偏微分】
〔数〕 偏導関数を求めること。

偏微分方程式

へんびぶんほうていしき [8] 【偏微分方程式】
未知関数が二個以上の変数の関数であるとき,未知関数の偏導関数を含む方程式。

偏愛

へんあい [0] 【偏愛】 (名)スル
ある特定の人・物だけを愛すること。かたよった愛情。「長男を―する」

偏愛する

へんあい【偏愛する】
be partial <to> ;favor.→英和

偏旁

へんぼう [0] 【偏旁・偏傍】
漢字の偏と旁(ツクリ)。

偏旁冠脚

へんぼうかんきゃく [0] 【偏旁冠脚】
漢字の「偏」「旁(ツクリ)」「冠(カンムリ)」「脚(アシ)」のこと。漢字の構成部分としては,他に「垂(タレ)」「構(カマエ)」「繞(ニヨウ)」などがある。漢和辞書の部首となることが多い。

偏曲

へんきょく [0] 【偏曲】 (名・形動)[文]ナリ
性質などがかたよっていること。ねじけていること。また,そのさま。「寛弘にして―ならざる人/西国立志編(正直)」

偏東風

へんとうふう [3] 【偏東風】
地球を帯状にとりまいて東から西に吹く風。赤道地帯の対流圏上層に著しい。下層では,北東もしくは南東の貿易風となる。

偏析

へんせき [0] 【偏析】
(1)粉粒体が粒度・比重・組成などにかたよりを生じ不均一になること。
(2)金属や合金が凝固する際,不純物や成分元素の濃度分布が不均一になる現象。

偏格

へんかく [0] 【偏格】
漢詩の平仄(ヒヨウソク)式で,五言の絶句・律詩の場合は第一句の第二字が平字で起こされるもの,七言の絶句・律詩の場合は第一句の第二字が仄字で起こされるものの称。
⇔正格

偏気

へんき [1] 【偏気】
かたよった気。調和のとれていない天地の気。「その物既に―に埋もれて/仮名草子・浮世物語」

偏波

へんぱ [1] 【偏波】
振動方向と進行方向を含む面が,ある定まった変化をする波。電磁波では電界の振動方向が一定の直線偏波と回転する回転偏波があり,回転偏波は電界の大きさが等しい円偏波と大きさが変化する楕円偏波に分けられる。
→偏光

偏流

へんりゅう [0] 【偏流】
航空機または船舶が,気流もしくは海流に流されること。

偏無い

へんな・い 【偏無い】 (形)[文]ク へんな・し
〔中世・近世語〕
つまらない。かいがない。「待つと吹けども,怨みつつ吹けども,―・い物は尺八ぢや/閑吟集」

偏照り

かたでり [0] 【偏照り・片照り】
晴天の続くこと。
⇔偏降り

偏物

へんぶつ [0] 【変物・偏物】
へんくつな人。かわりもの。変人。「あの苦沙弥と云ふ―が/吾輩は猫である(漱石)」

偏狂

へんきょう [0] 【偏狂】
「偏執狂(ヘンシユウキヨウ)」に同じ。

偏狭

へんきょう [0] 【偏狭・褊狭】 (名・形動)[文]ナリ
(1)度量が狭いこと。考えがかたよっていて狭いこと。また,そのさま。「―な性格」「―な見方」
(2)土地が狭いこと。また,そのさま。「―な国土」
[派生] ――さ(名)

偏狭な

へんきょう【偏狭な】
narrow(-minded);→英和
intolerant.→英和

偏私

へんし [1] 【偏私】
かたよって公平でないこと。えこひいき。偏頗(ヘンパ)。

偏継ぎ

へんつぎ 【偏継ぎ】
〔「へんつき」とも〕
漢字の旁(ツクリ)を示して偏を当てさせる遊戯。また,漢字の旁を示して,それに偏をつけた文字を順次考えさせ,行き詰まった者を負けとする遊戯。「碁うち,―などしつつ/源氏(葵)」

偏衫

へんさん [0] 【偏衫・褊衫】
〔「へんざん」とも〕
僧衣の一。垂領(タリクビ)で背が割れた,上半身をおおう法衣。上に袈裟を掛ける。

偏袒

へんたん [0] 【偏袒】
〔「へんだん」とも〕
片はだを脱ぐこと。

偏袒右肩

へんたんうけん [0] 【偏袒右肩】
右肩を出して法衣を着ること。古代インドの習慣によるもので,恭敬の意を表す。偏露右肩。

偏西風

へんせいふう [0] 【偏西風】
南北両半球の中緯度地帯の対流圏上層を帯状にとりまいて西から東へ吹く風。これにより,中緯度地帯では天気も西から東へ変わる。

偏見

へんけん【偏見】
(a) prejudice;→英和
a bias.→英和
〜を持つ have a prejudice[be prejudiced] <against> .〜のある(ない) prejudiced;→英和
(im)partial.→英和

偏見

へんけん [0] 【偏見】
かたよった見方。ゆがめられた考え方・知識にもとづき,客観的根拠がないのに,特定の個人・集団などに対して抱く非好意的な意見や判断,またそれにともなう感情。「―をいだく」「人種的―」

偏角

へんかく [0] 【偏角】
基準の方向からふれた角。
(1)複素平面上で複素数を表す点と原点を結ぶ直線が実軸となす角。
(2)プリズムで,入射光線と透過光線のなす角。
(3)航空機で,機体の向きと進行方向のなす角。偏流角。
(4)地磁気の水平磁力の方向と子午線のなす角。すなわち,磁針の指す北の方向と地理学上の北の方向のなす角。

偏角計

へんかくけい [0] 【偏角計】
地磁気の偏角を測定する装置。地理的子午線を天体観測から求めるための望遠鏡と磁針とを組み合わせたもの。

偏諱

へんき [1] 【偏諱】
〔「諱」は名の意。もと中国で,貴人の本名が二字の場合,一方の字を忌み避けて口にしなかったことから〕
貴人などの二字の名の一方の字。御一字。

偏重

へんちょう [0] 【偏重】 (名)スル
ある方面だけを重んずること。「学歴―の社会」「テストの成績を―する」

偏重する

へんちょう【偏重する】
attach too much importance <to> ;overestimate;→英和
favor (ひいきする).→英和

偏降り

かたぶり [0] 【偏降り・片降り】
日照りのあと,雨降りばかり長く続くこと。
⇔偏照り

偏頗

へんぱ [1] 【偏頗】 (名・形動)[文]ナリ
〔「へんば」とも〕
考え方や立場などが一方にかたよっていること。不公平なこと。また,そのさま。「何方(ドチラ)を贔負(ヒイキ)するなんて,―な考は有(モ)つてませんわ/魔風恋風(天外)」

偏頭痛

へんずつう【偏頭痛】
(a) migraine.→英和

偏頭痛

へんずつう [3] 【片頭痛・偏頭痛】
頭部の片側だけに起こる発作性のはげしい頭痛。へんとうつう。かたずつう。

偏頭痛

へんとうつう [3] 【片頭痛・偏頭痛】
⇒へんずつう(片頭痛・偏頭痛)

偏食

へんしょく [0] 【偏食】 (名)スル
食べ物の好き嫌いがはげしく特定のものだけを食べること。

偏食する

へんしょく【偏食する】
have an unbalanced diet.

偐紫田舎源氏

にせむらさきいなかげんじ ニセムラサキヰナカゲンジ 【偐紫田舎源氏】
合巻。四〇編一六〇巻。柳亭種彦作,歌川国貞画。1829〜42年刊(三九・四〇編は未刊)。源氏物語を山名・細川両家の対立する室町時代の世界に移して翻案したもの。合巻の代表傑作。

偓促

あくせく [1] 【齷齪・偓促】 (副)スル
〔「あくさく」の転〕
心にゆとりがなく,目先のことに追われてこせこせと気ぜわしく事をするさま。あくそく。「毎日―(と)働く」「欲をかわくな―するな/五重塔(露伴)」

偓促

あくさく [1] 【齷齪・偓促】 (名)スル
⇒あくせく(齷齪)

偕楽

かいらく [0] 【偕楽】
〔「偕」は共にの意〕
多くの人々と共に楽しむこと。

偕楽園

かいらくえん 【偕楽園】
水戸市にある公園。水戸藩主徳川斉昭が1842年造営させたもの。日本三名園の一。観梅の名所。

偕楽園焼

かいらくえんやき [0] 【偕楽園焼】
紀州徳川家別邸西浜御殿内の偕楽園で作られたお庭焼。十代藩主治宝(ハルトミ)が,楽(ラク)旦入・仁阿弥道八・永楽保全らを招いて交趾(コウシ)写しなどを作陶させた。紀州焼。紀州御庭焼。

偕老

かいろう [0] 【偕老】
〔詩経(邶風,撃鼓・鄘風,君子偕老・鄭風,女日鶏鳴)〕
ともに年をとること。夫婦が老年になるまでむつまじく連れ添うこと。「―の契り」

偕老同穴

かいろうどうけつ [0] 【偕老同穴】
(1)〔「同穴」は「詩経(王風,大車)」の語。生きている時はともに老い,死んでからは同じ墓に入る,の意〕
夫婦が愛情深く固く結ばれていること。「―の契りを結ぶ」
(2)カイロウドウケツ科の海綿動物の総称。形は花瓶状・円筒状などで,長さ3〜80センチメートル。細かい籠(カゴ)の目状の組織からできている。100〜1000メートルの深海の泥中に直立する。体腔内に雌雄一対のドウケツエビがすんでいることがあり,このエビは生涯外へ出ることなく一緒にすむことから「偕老同穴」の名がつけられたが,現在では海綿の方の名となった。ビーナスの花籠。
偕老同穴(2)[図]

偕行

かいこう [0] 【偕行】
(1)一緒に行くこと。
(2)一緒に行われること。

偕行社

かいこうしゃ 【偕行社】
陸軍将校および同相当官の親睦・軍事研究を目的として1877年(明治10)設立された団体。後年,共済組合的性格が強くなった。第二次大戦後解散。
→水交社

さて [1] 【扨・扠・偖】
■一■ (接続)
(1)それまでの話をきりあげ,別な話題に移る意を表す語。ところで。「―,次に討論に入ります」
(2)これまでの話を受けて,次の話に続けていく語。そうして。それから。「―,舟に乗った桃太郎はいよいよ鬼が島に着きました」「渠(カレ)は…地理書とを書箱(ホンバコ)から出して,―静かに昨日の続きの筆を執(ト)り始めた/蒲団(花袋)」
■二■ (感)
(1)感心したり驚いたりしたときに発する語。「―,ここはどこだろう」
→さても
(2)次の行動に移ろうとするときに発する語。「―,ぼちぼち行くか」「―,困った」
(3)文末に用いて感動を表す語。…よ。「はて,そなたが待たば,愚僧も待たうは―/狂言・宗論(虎寛本)」
■三■ (副)
(1)その状態で。そのままで。「さらに,―過ぐしてむと思されず/源氏(夕顔)」
(2)(「さての」の形で)そのほかの。それ以外の。「―の人々は,みな臆しがちに鼻じろめる/源氏(花宴)」
→さてこそ
→さては
→さても

做多

さた [1] 【做多】
⇒さんた(三多)

停まる

とどま・る [3] 【止まる・留まる・停まる】 (動ラ五[四])
(1)人が,移動せずにその場所にいる。「戦争中も東京に―・っていた」「家族が帰国した後も―・って勉強を続けた」
(2)物事が先に進まない。とまる。「―・るところを知らない物価の上昇」
(3)ある範囲を出ない。「初日は顔合わせに―・った」「被害は一人や二人に―・らない」
(4)その状態・地位のままでいる。「現職に―・る」「病状の進行は一時―・っている」
(5)やめになる。中止になる。「営み,いつしかと待つことの,さはりあり,俄かに―・りぬる/枕草子 98」
(6)終わる。とだえる。「御封などの,―・るべきにもあらぬを/源氏(賢木)」
(7)究極のものとする。「人の父としては慈に―・り,人の子としては孝に―・るといふ/浄瑠璃・寿の門松」
〔「とどめる」に対する自動詞〕
[可能] とどまれる

停まる

とま・る [0] 【止(ま)る・留(ま)る・停まる】 (動ラ五[四])
□一□(自動詞)
(1)動いていた人・物などが動かなくなる。停止する。《止・停》「時計が―・る」「心臓が―・る」「赤信号で―・る」
(2)続いていたものが絶える。継続していた状態が中断する。《止・停》「痛みが―・る」「鼻血が―・らない」「地震で電気もガスも―・ってしまった」「原料の供給が―・る」
(3)ある場所に固定されて動かない。《止・留》「釘が短すぎて板がうまく―・らない」
(4)(鳥・虫などが)何かにつかまって休む。《止・留》「スズメが電線に―・っている」「トンボが―・る」
(5)見たり聞いたりしたものが強く意識される。《留・止》「白いセーターの少女が目に―・った」「御心―・るべき故もなき心地して/源氏(空蝉)」
(6)とりやめになる。中止になる。「月の宴…―・りてさうざうしかりつるに/源氏(鈴虫)」
(7)立ち止まって休む。たたずむ。「今宵も行き過ぎがてに―・らせ給へるを/源氏(蓬生)」
(8)あとに残る。生き残る。「今まで―・り侍るがいと憂きを/源氏(桐壺)」
(9)決着がつく。落ち着く。「ことわりも何も,いづこに―・るべきにか/源氏(若菜上)」
(10)妊娠する。「誰子ともしれず―・つて,お腹をなやみといふ時/浮世草子・諸艶大鑑 3」
□二□(他動詞)
(1)とめる。やめる。「サラバトアッテ自害ヲ―・ラセラレタ/ロドリゲス」
(2)停止させる。「野口の溝の水氷滑るを―・る高足駄/浄瑠璃・冥途の飛脚(下)」
〔「とめる」に対する自動詞〕
[可能] とまれる
[慣用] お高く―・御目(オメ)に―/目にも留まらぬ

停む

とど・む 【止む・留む・停む】
■一■ (動マ上二)
「とどめる」に同じ。「行く舟を振り―・みかねいかばかり恋(コホ)しくありけむ/万葉 875」
■二■ (動マ下二)
⇒とどめる

停める

とど・める [3] 【止める・留める・停める】 (動マ下一)[文]マ下二 とど・む
(1)動いているもの,動こうとするものをとめる。抑止する。「足を―・めて眺める」「席を立とうとするのを―・める」
(2)滞在させておく。残しておく。「家族を郷里に―・めて単身上京する」
(3)あとに残しておく。この世に残す。「議事録に―・める」「記憶に―・める」「足跡を―・める」
(4)その状態のまま残す。「現職に―・める」「原形を―・めないほどのこわれ方」
(5)(「…にとどめる」の形で)ある範囲内に限定する。「誤りを指摘するに―・める」「出費を最小限に―・める」
(6)気持ちを集中する。注意する。気をつける。「心を―・める」「耳―・め給へるに/源氏(帚木)」
(7)続けていたことをやめる。中止する。「これは,皆人の知ろしめしたる事なれば,ことも長し,―・め侍りなむ/大鏡(円融)」
(8)とどめを刺す。「保重が矢一つにて―・めたる鹿を/曾我 8」
〔「とどまる」に対する他動詞〕

停める

と・める [0] 【止める・留める・停める】 (動マ下一)[文]マ下二 と・む
(1)動いているもの,機能しているものを動かないようにする。停止させる。《止・停》「エンジンを―・める」「足を―・める」
(2)継続している動き・動作や状態を中断する。《止・停》「息を―・めて水にもぐる」「痛みを―・める薬」「原料の供給を―・める」
(3)ある動作をすることを制止・禁止する。動き出そうとするものを,やめさせる。《止・停》「子供のけんかを―・める」「医者に酒を―・められている」「―・めるのも聞かないで出て行く」
(4)動いたり離れたりしないように固定する。《止・留》「写真を壁にピンで―・める」「洗濯ばさみで―・める」
(5)意識を集中する。《留・止》
 (ア)(「…に目をとめる」「…に耳をとめる」などの形で)注目・注意する。「一枚の写真に目を―・めた」「心を―・めて有様を見るに/徒然 128」
 (イ)(「…を気にとめる」「…を心にとめる」などの形で)はっきり意識し記憶する。「その時は別に気にも―・めなかったが…」「このことをしっかりと心に―・めておいてください」
(6)その場にとどめおく。《留》「留置場に一晩―・められる」
(7)跡に残す。しるしを残す。「埋れぬ後の名さへや―・めざらむ/続古今(雑下)」
(8)終わらせる。「笛ひつと―・むる時/狂言・三本柱」
〔「とまる」に対する他動詞〕

停任

ちょうにん チヤウ― 【停任】
過失などにより官職を一時やめさせること。ていにん。「死罪・流刑・闕官・―つねにおこなはれて/平家 1」

停任

ていにん 【停任】
⇒ちょうにん(停任)

停会

ていかい【停会】
adjournment.→英和
〜する suspend a meeting;→英和
adjourn;→英和
prorogue (議会を).→英和

停会

ていかい [0] 【停会】
会議を一時中断すること。特に,旧憲法下,天皇の大権によって帝国議会がその活動を一時停止したこと。この間も会期は進行した。

停刊

ていかん [0] 【停刊】 (名)スル
定期的な出版物の刊行を中止すること。

停学

ていがく [0] 【停学】
在学中の者に対する懲戒の一種。一定期間登校を停止すること。「―処分」

停学

ていがく【停学】
<a week's> suspension from school.〜を命じる suspend <a student> from school.

停年

ていねん [0] 【定年・停年】
(1)会社・官庁などで,退職・退官するよう定められている年齢。
(2)旧日本陸海軍で,同一の官等に服務しなければならない最低年限。この年限が過ぎなければ上級の官等に進級することができない。実役停年。《停年》

停廃

ていはい [0] 【停廃】
とりやめること。行わないこと。停止と廃止。「業務の―」

停廃

ちょうはい チヤウ― 【停廃】
とりやめること。行わないこと。ていはい。「国司師高是を―の間/平家 2」

停戦

ていせん [0] 【停戦】 (名)スル
合意により一時的に地域を限って戦闘行為を中止すること。戦場における負傷者の収容,死者の埋葬,降服・撤退の交渉などの特定の目的のために行う。戦闘停止。「和平交渉にむけ―する」
→休戦

停戦する

ていせん【停戦する】
suspend hostilities;cease fire;make a truce.→英和
停戦協定 <conclude> an armistice[a cease-fire]agreement.

停止

ちょうじ チヤウ― 【停止】 (名)スル
〔「ちょう」は呉音〕
さしとめること。ていし。「天台座主明雲大僧上公請(クジヨウ)を―せらるるうへ/平家 2」

停止

ていし [0] 【停止】 (名)スル
(1)動いていたものがとまること。また,とめること。「―信号」「心臓が―する」
(2)していたことをやめること。また,やめさせること。「拝観―」「貸し出しを―する」

停止する

ていし【停止する】
stop (止まる);→英和
[止める]suspend;→英和
interrupt;→英和
ban.→英和
‖停止信号(線) a stop signal (line).営業(発行,支払)停止 suspension of business (publication,payment).

停止条件

ていしじょうけん [4] 【停止条件】
法律行為の効力の発生について条件とされる事項。条件の成就により効力が発生する。
→条件
→解除条件

停止線

ていしせん [0] 【停止線】
停止信号により車両が停止する位置を示す線。

停泊

ていはく [0] 【停泊・碇泊】 (名)スル
船が碇(イカリ)をおろしてとまること。ふながかり。

停泊する

ていはく【停泊する】
(cast) anchor;→英和
be at anchor.停泊所 an anchorage;→英和
a berth.→英和

停泊料

ていはくりょう [4] 【停泊料】
船荷の積み下ろしのために一定の停泊期間を経過して停泊した場合,用船者が超過期間に応じて船主に支払う料金。滞船料。

停泊灯

ていはくとう [0] 【停泊灯】
停泊中の船舶が,夜間,その位置を標示するために揚げる白色の灯火。

停滞

ていたい [0] 【停滞】 (名)スル
一か所にとどまって先へ進まないこと。物事がうまく進行しないこと。「事務が―する」

停滞する

ていたい【停滞する】
[沈滞]be stagnant;stagnate;→英和
be delayed (事務が);[貨物が]accumulate;→英和
be tied up;fall into arrears (支払いが).‖停滞インフレ stagflation.停滞前線 ⇒前線.

停滞前線

ていたいぜんせん [5] 【停滞前線】
移動の速度が遅くて,その位置がほとんど変わらない前線。梅雨前線や秋雨(アキサメ)前線など。
→前線

停留

ていりゅう [0] 【停留】 (名)スル
とまること。「づらりと繋(ツナガ)つて―して居た幾つとない電車は/婦系図(鏡花)」

停留場

ていりゅうじょう [0] 【停留場】
「停留所(テイリユウジヨ)」に同じ。

停留所

ていりゅうじょ【停留所】
a <bus> stop.→英和

停留所

ていりゅうじょ [0][5] 【停留所】
バス・路面電車などが客の乗降のためにとまる一定の場所。停留場(ジヨウ)。

停留睾丸

ていりゅうこうがん [5] 【停留睾丸】
睾丸が陰嚢内に下らず腹部や鼠径部(ソケイブ)に停留している状態。不妊や睾丸腫瘍の原因となるため,四,五歳までに手術により陰嚢内に下ろす処置を必要とする。隠睾。

停立

ていりつ [0] 【停立】 (名)スル
立ちどまること。「立も得やらで―せしが/慨世士伝(逍遥)」

停立波

ていりつは [4] 【停立波】
⇒定常波(テイジヨウハ)

停職

ていしょく [0] 【停職】
職員としての身分は保有させながら,一定期間職務に従事させないこと。公務員では懲戒処分の一つで,原則としてその期間は無給。

停職を命じる

ていしょく【停職を命じる】
suspend <a person> from office.

停船

ていせん [0] 【停船】 (名)スル
船を止めること。また,船が止まること。「即刻―せよ」

停船する

ていせん【停船する】
stop;→英和
lie[heave]to.

停車

ていしゃ [0] 【停車】 (名)スル
(1)電車・バスなどがとまること。また,とめること。「急行の―する駅」
(2)道路交通法で,車両等が停止することで駐車以外のもの。
→駐車

停車

ていしゃ【停車】
(a) <five minutes'> stop.→英和
〜する stop <at> ;be held up <by an accident> .‖停車禁止 No Standing.停車時間 stoppage time.停車信号 a stop[halt]signal.停車場 a (railroad[railway]) station ⇒駅.

停車場

ていしゃじょう [0] 【停車場】
駅の古い言い方。ていしゃば。

停車場

ていしゃば [0] 【停車場】
「ていしゃじょう(停車場)」に同じ。

停限年齢

ていげんねんれい [5] 【停限年齢】
停年。

停電

ていでん [0] 【停電】 (名)スル
送電が一時とまること。「架線が切れて―する」

停電する

ていでん【停電する】
The electric current is (cut) off./The light goes out./be tied[held]up (電車が).

停頓

ていとん [0] 【停頓】 (名)スル
物事が行き詰まって,うまく進展しないこと。停滞。「交渉が―する」

健やか

すくやか 【健やか】 (形動ナリ)
「すくよか」に同じ。「もとより―なる者なれば,強くとりて放たず/著聞 17」

健やか

すこやか [2] 【健やか】 (形動)[文]ナリ
丈夫なさま。健康であるさま。しっかりしているさま。「―な心身」「―に育つ」
[派生] ――さ(名)

健やかな

すこやかな【健やかな】
healthy.→英和

健やか者

すくやかもの 【健やか者】
すこやかな者。強健な人。「―を先に立てて,悪所に向ひて追ひかけられて/義経記 5」

健よか

すくよか [2] 【健よか】 (形動)[文]ナリ
(1)すくすくと成長するさま。丈夫なさま。すこやか。「―に育つ」「―に暮らす」
(2)体ががっしりしているさま。「いと大きにて,頸(クビ)も―なり/宇津保(蔵開上)」
(3)心がしっかりしているさま。「ただの人は,其大臣にあひて,さやうに―にはいひてんや/宇治拾遺 12」
(4)きまじめで,あいきょうのとぼしいさま。「―に心づきなし/源氏(帚木)」
(5)けわしいさま。「―ならぬ山のけしき/源氏(帚木)」
(6)紙などが,固くごわごわしているさま。「いとこはく―なる紙に書き給ふ/堤中納言(虫めづる)」

健保

けんぽ [1] 【健保】
「健康保険」の略。「―組合」

健児

けんじ [1] 【健児】
(1)元気な若者。「全国の―が集まる国体競技」
(2)「健児(コンデイ)」に同じ。

健児

けんじ【健児】
a healthy young man.

健児

ちからびと 【力人・力士・健児】
力の強い人。強健な者。また,勇猛な兵士。「軍士(イクサビト)の中の―軽く捷(ハヤ)きを選り聚めて/古事記(中訓)」
→健児(コンデイ)

健児

こんでい [0] 【健児】
(1)奈良・平安時代,軍団の兵士役が廃された代わりに設けられ,諸国の国府・兵庫などを警備した兵士。郡司の子弟,勲位者などから選ばれた。平安中期以降,軍事的な必要性も乏しくなり消滅した。こんに。
(2)「健児童(コンデイワラワ)」に同じ。

健児の塔

けんじのとう 【健児の塔】
沖縄県糸満市の沖縄戦跡国定公園に建立された慰霊塔。沖縄戦で多くの死者を出した沖縄師範学校生(鉄血勤皇隊)を祀(マツ)る。

健児の社

けんじのしゃ 【健児の社】
江戸時代,薩摩藩が郷中教育の伝統を受け継いで組織した,青年藩士のための社会教育機関。

健児所

こんでいどころ 【健児所】
〔もと健児が詰めていたところから〕
諸国に置かれた国司の役所の一局の称。健児を統轄した。こにしょ。こんでいしょ。

健児田

こんでいでん [3] 【健児田】
奈良・平安時代,諸国において健児の食料にあてた不輸租田。

健児童

こんでいわらわ 【健児童】
武家時代,中間(チユウゲン)・足軽などの称。こんでい。「―もしは格勤者なんどにて召つかはれけるが/平家 1」

健全

けんぜん [0] 【健全】 (形動)[文]ナリ
(1)体や精神に悪いところがなく,元気なさま。「―な肉体」
(2)状態や考え方が片寄らず普通であるさま。堅実で安心できるさま。「―財政」「―な読み物」
[派生] ――さ(名)

健全な

けんぜん【健全な】
healthy <reading> ;→英和
wholesome <idea> ;→英和
sound <body,finance> .→英和

健剛

けんごう [0] 【健剛】 (名・形動)[文]ナリ
力が強く,精神力もすぐれている・こと(さま)。剛健。

健勝

けんしょう [0] 【健勝】 (形動)[文]ナリ
体が丈夫で元気なさま。すこやか。多く書簡などで用いる。「御―にてなによりと存じます」

健啖

けんたん【健啖】
gluttony;→英和
a hearty appetite.健啖家 a glutton;→英和
a hearty[heavy]eater.

健啖

けんたん [0] 【健啖】 (名・形動)[文]ナリ
さかんに食べる・こと(さま)。「―なる大兄の胃嚢(イブクロ)を充たす為には/吾輩は猫である(漱石)」

健啖家

けんたんか [0] 【健啖家】
大食する人。おおぐい。

健在

けんざい [0] 【健在】 (名・形動)[文]ナリ
(1)丈夫に暮らしている・こと(さま)。「父は―です」
(2)衰えることなく,もとのままの状態であるさま。「横綱は相変わらず―だ」

健在である

けんざい【健在である】
be well[in good health].

健士

こんし [1] 【健士】
平安時代,陸奥国の辺境の治安に当たった兵士。勲位をもち武芸に長じた者から選んだ。租庸調が免ぜられ,食料が支給された。

健安

けんあん [0] 【健安】 (名・形動)[文]ナリ
すこやかで平穏な・こと(さま)。「―の心思,これが為に衰耗するなり/西国立志編(正直)」

健常者

けんじょうしゃ ケンジヤウ― [3] 【健常者】
心身に障害のない健康な人。健全者。

健康

けんこう [0] 【健康】 (名・形動)[文]ナリ
(1)体や心がすこやかで,悪いところのない・こと(さま)。医学では単に病気や虚弱でないというだけでなく,肉体的・精神的・社会的に調和のとれた良い状態にあることをいう。「―な子供」
(2)異常があるかないかという点からみた,体の状態。「―を害する」「―に気をつける」
〔明治期に health の訳語としてつくられた語〕
[派生] ――さ(名)

健康

けんこう【健康】
health.→英和
〜な healthy;→英和
sound;→英和
well.→英和
〜に良い(悪い) (un)healthful;→英和
good (bad) for the[one's]health.→英和
〜に注意する take (good) care of oneself.〜を祝して乾杯する drink to a person's health.→英和
‖健康食(品) a health food.健康診断 <undergo> a medical examination.健康体 a healthy body.健康保険 health insurance.健康保険証(組合) a health insurance card (society).

健康保険

けんこうほけん [5] 【健康保険】
被用者とその被扶養者を対象とする医療保険。

健康保険法

けんこうほけんほう 【健康保険法】
健康保険に関して定める法律。1922年(大正11)制定。

健康保険組合

けんこうほけんくみあい [8] 【健康保険組合】
健康保険法に基づき,健康保険を営む目的で事業主と被用者とによって組織される法人。

健康心理学

けんこうしんりがく [7] 【健康心理学】
心身の健康の維持増進を目指して研究や相談活動を行う心理学の応用分野。

健康的

けんこうてき [0] 【健康的】 (形動)
健康そうに見えるさま。心身の健康に役立つさま。「血色もよく,見るからに―だ」「―な生活」

健康美

けんこうび [3] 【健康美】
健康な体のもつ美しさ。

健康診断

けんこうしんだん [5] 【健康診断】
心身の異常にかかわらず,疾患の予防・早期発見のために医師が診断すること。健診。

健康診査

けんこうしんさ [5] 【健康診査】
保健所や自治体が,住民の健康状態や乳幼児の発育状況などを調べ,疾病や障害の早期発見と保健指導に役立てる事業。健診。

健康食品

けんこうしょくひん [5] 【健康食品】
健康増進に効果があるとして販売されている食品。
→特定保健用食品

健忘

けんぼう [0] 【健忘】
(1)よく物事を忘れること。忘れっぽいこと。
(2)〔医〕 記憶障害の一種。一定期間の記憶を再生できない症候。記憶喪失。

健忘症

けんぼうしょう【健忘症】
《医》amnesia.→英和
〜である be forgetful.

健気

けなげ [1][0] 【健気】 (形動)[文]ナリ
〔「けなりげ」の転〕
(1)心がけや態度がしっかりしているさま。現代では特に,幼く力の弱い者が,困難な状況で立派に振る舞うさまにいう。「病弱な両親を助けて働く―な子供たち」
(2)武勇にすぐれているさま。勇ましいさま。「弁慶さしも―なる人の太刀をだにも奪ひ取る/義経記 3」
(3)心がしっかりしているさま。毅然(キゼン)。「我ハ少シモ志ヲ撓(タオ)メズ,不断―ニシテイル/天草本伊曾保」
(4)健康なさま。壮健。「ああ―な老者かな/蒙求抄 1」
[派生] ――さ(名)

健気な

けなげ【健気な(にも)】
brave(ly);→英和
heroic(-ally);→英和
noble(-bly);→英和
admirable(-bly).→英和

健立つ

すくだ・つ 【健立つ】 (動タ四)
(赤子が)すこやかに育っていく。「介抱にて漸と―・たせ/浄瑠璃・壇浦兜軍記」

健筆

けんぴつ [0] 【健筆】
文章や文字をたくみに書くこと。詩や文章を次々に生み出すこと。「―家」「―をふるう」

健羨

けんせん [0] 【健羨】
ひどくうらやむこと。「世の人の尊重の的,―の府となる昔所謂お役人様/浮雲(四迷)」

健聴者

けんちょうしゃ ケンチヤウ― [3] 【健聴者】
聴機能が正常な者。

健胃

けんい [0] 【健胃】
胃を丈夫にすること,また胃が丈夫であること。

健胃剤

けんいざい【健胃剤】
a digestive medicine.

健胃薬

けんいやく [3] 【健胃薬】
胃の運動を高め,胃液の分泌を促進し消化を助ける薬剤。当薬・竜胆(リユウタン)・桂皮などの苦み,芳香のある生薬類が用いられる。健胃剤。

健脚

けんきゃく [0] 【健脚】
足が丈夫で,長い距離を歩けること。また,その足。「―を競う」

健脚である

けんきゃく【健脚である】
be a good walker.

健診

けんしん [0] 【健診】
「健康診断」「健康診査」の略。「定期―」

健闘

けんとう [0] 【健闘】 (名)スル
不利な条件に屈せず,立派にたたかうこと。「強敵を相手によく―する」

健闘する

けんとう【健闘する】
fight bravely;put up a good fight;exert oneself hard.

偲ばし

しのば・し 【偲ばし】 (形シク)
慕わしい。恋しい。「昔思ひ出でけるに,―・しき事多く覚えければ/今鏡(すべらぎ下)」

偲ばせる

しのば∘せる 【偲ばせる】 (連語)
〔「せる」は使役の助動詞〕
過ぎた昔を思い出させる。「若かりし日を―∘せる話」

偲ふ

しの・ふ 【偲ふ・慕ふ】 (動ハ四)
⇒しのぶ(偲)

偲ぶ

しのぶ【偲ぶ】
recall;→英和
recollect;→英和
remember;→英和
think <of the dead> .→英和
…を偲ばせる remind a person <of> .→英和

偲ぶ

しの・ぶ [2][0] 【偲ぶ・慕ぶ】
■一■ (動バ五[四])
〔上代は「しのふ」と清音〕
(1)過ぎ去ったり遠く離れたりしたことや人を,なつかしむ気持ちや賞賛・同情の気持ちをもって思い出す。追憶する。「故郷を―・んで涙を流す」「故人を―・ぶ」「先人の苦労を―・ぶ」
(2)(「しのばれる」の形で)好ましいことが自然と推測される。「お人柄が―・ばれる」「教養の深さが―・ばれる」「昔の栄華が―・ばれる」
(3)目の前にある物の美しさを賞賛する。めでる。「秋山の木の葉を見ては黄葉(モミチ)をば取りてそ―・ふ/万葉 16」
■二■ (動バ上二)
{■一■(1)}に同じ。「なき人を―・ぶる宵のむらさめに濡れてや来つる山ほととぎす/源氏(幻)」
〔本来は四段活用の「しのふ(偲)」で,上二段活用の「しのぶ(忍)」とは全くの別語であったが,亡き人・別れた人のことを静かに思い浮かべることと,そのつらさをじっとこらえる(忍ぶ)こととが相通じ,また語形も平安時代にはともに「しのぶ」となったために,両語は交錯し,いずれも四段(五段)と上二段の両方の活用をするようになった〕

偲ぶ

しぬ・ぶ 【偲ぶ】 (動バ四)
(1)〔江戸時代の国学者が「の」の万葉仮名「怒」「努」「弩」などを「ぬ」と誤読したことからできた語〕
「しのぶ(偲)」に同じ。
→ぬ(野)
(2)〔「しのぶ」の転。上代は「しぬふ」〕
「しのぶ(偲){■一■}」に同じ。「瓜食(ハ)めば子ども思ほゆ栗食めばまして―・はゆ/万葉 802」

そく [1] 【側】
永字八法(エイジハツポウ)の第一筆の点。
→永字八法

はた [0] 【側・端・傍】
(1)物のふち。へり。「池の―」「道の―」
(2)(その人の)周囲。わき。そば。かたわら。「―の見る目」「―がうるさい」

かわ,がわ【側】
a side.→英和
勝ち側 the winning side.右(向い)〜に on the right (other) side.‖銀側時計 a silver(cased) watch.

かわ カハ 【側】
■一■ [2] (名)
(1)相対するものの一方の面。「南の―の斜面」「川のこちらの―」
(2)対立するものの一方の立場。「被害者の―に立って考える」
(3)列をなすもののそれぞれの列。「この―の人は立ちなさい」
(4)名詞の下に付いて,相対するものの一方の面であることを表す。「南っ―」「上っ―」
■二■ (接尾)
助数詞。列を数えるのに用いる。列。「窓に近い二(フタ)―の席は暖かい」「三(ミ)―目中央の客席」
→がわ(側)

そば [1] 【側・傍】
(1)わき。かたわら。近く。「ポストは交番の―にある」
(2)(「…するそばから」の形で)時間的な隔たりのないことを表す。…するとすぐ。「かせぐ―から使ってしまう」

そば【側】
the[one's]side (身近);→英和
the[one's]neighborhood (付近).〜の near;→英和
close by;→英和
neighboring.→英和
〜に by;beside;→英和
near <by> .〜に寄る draw[come]near <to> .

がわ ガハ [0] 【側】
(1)「かわ(側){(1)}」に同じ。
(2)曲面をなすものの周囲,または周囲を包んでいるもの。「―がプラチナの時計」
(3)まわりの人。はた。「本人より―が大騒ぎする」
(4)(名詞に付いて)
 (ア)「かわ(側){(4)}」に同じ。「北―」「下―」
 (イ)対立するものの一方の立場であることを表す。「弁護―の証人」
 (ウ)曲面をなすものの周囲,または周囲を包む意を表す。「金―の腕時計」「桶(オケ)―」

かたわら [0] 【傍ら・旁・側・脇】
(1)端に片寄った所。はし。わき。「森の―に泉がある」「道の―で休む」
(2)すぐ近くのあたり。そば。「母屋の―に茶室を建てる」
(3)(接続助詞的に用いて)…しながら,また一方で。「勤めの―,絵をかく」「勉強に精出す―,体も鍛える」
(4)〔(3)から転じて〕
(副詞的に用いて)ある動作をしながら,また一方で。「関西に旅行し,―旧友を訪ねる」
(5)物の横側。脇腹(ワキバラ)。「大蛇頭毎に各石松あり。ふたつの―に山あり/日本書紀(神代上訓)」

側ひら

そばひら 【側ひら】
かたわら。横の方。そば。「その山の―を巡れば,世の中になき花の木ども立てり/竹取」

側む

そば・む 【側む】
〔名詞「傍(ソバ)」の動詞化〕
■一■ (動マ四)
(1)わきへ寄る。かたわらに寄る。「まことに怖しき物から,…さしのきて―・みて居ぬ/今昔 14」
(2)横を向く。「わりなく恥かしければ,―・みておはする様体など/源氏(玉鬘)」
(3)かたよる。正道から外れる。「はや申楽に―・みたる輪説とし/風姿花伝」
(4)ひがむ。うらむ。すねる。「大方なにやかやとも―・み聞え給はで/源氏(蛍)」
■二■ (動マ下二)
⇒そばめる

側める

そば・める [3] 【側める】 (動マ下一)[文]マ下二 そば・む
(1)横へ向ける。特に,目をそむける。横目で見る。「貫一は目を―・めて彼を訝(イブカ)りつ/金色夜叉(紅葉)」
(2)かたわらへ寄せる。「幕を捨て旗を―・めて/太平記 14」

側仕え

そばづかえ [3] 【側仕え】
貴人・主君のそば近く仕えること。また,その人。そばづとめ。

側付き

そばつき 【側付き】
そばから見たようす。外観。「―ざればみたるも/源氏(帚木)」

側円

そくえん [2][0] 【側円】
和算で,楕円のこと。

側勤め

そばづとめ [3] 【側勤め】
「そばづかえ(側仕え)」に同じ。

側向く

そばむ・く 【側向く】
■一■ (動カ四)
そっぽを向く。わきを向く。「さりげなくて,うち―・きてゐたり/堤中納言(はいずみ)」
■二■ (動カ下二)
顔や体をわきへ向ける。[日葡]

側圧

そくあつ [0] 【側圧】
擁壁・地下壁などの側面に加わる水圧・土圧。また,パイプの中を流体が流れるとき,その流線と垂直に,側面に加わる圧力。

側堆石

そくたいせき [3] 【側堆石】
谷氷河の両側縁に沿って見られる岩屑(ガンセツ)。また,それでつくられる堤状の地形。

側壁

そくへき [0] 【側壁】
側面の壁。側面の仕切り。

側女

そばめ [0][3] 【側女・側妻】
(1)本妻以外の妻。めかけ。てかけ。
(2)そば近くに仕える女。

側女房

そばにょうぼう 【側女房】
めかけ。[日葡]

側妻

そばめ [0][3] 【側女・側妻】
(1)本妻以外の妻。めかけ。てかけ。
(2)そば近くに仕える女。

側室

そくしつ [0] 【側室】
そばめ。めかけ。身分の高い人について使うことが多い。
⇔正室
⇔嫡室

側屈

そっくつ ソク― [0] 【側屈】 (名)スル
からだを横に曲げること。「体を―させる」

側廊

そくろう [0] 【側廊】
教会堂で,入り口から内陣までの中心部分(身廊(シンロウ))の左右に,柱で区切って設けられた細長い廊下のような部分。
→身廊(シンロウ)
→翼廊(ヨクロウ)

側彎症

そくわんしょう [0] 【側湾症・側彎症】
⇒脊柱(セキチユウ)側湾症

側役

そばやく [0] 【側役】
主君のそば近く仕える役目。また,その人。昵近衆(ジツキンシユウ)。

側扁

そくへん [0] 【側扁】 (名)スル
高さに比べて厚みが少ないこと。ひらたいこと。特に魚類などで,腹背の高さ(体高)に比べて左右の厚み(体幅)の少ない体形を表す語。横断面が上下に細長い楕円形ないし紡錘形をなす。タイ・マンボウなどの体形。

側方

そばざま 【側方】
わきの方。かたわらの方。側面。「―に向きて鼻をひるほどに/宇治拾遺 2」

側方

そくほう [0] 【側方】
左右の方向。前方・後方に対していう。「―宙返り」「―転回」

側木

そばき [0] 【側木】
木を二枚の竹で挟んで作った弓で,その挟まれている木。

側杖

そばづえ [0][3] 【側杖・傍杖】
〔けんかのそばにいて,振りまわす杖で打たれることから〕
自分とは無関係のことで思わぬ災難を受けること。とばっちり。まきぞえ。

側杖をくう

そばづえ【側杖をくう】
suffer a by-blow <in another's quarrel> .

側板

がわいた ガハ― [0] 【側板】
側面にとりつける板。

側柏

このてがしわ [4] 【児手柏・側柏】
ヒノキ科の常緑針葉小高木。中国原産。渡来は古く,庭園などに栽植する。枝は平らに分枝しててのひらを立てたように並び,裏表の区別がない鱗片葉を互生。先のとがった鱗片数対から成る球果をつける。漢方で葉と仁を薬に用いる。
児手柏[図]

側根

そっこん ソク― [0] 【側根】
主根から側方に出る根。支根(エダネ)。

側次

そばつぎ [0] 【側次・傍続】
(1)袖も袵(オクミ)もない,一種の肩衣。上着の上から羽織って着た。武士の常服。能装束に残る。
(2)摂関・大臣家の小直衣(コノウシ)。

側波

そくは [1] 【側波】
⇒側波帯(ソクハタイ)

側波帯

そくはたい [0] 【側波帯】
搬送波を信号波で変調したとき,搬送周波数を中心として高域・低域に生ずる周波数成分。側波。側帯波。

側湾症

そくわんしょう [0] 【側湾症・側彎症】
⇒脊柱(セキチユウ)側湾症

側溝

そっこう ソク― [0] 【側溝】
道路や鉄道線路に沿って設ける排水溝。

側溝

そっこう【側溝】
a gutter.→英和

側火山

そくかざん [3] 【側火山】
⇒そっかざん(側火山)

側火山

そっかざん ソククワザン [3] 【側火山】
大きな火山の中腹や山麓(サンロク)に生じた小さな火山。寄生火山。

側生

そくせい [0] 【側生】
植物の芽・花・根などが茎または根の主軸に対して側方に生ずること。側芽・側生花・側根など。
⇔頂生

側生動物

そくせいどうぶつ [5] 【側生動物】
海綿動物のこと。後生動物のうち,刺胞動物門・有櫛(ユウシツ)動物門以上のものと形態・発生などが根本的に異なるので,両者を区別して海綿動物を側生動物,その他を真正後生動物とよぶ。
→海綿動物

側用人

そばようにん [3] 【側用人】
江戸幕府の職名。将軍の側近く仕え,その命令を老中に伝達し,また老中よりの上申などを将軍に取り次ぎ,さらに将軍に意見を具申する重職。定員一名で,待遇は老中に準ずるが,権勢は老中をしのいだ。柳沢吉保・田沼意次などが有名。御側御用人。

側用取次

そばようとりつぎ [5] 【側用取次】
江戸幕府の職名。側衆の中から選ばれた,将軍と老中との間の取次役。定員三名。御側御用取次。御用取次。

側画面

そくがめん [3] 【側画面】
投影図において,水平におかれた面(平画面)と平画面に垂直で正面におかれた面(立画面)に垂直におかれた投影面。

側白木の弓

そばじらきのゆみ 【側白木の弓】
側木(ソバキ)が白木のままの弓。

側目

そばめ [3] 【側目】
(1)かたわらから見ること。また,第三者の目。はため。
(2)横顔。「御額髪の,やうやう濡れゆく御―,あてになまめかし/源氏(若菜上)」

側目

そくもく [0] 【側目】 (名)スル
正視しないで,横目・伏し目で見ること。また,脇の方から見ること。「―怪訝すべき事にはあらねど/未来の夢(逍遥)」

側稜

そくりょう [0] 【側稜】
角柱・角錐の側面の交線。

側端

そくたん [0] 【側端】
物の,はしに近い所。

側筆

そくひつ [0] 【側筆】
書画を書くとき,筆をやや寝かせて筆の腹を使って書くこと。
⇔直筆(チヨクヒツ)

側線

そくせん【側線】
(1)《鉄道》a siding;→英和
a sidetrack.→英和
(2)[魚類の]a lateral line.

側線

そくせん [0] 【側線】
(1)鉄道線路で,列車の運行に常時使用する本線以外の線路。編成の組み替え・貨物の積み降ろしなどに用いる。
(2)魚類・両生類の体側にあって,水圧・水流・振動のほかに,温度刺激や化学的刺激,イオン環境などを感じとる感覚器官。魚類では,体側の中央に並んだ鱗(ウロコ)に開口部がある。両生類では幼生期のみに見られる。

側聞

そくぶん [0] 【仄聞・側聞】 (名)スル
うわさなどで,少し耳に入ること。人づてにちょっと聞くこと。「―するところによれば」

側背

そくはい [0] 【側背】
わきと後ろ。側面と背面。「―に迫る」

側脈

そくみゃく [0] 【側脈】
主脈から出て葉の縁(フチ)に向かう植物の葉脈。支脈。

側腹

そばはら 【側腹】
(1)横腹。わきばら。「宮の左の御―に矢一すぢ立ちければ/平家 4」
(2)〔「そばばら」とも〕
めかけばら。妾腹(シヨウフク)。[日葡]

側膳

そばぜん [2] 【側膳】
「横膳(ヨコゼン)」に同じ。

側臥

そくが [1][0] 【側臥】 (名)スル
(1)体を横向きにして寝ること。
(2)傍らに寝ること。

側芽

そくが [1] 【側芽】
茎軸の側方にできる芽。
⇔頂芽

側衆

そばしゅう [2] 【側衆】
江戸幕府の職名。将軍の側近にあって,小姓・小納戸・医師などを支配し,この中より側用取次(ソバヨウトリツギ)が選ばれた。老中の下に属し,交代で宿直して,老中退出後はその職務を代行。御側衆。

側車

そくしゃ [0] 【側車】
⇒サイド-カー

側転

そくてん [0] 【側転】 (名)スル
〔「側方転回」の略〕
体操で,開脚して両腕を斜め上方に伸ばした姿勢から,側方に手をついて転回していくこと。

側辺

そくへん [0] 【側辺】
かたわら。へり。そば。

側近

そっきん ソク― [0] 【側近】
貴人や権力者に非常に近いところ。また,貴人・権力者の近くに仕える人。「首相の―」

側近

そっきん【側近(者)】
persons close to <the Premier> ;close associates[attendants].

側近政治

そっきんせいじ ソク―ヂ [5] 【側近政治】
権力者の側近の人たちによって行われる政治。

側道

そばみち 【側道】
主街道のわきを通る間道。[日葡]

側鎖

そくさ [0] 【側鎖】
鎖式化合物の分子構造で,最も長い炭素原子の連鎖(主鎖)から枝分かれしている部分。また,環式化合物の環に結合している鎖式炭化水素基。

側面

そくめん [0][3] 【側面】
(1)物の横の面。また,上下・前後の面以外の面。
(2)〔数〕 立体の底面以外の面。
(3)脇。中心・正面からはずれた所。「―から援助する」
(4)種々な性質・特質のうちの一つ。一面。「スターの良き父親としての―を紹介する」

側面

そくめん【側面】
the side;→英和
<cover> the flank (軍隊の).→英和
〜から観察する take a side view <of> .〜から援助する give indirect aid <to> .‖側面図 a side view.

側面図

そくめんず [3] 【側面図】
投影図法で,側画面へ投影して得た図。

側面攻撃

そくめんこうげき [5] 【側面攻撃】
敵の側面から攻撃すること。

側面積

そくめんせき [3] 【側面積】
角柱・円柱・角錐・円錐・角錐台・円錐台などの底面以外の面の面積。側面の面積。

側面観

そくめんかん [3] 【側面観】
ある面から見て得た考え。一つの見方。「欲気のないのが取柄とは,外(ホカ)からの―で/青年(鴎外)」

側面音

そくめんおん [3] 【側面音】
〔lateral〕
呼気の通路の中央部をしっかりと閉鎖して,舌の両側または片側から呼気を通す調音法によって形成される言語音。両側から呼気を通す場合を両側音,片側の場合を片側音という。

側頭

そくとう [0] 【側頭】
頭の両側。側頭部。

側頭葉

そくとうよう [3] 【側頭葉】
大脳半球の側面,外側溝の下方の部分。聴覚領・聴覚性言語中枢(ウェルニッケ中枢)などがある。

側頭骨

そくとうこつ [3] 【側頭骨】
頭蓋の側面と頭蓋腔の底部の一部を形成する骨。左右一対あり,外側中央には外耳孔がある。内部に平衡聴覚器をおさめる。顳顬(シヨウジユ)骨。

側顔

そばがお 【側顔】
横向きの顔。横顔。「人の頸のまはり,―を打ちなぐり/曾我 6」

側高家

そばこうけ [3] 【側高家】
江戸幕府の職名。常に将軍に近侍した高家。また,その人。

側黒の弓

そばぐろのゆみ 【側黒の弓】
側木(ソバキ)だけ黒く塗った弓。

偵吏

ていり [1] 【偵吏】
探偵を職務とする役人。刑事。探偵吏。

偵察

ていさつ [0] 【偵察】 (名)スル
敵や相手の様子をこっそり探ること。「敵情を―する」

偵察

ていさつ【偵察】
(a) reconnaissance.→英和
〜する reconnoiter;→英和
scout.→英和
‖偵察機 a scout plane.偵察隊 a reconnoitering party.

偵察機

ていさつき [4][3] 【偵察機】
敵情偵察・写真撮影などを任務とする軍用機。通信・写真・レーダー・逆探知器などの特殊装備のあるものが多い。

偵知

ていち [1] 【偵知】 (名)スル
様子をさぐって知ること。探知。「敵ノアリサマヲ―スル/ヘボン(三版)」

たま [0] 【偶・適】 (名・形動)[文]ナリ
めったにない・こと(さま)。まれ。「―の機会」「―に会う」「―には帰っておいで」

たまたま [0] 【偶・偶偶・適】 (副)
(1)偶然。ちょうどその時。「―来合わせていた」「―目撃者となる」
(2)まれに。時おり。「―しか会えぬ」「―の逢瀬」

偶さか

たまさか [0] 【偶さか・適さか】
〔「たま」は「たまたま」「たまに」の「たま」と同源〕
■一■ (副)
(「に」を伴うこともある)
(1)偶然。思いがけず。たまたま。「―(に)中学時代の友人に会った」
(2)まれに。たまに。「―(に)故郷を訪れることもある」
■二■ (形動ナリ)
めったにないさま。まれなさま。「はかなき一くだりの御返りの―なりしも,絶えはてにけり/源氏(若紫)」

偶に

たまに 【偶に】 (連語)
まれに。思い出したように。たまには。「―やって来る」
→たま(偶・適)

偶中

ぐうちゅう [0] 【偶中】
偶然に的中すること。まぐれあたり。「予がこの論もし―ならば/鶉衣」

偶人

ぐうじん [0] 【偶人】
人形。でく。「妾に菓実及び―を与ふるの故を以てなり/花柳春話(純一郎)」

偶作

ぐうさく [0] 【偶作】
詩歌などの作品がたまたまでき上がること。また,その作品。偶成。

偶偶

たまたま [0] 【偶・偶偶・適】 (副)
(1)偶然。ちょうどその時。「―来合わせていた」「―目撃者となる」
(2)まれに。時おり。「―しか会えぬ」「―の逢瀬」

偶像

ぐうぞう【偶像】
an idol[image].→英和
〜化する idolize.→英和
‖偶像崇拝(者) idol worship (an idol worshipper).偶像破壊(者) iconoclasm (an iconoclast).

偶像

ぐうぞう [0] 【偶像】
(1)木・石・土などで作った像。特に,神や仏をかたどった像。
(2)あこがれや尊敬・妄信などの対象となっている人や物事。「少年野球ファンの―」「今や過去の―にすぎない」

偶像化

ぐうぞうか [0] 【偶像化】 (名)スル
信仰・崇拝・妄信の対象となること。また,すること。「彼は英雄視され,その死後―された」

偶像崇拝

ぐうぞうすうはい [0][5] 【偶像崇拝】
〔idolatry〕
(1)神以外の人や物を信仰の対象として崇拝すること。神を被造物と混交するものとしてキリスト教・イスラム教などでは厳しく否定され,他の宗教を非難する語として用いられた。
→呪物(ジユブツ)崇拝
(2)尊重すべき実体のないものを無批判に崇拝すること。

偶像破壊

ぐうぞうはかい [0][5] 【偶像破壊】
〔iconoclasm〕
(1)偶像崇拝を否定するために,宗教的偶像や聖人像を破壊すること。八,九世紀の東ローマ帝国では,頻繁に行われた。
→聖像禁止令
(2)偶像的な存在や権威の象徴を否定し,排撃すること。

偶像視

ぐうぞうし [3] 【偶像視】 (名)スル
尊敬・崇拝の対象として見ること。「支配者を―する」

偶列

ぐうれつ [1][0] 【偶列】
多くの列があるとき,偶数番目の列。
⇔奇列

偶力

ぐうりょく [1] 【偶力】
異なる作用線上にあって,大きさが等しく平行で逆向きの二つの力。物体を回転させるはたらきをもつ。

偶合

ぐうごう [0] 【偶合】 (名)スル
偶然に一致すること。「此話に似たる物語西洋にもあり,―にや/遠野物語(国男)」

偶吟

ぐうぎん [0] 【偶吟】
「偶詠(グウエイ)」に同じ。

偶因

ぐういん [0] 【偶因】
物事の根本の原因ではなくて,その発生の機会となる原因。機会原因。

偶因論

ぐういんろん [3] 【偶因論】
⇒機会原因論(キカイゲンインロン)

偶奇性

ぐうきせい [0] 【偶奇性】
⇒パリティー(2)

偶感

ぐうかん [0] 【偶感】
ふと心に浮かんだ感想。

偶成

ぐうせい [0] 【偶成】
詩歌などがたまたまでき上がること。また,その作品。偶作。

偶数

ぐうすう【偶数】
an even number.〜の日(に) (on) even-numbered days.

偶数

ぐうすう [3] 【偶数】
二で割り切れる整数。0 も含む。
⇔奇数

偶有

ぐうゆう [0] 【偶有】 (名)スル
ある性質などを偶然に備えていること。

偶有性

ぐうゆうせい [0] 【偶有性】
〔哲〕
〔(ギリシヤ) symbebēkos;(ラテン) accidens〕
事物の本質的でない性質。その性質の有無が,事物の何であるかに影響しないような性質。例えば,人間にとっての「色白である」という性質。付帯性。

偶然

ぐうぜん [0] 【偶然】
■一■ (名・形動)[文]ナリ
(1)何の因果関係もなく,予測していないことが起こること。思いがけないこと。また,そのさま。「―に街で出会う」「―の一致」
(2)〔哲〕
〔contingency〕
事象の因果系列に対して,それに含みえない事象または因果的に予測できない事象が生起すること。
⇔必然
■二■ (副)
思いがけないことの起こるさま。たまたま。「道で―出会った」

偶然

ぐうぜん【偶然】
<by> chance;→英和
<by> accident.→英和
〜の(に) accidental(ly);→英和
unexpected(ly);→英和
(by) chance.〜のできごと(一致) an accident (a coincidence).

偶然命題

ぐうぜんめいだい [5] 【偶然命題】
偶然真理を記述する命題。

偶然変異

ぐうぜんへんい [5] 【偶然変異】
⇒突然変異(トツゼンヘンイ)

偶然発生

ぐうぜんはっせい [5] 【偶然発生】
⇒自然発生(シゼンハツセイ)

偶然真理

ぐうぜんしんり [5] 【偶然真理】
真であるが,偽であることも可能な事柄。

偶然論

ぐうぜんろん [3] 【偶然論】
〔哲〕
〔casualism〕
世界の発生や生成は究極的には偶然によるとする考え。エピクロス・ルクレティウスの哲学など。
⇔決定論

偶爾

ぐうじ [1] 【偶爾】
■一■ (形動ナリ)
思いがけないさま。「富士山を誇揚し…『名山』の宗と仰視するもの―にあらず/日本風景論(重昂)」
■二■ (形動タリ)
{■一■}に同じ。「徒然として集り,―として群する/真善美日本人(雪嶺)」

偶発

ぐうはつ [0] 【偶発】 (名)スル
偶然に発生すること。思いがけずに起こること。「紛争が―する」

偶発する

ぐうはつ【偶発する】
happen (by chance).→英和
偶発的(に) accidental(ly).→英和
偶発事件 an accident[incident].→英和
偶発戦争 (an) accidental war.

偶発債務

ぐうはつさいむ [5] 【偶発債務】
現在は債務となっていないが,手形割引・裏書による償還義務,債務保証など,将来一定の条件下で債務になる可能性がある不確定な債務。貸借対照表にその内容・金額が注記される。

偶発戦争

ぐうはつせんそう [5] 【偶発戦争】
当事者間の意志からではなく,レーダーや電子機器類の故障,情報伝達の誤り,核爆発事故など,偶然のことが契機となって起こる戦争。

偶発犯

ぐうはつはん [4][3] 【偶発犯】
⇒機会犯(キカイハン)

偶詠

ぐうえい [0] 【偶詠】
ふと心に浮かんだままを詩歌に詠むこと。また,そうしてできた詩歌。偶吟。「早春―」

偶語

ぐうご [1] 【偶語】 (名)スル
向かい合って話すこと。対話。

偶蹄類

ぐうているい [3] 【偶蹄類】
偶蹄目に属する哺乳類の総称。四肢の指の数が二本または四本で,蹄(ヒヅメ)をもつ。肩高30センチメートルのネズミジカから3.6メートルのキリンまで種類が多く,角をもつものもある。多くは草食性。イノシシ科・ペッカリー科・カバ科・ラクダ科・マメジカ科・シカ科・キリン科・プロングホーン科・ウシ科の九科に分けられる。
⇔奇蹄類
偶蹄類[図]

偶関数

ぐうかんすう [3] 【偶関数】
〔数〕 �(−�)=�(�)となるような関数。偶関数 �=�(�)のグラフは � 軸に関して対称である。例えば �=�� など。
⇔奇関数

偸む

ぬす・む [2] 【盗む・偸む】 (動マ五[四])
(1)他人の物をひそかに自分のものにする。とる。「宝石を―・む」「現金だけ―・まれた」
(2)他人の技芸や作品,考えや行動などをひそかにまねる。わきから見て他人の技術などを習得する。「師匠の芸を―・む」「人のアイディアを―・む」
(3)人に知られないよう,こっそり…する。ごまかす。「母親の目を―・んで漫画を読む」「足音を―・む」「言はずて言ひしと我が―・まはむ/万葉 2573」
(4)(野球で)盗塁する。「二塁を―・む」
(5)ひそかに妻とする。また,こっそり異性と通じる。「物語の姫君の人に―・まれたらむあしたの様なれば/源氏(蜻蛉)」
(6)音曲で,ある文字を発音しないでうたう。「かやうに間々に皆一律を―・めるに/徒然 219」
[可能] ぬすめる
[慣用] 生を―・暇を―・禄(ロク)を―

偸安

とうあん [0] 【偸安】
〔安きを偸(ヌス)む意〕
目先の安楽をむさぼること。「一日も―に忍びず/新聞雑誌 19」

偸盗

とうとう [0] 【偸盗】
〔「とう(偸)」は漢音〕
⇒ちゅうとう(偸盗)

偸盗

ちゅうとう [0] 【偸盗】 (名)スル
〔「ちゅう」は「偸(トウ)」の慣用音〕
人の物を盗むこと。また,盗人。とうとう。「或る所に―入りたりけり/著聞 12」「―すべからず/どちりなきりしたん」

偸薄

とうはく [0] 【偸薄】
人情が薄いこと。薄情なこと。「人の気習日に以て―に趨く/明六雑誌 12」

偸視

とうし [0] タウ― 【盗視】 ・ トウ― 【偸視】 (名)スル
人に気づかれないようにこっそり見ること。盗み見。「老夫は腹立しげに御者の面を―せり/義血侠血(鏡花)」

偸食

とうしょく [0] 【偸食】
働かないで,無為に暮らすこと。徒食。坐食。「蟄居して暫らくは―の民となり/浮雲(四迷)」

ぎ [1] 【偽】
〔論〕 命題のとる真理値の一。対象や事態と合致しない命題。二値論理では真・偽の二値のみをとるが,多値論理では三つ以上の値をとり得る。
⇔真
⇔真理

にせ [0] 【贋・偽】
(1)本物に似せて作ること。また,そのもの。「―のダイヤ」
(2)名詞の上に付いて接頭語的に用いて,
 (ア)本物に似せて(作って)ある,の意を表す。「―札」「―金」
 (イ)身分を偽った,の意を表す。「―学生」

偽り

いつわり【偽り】
a lie;→英和
a falsehood;a fabrication (作り事);a deceit (ぺてん).→英和
〜の false <statement> ;→英和
deceitful.→英和

偽り

いつわり イツハリ [0][4] 【偽り・詐り】
いつわること。真実でないこと。うそ。「―はない」「看板に―あり」

偽り言

いつわりごと イツハリ― [0][6] 【偽り言】
いつわりの言葉。つくりごと。うそ。

偽る

いつわ・る イツハル [3] 【偽る・詐る】 (動ラ五[四])
(1)本心や真実を隠して,それと違うことを言う。「―・らない気持ちを述べる」「警官と―・って窃盗をはたらく」
(2)だます。欺く。「人を―・る」「世を―・る」
[可能] いつわれる

偽る

いつわる【偽る】
(tell a) lie;→英和
falsify <a fact> ;→英和
deceive;→英和
feign <illness> [pretend <to be ill> ].→英和
…と偽って on[under]the pretext of <illness> .

偽作

ぎさく [0] 【偽作】 (名)スル
にせ物を作ること。特に,書画・骨董(コツトウ)などのにせ物を作ること。また,そのにせ物。贋作(ガンサク)。

偽作

ぎさく【偽作】
a forgery;a counterfeit.→英和

偽典

ぎてん [0] 【偽典】
古代イスラエルの著名な人名に仮託して,ヘレニズム時代に書かれたユダヤ教文書のうち,旧約聖書の正典・外典およびラビ文献に属さないものをいう。また,広く新約外典の一部(グノーシス文書など)を偽典とみなすことがある。

偽印

ぎいん [0] 【偽印】
偽造された印章。また,その印影。偽判。

偽名

ぎめい [0] 【偽名】
人をいつわるためのにせの名前。

偽名

ぎめい【偽名】
<under> a false name;an alias.→英和

偽君子

ぎくんし [2] 【偽君子】
いかにも君子らしく振る舞うが,実際は君子でない人。えせくんし。

偽善

ぎぜん [0] 【偽善】
本心からではない,うわべだけの善行。
⇔偽悪

偽善

ぎぜん【偽善】
hypocrisy.→英和
〜的 hypocritical.‖偽善者 a hypocrite.

偽善者

ぎぜんしゃ [2] 【偽善者】
偽善をする人。

偽学

ぎがく [1] 【偽学】
(1)正道にかなっていない学問。
(2)その時代に正統と認められなかった学問。異学。

偽層

ぎそう [0] 【偽層】
主な層理面に対して斜交する小さな層理または葉理。砂丘や河川・三角州・浅海の堆積層中などに見られる。斜交葉理。斜交葉層。

偽年号

ぎねんごう [2][4] 【偽年号】
⇒私年号(シネンゴウ)

偽悪

ぎあく [0] 【偽悪】
〔「偽善」に対してつくられた語〕
わざと悪を装うこと。
⇔偽善
「―趣味」

偽文書

ぎぶんしょ [2] 【偽文書】
偽造・変造した,または虚偽の記載のある文書。

偽書

ぎしょ [1] 【偽書】
にせの手紙や書物。偽作した書物や書状。

偽書き

にせがき [0] 【贋書き・偽書き】
他人の筆跡・作品などをまねて書くこと。また,その文字や絵画。

偽朝

ぎちょう [0] 【偽朝】
正統でない朝廷。

偽札

ぎさつ [0] 【偽札】
(1)にせの紙幣。にせさつ。
(2)にせの書類。

偽果

ぎか [1] 【偽果】
花托(カタク)・萼(ガク)・総苞(ソウホウ)など子房以外の部分が子房とともに生長・肥大してできた果実。イチジク・ナシなど。仮果。
⇔真果

偽版

ぎはん [0] 【偽版】
偽造した版(木)。また,その印刷物。

偽物

にせもの [0] 【贋物・偽物】
(1)似せてつくったもの。偽造のもの。まがいもの。
⇔本物
「―をつかませられる」「まっかな―」
(2)見せかけだけで内実のないもの。「―の芸」

偽物

ぎぶつ [0] 【偽物】
にせもの。贋物(ガンブツ)。

偽瓢虫

てんとうむしだまし テンタウ― [7] 【偽瓢虫】
(1)テントウムシダマシ科の昆虫の総称。体長1〜10ミリメートルほどの小形の甲虫で,日本には三〇種あまりいる。テントウムシに似,体形は半球形ないし長卵形。朽ち葉などの下にいる。
(2)テントウムシ科のニジュウヤホシテントウの別名。ナス科植物の害虫。

偽称

ぎしょう [0] 【偽称】 (名)スル
氏名・身分などをいつわること。また,いつわりの氏名や身分。「弁護士だと―する」

偽竜

ぎりゅう [0] 【偽竜】
三畳紀に繁栄した海生爬虫類。全長3メートル以下で,長い首と尾をもつ。四肢は水かきをもつなど水中生活に適応して変形したが,陸上を歩くこともできた。

偽筆

ぎひつ [0] 【偽筆】
他人の筆跡をまねして書くこと。また,その書いたもの。
⇔真筆

偽筆

ぎひつ【偽筆】
forged handwriting;a forged picture (絵).

偽経

ぎきょう [0] 【偽経】
(1)インドで撰述された仏典に対して,中国で作られた仏典の称。
(2)後世に偽作した経典。

偽者

にせもの [0] 【贋者・偽者】
にせの人物。

偽膜

ぎまく [0] 【偽膜】
正常の構造をもたない膜。ジフテリアや赤痢などの炎症で,繊維素と壊死(エシ)組織からなる滲出(シンシユツ)物が固まってできる。

偽花

ぎか [1] 【偽花】
小花が集まり一つの花序をなしているが,外見が一個の花に似た形態を示すもの。キク科の頭状花序,トウダイグサ科の壺状花序など。

偽葉

ぎよう [0] 【偽葉】
「仮葉(カヨウ)」に同じ。

偽薬

ぎやく【偽薬】
a placebo.→英和

偽薬

ぎやく [0] 【偽薬・擬薬】
ある医薬品の真の効果を試験するため,あるいは患者の気休めのため与える,乳糖など生理作用のない物質で製した薬。プラシーボ。ブラセボ。

偽装

ぎそう [0] 【偽装・擬装】 (名)スル
(1)他人の目をごまかすための装いや行動。
(2)敵の目をごまかすために,建物・船体・車両・兵器などに,特殊な色を塗ったり,おおいをしたりすること。カムフラージュ。「―した戦車」

偽装失業

ぎそうしつぎょう [4] 【偽装失業】
就業はしているが,実質的には生産に寄与していない状況。特に,発展途上国の農業労働に多く,家族制度が失業の顕在化を防いでいる。

偽製

ぎせい [0] 【偽製】
にせものを作ること。偽造。

偽言

ぎげん [0] 【偽言】
いつわりの言葉。うそ。虚言。

偽計

ぎけい [0] 【偽計】
人をあざむく計略。詭計(キケイ)。

偽証

ぎしょう [0] 【偽証】 (名)スル
事実と異なることを故意に証言すること。また,その証言。

偽証

ぎしょう【偽証(する)】
(give) false testimony[evidence].偽証罪 perjury.→英和

偽証罪

ぎしょうざい [2] 【偽証罪】
法律の規定に従って宣誓した証人が,虚偽の陳述をなすことにより成立する罪。虚偽の鑑定,通訳にも適用される。

偽詐

ぎさ [1] 【偽詐】
いつわりあざむくこと。うそ。「誠実なると,―なるとは/西国立志編(正直)」

偽足

ぎそく [0] 【偽足】
⇒仮足(カソク)

偽足類

ぎそくるい [3] 【偽足類】
⇒根足虫類(コンソクチユウルイ)

偽造

ぎぞう【偽造】
forgery <of a document> .〜する forge;→英和
counterfeit.→英和
〜の forged <document> .‖偽造者 a forger.

偽造

ぎぞう [0] 【偽造】 (名)スル
にせ物をつくること。贋造(ガンゾウ)。

偽造札

ぎぞうさつ [2] 【偽造札】
精巧な印刷や複写などによって本物そっくりに作った,にせの紙幣。
→変造札

偽造罪

ぎぞうざい [2] 【偽造罪】
行使の目的をもって,偽物を作成することにより成立する罪。印章・通貨・文書などの各偽造罪がある。

偽金

ぎきん [0] 【偽金】
(1)「アルミ青銅」に同じ。
(2)硫化スズ(IV)を主成分とする黄金色の顔料。金の代用品とする。

偽関節

ぎかんせつ [2] 【偽関節】
骨折部の骨の癒合が起こらず,異常な可動性がみられる状態。仮関節。

偽陽性

ぎようせい [2] 【偽陽性】
ある疾患で陽性を示す検査が,その疾患にかかっていない人でも陽性を示すこと。梅毒血清反応が梅毒でない人でも陽性となる類。

偽首

にせくび [0] 【贋首・偽首】
当人の首と偽ってさし出す別人の首。

偽[擬]装

ぎそう【偽[擬]装(する)】
camouflage.→英和

傀儡

かいらい【傀儡】
a puppet;→英和
a tool (手先);→英和
a robot (飾り物).→英和
‖傀儡政府 a puppet government.

傀儡

くぐつ [1][0] 【傀儡】
(1)歌などに合わせて舞わす操り人形。でく。かいらい。
(2)平安時代以降,{(1)}を操ったり,今様をうたったりして各地を漂泊した芸人。くぐつまわし。くぐつし。かいらいし。
(3)〔くぐつの女たちが歌舞を演じ,売春をもしたところから〕
芸妓・遊女の称。あそびめ。くぐつめ。「諸の遊女,―等の歌女を招きて/今昔 13」

傀儡

かいらい クワイ― [0] 【傀儡】
(1)陰にいる人物に思いどおりに操られ,利用されている者。
(2)操り人形。くぐつ。

傀儡回し

くぐつまわし [4] 【傀儡回し】
「傀儡(クグツ){(2)}」に同じ。

傀儡女

くぐつめ 【傀儡女】
「傀儡(クグツ){(3)}」に同じ。

傀儡子

くぐつし [3] 【傀儡師・傀儡子】
「傀儡(クグツ){(2)}」に同じ。かいらいし。

傀儡師

くぐつし [3] 【傀儡師・傀儡子】
「傀儡(クグツ){(2)}」に同じ。かいらいし。

傀儡師

かいらいし クワイ― [3] 【傀儡師】
(1)人形まわし。特に,江戸時代,首から掛けた箱の上で人形を舞わして見せる大道芸人をいう。でくまわし。くぐつまわし。くぐつし。人形遣い。[季]新年。
(2)陰にいて人を操って自分の思いどおりに行動させる者。黒幕。策士。
(3)傀儡師{(1)}の風俗を取り入れた歌や歌舞伎舞踊。河東(カトウ)節・長唄・清元にある。
傀儡師(1)[図]

傀儡政権

かいらいせいけん クワイ― [5] 【傀儡政権】
他国によって操られ行動させられる政権。

ふ [1] 【傅】
(1)かしずくこと。お守り役。
(2)皇太子の輔佐・補導をする役。東宮傅(トウグウノフ)。「―には小松内大臣/平家 3」

傅き

かしずき カシヅキ 【傅き】
(1)大切に世話をすること。「あけくれの御―も心にかなふやうもや/源氏(松風)」
(2)世話をする人。介添え役。「宮の五節いださせ給ふに―十二人/枕草子 90」

傅き人

かしずきびと カシヅキ― 【傅き人】
付き添って世話をする人。養育する人。かしずき。「こなたかなたの御―ども/源氏(真木柱)」

傅く

かしず・く カシヅク [3] 【傅く】 (動カ五[四])
(1)人に仕えて守り,世話をする。「姑に―・く」
(2)子供を大切に育てる。「母后,世になく―・ききこえ給ふを/源氏(桐壺)」
(3)後見する。「伊予の介―・くや/源氏(帚木)」
〔中古以降の語か〕

傅く

かしずく【傅く】
wait[attend] <on> .→英和

傅く

いつ・く 【斎く・傅く】 (動カ四)
(1)心身の汚れを去り神に仕える。《斎》「此の三柱の神は,胸形君等の以ち―・く三前の大神なり/古事記(上)」
(2)神に仕えるような気持ちで大事に世話をする。《傅》「海神(ワタツミ)の神の命のみくしげに貯ひ置きて―・くとふ玉にまさりて/万葉 4220」

傅作義

ふさくぎ 【傅作義】
(1893-1974) 中国の軍人。山西省孝義県の人。1931年綏遠省政府主席となり,49年北平(北京)の平和解放に尽力した。フー=ズオイー。

傅大士

ふだいし 【傅大士】
(497-569) 中国梁代の居士。姓は傅,名は翕(キユウ)。双林寺を建てて住す。大蔵経の閲覧に不便を覚え,輪蔵を作ったと伝えられ,後世,経蔵に傅大士と二子の像を安置する習慣が生じた。双林大士。東陽大士。

傅山

ふさん 【傅山】
(1607-1684) 中国,明末・清初の文人画家。字(アザナ)は青主,号は嗇廬(シヨウロ)。清朝に仕えることを拒んだ。骨法のしっかりした山水画をよくし,書や詩文にもすぐれていた。

傅立つ

めのとだ・つ 【乳母立つ・傅立つ】 (動タ四)
乳母・おもり役のような役目をする。「―・つ人などはなきにやと,あはれにおぼえ侍りて/堤中納言(このついで)」

傅育

ふいく [1][0] 【傅育】 (名)スル
かしずいて守り育てること。「幼君を―する」「老臣が若君の―にあたる」

傅説

ふえつ 【傅説】
中国,殷(イン)の高宗の大臣。刑人とともに道を補修していたところを高宗に見いだされて宰相となり殷の中興に寄与したという。

そい ソヒ 【添ひ・傍】
〔動詞「添う」の連用形から〕
(1)そば。かたわら。わき。「―にさぶらひて…と申せば/枕草子 245」
(2)山の斜面。「大嶽の戌亥の方の―に,おほきなる巌あり/宇治拾遺 2」

はた [0] 【側・端・傍】
(1)物のふち。へり。「池の―」「道の―」
(2)(その人の)周囲。わき。そば。かたわら。「―の見る目」「―がうるさい」

はた【傍(の者)】
others;outsiders.〜から見るほど楽ではない be not so easy as it looks.〜で見ると to outsiders.

かたえ [0][2] 【片方・傍】
(1)対になっているものの一方。かたほう。
(2)物のすぐ横。傍ら。「余が―なる椅子に腰掛け/あめりか物語(荷風)」
(3)一部分。また,半分。「むかし人も―は変らで侍りければ/源氏(玉鬘)」
(4)傍らにいる人。また,仲間・同僚。「腹ぎたなき―の教へおこするぞかし/源氏(賢木)」
(5)(「は」を伴って副詞的に用いられる)一方では。あるいは。一面。「―は,思ひなしか,折からか/源氏(蜻蛉)」

おか ヲカ 【傍・岡】
〔「おか(丘・岡)」と同源〕
他の名詞の上に付いて「かたわら」「局外」の意を表す。「―ぼれ」「―焼き」「―目(オカメ)」

かたわら【傍】
by the side <of> (脇);→英和
near by (そば);besides (…する一方).→英和
〜の nearby (近く);→英和
at one's elbow (手近).

そば [1] 【側・傍】
(1)わき。かたわら。近く。「ポストは交番の―にある」
(2)(「…するそばから」の形で)時間的な隔たりのないことを表す。…するとすぐ。「かせぐ―から使ってしまう」

傍っ片

かたっぺら [0] 【傍っ片】
「かたへら(傍片)」の転。

傍ら

かたわら [0] 【傍ら・旁・側・脇】
(1)端に片寄った所。はし。わき。「森の―に泉がある」「道の―で休む」
(2)すぐ近くのあたり。そば。「母屋の―に茶室を建てる」
(3)(接続助詞的に用いて)…しながら,また一方で。「勤めの―,絵をかく」「勉強に精出す―,体も鍛える」
(4)〔(3)から転じて〕
(副詞的に用いて)ある動作をしながら,また一方で。「関西に旅行し,―旧友を訪ねる」
(5)物の横側。脇腹(ワキバラ)。「大蛇頭毎に各石松あり。ふたつの―に山あり/日本書紀(神代上訓)」

傍ら寂し

かたわらさび・し カタハラ― 【傍ら寂し】 (形シク)
そばにいるべき人がいなくて何となくもの寂しい。独り寝でもの足りない。「げに―・しき夜な夜なへにけるも/源氏(若菜上)」

傍ら方

かたわらざま 【傍ら方】
わきの方。「にはかに―にふと寄りたれば/宇治拾遺 11」

傍ら無し

かたわらな・し カタハラ― 【傍ら無し】 (形ク)
比べるものがない。「人がらも―・きやうに物し給ふにも/源氏(若菜上)」

傍ら痛し

かたわらいた・し カタハラ― 【傍ら痛し】 (形ク)
(1)傍らで見ていて,気の毒だ。いたたまれない気がする。心苦しい。はらはらする。「簀の子は―・ければ,南のひさしに入れ奉る/源氏(朝顔)」
(2)そばで見ていて苦々しい。はたで聞いていて笑止だ。「大方差し向かひてもなめきは,などかく言ふらむと―・し/枕草子 262」
(3)傍らの人が自分をどう思うだろうと考えると,恥ずかしい。きまりがわるい。「―・く心の鬼出で来て,いひにくくなり侍りなむ/枕草子 135」
→片腹(カタハラ)痛い

傍ら目

かたわらめ 【傍ら目】
(1)傍らから見える姿。そばめ。横顔。「―言ひ知らずなまめかしう見ゆ/源氏(賢木)」
(2)すがめ。斜視。[名義抄]

傍ら臥し

かたわらぶし 【傍ら臥し】
(1)横向きに寝ること。「吹き返す風なかりせば刈萱の―は直らざらまし/為忠百首(丹後守)」
(2)人や物のそばに寝ること。添い寝。

傍ら苦し

かたわらぐる・し カタハラ― 【傍ら苦し】 (形シク)
傍らにいていたたまれない。心苦しい。気の毒である。「いかに聞き給ふらむ,―・しげなり/栄花(松の下枝)」

傍人

ぼうじん バウ― [0] 【傍人】
そばにいる人。「―に盃を強ひる/日乗(荷風)」

傍付

そばづけ [0] 【傍付】
「脇付(ワキヅケ)」に同じ。

傍例

ぼうれい バウ― [0] 【傍例】
〔「ほうれい」とも〕
一般に見られる例。慣例。しきたり。「先例―なきにあらず/平家 2」

傍受

ぼうじゅ【傍受】
interception.〜する intercept;→英和
pick up.

傍受

ぼうじゅ バウ― [1] 【傍受】 (名)スル
無線通信を交信相手でない者が故意または偶然に受信すること。「無線を―する」

傍屋

かたや [0] 【片屋・傍屋】
(1)片流れの屋根。また,その造りの建物。片屋造り。
(2)母屋の傍らにある建物。

傍役

わきやく [0] 【脇役・傍役】
映画・演劇で,主役を助ける役。また,物事の副次的な役割。バイプレーヤー。
⇔主役

傍心

ぼうしん バウ― [0] 【傍心】
傍接円の中心。三角形の一つの内角の二等分線と他の二角の外角の二等分線の交点。

傍惚れ

おかぼれ ヲカ― [0] 【岡惚れ・傍惚れ】 (名)スル
親しく接したことのない人や他人の恋人を,わきからひそかに恋い慕うこと。また,その人。「すし屋の娘に―する」

傍折敷

そばおしき 【傍折敷】
(1)膳の名。平折敷に脚をつけたもの。
(2)家紋の一。正方形を二つ組み入れた形のもの。

傍接円

ぼうせつえん バウセツヱン [4] 【傍接円】
三角形の一辺と他の二辺の延長とに接する円。三角形には三つの傍接円がある。
→傍心

傍机

そばづくえ [3] 【傍机】
「脇机(ワキヅクエ)」に同じ。

傍杖

そばづえ [0][3] 【側杖・傍杖】
〔けんかのそばにいて,振りまわす杖で打たれることから〕
自分とは無関係のことで思わぬ災難を受けること。とばっちり。まきぞえ。

傍注

ぼうちゅう【傍注】
a marginal note.

傍注

ぼうちゅう バウ― [0] 【傍注・旁註】
本文のわきにつけた注。

傍流

ぼうりゅう バウリウ [0] 【傍流】
(1)本流から分かれた流れ。支流。
(2)主流からはずれた流派・系統。傍系。

傍点

ぼうてん バウ― [0] 【傍点】
(1)文字の右側につける点。その部分を強調したいときや,読む人の注意を喚起したいときなどにつける。
(2)漢字のわきにつける訓点。

傍焼

おかやき ヲカ― [0] 【傍焼(き)・岡焼(き)】 (名)スル
〔「傍(オカ)焼き餅(モチ)」の略〕
ほかの男女が親しくしているのをはたからやきもちをやくこと。「―したって始まらない」「私は存じませぬとばかり,はや―の色を見せて/書記官(眉山)」

傍焼き

おかやき ヲカ― [0] 【傍焼(き)・岡焼(き)】 (名)スル
〔「傍(オカ)焼き餅(モチ)」の略〕
ほかの男女が親しくしているのをはたからやきもちをやくこと。「―したって始まらない」「私は存じませぬとばかり,はや―の色を見せて/書記官(眉山)」

傍焼き餅

おかやきもち ヲカ― 【傍焼き餅・岡焼き餅】
〔「おか」は「傍」の意〕
「おかやき」に同じ。「―はいらねえ事だが/滑稽本・浮世風呂 4」

傍片

かたへら [0] 【傍片】
対の物の一方。かたほう。かたっぺら。

傍生

ぼうしょう バウシヤウ [0] 【傍生】
〔仏〕 横になって生きるもの。すなわち,畜生。「―の苦果を離れて/今昔 14」

傍白

ぼうはく バウ― [0] 【傍白】
演劇で,観客だけに聞こえ相手役には聞こえない想定になっているせりふ。わきぜりふ。

傍目

はため [0] 【傍目】
当事者以外の人がそばから見た感じ。他人の目。「―にも気の毒なほどおちこんでいる」

傍目

おかめ ヲカ― [0] 【傍目・岡目】
第三者の立場で見ること。はため。おかみ。「―には仲のいい夫婦」「娘芸者の浮き沈み,豈(アニ)―の及ぶ所ならんや/人情本・梅児誉美 3」

傍目八目

おかめはちもく ヲカ― [5] 【傍目八目・岡目八目】
〔人の碁をわきから見ていると,打っている人より八目も先まで手が読めるということから〕
第三者は当事者よりも情勢が客観的によく判断できるということ。

傍系

ぼうけい バウ― [0] 【傍系】
直系から分かれた枝葉の系統。
⇔直系

傍系の

ぼうけい【傍系の】
collateral;→英和
subsidiary (副の).→英和
‖傍系会社 a subsidiary[an affiliated]company.傍系親族 a collateral relative.

傍系会社

ぼうけいがいしゃ バウ―グワイ― [5] 【傍系会社】
ある会社の系統を引くが,子会社ほど関係が親密でない会社。

傍系卑属

ぼうけいひぞく バウ― [5] 【傍系卑属】
傍系血族のうち自分より下の世代に属する者。甥・姪など。

傍系姻族

ぼうけいいんぞく バウ― [5] 【傍系姻族】
自分の配偶者の傍系血族および自分の傍系血族の配偶者。

傍系尊属

ぼうけいそんぞく バウ― [5] 【傍系尊属】
傍系血族のうち自分より上の世代に属する者。伯叔父母など。

傍系血族

ぼうけいけつぞく バウ― [6][5] 【傍系血族】
傍系に属する血族。兄弟姉妹・甥・姪・伯叔父母・従兄弟など。

傍系親族

ぼうけいしんぞく バウ― [5] 【傍系親族】
傍系血族と傍系姻族の総称。

傍続

そばつづき 【傍続】
「側次(ソバツギ)」に同じ。

傍続

そばつぎ [0] 【側次・傍続】
(1)袖も袵(オクミ)もない,一種の肩衣。上着の上から羽織って着た。武士の常服。能装束に残る。
(2)摂関・大臣家の小直衣(コノウシ)。

傍線

ぼうせん【傍線】
a side line;an underline (下線).→英和

傍線

ぼうせん バウ― [0] 【傍線】
字のわきに引いた線。サイドライン。

傍耳

かたみみ [0] 【片耳・傍耳】
(1)片方の耳。
(2)小耳にはさむこと。「うつくしみ聞ゆるを―に聞き給ひて/源氏(柏木)」

傍聴

ぼうちょう バウチヤウ [0] 【傍聴】 (名)スル
(1)話や演説などを,そばで聞くこと。「演説を―する」
(2)特に会議や公判などを,当事者以外の者が発言権なしに席場内で聞くこと。「会議を―する」「―席」「―券」

傍聴する

ぼうちょう【傍聴する】
hear;→英和
listen <to> ;→英和
attend (出席).→英和
〜を許す(禁止する) be open (closed) to the public.→英和
‖傍聴券 an admission ticket.傍聴者 a hearer;an audience.傍聴随意 <掲示> Free Admittance.傍聴席 the gallery (議会などの).

傍若無人

ぼうじゃくぶじん バウジヤク― [0] 【傍若無人】 (名・形動)[文]ナリ
〔「史記(刺客列伝)」より。「傍(カタワ)らに人なきがごとし」の意〕
人前をはばからず勝手に振る舞うこと。他人を無視して思うとおりのことをすること。また,そのさま。「―に振る舞う」「―な態度」
[派生] ――さ(名)

傍若無人の

ぼうじゃくぶじん【傍若無人の】
arrogant;→英和
insolent;→英和
impudent.→英和
〜にふるまう be insolent;→英和
have one's own way.

傍見

ぼうけん バウ― [0] 【傍見】 (名)スル
直接的なかかわりをもたずに,近くからながめていること。傍観。

傍見

おかみ ヲカ― [0] 【岡見・傍見】
(1)昔の民間習俗の一。大みそかの夜,蓑(ミノ)を逆さに着けて岡に上り,自分の家の方を見て,来年の吉凶を占った。《岡見》
(2)「傍目(オカメ)」に同じ。

傍視

ぼうし バウ― [1][0] 【傍視】 (名)スル
(1)そばで見ていること。傍観。「諸君よ安閑として虚く―すべきの日に非ず/もしや草紙(桜痴)」
(2)横を見ること。わき見。

傍親

ぼうしん バウ― [0] 【傍親】
傍系の親族。

傍観

ぼうかん バウクワン [0] 【傍観】 (名)スル
かかずり合わずにそばで見ていること。物事のなりゆきを自分の力で変えようとせず,何もしないで見ていること。「―者」「拱手(キヨウシユ)―」「事態を―する」

傍観する

ぼうかん【傍観する】
look on;stand by;remain indifferent <to> .傍観者 an onlooker;→英和
a bystander.→英和

傍訓

ぼうくん バウ― [0] 【傍訓】
漢字のわきに付ける読み仮名。振り仮名。ルビ。

傍記

ぼうき バウ― [1] 【傍記】 (名)スル
わきに書くこと。また,その書かれたもの。

傍証

ぼうしょう バウ― [0] 【傍証】 (名)スル
ある事実を間接的に証明する証拠。間接の証拠。「―を固める」

傍証

ぼうしょう【傍証】
circumstantial evidence;corroboration.〜する corroborate.→英和

傍論

ぼうろん バウ― [0] 【傍論】
判決における裁判官の意見のうち,判決理由を構成しない部分。

傍軒

そばのき [0] 【傍軒】
(1)切妻屋根で,壁から外に向かって破風までの間の軒。外軒(ソトノキ)。
(2)「登り軒(ノキ)」に同じ。

傍輩

ほうばい [0] ハウ― 【傍輩】 ・ ホウ― 【朋輩】
〔「朋」は当て字〕
同じ会社に勤めたり,同じ主人に仕えたり,同じ先生についたりしている仲間。同僚。同輩。

傍近

ぼうきん バウ― [0] 【傍近】
近い所。近所。近傍。「豊川上流の―/日本風景論(重昂)」

傍迷惑

はためいわく [3] 【傍迷惑】 (名・形動)[文]ナリ
そばの人の迷惑になる・こと(さま)。「まったく―な話だ」

傍題

ぼうだい バウ― [0] 【傍題】
〔古くは「ほうだい」〕
(1)副題。サブタイトル。
(2)和歌・連歌・俳諧で,中心となるべき主題材をさしおいて,二次的な題材を重視して詠むこと。傍題を犯すなど避けるべきこととされた。
(3)本題からはずれること。「成程そりやあ妙だ,少し―にはなるが/滑稽本・八笑人」

傍題

ほうだい ハウ― [1] 【放題・傍題】 (名・形動)[文]ナリ
(1)常軌を逸していること。途方もないこと。また,そのさま。「行僻とは,―不思議の事がありて,え申さぬやうな事があるぞ/史記抄 14」
(2)振る舞いの下品なこと。礼儀の正しくないこと。また,そのさま。「―至極ナ者/日葡」

傑人

けつじん [0] 【傑人】
すぐれた人。傑物。傑士。

傑作

けっさく【傑作】
a masterpiece;→英和
one's best[greatest]work.

傑作

けっさく [0] 【傑作】 (名・形動)
(1)出来ばえのきわめてすぐれていること。また,その作品。「次々に―が生まれた」
(2)仕組んだわけではないのに,ひどく滑稽で面白みがある・こと(さま)。「―な出来事」

傑僧

けっそう [0] 【傑僧】
特にすぐれた僧。傑出した僧。

傑出

けっしゅつ [0] 【傑出】 (名)スル
多くのものの中で飛びぬけてすぐれていること。「―した力量を示す」

傑出する

けっしゅつ【傑出する】
excel <a person in a thing> ;→英和
be prominent.〜した eminent;distinguished.→英和

傑士

けっし [1] 【傑士】
すぐれた人物。傑人。

傑然

けつぜん [0] 【傑然】 (ト|タル)[文]形動タリ
(1)他から傑出しているさま。
(2)毅然としているさま。

傑物

けつぶつ [0] 【傑物】
ずばぬけてすぐれた人物。

傔仗

けんじょう 【傔仗】
奈良・平安時代,節度使・鎮守府将軍・大宰帥・大宰大弐・按察使(アゼチ)・陸奥出羽国守などに,護衛のためにつけられた武官。

傔従

けんじゅう [0] 【傔従】
そばに仕える者。従者。

傖父

そうふ サウ― [1] 【傖父】
〔「傖」はいなかびた,いやしいの意〕
いなかおやじ。いやしいおやじ。

かさ【傘】
an umbrella;→英和
a parasol (日傘).→英和
〜をさす(広げる,すぼめる,巻く) put up[open,close,roll]an umbrella.‖傘屋(立) an umbrella seller (stand).

かさ [1] 【笠・傘】
(1)雨雪・日光を防ぐために頭に直接かぶるもの。菅(スゲ)・藺(イ)などで編んで作る。かぶりがさ。《笠》
→笠の台
(2){(1)}と同じ目的で頭上にかざすもの。中心点から放射状に骨を出し,布地や油紙を張り,柄をつけ,折り畳みできるようにしたもの。こうもり傘・唐傘・日傘などの総称。《傘》「―を差す」
(3)
(1)
(2)の恰好(カツコウ)をしたもの。「電気の―」「キノコの―」
(4)おおい守るもののたとえ。「権力を―にいばりちらす」「核の―」
(5)椀(ワン)などのふた。「―を取て,御めしの上をばとらず/今川大双紙」
(6)筆のさや。筆帽。
(7)家紋の一。{(1)(2)}をかたどったもの。
傘(7)[図]

からかさ [3] 【傘】
〔唐風のかさの意〕
割り竹を骨として油紙などを張り,柄をつけて轆轤(ロクロ)で開閉できるようにしたかさ。差しがさ。

傘一本

からかさいっぽん 【傘一本】
〔追放される時,傘一本だけ持つことを許されたことから〕
破戒僧が寺から追放されること。「飯をくひ過ぎて―なり/柳多留 12」

傘下

さんか [1] 【傘下】
勢力のある人物や組織に属して,その支配・影響・庇護などを受ける立場にあること。翼下。「大企業の―に入る」

傘下の

さんか【傘下の】
under the influence <of> .→英和
傘下企業(組合) an affiliated enterprise (union).

傘亭

からかさてい 【傘亭】
京都高台寺境内にある茶屋。伏見城より移築されたと伝える。放射状の竹棰(タケダルキ)による化粧屋根裏が特徴。桃山時代の茶屋の遺構として貴重。

傘伐

さんばつ [0] 【傘伐】
林業で,次代の樹木をうまく育てるために親木を残して伐採し,親木の下に稚樹を天然更新させること。
→皆伐(カイバツ)

傘地

かさじ [0][2] 【傘地】
こうもり傘を張るのに用いる布。

傘寿

さんじゅ [1] 【傘寿】
〔「傘」の略体の「仐」が「八十」と分解できることから〕
数え年の八〇歳。また,その祝い。

傘張

かさはり [2] 【傘張(り)】
から傘を張ること。また,その職人。

傘張り

かさはり [2] 【傘張(り)】
から傘を張ること。また,その職人。

傘後光

かさごこう [3] 【傘後光】
仏像の光背の一様式。後光が傘を開いたような放射状の光条のある輪になっているもの。

傘後光

からかさごこう [5] 【傘後光】
傘を開いたような形の光背。

傘持

かさもち [2][0] 【傘持(ち)】
貴人の外出・行列などで,長柄の傘を持つ供人。

傘持ち

かさもち [2][0] 【傘持(ち)】
貴人の外出・行列などで,長柄の傘を持つ供人。

傘札

かささつ [0] 【傘札】
1859年美濃国加納藩が,幕府の許可を得て発行した藩札。銀貨と兌換(ダカン)され,額面に傘の数量が記されている。

傘松

からかさまつ [4] 【傘松】
からかさを広げたような枝振りの松。かさまつ。

傘歯車

かさはぐるま [4] 【傘歯車】
円錐台の外側または内側に歯を切った歯車。二軸の延長線が交わる場合に用いる。
→歯車

傘海苔

かさのり [2] 【傘海苔】
緑藻類カサノリ目の小形の海藻。南西諸島の浅海や潮だまりに群生。体は単細胞で,傘・柄・仮根に分化。傘は径約1センチメートルで,鮮緑色。遺伝の研究材料などに使われる。
傘海苔[図]

傘灸

からかさぎゅう 【傘灸】
足の親指と第二指の間にすえる灸。逆上(ノボセ)を下げるのに効くという。「―でもこの逆上(ノボセ)はさがりそうもないよ/人情本・辰巳園 4」

傘立て

かさたて [2] 【傘立て】
玄関や建物の入り口に置いて,傘を入れる器具。傘入れ。

傘紙

かさがみ [2][0] 【傘紙】
唐傘を張るのに用いる紙。楮(コウゾ)の原質だけで製したもので,桐油などの乾燥性植物油を塗る。美濃国・土佐国のものが有名。

傘茸

からかさたけ [4] 【傘茸】
担子菌類ハラタケ科のきのこ。各地の林内の地上に叢生する。傘は初め球形で,のち平開して径20センチメートルに達し,白色の海綿質の肉を露出する。食用。
傘茸[図]

傘袋

かさぶくろ [3] 【傘袋】
傘を入れておく袋。特に近世,貴人や武家が行列などで用いた長柄の傘をおおう布袋。

傘踊り

かさおどり [3] 【傘踊り・笠踊り】
(1)かぶり笠・唐傘を手にして踊る踊り。
(2)鳥取県地方の芸能。近世末期の雨乞い踊りに起源をもち,色紙で飾った傘をまわしつつ貝殻節・大津絵節などに合わせて踊る。

傘連判

からかされんばん [5] 【傘連判】
円の周りに放射状に署名または押印して盟約すること。また,その証文。発起人を隠す場合や,連署人が平等に団結する意志を強調する場合に使う形式。円(ツブラ)連判。

傘鉾

かさほこ [0] 【傘鉾】
祭礼の飾り物の一。大きな唐傘(カラカサ)の上に鉾・造花・鷺などを飾りつけたもの。京都の祇園会,東京の山王祭・神田祭のものが有名。かさぼこ。

備え

そなえ ソナヘ [3][2] 【備え】
〔動詞「備える」の連用形から〕
(1)あらかじめしておく用意。準備。「万全の―」
(2)守り。防備。また,軍の構えや隊列。「―を固める」

備え

そなえ【備え】
readiness <for> ;preparation(s);→英和
defenses (防備).〜あれば憂いなし The readiness is all..

備える

そなえる【備える】
(1)[備え付ける]provide[equip] <a room with> ;→英和
install <a phone> ;fit;→英和
[具備]possess;→英和
have;→英和
be endowed <with talent> .
(2)[準備]prepare oneself <for> ;provide <for,against> .
威厳を〜 have dignity.万一に〜 prepare for the worst.→英和
老後に〜 provide for one's old age.

備える

そな・える ソナヘル [3] 【備える・具える】 (動ア下一)[文]ハ下二そな・ふ
(1)将来おこると予想されることにうまく対処できるよう,前もって準備する。「台風に―・えて懐中電灯を買う」「商品を豊富に用意して新装開店に―・える」「朝庭を動かし傾けむとして兵を―・ふる時に/続紀(天平神護一宣命)」
(2)設備・備品として,物を置く。「火災報知機を―・えた部屋」
(3)生まれつき身につけて持つ。自然に持っている。「これだけの条件を―・えた物件はそうはありませんよ」「資質を―・える」「具体的な形を―・える」
〔「備わる」に対する自動詞〕

備え付け

そなえつけ ソナヘ― [0] 【備え付け】
そなえつけること。また,そのもの。「―の用紙」

備え付ける

そなえつ・ける ソナヘ― [5][0] 【備え付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 そなへつ・く
必要な物をいつでも使えるように,きまった場所に置いておく。「消火器を―・ける」

備え立て

そなえだて ソナヘ― [5][0] 【備え立て】
「陣立て」に同じ。

備に

つぶさに [1] 【具に・備に】 (副)
(1)細かで詳しいさま。詳細に。「事件の経過を―語る」
(2)ことごとく。もれなく。「―辛苦を嘗(ナ)める/高野聖(鏡花)」

備ふ

そな・う ソナフ 【供ふ・備ふ・具ふ】 (動ハ下二)
⇒そなえる(供)
⇒そなえる(備・具)

備わる

そなわ・る ソナハル [3] 【備わる・具わる】 (動ラ五[四])
(1)その人の人格の一部として能力・気品などがある。「彼女には気品が―・っている」「自然(オノズカラ)―・る威儀人品/いさなとり(露伴)」
(2)条件を満たしている。「受験資格が―・っている」「天分が身に―・る」
(3)設備・備品などが置かれている。「最新設備の―・った研究室」
(4)その地位に就く。「万乗の位に―・り給へり/平家 9」
〔「備える」に対する自動詞〕

備わる

そなわる【備わる】
[場所が主語]be furnished <with> ;[人が主語]be possessed <of> ;be endowed <with> .

備中

びっちゅう 【備中】
旧国名の一。岡山県西部に当たる。

備中物

びっちゅうもの [0] 【備中物】
備中の刀工が鍛えた刀剣の総称。平安末期に興り,近世に至る。古くには青江(アオエ)物を中心とする上作がある。

備中鍬

びっちゅうぐわ [3] 【備中鍬】
二本から五本の歯をもつ打ち鍬。水田などの粗起こしに用いる。またぐわ。
備中鍬[図]

備具

びぐ [1] 【備具】 (名)スル
必要な事柄がそなわっていること。具備。「衣食百事―するゆえ/西国立志編(正直)」

備前

びぜん 【備前】
(1)旧国名の一。岡山県南東部に当たる。
(2)岡山県南東部にある市。近世,山陽道の宿場町。蝋石(ロウセキ)を原料とした耐火煉瓦(レンガ)と備前焼の産地。閑谷黌(シズタニコウ)がある。

備前作り

びぜんづくり [4] 【備前作り】
「備前物」に同じ。

備前包丁

びぜんぼうちょう [4] 【備前包丁】
備前産の包丁。「切目尋常なる俎板に,青木のまな箸,―・紙一重ねおつ取り添へ/狂言・鱸庖丁」

備前反り

びぜんぞり [0] 【備前反り】
〔備前刀に多いのでいう〕
「腰反り」に同じ。

備前水母

びぜんくらげ [4] 【備前水母】
鉢水母綱の海産のクラゲ。普通,傘の直径約30センチメートルで,青黒色・紫紅色・淡青色など。傘は半球形で,傘の下に八本の口腕がある。人を刺さない。中国料理に使われる。本州中部から瀬戸内海,朝鮮半島沿岸にかけて分布。アカクラゲ。唐水母(トウクラゲ)。

備前焼

びぜんやき [0] 【備前焼】
備前から産する陶器の総称。伊部(インベ)焼が代表的で,無釉(ムユウ)と,長時間の焼き締めによる変化に富んだ器肌が特色。

備前物

びぜんもの [0] 【備前物】
備前国の刀匠の鍛えた刀剣類の総称。平安中期の古備前に始まり,一文字・長船(オサフネ)・畠田・吉井・大宮などに大別される各派に分かれ,鎌倉・室町時代に大いに栄えた。遺品は質・量ともに全国一。備前作り。

備品

びひん [0] 【備品】
備えつけてある品物。「学校の―」

備品

びひん【備品】
furniture;→英和
fixtures.

備州

びしゅう 【備州】
備前(ビゼン)・備中(ビツチユウ)・備後(ビンゴ)の総称。

備後

びんご 【備後】
旧国名の一。広島県東部に当たる。

備後物

びんごもの [0] 【備後物】
備後国の刀工,三原正家・法華一乗の一門の鍛えた刀剣。

備後砂

びんごずな [3] 【備後砂】
広島県比婆(ヒバ)郡帝釈山の谷に産する色の白い盆石用の砂。

備後織物

びんごおりもの [4][5] 【備後織物】
広島県福山市およびその付近一帯から産出する織物の総称。絣(カスリ)・縞が主で,ほかに小倉・綿ネル・綿ポプリン・兵児帯地などがある。

備後表

びんごおもて [4] 【備後表】
備後地方から産出する上質の畳表。

備忘

びぼう [0] 【備忘】
忘れたときのために用意しておくこと。

備忘録

びぼうろく【備忘録】
a notebook;→英和
a memorandum.→英和

備忘録

びぼうろく [2] 【備忘録】
忘れたときのための用意に,要点を書きとめておくノート。メモ。忘備録。

備急

びきゅう [0] 【備急】
緊急事に対する備え。

備砲

びほう [0] 【備砲】
軍艦などに備えつけられている大砲。

備給

びきゅう [0] 【備給】
〔(ドイツ) Besetzung; 英 cathexis〕
精神分析の用語。リビドーまたは欲動のエネルギーが特定の対象または観念に投入されている状態。カセクシス。

備考

びこう【備考】
a note;→英和
a remark.→英和
‖備考欄 a remarks column.

備考

びこう [0] 【備考】
参考のために備えること。また,本文の不足を補うために付記する事柄・記事。「―欄」

備荒

びこう [0] 【備荒】
凶作・災害に対する準備をしておくこと。

備荒作物

びこうさくもつ [5] 【備荒作物】
「救荒(キユウコウ)作物」に同じ。

備蓄

びちく [0] 【備蓄】 (名)スル
万一の場合や将来の使用にそなえ,たくわえておくこと。また,そうしてたくわえたもの。「石油を―する」「―米」

備蓄

びちく【備蓄】
a stockpile.→英和
〜する stockpile.

備長

びんちょう [1] 【備長】
「備長炭(ズミ)」の略。

備長炭

びんちょうずみ [3] 【備長炭】
ウバメガシを材料としてつくる良質の白炭。火力が強く,ウナギの蒲焼き用などに用いられる。元禄年間(1688-1704)紀州田辺の備後屋長右衛門が創製。びんちょうたん。びんちょう。

催い

もよい モヨヒ [0] 【催い】
(1)名詞の下に付けて,そうなる気配が濃いさまを表す。きざし。「雨―の空」「雪―」
(2)準備すること。用意。名詞の下に付けて,「いくさもよい」「船もよい」「旅もよい」などの複合語をもつくる。「とかくの―なく,足を踏み止むまじきなり/徒然 155」

催し

もよおし モヨホシ [0] 【催し】
〔動詞「催す」の連用形から〕
(1)人を集めて集会・会合・興行などを行うこと。また,その集会や会合・興行。催し物。イベント。「敬老の日にちなんだ―」
(2)きざし。もと。「それにつけて,物思ひの―になむ,齢の末に思ひ給へ嘆き侍るめる/源氏(若紫)」
(3)うながすこと。すすめること。「さらば御気色ありて,かずまへさせ給はば,―ばかりの言を添ふるになし侍らむ/源氏(澪標)」

催し

もよおし【催し】
[会合]a meeting;→英和
a gathering;→英和
an entertainment (余興).→英和
…の〜で ⇒主催.‖催し物 a display;an entertainment.

催し勢

もよおしぜい モヨホシ― 【催し勢】
かり集めた軍勢。徴集した軍勢。「国々の―なんどを向けては叶ふべきとも覚えずとて/太平記 26」

催し物

もよおしもの モヨホシ― [0] 【催し物】
人々を集めて行われるさまざまな行事。展覧会・講演会・演芸会など。イベント。「今月の―」「デパートの―の案内」

催し顔

もよおしがお モヨホシガホ 【催し顔】
誘うような感じ。促すような様子。「草むらの虫の声々,―なるも/源氏(桐壺)」

催す

もよお・す モヨホス [3][0] 【催す】 (動サ五[四])
(1)行事を企てて行う。開催する。「茶会を―・す」
(2)ある気分・状態を起こさせる。かきたてる。また,起こる。きざす。「興が―・す」「吐き気を―・すような話」「便意を―・す」「眠気を―・す」「寂莫の感を―・さしめる種類のものではない/ふらんす物語(荷風)」
(3)用意をする。「あるべきことどもなど,こちたきまで―・しおかれ/増鏡(むら時雨)」
(4)(人々・軍勢などを)呼び集める。招集する。「侍ども―・せ/平家 2」
(5)催促する。うながす。せきたてる。「舟とく漕げ,日のよきに,と―・せば/土左」
(6)課する。賦課する。「各々一荷を充てて―・さしむ/今昔 28」
[可能] もよおせる

催す

もよおす【催す】
(1)[感じる]feel <sleepy> .→英和
(2)[会を]hold <a meeting> ;→英和
give <a party> .→英和
涙を〜 be moved to tears.

催主

さいしゅ [1] 【催主】
会などを中心になって行う人。

催乳薬

さいにゅうやく [3] 【催乳薬】
乳汁の分泌を促進するために用いる薬剤。ビタミン L とプロラクチンなどがある。

催事

さいじ [1] 【催事】
もよおし。もよおしごと。

催事場

さいじじょう [0] 【催事場】
展示会・特売会など特別の催し物をする場所。

催促

さいそく [1] 【催促】 (名)スル
早く実行するよう要求すること。うながすこと。せきたてること。「原稿を―する」「―を受ける」「矢の―」

催促がましい

さいそくがまし・い [7] 【催促がましい】 (形)[文]シク さいそくがま・し
いかにも催促するようである。「―・い言い方」

催促する

さいそく【催促する】
press <a person for> ;→英和
urge <a person to do> .→英和
貸金を〜する press <a person> for the payment of a debt.→英和
朝食を〜する call for breakfast (宿屋などで).

催促状

さいそくじょう [0][4] 【催促状】
(1)催促のために出す書面。
(2)武家で,将軍・大名が,諸侯・部下に,軍勢・公役に関して至急遂行すべきことを催促する文書。

催合い

もやい モヤヒ [0] 【催合い・最合い】
他の人と共同して事をしたり物を所有したりすること。おもやい。「―傘」「私はあなたと―にするかと思へば/谷間の姫百合(謙澄)」

催合う

もや・う モヤフ [2] 【催合う・最合う】 (動ワ五[ハ四])
共同で物事を行う。「仕事を―・ってする」

催吐剤

さいとざい [3][0] 【催吐剤】
嘔吐(オウト)中枢の刺激または胃の迷走神経の末梢を刺激することにより,胃の内容物を口腔を通じて外に吐出させる作用を有する薬物の総称。塩酸アポモルヒネ・吐根(トコン)など。

催吐薬

さいとやく [3] 【催吐薬】
⇒催吐剤(サイトザイ)

催告

さいこく【催告】
notification;demand.→英和
〜する call upon <a person to do> ;notify.→英和

催告

さいこく [0] 【催告】 (名)スル
相手方に対して一定の行為をなすように請求すること。義務者に対する義務の履行の催告と権利者に対する権利の行使の催告に大別できる。

催奇形性

さいきけいせい [0] 【催奇形性】
奇形発生に影響を及ぼす薬物の性質。催奇性。「―物質」

催奇形試験

さいきけいしけん [7][6] 【催奇形試験】
薬物が奇形発生をひきおこす危険性を,実験動物を使って試験すること。

催涙

さいるい [0] 【催涙】
涙腺を刺激し,涙を出させること。

催涙ガス

さいるいガス [5] 【催涙―】
毒ガスの一種。特に眼の粘膜を刺激して涙を出させる。濃度が高いと致死作用がある。クロロアセトフェノン・クロロベンジル・マロノニトリルなどの催涙剤が用いられる。

催涙弾

さいるい【催涙弾(ガス)】
a tear bomb (gas).催涙弾攻撃する tear-gas.

催涙弾

さいるいだん [3] 【催涙弾】
催涙剤を充填(ジユウテン)した弾丸。破裂すると催涙剤が気化して発散,一時的に視力障害を起こさせる。

催淫剤

さいいんざい [3] 【催淫剤】
性欲を催させ生殖器の機能を高めるために用いる薬剤。催淫薬。催春薬。

催眠

さいみん [0] 【催眠】
(1)ねむくなること。ねむけを催すこと。
(2)〔心〕 暗示により人工的につくられる睡眠に似た状態。催眠状態では受動的な注意の集中がみられ,暗示にかかりやすい。
→トランス(trance)

催眠剤

さいみんざい [3] 【催眠剤】
(1)催眠薬(サイミンヤク)。
(2)酒など,眠るためのたすけとするもの。

催眠剤

さいみんざい【催眠剤】
⇒睡眠(剤).

催眠療法

さいみんりょうほう [5] 【催眠療法】
催眠による意識の変性状態を利用して,症状の除去や苦痛の軽減をはかる心理療法の一。神経症・心身症・習癖などの治療に適用される。

催眠薬

さいみんやく [3] 【催眠薬】
中枢神経機能を抑制し,自然睡眠に近い睡眠を催させる薬。睡眠薬。眠り薬。

催眠術

さいみんじゅつ [3] 【催眠術】
〔hypnotism〕
暗示を与えて催眠状態に導く方法,およびその技術。

催眠術

さいみんじゅつ【催眠術】
hypnotism;→英和
mesmerism.→英和
〜をかける hypnotize;→英和
mesmerize.→英和
〜にかかった人 a hypnotic.‖催眠術師 a hypnotist.

催能

さいのう [0] 【催能】
能楽の会を催すこと。

催色

さいしょく [0] 【催色】
人為的に代謝を変調させて,果物の発色を促すこと。エチレンなどを用い,柑橘(カンキツ)類やバナナなどに応用される。

催花雨

さいかう サイクワ― [3] 【催花雨】
春,花の咲くのを促すように降る雨。

催芽

さいが [1] 【催芽】
作物の種子を,田畑に播(マ)く前に,あらかじめ発芽させておくこと。

催行

さいこう [0] 【催行】
団体旅行などを計画どおり実施すること。「最少―人員二〇名」

催青

さいせい [0] 【催青】
〔孵化(フカ)二,三日前に蚕の卵が青くなることから〕
蚕の卵を一斉に孵化させるため,温度・湿度・光線などを調節して胚子の発育をそろえること。

催馬楽

さいばら [0][1] 【催馬楽】
古代歌謡の一。平安時代,民謡を雅楽風に編曲したもの。笏拍子(シヤクビヨウシ)・和琴(ワゴン)・笛・篳篥(ヒチリキ)・笙(シヨウ)・箏(ソウ)・琵琶(ビワ)などで伴奏した。

傭い

やとい ヤトヒ [2] 【雇い・傭い】
(1)やとうこと。やとわれた人。「日―」「―賃」「臨時―」
(2)官庁などで,臨時にやとわれる職員。雇員。

傭う

やと・う ヤトフ [2] 【雇う・傭う】 (動ワ五[ハ四])
(1)賃金を払って人や車馬を使う。「エキストラを―・う」
(2)借りて使う。利用する。「白雪を花に―・ひてみれどもあかず/寛平后宮歌合」
[可能] やとえる

傭人

ようにん [0] 【傭人】
(1)やとわれた人。やとい人。
(2)私法上の雇用契約に基づき,国または地方公共団体に勤務し,単純な労務に従事する者。官吏・公吏と区別していたが,現在はこの区別を廃止。

傭兵

ようへい【傭兵】
a mercenary.→英和

傭兵

ようへい [0] 【傭兵】
金銭的報酬を条件に,契約に基づいて軍務に服する兵。

傭役

ようえき [0] 【傭役】 (名)スル
人を雇って使うこと。また,雇われて使われること。

傭聘

ようへい [0] 【傭聘】 (名)スル
頼んで雇うこと。「第二の下女の―を頼んだ/鶏(鴎外)」

傭船

ようせん【傭船】
a chartered ship.

傭船

ようせん [0] 【傭船・用船】 (名)スル
運送のために船を借り入れること。特に,船員ごと船を借り入れること。また,その船。チャーター船。

傲り

おごり [0] 【驕り・傲り】
おごること。また,その心。慢心。「―が身の破滅を招いた」

傲る

おご・る [0] 【驕る・傲る】 (動ラ五[四])
才能・家柄・地位などを誇る。また,それを頼ってわがままな振る舞いをする。「―・った態度をとる」

傲倨

ごうきょ ガウ― [1] 【傲倨】 (名・形動)[文]ナリ
「倨傲(キヨゴウ)」に同じ。

傲岸

ごうがん ガウ― [0] 【傲岸】 (名・形動)[文]ナリ
〔「岸」は切り立っている意〕
おごりたかぶっていて,へりくだるところのない・こと(さま)。「―な態度」
[派生] ――さ(名)

傲岸不遜

ごうがんふそん ガウ― [0] 【傲岸不遜】 (名・形動)[文]ナリ
自分を偉い人間と考えて,相手を見下した態度をとるさま。

傲慢

ごうまん ガウ― [0][1] 【傲慢】 (名・形動)[文]ナリ
思い上がって横柄なこと。人を見下して礼を欠くこと。また,そのさま。不遜。「―な態度」「―にうそぶく」
[派生] ――さ(名)

傲慢な

ごうまん【傲慢な】
haughty;→英和
arrogant;→英和
insolent.→英和

傲然

ごうぜん ガウ― 【傲然】 (ト|タル)[文]形動タリ
偉そうに人を見下すさま。「―として鼻の先にあしらふ/書記官(眉山)」

傲然と

ごうぜん【傲然と】
proudly;→英和
haughtily.〜とかまえる assume a haughty air.

傲骨

ごうこつ ガウ― [0] 【傲骨】
〔唐の詩人李白が身を屈することがないのは,腰に傲骨があるからだと世人が評した故事から〕
誇り高く,人に屈しないこと。

傴僂

せむし [0] 【傴僂】
〔昔,背に虫がいるためになると考えられていたことからという〕
背骨が後方に湾曲して前かがみになっていること。また,その人。

傴僂

せむし【傴僂】
a humpback;a hunchback.→英和
〜の humpbacked;hunchbacked.→英和

さい [1] 【債】
負債。借金。負い目。

債主

さいしゅ [1] 【債主】
債権を有する人。債権者。貸し主。

債券

さいけん【債券】
a debenture;→英和
a bond (公・社債).→英和
〜を発行する issue loan bonds.‖国庫(流通)債券 a treasure (negotiable) bond.貯蓄債券 a (savings) debenture.

債券

さいけん [0] 【債券】
国や地方公共団体・法人などが資金調達のために発行する有価証券。ボンド。
→国債
→地方債
→社債
→金融債

債券化

さいけんか [0] 【債券化】
債権を債券の形で証券化すること。
→証券化

債務

さいむ【債務】
a debt;→英和
liabilities.〜がある owe.→英和
〜を果たす settle one's debt.‖債務者(国) a debtor (nation).債務不覆行 default on an obligation.

債務

さいむ [1] 【債務】
特定の人に対して,一定の給付をしなければならないという義務。
⇔債権
「―を負う」

債務不履行

さいむふりこう [1][2] 【債務不履行】
(1)債務者の責めに帰すべき事由に基づき,債務の本旨に従った履行がなされないこと。履行遅滞・履行不能・不完全履行の三つの態様がある。
(2)デフォルトに同じ。

債務保証

さいむほしょう [4] 【債務保証】
債務者の債務の履行を,第三者が債務者のために保証すること。特に,金融機関が,取引先のためにその債務について保証料を取って,履行を保証すること。

債務危機

さいむきき [4] 【債務危機】
1982年以降,先進国からの援助や新規融資額よりも,途上国からの債務返済額の方が大きくなり,債務の返済不能が表面化して,国際金融不安が生じたこと。
→累積債務

債務名義

さいむめいぎ [4] 【債務名義】
一定の私法上の給付請求権の存在を証明し,法律により執行力を付与された公の文書。

債務国

さいむこく [3] 【債務国】
対外負債が対外資産を上回っている国。
⇔債権国

債務者

さいむしゃ [3] 【債務者】
債権者に対して一定の給付義務を負う者。
⇔債権者

債務者遅滞

さいむしゃちたい [5] 【債務者遅滞】
⇒履行(リコウ)遅滞

債務超過

さいむちょうか [4] 【債務超過】
債務者の負債の総額が資産の総額を上回る状態。

債務返済比率

さいむへんさいひりつ [8][1][5] 【債務返済比率】
⇒デット-サービス-レシオ

債権

さいけん [0] 【債権】
特定の人に対して,一定の給付を請求しうる権利。財産権の一。
⇔債務

債権

さいけん【債権】
credit;→英和
<have> a claim <on> .→英和
債権者(国) a creditor (nation).

債権国

さいけんこく [3] 【債権国】
対外資産が対外負債を上回っている国。
⇔債務国

債権国会議

さいけんこくかいぎ [7] 【債権国会議】
先進国諸国が発展途上国への援助について,相互の権益を調整し,分担・配分を合理化するため共同で結成する国際借款団。世界銀行や IMF などが会議を主催している。
→コンソーシアム

債権極度額

さいけんきょくどがく [7] 【債権極度額】
⇒極度額

債権者

さいけんしゃ [3] 【債権者】
債務者に対して一定の給付を請求する権利をもつ者。
⇔債務者

債権者代位権

さいけんしゃだいいけん [3][3] 【債権者代位権】
債権者が,自らの債権の十分な弁済を確保するため,債務者が第三者に対してもつ権利を代わって行使する権利。代位訴権。間接訴権。

債権者取消権

さいけんしゃとりけしけん [9] 【債権者取消権】
債権者が自己の債権の弁済を確保するために,債務者の詐害行為の取り消しを請求する権利。詐害行為取消権。廃罷(ハイヒ)訴権。
→詐害行為

債権者遅滞

さいけんしゃちたい [6] 【債権者遅滞】
⇒受領遅滞(ジユリヨウチタイ)

債権行為

さいけんこうい [5] 【債権行為】
当事者間に債権債務の関係を生じさせる法律行為。売買・贈与・賃貸借・消費貸借・雇用など,ほとんどが契約による。
→物権行為

債権証券

さいけんしょうけん [5] 【債権証券】
債権の存在・内容を表示した有価証券。
→物権証券

債権質

さいけんしち [3] 【債権質】
債権を目的とする質権。権利質の一。

債鬼

さいき [1] 【債鬼】
相手の難儀や苦しみにおかまいなく貸した金をとりたてる人を鬼にたとえた語。

きず [0] 【傷・疵・瑕】
(1)打ったり切ったりしてできた,体の表面の損傷。創傷。「―がうずく」「切り―」
(2)物の表面にできた割れ目や欠け目。「柱の―」「―がつく」
(3)欠点。不完全な部分。「玉に―」「早とちりするのが―だ」
(4)不名誉なこと。また,好ましくない評判。「経歴に―がつく」
(5)心などに受けた痛手。「心の―」

傷つく

きずつく【傷つく】
be[get]wounded[injured,hurt].

傷つける

きずつける【傷つける】
wound;→英和
injure;→英和
hurt <another's feelings> ;→英和
disgrace <one's family> .→英和

傷ましい

いたまし・い [4] 【痛ましい・傷ましい】 (形)[文]シク いたま・し
〔動詞「痛む」の形容詞形〕
(1)見ていられないほどにかわいそうだ。痛々しい。「―・い交通事故」「愛児を失った親の―・い嘆きよう」
(2)困った状態である。迷惑だ。つらい。「―・しうするものから,下戸ならぬこそ男はよけれ/徒然 1」
[派生] ――げ(形動)――さ(名)

傷み

いたみ [3] 【痛み・傷み】
(1)(病・傷などによる)体の苦しさ。《痛》「手に―を感ずる」「―が走る」「―止め」
(2)精神的苦痛。悩み。悲しみ。「心の―」
(3)腐敗。《傷》「―のはやい食品」
(4)破損。《傷》「靴の―がひどい」

傷み分け

いたみわけ [0] 【傷み分け・痛み分け】
相撲で,取組中に一方または両方の力士が負傷して引き分けとなること。

傷む

いた・む [2] 【痛む・傷む】
■一■ (動マ五[四])
(1)肉体のある部分に痛さを感ずる。《痛》「傷口がずきずき―・む」「寒くなると腰が―・む」
(2)(「胸が痛む」「心が痛む」などの形で)精神的に苦痛を感ずる。「当時のことを思い出すと,今でも胸が―・む」「心が―・む」
(3)(「懐が痛む」などの形で)出費が負担になる。「部下との付き合いで懐が―・む」「腹が―・む」
(4)壊れたり,すり切れたりする。損なわれる。《傷》「ワイシャツの袖口が―・んできた」「この家は屋根も床も―・んでいる」
(5)食料品が傷ついたり,腐り始めたりする。《傷》「―・んだ魚」「―・んだミカン」
(6)苦痛あるいは迷惑だと感ずる。「海底に沈まん事を―・まずして/平家 11」「いたう―・む人の,しひられて少し飲みたるも/徒然 175」
■二■ (動マ下二)
⇒いためる

傷める

いた・める [3] 【痛める・傷める】 (動マ下一)[文]マ下二 いた・む
(1)体に痛みを感じたり故障をおこしたりする。《痛》「転んで腰を―・めた」「風邪でのどを―・めて声がよく出ない」
(2)(「頭を痛める」「心を痛める」「胸を痛める」などの形で)精神的な苦痛を感ずる。《痛》「借金の返済に頭を―・める」「事故の知らせに胸を―・める」
(3)(「懐を痛める」の形で)出費や損失を負担する。《痛》「自分の懐を―・めずにすませる」
(4)物に傷をつけたり品質を悪くしたりする。そこなう。《傷》「引っ越しで家具を―・める」「この洗剤は肌を―・める」
(5)(「おなかを痛める」「腹を痛める」の形で)苦しんで(子を)産む。「おなかを―・めた子」
(6)体に苦痛を感じさせる。「のさ者どもが―・められてゐるほどに/狂言・棒縛」

傷ホルモン

きずホルモン [3] 【傷―】
生物体が傷を受けたときに,その部分から分泌され,付近の細胞の生長や増殖を促すホルモン性物質の総称。癒傷(ユシヨウ)ホルモン。

傷人

しょうじん シヤウ― [0] 【傷人】 (名)スル
人を傷つけること。

傷付く

きずつ・く [3] 【傷付く・疵付く】
■一■ (動カ五[四])
(1)体に傷ができる。「―・いた足」「人ニ―・ク/ヘボン(三版)」
(2)物に傷ができる。「家具が―・く」
(3)心に痛手を受ける。また,人の名誉などがそこなわれる。「―・きやすい年頃」「体面が―・く」
■二■ (動カ下二)
⇒きずつける

傷付ける

きずつ・ける [4] 【傷付ける・疵付ける】 (動カ下一)[文]カ下二 きずつ・く
(1)人にけがをさせる。
(2)物に傷をつける。そこなう。
(3)心に痛手を与える。また,人の名誉などをそこなう。「童心を―・ける」「プライドを―・ける」

傷兵

しょうへい シヤウ― [0] 【傷兵】
傷ついた兵士。

傷創

しょうそう シヤウサウ [0] 【傷創】
きず。外傷。

傷口

きずぐち [0] 【傷口】
(1)傷ができて,皮膚のやぶれている部分。「―がふさがる」
(2)触れられたくない,過去のあやまちや出来事。「昔の―に触れるようなことを言う」
(3)物事の欠点。物事の不都合な箇所。「―が広がる」

傷口

きずぐち【傷口】
a wound.→英和

傷害

しょうがい シヤウ― [0] 【傷害】 (名)スル
傷つけること。そこなうこと。「其の身を―するが如きの結果を生ずるも/月世界旅行(勤)」

傷害

しょうがい【傷害】
(bodily) harm;→英和
(a) bodily injury.‖傷害罪 mayhem.傷害保険 accident[casualty]insurance.

傷害保険

しょうがいほけん シヤウ― [5] 【傷害保険】
被保険者が不慮の事故により身体に傷害を受けたとき,一定の金額が給付される保険。

傷害罪

しょうがいざい シヤウ― [3][0] 【傷害罪】
他人の身体に損傷を与えることによって成立する罪。

傷害致死罪

しょうがいちしざい シヤウ― [6] 【傷害致死罪】
殺意はないが他人に傷害を加えた結果,その人を死亡させたことにより成立する罪。

傷寒

しょうかん シヤウ― [0] 【傷寒】
高熱をともなう急性疾患。腸チフスなど。「少し―の性(タチ)だから/真景累ヶ淵(円朝)」

傷寒論

しょうかんろん シヤウカン― 【傷寒論】
中国の医書。一〇巻。後漢の張仲景の撰。晋の王叔和の補修。205年頃完成したという。傷寒の治療法を述べる。古来,漢方医,特に古方派の聖典とされた。

傷弓の鳥

しょうきゅうのとり シヤウキユウ― 【傷弓の鳥】
〔「戦国策(楚策)」より。一度弓で傷つけられた鳥は,弓の弦音を聞いただけでも恐れおののくことから〕
恐ろしさで極度に警戒心の強くなっている人のたとえ。

傷心

しょうしん シヤウ― [0] 【傷心】 (名)スル
悲しみに心をいためること。また,きずついた心。「―を慰める」

傷心の

しょうしん【傷心の】
heartbroken.→英和

傷悴

しょうすい シヤウ― [0] 【傷悴】
悲しみやつれること。

傷愴

しょうそう シヤウサウ [0] 【傷愴】
悲しみ心を痛めること。

傷物

きずもの [0] 【傷物・疵物】
(商品など)傷のついた品物。

傷病

しょうびょう シヤウビヤウ [0] 【傷病】
けがと病気。

傷病兵

しょうびょうへい【傷病兵】
sick and wounded soldiers.

傷病兵

しょうびょうへい シヤウビヤウ― [3] 【傷病兵】
負傷したり病気になったりした兵。

傷病手当金

しょうびょうてあてきん シヤウビヤウ― [0] 【傷病手当金】
業務外の疾病・負傷により業務につくことができない場合,休業期間中に支給される給付金。

傷痍

しょうい シヤウ― [1] 【傷痍】
きず。けが。「―未(イマ)だ癒(イ)えず」

傷痍軍人

しょういぐんじん シヤウ― [4] 【傷痍軍人】
戦闘で負傷した軍人。

傷痕

きずあと [0] 【傷痕・疵痕】
きずのついたあと。きずが治ったのち,皮膚に残ったあと。「―が残る」「心の―」

傷痕

しょうこん シヤウ― [0] 【傷痕】
(1)きずあと。「―なまなましい」
(2)〔(ギリシヤ) stigma〕
十字架上のキリストが受けたのと同一の傷が信仰者の体(両手・両足・脇腹・額)にあらわれたもの。アッシジのフランチェスコの例が著名。聖痕。

傷者

しょうしゃ シヤウ― [1] 【傷者】
きずついた人。負傷者。

傷薬

きずぐすり [3] 【傷薬】
傷につける薬。

傷薬

きずぐすり【傷薬】
[軟膏]salve;→英和
<apply> ointment <on the bruised part> .→英和

傷跡

きずあと【傷跡】
a scar.→英和

傷[疵

きず【傷[疵・瑕]】
(1)[身体] <inflict> a wound <on> ;→英和
an injury;→英和
a cut;→英和
a scratch.→英和
(2)[品物]a flaw;→英和
a crack (ひび);→英和
a bruise (果物の).→英和
(3)[精神]a fault;→英和
a defect;→英和
a stain (汚点).→英和
〜のない flawless;→英和
perfect.→英和
〜のある defective;→英和
imperfect.→英和
〜をつける ⇒傷つける.

傷[疵]物

きずもの【傷[疵]物】
a defective[flawed]article.〜にする damage;→英和
spoil;→英和
ruin.→英和

傾き

かたむき [0][4] 【傾き】
(1)かたむくこと。また,その度合。「屋根の―が急だ」
(2)物事がある方向に次第に変わっていくようす。傾向。「易(ヤス)きにつく―がある」
(3)〔数〕 平面で直線が � 軸の正の方向となす角。その角を θ とするとき,tanθ をいう。方向係数。勾配。

傾き

かたむき【傾き】
(1) slope;→英和
slant (傾斜).→英和
(2) <have> a tendency <to> (傾向);→英和
an inclination (性向).→英和
…の〜がある be apt <to do> .

傾き

かたぶき 【傾き】
(1)かたぶくこと。かたむき。
(2)「かたむき(傾){(2)}」に同じ。「読者をして,其陋劣なる事蹟をしも知るを嫌はしむる―あればなり/小説神髄(逍遥)」
(3)勢いが衰えること。「ただ―になる我身かな/新撰六帖 6」

傾ぎ大入れ

かたぎおおいれ [4] 【傾ぎ大入れ】
仕口(シグチ)の一。大入れの仕口の,差し込む材の端部を斜めに切り落としたもの。
→大入れ
→仕口

傾く

かぶ・く 【傾く】 (動カ四)
〔「かぶ」は頭の意〕
(1)傾(カタム)く。頭を傾ける。「八束穂の―・きわたりて/六帖詠草」
(2)人目につくような変わった身なりや行動をする。「―・きたるなりばかりを好み/御伽草子・猫」
(3)歌舞伎を演ずる。「いざや―・かん/御伽草子・歌舞伎」

傾く

かたぶ・く [3] 【傾く】
■一■ (動カ四)
〔「かたむく」の古い言い方〕
(1)斜めになる。「海は―・きて陸地をひたせり/方丈記」
(2)首をかしげて,思案する。「なに事ぞと―・きをり/竹取」
(3)太陽や月が,西に沈もうとする。「二上山に月―・きぬ/万葉 3955」
(4)勢いが衰える。「わがよはひこそ―・きにけれ/続後撰(雑中)」
(5)考えや気持ちがある方向に片寄ったり,引かれたりする。「この君,禅の宗旨に―・かせ給ひて/太平記 4」
(6)非難する。「この門の名をぞ人―・きける/愚管 6」
■二■ (動カ下二)
⇒かたぶける

傾く

かたむ・く [3] 【傾く】
〔「かたぶく」の転。「片向く」の意〕
■一■ (動カ五[四])
(1)斜めになる。かしぐ。「船が左に―・く」
(2)考えや気持ちがある方面に引きつけられる。「芸術家に心が―・く」「賛成に―・く」
(3)そういう傾向をもつ。かたよる。「理論だけに―・く」「文弱に―・く」
(4)勢いが衰える。「国が―・く」「財政が―・く」
(5)太陽や月が西に沈もうとする。「日が西に―・く」
■二■ (動カ下二)
⇒かたむける

傾く

かたむく【傾く】
lean <to,toward> ;→英和
incline <to> (傾斜).→英和

傾ぐ

かし・ぐ [2] 【傾ぐ】
■一■ (動ガ五[四])
かたむく。「船が―・ぐ」「軒が―・いだ家」
■二■ (動ガ下二)
⇒かしげる

傾ぐ

かしぐ【傾ぐ】
⇒傾く.

傾ぐ

かた・ぐ 【傾ぐ】
■一■ (動ガ四)
かたむく。「杉の木末に月―・ぐなり(利牛)/炭俵」
■二■ (動ガ下二)
⇒かたげる

傾ける

かたむける【傾ける】
(1) incline <one's head> ;→英和
bend;→英和
tip (器具など).→英和
(2) devote oneself to.(3) ruin <a country> (滅ぼす).→英和
杯を〜 drink wine.耳を〜 listen to.

傾ける

かたぶ・ける [4] 【傾ける】 (動カ下一)[文]カ下二 かたぶ・く
〔「かたむける」の古い言い方〕
「かたむける」に同じ。「謹んで耳を―・けてゐたが/坑夫(漱石)」

傾ける

かたむ・ける [4] 【傾ける】 (動カ下一)[文]カ下二 かたむ・く
〔「かたぶける」の転。「片向ける」の意〕
(1)斜めにする。かたむくようにする。「盆を―・ける」「首を―・ける」
(2)考えや心をある方面に向ける。他のことは考えずに,ひたすら心をその事に向けて行う。心を注ぐ。「精魂を―・ける」「愛情を―・ける」「耳を―・ける」
(3)衰えさせる。滅ぼす。「国を―・ける」「身代を―・ける」
(4)〔「杯を傾ける」の意から〕
酒の類を飲む。「一献―・ける」
(5)非難する。けなす。「たとへ卿相の位に昇るといふとも,誰か―・け申すべき/保元(中)」
[慣用] 蘊蓄(ウンチク)を―・産を―

傾げる

かしげる【傾げる】
incline;→英和
lean.→英和
⇒傾ける.

傾げる

かし・げる [3] 【傾げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 かし・ぐ
斜めにする。かたむける。「首を―・げる」「小首を―・げる」

傾げる

かた・げる [3] 【傾げる】 (動ガ下一)[文]ガ下二 かた・ぐ
(1)斜めにする。かたむける。かしげる。「小首―・げて不審皃(フシンガオ)/当世書生気質(逍遥)」
(2)体を横たえる。寝る。「もうお―・げなさりまし/滑稽本・続膝栗毛」

傾す

かぶ・す 【傾す】 (動サ四)
〔「頭(カブ)」の動詞化〕
頭をたれる。うなだれる。「山処(ヤマト)の一本薄(ヒトモトススキ)うな―・し/古事記(上)」

傾る

なだ・る 【傾る】 (動ラ下二)
⇒なだれる

傾れ

なだれ [0] 【雪崩・傾れ】
(1)山腹や傾斜地に積もった雪が大量に崩れ落ちる現象。表層雪崩と全層雪崩とに大別する。《雪崩》 [季]春。
(2)斜めに傾くこと。斜めに傾いている所。「杉山の間の処から―を通つて/真景累ヶ淵(円朝)」
(3)傾き崩れること。斜面に沿って崩れ落ちること。「東西の坂に人―を築(ツ)いて,馬人いやが上に落ち重なる/太平記 3」
(4)陶器の釉(ウワグスリ)が肩からなだれるように流れているもの。
→茶入れ
(5)「雪下ろし{(3)}」に同じ。

傾れる

なだ・れる [3] 【雪崩れる・傾れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 なだ・る
(1)雪や土砂が斜面を崩れ落ちる。特に,雪崩{(1)}が発生する。《雪崩》「表層が―・れる」
(2)斜めに傾く。《傾》「乗合(ノリアイ)は前後に俯仰(フギヨウ)し,左右に―・れて/義血侠血(鏡花)」
(3)一度に勢いよくおし寄せる。「車内から乗客が―・れ出る」
(4)流れ落ちる。「蝋ガ―・ルル/日葡」

傾れ込む

なだれこ・む [4][0] 【雪崩れ込む・傾れ込む】 (動マ五[四])
雪崩が崩れ落ちるように,多くの人が一度にはいりこむ。「観客が会場に―・む」

傾倒

けいとう [0] 【傾倒】 (名)スル
(1)人・主義・思想などに感服して心を寄せること。事柄に興味をもち,夢中になること。「実存主義に―する」
(2)傾き倒れること。[日葡]

傾倒する

けいとう【傾倒する】
devote oneself <to literature> ;be devoted <to> ;admire.→英和

傾光性

けいこうせい ケイクワウ― [0] 【傾光性】
光の強さの変化が刺激になって起こる植物の傾性。生長運動の場合(タンポポの花など)と膨圧運動の場合(オジギソウなど)がある。
→傾性

傾動

けいどう [0] 【傾動】 (名)スル
(1)他のはたらきかけでなびき動くこと。くつがえし動かすこと。「天下を―する程の勢力を得/蜃中楼(柳浪)」
(2)地塊の表面が傾く運動。

傾動地塊

けいどうちかい [5] 【傾動地塊】
地殻の一部が断層運動で片方に傾いてできた地塊。傾斜の急な断層崖と,反対側のゆるやかな斜面とから成る。

傾向

けいこう【傾向】
<have> a tendency <to> ;→英和
<have> an inclination <to> (性向).→英和

傾向

けいこう [0] 【傾向】 (名)スル
(1)物事の状態・性質などが全体としてある方向に向かうこと。かたより。「物価は上昇の―にある」「底は西より東に―し/日本風景論(重昂)」「列国の大勢斯国に―し/経国美談(竜渓)」
(2)特定の思想にかたよること。特に,左翼的な思想を抱くこと。「―小説」
(3)〔倫〕
〔(ドイツ) Neigung〕
好みや性向など,感覚的欲求で特定の習性をもつもの。カントの倫理学では,これによる行為はそれ自身悪ではないが,たとえ道徳法則と外的に一致しても,道徳性はもたないとして理性に対立される。傾向性。
(4)〔心〕 生活体がある一定の刺激に対して,一定の類型的反応で応じる素質。

傾向文学

けいこうぶんがく [5] 【傾向文学】
特定の主義・主張を宣伝する手段として書かれた文学。主に,社会主義文学をいう。

傾向映画

けいこうえいが [5] 【傾向映画】
〔ドイツ語 Tendenzfilmの訳〕
1920年代後半の世界大不況期を中心に,商業映画の中で社会の矛盾を訴える内容のプロレタリア映画。日本での代表作は鈴木重吉「何が彼女をさうさせたか」など。

傾向的

けいこうてき [0] 【傾向的】 (形動)
特定の傾向をもっているさま。特に,左翼的な傾向にいう。「―な文学」

傾国

けいこく [0] 【傾国】
〔漢書(外戚伝)「一顧傾�人城�,再顧傾�人国�」〕
(1)王がその色香に迷い国を滅ぼすほどの美女。「傾城―の乱今に有りぬと覚えて/太平記 1」
(2)遊女。また,遊里。「語れども尽きぬは―の噂/浮世草子・好色万金丹」

傾城

けいせい [0] 【傾城・契情】
(1)〔漢書(外戚伝)「一顧傾�人城�,再顧傾�人国�」から。君主がその色香に迷って城や国を滅ぼす,の意〕
美人。美女。「矢おもてにすすんで―を御らんぜば/平家 11」
(2)遊女。近世には太夫・天神などの高級な遊女をさす。

傾城冥加

けいせいみょうが 【傾城冥加】
(1)傾城として神仏から受ける加護。
(2)遊女の誓いの語。神仏の名にかけて,の意。「―聞く気でごんす/浄瑠璃・寿の門松」

傾城反魂香

けいせいはんごんこう 【傾城反魂香】
人形浄瑠璃。時代物の一。近松門左衛門作。1708年初演。狩野元信が土佐光信の婿となり,絵所預となった史実に,吃(ドモ)の又平伝,反魂香の説話,不破名古屋の廓の達引(タテヒキ)などを織り込む。上の巻の「将監閑居」(通称「吃又」)が有名。

傾城屋

けいせいや 【傾城屋】
女郎屋。遊女屋。「―に身を売る事は/浮世草子・二十不孝 1」

傾城柄

けいせいづか 【傾城柄】
(「傾城柄を握る」の形で)遊女買いの権威となること。通人としてはばをきかすこと。「―を握つたなれのはてぢや/歌舞伎・仏の原」

傾城歌三味線

けいせいうたじゃみせん 【傾城歌三味線】
浮世草子。五巻。江島其磧作。1732年,八文字屋刊。越前新保の銀持玉屋新右門の伜(セガレ)新兵衛と遊女小女郎の恋物語。歌舞伎・浄瑠璃の影響がみえる。

傾城町

けいせいまち 【傾城町】
遊女屋の集まった町。遊里。色里。

傾城禁短気

けいせいきんたんき 【傾城禁短気】
浮世草子。六巻。江島其磧作。1711年,八文字屋刊。仏教の談義の形式を借りて,男色・女色の優劣,公娼対私娼の争いなど,色道を論じたもの。

傾城色三味線

けいせいいろじゃみせん 【傾城色三味線】
浮世草子。江島其磧作。1701年,八文字屋刊。京・江戸・大坂・鄙(ヒナ)・湊(ミナト)の五巻から成り,各巻巻頭に島原・吉原・新町などの遊女の名寄せを掲げ,遊興の種々相を描く。

傾城買二筋道

けいせいかいふたすじみち ケイセイカヒフタスヂミチ 【傾城買二筋道】
洒落本。一冊。梅暮里谷峨(ウメボリコクガ)作。1798年刊。浮気な色男が愛想尽かしをされる「夏の床」と,中年の醜男が女の心をとらえる「冬の床」を対照的に描く。

傾城買四十八手

けいせいかいしじゅうはって ケイセイカヒシジフハツテ 【傾城買四十八手】
洒落本。一冊。山東京伝作・画。1790年刊。遊客と遊女の座敷・閨房(ケイボウ)を舞台にして,傾城買いのさまざまな手管を示したもの。心理描写にすぐれる。

傾城阿波の鳴門

けいせいあわのなると 【傾城阿波の鳴門】
人形浄瑠璃。時代物の一。近松半二・竹本三郎兵衛らの合作。1768年初演。「夕霧阿波の鳴渡」の改作で,夕霧伊左衛門の話に,伊達騒動を持ち込み,阿波徳島の玉木家のお家騒動とする。巡礼姿の娘お鶴に母お弓が親子の名乗りができないで別れる八段目「巡礼唄の段」が有名。

傾山

かたむきやま 【傾山】
大分県と宮崎県の境にある山。海抜1602メートル。西に連なる祖母(ソボ)山とともに祖母傾国定公園の中心。

傾度

けいど [1] 【傾度】
傾いている度合。傾斜の角度。

傾廃

けいはい [0] 【傾敗・傾廃】 (名)スル
国などが衰え亡びること。「国の―遠きに非ず/太平記 4」

傾心

けいしん [0] 【傾心】
⇒メタセンター

傾性

けいせい [0] 【傾性】
植物の屈曲運動の一。外からの刺激を受けた器官が,刺激の方向には関係なく,一定の方向に曲がる性質。傾触性・傾光性など。
→屈性

傾慕

けいぼ [1] 【傾慕】 (名)スル
いちずにしたうこと。思慕の情を寄せること。「敵も味方も共に―する所/滝口入道(樗牛)」

傾敗

けいはい [0] 【傾敗・傾廃】 (名)スル
国などが衰え亡びること。「国の―遠きに非ず/太平記 4」

傾斜

けいしゃ【傾斜】
(an) inclination <of 20 degrees> ;→英和
a slope (坂など);→英和
acclivity (上り);→英和
declivity (下り).→英和
〜する incline;→英和
slant;→英和
slope.〜した inclined;slant.‖傾斜度 a gradient.

傾斜

けいしゃ [0] 【傾斜】 (名)スル
(1)ななめになること。かたむいていること。また,その度合。「南に―した土地」「屋根の―が急だ」
(2)考えや状況が一つの方向に向かってゆくこと。「軍国主義への―を深める」
(3)緊密度や優先順位などにより,重点を定めて物事を行うこと。「―配置」
(4)均等ではなく,順次増加あるいは減少するように設定すること。「―家賃制度」

傾斜儀

けいしゃぎ [3] 【傾斜儀】
⇒クリノメータ

傾斜家賃

けいしゃやちん [4] 【傾斜家賃】
公団賃貸住宅について1970年(昭和45)度から実施されている家賃方式で,入居当初の家賃を軽減し,以後,毎年一定率で増額していく。
→応能家賃

傾斜屈性

けいしゃくっせい [4] 【傾斜屈性】
植物器官の屈曲運動の一。光・重力などの刺激源の方向に対してある角度で曲がる性質。側根の伸長方向など。
→屈性

傾斜生産

けいしゃせいさん [4] 【傾斜生産】
(1)特定の重要産業へ資金・資材を重点的に投入して生産を行うこと。
(2)1946年(昭和21)末,日本経済を緊急に回復させるため吉田内閣が決定し片山・芦田両内閣が引き継いで実行した政策。石炭と鉄鋼の生産に対して傾斜的に投資が行われ,第二次大戦後の経済の復興が図られた。

傾斜計

けいしゃけい [0] 【傾斜計】
〔clinometer〕
(1)地表面の傾きを測定する計器。
(2)航空機の計器。加速度の方向に対する傾斜度や地面に対する機体の傾斜度を測定する。

傾注

けいちゅう [0] 【傾注】 (名)スル
一つの事に心や力を集中すること。「この仕事に全力を―する」

傾注する

けいちゅう【傾注する】
devote oneself <to> .

傾瀉

けいしゃ [0] 【傾瀉】 (名)スル
(1)傾けて注ぐこと。傾注。
(2)化学で,沈殿物を容器の底の方に沈ませたあと,容器を静かに傾けて上澄み液だけを流し出す操作。デカンテーション。

傾眠

けいみん [0] 【傾眠】
意識障害の程度の一。周囲からの刺激があれば覚醒するがすぐ意識が混濁する状態。

傾聴

けいちょう [0] 【傾聴】 (名)スル
真剣に聞くこと。「―に値する」「静かに―する」

傾聴する

けいちょう【傾聴する】
listen (intently) <to> .→英和

傾船差

けいせんさ [3] 【傾船差】
船が傾斜した際に生じる磁気コンパスの指示方位の誤差。船体がもつ磁力が原因。

傾蓋

けいがい [0] 【傾蓋】
〔「孔子家語(致思)」による。孔子が道で程子と出会って,車のきぬがさをかたむけて立ち話をした故事から〕
たまたま出会って,立ち話をすること。また,初めて会って,旧友のように親しくなること。

傾覆

けいふく [0] 【傾覆】 (名)スル
くつがえること。また,ひっくり返すこと。国や家が滅びることや滅ぼすことをいう。「クニヲ―スル/ヘボン(三版)」

傾触性

けいしょくせい [0] 【傾触性】
接触の刺激で起こる植物の傾性。モウセンゴケの捕虫葉の周辺部の触毛などにみられる。接触傾性。

傾震性

けいしんせい [0] 【傾震性】
震動の刺激で起こる植物の傾性。オジギソウの小葉・葉柄に見られる運動がよく知られている。振動傾性。

傾頽

けいたい [0] 【傾頽】 (名)スル
衰えくずれること。「事物の力これを―せんと欲する/民約論(徳)」

僂なふ

かがな・う カガナフ 【僂なふ】 (動ハ下二)
〔近世語〕
日数を指折り数える。「―・へ見れば…三箇月に及び/読本・弓張月(前)」

僂指

ろうし [1] 【僂指】 (名)スル
ゆびおりかぞえること。屈指。

僂指

るし [1] 【僂指】 (名)スル
指折り数えること。

僄す

ひょう・す ヘウ― 【僄す】 (動サ変)
軽んじる。ばかにする。「世を―・するやうにふるまふ,大いに諫ばや/平家 2」

僅か

はつか 【僅か】 (形動ナリ)
視覚や聴覚に感じられる程度がごく少ないさま。わずか。ほのか。「初雁の―に聞きし言づても雲路に絶えて侘ぶるころかな/新古今(恋五)」

僅か

わずか【僅か】
⇒少し.僅かな[の](only) a few <people> ;→英和
(only) a little <money> .→英和
僅か(に) only <fifty yen> ;→英和
<three> short <years> ;→英和
<be> barely <in time> (かろうじて).→英和

僅か

わずか ワヅカ 【僅か・纔か】 (名・形動)[文]ナリ
(1)数量・程度・度合・価値などのきわめて少ない・こと(さま)。ほんの少し。単独で副詞的にも用いる。「―の費用で済む」「―な日数で完成する」「―に覚えている」「―な事で争う」「―三人しか集まらなかった」
(2)みすぼらしいさま。貧弱なさま。「―なる板びさしをかりてしのび住ひ/浮世草子・五人女 5」

僅かに

わずかに ワヅカ― [1] 【僅かに・纔かに】 (副)
かろうじて。やっとのことで。「―身をかわすことができた」

僅僅

きんきん [0] 【僅僅】
■一■ (ト|タル)[文]形動タリ
わずかなさま。ほんの少しであるさま。「―たる賄賂の為めに忽ち其讒言を容れ/世路日記(香水)」
■二■ (副)
{■一■}に同じ。「創業後―二年の経営としては/思出の記(蘆花)」

僅少

きんしょう [0] 【僅少】 (名・形動)[文]ナリ
わずかである・こと(さま)。ほんの少し。「―の差で勝つ」「残部―」「―な前借の金を踏み倒す程の料簡(リヨウケン)が/土(節)」

僅少の

きんしょう【僅少の】
a few (数);→英和
a little (量);→英和
small;→英和
trifling.→英和
〜差で勝つ win by a narrow margin.

僅差

きんさ [1][0] 【僅差】
わずかの差。僅少差。「―で勝つ」

僅差

きんさ【僅差】
<by> a narrow margin.

僅有

きんゆう [0] 【僅有】
ほんのわずかにはあること。「霞亭の六言は絶無―の作である/北条霞亭(鴎外)」

僉議

せんぎ 【僉議】 (名)スル
〔「僉」は全部の意〕
(1)多人数で相談すること。多人数の評議。衆議。「公卿殿上人参内して―あり/平治(上)」「公卿―」
(2)「詮議{(1)}」に同じ。「此―の済むまでは,爰を通さじと/浮世草子・一代男 4」

僊者

せんしゃ [1] 【仙者・僊者】
〔「せんじゃ」とも〕
仙人。

働かす

はたらかす【働かす】
set[put] <a person> to work;→英和
make <a person> work;work <a machine> ;use <one's head> .→英和
想像力を〜 give play to one's imagination.

働かす

はたらか・す [0][4] 【働かす】
■一■ (動サ五[四])
(1)労働をさせる。働かせる。「社員を気持ちよく―・す」
(2)機能を発揮させる。活用する。「頭を―・す」
(3)動かす。身動きする。「毒虫どもが…刺し食ひなどしけれども,ちとも身をも―・さず/平家 5」
■二■ (動サ下二)
⇒はたらかせる

働かせる

はたらか・せる [0] 【働かせる】 (動サ下一)[文]サ下二 はたらか・す
「働かす」に同じ。「想像力を―・せる」「知恵を―・せる」

働き

はたらき【働き】
(1)[労働]work;→英和
labor;→英和
[活動]action;→英和
activity.→英和
(2)[機能]function.→英和
(3)[功績]an achievement;services.(4)[才能]ability.→英和
〜のある able;→英和
capable.→英和

働き

はたらき [0] 【働き】
(1)働くこと。仕事をすること。「―に出る」
(2)働くことに伴って生ずるもの。収入・実績・功績など。「―が少ない」「―が悪い」「―が認められる」
(3)物の果たす機能・役割。他のものに及ぼす作用・影響。また,その程度。「胃の―が鈍る」「引力の―」「磁石の―」
(4)動くこと。「袖長クテ手ノ―ガ悪イ/ヘボン」
(5)戦場に出かけること。また,戦闘。「三之山へ御―の時は,伊東へ足軽を隠し遣り候ひて/上井覚兼日記」
(6)悪事をはたらく者。すり・強盗など。「―が二人うせたと木戸でいひ/柳多留 8」
(7)(「活」とも書く)文法における,語尾の変化。活用。「―のある語」
(8)能の用語。
 (ア)象徴的表現である舞に対して,具体的で特定の意味をもつ動作のこと。働き事。
 (イ)「舞働(マイバタラ)き」に同じ。
(9)歌舞伎の囃子(ハヤシ)の一。能の舞働きの囃子が取り入れられたもの。鬼などの激しい動きがクライマックスに達する時に奏される。舞働き。

働き口

はたらきぐち [0][4] 【働き口】
働いて賃金を得るところ。職場。「―を探す」

働き口

はたらきぐち【働き口】
a job;→英和
a position.→英和

働き手

はたらきて [0] 【働き手】
(1)働いて一家の生計を支える人。「―を失う」
(2)よく働く人。働き者。

働き手

はたらきて【働き手】
a worker;→英和
a hand;→英和
a breadwinner (一家の).→英和

働き掛け

はたらきかけ [0] 【働き掛け】
働きかけること。「停戦の―をする」

働き掛ける

はたらきかける【働き掛ける】
approach <a person> ;→英和
appeal to <a person> .

働き掛ける

はたらきか・ける [6] 【働き掛ける】 (動カ下一)[文]カ下二 はたらきか・く
相手に向かって積極的に動作・作用をしかける。「両国に―・けて和平を実現する」

働き盛り

はたらきざかり [5] 【働き盛り】
人の一生のうち,最も仕事に熱が入り成果の上がる年頃。壮年期。

働き盛りである

はたらきざかり【働き盛りである】
be in the prime of life.

働き者

はたらきもの【働き者】
a hard worker.

働き者

はたらきもの [0] 【働き者】
よく働く人。

働き蜂

はたらきばち [4] 【働き蜂】
ミツバチなど社会生活を営むハチのうち,巣を作ったり蜜を集めるなどの労働を行う雌のハチ。生殖機能が退化している。職蜂(シヨクホウ)。

働き蜂

はたらきばち【働き蜂】
a worker bee.

働き蟻

はたらきあり【働き蟻】
a worker ant.

働き蟻

はたらきあり [4] 【働き蟻】
アリ類やシロアリに見られる雌アリで,営巣,食物の採集・貯蔵,女王アリ・雄アリの世話,食物運びなどの労働をするもの。羽はなく,小形で生殖機能が退化している。職蟻(シヨクギ)。

働き詞

はたらきことば [5] 【働き詞】
(1)「用言」の旧称。
(2)「動詞」の旧称。活用言。[ヘボン]

働き詰め

はたらきづめ [0] 【働き詰め】
休みなく働くこと。「―に働く」

働く

はたら・く [0] 【働く】 (動カ五[四])
(1)肉体・知能などを使って仕事をする。一生懸命にする。「―・いたあとは飯がうまい」「このプロジェクトの中心になって―・く」
(2)職業・業務として特定の仕事をもつ。「―・きながら大学を卒業した」
(3)機能を発揮する。効果・作用が十分現れる。「もう疲れて頭が―・かなくなってしまった」「勘が―・く」「なかなか悪知恵の―・くやつだ」「遠心力が―・く」
(4)そのものとしての力が生かされる。役に立つ。「このねじは―・いていない」「制御装置が―・く」
(5)悪いことをする。「乱暴を―・く」「盗みを―・く」「不正を―・く」
(6)語尾が変化する。活用する。
(7)動く。体を動かす。「鯉・鯛は生きて―・くやうにて同じ作り枝につけたり/宇津保(蔵開下)」
(8)出撃する。出撃して戦う。「丸子の城へ―・かんとて/三河物語」
[可能] はたらける

働く

はたらく【働く】
work <for a company> (勤務);→英和
act <on> (作用する);→英和
do <evil> ;→英和
commit <a crime> (悪事を).→英和

ぞう【像】
an image;→英和
a figure[statue];→英和
a portrait[picture](画像).→英和
〜をたてる(作る) raise a statue (make an image).→英和

ぞう ザウ [1] 【像】
(1)かたち。姿。ありさま。「理想とする女性の―を思い描く」
(2)神仏・人・鳥獣などの形を模して描き,また造ったもの。
(3)〔物〕 物体の各点から出た光線束が光学系によりそれぞれ対応する一点に集束するか,また一点から発散する形の光線束となる場合の,それらの点の集合。前者の場合を実像,後者を虚像という。

像法

ぞうぼう ザウボフ [0] 【像法】
〔仏〕 三時の一。正法に似た仏法が行われる時代。正法時代ののち,五百年または千年間の称。教法と修行者は存在するが,正しい修行が行われないため悟りを開く者が出ない時期。像法時。
→正法
→末法

僑居

きょうきょ ケウ― [1] 【僑居】 (名)スル
かりずまいをすること。また,そのすまい。仮寓(カグウ)。寓居。「暑を避け…湖辺に―す/花柳春話(純一郎)」

しもべ【僕】
a (man)servant.

やつこらま 【臣・奴・僕】
〔「ら」「ま」はともに接尾語〕
主君に仕える人。下僕。「市辺の天皇が御足末(ミアナスエ)―/播磨風土記」

しもべ [0][3] 【僕・下部】
(1)下男。召し使い。
(2)身分の低い者。「―に酒飲まする事は心すべきことなり/徒然 87」
(3)検非違使庁などの下級役人。「庁の―の中に金武といふ大力(ダイチカラ)の剛の者/平家 4」

ぼく【僕】
I.→英和

やつがれ [0] 【僕】 (代)
〔「奴吾(ヤツコアレ)」の転。古くは「やつかれ」〕
一人称。自分自身をへりくだっていう。上代では男女ともに用いた。「亦―憂へまうす所なり/日本書紀(安閑訓)」
〔近世には,男性がやや改まった場で用い,明治以降は書生言葉などで用いられた〕

ぼく [1] 【僕】
■一■ (代)
一人称。男が自分をさして言う語。「―はきみにすまないことをした」「―の本」
〔(1)一般に対等または目下に向かって用いる。「おれ」よりは丁寧。目上に対して話す時やあらたまったところでは「わたくし」を用いる。(2)漢文の中では,古代から男子のへりくだった表現として用いられるが,「やつがれ」などと訓読されるのが一般である。明治以降,「ぼく」の形で書生などが用いるようになり,現代では男子の自称として広く用いられるようになった。(3)子供に対して,「―,お名前は」のように呼びかけの語として使われる場合もある〕
■二■ (名)
男の召し使い。下男。下僕(ゲボク)。

僕夫

ぼくふ [1] 【僕夫】
召し使いの男。下男。

僕妾

ぼくしょう [0] 【僕妾】
しもべとめかけ。また,下男下女。

僕婢

ぼくひ [1] 【僕婢】
下男と下女。

僕射

ぼくや [1] 【僕射】
(1)中国の官名。もと尚書省の次官で左右一名ずつ置かれ,唐代には宰相の任にあたった。
(2)左・右大臣の唐名。

僕従

ぼくじゅう [0] 【僕従】
召し使い。従僕。

僕等

ぼくら [1] 【僕等】 (代)
一人称。「ぼく(僕)」の複数。ぼくたち。

僚友

りょうゆう レウイウ [0] 【僚友】
仲間。同じ仕事をしている者。同僚。「会社の―」

僚友

りょうゆう【僚友】
a colleague;→英和
a comrade.→英和

僚官

りょうかん レウクワン [0] 【僚官】
(1)役人。官吏。
(2)同役の官吏。

僚属

りょうぞく レウ― [0] 【僚属】
下役。属僚。

僚機

りょうき レウ― [1] 【僚機】
仲間の飛行機。同じ編隊の飛行機。

僚船

りょうせん レウ― [0] 【僚船】
仲間の船。同じ船団の船。

僚艇

りょうてい レウ― [0] 【僚艇】
仲間の小船。行動を共にする小船。

僚艦

りょうかん レウ― [0] 【僚艦】
仲間の軍艦。同じ艦隊の軍艦。

僥倖

ぎょうこう ゲウカウ [0] 【僥倖】 (名)スル
(1)思いがけない幸運。「―を当てにする」「―にも難関を通過して/門(漱石)」
(2)幸運を待つこと。「万一を―するの外為す可きもの無し/佳人之奇遇(散士)」

僥幸[倖]

ぎょうこう【僥幸[倖]】
(good) luck;→英和
a windfall.→英和
〜にも by good luck;luckily.万一を〜する trust to chance.

僦居

しゅうきょ シウ― [1] 【僦居】 (名)スル
借家住まいをすること。「芝桜川町の路地に―し/日乗(荷風)」

そう [1] 【僧】
(1)〔梵 saṃgha の音訳「僧伽(ソウギヤ)」の略。衆または和合衆と訳す。仏門にはいって仏道を修行する者の団体の意から〕
出家し,仏門にはいって修行する人。僧侶。出家。法師。沙門(シヤモン)。比丘(ビク)。
(2)ある宗教に入信してその修行をしている人。「回教の―」

そう【僧】
a (Buddhist) priest;a bonze.→英和

僧伽

そうぎゃ [1] 【僧伽】
〔仏〕
〔梵 saṃgha の音訳〕
仏教修行者の集団。僧侶の集団。広義には,在家を含む仏教教団全体をいうこともある。和合衆。和合僧。僧祇(ソウギ)。

僧伽梨

そうぎゃり [0] 【僧伽梨】
「そうかり(僧伽梨)」に同じ。

僧伽梨

そうかり [0] 【僧伽梨】
〔梵 saṃghāṭī の音訳〕
僧の着る三種の袈裟(ケサ)の中で最も大きな袈裟。参内(サンダイ)のときなどに用いる。大衣。そうぎゃり。僧竭胝(ソウガテイ)。そうかりえ。

僧伽梨衣

そうかりえ [4] 【僧伽梨衣】
「そうかり(僧伽梨)」に同じ。

僧伽藍

そうがらん [3] 【僧伽藍】
「伽藍(ガラン)」に同じ。

僧伽藍摩

そうがらんま [4] 【僧伽藍摩】
「伽藍(ガラン)」に同じ。

僧位

そうい [1] 【僧位】
朝廷が僧侶に授ける位階。760年大法師位を最高に伝灯位・修行位の二色を置き,これに法師位・満位・住位・入位の四階を配した二色九階が定められた。864年には僧綱(ソウゴウ)の位階として法印大和尚位・法眼和尚位・法橋上人位の三階を定め,それぞれ僧綱の僧正・僧都・律師に相当させた。のちには,絵師・医師などにも僧位を与えた。

僧体

そうたい [0] 【僧体】
頭髪を剃(ソ)り,衣を着た僧の姿。僧形。法体(ホツタイ)。
⇔俗体

僧供

そうぐ 【僧供】
僧に供養すること。僧への供物。「自ら―を受くるは,此れ奇異の事なり/今昔 12」

僧侶

そうりょ【僧侶】
⇒僧.

僧侶

そうりょ [1] 【僧侶】
〔元来は,僧団の意〕
出家して仏門に入った人。僧。坊さん。出家。
→僧

僧俗

そうぞく [1] 【僧俗】
僧侶と俗人。出家と在家。

僧兵

そうへい [0] 【僧兵】
古代・中世の武装した僧侶集団の称。在地地主や武士に抗して寺院・寺領を支配すべく出現したが,特に平安末期には強大な勢力となり,しばしば強訴・闘争を繰り返した。興福寺・東大寺・延暦寺・園城寺などのものは有名。法師武者。
僧兵[図]

僧号

そうごう [3][0] 【僧号】
出家してつける,僧としての名前。

僧団

そうだん [0] 【僧団】
特別の修行をする僧の団体。

僧坊

そうぼう [0] 【僧坊・僧房】
(1)寺院内の,僧の住む建物。坊。
(2)戒律を専門とする道場。

僧堂

そうどう [0] 【僧堂】
禅宗寺院の中心的な建物で,僧が座禅や寝起きをする場所。雲堂。撰仏場。
→禅室

僧官

そうかん [0] 【僧官】
僧に与えられる官職。僧正・僧都(ソウズ)・律師など。
→僧位

僧家

そうけ [1] 【僧家】
〔「そうか」とも〕
(1)僧侶。
(2)僧の住まい。寺院。

僧家

そうか [1] 【僧家】
⇒そうけ(僧家)

僧寺

そうじ [1] 【僧寺】
寺。尼寺に対して,男子の僧のいる寺。

僧尼

そうに [1] 【僧尼】
僧と尼。

僧尼令

そうにりょう 【僧尼令】
養老令の編目の一。仏教教団の僧尼を統制する法令。僧尼の犯罪・破戒行為などに対する措置を規定。

僧帽

そうぼう [0] 【僧帽】
僧侶がかぶる帽子。

僧帽弁

そうぼうべん [3] 【僧帽弁】
〔形状が,二尖端をもった司教帽に似ることからいう〕
左心房と左心室の間の左房室口にある弁膜。二部から成り,血液の逆流を防いでいる。左(ヒダリ)房室弁。二尖弁(ニセンベン)。

僧帽筋

そうぼうきん [0] 【僧帽筋】
〔形状が,カプチン修道会士の頭巾(ズキン)に似ることからいう〕
背筋の一部。表層にあり,後頭部・頸部・背部正中線から起こって鎖骨・肩甲骨に付着する菱形の筋。上肢の運動に関与する。

僧庵

そうあん [0] 【僧庵】
僧の居住するいおり。

僧形

そうぎょう [0][3] 【僧形】
頭髪を剃(ソ)った僧の姿。
⇔俗形

僧形八幡

そうぎょうはちまん [6] 【僧形八幡】
僧形をした八幡大菩薩の像。本地垂迹(スイジヤク)の思想に基づいて作られた神像。薬師寺・東大寺のものが有名。

僧律

そうりつ [0] 【僧律】
僧侶の守るべき戒律。

僧徒

そうと【僧徒】
priests;monks.

僧徒

そうと [1] 【僧徒】
僧たち。「熊野金峰山の―/平家 6」

僧戒

そうかい [0] 【僧戒】
僧侶の守らなければならない戒律。

僧房

そうぼう [0] 【僧坊・僧房】
(1)寺院内の,僧の住む建物。坊。
(2)戒律を専門とする道場。

僧斎

そうさい [0] 【僧斎】
法要など仏事の際に,僧を招いて斎食を供すること。また,その斎食。

僧旻

そうみん 【僧旻】
⇒みん(旻)

僧服

そうふく [0] 【僧服】
僧侶の着る服。僧衣。

僧林

そうりん [0] 【僧林】
僧の多く集まっている所。大寺。

僧正

そうじょう [1] 【僧正】
(1)僧綱(ソウゴウ)の最高位。僧都(ソウズ)・律師の上に位し,僧尼を統轄する。のち,大・正・権(ゴン)の三階級に分かれる。
(2)現在では,各宗の僧階の一。

僧正

そうじょう【僧正】
a high priest;a bishop.→英和

僧正谷

そうじょうがたに ソウジヤウ― 【僧正谷】
京都市左京区,鞍馬寺と貴船神社との間にある谷。牛若丸が武術を修業した所と伝える。

僧残

そうざん [0] 【僧残】
〔仏〕
〔梵 saṃghāvaśeṣa〕
僧尼の守るべき規律である具足戒の一部。これを犯すことは波羅夷(ハライ)に次ぐ重罪とされる。一定期間僧尼の資格を奪われ,罰に服し,ほかの僧尼の前で懺悔(ザンゲ)すれば,滅罪して僧団に残ることを許される。これに該当する罪は僧では一三項目ある。
→波羅夷

僧法師

そうほうし [3] 【僧法師】
〔同意の「僧」と「法師」を重ねた語〕
僧。

僧物

そうもつ [0] 【僧物】
〔仏〕 出家した僧尼に所属する一切のもの。建物・土地などの四方僧物と,法衣・鉢などの現前僧物の二種がある。僧祇物。

僧祇

そうぎ [1] 【僧祇】
〔仏〕
(1)「僧伽(ソウギヤ)」に同じ。
(2)「阿僧祇(アソウギ)」の略。

僧祇支

そうぎし [3] 【僧祇支】
〔仏〕 元来は尼僧が三衣(サンエ)の下に着る下着で,左肩に掛け,右は腋(ワキ)から下をおおう。のちに男の僧も用いるようになる。祇支。

僧祇物

そうぎもつ [3] 【僧祇物】
僧物(ソウモツ)。

僧籍

そうせき [0] 【僧籍】
僧侶としての籍・身分。「―を離れる」

僧籍に入る

そうせき【僧籍に入る】
become a priest;→英和
take holy orders.

僧籍簿

そうせきぼ [4] 【僧籍簿】
各宗の宗務所で,僧尼の名称・得度などを記録する帳簿。僧帳。

僧綱

そうごう [0] 【僧綱】
〔仏〕 僧尼の統轄,諸大寺の管理・運営にあたる僧の役職。日本では624年に始まり,律令制下で僧正(ソウジヨウ)・僧都(ソウズ)・律師の三綱が定められ,別に法務・威儀師・従儀師を置いて補佐させた。平安後期には形式化した。のちには各宗派の僧侶の身分として用いられるようになった。
→僧位

僧綱所

そうごうしょ [5][0] 【僧綱所】
僧綱が職務を行い,またその任官の式を行う事務所。綱所(コウシヨ)。

僧綱領

そうごうえり [3] 【僧綱領】
僧綱の位にある僧が,衣のえりを折り返さないで立てたままにし,頭を隠すように着ること。また,その着方。僧綱頸(クビ)。
僧綱領[図]

僧綱頸

そうごうくび [3] 【僧綱頸】
(1)「僧綱領(ソウゴウエリ)」に同じ。
(2)小袖のえりを折り返さないで立てたままにして着ること。

僧職

そうしょく [0] 【僧職】
(1)僧という身分。僧としての仕事。
(2)宗派・寺院などで,僧が受け持つそれぞれの役割・職分。
(3)勅令や官符によって正式に命ぜられる僧の地位や職分。三綱・内供奉(ナイグブ)・講師など。

僧職

そうしょく【僧職】
<enter the> priesthood.→英和

僧脇

そうわき [0][4] 【僧脇】
能楽で,僧の姿で登場するワキ・ワキツレ。脇僧。

僧舎

そうしゃ [1] 【僧舎】
寺。寺院。僧家。

僧衆

そうしゅう [0] 【僧衆】
多くの僧侶。僧徒。衆徒。そうじゅ。

僧衣

そうえ [1] 【僧衣】
⇒そうい(僧衣)

僧衣

そうい [1] 【僧衣】
僧侶の着る衣服。ころも。法衣。そうえ。

僧都

そうず [1] 【僧都】
(1)僧綱(ソウゴウ)の一。僧正の下,律師の上に位し,僧尼を統轄する。初め一人であったが,のちに大・権大・少・権少の四階級に分かれる。
(2)明治以降,各宗派の僧階の一。
(3)添水(ソウズ)。

僧録

そうろく [0] 【僧録】
禅宗の僧職。1379年足利義満が宋にならって相国寺の春屋妙葩(シユンオクミヨウハ)をこれに任じたのに始まる。五山十刹以下禅寺を管轄,その人事をつかさどった。江戸時代に実権は衰えたが,徳川綱吉が新義真言宗僧隆光を任じたことがある。僧録司。

僧門

そうもん [0] 【僧門】
僧。僧家。仏家。仏門。

僧院

そういん【僧院】
a <Buddhist> monastery;→英和
a cloister.→英和

僧院

そういん [0] 【僧院】
僧が住む建物。寺院。てら。

僧階

そうかい [0] 【僧階】
僧侶の階級。僧正の権(ゴン)・正・大の三階,僧都(ソウズ)の権少・少・正・権大・大の五階など。
→僧位

僭する

せん・する [3] 【僭する】 (動サ変)[文]サ変 せん・す
自分の身分を超えて,不相応なおこないをする。「簒奪(サンダツ)して皇帝を―・する」「男子にして女史の名を―・するに至りては馬鹿といはんか/筆まかせ(子規)」

僭ふ

ひところ・う 【僭ふ】 (動ハ四)
同等に並ぶ。特に,臣下としての分をこえて,君主のように振る舞う。「蘇我臣入鹿…独り―・ひ立たむことを謨る/日本書紀(皇極訓)」

僭上

せんじょう [0] 【僭上】 (名・形動)[文]ナリ
〔古くは「せんしょう」とも〕
(1)身分をわきまえず,さしでた行為をする・こと(さま)。「―の振る舞い」「決して私めが―に岩沼子爵の御令嬢をどうのかうのとは申ませぬから/風流仏(露伴)」
(2)分に過ぎたぜいたくをすること。「過差なることを―と言ひ習はせり/かたこと」
(3)大言壮語すること。「色里で―いふことは治兵衛めには叶はねども/浄瑠璃・天の網島(上)」

僭上ばる

せんじょうば・る センジヤウ― 【僭上ばる】 (動ラ四)
身分不相応な振る舞いをする。おごりたかぶる。「口合ひ悪口―・りどつと笑うて通りけり/浄瑠璃・淀鯉(上)」

僭主

せんしゅ [1] 【僭主】
(1)帝王の名を僭称する者。
(2)〔(ギリシヤ) tyrannos〕
古代ギリシャの諸ポリスにみられた非合法的手段で支配者となった者。多く貴族出身で平民の不満を利用し,その支持を得て政権を掌握。アテネのペイシストラトスが代表的。タイラント。

僭位

せんい [1] 【僭位】
身分を越えて君主の位につくこと。また,その位。

僭偽

せんぎ [1] 【僭偽・僭擬】
分をこえて上位の者のまねをすること。身分違いのおこないをすること。

僭擬

せんぎ [1] 【僭偽・僭擬】
分をこえて上位の者のまねをすること。身分違いのおこないをすること。

僭王

せんおう [0][3] 【僭王】
身分を超えて王の名を称する者。

僭用

せんよう [0] 【僭用】 (名)スル
分限を超えて使用すること。

僭称

せんしょう [0] 【僭称】 (名)スル
自分の身分を超えた称号を勝手に名乗ること。また,その称号。「皇帝を―する」

僭窃

せんせつ [0] 【僭窃】 (名)スル
身分を超えて,君主などの位をぬすむこと。主君に属するものを押領すること。

僭越

せんえつ【僭越】
presumptuousness.→英和
〜な presumptuous;→英和
audacious.→英和
〜ながら with your permission.

僭越

せんえつ [0] 【僭越】 (名・形動)[文]ナリ
身分や権限などを越えて,差し出がましいことをする・こと(さま)。「―な言い方」「―のそしり」「―ながら私が…」
[派生] ――さ(名)

僭踰

せんゆ [0][1] 【僭踰】
身分を超えた振る舞いをすること。

僮僕

どうぼく [0] 【童僕・僮僕】
召し使いの少年。

ひが 【僻】
■一■ (名)
(1)名詞の上に付いて複合語をつくり,道理に合わないこと,正当でないことなどの意を表す。「―ごと」「―目」「―耳」
(2)正常でない心のたかぶり。かんしゃく。「阿波の客が―起して/浄瑠璃・阿波の鳴門」
■二■ (形動)
〔中世語〕
正当でないさま。変わっているさま。「西僻とは西のはてのをかしい―な処ぞ/史記抄 10」

へき [1] 【僻】 (名・形動)[文]ナリ
(1)へんぴな・こと(さま)。「―の又―なる千山万岳/日光山の奥(花袋)」
(2)かたよっていること。「―をやめ邪をふせぐ/正統記(嵯峨)」

僻する

へき・する [3] 【僻する】 (動サ変)[文]サ変 へき・す
かたよる。「一部の文学者の―・した御考/一隅より(晶子)」

僻み

ひがみ【僻み】
(a) prejudice;→英和
a bias;→英和
jealousy.→英和

僻み

ひがみ [3] 【僻み】
ひがむこと。ひねくれた心で物事を曲げて受け取ること。また,その心。

僻み根性

ひがみこんじょう [4] 【僻み根性】
ひがんだ心。ねじけた性質。

僻む

ひが・む [2] 【僻む】
■一■ (動マ五[四])
(1)物事を素直に受け取らず,自分が不当に扱われていると解釈する。
(2)心がひねくれる。「のけ者にされたと思って―・む」「女の性(シヨウ)は皆―・めり/徒然 107」
(3)まちがっている。「物言へば,―・みたり,とかしがましう言へば/落窪 4」
(4)もうろくする。「母君もさこそ―・み給へれど,現心(ウツシゴコロ)出でくる時は/源氏(若菜下)」
■二■ (動マ下二)
ことさらに事実とちがわせる。ゆがめる。「聞し召し―・めたる事などや侍らむ/源氏(若紫)」

僻む

ひがむ【僻む】
be prejudiced[biased] <against> ;→英和
be jealous <of> .僻んだ prejudiced;biased.→英和

僻事

ひがごと [2][0] 【僻事】
〔古くは「ひがこと」とも〕
(1)事実に合わないこと。まちがい。
(2)道理に合わないこと。悪事。「いかにいかに―したる事のあるかと/愚管 4」

僻僻し

ひがひが・し 【僻僻し】 (形シク)
ひどくひがんでいる。ひねくれている。「―・しからん人のおほせらるる事,聞きいるべきかは/徒然 31」

僻在

へきざい [0] 【僻在】 (名)スル
(1)一方にかたよって存在すること。
(2)へんぴな土地に居ること。「世界の隅に―して百里の道を行く事が出来ない/社会百面相(魯庵)」

僻地

へきち [1] 【僻地】
都会から遠く離れた,へんぴな土地。かたいなか。辺地。「―教育」「山間の―」

僻地

へきち【僻地】
a remote place.‖僻地教育 education in remote regions.

僻境

へききょう [0] 【僻境】
僻地。辺境。

僻心

ひがごころ 【僻心】
(1)ひがんだ心。ひねくれた心。「―にて,我身をさしもあるまじきさまにあくがらし給ふ/源氏(若菜上)」
(2)考え違い。誤解。「又―得たまふべければ/源氏(澪標)」

僻村

へきそん [0] 【僻村】
へんぴな村。かたいなか。

僻案

へきあん [0] 【僻案】
(1)かたよった考え。
(2)自分の考えをへりくだっていう語。愚考。「―の条々,愚意にまかせていささか左にしるす/連理秘抄」

僻案抄

へきあんしょう 【僻案抄】
注釈書。一巻。藤原定家著。1226年成立。三代集の難解歌約一二〇首について注解・考証を加えたもの。古今集・後撰集の注解は,多く父俊成の遺教によるという。僻案集。

僻様

ひがさま 【僻様】 (形動ナリ)
事実と違うさま。道理に外れるさま。「身づからの心―にしおかばこそあらめ/落窪 4」

僻目

ひがめ【僻目】
⇒誤解,偏見.

僻目

ひがめ [3][0] 【僻目】
(1)視線の方向が正常ではない目。やぶにらみ。すがめ。
(2)まちがって見ること。見まちがい。見そこない。
(3)かたよった考え方。偏見。

僻眼

ひがらめ 【僻眼・瞟眼】
やぶにらみ。すがめ。ひがら。「色黒き―の女/浮世草子・三代男」

僻眼

ひがら 【僻眼・瞟眼】
「ひがらめ」の略。[日葡]

僻者

ひがもの 【僻者】
心のねじけた者。「かかる―なれば世づかぬ文は書き出だしたるなりけり/落窪 2」

僻耳

ひがみみ [2][0] 【僻耳】
聞き違えること。ひがぎき。「愛想尽かしと聞取つたのは全く此方(コチラ)の―で/浮雲(四迷)」

僻見

へきけん [0] 【僻見】
一方にかたよった意見。ひがんだ考え。偏見。びゃっけん。「彼に対する―で/明暗(漱石)」

僻見

びゃっけん ビヤク― [0] 【僻見】
「へきけん(僻見)」に同じ。

僻説

へきせつ [0] 【僻説】
まちがった考え。かたよった説。

僻論

へきろん [0] 【僻論】
まちがった考え。かたよっていて道理に合わない論。曲論。

僻遠

へきえん [0] 【僻遠】
中心となる地域から遠く離れていること。また,そのような所。「―の地」

僻邑

へきゆう [0] 【僻邑】
都会から遠く離れたへんぴな村。かたいなか。「山村―に居り/学問ノススメ(諭吉)」

僻陬

へきすう [0] 【僻陬】
〔「陬」は隅(スミ)の意〕
へんぴな土地。僻地。「―の地」「―孤嶋/高橋阿伝夜叉譚(魯文)」

僻隅

へきぐう [0] 【僻隅】
都から遠く離れた土地。かたいなか。

ぎ【儀】
<as for> the matter (事柄);→英和
a ceremony (儀式).→英和

ぎ 【儀】
■一■ [1] (名)
(1)儀式。典礼。「結婚の―」「大葬の―」
(2)ことがら。こと。形式名詞的な用法。「その―ばかりはお許しください」「唯今参る事余の―にあらず/謡曲・仲光」
■二■ (接尾)
人名や人代名詞などに付いて,「…こと」「…に関しては」の意を表す。手紙文や通知・通達の文書などで用いる。「私―,この度恩師夫妻の媒酌により…」「その方(ホウ)―」

儀仗

ぎじょう [0] 【儀仗】
(1)儀式に用いる装飾的で形式化した武器。
(2)儀式。

儀仗兵

ぎじょう【儀仗兵】
a guard of honor.

儀仗兵

ぎじょうへい [2] 【儀仗兵】
儀礼・警固のために,天皇・皇族・高官や外国の賓客などにつける兵隊。

儀典

ぎてん [0] 【儀典】
儀式のきまり。典例。典範。のり。

儀刑

ぎけい 【儀刑・儀型】
手本。模範。ぎきょう。「太政大臣は一人(イチジン)に師範として四海に―せり/平家 1」

儀制

ぎせい [0] 【儀制】
儀式と制度。また,儀式に関する制度。

儀則

ぎそく [0] 【儀則】
(1)儀式。
(2)法則。

儀助煮

ぎすけに [0] 【儀助煮】
小鯛や小海老などを煮て味をつけ,焙炉(ホイロ)にかけて乾燥させ,青海苔(ノリ)・芥子(ケシ)の実などをまぶしたもの。福岡の名物。宮野儀助の創製という。

儀勢

ぎせい [0] 【擬勢・義勢・儀勢】
(1)みせかけの勢い。虚勢。強がり。「国麿は―を示して/照葉狂言(鏡花)」
(2)動物が他の動物をおどすときに見せる姿勢。毛を逆立てたり,体色を変化させたりする。
(3)意気込み。「どの面(ツラ)さげておとつさんに,と思へば出掛てゆく―もなく/当世書生気質(逍遥)」

儀同三司

ぎどうさんし [4] 【儀同三司】
〔その儀式の格式が「三司」,すなわち太政大臣・左右大臣に同じの意〕
准大臣の異名。

儀同三司母

ぎどうさんしのはは 【儀同三司母】
(?-996) 平安後期の歌人。名は貴子。高階成忠の女(ムスメ)。藤原道隆の妻。藤原伊周(コレチカ)・定子らの母。漢才に秀で内侍となる。拾遺集以下の勅撰集に五首入集。高内侍。

儀型

ぎけい 【儀刑・儀型】
手本。模範。ぎきょう。「太政大臣は一人(イチジン)に師範として四海に―せり/平家 1」

儀容

ぎよう [0] 【儀容】
礼儀にかなった装い・かたち。

儀式

ぎしき [1] 【儀式】
(1)一定の作法・形式にのっとって行われる集団的行事。慶弔に際して行われる行事や組織体が行う行事など。「―を執り行う」
(2)朝廷で行う公事・祭事の礼式作法。また,それを定めた書。「貞観―」

儀式

ぎしき【儀式】
<perform> a ceremony;→英和
<church> rites.〜の ceremonial.→英和
〜ばる be ceremonial.〜ばらずに without ceremony.

儀式張る

ぎしきば・る [4] 【儀式張る】 (動ラ五[四])
体裁を重んじて,堅苦しくする。形式ばる。「―・った挨拶(アイサツ)」

儀法

ぎほう [0] 【儀法】
儀式や法則。きまり。おきて。

儀狄

ぎてき 【儀狄】
(1)中国の伝説上の人物。夏(カ)のとき,初めて酒を造ったとされる。
(2)酒の異名。

儀礼

ぎらい 【儀礼】
中国,儒教の経典の一。一七編。周公旦または孔子の作と伝えられる。成立は戦国末から漢初と推定される。周代から春秋時代にかけて宗教的・政治的儀礼を集録したもので,儀礼の形式を詳細に述べてある。「周礼(シユライ)」「礼記」とともに「三礼(サンライ)」と呼ばれる。

儀礼

ぎれい [0] 【儀礼】
(1)一定の形式にのっとった規律ある行為・礼法。礼儀。礼式。「外交―上必要な手続き」
(2)聖なるものとかかわる慣習的・宗教的行為。「通過―」

儀礼

ぎれい【儀礼】
courtesy.→英和
〜的訪問をする make a courtesy call <on> ;pay a formal visit <to> .

儀礼的

ぎれいてき [0] 【儀礼的】 (形動)
単に儀礼だけを重んずるさま。形式的なさま。「―な挨拶(アイサツ)」「―行為」

儀範

ぎはん [0] 【儀範】
見習うべき模範。手本。規範。

儀表

ぎひょう [0] 【儀表】
模範。手本。

儀装

ぎそう [0] 【儀装】
儀式のための装飾・設備。

儀軌

ぎき [1] 【儀軌】
(1)密教で,仏・菩薩・諸天神などを供養したり,念誦(ネンジユ)をするときの儀式規則。また,それを記した書物。
(2)規則。規範。儀法。

儀陽殿

ぎようでん ギヤウ― 【宜陽殿・儀陽殿】
平安京内裏の殿舎の一。紫宸殿(シシンデン)の東にあり,代々の御物を納めておく所。
→内裏

儀鳳暦

ぎほうれき 【儀鳳暦】
太陰暦の一種。唐では麟徳(リントク)暦といい,李淳風(リジユンプウ)がつくったもの。日本へは中国の儀鳳年間(676-679)に伝来。690年施行,763年まで使用された。

儁異

しゅんい [1] 【俊異・儁異】
衆人にすぐれて秀でていること。また,その人。「俗は―を悪み世は奇才を忌む/佳人之奇遇(散士)」

わし [0] 【私・儂】 (代)
〔「わたし」の転〕
一人称。男性が,目下の者に対して尊大な感じを伴って用いる語。おれ。「―も年をとった」
〔近世では,主として女性が用いた。「薄雲はしほ��と涙ぐみ,―はかやうに落ぶれて路頭にさ迷ひありく事/浄瑠璃・当麻中将姫」〕

儂等

わしら [2] 【私等・儂等】 (代)
一人称。「わし」の複数。私たち。

儃佪

せんかい [0] 【儃佪】 (名)スル
思うように進めず,たたずむこと。「白頭に―し,中夜(チユウヤ)に煩悶する/虞美人草(漱石)」

おく [1] 【億】
(1)数の単位。一万の一万倍。古くは一万の十倍・百倍・千倍もいう。
(2)数量の非常に多いこと。「たとえ―という金を積んでもだめだ」

おく【億】
one[a]hundred million(s).十億 a billion.→英和

億ション

おくション [1] 【億―】
〔「マンション」を「万ション」としゃれて〕
俗に,一億円以上の分譲マンションのこと。

億万

おくまん [3] 【億万】
数量のきわめて多いこと。

億万劫

おくまんごう [3] 【億万劫】
非常に長い時間。無限に長い時間。
→劫(コウ)

億万長者

おくまんちょうじゃ [5] 【億万長者】
たいへんな大金持ち。

億万長者

おくまんちょうじゃ【億万長者】
a billionaire.→英和

億兆

おくちょう [0][1] 【億兆】
(1)限りなく多い数。
(2)多くの人民。万民。「―の民」

億劫

おくこう [3] 【億劫】
⇒おっこう(億劫)

億劫

おっこう オクコフ 【億劫】
■一■ [3] (名)
〔仏〕
(1)一劫の一億倍。非常に長い時間。「八十―の生死の罪を却(ノゾ)かむ/往生要集」
(2)非常に多い数。「無量―の極重の悪業をも除き/往生要集」
→劫(コウ)
■二■ (形動)[文]ナリ
〔近世江戸語〕
面倒くさいさま。おっくう。「琴一つごぜ―に廻るなり/柳多留 5」

億劫

おっくう オククフ [3] 【億劫】 (名・形動)[文]ナリ
〔「おっこう(億劫)」の転〕
気乗りがせず,めんどうくさい・こと(さま)。「考えるのも―だ」
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――さ(名)

億劫な

おっくう【億劫な】
troublesome;→英和
annoying.→英和
〜がる think <it> too much trouble <to do> .

儋石

たんせき [0] 【儋石】
〔儋は二石の意〕
(1)米穀のわずかな量。
(2)わずかなこと。

儒仏

じゅぶつ [1] 【儒仏】
儒教と仏教。「―の教え」

儒医

じゅい [1] 【儒医】
儒者であり,また医者でもある人。

儒墨

じゅぼく [1] 【儒墨】
儒教と墨子の教え。

儒学

じゅがく [1] 【儒学】
孔子および孔子の政治倫理思想を継承発展させた儒家の学問。個々人の道徳的修養と徳治主義的政治を尊ぶ。春秋時代の孔子より,戦国時代の孟子・荀子を経て,漢代に至って国教としての儒教が成立,以後,中国民族の伝統的精神文化の一大支柱となる。漢代では,儒教経典(六経)を解釈する経学(今文(キンブン)学や古文学)や讖緯説(シンイセツ)が盛んとなり,魏晋六朝時代には,老荘思想をもって儒教経典を解釈する玄学が現れた。儒教が仏教・道教と鼎立(テイリツ)した唐代には道統論が現れ,宋代には性理学が朱子学として形而上学的に体系化され,元代以降清末まで官学として採用された。また,明代中期以降は陽明学が隆盛をきわめ,清代には訓詁学・考証学が盛んとなった。日本には応神天皇の代に「論語」が伝来したといわれ,以後日本の政治・文化に大きな影響を及ぼした。

儒学

じゅがく【儒学】
the teaching of Confucius;Confucianism.→英和
儒学者 a Confucianist.

儒官

じゅかん [1] 【儒官】
儒者が任ぜられる官。儒学を教授する官吏。

儒家

じゅか [1] 【儒家】
(1)儒教の学者。また,その家系。
(2)孔子を祖とする学派の総称。

儒家神道

じゅかしんとう [3] 【儒家神道】
江戸初期以来,仏教排撃の立場から儒家が説いた神道。神道も儒教と同様王道であるとする。藤原惺窩(セイカ)・林羅山・中江藤樹・山鹿素行・山崎闇斎らがその論者。

儒教

じゅきょう【儒教】
Confucianism.→英和

儒教

じゅきょう [1] 【儒教】
仁を根本とする政治・道徳を説いた孔子を祖とする中国の教説。儒学の教え。
→儒学

儒書

じゅしょ [1] 【儒書】
儒学の書物。

儒服

じゅふく [0] 【儒服】
儒者の衣服。儒者の服装。

儒林

じゅりん [1][0] 【儒林】
儒者のなかま。儒者の世界。

儒林外史

じゅりんがいし 【儒林外史】
中国,清代の口語体の長編小説。五五回(後人が付加した五六回・六〇回本もある)。呉敬梓(ゴケイシ)作。1745〜49年頃成立。科挙をめぐる読書人たちの愚劣さや出世欲を風刺したもの。

儒生

じゅせい [1] 【儒生】
儒学を修める者。儒者。

儒祭

じゅさい [0] 【儒祭】
儒教の儀式による祖先の祭り。

儒者

じゅしゃ [1] 【儒者】
(1)儒教を研究し,その教えを説く人。儒学者。
(2)江戸時代,幕府の職名。経典を進講し,文学をつかさどる。林氏が世襲。儒官。

儒者捨場

じゅしゃすてば 【儒者捨場】
大塚先儒墓所の俗称。東京都文京区大塚五丁目にあり,室鳩巣・古賀精里・柴野栗山・尾藤二洲などの墓所。

儒臣

じゅしん [0] 【儒臣】
儒学をもって仕える臣下。

儒艮

じゅごん [1] 【儒艮】
海牛目の哺乳類。体長3メートルに達する。体は紡錘形で,前肢はひれ状,後肢は退化し,半月状の尾びれをもつ。海草類を食べる。紅海・東アフリカ沿岸から,東南アジア・沖縄にいたる浅海に分布。古来,人魚に擬せられる。ザンノイオ。
儒艮[図]

儒葬

じゅそう [0] 【儒葬】
儒教の儀式によって行う葬祭。

儒道

じゅどう [1] 【儒道】
(1)儒教の道。
(2)儒教と道教。

儒門

じゅもん [1] 【儒門】
(1)儒者の家柄。
(2)儒者の仲間。

儒雅

じゅが [1] 【儒雅】
(1)儒教の正しい道理。
(2)立派な儒者。

儕輩

せいはい [0] 【儕輩】
なかま。同輩。さいはい。「多才能弁を以て―に推されてゐた/渋江抽斎(鴎外)」

儕輩

さいはい [0] 【儕輩】
同じ仲間。同輩。せいはい。

まんま [3] 【儘】
〔「まま(儘)」の撥音添加〕
まま。「使った―で片付けようともしない」

まま [2] 【儘】
〔「まにま」の転。多く,連体修飾語を受けて,形式名詞的に用いられる〕
(1)成り行きに従うこと。他のものに任せ従うこと。「誘われる―,ついて来た」「足の向く―に歩き回る」
(2)思いどおりであること。「―にならない世の中」「今夜一夜は身どもが―ぢや/狂言・地蔵舞(虎寛本)」
(3)元のとおりで,変えてないこと。そっくりであること。「見た―を話す」「昔の―で少しも変わらない」
(4)状態が続いていること。一つの動作・作用が終わり,それに続くはずの動作・作用が始まらないこと。「受け取った―積んである」「借りた―だ」「立った―眠る」
(5)成り行きにまかせて,結果に頓着しないこと。どうなってもよいこと。ままよ。「ただ読めずと―/胆大小心録」
(6)ある理由によってそのような事態になったこと。「太刀が持てもらい度さの―でおりやる/狂言・二人大名(虎寛本)」
(7)(普通「ママ」と書く)書物の校訂などで,原本どおりであること。
→ままに
〔「ままにならない」の場合,アクセントは [0]〕

儘ならぬ

ままなら∘ぬ [4] 【儘ならぬ】 (連語)
思いどおりにならない。自由にならない。「―∘ぬ浮き世」

儘の皮

ままのかわ 【儘の皮】
成り行きにまかせる以外に手だてのない意を表す語。ままよ。「それがつのると,はて��はもうどうなつても―と/人情本・娘節用」

儘よ

ままよ 【儘よ】 (連語)
成り行きにまかせる以外に手だてのない意を表す語。どうにでもなれ。なるようになれ。「―,行けるところまで行ってみよう」

はかな 【果無・果敢無・儚】
形容詞「はかなし」の語幹。「夢をはかなみまどろめばいや―にもなりまさるかな/古今(恋三)」

儚い

はかない【儚い】
transient;→英和
ephemeral;[空虚な]vain;→英和
empty.→英和

儚い

はかな・い [3] 【果無い・果敢無い・儚い】 (形)[文]ク はかな・し
(1)消えてなくなりやすい。もろくて長続きしない。「人生は―・い」「―・い命」「―・い恋」
(2)不確かであてにならない。実現の可能性が乏しい。「―・い希望をいだく」
(3)何のかいもない。無益だ。「行く水に数書くよりも―・きは思はぬ人を思ふなりけり/古今(恋一)」
(4)大したものでない。取り立てるほどのものでない。「をかしき事も世の―・き事も,うらなく言ひ慰まんこそ/徒然 12」
(5)思慮・分別が十分でない。愚かだ。「日本の人は―・し。虎にくはれなん/宇治拾遺 12」
(6)みすぼらしい。卑しい。「長谷に詣でて,いと―・き家にとまりたりしに/枕草子 228」
〔原義は「はか(捗)無し」の意〕
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(形動)――さ(名)

儚さ

はかなさ【儚さ】
vanity;→英和
transiency.→英和

儚む

はかな・む [3] 【果無む・儚む】 (動マ五[四])
はかないと思う。「世を―・む」

儚む

はかなむ【儚む】
despair <of> ;→英和
grow weary <of the world> .

まい マヒ 【舞・儛】
〔動詞「舞う」の連用形から〕
(1)歌や音曲にあわせて身体・手足を動かすこと。周囲にはやされて動き,巡るあるいは回る動作を主とする。日本の古代から中世への舞踊は舞を中心とし,物語や物まねと結びつく。近世では舞と踊りの区別はあいまいとなり,江戸の踊りに対して上方の舞という。
(2)神楽(カグラ)・舞楽・白拍子・延年・曲舞(クセマイ)・幸若舞(コウワカマイ)・能・地歌舞などの舞踊。また,これらを演じること。
(3)能・狂言で,謡が入らず囃子(ハヤシ)だけで演じる舞踊部分。舞事。

儛師

まいし マヒ― [1] 【舞師・儛師】
雅楽寮で,舞楽の舞を専門とし,後進の指導にも当たった者。

償い

つぐない【償い】
(a) compensation;reparation(s) (賠償);→英和
(an) atonement (罪の).→英和
〜として in compensation[reparation] <for> ;as an atonement <for> .

償い

つぐない ツグナヒ [0][3] 【償い】
つぐなうこと。また,そのための金銭・財物など。「罪の―をする」

償う

つぐなう【償う】
compensate[make up] <for> ;→英和
pay[make reparation] <for the damage> (損害を);→英和
cover <the expenses> (費用を);→英和
atone <for one's sin> .→英和

償う

つぐな・う ツグナフ [3] 【償う】 (動ワ五[ハ四])
〔「つぐのふ」の転〕
(1)埋め合わせをする。特に,弁償する。「それで家の方の経済は,収支―・ふのかい/それから(漱石)」「友達ノ借金ヲ―・ウ/ヘボン」
(2)罪やあやまちの埋め合わせをする。「刑に服して罪を―・う」
[可能] つぐなえる

償ひ

つぐのい ツグノヒ 【償ひ】
〔古くは「つくのい」〕
つぐなうこと。また,その財物。「座敷中を油だらけにした―を/西洋道中膝栗毛(魯文)」

償ひ人

つぐのいびと ツグノヒ― 【償ひ人】
古代,朝廷に雇われて労役に従った最下級の人。

償ふ

まど・う マドフ 【償ふ】 (動ハ四)
弁償する。つぐなう。埋め合わせる。「一両の銀子は私が―・ひます/浮世草子・一代女 6」

償ふ

つぐの・う ツグノフ 【償ふ】 (動ハ四)
〔室町時代頃までは「つくのふ」〕
(1)「つぐなう(償){(1)}」に同じ。「絹を織つて債主に―・ふ/御伽草子・二十四孝」
(2)「つぐなう(償){(2)}」に同じ。「前の罪を―・ひ畢りて後,我にあひて道を得たる也/今昔 2」

償却

しょうきゃく シヤウ― [0] 【償却】 (名)スル
(1)借金などを返すこと。
(2)「減価償却」に同じ。
(3)回収見込みのない資産を貸し倒れとして(損金)処理すること。「不良資産を―する」

償却する

しょうきゃく【償却する】
repay;→英和
redeem;→英和
refund;→英和
pay off.減価償却 depreciation.→英和
⇒償還.

償還

しょうかん【償還】
repayment;→英和
redemption.→英和
〜する repay;→英和
redeem <loans> .→英和
‖償還期限 the term of redemption;maturity (満期).

償還

しょうかん シヤウクワン [0] 【償還】 (名)スル
(1)借りを返すこと。返済。「財を私くしし,債主に―せざりしことを知り/西国立志編(正直)」
(2)債券・投資信託などで,期限が来て投資家に金を返すこと。

償還プレミアム

しょうかんプレミアム シヤウクワン― [6] 【償還―】
公社債の任意償還(繰上償還)に伴い支払われる額面超過金。

償還基金

しょうかんききん シヤウクワン― [6][5] 【償還基金】
⇒減債基金(ゲンサイキキン)

償還差益

しょうかんさえき シヤウクワン― [5] 【償還差益】
額面価額を下回って発行された債券を額面価額で償還する時に生じる差額。応募者の利益となる。

償還株式

しょうかんかぶしき シヤウクワン― [6] 【償還株式】
利益をもって消却することを前提とし発行される株式。発行会社にとり一時的な資金調達に便利であり,出資者にとっては比較的安全。

償還請求

しょうかんせいきゅう シヤウクワン―キウ [5] 【償還請求】
⇒遡求(ソキユウ)(2)

償金

しょうきん シヤウ― [0] 【償金】
他人に与えた損害をつぐなうために払う金。賠償金。

やさ 【優】
■一■〔形容詞「やさし」の語幹〕
名詞の上に付いて,姿かたちが上品ですっきりしている,しとやかであるなどの意を表す。「―男」「―女」「―がた」
■二■ (形動)
〔近世語〕
姿かたちが上品ですっきりしているさま。「―なをのこがしなせりふ/浄瑠璃・大内裏大友真鳥」

ゆう イウ [1] 【優】
■一■ (形動)[文]ナリ
(1)しとやかであるさま。上品であるさま。「全く其―な心を尽して,其人を愛恋した故で/小公子(賤子)」
(2)上品で美しいさま。優美であるさま。「かぐや姫のかたち―におはす也/竹取」
(3)じょうずであるさま。すぐれているさま。「年頃添ひ給ひける御耳の聞きなしにや,いと―にあはれに思さるれば/源氏(若菜上)」
→優に
■二■ (名)
成績のすぐれていることを示す評語。普通,優・良・可の三段階の最上位をいうが,さらにその上に「秀」をおくこともある。

ゆう【優】
[採点記号]A;→英和
excellent.→英和

優しい

やさしい【優しい】
gentle (柔和);→英和
sweet;→英和
tender;→英和
kind(hearted) (親切).→英和
優しく gently;tenderly;→英和
kindly.→英和
優しくする be kind[good,nice] <to a person> .

優しい

やさし・い [0][3] 【優しい】 (形)[文]シク やさ・し
□一□
(1)穏やかで好ましい。おとなしくて好感がもてる。「気立ての―・い女の子」
(2)思いやりがあって親切だ。心が温かい。「―・い心づかい」
(3)上品で美しい。優美だ。「―・い物腰の婦人」
□二□
(1)身もやせるような思いでつらい。他人や世間に対してひけ目を感ずる。恥ずかしい。「世の中を憂しと―・しと思へども飛び立ちかねつ鳥にしあらねば/万葉 893」
(2)心づかいをして控えめである。つつましやかである。「されば重木は百八十に及びてこそさぶらふらめど,―・しく申すなり/大鏡(序)」
(3)(節度をもって振る舞うさまが)殊勝である。けなげである。「己が振舞―・しければ,一筋取らするぞ/保元(中)」
〔動詞「やす(痩)」の形容詞形で,身もやせ細る思いだというのが原義。平安時代には□二□(2)の意でも用いられ,つつましくしとやかなさまを優美と感ずることから□一□(3)の意が生じた。□二□(3)は優位の者がほめことばとして用いた。→やさしい(易)〕
[派生] ――げ(形動)――さ(名)――み(名)

優しがる

やさしが・る 【優しがる】 (動ラ四)
(1)恥ずかしく思う。恥ずかしがる。「けしきばみ―・りて,知らず,とも言ひ/枕草子 46」
(2)風流ぶる。「品なく,―・るに付けてもわざとびたり/無名抄」
(3)優美に思う。上品に感ずる。「女をば,皆いとほしがり,―・りけり/宇治拾遺 7」

優しだつ

やさしだ・つ 【優しだつ】 (動タ四)
やさしい様子をする。「―・ちたる心づきなき/狭衣 3」

優に

ゆうに イウ― [1] 【優に】 (副)
十分にあるさま。多く,下に数を表す語を伴う。「―一〇〇キロを超す堂々たる体格」

優に

ゆうに【優に】
full[a good] <five hours> ;→英和
well over;enough;→英和
amply;→英和
easily.→英和

優り

まさり [3] 【勝り・優り】
まさること。すぐれていること。現代語では多く他の語と複合して用いる。「男―」「親―」

優り劣り

まさりおとり [0][4] 【優り劣り】
すぐれることと劣ること。「―がない」

優り様

まさりざま 【優り様・勝り様】 (形動ナリ)
よりすぐれているさま。「艶にまばゆきさまは,―にぞ見ゆる/源氏(明石)」

優り草

まさりぐさ 【優り草・勝り草】
菊の異名。「盃に向かへば色もなほ―/謡曲・松虫」

優り顔

まさりがお 【優り顔・勝り顔】
得意げな顔つき。「あな,―や/宇津保(国譲上)」

優る

すぐ・る 【優る・勝る】 (動ラ下二)
⇒すぐれる

優る

まさ・る [2][0] 【勝る・優る】 (動ラ五[四])
〔「増さる」と同源〕
(1)他のものと比べて力量や価値などが上である。すぐれている。
⇔劣る
「健康は富に―・る」「この車は経済性で―・る」
(2)相対的に程度が上である。他をしのぐ。「聞きしに―・る美しさだ」「静かと云ふよりは淋しさが―・つて居て/ふらんす物語(荷風)」
(3)官位などが上である。「先だちてより言ひける男は官―・りて/平中 1」

優れて

すぐれて [2] 【優れて・勝れて】 (副)
きわだって。特別に。とりわけ。「―政治的な問題」「―幅のある鍔の兜帽(ヘルメツト)を戴き/社会百面相(魯庵)」

優れる

すぐれる【優れる】
be better <than> ;be superior <to> ;→英和
surpass;→英和
excel <in> .→英和
すぐれた superior;prominent;→英和
excellent;→英和
fine.→英和
すぐれて exceedingly;→英和
surpassingly;conspicuously;→英和
exceptionally.→英和
気分がすぐれない do not feel well.

優れる

すぐ・れる [3] 【優れる・勝れる】 (動ラ下一)[文]ラ下二 すぐ・る
(1)他のものよりも内容・程度・技量などが上である。まさる。「―・れた脚力」「人に―・れた色彩感覚」「理解力に―・れる」「―・れて時めかし給ふことならびなかりける程に/源氏(須磨)」
(2)(多く打ち消しの語を伴う)よい状態である。「健康が―・れない」「顔色が―・れない」「天気が―・れない」

優れ人

すぐれびと [3] 【優れ人・勝れ人】
多くの中で特にすぐれた人。傑出した人。

優れ物

すぐれもの [0] 【優れ物・勝れ物】
(1)「優れ人(ビト)」に同じ。
(2)すぐれたもの。最良の物。

優位

ゆうい【優位(を占める)】
(hold) a dominant position;predominance (predominate) <over> .→英和

優位

ゆうい イウヰ [1] 【優位】 (名・形動)[文]ナリ
他の物よりもまさる位置・地位。優越する位置・地位。また,そうした位置・地位にいるさま。
⇔劣位
「―に立つ」「―を占める」

優作

ゆうさく イウ― [0] 【優作】
すぐれた作品。

優優

ゆうゆう イウイウ [0] 【優優】 (ト|タル)[文]形動タリ
(1)のびやかなさま。ゆったりしたさま。「雲は…―として足尾の方へ流れしが/不如帰(蘆花)」
(2)しとやかなさま。みやびやかなさま。

優先

ゆうせん イウ― [0] 【優先】 (名)スル
他のものより先に扱うこと。他をさしおいて行うこと。「公益を私益に―させる」「―道路」

優先する

ゆうせん【優先する】
have[be given]priority <over> ;take precedence <over> .‖優先株 preference shares[stocks].優先権がある(を与える) have (give) priority.優先通行権 the right of way.

優先債

ゆうせんさい イウ― [3] 【優先債】
その公共性により,起債順位のうえで事業債などより優遇されている債券。政府保証債・地方債などをいい,国債を加えることもある。公共優先債。

優先弁済

ゆうせんべんさい イウ― [5] 【優先弁済】
債務者からの弁済を他の債権者に先立って受けること。

優先株

ゆうせんかぶ イウ― [3] 【優先株】
配当または残余財産などの分配を,普通株より優先的に受けられる株。
⇔後配株

優先権

ゆうせんけん イウ― [3] 【優先権】
他の者より先に,ある物事を行うことができる権利。

優先的

ゆうせんてき イウ― [0] 【優先的】 (形動)
他のものより先に扱うさま。「被災者を―に入居させる」

優免

ゆうめん イウ― [0] 【優免】 (名)スル
大目にみてゆるすこと。特別に免除すること。宥免。

優劣

ゆうれつ イウ― [1][0] 【優劣】
すぐれていることとおとっていること。どちらがすぐれているかということ。まさりおとり。「―を競う」「―をつけがたい」

優劣がない

ゆうれつ【優劣がない】
There is little to choose <between> .〜を争う vie for superiority.〜を論じる discuss the relative merits <of A and B> .

優勝

ゆうしょう イウ― [0] 【優勝】 (名)スル
(1)競争・試合などで勝って第一位となること。「―者」
(2)すぐれたものが他に勝つこと。

優勝する

ゆうしょう【優勝する】
win a victory[championship,game].→英和
‖優勝旗 a champion flag; <米> a pennant (細長い三角形の).優勝者(チーム) a winner (winning team).優勝戦 a championship tournament;the finals (決勝戦).優勝杯 a trophy (cup).

優勝劣敗

ゆうしょうれっぱい イウ― [0] 【優勝劣敗】
(1)すぐれたものが勝ち,劣ったものが負けること。
(2)生存競争で,境遇に適したものや強いものが生き残り,適さないものや弱いものが滅びさること。「―はこの世の常」

優勝旗

ゆうしょうき イウ― [3] 【優勝旗】
競技会などで,優勝者にその名誉を表彰するために授ける旗。

優勝杯

ゆうしょうはい イウ― [3] 【優勝杯】
競技会などで優勝者にその名誉を表彰するために授ける杯。

優勢

ゆうせい イウ― [0] 【優勢】 (名・形動)[文]ナリ
勢い・形勢が他よりもまさっている・こと(さま)。
⇔劣勢
「試合を―に進める」「―に転じる」

優勢な

ゆうせい【優勢な】
superior;→英和
predominant;→英和
leading.→英和
〜になる gain in power[strength,influence];gain ground (意見などが).〜を保つ dominate;→英和
lead;→英和
outnumber (数の上で).→英和

優勢勝ち

ゆうせいがち イウ― [0] 【優勢勝ち】
柔道などの試合で,両者とも一本を取れずに試合時間が経過したとき,審判が優勢と認めた方を勝ちとすること。

優占

ゆうせん イウ― [0] 【優占】 (名)スル
植物群落の中で,ある種が他の種よりも生態的に優勢であること。

優占種

ゆうせんしゅ イウ― [3] 【優占種】
植物群落内において,最も数が多いか,広い面積を占めている種。その群落の性格を決定し,それを代表する。日本では落葉広葉樹林のブナ・ミズナラ,針葉樹林のコメツガ・シラビソなどがその例。

優品

ゆうひん イウ― [0] 【優品】
すぐれた品。

優填王

うでんのう 【優填王】
紀元前五,六世紀,釈迦在世の頃のインド,コーシャンビーの国王。仏教信者。仏像の始まりとされる牛頭栴檀(ゴズセンダン)の仏像を作らせたという。うてんおう。
→清涼寺釈迦像

優女

ゆうじょ イウヂヨ 【優女】
容貌の美しく,しとやかな女。「われ王法を傾けんと,仮に―の形となり/謡曲・殺生石」

優女

やさおんな 【優女】
やさしい女。しとやかで美しい女。やさめ。「かかる東の果てしにも又あるものぞ―/浄瑠璃・凱陣八島」

優姿

やさすがた [3] 【優姿】
やさしい姿。優美な姿。「行くでも無く止まるでも無き―/魔風恋風(天外)」

優婆塞

うばそく [2] 【優婆塞】
〔梵 upāsaka〕
〔仏〕 三帰・五戒を受けて正式の仏教信者となった男子。また,在家のままで仏道修行にはげむ人。近事男(ゴンジナン)。
⇔優婆夷(ウバイ)

優婆塞の宮

うばそくのみや 【優婆塞の宮】
源氏物語の作中人物。桐壺院の第八皇子。光源氏の異母弟。大君(オオイギミ)・中君・浮舟の父。北の方と死別後宇治に隠棲(インセイ)し,優婆塞の生活をおくる。宇治の八の宮。

優婆夷

うばい [2] 【優婆夷】
〔梵 upāsikā〕
〔仏〕 三帰・五戒を受けて正式の仏教信者となった在家の婦人。信女。近事女(ゴンジニヨ)。
⇔優婆塞(ウバソク)

優婉

ゆうえん [0] イウヱン 【優婉】 ・ イウエン 【優艶】 (名・形動)[文]ナリ
しとやかで美しい・こと(さま)。「―な淑女」「―に円滑に男を自分のかけた陥穽の中に陥れて/或る女(武郎)」

優弧

ゆうこ イウ― [0] 【優弧】
〔数〕 円周上の二点が円周を二つの弧に分けるとき,半円より大きい方の弧。
⇔劣弧

優形

やさがた [0] 【優形】 (名・形動)[文]ナリ
(1)気だてや振る舞いが,上品でやさしい・こと(さま)。優美。「筆道,連歌,茶の湯なんど―なる花車風流を尽くして/仮名草子・浮世物語」
(2)姿形のほっそりとして上品なこと。

優形の

やさがた【優形の】
<a man> of slender figure.

優待

ゆうたい イウ― [0] 【優待】 (名)スル
手厚くもてなすこと。他よりも大切に扱うこと。「―券」

優待する

ゆうたい【優待する】
welcome;→英和
receive warmly;treat <a person> kindly[with hospitality].優待券 a complimentary ticket;a discount coupon.

優性

ゆうせい イウ― [0] 【優性】
雑種第一代で,両親のもつ対立形質・遺伝子のうち,発現する方をいう。顕性。
⇔劣性

優性

ゆうせい【優性】
《生》dominance.‖優性遺伝 dominant inheritance.

優性の法則

ゆうせいのほうそく イウ―ハフソク 【優性の法則】
ある形質について,優性遺伝子のみをもった純系の親と,劣性遺伝子のみをもった純系の親を交配させてできた雑種第一代は,優性の形質のみを発現すること。
→メンデルの法則

優恤

ゆうじゅつ イウ― [0] 【優恤】
手厚くめぐみいたわること。

優曇華

うどんげ [0][2] 【優曇華】
〔「優曇」は梵語 udumbara の音訳「優曇波羅」の略〕
(1)クワ科の常緑高木。イチジクの近縁種。インド・セイロン島などに分布。花は壺状の花托の内面に生じ,果実は食用。花が外部から見えないところから,仏教では三千年に一度花が咲くといわれ,花の咲く時は金輪王(コンリンオウ)が出現するとも,また,如来が世に現れるとも伝えられる。
(2)バショウの花の異名。
(3)クサカゲロウの卵。楕円形の粒で,緑色,のち白色に変わる。糸状の細い柄の先に垂れ,草木・器物・天井などに群がってつき,花のように見える。吉兆とも凶兆ともいわれる。うどんげの花。[季]夏。《―にかざす仏の灯をかりぬ/富安風生》
(4)〔三千年に一度咲くとされていることから〕
きわめてまれなことに出あうことのたとえ。「たまたま逢ふこそ―なれ/狂言・花子」
優曇華(3)[図]

優柔

ゆうじゅう イウジウ [0] 【優柔】 (名・形動)[文]ナリ
(1)決断力に乏しいこと。ぐずぐずしてはっきりとしないこと。また,そのさま。「―な態度をとる」
(2)やさしく,ものやわらかである・こと(さま)。「去来実に此の如き人なれば其作る所の句も亦―敦厚にして/獺祭書屋俳話(子規)」

優柔不断

ゆうじゅうふだん イウジウ― [0][5] 【優柔不断】 (名・形動)[文]ナリ
ぐずぐずして物事の決断のにぶい・こと(さま)。優遊不断。「―な性格」

優柔不断な

ゆうじゅうふだん【優柔不断な】
irresolute;→英和
wavering.

優波離

うばり 【優波離】
〔梵 Upāli〕
紀元前六世紀頃のインドの僧。釈尊の十大弟子の一人。戒律に精通していることから持律第一といわれた。ウパーリ。

優渥

ゆうあく イウ― [0] 【優渥】 (名・形動)[文]ナリ
〔「渥」は厚い意〕
手厚い・こと(さま)。「萩原伯は徐ろに起て―なる待遇を謝し/新粧之佳人(南翠)」

優游

ゆうゆう イウイウ [0] 【優遊・優游】 (ト|タル)スル[文]形動タリ
ひまがあってのんびりしている・こと(さま)。「貴客の至て―せらるるに最も適したるの一楼あり/世路日記(香水)」「―として日を送る/三酔人経綸問答(兆民)」

優然

ゆうぜん イウ― [0] 【優然】 (ト|タル)[文]形動タリ
ゆったりとして落ち着いているさま。「紫の幕引絞らせ,―として威儀をつくろひ/慨世士伝(逍遥)」

優生

ゆうせい イウ― [0] 【優生】
遺伝的に優良な形質を保存しようとすること。

優生保護法

ゆうせいほごほう イウ―ハフ 【優生保護法】
優生上の見地から,不良な子孫の出生防止と母性の生命・健康の保護を目的とする法律。1948年(昭和23)制定。優生手術・母性保護のための人工妊娠中絶・受胎調節の指導などについて規定する。

優生学

ゆうせいがく【優生学】
eugenics.

優生学

ゆうせいがく イウ― [3] 【優生学】
人類の遺伝的素質を向上または減退させる社会的要因を研究して,悪性の遺伝的素質を淘汰し改善をはかることを目的とした応用遺伝学の一分野。1883年イギリスの遺伝学者 F =ゴールトンが提唱。ユージェニックス。

優生手術

ゆうせいしゅじゅつ イウ― [5] 【優生手術】
生殖腺を除去せず生殖を不能にする手術のうち,優生保護法に基づいて行われるもの。精管あるいは卵管の結紮(ケツサツ)を行うことが多い。

優男

やさおとこ [3] 【優男】
(1)気だて・心根のやさしい男。やさしい性格の男。
(2)優美な男。みやびお。「名歌仕つて御感に預るほどの―に/平家 1」
(3)柔弱な男。「これら程なる―,寄りて乞はば/義経記 3」

優男

やさおとこ【優男】
a man of slender figure; <話> a sissy.→英和

優秀

ゆうしゅう イウシウ [0] 【優秀】 (名・形動)[文]ナリ
他のものより一段とまさっている・こと(さま)。「―な生徒」「―な人材」「―な技術」
[派生] ――さ(名)

優秀な

ゆうしゅう【優秀な】
superior;→英和
excellent;→英和
<one of> the best <students> .→英和
〜な成績で <graduate> with honors.

優等

ゆうとう イウ― [0] 【優等】 (名・形動)[文]ナリ
他よりすぐれている・こと(さま)。
⇔劣等
「―の成績で卒業する」「才智人に秀で学術も―なるが上に/もしや草紙(桜痴)」

優等で

ゆうとう【優等で】
<graduate> with honors.‖優等賞 <win> an honor prize.優等生 an honor student.

優等生

ゆうとうせい イウ― [3] 【優等生】
成績の特にすぐれた学生や生徒。

優美

ゆうび イウ― [1] 【優美】 (名・形動)[文]ナリ
上品で美しいこと。派手でない,おだやかな美しさのあること。また,そのさま。「―な装い」「―な曲線を描く」
[派生] ――さ(名)

優美な

ゆうび【優美な】
graceful;→英和
elegant;→英和
refined.

優者

ゆうしゃ イウ― [1] 【優者】
他よりすぐれている人。優秀な人。
⇔劣者

優良

ゆうりょう イウリヤウ [0] 【優良】 (名・形動)[文]ナリ
他のものに比べてすぐれている・こと(さま)。
⇔劣悪
「―な品質」「健康―児」
[派生] ――さ(名)

優良な

ゆうりょう【優良な】
superior;→英和
excellent;→英和
choice.→英和
‖健康優良児 a physically perfect child.

優良住宅部品

ゆうりょうじゅうたくぶひん イウリヤウヂユウタク― [9] 【優良住宅部品】
品質・性能・価格などにすぐれ,建設大臣が認定した住宅関連部品。BL (Better+Living)部品。

優良株

ゆうりょうかぶ イウリヤウ― [3] 【優良株】
業績・経理内容がよく,配当率も高い会社の株。ブルーチップ。

優艶

ゆうえん [0] イウヱン 【優婉】 ・ イウエン 【優艶】 (名・形動)[文]ナリ
しとやかで美しい・こと(さま)。「―な淑女」「―に円滑に男を自分のかけた陥穽の中に陥れて/或る女(武郎)」

優艶な

ゆうえん【優艶な】
charming;fascinating.

優角

ゆうかく イウ― [1] 【優角】
〔数〕 一点から出る二つの半直線がつくる角のうち,二直角より大きい方の角。
⇔劣角

優詔

ゆうしょう イウセウ [0] 【優詔】
ありがたいみことのり。天皇のねんごろなみことのり。

優諚

ゆうじょう イウヂヤウ [0] 【優諚】
おぼしめしの厚い天子の仰せ。

優賞

ゆうしょう イウシヤウ [0] 【優賞】
手厚く賞して,ほうびを与えること。また,そのほうび。

優越

ゆうえつ イウヱツ [0] 【優越】 (名)スル
他のものよりすぐれていること。「輸出量では日本が―している」

優越

ゆうえつ【優越】
superiority.〜する be superior <to> ;surpass.→英和
‖優越感 <have> a sense of one's own superiority <to> .

優越感

ゆうえつかん イウヱツ― [4][3] 【優越感】
自分が他人よりすぐれているという感情。
⇔劣等感
「―に浸る」

優遇

ゆうぐう イウ― [0] 【優遇】 (名)スル
手厚くもてなすこと。大切に扱うこと。好遇。厚遇。
⇔冷遇
「経験者を―する」

優遇する

ゆうぐう【優遇する】
treat[receive] <a person> warmly;give a hearty welcome;[給料]pay a good salary;pay <a person> well.

優遇手形

ゆうぐうてがた イウ― [5] 【優遇手形】
日本銀行が市中金融機関に貸し付けする際,政策的な見地から適用金利や担保価格を優遇している手形。
⇔並手形

優遇金利

ゆうぐうきんり イウ― [5] 【優遇金利】
(1)貸し出し先の信用度や貸し出しの性質に応じ,一般金利よりも低い金利を適用すること。
(2)日本銀行の制度金融に基づく貸し出しにおいての低金利適用のこと。
→プライム-レート

優遊

ゆうゆう イウイウ [0] 【優遊・優游】 (ト|タル)スル[文]形動タリ
ひまがあってのんびりしている・こと(さま)。「貴客の至て―せらるるに最も適したるの一楼あり/世路日記(香水)」「―として日を送る/三酔人経綸問答(兆民)」

優遊不断

ゆうゆうふだん イウイウ― [5][0] 【優遊不断】 (名・形動)[文]ナリ
「優柔不断」に同じ。

優長

ゆうちょう イウチヤウ [1] 【優長】 (名・形動)[文]ナリ
(1)「悠長」に同じ。「牝牛の軋ませて行く―な荷車/片恋(四迷)」
(2)すぐれている・こと(さま)。「才学―にして/平治(上)」

優雅

ゆうが イウ― [1] 【優雅】 (名・形動)[文]ナリ
上品でみやびやかなこと。やさしい美しさのあること。また,そのさま。「―な身のこなし」「―な生活」「―に暮らす」
[派生] ――さ(名)

優雅

ゆうが【優雅】
⇒優美.

優駿

ゆうしゅん イウ― [0] 【優駿】
(1)非常にすぐれていること。また,そのもの。「速力―,而も長途の航海に耐へ得る/此一戦(広徳)」
(2)足の速いすぐれた競走馬。

優麗

ゆうれい イウ― [0] 【優麗】 (名・形動)[文]ナリ
みやびやかで美しい・こと(さま)。「凛烈の裡に―の気を含めるものあり/希臘思潮を論ず(敏)」

儲かる

もうかる【儲かる】
[事物が主語]be profitable;pay (引き合う);→英和
[人が主語]make a profit <of> ;→英和
gain.→英和
⇒儲け,儲ける.

儲かる

もうか・る マウカル [3] 【儲かる】 (動ラ五[四])
(1)利益がある。もうけが得られる。「相場で一山あてて,大分―・った」
(2)得をする。「相手のエラーで一点―・った」

儲く

もう・く マウク 【設く・儲く】 (動カ下二)
⇒もうける(設)
⇒もうける(設)

儲け

もうけ マウケ [3] 【儲け】
〔「設け」と同源〕
もうけること。もうけたもの。利益。とく。「―が少ない」

儲け

もうけ【儲け】
a profit;→英和
gains.大〜をする make large profits.〜の多い(ない) (un)profitable.→英和
⇒儲かる,儲ける.‖儲け口 a profitable job.儲け物 a windfall;a good bargain (買物).

儲けの君

もうけのきみ マウケ― 【儲けの君】
〔「儲君(チヨクン)」の訓読みから〕
皇太子。もうけの宮。「うたがひなき―/源氏(桐壺)」

儲けの宮

もうけのみや マウケ― 【儲けの宮】
「儲けの君」に同じ。

儲ける

もう・ける マウケル [3] 【儲ける】 (動カ下一)[文]カ下二 まう・く
〔「設ける」と同源〕
(1)(思いがけず)利益を得る。とくをする。「株で―・ける」
(2)子供を得る。「三人の子を―・ける」
(3)人と縁を結ぶ。身にもつ。「かぎりなくおもひながら妻を―・けてけり/大和 149」
(4)手に入れる。自分のものとする。「正直にては良き馬は―・くまじかりけり/盛衰記 34」
(5)身に受ける。「財を失ひ病を―・く/徒然 175」

儲ける

もうける【儲ける】
make a profit <of> ;→英和
gain;→英和
make money.

儲け主義

もうけしゅぎ マウケ― [4] 【儲け主義】
金銭的な利益を第一とする考え方。

儲け仕事

もうけしごと マウケ― [4] 【儲け仕事】
利益になる仕事。もうけの多い仕事。「うまい―はないか」

儲け口

もうけぐち マウケ― [3][0] 【儲け口】
利益を得る仕事。

儲け尽く

もうけずく マウケヅク [0][5] 【儲け尽く】
金もうけだけを目的とすること。

儲け役

もうけやく マウケ― [0] 【儲け役】
芝居などで,観客の同情・共感を得られる役。また,あまり骨を折らずに観客の喝采を浴びる役。

儲け殿

もうけどの マウケ― [0] 【儲け殿】
伊勢神宮の遷宮に,仮殿(カリドノ)を造ることができない時,一時的に建てた殿舎。

儲け物

もうけもの マウケ― [0][5] 【儲け物】
思いがけない利益。拾い物。「思わぬ―をする」

儲け頭

もうけがしら マウケ― [4] 【儲け頭】
何人かもうけた人のいる中で一番もうけた人。

儲位

ちょい [1] 【儲位】
世継ぎの位。皇太子の位。

儲光羲

ちょこうぎ 【儲光羲】
(706?-763?) 中国盛唐の詩人。安禄山に囚われて偽職についたため,乱後嶺南に流された。「牧童詞」「釣魚湾」など,質朴古雅な田園詩を残す。

儲君

ちょくん [1] 【儲君】
(1)皇太子。春宮(トウグウ)。もうけのきみ。
(2)貴族の世継ぎ。

儲嗣

ちょし [1] 【儲嗣】
君主の世継ぎ。世子。皇太子。儲君。

儲宮

ちょきゅう [0] 【儲宮】
皇太子。東宮。儲君。もうけのきみ。

儲弦

うさゆづる 【設弦・儲弦】
予備の弓弦。おさゆづる。「―絶間継がむに並べてもがも/日本書紀(仁徳)」

儲弦

おさゆづる ヲサ― 【設弦・儲弦】
「うさゆづる(設弦)」に同じ。「―を出して更に張て/日本書紀(神功訓)」

儲王

ちょおう [2] 【儲王】
世継ぎとなるべき王または親王。皇太子。もうけのきみ。

儲皇

ちょこう [0][2] 【儲皇】
皇太子。春宮(トウグウ)。もうけのきみ。

儲蓄

ちょちく [0] 【貯蓄・儲蓄】 (名)スル
(1)金銭をたくわえること。また,たくわえた金銭。「老後に備えて―する」
(2)たくわえること。また,そのもの。「臣家の稲諸国に―し/続紀(天平九)」

な 【儺】
疫病の神を追い払う儀式。追儺(ツイナ)。「つごもりの日になりて―といふもの試みるを/蜻蛉(上)」

儺やらふ

なやら・う 【儺やらふ】 (動ハ四)
追儺(ツイナ)を行う。「―・ふとて,いぬきがこれをこぼち侍りにければ/源氏(紅葉賀)」

儺火

なび 【儺火】
追儺(ツイナ)あるいは左義長(サギチヨウ)のことという。「大夫の雑色の男ども―すとて/蜻蛉(下)」

儺豆

なまめ [0] 【儺豆】
節分の夜,悪鬼を払い,新年の無事を祈ってまく煎(イ)り豆。追儺(ツイナ)の豆。

儻ふ

かたちわ・う 【阿党ふ・儻ふ】 (動ハ四)
片方に親しむ。ひいきする。「或いは―・ひて曲ぐること有らば/日本書紀(孝徳訓)」

げん [1] 【厳・儼】
■一■ (ト|タル)[文]形動タリ
(1)態度や処置がきびしい。厳格。「―たる態度」「―として譲らない」
(2)動かしがたい。「―として存在する」
■二■ (形動ナリ)
{■一■}に同じ。「修例の―なる規則の密なる/もしや草紙(桜痴)」

儼たる

げんたる [1] 【厳たる・儼たる】
⇒げん(厳)■一■

儼として

げんとして 【厳として・儼として】 (連語)
⇒げん(厳)■一■

儼乎

げんこ [1] 【儼乎】 (ト|タル)[文]形動タリ
おごそかなさま。いかめしいさま。「―たる師としての態度/蒲団(花袋)」

儼然

げんぜん [0] 【厳然・儼然】 (ト|タル)[文]形動タリ
おごそかで近寄り難いさま。動かし難いさま。「―たる事実」「神の像の如く,―として我前に立てり/即興詩人(鴎外)」

こつ [1] 【兀】 (ト|タル)[文]形動タリ
高く突き出ているさま。「雲の峰―として聳ふる/帰去来(独歩)」

兀僧

がっそう [0] 【兀僧】
(1)江戸時代の男の髪形。月代(サカヤキ)を剃らず,のばした髪を頭上で束ねたもの。また,そうした者。医者・坊主などが主にした。総髪。
(2)江戸時代の子供の髪形。のばした髪が,まだ束ねるに至らないもの。
兀僧(2)[図]

兀兀

こつこつ 【兀兀・矻矻】
■一■ [1] (副)
地味ではあるが着実に物事を行うさま。「―(と)現地調査を続ける」
■二■ (ト|タル)[文]形動タリ
{■一■}に同じ。「十年二十年を挙げて故紙堆裏(コシタイリ)に―たるは,衣食のためではない/野分(漱石)」
■三■ (形動ナリ)
{■一■}に同じ。「たれか―なりと検挙(ケンコ)するあらん/正法眼蔵」

兀子

ごし 【兀子】
「ごっし(兀子)」に同じ。

兀子

ごっし 【兀子】
長方形の板に四本の脚を付けた腰掛け。朝儀列席の官人などが用いた。ごし。

兀山

こつざん [0][2] 【兀山】
樹木の茂っていない山。はげ山。

兀座

こつざ [0] 【兀座】 (名)スル
じっとすわりつづけること。「階下の一室に―せる篠田は/火の柱(尚江)」

兀庵

ごったん 【兀庵】
〔「ごつあん」の連声〕
(1197-1276) 中国,南宋の臨済宗の僧。名は普寧(フネイ)。諡号(シゴウ)は宗覚禅師。1260年来日し,北条時頼に請われて建長寺第二世となる。1265年帰国。その門流を兀庵派といい,日本禅宗二四流の一。書家としてもすぐれた。

兀然

こつぜん [0] 【兀然】 (ト|タル)[文]形動タリ
(1)山などが高くつき出ているさま。ごつぜん。「―として現はれ出でたる富士/獺祭書屋俳話(子規)」
(2)じっとしているさま。動かないさま。「―として独(ヒト)り盤(バン)を磨き居る/金色夜叉(紅葉)」

兀立

こつりつ [0] 【兀立】 (名)スル
〔「ごつりつ」とも。「こつ」は慣用音〕
(1)ひときわ高くそびえていること。「岩石―したる山路を行く/日光山の奥(花袋)」
(2)じっと突っ立っていること。「―して動かざるは恰も石偶人の如し/花柳春話(純一郎)」

允可

いんか [1] 【允可】 (名)スル
許すこと。許可。允許。

允当

いんとう [0] 【允当】 (名・形動)[文]ナリ
理にかなうこと。また,ぴったりとあてはまること。また,そのさま。「体裁頗(スコブ)る―ならずと云へり/明六雑誌 9」

允恭天皇

いんぎょうてんのう 【允恭天皇】
記紀で第一九代天皇の漢風諡号(シゴウ)。名は雄朝津間稚子宿禰尊(オアサヅマワクゴスクネノミコト)。仁徳天皇の第四皇子。「宋書」の倭五王の一人「済」にあたるとされている。

允文

いんぶん [0] 【允文】
〔「允」はまことにの意〕
文徳の優れていること。

允文允武

いんぶんいんぶ [5] 【允文允武】
〔詩経(魯頌,泮水)〕
文武ともにすぐれていること。君主をほめたたえる語。

允許

いんきょ [1] 【允許】 (名)スル
ゆるすこと。許可。允可。「外国へ移住するを―したり/復活(魯庵)」

もと 【本・元】
■一■ [2][0] (名)
(1)(多く「元」と書く)物事が生ずるはじめの物や所。ことのおこり。はじめ。「―へさかのぼって考え直す」「火の―」「出版―」
(2)物事の根本をなすところ。根幹。基礎。土台。⇔末。《本》「―が枯れる」「農は国の―」「資料を―にして議論する」
〔基礎の意では「基」とも書く〕
(3)(「因」とも書く)原因。理由。「失敗は成功の―」「けんかの―はささいなことだった」「間違いの―」
(4)(「素」とも書く)原料。材料。《元》「大豆を―にして作る」「―を仕込む」
(5) [0]
もとで。もとね。元金。原価。《元》「―を取る」「―を割る」「―がかかる」
(6)草木の株または幹。
(7)和歌の上の句。
⇔末
「歌どもの―をおほせられて,『これが末いかに』と問はせ給ふに/枕草子 23」
■二■ (接尾)
助数詞。
(1)草木の株の数を数えるのに用いる。ほん。《本》「菊一―を植える」
(2)鷹狩りに使う鷹の数を数えるのに用いる。羽(ワ)。「鷹一―」

げん [1] 【元】
(1)〔数〕
 (ア)方程式の未知数の個数。
 (イ)
〔element〕
集合の要素。
(2)中国の貨幣単位の一。一元は一〇角。

げん 【元】
中国の王朝(1271-1368)。フビライ(世祖)が建国。都は大都(北京)。1279年,南宋を滅ぼし,中国本土を中心にモンゴル・チベットを領有,高麗を服属させ,モンゴル至上主義の原則に立つ専制官僚支配を行う。紅巾(コウキン)の乱を契機に,漢族の朱元璋(シユゲンシヨウ)(明の太祖)により滅亡。

もと [1] 【元・旧】
〔「もと(本)」と同源〕
以前。昔。副詞的,または連体詞的にも用いる。「―からの付き合い」「―へ戻る」「二人は―同じ職場にいた」「―検事」

元々

もともと【元々】
(1)[もともとだ]be none the worse (for it).→英和
(2)[元来]from the first;→英和
originally;→英和
[生来]by nature;naturally.→英和

元い

もとい [2] 【元い】 (感)
「もとへ(感)」に同じ。

元のえ

もとのえ [3][2] 【元のえ】
〔「衣」の草仮名が漢字の「元」に似ているところから〕
平仮名の「え」。もとえ。
→すえのえ

元の字銭

げんのじせん [0] 【元の字銭】
〔裏面に「元」の字があるので〕
1741年より45年まで大坂で鋳造された寛永通宝銭。元銭。

元の木網

もとのもくあみ 【元の木網】
(1724-1811) 江戸中期の狂歌師。本名,大野屋喜三郎。江戸で湯屋を営む。唐衣(カラゴロモ)橘洲(キツシユウ)の狂歌会に参加し江戸狂歌勃興期に活躍。「新古今狂歌集」を選集。

元の木阿彌になる

もくあみ【元の木阿彌になる】
come to nothing;lose all that one has gained.

元へ

もとへ [2] 【元へ】 (感)
〔旧軍隊用語から。「もとい」とも〕
(1)体操などで,いったん取った姿勢などをもとの状態にもどす時にかける号令。直れ。
(2)前言を取り消して言い直しをする時の語。

元より

もとより [1] 【元より・固より・素より】 (副)
(1)いうまでもなく。もちろん。「失敗は―覚悟していた」「罪は―ぼくにある」
(2)昔から。初めから。以前から。「後涼殿に―さぶらひ給ふ更衣の曹司を他に移させ給ひて/源氏(桐壺)」
(3)もともと。元来。「ふなぎみの病者―こちごちしき人にて/土左」

元三

がんざん グワン― 【元三】
〔「がんさん」とも。年・月・日の三つの元(ハジメ)の意〕
(1)正月一日のこと。元日。「―の薬子(クスリコ)/枕草子 156」
(2)元日から三日までのこと。三が日。「元日,―の雲の上もあひなく/とはずがたり 1」

元三大師

がんざんだいし グワンザン― 【元三大師】
(1)天台宗中興の祖と称せられる良源のこと。寛和元年(985)正月三日に入寂したのでいう。
(2)護符の一。正月に門口に貼る「元三大師」と書いた札。良源が災疫を祓うために夜叉(ヤシヤ)の姿に化して自らを鏡に映し,自分の像を置く所には必ず悪鬼・災疫はないと誓ったことに由来するという。角を生やした鬼の姿を描くところから角大師ともいう。

元中

げんちゅう 【元中】
南朝の年号(1384.4.28-1392.閏10.5)。弘和の後。元中九年に南北両朝が合一して,明徳に統一。後亀山天皇の代。

元久

げんきゅう ゲンキウ 【元久】
年号(1204.2.20-1206.4.27)。建仁の後,建永の前。土御門(ツチミカド)天皇の代。

元亀

げんき 【元亀】
年号(1570.4.23-1573.7.28)。永禄の後,天正の前。正親町(オオギマチ)天皇の代。

元亨

げんこう ゲンカウ 【元亨】
年号(1321.2.23-1324.12.9)。元応の後,正中の前。後醍醐(ゴダイゴ)天皇の代。

元亨利貞

げんこうりてい 【元亨利貞】
〔易経(乾卦)〕
易で,乾(ケン)の卦のもつ四つの徳。春夏秋冬,仁礼義智に配する。

元亨釈書

げんこうしゃくしょ ゲンカウ― 【元亨釈書】
日本最初の仏教通史。三〇巻。虎関師錬(コカンシレン)著。1322年(元亨2)成立。仏教伝来から鎌倉時代末までの約七百年間にわたる高僧の伝記や史実を漢文体で記す。

元仁

げんにん 【元仁】
年号(1224.11.20-1225.4.20)。貞応の後,嘉禄の前。後堀河天皇の代。

元価

げんか [1] 【原価・元価】
(1)もとの値段。
(2)製品の生産・販売に要した費用を単位当たりに計算した価。コスト。
(3)仕入れ値段のこと。もとね。

元信

もとのぶ 【元信】
⇒狩野(カノウ)元信

元値

もとね [0] 【元値】
商品の仕入れ値段。また,原価。「―で買い取る」

元値

もとね【元値】
the cost.→英和
〜で <sell> at cost.

元元

もともと [0] 【元元】
〔「元」を重ね,意味を強めた語〕
■一■ (副)
はじめから。もとから。本来。元来。「―私のものだ」「―彼には責任をとる気はなかった」「―根はやさしい男」
■二■ (名・形動)
元とくらべて大差ないこと。損も得もなく前と同じような状態であること。「失敗しても―だ」

元元

げんげん [0] 【元元】
(1)おおもと。根本。
(2)たみ。衆生。人民。「数千年来―茲に殖す,乃ち名けて日本の人といふ歟/真善美日本人(雪嶺)」

元元集

げんげんしゅう 【元元集】
神道書。八巻。北畠親房著。1337年頃成立。記紀などから資料を抜粋して分類し,親房自身の意見を加え,神道・伊勢神宮の根本を明らかにしようとしたもの。

元兇

げんきょう [0] 【元凶・元兇】
悪事をたくらんだ中心人物。また,悪いことを引き起こした,一番大きな原因。

元入資本

もといれしほん [5] 【元入資本】
⇒自己資本

元凶

げんきょう [0] 【元凶・元兇】
悪事をたくらんだ中心人物。また,悪いことを引き起こした,一番大きな原因。

元凶

げんきょう【元凶】
a ringleader (首謀者);→英和
the main culprit.

元利

がんり【元利】
principal and interest.元利合計額 the amount with interest added.

元利

がんり グワン― [1] 【元利】
元金と利息。「―合計」

元勲

げんくん [0] 【元勲】
(1)国家に尽くして大きな手柄を立てた人。特に,明治維新の際大きな勲功のあった西郷隆盛・木戸孝允・大久保利通ら。
(2)国家に対する偉大な功績。

元口

もとくち [0] 【元口】
丸太などの,根もとの方の切り口。
⇔末口(スエクチ)

元史

げんし 【元史】
中国,二十四史の一。元代の紀伝体歴史書。二一〇巻。明の宋濂(ソウレン)・王褘(オウイ)らの撰。1370年成立。本紀四七巻・志五八巻・表八巻・列伝九七巻。誤謬・疎漏が多く,清代以降,何人かの人が補修を試みた。

元号

げんごう [3][0] 【元号】
年に付ける呼び名。中国では漢の武帝の時に「建元」と号したのを最古とし,日本では645年の「大化」がはじめとされる。古くは天災・事変・祥瑞・即位などによって年号を改めたが,明治以後一世一元とされた。現在は1979年(昭和54)制定の元号法により皇位の継承があった場合に限り元号を改めると規定されている。年号。

元号

げんごう【元号】
an (Imperial) era name.

元号法

げんごうほう 【元号法】
1979年(昭和54)に制定された元号に関する法律。旧皇室典範にあった元号に関する規定が現行の皇室典範になく,慣習として用いられている元号に,法的根拠を与えるために制定。元号について,政令で定めること,皇位継承のあった場合に限り改めることを規定する。

元后

げんこう [3] 【元后】
(1)天子。帝王。
(2)天子の正妻。皇后。

元和

げんわ 【元和】
⇒げんな(元和)

元和

げんな ゲンワ 【元和】
年号(1615.7.13-1624.2.30)。慶長の後,寛永の前。後水尾天皇の代。げんわ。

元和偃武

げんなえんぶ ゲンワ― [4] 【元和偃武】
〔「偃武」は戦いをやめる意〕
1615年(元和1)大坂城が落城し,以後国内での大きな戦乱があとを絶ち世が太平になったこと。

元嘉

げんか 【元嘉】
中国,南北朝の宋の文帝朝の年号(424-453)。

元嘉体

げんかたい [0] 【元嘉体】
中国で,元嘉年間に行われた詩風。謝霊運・顔延之などに代表される。

元嘉暦

げんかれき [3] 【元嘉暦】
443年(元嘉20)何承天が撰した暦。日本に伝えられた最初の暦法とされ,持統天皇の代に採用されたという。

元型

げんけい [0] 【元型】
〔(ドイツ) Archetypus〕
ユングの用語。本能とともに遺伝的に備わり,集合的無意識を構成する心像の型。民族や文化を超えて物語・神話・文芸・儀礼などの主題・モチーフの中に繰り返し現れる。太古型。祖型。

元売り

もとうり [0] 【元売り】
生産者または加工業者が卸売業者に売ること。「石油の―価格」

元好問

げんこうもん 【元好問】
(1190-1257) 中国,金末・元初の詩人・学者。字(アザナ)は裕之(ユウシ),号は遺山。金史の撰述を志し,金代の詩の総集「中州集」などを編纂。詩文集「元遺山先生全集」がある。

元妃

げんぴ 【元妃】
君主の正妻。皇后。「忽に准后(ジユゴウ)の宣旨を下されしかば,人皆皇后―の思をなせり/太平記 1」

元始

げんし [1] 【元始】
物事のはじめ。おこり。また,年のはじめ。「其の―を思ふに,已に彼の社に在り/盛衰記 45」

元始天尊

げんしてんそん 【元始天尊】
道教の最高神。自然の気より生じたとされる。玉皇大帝。

元始祭

げんしさい [3] 【元始祭】
一月三日宮中三殿で行われる儀式。旧大祭の一つで,天皇の位の元始を寿(コトホ)ぐもの。

元子

げんし [1] 【元子】
皇太子。太子。

元字金

げんじきん [0] 【元字金】
⇒元禄金銀(ゲンロクキンギン)

元宝

げんぽう 【元宝】
馬蹄(バテイ)銀の別名。元宝銀。

元宵節

げんしょうせつ ゲンセウ― [3] 【元宵節】
中国で,元宵(陰暦一月一五日の夜)に行われる祭り。灯籠(トウロウ)を飾って祝う。上元節。

元寇

げんこう [0] 【元寇】
1274年(文永11)と81年(弘安4)の二度にわたる元軍の来襲。高麗を支配下におさめたフビライは日本に入貢を求めて拒否され,遠征軍を送って壱岐・対馬を侵略し博多に迫ったが,二度とも西国御家人の奮戦と,折しも襲った暴風雨によって艦船の大半を失い敗退した。文永弘安の役。蒙古来。

元山

げんざん 【元山】
朝鮮民主主義人民共和国の南東部の日本海に面する港湾都市。化学・車両・石油精製・造船などの工業が発達。ウォンサン。

元山ゼネスト

げんざんゼネスト 【元山―】
1929年に元山で起きた大規模なストライキ。イギリス系製油所における日本人監督の朝鮮人労働者殴打事件に端を発し,元山労働組合連合会の指導下に三か月間ゼネストが打たれたが,弾圧され敗北。

元巳

げんし [1] 【元巳】
「上巳(ジヨウシ)」に同じ。

元帥

げんすい [1] 【元帥】
(1)諸将を統率する最高官。
(2)元帥府を構成する陸海軍大将の称号。

元帥

げんすい【元帥】
[陸軍] <米> a general of the army;→英和
<英> a field marshal;[海軍] <米> a fleet admiral; <英> an admiral of the fleet;→英和
[空軍] <米> a general of the air force; <英> a marshal of the Royal Air Force.

元帥府

げんすいふ [3] 【元帥府】
勲功ある陸海軍大将数名からなる天皇の軍事上の最高顧問機関。1898年(明治31)設置された。

元帳

もとちょう [0] 【元帳】
簿記の主要帳簿。勘定科目ごとに分けて収支貸借を記入する。原簿。

元帳

もとちょう【元帳】
a ledger.→英和

元年

がんねん【元年】
the first year <of Heisei> .

元年

がんねん グワン― [1] 【元年】
(1)帝王が即位した第一年。「仁徳天皇―」
(2)年号が改まった最初の年。「平成―」
(3)特筆すべき物事が始まった年。「福祉―」

元引受

もとひきうけ [3] 【元引受】
有価証券の発行(あるいは売買)に際して,これを売り出す目的で発行者からその全額もしくは一部を取得すること。また売れ残った場合それを引き受けることを契約すること。

元弘

げんこう 【元弘】
年号(1331.8.9-1334.1.29)。元徳の後,建武の前。後醍醐(ゴダイゴ)天皇の代。

元弘の変

げんこうのへん 【元弘の変】
1331年(元弘1),後醍醐天皇によって起こされた政変。鎌倉幕府の討幕を企てて露顕し,天皇は捕らえられ隠岐に流されたが,天皇の隠岐脱出に呼応して諸将が蜂起,幕府は倒れ建武の中興をみるに至った。元弘の乱。

元形

げんけい [0] 【原形・元形】
もとの形。「―をとどめない」「―を保つ」

元徳

げんとく [0] 【元徳】
〔cardinal virtues〕
各時代・社会において最も基本的な徳。ギリシャではプラトンの知恵・勇気・節制・正義,キリスト教では信仰・希望・愛,儒教思想では五倫五常。主徳。

元徳

げんとく 【元徳】
年号(1329.8.29-1331.8.9)。嘉暦の後,元弘の前。後醍醐(ゴダイゴ)天皇の代。

元応

げんおう 【元応】
年号(1319.4.28-1321.2.23)。文保の後,元亨の前。後醍醐(ゴダイゴ)天皇の代。げんのう。

元慶

がんぎょう グワンギヤウ 【元慶】
年号(877.4.16-885.2.21)。貞観の後,仁和の前。陽成・光孝天皇の代。げんけい。

元慶

げんけい 【元慶】
⇒がんぎょう(元慶)

元慶寺

がんぎょうじ グワンギヤウ― 【元慶寺】
〔「がんけいじ」とも〕
京都市山科区北花山河原町にある天台宗の寺。山号は華頂山。868年,遍照の創建。877年(元慶1)勅命で元慶寺と命名。花山天皇は退位後,ここで落飾した。花山(カザン)寺。

元手

もとで [0] 【元手】
(1)事業を営むのに要する資金。もときん。資本。「―がかかる」
(2)仕事をし,また利益を得る根本となるもの。「からだが―だ」

元手

もとで【元手】
⇒資本.

元払い

もとばらい [3] 【元払い】
荷物の運賃や料金を,発送元が支払うこと。

元揃え昆布

もとぞろえこんぶ モトゾロヘ― [6] 【元揃え昆布】
干した昆布の葉元をそろえて束ねたもの。

元政

げんせい 【元政】
(1623-1668) 江戸初期の日蓮宗の僧・漢詩人・歌人。京の人。諱(イミナ)は日政ほか。もと彦根藩の武士。山城の深草に住して厳しい戒律の生活を送った。詩文に秀で,石川丈山などと交わった。「草山集」「草山和歌集」「本朝法華伝」「扶桑(フソウ)隠逸伝」など。

元政庵

げんせいあん 【元政庵】
京都市伏見区深草にある元政の創立した寺。藤原基経が創建した極楽寺の薬師堂跡と伝える。瑞光寺。

元文

げんぶん 【元文】
年号(1736.4.28-1741.2.27)。享保の後,寛保の前。桜町天皇の代。

元文金銀

げんぶんきんぎん [5] 【元文金銀】
江戸幕府が1736年(元文1)から鋳造した金貨と銀貨。「文」の字の極印があるので文字(ブンジ)金銀と呼ばれるが,のちの文政金銀と区別して古文字金銀ともいう。真文字金銀。

元方

もとかた [0] 【本方・元方】
神楽歌(カグラウタ)の,楽人が二方に分かれた一方の称で,神殿に向かって左方に座り,先にうたう方。
⇔末方(スエカタ)

元日

がんじつ グワン― [0] 【元日】
一年の最初の日。一月一日。国民の祝日で,年のはじめを祝う。[季]新年。

元日

がんにち グワン― 【元日】
〔呉音〕
がんじつ。正月一日。「―,なほおなじとまりなり/土左」

元日

がんじつ【元日】
New Year's Day.

元日の節会

がんじつのせちえ グワン―セチヱ 【元日の節会】
正月一日,朝賀の後,天皇が群臣百官に宴を賜う儀式。三節会の一。がんにちのせちえ。

元日草

がんじつそう グワン―サウ [0] 【元日草】
フクジュソウの異名。新年の飾りに用いるところからいう。

元旦

がんたん グワン― [0] 【元旦】
元日の朝。元朝。また,一月一日。元日。[季]新年。《―や赤城榛名の峰明り/村上鬼城》

元旦

がんたん【元旦】
New Year's Day.

元明天皇

げんめいてんのう 【元明天皇】
(661-721) 第四三代天皇(在位 707-715)。名は安閇(アベ)。天智天皇の皇女。母は蘇我倉山田石川麻呂の娘。草壁皇子の妃。文武・元正両天皇の母。在位中に,和銅開珎鋳造,平城遷都や「古事記」「風土記」の編纂が行われた。

元暦

げんりゃく 【元暦】
年号(1184.4.16-1185.8.14)。寿永の後,文治の前。後鳥羽天皇の代。

元曲

げんきょく [0] 【元曲】
中国の古典劇。普通,四幕からなり,時に楔子(セツシ)と称する序幕または間幕を添える。元代に盛行し,明代の南曲に対し北曲とも呼ばれる。代表作家に関漢卿・鄭光祖・白朴・馬致遠(元曲四大家)がいる。

元服

げんぶく [0] 【元服】 (名)スル
〔現在では「げんぷく」が普通〕
(1)男子が成人に達したことを示すための儀式。服を改め,髪を結い,冠をつけたり,幼名を廃し烏帽子(エボシ)名を付けたりした。一二歳前後に行われることが多かった。江戸時代には,貴族以外は簡略になり,前髪を切り落とすだけになった。首服。加冠。ういこうぶり。こうぶり。
(2)江戸時代,女が結婚して眉を剃り,歯を染め,丸髷(マルマゲ)に結ったこと。

元服劣り

げんぶくおとり 【元服劣り】
元服して成人の姿になったために以前より容姿が劣って見えること。「御―の,ことのほかにせさせたまひにしをや/大鏡(兼家)」

元服吉

げんぶくよし 【元服吉】
暦で元服によいとする日。「我が昔の―の日どりもよしや/浄瑠璃・大経師(下)」

元服名

げんぶくな [4] 【元服名】
「烏帽子名(エボシナ)」に同じ。

元服奉行

げんぶくぶぎょう [5] 【元服奉行】
鎌倉・室町時代,将軍元服の諸事をつかさどった役。

元服親

げんぶくおや 【元服親】
「烏帽子親(エボシオヤ)」に同じ。

元朝

がんちょう グワンテウ [0] 【元朝】
元日の朝。元旦。[季]新年。

元朝秘史

げんちょうひし ゲンテウ― 【元朝秘史】
モンゴルの史書。正続一二巻。著者不明。1240年頃成立。モンゴルの開国神話からチンギス-ハンの生涯およびオゴタイの即位に至るまでの歴史を記している。明初に漢訳された。

元本

げんぽん [1] 【元本】
⇒がんぽん(元本)

元本

がんぽん グワン― [1] 【元本】
(1)もとで。元金。げんぽん。
(2)収益を生み出すもととなる財産。貸家・株券・預金・特許権など。特に,利息を生む貸付金をいう。
(3)根源。大本。「思無邪の三字は神拝の―/浄瑠璃・天智天皇」

元本債権

がんぽんさいけん グワン― [5] 【元本債権】
利息債権を生み出す債権。

元来

がんらい グワン― [1] 【元来】 (副)
(1)はじめから,そのような状態であることを表す。もともと。本来。「―器用なたち」「人間,―無一物」
(2)物事を説き起こすときにいう語。そもそも。「―人間は迷いの多いものであります」

元来

がんらい【元来】
originally;→英和
essentially;by nature;really.

元栓

もとせん [0] 【元栓】
ガス・水道などの屋内引き込み管の根もとに取りつけた栓。「―を閉める」

元歌

もとうた [0] 【本歌・元歌】
替え歌を作った場合,そのもとになった歌。
→ほんか(本歌)

元正

がんしょう グワンシヤウ [0] 【元正】
一月一日。元日。

元正天皇

げんしょうてんのう ゲンシヤウテンワウ 【元正天皇】
(680-748) 第四四代天皇(在位 715-724)。名は氷高(ヒダカ)。草壁皇子の皇女。母は元明天皇。在位中に「養老律令」の撰修や,三世一身法の発布などが行われた。

元気

げんき [1] 【元気】 (名・形動)[文]ナリ
□一□
(1)活動のもとになる気力。また,いきいきとして活力の盛んなさま。「―がある」「―を出す」「―に歌う」「―な子」
(2)体に悪い所がないさま。健康。「―で暮らす」「お―ですか」
□二□中国の宇宙生成論で,万物生成の根本となる精気。
〔□一□は「げんき(減気)」から出た語〕
[派生] ――さ(名)

元気

げんき【元気】
<recover one's> spirits;energy;→英和
<米俗> pep.→英和
〜な spirited;→英和
lively;→英和
healthy (健康な).→英和
〜よく in high[good]spirits;cheerfully.→英和
〜のない low-spirited;downhearted.→英和
〜づく cheer[pick]up;take heart.〜づける cheer up;encourage;→英和
invigorate;→英和
refresh.→英和
〜を失う lose heart.

元気付く

げんきづ・く [4] 【元気付く】 (動カ五[四])
元気になる。「親の顔を見たら―・いた」

元気付ける

げんきづ・ける [5] 【元気付ける】 (動カ下一)
励ましの言葉などをかけて元気を回復させる。「患者を―・ける」

元永

げんえい 【元永】
年号(1118.4.3-1120.4.10)。永久の後,保安の前。鳥羽天皇の代。

元永本古今集

げんえいぼんこきんしゅう 【元永本古今集】
古今集の完本としては最古の遺品。国宝。綴葉装(テツヨウソウ)の上下二冊(各四〇〇ページ)。上冊の末尾に本文と同筆で「元永三年7月廾四日」の奥書がある。筆者を源俊頼と伝承するが,藤原定実(サダザネ)説が有力。

元治

げんじ ゲンヂ 【元治】
年号(1864.2.20-1865.4.7)。文久の後,慶応の前。孝明天皇の代。

元版

げんぱん [1][0] 【元版】
中国,元代に出版された書物。宋版の復刻が主で,紙質・印刷ともに宋・明版より劣る。「史記」「漢書」「一切経」などが日本に伝来している。

元物

げんぶつ [0] 【元物】
〔法〕 収益として,法律上の「果実」を生ずるもとになるもの。果樹・乳牛・金坑・土地の類。

元田

もとだ 【元田】
姓氏の一。

元田永孚

もとだながざね 【元田永孚】
(1818-1891) 幕末・明治初期の儒学者。肥後の人。号は東野。明治天皇の侍講。教育勅語の起草に参与。著「幼学綱要」など。

元町

もとまち 【元町】
(1)横浜市中区の繁華街。山手の北西側を流れる堀川に沿う。
(2)神戸市中央区の繁華街。神戸駅と元町駅の間にある。

元白体

げんぱくたい 【元白体】
中国,中唐の詩人,元稹(ゲンシン)と白居易を中心とした詩風。二人には唱和の作が多く,いずれも平易な口語を取り入れている。元和体。

元祖

がんそ グワン― [1] 【元祖】
(1)一家系の最初の人。
(2)法統の初代。特に,浄土宗の開祖法然のこと。
(3)ある物事を最初に始めた人。また,物事の始まり。鼻祖。創始者。

元祖

がんそ【元祖】
the originator[inventor,father].→英和

元禄

げんろく 【元禄】
(1)年号(1688.9.30-1704.3.13)。貞享の後,宝永の前。東山天皇の代。
(2)〔(1)を比喩的に使って〕
文化・経済などが栄える天下太平の世。「昭和―」
(3)「元禄袖」の略。
(4)「元禄模様」の略。

元禄下駄

げんろくげた [4] 【元禄下駄】
楕円形の台にばら緒をすげた男物の下駄。通人が愛用した。

元禄地震

げんろくじしん 【元禄地震】
1703年12月31日(元禄16年11月23日)南関東に起こった大地震。推定マグニチュード八・二。震源は房総半島南端,野島崎沖。下田から犬吠埼にかけて津波が押し寄せ,三浦・房総両半島沿岸では最大5.5メートルも隆起した。江戸・小田原の被害が特に大きく,全体で家屋の倒壊二万戸,死者五千人を超した。

元禄忠臣蔵

げんろくちゅうしんぐら 【元禄忠臣蔵】
戯曲。真山青果作。1934(昭和9)〜41年「キング」「日の出」に発表。赤穂浪士の討ち入りを,綿密な考証と新たな人物解釈で劇化した連作劇。

元禄文化

げんろくぶんか [5] 【元禄文化】
元禄年間を中心とする江戸前期の文化。新興町人,特に上方の商人を主な担い手とし,人間性・合理性を重んずる町人気質を特徴とする。特に,文芸面での著しい発達がみられた。

元禄文学

げんろくぶんがく [5] 【元禄文学】
元禄年間を中心として主として京坂地方を中心に行われた町人文学。小説・演劇・俳諧の各方面にそれぞれ新機軸が現れ,文学史上一時期を画した。
→上方文学

元禄時代

げんろくじだい [5] 【元禄時代】
江戸前期,元禄年間を中心とする時代。

元禄模様

げんろくもよう [5] 【元禄模様】
日露戦争後に流行した,江戸前期風の華やかな模様。花の丸尽くし,弁慶縞,市松模様など。

元禄花見踊

げんろくはなみおどり 【元禄花見踊】
歌舞伎所作事。長唄。本名題「元禄風花見踊」。竹柴瓢助作詞。三世杵屋正次郎作曲。1878年(明治11)新富座開場式で初演。二上りで,華やかな元禄期の上野の山の花見風俗を描く。

元禄袖

げんろくそで [4][3] 【元禄袖】
着物の袖形の一。丈が短く袂(タモト)の丸みの大きな袖。女物の普段着,幼女の着物などに用いる。

元禄見得

げんろくみえ 【元禄見得】
歌舞伎で初世市川団十郎が創始した大見得。荒事役の強さを表現するもので,左足を大きく踏み出し,左手で刀を握り,右の拳をうしろへ上げる。「暫(シバラク)」や「矢の根」などに見られる。

元禄金銀

げんろくきんぎん [5] 【元禄金銀】
江戸幕府が,1695年(元禄8)改鋳した金銀貨で,元禄大判金・元禄小判金・元禄一分判金・元禄二朱判金・元禄丁銀・元禄豆板銀の総称。「元」字の極印がある。元字金・元字銀。

元禄鯛

げんろくだい [4] 【元禄鯛】
スズキ目の海魚。全長17センチメートル内外。チョウチョウウオの一種で,体は側扁して体高が著しく高く,円形に近い。体色は青灰色で,体側には幅広い二条の褐色の横帯が走る。背びれには大きい円形の黒斑がある。観賞魚。日本海南部および関東以南の岩礁の近くに分布。

元種

もとだね [0] 【元種】
もとにするたね。原料。

元稹

げんしん 【元稹】
〔「げんじん」とも〕
(779-831) 中国,中唐の詩人。字(アザナ)は微之(ビシ)。親友の白居易とともに元・白と並称され,元和体(ゲンナタイ)と呼ばれる平易な恋愛詩を書き,広く民間で愛された。詩文集「元氏長慶集」,小説「鶯鶯伝(オウオウデン)(会真記)」など。

元箱根

もとはこね 【元箱根】
神奈川県箱根町,芦ノ湖畔にある温泉地。箱根神社の門前町で,箱根関所,旧東海道の杉並木などがある。

元素

げんそ【元素】
an[a chemical]element.→英和
‖元素記号 a symbol of a chemical element.

元素

げんそ [1] 【元素】
(1)〔哲〕 万物の根源となる恒常不変の構成要素。ギリシャ哲学における土・空気・火・水,仏教における四大・五大など。
(2)ある特定の原子番号をもつ原子によって構成される物質種。しばしば単体の同義語として用いられるが,単体が実在の物質をさすのに対して,元素は原子の種類を表す概念。現在一〇九種類の元素が確認されている。化学元素。
〔幕末にオランダ語 grondstof に対する語として宇田川榕庵ら蘭学者が用いた語〕
(3)物を生み出すもとになるもの。もとになるもの。原素。「封建の―は歳月を経るに従ひ愈々熟せしと雖も/日本開化小史(卯吉)」

元素分析

げんそぶんせき [4] 【元素分析】
有機化合物の成分元素に関する化学分析。元素の種類を検出する定性分析と,各元素の含有量を求める定量分析とがある。

元素周期律

げんそしゅうきりつ [6] 【元素周期律】
⇒周期律(シユウキリツ)

元素記号

げんそきごう [4] 【元素記号】
元素(原子の種類)を表す記号。現在使われているものは,スウェーデンのベルセーリウスが1814年に元素のラテン語名や英語名・ドイツ語名などの頭文字か,頭文字に他の一字をそえてつくったものに若干の改良と付け加えをしたもの。元素記号はその元素の原子一個とその原子量,あるいはその一モルをも表している。原子記号。

元素鉱物

げんそこうぶつ [4] 【元素鉱物】
単一種の元素から成る鉱物。ダイヤモンド(C)・自然金(Au)・自然硫黄(イオウ)(S)など。

元結

げんけつ 【元結】
(719-772) 中国,中唐の詩人・文学者。字(アザナ)は次山。人格高潔で民衆の痛苦に深い関心を示し,白居易など後世の社会詩に影響を与えた。著「元次山集」など。

元結

もとゆい [3] 【元結】
髪の髻(モトドリ)を束ねる紐(ヒモ)や糸。古くは組紐(クミヒモ)や麻糸を用いたが,近世には和紙を縒(ヨ)った扱(コ)き元結が主となった。装飾のための絵元結・跳ね元結などもある。もっとい。

元結

もとい モトヒ [2] 【元結】
「もとゆい(元結)」の転。

元結

もっとい モツトヒ [3] 【元結】
⇒もとゆい(元結)

元結い

もとゆい【元結い】
a (paper) cord for tying the hair.→英和

元結紙

もとゆいがみ [3] 【元結紙】
髻を結ぶ細い紙。

元綱

もとづな [0] 【元綱】
綱をつけてひくときの,もとの方の綱。また,それをひく人。

元締

もとじめ【元締】
a boss;→英和
a manager.→英和

元締

もとじめ [0] 【元締(め)】
(1)金銭の勘定などのしめくくりをする役目。「帳場の―」
(2)仕事やそのために集まった人の総括に当たる人。親分。
(3)博打(バクチ)打ちなどの親分。

元締め

もとじめ [0] 【元締(め)】
(1)金銭の勘定などのしめくくりをする役目。「帳場の―」
(2)仕事やそのために集まった人の総括に当たる人。親分。
(3)博打(バクチ)打ちなどの親分。

元老

げんろう【元老】
an elder statesman (政界の);an old-timer in business circles (実業界の).

元老

げんろう [0] 【元老】
(1)すぐれた功績があり,第一線を退いてなお影響力をもつ功臣。元勲。
(2)その分野で長年仕事をしてきて,功績の大きい人。「新聞界の―」
(3)第二次大戦前,後継首相候補者の推薦など,重要な政治問題について天皇の諮問に答える国家の最高機関的役割を果たした政治家。詔勅を受けて元勲優遇とされた者で,黒田清隆・伊藤博文・井上馨・西郷従道・大山巌・松方正義・山県有朋・桂太郎・西園寺公望の九人。西園寺の死をもって消滅。

元老院

げんろういん [3] 【元老院】
(1)1875年(明治8)左院にかわって設置された立法機関。90年国会開設に伴って廃止された。
(2)古代ローマの最高の立法・諮問機関。貴族・富裕者で高位の官職を経た者が任ぜられ,特に共和制期には政治運営の中心であった。

元老院議官

げんろういんぎかん [7] 【元老院議官】
元老院{(1)}を組織した議員。華族・官吏・学識者の中から勅任された。

元肥

もとごえ [0] 【基肥・元肥】
作物の種まき,または移植に先立って施す肥料。
→追い肥

元興寺

がごぜ グワゴ― 【元興寺】
⇒がごうじ(元興寺)(2)

元興寺

がんごじ グワンゴ― 【元興寺】
⇒がんごうじ(元興寺)(1)

元興寺

がんごうじ グワンゴウ― 【元興寺】
(1)奈良県明日香村飛鳥にある真言宗の寺。596年,蘇我馬子が建立。初め法興寺と称し,飛鳥寺ともいう。現在,飛鳥大仏を蔵す安居院(アンゴイン)のみを残す。本元興寺。がんごじ。がごじ。
(2)奈良市にある寺。718年に飛鳥より{(1)}を移し745年完成。南都七大寺の一。法相学の中心として栄えた。現在,観音堂の系譜を引く芝新屋町の寺(華厳宗)と極楽坊の系譜を引く中院町の寺(真言律宗)とがある。新元興寺。がごじ。
→極楽院

元興寺

がごじ グワゴ― 【元興寺】
⇒がごうじ
⇒がんごうじ(元興寺)

元興寺

がごうじ グワゴウ― 【元興寺】
〔「がんごうじ」の転。元興寺に鬼がいたという伝説から〕
(1)鬼の異名。がごじ。「清水へ参れば,―がいでて人をくふと申すほどに/狂言・清水」
(2)鬼のまねをして,子供を脅すこと。がごじ。がごぜ。

元船

もとぶね [0] 【本船・元船】
(1)小舟を従えている大きな船。おやぶね。
(2)沖に停泊して,はしけで陸上と交通した大きな荷船。

元良親王

もとよししんのう 【元良親王】
(890-943) 平安中期の歌人。陽成天皇の皇子。三品兵部卿。「大和物語」などで色好みとして知られ,恋愛贈答歌を多く残す。「後撰和歌集」以下の勅撰集に二〇首入集。家集「元良親王集」

元詩

げんし [1] 【元詩】
中国,元の時代の詩。

元請

もとうけ [0] 【元請(け)】
注文主から直接仕事を引き受けること。また,その業者。さらに,その仕事を他が請け負う下請けに対していう。元請負。
→下請け

元請け

もとうけ [0] 【元請(け)】
注文主から直接仕事を引き受けること。また,その業者。さらに,その仕事を他が請け負う下請けに対していう。元請負。
→下請け

元贇焼

げんぴんやき [0] 【元贇焼】
江戸時代,明からの帰化人陳元贇が名古屋で製した陶器。安南風の染付陶器を瀬戸の陶土で焼いた。

元軽白俗

げんけいはくぞく [0] 【元軽白俗】
〔蘇軾「祭�柳子玉�文」〕
唐の元稹(ゲンシン)の詩は軽々しくて重厚さがなく,白居易の詩は卑俗で品がないという意。唐代の詩風を酷評した言葉。
→郊寒島痩(コウカントウソウ)

元輔

もとすけ 【元輔】
⇒清原(キヨハラノ)元輔

元込め

もとごめ [0] 【元込め】
弾丸を銃身・砲身の後部から装填(ソウテン)すること。また,その装置の銃砲。
⇔先込め

元通り

もとどおり【元通り(に)】
as (it was) before.〜にする restore.→英和

元通り

もとどおり [3] 【元通り】
以前の状態と同じ形や状態。「―にして返す」「―に直す」

元遺山

げんいざん 【元遺山】
⇒元好問(ゲンコウモン)

元重

もとしげ 【元重】
鎌倉末期・南北朝時代の備前長船の刀工。古元重と称する作のほか,伯州住と銘した作がある。生没年未詳。

元金

がんきん グワン― [1] 【元金】
(1)利子を含まない,直接貸し借りした金額。元高。もときん。
(2)事業などを始めるのに必要な金。準備金。もときん。もとで。

元金

もときん [0] 【元金】
(1)事業を始めるのに必要な資金。もとで。資本金。元銀。
(2)利子あるいは利潤を生ずるもとになる資金。がんきん。

元金

がんきん【元金】
the principal.→英和

元金

もときん【元金】
⇒元金(がんきん).

元金据え置き

がんきんすえおき グワン―スヱ― [1] 【元金据(え)置き】
利子だけ払って元金は償還・返却しないこと。

元金据置き

がんきんすえおき グワン―スヱ― [1] 【元金据(え)置き】
利子だけ払って元金は償還・返却しないこと。

元銀

もとぎん 【元銀】
「元金{(1)}」に同じ。「二百目にたらぬ―にて,先繰に利を得て/浮世草子・永代蔵 3」

元銭

げんせん [0] 【元銭】
「元(ゲン)の字銭(セン)」に同じ。

元隣

げんりん 【元隣】
⇒山岡(ヤマオカ)元隣

元首

げんしゅ【元首】
a sovereign.→英和

元首

げんしゅ [1] 【元首】
(1)一国の首長。
(2)国際法上,外部に向かって国家を代表する資格をもつ国家機関。君主国では君主,共和国では大統領。日本では旧憲法下の天皇,現行憲法には規定がない。

元首政

げんしゅせい [0] 【元首政】
古代ローマでオクタビアヌスによって始められた政体。共和制の伝統を重んじた帝政で,皇帝はプリンケプス(第一の市民,元首)として統治に当たった。三世紀頃までに専制へ移行。プリンキパトス。

元高

もとだか [2][3] 【元高】
歩合算や利息算で,計算のもとになる数・金高。もとになる金額。元金。

元魏

げんぎ 【元魏】
魏(ギ){(3)}の別名。

元[本]

もと【元[本]】
(1)[起原・原因]the origin;→英和
the cause.→英和
(2)[基礎]the foundation;→英和
the basis.→英和
(3)[資本]capital;→英和
principal (元金).→英和
(4)[原価]the cost.→英和
(5) ⇒原料.
元がきれる cannot cover the cost.元は[最初は]at first;originally;→英和
formerly (以前は).→英和
元は…である come <from> …;→英和
originate <in,from> .→英和
元をかける put money <into> .
‖元大統領 the ex-president.

けい 【兄】
■一■ [1] (名)
兄弟のうちの,年長の男性。あに。
⇔弟(テイ)
■二■ [1] (代)
二人称。男子が手紙などで親しい先輩・同輩を敬っていう語。きみ。「―のご意見をお聞かせ下さい」
■三■ (接尾)
男子が手紙などで,先輩・同輩の氏名につけて,敬意を表すのに用いる。「佐藤―」

あに [1] 【兄】
(1)同じ親から生まれた年上の男。年上の男のきょうだい。
⇔弟
(2)姉の夫。あるいは夫や妻の兄{(1)}。義兄。
(3)〔「花の兄」の略〕
梅。

このかみ 【兄】
〔「子の上(カミ)」の意〕
(1)長男。長兄。「川嶋県を分ちて―稲速別に封(コトヨ)さす/日本書紀(応神訓)」
(2)年長。年長者。また,兄・姉。「いま一巡りが―に候へば/大鏡(昔物語)」
(3)地域・氏(ウジ)などの長。「諸氏の―未だ定まらざる/日本書紀(天武訓)」
(4)その道で,優れた者。「その―と思へる上手ども/源氏(若菜下)」

あに【兄】
an elder[ <米> older]brother.

せ 【兄・夫・背】
(1)女性から見て,同腹の男の兄弟をいう語。年上にも年下にもいう。「言問はぬ木すら妹と―とありといふをただ独り子にあるが苦しさ/万葉 1007」
(2)女性が,自分の恋人や夫をいう語。「事しあらば小泊瀬(オハツセ)山の石城(イワキ)にも隠らば共にな思ひ我が―/万葉 3806」
(3)一般に,男性を親しんで呼ぶ称。「岩根踏み山越え野行き都辺に参ゐし我が―を/万葉 4116」
⇔妹(イモ)

けい【兄】
[敬称]Mr.…;My dear….

え 【兄】
兄弟・姉妹のうち,同性の年長者。年長者。年上のもの。
⇔弟(オト)
「いや先立てる―をし枕(マ)かむ/古事記(中)」「蘇我倉山田麻呂が―女(ヒメ)/日本書紀(皇極訓)」

兄い

あにい [2] 【兄い】
(1)あにき。あに。
(2)勇み肌の若者。また,その者を呼ぶ語。

兄さん

あにさん [2] 【兄さん】
(1)兄を親しみ敬っていう語。にいさん。
(2)若い男子を親しんで呼ぶ語。
(3)落語家など芸人が,兄弟子や先輩をいう語。

兄さん

にいさん [1] 【兄さん】
(1)〔「にいさま」の転〕
兄を敬い親しんでいう語。あにさま。
(2)若い男を親しんで呼ぶときの語。「ちょっと,そこの―」

兄ちゃん

あんちゃん [1] 【兄ちゃん】
〔「あにさん」の転〕
(1)自分の兄を呼ぶ語。「うちの―」
(2)若い男を呼ぶ語。また,不良じみた若い男をさしてもいう。「―風の男」

兄な

せな 【夫な・兄な】
〔「な」は接尾語〕
(1)女性が夫・恋人・兄弟などを親しんでいう語。せなな。せなの。「我摘めど籠(コ)にも満たなふ―と摘まさね/万葉 3444」
(2)兄。また,若い男。「塗下駄をいただいて―こしを懸/柳多留 7」

兄なあ

せなあ [2] 【兄なあ】
〔「せな(兄)」の転〕
(1)兄。「兄さんとしやれて―に逢ひに出る/柳多留 9」
(2)田舎の若い衆。「村の佳人才子たる女(アマ)つ子―が/社会百面相(魯庵)」

兄の君

せのきみ [1] 【背の君・兄の君・夫の君】
「せ(兄)」の敬称。特に,「夫」をさしていう。「我が―はなでしこが花にもがもな/万葉 4010」

兄ろ

せろ 【夫ろ・兄ろ】
〔「ろ」は接尾語〕
「せな(夫)」の上代東国方言。「かなしき―が我がり通はむ/万葉 3549」

兄上

あにうえ [2] 【兄上】
兄を敬っていう語。

兄事

けいじ [1] 【兄事】 (名)スル
兄に対するように敬い,親しく接すること。「昔―していた作家」

兄人

しょうと セウト 【兄人】
〔「せひと」の転〕
(1)女から見て,同腹の兄弟。「女の―にはかに迎へに来たり/伊勢 96」
(2)女から見て,姉妹。「民部卿の典侍の―にてぞおはする/十六夜」
(3)平安末期以降,兄弟。のちには,兄。「公世の二位の―に良覚僧正と聞えしは/徒然 45」

兄人

せうと 【兄人】
⇒しょうと(兄人)

兄分

あにぶん [2] 【兄分】
(1)義兄弟などの約束により,かりに兄として敬う人。
⇔弟分
(2)男色関係で,年上の者。念者(ネンジヤ)。「若衆のたしなみ是第一,―に恥かかすな/浄瑠璃・万年草(上)」

兄君

あにぎみ [2] 【兄君】
兄を敬っていう語。兄上。

兄妹

けいまい [0] 【兄妹】
あにといもうと。

兄姉

けいし [1] 【兄姉】
あにとあね。また,男性の先輩と女性の先輩。「諸―の健康を祈ります」

兄姫

えひめ 【兄姫】
年長の姫。
⇔弟姫(オトヒメ)
「―を納(メシイレ)て妃として/日本書紀(皇極訓)」

兄嫁

あによめ [2] 【兄嫁・嫂】
兄の妻。

兄嫁

あによめ【兄嫁】
a sister-in-law.

兄嫁直し

あによめなおし [5] 【兄嫁直し】
夫に死別した兄嫁を亡夫の弟と結婚させること。

兄子

せこ 【夫子・兄子・背子】
〔「こ」は親愛の気持ちを表す接尾語〕
(1)女性が夫や恋人を呼ぶ語。「我が―が来べきよひなり/日本書紀(允恭)」
(2)女性が同母の兄弟を呼ぶ語。「我が―を大和へ遣るとさ夜ふけて暁(アカトキ)露に我が立ち濡れし/万葉 105」
(3)男性が親しい男性を呼ぶ語。「我が―と二人し居らば…里には月は照らずともよし/万葉 1039」

兄山

せやま [1] 【背山・兄山】
相対する二つの山を男女に見たてた場合,男性・夫にあたる山。
→妹背山(イモセヤマ)

兄弟

けいてい [0] 【兄弟】
兄と弟。きょうだい。「―の契り」

兄弟

きょうだい キヤウ― [1] 【兄弟】
(1)あにとおとうと。また,その間柄。けいてい。
⇔姉妹(シマイ)
(2)両親または片親を同じくする間柄。また,その間柄にある人々。あに・おとうと,あね・いもうとなどの関係。「腹違いの―」「―げんか」
(3)結婚や養子縁組などで,新たに生じた,義兄・義弟,義姉・義妹などの間柄。また,その間柄にある人々。義兄弟。「義理の―」
(4)「兄弟分(ブン)」に同じ。
(5)男同士が,相手を親しんで呼ぶ言葉。「おい―,景気はどうだ」
〔(2)(3) は「姉妹」「兄妹」「姉弟」と書いて,「きょうだい」と読ませることもある〕

兄弟分

きょうだいぶん キヤウ― [3] 【兄弟分】
兄弟同様に親しく交わっている人。義兄弟。

兄弟団

きょうだいだん キヤウ― [3] 【兄弟団】
中世のヨーロッパ都市で,死者の供養,宴会への参加,相互扶助などを行う団体。のちに職人組合に発展してゆく。

兄弟子

あにでし【兄弟子】
a senior pupil.

兄弟子

あにでし [0][2] 【兄弟子】
同じ師匠のもとに先に入門した人。同門の先輩。
⇔弟弟子

兄弟弟子

きょうだいでし キヤウ― [3] 【兄弟弟子】
「相(アイ)弟子」に同じ。

兄弟[姉妹]

きょうだい【兄弟[姉妹]】
a brother;→英和
a sister (女);→英和
brothers and sisters (兄弟姉妹);brethren (同胞).→英和
〜の brotherly;→英和
fraternal.→英和
‖兄弟愛 fraternal affection.兄弟喧嘩 a quarrel between brothers[sisters].兄弟弟子 fellow disciples.兄弟分 a sworn brother.兄弟のよしみ(を結ぶ) fraternity (fraternize <with> ).乳兄弟 a foster brother[sister].腹違いの兄弟 a half brother[sister].

兄御

あにご [0][2] 【兄御】
兄を敬っていう語。

兄心

このかみごころ 【兄心】
年長者らしい心。兄・姉らしい気持ち。「二の宮はこよなく―にところさり聞え給ふ/源氏(横笛)」

兄方

えほう ヱハウ [0] 【恵方】 ・ エハウ 【吉方・兄方】
陰陽道(オンヨウドウ)で,その年の干支(エト)に基づいてめでたいと定められた方角。その年の歳徳神(トシトクジン)のいる方角。明きの方。きっぽう。
⇔ふさがり
[季]新年。

兄様

にいさま [1] 【兄様】
兄を敬っていう語。「にいさん」よりやや改まった言い方。

兄猾

えうかし 【兄猾】
記紀に見える大和国宇陀(ウダ)郡の豪族。神武天皇東征の折,天皇をだまして殺そうとしたが,弟の弟猾(オトウカシ)に密告され,逆に殺された。

兄矢

はや 【甲矢・兄矢】
手に二本の矢を持って射るとき,初めに射る矢。三本羽の矢は,鳥の羽根三枚で二本の矢を作るので,弓につがえたとき,羽表が外を向く矢(外向(トムキ))と,内を向く矢(内向(ウチムキ))の一組(一手(ヒトテ))ができ,その,外向の方を用いる。
→乙矢(オトヤ)

兄者

あにじゃ 【兄者】
「あにじゃひと」の略。

兄者人

あにじゃひと 【兄者人】
〔兄である人の意。「者」は当て字〕
兄を敬っていう語。兄上。兄様。「やあ孫右衛門―/浄瑠璃・天の網島(上)」

兄貴

あにき [1] 【兄貴】
〔「兄君」の転という〕
(1)兄を親しんで,また敬っていう語。
(2)若者・職人またはやくざなどの間で,年長の男,または勢力のある男。「―分」「悪徒を集(ツド)へ波之助は―と称へられ/高橋阿伝夜叉譚(魯文)」
(3)自分より年長であること。また,年長の男。「君は僕より―だし/多情多恨(紅葉)」

兄部

このこうべ 【兄部】
〔「子の上部(カミベ)」の転〕
(1)寺社・宮中・武家などの力者(リキシヤ)の頭。
→力者
(2)中世,寺社に属した諸座の長。

兄鷹

しょう セウ 【兄鷹】
〔「小」の字音か〕
おすのタカ。
⇔弟鷹(ダイ)
「物おぢしたる鳥の―やうの物のやうなるは/源氏(夕霧)」

兄鼓

えつづみ [2] 【兄鼓】
「大鼓(オオツヅミ)」に同じ。
⇔弟鼓(オトツヅミ)

充たす

みた・す [2] 【満たす・充たす】 (動サ五[四])
(1)いっぱいにする。容器などに入れて満ちるようにする。「ごちそうで腹を―・す」「杯に酒を―・す」
(2)満足させる。「―・されない心」「要求を―・す」
(3)〔数〕 ある条件にあう。「以下の条件を―・す数値」
[可能] みたせる

充ちる

み・ちる [2] 【満ちる・充ちる】 (動タ上一)[文]タ上二 み・つ
(1)主に形のないものや,抽象的なものによって,ある空間がいっぱいになる。「悪意に―・ちた書評」「自信に―・ちた返事」「希望に―・ちた日々」「蝉ノ声ガ耳ニ―・ツル/日葡」
(2)満月になる。「月が―・ちる」
(3)満潮になる。「潮が―・ちてくる」
(4)一定の期間が終わる。期限に達する。「刑期が―・ちて出所する」「月―・ちて玉のような男の子が生まれた」
〔(1)古くは四段活用。中世以降上二段活用が生じた。(2)現代語でも打ち消しの表現には五段活用が用いられる。「百人にも満たない」「意に満たない」→みつ・みたない(満)〕

充つ

あ・つ 【当つ・充つ・宛つ】 (動タ下二)
⇒あてる

充つ

み・つ 【満つ・充つ】
■一■ [1] (動タ五[四])
(1)「みちる」に同じ。現代語では打ち消し表現を伴って用いられる。「人口六万にも―・たない小さな市」「人多(サワ)に国には―・ちて/万葉 485」
(2)望みがかなう。充足する。「若君国の母となり給ひて,願ひ―・ち給はむ世に/源氏(若菜上)」
→みたない(満)
■二■ (動タ上二)
⇒みちる
■三■ (動タ下二)
(1)いっぱいにする。行き渡らせる。満たす。「植ゑ―・つる田の面の早苗/壬二集」
(2)願いをかなえる。望みを満足させる。「その本尊,願ひ―・て給ふべくはこそ/源氏(東屋)」
(3)課せられたこと,自ら課したことをすべて達成する。「慈救の三洛叉を―・てうど思ふ大願あり/平家 5」

充てがう

あてが・う [0][3] 【宛てがう・充てがう】 (動ワ五[ハ四])
〔「当て交(カ)う」の意か〕
(1)ぴたっと物を付ける。あてる。「受話器を耳に―・う」
(2)適当と思われるものを与える。「新入社員向きの仕事を―・う」「酒さえ―・っておけばおとなしい」
[可能] あてがえる

充てる

あ・てる [0] 【当てる・中てる・充てる・宛てる】 (動タ下一)[文]タ下二 あ・つ
(1)物を移動させて,他の物に勢いよく触れるようにする。ぶつける。《当》「ボールを打者の頭に―・ててしまう」「馬に鞭(ムチ)を―・てる」
(2)めざした地点に物を届かせる。命中させる。《当・中》「矢を的に―・てる」
(3)光・雨・風などの作用を受けさせる。《当》「鉢植えの花は時々日光に―・てなさい」「風に―・てて乾かす」
(4)物や体の一部を他の物に接触・密着させる。あてがう。《当》「手を額に―・てて熱をみる」「座布団を―・てて下さい」
(5)くじ引きなどで,賞を得る。《当・中》「宝くじで一等を―・てる」「福引きでテレビを―・てた」
(6)経験や勘によって,予測・推測を的中させる。「どっちが重いか―・ててごらん」「競馬で大穴を―・てた」
(7)(他の動詞の連用形の下に付いて)求めていた物を得る。《当》「金鉱石を掘り―・てる」「友人の家を探し―・てる」
(8)(事業・興行・商売・企画が成功して)大いに利益を得る。《当》「一山―・てる」「株で―・てて大もうけをする」
(9)何人かの中で,ある特定の人を指名して課題を与える。《当》「講読の時間では毎回学生に―・てて訳させる」「先生に―・てられたが答えられなかった」
(10)ある物をある方向に振り向ける。
 (ア)ある物をある用途に振り向ける。充当する。《充》「店の二階を住居に―・てる」「ボーナスをローンの返済に―・てる」
 (イ)手紙や荷物の行き先をある人・土地とする。《宛》「先生に―・てた手紙」「大阪支店に―・てられた書類」
 (ウ)対応させる。「仮名に漢字を―・てる」
(11)あてがう。「食物など―・てて哀(アハレメ)ば/今昔 15」
〔「当たる」に対する他動詞〕
→あてられる
[慣用] 光を―・一山―・山を―/毒気(ドツケ)に当てられる・目も当てられない

充て書き

あてがき [0] 【宛て書き・充て書き】
(1)文書・封筒などの表に書いた受取人の名前や住所。
(2)「宛て所(ドコロ){(1)}」に同じ。

充て行ふ

あておこな・う 【宛て行ふ・充て行ふ】 (動ハ四)
(1)任務などを割りあてる。「反別に兵粮米を―・ふべきよし申されけり/平家 12」
(2)その事のために用いる。「軍勢の兵粮料所に―・ひしに依て/太平記 33」
(3)所領・禄物などを与える。「衣裳をさへこそ―・はしめ給へ/大鏡(藤氏物語)」

充備

じゅうび [1] 【充備】 (名)スル
十分にそなえること。また,そなわっていること。「市場の廃するものを建立し,貨物を―する為めの源を開きたり/西国立志編(正直)」

充分

じゅうぶん [3] ジフ― 【十分】 ・ ジユウ― 【充分】
■一■ (名・形動)[文]ナリ
条件を満たして,不足がないさま。満足できるさま。「―な栄養をとる」「二人で住むには―だ」「―に話し合う」「休養―」
■二■ (副)
かなりの分量・程度であるさま。「もう―いただきました」「―気をつけて下さい」「金は―持っている」

充員

じゅういん [0] 【充員】 (名)スル
足りない人員を補充すること。また,その人員。「(軍隊の)―召集」

充塞

じゅうそく [0] 【充塞】 (名)スル
満ちていっぱいになること。また,満たしてふさぐこと。「愛国の熱心其の胸中に―する人々/経国美談(竜渓)」

充填

じゅうてん【充填】
filling.→英和
〜する fill[plug]up.‖(歯の)充填材 a filling.(歯科の)充填器具 a plugger.

充填

じゅうてん [0] 【充填】 (名)スル
物を詰めて欠けた所や空所を満たすこと。「虫歯をアマルガムで―する」

充填剤

じゅうてんざい [3] 【充填剤】
物質の増量や性質を変えるために加えられる化学物質。プラスチック・ゴムなどに用いられる。

充填鉱床

じゅうてんこうしょう [5] 【充填鉱床】
⇒鉱脈(コウミヤク)

充実

じゅうじつ【充実】
fullness;→英和
repletion.〜する fill up;replete;→英和
complete.→英和
〜した full;→英和
complete;solid.→英和

充実

じゅうじつ [0] 【充実】 (名)スル
足りない点や欠陥がなく,十分に備わっていること。内容が豊富であること。「―した日々を過ごす」「スタッフの―をはかる」
[派生] ――さ(名)

充当

じゅうとう [0] 【充当】 (名)スル
(1)ある用途や目的に,金品や人をあてること。「残額は通信費の一部に―する」「重点的に人員を―する」
(2)〔法〕 同一の債権者に対し数個の債務を負担していて,債務者の弁済がその債務の全部を消滅するにはみたない場合,どの債務から消滅させるか定めること。
(3)〔心〕 カセクシスに同じ。

充当する

じゅうとう【充当する】
allot[assign] <to> .→英和

充所

あてどころ [0] 【宛て所・当て所・充所】
(1)あて名。文書を差し出す相手。あて書き。
(2)心あたり。目的。[日葡]

充文

あてぶみ [0] 【宛文・充文】
(1)本人に宛てた命令などの公文書。
(2)「充行状(アテオコナイジヨウ)」に同じ。

充棟

じゅうとう [0] 【充棟】
棟木(ムナギ)にとどくほど書物が多いこと。
→汗牛(カンギユウ)充棟

充満

じゅうまん [0] 【充満】 (名)スル
(1)ある空間にいっぱいにみちること。「部屋に煙が―する」「傍聴席に―せる人民/経国美談(竜渓)」
(2)満腹になること。「斎(トキ)をも食べ,―致いては御座れども/狂言・布施無経(虎寛本)」

充満する

じゅうまん【充満する】
be filled <with> ;be full <of> .

充溢

じゅういつ [0] 【充溢】 (名)スル
満ちあふれること。「気力が―する」

充用

じゅうよう [0] 【充用】 (名)スル
他のもので補充して用いること。「家計費をけずって学費に―する」

充血

じゅうけつ【充血】
《医》congestion.〜する be congested;be bloodshot (目が).

充血

じゅうけつ [0] 【充血】 (名)スル
体のある部分で動脈血が異常に多くなること。炎症や外部刺激により起こる。「―して目が赤い」
→鬱血(ウツケツ)

充行

あてがい [0] 【宛てがい・宛行・充行】
(1)割りあてて与えること。与える側が一方的に決めて与えること。また,そのもの。「―の小遣い」「―の制服」
(2)禄物や所領を与えること。また,その禄物や所領。あておこない。
(3)あれこれを考え合わせること。心配り。配慮。「一定往生とうちかたむる人のみ多し。あぶなき―也/沙石 10」

充行

あておこない 【宛行・充行】
所領や禄物などを与えること。あてがい。

充行状

あてがいじょう 【充行状】
⇒あておこないじょう(充行状)

充行状

あておこないじょう 【充行状】
〔文面に「充行」と記されていたことから〕
中世,所領・禄物などを家臣に給与する旨を記した公・私文書。あてぶみ。あてがいじょう。知行状。

充補

じゅうほ [1] 【充補】 (名)スル
足りないものや欠けているものをみたしおぎなうこと。欠員を補うこと。補充。

充足

じゅうそく [0] 【充足】 (名)スル
(足りない分を)十分に満たすこと。満ち足りること。「―されない欲望」

充足理由律

じゅうそくりゆうりつ [6] 【充足理由律】
〔(ラテン) principium rationis sufficientis〕
〔哲〕 思考の原理の一。すべての事物の存在あるいは真理が成立するためには十分な理由(原因)がなければならぬというもの。ライプニッツによって唱えられた。充足律。理由律。充足理由の原理。理由の原理。

充電

じゅうでん [0] 【充電】 (名)スル
(1)蓄電池に外部電源から電流を通じて,電気エネルギーを化学エネルギーとして蓄えること。
⇔放電
(2)コンデンサーの両極間に電圧を加え電気エネルギーを蓄えること。

充電する

じゅうでん【充電する】
charge <a battery> .→英和

ちょう【兆】
[数] <米> a trillion;→英和
<英> a thousand billion.

ちょう テウ [1] 【兆】
(1)〔古代,占いの時に亀甲を焼いてできる裂け目の形をいったことから〕
物事の起こる前ぶれ。きざし。兆候。「不穏の―」
(2)数の単位。一億の一万倍の数。
〔古く中国で「億」の十倍を「兆」としたこともあった〕

兆し

きざし [0] 【兆し・萌】
物事が起ころうとする気配。兆候。「春の―」「成功の―が見える」

兆す

きざ・す [2][0] 【兆す・萌す】 (動サ五[四])
(1)草木の芽がもえ出ようとする。芽ぐむ。「新芽が―・す」
(2)事が起ころうとする気配がある。「春が―・す」「大乱逆―・してけるにや/愚管 2」
(3)心の中に考えなどが生ずる。「疑心が―・す」
(4)事を起こし始める。「ムホンヲ―・ス/ヘボン(三版)」

兆候

ちょうこう [0] テウ― 【兆候】 ・ チヨウ― 【徴候】
物事の起こる前触れ。きざし。しるし。「インフレの―がみられる」

兆域

ちょういき テウヰキ [0] 【兆域】
墓のある区域。墓地。墓所。

兆殿司

ちょうでんす テウ― 【兆殿司】
⇒明兆(ミンチヨウ)

兆民

ちょうみん テウミン 【兆民】
⇒中江(ナカエ)兆民

兆民

ちょうみん テウ― [0] 【兆民】
多くの民。万民。億兆の民。「国の風俗を善くし,―の心を得/西国立志編(正直)」

兆[萌]し

きざし【兆[萌]し】
a symptom;→英和
a sign;→英和
an omen (前兆).→英和

兆[萌]す

きざす【兆[萌]す】
show signs <of> ;sprout (発芽する).→英和

きょう [1] 【凶・兇】
運が悪いこと。縁起が悪いこと。不運。不吉(フキツ)。
⇔吉

兇乱

きょうらん [0] 【凶乱・兇乱】
凶悪な反乱。「―を鎮める」

兇人

きょうじん [0] 【凶人・兇人】
凶悪な人。凶暴な悪人。

兇党

きょうとう [0] 【凶党・兇党】
悪者の仲間。悪党。

兇刃

きょうじん [0] 【凶刃・兇刃】
人殺しのための刃物。

兇器

きょうき [1] 【凶器・兇器】
(1)人を殺傷するに足る器具。銃砲・刀剣類などのほか,用法によっては殺傷の道具となりうるものも含まれる。
(2)人を殺傷するのに用いられた器具。

兇変

きょうへん [0] 【凶変・兇変】
悪い出来事。不吉な変事。

兇弾

きょうだん [0] 【凶弾・兇弾】
暗殺者など凶悪な者の撃った銃弾。「―に斃(タオ)れる」

兇徒

きょうと [1] 【凶徒・兇徒】
殺人・強盗・謀反など凶悪な犯罪を行う者。

兇徒聚衆罪

きょうとしゅうしゅうざい 【兇徒聚衆罪】
旧刑法において集団的暴行を称した罪名。自由民権運動弾圧のために設けられた。

兇悪

きょうあく [0] 【凶悪・兇悪】 (名・形動)[文]ナリ
性質が残忍で,悪いことを平気でやる・こと(さま)。「―な犯罪」「―犯」
[派生] ――さ(名)

兇手

きょうしゅ [1] 【凶手・兇手】
人を殺そうとねらっている人。また,その手段。「暗殺者の―に倒れる」

兇暴

きょうぼう [0] 【凶暴・兇暴】 (名・形動)[文]ナリ
性質が悪く行動が荒々しいこと。凶悪で乱暴なこと。また,そのさま。「―な性格」「―性をあらわす」
[派生] ――さ(名)

兇殺

きょうさつ [0] 【凶殺・兇殺】
人殺し。殺人。

兇漢

きょうかん [0] 【凶漢・兇漢】
凶悪な男。悪者。悪漢。

兇状

きょうじょう [3][0] 【凶状・兇状】
凶悪な犯罪を犯した事実。罪状。

兇猛

きょうもう [0] 【凶猛・兇猛】 (名・形動)[文]ナリ
荒々しく凶悪な・こと(さま)。「―なる敵の/此一戦(広徳)」

兇行

きょうこう [0] 【凶行・兇行】
凶悪な犯行。「―に及ぶ」

兇賊

きょうぞく [0] 【凶賊・兇賊】
乱暴で凶悪な賊徒。

兇険

きょうけん [0] 【凶険・兇険】 (名・形動)[文]ナリ
心が悪く,腹黒い・こと(さま)。「―無頼の徒と雖も/近世紀聞(延房)」

さっき [1] 【先】
〔「先(サキ)」の促音添加〕
ほんの少し前の時。先ほど。先刻。「―から待っていた」「―出かけたばかり」

せん [1] 【先】
(1)現在のものの前であること。「―の勤め先」「―の女房/滑稽本・浮世床(初)」
(2)(現在から過去にさかのぼる方向で)前の方。以前。昔。「―に行ったことがある」「―から気付いていた」
(3)順序が前であること。さきんずること。「機早なる若大衆共,武士に―をせられじとや思けん/太平記 15」
(4)囲碁・将棋で,先手。また,囲碁では一方が常に黒を持って先着する手合割り。
→互い先(セン)
→先相先(センアイセン)
(5)「先途(センド)」の略。「爰を―といどみあふ/浄瑠璃・平家女護島」

さき [0] 【先・前】
(1)物の先端。出っ張ったところ。はな。「―のとがった棒」「指の―」
(2)進んで行く一番前。先頭。「―を切って走る」「行列の―」
(3)時間的に早いこと。
⇔あと
「―に出かける」「―に着いた順に並ぶ」
(4)順序が前であること。
⇔あと
「代金を―に払う」
(5)その時よりも前。以前。
⇔のち
「―に申したとおり」「転ばぬ―の杖」「―の世」
(6)後につづく部分。後につづく段階。つづき。「早く―を読みたい」「―を急ぐ」
(7)これからあとのこと。将来。前途。行くすえ。「―が思いやられる」「お―まっくらだ」「三年―が楽しみだ」
(8)そこより遠い所。「この―行き止まり」「大阪より―へは行ったことがない」「霧で一〇メートル―も見えない」
(9)出かけて行く場所。「旅行―」「出張―」「勤め―」
(10)取引や交渉などをする相手。先方。「―がこわがつて相手にしねへから/安愚楽鍋(魯文)」
(11)かつて,ある官職にあったこと。前(ゼン)。多く「さきの」の形で用いる。「―の関白」
(12)先払い。先駆。「大久米のますら健男を―に立て/万葉 4465」
(13)第一。まっ先。「おだやかなる思ひを―とすべし/十訓 2」
〔 アクセント(5)(11)は [0][1]〕

さき【先】
(1)[尖端]the point[tip,end].→英和
(2)[先頭]the head.→英和
(3)[未来]the future.→英和
(4)[続き]the sequel.→英和
(5)[先方]the other.→英和
〜が長い have a long future before one.〜が見える be in sight of one's goal.〜に before: in advance: beforehand.〜に立つ(なる) take (get) the lead.→英和
どうぞお〜に Please go ahead./After you.何より〜に first of all.〜の the ex- <Premier> .→英和
〜を争って…する try to be the first <in doing> ;→英和
struggle <to do> .→英和
〜を話す proceed <with one's story> .→英和

先々

さきざき【先々】
<in> the distant future (未来);places a person goes to (場所).

先々月

せんせんげつ【先々月】
the month before last.

先から

せんから 【先から】 (連語)
以前から。
→先(セン)(3)

先ず

まず【先ず】
(1)[第一に]first (of all);→英和
in the first place.(2)[およそ]about;→英和
almost;→英和
hardly (ほとんど…ない);→英和
perhaps (多分).→英和

先ず

まず マヅ [1] 【先ず】 (副)
(1)他のことに先んじて。最初に。第一に。「―私から報告いたします」
(2)何はともあれ。ともかく。「―一休み」
(3)だいたいのところ。一応。おおよそ。「―これでよし」
(4)(打ち消しの語を伴って)ほとんど。「―助からないだろう」「―来ないだろう」

先ず

せん・ず 【先ず】 (動サ変)
人より先にする。さきんずる。「われはと,思ひて―・ぜさせたてまつりたるに/源氏(手習)」

先ずは

まずは マヅ― [1] 【先ずは】 (副)
何はともあれ。とりあえず。いちおう。「―御礼まで」「―ビールで乾杯」

先ず以て

まずもって マヅ― [1][3] 【先ず以て】 (副)
何はおいても。とにもかくにも。まずは。「―報告に来るべきだ」「―一安心」

先ず先ず

まずまず マヅマヅ [1] 【先ず先ず】 (副)
〔副詞「まず」を重ねたもの〕
(1)一応。まあまあ。「―の出来だ」「―成功といえよう」
(2)何はさておき。ともかく。「―この所をばおん立ちあらうずるにて候/謡曲・鞍馬天狗」

先っちょ

さきっちょ [0] 【先っちょ】
物の先のところ。さきっぽ。

先っぽ

さきっぽ [0] 【先っぽ】
物の先のところ。さきっちょ。

先つ

さきつ 【先つ】 (連語)
以前の。過去の。

先つ年

さきつとし 【先つ年】
前年。先年。さいつとし。「一昨年(オトトシ)の―より今年まで/万葉 783」

先つ年

さいつとし 【先つ年】
〔「さきつとし」の転〕
先年。前年。「―宮は田鶴見の邸内に彼を見しより/金色夜叉(紅葉)」

先つ日

さきつひ 【先つ日】
先日。過日。

先つ祖

さきつおや 【先つ祖】
先祖。祖先。「昔,我が―速古王,貴首王の世に/日本書紀(欽明訓)」

先つ頃

さいつころ 【先つ頃】
〔「さきつころ」の転〕
さきごろ。「―雲林院の菩提講にまうでて侍りしかば/大鏡(序)」

先つ頃

さきつころ 【先つ頃】
さきごろ。先日。さいつごろ。

先に

さきに [0] 【先に・曩に】 (副)
前に。以前に。「―述べたように」

先に

せんに 【先に】 (連語)
以前に。前に。さきに。「―会ったことがある」

先にから

さきにから 【先にから】 (副)
以前から。前から。「平兵衛に会いたいと―待つてぢや/浄瑠璃・氷の朔日(上)」

先の

せん【先の】
former;→英和
old;→英和
previous.→英和
〜に before;→英和
once.→英和

先の世

さきのよ [4][0] 【先の世】
〔仏〕
(1)この世に生まれる前の世。前世(ゼンセ)。
(2)死んでからの世。後生(ゴシヨウ)。あの世。「これも―にこの国にあとをたるべき宿世(スクセ)こそありけめ/更級」